説明

画像形成装置及びトナー消費方法

【課題】画像品質を向上することができる画像形成装置及びトナー消費方法を提供する。
【解決手段】露光設定に応じた露光を行って像担持体上に静電潜像を形成する露光部と、現像設定に応じた現像を行って静電潜像をトナーで現像する現像部に、現像可能な量のトナーがあるか否かを判定する第1残量判定部211と、トナーを現像部に補給する補給部に、補給可能な量のトナーがあるか否かを判定する第2残量判定部203と、補給部に補給可能な量のトナーがないと判定された場合に、露光設定及び現像設定をトナー消費用の設定に切り替える第1切替部213と、現像部に現像可能な量のトナーがないと判定された場合に、露光設定及び現像設定を印刷用の設定に切り替える第2切替部215と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及びトナー消費方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置では、現像部内に貯留されているトナー、例えば非磁性一成分現像方式に用いられるトナーは、現像部内の規制ブレードや供給ローラとの摩擦により帯電している。但し、現像部内に貯留されているトナーの中には、トナー表面の添加剤の剥離・埋没やトナー同士の癒着などが原因で逆帯電しているものもある。
【0003】
逆帯電トナーは、現像に用いられると、トナーかぶりと呼ばれる画像不良を引き起こしてしまう。また、現像に用いられなかった逆帯電トナーは、現像部内、例えば現像部内の現像ローラ周辺に滞留・蓄積し、現像部内のトナー残量が少なくなったときのトナーかぶり悪化の原因となっている。
【0004】
このため、トナー消費率から逆帯電トナー量を推測し、トナー消費率に応じたタイミングでパッチ画像を形成することで、現像部内に滞留・蓄積している逆帯電トナーを消費する(現像部外に排出する)技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したような従来技術では、逆帯電トナー量は、トナー消費率からの推測値であるため、実際の逆帯電トナー量との間には誤差がある。このため、トナー消費率に応じたタイミングでパッチ画像を形成しても、一部の逆帯電トナーが現像部に滞留・蓄積したままとなってしまう場合があり、その量は時間経過とともに増加してしまい、画像品質の低下を招いてしまう。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、画像品質を向上することができる画像形成装置及びトナー消費方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様にかかる画像形成装置は、露光設定に応じた露光を行って像担持体上に静電潜像を形成する露光部と、現像設定に応じた現像を行って前記静電潜像をトナーで現像する現像部に、現像可能な量のトナーがあるか否かを判定する第1残量判定部と、トナーを前記現像部に補給する補給部に、補給可能な量のトナーがあるか否かを判定する第2残量判定部と、前記補給部に補給可能な量のトナーがないと判定された場合に、前記露光設定及び前記現像設定をトナー消費用の設定に切り替える第1切替部と、前記現像部に現像可能な量のトナーがないと判定された場合に、前記露光設定及び前記現像設定を印刷用の設定に切り替える第2切替部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の別の態様にかかるトナー消費方法は、露光部が、露光設定に応じた露光を行って像担持体上に静電潜像を形成する露光ステップと、第1残量判定部が、現像設定に応じた現像を行って前記静電潜像をトナーで現像する現像部に現像可能な量のトナーがあるか否かを判定する第1残量判定ステップと、第1切替部が、前記補給部に補給可能な量のトナーがないと判定された場合に、前記露光設定及び前記現像設定をトナー消費用の設定に切り替える第1切替ステップと、第2残量判定部が、トナーを前記現像部に補給する補給部に補給可能な量のトナーがあるか否かを判定する第2残量判定ステップと、第2切替部が、前記現像部に現像可能な量のトナーがないと判定された場合に、前記露光設定及び前記現像設定を印刷用の設定に切り替える第2切替ステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、画像品質を向上することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本実施形態の印刷装置の一例を示す機械的構成図である。
【図2】図2は、本実施形態の作像部及び補給部の一例を示す機械的構成図である。
【図3】図3は、本実施形態の印刷装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図4】図4は、本実施形態の印刷装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【図5】図5は、本実施形態の印刷装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】図6は、本実施形態のモード判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】図7は、本実施形態の補給部用のトナーエンプティ判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】図8は、本実施形態のトナー消費用の設定処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】図9は、本実施形態の現像部用のトナーエンプティ判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】図10は、本実施形態の印刷用の設定処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら、本発明にかかる画像形成装置及びトナー消費方法の実施形態を詳細に説明する。以下の実施形態では、本発明の画像形成装置を電子写真方式のカラー印刷装置、具体的には、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、及びイエロー(Y)の4色の画像を形成する印刷装置に適用した場合を例に取り説明するが、これに限定されるものではない。本発明の画像形成装置は、電子写真方式で画像を形成する装置であれば、カラー、モノクロを問わず適用でき、例えば、電子写真方式のファクシミリ装置、複写機、及び複合機(MFP:Multifunction Peripheral)などにも適用できる。なお、複合機とは、印刷機能、複写機能、スキャナ機能、及びファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する装置である。
【0012】
まず、本実施形態の印刷装置の構成について説明する。
【0013】
図1は、本実施形態の印刷装置1の一例を示す機械的構成図である。図1に示すように、印刷装置1は、作像部10K、10C、10M、及び10Yと、補給部20K、20C、20M、及び20Yと、露光部30と、転写ベルト40と、駆動ローラ41と、テンションローラ42と、濃度センサ43と、給紙トレイ50と、給紙ローラ51と、レジストローラ52と、二次転写ローラ60と、廃トナーボックス61と、定着部70と、排紙ローラ80と、排紙台81と、両面ローラ82とを、備える。
【0014】
作像部10K、10C、10M、及び10Y、並びに補給部20K、20C、20M、及び20Yは、図1に示すように、転写ベルト40の移動方向(矢印S方向)の上流側から、K、C、M、Yの順番で転写ベルト40に沿って配置されている。このように本実施形態の印刷装置1では、いわゆるタンデム方式を用いているが、これに限定されるものではない。
【0015】
作像部10Kは、感光体11Kと、帯電器12Kと、現像部13Kと、一次転写ローラ18Kと、クリーナーブレード19Kとを、備える。作像部10K及び露光部30は、感光体11K上で作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、及びクリーニング工程)を行うことにより、感光体11K上にブラックのトナー画像を形成し、転写ベルト40に転写する。
【0016】
なお、作像部10C、10M、及び10Yは、いずれも作像部10Kと共通の構成要素を備えており、作像部10Cは、作像プロセスを行うことによりシアンのトナー画像を形成し、作像部10Mは、作像プロセスを行うことによりマゼンタのトナー画像を形成し、作像部10Yは、作像プロセスを行うことによりイエローのトナー画像を形成する。このため、以下では、作像部10Kの構成要素についての説明を主に行い、作像部10C、10M、及び10Yの構成要素については、作像部10Kの構成要素の符号に付したKに替えてそれぞれC、M、Yを付すに留め、その説明を省略する。また本実施形態では、トナーは、非磁性の1成分トナーを用いるものとするが、これに限定されるものではない。
【0017】
感光体11Kは、像担持体であり、図示せぬ駆動モータにより回転駆動される。
【0018】
まず、帯電工程では、感光体11Kに当接している帯電器12Kは、回転駆動されている感光体11Kの外周面を暗中にて一様に帯電する。
【0019】
続いて、露光工程では、露光部30は、露光設定に応じた露光を行って感光体11K上に静電潜像を形成する。具体的には、露光部30は、感光体11Kの帯電面をブラックに対応したレーザ光Lで露光し、感光体11Kの表面にブラックの色成分画像に対応した静電潜像を形成する。なお、露光部30は、感光体11Cについては、シアンに対応したレーザ光Lで露光し、感光体11Mについては、マゼンタに対応したレーザ光Lで露光し、感光体11Yについては、イエローに対応したレーザ光Lで露光する。
【0020】
続いて、現像工程では、現像部13Kは、現像設定に応じた現像を行って感光体11K上の静電潜像をブラックトナーで現像する。具体的には、現像部13Kは、現像部13K内に貯留しているブラックトナーを用いて感光体11K上に形成された静電潜像を現像し、感光体11K上にブラックのトナー画像を形成する。
【0021】
続いて、転写工程では、一次転写ローラ18Kは、感光体11K上に形成されたブラックのトナー画像を、感光体11Kと転写ベルト40とが接する一次転写位置で転写ベルト40に転写する。これにより、転写ベルト40上にブラックのトナー画像が形成される。なお、感光体11K上には、トナー画像の転写後においても未転写トナーが僅かながら残存する。
【0022】
続いて、クリーニング工程では、クリーナーブレード19Kは、感光体11K上に残存している未転写トナーを払拭する。
【0023】
転写ベルト40は、駆動ローラ41とテンションローラ42とに巻回されたエンドレスのベルトであり、駆動ローラ41が回転駆動することにより矢印S方向に無端移動する。転写ベルト40には、まず、作像部10Kによりブラックのトナー画像が転写され、続いて、作像部10Cによりシアンのトナー画像、作像部10Mによりマゼンタのトナー画像、作像部10Yによりイエローのトナー画像が順次重畳して転写される。これにより、転写ベルト40上にフルカラーのトナー画像が形成される。そして転写ベルト40は、形成されたフルカラーのトナー画像を、駆動ローラ41と二次転写ローラ60とが接する二次転写位置に搬送する。
【0024】
濃度センサ43は、転写ベルト40上に形成されたトナー画像の濃度を検知する。具体的には、濃度センサ43は、転写ベルト40を所定の光量の光で照射し、トナー画像又は転写ベルト40からの反射光の光量を読み取ることで、転写ベルト40上に形成されたトナー画像の濃度を検知する。転写ベルト40上の表面粗さ状態は、転写ベルト40上にトナー画像が形成されているか否かで異なり、この結果、転写ベルト40からの反射光の光量も異なる。このため、上記方法で、現像部13K、13C、13M、及び13Yのうちのチェック対象の現像部がトナーエンプティを起こしているか否かを判定することもできる。
【0025】
給紙トレイ50には、複数の記録紙が重ね合わせて収容される。給紙ローラ51は、給紙トレイ50の最上部に位置する記録紙に当接されており、回転駆動することにより当接している記録紙を給紙する。レジストローラ52は、給紙ローラ51により給紙された記録紙を、転写ベルト40により搬送されるフルカラーのトナー画像と二次転写位置で重なり合うタイミングで二次転写位置に送り出す。
【0026】
二次転写ローラ60は、転写ベルト40により搬送されたフルカラーのトナー画像を、レジストローラ52により送り出された記録紙上に二次転写位置で一括転写する。
【0027】
廃トナーボックス61は、転写ベルト40に形成されたパターンや記録紙に転写されずに転写ベルト40に残ったトナーを回収する。
【0028】
定着部70は、フルカラーのトナー画像が転写された記録紙を加熱及び加圧することにより、フルカラーのトナー画像を記録紙に定着する。
【0029】
排紙ローラ80は、定着部70によりフルカラーのトナー画像が定着された記録紙を排紙台81に排紙する。なお、両面印刷を行う場合、排紙ローラ80は、当該記録紙が排紙ローラ80を通過する直前で逆回転することにより、当該記録紙を両面ローラ82に搬送する。
【0030】
両面ローラ82は、排紙ローラ80から搬送された記録紙を再びレジストローラ52まで搬送する。レジストローラ52に搬送された記録紙は、レジストローラ52から再給紙され、二次転写ローラ60により前回と逆側の面にトナー画像が転写され、定着部70により定着され、排紙ローラ80により排紙台81に排紙される。
【0031】
図2は、本実施形態の補給部20K及び作像部10Kの一例を示す機械的構成図である。補給部20Kは、現像部13Kに脱着可能なトナーカートリッジであり、補給用のブラックトナーを収容している。補給部20Kは、現像部13K内のブラックトナーの残量が一定量未満になると、図示せぬトナー補給モータが駆動されることによって、現像部13Kにブラックトナーを補給する。なお、補給部20C、20M、及び20Yは、収容しているトナー色は異なるが、いずれも補給部20Kと共通の構成要素を備えており、補給部20Kと同様の動作を行う。
【0032】
現像部13Kは、図2に示すように、現像ローラ14Kと、供給ローラ15Kと、規制ブレード16Kと、残量センサ17Kとを、備える。現像ローラ14Kは、現像工程では、現像ローラ14K表面上のブラックトナーを用いて、感光体11K上の静電潜像を可視像化する。供給ローラ15Kは、現像ローラ14Kに回転可能に当接されており、現像部13K内に貯留されているブラックトナーを現像ローラ14Kに供給する。規制ブレード16Kは、現像ローラ14Kに当接されることにより、現像ローラ14K表面上のブラックトナーの層厚を所定量に制御し、同時に、現像ローラ14K表面上のブラックトナーを摩擦荷電する。
【0033】
残量センサ17Kは、現像部13K内に貯留されているブラックトナーの残量を検知するセンサであり、現像部13K内に一定量のブラックトナーが貯留されているか否かを検知する。本実施形態では、残量センサ17Kは、光センサであり、一定量のトナーがあればHighを出力し、一定量のトナーがなければLowを出力するものとするが、これに限定されるものではない。例えば、残量センサ17Kは、圧電振動素子を用いた粉体検知センサなどであってもよい。また例えば、残量センサ17Kは、デジタル値ではなくアナログ電圧値を出力してもよい。
【0034】
また、現像部13K内に貯留されているブラックトナーの残量が一定量未満になると、補給部20Kから現像部13Kにブラックトナーが補給されるため、残量センサ17Kは、補給部20Kのトナーエンプティの検知にも用いられる。例えば、残量センサ17Kが一定時間以上Lowを出力していれば、補給部20Kがトナーエンプティであると判断できる。
【0035】
なお、現像部13C、13M、及び13Yは、現像に用いるトナー色は異なるが、いずれも現像部13Kと共通の構成要素を備えており、現像部13Kと同様の動作を行う。
【0036】
また、以下の説明では、作像部10K、10C、10M、及び10Yを各々区別する必要がない場合、単に作像部10と称する場合があり、感光体11K、11C、11M、及び11Yを各々区別する必要がない場合、単に感光体11と称する場合があり、現像部13K、13C、13M、及び13Yを各々区別する必要がない場合、単に現像部13と称する場合があり、現像ローラ14K、14C、14M、及び14Yを各々区別する必要がない場合、単に現像ローラ14と称する場合があり、補給部20K、20C、20M、及び20Yを各々区別する必要がない場合、単に補給部20と称する場合がある。
【0037】
図3は、本実施形態の印刷装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。印刷装置1は、操作パネルI/F101と、操作パネル103と、NVRAM(Non Volatile Random Access Memory)105K、105C、105M、及び105Yと、外部I/F107と、画像処理IC109と、I/O111と、ROM(Read Only Memory)113と、RAM115と、CPU(Central Processing Unit)117とを、備えており、これらの各デバイスは、システムバス119を介して互いに接続されている。また印刷装置1は、残量センサ17K、17C、17M、及び17Y、駆動モータ121、並びに濃度センサ43などの電装品や、高圧出力部123なども備えている。
【0038】
操作パネルI/F101は、操作パネル103とシステムバス119とのインタフェースである。操作パネル103は、操作パネルI/F101を介してCPU117に対して印刷装置1の各種モードの設定入力を行う。
【0039】
NVRAM105K、105C、105M、105Yは、それぞれ、補給部20K、20C、20M、20Yに搭載されており、搭載されている補給部20のトナーを用いて印刷した印刷枚数と、搭載されている補給部20のトナー消費量とを記憶する。
【0040】
外部I/F107は、ホストコンピュータなどの外部装置(図示省略)との通信I/Fである。
【0041】
画像処理IC109は、露光設定が印刷用の設定であれば、コントローラ(図示省略)により生成されたブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローの画像データを取得し、露光部30に送信する。これにより、露光部30は、感光体11K、11C、11M、及び11Yそれぞれに対して、対応する色の画像データに基づく静電潜像を形成するための露光を行う。また画像処理IC109は、取得したブラック、シアン、マゼンタ、イエローの画像データの画素数をそれぞれカウントする。また画像処理IC109は、露光設定がトナー消費用の設定であれば、消費対象のトナー色の所定の画像パターンを生成して露光部30に送信する。本実施形態では、画像処理IC109は、所定の画像パターンとしてベタ画像のパターンを生成するものとする。これにより、露光部30は、消費対象のトナー色に対応する感光体11に対して、当該消費対象のトナー色のベタ画像のパターンに基づく静電潜像を形成するための露光を行う。つまり、露光部30は、感光体11の全面を露光する。このため、露光部30は、画像処理IC109の露光設定がトナー消費用の設定である場合、印刷用の露光(露光設定が印刷用の設定である場合の露光)よりも感光体11の露光面積が多くなる露光を行うことになる。
【0042】
I/O111は、残量センサ17K、17C、17M、及び17Y、駆動モータ121、並びに濃度センサ43などの電装品や、高圧出力部123などとシステムバス119とのインタフェースである。駆動モータ121は、作像部10K、10C、10M、及び10Y、並びに駆動ローラ41などの駆動源である。
【0043】
高圧出力部123には、現像設定が印刷用の設定であれば、I/O111から、デューティ比が印刷に適したトナー付着量となる電圧値に設定されたPWM(Pulse Width Modulation)信号がトナー色毎に入力される。なお、トナー付着量は印刷装置の使用環境によって変動し、トナー付着量によって印刷出力の色が変化してしまうため、詳細な説明は省略するが、電圧値は、印刷装置1の使用環境などを考慮した制御で決定される。そして高圧出力部123は、入力されたPWM信号のデューティ比分の電圧値をトナー色に対応する現像ローラ14に出力し、当該電圧値が示す電圧で現像ローラ14を印加する。これにより、現像ローラ14K、14C、14M、14Yは、それぞれ、対応する感光体11上の静電潜像が形成されている部位に、印刷に適した量のトナーを付着させ、静電潜像を現像する。一方、高圧出力部123には、現像設定がトナー消費用の設定であれば、I/O111から、デューティ比が現像用の最大電圧値に設定されたPWM(Pulse Width Modulation)信号が入力される。そして高圧出力部123は、入力されたPWM信号のデューティ比分の電圧値を消費対象のトナー色に対応する現像ローラ14に出力する。これにより、現像ローラ14は、対応する感光体11上の静電潜像が形成されている部位に、現像ローラ14表面上の対応する箇所のトナーを全て付着させ、静電潜像を現像する。このため、現像部13は、現像設定がトナー消費用の設定である場合、印刷用の現像(現像設定が印刷用の設定である場合の現像)よりも感光体11に付着するトナー量が多くなる現像を行うことになる。なお現像設定は、CPU117がRAM115上で管理している。
【0044】
ROM113は、CPU117により実行される制御プログラムなどを記憶する。RAM115は、CPU117の主メモリ及びワークエリアなどに利用され、具体的には、NVRAM105K、105C、105M、及び105Y並びにROM113に記憶されているデータの展開領域や、残量センサ17K、17C、17M、及び17Y並びに濃度センサ43により検知されたデータの一時格納領域などに用いられる。なお、RAM115は、増設ポート(図示省略)に接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することができる。CPU117は、ROM113に記憶されている制御プログラムなどに基づいて、システムバス119に接続されている各デバイスとのアクセスを総括的に制御するとともに、I/O111を介して接続されている各電装品や高圧出力部123などとの入出力を制御する。またCPU117は、外部I/F107を介してホストコンピュータなどの外部装置と通信する。
【0045】
図4は、本実施形態の印刷装置1の機能構成の一例を示すブロック図である。印刷装置1は、モード判定部201と、第2残量判定部203と、記憶部205と、消費率算出部207と、主制御部209と、第1残量判定部211と、第1切替部213と、第2切替部215とを、備える。本実施形態では、モード判定部201、第1残量判定部203、消費率算出部207、主制御部209、第2残量判定部211、第1切替部213、及び第2切替部215は、CPU117により実現され、記憶部205は、NVRAM105K、105C、105M、及び105Yにより実現されるが、これに限定されるものではない。
【0046】
モード判定部201は、露光設定及び現像設定をトナー消費用の設定に切り替えるトナー消費モードであるか否かを判定する。具体的には、モード判定部201は、操作パネル103により設定入力が行われたモードがトナー消費モードであるか否かを判定する。なお、印刷装置1は、モード判定部201を省略してもよい。
【0047】
第2残量判定部203は、補給部20K、20C、20M、20Yそれぞれに、補給可能な量のトナーがあるか否かを判定する。具体的には、第2残量判定部203は、残量センサ17K、17C、17M、及び17Yそれぞれの出力値から、対応する補給部20がトナーエンプティであるか否かを判定する。
【0048】
記憶部205は、補給部20K、20C、20M、及び20Yそれぞれの印刷枚数及びトナー消費量を記憶する。補給部20は、対応する現像部13に脱着可能であるため、記憶部205は、補給部20が対応する現像部13に取り付けられた以降のトナー消費量及び印刷枚数を記憶する。
【0049】
消費率算出部207は、記憶部205に記憶されている補給部20K、20C、20M、及び20Yそれぞれの印刷枚数及びトナー消費量を用いて、対応する補給部20のトナー消費率を算出する。例えば、消費率算出部207は、A4サイズの記録紙1枚あたりのトナー消費率であれば、数式(1)を用いて算出する。
【0050】
トナー消費率[%]=トナー消費量÷(A4サイズの全面ベタ画像のトナー消費量×印刷枚数) …(1)
【0051】
なお消費率算出部207は、記憶部205に記憶されている補給部20K、20C、20M、及び20Yそれぞれのトナー消費量を、当該消費量に画像処理IC109によりカウントされた対応する色の画像データの画素数を加算した値に更新する。更に消費率算出部207は、記憶部205に記憶されている補給部20K、20C、20M、及び20Yそれぞれの印刷枚数をインクリメントする。
【0052】
主制御部209は、露光設定及び現像設定を、第1切替部213にトナー消費用の設定に切り替えさせるか第2切替部215に印刷用の設定に切り替えさせるかを判断する。
【0053】
例えば、モード判定部201によりトナー消費モードであると判定され、第2残量判定部203により補給部20K、20C、20M、及び20Yのいずれかがトナーエンプティであると判定されたとする。この場合、主制御部209は、トナーエンプティである旨を第1切替部213に通知し、トナーエンプティのトナー色の露光設定及び現像設定をトナー消費用の設定に切り替えさせる。
【0054】
また例えば、モード判定部201によりトナー消費モードであると判定され、第2残量判定部203により補給部20K、20C、20M、及び20Yのいずれもトナーエンプティでないと判定されたとする。この場合、主制御部209は、消費率算出部207により算出された補給部20K、20C、20M、及び20Yのトナー消費率が閾値未満であるか否かを判定する。そして主制御部209は、補給部20K、20C、20M、及び20Yのいずれかのトナー消費率が閾値未満であれば、その旨を第1切替部213に通知し、トナー消費率が閾値未満のトナー色の露光設定及び現像設定をトナー消費用の設定に切り替えさせる。ここで、閾値は、トナー消費率とトナーかぶり状態との関係を示す実験結果などを基に設定できる。なお、トナー消費率が低いほど逆帯電トナー量が多くなる傾向にある。この実験結果では、トナー消費率が1%未満の場合に、トナーかぶり状態が所定レベル以上(ユーザが画像上に不具合が発生していると認識できるレベル)となる。このため本実施形態では、閾値を1%に設定するものとするが、これに限定されるものではない。
【0055】
また例えば、主制御部209は、第1切替部213から所定のトナー色のトナー消費用の設定の完了通知を受け付けると、当該トナー色の露光設定及び現像設定を、第2切替部215に印刷用の設定に切り替えさせる。
【0056】
また例えば、主制御部209は、第2残量判定部203により2以上の補給部20がトナーエンプティであると判定された場合、第1切替部213に当該2以上の補給部20のトナー色のうちの1のトナー色の露光設定及び現像設定をトナー消費用の設定に切り替えさせる。そして、主制御部209は、第1切替部213から当該1のトナー色のトナー消費用の設定の完了通知を受け付けた後、第1切替部213に当該2以上の補給部20のトナー色のうちの他のトナー色の露光設定及び現像設定をトナー消費用の設定に切り替えさせる。
【0057】
なお主制御部209は、トナー消費対象のトナー色の露光設定及び現像設定を第1切替部213にトナー消費用の設定に切り替えさせる場合、当該トナー色のトナー消費用の設定の完了通知を受け付けるまで、駆動モータ121を常時駆動し、トナー消費対象のトナー色の作像部10及び駆動ローラ41を常時駆動させる。但し、主制御部209は、給紙ローラ51による記録紙の給紙は行わせない。つまり、露光設定及び現像設定がトナー消費用の設定である場合、作像部10によるトナー画像の作像、作像されたトナー画像の転写ベルト40への転写、及び廃トナーボックス61による転写ベルト40上のトナー(トナー画像)の回収が繰り返し行われる。
【0058】
第1残量判定部211は、現像部13K、13C、13M、13Yそれぞれに、現像可能な量のトナーがあるか否かを判定する。具体的には、第1残量判定部211は、転写ベルト40上に形成されたトナー画像の濃度を出力する濃度センサ43の出力値から、現像部13K、13C、13M、及び13Yのうちのチェック対象の現像部がトナーエンプティを起こしているか否かを判定する。
【0059】
第1切替部213は、主制御部209からの指示を受け、指示されたトナー色の露光設定及び現像設定をトナー消費用の設定に切り替える。また第1切替部213は、主制御部209からトナーエンプティである旨が通知された場合、指示されたトナー色の現像部13がトナーエンプティであると第1残量判定部211により判定されると、当該トナー色のトナー消費用の設定の完了を主制御部209に通知する。また第1切替部213は、主制御部209からトナー消費率が閾値未満である旨が通知された場合、タイマをセットして一定期間を計測し、当該一定期間が経過すると、指示されたトナー色のトナー消費用の設定の完了を主制御部209に通知する。一定期間は、例えば、指示されたトナー色に対応する現像ローラ14が1周するのに要する期間とすることができるが、これに限定されるものではない。
【0060】
第2切替部215は、主制御部209からの指示を受け、指示されたトナー色の露光設定及び現像設定を印刷用の設定に切り替える。
【0061】
次に、本実施形態の印刷装置の動作について説明する。
【0062】
図5は、本実施形態の印刷装置1の処理の一例を示すフローチャートである。
【0063】
まず、モード判定部201は、モード判定処理を行う(ステップS100)。
【0064】
図6は、本実施形態のモード判定処理の一例を示すフローチャートである。
【0065】
まず、モード判定部201は、操作パネル103により設定入力されたモードを読み込む(ステップS200)。
【0066】
続いて、モード判定部201は、読み込んだモードがトナー消費モードであるか否かを判定する(ステップS202)。
【0067】
続いて、モード判定部201は、読み込んだモードがトナー消費モードであれば(ステップS202でYes)、トナー消費モードである旨を主制御部209に通知する(ステップS204)。
【0068】
一方、モード判定部201は、読み込んだモードがトナー消費モードでなければ(ステップS202でNo)、トナー消費モードでない旨を主制御部209に通知する(ステップS206)。
【0069】
図5に戻り、主制御部209は、トナー消費モードであれば(ステップS102でYes)、第2残量判定部203に対して未指定のトナー色を指定し(ステップS104)、指定したトナー色に対応する補給部20のトナーエンプティをチェックさせる。なお、主制御部209は、トナー消費モードでなければ(ステップS102でNo)、処理を終了する。
【0070】
続いて、第2残量判定部203は、指定されたトナー色に対応する補給部20のトナーエンプティ判定処理を行う(ステップS106)。
【0071】
図7は、本実施形態の補給部20用のトナーエンプティ判定処理の一例を示すフローチャートである。
【0072】
まず、第2残量判定部203は、指定されたトナー色に対応する残量センサ17の出力値を読み込む(ステップS300)。
【0073】
続いて、第2残量判定部203は、読み込んだ出力値が一定時間Lowであるか否かを判定する(ステップS302)。
【0074】
続いて、第2残量判定部203は、読み込んだ出力値が一定時間Lowであれば(ステップS302でYes)、指定されたトナー色に対応する補給部20のトナーエンプティを主制御部209に通知する(ステップS304)。
【0075】
一方、第2残量判定部203は、読み込んだ出力値が一定時間Lowでなければ(ステップS302でNo)、指定されたトナー色に対応する補給部20のトナーありを主制御部209に通知する(ステップS306)。
【0076】
図5に戻り、主制御部209は、指定したトナー色に対応する補給部20がトナーエンプティであれば(ステップS108でYes)、トナーエンプティである旨を第1切替部213に通知するとともに、トナーエンプティのトナー色の露光設定及び現像設定のトナー消費用の設定への切り替えを指示する(ステップS110)。
【0077】
一方、指定したトナー色に対応する補給部20がトナーエンプティでなければ(ステップS108でNo)、消費率算出部207は、主制御部209が指定したトナー色に対応する補給部20の印刷枚数及びトナー消費量を記憶部205から読み出し、トナー消費率を算出する(ステップS112)。
【0078】
続いて、主制御部209は、消費率算出部207により算出されたトナー消費率が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS114)。
【0079】
続いて、主制御部209は、消費率算出部207により算出されたトナー消費率が閾値未満であれば(ステップS114でYes)、その旨を第1切替部213に通知するとともに、トナー消費率が閾値未満のトナー色の露光設定及び現像設定のトナー消費用の設定への切り替えを指示する(ステップS116)。
【0080】
一方、消費率算出部207により算出されたトナー消費率が閾値以上であれば(ステップS114でNo)、ステップS124へ進む。
【0081】
続いて、第1切替部213は、指定されたトナー色の露光設定及び現像設定のトナー消費用の設定処理を行う(ステップS118)。
【0082】
図8は、本実施形態のトナー消費用の設定処理の一例を示すフローチャートである。
【0083】
まず、第1切替部213は、画像処理IC109で管理している主制御部209により指定されたトナー色の露光設定を、トナー消費用の設定、即ち、指定されたトナー色に対応する感光体11の全面を露光することを示す「全面」に設定する(ステップS400)。
【0084】
続いて、第1切替部213は、RAM115上で管理している主制御部209により指定されたトナー色の現像設定を、トナー消費用の設定、即ち、PWM信号のデューティ比をトナー付着量が最大となる現像用の最大電圧値とすることを示す「強制消費」に設定する(ステップS402)。
【0085】
ステップS400及びステップS402の設定により、指定されたトナー色に対応する現像ローラ14の表面上のトナーを対応する感光体11上に全て付着させることが可能となる。
【0086】
続いて、第1切替部213は、主制御部209により指定されたトナー色に対応する補給部20がトナーエンプティである旨の通知がされていれば(ステップS404でYes)。指定されたトナー色を第1残量判定部211にも指定し、指定したトナー色に対応する現像部13のトナーエンプティをチェックさせる。
【0087】
続いて、第1残量判定部211は、指定されたトナー色に対応する現像部13のトナーエンプティ判定処理を行う(ステップS406)。
【0088】
図9は、本実施形態の現像部13用のトナーエンプティ判定処理の一例を示すフローチャートである。
【0089】
まず、第1残量判定部211は、濃度センサ43の出力値を読み込む(ステップS500)。
【0090】
続いて、第1残量判定部211は、読み込んだ出力値から、指定されたトナー色のトナー画像が転写ベルト40上に形成されているか否かを判定する(ステップS502)。
【0091】
続いて、第1残量判定部211は、指定されたトナー色のトナー画像が転写ベルト40上に形成されていなければ(ステップS502でNo)、指定されたトナー色に対応する現像部13のトナーエンプティを第1切替部213に通知する(ステップS504)。
【0092】
一方、第1残量判定部211は、指定されたトナー色のトナー画像が転写ベルト40上に形成されていれば(ステップS502でYes)、指定されたトナー色に対応する現像部13のトナーありを第1切替部213に通知する(ステップS506)。
【0093】
図8に戻り、第1切替部213は、第1残量判定部211から、指定したトナー色に対応する現像部13のトナーエンプティが通知されるまで、現像部13のトナーエンプティ判定処理を繰り返す(ステップS408でNo)。そして第1切替部213は、第1残量判定部211からトナーエンプティが通知されると(ステップS408でYes)、指定されたトナー色のトナー消費用の設定の完了を主制御部209に通知する(ステップS410)。
【0094】
一方、ステップS404において、主制御部209により指定されたトナー色に対応する補給部20がトナーエンプティである旨の通知がされていなければ(ステップS404でNo)、第1切替部213は、タイマを設定し(ステップS412)、一定期間の経過を待機する(ステップS414でNo)。そして第1切替部213は、一定期間が経過すると(ステップS414でYes)、指定されたトナー色のトナー消費用の設定の完了を主制御部209に通知する(ステップS410)。
【0095】
図5に戻り、続いて、主制御部209は、トナー消費用の設定を完了するトナー色の露光設定及び現像設定の印刷用の設定への切り替えを第2切替部215に指示する(ステップS120)。
【0096】
続いて、第2切替部215は、指定されたトナー色の露光設定及び現像設定の印刷用の設定処理を行う(ステップS122)。
【0097】
図10は、本実施形態の印刷用の設定処理の一例を示すフローチャートである。
【0098】
まず、第2切替部215は、画像処理IC109で管理している主制御部209により指定されたトナー色の露光設定を、印刷用の設定である「印刷」に設定する(ステップS600)。
【0099】
続いて、第2切替部215は、RAM115上で管理している主制御部209により指定されたトナー色の現像設定を、印刷用の設定である「印刷」に設定する(ステップS602)。
【0100】
図5に戻り、続いて、主制御部209は、第2残量判定部203に対して全てのトナー色を指定していれば(ステップS124でYes)、処理を終了し、未指定のトナー色が残っていれば(ステップS124でNo)、ステップS104に戻る。
【0101】
以上のように本実施形態では、補給部がトナーエンプティとなった場合に、対応する現像部もトナーエンプティとなるまで現像部内のトナーを強制消費する。このため、本実施形態によれば、現像部内に滞留・蓄積している逆帯電トナーを定期的に強制消費できるので、トナーかぶりなどの画像不良の悪化を防止でき、画像品質を向上することができる。
【0102】
また本実施形態では、トナーを強制消費する場合、現像ローラの表面上のトナーを対応する感光体上に全て付着させるように設定しているため、トナーの強制消費に要する時間を短縮することができる。
【0103】
また本実施形態では、トナー消費率が低い場合、つまり、逆帯電トナーが発生しやすい低印字率での現像が行われた場合にも一定期間トナーを強制消費するため、トナーかぶりなどの画像不良の発生も抑制することができる。
【0104】
また本実施形態では、現像部のトナーエンプティをトナー画像の濃度から判断しているため、現像部内に現像部のトナーエンプティを検知するセンサを設置する必要がなく、小型の画像形成装置にも対応できる。
【0105】
また本実施形態では、トナー消費モードの設定の有無により、トナーの強制消費を行うか否かを設定できる。トナーの強制消費は、画像品質を向上できる反面、トナー消費量が多くなるので、印刷可能枚数が減ってしまう。このため本実施形態によれば、品質優先かコスト優先かをユーザが設定することができる。
【0106】
また本実施形態では、複数の現像部のトナーの強制消費を同時に行うのではなく順番に行う。廃トナーボックスに大量のトナーを送り込むとトナー詰まりが発生してしまう場合がある。このため本実施形態によれば、トナー詰まりの発生を防止することができる。
【0107】
(変形例)
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0108】
1 印刷装置
10K、10C、10M、10Y 作像部
11K、11C、11M、11Y 感光体
12K、12C、12M、12Y 帯電器
13K、13C、13M、13Y 現像部
14K 現像ローラ
15K 供給ローラ
16K 規制ブレード
17K 残量センサ
18K、18C、18M、18Y 一次転写ローラ
19K、19C、19M、19Y クリーナーブレード
20K、20C、20M、20Y 補給部
30 露光部
40 転写ベルト
41 駆動ローラ
42 テンションローラ
43 濃度センサ
50 給紙トレイ
51 給紙ローラ
52 レジストローラ
60 二次転写ローラ
61 廃トナーボックス
70 定着部
80 排紙ローラ
81 排紙台
82 両面ローラ
101 操作パネルI/F
103 操作パネル
105K、105C、105M、105Y NVRAM
107 外部I/F
109 画像処理IC
111 I/O
113 ROM
115 RAM
117 CPU
119 システムバス
121 駆動モータ
123 高圧出力部
201 モード判定部
203 第2残量判定部
205 記憶部
207 消費率算出部
209 主制御部
211 第1残量判定部
213 第1切替部
215 第2切替部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0109】
【特許文献1】特開2000−162828号公報
【特許文献2】特開2002−287499号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
露光設定に応じた露光を行って像担持体上に静電潜像を形成する露光部と、
現像設定に応じた現像を行って前記静電潜像をトナーで現像する現像部に、現像可能な量のトナーがあるか否かを判定する第1残量判定部と、
トナーを前記現像部に補給する補給部に、補給可能な量のトナーがあるか否かを判定する第2残量判定部と、
前記補給部に補給可能な量のトナーがないと判定された場合に、前記露光設定及び前記現像設定をトナー消費用の設定に切り替える第1切替部と、
前記現像部に現像可能な量のトナーがないと判定された場合に、前記露光設定及び前記現像設定を印刷用の設定に切り替える第2切替部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記露光部は、前記露光設定が前記トナー消費用の設定である場合、印刷用の露光よりも前記像担持体の露光面積が多くなる露光を行い、前記露光設定が前記印刷用の設定である場合、前記印刷用の露光を行い、
前記現像部は、前記現像設定が前記トナー消費用の設定である場合、印刷用の現像よりも前記像担持体に付着するトナー量が多くなる現像を行い、前記現像設定が前記印刷用の設定である場合、前記印刷用の現像を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記補給部のトナーを用いて印刷した印刷枚数及び前記補給部のトナー消費量を記憶する記憶部と、
前記印刷枚数及び前記トナー消費量を用いてトナー消費率を算出する消費率算出部と、を更に備え、
前記第1切替部は、前記補給部に補給可能な量のトナーがあると判定され、かつ前記トナー消費率が閾値未満の場合、前記露光設定及び前記現像設定を前記トナー消費用の設定に切り替え、
前記第2切替部は、前記露光設定及び前記現像設定が前記トナー消費用の設定に切り替えられてから一定期間経過後に、前記露光設定及び前記現像設定を前記印刷用の設定に切り替えることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1残量判定部は、前記静電潜像を現像したトナー画像の濃度から、前記現像部に現像可能な量のトナーがあるか否かを判定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記露光設定及び前記現像設定を前記トナー消費用の設定に切り替えるトナー消費モードであるか否かを判定するモード判定部を更に備え、
前記第1切替部は、更に、前記トナー消費モードであると判定された場合に、前記露光設定及び前記現像設定を前記トナー消費用の設定に切り替えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記像担持体、前記現像部、及び前記補給部は、トナー色毎に用意されており、
前記第1残量判定部は、複数の現像部それぞれに現像可能な量のトナーがあるか否かを判定し、
前記第2残量判定部は、複数の補給部それぞれに補給可能な量のトナーがあるか否かを判定し、
前記第1切替部は、前記複数の補給部のうち2以上の補給部に補給可能な量のトナーがないと判定された場合、当該2以上の補給部のトナー色のうちの1のトナー色の前記露光設定及び前記現像設定をトナー消費用の設定に切り替え、当該1のトナー色の現像部に現像可能な量のトナーがないと判定された後、当該2以上の補給部のトナー色のうちの他のトナー色の前記露光設定及び前記現像設定をトナー消費用の設定に切り替えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項7】
露光部が、露光設定に応じた露光を行って像担持体上に静電潜像を形成する露光ステップと、
第1残量判定部が、現像設定に応じた現像を行って前記静電潜像をトナーで現像する現像部に現像可能な量のトナーがあるか否かを判定する第1残量判定ステップと、
第1切替部が、前記補給部に補給可能な量のトナーがないと判定された場合に、前記露光設定及び前記現像設定をトナー消費用の設定に切り替える第1切替ステップと、
第2残量判定部が、トナーを前記現像部に補給する補給部に補給可能な量のトナーがあるか否かを判定する第2残量判定ステップと、
第2切替部が、前記現像部に現像可能な量のトナーがないと判定された場合に、前記露光設定及び前記現像設定を印刷用の設定に切り替える第2切替ステップと、
を含むことを特徴とするトナー消費方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−255832(P2012−255832A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127491(P2011−127491)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】