説明

物品搬送装置

【課題】走行体の走行作動中における複数の振動モードによる長尺柔軟体の振動を抑制することができる物品搬送装置を提供すること。
【解決手段】走行体に吊り下げ状態又は立設状態で装備された物品支持用の長尺柔軟体と、走行体を設定された走行速度パターンにて走行させるべく、走行速度パターンに基づいて走行駆動手段(HD)を作動させて、走行体の走行を制御する制御手段(27)とが設けられ、長尺柔軟体の走行体側の端部箇所に、当該端部箇所における変形量に対応した検出情報を出力する歪ゲージ(S)が設けられ、制御手段が、長尺柔軟体の振動を抑制するべく、走行体の走行作動中における歪ゲージの検出情報に基づいて、走行速度パターンを補正するフィードバック制御により走行体の走行を制御するように構成されている物品搬送装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行経路に沿って走行駆動手段の作動により走行する物品搬送用の走行体と、前記走行体に吊り下げ状態又は立設状態で装備された物品支持用の長尺柔軟体と、前記走行体を設定された走行速度パターンにて走行させるべく、前記走行速度パターンに基づいて前記走行駆動手段を作動させて、前記走行体の走行を制御する制御手段とが設けられた物品搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記の物品搬送装置は、例えば、物品を昇降自在に支持する昇降マスト(長尺柔軟体)を走行台車(走行体)に立設状態で装備するスタッカークレーンのように、物品支持用の長尺柔軟体に支持された物品を移載対象箇所に移載するべく、移載対象箇所に対応した目標走行位置まで走行体を走行させ、走行体の走行が停止した状態で、物品を移載対象箇所に移載するものであり、走行体の走行が停止した後に、直ちに物品を移載対象箇所に移載するためには、走行体が停止したときに物品支持用の長尺柔軟体が揺れていないことが望まれる。
【0003】
上記物品搬送装置の従来例として、長尺柔軟体の走行体側の端部箇所の走行体の走行方向における位置を検出する第1位置検出手段と、長尺柔軟体の走行体と反対側の端部箇所の走行体の走行方向における位置を検出する第2位置検出手段が設けられ、制御手段が、長尺柔軟体の振動を抑制するべく、走行体の走行作動中における第1位置検出手段の検出情報と第2位置検出手段の検出情報とに基づいて、走行速度パターンを補正するフィードバック制御により走行体の走行を制御するように構成されているものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
上記従来の構成について説明を加えると、制御手段は、第1位置検出手段の検出情報と第2位置検出手段の検出情報に基づいて、長尺柔軟体の走行体側の端部箇所の走行体の走行方向における位置(以下、走行体側端部位置という。)と、長尺柔軟体の走行体と反対側の端部箇所の走行体の走行方向における位置(以下、非走行体側端部位置という。)との差を求め、この差が許容範囲内に収まるように、走行速度パターンを補正するフィードバック制御により走行体の走行を制御するようになっている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−059190号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の構成では、制御手段が、走行体側端部位置と非走行体側端部位置との差を求め、この差が許容範囲内に収まるように、走行速度パターンを補正するので、走行体の走行作動中に走行体側端部位置と非走行体側端部位置との差が許容範囲内よりも大きくならないような態様の振動が発生しても、その振動を抑制するような制御は行われず、走行体が停止してから長尺柔軟体の揺れが収まるまで長い時間を要するものであった。
【0007】
例えば、長尺柔軟体の振動のうち、走行体側端部位置が節となり非走行体側端部位置が腹となるような1次モードの振動については、走行体側端部位置と非走行体側端部位置との差が振動により許容範囲を超える場合には、その差が許容範囲内に収まるように走行速度パターンを補正することで、1次モードの振動を抑制するようにフィードバック制御を行うことができるのであるが、走行体側端部位置及び非走行体側端部位置が節となり、長尺柔軟体の長手方向の中間箇所が腹となるような2次モードの振動については、走行体側端部位置と非走行体側端部位置との差にその振動成分が表れにくいので、走行体側端部位置と非走行体側端部位置との差が許容範囲内に収まるように走行速度パターンを補正しても、2次モードの振動は抑制され難く、走行体の停止後も長尺柔軟体の揺れが長く続くことになる。
【0008】
このように、従来の構成であると、走行体を走行作動させた場合に発生する長尺柔軟体の振動の振動モードによっては、走行作動中においてその振動を抑制し難く、走行体が停止した後の長尺柔軟体の揺れが長くなるため、物品を移載対象箇所に移載するまでの待機時間が長くなってしまうという不都合があり、搬送効率の向上の観点からは改善の余地があった。
【0009】
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、走行体の走行作動中における複数の振動モードによる長尺柔軟体の振動を抑制することができる物品搬送装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的を達成するために、本発明にかかる物品搬送装置は、走行経路に沿って走行駆動手段の作動により走行する物品搬送用の走行体と、前記走行体に吊り下げ状態又は立設状態で装備された物品支持用の長尺柔軟体と、前記走行体を設定された走行速度パターンにて走行させるべく、前記走行速度パターンに基づいて前記走行駆動手段を作動させて、前記走行体の走行を制御する制御手段とが設けられたものであって、
その第1特徴構成は、前記長尺柔軟体の前記走行体側の端部箇所に、当該端部箇所における変形量に対応した検出情報を出力する歪ゲージが設けられ、前記制御手段が、前記長尺柔軟体の振動を抑制するべく、前記走行体の走行作動中における前記歪ゲージの検出情報に基づいて、前記走行速度パターンを補正するフィードバック制御により前記走行体の走行を制御するように構成されている点にある。
【0011】
すなわち、歪ゲージは、長尺柔軟体の走行体側の端部箇所における変形量に対応した検出情報を出力し、また、制御手段は、走行体の走行作動中における歪ゲージの検出情報に基づいて、走行速度パターンを補正するフィードバック制御により走行体の走行を制御するように構成されているので、制御手段は、フィードバック制御において、走行体の走行作動中における長尺柔軟体の走行体側の端部箇所における変形量に対応して走行速度パターンを補正し、その補正した走行速度パターンにて走行体を走行させることができる。
【0012】
そして、走行体の走行により長尺柔軟体に複数の振動モードによる振動が発生した場合、それらの振動モードの振動により生じる長尺柔軟体の各部の振動による走行方向における振れ量(走行体側端部位置を基準とした相対変位量)が総合的に影響して当該箇所に変形が生じるので、長尺柔軟体における非走行体側端部位置等の特定箇所の挙動のみならず、長尺柔軟体の全体の挙動を歪ゲージにより計測することができる。
【0013】
したがって、走行体の走行作動中に振動波形の異なる複数の振動モードの振動が発生する場合でも、制御手段は、走行体側端部位置に設けられた歪ゲージの検出情報に基づいて走行速度パターンを補正するフィードバック制御を行うことにより、長尺柔軟体の全体の挙動に基づいて走行速度パターンを補正して、走行体の走行作動中に発生する長尺柔軟体の全体の振動を抑制することができる。
【0014】
長尺柔軟体の走行体側の端部箇所としては、長尺柔軟体の中間部より走行体側に位置する部分であればよく、好ましくは、長尺柔軟体の走行体側の端部から長尺柔軟体の全長の1/10程度だけ離れた位置より走行体側に位置する部分がよい。
【0015】
このように、本発明の第1特徴構成によると、走行体の走行作動中における複数の振動モードによる長尺柔軟体の振動を抑制することができる物品搬送装置を得るに至った。
【0016】
本発明にかかる物品搬送装置の第2特徴構成は、第1特徴構成において、前記歪ゲージが、前記長尺柔軟体の前記走行体側の端部箇所における曲げモーメントを検出するように構成され、前記制御手段が、前記フィードバック制御として、前記歪ゲージの検出情報に基づいて、前記走行速度パターンを補正するように構成されている点にある。
【0017】
すなわち、歪ゲージが、長尺柔軟体の走行体側の端部箇所における曲げモーメントを検出し、制御手段が、フィードバック制御として、歪ゲージの検出情報に基づいて、制振走行速度パターンを補正するので、制御手段は、長尺柔軟体の走行体側の端部箇所における曲げモーメントに対応して制振走行速度パターンを補正することができる。
【0018】
つまり、歪ゲージが検出する曲げモーメントは、長尺柔軟体に発生しているあらゆる振動モードの振動の影響を受けて発生する当該端部箇所における変形量に対応した物理量であるから、曲げモーメントを検出する歪ゲージを用いることで、長尺柔軟体の全体について発生している複数の振動モードの振動を計測することができ、しかも、各振動モードの振動について振幅とともに位相も計測することができるので、制御手段は、長尺柔軟体に発生する異なる振動モードの振動の夫々について振動を励起させないような状態となるように、制振走行速度パターンを補正することができる。
【0019】
このように、本発明の第2特徴構成によると、走行体を走行させた場合に長尺柔軟体に発生する異なる振動モードの複数種類の振動の夫々を的確に抑制することができる物品搬送装置を得るに至った。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の物品搬送装置の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態においては、図1に示すように、物品搬送装置が、物品収納棚1を備えた自動倉庫設備SUに設置されたスタッカークレーン3にて構成されている。
【0021】
物品収納棚1は、物品出し入れ方向が互いに対向するように間隔を隔てて設置されている。各物品収納棚1は、前後一対の支柱1aが左右方向に間隔を隔てて複数立設され、前後一対の支柱1aの夫々には、左右方向に延びる載置支持部1bを上下方向に間隔を隔てて複数配設されている。そして、前後一対の支柱1aと左右一対の載置支持部1bとにより一つの収納部4が形成され、この収納部4が縦横に複数並べて設けられている。
【0022】
各物品収納棚1の間にはスタッカークレーン3の走行経路2が形成されている。走行経路2の床面側には走行レール5が、また、天井側にはガイドレール6が物品収納棚1の長手方向に沿って設置されている。そして、走行レール5の一端側には、スタッカークレーン3の運転を管理する地上側コントローラ7と、走行レール5を挟んで一対の荷載置台8とが設けられている。
【0023】
スタッカークレーン3は、走行レール5上を走行経路2に沿って走行自在な走行体としての走行台車10と、この走行台車10に立設された走行台車10の移動方向で前後一対の四角柱状の昇降用マスト11a,11bと、これらの昇降用マスト11a,11bに沿って形成された昇降経路を昇降自在な昇降台12とを備えて構成されている。これらの昇降用マスト11a,11bの夫々が、本発明の長尺柔軟体に相当し、本実施形態におけるスタッカークレーン3は、これらの昇降用マスト11a,11bのうち後方側マスト11bについての振動を抑制するように構成されている。
【0024】
そして、走行台車10が走行経路2の地上側の走行レール5に走行案内され、かつ、昇降用マスト11a,11bの上端部を連結する上部フレーム15が走行経路2の天井側のガイドレール6に案内された状態で走行台車10が自走することにより、収納棚1の横方向に移動自在としてある。
【0025】
走行台車10の構成について説明を加えると、走行台車10には、走行レール5上を走行自在な前後二つの車輪23が設けられ、それら二つの車輪23うちの車体前後方向の一端側の車輪が、走行用サーボモータM1にて駆動される推進用の駆動輪23aとして構成され、車体前後方向の他端側の車輪が、遊転自在な従動輪23bとして構成されている。
【0026】
走行台車10には、走行台車10の駆動輪23aを回動駆動する走行駆動手段HDとしての走行用サーボアンプSA1及び走行用サーボモータM1と、昇降台12を昇降駆動する昇降駆動手段VDとしての昇降用サーボアンプSA2及び昇降用サーボモータM2とが備えられている。そして、汎用マイクロコンピュータを用いて構成されたクレーン制御装置27が、地上側コントローラ7との間で各種の制御情報を赤外線通信装置28(図3参照)により通信可能に設けられている。詳しくは後述するが、クレーン制御装置27は、地上側コントローラ7が指令する搬送指令に基づいて、走行駆動手段HDに対してモータ回転速度による走行速度値を、また、昇降駆動手段VDに対してモータ回転速度による昇降速度値を指令する。
【0027】
また、走行台車10には、水平方向に測距用のレーザ光を投射する走行用レーザ測距計25が設けられている。走行経路2の地上側コントローラ7側の端部付近には、走行用レーザ測距計25からのレーザ光を反射する反射板26が設けられており、前記走行用レーザ測距計25は、この反射板26に向けて距離検出用のレーザ光を投射して反射板26までの距離を検出する。
【0028】
さらに、走行台車10には、略水平方向に測距用のレーザ光を投射する昇降用レーザ測距計20と、その昇降用レーザ測距計20から投射されたレーザ光の光路を鉛直上方に屈曲させて昇降台12の下面に設置された反射板21に照射するためのミラー22とが設けられている。そして、反射板21にて反射したレーザ光がさらにミラー22にて反射して昇降用レーザ測距計20に到達するようになっており、昇降用レーザ測距計20は、レーザ光の屈曲した光路に沿った反射板21までの距離を検出する。
【0029】
昇降台12は、巻取りドラム18に巻回された一対の昇降ワイヤ14にて吊り下げ支持された状態で設けられている。一対の昇降ワイヤ14は、上部フレーム15に設けられた上部シーブ16及び前方側マスト11a(スタッカークレーン3が地上側コントローラ7から遠ざかる方向に走行する場合の進行方向(以下前進方向という。)で前方に位置する側のマストをいう。)の下部に設けられた中間シーブ17にて案内されている。そして、昇降用サーボモータM2が巻取りドラム18を回転駆動することで、一対の昇降ワイヤ14を送り出し操作及び巻き取り操作して昇降台12を昇降させることができるようになっている。
【0030】
昇降台12には、物品保持部としてのスライドフォーク装置9を出退させることで収納部4或いは荷載置台8との間で物品Q(具体的には、物品Qの底部に位置するパレットP及びこのパレットPに載置された荷W)を移載可能な移載装置13が設けられている。
【0031】
移載装置13には、物品QのパレットPを載置支持するスライドフォーク機構9のほか、このスライドフォーク機構9を出退駆動する出退駆動手段FDとしてのフォーク用サーボアンプSA3及びフォーク用サーボモータM3が設けられている。
【0032】
一対の昇降用マスト11a,11bのうち、スタッカークレーン3の前進方向で後方側の後方側マスト11bの下端部には、後方側マスト11bの下端部における変形量に対応した検出情報を出力する歪ゲージSが設けられている。
【0033】
歪ゲージSを設ける位置である後方側マスト11bの下端部としては、後方側マスト11bの中間部より走行台車10側に位置する部分であればよく、好ましくは、後方側マスト11bの走行台車10側の端部から後方側マスト11bの全長の1/10程度だけ高い位置より走行台車10側に位置する部分がよい。
【0034】
歪ゲージSは、後方側マスト11bの下端部における変形量に対応した量を検出するので、下端部に発生する曲げモーメントを検出することができる。そして、後方側マスト11bの下端は走行台車10と接続されているため、下端部に発生する曲げモーメントは、後方側マスト11bの高次の振動モードによるマスト各部の振動も含めたマスト全体の挙動を反映したものになっており、下端部に発生する曲げモーメントを検出することで後方側マスト11bの全体の挙動に対応した物理量を検出することができる。
【0035】
歪ゲージSは、後方側マスト11bの後方側面にだけ単独で設けられているが、後方側マスト11bの前方側面と合わせて一対の歪ゲージを設けても良い。この場合、ブリッジの2辺に組み込む等して夫々の歪ゲージの出力の差を用いることにより、後方側マスト11bの下端部における実際の変形量と、曲げモーメントとして検出される変形量との関係の線形性が向上され、一対の歪ゲージSにより検出される曲げモーメントは、後方側マスト11bの全体の挙動を示す物理量としてより適切なものとなる。
【0036】
なお、歪ゲージSを前方側マスト11aでなく後方側マスト11bに設けたのは、M1やM2の不要輻射の影響をできるだけ避けて、歪ゲージSの検出情報にノイズが混入することをできる限り回避するためである。また、歪ゲージSを後方側マスト11bの下端部に設けることにより、走行台車10に設けられたクレーン制御装置27までの信号線の短縮を図って、ノイズの混入や信号遅れを防止している。
【0037】
走行台車10に設けられたクレーン制御装置27には、図3に示すように、走行用レーザ測距計25及び昇降用レーザ測距計20が接続されている。また、走行用サーボアンプSA1を介して走行用サーボモータM1が、昇降用サーボアンプSA2を介して昇降用サーボモータM2が、フォーク用サーボアンプSA3を介してフォーク用サーボモータM1が、夫々接続されている。
【0038】
上記の走行用サーボモータM1、昇降用サーボモータM2及びフォーク用サーボモータM3は、いずれもエンコーダを備えた同期形ACモータである。そして、走行用サーボアンプSA1及び昇降用サーボアンプSA2は速度制御モードにより対応するサーボモータの回転作動を制御する。フォーク用サーボアンプSA3は位置制御モードにより対応するサーボモータの回転作動を制御する。
【0039】
すなわち、速度制御モードで動作する走行用サーボアンプSA1は、クレーン制御装置27にて走行用サーボモータM1についての回転速度による走行操作指令が指令されると、走行用サーボモータM1の回転速度が当該走行操作指令にて指令された回転速度となるように、走行用サーボモータM1が備えるエンコーダが検出する走行用サーボモータM1の回転速度に基づいて、モータ駆動用の電流(トルク)及びその周波数(速度)を制御する。
【0040】
同じく速度制御モードで動作する昇降用サーボアンプSA2は、クレーン制御装置27にて昇降用サーボモータM2についての回転速度による昇降操作指令が指令されると、昇降用サーボモータM2の回転速度が当該昇降操作指令にて指令された回転速度となるように、昇降用サーボモータM2が備えるエンコーダが検出する昇降用サーボモータM2の回転速度に基づいて、モータ駆動用の電流(トルク)及びその周波数(速度)を制御する。
【0041】
また、位置制御モードで動作するフォーク用サーボアンプSA3は、クレーン制御装置27にてスライドフォーク装置9についての出退量による出退操作指令が指令されると、フォーク用サーボモータM3の回転量が当該出退操作指令にて指令された出退量に対応した回転量となるように、当該フォーク用サーボモータM3が備えるエンコーダが検出するフォーク用サーボモータM3の回転量に基づいて、モータ駆動用の電流(トルク)及びその周波数(速度)を制御する。
【0042】
そして、クレーン制御装置27は、走行用レーザ測距計25が検出する距離情報に基づいて、走行経路2の地上側コントローラ7側の端部付近に設定された走行原点位置からの距離を求め、走行経路2における走行台車10の走行位置を検出するように構成されている。同様に、クレーン制御装置27は、昇降用レーザ測距計20が検出する距離情報に基づいて、昇降経路の下方側端部付近に設定された昇降原点位置からの距離を求め、昇降経路2における昇降体12の昇降位置を検出するように構成されている。
【0043】
以上の構成により、クレーン制御装置27は、移載作業対象とする荷載置台8又は収納部4に対する移載用停止位置に移載装置13を位置させるべく、走行台車10の走行作動及び昇降台12の昇降作動を制御し、そして、移載用停止位置に移載装置13を位置させた後、収納部4あるいは荷載置台8と移載装置13との間で物品Qを移載するべく、スライドフォーク装置9の出退作動と昇降台12の昇降作動を制御するように構成されている。
【0044】
クレーン制御装置27は、上記のようなスタッカークレーン3の制御を地上側コントローラ7からの制御指令に基づいて行う。具体的には、地上側コントローラ7が、移載作業対象とする荷載置台8又は収納部4を指定する情報等で構成された搬送指令を、赤外線通信装置28を介してクレーン制御装置27に対して指令する。
【0045】
クレーン制御装置27は、搬送指令を受信すると、その搬送指令にて指定された荷載置台8又は収納部4についての移載用停止位置に対応する走行位置(以下、目標走行位置という。)に移載装置13を位置させるべく、待機状態にあるスタッカークレーン3の走行台車10の走行位置から当該目標走行位置に至るまでの必要走行距離に基づいて走行用サーボモータM1の回転速度の時間変化である走行用回転速度パターン(本発明の走行速度パターンに相当する。)を生成する。
【0046】
また、クレーン制御装置27は、搬送指令を受信すると、その搬送指令にて指定された荷載置台8又は収納部4についての移載用停止位置に対応する昇降位置(以下、目標昇降位置という。)に移載装置13を位置させるべく、待機状態にあるスタッカークレーン3の昇降台12の昇降位置から当該目標昇降位置に至るまでの必要昇降距離に基づいて昇降用サーボモータM2の回転速度の時間変化である昇降用回転速度パターンを生成する。
【0047】
クレーン制御装置27は、走行台車10の走行作動中における歪ゲージSの検出情報に基づいて、回転速度パターンを補正するフィードバック制御によりスタッカークレーン3の走行台車10の走行を制御する。
【0048】
具体的には、制御周期Th(本実施形態では、10[ms]としている。)毎に、走行用回転速度パターンで示される回転速度値u(ti)を、歪ゲージSの出力にフィードバックゲインを掛けたフィードバック量を加算した修正回転速度値yfb(ti)を走行用サーボアンプSA1に出力するようになっている。なお、歪ゲージSは、後側マスト11bに、走行経路2長手方向で地上側コントローラに向う側の力が掛かったときに発生する下端部の変形量を負の値として、また、後側マスト11bに、この逆向きの力が掛かったときに発生する下端部の変形量を負の値として計測している。
【0049】
このように、クレーン制御装置27は、制御周期Th毎に、修正回転速度値yfb(ti)を走行用サーボアンプSA1に出力し、かつ、昇降用回転速度パターンで示される回転速度値を昇降用サーボアンプSA2に出力する。
【0050】
次に、地上側コントローラ7から搬送指令が指令された場合のクレーン制御装置27の制御動作のうち、走行台車10についての制御動作について、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0051】
まず、ステップ#A1で、走行用レーザ測距計25の測距情報に基づいて検出される走行経路2における現在の停止位置から今回の搬送指令についての目標走行位置までの距離から、台形波形の走行用回転速度パターンを生成する。
【0052】
ステップ#A2で走行開始するべく、ステップ#A3〜ステップ#A8のループ処理を開始する。まず、ステップ#A3〜ステップ#A5では、走行台車10の走行中における歪ゲージSの検出情報に基づいて、後方側マスト11bの下端部における曲げモーメントの絶対値を減らすように、回転速度値u(ti)を補正して修正回転速度値yfb(ti)を導出する。
【0053】
すなわち、ステップ#A3で、現時点の歪ゲージSの検出信号を取得し、ステップ#A4で、検出信号に含まれる高周波ノイズをローパスフィルタでカットし、ステップ#A5で、走行用回転速度パターンで示される回転速度値u(ti)に、ステップ#A4のローパスフィルタの出力に所定のフィードバックゲインを掛けたフィードバック量を加算して、回転速度値u(ti)を増速補正又は減速補正した修正回転速度値yfb(ti)を算出する。
【0054】
ステップ#A6で、制御周期Thのタイマ割り込みを待って、制御出力タイミングが到来すれば、ステップ#A7に移行して、走行用サーボアンプSA1に対して修正回転速度値yfb(ti)を出力する。
【0055】
このように、クレーン制御装置27は、走行台車10の走行中における歪ゲージSの検出情報に基づいて、昇降用マスト11a,11bの振動を抑制するべく走行速度パターンを補正するフィードバック制御により走行台車10の走行を制御するように構成されている。
【0056】
ステップ#A8では、修正回転速度値yfb(ti)を速度制御モードで動作している走行用サーボアンプSA1に出力して走行台車10の走行作動を制御する速度指令モードから、速度制御モードで動作している走行用サーボアンプSA1に対して、走行台車10が目標走行位置に位置するまで走行台車10のクリープ速度に対応したクリープ回転速度値ycを継続して出力して走行台車10の走行作動を制御する位置決めモードに、切り換えるための制御モード切換条件が成立したか否かが判別される。
【0057】
具体的には、クレーン制御装置27は、走行用レーザ測距計25の測距情報に基づいて、走行台車10が目標走行位置から設定距離だけ手前に設定されたクリープ開始位置を越えるか、或いは、修正回転速度値yfb(ti)が設定最低速度(例えば、クリープ回転速度値yc)を下回ることが設定時間以上継続するかの何れかの条件が成立すると、制御モード切換条件が成立したと判別して、後述の位置決め制御処理に移行して位置決めモードとなる。制御モード切換条件が成立するまでは、ステップ#A3に移行して速度指令モードが維持される。
【0058】
以上の図4のフローチャートについての説明では、走行台車10を走行速度パターンで走行させることについて説明した。次に、ステップ#A8で制御モードが位置決めモードに切り換えられた後の位置決め制御について図5に示すフローチャートに基づいて簡単に説明する。
【0059】
クレーン制御装置27は、図5に示すように、走行台車10が目標走行位置に位置するまで、ステップ#B1及びステップ#B2の処理を繰り返して、走行台車10のクリープ速度に対応したクリープ回転速度値ycを継続して出力する。走行台車10が目標走行位置に位置すると、ステップ#B1及びステップ#B2のループを抜けてステップ#B3に移行し、クリープ回転速度値ycに代えて速度ゼロを出力し、走行台車10の走行作動を停止させる。
【0060】
走行台車10が目標走行位置に停止するまでにクレーン制御装置27が出力する回転速度値の時間変化は、図6に示すようになる。走行台車10が目標走行位置から設定距離だけ手前のクリープ開始位置に走行するまでは、走行開始位置から目標走行位置までの距離に基づいて形成される走行用回転速度パターンにて示される回転速度値u(ti)を歪ゲージSの検出情報に基づいてフィードバック補正を掛けた修正回転速度値yfb(ti)が出力され、走行台車10がクリープ開始位置まで走行した後は、クリープ回転速度値ycが出力される。
【0061】
なお、図6では、走行台車10がクリープ開始位置まで達するまでに、修正回転速度値yfb(ti)が設定最低速度としてのクリープ回転速度ycを一時的に下回るが、制御モード切換条件における上記設定時間経過前に再びクリープ回転速度ycを上回り、その後、走行台車10がクリープ開始位置まで達して制御モード切換条件が成立する場合についての、クレーン制御装置27が出力する回転速度値の時間変化を示している。
【0062】
次に、スタッカークレーン3の走行台車10を走行させるときの昇降用マスト11a,11bについての制振効果の検証について説明する。
【0063】
制振効果の検証は、図7に示す試験装置を用いて行った。この試験装置は、装置フレーム31と、この装置フレーム31の下方箇所で床面に敷設された走行レール32上に形成された走行経路33に沿って走行自在な試験機34と、試験機34に搭載された車載コントローラ51に対して走行速度パターンによる走行指令を指令するコントローラ36等で構成されている。
【0064】
装置フレーム31は、走行レール32の両側端部に立設された一対の壁部材37と、これらの壁部材37の上端部を連結するように走行経路33の上端側に走行レール32と平行に設けられた天井レール38等で構成されている。コントローラ36側の壁部材37には、上下一対の上側レーザ測距計39a、及び、下側レーザ測距計39bが設けられている。
【0065】
試験機34は、駆動輪40a及び従動輪40bからなる前後一対の走行車輪40が設けられた走行台車42と、コントローラ36側の駆動輪40aを伝動機構を介して回転駆動させるサーボアンプ35及びサーボモータ41と、走行台車42の前後両端箇所に立設状態で設けられた板部材で構成された前後一対のマスト43a,43b等で構成されている。なお、サーボアンプ35には電源ケーブル30により商用電力が供給されている。
【0066】
前後一対のマスト43a,43bの上端部は連結フレーム44にて連結され、この連結フレーム44が天井レール38に案内された状態で走行台車42の走行方向に移動自在に設けられている。ちなみに、前後一対のマスト43a,43bは全長が1,095[mm]であり、マストの下端部から880[mm]の高さには、鉄板等で構成された積載部45が設けられ、この積載部45には7.7[kg]のダミーウェイト46が固定されている。なお、積載部45には、マストの振動の様子を肉眼にて観察し易いように色付きの液体が封入されたガラス瓶52が、その底面を積載部45に固定した状態で設けられている。
【0067】
また、後側マスト43bの下端部における表面及び裏面には、後側マスト43bの下端部に発生する曲げモーメントを計測するための第1歪ゲージ49及び第2歪ゲージ50が取り付けられている。後側マスト43bの下端部における両面に歪ゲージを設けて、これらの検出情報の差に基づいて曲げモーメントを計測することで、単一の歪ゲージにより曲げモーメントを計測する場合に比べて、後側マスト43bの下端部に発生する実際の曲げモーメントと歪ゲージの変形量に基づいて計測される曲げモーメントとの関係の線形性が向上される。
【0068】
走行台車42及び後側マスト43bのコントローラ36側の端面には、上側反射板47及び下側反射板48が設けられている。そして、前記上側レーザ測距計39aが上側反射板47に対して測距用のレーザ光を投射してその反射光を受光することにより、上側レーザ測距計39aから後側マスト43bの上端部までの距離を計測することができるようになっている。同様に、前記下側レーザ測距計39bが下側反射板48に対して測距用のレーザ光を投射してその反射光を受光することにより、下側レーザ測距計39aから走行台車42のコントローラ36側の端部までの距離を計測することができるようになっている。
【0069】
上側レーザ測距計39a及び下側レーザ測距計39bの検出情報は、コントローラ36に入力され、試験機34を走行作動させたときに上側レーザ測距計39aの測距情報と下側レーザ測距計39bの測距情報の差の変化量を計測することで、試験機34を走行作動させたときの後側マスト43bの上端部の振れ量を計測できるようになっている。
【0070】
走行台車42に搭載された車載コントローラ51は、以下に示す2つの制御モードに切換自在に構成されており、コントローラ6からサーボモータ41についての目標回転速度値の時間変化である回転速度パターンが指令されると、制御モードによって異なる値をサーボアンプ35に出力する。
【0071】
すなわち、2つの制御モードとは、回転速度パターンにて示される回転速度値をそのままサーボアンプ35に出力する無制御モードと、回転速度パターンにて示される回転速度値にそのときの曲げモーメントに応じて補正したものを出力する曲げモーメントFB制御モードである。
【0072】
上記2つの制御モードのそれぞれにて試験機34を走行させた場合について、後側マスト43bの下端部に発生する曲げモーメントや後側マスト43bの上端部の振れ量の変動の様子を図8及び図9の各グラフにて示す。
【0073】
なお、図8及び図9は、加速度及び減速度の絶対値が試験機34の走行加速度に換算して0.2G[m/s2]で、かつ速度指令が開始されてから終了するまでの指令時間が2.5[s]である台形波形の回転速度パターン(各図の(a)における鎖線)による走行指令を車載コントローラ51が受けた場合に車載コントローラ51からサーボアンプ35に対して出力される回転速度値の変化(各図の(a)における実線)、車載コントローラ51の走行制御により発生する後側マスト43bの下端部の曲げモーメントの変化(各図の(b))、及び、車載コントローラ51の走行制御により発生する後側マスト43bの上端部の揺れ幅の変化(各図の(c))を表したものである。
【0074】
両図を比較することにより、曲げモーメントFB制御モードで試験機34を走行させると、走行中及び停止後における曲げモーメント及び振れ量の振動が抑制されていることが確認できる。
【0075】
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
【0076】
(1)上記実施形態では、物品搬送装置がスタッカークレーン3にて構成されたものを例示したが、これに限らず、例えば、天井に設けられたレールに沿って走行移動自在な走行体に対して吊り下げ状態で昇降体が昇降自在に設けられた天井走行式の物品搬送車にて物品搬送装置を構成してもよく、物品搬送装置の具体的構成は適宜変更可能である。
【0077】
(2)上記実施形態では、走行体としての走行台車10が、車体前後方向の一端側の駆動輪23aと車体前後方向の他端側の従動輪23bとが設けれ、単一の走行レール5上を走行自在に構成されたものを例示したが、これに限らず、例えば、車体前後方向の両端側の夫々に左右一対の駆動輪が設けられ、一対の走行レール上を走行自在に構成された4輪駆動方式のものにて走行台車10を構成してもよく、走行体としての走行台車10の具体的構成は適宜変更可能である。
【0078】
(3)上記実施形態では、走行駆動手段が走行用サーボアンプSA1及びサーボモータM1にて構成されたものを例示したが、これに限らず、例えば、インバータ及びACモータにて走行駆動手段を構成してもよく、走行駆動手段の具体的構成は適宜変更可能である。
【0079】
(4)上記実施形態では、制御手段が、スタッカークレーン3に搭載されたクレーン制御装置27にて構成されたものを例示したが、これに限らず、例えば、クレーン制御装置27を地上側に設置し、クレーン制御装置27が、光通信装置等を介して修正回転速度値yfb(ti)を走行用サーボアンプSA1に対して出力するように構成してもよく、制御手段の具体的構成は適宜変更可能である。
【0080】
(5)上記実施形態では、制御手段が、フィードバック制御において、歪ゲージの検出情報にて取得される曲げモーメントをフィードバック信号とするものを例示したが、これに限らず、例えば、制御手段が、フィードバック制御において、歪ゲージの検出情報にて取得されるせん断力をフィードバック信号とするように構成されたものであってもよく、歪ゲージの検出信号に基づいてフィードバック制御を行う場合のフィードバック信号は適宜変更可能である。
【0081】
(6)上記実施形態では、歪ゲージSの検出信号に含まれるノイズをローパスフィルタにて除去するものを例示したが、これに限らず、例えば、歪ゲージSの検出信号に含まれるノイズをバンドパスフィルタにて除去するものであってもよい。
【0082】
(7)上記実施形態では、走行速度パターンとしての走行用回転速度パターンが台形波形であるものを例示したが、これに限らず、例えば、走行用回転速度パターンは、加速度が0から直線的に立ち上がり、一定時間最大加速度を維持し、その後、最大加速度から0まで直線的に減少するように、台形波形の速度パターンを時間で1階積分したS字曲線からなる波形や、時間で無限階微分可能なガウシアン曲線を用いた波形であってもよく、走行用回転速度パターンの具体的構成は適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の物品搬送装置が備えられた物品保管設備の斜視図
【図2】スタッカークレーンの正面図
【図3】クレーン制御装置の制御構成のブロック図
【図4】クレーン制御装置による走行制御のフローチャート
【図5】クレーン制御装置による位置決め制御のフローチャート
【図6】クレーン制御装置が出力する回転速度値の変化を示す図
【図7】試験装置の構成概略を示す図
【図8】無制御モードにおける回転速度パターン及び後側マストの振動の様子を示す図
【図9】曲げモーメントFB制御モードにおける回転速度パターン及び後側マストの振動の様子を示す図
【符号の説明】
【0084】
S 歪ゲージ
HD 走行駆動手段
u(ti) 走行速度パターン
2 走行経路
3 物品搬送装置
10 走行体
11a、11b 長尺柔軟体
27 制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行経路に沿って走行駆動手段の作動により走行する物品搬送用の走行体と、
前記走行体に吊り下げ状態又は立設状態で装備された物品支持用の長尺柔軟体と、
前記走行体を設定された走行速度パターンにて走行させるべく、前記走行速度パターンに基づいて前記走行駆動手段を作動させて、前記走行体の走行を制御する制御手段とが設けられた物品搬送装置であって、
前記長尺柔軟体の前記走行体側の端部箇所に、当該端部箇所における変形量に対応した検出情報を出力する歪ゲージが設けられ、
前記制御手段が、前記長尺柔軟体の振動を抑制するべく、前記走行体の走行作動中における前記歪ゲージの検出情報に基づいて、前記走行速度パターンを補正するフィードバック制御により前記走行体の走行を制御するように構成されている物品搬送装置。
【請求項2】
前記歪ゲージが、前記長尺柔軟体の前記走行体側の端部箇所における曲げモーメントを検出するように構成され、
前記制御手段が、前記フィードバック制御として、前記歪ゲージの検出情報に基づいて、前記走行速度パターンを補正するように構成されている請求項1記載の物品搬送装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2008−285270(P2008−285270A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−130929(P2007−130929)
【出願日】平成19年5月16日(2007.5.16)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 研究集会名 第7回(社)計測自動制御学会 システムインテグレーション部門 講演会 主催者名 社団法人 計測自動制御学会 開催日 平成18年12月14日〜17日
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】