生体情報解析システム、ユーザ端末装置、解析装置、課金装置、解析指示送信方法、制御プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
【課題】ユーザの生理状態を示す生体情報を、ユーザが必要とする時に解析し、当該解析に応じて課金する。
【解決手段】携帯電話1は、生体情報の解析を健康解析装置4に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を健康解析装置4に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する判定部14と、判定部14が取得した解析実行指示または解析停止指示を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として健康解析装置4へ送信する送信制御部16とを備えている。
【解決手段】携帯電話1は、生体情報の解析を健康解析装置4に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を健康解析装置4に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する判定部14と、判定部14が取得した解析実行指示または解析停止指示を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として健康解析装置4へ送信する送信制御部16とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの生体情報を解析する生体情報解析システム、当該生体情報解析システムに含まれるユーザ端末装置、解析装置および課金装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
患者の生体情報(例えば、心拍数)を継続的に取得し、解析する事により、さまざまな疾患を重篤な状態になる前に発見する見守りサービスが既に知られている。このような見守りサービスでは、患者の生体情報を24時間体制でモニタし、症状が現れたときにすぐに本人やその周囲の人、または、かかりつけの医療機関に通報する事で、急な病変にも瞬時に対応できる。
【0003】
このような見守りサービスを利用すれば、症状が軽いうち、または症状が現れた直後に対処することが可能となり、患者の命が助かる可能性が高まる。また、患者の治療において医療費の削減効果もある。
【0004】
見守りサービスに関しては、ホームセキュリティの分野で進歩している。例えば特許文献1には、監視対象の家屋に設置されたセンサで異常を検出した場合、公衆通信網を介して警備情報を送信する構成が記載されている。
【0005】
例えば、特許文献1に記載のホームセキュリティシステムでは、複数のサービスを顧客が選択し、選択されたサービス毎の料金を従量計算して課金する警備管理サーバについて記載している。
【特許文献1】特開2003−242575号公報(2003年8月29日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ユーザの健康状態を見守る見守りサービスでは、ユーザにとって必要な時にだけ見守りサービスを利用できるものは実現されていない。これは、ユーザの健康状態がいつ変化するか予想することが難しいため、24時間体制で見守る必要があると考えられてきたからである。
【0007】
24時間体制で、ユーザの健康状態を見守るサービスは、ユーザによっては常に必要とは限らない。例えば、近くに医療従事者がいて、一日のうち高い割合で医療行為を受けることができる者にとっては、そのようなサービスは不要である。サービスが不要な時間は、そのサービスを受けず、その分だけサービスにかかるコストを抑えられることが、ユーザにとっては好ましい。つまり、過剰なサービスに対して対価の支払いが発生しないようにすることが好ましい。
【0008】
また、見守りサービスを提供するシステムとしては、不要なサービスを提供しないことで、システムの負荷(例えば、CPUの占有率)を低下させることが好ましい。
【0009】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、ユーザの生理状態を示す生体情報を、ユーザが必要とする時に解析し、当該解析に応じて課金することができる生体情報解析システムおよび当該生体情報解析システムに含まれるユーザ端末装置、解析装置、課金装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るユーザ端末装置は、上記の課題を解決するために、ユーザの生理状態を示す生体情報を解析する解析装置と通信するユーザ端末装置であって、上記生体情報の解析を上記解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を上記解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する指示取得手段と、上記指示取得手段が取得した解析実行指示または解析停止指示を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として上記解析装置へ送信する指示送信手段とを備えることを特徴としている。
【0011】
本発明に係る解析指示送信方法は、上記の課題を解決するために、ユーザの生理状態を示す生体情報を解析する解析装置と通信するユーザ端末装置における解析指示送信方法であって、上記生体情報の解析を上記解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を上記解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する指示取得工程と、上記指示取得工程において取得した解析実行指示または解析停止指示を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として上記解析装置へ送信する指示送信工程とを含むことを特徴としている。
【0012】
上記の構成によれば、指示取得手段は、ユーザの生体情報の解析を解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する。指示送信手段は、指示取得手段が取得した解析実行指示または解析停止指示を解析装置へ送信する。これら解析実行指示および解析停止指示は、解析装置による解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として送信される。
【0013】
それゆえ、解析実行指示および解析停止指示によって解析装置における解析の実行および停止をユーザ端末装置によって制御することができ、ユーザの生体情報を解析した解析時間に応じた課金を行うことができる。
【0014】
従って、24時間体制でユーザの生体情報を解析する従来の生体情報解析システムよりも、経済的に合理的なシステムを構築することができる。
【0015】
また、上記指示取得手段は、上記解析実行指示として、ユーザの動作またはユーザの周囲の状況が所定の特徴を有するものであることを示す特徴検出情報を取得することが好ましい。
【0016】
上記の構成によれば、指示取得手段は、ユーザの動作が所定の特徴を有するものであることを示す特徴検出情報またはユーザの周囲の状況が所定の特徴を有するものであることを示す特徴検出情報を解析実行指示として取得する。
【0017】
それゆえ、ユーザの動作またはユーザの周囲の状況が所定の特徴を有するものである場合に、指示送信手段が解析実行指示を解析装置へ送信し、解析装置に生体情報の解析を行わせる。
【0018】
従って、ユーザの生体情報を解析することが特に好ましい時に、解析装置に生体情報の解析を行わせることができる。
【0019】
また、上記ユーザ端末装置は、ユーザの動作を示す動作情報またはユーザの周囲の状況を示す環境情報を取得する指標情報取得手段と、上記指標情報取得手段が取得した動作情報が示すユーザの動作または環境情報が示すユーザの周囲の状況が、所定の特徴を示すものであるかどうかを判定し、所定の特徴を示すものであると判定した場合に、上記解析実行指示を生成する指標判定手段とをさらに備え、上記指示取得手段は、上記指標判定手段が生成した解析実行指示を取得することが好ましい。
【0020】
上記の構成によれば、指標情報取得手段は、ユーザの動作を示す動作情報またはユーザの周囲の状況を示す環境情報を取得する。指標判定手段は、指標情報取得手段が取得した動作情報が示すユーザの動作または環境情報が示すユーザの周囲の状況が、所定の特徴を示すものであるかどうかを判定し、所定の特徴を示すものであると判定した場合に、解析実行指示を生成する。そして、指示取得手段は、指標判定手段が生成した解析実行指示を取得する。
【0021】
それゆえ、ユーザの動作またはユーザの周囲の状況が、所定の特徴を示すものである場合に、解析装置に生体情報の解析を行わせることができる。従って、生体情報の解析を行うことが好ましい時に、解析装置に生体情報の解析を行わせることができる。
【0022】
また、上記指示送信手段は、上記解析停止指示を送信した後、所定時間が経過した時点で上記解析実行指示を上記解析装置へ送信することが好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、解析停止指示が送信された後、所定時間が経過した時点で解析実行指示が解析装置へ送信される。
【0024】
それゆえ、何らかの原因(例えば、ユーザの忘却)で入力されるべき解析実行指示が入力されなかった場合にも、所定時間後に解析装置における解析が開始され、長期間ユーザの生体情報が解析されないという事態を回避することができる。
【0025】
また、上記指示取得手段は、上記解析実行指示または上記解析停止指示を当該解析装置へ送信する時刻を示す時刻情報をさらに取得し、上記指示送信手段は、上記指示取得手段が取得した時刻情報が示す時刻に上記解析実行指示または上記解析停止指示を送信することが好ましい。
【0026】
上記の構成によれば、指示取得手段が取得した時刻情報が示す時刻に解析実行指示または解析停止指示が解析装置へ送信される。
【0027】
それゆえ、ユーザ等が指定した時刻に、解析装置に解析の実行および停止をさせることができる。
【0028】
また、上記指示取得手段は、上記生体情報の解析結果を上記ユーザ端末装置へ送信させるかどうかを上記解析装置に指示する解析通知指示をさらに取得し、上記指示送信手段は、上記指示取得手段が取得した解析通知指示を、上記課金情報としてさらに上記解析装置へ送信することが好ましい。
【0029】
上記の構成によれば、ユーザ端末装置は、指示取得手段を介して、生体情報の解析結果を自装置へ送信させるかどうかを解析装置に指示する解析通知指示をさらに取得し、指示送信手段を介して、当該解析通知指示を課金情報としてさらに解析装置へ送信する。
【0030】
それゆえ、ユーザの生体情報を解析した解析時間に応じた課金を行うことができることに加え、解析結果の通知の有無に応じて課金することができる。
【0031】
上記ユーザ端末装置は、携帯電話であることが好ましい。
【0032】
上記の構成により、広く普及している携帯電話をユーザ端末装置として利用することができる。
【0033】
上記ユーザ端末装置は、上記生体情報を測定する生体情報測定装置であることが好ましい。
【0034】
上記の構成により、解析装置において解析される生体情報を取得することができる。
【0035】
本発明に係る生体情報解析システムは、上記の課題を解決するために、ユーザの生理状態を示す生体情報を解析する解析装置と、上記解析装置から上記生体情報の解析に要した時間の情報を取得する課金装置と、上記解析装置と通信するユーザ端末装置とを含み、上記ユーザ端末装置は、上記生体情報の解析を上記解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を上記解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する指示取得手段と、上記指示取得手段が取得した解析実行指示または解析停止指示を上記解析装置へ送信する指示送信手段とを備え、上記解析装置は、上記解析指示を受信する指示受信手段と、上記指示受信手段が受信した解析指示に従って上記生体情報を解析する解析手段と、上記生体情報の解析に要した時間を示す時間情報を上記課金装置へ送信する時間情報送信手段とを備え、上記課金装置は、上記時間情報を受信する時間情報受信手段と、上記時間情報受信手段が受信した時間情報に基づいて課金する課金手段とを備えることを特徴としている。
【0036】
上記の構成によれば、ユーザ端末装置は、解析実行指示または解析停止指示を、生体情報の解析に要した解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として解析装置へ送信する。解析装置は、指示受信手段が受信した解析指示に従って生体情報を解析し、当該解析に要した時間を示す時間情報を課金装置へ送信する。課金装置は、時間情報受信手段が受信した時間情報に基づいて課金する。
【0037】
それゆえ、解析実行指示および解析停止指示によって解析装置における解析の実行および停止をユーザ端末装置によって制御することができ、ユーザの生体情報を解析する解析時間に応じた課金を課金装置において行うことができる。
【0038】
従って、24時間体制でユーザの生体情報を解析する従来の生体情報解析システムよりも、経済的に合理的なシステムを構築することができる。
【0039】
また、上記指示取得手段は、上記生体情報の解析結果を当該ユーザ端末装置へ送信させるかどうかを上記解析装置に指示する解析通知指示をさらに取得し、上記指示送信手段は、上記指示取得手段が取得した解析通知指示をさらに上記解析装置へ送信し、上記解析装置は、上記解析結果を上記ユーザ端末装置へ送信する解析結果送信手段をさらに備え、上記指示受信手段は、上記解析通知指示をさらに受信し、上記指示受信手段が受信した解析通知指示に基づいて上記解析結果送信手段が上記解析結果を上記ユーザ端末装置へ送信した場合に、上記時間情報送信手段は、その旨を示す通知情報をさらに上記課金装置へ送信し、上記時間情報受信手段は、上記通知情報をさらに受信し、上記課金手段は、上記時間情報に加え、上記時間情報受信手段が受信した通知情報に基づいて課金することが好ましい。
【0040】
上記の構成によれば、ユーザ端末装置は、指示取得手段を介して、生体情報の解析結果を自装置へ送信させるかどうかを解析装置に指示する解析通知指示をさらに取得し、当該解析通知指示を、指示送信手段を介して解析装置へ送信する。解析装置は、指示受信手段を介して解析通知指示をさらに受信し、当該解析通知指示に基づいて、解析結果送信手段を介して、生体情報の解析結果をユーザ端末装置へ送信する。生体情報の解析結果がユーザ端末装置へ送信された場合、時間情報送信手段は、その旨を示す通知情報を、時間情報に加えて、課金装置へ送信する。課金装置は、時間情報受信手段を介して、時間情報および通知情報を受信し、課金手段によって、時間情報および通知情報に基づいて課金する。
【0041】
それゆえ、ユーザの生体情報を解析した解析時間に応じた課金を行うことができることに加え、解析結果の通知の有無に応じて課金することができる。
【0042】
本発明に係る解析装置は、上記の課題を解決するために、ユーザ端末装置からの指示に従ってユーザの生体情報を解析する解析装置であって、上記ユーザ端末装置から、上記生体情報の解析を当該解析装置に行わせるかどうかを命じる解析指示を受信する指示受信手段と、上記指示受信手段が取得した解析指示に従って上記解析を実行する解析手段と、上記解析手段によって上記解析が実行された時間を示す時間情報を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として生成する時間情報生成手段とを備えることを特徴としている。
【0043】
上記の構成によれば、解析手段は、指示受信手段が取得した解析指示に従って生体情報の解析を実行し、時間情報生成手段は、解析手段によって上記解析が実行された時間を示す時間情報を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として生成する。
【0044】
それゆえ、解析指示によって解析装置における解析の実行および停止をユーザ端末装置によって制御することができ、ユーザの生体情報を解析した解析時間に応じた課金を行うための課金情報を生成することができる。
【0045】
従って、上記課金情報を利用することにより、24時間体制でユーザの生体情報を解析する従来の生体情報解析システムよりも、経済的に合理的なシステムを構築することができる。
【0046】
本発明に係る課金装置は、上記の課題を解決するために、解析装置が生成した時間情報を取得する時間情報取得手段と、上記時間情報取得手段が取得した時間情報に基づいて課金する課金手段とを備えることを特徴としている。
【0047】
上記の構成によれば、課金手段は、取得手段が取得した時間情報に基づいて課金する。
【0048】
それゆえ、ユーザの生体情報を解析した解析時間に応じた課金を行うことができる。
【0049】
上記ユーザ端末装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための制御プログラムおよび当該制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の技術的範囲に含まれる。
【発明の効果】
【0050】
本発明に係るユーザ端末装置は、以上のように、生体情報の解析を解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を上記解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する指示取得手段と、上記指示取得手段が取得した解析実行指示または解析停止指示を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として上記解析装置へ送信する指示送信手段とを備える構成である。
【0051】
本発明に係る解析指示送信方法は、以上のように、生体情報の解析を解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を上記解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する指示取得工程と、上記指示取得工程において取得した解析実行指示または解析停止指示を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として上記解析装置へ送信する指示送信工程とを含む構成である。
【0052】
本発明に係る生体情報解析システムは、以上のように、ユーザの生理状態を示す生体情報を解析する解析装置と、上記解析装置から上記生体情報の解析に要した時間の情報を取得する課金装置と、上記解析装置と通信するユーザ端末装置とを含み、上記ユーザ端末装置は、上記生体情報の解析を上記解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を上記解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する指示取得手段と、上記指示取得手段が取得した解析実行指示または解析停止指示を上記解析装置へ送信する指示送信手段とを備え、上記解析装置は、上記解析指示を受信する指示受信手段と、上記指示受信手段が受信した解析指示に従って上記生体情報を解析する解析手段と、上記生体情報の解析に要した時間を示す時間情報を上記課金装置へ送信する時間情報送信手段とを備え、上記課金装置は、上記時間情報を受信する時間情報受信手段と、上記時間情報受信手段が受信した時間情報に基づいて課金する課金手段とを備える構成である。
【0053】
本発明に係る解析装置は、以上のように、ユーザ端末装置から、生体情報の解析を当該解析装置に行わせるかどうかを命じる解析指示を受信する指示受信手段と、上記指示受信手段が取得した解析指示に従って上記解析を実行する解析手段と、上記解析手段によって上記解析が実行された時間を示す時間情報を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として生成する時間情報生成手段とを備える構成である。
【0054】
それゆえ、解析実行指示および解析停止指示によって解析装置における解析の実行および停止をユーザ端末装置によって制御することができ、ユーザの生体情報を解析した解析時間に応じた課金を行うことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0055】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1〜図3に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0056】
(健康診断システム10の概要)
まず、本実施形態の健康診断システム(生体情報解析システム)10の概要について説明する。図2は、本実施形態の健康診断システム10の好適な構成を示す概略図である。同図に示すように、健康診断システム10は、携帯電話(ユーザ端末装置)1、複数の生体情報測定装置3、健康解析装置4、課金装置5、健康通知装置6を備えている。
【0057】
ユーザには、少なくとも1つの生体情報測定装置3が装着されている。この生体情報測定装置3にはそれぞれセンサがついており、生体情報測定装置3はセンサで取得した、ユーザの生理状態を示す生体情報を、ユーザが使用する携帯電話1に送信する。本実施形態の健康診断システム10は、1つの生体情報測定装置3を備え、当該生体情報測定装置3は、心拍センサを備えている。
【0058】
生体情報を受け取った携帯電話1は、適当な時間(例えば5分に1回など)に健康解析装置4へ当該生体情報を送る。また、携帯電話1は、各種の設定条件(通知態様や通知の可否など)を示す設定情報を健康解析装置4へ送信する。
【0059】
健康解析装置4は、携帯電話1から送信された生体情報を解析し、解析結果を健康通知装置6へ送信する。
【0060】
健康通知装置6は、ユーザの健康状態に関する警告やメッセージを表示するものであり、病院内で医師が当該ユーザの健康状態を把握したり、家族、親類、友人または上司が当該ユーザの健康状態を把握したり、ユーザ本人が自己の健康状態を把握したりするために用いられる。なお、ユーザが自身の健康状態を知る目的で健康診断システム10を利用する場合には、携帯電話1と健康通知装置6とは同じ装置であってもよい。
【0061】
また、健康解析装置4は、自身が行った解析の種類、解析時間および設定情報などを含む情報を課金情報として課金装置5へ出力する。
【0062】
課金装置5は、健康解析装置4から受け取った課金情報を基に、ユーザが支払うべき金額(健康解析の料金)を算出し、保存するものであり、銀行、保険会社またはサービスプロバイダなどに設置されている。課金装置5によって算出された健康解析の料金は、後にユーザに請求される。
【0063】
(健康診断システム10の構成)
図1は、健康診断システム10の構成をより詳細に示す機能ブロック図である。
【0064】
(生体情報測定装置3の構成)
生体情報測定装置3は、ユーザに装着されるものであり、心拍センサ31および送信部32を備えている。心拍センサ31は、ユーザの心拍数を測定する。生体情報測定装置3は、測定した心拍数を示す測定データ(生体情報)を、送信部32からユーザが携帯する携帯電話1に送る。
【0065】
(携帯電話1の構成)
携帯電話1は、健康解析装置4と通信するユーザ端末装置であり、情報通信部2aおよび情報出力部2bを備えている。
【0066】
情報通信部2aは、受信部11、入力部12、データ保存部13、判定部(指示取得手段)14、タイマ15、送信制御部(指示送信手段)16、解析指示生成部17および送信部18を備えている。
【0067】
受信部11は、生体情報測定装置3からの測定データを受信し、当該測定データをデータ保存部13に保存する。
【0068】
入力部12は、ユーザによって操作されるものであり、ユーザが設定条件を入力するための手段である。入力部12を操作することによって入力された設定条件を示す設定情報は、データ保存部13に保存されるとともに送信制御部16に送られる。
【0069】
なお、上記設定情報には、健康解析装置4に生体情報の解析を行わせることを命じる解析実行指示、健康解析装置4に生体情報の解析を行わせないことを命じる解析停止指示、健康解析装置4が行う解析の種類、および健康解析装置4が、いつ、どのような場合に、どのように健康解析装置4の解析結果を携帯電話1へ送信するのかを規定する通知条件(解析通知指示)などが含まれる。
【0070】
判定部14は、ユーザが入力した設定情報を取得し、当該設定情報、特に解析実行指示および解析停止指示に基づいて、測定データを健康解析装置4へ送信する必要があるかどうかを判定する。換言すれば、判定部14は、解析実行指示または解析停止指示を取得する指示取得手段として機能する。また、判定部14は、健康解析装置4における生体情報の解析結果を自装置(携帯電話1)へ送信させるかどうかを健康解析装置4に指示する解析通知指示を取得するものでもある。
【0071】
送信制御部16は、送信部18を介して設定情報、特に解析実行指示および解析停止指示を健康解析装置4へ送信する。換言すれば、送信制御部16は、判定部14が取得した解析実行指示または解析停止指示を、健康解析装置4における解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として健康解析装置4へ送信する。さらに、送信制御部16は、設定情報に上記解析通知指示を含めて健康解析装置4へ送信してもよい。
【0072】
また、送信制御部16は、設定情報を送信した送信履歴をデータ保存部13に格納する。
【0073】
さらに、送信制御部16は、タイマ15を参照することにより、データ保存部13に保存された測定データを送信部18を介して定期的に健康解析装置4に送信する。
【0074】
解析指示生成部17は、送信制御部16が解析停止指示を送信した後、所定時間が経過した時点で、解析を行わせる解析実行指示を送信する命令を送信制御部16へ出力する。解析指示生成部17は、上記所定の時間が経過したかどうかをデータ保存部13に格納された送信履歴およびタイマ15を参照して判定する。
【0075】
情報出力部2bは、受信部21、警告判定部22および警告出力部23を備えている。
【0076】
受信部21は、健康解析装置4から後述する異常情報を受信し、当該異常情報を警告判定部22へ出力する。
【0077】
警告判定部22は、上記異常情報を基に、どのような警告またはメッセージを発するかを判定し、判定した警告またはメッセージを、警告出力部23を通してユーザに発する。
【0078】
警告出力部23の例として、警告音を発するスピーカ、および警告またはメッセージを表示する表示部を挙げることができる。
【0079】
(健康解析装置4の構成)
健康解析装置4は、ユーザの生体情報を解析するものであり、受信部(指示受信手段)41、データ解析部(解析手段、時間情報生成手段)42、送信部(解析結果送信手段)43および送信部(時間情報送信手段)44を備えている。
【0080】
受信部41は、携帯電話1から送られた、生体情報測定装置3の測定データおよび設定情報を受信し、受信した測定データおよび設定情報をデータ解析部42へ出力する。換言すれば、受信部41は、携帯電話1から、生体情報の解析を行うかどうかを命じる解析指示および上記解析通知指示を受信する。
【0081】
データ解析部42は、受信部41から受け取った設定情報(特に、解析実行指示および解析停止指示)に従って、測定データを解析する。データ解析部42は、自身が行った解析の種類および解析時間を示す課金情報を送信部44を介して、課金装置5の受信部51に送信する。
【0082】
すなわち、データ解析部42は、解析が実行された時間を示す時間情報を、当該解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として生成する時間情報生成手段としての機能も有している。
【0083】
なお、上記解析時間は、データ解析部42が実際に測定データの解析を行った時間であってもよいし、解析実行指示を受信してから解析停止指示を受信するまでの時間であってもよい。
【0084】
また、データ解析部42は、測定データを解析した結果、ユーザの健康状態に異常が生じていると判定した場合、送信部43から携帯電話1へ、その旨を示す異常情報を送信する。すなわち、送信部43は、生体情報の解析結果を携帯電話1へ送信する。
【0085】
なお、データ解析部42は、上記解析通知指示によって解析結果を携帯電話1へ送信することが指示されている場合にのみ、上記異常情報を携帯電話1へ送信してもよい。この場合、データ解析部42は、異常情報(解析結果)を携帯電話1へ送信した旨を示す通知情報を上記課金情報に含め、当該課金情報を、送信部44を介して課金装置5の受信部51に送信する。
【0086】
なお、ユーザが、健康解析装置4へ送信された設定条件情報を、携帯電話1を介して健康解析装置4へ問い合わせることができる構成にしてもよい。
【0087】
(課金装置5の構成)
課金装置5は、健康解析装置4とは異なる場所、例えば銀行や保険会社やサービスプロバイダなどに設置されている。
【0088】
課金装置5は、受信部(時間情報受信手段、時間情報取得手段)51、課金判定部(課金手段)52および課金管理部53を備えている。
【0089】
受信部51は、健康解析装置4から上記課金情報を受信し、当該課金情報を課金判定部52へ出力する。なお、受信部51は、上記課金情報が保存されたデータベース(不図示)から当該課金情報を取得してもよい。
【0090】
課金判定部52は、受信部51から受け取った課金情報に基づいて、ユーザに請求する金額(解析料金)を算出し、算出した解析料金を示す解析料金データを課金管理部53へ出力する。具体的には、課金判定部52は、健康解析装置4における生体情報の解析が実行された解析時間の総量に応じて課金する。また、課金情報に上記通知情報が含まれている場合には、課金判定部52は、解析時間の総量に応じた料金に加え、通知を行ったことに応じた料金を課金する。
【0091】
例えば、1日10時間、1ヶ月(30日)で合計300時間解析が実行されている場合に、解析時間1時間につき100円請求するとすると、その月は300時間×100円で3万円が解析料金としてユーザに請求されることになる。
【0092】
また、課金判定部52は、受信部51から受け取った課金情報
課金管理部53は、解析料金データに基づいてユーザの口座から料金を引き落とす。
【0093】
(設定条件の例)
患者であるユーザを見守る見守りサービスでは、ユーザによって監視すべき状況が異なっているため、ユーザによって警告が必要となる状況およびレベルは異なっている。それゆえ、全てのユーザに、同一の警告レベルを適用するサービスは、患者を見守るサービスとしては、不適切である。
【0094】
ところが、従来の見守りサービスでは、ユーザ(患者)に対して、検査の対象や時刻、警告するレベルや時刻を細かく設定できる構成とはなっていない。
【0095】
そこで、健康診断システム10では、健康解析装置4において生体情報を解析する条件、異常情報を携帯電話1に送信する条件などの設定条件をユーザが細かく設定できる構成となっている。
【0096】
どのような場合に異常情報を送信するのかを示す通知条件として、例えば、心拍数のレベル、または、一拍から次の一拍までの間隔の揺らぎが基準レベルから外れた場合に、健康解析装置4から携帯電話1へ異常情報が送信されるように設定することが挙げられる。心拍は平常時でも大きく変化し、ユーザや環境によって許容範囲が異なる。
【0097】
また、健康解析装置4おいて生体情報を解析する条件として、解析時刻を指定してもよい。解析時刻(解析時間)の設定例としては、明け方に異型狭心症を起こすことを前提に午前4時から午前10時までの間に、健康解析装置4に解析を行わせる設定が挙げられる。
【0098】
すなわち、判定部14は、解析実行指示または解析停止指示を健康解析装置4へ送信する時刻を示す時刻情報を取得し、送信制御部16は、上記判定部14が取得した時刻情報が示す時刻に解析実行指示または解析停止指示を健康解析装置4へ送信してもよい。
【0099】
また、健康解析装置4における生体情報の解析(または、異常情報の通知)をオフにした後、解析(または、異常情報の通知)をオンにし忘れることを防止するために、一定時間設定がオフになった場合に、自動的に設定をオンにする構成を設けてもよい。
【0100】
すなわち、送信制御部16は、解析停止指示を送信した後、所定時間が経過した時点で解析実行指示を健康解析装置4へ送信してもよい。また、送信制御部16は、通知をオフにすることを命じる解析通知指示を送信した後、所定時間が経過した時点で、通知をオンにすることを命じる解析通知指示を健康解析装置4へ送信してもよい。
【0101】
このとき、携帯電話1が解析実行指示を健康解析装置4へ送信してもよし、健康解析装置4が、自動的に解析をオンにし、その旨を示すメッセージを携帯電話1に送信してもよい。ユーザの許可無く勝手に解析がオンになることに問題があれば、解析をオンにするよう健康解析装置4が携帯電話1を介してユーザに警告を発してもよい。健康解析装置4において解析がオンになっているかオフになっているかを、ユーザは携帯電話1を介して健康解析装置4に問い合わせることができる。
【0102】
また、通知条件として、ユーザが気にしている疾患などに関するユーザの状態に異常が生じたと健康解析装置4が判定した場合に、異常情報が送信される構成にしてもよい。すなわち、ユーザは、複数の疾患のいずれについて健康解析装置4に解析させるかを選択できる構成にしてもよい。
【0103】
このような通知条件は、設定情報のひとつとして送信部18から健康解析装置4に送られる。
【0104】
また、通知条件に応じて、生体情報測定装置3からの測定データを健康解析装置4へ出力する頻度を変更してもよい。そうすることで、生体情報測定装置3の送信部32および健康解析装置4の受信部の負担を減らすことができる。また、健康解析装置4における解析の種類や解析内容といった情報を設定情報として送信部18から健康解析装置4に送ってもよい。
【0105】
また、健康解析装置4が携帯電話1へ異常情報を送信するレベルは、許容範囲内だが注意を要するレベルから、緊急に医療機関に見てもらう必要があるレベルまで複数段階設定してもよい。
【0106】
(携帯電話1における、測定データの取得から測定データの送信までの処理の流れ)
携帯電話1における、測定データの取得から測定データの送信までの処理の流れの一例について図3を参照しつつ説明する。図3は、携帯電話1および健康解析装置4における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0107】
入力部12を介してユーザが測定開始指示および解析実行指示を含む設定情報を入力すると、当該測定開始指示が送信部18から生体情報測定装置3へ送信される(S1)。また、入力部12は、入力された設定情報をデータ保存部13に保存する。
【0108】
生体情報測定装置3は、ユーザの生体情報(心拍数)の測定を開始すると、その測定データを携帯電話1の受信部11へ送信する。
【0109】
受信部11は、当該測定データを受け取ると、当該測定データをデータ保存部13へ保存する(S2)。受信部11は、タイマ15を参照し、測定データの保存を所定の時間(例えば、数十秒間)続ける。
【0110】
上記所定の時間が経過すると(S3にてYES)、受信部11は、測定データの保存が終了したことを示す終了情報を判定部14へ出力する。
【0111】
終了情報を受け取ると、判定部14は、データ保存部13から設定情報を取得し(指示取得工程)、当該設定情報に基づいて、測定データを健康解析装置4へ送信する必要があるかどうかを判定する(S4)。判定部14における上記判定は、例えば、判定時の時刻が設定情報に示された、生体情報の解析が実行される時刻であるかどうかによって判定する。
【0112】
測定データを送信する必要があると判定した場合(S4にてYES)、判定部14は、測定データおよび解析実行指示を送信することを命じる送信命令を送信制御部16へ出力する。
【0113】
送信制御部16は、データ保存部13に保存された測定データおよび、解析実行指示を含む設定情報を、送信部18を介して健康解析装置4へ送信する(S5)(指示送信工程)。
【0114】
この時点でユーザからの解析停止指示が入力されなければ(S6にてNO)、受信部11は、測定データの保存を継続し、解析停止指示が入力されれば(S6にてYES)、送信制御部16は、送信部18を介して解析停止指示を健康解析装置4へ送信する(S7)(指示送信工程)。
【0115】
一方、測定データを送信する必要がないと判定した場合(S4にてNO)、判定部14は、測定データを送信せずに待機する(S2に戻る)。
【0116】
(健康解析装置4における処理の流れ)
健康解析装置4における処理の流れの一例について図3を参照しつつ説明する。
【0117】
携帯電話1から測定データおよび設定情報を受信すると(S11)、受信部41は、当該測位データおよび設定情報をデータ解析部42へ出力する。
【0118】
データ解析部42は、受信部41が受信した測定データおよび設定情報に基づいて当該測定データの解析(数値演算)を行う(S12)。
【0119】
データ解析部42は、測定データに含まれる、観察対象となっている特定の症状を示す数値が基準範囲から外れているかどうかを判定する(S13)。すなわち、データ解析部42は、測定データが示す心拍数が基準値を超えているかどうかを判定する。
【0120】
心拍数が基準値を超えている場合(S13にてYES)、データ解析部42は、携帯電話1に、その旨を示す異常情報を、送信部43を介して送信する(S14)。
【0121】
その後、受信部41が解析停止指示を受信し、当該解析停止指示がデータ解析部42へ出力されると(S15にてYES)、データ解析部42は、解析を停止するとともに、解析を実行した時間に基づいて課金情報を生成し、当該課金情報を送信部44を介して課金装置5へ送信する(S16)。上記課金情報には、例えば、受信した測定データの長さ(容量)、解析の種類などが含まれていてもよい。また、このときデータ解析部42は、上記課金情報に、異常情報を携帯電話1へ送信したことを示す通知情報を含めてもよい。
【0122】
一方、データ解析部42は、心拍数が基準値を超えていない場合(S13にてNO)、新たな測定データが受信されるのを待つ(S11に戻る)。
【0123】
(携帯電話1における、異常情報の受信から警告の出力までの処理の流れ)
携帯電話1における、異常情報の受信から警告の出力までの処理の流れの一例について図3を参照しつつ説明する。
【0124】
携帯電話1の受信部21が異常情報を受信すると(S21)、受信部21は、当該異常情報を警告判定部22へ出力する。
【0125】
異常情報を受け取ると、警告判定部22は、警告出力部23を介して、当該異常情報に基づく警告を発する(S22)。この警告は、音声によるものであってもよいし、画面にメッセージを表示することによるものであってもよく、ユーザが自身の健康状態に異常をきたしていることを知ることができるものであればよい。
【0126】
なお、携帯電話1は、警告やメッセージのサービスを受けない設定となっている間に受信した測定データを廃棄してもかまわないし、必要であれば警告やメッセージのサービスを受けると設定したときにまとめて送ってもよい。
【0127】
(課金装置5における処理の流れ)
健康解析装置4から上記課金情報を受信すると、受信部51は、当該課金情報を課金判定部52へ出力する。
【0128】
課金判定部52は、受信部51から受け取った課金情報に基づいて、ユーザに請求する金額(解析料金)を算出し、算出した解析料金を示す解析料金データを課金管理部53へ出力する。また、課金情報に上記通知情報が含まれている場合には、課金判定部52は、解析時間の総量に応じた料金に加え、通知を行ったことに応じた料金を含む解析料金を示す解析料金データを生成し、課金管理部53へ出力する。
【0129】
解析料金データを受け取ると、課金管理部53は、当該解析料金データに基づいてユーザの口座から料金を引き落とす。
【0130】
以上のように、健康診断システム10は、ユーザの生理状態を示す生体情報を解析する健康解析装置4と、健康解析装置4から生体情報の解析に要した時間の情報を取得する課金装置5と、健康解析装置4と通信する携帯電話1とを含んでいる。携帯電話1は、生体情報の解析を健康解析装置4に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を健康解析装置4に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する判定部14と、判定部14が取得した解析実行指示または解析停止指示を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として健康解析装置4へ送信する送信制御部16とを備えている。健康解析装置4は、解析指示を受信する受信部41と、受信部41が受信した解析指示に従って生体情報を解析するデータ解析部42と、生体情報の解析に要した時間を示す時間情報を課金装置5へ送信する送信部44とを備えている。課金装置5は、時間情報を受信する受信部51と、受信部51が受信した時間情報に基づいて課金する課金判定部52とを備えている。
【0131】
それゆえ、健康診断システム10を利用することにより、ユーザの生理状態を示す生体情報を健康解析装置4において解析し、少なくとも解析時間に基づいて課金装置5において課金することができる。
【0132】
それゆえ、ユーザが必要とする時に限って健康解析装置4に、所望の解析を行わせることができる。その結果、ユーザは、解析時間に応じて請求される健康診断システム10の利用料金を節約することができる。
【0133】
また、設定情報に解析通知指示が含まれている場合には、解析結果(異常情報)の通知をオンまたはオフすることができ、通知の有無に応じた課金を行うことができる。
【0134】
また、健康解析装置4において、解析の種類、警告を通知する症状のレベル、通知の様式および通知時間を設定することができる。
【0135】
それゆえ、健康診断システム10を利用するユーザに、ユーザ自身に適したサービスを提供することができる。
【0136】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施形態について図4〜図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、実施の形態1と同様の部材に関しては、同じ符号を付し、その説明を省略する。図4は、本実施形態の健康診断システム20の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、健康診断システム20は、健康診断システム10とは異なり、ユーザに装着される複数の生体情報測定装置3a〜3cおよび、指標判定部(指標判定手段)25を有する携帯電話7を備えている。
【0137】
生体情報測定装置3aは、健康診断システム10が備える生体情報測定装置3と同様のものであり、ユーザの心拍数の測定データ(心拍数データ)を取得する。
【0138】
生体情報測定装置3bは、加速度センサ33および送信部34を備えている。生体情報測定装置3bは、ユーザの腰部に装着され、加速度センサ33は、ユーザが腰部を動かすことによって生じる加速度(第1加速度)を測定する。
【0139】
生体情報測定装置3cは、加速度センサ35および送信部36を備えている。生体情報測定装置3cは、ユーザの手首に装着され、加速度センサ35は、ユーザが手首を動かすことによって生じる加速度(第2加速度)を測定する。
【0140】
すなわち、生体情報測定装置3bおよび3cは、健康解析装置4における解析を実行させるか停止させるかどうかを指標判定部25が判定するための情報であって、ユーザの動作を示す動作情報を取得するものである。
【0141】
生体情報測定装置3a〜3cは、測定した測定データ(心拍数データまたは加速度データ)を各装置の送信部から携帯電話7へ送信する。
【0142】
携帯電話7の受信部(指標情報取得手段)11は、生体情報測定装置3a〜3cからの測定データを受信し、当該測定データをデータ保存部13に保存する。すなわち、受信部11は、生体情報および動作情報を取得する。
【0143】
指標判定部25は、生体情報測定装置3bまたは3cから送信された加速度データを解析することにより、健康解析装置4における解析を実行させる解析実行指示を送信するか、健康解析装置4における解析を停止させる解析実行指示を送信するかどうかを判定する。すなわち、指標判定部25は、受信部11が取得した動作情報が示すユーザの動作が、所定の特徴を示すものであるかどうかを判定する。そして、指標判定部25は、上記動作の動作が所定の特徴を示すものであると判定した場合に解析実行指示を生成する。
【0144】
判定部14は、指標判定部25が生成した解析実行指示を取得する。
【0145】
送信制御部16は、解析実行指示を送信するときに、心拍数データとともに加速度データも同時に送信する。
【0146】
(健康解析装置4における測定データの解析例)
測定データを受け取った健康解析装置4は、ユーザの設定に応じて当該測定データを解析する。ここで、健康解析装置4における解析方法の例として解析(1)および解析(2)について説明する。
【0147】
(解析(1))
解析(1)は、生体情報測定装置3aが取得した心拍数データと、生体情報測定装置3bが取得した、ユーザが腰部を動かすことによって生じる第1加速度を示す第1加速度データとを健康解析装置4が受信した場合の解析方法である。
【0148】
健康解析装置4のデータ解析部42は、受信した第1加速度データと心拍数データとに基づいて、第1加速度が基準値以下になり、かつ、心拍数がある基準値より高くなった場合に、ユーザの体に異常が生じていると判定する。
【0149】
このような状況は、ユーザが特に運動をしていないにも関わらず心拍が高くなった場合を示しており、このような場合には、何らかの心疾患の可能性がある。その場合、ユーザに対して心臓の異常を伝えることで、ユーザは重篤な状態に陥る前に対策をとることができる。
【0150】
対策としては、例えば、これから激しい運動や飲酒をしようとしていたがそれを控えてみたり、運転中であれば事故を起こす前に停車する事で未然に事故を防いだり、薬を服用する事で重篤な状態を回避するといったことが考えられる。
【0151】
したがって、携帯電話1からユーザに通知するメッセージとして、これらの対策を伝えてもよい。健康解析装置4の解析結果を伝える相手は、ユーザ本人だけではなく、健康通知装置6を所有している家族、介護者、医療機関であってもよい。当該解析結果を通知された人は、ユーザを見守ることができる。
【0152】
ユーザは、手持ちの携帯電話1を操作し、解析(1)をオンとするかオフとするのかを設定する。設定の変更があれば、携帯電話1は、変更された設定条件を健康解析装置4へ送信する。
【0153】
ユーザは、必要に応じてこの解析(1)をオフにすればよい。例えば、映画館で映画を鑑賞する場合は、映画の内容によっては心拍が上がる場合がある。この場合、腰部の動き(すなわちユーザの運動量)が少ないにもかかわらず心拍が高くなるが、その原因は映画を見たためであり、身体の異常のためではない。また、警告が発せられた場合に周囲の迷惑にもなるので解析をオフにする(または警告の通知をオフにする)ことが望ましい。
【0154】
また、ユーザの交友関係によっては、知り合いや親族に医療従事者がいて、一日のうち、高い割合で医療行為を受けることができる場合がある。医療従事者がそばにいる場合は健康診断システム20を利用せず、そばにいる医療従事者がユーザの症状を見ればよく、その間だけ解析をしない事で料金を安くする事ができる。
【0155】
また、週の半分だけ介護サービスを受ける場合も、介護サービスを受けている間は、健康診断システム20は不要といえ、その間だけ解析をしない事で料金を安くする事ができる。
【0156】
以上のように、個人によって医療サービスが受けられる時期が異なっており、24時間体制で見守るサービスは過剰なサービスといえる。健康診断システム20は、このようなユーザの細かいサービスの要求にこたえることができる。
【0157】
(解析(2))
解析(2)は、生体情報測定装置3aが取得した心拍数データと、生体情報測定装置3cが取得した、ユーザが手首を動かすことによって生じる第2加速度を示す第2加速度データとを健康解析装置4が受信した場合の解析方法である。
【0158】
健康解析装置4のデータ解析部42は、第2加速度が基準値以下になり、かつ、心拍数がある基準範囲よりも高いまたは低いときにユーザの体に異常が生じていると判定する。
【0159】
このような状況は、例えばユーザが睡眠中に心拍が異常になったことを示しており、このような場合には、何らかの心疾患の可能性がある。この場合は、睡眠中の異常であるため、周囲から発見される可能性が少なく、より緊急性が高いものと考えられる。
【0160】
ユーザは、手持ちの携帯電話1を操作し、解析(2)をオンとするかオフとするのかを設定する。設定の変更があれば、携帯電話1は、変更された設定条件を健康解析装置4へ送信する。
【0161】
解析(2)は、睡眠中の心停止もしくは心室細動などの重篤な状況を検出することを前提としている。このような危篤な状況では、ユーザは一刻を争うことが多い。それゆえ、ユーザは、解析(2)を、解析(1)ほど簡単にオフにしないほうが良く、オフにできない構成としてもよい。
【0162】
なお、解析(1)をオフとしている間は料金を取らないが、その間に重篤な症状が解析(2)で見つかって助かった場合は、余分に課金をするといったサービスも考えられる。例えば、A)解析(1)がオフであり、解析(2)において異常が見つからなかった場合、B)解析(1)がオンである場合、C)解析(1)がオフであり、解析(2)において異常が見つかった場合、の3通りに場合分けし、A<B<Cの順に料金を上げる設定にしてもよい。
【0163】
すなわち、データ解析部42は、課金情報を課金装置5へ送信する場合に、上記通知情報および解析(1)が実行されていたかどうかを示す解析実行情報を当該課金情報に含め、課金判定部52は、重度の症状を検出するための解析(2)において異常が検出された場合、かつ、軽度の症状を検出するための解析(1)が実行されていなかった場合に、解析(1)が実行されており、かつ、解析(2)において異常が検出された場合よりも高い料金を課金する。
【0164】
そうする事で、解析(1)をオフにしていたときに抑えられていた料金を回収する事ができるとともに、たとえユーザがコスト削減を計って解析(1)をオフにしていても、重篤な状態は回避する事ができる。
【0165】
(携帯電話7における処理の流れ)
携帯電話7における、測定データの取得から測定データの送信までの処理の流れの一例について図5を参照しつつ説明する。図5は、携帯電話7における処理の流れの一例を示すフローチャートである。ここでは、解析(1)を行う場合の処理の流れの一例について説明する。
【0166】
入力部12を介してユーザが測定開始指示および設定情報を入力すると、当該測定開始指示が送信部18から生体情報測定装置3a〜3cへ送信される(S31)。また、入力部12は、入力された設定情報をデータ保存部13に保存する。
【0167】
生体情報測定装置3aは、ユーザの心拍数データを携帯電話7へ送信し、生体情報測定装置3bは、第1加速度データを携帯電話7へ送信する。
【0168】
受信部11は、心拍数データおよび第1加速度データを受け取ると、これらの測定データをデータ保存部13へ保存する(S32)。
【0169】
送信制御部16は、タイマ15を参照し、データ保存部13に保存された心拍数データおよび第1加速度データを所定の時間間隔で、送信部18を介して健康解析装置4へ送信する(S33)。
【0170】
一方、指標判定部25は、データ保存部13に保存された第1加速度データを参照し、第1加速度が基準値以下であるかどうかを判定する(S34)。
【0171】
第1加速度が基準値以下であると判定した場合(S34にてYES)、指標判定部25は、解析実行指示を生成し、判定部14へ出力する。
【0172】
解析実行指示を受け取ると、判定部14は、当該解析実行指示を送信することを命じる送信命令を送信制御部16へ出力する。
【0173】
送信命令を受け取ると、送信制御部16は、解析実行指示を、送信部18を介して健康解析装置4へ送信する(S35)。
【0174】
その後、指標判定部25は、第1加速度が基準値以下であるかどうかの判定を続け、加速度データが基準値よりも高くなれば(S36にてYES)、解析停止指示を生成し、当該解析停止指示を判定部14へ出力する。
【0175】
解析停止指示を取得すると、判定部14は、解析停止指示を送信することを命じる送信命令を送信制御部16へ出力する。
【0176】
送信制御部16は、送信部18を介して解析停止指示を健康解析装置4へ送信する(S37)。
【0177】
一方、加速度データが基準値以下であれば(S36にてNO)、指標判定部25は、第1加速度の判定を継続する。
【0178】
一方、第1加速度が基準値より大きいと判定した場合(S34にてNO)、指標判定部25は、解析実行指示を出力することなく第1加速度の判定を継続する。(S32に戻る)。
【0179】
(健康診断システム20の効果)
健康診断システム20では、ユーザの動作が所定の特徴を示すものである場合に、健康解析装置4に生体情報の解析を行わせることができる。つまり、ユーザにとって生体情報の解析を行うことが好ましい時に、健康解析装置4に生体情報の解析を行わせることができる。そして、課金装置5は、健康解析装置4における解析時間(および解析の種類)に応じて課金する。
【0180】
従って、24時間体制でユーザの生体情報を常に解析する従来のシステムよりも、ユーザにとって経済的に合理的な健康診断システムを実現することができる。
【0181】
(変更例)
上述の説明では、例として解析(1)と解析(2)という2種類(2段階)の解析を挙げたが、解析の種類(段階)は、3つ以上あってもよく、解析の種類に応じて請求する金額を変えてもよい。
【0182】
また、生体情報測定装置3aが取得した測定データ(生体情報)を常に健康解析装置4に送信してもよいし、ユーザが解析(1)の設定をオフにしているときには、当該測定データを携帯電話7から健康解析装置4へ送信しなくてもよい。ただし、後者の場合、測定データが受け取れないため、健康解析装置4は、解析(2)を行うこともできなくなり、緊急時に対応できないことになる。
【0183】
また、ユーザが解析(1)の設定をオフにしている間も、携帯電話7から健康解析装置4へ測定データを送信し続けてもよい。解析の種類によっては、現在の状態を知るために過去のデータを含めて解析する必要もあるからである。
【0184】
また、測定データを常に健康解析装置4に送り、常に解析を健康解析装置4で行い、健康解析装置4からの警告の通知のみをオン/オフする構成にしてもよい。すなわち、判定部14は、異常情報の送信を許可する送信許可指示を、入力部12を介して取得してもよいし、指標判定部25は、上記動作情報が示すユーザの動作が所定の特徴を示すものであると判定した場合に、送信許可指示を生成してもよい。
【0185】
警告の通知のオン/オフを指定した場合、健康解析装置4では常に解析を行い続けられるため、緊急時や重篤なときにも解析を行い続けられるというメリットがあるが、一方で健康解析装置4は常に解析を行うために負荷がかかるというデメリットもある。健康解析装置4の負荷を懸念する場合は、携帯電話7において警告のオン/オフを設定するのではなく、解析のオン/オフを設定する構成にすればよい。
【0186】
また、携帯電話7において、ユーザによって解析実行指示および解析停止指示が入力されることがないのであれば、入力部12および判定部14を省略し、指標判定部25の解析実行指示および解析停止指示を直接、送信制御部16へ出力してもよい。
【0187】
また、指標判定部25に相当する機能ブロックを生体情報測定装置3bおよび生体情報測定装置3cに設け、生体情報測定装置3bまたは生体情報測定装置3cから解析実行指示および解析停止指示が携帯電話7へ送信される構成としてもよい。すなわち、判定部14は、解析実行指示として、ユーザの動作が所定の特徴を有するものであることを示す特徴検出情報を取得してもよい。なお、この場合には、携帯電話7において指標判定部25は不要となる。
【0188】
(生体情報測定装置の変更例)
上述の健康診断システム20では、生体情報測定装置として、心拍数を測定する生体情報測定装置3a、手首の動作に伴う加速度を測定する生体情報測定装置3b、腰部の動作に伴う加速度を測定する生体情報測定装置3cを含んでいるが、生体情報測定装置の数は3つに限定されず、生体情報測定装置の種類も上述のものに限定されない。
【0189】
ジョギング中または休憩中に症状(例えば、心不全)が現れることがあり、ユーザがそれを懸念する場合は、加速度センサのデータからユーザの活動を評価し、ユーザは、ジョギング中やジョギングの前後一定時間だけ解析(1)における解析および、警告またはメッセージの通知をオンにすればよい。
【0190】
この場合、生体情報測定装置3aとして、不整脈(例えば、上室性頻拍や心房細動などが運動中に起こると報告されている)を検出する生体情報測定装置をユーザに装着させることが好ましい。
【0191】
また、この場合、携帯電話7は、例えば、生体情報測定装置3bが取得した第1加速度が、基準値より高くなった場合に、解析実行指示を送信してもよい。
【0192】
他にも、体温や酸素飽和度なども健康解析装置4における解析のオン/オフ、または通知条件を変更するための指標として使える。また手首の動きで疲労を検出する研究もあり、疲労のレベルに応じて健康解析装置4における解析をオン/オフする事も考えられる。
【0193】
また、生体情報はセンサ情報だけではなく、例えば問診等を利用して主観的な状態を携帯電話1に入力してもよい。
【0194】
(健康診断システム20の利用例)
図6を用いて、健康診断システム20に含まれる携帯電話1を使用する例について説明する。同図は、健康診断システム20の利用例を説明するための図である。ユーザは家族と同居している老人であり、軽い介護が必要である。そこで、通常、平日は家族に介護してもらい、金曜の昼から月曜の朝にかけて介護施設で介護してもらう生活を送っている。しかし、定期的に検査入院する必要があり、また介護施設にも休業日があるため、必ずしも決まったとおりの生活を送っているわけではない。
【0195】
このユーザに関しては、平日に家族と居るときは健康診断システム20を利用する必要があるが、それ以外の、病院で検査を受けている間や介護施設にいる間は、この健康診断システム20を利用する必要がない。
【0196】
また、このユーザには医療に携わる友人や親戚がおり、彼らと一緒にいる間も、健康診断システム20を利用する必要がない。図6に示すように、健康診断システム20が必要となる時間は、全体の60%程度である。このように、このユーザは健康診断システムを必要としているが、24時間完全に見守るサービスは過剰である。この場合、警告機能が必要でない場合は、携帯電話1を用いて健康解析装置4における解析(および警告やメッセージの通知)をオフにし、生体情報の解析(および警告やメッセージの通知)にかかるコストを削減する事ができる。しかし、ユーザが重篤な症状に至った場合には、ユーザが警告やメッセージの通知をオフにしていても、万が一の場合が考えられるので警告を行うことが好ましい。
【0197】
一方、健康診断システム20による警告サービスを提供する側は、健康解析装置4に対して過剰に投資する必要がなくなり、顧客に対して安くサービスを提供する事ができる。
【0198】
また、健康診断システム20を利用している顧客は、健康管理に気を使っていると判断でき、また、健康診断システム20を利用していない顧客に比べて重篤な症状に陥る可能性が少ないため、保険にかかる負担が減ると考えられる。そのため、健康診断システム20を提供する業者が保険会社である場合には、通常よりさらに安く健康診断システム20のサービスを提供できる。
【0199】
しかし、ユーザが解析(1)および警告の通知を不要とし続けた状態で、より重篤な症状が解析(2)で発見された場合、解析(1)および警告の通知をオンにしていた方が重篤な症状にならずに済んだ可能性がある。このような状態で症状が発見された場合、保健サービスを提供する側に負担がかかることが考えられるため、課金する金額を上げることが考えられる。
【0200】
具体的には、解析(1)がオフであり、かつ解析(2)によりユーザの健康状態に異常が検出された場合に、課金装置5の課金判定部52は、当該ユーザのその翌月からの保険料を割り増しすることを指示する命令を、保険サービス会社が有する、保険料を設定するための装置へ送信する。ただし、割り増しされた保険料は、ユーザが健康診断システム20のサービスに入っていない場合よりは安いものとする。
【0201】
上記の構成により、保健サービスを提供する保険サービス会社の経済的な負担を軽減することができる。
【0202】
〔実施の形態3〕
本発明の他の実施形態について図7〜図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、実施の形態1および2と同様の部材に関しては、同じ符号を付し、その説明を省略する。図7は、本実施形態の健康診断システム30の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、健康診断システム30は、健康診断システム20における生体情報測定装置3bおよび3cの代わりに環境測定装置3dを含んでいる。
【0203】
環境測定装置3dは、温度センサ37および送信部38を備えている。環境測定装置3dは、ユーザに装着されており、ユーザの周囲の温度(気温)を測定する。環境測定装置3dは、測定した温度の情報(温度データ)を携帯電話7へ送信する。
【0204】
この温度データは、携帯電話7において、健康診断システム20における加速度データと同様に、健康解析装置4における解析を実行させるかどうか(換言すれば、解析実行指示または解析停止指示を送信するかどうか)を判定するための指標情報として扱われる。
【0205】
すなわち、受信部11は、ユーザの周囲の状況を示す環境情報を取得する指標情報取得手段として機能し、指標判定部25は、上記環境情報が示すユーザの周囲の状況が所定の特徴を示すものであるかどうかを判定し、所定の特徴を示すものであると判定した場合に、解析実行指示を生成する。
【0206】
例えば、指標判定部25は、温度データが示す温度が基準値よりも低くなったと判定した場合に、解析実行指示を判定部14へ出力する。
【0207】
このような構成は、気温が低下したときに特定の症状が現れる可能性があるユーザ、例えば、温度が低いと心不全を起こす可能性があるユーザにとって好ましい。
【0208】
なお、指標判定部25は、温度データが示す温度が基準値よりも低くなった場合に、警告の通知をオンにすることを命じる命令を送信制御部16を介して健康解析装置4へ送信してもよい。
【0209】
また、生体情報測定装置3dが、ユーザの周囲の状況が所定の特徴を有するものであることを示す特徴検出情報を携帯電話7へ送信し、判定部14が受信部11を介して当該特徴検出情報を取得してもよい。この場合には、携帯電話7において指標判定部25は不要となる。上記特徴検出情報とは、例えば、ユーザの周囲の気温が所定の気温(例えば、10℃)以下になったことを示す情報である。
【0210】
健康診断システム30に含まれる携帯電話7における処理の流れは、健康診断システム20に含まれる携帯電話7における処理の流れと同様のため、その説明を省略する。
【0211】
(変更例)
環境測定装置3dの代わりに、照度センサまたはガスセンサなどの環境測定装置を用いてもよい。照度センサを用いることで、ユーザが活動しているときに健康解析装置4による解析を実行(および警告を通知)させ、活動していないときに解析を停止(および警告の通知を停止)させるができる。また、ガスセンサを用いることで、化学物質化敏捷などの症状を持っているユーザに対して、当該ユーザが特定のガス環境下にいるときのみ、健康解析装置4による解析を実行させることができる。
【0212】
図8を参照しつつ、本発明の健康診断システムにおいて好適に用いることができる生体情報測定装置の例について説明する。図8は、生体情報測定装置の変更例を示す図である。
【0213】
図8の1行目の例は、狭心症のユーザを対象として、上述した心拍センサと温度センサとを組み合わせた例である。この場合、携帯電話7から出力される警告またはメッセージは、単なる音や光だけでもよいが、行動すべき内容を通知するとユーザは対応しやすい。この場合は、健康解析装置4から電子メールでメッセージを送ってもよいし、あるいは、予め携帯電話7に登録されたメッセージを表示してもよい。
【0214】
図8の2行目の例は、狭心症のユーザを対象として、心拍センサのみを利用する場合の例である。健康診断システムにおいて必ずしも複数のセンサが必要であるとは限らない。
【0215】
携帯電話1および7から出力されるものは、警告やメッセージである必要はなく、単なるアドバイスであってもよい。図8の3行目の例は、運動を行うユーザを対象として、心拍センサおよび加速度センサを利用する場合の例であり、警告ではなくアドバイスを通知する場合の例である。ユーザが運動を行う時に、ユーザにとって最適なペースであるかどうかを心拍数から判断し、最適なペースを外れている場合はアドバイスをしてもよい。
【0216】
図8の4行目の例は、糖尿病のユーザを対象として、血糖センサを利用する場合の例である。血糖センサによって血糖値の上昇率を測定する。
【0217】
図8の5行目の例は、糖尿病のユーザを対象として、長期的な血糖値の変動に応じて警告またはメッセージを通知する例である。上述の説明では、比較的短時間の間に警告やメッセージを発する例を挙げてきたが、このような長期的な変動に応じて警告またはメッセージを通知する構成としてもよい。
【0218】
図8の6行目には、決まった時刻にメッセージを送る例を挙げた。これまでの例では、ユーザの生理状態または環境が変化したときにメッセージを送っていたが、特定の時刻、例えば退勤時刻にあわせてメッセージを送ることも考えられる。例えば、ユーザは、業務の都合上休むことができないときは警告(および解析)をオフにし、業務にゆとりがある場合は高いパフォーマンスを目指して残業をするべきかどうかを判断する。
【0219】
図8の7行目には、ユーザ本人ではなく、周囲の人にメッセージを送る例を挙げた。メッセージを送る相手は本人とは限らず、メッセージを友人や家族に送ってもよい。症状(この例の場合は疲労)を知られたくない場合は、ユーザは警告(および解析)をオフにすればよい。
【0220】
疲労の検出などに関しては、疲労のレベルによって解析結果を伝えたい相手やタイミングが異なってくることが考えられる。疲労が検出された場合に、検出された疲労のレベルに応じて請求する金額を変えてもよい。なお、疲労を検出するためには長時間のデータが必要であり、警告をオフとしていても測定データを取り続ける必要がある。
【0221】
図8の8行目には、幼児の低酸素状態を検出する例であり、同じく本人ではなく家族にメッセージを送る例を挙げた。この例の場合は、健康通知装置6として携帯電話を使用する必要がなく、健康通知装置6は固定の通信機器でもよい。ユーザは自分の子供の状態を常に知ることができ、夜中安心して寝る事ができる。昼間、常に子供を確認できるときは、ユーザはこの解析および警告をオフにすればよい。
【0222】
(警告レベルの例)
警告するレベル、内容、タイミングはユーザの置かれている状況や目的に応じて異なるが、ユーザは各項目を個別に設定する必要はない。図9は、疲労のレベルに応じて警告する相手、タイミングを変更する例を示す図である。
【0223】
生体情報測定装置として加速度センサを用いることで、ユーザの疲労のレベルを評価する事ができ、ユーザの主観的な状況などを問診で入力するとさらに高い精度で疲労のレベルが評価できる。ここでは、目的に応じて警告するレベルとタイミングとを変更する例を挙げる。
【0224】
ユーザがいかなる目的を持とうとも、疲労をまったく検出しなかった場合は警告レベル「0」として、ユーザには何も伝えない。
【0225】
ユーザが「コミュニケーション」を目的として健康診断システム10、20または30の設定を行った場合、すなわち、健康解析装置4に常に測定データの解析を行わせ、軽い疲労がある(警告レベル「1」)と健康解析装置4が判定したときに、その判定結果を特定の健康通知装置6(例えば、友人が有する携帯電話)へ送信させる設定にした場合、軽い疲労があるときに、仲の良い友人などが有する健康通知装置6へその解析結果を送信することにより、友人との従来にないコミュニケーションを行えることが期待できる。ユーザが軽い疲労を感じているというメッセージ、例えば、「○○さんはお疲れのようです」というメッセージを受けたその友人は、ユーザに対して気遣う言葉などを投げかけることができる。
【0226】
ユーザが「業務効率の向上」を目的として健康診断システム10、20または30の設定を行った場合、すなわち、特定の時刻に健康解析装置4に測定データの解析を行わせ、疲労がある(警告レベル「2」)と健康解析装置4が判定したときに、その判定結果をユーザが有する携帯電話1または特定の健康通知装置6(例えば、上司が有する携帯電話)へ送信させる設定にした場合、例えば、業務終了時刻に、健康解析装置4は、その日一日の疲労のレベルを算出し、疲労があると判定したときには、ユーザ本人やその上司に、疲労があるという解析結果を伝え、ユーザがその解析結果をもとに残業するかどうかを判断することで、ユーザは高いパフォーマンスで業務を行うことができる。
【0227】
ユーザが「危険防止」を目的として健康診断システム10、20または30の設定を行った場合、すなわち、健康解析装置4に常に測定データの解析を行わせ、かなりの疲労がある(警告レベル「3」) と健康解析装置4が判定したときに、その判定結果をユーザが有する携帯電話1へ送信させる設定にした場合、ユーザは、その解析結果をもとに、例えば運転中であれば運転を中止して休憩を取ったりして、未然に事故を防ぐことができる。
【0228】
いずれの目的の場合も、疲労が危険なレベルにある(警告レベル「4」)と健康解析装置4が判定した場合には、即座に本人や家族やあるいは医療機関に連絡し、未然に重篤な状態に陥ることを防ぐことが好ましい。
【0229】
ユーザは、それぞれの目的に応じて疲労警告の設定を変更でき、必要であれば疲労の警告を解除する事も可能だが、警告レベル「4」に関しては、ユーザが危険な状態にあるかもしれないので解除できない設定にすることが好ましい。
【0230】
これらのレベル設定は携帯電話7または生体情報測定装置で設定できる事が望ましく、そのレベルの値は携帯電話7保存されるかもしくは、健康解析装置4に送られる。設定したレベルに応じて、健康解析装置4からメッセージを送るか、もしくは携帯電話7がメッセージ内容を表示する。
【0231】
図8および図9に関する説明では、いずれも警告のオン/オフを指定することを中心として説明したが、解析のオン/オフを指定してもよい。ただし、図9に示す例の場合、警告レベル「4」をいつでも検出できるようにするためには、解析をオフにする事は妥当ではなく、警告をオフにする設定とする方が好ましい。
【0232】
〔実施の形態4〕
本発明の他の実施形態について図10〜図13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、実施の形態1〜3と同様の部材に関しては、同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0233】
健康診断システム10では、携帯電話1から健康解析装置4へ、警告またはメッセージの通知を行うかどうかを示す通知条件が送信されていたが、健康診断システム40では、携帯電話8から健康解析装置45へ常に測定データが送信され、健康解析装置45の判定部46において、警告またはメッセージの通知を行うかどうかが判定される。
【0234】
図10は、健康診断システム40の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、携帯電話8は、判定部14aを備えている。判定部14aは、判定部14とは異なり、送信制御部16を介して、常に測定データを健康解析装置45へ送信する。
【0235】
健康解析装置45は、判定部46を備えている。この判定部46は、携帯電話8から送信された設定情報を取得し、当該設定情報、特に解析実行指示および解析停止指示に基づいて、携帯電話8から送信された測定データの解析を行うかどうか、および、警告またはメッセージの通知を行うかどうかを判定する。
【0236】
(携帯電話8における、測定データの取得から測定データの送信までの処理の流れ)
携帯電話8における、測定データの取得から測定データの送信までの処理の流れの一例について図11を参照しつつ説明する。図11は、携帯電話8および健康解析装置45における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0237】
入力部(指示取得手段)12を介してユーザが測定開始指示および解析実行指示を含む設定情報を入力すると、当該測定開始指示が送信部18から生体情報測定装置3へ送信される(S41)。また、入力部12は、入力された設定情報をデータ保存部13に保存する。
【0238】
生体情報測定装置3は、ユーザの生体情報の測定を開始すると、その測定データを携帯電話1の受信部11へ送信する。
【0239】
受信部11は、当該測定データを受け取ると、当該測定データをデータ保存部13へ保存する(S42)。受信部11は、タイマ15を参照し、測定データの保存を所定の時間(例えば、数十秒間)続ける。
【0240】
上記所定の時間が経過すると(S43にてYES)、受信部11は、測定データの保存が終了したことを示す終了情報を判定部14aへ出力する。
【0241】
終了情報を受け取ると、判定部14aは、測定データおよび解析実行指示を送信することを命じる送信命令を送信制御部16へ出力する(S43)。
【0242】
送信制御部16は、データ保存部13に保存された測定データおよび、解析実行指示を含む設定情報を、送信部18を介して健康解析装置4へ送信する(S44)。
【0243】
この時点でユーザからの解析停止指示が入力されなければ(S45にてNO)、受信部11は、測定データの保存を継続し、解析停止指示が入力されれば(S45にてYES)、送信制御部16は、送信部18を介して解析停止指示を健康解析装置4へ送信する(S46)。
【0244】
(健康解析装置45における処理の流れ)
健康解析装置4における処理の流れの一例について図11を参照しつつ説明する。
【0245】
携帯電話8から測定データおよび設定情報を受信すると(S51)、受信部41は、当該測定データをデータ解析部42へ出力し、設定条情報を判定部46へ出力する。
【0246】
データ解析部42は、受信部41が受信した測定データおよび設定条件に基づいて当該測定データの解析(数値演算)を行う(S52)。
【0247】
判定部46は、設定情報を基に、警告またはメッセージの通知が必要であるかどうかを判定する(S53)。
【0248】
警告またはメッセージの通知が必要であると判定した場合には(S53にてYES)、判定部46は、その旨を示す情報をデータ解析部42へ出力する。
【0249】
当該情報を受け取ると、データ解析部42は、測定データに含まれる、観察対象となっている特定の症状を示す数値が基準値を超えているかどうかを判定し(S54)、基準値を超えている場合(S54にてYES)、その旨を示す異常情報を、送信部43を介して携帯電話8へ送信する(S55)。
【0250】
その後、受信部41が解析停止指示を受信し、当該解析停止指示がデータ解析部42へ出力されると(S56にてYES)、データ解析部42は、解析を停止するとともに、解析を実行した時間および、解析の種類等の設定情報に基づいて課金情報を生成し、当該課金情報を送信部44を介して課金装置5へ送信する(S57)。
【0251】
一方、データ解析部42は、測定データに含まれる、観察対象となっている特定の症状を示す数値が基準値を超えていない場合(S54にてNO)、異常情報を送信せずに、測定データの受信を待つ(S51に戻る)。
【0252】
一方、警告またはメッセージの通知は不要であると判定した場合には(S53にてNO)、判定部46は、その旨を示す情報をデータ解析部42へ出力する。
【0253】
当該情報を受け取ると、データ解析部42は、測定データの受信を待つ(S51に戻る)。
【0254】
その後の健康診断システム40における処理の流れは、健康診断システム10における処理の流れと同様のため、その説明を省略する。
【0255】
なお、健康解析装置4における処理の流れは、必要に応じて前後してもかまわない。例えば、上述の説明では、健康解析装置4は、測定データを受信した後に測定データの解析を行っているが、データを受信した後に警告やメッセージの通知が必要かどうかの判断を行い、警告やメッセージの通知が必要ではない場合は、データ解析も行わないとしてもかまわない。そうする事で健康解析装置4は、データ解析をする負担を減らすことができる。
【0256】
(通知方法の変更例)
健康解析装置4における解析の種類、警告の通知条件等の設定は、ユーザが携帯電話を直接操作して設定条件を具体的に入力および変更してもよいし、ユーザが属性(関心のある疾患(糖尿病、高血圧など)、年齢等)を入力することにより設定されてもよい。
【0257】
図12はユーザの属性(健康状態)に応じて、ユーザに警告を通知するかどうかを判定する基準、通知方法を変える例を示す図である。ここでは、ユーザとして、「健康を意識する健常者」、「糖尿病患者」、「高血圧患者」の3タイプのうちいずれかを設定する例を示した。
【0258】
図12には、定期的に測定結果をユーザに通知する場合の通知間隔、通知内容および通知方法と、ユーザの健康状態に異常が検出された場合に即座に通知する場合の通知条件、通知内容および通知方法が示されている。ユーザの設定に応じて、どのような通知をどのように行えばよいのかは、健康解析装置45のハンテイ部46が判定する。
【0259】
従来の見守りサービスでは、定期的(例えば、健常者の血圧であれば週一回)にユーザの生体情報の変化を当該ユーザに通知する。本発明の健康診断システムでは、定期的な生体情報の変化の通知に加えて、健康解析装置45において解析が行われている間にユーザの健康状態に異常が検出された場合には、その旨を示すメッセージが即時通知される。
【0260】
図12に示す例では、ユーザは生体情報測定装置として、血圧センサ、血糖値センサ、心拍センサの3つのセンサを装着している事を想定している。図12に示すように、それぞれのユーザのタイプに応じて、各測定項目の測定タイミング、解析結果の通知間隔、解析内容及び通知方法、及び、緊急時に即時通知する条件が異なっている。
【0261】
「健康を意識する健常者」の場合は、健康解析装置45は、生活習慣の改善を促すメッセージや改善効果を示すメッセージを定期的に通知する。しかし、心拍に関しては、緊急の場合を想定して、異常が検出された場合は即時に通知する。
【0262】
「糖尿病患者」の場合は、「健康を意識する健常者」と基本的に同じだが、健康解析装置45は、血糖値の計測を頻繁に行い、異常が見られれば即時に通告する。
【0263】
「高血圧患者」の場合も、「健康を意識する健常者」と基本的に同じだが、健康解析装置45は、血圧の計測を頻繁に行い、異常が見られれば即時に通告する。また、高血圧患者は健常者に比べて心拍数が上がると危険な状態に陥りやすいため、心拍数が急上昇したときも、警告を発するようにしている。
【0264】
(健康解析装置45における処理の流れの変更例)
上述の説明では、警告やメッセージを送るかどうかを判定するための、症状を示す数値の閾値が1つしかない場合について説明した。しかし、上記閾値は複数あってもかまわない。
【0265】
図13は上記閾値を2つ設けた場合の健康解析装置45における処理の流れの一例を示すフローチャートである。同図に示すフローチャートは、基本的には図11に示すフローチャートをもとにしたものであり、図11に示すフローチャートよりも閾値の判定を行う分岐が1つ増えた形になっている。具体的には、本例ではS64およびS65の2つの分岐がある。
【0266】
携帯電話8から測定データおよび設定条件を受信すると(S61)、受信部41は、当該測定データをデータ解析部42へ出力し、設定条件を判定部46へ出力する。
【0267】
データ解析部42は、受信部41が受信した測定データおよび設定条件に基づいて当該測定データの解析を行う(S62)。
【0268】
判定部46は、設定条件を基に、警告またはメッセージの通知が必要であるかどうかを判定し、その判定結果をデータ解析部42へ出力する(S63)。
【0269】
データ解析部42は、測定データに含まれる、観察対象となっている特定の症状を示す数値が第1基準値を超えているかどうかを判定し(S64)、第1基準値を超えている場合(S64にてYES)、携帯電話8に、その旨を示す異常情報を、送信部43を介して送信する(S66)。このステップS64における分岐は、通知の設定に関係なく、上記数値が第1基準値を超えた場合に、ユーザの携帯電話8に異常情報(警告またはメッセージ)を送信する分岐である。重篤な症状が検出された場合には、たとえユーザが警告の通知を行わない設定にしていても、ユーザに警告を通知する事が望ましい。
【0270】
その後、データ解析部42は、解析停止指示が受信されるまで新たな測定データが受信されるのを待つ(S61に戻る)。
【0271】
一方、データ解析部42は、測定データに含まれる、観察対象となっている特定の症状を示す数値が第1基準値を超えていない場合(S64にてNO)、測定データに含まれる、観察対象となっている特定の症状を示す数値が第2基準値を超えているかどうかを判定する(S65)。このステップ65における分岐は、ユーザが警告の通知を必要としているときで、かつ、上記数値が第2基準値を超えた場合に、ユーザの携帯電話8に異常情報を送信する分岐である。
【0272】
警告の通知を行う設定であり、かつ上記数値が第2基準値を超えている場合(S65にてYES)、携帯電話8に、その旨を示す異常情報を、送信部43を介して送信する(S66)。
【0273】
一方、当該数値が第2基準値を超えていない場合(S65にてNO)、データ解析部42は、解析停止指示が受信されるまで新たな測定データが受信されるのを待つ(S61に戻る)。
【0274】
受信部41によって解析停止指示が受信されれば(S67にてYES)、データ解析部42は、測定データの解析時間および解析の種類等の設定情報に基づいて課金情報を生成し、当該課金情報を送信部44を介して課金装置5へ送信する(S68)。
【0275】
(変更例)
なお、本実施の形態では、携帯電話8は測定データを常に健康解析装置4に送り続けているが、健康解析装置4における解析がオフの時に健康解析装置4に測定データを送らない構成にしてもよい。この場合、生体情報測定装置3が携帯電話8へ測定データを送らない構成、生体情報測定装置3は携帯電話8に測定データを送るが、携帯電話8が健康解析装置4に測定データを送らない構成などが考えられるが、いずれの構成であってもよい。
【0276】
また、本実施の形態では、課金判定部52が課金装置5に含まれる構成となっているが、課金判定部52は、健康解析装置4に含まれていてもよい。また、上述の説明では、動作の安定性を考慮に入れ、またサービスの種類が異なることから、健康解析装置4と課金装置5とは異なる装置であるとしたが、健康解析装置4と課金装置5が一体となっていてもよい。
【0277】
また、生体情報、設定情報、課金情報および異常情報は各装置間を直接移動する必要はなく、これらの情報は、途中に別の機器を介して送信されてもよい。
【0278】
また、上述の実施形態では、ユーザ端末装置として携帯電話を例に挙げたが、これは携帯電話が現在非常に普及し、多くの人が普段から持ち歩いている点に着目したからである。もちろんユーザ端末装置として専用のデバイスを用いることも可能であり、また別の機器、例えば携帯ゲーム機や携帯オーディオプレーヤであってもよい。また、ユーザ端末装置は、ユーザの使用場所が限られているならば、持ち歩ける必要もない。その場合は、ユーザ端末装置としてパーソナルコンピュータ(パソコン)を使用すると、データ処理能力が高いため、より多くの生体情報測定装置を用いたり、細かな種類のサービスに対応したりする事が可能となる。
【0279】
また、上述の説明では、生体情報測定装置と携帯電話とは無線で繋がっていることを前提に説明したが、これはユーザの利便性を考えてのことである。ユーザが不自由しなければ有線でも問題ない。また、生体情報測定装置を携帯電話1・7・8に搭載してもよい。また、生体情報測定装置3にユーザ端末装置としての携帯電話1・7・8の機能を持たせてもよい。
【0280】
また、携帯電話1・7・8をパソコンなどの処理能力の高いもので代用すると、健康解析装置4と一体にすることも可能である。そうする事で、通信状態を気にする事なく、確実に測定データを解析し、サービスを受けることができる。ただし、その場合、課金のシステムをユーザが悪用する可能性が高くなるため工夫が必要になる。例えば、上述のように設定内容および解析時間に基づく課金情報を課金装置に送らずに、ユーザ端末装置が、解析できる時間情報を課金装置から先に受け取り、その時間情報に応じて測定データの解析ができる構成を実現することが考えられる。
【0281】
また、上述の説明では、携帯電話内のデータ保存部13で生体情報を保存しているが、必ずデータ保存部13が必要と言うわけではない。生体情報測定装置3から送られた生体情報を保存せずに直接健康解析装置4に送ってもよい。また、データ保存部13が生体情報測定装置3内にあってもよい。
【0282】
また、上述の説明では、健康解析装置4で解析を自動で行うことを前提としていたが、健康解析装置4の代わりを医療機関が担当し、医師の診断結果をユーザや第三者に送り、医療機関が課金情報を課金装置5に送ってもよい。
【0283】
また、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0284】
また、上述した携帯電話1・7・8、健康解析装置4・45および課金装置5の各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0285】
すなわち、携帯電話1・7・8、健康解析装置4・45および課金装置5は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read オンly memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである携帯電話1・7・8、健康解析装置4・45および課金装置5の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記携帯電話1・7・8、健康解析装置4・45および課金装置5に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0286】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0287】
また、携帯電話1・7・8、健康解析装置4・45および課金装置5を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0288】
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
【0289】
すなわち、本発明の健康通知装置は、生体情報を基に作成された健康通知情報をユーザに通知する健康通知装置であって、少なくとも前記健康通知情報の通知態様あるいは通知の可否を含む通知条件を設定する通知条件設定手段と、前記通知条件設定手段により設定された通知条件を、課金するための情報として出力する通知条件出力手段と、を有することを特徴としている。
【0290】
前記健康通知装置は、前記通知条件として、通知のためのレベルを設定することが好ましい。
【0291】
前記健康通知装置は、前記通知条件として、通知する時間を設定することが好ましい。
【0292】
前記健康通知装置は、前記通知条件として、ユーザの状態を元に設定することが好ましい。
【0293】
前記健康通知装置は、ユーザの状態として、ユーザの健康状態を元に設定することが好ましい。
【0294】
前記健康通知装置は、ユーザの状態として、生体情報測定装置からの出力情報を元に設定することが好ましい。
【0295】
前記健康通知装置は、上記通知条件あるいは通知の可否の条件をユーザに通知することが好ましい。
【0296】
前記健康通知装置は、上記通知条件あるいは通知の可否の条件を、一定時間経過後、自動で変更することが好ましい。
【0297】
前記健康通知装置は、上記通知条件に応じて、上記健康解析装置に、上記生体情報測定装置で測定した生体情報の出力を変更することが好ましい。
【0298】
本発明の健康通知装置は、生体情報を健康通知装置に出力する生体情報測定装置において、前記生体情報の解析条件あるいは解析の要否を健康解析装置に出力することを特徴としている。
【0299】
前記健康通知装置は、前記解析条件として、解析のためのレベルを設定することが好ましい。
【0300】
前記健康通知装置は、前記解析条件として、解析する時間を設定することが好ましい。
【0301】
前記健康通知装置は、前記解析条件として、ユーザの状態を元に設定することが好ましい。
【0302】
前記健康通知装置は、ユーザの状態として、ユーザの健康状態を元に設定することが好ましい。
【0303】
ユーザの状態として、生体情報測定装置からの出力情報を元に設定することが好ましい。
【0304】
前記健康通知装置は、上記解析条件あるいは解析の要否をユーザに通知することが好ましい。
【0305】
前記健康通知装置は、上記解析条件あるいは解析の要否を一定時間経過後、自動で変更することが好ましい。
【0306】
前記健康通知装置は、上記通知条件に応じて、上記健康解析装置に、上記生体情報測定装置で測定した生体情報の出力を変更することが好ましい。
【0307】
前記健康通知装置を搭載した通信機器、前記健康通知装置を搭載した携帯電話も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0308】
前記健康解析装置は、解析の要否を変更することが好ましい。
【0309】
前記健康解析装置は、前記通知条件に応じて、解析時のレベルを変更することが好ましい。
【0310】
本発明の課金装置は、前記健康解析装置で解析した内容に応じて課金することを特徴としている。
【0311】
前記課金装置は、前記健康解析装置で解析した内容に応じて保険料を変更することが好ましい。
【0312】
本発明の課金装置は、前記健康通知装置において第一の通知を不要と設定したときに、前記健康解析装置で解析し、第二の通知を行った場合、課金する金額を変更する事を特徴としている。
【0313】
本発明の課金装置は、前記健康通知装置において第一の解析を不要と設定したときに、前記健康解析装置で第二の解析をし、第二の通知を行った場合、課金する金額を変更する事を特徴としている。
【産業上の利用可能性】
【0314】
ユーザの生理状態を示す生体情報を、ユーザが必要とする時に解析し、当該解析に応じて課金することができるため、ユーザにとって経済的に合理的な生体情報解析システムおよび当該生体情報解析システムに含まれるユーザ端末装置、解析装置、課金装置として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0315】
【図1】本発明の一実施形態に係る健康診断システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る健康診断システムの構成を示す概略図である。
【図3】上記健康診断システムに含まれる携帯電話および健康解析装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の別の実施形態に係る健康診断システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図5】上記健康診断システムに含まれる携帯電話における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図6】健康診断システムの利用例を説明するための図である。
【図7】本発明のさらに別の実施形態に係る健康診断システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図8】生体情報測定装置の変更例を示す図である。
【図9】疲労のレベルに応じて警告する相手、タイミングを変更する例を示す図である。
【図10】本発明のさらに別の実施形態に係る健康診断システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図11】上記健康診断システムに含まれる携帯電話および健康解析装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図12】ユーザの属性に応じて、ユーザに警告を通知するかどうかを判定する基準および通知方法を変える例を示す図である。
【図13】閾値を2つ設けた場合の健康解析装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0316】
1 携帯電話(ユーザ端末装置)
3 生体情報測定装置(ユーザ端末装置)
4 健康解析装置(解析装置)
5 課金装置
7 携帯電話(ユーザ端末装置)
8 携帯電話(ユーザ端末装置)
10 健康診断システム(生体情報解析システム)
11 受信部(指標情報取得手段)
12 入力部(指示取得手段)
14 判定部(指示取得手段)
14a 判定部(指示取得手段)
16 送信制御部(指示送信手段)
20 健康診断システム(生体情報解析システム)
25 指標判定部(指標判定手段)
30 健康診断システム(生体情報解析システム)
40 健康診断システム(生体情報解析システム)
41 受信部(指示受信手段)
42 データ解析部(解析手段、時間情報生成手段)
43 送信部(解析結果送信手段)
44 送信部(時間情報送信手段)
45 健康解析装置(解析装置)
51 受信部(時間情報受信手段、時間情報取得手段)
52 課金判定部(課金手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの生体情報を解析する生体情報解析システム、当該生体情報解析システムに含まれるユーザ端末装置、解析装置および課金装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
患者の生体情報(例えば、心拍数)を継続的に取得し、解析する事により、さまざまな疾患を重篤な状態になる前に発見する見守りサービスが既に知られている。このような見守りサービスでは、患者の生体情報を24時間体制でモニタし、症状が現れたときにすぐに本人やその周囲の人、または、かかりつけの医療機関に通報する事で、急な病変にも瞬時に対応できる。
【0003】
このような見守りサービスを利用すれば、症状が軽いうち、または症状が現れた直後に対処することが可能となり、患者の命が助かる可能性が高まる。また、患者の治療において医療費の削減効果もある。
【0004】
見守りサービスに関しては、ホームセキュリティの分野で進歩している。例えば特許文献1には、監視対象の家屋に設置されたセンサで異常を検出した場合、公衆通信網を介して警備情報を送信する構成が記載されている。
【0005】
例えば、特許文献1に記載のホームセキュリティシステムでは、複数のサービスを顧客が選択し、選択されたサービス毎の料金を従量計算して課金する警備管理サーバについて記載している。
【特許文献1】特開2003−242575号公報(2003年8月29日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ユーザの健康状態を見守る見守りサービスでは、ユーザにとって必要な時にだけ見守りサービスを利用できるものは実現されていない。これは、ユーザの健康状態がいつ変化するか予想することが難しいため、24時間体制で見守る必要があると考えられてきたからである。
【0007】
24時間体制で、ユーザの健康状態を見守るサービスは、ユーザによっては常に必要とは限らない。例えば、近くに医療従事者がいて、一日のうち高い割合で医療行為を受けることができる者にとっては、そのようなサービスは不要である。サービスが不要な時間は、そのサービスを受けず、その分だけサービスにかかるコストを抑えられることが、ユーザにとっては好ましい。つまり、過剰なサービスに対して対価の支払いが発生しないようにすることが好ましい。
【0008】
また、見守りサービスを提供するシステムとしては、不要なサービスを提供しないことで、システムの負荷(例えば、CPUの占有率)を低下させることが好ましい。
【0009】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、ユーザの生理状態を示す生体情報を、ユーザが必要とする時に解析し、当該解析に応じて課金することができる生体情報解析システムおよび当該生体情報解析システムに含まれるユーザ端末装置、解析装置、課金装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るユーザ端末装置は、上記の課題を解決するために、ユーザの生理状態を示す生体情報を解析する解析装置と通信するユーザ端末装置であって、上記生体情報の解析を上記解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を上記解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する指示取得手段と、上記指示取得手段が取得した解析実行指示または解析停止指示を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として上記解析装置へ送信する指示送信手段とを備えることを特徴としている。
【0011】
本発明に係る解析指示送信方法は、上記の課題を解決するために、ユーザの生理状態を示す生体情報を解析する解析装置と通信するユーザ端末装置における解析指示送信方法であって、上記生体情報の解析を上記解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を上記解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する指示取得工程と、上記指示取得工程において取得した解析実行指示または解析停止指示を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として上記解析装置へ送信する指示送信工程とを含むことを特徴としている。
【0012】
上記の構成によれば、指示取得手段は、ユーザの生体情報の解析を解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する。指示送信手段は、指示取得手段が取得した解析実行指示または解析停止指示を解析装置へ送信する。これら解析実行指示および解析停止指示は、解析装置による解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として送信される。
【0013】
それゆえ、解析実行指示および解析停止指示によって解析装置における解析の実行および停止をユーザ端末装置によって制御することができ、ユーザの生体情報を解析した解析時間に応じた課金を行うことができる。
【0014】
従って、24時間体制でユーザの生体情報を解析する従来の生体情報解析システムよりも、経済的に合理的なシステムを構築することができる。
【0015】
また、上記指示取得手段は、上記解析実行指示として、ユーザの動作またはユーザの周囲の状況が所定の特徴を有するものであることを示す特徴検出情報を取得することが好ましい。
【0016】
上記の構成によれば、指示取得手段は、ユーザの動作が所定の特徴を有するものであることを示す特徴検出情報またはユーザの周囲の状況が所定の特徴を有するものであることを示す特徴検出情報を解析実行指示として取得する。
【0017】
それゆえ、ユーザの動作またはユーザの周囲の状況が所定の特徴を有するものである場合に、指示送信手段が解析実行指示を解析装置へ送信し、解析装置に生体情報の解析を行わせる。
【0018】
従って、ユーザの生体情報を解析することが特に好ましい時に、解析装置に生体情報の解析を行わせることができる。
【0019】
また、上記ユーザ端末装置は、ユーザの動作を示す動作情報またはユーザの周囲の状況を示す環境情報を取得する指標情報取得手段と、上記指標情報取得手段が取得した動作情報が示すユーザの動作または環境情報が示すユーザの周囲の状況が、所定の特徴を示すものであるかどうかを判定し、所定の特徴を示すものであると判定した場合に、上記解析実行指示を生成する指標判定手段とをさらに備え、上記指示取得手段は、上記指標判定手段が生成した解析実行指示を取得することが好ましい。
【0020】
上記の構成によれば、指標情報取得手段は、ユーザの動作を示す動作情報またはユーザの周囲の状況を示す環境情報を取得する。指標判定手段は、指標情報取得手段が取得した動作情報が示すユーザの動作または環境情報が示すユーザの周囲の状況が、所定の特徴を示すものであるかどうかを判定し、所定の特徴を示すものであると判定した場合に、解析実行指示を生成する。そして、指示取得手段は、指標判定手段が生成した解析実行指示を取得する。
【0021】
それゆえ、ユーザの動作またはユーザの周囲の状況が、所定の特徴を示すものである場合に、解析装置に生体情報の解析を行わせることができる。従って、生体情報の解析を行うことが好ましい時に、解析装置に生体情報の解析を行わせることができる。
【0022】
また、上記指示送信手段は、上記解析停止指示を送信した後、所定時間が経過した時点で上記解析実行指示を上記解析装置へ送信することが好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、解析停止指示が送信された後、所定時間が経過した時点で解析実行指示が解析装置へ送信される。
【0024】
それゆえ、何らかの原因(例えば、ユーザの忘却)で入力されるべき解析実行指示が入力されなかった場合にも、所定時間後に解析装置における解析が開始され、長期間ユーザの生体情報が解析されないという事態を回避することができる。
【0025】
また、上記指示取得手段は、上記解析実行指示または上記解析停止指示を当該解析装置へ送信する時刻を示す時刻情報をさらに取得し、上記指示送信手段は、上記指示取得手段が取得した時刻情報が示す時刻に上記解析実行指示または上記解析停止指示を送信することが好ましい。
【0026】
上記の構成によれば、指示取得手段が取得した時刻情報が示す時刻に解析実行指示または解析停止指示が解析装置へ送信される。
【0027】
それゆえ、ユーザ等が指定した時刻に、解析装置に解析の実行および停止をさせることができる。
【0028】
また、上記指示取得手段は、上記生体情報の解析結果を上記ユーザ端末装置へ送信させるかどうかを上記解析装置に指示する解析通知指示をさらに取得し、上記指示送信手段は、上記指示取得手段が取得した解析通知指示を、上記課金情報としてさらに上記解析装置へ送信することが好ましい。
【0029】
上記の構成によれば、ユーザ端末装置は、指示取得手段を介して、生体情報の解析結果を自装置へ送信させるかどうかを解析装置に指示する解析通知指示をさらに取得し、指示送信手段を介して、当該解析通知指示を課金情報としてさらに解析装置へ送信する。
【0030】
それゆえ、ユーザの生体情報を解析した解析時間に応じた課金を行うことができることに加え、解析結果の通知の有無に応じて課金することができる。
【0031】
上記ユーザ端末装置は、携帯電話であることが好ましい。
【0032】
上記の構成により、広く普及している携帯電話をユーザ端末装置として利用することができる。
【0033】
上記ユーザ端末装置は、上記生体情報を測定する生体情報測定装置であることが好ましい。
【0034】
上記の構成により、解析装置において解析される生体情報を取得することができる。
【0035】
本発明に係る生体情報解析システムは、上記の課題を解決するために、ユーザの生理状態を示す生体情報を解析する解析装置と、上記解析装置から上記生体情報の解析に要した時間の情報を取得する課金装置と、上記解析装置と通信するユーザ端末装置とを含み、上記ユーザ端末装置は、上記生体情報の解析を上記解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を上記解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する指示取得手段と、上記指示取得手段が取得した解析実行指示または解析停止指示を上記解析装置へ送信する指示送信手段とを備え、上記解析装置は、上記解析指示を受信する指示受信手段と、上記指示受信手段が受信した解析指示に従って上記生体情報を解析する解析手段と、上記生体情報の解析に要した時間を示す時間情報を上記課金装置へ送信する時間情報送信手段とを備え、上記課金装置は、上記時間情報を受信する時間情報受信手段と、上記時間情報受信手段が受信した時間情報に基づいて課金する課金手段とを備えることを特徴としている。
【0036】
上記の構成によれば、ユーザ端末装置は、解析実行指示または解析停止指示を、生体情報の解析に要した解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として解析装置へ送信する。解析装置は、指示受信手段が受信した解析指示に従って生体情報を解析し、当該解析に要した時間を示す時間情報を課金装置へ送信する。課金装置は、時間情報受信手段が受信した時間情報に基づいて課金する。
【0037】
それゆえ、解析実行指示および解析停止指示によって解析装置における解析の実行および停止をユーザ端末装置によって制御することができ、ユーザの生体情報を解析する解析時間に応じた課金を課金装置において行うことができる。
【0038】
従って、24時間体制でユーザの生体情報を解析する従来の生体情報解析システムよりも、経済的に合理的なシステムを構築することができる。
【0039】
また、上記指示取得手段は、上記生体情報の解析結果を当該ユーザ端末装置へ送信させるかどうかを上記解析装置に指示する解析通知指示をさらに取得し、上記指示送信手段は、上記指示取得手段が取得した解析通知指示をさらに上記解析装置へ送信し、上記解析装置は、上記解析結果を上記ユーザ端末装置へ送信する解析結果送信手段をさらに備え、上記指示受信手段は、上記解析通知指示をさらに受信し、上記指示受信手段が受信した解析通知指示に基づいて上記解析結果送信手段が上記解析結果を上記ユーザ端末装置へ送信した場合に、上記時間情報送信手段は、その旨を示す通知情報をさらに上記課金装置へ送信し、上記時間情報受信手段は、上記通知情報をさらに受信し、上記課金手段は、上記時間情報に加え、上記時間情報受信手段が受信した通知情報に基づいて課金することが好ましい。
【0040】
上記の構成によれば、ユーザ端末装置は、指示取得手段を介して、生体情報の解析結果を自装置へ送信させるかどうかを解析装置に指示する解析通知指示をさらに取得し、当該解析通知指示を、指示送信手段を介して解析装置へ送信する。解析装置は、指示受信手段を介して解析通知指示をさらに受信し、当該解析通知指示に基づいて、解析結果送信手段を介して、生体情報の解析結果をユーザ端末装置へ送信する。生体情報の解析結果がユーザ端末装置へ送信された場合、時間情報送信手段は、その旨を示す通知情報を、時間情報に加えて、課金装置へ送信する。課金装置は、時間情報受信手段を介して、時間情報および通知情報を受信し、課金手段によって、時間情報および通知情報に基づいて課金する。
【0041】
それゆえ、ユーザの生体情報を解析した解析時間に応じた課金を行うことができることに加え、解析結果の通知の有無に応じて課金することができる。
【0042】
本発明に係る解析装置は、上記の課題を解決するために、ユーザ端末装置からの指示に従ってユーザの生体情報を解析する解析装置であって、上記ユーザ端末装置から、上記生体情報の解析を当該解析装置に行わせるかどうかを命じる解析指示を受信する指示受信手段と、上記指示受信手段が取得した解析指示に従って上記解析を実行する解析手段と、上記解析手段によって上記解析が実行された時間を示す時間情報を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として生成する時間情報生成手段とを備えることを特徴としている。
【0043】
上記の構成によれば、解析手段は、指示受信手段が取得した解析指示に従って生体情報の解析を実行し、時間情報生成手段は、解析手段によって上記解析が実行された時間を示す時間情報を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として生成する。
【0044】
それゆえ、解析指示によって解析装置における解析の実行および停止をユーザ端末装置によって制御することができ、ユーザの生体情報を解析した解析時間に応じた課金を行うための課金情報を生成することができる。
【0045】
従って、上記課金情報を利用することにより、24時間体制でユーザの生体情報を解析する従来の生体情報解析システムよりも、経済的に合理的なシステムを構築することができる。
【0046】
本発明に係る課金装置は、上記の課題を解決するために、解析装置が生成した時間情報を取得する時間情報取得手段と、上記時間情報取得手段が取得した時間情報に基づいて課金する課金手段とを備えることを特徴としている。
【0047】
上記の構成によれば、課金手段は、取得手段が取得した時間情報に基づいて課金する。
【0048】
それゆえ、ユーザの生体情報を解析した解析時間に応じた課金を行うことができる。
【0049】
上記ユーザ端末装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための制御プログラムおよび当該制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の技術的範囲に含まれる。
【発明の効果】
【0050】
本発明に係るユーザ端末装置は、以上のように、生体情報の解析を解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を上記解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する指示取得手段と、上記指示取得手段が取得した解析実行指示または解析停止指示を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として上記解析装置へ送信する指示送信手段とを備える構成である。
【0051】
本発明に係る解析指示送信方法は、以上のように、生体情報の解析を解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を上記解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する指示取得工程と、上記指示取得工程において取得した解析実行指示または解析停止指示を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として上記解析装置へ送信する指示送信工程とを含む構成である。
【0052】
本発明に係る生体情報解析システムは、以上のように、ユーザの生理状態を示す生体情報を解析する解析装置と、上記解析装置から上記生体情報の解析に要した時間の情報を取得する課金装置と、上記解析装置と通信するユーザ端末装置とを含み、上記ユーザ端末装置は、上記生体情報の解析を上記解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を上記解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する指示取得手段と、上記指示取得手段が取得した解析実行指示または解析停止指示を上記解析装置へ送信する指示送信手段とを備え、上記解析装置は、上記解析指示を受信する指示受信手段と、上記指示受信手段が受信した解析指示に従って上記生体情報を解析する解析手段と、上記生体情報の解析に要した時間を示す時間情報を上記課金装置へ送信する時間情報送信手段とを備え、上記課金装置は、上記時間情報を受信する時間情報受信手段と、上記時間情報受信手段が受信した時間情報に基づいて課金する課金手段とを備える構成である。
【0053】
本発明に係る解析装置は、以上のように、ユーザ端末装置から、生体情報の解析を当該解析装置に行わせるかどうかを命じる解析指示を受信する指示受信手段と、上記指示受信手段が取得した解析指示に従って上記解析を実行する解析手段と、上記解析手段によって上記解析が実行された時間を示す時間情報を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として生成する時間情報生成手段とを備える構成である。
【0054】
それゆえ、解析実行指示および解析停止指示によって解析装置における解析の実行および停止をユーザ端末装置によって制御することができ、ユーザの生体情報を解析した解析時間に応じた課金を行うことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0055】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1〜図3に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0056】
(健康診断システム10の概要)
まず、本実施形態の健康診断システム(生体情報解析システム)10の概要について説明する。図2は、本実施形態の健康診断システム10の好適な構成を示す概略図である。同図に示すように、健康診断システム10は、携帯電話(ユーザ端末装置)1、複数の生体情報測定装置3、健康解析装置4、課金装置5、健康通知装置6を備えている。
【0057】
ユーザには、少なくとも1つの生体情報測定装置3が装着されている。この生体情報測定装置3にはそれぞれセンサがついており、生体情報測定装置3はセンサで取得した、ユーザの生理状態を示す生体情報を、ユーザが使用する携帯電話1に送信する。本実施形態の健康診断システム10は、1つの生体情報測定装置3を備え、当該生体情報測定装置3は、心拍センサを備えている。
【0058】
生体情報を受け取った携帯電話1は、適当な時間(例えば5分に1回など)に健康解析装置4へ当該生体情報を送る。また、携帯電話1は、各種の設定条件(通知態様や通知の可否など)を示す設定情報を健康解析装置4へ送信する。
【0059】
健康解析装置4は、携帯電話1から送信された生体情報を解析し、解析結果を健康通知装置6へ送信する。
【0060】
健康通知装置6は、ユーザの健康状態に関する警告やメッセージを表示するものであり、病院内で医師が当該ユーザの健康状態を把握したり、家族、親類、友人または上司が当該ユーザの健康状態を把握したり、ユーザ本人が自己の健康状態を把握したりするために用いられる。なお、ユーザが自身の健康状態を知る目的で健康診断システム10を利用する場合には、携帯電話1と健康通知装置6とは同じ装置であってもよい。
【0061】
また、健康解析装置4は、自身が行った解析の種類、解析時間および設定情報などを含む情報を課金情報として課金装置5へ出力する。
【0062】
課金装置5は、健康解析装置4から受け取った課金情報を基に、ユーザが支払うべき金額(健康解析の料金)を算出し、保存するものであり、銀行、保険会社またはサービスプロバイダなどに設置されている。課金装置5によって算出された健康解析の料金は、後にユーザに請求される。
【0063】
(健康診断システム10の構成)
図1は、健康診断システム10の構成をより詳細に示す機能ブロック図である。
【0064】
(生体情報測定装置3の構成)
生体情報測定装置3は、ユーザに装着されるものであり、心拍センサ31および送信部32を備えている。心拍センサ31は、ユーザの心拍数を測定する。生体情報測定装置3は、測定した心拍数を示す測定データ(生体情報)を、送信部32からユーザが携帯する携帯電話1に送る。
【0065】
(携帯電話1の構成)
携帯電話1は、健康解析装置4と通信するユーザ端末装置であり、情報通信部2aおよび情報出力部2bを備えている。
【0066】
情報通信部2aは、受信部11、入力部12、データ保存部13、判定部(指示取得手段)14、タイマ15、送信制御部(指示送信手段)16、解析指示生成部17および送信部18を備えている。
【0067】
受信部11は、生体情報測定装置3からの測定データを受信し、当該測定データをデータ保存部13に保存する。
【0068】
入力部12は、ユーザによって操作されるものであり、ユーザが設定条件を入力するための手段である。入力部12を操作することによって入力された設定条件を示す設定情報は、データ保存部13に保存されるとともに送信制御部16に送られる。
【0069】
なお、上記設定情報には、健康解析装置4に生体情報の解析を行わせることを命じる解析実行指示、健康解析装置4に生体情報の解析を行わせないことを命じる解析停止指示、健康解析装置4が行う解析の種類、および健康解析装置4が、いつ、どのような場合に、どのように健康解析装置4の解析結果を携帯電話1へ送信するのかを規定する通知条件(解析通知指示)などが含まれる。
【0070】
判定部14は、ユーザが入力した設定情報を取得し、当該設定情報、特に解析実行指示および解析停止指示に基づいて、測定データを健康解析装置4へ送信する必要があるかどうかを判定する。換言すれば、判定部14は、解析実行指示または解析停止指示を取得する指示取得手段として機能する。また、判定部14は、健康解析装置4における生体情報の解析結果を自装置(携帯電話1)へ送信させるかどうかを健康解析装置4に指示する解析通知指示を取得するものでもある。
【0071】
送信制御部16は、送信部18を介して設定情報、特に解析実行指示および解析停止指示を健康解析装置4へ送信する。換言すれば、送信制御部16は、判定部14が取得した解析実行指示または解析停止指示を、健康解析装置4における解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として健康解析装置4へ送信する。さらに、送信制御部16は、設定情報に上記解析通知指示を含めて健康解析装置4へ送信してもよい。
【0072】
また、送信制御部16は、設定情報を送信した送信履歴をデータ保存部13に格納する。
【0073】
さらに、送信制御部16は、タイマ15を参照することにより、データ保存部13に保存された測定データを送信部18を介して定期的に健康解析装置4に送信する。
【0074】
解析指示生成部17は、送信制御部16が解析停止指示を送信した後、所定時間が経過した時点で、解析を行わせる解析実行指示を送信する命令を送信制御部16へ出力する。解析指示生成部17は、上記所定の時間が経過したかどうかをデータ保存部13に格納された送信履歴およびタイマ15を参照して判定する。
【0075】
情報出力部2bは、受信部21、警告判定部22および警告出力部23を備えている。
【0076】
受信部21は、健康解析装置4から後述する異常情報を受信し、当該異常情報を警告判定部22へ出力する。
【0077】
警告判定部22は、上記異常情報を基に、どのような警告またはメッセージを発するかを判定し、判定した警告またはメッセージを、警告出力部23を通してユーザに発する。
【0078】
警告出力部23の例として、警告音を発するスピーカ、および警告またはメッセージを表示する表示部を挙げることができる。
【0079】
(健康解析装置4の構成)
健康解析装置4は、ユーザの生体情報を解析するものであり、受信部(指示受信手段)41、データ解析部(解析手段、時間情報生成手段)42、送信部(解析結果送信手段)43および送信部(時間情報送信手段)44を備えている。
【0080】
受信部41は、携帯電話1から送られた、生体情報測定装置3の測定データおよび設定情報を受信し、受信した測定データおよび設定情報をデータ解析部42へ出力する。換言すれば、受信部41は、携帯電話1から、生体情報の解析を行うかどうかを命じる解析指示および上記解析通知指示を受信する。
【0081】
データ解析部42は、受信部41から受け取った設定情報(特に、解析実行指示および解析停止指示)に従って、測定データを解析する。データ解析部42は、自身が行った解析の種類および解析時間を示す課金情報を送信部44を介して、課金装置5の受信部51に送信する。
【0082】
すなわち、データ解析部42は、解析が実行された時間を示す時間情報を、当該解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として生成する時間情報生成手段としての機能も有している。
【0083】
なお、上記解析時間は、データ解析部42が実際に測定データの解析を行った時間であってもよいし、解析実行指示を受信してから解析停止指示を受信するまでの時間であってもよい。
【0084】
また、データ解析部42は、測定データを解析した結果、ユーザの健康状態に異常が生じていると判定した場合、送信部43から携帯電話1へ、その旨を示す異常情報を送信する。すなわち、送信部43は、生体情報の解析結果を携帯電話1へ送信する。
【0085】
なお、データ解析部42は、上記解析通知指示によって解析結果を携帯電話1へ送信することが指示されている場合にのみ、上記異常情報を携帯電話1へ送信してもよい。この場合、データ解析部42は、異常情報(解析結果)を携帯電話1へ送信した旨を示す通知情報を上記課金情報に含め、当該課金情報を、送信部44を介して課金装置5の受信部51に送信する。
【0086】
なお、ユーザが、健康解析装置4へ送信された設定条件情報を、携帯電話1を介して健康解析装置4へ問い合わせることができる構成にしてもよい。
【0087】
(課金装置5の構成)
課金装置5は、健康解析装置4とは異なる場所、例えば銀行や保険会社やサービスプロバイダなどに設置されている。
【0088】
課金装置5は、受信部(時間情報受信手段、時間情報取得手段)51、課金判定部(課金手段)52および課金管理部53を備えている。
【0089】
受信部51は、健康解析装置4から上記課金情報を受信し、当該課金情報を課金判定部52へ出力する。なお、受信部51は、上記課金情報が保存されたデータベース(不図示)から当該課金情報を取得してもよい。
【0090】
課金判定部52は、受信部51から受け取った課金情報に基づいて、ユーザに請求する金額(解析料金)を算出し、算出した解析料金を示す解析料金データを課金管理部53へ出力する。具体的には、課金判定部52は、健康解析装置4における生体情報の解析が実行された解析時間の総量に応じて課金する。また、課金情報に上記通知情報が含まれている場合には、課金判定部52は、解析時間の総量に応じた料金に加え、通知を行ったことに応じた料金を課金する。
【0091】
例えば、1日10時間、1ヶ月(30日)で合計300時間解析が実行されている場合に、解析時間1時間につき100円請求するとすると、その月は300時間×100円で3万円が解析料金としてユーザに請求されることになる。
【0092】
また、課金判定部52は、受信部51から受け取った課金情報
課金管理部53は、解析料金データに基づいてユーザの口座から料金を引き落とす。
【0093】
(設定条件の例)
患者であるユーザを見守る見守りサービスでは、ユーザによって監視すべき状況が異なっているため、ユーザによって警告が必要となる状況およびレベルは異なっている。それゆえ、全てのユーザに、同一の警告レベルを適用するサービスは、患者を見守るサービスとしては、不適切である。
【0094】
ところが、従来の見守りサービスでは、ユーザ(患者)に対して、検査の対象や時刻、警告するレベルや時刻を細かく設定できる構成とはなっていない。
【0095】
そこで、健康診断システム10では、健康解析装置4において生体情報を解析する条件、異常情報を携帯電話1に送信する条件などの設定条件をユーザが細かく設定できる構成となっている。
【0096】
どのような場合に異常情報を送信するのかを示す通知条件として、例えば、心拍数のレベル、または、一拍から次の一拍までの間隔の揺らぎが基準レベルから外れた場合に、健康解析装置4から携帯電話1へ異常情報が送信されるように設定することが挙げられる。心拍は平常時でも大きく変化し、ユーザや環境によって許容範囲が異なる。
【0097】
また、健康解析装置4おいて生体情報を解析する条件として、解析時刻を指定してもよい。解析時刻(解析時間)の設定例としては、明け方に異型狭心症を起こすことを前提に午前4時から午前10時までの間に、健康解析装置4に解析を行わせる設定が挙げられる。
【0098】
すなわち、判定部14は、解析実行指示または解析停止指示を健康解析装置4へ送信する時刻を示す時刻情報を取得し、送信制御部16は、上記判定部14が取得した時刻情報が示す時刻に解析実行指示または解析停止指示を健康解析装置4へ送信してもよい。
【0099】
また、健康解析装置4における生体情報の解析(または、異常情報の通知)をオフにした後、解析(または、異常情報の通知)をオンにし忘れることを防止するために、一定時間設定がオフになった場合に、自動的に設定をオンにする構成を設けてもよい。
【0100】
すなわち、送信制御部16は、解析停止指示を送信した後、所定時間が経過した時点で解析実行指示を健康解析装置4へ送信してもよい。また、送信制御部16は、通知をオフにすることを命じる解析通知指示を送信した後、所定時間が経過した時点で、通知をオンにすることを命じる解析通知指示を健康解析装置4へ送信してもよい。
【0101】
このとき、携帯電話1が解析実行指示を健康解析装置4へ送信してもよし、健康解析装置4が、自動的に解析をオンにし、その旨を示すメッセージを携帯電話1に送信してもよい。ユーザの許可無く勝手に解析がオンになることに問題があれば、解析をオンにするよう健康解析装置4が携帯電話1を介してユーザに警告を発してもよい。健康解析装置4において解析がオンになっているかオフになっているかを、ユーザは携帯電話1を介して健康解析装置4に問い合わせることができる。
【0102】
また、通知条件として、ユーザが気にしている疾患などに関するユーザの状態に異常が生じたと健康解析装置4が判定した場合に、異常情報が送信される構成にしてもよい。すなわち、ユーザは、複数の疾患のいずれについて健康解析装置4に解析させるかを選択できる構成にしてもよい。
【0103】
このような通知条件は、設定情報のひとつとして送信部18から健康解析装置4に送られる。
【0104】
また、通知条件に応じて、生体情報測定装置3からの測定データを健康解析装置4へ出力する頻度を変更してもよい。そうすることで、生体情報測定装置3の送信部32および健康解析装置4の受信部の負担を減らすことができる。また、健康解析装置4における解析の種類や解析内容といった情報を設定情報として送信部18から健康解析装置4に送ってもよい。
【0105】
また、健康解析装置4が携帯電話1へ異常情報を送信するレベルは、許容範囲内だが注意を要するレベルから、緊急に医療機関に見てもらう必要があるレベルまで複数段階設定してもよい。
【0106】
(携帯電話1における、測定データの取得から測定データの送信までの処理の流れ)
携帯電話1における、測定データの取得から測定データの送信までの処理の流れの一例について図3を参照しつつ説明する。図3は、携帯電話1および健康解析装置4における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0107】
入力部12を介してユーザが測定開始指示および解析実行指示を含む設定情報を入力すると、当該測定開始指示が送信部18から生体情報測定装置3へ送信される(S1)。また、入力部12は、入力された設定情報をデータ保存部13に保存する。
【0108】
生体情報測定装置3は、ユーザの生体情報(心拍数)の測定を開始すると、その測定データを携帯電話1の受信部11へ送信する。
【0109】
受信部11は、当該測定データを受け取ると、当該測定データをデータ保存部13へ保存する(S2)。受信部11は、タイマ15を参照し、測定データの保存を所定の時間(例えば、数十秒間)続ける。
【0110】
上記所定の時間が経過すると(S3にてYES)、受信部11は、測定データの保存が終了したことを示す終了情報を判定部14へ出力する。
【0111】
終了情報を受け取ると、判定部14は、データ保存部13から設定情報を取得し(指示取得工程)、当該設定情報に基づいて、測定データを健康解析装置4へ送信する必要があるかどうかを判定する(S4)。判定部14における上記判定は、例えば、判定時の時刻が設定情報に示された、生体情報の解析が実行される時刻であるかどうかによって判定する。
【0112】
測定データを送信する必要があると判定した場合(S4にてYES)、判定部14は、測定データおよび解析実行指示を送信することを命じる送信命令を送信制御部16へ出力する。
【0113】
送信制御部16は、データ保存部13に保存された測定データおよび、解析実行指示を含む設定情報を、送信部18を介して健康解析装置4へ送信する(S5)(指示送信工程)。
【0114】
この時点でユーザからの解析停止指示が入力されなければ(S6にてNO)、受信部11は、測定データの保存を継続し、解析停止指示が入力されれば(S6にてYES)、送信制御部16は、送信部18を介して解析停止指示を健康解析装置4へ送信する(S7)(指示送信工程)。
【0115】
一方、測定データを送信する必要がないと判定した場合(S4にてNO)、判定部14は、測定データを送信せずに待機する(S2に戻る)。
【0116】
(健康解析装置4における処理の流れ)
健康解析装置4における処理の流れの一例について図3を参照しつつ説明する。
【0117】
携帯電話1から測定データおよび設定情報を受信すると(S11)、受信部41は、当該測位データおよび設定情報をデータ解析部42へ出力する。
【0118】
データ解析部42は、受信部41が受信した測定データおよび設定情報に基づいて当該測定データの解析(数値演算)を行う(S12)。
【0119】
データ解析部42は、測定データに含まれる、観察対象となっている特定の症状を示す数値が基準範囲から外れているかどうかを判定する(S13)。すなわち、データ解析部42は、測定データが示す心拍数が基準値を超えているかどうかを判定する。
【0120】
心拍数が基準値を超えている場合(S13にてYES)、データ解析部42は、携帯電話1に、その旨を示す異常情報を、送信部43を介して送信する(S14)。
【0121】
その後、受信部41が解析停止指示を受信し、当該解析停止指示がデータ解析部42へ出力されると(S15にてYES)、データ解析部42は、解析を停止するとともに、解析を実行した時間に基づいて課金情報を生成し、当該課金情報を送信部44を介して課金装置5へ送信する(S16)。上記課金情報には、例えば、受信した測定データの長さ(容量)、解析の種類などが含まれていてもよい。また、このときデータ解析部42は、上記課金情報に、異常情報を携帯電話1へ送信したことを示す通知情報を含めてもよい。
【0122】
一方、データ解析部42は、心拍数が基準値を超えていない場合(S13にてNO)、新たな測定データが受信されるのを待つ(S11に戻る)。
【0123】
(携帯電話1における、異常情報の受信から警告の出力までの処理の流れ)
携帯電話1における、異常情報の受信から警告の出力までの処理の流れの一例について図3を参照しつつ説明する。
【0124】
携帯電話1の受信部21が異常情報を受信すると(S21)、受信部21は、当該異常情報を警告判定部22へ出力する。
【0125】
異常情報を受け取ると、警告判定部22は、警告出力部23を介して、当該異常情報に基づく警告を発する(S22)。この警告は、音声によるものであってもよいし、画面にメッセージを表示することによるものであってもよく、ユーザが自身の健康状態に異常をきたしていることを知ることができるものであればよい。
【0126】
なお、携帯電話1は、警告やメッセージのサービスを受けない設定となっている間に受信した測定データを廃棄してもかまわないし、必要であれば警告やメッセージのサービスを受けると設定したときにまとめて送ってもよい。
【0127】
(課金装置5における処理の流れ)
健康解析装置4から上記課金情報を受信すると、受信部51は、当該課金情報を課金判定部52へ出力する。
【0128】
課金判定部52は、受信部51から受け取った課金情報に基づいて、ユーザに請求する金額(解析料金)を算出し、算出した解析料金を示す解析料金データを課金管理部53へ出力する。また、課金情報に上記通知情報が含まれている場合には、課金判定部52は、解析時間の総量に応じた料金に加え、通知を行ったことに応じた料金を含む解析料金を示す解析料金データを生成し、課金管理部53へ出力する。
【0129】
解析料金データを受け取ると、課金管理部53は、当該解析料金データに基づいてユーザの口座から料金を引き落とす。
【0130】
以上のように、健康診断システム10は、ユーザの生理状態を示す生体情報を解析する健康解析装置4と、健康解析装置4から生体情報の解析に要した時間の情報を取得する課金装置5と、健康解析装置4と通信する携帯電話1とを含んでいる。携帯電話1は、生体情報の解析を健康解析装置4に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を健康解析装置4に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する判定部14と、判定部14が取得した解析実行指示または解析停止指示を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として健康解析装置4へ送信する送信制御部16とを備えている。健康解析装置4は、解析指示を受信する受信部41と、受信部41が受信した解析指示に従って生体情報を解析するデータ解析部42と、生体情報の解析に要した時間を示す時間情報を課金装置5へ送信する送信部44とを備えている。課金装置5は、時間情報を受信する受信部51と、受信部51が受信した時間情報に基づいて課金する課金判定部52とを備えている。
【0131】
それゆえ、健康診断システム10を利用することにより、ユーザの生理状態を示す生体情報を健康解析装置4において解析し、少なくとも解析時間に基づいて課金装置5において課金することができる。
【0132】
それゆえ、ユーザが必要とする時に限って健康解析装置4に、所望の解析を行わせることができる。その結果、ユーザは、解析時間に応じて請求される健康診断システム10の利用料金を節約することができる。
【0133】
また、設定情報に解析通知指示が含まれている場合には、解析結果(異常情報)の通知をオンまたはオフすることができ、通知の有無に応じた課金を行うことができる。
【0134】
また、健康解析装置4において、解析の種類、警告を通知する症状のレベル、通知の様式および通知時間を設定することができる。
【0135】
それゆえ、健康診断システム10を利用するユーザに、ユーザ自身に適したサービスを提供することができる。
【0136】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施形態について図4〜図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、実施の形態1と同様の部材に関しては、同じ符号を付し、その説明を省略する。図4は、本実施形態の健康診断システム20の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、健康診断システム20は、健康診断システム10とは異なり、ユーザに装着される複数の生体情報測定装置3a〜3cおよび、指標判定部(指標判定手段)25を有する携帯電話7を備えている。
【0137】
生体情報測定装置3aは、健康診断システム10が備える生体情報測定装置3と同様のものであり、ユーザの心拍数の測定データ(心拍数データ)を取得する。
【0138】
生体情報測定装置3bは、加速度センサ33および送信部34を備えている。生体情報測定装置3bは、ユーザの腰部に装着され、加速度センサ33は、ユーザが腰部を動かすことによって生じる加速度(第1加速度)を測定する。
【0139】
生体情報測定装置3cは、加速度センサ35および送信部36を備えている。生体情報測定装置3cは、ユーザの手首に装着され、加速度センサ35は、ユーザが手首を動かすことによって生じる加速度(第2加速度)を測定する。
【0140】
すなわち、生体情報測定装置3bおよび3cは、健康解析装置4における解析を実行させるか停止させるかどうかを指標判定部25が判定するための情報であって、ユーザの動作を示す動作情報を取得するものである。
【0141】
生体情報測定装置3a〜3cは、測定した測定データ(心拍数データまたは加速度データ)を各装置の送信部から携帯電話7へ送信する。
【0142】
携帯電話7の受信部(指標情報取得手段)11は、生体情報測定装置3a〜3cからの測定データを受信し、当該測定データをデータ保存部13に保存する。すなわち、受信部11は、生体情報および動作情報を取得する。
【0143】
指標判定部25は、生体情報測定装置3bまたは3cから送信された加速度データを解析することにより、健康解析装置4における解析を実行させる解析実行指示を送信するか、健康解析装置4における解析を停止させる解析実行指示を送信するかどうかを判定する。すなわち、指標判定部25は、受信部11が取得した動作情報が示すユーザの動作が、所定の特徴を示すものであるかどうかを判定する。そして、指標判定部25は、上記動作の動作が所定の特徴を示すものであると判定した場合に解析実行指示を生成する。
【0144】
判定部14は、指標判定部25が生成した解析実行指示を取得する。
【0145】
送信制御部16は、解析実行指示を送信するときに、心拍数データとともに加速度データも同時に送信する。
【0146】
(健康解析装置4における測定データの解析例)
測定データを受け取った健康解析装置4は、ユーザの設定に応じて当該測定データを解析する。ここで、健康解析装置4における解析方法の例として解析(1)および解析(2)について説明する。
【0147】
(解析(1))
解析(1)は、生体情報測定装置3aが取得した心拍数データと、生体情報測定装置3bが取得した、ユーザが腰部を動かすことによって生じる第1加速度を示す第1加速度データとを健康解析装置4が受信した場合の解析方法である。
【0148】
健康解析装置4のデータ解析部42は、受信した第1加速度データと心拍数データとに基づいて、第1加速度が基準値以下になり、かつ、心拍数がある基準値より高くなった場合に、ユーザの体に異常が生じていると判定する。
【0149】
このような状況は、ユーザが特に運動をしていないにも関わらず心拍が高くなった場合を示しており、このような場合には、何らかの心疾患の可能性がある。その場合、ユーザに対して心臓の異常を伝えることで、ユーザは重篤な状態に陥る前に対策をとることができる。
【0150】
対策としては、例えば、これから激しい運動や飲酒をしようとしていたがそれを控えてみたり、運転中であれば事故を起こす前に停車する事で未然に事故を防いだり、薬を服用する事で重篤な状態を回避するといったことが考えられる。
【0151】
したがって、携帯電話1からユーザに通知するメッセージとして、これらの対策を伝えてもよい。健康解析装置4の解析結果を伝える相手は、ユーザ本人だけではなく、健康通知装置6を所有している家族、介護者、医療機関であってもよい。当該解析結果を通知された人は、ユーザを見守ることができる。
【0152】
ユーザは、手持ちの携帯電話1を操作し、解析(1)をオンとするかオフとするのかを設定する。設定の変更があれば、携帯電話1は、変更された設定条件を健康解析装置4へ送信する。
【0153】
ユーザは、必要に応じてこの解析(1)をオフにすればよい。例えば、映画館で映画を鑑賞する場合は、映画の内容によっては心拍が上がる場合がある。この場合、腰部の動き(すなわちユーザの運動量)が少ないにもかかわらず心拍が高くなるが、その原因は映画を見たためであり、身体の異常のためではない。また、警告が発せられた場合に周囲の迷惑にもなるので解析をオフにする(または警告の通知をオフにする)ことが望ましい。
【0154】
また、ユーザの交友関係によっては、知り合いや親族に医療従事者がいて、一日のうち、高い割合で医療行為を受けることができる場合がある。医療従事者がそばにいる場合は健康診断システム20を利用せず、そばにいる医療従事者がユーザの症状を見ればよく、その間だけ解析をしない事で料金を安くする事ができる。
【0155】
また、週の半分だけ介護サービスを受ける場合も、介護サービスを受けている間は、健康診断システム20は不要といえ、その間だけ解析をしない事で料金を安くする事ができる。
【0156】
以上のように、個人によって医療サービスが受けられる時期が異なっており、24時間体制で見守るサービスは過剰なサービスといえる。健康診断システム20は、このようなユーザの細かいサービスの要求にこたえることができる。
【0157】
(解析(2))
解析(2)は、生体情報測定装置3aが取得した心拍数データと、生体情報測定装置3cが取得した、ユーザが手首を動かすことによって生じる第2加速度を示す第2加速度データとを健康解析装置4が受信した場合の解析方法である。
【0158】
健康解析装置4のデータ解析部42は、第2加速度が基準値以下になり、かつ、心拍数がある基準範囲よりも高いまたは低いときにユーザの体に異常が生じていると判定する。
【0159】
このような状況は、例えばユーザが睡眠中に心拍が異常になったことを示しており、このような場合には、何らかの心疾患の可能性がある。この場合は、睡眠中の異常であるため、周囲から発見される可能性が少なく、より緊急性が高いものと考えられる。
【0160】
ユーザは、手持ちの携帯電話1を操作し、解析(2)をオンとするかオフとするのかを設定する。設定の変更があれば、携帯電話1は、変更された設定条件を健康解析装置4へ送信する。
【0161】
解析(2)は、睡眠中の心停止もしくは心室細動などの重篤な状況を検出することを前提としている。このような危篤な状況では、ユーザは一刻を争うことが多い。それゆえ、ユーザは、解析(2)を、解析(1)ほど簡単にオフにしないほうが良く、オフにできない構成としてもよい。
【0162】
なお、解析(1)をオフとしている間は料金を取らないが、その間に重篤な症状が解析(2)で見つかって助かった場合は、余分に課金をするといったサービスも考えられる。例えば、A)解析(1)がオフであり、解析(2)において異常が見つからなかった場合、B)解析(1)がオンである場合、C)解析(1)がオフであり、解析(2)において異常が見つかった場合、の3通りに場合分けし、A<B<Cの順に料金を上げる設定にしてもよい。
【0163】
すなわち、データ解析部42は、課金情報を課金装置5へ送信する場合に、上記通知情報および解析(1)が実行されていたかどうかを示す解析実行情報を当該課金情報に含め、課金判定部52は、重度の症状を検出するための解析(2)において異常が検出された場合、かつ、軽度の症状を検出するための解析(1)が実行されていなかった場合に、解析(1)が実行されており、かつ、解析(2)において異常が検出された場合よりも高い料金を課金する。
【0164】
そうする事で、解析(1)をオフにしていたときに抑えられていた料金を回収する事ができるとともに、たとえユーザがコスト削減を計って解析(1)をオフにしていても、重篤な状態は回避する事ができる。
【0165】
(携帯電話7における処理の流れ)
携帯電話7における、測定データの取得から測定データの送信までの処理の流れの一例について図5を参照しつつ説明する。図5は、携帯電話7における処理の流れの一例を示すフローチャートである。ここでは、解析(1)を行う場合の処理の流れの一例について説明する。
【0166】
入力部12を介してユーザが測定開始指示および設定情報を入力すると、当該測定開始指示が送信部18から生体情報測定装置3a〜3cへ送信される(S31)。また、入力部12は、入力された設定情報をデータ保存部13に保存する。
【0167】
生体情報測定装置3aは、ユーザの心拍数データを携帯電話7へ送信し、生体情報測定装置3bは、第1加速度データを携帯電話7へ送信する。
【0168】
受信部11は、心拍数データおよび第1加速度データを受け取ると、これらの測定データをデータ保存部13へ保存する(S32)。
【0169】
送信制御部16は、タイマ15を参照し、データ保存部13に保存された心拍数データおよび第1加速度データを所定の時間間隔で、送信部18を介して健康解析装置4へ送信する(S33)。
【0170】
一方、指標判定部25は、データ保存部13に保存された第1加速度データを参照し、第1加速度が基準値以下であるかどうかを判定する(S34)。
【0171】
第1加速度が基準値以下であると判定した場合(S34にてYES)、指標判定部25は、解析実行指示を生成し、判定部14へ出力する。
【0172】
解析実行指示を受け取ると、判定部14は、当該解析実行指示を送信することを命じる送信命令を送信制御部16へ出力する。
【0173】
送信命令を受け取ると、送信制御部16は、解析実行指示を、送信部18を介して健康解析装置4へ送信する(S35)。
【0174】
その後、指標判定部25は、第1加速度が基準値以下であるかどうかの判定を続け、加速度データが基準値よりも高くなれば(S36にてYES)、解析停止指示を生成し、当該解析停止指示を判定部14へ出力する。
【0175】
解析停止指示を取得すると、判定部14は、解析停止指示を送信することを命じる送信命令を送信制御部16へ出力する。
【0176】
送信制御部16は、送信部18を介して解析停止指示を健康解析装置4へ送信する(S37)。
【0177】
一方、加速度データが基準値以下であれば(S36にてNO)、指標判定部25は、第1加速度の判定を継続する。
【0178】
一方、第1加速度が基準値より大きいと判定した場合(S34にてNO)、指標判定部25は、解析実行指示を出力することなく第1加速度の判定を継続する。(S32に戻る)。
【0179】
(健康診断システム20の効果)
健康診断システム20では、ユーザの動作が所定の特徴を示すものである場合に、健康解析装置4に生体情報の解析を行わせることができる。つまり、ユーザにとって生体情報の解析を行うことが好ましい時に、健康解析装置4に生体情報の解析を行わせることができる。そして、課金装置5は、健康解析装置4における解析時間(および解析の種類)に応じて課金する。
【0180】
従って、24時間体制でユーザの生体情報を常に解析する従来のシステムよりも、ユーザにとって経済的に合理的な健康診断システムを実現することができる。
【0181】
(変更例)
上述の説明では、例として解析(1)と解析(2)という2種類(2段階)の解析を挙げたが、解析の種類(段階)は、3つ以上あってもよく、解析の種類に応じて請求する金額を変えてもよい。
【0182】
また、生体情報測定装置3aが取得した測定データ(生体情報)を常に健康解析装置4に送信してもよいし、ユーザが解析(1)の設定をオフにしているときには、当該測定データを携帯電話7から健康解析装置4へ送信しなくてもよい。ただし、後者の場合、測定データが受け取れないため、健康解析装置4は、解析(2)を行うこともできなくなり、緊急時に対応できないことになる。
【0183】
また、ユーザが解析(1)の設定をオフにしている間も、携帯電話7から健康解析装置4へ測定データを送信し続けてもよい。解析の種類によっては、現在の状態を知るために過去のデータを含めて解析する必要もあるからである。
【0184】
また、測定データを常に健康解析装置4に送り、常に解析を健康解析装置4で行い、健康解析装置4からの警告の通知のみをオン/オフする構成にしてもよい。すなわち、判定部14は、異常情報の送信を許可する送信許可指示を、入力部12を介して取得してもよいし、指標判定部25は、上記動作情報が示すユーザの動作が所定の特徴を示すものであると判定した場合に、送信許可指示を生成してもよい。
【0185】
警告の通知のオン/オフを指定した場合、健康解析装置4では常に解析を行い続けられるため、緊急時や重篤なときにも解析を行い続けられるというメリットがあるが、一方で健康解析装置4は常に解析を行うために負荷がかかるというデメリットもある。健康解析装置4の負荷を懸念する場合は、携帯電話7において警告のオン/オフを設定するのではなく、解析のオン/オフを設定する構成にすればよい。
【0186】
また、携帯電話7において、ユーザによって解析実行指示および解析停止指示が入力されることがないのであれば、入力部12および判定部14を省略し、指標判定部25の解析実行指示および解析停止指示を直接、送信制御部16へ出力してもよい。
【0187】
また、指標判定部25に相当する機能ブロックを生体情報測定装置3bおよび生体情報測定装置3cに設け、生体情報測定装置3bまたは生体情報測定装置3cから解析実行指示および解析停止指示が携帯電話7へ送信される構成としてもよい。すなわち、判定部14は、解析実行指示として、ユーザの動作が所定の特徴を有するものであることを示す特徴検出情報を取得してもよい。なお、この場合には、携帯電話7において指標判定部25は不要となる。
【0188】
(生体情報測定装置の変更例)
上述の健康診断システム20では、生体情報測定装置として、心拍数を測定する生体情報測定装置3a、手首の動作に伴う加速度を測定する生体情報測定装置3b、腰部の動作に伴う加速度を測定する生体情報測定装置3cを含んでいるが、生体情報測定装置の数は3つに限定されず、生体情報測定装置の種類も上述のものに限定されない。
【0189】
ジョギング中または休憩中に症状(例えば、心不全)が現れることがあり、ユーザがそれを懸念する場合は、加速度センサのデータからユーザの活動を評価し、ユーザは、ジョギング中やジョギングの前後一定時間だけ解析(1)における解析および、警告またはメッセージの通知をオンにすればよい。
【0190】
この場合、生体情報測定装置3aとして、不整脈(例えば、上室性頻拍や心房細動などが運動中に起こると報告されている)を検出する生体情報測定装置をユーザに装着させることが好ましい。
【0191】
また、この場合、携帯電話7は、例えば、生体情報測定装置3bが取得した第1加速度が、基準値より高くなった場合に、解析実行指示を送信してもよい。
【0192】
他にも、体温や酸素飽和度なども健康解析装置4における解析のオン/オフ、または通知条件を変更するための指標として使える。また手首の動きで疲労を検出する研究もあり、疲労のレベルに応じて健康解析装置4における解析をオン/オフする事も考えられる。
【0193】
また、生体情報はセンサ情報だけではなく、例えば問診等を利用して主観的な状態を携帯電話1に入力してもよい。
【0194】
(健康診断システム20の利用例)
図6を用いて、健康診断システム20に含まれる携帯電話1を使用する例について説明する。同図は、健康診断システム20の利用例を説明するための図である。ユーザは家族と同居している老人であり、軽い介護が必要である。そこで、通常、平日は家族に介護してもらい、金曜の昼から月曜の朝にかけて介護施設で介護してもらう生活を送っている。しかし、定期的に検査入院する必要があり、また介護施設にも休業日があるため、必ずしも決まったとおりの生活を送っているわけではない。
【0195】
このユーザに関しては、平日に家族と居るときは健康診断システム20を利用する必要があるが、それ以外の、病院で検査を受けている間や介護施設にいる間は、この健康診断システム20を利用する必要がない。
【0196】
また、このユーザには医療に携わる友人や親戚がおり、彼らと一緒にいる間も、健康診断システム20を利用する必要がない。図6に示すように、健康診断システム20が必要となる時間は、全体の60%程度である。このように、このユーザは健康診断システムを必要としているが、24時間完全に見守るサービスは過剰である。この場合、警告機能が必要でない場合は、携帯電話1を用いて健康解析装置4における解析(および警告やメッセージの通知)をオフにし、生体情報の解析(および警告やメッセージの通知)にかかるコストを削減する事ができる。しかし、ユーザが重篤な症状に至った場合には、ユーザが警告やメッセージの通知をオフにしていても、万が一の場合が考えられるので警告を行うことが好ましい。
【0197】
一方、健康診断システム20による警告サービスを提供する側は、健康解析装置4に対して過剰に投資する必要がなくなり、顧客に対して安くサービスを提供する事ができる。
【0198】
また、健康診断システム20を利用している顧客は、健康管理に気を使っていると判断でき、また、健康診断システム20を利用していない顧客に比べて重篤な症状に陥る可能性が少ないため、保険にかかる負担が減ると考えられる。そのため、健康診断システム20を提供する業者が保険会社である場合には、通常よりさらに安く健康診断システム20のサービスを提供できる。
【0199】
しかし、ユーザが解析(1)および警告の通知を不要とし続けた状態で、より重篤な症状が解析(2)で発見された場合、解析(1)および警告の通知をオンにしていた方が重篤な症状にならずに済んだ可能性がある。このような状態で症状が発見された場合、保健サービスを提供する側に負担がかかることが考えられるため、課金する金額を上げることが考えられる。
【0200】
具体的には、解析(1)がオフであり、かつ解析(2)によりユーザの健康状態に異常が検出された場合に、課金装置5の課金判定部52は、当該ユーザのその翌月からの保険料を割り増しすることを指示する命令を、保険サービス会社が有する、保険料を設定するための装置へ送信する。ただし、割り増しされた保険料は、ユーザが健康診断システム20のサービスに入っていない場合よりは安いものとする。
【0201】
上記の構成により、保健サービスを提供する保険サービス会社の経済的な負担を軽減することができる。
【0202】
〔実施の形態3〕
本発明の他の実施形態について図7〜図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、実施の形態1および2と同様の部材に関しては、同じ符号を付し、その説明を省略する。図7は、本実施形態の健康診断システム30の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、健康診断システム30は、健康診断システム20における生体情報測定装置3bおよび3cの代わりに環境測定装置3dを含んでいる。
【0203】
環境測定装置3dは、温度センサ37および送信部38を備えている。環境測定装置3dは、ユーザに装着されており、ユーザの周囲の温度(気温)を測定する。環境測定装置3dは、測定した温度の情報(温度データ)を携帯電話7へ送信する。
【0204】
この温度データは、携帯電話7において、健康診断システム20における加速度データと同様に、健康解析装置4における解析を実行させるかどうか(換言すれば、解析実行指示または解析停止指示を送信するかどうか)を判定するための指標情報として扱われる。
【0205】
すなわち、受信部11は、ユーザの周囲の状況を示す環境情報を取得する指標情報取得手段として機能し、指標判定部25は、上記環境情報が示すユーザの周囲の状況が所定の特徴を示すものであるかどうかを判定し、所定の特徴を示すものであると判定した場合に、解析実行指示を生成する。
【0206】
例えば、指標判定部25は、温度データが示す温度が基準値よりも低くなったと判定した場合に、解析実行指示を判定部14へ出力する。
【0207】
このような構成は、気温が低下したときに特定の症状が現れる可能性があるユーザ、例えば、温度が低いと心不全を起こす可能性があるユーザにとって好ましい。
【0208】
なお、指標判定部25は、温度データが示す温度が基準値よりも低くなった場合に、警告の通知をオンにすることを命じる命令を送信制御部16を介して健康解析装置4へ送信してもよい。
【0209】
また、生体情報測定装置3dが、ユーザの周囲の状況が所定の特徴を有するものであることを示す特徴検出情報を携帯電話7へ送信し、判定部14が受信部11を介して当該特徴検出情報を取得してもよい。この場合には、携帯電話7において指標判定部25は不要となる。上記特徴検出情報とは、例えば、ユーザの周囲の気温が所定の気温(例えば、10℃)以下になったことを示す情報である。
【0210】
健康診断システム30に含まれる携帯電話7における処理の流れは、健康診断システム20に含まれる携帯電話7における処理の流れと同様のため、その説明を省略する。
【0211】
(変更例)
環境測定装置3dの代わりに、照度センサまたはガスセンサなどの環境測定装置を用いてもよい。照度センサを用いることで、ユーザが活動しているときに健康解析装置4による解析を実行(および警告を通知)させ、活動していないときに解析を停止(および警告の通知を停止)させるができる。また、ガスセンサを用いることで、化学物質化敏捷などの症状を持っているユーザに対して、当該ユーザが特定のガス環境下にいるときのみ、健康解析装置4による解析を実行させることができる。
【0212】
図8を参照しつつ、本発明の健康診断システムにおいて好適に用いることができる生体情報測定装置の例について説明する。図8は、生体情報測定装置の変更例を示す図である。
【0213】
図8の1行目の例は、狭心症のユーザを対象として、上述した心拍センサと温度センサとを組み合わせた例である。この場合、携帯電話7から出力される警告またはメッセージは、単なる音や光だけでもよいが、行動すべき内容を通知するとユーザは対応しやすい。この場合は、健康解析装置4から電子メールでメッセージを送ってもよいし、あるいは、予め携帯電話7に登録されたメッセージを表示してもよい。
【0214】
図8の2行目の例は、狭心症のユーザを対象として、心拍センサのみを利用する場合の例である。健康診断システムにおいて必ずしも複数のセンサが必要であるとは限らない。
【0215】
携帯電話1および7から出力されるものは、警告やメッセージである必要はなく、単なるアドバイスであってもよい。図8の3行目の例は、運動を行うユーザを対象として、心拍センサおよび加速度センサを利用する場合の例であり、警告ではなくアドバイスを通知する場合の例である。ユーザが運動を行う時に、ユーザにとって最適なペースであるかどうかを心拍数から判断し、最適なペースを外れている場合はアドバイスをしてもよい。
【0216】
図8の4行目の例は、糖尿病のユーザを対象として、血糖センサを利用する場合の例である。血糖センサによって血糖値の上昇率を測定する。
【0217】
図8の5行目の例は、糖尿病のユーザを対象として、長期的な血糖値の変動に応じて警告またはメッセージを通知する例である。上述の説明では、比較的短時間の間に警告やメッセージを発する例を挙げてきたが、このような長期的な変動に応じて警告またはメッセージを通知する構成としてもよい。
【0218】
図8の6行目には、決まった時刻にメッセージを送る例を挙げた。これまでの例では、ユーザの生理状態または環境が変化したときにメッセージを送っていたが、特定の時刻、例えば退勤時刻にあわせてメッセージを送ることも考えられる。例えば、ユーザは、業務の都合上休むことができないときは警告(および解析)をオフにし、業務にゆとりがある場合は高いパフォーマンスを目指して残業をするべきかどうかを判断する。
【0219】
図8の7行目には、ユーザ本人ではなく、周囲の人にメッセージを送る例を挙げた。メッセージを送る相手は本人とは限らず、メッセージを友人や家族に送ってもよい。症状(この例の場合は疲労)を知られたくない場合は、ユーザは警告(および解析)をオフにすればよい。
【0220】
疲労の検出などに関しては、疲労のレベルによって解析結果を伝えたい相手やタイミングが異なってくることが考えられる。疲労が検出された場合に、検出された疲労のレベルに応じて請求する金額を変えてもよい。なお、疲労を検出するためには長時間のデータが必要であり、警告をオフとしていても測定データを取り続ける必要がある。
【0221】
図8の8行目には、幼児の低酸素状態を検出する例であり、同じく本人ではなく家族にメッセージを送る例を挙げた。この例の場合は、健康通知装置6として携帯電話を使用する必要がなく、健康通知装置6は固定の通信機器でもよい。ユーザは自分の子供の状態を常に知ることができ、夜中安心して寝る事ができる。昼間、常に子供を確認できるときは、ユーザはこの解析および警告をオフにすればよい。
【0222】
(警告レベルの例)
警告するレベル、内容、タイミングはユーザの置かれている状況や目的に応じて異なるが、ユーザは各項目を個別に設定する必要はない。図9は、疲労のレベルに応じて警告する相手、タイミングを変更する例を示す図である。
【0223】
生体情報測定装置として加速度センサを用いることで、ユーザの疲労のレベルを評価する事ができ、ユーザの主観的な状況などを問診で入力するとさらに高い精度で疲労のレベルが評価できる。ここでは、目的に応じて警告するレベルとタイミングとを変更する例を挙げる。
【0224】
ユーザがいかなる目的を持とうとも、疲労をまったく検出しなかった場合は警告レベル「0」として、ユーザには何も伝えない。
【0225】
ユーザが「コミュニケーション」を目的として健康診断システム10、20または30の設定を行った場合、すなわち、健康解析装置4に常に測定データの解析を行わせ、軽い疲労がある(警告レベル「1」)と健康解析装置4が判定したときに、その判定結果を特定の健康通知装置6(例えば、友人が有する携帯電話)へ送信させる設定にした場合、軽い疲労があるときに、仲の良い友人などが有する健康通知装置6へその解析結果を送信することにより、友人との従来にないコミュニケーションを行えることが期待できる。ユーザが軽い疲労を感じているというメッセージ、例えば、「○○さんはお疲れのようです」というメッセージを受けたその友人は、ユーザに対して気遣う言葉などを投げかけることができる。
【0226】
ユーザが「業務効率の向上」を目的として健康診断システム10、20または30の設定を行った場合、すなわち、特定の時刻に健康解析装置4に測定データの解析を行わせ、疲労がある(警告レベル「2」)と健康解析装置4が判定したときに、その判定結果をユーザが有する携帯電話1または特定の健康通知装置6(例えば、上司が有する携帯電話)へ送信させる設定にした場合、例えば、業務終了時刻に、健康解析装置4は、その日一日の疲労のレベルを算出し、疲労があると判定したときには、ユーザ本人やその上司に、疲労があるという解析結果を伝え、ユーザがその解析結果をもとに残業するかどうかを判断することで、ユーザは高いパフォーマンスで業務を行うことができる。
【0227】
ユーザが「危険防止」を目的として健康診断システム10、20または30の設定を行った場合、すなわち、健康解析装置4に常に測定データの解析を行わせ、かなりの疲労がある(警告レベル「3」) と健康解析装置4が判定したときに、その判定結果をユーザが有する携帯電話1へ送信させる設定にした場合、ユーザは、その解析結果をもとに、例えば運転中であれば運転を中止して休憩を取ったりして、未然に事故を防ぐことができる。
【0228】
いずれの目的の場合も、疲労が危険なレベルにある(警告レベル「4」)と健康解析装置4が判定した場合には、即座に本人や家族やあるいは医療機関に連絡し、未然に重篤な状態に陥ることを防ぐことが好ましい。
【0229】
ユーザは、それぞれの目的に応じて疲労警告の設定を変更でき、必要であれば疲労の警告を解除する事も可能だが、警告レベル「4」に関しては、ユーザが危険な状態にあるかもしれないので解除できない設定にすることが好ましい。
【0230】
これらのレベル設定は携帯電話7または生体情報測定装置で設定できる事が望ましく、そのレベルの値は携帯電話7保存されるかもしくは、健康解析装置4に送られる。設定したレベルに応じて、健康解析装置4からメッセージを送るか、もしくは携帯電話7がメッセージ内容を表示する。
【0231】
図8および図9に関する説明では、いずれも警告のオン/オフを指定することを中心として説明したが、解析のオン/オフを指定してもよい。ただし、図9に示す例の場合、警告レベル「4」をいつでも検出できるようにするためには、解析をオフにする事は妥当ではなく、警告をオフにする設定とする方が好ましい。
【0232】
〔実施の形態4〕
本発明の他の実施形態について図10〜図13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、実施の形態1〜3と同様の部材に関しては、同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0233】
健康診断システム10では、携帯電話1から健康解析装置4へ、警告またはメッセージの通知を行うかどうかを示す通知条件が送信されていたが、健康診断システム40では、携帯電話8から健康解析装置45へ常に測定データが送信され、健康解析装置45の判定部46において、警告またはメッセージの通知を行うかどうかが判定される。
【0234】
図10は、健康診断システム40の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、携帯電話8は、判定部14aを備えている。判定部14aは、判定部14とは異なり、送信制御部16を介して、常に測定データを健康解析装置45へ送信する。
【0235】
健康解析装置45は、判定部46を備えている。この判定部46は、携帯電話8から送信された設定情報を取得し、当該設定情報、特に解析実行指示および解析停止指示に基づいて、携帯電話8から送信された測定データの解析を行うかどうか、および、警告またはメッセージの通知を行うかどうかを判定する。
【0236】
(携帯電話8における、測定データの取得から測定データの送信までの処理の流れ)
携帯電話8における、測定データの取得から測定データの送信までの処理の流れの一例について図11を参照しつつ説明する。図11は、携帯電話8および健康解析装置45における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0237】
入力部(指示取得手段)12を介してユーザが測定開始指示および解析実行指示を含む設定情報を入力すると、当該測定開始指示が送信部18から生体情報測定装置3へ送信される(S41)。また、入力部12は、入力された設定情報をデータ保存部13に保存する。
【0238】
生体情報測定装置3は、ユーザの生体情報の測定を開始すると、その測定データを携帯電話1の受信部11へ送信する。
【0239】
受信部11は、当該測定データを受け取ると、当該測定データをデータ保存部13へ保存する(S42)。受信部11は、タイマ15を参照し、測定データの保存を所定の時間(例えば、数十秒間)続ける。
【0240】
上記所定の時間が経過すると(S43にてYES)、受信部11は、測定データの保存が終了したことを示す終了情報を判定部14aへ出力する。
【0241】
終了情報を受け取ると、判定部14aは、測定データおよび解析実行指示を送信することを命じる送信命令を送信制御部16へ出力する(S43)。
【0242】
送信制御部16は、データ保存部13に保存された測定データおよび、解析実行指示を含む設定情報を、送信部18を介して健康解析装置4へ送信する(S44)。
【0243】
この時点でユーザからの解析停止指示が入力されなければ(S45にてNO)、受信部11は、測定データの保存を継続し、解析停止指示が入力されれば(S45にてYES)、送信制御部16は、送信部18を介して解析停止指示を健康解析装置4へ送信する(S46)。
【0244】
(健康解析装置45における処理の流れ)
健康解析装置4における処理の流れの一例について図11を参照しつつ説明する。
【0245】
携帯電話8から測定データおよび設定情報を受信すると(S51)、受信部41は、当該測定データをデータ解析部42へ出力し、設定条情報を判定部46へ出力する。
【0246】
データ解析部42は、受信部41が受信した測定データおよび設定条件に基づいて当該測定データの解析(数値演算)を行う(S52)。
【0247】
判定部46は、設定情報を基に、警告またはメッセージの通知が必要であるかどうかを判定する(S53)。
【0248】
警告またはメッセージの通知が必要であると判定した場合には(S53にてYES)、判定部46は、その旨を示す情報をデータ解析部42へ出力する。
【0249】
当該情報を受け取ると、データ解析部42は、測定データに含まれる、観察対象となっている特定の症状を示す数値が基準値を超えているかどうかを判定し(S54)、基準値を超えている場合(S54にてYES)、その旨を示す異常情報を、送信部43を介して携帯電話8へ送信する(S55)。
【0250】
その後、受信部41が解析停止指示を受信し、当該解析停止指示がデータ解析部42へ出力されると(S56にてYES)、データ解析部42は、解析を停止するとともに、解析を実行した時間および、解析の種類等の設定情報に基づいて課金情報を生成し、当該課金情報を送信部44を介して課金装置5へ送信する(S57)。
【0251】
一方、データ解析部42は、測定データに含まれる、観察対象となっている特定の症状を示す数値が基準値を超えていない場合(S54にてNO)、異常情報を送信せずに、測定データの受信を待つ(S51に戻る)。
【0252】
一方、警告またはメッセージの通知は不要であると判定した場合には(S53にてNO)、判定部46は、その旨を示す情報をデータ解析部42へ出力する。
【0253】
当該情報を受け取ると、データ解析部42は、測定データの受信を待つ(S51に戻る)。
【0254】
その後の健康診断システム40における処理の流れは、健康診断システム10における処理の流れと同様のため、その説明を省略する。
【0255】
なお、健康解析装置4における処理の流れは、必要に応じて前後してもかまわない。例えば、上述の説明では、健康解析装置4は、測定データを受信した後に測定データの解析を行っているが、データを受信した後に警告やメッセージの通知が必要かどうかの判断を行い、警告やメッセージの通知が必要ではない場合は、データ解析も行わないとしてもかまわない。そうする事で健康解析装置4は、データ解析をする負担を減らすことができる。
【0256】
(通知方法の変更例)
健康解析装置4における解析の種類、警告の通知条件等の設定は、ユーザが携帯電話を直接操作して設定条件を具体的に入力および変更してもよいし、ユーザが属性(関心のある疾患(糖尿病、高血圧など)、年齢等)を入力することにより設定されてもよい。
【0257】
図12はユーザの属性(健康状態)に応じて、ユーザに警告を通知するかどうかを判定する基準、通知方法を変える例を示す図である。ここでは、ユーザとして、「健康を意識する健常者」、「糖尿病患者」、「高血圧患者」の3タイプのうちいずれかを設定する例を示した。
【0258】
図12には、定期的に測定結果をユーザに通知する場合の通知間隔、通知内容および通知方法と、ユーザの健康状態に異常が検出された場合に即座に通知する場合の通知条件、通知内容および通知方法が示されている。ユーザの設定に応じて、どのような通知をどのように行えばよいのかは、健康解析装置45のハンテイ部46が判定する。
【0259】
従来の見守りサービスでは、定期的(例えば、健常者の血圧であれば週一回)にユーザの生体情報の変化を当該ユーザに通知する。本発明の健康診断システムでは、定期的な生体情報の変化の通知に加えて、健康解析装置45において解析が行われている間にユーザの健康状態に異常が検出された場合には、その旨を示すメッセージが即時通知される。
【0260】
図12に示す例では、ユーザは生体情報測定装置として、血圧センサ、血糖値センサ、心拍センサの3つのセンサを装着している事を想定している。図12に示すように、それぞれのユーザのタイプに応じて、各測定項目の測定タイミング、解析結果の通知間隔、解析内容及び通知方法、及び、緊急時に即時通知する条件が異なっている。
【0261】
「健康を意識する健常者」の場合は、健康解析装置45は、生活習慣の改善を促すメッセージや改善効果を示すメッセージを定期的に通知する。しかし、心拍に関しては、緊急の場合を想定して、異常が検出された場合は即時に通知する。
【0262】
「糖尿病患者」の場合は、「健康を意識する健常者」と基本的に同じだが、健康解析装置45は、血糖値の計測を頻繁に行い、異常が見られれば即時に通告する。
【0263】
「高血圧患者」の場合も、「健康を意識する健常者」と基本的に同じだが、健康解析装置45は、血圧の計測を頻繁に行い、異常が見られれば即時に通告する。また、高血圧患者は健常者に比べて心拍数が上がると危険な状態に陥りやすいため、心拍数が急上昇したときも、警告を発するようにしている。
【0264】
(健康解析装置45における処理の流れの変更例)
上述の説明では、警告やメッセージを送るかどうかを判定するための、症状を示す数値の閾値が1つしかない場合について説明した。しかし、上記閾値は複数あってもかまわない。
【0265】
図13は上記閾値を2つ設けた場合の健康解析装置45における処理の流れの一例を示すフローチャートである。同図に示すフローチャートは、基本的には図11に示すフローチャートをもとにしたものであり、図11に示すフローチャートよりも閾値の判定を行う分岐が1つ増えた形になっている。具体的には、本例ではS64およびS65の2つの分岐がある。
【0266】
携帯電話8から測定データおよび設定条件を受信すると(S61)、受信部41は、当該測定データをデータ解析部42へ出力し、設定条件を判定部46へ出力する。
【0267】
データ解析部42は、受信部41が受信した測定データおよび設定条件に基づいて当該測定データの解析を行う(S62)。
【0268】
判定部46は、設定条件を基に、警告またはメッセージの通知が必要であるかどうかを判定し、その判定結果をデータ解析部42へ出力する(S63)。
【0269】
データ解析部42は、測定データに含まれる、観察対象となっている特定の症状を示す数値が第1基準値を超えているかどうかを判定し(S64)、第1基準値を超えている場合(S64にてYES)、携帯電話8に、その旨を示す異常情報を、送信部43を介して送信する(S66)。このステップS64における分岐は、通知の設定に関係なく、上記数値が第1基準値を超えた場合に、ユーザの携帯電話8に異常情報(警告またはメッセージ)を送信する分岐である。重篤な症状が検出された場合には、たとえユーザが警告の通知を行わない設定にしていても、ユーザに警告を通知する事が望ましい。
【0270】
その後、データ解析部42は、解析停止指示が受信されるまで新たな測定データが受信されるのを待つ(S61に戻る)。
【0271】
一方、データ解析部42は、測定データに含まれる、観察対象となっている特定の症状を示す数値が第1基準値を超えていない場合(S64にてNO)、測定データに含まれる、観察対象となっている特定の症状を示す数値が第2基準値を超えているかどうかを判定する(S65)。このステップ65における分岐は、ユーザが警告の通知を必要としているときで、かつ、上記数値が第2基準値を超えた場合に、ユーザの携帯電話8に異常情報を送信する分岐である。
【0272】
警告の通知を行う設定であり、かつ上記数値が第2基準値を超えている場合(S65にてYES)、携帯電話8に、その旨を示す異常情報を、送信部43を介して送信する(S66)。
【0273】
一方、当該数値が第2基準値を超えていない場合(S65にてNO)、データ解析部42は、解析停止指示が受信されるまで新たな測定データが受信されるのを待つ(S61に戻る)。
【0274】
受信部41によって解析停止指示が受信されれば(S67にてYES)、データ解析部42は、測定データの解析時間および解析の種類等の設定情報に基づいて課金情報を生成し、当該課金情報を送信部44を介して課金装置5へ送信する(S68)。
【0275】
(変更例)
なお、本実施の形態では、携帯電話8は測定データを常に健康解析装置4に送り続けているが、健康解析装置4における解析がオフの時に健康解析装置4に測定データを送らない構成にしてもよい。この場合、生体情報測定装置3が携帯電話8へ測定データを送らない構成、生体情報測定装置3は携帯電話8に測定データを送るが、携帯電話8が健康解析装置4に測定データを送らない構成などが考えられるが、いずれの構成であってもよい。
【0276】
また、本実施の形態では、課金判定部52が課金装置5に含まれる構成となっているが、課金判定部52は、健康解析装置4に含まれていてもよい。また、上述の説明では、動作の安定性を考慮に入れ、またサービスの種類が異なることから、健康解析装置4と課金装置5とは異なる装置であるとしたが、健康解析装置4と課金装置5が一体となっていてもよい。
【0277】
また、生体情報、設定情報、課金情報および異常情報は各装置間を直接移動する必要はなく、これらの情報は、途中に別の機器を介して送信されてもよい。
【0278】
また、上述の実施形態では、ユーザ端末装置として携帯電話を例に挙げたが、これは携帯電話が現在非常に普及し、多くの人が普段から持ち歩いている点に着目したからである。もちろんユーザ端末装置として専用のデバイスを用いることも可能であり、また別の機器、例えば携帯ゲーム機や携帯オーディオプレーヤであってもよい。また、ユーザ端末装置は、ユーザの使用場所が限られているならば、持ち歩ける必要もない。その場合は、ユーザ端末装置としてパーソナルコンピュータ(パソコン)を使用すると、データ処理能力が高いため、より多くの生体情報測定装置を用いたり、細かな種類のサービスに対応したりする事が可能となる。
【0279】
また、上述の説明では、生体情報測定装置と携帯電話とは無線で繋がっていることを前提に説明したが、これはユーザの利便性を考えてのことである。ユーザが不自由しなければ有線でも問題ない。また、生体情報測定装置を携帯電話1・7・8に搭載してもよい。また、生体情報測定装置3にユーザ端末装置としての携帯電話1・7・8の機能を持たせてもよい。
【0280】
また、携帯電話1・7・8をパソコンなどの処理能力の高いもので代用すると、健康解析装置4と一体にすることも可能である。そうする事で、通信状態を気にする事なく、確実に測定データを解析し、サービスを受けることができる。ただし、その場合、課金のシステムをユーザが悪用する可能性が高くなるため工夫が必要になる。例えば、上述のように設定内容および解析時間に基づく課金情報を課金装置に送らずに、ユーザ端末装置が、解析できる時間情報を課金装置から先に受け取り、その時間情報に応じて測定データの解析ができる構成を実現することが考えられる。
【0281】
また、上述の説明では、携帯電話内のデータ保存部13で生体情報を保存しているが、必ずデータ保存部13が必要と言うわけではない。生体情報測定装置3から送られた生体情報を保存せずに直接健康解析装置4に送ってもよい。また、データ保存部13が生体情報測定装置3内にあってもよい。
【0282】
また、上述の説明では、健康解析装置4で解析を自動で行うことを前提としていたが、健康解析装置4の代わりを医療機関が担当し、医師の診断結果をユーザや第三者に送り、医療機関が課金情報を課金装置5に送ってもよい。
【0283】
また、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0284】
また、上述した携帯電話1・7・8、健康解析装置4・45および課金装置5の各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0285】
すなわち、携帯電話1・7・8、健康解析装置4・45および課金装置5は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read オンly memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである携帯電話1・7・8、健康解析装置4・45および課金装置5の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記携帯電話1・7・8、健康解析装置4・45および課金装置5に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0286】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0287】
また、携帯電話1・7・8、健康解析装置4・45および課金装置5を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0288】
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
【0289】
すなわち、本発明の健康通知装置は、生体情報を基に作成された健康通知情報をユーザに通知する健康通知装置であって、少なくとも前記健康通知情報の通知態様あるいは通知の可否を含む通知条件を設定する通知条件設定手段と、前記通知条件設定手段により設定された通知条件を、課金するための情報として出力する通知条件出力手段と、を有することを特徴としている。
【0290】
前記健康通知装置は、前記通知条件として、通知のためのレベルを設定することが好ましい。
【0291】
前記健康通知装置は、前記通知条件として、通知する時間を設定することが好ましい。
【0292】
前記健康通知装置は、前記通知条件として、ユーザの状態を元に設定することが好ましい。
【0293】
前記健康通知装置は、ユーザの状態として、ユーザの健康状態を元に設定することが好ましい。
【0294】
前記健康通知装置は、ユーザの状態として、生体情報測定装置からの出力情報を元に設定することが好ましい。
【0295】
前記健康通知装置は、上記通知条件あるいは通知の可否の条件をユーザに通知することが好ましい。
【0296】
前記健康通知装置は、上記通知条件あるいは通知の可否の条件を、一定時間経過後、自動で変更することが好ましい。
【0297】
前記健康通知装置は、上記通知条件に応じて、上記健康解析装置に、上記生体情報測定装置で測定した生体情報の出力を変更することが好ましい。
【0298】
本発明の健康通知装置は、生体情報を健康通知装置に出力する生体情報測定装置において、前記生体情報の解析条件あるいは解析の要否を健康解析装置に出力することを特徴としている。
【0299】
前記健康通知装置は、前記解析条件として、解析のためのレベルを設定することが好ましい。
【0300】
前記健康通知装置は、前記解析条件として、解析する時間を設定することが好ましい。
【0301】
前記健康通知装置は、前記解析条件として、ユーザの状態を元に設定することが好ましい。
【0302】
前記健康通知装置は、ユーザの状態として、ユーザの健康状態を元に設定することが好ましい。
【0303】
ユーザの状態として、生体情報測定装置からの出力情報を元に設定することが好ましい。
【0304】
前記健康通知装置は、上記解析条件あるいは解析の要否をユーザに通知することが好ましい。
【0305】
前記健康通知装置は、上記解析条件あるいは解析の要否を一定時間経過後、自動で変更することが好ましい。
【0306】
前記健康通知装置は、上記通知条件に応じて、上記健康解析装置に、上記生体情報測定装置で測定した生体情報の出力を変更することが好ましい。
【0307】
前記健康通知装置を搭載した通信機器、前記健康通知装置を搭載した携帯電話も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0308】
前記健康解析装置は、解析の要否を変更することが好ましい。
【0309】
前記健康解析装置は、前記通知条件に応じて、解析時のレベルを変更することが好ましい。
【0310】
本発明の課金装置は、前記健康解析装置で解析した内容に応じて課金することを特徴としている。
【0311】
前記課金装置は、前記健康解析装置で解析した内容に応じて保険料を変更することが好ましい。
【0312】
本発明の課金装置は、前記健康通知装置において第一の通知を不要と設定したときに、前記健康解析装置で解析し、第二の通知を行った場合、課金する金額を変更する事を特徴としている。
【0313】
本発明の課金装置は、前記健康通知装置において第一の解析を不要と設定したときに、前記健康解析装置で第二の解析をし、第二の通知を行った場合、課金する金額を変更する事を特徴としている。
【産業上の利用可能性】
【0314】
ユーザの生理状態を示す生体情報を、ユーザが必要とする時に解析し、当該解析に応じて課金することができるため、ユーザにとって経済的に合理的な生体情報解析システムおよび当該生体情報解析システムに含まれるユーザ端末装置、解析装置、課金装置として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0315】
【図1】本発明の一実施形態に係る健康診断システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る健康診断システムの構成を示す概略図である。
【図3】上記健康診断システムに含まれる携帯電話および健康解析装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の別の実施形態に係る健康診断システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図5】上記健康診断システムに含まれる携帯電話における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図6】健康診断システムの利用例を説明するための図である。
【図7】本発明のさらに別の実施形態に係る健康診断システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図8】生体情報測定装置の変更例を示す図である。
【図9】疲労のレベルに応じて警告する相手、タイミングを変更する例を示す図である。
【図10】本発明のさらに別の実施形態に係る健康診断システムの構成を示す機能ブロック図である。
【図11】上記健康診断システムに含まれる携帯電話および健康解析装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図12】ユーザの属性に応じて、ユーザに警告を通知するかどうかを判定する基準および通知方法を変える例を示す図である。
【図13】閾値を2つ設けた場合の健康解析装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0316】
1 携帯電話(ユーザ端末装置)
3 生体情報測定装置(ユーザ端末装置)
4 健康解析装置(解析装置)
5 課金装置
7 携帯電話(ユーザ端末装置)
8 携帯電話(ユーザ端末装置)
10 健康診断システム(生体情報解析システム)
11 受信部(指標情報取得手段)
12 入力部(指示取得手段)
14 判定部(指示取得手段)
14a 判定部(指示取得手段)
16 送信制御部(指示送信手段)
20 健康診断システム(生体情報解析システム)
25 指標判定部(指標判定手段)
30 健康診断システム(生体情報解析システム)
40 健康診断システム(生体情報解析システム)
41 受信部(指示受信手段)
42 データ解析部(解析手段、時間情報生成手段)
43 送信部(解析結果送信手段)
44 送信部(時間情報送信手段)
45 健康解析装置(解析装置)
51 受信部(時間情報受信手段、時間情報取得手段)
52 課金判定部(課金手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの生理状態を示す生体情報を解析する解析装置と通信するユーザ端末装置であって、
上記生体情報の解析を上記解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を上記解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する指示取得手段と、
上記指示取得手段が取得した解析実行指示または解析停止指示を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として上記解析装置へ送信する指示送信手段とを備えることを特徴とするユーザ端末装置。
【請求項2】
上記指示取得手段は、上記解析実行指示として、ユーザの動作またはユーザの周囲の状況が所定の特徴を有するものであることを示す特徴検出情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末装置。
【請求項3】
ユーザの動作を示す動作情報またはユーザの周囲の状況を示す環境情報を取得する指標情報取得手段と、
上記指標情報取得手段が取得した動作情報が示すユーザの動作または環境情報が示すユーザの周囲の状況が、所定の特徴を示すものであるかどうかを判定し、所定の特徴を示すものであると判定した場合に、上記解析実行指示を生成する指標判定手段とをさらに備え、
上記指示取得手段は、上記指標判定手段が生成した解析実行指示を取得することを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末装置。
【請求項4】
上記指示送信手段は、上記解析停止指示を送信した後、所定時間が経過した時点で上記解析実行指示を上記解析装置へ送信することを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末装置。
【請求項5】
上記指示取得手段は、上記解析実行指示または上記解析停止指示を当該解析装置へ送信する時刻を示す時刻情報をさらに取得し、
上記指示送信手段は、上記指示取得手段が取得した時刻情報が示す時刻に上記解析実行指示または上記解析停止指示を送信することを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末装置。
【請求項6】
上記指示取得手段は、上記生体情報の解析結果を上記ユーザ端末装置へ送信させるかどうかを上記解析装置に指示する解析通知指示をさらに取得し、
上記指示送信手段は、上記指示取得手段が取得した解析通知指示を、上記課金情報としてさらに上記解析装置へ送信することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のユーザ端末装置。
【請求項7】
携帯電話であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のユーザ端末装置。
【請求項8】
上記生体情報を測定する生体情報測定装置であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のユーザ端末装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載のユーザ端末装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項11】
ユーザの生理状態を示す生体情報を解析する解析装置と、
上記解析装置から上記生体情報の解析に要した時間の情報を取得する課金装置と、
上記解析装置と通信するユーザ端末装置とを含み、
上記ユーザ端末装置は、
上記生体情報の解析を上記解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を上記解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する指示取得手段と、
上記指示取得手段が取得した解析実行指示または解析停止指示を上記解析装置へ送信する指示送信手段とを備え、
上記解析装置は、
上記解析指示を受信する指示受信手段と、
上記指示受信手段が受信した解析指示に従って上記生体情報を解析する解析手段と、
上記生体情報の解析に要した時間を示す時間情報を上記課金装置へ送信する時間情報送信手段とを備え、
上記課金装置は、
上記時間情報を受信する時間情報受信手段と、
上記時間情報受信手段が受信した時間情報に基づいて課金する課金手段とを備えることを特徴とする生体情報解析システム。
【請求項12】
上記指示取得手段は、上記生体情報の解析結果を当該ユーザ端末装置へ送信させるかどうかを上記解析装置に指示する解析通知指示をさらに取得し、
上記指示送信手段は、上記指示取得手段が取得した解析通知指示をさらに上記解析装置へ送信し、
上記解析装置は、上記解析結果を上記ユーザ端末装置へ送信する解析結果送信手段をさらに備え、
上記指示受信手段は、上記解析通知指示をさらに受信し、
上記指示受信手段が受信した解析通知指示に基づいて上記解析結果送信手段が上記解析結果を上記ユーザ端末装置へ送信した場合に、上記時間情報送信手段は、その旨を示す通知情報をさらに上記課金装置へ送信し、
上記時間情報受信手段は、上記通知情報をさらに受信し、
上記課金手段は、上記時間情報に加え、上記時間情報受信手段が受信した通知情報に基づいて課金することを特徴とする請求項11に記載の生体情報解析システム。
【請求項13】
ユーザ端末装置からの指示に従ってユーザの生体情報を解析する解析装置であって、
上記ユーザ端末装置から、上記生体情報の解析を当該解析装置に行わせるかどうかを命じる解析指示を受信する指示受信手段と、
上記指示受信手段が取得した解析指示に従って上記解析を実行する解析手段と、
上記解析手段によって上記解析が実行された時間を示す時間情報を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として生成する時間情報生成手段とを備えることを特徴とする解析装置。
【請求項14】
請求項13に記載の解析装置が生成した時間情報を取得する時間情報取得手段と、
上記時間情報取得手段が取得した時間情報に基づいて課金する課金手段とを備えることを特徴とする課金装置。
【請求項15】
ユーザの生理状態を示す生体情報を解析する解析装置と通信するユーザ端末装置における解析指示送信方法であって、
上記生体情報の解析を上記解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を上記解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する指示取得工程と、
上記指示取得工程において取得した解析実行指示または解析停止指示を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として上記解析装置へ送信する指示送信工程とを含むことを特徴とする解析指示送信方法。
【請求項1】
ユーザの生理状態を示す生体情報を解析する解析装置と通信するユーザ端末装置であって、
上記生体情報の解析を上記解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を上記解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する指示取得手段と、
上記指示取得手段が取得した解析実行指示または解析停止指示を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として上記解析装置へ送信する指示送信手段とを備えることを特徴とするユーザ端末装置。
【請求項2】
上記指示取得手段は、上記解析実行指示として、ユーザの動作またはユーザの周囲の状況が所定の特徴を有するものであることを示す特徴検出情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末装置。
【請求項3】
ユーザの動作を示す動作情報またはユーザの周囲の状況を示す環境情報を取得する指標情報取得手段と、
上記指標情報取得手段が取得した動作情報が示すユーザの動作または環境情報が示すユーザの周囲の状況が、所定の特徴を示すものであるかどうかを判定し、所定の特徴を示すものであると判定した場合に、上記解析実行指示を生成する指標判定手段とをさらに備え、
上記指示取得手段は、上記指標判定手段が生成した解析実行指示を取得することを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末装置。
【請求項4】
上記指示送信手段は、上記解析停止指示を送信した後、所定時間が経過した時点で上記解析実行指示を上記解析装置へ送信することを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末装置。
【請求項5】
上記指示取得手段は、上記解析実行指示または上記解析停止指示を当該解析装置へ送信する時刻を示す時刻情報をさらに取得し、
上記指示送信手段は、上記指示取得手段が取得した時刻情報が示す時刻に上記解析実行指示または上記解析停止指示を送信することを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末装置。
【請求項6】
上記指示取得手段は、上記生体情報の解析結果を上記ユーザ端末装置へ送信させるかどうかを上記解析装置に指示する解析通知指示をさらに取得し、
上記指示送信手段は、上記指示取得手段が取得した解析通知指示を、上記課金情報としてさらに上記解析装置へ送信することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のユーザ端末装置。
【請求項7】
携帯電話であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のユーザ端末装置。
【請求項8】
上記生体情報を測定する生体情報測定装置であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のユーザ端末装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載のユーザ端末装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項11】
ユーザの生理状態を示す生体情報を解析する解析装置と、
上記解析装置から上記生体情報の解析に要した時間の情報を取得する課金装置と、
上記解析装置と通信するユーザ端末装置とを含み、
上記ユーザ端末装置は、
上記生体情報の解析を上記解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を上記解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する指示取得手段と、
上記指示取得手段が取得した解析実行指示または解析停止指示を上記解析装置へ送信する指示送信手段とを備え、
上記解析装置は、
上記解析指示を受信する指示受信手段と、
上記指示受信手段が受信した解析指示に従って上記生体情報を解析する解析手段と、
上記生体情報の解析に要した時間を示す時間情報を上記課金装置へ送信する時間情報送信手段とを備え、
上記課金装置は、
上記時間情報を受信する時間情報受信手段と、
上記時間情報受信手段が受信した時間情報に基づいて課金する課金手段とを備えることを特徴とする生体情報解析システム。
【請求項12】
上記指示取得手段は、上記生体情報の解析結果を当該ユーザ端末装置へ送信させるかどうかを上記解析装置に指示する解析通知指示をさらに取得し、
上記指示送信手段は、上記指示取得手段が取得した解析通知指示をさらに上記解析装置へ送信し、
上記解析装置は、上記解析結果を上記ユーザ端末装置へ送信する解析結果送信手段をさらに備え、
上記指示受信手段は、上記解析通知指示をさらに受信し、
上記指示受信手段が受信した解析通知指示に基づいて上記解析結果送信手段が上記解析結果を上記ユーザ端末装置へ送信した場合に、上記時間情報送信手段は、その旨を示す通知情報をさらに上記課金装置へ送信し、
上記時間情報受信手段は、上記通知情報をさらに受信し、
上記課金手段は、上記時間情報に加え、上記時間情報受信手段が受信した通知情報に基づいて課金することを特徴とする請求項11に記載の生体情報解析システム。
【請求項13】
ユーザ端末装置からの指示に従ってユーザの生体情報を解析する解析装置であって、
上記ユーザ端末装置から、上記生体情報の解析を当該解析装置に行わせるかどうかを命じる解析指示を受信する指示受信手段と、
上記指示受信手段が取得した解析指示に従って上記解析を実行する解析手段と、
上記解析手段によって上記解析が実行された時間を示す時間情報を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として生成する時間情報生成手段とを備えることを特徴とする解析装置。
【請求項14】
請求項13に記載の解析装置が生成した時間情報を取得する時間情報取得手段と、
上記時間情報取得手段が取得した時間情報に基づいて課金する課金手段とを備えることを特徴とする課金装置。
【請求項15】
ユーザの生理状態を示す生体情報を解析する解析装置と通信するユーザ端末装置における解析指示送信方法であって、
上記生体情報の解析を上記解析装置に行わせることを命じる解析実行指示または上記解析を上記解析装置に行わせないことを命じる解析停止指示を取得する指示取得工程と、
上記指示取得工程において取得した解析実行指示または解析停止指示を、上記解析の解析時間に応じた料金を算出するための課金情報として上記解析装置へ送信する指示送信工程とを含むことを特徴とする解析指示送信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−27638(P2009−27638A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−191258(P2007−191258)
【出願日】平成19年7月23日(2007.7.23)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月23日(2007.7.23)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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