物体検知センサ
【課題】センサの真下付近を含む所定の監視領域に対して物体の位置を精度良く計測することができる物体検知センサを提供すること。
【解決手段】監視領域をセンサ2からの距離に応じて複数の区画11,12,13に分割し、各区画を検知範囲とする複数のアンテナ3,4,5を切り替えて使用し、信号処理回路8において電波レーダの出力情報と電波照射経路とを照合することによって、設置したセンサの真下を含む領域において物体の監視面内での位置及び高さを計測する。
【解決手段】監視領域をセンサ2からの距離に応じて複数の区画11,12,13に分割し、各区画を検知範囲とする複数のアンテナ3,4,5を切り替えて使用し、信号処理回路8において電波レーダの出力情報と電波照射経路とを照合することによって、設置したセンサの真下を含む領域において物体の監視面内での位置及び高さを計測する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋内及び屋外において物体の存在を検知し、特に人物のように高さを有する物体を上方から検知する物体検知センサに関する。
【背景技術】
【0002】
屋内及び屋外の所定の領域を監視し侵入者を検知するセンサとして、一般的にカメラや赤外線を用いたセキュリティシステムがある。可視カメラを用いたシステムは見通しの悪い天候下や暗い夜間使用での信頼性が低く、赤外線カメラを用いれば昼夜を問わず使用できるが可視カメラに比べると高価である。
また、赤外線を用いたセンサには線状の監視領域に赤外線の送信部と受信部を設置して受光が遮られたことを検知するシステムもあるが、木の葉や雪など飛来物の外乱で誤検知を起こしやすいという問題がある。
【0003】
天候や昼夜等の周囲の環境変化の影響を受けにくい物体検知センサとして、例えば、電波によるレーダを用い、予め記憶しておいた周辺状況周波数スペクトルと、侵入者が存在するときの周波数スペクトルとを比較することにより侵入者を検知する検知装置が特許文献1に開示されている。また別の例として、建物から建物外の所定の領域へ電波を放射したときの物体からの反射波に基づいて物体の侵入を検知するようにしたシステムが特許文献2に開示されている。更に別の例として、超音波パルスレーダを用いたセンサをトイレの天井或いは側壁に設置し、トイレ内での異常を検知するようにした装置が特許文献3に開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2000−338231号公報
【特許文献2】特開2003−187342号公報
【特許文献3】特開2004−199122号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
屋内及び屋外の所定の領域を監視し侵入者を検知するセンサとして、一般的にカメラや赤外線を用いたセキュリティシステムがある。可視カメラを用いたシステムは、見通しの悪い天候下や暗い夜間使用での信頼性が低く、赤外線カメラを用いれば昼夜を問わず使用できるが、可視カメラに比べると高価である。また、赤外線を用いたセンサには、線状の監視領域に赤外線の送信部と受信部を設置して受光が遮られたことを検知するシステムもあるが、木の葉や雪など飛来物の外乱で誤検知を起こし易いという問題がある。更に、特許文献3で用いられている超音波は、空気中での減衰が大きいため、屋外で用いるのに不向きである。
【0006】
従来の例えば特許文献2のように、地面に向けて下方に角度の狭いビームを放射するレーダセンサでは、建物の屋根付近などの高所にレーダセンサを設置した場合、放射電波と地面が交わる領域周辺でしか侵入者等を検知することができず、レーダセンサの真下付近の物体は検知不可能であった。
【0007】
図13Aは電波レーダを用いた一般的な物体検知センサ14の設置形態を水平方向(横方向)から見た見取り図であり、図13Bは上側から見た平面図である。ここで、本明細書における監視面、監視領域、監視角度、頂点を図13A,13Bを参照して定義する。水平面34(例えば地面)の上の監視を行なう範囲を監視面35、監視面35から離れた場所に設定される頂点(例えばセンサ14を設置する場所)と監視面35とで成す円錐状の立体を監視領域16と言う。また監視面35の中心と頂点とを通る水平面34に垂直な面において、頂点から監視面35に向かって成す監視領域16の角度を監視角度αと言う。このような定義のもとで、監視領域16は、頂点から監視面35に向けて監視角度αを成して形成されると言うことができる。更に、物体検知センサ14を頂点に設置し、電波を監視面35に向けて放射するとき、物体検知センサ14のアンテナを下方に向けることになるが、水平方向に対してアンテナのビーム中心が成す角度を俯角と言うこととする。
【0008】
さて、図13A,13Bに示すように、アンテナに俯角を持たせることによって地面に向けて下方に放射する角度の狭いビームを用いた一般的な物体検知センサでは、検知可能な監視領域16より建物15に近い領域に存在する物体は検知することはできない。この事情は室内を対象にした特許文献3でも同様であり、天井と壁のコーナーに設置した検知装置の真下付近を検知することは困難である。また、敢えて建物入口付近を検知するようにすると、例えば特許文献2のように、センサを人物と同じ高さに設置せざるを得なくなる。この場合は、人物にセンサがあることを簡単に気付かれてしまうという不都合がある。
【0009】
そこで、検知不能領域を補うために、図14に示すように下方に角度幅の広い電波を放射するアンテナを備えた物体検知センサ17を使用することが考えられる。しかしこの場合、鉛直方向の角度、即ちセンサ17から地面への垂直線に対する人体方向が成す角度を測定しないレーダシステムにおいては、レーダセンサ17の真下からターゲットまでの距離を一意に決定することができない。このことを直立している人体10を検知した場合について説明する。レーダセンサ17と頭部までの距離が計測された場合、レーダセンサ17を中心とし頭部までの距離を半径に持つ円周上で、なおかつ電波の放射経路内に収まっている破線18上に対象物のあることが判断できる。足までの距離が測定された場合も同様である。そのため監視面内での位置に換算すると両矢印19の内側に対象物が存在するという情報しか得られず、その位置特定は不確定性の大きいものになるという問題がある。
【0010】
また、放射可能な電波の電力強度には制限があり、図14のように、監視面に向けて下方に、即ち鉛直方向に広角化したアンテナを使用した場合にアンテナの利得が低下するため、鉛直方向に角度幅の狭い電波を放射するアンテナを使用した場合と比べて検知可能な距離が短くなることが避けられない。
【0011】
本発明の目的は、センサの真下付近を含む所定の監視領域に対して物体の位置を精度良く計測することができる物体検知センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するための本発明の代表的なものの一例を示せば以下のようになる。即ち、本発明の物体検知センサは、少なくとも1個のアンテナを含み、上記少なくとも1個のアンテナから電波を放射して物体からの反射波を受信するレーダ装置と、上記レーダ装置の出力信号を入力して物体検知のための演算を行なう信号処理回路とを具備して成る物体検知センサであって、頂点から監視面に向けて監視角度を成して形成される監視領域が設定され、上記物体検知センサが上記頂点に設置されたとき、上記少なくとも1個のアンテナの仰角方向のビーム幅が上記監視角度よりも狭く、上記少なくとも1個のアンテナのビーム中心の上記監視面に向けての俯角の変化によって上記監視領域に対する物体検知が行なわれることを特徴とする。
【0013】
監視角度が広い監視領域に対して、仰角方向のビーム幅が監視角度よりも狭いアンテナを用いることが可能になるので、センサの真下付近を含む所定の監視領域に対して物体の位置を精度良く計測することが可能になる。なお、監視領域が複数の監視区画に分割されている場合に、上記俯角の変化は、上記少なくとも1個のアンテナとして例えば、数量が上記監視区画の数と一致し、かつ上記監視面に向けての俯角が互いに異なる複数のアンテナを用い、これら複数のアンテナを選択することによって実現される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、センサの真下付近を含む所定の監視領域に対して物体の位置を精度良く計測することができる物体検知センサを実現することが期待される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係る物体検知センサを図面に示した実施形態を参照して更に詳細に説明する。
【0016】
<実施形態1>
本発明の実施形態1について図1、図2A,2B、図3及び図4を用いて説明する。本実施形態では、物体検知センサの適用対象の例として、戸建住宅の屋外監視を採り上げるが、勿論、本発明はこの適用に限定されない。また、以下では、監視領域を3つの区画に分割して物体検知を行なう場合を例に採って説明する。なお、監視領域を複数の区画に分割したときの各区画を監視区画と言うこととする。
【0017】
図1は、本実施形態の物体検知センサ2の構成を示すブロック図である。物体検知センサ2は、電波レーダ装置1と、電波レーダ装置1からの検知信号を処理する信号処理回路(PROC)8と、信号処理回路8の処理結果に基づいてアンテナ切替を指令するアンテナ切替司令部(SW−CTRL)9とを含んで構成される。更に、電波レーダ装置1は、3つの異なる俯角を持って設置されたアンテナ3,4,5と、アンテナ切替司令部9によってアンテナ3,4,5を切り替えるアンテナ切替スイッチ6と、アンテナ切替スイッチ6との間で送受信信号の授受を行なうと共に、信号処理回路8に検知信号を出力する高周波回路(RF)7とを含んで構成される。監視領域は監視区画11,12,13に分けられ、検知対象の人物10が監視区画11,12に跨って存在している。
【0018】
アンテナ3,4,5の電波放射方向は、上記設置により、水平方向に対してそれぞれ互いに異なる角度、即ち俯角を成すこととなる。それにより、アンテナ3,4,5から、それぞれ監視区画11,12,13に向けて電波が放射される。アンテナ3,4,5のそれぞれの下方への電波放射の広がり、即ち仰角方向のビーム幅は、監視領域をカバーする角度よりも狭い。因みに、アンテナの監視面に平行な方向への電波放射の広がりを表す角度が方位角である。仰角方向のビーム幅と方位角方向のビーム幅とでアンテナの指向性が示される。また、以下では、各監視区画を検知範囲とする一対の送受信アンテナを3対備えた構成を例に採って説明するが、送信アンテナ又は受信アンテナのいずれか一方のみを複数備えてそれらを切り替え、他方のアンテナは3監視区画11,12,13の全体、即ち監視領域をカバーするように構成しても良い。ここで電波レーダ装置1として、例えば24GHz帯レーダや76GHz帯レーダが用いられる。
【0019】
図2A,2Bは、それぞれ建物15の壁の上方に設置した物体検知センサ2とその電波照射範囲を水平方向(横側)から見た見取り図及び上側から見た平面図である。各アンテナはレーダ設置位置の真下からの距離が異なる監視区画11、12、13を照射範囲としている。図2Aにおいて、監視区画11、12、13の全体によって監視角度αの監視領域が形成される。また、図2Bに示すように、アンテナの方位角方向のビーム幅は、物体検知センサ2に近い程広く設定される。
【0020】
次に図3を用いて電波レーダ装置1の構成について説明する。電波レーダ装置1は、送信系に変調器20、発振器21と送信アンテナ3a,4a,5aを備え、受信系に受信アンテナ3b,4b,5bとミキサ22、アナログ増幅回路部23、A/D(Analog-to-Digital)コンバータ24を備えている。また、複数のアンテナを切り替えて使用するためのアンテナ切替スイッチ6を備えており、更に信号処理回路8、アンテナ切替司令部9がある。
【0021】
発振器21は、変調器20からの変調信号に基づく周波数で発振する。高周波信号はアンテナ切替司令部9からの指令に基づいて選択された1個のアンテナ、例えば送信アンテナ3aからの照射波として検知エリア11に向けて照射される。
【0022】
次にいずれか一対のアンテナ、例えばアンテナ3a,3bが選択された場合のレーダによる物体検知原理、即ち物体から電波レーダ装置1までの距離及び検知物体の移動速度の計測原理と出力情報を2周波CW(Continuous Wave)方式を採用した場合について説明する。
【0023】
2周波CW方式レーダの場合、発振器21へ変調信号を入力し、図4に示すような2つの周波数f1,f2を時間的に切り替えながら電波を送信する。図4において、縦軸は周波数、横軸は時間である。送信アンテナ3aから送信された電波は照射内の物体10で反射され、返ってきた電波信号は受信アンテナ3bにより受信される。この受信信号はミキサ回路22で発信信号とミキシングされることによって低周波信号が生成され、アナログ増幅回路23へ出力される。アナログ増幅回路23で増幅され出力された信号はA/Dコンバータ24によってディジタル信号に変換された後、信号処理回路8に送られる。
【0024】
信号処理回路8は、A/Dコンバータ24からのディジタル信号に対して高速フーリエ変換処理を施して周波数スペクトルを求め、移動物体からの反射信号による、レベルがピークとなる周波数を抽出する。抽出したピークの周波数と位相を計測することにより、以下に説明する原理によって物体の移動速度及び電波レーダ装置1から物体までの距離が算出される。
【0025】
ピークの周波数は物体の移動によるドップラー周波数となっており、式(1)からその速度(v)は、
v=c×fd/(2f) ・・・(1)
となる。ここで、cは光速、fdはドップラー周波数、fは発振周波数である。
【0026】
また抽出されたドップラー周波数fdに対し送信周波数f1と送信周波数f2のそれぞれに対する位相を計測し、その位相差φから2周波CW方式の原理に基づいて式(2)により距離(Range)が、
Range=c×φ/(4π×Δf) ・・・(2)
として算出される。ここで、Δf=f2−f1である。
【0027】
複数のアンテナを切り替える方法としては、アンテナ切替司令部9からの指令によりアンテナ3,4,5を例えば時間的に順次切り替えて使用することで電波照射領域全体を監視することができるようになる。
【0028】
なお、距離、速度検知の方式は、FM−CM方式やパルス方式を採用しても同じ効果が得られることは言うまでもない。これらの方式を採用した場合は、静止物も検知可能となるため侵入物体が移動していなくともその存在を検知することが可能となる。また、物体の方位角を検出することが求められる場合には、次の実施形態で述べるモノパルス方式のほか、アンテナを機械的に回転させる方法、或いは電子的にビーム照射の方位角方向を変える方法等を採用しても良い。
【0029】
図5はアンテナ4a,4bの電波照射領域内で物体(人体)10が検知された場合の図を示している。信号処理回路8はアンテナ4から放射される電波の放射経路を記憶しており、人体10の頭部及び足部で反射された電波から距離を計測することにより、人体10の存在範囲がそれぞれ点線部25、26上にあることが判断される。点線部25、26を監視面に投影する演算を信号処理回路8が行なうことにより、人体10の監視面内での距離が両矢印27の範囲として算出される。両矢印27の範囲は、図14に示した両矢印19の範囲よりも短く、図14の場合に比べて目標物体の計測位置精度が向上している。
【0030】
上記では、仰角方向のビーム幅が監視角度よりも狭い3個のアンテナ3,4,5が用いられるが、使用するのは仰角方向のビーム幅が監視角度よりも狭いアンテナ1個とし、これを監視面に垂直な面で回転させても良い。同様の効果を得ることができる。
【0031】
<実施形態2>
本発明の実施形態2について図6A,6B及び図7を用いて説明する。本実施形態では、方位角を計測するためにモノパルス方式が採用される。実施形態2の物体検知センサの基本構成は、図1及び図3に示す通りである。モノパルス方式では、受信アンテナは2分割され、分割された2個の受信アンテナから受信された電力の和信号と差信号から方位角が算出される。和信号(Sum)と差信号(Diff)のそれぞれの方位角依存強度は図6Aのようになり、これから、差信号に対する和信号の比Diff/Sumを求めると図6Bのようになる。算出した比を縦軸に与え、それを図6Bの曲線へ辿ると、角度を表す横軸に方位角θtが求められる。以上の演算が信号処理回路8で行なわれる。
【0032】
モノパルス方式で用いられるアンテナの構成例を図7に示す。各アンテナはパッチアンテナを用いて構成され、それぞれ3対の送受信アンテナが平面状に並べられる。送信アンテナ3a,4a,5aのそれぞれに給電点が設けられる。また、受信アンテナ3bはアンテナ3b1とアンテナ3b2に分割され、受信アンテナ4bはアンテナ4b1とアンテナ4b2に分割され、受信アンテナ5bはアンテナ5b1とアンテナ5b2に分割され、それぞれに給電点が設けられる。3対の送受信アンテナのビーム中心には互いに異なる俯角が与えられる。そのため、送信アンテナ3a、受信アンテナ3b1,3b2の上半分の給電線が長く、送信アンテナ5a、受信アンテナ5b1,5b2の下半分の給電線が長く設定される。以上の構成により、電波レーダ装置1を小型化、低コスト化することが可能となる。
【0033】
なお、パッチアンテナ以外のアンテナでも前記モノパルス方式を実現可能であることは言うまでもない。また、距離については、方位角を算出したアンテナの区別で、その監視区域に物体が存在する程度として把握される。なお、実施形態1のCW方式と併用することにより、更に精度良く距離を求めることが可能になる。
【0034】
<実施形態3>
本発明の実施形態3について図8を用いて説明する。図8はアンテナ3とアンテナ4の両方で人体10が検知された場合の図を示している。信号処理回路8はアンテナ3から放射される電波の放射経路も記憶しており、人体10の頭部で反射された電波から距離を計測することで検知物体の頭部の存在範囲が点線部28上にあることが判断される。
【0035】
本実施形態では、信号処理回路8に、点線部を監視面に垂直な面に投影する演算を行なう機能が追加されている。この演算により、検知物体の高さが両矢印29の内側にあることが算出される。このように、本実施形態により、検知物体の高さの計測が可能になる。
【0036】
<実施形態4>
本発明の実施形態4について図9を用いて説明する。本実施形態では、監視領域の分割区画数が更に増加され、それに伴って物体検知センサのアンテナ数が増加される。監視領域を例えば7つの区画に分けた場合の物体検知センサ30が図9に示される。この場合、人体10が検知されたアンテナのうち、建物15から一番遠い区画を検知範囲とするアンテナで得られた信号から距離を計測することにより、上記と同様の原理によって検知物体の高さが両矢印31の内側であることが算出される。このように分割数を細かくすることで高さの測定精度を向上することができる。なお、高さばかりでなく、監視面内の距離についても、両矢印の範囲が狭くなり、目標物体の計測位置精度が更に向上する。
【0037】
<実施形態5>
本発明の実施形態5について図10を用いて説明する。図10は監視領域内に侵入した人物が建物に近づいている場合を示した図である。本実施形態においては、監視領域内に侵入物体が検知されたとき、侵入経路に応じてアンテナを切り替えるようにアンテナ切替スイッチ6(図1,3)が制御される。これによって検知物体を追跡することが可能になる。
【0038】
始め、監視区画11を検知範囲とするアンテナ3により人体が検知され、検知物体が建物に近づく向きに移動していることが判断される。人物10が監視区画12、監視区画13へと移動するにつれて、アンテナ切替スイッチ6によりそれぞれアンテナ4、アンテナ5に切り替わる。以上により移動物体を安定して追跡監視し、建物に向かっている侵入物体であることを判定することができる。
【0039】
<実施形態6>
本発明の実施形態6について図11を用いて説明する。図11に示すように、物体検知センサ2は、建物15から離れた場所に設置することも可能である。外灯や立ち木等の柱状の物32に設置することにより、物体検知センサ2が設置されていることを侵入者に察知され難くすることができる。
【0040】
次に、実施形態1の場合のように、建物15に物体検知センサ2を設置した場合、本発明により、物体検知センサ2の真下付近の物体検知が可能になるが、電波はアンテナから扇状に放射されるため、真下付近の検知可能な範囲は狭い。本実施形態では、建物15に物体検知センサ2を設置した場合の真下付近を図11の監視区域11の電波が広く放射するように柱状の物32の位置を設定することにより、建物15に設置した場合の真下付近の検知可能範囲を広げることができる。
【0041】
<実施形態7>
本発明の実施形態7について図12を用いて説明する。図12は物体検知センサ2を部屋33の内壁に取り付けた例を表す図である。本発明の物体検知センサ2の用途は屋外における侵入者監視に限らず、人の流れをモニタする場合などにも適用可能である。例えばショッピングセンタ屋内の壁に設置し、買い物客等の位置を追跡することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に係る物体検知センサの実施形態1を説明するための構成図。
【図2A】実施形態1の物体検知センサを説明するための水平方向から見た見取り図。
【図2B】実施形態1の物体検知センサを説明するための平面図。
【図3】実施形態1の物体検知センサの回路を説明するための構成図。
【図4】2周波CW方式の変調信号を説明するための図。
【図5】実施形態1における監視面内での距離測定方法を説明するための水平方向から見た見取り図。
【図6A】本発明の実施形態2で採用されるモノパルス方式による方位角測定原理を示す図。
【図6B】本発明の実施形態2で採用されるモノパルス方式による方位角測定原理を示す別の図。
【図7】実施形態2で用いるモノパルス方式のアンテナを説明するための平面図。
【図8】本発明の実施形態3を説明するための水平方向から見た見取り図。
【図9】本発明の実施形態4を説明するための水平方向から見た見取り図。
【図10】本発明の実施形態5を説明するための平面図。
【図11】本発明の実施形態6を説明するための水平方向から見た見取り図。
【図12】本発明の実施形態7を説明するための水平方向から見た見取り図。
【図13A】従来の電波放射角度の狭いレーダセンサを説明するための水平方向から見た見取り図。
【図13B】従来の電波放射角度の狭いレーダセンサを説明するための平面図。
【図14】電波放射角度の広い電波レーダを説明するための水平方向から見た見取り図。
【符号の説明】
【0043】
1…電波レーダ装置、2,30…物体検知センサ、3a,4a,5a…送信アンテナ、3b,4b,5b…受信アンテナ、6…アンテナ切替スイッチ、7…高周波回路、8…信号処理回路、9…アンテナ切替司令部、10…物体、11,12,13…監視領域、15…建物、20…変調器、21…発振器、22…ミキサ回路、23…アナログ増幅回路部、24…A/Dコンバータ、32…外灯や立ち木等の柱状の物。
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋内及び屋外において物体の存在を検知し、特に人物のように高さを有する物体を上方から検知する物体検知センサに関する。
【背景技術】
【0002】
屋内及び屋外の所定の領域を監視し侵入者を検知するセンサとして、一般的にカメラや赤外線を用いたセキュリティシステムがある。可視カメラを用いたシステムは見通しの悪い天候下や暗い夜間使用での信頼性が低く、赤外線カメラを用いれば昼夜を問わず使用できるが可視カメラに比べると高価である。
また、赤外線を用いたセンサには線状の監視領域に赤外線の送信部と受信部を設置して受光が遮られたことを検知するシステムもあるが、木の葉や雪など飛来物の外乱で誤検知を起こしやすいという問題がある。
【0003】
天候や昼夜等の周囲の環境変化の影響を受けにくい物体検知センサとして、例えば、電波によるレーダを用い、予め記憶しておいた周辺状況周波数スペクトルと、侵入者が存在するときの周波数スペクトルとを比較することにより侵入者を検知する検知装置が特許文献1に開示されている。また別の例として、建物から建物外の所定の領域へ電波を放射したときの物体からの反射波に基づいて物体の侵入を検知するようにしたシステムが特許文献2に開示されている。更に別の例として、超音波パルスレーダを用いたセンサをトイレの天井或いは側壁に設置し、トイレ内での異常を検知するようにした装置が特許文献3に開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2000−338231号公報
【特許文献2】特開2003−187342号公報
【特許文献3】特開2004−199122号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
屋内及び屋外の所定の領域を監視し侵入者を検知するセンサとして、一般的にカメラや赤外線を用いたセキュリティシステムがある。可視カメラを用いたシステムは、見通しの悪い天候下や暗い夜間使用での信頼性が低く、赤外線カメラを用いれば昼夜を問わず使用できるが、可視カメラに比べると高価である。また、赤外線を用いたセンサには、線状の監視領域に赤外線の送信部と受信部を設置して受光が遮られたことを検知するシステムもあるが、木の葉や雪など飛来物の外乱で誤検知を起こし易いという問題がある。更に、特許文献3で用いられている超音波は、空気中での減衰が大きいため、屋外で用いるのに不向きである。
【0006】
従来の例えば特許文献2のように、地面に向けて下方に角度の狭いビームを放射するレーダセンサでは、建物の屋根付近などの高所にレーダセンサを設置した場合、放射電波と地面が交わる領域周辺でしか侵入者等を検知することができず、レーダセンサの真下付近の物体は検知不可能であった。
【0007】
図13Aは電波レーダを用いた一般的な物体検知センサ14の設置形態を水平方向(横方向)から見た見取り図であり、図13Bは上側から見た平面図である。ここで、本明細書における監視面、監視領域、監視角度、頂点を図13A,13Bを参照して定義する。水平面34(例えば地面)の上の監視を行なう範囲を監視面35、監視面35から離れた場所に設定される頂点(例えばセンサ14を設置する場所)と監視面35とで成す円錐状の立体を監視領域16と言う。また監視面35の中心と頂点とを通る水平面34に垂直な面において、頂点から監視面35に向かって成す監視領域16の角度を監視角度αと言う。このような定義のもとで、監視領域16は、頂点から監視面35に向けて監視角度αを成して形成されると言うことができる。更に、物体検知センサ14を頂点に設置し、電波を監視面35に向けて放射するとき、物体検知センサ14のアンテナを下方に向けることになるが、水平方向に対してアンテナのビーム中心が成す角度を俯角と言うこととする。
【0008】
さて、図13A,13Bに示すように、アンテナに俯角を持たせることによって地面に向けて下方に放射する角度の狭いビームを用いた一般的な物体検知センサでは、検知可能な監視領域16より建物15に近い領域に存在する物体は検知することはできない。この事情は室内を対象にした特許文献3でも同様であり、天井と壁のコーナーに設置した検知装置の真下付近を検知することは困難である。また、敢えて建物入口付近を検知するようにすると、例えば特許文献2のように、センサを人物と同じ高さに設置せざるを得なくなる。この場合は、人物にセンサがあることを簡単に気付かれてしまうという不都合がある。
【0009】
そこで、検知不能領域を補うために、図14に示すように下方に角度幅の広い電波を放射するアンテナを備えた物体検知センサ17を使用することが考えられる。しかしこの場合、鉛直方向の角度、即ちセンサ17から地面への垂直線に対する人体方向が成す角度を測定しないレーダシステムにおいては、レーダセンサ17の真下からターゲットまでの距離を一意に決定することができない。このことを直立している人体10を検知した場合について説明する。レーダセンサ17と頭部までの距離が計測された場合、レーダセンサ17を中心とし頭部までの距離を半径に持つ円周上で、なおかつ電波の放射経路内に収まっている破線18上に対象物のあることが判断できる。足までの距離が測定された場合も同様である。そのため監視面内での位置に換算すると両矢印19の内側に対象物が存在するという情報しか得られず、その位置特定は不確定性の大きいものになるという問題がある。
【0010】
また、放射可能な電波の電力強度には制限があり、図14のように、監視面に向けて下方に、即ち鉛直方向に広角化したアンテナを使用した場合にアンテナの利得が低下するため、鉛直方向に角度幅の狭い電波を放射するアンテナを使用した場合と比べて検知可能な距離が短くなることが避けられない。
【0011】
本発明の目的は、センサの真下付近を含む所定の監視領域に対して物体の位置を精度良く計測することができる物体検知センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するための本発明の代表的なものの一例を示せば以下のようになる。即ち、本発明の物体検知センサは、少なくとも1個のアンテナを含み、上記少なくとも1個のアンテナから電波を放射して物体からの反射波を受信するレーダ装置と、上記レーダ装置の出力信号を入力して物体検知のための演算を行なう信号処理回路とを具備して成る物体検知センサであって、頂点から監視面に向けて監視角度を成して形成される監視領域が設定され、上記物体検知センサが上記頂点に設置されたとき、上記少なくとも1個のアンテナの仰角方向のビーム幅が上記監視角度よりも狭く、上記少なくとも1個のアンテナのビーム中心の上記監視面に向けての俯角の変化によって上記監視領域に対する物体検知が行なわれることを特徴とする。
【0013】
監視角度が広い監視領域に対して、仰角方向のビーム幅が監視角度よりも狭いアンテナを用いることが可能になるので、センサの真下付近を含む所定の監視領域に対して物体の位置を精度良く計測することが可能になる。なお、監視領域が複数の監視区画に分割されている場合に、上記俯角の変化は、上記少なくとも1個のアンテナとして例えば、数量が上記監視区画の数と一致し、かつ上記監視面に向けての俯角が互いに異なる複数のアンテナを用い、これら複数のアンテナを選択することによって実現される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、センサの真下付近を含む所定の監視領域に対して物体の位置を精度良く計測することができる物体検知センサを実現することが期待される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明に係る物体検知センサを図面に示した実施形態を参照して更に詳細に説明する。
【0016】
<実施形態1>
本発明の実施形態1について図1、図2A,2B、図3及び図4を用いて説明する。本実施形態では、物体検知センサの適用対象の例として、戸建住宅の屋外監視を採り上げるが、勿論、本発明はこの適用に限定されない。また、以下では、監視領域を3つの区画に分割して物体検知を行なう場合を例に採って説明する。なお、監視領域を複数の区画に分割したときの各区画を監視区画と言うこととする。
【0017】
図1は、本実施形態の物体検知センサ2の構成を示すブロック図である。物体検知センサ2は、電波レーダ装置1と、電波レーダ装置1からの検知信号を処理する信号処理回路(PROC)8と、信号処理回路8の処理結果に基づいてアンテナ切替を指令するアンテナ切替司令部(SW−CTRL)9とを含んで構成される。更に、電波レーダ装置1は、3つの異なる俯角を持って設置されたアンテナ3,4,5と、アンテナ切替司令部9によってアンテナ3,4,5を切り替えるアンテナ切替スイッチ6と、アンテナ切替スイッチ6との間で送受信信号の授受を行なうと共に、信号処理回路8に検知信号を出力する高周波回路(RF)7とを含んで構成される。監視領域は監視区画11,12,13に分けられ、検知対象の人物10が監視区画11,12に跨って存在している。
【0018】
アンテナ3,4,5の電波放射方向は、上記設置により、水平方向に対してそれぞれ互いに異なる角度、即ち俯角を成すこととなる。それにより、アンテナ3,4,5から、それぞれ監視区画11,12,13に向けて電波が放射される。アンテナ3,4,5のそれぞれの下方への電波放射の広がり、即ち仰角方向のビーム幅は、監視領域をカバーする角度よりも狭い。因みに、アンテナの監視面に平行な方向への電波放射の広がりを表す角度が方位角である。仰角方向のビーム幅と方位角方向のビーム幅とでアンテナの指向性が示される。また、以下では、各監視区画を検知範囲とする一対の送受信アンテナを3対備えた構成を例に採って説明するが、送信アンテナ又は受信アンテナのいずれか一方のみを複数備えてそれらを切り替え、他方のアンテナは3監視区画11,12,13の全体、即ち監視領域をカバーするように構成しても良い。ここで電波レーダ装置1として、例えば24GHz帯レーダや76GHz帯レーダが用いられる。
【0019】
図2A,2Bは、それぞれ建物15の壁の上方に設置した物体検知センサ2とその電波照射範囲を水平方向(横側)から見た見取り図及び上側から見た平面図である。各アンテナはレーダ設置位置の真下からの距離が異なる監視区画11、12、13を照射範囲としている。図2Aにおいて、監視区画11、12、13の全体によって監視角度αの監視領域が形成される。また、図2Bに示すように、アンテナの方位角方向のビーム幅は、物体検知センサ2に近い程広く設定される。
【0020】
次に図3を用いて電波レーダ装置1の構成について説明する。電波レーダ装置1は、送信系に変調器20、発振器21と送信アンテナ3a,4a,5aを備え、受信系に受信アンテナ3b,4b,5bとミキサ22、アナログ増幅回路部23、A/D(Analog-to-Digital)コンバータ24を備えている。また、複数のアンテナを切り替えて使用するためのアンテナ切替スイッチ6を備えており、更に信号処理回路8、アンテナ切替司令部9がある。
【0021】
発振器21は、変調器20からの変調信号に基づく周波数で発振する。高周波信号はアンテナ切替司令部9からの指令に基づいて選択された1個のアンテナ、例えば送信アンテナ3aからの照射波として検知エリア11に向けて照射される。
【0022】
次にいずれか一対のアンテナ、例えばアンテナ3a,3bが選択された場合のレーダによる物体検知原理、即ち物体から電波レーダ装置1までの距離及び検知物体の移動速度の計測原理と出力情報を2周波CW(Continuous Wave)方式を採用した場合について説明する。
【0023】
2周波CW方式レーダの場合、発振器21へ変調信号を入力し、図4に示すような2つの周波数f1,f2を時間的に切り替えながら電波を送信する。図4において、縦軸は周波数、横軸は時間である。送信アンテナ3aから送信された電波は照射内の物体10で反射され、返ってきた電波信号は受信アンテナ3bにより受信される。この受信信号はミキサ回路22で発信信号とミキシングされることによって低周波信号が生成され、アナログ増幅回路23へ出力される。アナログ増幅回路23で増幅され出力された信号はA/Dコンバータ24によってディジタル信号に変換された後、信号処理回路8に送られる。
【0024】
信号処理回路8は、A/Dコンバータ24からのディジタル信号に対して高速フーリエ変換処理を施して周波数スペクトルを求め、移動物体からの反射信号による、レベルがピークとなる周波数を抽出する。抽出したピークの周波数と位相を計測することにより、以下に説明する原理によって物体の移動速度及び電波レーダ装置1から物体までの距離が算出される。
【0025】
ピークの周波数は物体の移動によるドップラー周波数となっており、式(1)からその速度(v)は、
v=c×fd/(2f) ・・・(1)
となる。ここで、cは光速、fdはドップラー周波数、fは発振周波数である。
【0026】
また抽出されたドップラー周波数fdに対し送信周波数f1と送信周波数f2のそれぞれに対する位相を計測し、その位相差φから2周波CW方式の原理に基づいて式(2)により距離(Range)が、
Range=c×φ/(4π×Δf) ・・・(2)
として算出される。ここで、Δf=f2−f1である。
【0027】
複数のアンテナを切り替える方法としては、アンテナ切替司令部9からの指令によりアンテナ3,4,5を例えば時間的に順次切り替えて使用することで電波照射領域全体を監視することができるようになる。
【0028】
なお、距離、速度検知の方式は、FM−CM方式やパルス方式を採用しても同じ効果が得られることは言うまでもない。これらの方式を採用した場合は、静止物も検知可能となるため侵入物体が移動していなくともその存在を検知することが可能となる。また、物体の方位角を検出することが求められる場合には、次の実施形態で述べるモノパルス方式のほか、アンテナを機械的に回転させる方法、或いは電子的にビーム照射の方位角方向を変える方法等を採用しても良い。
【0029】
図5はアンテナ4a,4bの電波照射領域内で物体(人体)10が検知された場合の図を示している。信号処理回路8はアンテナ4から放射される電波の放射経路を記憶しており、人体10の頭部及び足部で反射された電波から距離を計測することにより、人体10の存在範囲がそれぞれ点線部25、26上にあることが判断される。点線部25、26を監視面に投影する演算を信号処理回路8が行なうことにより、人体10の監視面内での距離が両矢印27の範囲として算出される。両矢印27の範囲は、図14に示した両矢印19の範囲よりも短く、図14の場合に比べて目標物体の計測位置精度が向上している。
【0030】
上記では、仰角方向のビーム幅が監視角度よりも狭い3個のアンテナ3,4,5が用いられるが、使用するのは仰角方向のビーム幅が監視角度よりも狭いアンテナ1個とし、これを監視面に垂直な面で回転させても良い。同様の効果を得ることができる。
【0031】
<実施形態2>
本発明の実施形態2について図6A,6B及び図7を用いて説明する。本実施形態では、方位角を計測するためにモノパルス方式が採用される。実施形態2の物体検知センサの基本構成は、図1及び図3に示す通りである。モノパルス方式では、受信アンテナは2分割され、分割された2個の受信アンテナから受信された電力の和信号と差信号から方位角が算出される。和信号(Sum)と差信号(Diff)のそれぞれの方位角依存強度は図6Aのようになり、これから、差信号に対する和信号の比Diff/Sumを求めると図6Bのようになる。算出した比を縦軸に与え、それを図6Bの曲線へ辿ると、角度を表す横軸に方位角θtが求められる。以上の演算が信号処理回路8で行なわれる。
【0032】
モノパルス方式で用いられるアンテナの構成例を図7に示す。各アンテナはパッチアンテナを用いて構成され、それぞれ3対の送受信アンテナが平面状に並べられる。送信アンテナ3a,4a,5aのそれぞれに給電点が設けられる。また、受信アンテナ3bはアンテナ3b1とアンテナ3b2に分割され、受信アンテナ4bはアンテナ4b1とアンテナ4b2に分割され、受信アンテナ5bはアンテナ5b1とアンテナ5b2に分割され、それぞれに給電点が設けられる。3対の送受信アンテナのビーム中心には互いに異なる俯角が与えられる。そのため、送信アンテナ3a、受信アンテナ3b1,3b2の上半分の給電線が長く、送信アンテナ5a、受信アンテナ5b1,5b2の下半分の給電線が長く設定される。以上の構成により、電波レーダ装置1を小型化、低コスト化することが可能となる。
【0033】
なお、パッチアンテナ以外のアンテナでも前記モノパルス方式を実現可能であることは言うまでもない。また、距離については、方位角を算出したアンテナの区別で、その監視区域に物体が存在する程度として把握される。なお、実施形態1のCW方式と併用することにより、更に精度良く距離を求めることが可能になる。
【0034】
<実施形態3>
本発明の実施形態3について図8を用いて説明する。図8はアンテナ3とアンテナ4の両方で人体10が検知された場合の図を示している。信号処理回路8はアンテナ3から放射される電波の放射経路も記憶しており、人体10の頭部で反射された電波から距離を計測することで検知物体の頭部の存在範囲が点線部28上にあることが判断される。
【0035】
本実施形態では、信号処理回路8に、点線部を監視面に垂直な面に投影する演算を行なう機能が追加されている。この演算により、検知物体の高さが両矢印29の内側にあることが算出される。このように、本実施形態により、検知物体の高さの計測が可能になる。
【0036】
<実施形態4>
本発明の実施形態4について図9を用いて説明する。本実施形態では、監視領域の分割区画数が更に増加され、それに伴って物体検知センサのアンテナ数が増加される。監視領域を例えば7つの区画に分けた場合の物体検知センサ30が図9に示される。この場合、人体10が検知されたアンテナのうち、建物15から一番遠い区画を検知範囲とするアンテナで得られた信号から距離を計測することにより、上記と同様の原理によって検知物体の高さが両矢印31の内側であることが算出される。このように分割数を細かくすることで高さの測定精度を向上することができる。なお、高さばかりでなく、監視面内の距離についても、両矢印の範囲が狭くなり、目標物体の計測位置精度が更に向上する。
【0037】
<実施形態5>
本発明の実施形態5について図10を用いて説明する。図10は監視領域内に侵入した人物が建物に近づいている場合を示した図である。本実施形態においては、監視領域内に侵入物体が検知されたとき、侵入経路に応じてアンテナを切り替えるようにアンテナ切替スイッチ6(図1,3)が制御される。これによって検知物体を追跡することが可能になる。
【0038】
始め、監視区画11を検知範囲とするアンテナ3により人体が検知され、検知物体が建物に近づく向きに移動していることが判断される。人物10が監視区画12、監視区画13へと移動するにつれて、アンテナ切替スイッチ6によりそれぞれアンテナ4、アンテナ5に切り替わる。以上により移動物体を安定して追跡監視し、建物に向かっている侵入物体であることを判定することができる。
【0039】
<実施形態6>
本発明の実施形態6について図11を用いて説明する。図11に示すように、物体検知センサ2は、建物15から離れた場所に設置することも可能である。外灯や立ち木等の柱状の物32に設置することにより、物体検知センサ2が設置されていることを侵入者に察知され難くすることができる。
【0040】
次に、実施形態1の場合のように、建物15に物体検知センサ2を設置した場合、本発明により、物体検知センサ2の真下付近の物体検知が可能になるが、電波はアンテナから扇状に放射されるため、真下付近の検知可能な範囲は狭い。本実施形態では、建物15に物体検知センサ2を設置した場合の真下付近を図11の監視区域11の電波が広く放射するように柱状の物32の位置を設定することにより、建物15に設置した場合の真下付近の検知可能範囲を広げることができる。
【0041】
<実施形態7>
本発明の実施形態7について図12を用いて説明する。図12は物体検知センサ2を部屋33の内壁に取り付けた例を表す図である。本発明の物体検知センサ2の用途は屋外における侵入者監視に限らず、人の流れをモニタする場合などにも適用可能である。例えばショッピングセンタ屋内の壁に設置し、買い物客等の位置を追跡することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に係る物体検知センサの実施形態1を説明するための構成図。
【図2A】実施形態1の物体検知センサを説明するための水平方向から見た見取り図。
【図2B】実施形態1の物体検知センサを説明するための平面図。
【図3】実施形態1の物体検知センサの回路を説明するための構成図。
【図4】2周波CW方式の変調信号を説明するための図。
【図5】実施形態1における監視面内での距離測定方法を説明するための水平方向から見た見取り図。
【図6A】本発明の実施形態2で採用されるモノパルス方式による方位角測定原理を示す図。
【図6B】本発明の実施形態2で採用されるモノパルス方式による方位角測定原理を示す別の図。
【図7】実施形態2で用いるモノパルス方式のアンテナを説明するための平面図。
【図8】本発明の実施形態3を説明するための水平方向から見た見取り図。
【図9】本発明の実施形態4を説明するための水平方向から見た見取り図。
【図10】本発明の実施形態5を説明するための平面図。
【図11】本発明の実施形態6を説明するための水平方向から見た見取り図。
【図12】本発明の実施形態7を説明するための水平方向から見た見取り図。
【図13A】従来の電波放射角度の狭いレーダセンサを説明するための水平方向から見た見取り図。
【図13B】従来の電波放射角度の狭いレーダセンサを説明するための平面図。
【図14】電波放射角度の広い電波レーダを説明するための水平方向から見た見取り図。
【符号の説明】
【0043】
1…電波レーダ装置、2,30…物体検知センサ、3a,4a,5a…送信アンテナ、3b,4b,5b…受信アンテナ、6…アンテナ切替スイッチ、7…高周波回路、8…信号処理回路、9…アンテナ切替司令部、10…物体、11,12,13…監視領域、15…建物、20…変調器、21…発振器、22…ミキサ回路、23…アナログ増幅回路部、24…A/Dコンバータ、32…外灯や立ち木等の柱状の物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1個のアンテナを含み、上記少なくとも1個のアンテナから電波を放射して物体からの反射波を受信するレーダ装置と、
上記レーダ装置の出力信号を入力して物体検知のための演算を行なう信号処理回路とを具備して成る物体検知センサであって、
頂点から監視面に向けて監視角度を成して形成される監視領域が設定され、上記物体検知センサが上記頂点に設置されたとき、上記少なくとも1個のアンテナの仰角方向のビーム幅が上記監視角度よりも狭く、上記少なくとも1個のアンテナのビーム中心の上記監視面に向けての俯角の変化によって上記監視領域に対する物体検知が行なわれることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項2】
請求項1において、
上記監視領域が複数の監視区画に分割されており、上記少なくとも1個のアンテナは、数量が上記監視区画の数と一致する複数のアンテナに対応し、上記複数のアンテナの各々のビーム中心の上記監視面に向けての俯角が互いに異なり、上記俯角の変化が上記複数のアンテナを選択することによって行なわれることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項3】
請求項2において、
上記監視面は、上記監視面を含む水平面に対して上記頂点から立てた垂直線と上記水平面とが交わる部分の近傍を含んでいることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項4】
請求項2において、
上記複数のアンテナの各々の仰角方向のビーム幅が互いに異なっていることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項5】
請求項1において、
上記信号処理回路によって行なわれる物体検知のための上記演算において、上記少なくとも1個のアンテナのうちの上記物体を検知したアンテナから上記物体までの距離と、上記アンテナの電波放射経路との照合が行なわれ、上記照合によって上記物体の上記監視面における位置が算出されることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項6】
請求項1において、
上記信号処理回路によって行なわれる物体検知のための上記演算において、上記少なくとも1個のアンテナのうちの上記物体を検知したアンテナから上記物体までの距離と、上記アンテナの電波放射経路との照合が行なわれ、上記照合によって上記物体の上記監視面に対する垂直の方向の大きさが算出されることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項7】
請求項4において、
上記複数のアンテナの選択が、アンテナのビーム中心の上記監視面に向けての俯角の大きさの順に行なわれることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項8】
請求項4において、
上記物体の移動に伴って上記物体の存在する監視区画が変化する場合、上記複数のアンテナの選択は、上記物体が存在する監視区画を検知範囲とするアンテナを選ぶことによって行なわれ、移動する上記物体の追跡が行なわれることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項9】
請求項1において、
上記レーダ装置は、2周波CW方式のレーダであり、上記信号処理回路によって上記物体までの距離が計測されることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項10】
請求項1において、
上記レーダ装置は、モノパルス方式のレーダであり、上記信号処理回路によって上記物体の方位が計測されることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項11】
請求項1において、
上記物体検知センサは、家屋の壁面に設置して使用されることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項12】
請求項1において、
上記物体検知センサは、屋内の壁面に設置して使用されることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項13】
請求項1において、
上記物体検知センサは、屋外に立つ柱状の物に設置して使用されることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項14】
送信アンテナと少なくとも1個の受信アンテナとを含み、上記送信アンテナから電波を放射し、物体からの反射波を上記少なくとも1個の受信アンテナで受信するレーダ装置と、
上記レーダ装置の出力信号を入力して物体検知のための演算を行なう信号処理回路とを具備して成る物体検知センサであって、
頂点から監視面に向けて監視角度を成して形成される監視領域が設定され、上記物体検知センサが上記頂点に設置されたとき、上記送信アンテナの仰角方向のビーム幅が上記監視角度にほぼ一致し、かつ上記少なくとも1個の受信アンテナの仰角方向のビーム幅が上記監視角度よりも狭く、上記少なくとも1個の受信アンテナのビーム中心の上記監視面に向けての俯角の変化によって上記監視領域に対する物体検知が行なわれることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項15】
請求項14において、
上記監視領域が複数の監視区画に分割されており、上記少なくとも1個の受信アンテナは、数量が上記監視区画の数と一致する複数の受信アンテナに対応し、上記複数の受信アンテナの各々のビーム中心の上記監視面に向けての俯角が互いに異なり、上記俯角の変化が上記複数の受信アンテナを選択することによって行なわれることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項16】
請求項15において、
上記監視面は、上記監視面を含む水平面に対して上記頂点から立てた垂直線と上記水平面とが交わる部分の近傍を含んでいることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項17】
受信アンテナと少なくとも1個の送信アンテナとを含み、上記少なくとも1個の送信アンテナから電波を放射し、物体からの反射波を上記受信アンテナで受信するレーダ装置と、
上記レーダ装置の出力信号を入力して物体検知のための演算を行なう信号処理回路とを具備して成る物体検知センサであって、
頂点から監視面に向けて監視角度を成して形成される監視領域が設定され、上記物体検知センサが上記頂点に設置されたとき、上記受信アンテナの仰角方向のビーム幅が上記監視角度にほぼ一致し、かつ上記少なくとも1個の送信アンテナの仰角方向のビーム幅が上記監視角度よりも狭く、上記少なくとも1個の送信アンテナのビーム中心の上記監視面に向けての俯角の変化によって上記監視領域に対する物体検知が行なわれることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項18】
請求項17において、
上記監視領域が複数の監視区画に分割されており、上記少なくとも1個の送信アンテナは、数量が上記監視区画の数と一致する複数の送信アンテナに対応し、上記複数の送信アンテナの各々のビーム中心の上記監視面に向けての俯角が互いに異なり、上記俯角の変化が上記複数の送信アンテナを選択することによって行なわれることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項19】
請求項18において、
上記監視面は、上記監視面を含む水平面に対して上記頂点から立てた垂直線と上記水平面とが交わる部分の近傍を含んでいることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項1】
少なくとも1個のアンテナを含み、上記少なくとも1個のアンテナから電波を放射して物体からの反射波を受信するレーダ装置と、
上記レーダ装置の出力信号を入力して物体検知のための演算を行なう信号処理回路とを具備して成る物体検知センサであって、
頂点から監視面に向けて監視角度を成して形成される監視領域が設定され、上記物体検知センサが上記頂点に設置されたとき、上記少なくとも1個のアンテナの仰角方向のビーム幅が上記監視角度よりも狭く、上記少なくとも1個のアンテナのビーム中心の上記監視面に向けての俯角の変化によって上記監視領域に対する物体検知が行なわれることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項2】
請求項1において、
上記監視領域が複数の監視区画に分割されており、上記少なくとも1個のアンテナは、数量が上記監視区画の数と一致する複数のアンテナに対応し、上記複数のアンテナの各々のビーム中心の上記監視面に向けての俯角が互いに異なり、上記俯角の変化が上記複数のアンテナを選択することによって行なわれることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項3】
請求項2において、
上記監視面は、上記監視面を含む水平面に対して上記頂点から立てた垂直線と上記水平面とが交わる部分の近傍を含んでいることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項4】
請求項2において、
上記複数のアンテナの各々の仰角方向のビーム幅が互いに異なっていることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項5】
請求項1において、
上記信号処理回路によって行なわれる物体検知のための上記演算において、上記少なくとも1個のアンテナのうちの上記物体を検知したアンテナから上記物体までの距離と、上記アンテナの電波放射経路との照合が行なわれ、上記照合によって上記物体の上記監視面における位置が算出されることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項6】
請求項1において、
上記信号処理回路によって行なわれる物体検知のための上記演算において、上記少なくとも1個のアンテナのうちの上記物体を検知したアンテナから上記物体までの距離と、上記アンテナの電波放射経路との照合が行なわれ、上記照合によって上記物体の上記監視面に対する垂直の方向の大きさが算出されることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項7】
請求項4において、
上記複数のアンテナの選択が、アンテナのビーム中心の上記監視面に向けての俯角の大きさの順に行なわれることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項8】
請求項4において、
上記物体の移動に伴って上記物体の存在する監視区画が変化する場合、上記複数のアンテナの選択は、上記物体が存在する監視区画を検知範囲とするアンテナを選ぶことによって行なわれ、移動する上記物体の追跡が行なわれることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項9】
請求項1において、
上記レーダ装置は、2周波CW方式のレーダであり、上記信号処理回路によって上記物体までの距離が計測されることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項10】
請求項1において、
上記レーダ装置は、モノパルス方式のレーダであり、上記信号処理回路によって上記物体の方位が計測されることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項11】
請求項1において、
上記物体検知センサは、家屋の壁面に設置して使用されることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項12】
請求項1において、
上記物体検知センサは、屋内の壁面に設置して使用されることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項13】
請求項1において、
上記物体検知センサは、屋外に立つ柱状の物に設置して使用されることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項14】
送信アンテナと少なくとも1個の受信アンテナとを含み、上記送信アンテナから電波を放射し、物体からの反射波を上記少なくとも1個の受信アンテナで受信するレーダ装置と、
上記レーダ装置の出力信号を入力して物体検知のための演算を行なう信号処理回路とを具備して成る物体検知センサであって、
頂点から監視面に向けて監視角度を成して形成される監視領域が設定され、上記物体検知センサが上記頂点に設置されたとき、上記送信アンテナの仰角方向のビーム幅が上記監視角度にほぼ一致し、かつ上記少なくとも1個の受信アンテナの仰角方向のビーム幅が上記監視角度よりも狭く、上記少なくとも1個の受信アンテナのビーム中心の上記監視面に向けての俯角の変化によって上記監視領域に対する物体検知が行なわれることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項15】
請求項14において、
上記監視領域が複数の監視区画に分割されており、上記少なくとも1個の受信アンテナは、数量が上記監視区画の数と一致する複数の受信アンテナに対応し、上記複数の受信アンテナの各々のビーム中心の上記監視面に向けての俯角が互いに異なり、上記俯角の変化が上記複数の受信アンテナを選択することによって行なわれることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項16】
請求項15において、
上記監視面は、上記監視面を含む水平面に対して上記頂点から立てた垂直線と上記水平面とが交わる部分の近傍を含んでいることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項17】
受信アンテナと少なくとも1個の送信アンテナとを含み、上記少なくとも1個の送信アンテナから電波を放射し、物体からの反射波を上記受信アンテナで受信するレーダ装置と、
上記レーダ装置の出力信号を入力して物体検知のための演算を行なう信号処理回路とを具備して成る物体検知センサであって、
頂点から監視面に向けて監視角度を成して形成される監視領域が設定され、上記物体検知センサが上記頂点に設置されたとき、上記受信アンテナの仰角方向のビーム幅が上記監視角度にほぼ一致し、かつ上記少なくとも1個の送信アンテナの仰角方向のビーム幅が上記監視角度よりも狭く、上記少なくとも1個の送信アンテナのビーム中心の上記監視面に向けての俯角の変化によって上記監視領域に対する物体検知が行なわれることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項18】
請求項17において、
上記監視領域が複数の監視区画に分割されており、上記少なくとも1個の送信アンテナは、数量が上記監視区画の数と一致する複数の送信アンテナに対応し、上記複数の送信アンテナの各々のビーム中心の上記監視面に向けての俯角が互いに異なり、上記俯角の変化が上記複数の送信アンテナを選択することによって行なわれることを特徴とする物体検知センサ。
【請求項19】
請求項18において、
上記監視面は、上記監視面を含む水平面に対して上記頂点から立てた垂直線と上記水平面とが交わる部分の近傍を含んでいることを特徴とする物体検知センサ。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【公開番号】特開2006−329912(P2006−329912A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−156719(P2005−156719)
【出願日】平成17年5月30日(2005.5.30)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月30日(2005.5.30)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]