説明

熱処理装置および熱処理装置の温度測定方法

【課題】熱電対の設置コスト低減を図り、かつ熱電対からの信号を校正する必要がない熱処理装置を提供する。
【解決手段】基準領域Aの炉内温度センサはR熱電対またはS熱電対からなる第1熱電対81と、それ以外の熱電対からなる第2熱電対82とを有し、他の領域A、…A10の炉内温度センサは第2熱電対82を有し、基準領域Aの第2熱電対82と他の領域A、…A10の第2熱電対82は、起電力差回路83に接続され、この起電力差回路83によって基準領域Aと他の領域A、…A10との間の温度差が求められ、基準領域Aの第1熱電対81により基準領域Aの温度が求められ、この基準領域Aの温度と起電力差回路83で求めた温度差により、各他の領域A、…A10の温度が求められる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱処理装置および熱処理装置の温度測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ディバイスの製造においては、被処理体例えば半導体ウエハに、酸化、拡散、CVD、アニール等の熱処理を施すために各種の熱処理装置が用いられている。その一つとして、一度に多数枚の熱処理が可能な縦型熱処理装置が知られている。この縦型熱処理装置は、下部に開口部を有する石英製の処理容器と、該処理容器の開口部を開閉する蓋体と、該蓋体上に設けられ、複数枚の被処理体を上下方向に所定の間隔で保持する保持具と、前記処理容器の周囲に設けられ、処理容器内に搬入された前記被処理体を加熱するヒータが取付けられた炉本体とを備えている。
【0003】
ところで、従来より炉本体内の温度を精度良く制御するため、炉本体内の空間を複数の領域に区画し、領域に炉内温度センサ設置するとともに、ヒータを各領域毎に分割し、各領域の温度を細かく制御する技術も開発されている。
【0004】
炉本体内を複数の領域に区画して各領域毎に細かく制御する場合、各領域毎に炉内温度センサを設置する必要がある。このような炉内温度センサとしてK熱電対またはR熱電対が用いられているが、K熱電対は測定温度が大きく変化した場合、ゼーベック係数(温度変化に対する起電力発生の度合)が変わってしまうことがあり、測定温度が変化する場合はK熱電対からの起電力を校正する必要がある。
【0005】
他方、R熱電対またはS熱電対はゼーベック係数の変化はないが、これらR熱電対またはS熱電対は高額であり、コスト増加につながる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−305189号公報
【特許文献2】特開2005−188869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、熱電対を含む複数の炉内温度センサを有するとともに、その都度各熱電対からの測定温度を校正する必要がなく、さらに設置コスト低減を図ることができる熱処理装置および熱処理装置の温度測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本実施の形態は、内周面に加熱部が設けられた炉本体と、炉本体内に配置され、炉本体との間に複数の領域を含む空間を形成するとともに、内部に複数の被処理体を収納する処理容器と、空間の各領域に対応して設けられた炉内温度センサと、各炉内温度センサからの信号に基づいて炉内温度を求める炉内温度演算部と、炉内温度演算部で求めた炉内温度に基づいて加熱部を制御する制御部とを備え、空間のうち基準領域に設けられた炉内温度センサはR熱電対またはS熱電対からなる第1熱電対と、それ以外の熱電対からなる第2熱電対を含み、他の領域に設けられた炉内温度センサは第2熱電対を含み、炉内温度演算部は基準領域の第2熱電対と他の領域の第2熱電対に接続され、基準領域と他の領域の温度差を求める起電力差回路と、基準領域の第1熱電対に接続されこの第1熱電対からの信号に基づいて基準領域の温度を求める第1熱電対起電力測定回路と、第1熱電対起電力測定回路と、他の領域に対応する起電力差回路に接続され、第1熱電対起電力測定回路からの信号と当該起電力差回路からの信号を加算して他の領域の温度を求める加算器とを有することを特徴とする熱処理装置である。
【0009】
上述した熱処理装置において、炉内温度演算部は第1熱電対起電力測定回路からの信号を第2熱電対用の信号に変換する第1変換器を更に有し、第1変換器からの信号と他の領域に対応する起電力差回路からの信号が加算器で加算されて他の領域の温度が求められる。
【0010】
上述した熱処理装置において、炉内温度演算部は起電力差回路からの信号を第1熱電対用の信号に変換する第2変換器を更に有し、第1熱電対起電力測定回路からの信号と他の領域に対応する第2変換器からの信号が加算器で加算されて他の領域の温度が求められる。
【0011】
本実施の形態は、内周面に加熱部が設けられた炉本体と、炉本体内に配置され、炉本体との間に空間を形成するとともに、内部に複数の領域を形成しかつ複数の被処理体を収納する処理容器と、処理容器の各領域に対応して設けられた処理容器内温度センサと、各処理容器内温度センサからの信号に基づいて処理容器内温度を求める処理容器内温度演算部と、処理容器内温度演算部で求めた処理容器内温度に基づいて加熱部を制御する制御部とを備え、処理容器内のうち基準領域に設けられた処理容器内温度センサはR熱電対またはS熱電対からなる第1熱電対と、それ以外の熱電対からなる第2熱電対を含み、他の領域に設けられた処理容器内温度センサは第2熱電対を含み、処理容器内温度演算部は基準領域の第2熱電対と他の領域の第2熱電対に接続され、基準領域と他の領域の温度差を求める起電力差回路と、基準領域の第1熱電対に接続されこの第1熱電対からの信号に基づいて基準領域の温度を求める第1熱電対起電力測定回路と、第1熱電対起電力測定回路と、他の領域に対応する起電力差回路に接続され、第1熱電対起電力測定回路からの信号と当該起電力差回路からの信号を加算して他の領域の温度を求める加算器とを有することを特徴とする熱処理装置である。
【0012】
上述した熱処理装置において、処理容器内温度演算部は第1熱電対起電力測定回路からの信号を第2熱電対用の信号に変換する第1変換器を更に有し、第1変換器からの信号と他の領域に対応する起電力差回路からの信号が加算器で加算されて他の領域の温度が求められる。
【0013】
上述した熱処理装置において、処理容器内温度演算部は起電力差回路からの信号を第1熱電対用の信号に変換する第2変換器を更に有し、第1熱電対起電力測定回路からの信号と他の領域に対応する第2変換器からの信号が加算器で加算されて他の領域の温度が求められる。
【0014】
本実施の形態は、内周面に加熱部が設けられた炉本体と、炉本体内に配置され、炉本体との間に複数の領域を含む空間を形成するとともに、内部に複数の被処理体を収納する処理容器と、空間の各領域に対応して設けられた炉内温度センサと、各炉内温度センサからの信号に基づいて炉内温度を求める炉内温度演算部と、炉内温度演算部で求めた炉内温度に基づいて加熱部を制御する制御部とを備え、空間のうち基準領域に設けられた炉内温度センサはR熱電対またはS熱電対からなる第1熱電対と、それ以外の熱電対からなる第2熱電対を含み、他の領域に設けられた炉内温度センサは第2熱電対を含み、第2熱電対を含む熱処理装置の温度測定方法において、基準領域の第2熱電対と他の領域の第2熱電対からの信号に基づいて起電力差回路により基準領域と他の領域の温度差を求める工程と、基準領域の第1熱電対からの信号に基づいて第1熱電対起電力測定回路により基準領域の温度を求める工程と、第1熱電対起電力測定回路からの信号と起電力差回路からの信号を加算器で加算することにより他の領域の温度を求める工程と、を備えたことを特徴とする熱処理装置の温度測定方法である。
【0015】
上述した熱処理装置の温度測定方法において、第1熱電対起電力測定回路からの信号は第1変換器により第2熱電対用の信号に変換され、第1変換器からの信号と他の領域に対応する起電力差回路からの信号が加算器で加算されて他の領域の温度が求められる。
【0016】
上述した熱処理装置の温度測定方法において、起電力差回路からの信号は第2変換器により第1熱電対用の信号に変換され、第2変換器からの信号と第1熱電対起電力測定回路からの信号が加算器で加算されて他の領域の温度が求められる。
【0017】
本実施の形態は、内周面に加熱部が設けられた炉本体と、炉本体内に配置され、炉本体との間に空間を形成するとともに、内部に複数の領域を形成しかつ複数の被処理体を収納する処理容器と、処理容器の各領域に対応して設けられた処理容器内温度センサと、各処理容器内温度センサからの信号に基づいて処理容器内温度を求める処理容器内温度演算部と、処理容器内温度演算部で求めた処理容器内温度に基づいて加熱部を制御する制御部とを備え、処理容器のうち基準領域に設けられた処理容器内温度センサはR熱電対またはS熱電対からなる第1熱電対と、それ以外の熱電対からなる第2熱電対を含み、他の領域に設けられた処理容器内温度センサは第2熱電対を含む熱処理装置の温度測定方法において、基準領域の第2熱電対と他の領域の第2熱電対からの信号に基づいて起電力差回路により基準領域と他の領域の温度差を求める工程と、基準領域の第1熱電対からの信号に基づいて第1熱電対起電力測定回路により基準領域の温度を求める工程と、第1熱電対起電力測定回路からの信号と起電力差回路からの信号を加算器で加算することにより他の領域の温度を求める工程と、を備えたことを特徴とする熱処理装置の温度測定方法である。
【0018】
上述した熱処理装置の温度測定方法において、第1熱電対起電力測定回路からの信号は第1変換器により第2熱電対用の信号に変換され、第1変換器からの信号と他の領域に対応する起電力差回路からの信号が加算器で加算されて他の領域の温度が求められる。
【0019】
上述した熱処理装置の温度測定方法において、起電力差回路からの信号は第2変換器により第1熱電対用の信号に変換され、第2変換器からの信号と第1熱電対起電力測定回路からの信号が加算器で加算されて他の領域の温度が求められる。
【発明の効果】
【0020】
以上のように本発明によれば、基準領域の炉内温度センサまたは処理容器内温度センサとして高価な第1熱電対および安価な第2熱電対を用い、他の領域の炉内温度センサまたは処理容器内温度センサとして安価な第2熱電対を用い、さらに基準領域の第2熱電対からの信号と他の領域の第2熱電対からの信号に基づいて起電力差回路により起電力差を求める。次に基準領域の第1熱電対からの信号に基づいて基準領域の温度を測定し、他の領域の起電力差回路からの信号と第1熱電対からの信号に基づいて、加算器により他の領域の温度を求める。このため各領域毎に高価な第1熱電対を設置する必要はなく、かつ各領域の第2熱電対からの信号を校正する必要もなく、設置コスト低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は本発明による熱処理装置の実施の形態を概略的に示す縦断面図。
【図2】図2は炉本体内の温度変化を時間の経過とともに示す図。
【図3】図3は炉本体の単位領域毎の温度を示す概略図。
【図4】図4は温度演算部を示す図。
【図5】図5は温度演算部の変形例を示す図。
【図6】図6は本発明の変形例による熱処理装置を概略的に示す縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
発明の実施の形態
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0023】
図1において、縦型の熱処理装置1は、被処理体、例えば半導体ウエハwを一度に多数枚収容して酸化、拡散、減圧CVD等の熱処理を施すことができる縦型の熱処理炉2を備えている。この熱処理炉2は、内周面に発熱抵抗体(ヒータ)18Aが設けられた炉本体5と、炉本体5内に配置され、炉本体5との間に空間33を形成するとともに、ウエハwを収容して熱処理するための処理容器3とを備えている。
【0024】
また炉本体5の処理容器3との間の空間33は、縦方向に沿って複数の単位領域(単に領域ともいう)、例えば10の単位領域A、A、A、A、A、A、A、A、A、A10に区画されている。そしてヒータ18Aは、この10の単位領域A、…A10に対応して各々設けられており、さらに各単位領域A、…A10毎に、当該単位領域A、…A10の温度を測定する後述のように炉内温度センサ50が設けられている。そして各炉内温度センサ50は、信号ライン50aを介して後述する温度演算部50Aに接続されている。
【0025】
同様に処理容器3内も縦方向に沿って複数の単位領域(単に領域ともいう)、例えば10の単位領域A、A、A、A、A、A、A、A、A、A10に区画され、さらに各単位領域A、…A10毎に当該単位領域A、…A10の温度を測定する処理容器内温度センサ55が設けられている。各処理容器内温度センサ55は処理容器内温度センサ支持具56により支持されるとともに信号ライン55aを介して温度演算部50Aに接続されている。
【0026】
また炉本体5はベースプレート6により支持され、このベースプレート6には処理容器3を下方から上方に挿入するための開口部7が形成されている。またベースプレート6の開口部7にはベースプレート6と処理容器3との間の隙間を覆うように図示しない断熱材が設けられている。
【0027】
処理容器3は、石英製からなり、上端が閉塞され、下端が炉口3aとして開口された縦長の円筒状形状を有する。処理容器3の下端には外向きのフランジ3bが形成され、フランジ3bは図示しないフランジ押えを介して上記ベースプレート6に支持されている。また処理容器3には、下側部に処理ガスや不活性ガス等を処理容器3内に導入する導入ポート(導入口)8及び処理容器3内のガスを排気するための図示しない排気ポート(排気口)が設けられている。導入ポート8にはガス供給源(図示せず)が接続され、排気ポートには例えば133×600Pa〜133×10−2Pa程度に減圧制御が可能な真空ポンプを備えた排気系(図示せず)が接続されている。また導入ポート8には処理容器3内に延びるガス供給管8aが接続され、このガス供給管8aにはガス供給孔8bが形成されている。
【0028】
処理容器3の下方には、処理容器3の炉口3aを閉塞する蓋体10が図示しない昇降機構により昇降移動可能に設けられている。この蓋体10の上部には、炉口の保温手段である保温筒11が載置され、該保温筒11の上部には、直径が300mmのウエハwを多数枚、例えば100〜150枚程度上下方向に所定の間隔で搭載する保持具である石英製のボート12が載置されている。蓋体10には、ボート12をその軸心回りに回転する回転機構13が設けられている。ボート12は、蓋体10の下降移動により処理容器3内から下方のローディングエリア(図示しない)内に搬出(アンロード)され、ウエハwの移替え後、蓋体10の上昇移動により処理容器3内に搬入(ロード)される。
【0029】
上記炉本体5は、円筒状の断熱材16と、該断熱材16の内周面に軸方向(図示例では上下方向)に多段に形成された溝状の棚部17とを有し、各棚部17に沿って各単位領域A、…A10毎に設けられたヒータ18Aを構成するヒータエレメント(ヒータ線、発熱抵抗体)18が配置されている。断熱材16は、例えばシリカ、アルミナあるいは珪酸アルミナを含む無機質繊維からなっている。
【0030】
上記円筒状の断熱材16の内周面にはこれと同心の環状の溝部21が軸方向に所定ピッチで多段に形成され、隣り合う上部の溝部21と下部の溝部21との間に周方向に連続した環状の上記棚部17が形成されている。上記溝部21におけるヒータエレメント18の上部と下部、及び溝部21の奥壁とヒータエレメント18との間にはヒータエレメント18の熱膨張収縮及び径方向の移動を許容し得る十分な隙間が設けられており、またこれらの隙間により強制冷却時に炉本体5の冷却媒体導入部40から空間33内に流れる冷却媒体がヒータエレメント18の背面に回り込み、ヒータエレメント18を効果的に冷却できるようになっている。なお、このような冷却媒体としては、空気、窒素ガスが考えられる。
【0031】
各単位領域A、…A10毎に設けられたヒータ18Aにおいて、このヒータ18Aを構成するヒータエレメント18には端子板22a,22bが接合され、断熱材16を径方向に貫通するように設けられた端子板22a,22bを介して外部のヒータ出力部18Bに接続されている。
【0032】
炉本体5の断熱材16の形状を保持すると共に断熱材16を補強するために、図1に示すように、断熱材16の外周面は金属製例えばステンレス製の外皮(アウターシェル)30で覆われている。断熱材16の頂部にはこれを覆う上部断熱材31が設けられ、この上部断熱材31の上部には外皮30の頂部(上端部)を覆うステンレス製の天板32が設けられている。
【0033】
ところでヒータエレメント18として帯状の発熱抵抗体を用い、棚部17内に収納した例を示したが、ヒータエレメント18としてはこのような構造のものに限られず、他の種々の構造のヒートエレメントを用いることができる。
【0034】
また、上述のように炉本体5と処理容器3との間に形成された空間33は、10の単位領域A、…A10に区画され、各単位領域A、…A10毎に、当該単位領域A、…A10内の温度を検知する温度センサ(炉内温度センサ)50が設置され、この温度センサ50からの検知信号は信号ライン50aを介して後述する温度演算部50Aに送られ、この温度演算部50Aにおいて炉内温度が求められる。そして温度演算部50Aで求めた炉内温度は制御装置(制御部)51へ送られる。この場合、温度演算部50Aは炉本体5と処理容器3との間の空間33の温度を検出する炉内温度演算部50Aとして機能する。
【0035】
ところで各単位領域A、…A10毎に設置された温度センサ50は、温度演算部50Aに接続されている。この温度演算部50Aについて詳述する。
【0036】
温度センサ50は上述のように空間33の各単位領域A、…A10毎に設置されて単位領域A、…A10内の温度を検出するものである。
【0037】
各単位領域A、…A10の温度センサ50で検出された検知信号は、信号ライン50aを介して温度演算部50Aに送られて各単位領域A、…A10の炉内温度が求められ、温度演算部50Aにより求められた炉内温度は制御装置51に送られる。この制御装置51昇温過程、降温過程あるいは温度安定時において、所定の目標温度に対する収束時間を短縮させ、かつ精度良く目標温度に近づける。
【0038】
次に図4により、空間33内の各単位領域A、…A10毎に設置された炉内温度センサ50と、この炉内温度センサ50からの信号に基づいて炉内温度を求める温度演算部50Aについて以下詳述する。
【0039】
図4に示すように各単位領域A、…A10のうち一番下方の単位領域Aが基準領域となり、他の単位領域A、…A10は他の領域となる。なお、図4において単位領域A、…A10のうち単位領域A、A、A、A、が詳述されているが、単位領域A、A、A、A、A、A10、についても、基準領域A以外の他の領域A、A、Aと略同一の構成をもつ。
【0040】
基準領域Aの炉内温度センサ50は熱履歴によってもゼーベック係数の変化が少ない高価なR熱電対またはS熱電対からなる第1熱電対81と、R熱電対またはS熱電対以外の安価なN熱電対、K熱電対、E熱電対、J熱電対等からなる第2熱電対82を含む。なお、図4において便宜上、第1熱電対81としてR熱電対が示されており、第2熱電対としてK熱電対が示されている。
【0041】
また他の領域A、A、A、A、A、A、A、A、A10の炉内温度センサ50は安価なN熱電対、K熱電対またはE熱電対等からなる第2熱電対82を含む。
【0042】
ここで、第1熱電対81を構成するR熱電対およびS熱電対、第2熱電対82を構成するN熱電対、K熱電対、E熱電対およびJ熱電対について、その特性を表1に示す。
【0043】
ここで表1は規格化された熱電対の種類と特徴を示す。
【表1】

【0044】
また温度演算部50Aは基準領域Aの第2熱電対82と、他の領域A、…A10の第2熱電対82に、冷接点90を介して接続され、基準領域Aと他の領域A、…A10の温度差を求める起電力差回路83と、基準領域Aの第1熱電対に接続され、この第1熱電対からの信号に基づいて基準領域の温度を求める第1熱電対起電力測定回路84とを備えている。
【0045】
そして第1熱電対起電力測定回路84からの信号は第1変換器85によって第2熱電対用の信号に変換され、第1変換器85によって変換された信号と、他の領域A、…A10に対応する起電力差回路83からの信号が加算器86で加算されて他の領域A、…A10の温度が求められる。
【0046】
図4において、第1熱電対81はプラス側の配線R−TCと、マイナス側の配線R−TCを有し、第2熱電対82はプラス側の配線K−TCとマイナス側の配線K−TCを有する。
【0047】
次にこのような構成からなる熱処理装置の作用について説明する。
【0048】
まず、ボート12内にウエハwが搭載され、ウエハwが搭載されたボート12が蓋体10の保温筒11上に載置される。その後蓋体10の上昇移動によりボート12が処理容器3内へ搬入される。
【0049】
次に制御装置51はヒータ出力部18Bを制御して各単位領域A、…A10内のヒータ18Aを出力制御し、炉本体5と処理用器3との間の空間33を加熱し、処理容器3内のボート12に搭載されたウエハwに対して必要な熱処理を施す。
この間、各単位領域A、…A10の温度センサ50で検出された検知信号は、信号ライン50aを介して温度演算部50Aに送られて各単位領域A、…A10の炉内温度が求められ、温度演算部50Aにより求められた炉内温度は制御装置51に送られる。
制御装置51は、各単位領域A、…A10の炉内温度に基づいてヒータ出力部18Bを出力制御して、各単位領域A、…A10のヒータ18Aのヒータエレメント18へ通電する。
【0050】
次に温度演算部50Aにおける温度測定方法について以下詳述する。
【0051】
図4に示すようにまず、基準領域Aの第2熱電対82と、各他の領域A、…A10の第2熱電対82からの信号に基づいて、対応する起電力差回路8により基準領域Aと他の領域A、…A10の温度差を求める。具体的には各々の起電力差回路83により、K−TC起電力の起電力差の冷接点補償値(冷接点補正された起電力の差)が求められる。
【0052】
次に基準領域Aの第1熱電対81からの信号に基づいて第1熱電対起電力測定回路84により基準領域の温度が求められる。具体的には第1熱電対起電力測定回路84によりR−TC起電力の冷接点補償値が求められる。
【0053】
次に第1熱電対起電力測定回路84からの信号(R−TC起電力)は第1変換器85により第2熱電対用の信号(K−TC起電力)に変換され、第1変換器85により変換された信号と、各他の領域A、…A10に対応する起電力差回路83からの信号が加算器86で加算される。
【0054】
次に加算器86で加算された信号(K−TC起電力)が温度変換器87に入力される。そしてこの温度変換器87によって、各他の領域A、…A10に対応する温度が求められる。
【0055】
一方、第1熱電対起電力測定回路84からの信号(R−TC起電力)が温度変換器87に入力され、この温度変換器87によって、基準領域Aに対応する温度が求められる。
【0056】
このように本実施の形態によれば、基準領域Aのみにゼーベック係数の変化量が小さい高価な第1熱電対81を設置するとともに、安価な第2熱電対82を基準領域Aおよび他の領域A、…A10に設置し、各他の領域A、…A10に対応する起電力差回路83によって基準領域Aと他の領域A、…A10との間の温度差を求める。そして第1熱電対81を用いて基準領域Aにおける温度を求め、基準領域Aにおける温度と、起電力差回路83によって求めた基準領域Aと他の領域A、…A10との温度差に基づいて他の領域A、…A10における温度を求める。このため、熱電対81,82の設置コストを低減することができる。
【0057】
以上述べたように、制御装置51によりヒータ出力部18Aを出力制御して各単位領域A、…A10毎のヒータ18Aを個別に制御することにより、昇降温時Tにおいて制御パラメータのチューニングを容易に行なうことができる(図2)。また温度安定時Tに炉本体5と処理容器3との間の空間33内をきめ細かく均一に制御することができる(図3)。
【0058】
次に図5により、空間33内の各単位領域A、…A10毎に設置された炉内温度センサ50からの信号に基づいて炉内温度を求める温度演算部50Aの変形例について以下詳述する。
【0059】
図5に示すように各単位領域A、…A10のうち一番下方の単位領域Aが基準領域となり、他の単位領域A、…A10は他の領域となる。なお、図5において単位領域A、…A10のうち単位領域A、A、A、A、が詳述されているが、単位領域A、A、A、A、A、A10、についても、基準領域A以外の他の領域A、A、Aと略同一の構成をもつ。
【0060】
基準領域Aの炉内温度センサ50は熱履歴によってもゼーベック係数の変化が少ない高価なR熱電対またはS熱電対からなる第1熱電対81と、R熱電対またはS熱電対以外の安価なN熱電対、K熱電対、E熱電対、J熱電対等からなる第2熱電対82を含む。なお、図5において便宜上、第1熱電対81としてR熱電対が示されており、第2熱電対としてK熱電対が示されている。
【0061】
また他の領域A、A、A、A、A、A、A、A、A10の炉内温度センサ50は安価なN熱電対、K熱電対またはE熱電対等からなる第2熱電対82を含む。
【0062】
また温度演算部50Aは基準領域Aの第2熱電対82と、他の領域A、…A10の第2熱電対82に、冷接点90を介して接続され、基準領域Aと他の領域A、…A10の温度差を求める起電力差回路83と、基準領域Aの第1熱電対に接続され、この第1熱電対からの信号に基づいて基準領域の温度を求める第1熱電対起電力測定回路84とを備えている。
【0063】
そして第1熱電対起電力測定回路84からの信号は加算器86に送られる。そして他の領域A、…A10に対応する起電力差回路83からの信号が第2変換器89によって第1熱電対用の信号に変換され、第1熱電対電力測定回路84からの信号と第2変換器89からの信号が加算器86で加算されて他の領域A、…A10の温度が求められる。
【0064】
図5において、第1熱電対81はプラス側の配線R−TCと、マイナス側の配線R−TCを有し、第2熱電対82はプラス側の配線K−TCとマイナス側の配線K−TCを有する。
【0065】
次に図5により炉内温度演算部50Aにおける温度測定方法について以下詳述する。
【0066】
図5に示すようにまず、基準領域Aの第2熱電対82と、各他の領域A、…A10の第2熱電対82からの信号に基づいて、対応する起電力差回路8により基準領域Aと他の領域A、…A10の温度差を求める。具体的には各々の起電力差回路83により、K−TC起電力の冷接点補償値が求められる。
【0067】
次に基準領域Aの第1熱電対81からの信号に基づいて第1熱電対起電力測定回路84により基準領域の温度が求められる。具体的には第1熱電対起電力測定回路84によりR−TC起電力の冷接点補償値が求められる。
【0068】
次に第1熱電対起電力測定回路84からの信号(R−TC起電力)が加算器86に送られる。また各他の領域A、…A10に対応する起電力差回路83からの信号(K−TC起電力)が第2変換器89により第1熱電対用の信号(R−TC起電力)に変換され、第1熱電対起電力測定回路84からの信号と第2変換器89からの信号が加算器86で加算される。
【0069】
次に加算器86で加算された信号(K−TC起電力)が温度変換器87に入力される。そしてこの温度変換器87によって、各他の領域A、…A10に対応する温度が求められる。
【0070】
一方、第1熱電対起電力測定回路84からの信号(R−TC起電力)が温度変換器87に入力され、この温度変換器87によって、基準領域Aに対応する温度が求められる。
【0071】
このように本実施の形態によれば、基準領域Aのみにゼーベック係数の変化量が小さい高価な第1熱電対81を設置するとともに、安価な第2熱電対82を基準領域Aおよび他の領域A、…A10に設置し、各他の領域A、…A10に対応する起電力差回路83によって基準領域Aと他の領域A、…A10との間の温度差を求める。そして第1熱電対81を用いて基準領域Aにおける温度を求め、基準領域Aにおける温度と、起電力差回路83によって求めた基準領域Aと他の領域A、…A10との温度差に基づいて他の領域A、…A10における温度を求める。このため、熱電対81,82の設置コストを低減することができる。
【0072】
本発明による熱処理装置の変形例
次に本発明による熱処理装置の変形例について述べる。
【0073】
上述した実施の形態において、炉本体5と処理容器3との間に形成された空間33の各単位領域A、…A10に設置された炉内温度センサ50からの信号に基づいて、温度演算部50Aにより炉内温度を求めた例を示したが、これに限らず処理容器3内の各単位領域A、…A10に設置された処理容器内温度センサ55からの信号に基づいて温度演算部50Aにより処理容器3内の温度を求めても良い。この場合、温度演算部50Aは処理容器内温度演算部として機能する。
【0074】
すなわち上述のように処理容器3内は、10の単位領域A、…A10に区画され、各単位領域A、…A10毎に、当該単位領域A、…A10内の温度を検知する処理容器内温度センサ55が設置され、この処理容器内温度センサ55からの検知信号は信号ライン55aを介して後述する温度演算部50Aに送られ、この温度演算部50Aにおいて炉内温度が求められる。そして温度演算部50Aで求めた炉内温度は制御装置(制御部)51へ送られる。なお各単位領域A、…A10毎に設置された処理容器内温度センサ55は、処理容器内温度センサ支持具56により支持されている。
【0075】
次に図6による本発明の変形例による熱処理装置について説明する。図6は本発明の変形例による熱処理装置を概略的に示す図である。
【0076】
図6に示す熱処理装置は、処理容器3の構造が異なるのみであり、他の構成は図1乃至図5に示す熱処理装置と略同一である。
【0077】
すなわち図1において処理容器3が一重管からなる構成を示したが、これに限らず処理容器3は外筒3Aと、外筒3A内に配置された内筒3Bとからなる二重管構造をもっていてもよい。
【0078】
図6に示す熱処理装置において、図1乃至図5に示す熱処理装置と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0079】
また上記実施の形態において、炉本体5と処理容器3との間の空間33、および処理容器3内を10の単位領域A、…A10に区画した例を示したが、これに限らず3つ以上の任意の数の単位領域に区画してもよい。この場合、単位領域の数が多ければ、本発明の効果はより向上する。
【0080】
また上記空間33および処理容器3内を均等に区画した例を示したが、これに限らず装置の使用状態に応じて、単位領域の幅や位置形状を種々変化させても、本発明の効果に差異はない。
【符号の説明】
【0081】
w 半導体ウエハ(被処理体)
1 熱処理装置
1A RCUシステム
2 熱処理炉
3 処理容器
3a 炉口
5 炉本体
16 断熱材
18 ヒータエレメント(発熱抵抗体)
18A ヒータ
18B ヒータ出力部
33 空間
50 炉内温度センサ
50A 温度演算部
51 制御装置
55 処理容器内温度センサ
81 第1熱電対
82 第2熱電対
83 起電力差回路
85 第1変換器
86 加算器
87 温度変換器
89 第2変換器
90 冷接点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内周面に加熱部が設けられた炉本体と、
炉本体内に配置され、炉本体との間に複数の領域を含む空間を形成するとともに、内部に複数の被処理体を収納する処理容器と、
空間の各領域に対応して設けられた炉内温度センサと、
各炉内温度センサからの信号に基づいて炉内温度を求める炉内温度演算部と、
炉内温度演算部で求めた炉内温度に基づいて加熱部を制御する制御部とを備え、
空間のうち基準領域に設けられた炉内温度センサはR熱電対またはS熱電対からなる第1熱電対と、それ以外の熱電対からなる第2熱電対を含み、他の領域に設けられた炉内温度センサは第2熱電対を含み、
炉内温度演算部は基準領域の第2熱電対と他の領域の第2熱電対に接続され、基準領域と他の領域の温度差を求める起電力差回路と、基準領域の第1熱電対に接続されこの第1熱電対からの信号に基づいて基準領域の温度を求める第1熱電対起電力測定回路と、第1熱電対起電力測定回路と、他の領域に対応する起電力差回路に接続され、第1熱電対起電力測定回路からの信号と当該起電力差回路からの信号を加算して他の領域の温度を求める加算器とを有することを特徴とする熱処理装置。
【請求項2】
炉内温度演算部は第1熱電対起電力測定回路からの信号を第2熱電対用の信号に変換する第1変換器を更に有し、第1変換器からの信号と他の領域に対応する起電力差回路からの信号が加算器で加算されて他の領域の温度が求められることを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
【請求項3】
炉内温度演算部は起電力差回路からの信号を第1熱電対用の信号に変換する第2変換器を更に有し、第1熱電対起電力測定回路からの信号と他の領域に対応する第2変換器からの信号が加算器で加算されて他の領域の温度が求められることを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
【請求項4】
内周面に加熱部が設けられた炉本体と、
炉本体内に配置され、炉本体との間に空間を形成するとともに、内部に複数の領域を形成しかつ複数の被処理体を収納する処理容器と、
処理容器の各領域に対応して設けられた処理容器内温度センサと、
各処理容器内温度センサからの信号に基づいて処理容器内温度を求める処理容器内温度演算部と、
処理容器内温度演算部で求めた処理容器内温度に基づいて加熱部を制御する制御部とを備え、
処理容器内のうち基準領域に設けられた処理容器内温度センサはR熱電対またはS熱電対からなる第1熱電対と、それ以外の熱電対からなる第2熱電対を含み、他の領域に設けられた処理容器内温度センサは第2熱電対を含み、
処理容器内温度演算部は基準領域の第2熱電対と他の領域の第2熱電対に接続され、基準領域と他の領域の温度差を求める起電力差回路と、基準領域の第1熱電対に接続されこの第1熱電対からの信号に基づいて基準領域の温度を求める第1熱電対起電力測定回路と、第1熱電対起電力測定回路と、他の領域に対応する起電力差回路に接続され、第1熱電対起電力測定回路からの信号と当該起電力差回路からの信号を加算して他の領域の温度を求める加算器とを有することを特徴とする熱処理装置。
【請求項5】
処理容器内温度演算部は第1熱電対起電力測定回路からの信号を第2熱電対用の信号に変換する第1変換器を更に有し、第1変換器からの信号と他の領域に対応する起電力差回路からの信号が加算器で加算されて他の領域の温度が求められることを特徴とする請求項4記載の熱処理装置。
【請求項6】
処理容器内温度演算部は起電力差回路からの信号を第1熱電対用の信号に変換する第2変換器を更に有し、第1熱電対起電力測定回路からの信号と他の領域に対応する第2変換器からの信号が加算器で加算されて他の領域の温度が求められることを特徴とする請求項4記載の熱処理装置。
【請求項7】
内周面に加熱部が設けられた炉本体と、炉本体内に配置され、炉本体との間に複数の領域を含む空間を形成するとともに、内部に複数の被処理体を収納する処理容器と、空間の各領域に対応して設けられた炉内温度センサと、各炉内温度センサからの信号に基づいて炉内温度を求める炉内温度演算部と、炉内温度演算部で求めた炉内温度に基づいて加熱部を制御する制御部とを備え、空間のうち基準領域に設けられた炉内温度センサはR熱電対またはS熱電対からなる第1熱電対と、それ以外の熱電対からなる第2熱電対を含み、他の領域に設けられた炉内温度センサは第2熱電対を含む熱処理装置の温度測定方法において、
基準領域の第2熱電対と他の領域の第2熱電対からの信号に基づいて起電力差回路により基準領域と他の領域の温度差を求める工程と、
基準領域の第1熱電対からの信号に基づいて第1熱電対起電力測定回路により基準領域の温度を求める工程と、
第1熱電対起電力測定回路からの信号と起電力差回路からの信号を加算器で加算することにより他の領域の温度を求める工程と、を備えたことを特徴とする熱処理装置の温度測定方法。
【請求項8】
第1熱電対起電力測定回路からの信号は第1変換器により第2熱電対用の信号に変換され、第1変換器からの信号と他の領域に対応する起電力差回路からの信号が加算器で加算されて他の領域の温度が求められることを特徴とする請求項7記載の熱処理装置の温度測定方法。
【請求項9】
起電力差回路からの信号は第2変換器により第1熱電対用の信号に変換され、第2変換器からの信号と第1熱電対起電力測定回路からの信号が加算器で加算されて他の領域の温度が求められることを特徴とする請求項7記載の熱処理装置の温度測定方法。
【請求項10】
内周面に加熱部が設けられた炉本体と、炉本体内に配置され、炉本体との間に空間を形成するとともに、内部に複数の領域を形成しかつ複数の被処理体を収納する処理容器と、処理容器の各領域に対応して設けられた処理容器内温度センサと、各処理容器内温度センサからの信号に基づいて処理容器内温度を求める処理容器内温度演算部と、処理容器内温度演算部で求めた処理容器内温度に基づいて加熱部を制御する制御部とを備え、処理容器のうち基準領域に設けられた処理容器内温度センサはR熱電対またはS熱電対からなる第1熱電対と、それ以外の熱電対からなる第2熱電対を含み、他の領域に設けられた処理容器内温度センサは第2熱電対を含む熱処理装置の温度測定方法において、
基準領域の第2熱電対と他の領域の第2熱電対からの信号に基づいて起電力差回路により基準領域と他の領域の温度差を求める工程と、
基準領域の第1熱電対からの信号に基づいて第1熱電対起電力測定回路により基準領域の温度を求める工程と、
第1熱電対起電力測定回路からの信号と起電力差回路からの信号を加算器で加算することにより他の領域の温度を求める工程と、を備えたことを特徴とする熱処理装置の温度測定方法。
【請求項11】
第1熱電対起電力測定回路からの信号は第1変換器により第2熱電対用の信号に変換され、第1変換器からの信号と他の領域に対応する起電力差回路からの信号が加算器で加算されて他の領域の温度が求められることを特徴とする請求項10記載の熱処理装置の温度測定方法。
【請求項12】
起電力差回路からの信号は第2変換器により第1熱電対用の信号に変換され、第2変換器からの信号と第1熱電対起電力測定回路からの信号が加算器で加算されて他の領域の温度が求められることを特徴とする請求項10記載の熱処理装置の温度測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−172871(P2012−172871A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−33419(P2011−33419)
【出願日】平成23年2月18日(2011.2.18)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】