説明

産業用ロボット

【課題】水平方向におけるハンドおよびアームの位置調整が可能であっても小型化することが可能な産業用ロボットを提供する。
【解決手段】産業用ロボット1は、搬送対象物が搭載されるハンド3と、ハンド3が連結されるアーム4と、アーム4を支持する支持部材6と、支持部材6を上下方向に移動可能に支持する柱状部材7とを備えている。柱状部材7は、支持部材6を保持する柱部18と、柱部18を保持する柱部17とを備えている。柱部17、18は、鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜している。柱部18は、その傾斜方向への支持部材6の相対移動が可能となるように支持部材6を保持し、柱部17は、その傾斜方向への柱部18の相対移動が可能となるように柱部18を保持している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の搬送対象物を搬送する産業用ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶ディスプレイ用のガラス基板を搬送する産業用ロボットが知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の産業用ロボットは、ガラス基板が搭載されるハンドと、ハンドが回動可能に取り付けられるアームと、アームが回動可能に取り付けられる本体部とを備えている。アームは、第1のアームと第2のアームとから構成されている。本体部は、架台の上に載置されており、所定の水平方向へ直線状に移動可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−117862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の産業用ロボットでは、本体部を架台に対して移動させることができるため、架台に対する本体部の移動方向において、ハンドおよびアームの位置を調整することが可能である。しかしながら、この産業用ロボットの場合、水平方向でのハンドおよびアームの位置調整を行うためには、本体部を水平方向へ移動可能に支持する架台や本体部を水平方向へ移動させるための機構が必要であり、産業用ロボットが大型化する。
【0005】
そこで、本発明の課題は、水平方向におけるハンドおよびアームの位置調整が可能であっても小型化することが可能な産業用ロボットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明の産業用ロボットは、搬送対象物が搭載されるハンドと、ハンドが連結されるアームと、アームを支持する支持部材と、支持部材を上下方向に移動可能に支持する柱状部材とを備え、柱状部材は、複数の柱部によって構成されるとともに、柱状部材は、柱部として、複数の柱部のうちの他の柱部または支持部材を相対移動可能に保持する複数の保持柱部を備え、少なくとも2個の保持柱部は、鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜しており、かつ、傾斜している方向への支持部材または他の柱部の相対移動が可能となるように支持部材または他の柱部を保持していることを特徴とする。
【0007】
本発明の産業用ロボットでは、柱状部材は、複数の柱部のうちの他の柱部または支持部材を相対移動可能に保持する複数の保持柱部を備え、少なくとも2個の保持柱部は、鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜しており、かつ、傾斜している方向への支持部材または他の柱部の相対移動が可能となるように支持部材または他の柱部を保持している。そのため、鉛直方向に対して傾斜している保持柱部に対して支持部材または他の柱部を相対移動させることで、ハンドおよびアームを水平方向へ移動させることが可能になる。したがって、本発明では、産業用ロボットの本体部を水平方向へ移動させるための機構を備えていなくても、水平方向におけるハンドおよびアームの位置調整を行うことが可能になる。すなわち、本発明では、水平方向におけるハンドおよびアームの位置調整が可能であっても産業用ロボットを小型化することが可能になる。
【0008】
また、本発明では、少なくとも2個の保持柱部が、鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜しているため、水平方向におけるハンドおよびアームの位置調整が可能であっても、支持部材や他の柱部の移動量や移動速度を調整することで、ハンドおよびアームとともに支持部材を鉛直方向へ略直線状に移動させることが可能になる。したがって、本発明では、位置調整後のハンドおよびアームを鉛直方向へ略直線状に移動させることが可能になる。
【0009】
また、本発明では、水平方向におけるハンドおよびアームの位置調整を行うことができるため、水平方向で搬送対象物が位置ずれを起こしている場合には、この位置ずれを補正することが可能になる。また、水平方向におけるハンドおよびアームの位置調整を行うことで、産業用ロボットの設置誤差や組立誤差を補正することが可能になる。
【0010】
本発明において、柱状部材は、保持柱部として、支持部材を保持する第1保持柱部と、第1保持柱部を保持する第2保持柱部とを備え、第1保持柱部と第2保持柱部とが鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜しており、第1保持柱部は、その傾斜方向への支持部材の相対移動が可能となるように支持部材を保持し、第2保持柱部は、その傾斜方向への第1保持柱部の相対移動が可能となるように第1保持柱部を保持していることが好ましい。このように構成すると、第1保持柱部と第2保持柱部との2個の保持柱部を柱状部材が備えていれば、水平方向におけるハンドおよびアームの位置調整が可能になり、かつ、ハンドおよびアームを鉛直方向へ略直線状に移動させることが可能になる。したがって、産業用ロボットの構成を簡素化することが可能になる。
【0011】
本発明において、産業用ロボットは、基台と、基台に対して回動可能な旋回部材とを備え、第2保持柱部は、旋回部材に固定されていることが好ましい。このように構成すると、所定の収納位置に収納されている搬送対象物の水平面内での傾きが検出されたときに、支持部材または第1保持柱部を相対移動させるとともに、基台に対して旋回部材を回動させれば、所定の作業位置等へ搬入される搬送対象物の位置ずれを抑制しつつその傾きを補正することが可能になる。また、このように構成すると、搬送対象物を搬出する際にハンドが直線状に移動する場合に、搬送対象物を搬出する際のハンドの移動方向にかかわらず、搬出時のハンドの移動方向と異なる所定の水平方向へハンドを移動させることが可能になる。したがって、本発明では、搬送対象物を搬出する際のハンドの移動方向にかかわらず、搬送対象物の傾きが検出されたときに、支持部材または第1保持柱部を相対移動させるとともに、基台に対して旋回部材を回動させれば、搬入される搬送対象物の位置ずれを抑制しつつその傾きを補正することが可能になる。
【0012】
本発明において、産業用ロボットは、鉛直方向に対して傾斜している保持柱部に保持される支持部材または柱部を個別に移動させるための複数の移動機構を備え、支持部材が鉛直方向へ移動するように、少なくとも2個の移動機構が駆動することが好ましい。このように構成すると、ハンドおよびアームの位置調整を行う必要がない場合に、あるいは、ハンドおよびアームの位置調整を行った後に、複数の移動機構の全てまたはいくつかの移動機構を駆動させれば、ハンドは鉛直方向へ移動する。したがって、ハンドを容易に制御することが可能になる。
【0013】
本発明において、産業用ロボットは、移動機構として、第1移動機構と第2移動機構とを備え、柱状部材は、保持柱部として、支持部材を保持する第1保持柱部と、第1保持柱部を保持する第2保持柱部とを備え、第1保持柱部と第2保持柱部とが鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜しており、第1移動機構は、第1保持柱部に対して支持部材を第1保持柱部の傾斜方向へ移動させ、第2移動機構は、第2保持柱部に対して第1保持柱部を第2保持柱部の傾斜方向へ移動させ、第1移動機構と第2移動機構とが駆動すると、支持部材が鉛直方向へ移動することが好ましい。このように構成すると、第1保持柱部と第2保持柱部との2個の保持柱部を柱状部材が備えていれば、水平方向におけるハンドおよびアームの位置調整が可能になり、かつ、ハンドおよびアームを鉛直方向へ略直線状に移動させることが可能になる。したがって、産業用ロボットの構成を簡素化することが可能になる。また、このように構成すると、ハンドおよびアームの位置調整を行う必要がない場合に、あるいは、ハンドおよびアームの位置調整を行った後に、第1移動機構と第2移動機構との2個の移動機構を駆動させれば、ハンドは鉛直方向へ移動する。したがって、ハンドをより容易に制御することが可能になる。
【0014】
本発明において、移動機構は、たとえば、モータと、モータの出力軸に連結されるネジ部材と、ネジ部材のオネジ部に螺合するメネジ部を有するナット部材とを備えている。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明では、水平方向におけるハンドおよびアームの位置調整が可能であっても産業用ロボットを小型化することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態にかかる産業用ロボットの平面図である。
【図2】図1のE−E方向から産業用ロボットを示す側面図である。
【図3】図1のF−F方向から産業用ロボットを示す正面図である。
【図4】図2に示すハンドおよびアームが上限位置にあるときの産業用ロボットの側面図である。
【図5】本発明の実施の形態にかかる移動機構の構成を説明するための図である。
【図6】図1に示す基板が傾いた状態で収納されているときの産業用ロボットの動作を説明するための平面図である。
【図7】図2に示すハンドの水平方向の移動量を説明するための模式図である。
【図8】本発明の他の実施の形態にかかる産業用ロボットの側面図であり、(A)はハンドおよびアームが下限位置にある状態を示す図、(B)はハンドおよびアームが上限位置にある状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0018】
(産業用ロボットの概略構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかる産業用ロボット1の平面図である。図2は、図1のE−E方向から産業用ロボット1を示す側面図である。図3は、図1のF−F方向から産業用ロボット1を示す正面図である。なお、以下の説明では、互いに直交する3方向のそれぞれをX方向、Y方向およびZ方向とする。本形態では、Z方向が上下方向(鉛直方向)と一致する。また、以下の説明では、X方向を前後方向、Y方向を左右方向とする。
【0019】
本形態の産業用ロボット1(以下、「ロボット1」とする。)は、搬送対象物である液晶ディスプレイ用のガラス基板2(以下、「基板2」とする。)を搬送するための搬送用の多関節型ロボットである。図1〜図3に示すように、ロボット1は、基板2が搭載される2個のハンド3と、2個のハンド3のそれぞれが先端側に連結される2本のアーム4と、2本のアーム4を支持する本体部5とを備えている。本体部5は、2本のアーム4の基端側を支持する支持部材6と、支持部材6を上下方向へ移動可能に支持する柱状部材7と、本体部5の下端部分を構成する基台8と、柱状部材7の下端を支持するとともに基台8に対して回動可能な旋回部材9とを備えている。
【0020】
ハンド3の基端側は、アーム4の先端側に回動可能に連結されている。このハンド3には、上述の特許文献1に記載の産業用ロボットと同様に、所定の収納位置に収納された基板2の傾き(具体的には、前後方向等の基板2の搬出方向に対する基板2の傾き)を検出するためのセンサ(図示省略)が取り付けられている。なお、上述の特許文献1に記載の産業用ロボットと同様に、支持部材6には、基板2の端面を検出するためのエッジセンサが取り付けられている。また、基板2の傾きを検出するためのセンサは、ロボット1に取り付けられる以外に、基板2の収納位置に取り付けられる場合もある。
【0021】
アーム4は、第1アーム部13と第2アーム部14との2個のアーム部を備えている。第1アーム部13の基端側は、支持部材6の先端側に回動可能に支持されている。第2アーム部14の基端側は、第1アーム部13の先端側に回動可能に支持されている。第2アーム部14の先端側には、ハンド3の基端側が回動可能に支持されている。本形態のロボット1は、本体部5に対してアーム4を伸縮させるための駆動用モータ(図示省略)を備えており、この駆動用モータが起動すると、ハンド3が所定方向を向いた状態(たとえば、前後方向を向いた状態)で直線状に動くように、アーム4が伸縮する。
【0022】
支持部材6は、支持部材6の基端側部分を構成する昇降部15と、2本のアーム4のそれぞれを支持する2個のアーム支持部16とを備えている。昇降部15は、柱状部材7に上下動可能に保持されている。アーム支持部16は、ハンド3の移動方向に直交する方向を長手方向とする細長い扁平なブロック状に形成されている。2個のアーム支持部16の基端は、昇降部15に固定されている。アーム支持部16の先端側には、第2アーム部14の基端側が回動可能に保持されている。本形態では、2個のハンド3、2本のアーム4および2個のアーム支持部16が上下方向に重なるように配置されている。すなわち、本形態のロボット1は、ダブルアーム型のロボットである。
【0023】
柱状部材7は、旋回部材9に固定される柱部17と、昇降部15を保持する柱部18とを備えている。すなわち、柱状部材7は、2個の柱部17、18によって構成されている。柱部17は、その長手方向への柱部18の相対移動が可能となるように柱部18を保持している。柱部18は、その長手方向への昇降部15の相対移動(すなわち、支持部材6の相対移動)が可能となるように昇降部15を保持している。また、本形態のロボット1は、柱部17に対して柱部18を移動させる移動機構21(図5参照)と、柱部18に対して支持部材6を移動させる移動機構22(図5参照)とを備えている。柱状部材7および移動機構21、22の詳細な構成については後述する。
【0024】
旋回部材9は、基台8から柱状部材7に向かって延びる細長い扁平なブロック状に形成されている。旋回部材9の基端側は、基台8に回動可能に保持されており、ロボット1は、旋回部材9を回動させる旋回機構(図示省略)を備えている。また、旋回部材9の先端側には、柱部17の下端が固定されている。
【0025】
(柱状部材および移動機構の構成)
図4は、図2に示すハンド3およびアーム4が上限位置にあるときの産業用ロボット1の側面図である。図5は、図2に示す柱部18を柱部17に対して移動させる移動機構21および支持部材6を柱部18に対して移動させる移動機構22の構成を説明するための図である。
【0026】
柱部17は、図2、図4に示すように、鉛直方向(上下方向)に対して傾いた状態で、旋回部材9に固定されている。具体的には、柱部17は、基板2を搬送する際のハンド3の移動方向に直交する平面内で傾いている。本形態では、柱部17は、その上端が基台8と旋回部材9との連結部に近づくように傾斜している。柱部18は、図2、図4に示すように、鉛直方向に対して傾いた状態で、柱部17に保持されている。具体的には、柱部18は、基板2を搬送する際のハンド3の移動方向に直交する平面内で傾いている。本形態では、柱部18は、その上端が基台8と旋回部材9との連結部から離れるように傾斜している。すなわち、柱部17と柱部18とは、鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜している。
【0027】
移動機構21は、図5に示すように、回転型のモータ23と、モータ23の出力軸に連結されるネジ部材としてのボールネジ24と、ボールネジ24のオネジ部に螺合するメネジ部を有するナット部材25とを備えている。モータ23は、中空状に形成された柱部17の内部に固定されている。ボールネジ24は、柱部17の内部に固定された軸受26に回転可能に支持されている。このボールネジ24は、その軸方向と柱部17の長手方向とが平行になるように配置されている。すなわち、ボールネジ24は、その軸方向と柱部17の傾斜方向とが平行になるように配置されている。
【0028】
また、ナット部材25には、ブラケット27を介して柱部18の下端側が固定されている。そのため、モータ23が駆動すると、柱部18は、柱部17の傾斜方向へ柱部17に対して相対移動する。すなわち、モータ23が駆動すると、図2に示す下限位置と図4に示す上限位置との間で、柱部18は、柱部17の傾斜方向へ柱部17に対して相対移動する。また、柱部18が柱部17の傾斜方向へ移動すると、柱部18および支持部材6とともにハンド3およびアーム4は、基板2を搬送する際のハンド3の移動方向と直交する方向へ移動する。
【0029】
移動機構22は、図5に示すように、回転型のモータ28と、モータ28の出力軸に連結されるネジ部材としてのボールネジ29と、ボールネジ29のオネジ部に螺合するメネジ部を有するナット部材30とを備えている。モータ28は、中空状に形成された柱部18の内部に固定されている。ボールネジ29は、柱部18の内部に固定された軸受31に回転可能に支持されている。このボールネジ29は、その軸方向と柱部18の長手方向とが平行になるように配置されている。すなわち、ボールネジ29は、その軸方向と柱部18の傾斜方向とが平行になるように配置されている。
【0030】
また、ナット部材30には、ブラケット32を介して昇降部15が固定されている。そのため、モータ28が駆動すると、支持部材6は、柱部18の傾斜方向へ柱部18に対して相対移動する。すなわち、モータ28が駆動すると、図2に示す下限位置と図4に示す上限位置との間で、支持部材6は、柱部18の傾斜方向へ柱部18に対して相対移動する。また、支持部材6が柱部18の傾斜方向へ移動すると、支持部材6とともにハンド3およびアーム4は、基板2を搬送する際のハンド3の移動方向と直交する方向へ移動する。
【0031】
本形態では、モータ23、28が同時に駆動すると、支持部材6が水平方向へは移動せずに鉛直方向へ略直線状に移動するように、ナット部材25、30のストローク、ボールネジ24、29の傾斜角度(すなわち、柱部17、18の傾斜角度)、および、モータ23、28の回転数等が設定されている。また、本形態では、図2に示すハンド3の下限位置と図4に示すハンド3の上限位置とで、ハンド3が水平方向にずれないように、ナット部材25、30のストロークおよびボールネジ24、29の傾斜角度等が設定されている。
【0032】
なお、本形態の柱部18は、支持部材6を相対移動可能に保持する保持柱部であり、また、第1保持柱部である。柱部17は、他の柱部18を相対移動可能に保持する保持柱部であり、また、第1保持柱部である柱部18を保持する第2柱部である。また、移動機構22は、第1保持柱部である柱部18に対して支持部材6を柱部18の傾斜方向へ移動させる第1移動機構であり、移動機構21は、第2保持柱部である柱部17に対して第1保持柱部である柱部18を柱部17の傾斜方向へ移動させる第2移動機構である。
【0033】
(産業用ロボットの概略動作)
図6は、図1に示す基板2が傾いた状態で収納されているときの産業用ロボット1の動作を説明するための平面図である。図7は、図2に示すハンド3の水平方向の移動量を説明するための模式図である。
【0034】
以上のように構成されたロボット1では、柱部17に対して柱部18が上下動するとともに、柱部18に対して支持部材6がハンド3およびアーム4等と一緒に上下動する。また、本体部5に対してアーム4が伸縮する。具体的には、ハンド3が所定方向を向いた状態で直線状に動くようにアーム4が伸縮する。さらに、基台8に対して旋回部材9が回動する。これらの動作の組合せによって、ロボット1は、基板2が収納される収納位置から基板2に所定の作業が行われる作業位置へ基板2を搬送する。
【0035】
ここで、本形態では、ロボット1は、収納位置に収納された基板2を搬出する際に、まず、ハンド3を伸縮させて、ハンド3に設けられたセンサによって、基板2の搬出方向に対する基板2の傾きを検出する。この基板2の傾き検出動作で、基板2の傾きが検出されなければ(あるいは、基板2の傾きが規定値以下であれば)、ロボット1は、再び、ハンド3を伸縮させて、収納位置から基板2を搬出し、搬出した基板2を所定の作業位置へ搬入する。このとき、収納位置で基板2を搭載する際のロボット1の状態は、図6の二点鎖線で示す状態となる。すなわち、このときには、ハンド3は、基板2の搬出方向と略平行になっている。
【0036】
一方、基板2の傾き検出動作で、基板2の傾きが検出されると(あるいは、検出された基板2の傾きが規定値を超えていると)、基板2の搬出方向に略直交する方向での基板2の位置ずれを抑制しつつ基板2の傾きを補正するため、ロボット1は、基台8に対して旋回部材9を所定量、回動させるとともに、モータ23またはモータ28を起動させて、柱部18または支持部材6を移動させる。柱部18または支持部材6が移動すると、ハンド3およびアーム4とともに支持部材6は、基板2を搬送する際のハンド3の移動方向と直交する水平方向へ移動する。その後、ロボット1は、ハンド3を伸縮させて、収納位置から基板2を搬出する。このとき、収納位置で基板2を搭載する際のロボット1の状態は、図6の実線で示す状態となる。すなわち、このときには、ハンド3は、基板2の搬出方向に対して、基板2の傾きと同程度傾いている。また、ロボット1は、基板2を搬出した後に、モータ23またはモータ28を起動させて、先程の移動方向と逆方向へ柱部18または支持部材6を移動させるとともに先程の回動方向と逆方向へ旋回部材9を所定量、回動させる。その後、ロボット1は、ハンド3を伸縮させて、基板2を作業位置へ搬入する。なお、本形態では、ロボット1は、柱部18または支持部材6を移動させた後には、モータ23とモータ28とを同時に起動させて、上下方向におけるハンド3の位置ずれを補正する。
【0037】
このように、本形態では、基板2の傾きに応じて基台8に対して旋回部材9を所定量、回動させるとともに、柱部18または支持部材6を移動させた状態で、収納位置から基板2を搬出し、その後、旋回部材9を逆方向へ所定量、回動させるとともに、柱部18または支持部材6を逆方向へ移動させてから、基板2を作業位置へ搬入するため、収納位置に収納された基板2の傾きは、基板2の搬出方向に直交する方向における基板2の位置ずれが抑制された状態で作業位置へ搬入される際に補正される。なお、本形態では、通常は、モータ23とモータ28とが同時に駆動して、ハンド3は、鉛直方向へ移動する。
【0038】
また、収納位置に収納された基板2の、ハンド3の移動方向と直交する方向での位置ずれが検出されると、この位置ずれを補正するため、ロボット1は、モータ23またはモータ28を起動させて、柱部18または支持部材6を移動させ、ハンド3の移動方向と直交する水平方向へハンド3およびアーム4を移動させる。その後、ロボット1は、ハンド3を伸縮させて、収納位置から基板2を搬出する。また、ロボット1は、基板2を搬出した後に、モータ23またはモータ28を起動させて、先程の移動方向と逆方向へ柱部18または支持部材6を移動させてから、ハンド3を伸縮させて、基板2を作業位置へ搬入する。なお、本形態では、ロボット1は、柱部18または支持部材6を移動させた後には、モータ23とモータ28とを同時に起動させて、上下方向におけるハンド3の位置ずれを補正する。
【0039】
上述のように、本形態では、図2に示すハンド3の下限位置と図4に示すハンド3の上限位置とで、ハンド3が水平方向にずれないように、ナット部材25、30のストロークおよびボールネジ24、29の傾斜角度等が設定されているため、ナット部材30が停止した状態でナット部材25が下限位置から上限位置まで移動したときのハンド3の水平方向の移動量と、ナット部材25が停止した状態でナット部材30が下限位置から上限位置まで移動したときのハンド3の移動量とが等しい。
【0040】
したがって、図7の実線で示すように、ハンド3が下限位置にあるときに、ナット部材25を上限位置まで移動させると、ハンド3は、基台8と旋回部材9との連結部に近づく方向へ移動量Xだけ移動し、ハンド3が上限位置にあるときに、ナット部材30を下限位置まで移動させると、ハンド3は、基台8と旋回部材9との連結部に近づく方向へ移動量Xだけ移動する。一方、図7の破線で示すように、ハンド3が下限位置にあるときに、ナット部材30を上限位置まで移動させると、ハンド3は、基台8と旋回部材9との連結部から離れる方向へ移動量Xだけ移動し、ハンド3が上限位置にあるときに、ナット部材25を下限位置まで移動させると、ハンド3は、基台8と旋回部材9との連結部から離れる方向へ移動量Xだけ移動する。
【0041】
なお、たとえば、ナット部材25のストロークL1(図7参照)は、2500mmであり、かつ、ナット部材30のストロークL2(図7参照)は、1300mmである。また、たとえば、ナット部材25のストロークL1は、1300mmであり、かつ、ナット部材30のストロークL2は、1700mmである。また、たとえば、ナット部材25のストロークL1およびナット部材30のストロークL2は、1300mmである。また、これらの場合には、移動量Xは、たとえば、125mmである。
【0042】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、柱部17と柱部18とが鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜しており、柱部17は、その傾斜方向への柱部18の相対移動が可能となるように柱部18を保持し、柱部18は、その傾斜方向への支持部材6の相対移動が可能となるように支持部材6を保持している。そのため、支持部材6または柱部18を移動させることで、ハンド3およびアーム4を水平方向へ移動させることができる。したがって、本形態では、支持部材6または柱部18を移動させれば、水平方向におけるハンド3およびアーム4の位置調整を行うことができる。すなわち、基台8を水平方向へ移動させるための機構を備えていなくても、水平方向におけるハンド3およびアーム4の位置調整を行うことができる。そのため、本形態では、水平方向におけるハンド3およびアーム4の位置調整が可能であっても、基台8を水平方向へ移動させるための機構が不要となり、その結果、ロボット1を小型化することが可能になる。
【0043】
また、水平方向におけるハンド3およびアーム4の位置調整を行うことができるため、基板2の搬出方向に直交する方向で基板2が位置ずれを起こしている場合に、この位置ずれを補正することが可能になる。特に本形態では、旋回部材9に柱状部材7が固定されているため、基板2を搬出する際のハンド3の移動方向にかかわらず、基板2の搬出方向に直交する方向での基板2の位置ずれを補正することが可能になる。また、水平方向におけるハンド3およびアーム4の位置調整を行うことができるため、ロボット1の設置誤差や組立誤差を補正することが可能になる。そのため、ロボット1の設置や組立を容易に行うことが可能になる。
【0044】
また、本形態では、柱部17、18が、鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜しているため、水平方向におけるハンド3およびアーム4の位置調整が可能であっても、支持部材6および柱部18の移動量や移動速度を調整することで、ハンド3およびアーム4とともに支持部材6を鉛直方向へ略直線状に移動させることができる。したがって、本形態では、位置調整後のハンド3およびアーム4を鉛直方向へ略直線状に移動させることが可能になる。
【0045】
特に本形態では、モータ23、28が同時に駆動すると、支持部材6が鉛直方向へ略直線状に移動するように、ナット部材25、30のストローク、ボールネジ24、29の傾斜角度、および、モータ23、28の回転数等が設定されているため、ハンド3やアーム4の位置調整を行う必要がない場合や、ハンド3およびアーム4の位置調整を行った後に、モータ23、28を同時に駆動させれば、ハンド3は鉛直方向へ略直線状に移動する。したがって、本形態では、ハンド3を容易に制御することが可能になる。
【0046】
本形態では、柱部17と柱部18とが鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜している。そのため、2個の柱部17、18を用いて、水平方向におけるハンド3およびアーム4の位置調整ができ、かつ、ハンド3およびアーム4を鉛直方向へ略直線状に移動させることができる。したがって、本形態では、ロボット1の構成を簡素化してロボット1を小型化することが可能になる。
【0047】
本形態では、支持部材6または柱部18を移動させることで、ハンド3およびアーム4を水平方向へ移動させることができ、かつ、柱状部材7が旋回部材9に固定されている。そのため、基板2の傾きが検出されたときに、支持部材6または柱部18を移動させるとともに基台8に対して旋回部材9を旋回させれば、作業位置に搬入される基板2の位置ずれを抑制しつつその傾きを補正することが可能になる。すなわち、基台8を水平方向へ移動させるための機構を備えていなくても、作業位置に搬入される基板2の位置ずれを抑制しつつその傾きを補正することが可能になる。
【0048】
特に本形態では、支持部材6または柱部18を移動させることで、ハンド3を水平方向へ移動させることができるため、ハンド3がどの方向を向いていても、基板2の搬送時のハンド3の移動方向に直交する水平方向へハンド3を移動させることができる。したがって、本形態では、基板2を搬出する際のハンド3の移動方向にかかわらず、作業位置に搬入される基板2の位置ずれを抑制しつつその傾きを補正することが可能になる。
【0049】
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
【0050】
上述した形態では、柱部17は、その上端が基台8と旋回部材9との連結部に近づくように傾斜し、かつ、柱部18は、その上端が基台8と旋回部材9との連結部から離れるように傾斜している。この他にもたとえば、図8に示すように、柱部17は、その上端が基台8と旋回部材9との連結部から離れるように傾斜し、かつ、柱部18は、その上端が基台8と旋回部材9との連結部に近づくように傾斜しても良い。
【0051】
上述した形態では、柱状部材7は、2個の柱部17、18を備えている。この他にもたとえば、柱状部材7は、3個以上の柱部を備えていても良い。たとえば、柱状部材7が3個の柱部を備えている場合には、3個の柱部のうちの2個の柱部が鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜するとともに、残りの1個の柱部は鉛直方向に対して傾斜していなくても良い。たとえば、支持部材6を相対移動可能に保持する柱部を第1柱部、第1柱部を相対移動可能に保持する柱部を第2柱部、第2柱部を相対移動可能に保持するとともに旋回部材9に固定される柱部を第3柱部としたときに、第1柱部と第2柱部とが鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜するとともに、第3柱部は鉛直方向に対して傾斜していなくても良いし、第1柱部と第3柱部とが鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜するとともに、第2柱部は鉛直方向に対して傾斜していなくても良いし、第2柱部と第3柱部とが鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜するとともに、第1柱部は鉛直方向に対して傾斜していなくても良い。なお、この場合の第1柱部、第2柱部および第3柱部は、保持柱部である。また、この場合には、ロボット1は、支持部材6、第1柱部および第2柱部を個別に移動させるための3個の移動機構を備えている。
【0052】
また、たとえば、柱状部材7が3個の柱部を備えている場合には、3個の柱部のうちの2個の柱部が鉛直方向に対して一方向へ傾斜するとともに、残りの1個の柱部は鉛直方向に対して他の2個の柱部の傾斜方向と逆方向へ傾斜していても良い。たとえば、上述の第1柱部と第2柱部とが鉛直方向に対して一方向へ傾斜するとともに、第3柱部が鉛直方向に対して第1柱部および第2柱部の傾斜方向と逆方向へ傾斜しても良い。この場合には、第1柱部の傾斜角度と第2柱部の傾斜角度とは等しくても良いし、異なっていても良い。また、第1柱部と第3柱部とが鉛直方向に対して一方向へ傾斜するとともに、第2柱部が鉛直方向に対して第1柱部および第3柱部の傾斜方向と逆方向へ傾斜しても良いし、第2柱部と第3柱部とが鉛直方向に対して一方向へ傾斜するとともに、第1柱部が鉛直方向に対して第2柱部および第3柱部の傾斜方向と逆方向へ傾斜しても良い。なお、この場合の第1柱部、第2柱部および第3柱部も、保持柱部である。また、この場合にも、ロボット1は、支持部材6、第1柱部および第2柱部を個別に移動させるための3個の移動機構を備えている。また、この場合には、3個の移動機構の全てが駆動したときにハンド3が鉛直方向へ移動しても良いし、3個の移動機構のうちの2個の移動機構が駆動したときにハンド3が鉛直方向へ移動しても良い。すなわち、この場合には、ハンド3およびアーム4とともに支持部材6が鉛直方向へ移動するように、少なくとも2個の移動機構が駆動すれば良い。
【0053】
また、たとえば、柱状部材7が3個の柱部を備えている場合には、1個の柱部は、支持部材6または他の柱部を相対移動可能に保持していなくても良い。たとえば、上述の第1柱部に支持部材6が固定されていても良いし、または、第2柱部に第1柱部が固定されていても良いし、あるいは、第3柱部に第2柱部が固定されていても良い。この場合には、支持部材6または他の柱部を相対移動可能に保持する2個の柱部が鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜している。また、この場合には、支持部材6または他の柱部を相対移動可能に保持する2個の柱部が保持柱部である。
【0054】
このように、柱状部材7が3個以上の柱部を備えている場合には、少なくとも2個の柱部が鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜していれば良い。また、この場合には、鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜する柱部が、その傾斜方向への支持部材6または他の柱部の相対移動が可能となるように支持部材6または他の柱部を保持していれば良い。
【0055】
上述した形態では、柱部17、18は、基板2を搬送する際のハンド3の移動方向に直交する平面内で傾いている。この他にもたとえば、柱部17、18は、上下方向に平行な平面であってかつ基板2を搬送する際のハンド3の移動方向に対して傾いた平面内で傾いていても良い。すなわち、柱部17、18の傾きの方向が、基板2を搬送する際のハンド3の移動方向と一致していなければ良い。このようにすることで、ハンド3の移動方向と直交する方向で基板2の位置ずれを補正することが可能になる。
【0056】
上述した形態では、本体部5は、水平方向へ移動可能となってはいないが、本体部5は、水平方向へ移動可能となっていても良い。すなわち、ロボット1は、水平方向(たとえば、左右方向)へ移動可能に基台8を支持するベース部材と、ベース部材に対して基台8を水平方向へ移動させる水平移動機構とを備えていても良い。
【0057】
上述した形態では、支持部材6は、アーム支持部16を備えており、アーム4の基端側は、アーム支持部16の先端側に支持されている。この他にもたとえば、支持部材6が昇降部15によって構成されるとともに、アーム4の基端側が昇降部15に支持されても良い。また、上述した形態では、ロボット1は、旋回部材9を備えているが、ロボット1は、旋回部材9を備えていなくても良い。この場合には、基台8に柱状部材7の下端が固定される。
【0058】
上述した形態では、移動機構21、22は、回転型のモータ23、28と、ボールネジ24、29と、ナット部材25、30とを備えているが、移動機構21、22は、リニアモータであっても良い。また、上述した形態では、アーム4は、第1アーム部13と第2アーム部14との2個のアーム部によって構成されているが、アーム4は、3個以上のアーム部によって構成されても良い。さらに、上述した形態では、ロボット1は、2個のハンド3および2個のアーム4等を備えるいわゆるダブルアーム型のロボットであるが、ロボット1は、1個のハンド3および1個のアーム4等を備えるシングルアーム型のロボットであっても良い。また、上述した形態では、ロボット1によって搬送される搬送対象物は基板2であるが、ロボット1によって搬送される搬送対象物は、基板2以外の半導体ウエハ等であっても良い。
【符号の説明】
【0059】
1 ロボット(産業用ロボット)
2 基板(ガラス基板、搬送対象物)
3 ハンド
4 アーム
6 支持部材
7 柱状部材
8 基台
9 旋回部材
17 柱部(保持柱部、第2保持柱部)
18 柱部(保持柱部、第1保持柱部)
21 移動機構(第2移動機構)
22 移動機構(第1移動機構)
23、28 モータ
24、29 ボールネジ(ネジ部材)
25、30 ナット部材
Z 鉛直方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送対象物が搭載されるハンドと、前記ハンドが連結されるアームと、前記アームを支持する支持部材と、前記支持部材を上下方向に移動可能に支持する柱状部材とを備え、
前記柱状部材は、複数の柱部によって構成されるとともに、
前記柱状部材は、前記柱部として、複数の前記柱部のうちの他の前記柱部または前記支持部材を相対移動可能に保持する複数の保持柱部を備え、
少なくとも2個の前記保持柱部は、鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜しており、かつ、傾斜している方向への前記支持部材または他の前記柱部の相対移動が可能となるように前記支持部材または他の前記柱部を保持していることを特徴とする産業用ロボット。
【請求項2】
前記柱状部材は、前記保持柱部として、前記支持部材を保持する第1保持柱部と、前記第1保持柱部を保持する第2保持柱部とを備え、
前記第1保持柱部と前記第2保持柱部とが鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜しており、
前記第1保持柱部は、その傾斜方向への前記支持部材の相対移動が可能となるように前記支持部材を保持し、
前記第2保持柱部は、その傾斜方向への前記第1保持柱部の相対移動が可能となるように前記第1保持柱部を保持していることを特徴とする請求項1記載の産業用ロボット。
【請求項3】
基台と、前記基台に対して回動可能な旋回部材とを備え、
前記第2保持柱部は、前記旋回部材に固定されていることを特徴とする請求項2記載の産業用ロボット。
【請求項4】
鉛直方向に対して傾斜している前記保持柱部に保持される前記支持部材または前記柱部を個別に移動させるための複数の移動機構を備え、
前記支持部材が鉛直方向へ移動するように、少なくとも2個の前記移動機構が駆動することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の産業用ロボット。
【請求項5】
前記移動機構として、第1移動機構と第2移動機構とを備え、
前記柱状部材は、前記保持柱部として、前記支持部材を保持する第1保持柱部と、前記第1保持柱部を保持する第2保持柱部とを備え、
前記第1保持柱部と前記第2保持柱部とが鉛直方向に対して互いに逆方向へ傾斜しており、
前記第1移動機構は、前記第1保持柱部に対して前記支持部材を前記第1保持柱部の傾斜方向へ移動させ、
前記第2移動機構は、前記第2保持柱部に対して前記第1保持柱部を前記第2保持柱部の傾斜方向へ移動させ、
前記第1移動機構と前記第2移動機構とが駆動すると、前記支持部材が鉛直方向へ移動することを特徴とする請求項4記載の産業用ロボット。
【請求項6】
前記移動機構は、モータと、前記モータの出力軸に連結されるネジ部材と、前記ネジ部材のオネジ部に螺合するメネジ部を有するナット部材とを備えることを特徴とする請求項4または5記載の産業用ロボット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−40650(P2012−40650A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−184839(P2010−184839)
【出願日】平成22年8月20日(2010.8.20)
【出願人】(000002233)日本電産サンキョー株式会社 (1,337)
【Fターム(参考)】