説明

画像形成装置

【課題】像担持体上に残留した転写残トナーを回収容器へ回収するように構成した画像形成装置において、回収容器の満杯検知を低コストにて精度良く行うことを可能とした画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像データに応じたトナー像を担持する像担持体と、前記像担持体上に形成されたトナー像を転写材に転写した後、当該像担持体上に残留した転写残トナーを回収する廃トナー回収容器と、前記廃トナー回収容器に回収した廃トナーの回収量を、前記画像データの画素数を計数して累積した累積画素数に、前記像担持体上に形成されるトナー像の種類に応じた基本係数と、環境条件に応じた第1の調整係数と、転写材の種類に応じた第2の調整係数と、印字モードに応じた第3の調整係数を用いて算出する回収量算出手段とを備えるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子写真方式を採用したプリンターや複写機、あるいはファクシミリ、更にはこれらの機能を兼ね備えた複合機等の画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2000−132067号公報
【特許文献2】特開2003−316224号公報
【0003】
従来、この種の電子写真方式を採用したプリンターや複写機、あるいはファクシミリ、更にはこれらの機能を兼ね備えた複合機等の画像形成装置としては、感光体ドラム上に画像データに応じて静電潜像を形成するとともに、当該感光体ドラム上に形成された静電潜像を現像装置により顕像化してトナー像を形成し、この感光体ドラム上のトナー像を、直接又は中間転写体を介して、転写用紙等の転写材上に転写した後に定着することにより、画像を形成するように構成されている。
【0004】
そして、上記画像形成装置では、転写工程が終了した後の感光体ドラム表面に残留した転写残トナーを、クリーニング装置によって除去し、当該クリーニング装置によって除去された転写残トナーを、回収容器へ回収するように構成されている。また、上記画像形成装置では、回収容器の満杯を満杯検知手段によって検知し、画像形成動作を禁止することにより、回収トナーが機内に溢れて、機内や周囲を汚損することを防止するようになっている。
【0005】
かかる画像形成装置に関する技術としては、特開2000−132067号公報や特開2003−316224号公報等に開示されているものが、既に提案されている。
【0006】
上記特開2000−132067号公報に係るプロセスカートリッジは、電子写真画像形成装置の本体に対してほぼ水平方向に出し入れ可能な可動体に着脱して画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、電子写真感光体と、電子写真感光体からトナーを除去するためのクリーニング部材と、前記クリーニング部材によって前記電子写真感光体から除去されたトナーをトナー搬送部材によって搬送するためのトナー搬送部材と、前記電子写真感光体、クリーニング部材、トナー搬送部材を支持すると共にトナー搬送部と前記トナー搬送部を搬送されたトナーを収容するトナー収容部とを構成するカートリッジ枠体と、を有し、前記カートリッジ枠体が前記電子写真感光体を支持する部分と反対側においてカートリッジ枠体に設けられた開口部をふさぐ後部容器を有し、前記後部容器に光透過式廃トナー量検知用の透過光検知窓部材を一体的に有するように構成したものである。
【0007】
また、上記特開2003−316224号公報に係る画像形成装置は、像担持体に形成したトナー像を転写材に転写し、該転写後に前記像担持体に残留した廃トナーを除去して回収部へ回収する画像形成装置において、前記回収した廃トナーの蓄積量を、消費トナー量と転写効率から算出するように構成したものであり、前記転写効率を、環境情報により補正したり、コントローラのピクセルカウント情報から印字画像の印字率を推定して補正する構成をも含んでいる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記特開2000−132067号公報に係るプロセスカートリッジの場合には、光透過式廃トナー量検知用の透過光検知窓部材を有するように構成したものであるが、当該透過光検知窓部材では、廃トナーの満杯あるいは満杯手前の所定の廃トナー量に達したことしか検知できないため、透過光検知窓部材を介して光透過式廃トナー量検知センサーの光路が遮られると、ジョブの途中であっても画像形成装置が停止してしまい、印字継続が不可能となるばかりか、透過光検知窓部材や光透過式廃トナー量検知センサーを設ける必要があり、その分だけコストアップを招くことになる。
【0009】
また、上記特開2003−316224号公報に係る画像形成装置の場合には、回収した廃トナーの蓄積量を、消費トナー量と転写効率から算出するように構成したものであるが、転写効率を求める際に誤差が大きく、廃トナーの蓄積量を精度良く求めることができない。そのため、廃トナー回収ボックスとして、安全を見越した容積の大きなものを使用するか、若しくは安全を見越して早い時期に廃トナー回収ボックスを満杯であると検知する必要があり、画像形成装置や廃トナー回収ボックスを含む交換ユニットの小型化や、交換時期の正確な判断が困難である。
【0010】
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、像担持体上に残留した転写残トナーを回収容器へ回収するように構成した画像形成装置において、回収容器の満杯検知を低コストにて精度良く行うことを可能とした画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
すなわち、請求項1に記載された発明は、画像データに応じたトナー像を担持する像担持体と、
前記像担持体上に形成されたトナー像を転写材に転写した後、当該像担持体上に残留した転写残トナーを回収する廃トナー回収容器と、
前記廃トナー回収容器に回収した廃トナーの回収量を、前記画像データの画素数を計数して累積した累積画素数に、前記像担持体上に形成されるトナー像の種類に応じた基本係数と、環境条件に応じた第1の調整係数と、転写材の種類に応じた第2の調整係数と、印字モードに応じた第3の調整係数を用いて算出する回収量算出手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0012】
また、請求項2に記載された発明は、前記回収量算出手段によって算出された前記廃トナーの回収量を閾値と比較し、当該廃トナーの回収量と閾値との比較結果に基づいて、警告を発するとともに、装置を停止させる制御を行う制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
【0013】
さらに、請求項3に記載された発明は、前記閾値は複数設定されており、前記複数の閾値のうち、少なくとも1つの閾値に基づいて、警告を発するとともに、装置を停止させる制御を行う制御手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置である。
【0014】
又、請求項4に記載された発明は、前記廃トナー回収容器は、感光体上に残留した転写残トナーを回収することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置である。
【0015】
更に、請求項5に記載された発明は、前記廃トナー回収容器は、中間転写体上に残留した転写残トナーを回収することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置である。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、像担持体上に残留した転写残トナーを回収容器へ回収するように構成した画像形成装置において、回収容器の満杯検知を低コストにて精度良く行うことを可能とした画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としての4サイクル方式のフルカラープリンタを示すものである。なお、上記画像形成装置としては、プリンタに限定されるものではなく、画像読取装置を備えた複写機やファクシミリ、あるいはこれらの機能を兼ね備えた複合機等であっても良いことは勿論である。
【0019】
図2において、1はフルカラープリンタの本体を示すものであり、このフルカラープリンタ本体1の内部には、略中央の上方に、像担持体としての感光体ドラム2が配設されている。この感光体ドラム2としては、例えば、表面にOPC等よりなる感光体層が被覆された直径が約47mmの導電性円筒体からなるものが用いられ、図示しない駆動手段により、矢印方向に沿って約160mm/secのプロセススピードで回転駆動されるように構成されている。このフルカラープリンタは、プロセススピードが約160mm/secと、同様の機種においては、比較的速く設定されており、生産性の高いものとなっている。なお、上記フルカラープリンタのプロセススピードは、例えば、白黒モードの場合などには、160mm/secよりも速くなるように設定しても勿論良い。
【0020】
上記感光体ドラム2の表面は、当該感光体ドラム2の真下近傍に配置された帯電手段としての帯電ロール3によって所定の電位に一様に帯電された後、これ又感光体ドラム2直下の離れた位置に配置された画像露光手段としてのROS(Raster Output Scanner)4によってレーザービーム(LB)が照射され、画像情報に応じた静電潜像が形成される。上記感光体ドラム2上に形成された静電潜像は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の現像器5Y、5M、5C、5Kを周方向に沿って配置したロータリー式の現像装置5によって現像され、所定の色のトナー像となる。なお、上記各色の現像器5Y、5M、5C、5Kでは、例えば、二成分系の現像方式が採用され、マイナス極性に帯電されたトナーが用いられているが、一成分系の現像方式を採用しても勿論良い。
【0021】
上記ロータリー式の現像装置5は、図2に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの現像器5Y、5M、5C、5Kが、回転軸51を中心にして回転する回転フレーム52の周方向に沿って互いに90度の角度を成すように装着されている。また、上記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの現像器5Y、5M、5C、5Kは、前記回転フレーム52の回転位置を、当該回転フレーム52に設けられた図示しないスリットの位置によって検出して制御することにより、各現像器5Y、5M、5C、5Kの開口部に設けられた現像ロール53を、感光体ドラム2と対向する現像位置に停止させ、感光体ドラム2上に形成された静電潜像を所望の色のトナーによって現像するように構成されている。
【0022】
さらに、上記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の二成分現像方式を採用した各現像器5Y、5M、5C、5Kには、当該各現像器5Y、5M、5C、5Kに隣接するように、図示しないトナーカートリッジが装着されており、当該トナーカートリッジから対応する現像器5Y、5M、5C、5Kにトナーや必要に応じてキャリアを含む現像剤を所定のタイミングで適宜供給することによって、各現像器5Y、5M、5C、5K内のトナー濃度を調整することが可能となっている。
【0023】
上記感光体ドラム2の表面には、形成する画像の色に応じて、帯電・露光・現像の各工程が、所定回数だけ繰り返される。上記回転式の現像装置5は、対応する色の現像器5Y、5M、5C、5Kの現像ロール53が、感光体ドラム2と対向する現像位置に移動する。例えば、フルカラーの画像を形成する場合、感光体ドラム2の表面には、帯電・露光・現像の各工程が、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応して4回繰り返され、当該感光体ドラム2の表面には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応したトナー像が順次形成される。上記トナー像が形成されるにあたって感光体ドラム2が回転する回数は、画像のサイズに応じて異なるが、例えば、A3サイズであれば、感光体ドラム2が2乃至3回転することによって、1つの画像が形成される。つまり、感光体ドラム2の表面には、感光体ドラム2が2乃至3回転するごとに、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応したトナー像が順次形成される。
【0024】
上記感光体ドラム2上に順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、感光体ドラム2の外周に中間転写体としての中間転写ベルト6の一部が巻き付けられた一次転写ニップ部N1において、当該中間転写ベルト6上に互いに重ね合わされた状態で、所定の転写バイアスが印加される一次転写ロール7によって一次転写される。この中間転写ベルト6上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像は、プラスバイアスが印加される二次転写ロール8によって、所定のタイミングで給紙される記録用紙9上に二次転写位置N2において一括して二次転写される。記録用紙9は、フルカラープリンタ本体1の下部に配置された給紙カセット10から、フィードロール11によって送り出されるとともに、当該フィードロール11及びリタードロール12によって1枚ずつ捌かれた状態で給紙され、搬送ロール13を備えた用紙搬送路14を介して、レジストロール15によって中間転写ベルト6上に転写されたトナー像と同期した状態で、中間転写ベルト6の二次転写位置N2へと搬送される。
【0025】
また、トナー像の転写工程が終了した後の感光体ドラム2の表面は、当該感光体ドラム2が1回転する毎に、感光体ドラム2の斜め下方に配置されたクリーニング手段としてのクリーニング装置16のクリーニングブレード17によって、残留トナーなどが除去され、次の画像形成工程に備えるようになっている。
【0026】
ところで、クリーニング装置16のクリーニングブレード17によって除去された転写残トナーは、当該クリーニング装置16と一体的に構成された回収容器35の内部に収容された状態で回収されるように構成されている。この回収容器35は、図2に示すように、容積が大きく設定されており、感光体ドラム2の寿命と略等しい交換時期となるように設定されており、必要に応じて、感光体ドラム2を含む交換ユニットと一体的に交換されるようになっている。
【0027】
上記中間転写ベルト6は、複数のロールによって張架されており、所定のプロセススピード(約160mm/sec)で循環移動するように、感光体ドラム2の回転に伴って従動される。中間転写ベルト6は、クロロプレンゴムやEPDM等のゴム材料からなる弾性体によって伸縮可能な無端ベルト状に形成されている。この中間転写ベルト6は、感光体ドラム2における回動方向の上流側にて中間転写ベルト6のラップ位置を特定するラップインロール18と、感光体ドラム2上に形成されたトナー像を中間転写ベルト6上に転写する一次転写ロール7と、ラップ位置の下流側にて中間転写ベルト6のラップ位置を特定するラップアウトロール19と、アイドラーロール20と、二次転写ロール8に中間転写ベルト6を介して当接するバックアップロール21と、中間転写ベルト6のクリーニング装置22に対向する第1のクリーニングバックアップロール23と、第2のクリーニングバックアップロール24とによって、所定の張力で張架されている。
【0028】
なお、中間転写ベルト6は、弾性体ではなく、ポリイミド等の合成樹脂フィルムによって形成され、一次転写ロール7のみによって感光体ドラム2の表面に接触するように構成しても良い。
【0029】
また、上記中間転写ベルト6は、上記の如く、複数のロール7、18〜21、23、24によって張架されているが、この実施の形態では、その外周が描く形状が略直角三角形状となるように配設されており、感光体ドラム2の一次転写ニップ部N1は、当該略直角三角形状となるように配設された中間転写ベルト6の斜辺に相当する部分であって、中間転写ベルト6移動方向に沿った1つの頂点寄りに設定されている。
【0030】
更に説明すると、上記中間転写ベルト6は、図2及び図3に示すように、バックアップロール21に張架された部分が、略直角(約90〜100度)をなすように、当該バックアップロール21と、アイドラーロール20と、第1のクリーニングバックアップロール23とによって、その外周が描く形状が略直角三角形状となるように配設されている。また、上記中間転写ベルト6は、感光体ドラム2によって反時計周り方向に循環移動するように従動される。そして、上記中間転写ベルト6は、感光体ドラム2の一次転写ニップ部N1が、当該略直角三角形状となるように配設された中間転写ベルト6の斜辺に相当する部分であって、中間転写ベルト6移動方向に沿った第1のクリーニングバックアップロール23寄りに設定されている。
【0031】
さらに、この実施の形態では、図2に示すように、フルカラープリンタの全体が可能な限り小型化されているが、フルカラープリンタ本体1の大きなスペースを回転式の現像装置5が占めている。そのため、上記フルカラープリンタ本体1は、装置の小型化を達成しつつ、中間転写ベルト6や回転式の現像装置5などのメンテナンス性を向上させるように設計されている。具体的に、上記中間転写ベルト6は、感光体ドラム2や帯電ロール3、あるいは回収容器35などを含めて、一体的にプロセスカートリッジ25を構成しており、フルカラープリンタ本体1の上部カバーおよび図2右側に位置するカバーを開くことによって、プロセスカートリッジ25の全体がフルカラープリンタ本体1に着脱自在となるように構成されている。また、上記中間転写ベルト6のアイドラーロール20の上流には、図3に示すように、被検出媒体としての中間転写ベルト6上に形成された濃度検出用パターンとしてトナーのテストパッチの濃度を検出する反射型フォトセンサからなる濃度検出手段としての自動濃度検出(ADC)センサ26が配設されている。
【0032】
また、上記中間転写ベルト6のクリーニング装置22は、図2に示すように、第1のクリーニングバックアップロール23によって張架された中間転写ベルト6の表面に当接するように配置されたスクレーパー27と、第2のクリーニングバックアップロール24によって張架された中間転写ベルト6の表面に接触するように配置されたトナー帯電部材としてのトナー帯電ブラシ28とを備えている。
【0033】
上記スクレーパー27は、中間転写ベルト6上に残留した転写残トナーを掻き取ることによって除去するものであり、図3に示すように、アングル27bに固着されたアルミニウム等の金属からなる薄い(例えば、厚さ70μm)板状部材27bによって構成されているが、当該スクレーパー27は、中間転写ベルト6の移動に対して大きな抵抗とならないように、弱い力(食い込み量1mm程度)で当接されている。
【0034】
また、上記トナー帯電ブラシ28は、中間転写ベルト6上に残留した転写残トナーを掻き取るものではなく、プラスバイアスが印加される導電性繊維を密に植毛したブラシからなり、中間転写ベルト6上に残留した転写残トナーを、本来の帯電極性であるマイナス極性と逆極性のプラス極性に帯電するためのものである。そして、このトナー帯電ブラシ28は、中間転写ベルト6上に残留した転写残トナーが、感光体ドラム2の一次転写ニップ部N1に移動した際に、中間転写ベルト6から感光体ドラム2上に転写残トナーを静電的に移動させ、当該感光体ドラム2上に移動した転写残トナーを、図2に示すように、感光体ドラム2用のクリーニング装置16で除去することによって、中間転写ベルト6をクリーニングするものである。
【0035】
上記トナー帯電ブラシ28には、図示しないバイアス電源によってプラスのバイアス電圧が印加されるように構成されているとともに、当該トナー帯電ブラシ28は、中間転写ベルト6と同方向又は逆方向に駆動されるように構成されている。
【0036】
なお、上記クリーニング装置22は、図示しない揺動軸を中心にして、スクレーパー27及びトナー帯電ブラシ28が、図中反時計周り方向に揺動可能に配置されており、最終色のトナー像の露光が終了するまでは、スクレーパー27及びトナー帯電ブラシ28が、中間転写ベルト6の表面から離間した位置に退避しているとともに、最終色のトナー像の露光が終了すると、二次転写残トナーが通過する前の所定のタイミングで中間転写ベルト6の表面に当接するように構成されている。
【0037】
また、上記二次転写ロール8も、中間転写ベルト6の表面に所定のタイミングで接離するように構成されている。
【0038】
さらに、上記中間転写ベルト6からトナー像が転写された転写用紙9は、図2に示すように、プリンタ本体1の右端の上部に配置された定着装置30へと搬送され、この定着装置30によって熱及び圧力でトナー像が転写用紙9上に定着され、排出ロール31によってプリンタ本体1の上部に設けられた排出トレイ32上にそのまま排出される。
【0039】
また、上記転写用紙9の両面に画像を形成する両面印字モードの場合には、図2に示すように、片面に画像が形成された転写用紙9を、排出ロール31によって排出トレイ32上にそのまま排出せずに、当該転写用紙9の後端を排出ロール31が挟持している間に、排出ロール31を逆転させるとともに、転写用紙9の搬送経路を図示しない切替えゲートを介して、両面用の用紙搬送路33へと切替え、この両面用の用紙搬送路33を介して、片面に画像が形成された転写用紙9を、表裏を反転した状態で再度レジストロール15へと搬送し、転写用紙9の裏面に画像を形成するようになっている。
【0040】
このように、上記プリンタは、印字モードとして、片面印字モードと、両面印字モードとを備えている。
【0041】
ところで、この実施の形態では、画像データに応じたトナー像が形成される像担持体と、前記像担持体上に形成されたトナー像を直接又は中間転写体を介して転写材に転写した後、当該像担持体上に残留した転写残トナーを回収する廃トナー回収容器と、前記廃トナー回収容器に回収した廃トナーの回収量を、前記画像データの画素数を計数して累積した累積画素数に、前記像担持体上に形成されるトナー像の種類に応じた基本係数と、環境条件に応じた第1の調整係数と、転写材の種類に応じた第2の調整係数と、印字モードに応じた第3の調整係数を用いて算出する回収量算出手段とを備えるように構成されている。
【0042】
すなわち、この実施の形態では、図2に示すように、感光体ドラム2上に形成されたトナー像を中間転写ベルト6を介して、転写材としての転写用紙9に転写した後、当該感光体ドラム2上に残留した転写残トナーを、クリーニング装置16で除去することによって、廃トナー回収容器35内に回収するように構成されている。
【0043】
その際、上記廃トナー回収容器35内に回収される転写残トナーは、基本的に、感光体ドラム2上に形成されたトナー像が、中間転写ベルト6に転写されずに、感光体ドラム2上に残留したトナーであるため、当該廃トナー回収容器35に回収される廃トナーの回収量は、トナー像のトナー量が多ければ多く、トナー像のトナー量が少なければ少なく、つまりトナー像を形成するための画像データの画素数(ピクセル数)によって決まることになる。
【0044】
なお、上記感光体ドラム2上に形成されるトナー像は、白黒の画像などの場合には、2値の画像データによって形成されるため、画像データの画素数(ピクセル数)は、2値の画像データ(0か255)そのものとなる。
【0045】
また、上記感光体ドラム2上に形成されるトナー像は、フルカラーの画像などの場合には、多値(例えば、0〜255までの256階調)の画像データによって形成されるため、画像データの画素数(ピクセル数)は、多値の画像データ(0〜255)を色毎に加算したものとなる。
【0046】
さらに、上記廃トナー回収容器35内に回収される転写残トナーは、中間転写ベルト6に転写されずに、感光体ドラム2上に残留したトナーであるため、感光体ドラム2から中間転写ベルト6への転写効率に依存することになる。転写効率が100%であれば、感光体ドラム2上に残留する転写残トナーは、ゼロとなるが、実際のマシンの転写効率は、100%ではなく、種々の要因によって変動する。
【0047】
そこで、本発明者らは、感光体ドラム2から中間転写ベルト6へトナー像を転写する際に、転写効率が如何なる要因によって変動するかを鋭意研究するとともに、各変動要因の寄与率を求める実験を行った。
【0048】
上記感光体ドラム2から中間転写ベルト6へトナー像を転写する際の転写効率を決定する要因としては、上述したトナー像の画素数以外に、温度や湿度等の環境条件、転写材9が普通紙か厚紙かOHPシートかなどの転写材9の種類、片面印字か両面印字かの印字モード、転写材9のサイズ、プリンタのマシン毎の差、ベタの画像かハーフトーン(H/T)画像かなどのトナー像の画像構造、トナー像が1層か2層かなどのトナー層厚、これらの各要因の掛け合わせ、及び実験間毎の誤差など、様々なものが挙げられる。
【0049】
また、上記転写効率を決定する要因の寄与率としては、図4に示すように、実験条件を種々変化させて実験を行った結果、図5に示すように、片面印字か両面印字かの印字モードの寄与率が最も大きく、約44.3%、次に環境条件の寄与率が大きく、約26.6%、その次に紙種(厚紙又は薄紙)で変化させる二次転写速度のパラメータの寄与率が大きく、約6.5%、その次にトナー層の層厚の寄与率が大きく、約6.4%、プリンタのマシン毎の差の寄与率も、約5%ほどであった。
【0050】
このように、上記転写効率を決定する要因の寄与率としては、図5に示すように、第1に印字モード、第2に環境条件、第3に転写材の種類を挙げることができ、これら3つの変動要因で寄与率の合計が約77%であり、統計学上、略8割近い確かさで転写効率の変動を推定することができることがわかった。
【0051】
次に、本発明者らは、転写効率を決定する要因の寄与率の評価が、実際と一致しているか否かを確認するため、図2に示すようなプリンタを試作し、図6に示すように、実験条件を変化させて、転写残トナーの回収重量を求める確認実験を行った。
【0052】
図7及び図8は上記確認実験の結果を示すものである。
【0053】
これらの図7及び図8から明らかなように、有意な因子すべてで推定した結果と、制御上必要とされる因子だけで推定した結果ともに、実測値と略一致しており、精度良く転写残トナーの回収重量を推定することができることがわかった。
【0054】
そこで、この実施の形態では、廃トナー回収容器35に回収した廃トナーの回収量を、前記画像データの画素数(ピクセル数)を計数して累積した累積画素数に、前記感光体ドラム2上に形成されるトナー像の種類に応じた基本係数と、環境条件に応じた第1の調整係数と、転写材の種類に応じた第2の調整係数と、印字モードに応じた第3の調整係数を用いて算出する回収量算出手段を備えるように構成している。
【0055】
ここで、感光体ドラム2上に形成されるトナー像の種類とは、通常の画像、つまり、感光体ドラム2上にトナー像を形成し、当該トナー像を中間転写ベルト6を介して転写材9上に転写定着する画像であるか、あるいは通常の画像であったが、給紙系の紙詰まり等によって、転写材9上に転写定着されなかったジャムが発生した画像であるか、又はプロセスコントロール用のパッチ画像であるか否かが挙げられる。なお、ジャムが発生した画像の場合には、中間転写ベルト6上にトナー像が残留することになるが、本実施の形態では、中間転写ベルト6上に残留したトナー像を、ブラシ28で逆極性に帯電して、感光体ドラム2上に再転写し、感光体ドラム2上からクリーニング装置16で除去するように構成されているため、結果的に、転写残トナーと同様に、廃トナー回収容器35内に回収されることになる。
【0056】
なお、通常の画像であるか、ジャムが発生した画像であるかは、プリント動作の途中には判別できない場合もあるが、本実施の形態は、廃トナー回収容器35の満杯を判別するものであるため、プリント動作の終了後に、通常の画像であるか、ジャムが発生した画像であるかを判別して処理すれば良い。
【0057】
図1は上記の如く構成されるフルカラープリンタの制御回路を示すブロック図である。
【0058】
図1において、200はプリンタの動作を制御する制御手段であって、回収量算出手段としての機能を兼ね備えたCPUを、201はプリント枚数や転写材9の種類やサイズ、あるいは片面印字か両面印字かの印字モード等を指定するユーザーインターフェースを、202はCPU200が実行するプログラムやパラメーター等を記憶するROMを、203はCPU200が使用するテーブル等を記憶するRAMを、204はプリントを行う画像データを、205は図2に示すようにフルカラープリンタ本体1の環境条件である温度を検知する温度センサーを、206は図2に示すようにフルカラープリンタ本体1の環境条件である湿度を検知する湿度センサーを、26は中間転写ベルト6上に転写されたトナー像の濃度を検知するADCセンサーを、それぞれ示している。
【0059】
以上の構成において、この実施の形態に係るフルカラープリンタでは、次のようにして、像担持体上に残留した転写残トナーを回収容器へ回収するように構成した画像形成装置において、回収容器の満杯検知を低コストにて精度良く行うことを可能となっている。
【0060】
すなわち、この実施の形態に係るフルカラープリンタでは、図2及び図3に示すように、フルカラーや白黒の画像のプリント動作を実行する際に、感光体ドラム2上にROS4によって、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色や、黒(K)のみに対応した画像露光が順次施されるとともに、ロータリー式の現像装置5の対応する現像器5Y、5M、5C、5Kによって現像されて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像などが順次形成される。上記感光体ドラム2上に順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、一次転写ロール7によって中間転写ベルト6上に互いに重ね合わされた状態で順次転写されるが、一次転写位置N1における転写効率は、100%ではなく、当該感光体ドラム2上に形成されたトナー像の一部は、転写残トナーとして残留し、クリーニング装置16のクリーニングブレード17によって除去され、廃トナー回収容器35内に回収される。
【0061】
その際、上記一次転写位置N1における転写効率は、種々の要因によって変動するが、基本的に、トナー像のトナー量を決定する当該トナー像を形成する画像データの画素数 (ピクセル数)に依存する。
【0062】
そこで、CPU200は、図9に示すように、ROS4によって感光体ドラム2上に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像データに応じて画像露光を施す際に、画像データ204の累積画素数をカウントするようになっている。その際、CPU200は、フルカラーの画像であれば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のすべての色の画像データについて、画素数を累積的にカウントし、1回のプリントにおける画像データの累積画素数FC_Pixelを求める。CPU200は、白黒の画像であれば、黒(K)色の画像データのみについて、画素数を累積的にカウントし、1回のプリントにおける画像データの累積画素数BW_Pixelを求める。
【0063】
なお、ジャマが発生した場合の1回のプリントにおける画像データの累積画素数は、フルカラーの画像であれば、累積画素数FC_JamPixelを求め、白黒の画像であれば、累積画素数BW_Jam_Pixelを求めるが、これらの値は、通常の画像である累積画素数FC_PixelやBW_Jam_Pixelと異なるものではない。また、図10に示すようなプロセスコントロール用パッチの場合には、累積画素数は、フルカラーの画像であれば、累積画素数FC_Prcn_Pixelを求め、白黒の画像であれば、累積画素数BW_Prcn_Pixelを求める。
【0064】
次に、CPU200は、図11に示すように、トナー像の種類が通常の画像であるか、通常の画像であるが、転写材9のジャムが発生して転写材9上に転写されない状態か、プロセスコントロール用の画像であるかを判別し、基本係数を決定する。このとき、トナー像の種類が通常の画像であれば、図11に示すように、フルカラーの画像であれば、基本係数Img_FCは0.130、白黒ーの画像であれば、基本係数Img_BWは0.130、ジャム発生時であれば、フルカラーか白黒かにかかわらず基本係数Jam_FC、Jam_BWは1.00、プロセスコントロール用の画像であれば、フルカラーか白黒かにかかわらず基本係数Prcnは、やはり1.00となるように設定する。
【0065】
更に、CPU200は、図11に示すように、上記プリント時におけるプリンタ本体1内の温度及び湿度を温度センサー205及び湿度センサー206によって検知し、図6に示すようなテーブルを参照して、環境条件が高温高湿環境か、通常の環境か、低温低湿の環境かを判別し、判別された環境条件1〜9に応じて、図12に示すようなテーブルを参照して、環境による第1の調整係数Envを決定する。
【0066】
また、CPU200は、図11に示すように、印字モードが片面モードか両面モードかを判別し、印字モードが片面モードの場合には、第2の調整係数M1を0.000に、印字モードが両面モードの場合には、第2の調整係数M1を0.048に、それぞれ設定する。
【0067】
さらに、CPU200は、図11に示すように、二次転写位置N2における転写速度が、全速(160mm/sec)であるか、半速(80mm/sec)であるか、1/3速(53mm/sec)であるか否かを判別し、全速(160mm/sec)である場合には、第3の調整係数M2を0.000に、全速以外の半速又は1/3速の場合には、第3の調整係数M2を0.036に、それぞれ設定する。
【0068】
なお、CPU200は、図11に示すように、ADCセンサー26で検出したトナー像のトナー層厚、例えば、1次色か(トナー1層か)、2次色か(トナー2層か)によって、予備係数kを、適宜設定するように構成しても良いが、図示の実施の形態では、パラメータがすべて0.000に設定されている。
【0069】
そして、CPU200は、図9に示すように、プリント動作が正常に終了した場合には、1回のプリントにおける画像データの累積画素数FC_Pixcelに、基本係数Img_FCと、第1の調整係数Envと、第2の調整係数M1と、第3の調整係数M2と、補助の微調整係数kとを加算した総合係数を乗算して、1回のプリント動作における廃トナー回収容器35に回収した廃トナーの回収量Full_Totalを算出するようになっている。
【0070】
CPU200は、プリント動作を実行するたびに、廃トナーの回収量Full_Totalを算出し、算出された廃トナーの回収量Full_Totalを逐次加算していき、トータルの廃トナーの回収量Full_Totalを求めるようになっている。
Full_Total=
Pixel×(Pixel+Env+M1+M2+k)
ここで、基本係数であるPixelの値としては、フルカラーの場合はImgFC、又はモノクロの場合はBW:0.130、又はジャムが発生した場合はJAMFC、JAMBWが用いられる。
【0071】
そして、CPU200は、図13に示すように、トータルの廃トナーの回収量Full_Totalが、第1の警告値であるwarning1を超えているか否かを判別し(ステップ101)、トータルの廃トナーの回収量Full_Totalが、第1の警告値であるwarning1を超えていない場合には、ステップ101に戻る。一方、CPU200は、図14に示すように、トータルの廃トナーの回収量Full_Totalが、第1の警告値であるwarning1を超えていると判別した場合には、ユーザーインターフェースに第1の警告として、例えば、「間もなく廃トナー回収容器が満杯となり、CRUが交換時期となります。」というメッセージを表示し(ステップ102)、ユーザーに廃トナー回収容器35が満杯に近づいたことを知らせるとともに、トータルの廃トナーの回収量Full_Totalが、第2の警告値であるwarning1を超えているか否かを判別する(ステップ103)。
【0072】
上記CPU200は、トータルの廃トナーの回収量Full_Totalが、第2の警告値であるwarning2を超えていない場合には、ステップ103に戻り、トータルの廃トナーの回収量Full_Totalが、第2の警告値であるwarning2を超えていると判別した場合には、ユーザーインターフェースに第2の警告として、例えば、「廃トナー回収容器が満杯となりました。CRUを交換して下さい。」というメッセージを表示し(ステップ104)、ユーザーに廃トナー回収容器35が満杯に近づいたことを知らせるとともに、トータルの廃トナーの回収量Full_Totalが、満杯値であるLmitを超えているか否かを判別する(ステップ105)。
【0073】
そして、CPU200は、図13に示すように、トータルの廃トナーの回収量Full_Totalが、満杯値であるLmitを超えていない場合には、ステップ104に戻る。一方、CPU200は、図13に示すように、トータルの廃トナーの回収量Full_Totalが、満杯値であるLmitを超えていると判別した場合には、ユーザーインターフェースに、例えば、「CRUがライフに達しました。」というメッセージを表示して(ステップ106)、マシンを強制的に停止させるようになっている。
【0074】
このように、上記実施の形態では、廃トナー回収容器35に回収した廃トナーの回収量を、主たる要因である画像データ204の画素数(ピクセル数)を計数して累積した累積画素数に、感光体ドラム2上に形成されるトナー像の種類に応じた基本係数と、環境条件に応じた第1の調整係数と、転写材の種類に応じた第2の調整係数と、印字モードに応じた第3の調整係数を加算したトータルの調整係数を乗算して算出するように構成したので、廃トナー回収容器35に回収した廃トナーの回収量を、8割程度の高い精度でもって求めることができ、廃トナー回収容器35の満杯状態をコストアップを招くことなく、精度良く検知することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】図1はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタの制御回路を示すブロック図である。
【図2】図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタを示す構成図である。
【図3】図3はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタの画像形成部を示す構成図である。
【図4】図4は直交実験の結果を示す図表である。
【図5】図5は因子毎の分散比等を求めた図表である。
【図6】図6は確認実験の結果を示す図表である。
【図7】図7は因子で推定した値と実測値の比較結果を示すグラフである。
【図8】図8は因子で推定した値と実測値の比較結果を示すグラフである。
【図9】図9は各調整係数に基づくトナー回収量の計算方法を示す説明図である。
【図10】図10はプロコン用のパッチを示す説明図である。
【図11】図11は係数テーブルを示す図表である。
【図12】図12は環境条件を分類するテーブルを示す図表である。
【図13】図13は警告表示動作を示すフローチャートである。
【図14】図14は時間経過と回収トナー量との関係を模式的に示す図表である。
【符号の説明】
【0076】
2:感光体ドラム、35:廃トナー回収容器、200:CPU(回収量算出手段)、201:ユーザーインターフェース、204:画像データ、205:温度センサー、206:湿度センサー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データに応じたトナー像を担持する像担持体と、
前記像担持体上に形成されたトナー像を転写材に転写した後、当該像担持体上に残留した転写残トナーを回収する廃トナー回収容器と、
前記廃トナー回収容器に回収した廃トナーの回収量を、前記画像データの画素数を計数して累積した累積画素数に、前記像担持体上に形成されるトナー像の種類に応じた基本係数と、環境条件に応じた第1の調整係数と、転写材の種類に応じた第2の調整係数と、印字モードに応じた第3の調整係数を用いて算出する回収量算出手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記回収量算出手段によって算出された前記廃トナーの回収量を閾値と比較し、当該廃トナーの回収量と閾値との比較結果に基づいて、警告を発するとともに、装置を停止させる制御を行う制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記閾値は複数設定されており、前記複数の閾値のうち、少なくとも1つの閾値に基づいて、警告を発するとともに、装置を停止させる制御を行う制御手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記廃トナー回収容器は、感光体上に残留した転写残トナーを回収することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記廃トナー回収容器は、中間転写体上に残留した転写残トナーを回収することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−70804(P2008−70804A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−251531(P2006−251531)
【出願日】平成18年9月15日(2006.9.15)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】