説明

画像形成システム

【課題】分冊のそれぞれについてくるみ製本を可能とする。
【解決手段】本発明に係る画像形成システム100によれば、くるみ製本時に分冊すべき場合の各分冊の表表紙及び裏表紙の画像の種類を設定するための設定部131aを有し、本文画像データ62が入力される毎に、くるみ製本の上限枚数に到達したか否かが判断され、到達したと判断されると、分冊処理に移行する。そして、設定部131aにおける設定に応じて、入力された表紙画像データ61又は設定部131aにより設定された表表紙及び裏表紙の画像の種類に基づき作成される表紙画像データと、入力された本文画像データ62とを用いて、画像形成部15により分冊一冊分の表紙画像及び本文画像の画像形成が行われ、くるみ製本装置3においてくるみ製本される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成済み用紙を整合して糊付けしカバー紙でくるむことにより冊子を作成するくるみ製本の機能を備えた画像形成システムが知られている。くるみ製本を行う画像形成システムにおいては、製本処理上限枚数が予め決められており、くるみ製本に使用する用紙枚数が製本処理上限枚数を超えたらくるみ製本動作を中断して警告表示を行っている。
【0003】
画像形成済みの用紙が製本処理上限枚数を超えた場合の処理としては、例えば、特許文献1に記載に、中綴じ又は中折り処理時に処理すべきシート枚数が一度に処理可能なシート枚数よりも多い場合に、分冊に分けて白紙ページや糊しろを表す記号ページを設けて排出し、あとでユーザが手作業で張り合わせて合冊する場合の簡素化を図る技術が記載されている。
【特許文献1】特開2003−231376号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、くるみ製本の場合、中綴じや中折りとは異なり、分冊にするとすれば、各分冊冊子の表紙の取り扱いを考慮しなければならない。そのため、従来は、くるみ製本に使用する用紙枚数が製本処理上限枚数を超えたらくるみ製本動作を中断して警告表示をするだけであり、各分冊のそれぞれをくるみ製本することはできなかった。
【0005】
本発明の課題は、分冊のそれぞれについてくるみ製本を可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
入力された表紙画像データ及び本文画像データに基づいて用紙上に表紙画像及び本文画像を形成する画像形成部と、前記表紙画像が形成された用紙及び前記本文画像が形成された用紙をくるみ製本処理するくるみ製本装置と、を備えた画像形成システムにおいて、
くるみ製本時に分冊すべき場合に各分冊の表表紙及び裏表紙の画像の種類を設定する第1の設定部を有する操作部と、
前記入力された本文画像データに基づいて、くるみ製本時に分冊にする必要があるか否かを判断し、分冊にする必要があると判断した場合に、各分冊毎に、前記第1の設定部による設定に応じて、前記入力された表紙画像データ又は前記第1の設定部により設定された表表紙及び裏表紙の画像の種類に基づき作成する表紙画像データと、前記各分冊を構成する本文画像データとを用いて、前記画像形成部により前記設定された画像の種類に応じた表紙画像及び本文画像を形成させ、前記表紙画像が形成された用紙及び前記本文画像が形成された用紙を前記くるみ製本装置によりくるみ製本処理させる制御部と、
を備えたことを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記操作部は、更に、前記制御部においてくるみ製本時に分冊にする必要があると判断された場合にくるみ製本をキャンセルするか否かを設定する第2の設定部を有し、
前記制御部は、くるみ製本時に分冊にする必要があると判断した場合に、前記第2の設定部によりくるみ製本をキャンセルする設定がされたか否かを判断し、くるみ製本をキャンセルする設定がされたと判断した場合に、各分冊毎に、前記各分冊を構成する本文画像データの先頭ページに前記第1の設定部により表表紙として設定された種類の画像データを割り当て、最終ページに前記第1の設定部により裏表紙として設定された種類の画像データを割り当てて、前記画像形成部により前記表表紙として設定された種類の画像及び裏表紙として設定された種類の画像を含む本文画像を形成させ、排出トレイに排出させることを特徴としている。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又2に記載の発明において、
前記画像形成部において画像が形成された用紙にパンチ穴を形成する穿孔部を備え、
前記制御部は、くるみ製本時に分冊にする必要があると判断した場合に、前記画像形成部において画像が形成された用紙に前記穿孔部によりパンチ穴を形成させることを特徴としている。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
前記画像形成部において画像が形成された用紙にパンチ穴を形成する穿孔部を備え、
前記制御部は、くるみ製本時に分冊にする必要があると判断し、かつ、前記第2の設定部によりくるみ製本をキャンセルする設定がされたと判断した場合に、前記画像形成部において画像が形成された用紙に前記穿孔部によりパンチ穴を形成させることを特徴としている。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、
前記制御部は、前記入力された本文画像データの数が予め定められた製本処理可能枚数以上である場合に、くるみ製本時に分冊にする必要があると判断することを特徴としている。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、
前記操作部は、更に、くるみ製本1冊当たりの総ページ数又は総枚数を設定する第3の設定部を有し、
前記制御部は、前記入力された本文画像データの数に基づき、1冊当たりの総ページ数が前記第3の設定部により設定された総ページ数以上となるか又は1冊当たりの総枚数が前記第3の設定部により設定された総枚数以上となると判断した場合に、くるみ製本時に分冊にする必要があると判断することを特徴としている。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の発明において、
前記第1の設定部により設定可能な各分冊の表表紙及び裏表紙の画像の種類には、前記表紙画像データとして入力される画像が含まれることを特徴としている。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の発明において、
前記第1の設定部により設定可能な各分冊の表表紙及び裏表紙の画像の種類には、前記各分冊の本文画像データとして入力される画像が含まれることを特徴としている。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の発明において、
前記第1の設定部により設定可能な各分冊の表表紙及び裏表紙の画像の種類には、白紙画像が含まれることを特徴としている。
【0015】
請求項10に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、
前記制御部は、前記第1の設定部により表表紙又は裏表紙の何れか一方に前記表紙画像データとして入力された画像が設定されている場合に、前記入力された表紙画像データの部分領域の画像を用いて新たに表紙画像データを作成することを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明によれば、くるみ製本時に分冊すべき場合、各分冊に表紙をつけてくるみ製本することが可能となる。また、各分冊の表表紙及び裏表紙には、第1の設定部により各分冊の表表紙及び裏表紙の画像の種類を設定することができるので、各分冊の表表紙及び裏表紙をユーザが所望する種類の画像とすることが可能となる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、くるみ製本時に分冊すべき場合にくるみ製本をキャンセルすることができる。また、各分冊の先頭ページと最終ページをユーザにより設定された種類の画像とすることが可能となる。
【0018】
請求項3、4に記載の発明によれば、くるみ製本時に分冊すべき場合には、用紙にパンチ穴を形成することが可能となるので、ユーザによる合冊作業を容易にすることが可能となる。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、入力された本文画像データの数が予め定められた製本処理可能枚数以上である場合に、自動的に分冊とすることができる。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、ユーザが分冊1冊当たりの上限枚数を設定することが可能となる。
【0021】
請求項7に記載の発明によれば、各分冊の表表紙又は裏表紙の画像をくるみ製本の表紙として入力された画像とすることができる。
【0022】
請求項8に記載の発明によれば、各分冊の表表紙又は裏表紙の画像の種類に本文として入力した画像を設定することができるので、例えば、分冊時のくるみ製本をキャンセルした場合に、本文として入力された画像のみを画像形成することができ、表紙用のページを節約することが可能となる。
【0023】
請求項9に記載の発明によれば、表表紙又は裏表紙を白紙画像とすることができるので、例えば、ユーザが表紙用の白紙を糊付けして貼り合わせ、合冊することが容易となる。
【0024】
請求項10に記載の発明によれば、表紙用として入力された表紙画像データの部分領域を用いて表紙を作成することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1に、本発明の実施の形態における画像形成システム100の断面構成を模式的に示す。図2に、画像形成システム100の機能構成例を示す。
【0026】
図2に示すように、画像形成システム100は、画像形成装置1と後処理装置2とがシリアル通信によりデータ送受信可能に接続され、後処理装置2とくるみ製本装置3とがシリアル通信によりデータ送受信可能に接続されて構成されている。また、画像形成装置1は、LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNを介してホストコンピュータ4とデータ送受信可能に接続されている。
【0027】
まず、画像形成装置1の内部構成について説明する。
図1、2に示すように、画像形成装置1は、制御部11、シリアル通信部12、操作部13、画像読取部14、画像形成部15、用紙収納部16、給送部17、画像データ記憶部18、ネットワーク通信部19等により構成されており、各部はバスにより制御部11に接続されている。
【0028】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。制御部11のCPUは、入力部13aの操作により、ROMに記憶されているシステムプログラムや各種処理プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って、画像形成装置1各部の動作を集中制御する。
【0029】
シリアル通信部12は、シリアル通信I/F等により構成され、画像形成装置1と後処理装置2との間でのシリアル通信によるデータ送受信を制御する。
【0030】
操作部13は、図3に示すように、入力部13a及び表示部13bを備えて構成されている。
入力部13aは、表示部13bのLCDの表示画面上に透明電極を格子状に配置した感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネルにより構成されている。タッチパネルは、手指やタッチペン等で押下された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号として制御部11に出力する。また、入力部13aは、テンキー群B1、コピー動作を指示するための「コピー」ボタンB2、コピー等の画像形成動作の停止を指示するための「ストップ」ボタンB3、くるみ製本モードに関する設定を行うための操作画面の表示を指示するための「くるみ製本モード設定」ボタンB4等の各種操作ボタンを備え、ボタン操作による操作信号を制御部11に出力する。
表示部13bは、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、制御部11から入力される表示信号の指示に従って表示画面上に各種操作ボタンや装置の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。
【0031】
本実施の形態において、くるみ製本モード設定ボタンB4が押下されると、表示部13bにくるみ製本モード設定画面131が表示される(図6参照)。くるみ製本モードは、複数枚の画像形成済みの用紙を整合して糊付けし表表紙及び裏表紙でくるむことにより冊子を作成するモードである。
【0032】
ここで、くるみ製本の概要を説明する。
図4に、くるみ製本された冊子の概略を示す。くるみ製本で作成される冊子は、図4に示すように、1枚の用紙からなる表紙部51と、複数の用紙からなる本文部52と、から構成される。表紙部51は表表紙53(外面)と、表表紙53(内面)と、背表紙54と、裏表紙55(外面)と、裏表紙55(内面)と、から構成される。表表紙53(外面)、裏表紙55(外面)には、表紙画像が形成される。また、本文部52は、背表紙54と糊付けされる。
【0033】
図5に、本実施の形態の画像形成システム100において、くるみ製本した冊子を作成するために入力される画像データの一例を示す。図5に示すように、くるみ製本するにあたり、表紙部51に表紙画像を形成するための表紙画像データ61と、本文部52の各ページに本文画像を形成するための本文画像データ62とが入力される。表紙画像データ61は、表表紙53(外面)の画像となる表表紙領域610及び裏表紙55(外面)の画像となる裏表紙領域611を含み、少なくとも本文画像データ62の2倍のサイズを有する。
【0034】
図6に、くるみ製本モード設定画面131の一例を示す。
図6に示すように、くるみ製本モード設定画面131は、設定部131a〜131eを有している。
【0035】
設定部131aは、本文部52の枚数がくるみ製本1冊の上限枚数以上となり、分冊となる場合の、各分冊の表表紙、裏表紙の画像の種類を設定する第1の設定部である。設定部131aにおいては、先頭分冊、中間分冊、最終分冊のそれぞれの表表紙、裏表紙の画像の種類として、「本文画像、表紙画像、白紙画像」が選択可能に表示されており、ユーザが入力部13aの操作によりこれらの中から所望の画像種類を選択することができるようになっている。
本文画像は、表表紙の場合は各分冊を構成する本文画像データ62の先頭ページの画像、裏表紙の場合は各分冊を構成する本文画像データ62の最終ページの画像をさす。表紙画像は、表表紙の場合は表紙画像データ61の表表紙領域610の画像、裏表紙の場合は裏表紙領域611の画像をさす。白紙画像は、糊付け用に何も画像が形成されない白紙をさす。
【0036】
例えば、後述する設定部131bにおいて分冊時にくるみ製本モードをキャンセルしない設定がなされた場合、全ての分冊の表表紙及び裏表紙に表紙画像を設定すれば、各分冊にくるみ製本の表紙画像データ61として入力された画像が表表紙、裏表紙に形成された分冊を製本することができる。また、設定部131bにおいて分冊時のくるみ製本モードをキャンセルする設定がなされた場合、先頭分冊の表表紙を表紙画像、裏表紙を白紙画像、中間分冊の表表紙及び裏表紙を白紙画像、最終分冊の表表紙を白紙画像、裏表紙を表紙画像とすれば、一つ前の分冊の裏表紙と次の表表紙とを糊付けして容易に合冊することができる。
【0037】
設定部131bは、くるみ製本時に分冊となる場合に、くるみ製本モードをキャンセルするか否かを設定する第2の設定部である。この設定部131bにおいては、「キャンセルしない、キャンセルする」が選択可能に表示されており、ユーザが入力部13aの操作によりこれらの中から所望の設定を選択することができるようになっている。「キャンセルする」を選択した場合、入力された表紙画像データ61が削除される。
【0038】
設定部131cは、分冊時に自動的にパンチ穴あけ処理を行うか否かを設定する設定部である。この設定部131cにおいては、「有効、無効」が選択可能に表示されており、ユーザが入力部13aの操作によりこれらの中から所望の設定を選択することができるようになっている。
【0039】
設定部131dは、くるみ製本1冊あたりの本文部52の総ページ数又は総枚数の上限を設定する第3の設定部である。この設定部131dにおいては、「製本可能上限値、総ページ数、総枚数」が選択可能に表示されている。「製本可能上限値」は、画像形成システム100における製本処理限界枚数である。入力部13aにより「製本可能上限値」が押下されて選択されると、数値入力欄Aに製本処理限界枚数の値(ここでは、150)が固定表示され、表示された枚数が1冊あたりの本文部52の総枚数として入力される。入力部13aにより「総ページ数」又は「総枚数」が押下されて選択されると、数値入力欄Aへの数値の入力が可能となる。数値入力欄Aに入力可能な数値の範囲は、製本処理限界枚数に基づき予め定められている。
【0040】
設定部131eは、くるみ製本の表紙部51となる用紙を収納した給紙トレイを設定する設定部である。ここでユーザが入力部13aの操作により、何れの給紙トレイにくるみ製本の表紙部51となる用紙をセットしたか(するか)を入力することが可能となる。
【0041】
各設定部131a〜131eで入力を行った後、再度「くるみ製本モード設定」ボタンB4が押下されると、制御部11においてくるみ製本モードが設定されるとともに、各設定部131a〜131eに入力された内容が各項目のパラメータとして設定される。「キャンセル」ボタンB5が押下されると、くるみ製本モードへの移行がキャンセルされる(即ち、くるみ製本されない)。
【0042】
画像読取部14は、原稿を載置するコンタクトガラスの下部にスキャナを備えて構成され、原稿の画像を読み取る。スキャナは、光源、CCD(Charge Coupled Device)等により構成され、光源から原稿へ照明走査した光の反射光を結像して光電変換することにより原稿の画像を読み取り、読み取った画像をA/D変換器によりデジタル画像データに変換して制御部11に出力する。ここで、画像は、図形や写真等のイメージデータに限らず、文字や記号等のテキストデータ等も含む。
【0043】
画像形成部15は、感光体ドラム41、帯電部42、LD(Laser Diode)43、現像部44、転写部45、クリーニング部46、定着部47、搬送ローラ48、搬送ベルト49、搬送路切換板401、両面搬送ユニット402、排紙ローラ403等を備えて構成され、制御部11からの制御に従って各部を駆動し、電子写真方式により用紙に画像を形成し、後処理装置2に搬送する。
即ち、画像形成部15は、制御部11からの制御に従って、制御部11から指示されたサイズと向きの用紙を用紙収納部16の何れかの給紙トレイから給紙し、搬送ローラ48等により搬送するとともに、入力された画像データに基づいて、帯電部42により帯電された感光体ドラム41表面にLD43でレーザ光を照射することにより静電潜像を形成する。更に、感光体ドラム41表面の静電潜像を含む領域に現像部44によりトナーを付着させ、給紙トレイから搬送された用紙に転写部45によりトナーを転写して画像を形成し、定着部47で定着させた後、排紙ローラ403により後処理装置2に排出する。感光体ドラム41上の転写されなかったトナーは、クリーニング部46により除去する。
【0044】
両面に画像形成を行う場合には、片面に画像形成された用紙を搬送路切換板401により両面経路R0に送り込み、両面搬送ユニット402により用紙の面を反転し、画像形成されていない面(裏面)を感光体ドラム41側に向けて転写部45に搬送する。両面に画像が形成され、トナーの定着が行われた用紙は、排紙ローラ403により、後処理装置2へ搬送する。
【0045】
用紙収納部16は、画像を転写するための用紙を収納する給紙トレイである。本実施の形態において、用紙収納部16は、上段、中段、下段、の3つの給紙トレイにより構成されている。用紙収納部16の各給紙トレイは、用紙の収納の有無を検知する有無検知部16a、収納されている紙サイズを検知する紙サイズ検知部16bを備え、検知信号を制御部11に出力する。
【0046】
給送部17は、ADF(Auto Document Feeder)により構成され、制御部11からの指示に従って、原稿セット位置に載置された原稿の両面を反転し、コンタクトガラス上に自動給送する。
【0047】
画像データ記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等により構成され、画像読取部14により入力された画像データを一時的に格納するメモリである。
【0048】
ネットワーク通信部19は、LANカード、モデム等を備え、通信ネットワークNに接続されたホストコンピュータ4等の外部の装置との間で画像データを始めとするデータ送受信を行う。
【0049】
次に、後処理装置2の内部構成について説明する。
図1、2に示すように、後処理装置2は、後処理制御部21、シリアル通信部22、検知部23、穿孔部24、搬送部25、シリアル通信部26等により構成され、各部はバスにより後処理制御部21に接続されている。
【0050】
後処理制御部21は、CPU、ROM、RAM等により構成される。後処理制御部21のCPUは、ROMに記憶されているシステムプログラムや各種処理プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って、後処理装置2各部の動作を集中制御する。
【0051】
シリアル通信部22は、シリアル通信I/F等により構成され、画像形成装置1と後処理装置2との間でのシリアル通信によるデータ送受信を制御する。
【0052】
検知部23は、画像形成装置1から後処理装置2への用紙の搬入を検知すると検知信号を発生し後処理制御部21へ出力するセンサである。
【0053】
穿孔部24は、画像形成装置1から搬入された用紙を幅整合し、用紙の所定位置にパンチ穴を穿孔する。
【0054】
図1、2に示す搬送部25は、搬送ローラ、搬送ベルト及びこれらを駆動するモータ等により構成され、後処理制御部21からの指示に従って、画像形成装置1から搬入された用紙を搬送し、くるみ製本装置3へ送出する。
【0055】
シリアル通信部26は、シリアル通信I/F等により構成され、後処理装置2とくるみ製本装置3の間でのシリアル通信によるデータ送受信を制御する。
【0056】
次に、くるみ製本装置3の内部構成について説明する。
図1、2に示すように、くるみ製本装置3は、制御部31、シリアル通信部32、搬送部33、サブコンパイル部34、クランプ部35、糊塗布部36、角背成形部37、冊子収容部38等により構成される。各部はバスにより制御部31に接続されている。
【0057】
制御部31は、CPU、ROM、RAM等により構成される。制御部31のCPUは、ROMに記憶されているシステムプログラムや各種処理プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って、くるみ製本装置3各部の動作を集中制御する。
【0058】
シリアル通信部32は、シリアル通信I/F等により構成され、後処理装置2とくるみ製本装置3との間でのシリアル通信によるデータ送受信を制御する。
【0059】
搬送部33は、後処理装置2から搬入された用紙を排出トレイT1、サブコンパイル部34、又は角背成形部37に搬送する。
サブコンパイル部34は、後処理装置2から搬入された画像形成済みの用紙を1部分の用紙の束としてスタック集積する。
クランプ部35は、サブコンパイル部34においてスタック集積された用紙を取得して集積し、所定枚数に到達した時点でクランプ(固める)処理を実施する。
糊塗布部36は、装置後方側に位置しており、糊塗布時に前進し、後退する時にクランプ処理された用紙束の下部に糊を塗布する。
角背成形部37は、クランプ部35の下方に位置しており、後処理装置2から供給された表紙の用紙を載せて上昇し、糊が塗布された用紙束の下部に表紙を貼り付け、用紙束に貼付された表紙を角背に成形した後、成形された冊子を冊子収容部38に搬送する。
冊子収容部38は、完成した冊子を搭載する。
【0060】
ホストコンピュータ4は、キーボード、マウス等により構成される操作部、LCD等により構成される表示部、ホストコンピュータ4を通信ネットワークNに接続するための通信部、画像データが記憶された記憶部等を備えたPC(Personal Computer)等の端末装置である。ホストコンピュータ4は、操作部を介して画像や画像形成条件(例えば、くるみ製本設定等)が入力されると、設定条件を設定情報として画像データに付加し、通信部を介して画像形成装置1に送信する。
【0061】
次に、動作について説明する。
図7に、くるみ製本モード設定時に画像形成装置1の制御部11により実行されるくるみ製本モード処理を示す。当該処理は、くるみ製本モード設定時に入力部13aによりコピーボタンB2が押下され、画像読取部14による原稿画像の読み取りが開始された際、或いは、ホストコンピュータ4からネットワーク通信部19を介して介して原稿の画像データの入力が開始された際に実行される処理である。なお、本実施の形態においては、原稿の画像データとして、表紙画像データ61がはじめに入力され、続いて各ページの本文画像データ62が入力されることとする。
【0062】
まず、画像読取部14又はネットワーク通信部19により表紙画像データ61が入力される(ステップS1)。入力された表紙画像データ61は画像データ記憶部18に記憶される。
【0063】
次いで、画像読取部14又はネットワーク通信部19により本文画像データ62が1ページ分入力される(ステップS2)。入力された本文画像データ62は、ページ番号(通しページ番号、分冊ページ番号)が付与されて画像データ記憶部18に記憶される。分冊ページ番号は、分冊が生じた次に入力されたページ番号を1として付与する番号である。
【0064】
次いで、入力された本文画像データ62が最終原稿であるか否かが判断され、最終原稿ではないと判断されると(ステップS3;NO)、入力された本文画像データ62がくるみ製本1冊あたりの上限枚数に到達したか否かが判断される(ステップS4)。ここで、上限枚数に到達したか否かは、ステップS2で入力された本文画像データ62の分冊ページ番号と、くるみ製本モード設定画面131の設定部131dで設定された1冊あたりの総ページ数又は総枚数とに基づき判断される。例えば、設定部131dにおいて総ページ数が設定された場合、ステップS2で入力された本文画像データ62の分冊ページ番号が設定された総ページ数に到達した場合に、上限枚数に到達したと判断される。設定部131dにおいて総枚数が設定されている場合には、ステップS2で入力された本文画像データ62の分冊ページ番号を2で除算して得られた値が設定された総枚数に到達した場合に、上限枚数に到達したと判断される。また、例えば、くるみ製本上限設定として製本処理限界枚数が設定されている場合、ステップS2で入力された本文画像データ62の分冊ページ番号を2で除算して得られた値が製本処理限界枚数に到達した場合に、上限枚数に到達したと判断される。
入力された本文画像データ62がくるみ製本1冊あたりの上限枚数に到達していないと判断されると(ステップS4;NO)、処理はステップS2に戻る。
【0065】
一方、入力された本文画像データ62がくるみ製本1冊あたりの上限枚数に到達したと判断されると(ステップS4;YES)、分冊処理が必要であると判断され、ステップS5以降の分冊処理に移行する。
【0066】
ステップS5においては、分冊時にくるみ製本モードをキャンセルする設定がされているか否かが判断され、キャンセルする設定がされていないと判断されると(ステップS5;NO)、該当する分冊(先頭分冊、中間分冊又は最終分冊)の表表紙及び裏表紙とも画像種類に表紙画像が設定されているか否かが判断される。表表紙及び裏表紙とも画像種類に表紙画像が設定されていると判断されると(ステップS6;YES)、処理はステップS8に移行する。
【0067】
該当する分冊の表表紙又は裏表紙の何れかに表紙画像以外の画像種類が設定されていると判断されると(ステップS6;NO)、設定部131aにおいて表表紙に設定された画像の種類及び裏表紙に設定された画像の種類に基づき、表紙画像データが作成され(ステップS7)、処理はステップS8に移行する。
ステップS7においては、具体的には、入力された表紙画像データ61と同じサイズの画像データであって、その画像データの表表紙領域610(図5参照)に対応する領域に表表紙として設定された画像種類の画像が配置され、裏表紙領域611(図5参照)に対応する領域に裏表紙として設定された画像種類の画像が配置された表紙画像データが作成される。例えば、表表紙として設定された画像種類が表紙画像の場合は、表紙画像データ61の表表紙領域610の画像が表表紙領域610に対応する領域に配置される。表表紙として設定された画像種類が本文画像である場合は、分冊ページ番号が1の本文画像データ62の画像が表表紙領域610に対応する領域に配置される。表表紙として設定された画像種類が白紙ページである場合には、白紙画像(例えば、濃度が0のデータ)が表表紙領域610に対応する領域に配置される。裏表紙として設定された画像種類が表紙画像の場合は、表紙画像データ61の裏表紙領域611の画像が裏表紙領域611に対応する領域に配置される。裏表紙として設定された画像種類が本文画像である場合は、分冊ページ番号が最大の本文画像データ62の画像が裏表紙領域611に対応する領域に配置される。裏表紙として設定された画像種類が白紙画像である場合には、白紙画像データ(例えば、濃度が0のデータ)が裏表紙領域611に対応する領域に配置される。
【0068】
ステップS8においては、表紙画像データ(入力された表紙画像データ61又は作成された表紙画像データ)の画像形成順番が1に決定され、それに続いて分冊ページ番号の昇順に画像形成順番が決定され(ステップS8)、画像形成部15により、決定された画像形成順番に従って、分冊一冊分の画像形成が行われる(ステップS9)。具体的には、まずくるみ表紙収納トレイとして設定された給紙トレイから用紙が搬送され、搬送された用紙に表紙画像データに基づく表紙画像が形成され、次いで、本文画像データ62のサイズに応じたサイズの用紙が収納された給紙トレイから用紙が順次搬送され、搬送された用紙に本文画像データ62に基づく本文画像が順次形成され、分冊一冊分の画像形成が行われる。画像形成された用紙は順次後処理装置2に搬送される。
【0069】
画像形成が開始されると、分冊時自動パンチ穴あけ機能が有効に設定されているか否かが判断され、有効に設定されていないと判断されると(ステップS10;NO)、後処理制御部21及び制御部31にくるみ製本指示が出力され、後処理装置2において画像形成装置1から搬入された用紙がそのままくるみ製本装置3に搬送され、くるみ製本処理される(ステップS12)。分冊時自動パンチ穴あけ機能が有効に設定されていると判断されると(ステップS10;YES)、後処理制御部21にパンチ穴あけ処理の指示が出力されるとともに制御部31にくるみ製本指示が出力され、後処理装置2において画像形成装置1から搬送された用紙に穿孔部24によりパンチ穴あけ処理が施され(ステップS11)、次いで、くるみ製本装置3に搬送され、パンチ穴あけ処理済みの用紙がくるみ製本処理され(ステップS12)、処理はステップS19に移行する。
【0070】
一方、ステップS5において、分冊時にくるみ製本モードをキャンセルする設定がされていると判断されると(ステップS5;YES)、該当する分冊(先頭分冊、中間分冊又は最終分冊)の表表紙及び裏表紙とも画像種類として本文画像が設定されているか否かが判断される。表表紙及び裏表紙とも本文画像が設定されていると判断されると(ステップS13;YES)、処理はステップS15に移行する。
【0071】
該当する分冊の表表紙又は裏表紙の何れかに本文画像以外の画像種類が設定されていると判断されると(ステップS13;NO)、設定部131aにおいて設定された画像の種類に基づき、本文画像の先頭ページ及び最終ページに割り当てる画像データが作成され(ステップS14)、処理はステップS15に移行する。
ステップS14においては、表表紙の画像種類として表紙画像が設定されている場合には、先頭ページに割り当てる画像データとして、表紙画像データ61の表表紙領域610の画像を用いて、入力された本文画像データ62と同じサイズの画像データが作成される。裏表紙の画像種類として表紙画像が設定されている場合には、最終ページに割り当てる画像データとして、表紙画像データ61の裏表紙領域611の画像を用いて、入力された本文画像データ62と同じサイズの画像データが作成される。表表紙の画像種類として白紙画像が設定されている場合には、先頭ページに割り当てる画像データとして、入力された本文画像データ62と同じサイズの白紙画像データ(例えば、濃度が0のデータ)が作成される。裏表紙の画像種類として白紙画像が設定されている場合には、最終ページに割り当てる画像データとして、入力された本文画像データ62と同じサイズの白紙画像データが作成される。
【0072】
ステップS15においては、本文画像を形成するための画像データの画像形成順番が決定される。例えば、ステップS14で先頭ページの画像データが作成された場合には、本文画像の先頭ページに作成された先頭ページの画像データが割り当てられ、続いて本文画像データ62の分冊ページ番号の昇順に画像形成順番が決定され、最終ページの画像データが作成された場合には、本文画像の最終ページに作成された最終ページの画像データが割り当てられることにより、画像形成順番が決定される。表表紙、裏表紙とも本文画像が設定されている場合には、ステップS14において画像データは作成されないので、そのまま本文画像データ62の分冊ページ番号の昇順に画像形成順番が決定される。
【0073】
画像形成順番が決定されると、画像形成部15により、決定された画像形成順番に従って、分冊一冊分の画像形成が行われる(ステップS16)。具体的には、本文画像データ62のサイズに応じたサイズの用紙が収納された給紙トレイから用紙が順次搬送され、搬送された用紙に画像形成順番に従って本文画像が順次形成され、分冊一冊分の画像形成が行われる。画像形成された用紙は順次後処理装置2に搬送される。
【0074】
画像形成が開始されると、後処理制御部21にパンチ穴あけ処理の指示が出力され、後処理装置2の穿孔部24により、画像形成装置1から搬入された用紙にパンチ穴あけ処理が実行される(ステップS17)。そして、後処理制御部21を介して制御部31に排出トレイT1への排出指示が出力され、パンチ穴あけ処理された用紙が搬送路R1を介して排出トレイT1に順次排出され(ステップS18)、処理はステップS19に移行する。
【0075】
ステップS19においては、最終分冊までの処理が終了したか否かが判断され、最終分冊までの処理が終了していないと判断されると(ステップS19;NO)、処理はステップS2に戻る。最終分冊までの処理が終了したと判断されると(ステップS19;YES)、本処理は終了する。
【0076】
一方、ステップS3において、入力された本文画像データ62が最終原稿であると判断されると(ステップS3;YES)、分冊処理が実行されたか否かが判断され、実行されたと判断されると(ステップS20;YES)、処理はステップS5に移行し、最終分冊について、ステップS5以降の処理が実行される。分冊処理が実行されていないと判断されると(ステップS20;NO)、画像形成部15により、画像データの入力順に用紙に順次画像が形成され、一冊分の画像形成が行われる(ステップS21)。そして、後処理制御部21及び制御部31にくるみ製本指示が出力され、後処理装置2により画像形成装置1から搬入された用紙がそのままくるみ製本装置3に搬送され、くるみ製本装置3においてくるみ製本処理され(ステップS22)、本処理は終了する。
【0077】
以上説明したように、画像形成システム100によれば、くるみ製本時に分冊すべき場合の各分冊の表表紙及び裏表紙の画像の種類を設定するための設定部131aを有し、本文画像データ62が入力される毎に、くるみ製本の上限枚数に到達したか否かが判断され、到達したと判断されると、分冊処理に移行し、設定部131bにおいて分冊時のくるみ製本モードキャンセルが設定されていない場合、設定部131aにおける設定に応じて、入力された表紙画像データ61又は設定部131aにより設定された表表紙及び裏表紙の画像の種類に基づき作成する表紙画像データと、入力された本文画像データとを用いて、画像形成部15により分冊一冊分の表紙画像及び本文画像の画像形成が行われ、くるみ製本装置3においてくるみ製本処理される。
【0078】
従って、くるみ製本モード時に本文部の枚数が上限枚数以上となり、分冊となっても、各分冊にくるみ製本することが可能となる。また、各分冊の表表紙及び裏表紙には、設定部131aにおいて設定された種類の画像を形成するので、各分冊の表表紙及び裏表紙をユーザが所望する種類の画像とすることが可能となる。
【0079】
また、くるみ製本モード時に分冊となった場合にくるみ製本をキャンセルするか否かを設定する設定部131bを有し、設定部131bによりくるみ製本をキャンセルする設定がされている場合には、各分冊毎に、本文画像データの先頭ページに設定部131aにより表表紙として設定された種類の画像データが割り当てられ、最終ページに設定部131bにより裏表紙として設定された種類の画像データが割り当てられ、画像形成部15により表表紙として設定された種類の画像及び裏表紙として設定された種類の画像を含む分冊1冊分の本文画像が順次形成され、排出トレイに排出される。
【0080】
従って、くるみ製本モード時に本文部の枚数が上限枚数以上となり分冊となった場合にくるみ製本をキャンセルすることができ、各分冊の先頭ページと最終ページをユーザにより設定された種類の画像とすることが可能となる。
【0081】
また、分冊となる場合には、用紙にパンチ穴を形成することが可能であるので、ユーザによる合冊作業を容易にすることが可能となる。
【0082】
また、くるみ製本1冊当たりの総ページ数又は総枚数を設定する設定部131dを有するので、ユーザがくるみ製本1冊当たりの上限を設定することが可能となる。
【0083】
また、設定部131aにおいて設定可能な各分冊の表表紙及び裏表紙の画像の種類には、表紙画像が含まれるので、各分冊の表表紙又は裏表紙の画像をくるみ製本の表紙として入力された画像とすることができる。
【0084】
また、設定部131aにおいて設定可能な各分冊の表表紙及び裏表紙の画像の種類には、本文画像が含まれるので、例えば、分冊時のくるみ製本をキャンセルした場合に、本文のみを画像形成することができ、表紙用のページを節約することが可能となる。
【0085】
また、設定部131aにおいて設定可能な各分冊の表表紙及び裏表紙の画像の種類には、白紙画像が含まれるので、例えば、表紙用の白紙を糊付けして貼り合わせ、合冊することが容易となる。
【0086】
また、表紙用として入力された表紙画像データ61の表表紙領域610又は裏表紙領域611の何れかを用いて表紙を作成することも可能となる。
【0087】
なお、上記実施の形態における記述内容は、本発明に係る画像形成システム100の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
【0088】
例えば、上記実施の形態においては、くるみ製本モードにおける各種設定は操作部13により行うこととして説明したが、ホストコンピュータ4の操作部において設定し、画像形成装置1に送信するようにしてもよい。
【0089】
その他、画像形成システム100を構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の実施の形態における画像形成システムの断面構成を模式的に示す図である。
【図2】図1の画像形成システムの機能的構成を示すブロック図である。
【図3】図2の操作部の構成例を示す図である。
【図4】くるみ製本された冊子の概略を示す図である。
【図5】くるみ製本された冊子を作成するのに用いられる画像データの一例を示す図である。
【図6】くるみ製本モード設定画面の一例を示す図である。
【図7】図2の画像形成装置の制御部により実行されるくるみ製本モード処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0091】
100 画像形成システム
1 画像形成装置
11 制御部
12 シリアル通信部
13 操作部
13a 入力部
13b 表示部
14 画像読取部
15 画像形成部
41 感光体ドラム
42 帯電部
43 LD
44 現像部
45 転写部
46 クリーニング部
47 定着部
48 搬送ローラ
49 搬送ベルト
401 搬送路切換板
402 両面搬送ユニット
403 排紙ローラ
16 用紙収納部
16a 有無検知部
16b 紙サイズ検知部
17 給送部
18 画像データ記憶部
19 ネットワーク通信部
2 後処理装置
21 後処理制御部
22 シリアル通信部
23 検知部
24 穿孔部
25 搬送部
26 シリアル通信部
3 くるみ製本装置
31 制御部
32 シリアル通信部
33 搬送部
34 サブコンパイル部
35 クランプ部
36 糊塗布部
37 角背成形部
38 冊子収容部
T1 排出トレイ
51 表紙部
52 本文部
53 表表紙
54 背表紙
55 裏表紙
61 表紙画像データ
610 表表紙領域
611 裏表紙領域
62 本文画像データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された表紙画像データ及び本文画像データに基づいて用紙上に表紙画像及び本文画像を形成する画像形成部と、前記表紙画像が形成された用紙及び前記本文画像が形成された用紙をくるみ製本処理するくるみ製本装置と、を備えた画像形成システムにおいて、
くるみ製本時に分冊すべき場合に各分冊の表表紙及び裏表紙の画像の種類を設定する第1の設定部を有する操作部と、
前記入力された本文画像データに基づいて、くるみ製本時に分冊にする必要があるか否かを判断し、分冊にする必要があると判断した場合に、各分冊毎に、前記第1の設定部による設定に応じて、前記入力された表紙画像データ又は前記第1の設定部により設定された表表紙及び裏表紙の画像の種類に基づき作成する表紙画像データと、前記各分冊を構成する本文画像データとを用いて、前記画像形成部により前記設定された画像の種類に応じた表紙画像及び本文画像を形成させ、前記表紙画像が形成された用紙及び前記本文画像が形成された用紙を前記くるみ製本装置によりくるみ製本処理させる制御部と、
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記操作部は、更に、前記制御部においてくるみ製本時に分冊にする必要があると判断された場合にくるみ製本をキャンセルするか否かを設定する第2の設定部を有し、
前記制御部は、くるみ製本時に分冊にする必要があると判断した場合に、前記第2の設定部によりくるみ製本をキャンセルする設定がされたか否かを判断し、くるみ製本をキャンセルする設定がされたと判断した場合に、各分冊毎に、前記各分冊を構成する本文画像データの先頭ページに前記第1の設定部により表表紙として設定された種類の画像データを割り当て、最終ページに前記第1の設定部により裏表紙として設定された種類の画像データを割り当てて、前記画像形成部により前記表表紙として設定された種類の画像及び裏表紙として設定された種類の画像を含む本文画像を形成させ、排出トレイに排出させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記画像形成部において画像が形成された用紙にパンチ穴を形成する穿孔部を備え、
前記制御部は、くるみ製本時に分冊にする必要があると判断した場合に、前記画像形成部において画像が形成された用紙に前記穿孔部によりパンチ穴を形成させることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記画像形成部において画像が形成された用紙にパンチ穴を形成する穿孔部を備え、
前記制御部は、くるみ製本時に分冊にする必要があると判断し、かつ、前記第2の設定部によりくるみ製本をキャンセルする設定がされたと判断した場合に、前記画像形成部において画像が形成された用紙に前記穿孔部によりパンチ穴を形成させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記入力された本文画像データの数が予め定められた製本処理可能枚数以上である場合に、くるみ製本時に分冊にする必要があると判断することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記操作部は、更に、くるみ製本1冊当たりの総ページ数又は総枚数を設定する第3の設定部を有し、
前記制御部は、前記入力された本文画像データの数に基づき、1冊当たりの総ページ数が前記第3の設定部により設定された総ページ数以上となるか又は1冊当たりの総枚数が前記第3の設定部により設定された総枚数以上となると判断した場合に、くるみ製本時に分冊にする必要があると判断することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記第1の設定部により設定可能な各分冊の表表紙及び裏表紙の画像の種類には、前記表紙画像データとして入力される画像が含まれることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の画像形成システム。
【請求項8】
前記第1の設定部により設定可能な各分冊の表表紙及び裏表紙の画像の種類には、前記各分冊の本文画像データとして入力される画像が含まれることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の画像形成システム。
【請求項9】
前記第1の設定部により設定可能な各分冊の表表紙及び裏表紙の画像の種類には、白紙画像が含まれることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の画像形成システム。
【請求項10】
前記制御部は、前記第1の設定部により表表紙又は裏表紙の何れか一方に前記表紙画像データとして入力された画像が設定されている場合に、前記入力された表紙画像データの部分領域の画像を用いて新たに表紙画像データを作成することを特徴とする請求項7に記載の画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−281623(P2008−281623A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−123462(P2007−123462)
【出願日】平成19年5月8日(2007.5.8)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】