説明

画像形成装置

【課題】インダクタンス検知センサによるトナー濃度の誤検知に伴うトナー過補給を抑制し、かぶりやトナー飛散を抑制でき、高品質の画像を得る。
【解決手段】像担持体と、非磁性トナーと磁性キャリアを含む現像剤を担持する現像剤担持体を備え、現像剤を攪拌搬送する搬送手段と、前記現像装置内の現像剤の透磁率に関する情報を検知する検知手段と、前記像担持体の表面のうち、像担持体表面移動方向に関して記録材通紙領域に対応する領域が前記現像部を通過する現像動作期間における前記搬送手段の駆動速度よりも、前記現像動作期間外の非現像動作期間における前記搬送手段の駆動速度が遅くなるように前記搬送手段の駆動を制御する駆動制御手段と、前記非現像動作期間に前記検知手段により検知された検知結果に基いて前記現像装置へ供給するトナー量を制御する補給量制御手段と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式、静電記録方式等によって像担持体上に形成された静電潜像を現像して可視画像を形成する現像装置を備えた、複写機、プリンタ、記録画像表示装置、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子写真方式や静電記録方式の画像形成装置が具備する現像装置には、トナー粒子とキャリア粒子を主成分とした二成分現像剤が広く用いられている。特に、電子写真方式によりフルカラーやマルチカラー画像を形成するカラー画像形成装置は、画像の色味などの観点から、二成分現像装置を使用している。
【0003】
周知のように、この二成分現像剤のトナー濃度、すなわちキャリア粒子及びトナー粒子の合計重量に対するトナー粒子重量の割合は、画像品質を安定化させる上できわめて重要な要素になっている。現像剤のトナー粒子は現像時に消費され、トナー濃度が変化する。このため、自動トナー補給制御装置(ATR)を使用して、適時現像剤のトナー濃度を正確に検出し、その変化に応じてトナー補給を行い、トナー濃度を常に一定に制御し、画像品質を保持する必要がある。
【0004】
現像容器内のトナー濃度検知手段として、従来様々な方式のものが実用化されている。例えば現像剤担持体(以下、「現像スリーブ」と記述)上に搬送された現像剤に光を当てたときの反射率がトナー濃度により異なることを利用してトナー濃度を検知する光学式のトナー濃度検知手段がある。また、現像剤の磁性キャリアと非磁性トナーの混合比率による見かけの透磁率を検知して電気信号に変換するインダクタンスヘッドからの検出信号によって現像容器内のトナー濃度を検知するインダクタンス検知方式のトナー濃度検知手段などが使用されている。
【0005】
インダクタンス検知方式の現像剤濃度制御装置(以下「インダクタンス検知方式ATR」という)は、以下のような制御に基づきトナー濃度を制御することになる(特許文献1参照)。現像剤の見かけの透磁率が大きくなったと検知した場合、一定体積内で現像剤中のキャリア粒子が占める割合が多くなりトナー濃度が低くなったことを意味するのでトナー補給を開始する。逆に現像剤の見かけの透磁率が小さくなったと検知した場合、一定体積内で現像剤中のキャリアが占める割合が少なくなりトナー濃度が高くなったことを意味するのでトナー補給を停止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5−61353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記インダクタンス検知方式ATRでは、長期間動作せずに放置し、画像形成動作を再開すると、放置期間中における現像剤の帯電量の変動等により現像剤のかさ密度が変化し、トナー濃度が変わっていないにも関わらず、センサ出力が変化してしまう。具体的には、現像容器内のトナー濃度は一定であるにもかかわらず、インダクタンス検知センサ近傍の一定体積内のトナー濃度が変わったと検知したことになる。その結果、トナーを消費していないのにトナーが減った事を示すセンサ出力信号を出してトナーを過補給してしまうことにより、画像濃度が濃くなりすぎたり、かぶり、飛散等が発生する。この現象は、装置を停止してから再び動作させるまでの停止時間(放置時間)が長い場合や、装置が放置された環境が高湿度であった場合は、現像剤の帯電量の低下が大きくなり、かさ密度も大きく変化するため、特に顕著である。図9は放置による現像剤のかさ密度変化と、それに伴うインダクタンス検知センサの出力変化、及び現像装置内のトナー濃度(T/D比)の変化の様子を示す図である。
【0008】
画像形成装置によっては、厚紙やOHTに画像形成を行う場合、画像形成速度を通常の画像形成時よりも遅くする。例えば通常の二分の一や三分の一の速度に減速して画像形成する減速モードを有するものがある。このような減速モードでは、感光ドラムの回転速度が通常の二分の一や三分の一の速度に減速するのに合せて現像装置の駆動速度も同様に通常の二分の一や三分の一の速度に減速する。
【0009】
インダクタンス検知センサによって現像剤の透磁率検知を行う場合、通常は現像装置が駆動されて現像剤の攪拌・搬送を行う搬送スクリューによって現像剤が動いている状態の時に検知を行う。これは、搬送スクリューが停止した状態で検知すると、停止状態のときに搬送スクリューの羽根がインダクタンス検知センサの検知部に対してどのような位置にいるかで出力が変わってしまうためである。
【0010】
そのため、搬送スクリューが駆動しているときに検知を行うが、搬送スクリューの回転速度によってインダクタンス検知センサの出力が変化してしまう。搬送スクリューの回転速度が速いと、現像剤が激しく回転することによって現像剤中に空気が多く取り込まれ、その影響で現像剤の見かけの透磁率が下がるためである。反対に搬送スクリューの回転速度が遅いと、現像剤中に取り込まれる空気の量が少なくなるために現像剤の見かけの透磁率が上がるためである。
【0011】
このため、通常の画像形成モードから上記したような駆動速度の遅い減速モードに切り替わると、トナー濃度が変化していないにも関わらず、現像剤の見かけの透磁率が高くなる。従って、上記した放置後の場合と同じく、トナーを過補給による画像濃度の過上昇、かぶり、飛散等が発生する。
【0012】
上述のトナー濃度誤検知によるトナー過補給を防止するために、従来から様々な制御が提案されている。例えば、長期間放置された後の立ち上げ時において、インダクタンス検知センサの出力が高くなることを見越してトナー補給制御の基準値や制御電圧を補正する制御方法が提案されている(特開平4−360176)。
【0013】
また、朝一(長期間放置後)のみ通常と異なる別のトナー補給制御方法を用いるなどの制御方法が提案されている(特開2001−318525)。
【0014】
しかしながら、基準値や制御電圧の補正を行う場合は、予想した補正量が実際の出力変動と合わない場合がある。また、別のトナー補給制御に切り替える場合は、切り替えた後、元の制御に戻すタイミングをどのようにして決めるかなど、補正のための制御方法が複雑な割には精度の良い制御ができない。
【0015】
そこで本発明は、複雑な補正制御を行うことなく、インダクタンス検知センサによるトナー濃度の誤検知に伴うトナー過補給を抑制し、かぶりやトナー飛散を抑制でき、高品質の画像を得ることのできる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するために本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、像担持体と、非磁性トナーと磁性キャリアを含む現像剤を担持する現像剤担持体を備え、前記像担持体と対向する現像部にて前記像担持体に形成された潜像を現像する現像装置と、前記現像装置内に設けられ、現像剤を攪拌搬送する搬送手段と、前記現像装置内の現像剤の透磁率に関する情報を検知する検知手段と、前記像担持体の表面のうち、像担持体表面移動方向に関して記録材通紙領域に対応する領域が前記現像部を通過する現像動作期間における前記搬送手段の駆動速度よりも、前記現像動作期間外の非現像動作期間における前記搬送手段の駆動速度が遅くなるように前記搬送手段の駆動を制御する駆動制御手段と、前記非現像動作期間に前記検知手段により検知された検知結果に基いて前記現像装置へ供給するトナー量を制御する補給量制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、複雑な補正制御を行うことなく、インダクタンス検知センサによるトナー濃度の誤検知に伴うトナー過補給を抑制し、かぶりやトナー飛散を抑制でき、高品質の画像を得ることのできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】第一実施形態に係る画像形成装置の構成図である。
【図2】現像装置の構成図である。
【図3】トナー濃度とインダクタンス検知センサによる出力値との関係を表す図である。
【図4】現像装置の駆動と検知タイミングを示す図である。
【図5】現像剤のかさ密度とインダクタンス検知センサによる出力値との関係を示す図である。
【図6】第二実施形態に係る現像装置の駆動と検知タイミングを示す図である。
【図7】第二実施形態に係る通常モードから減速モードに切り替わった場合におけるトナー補給時間制御の説明図である。
【図8】第二実施形態に係る減速モードから通常モードに切り替わった場合におけるトナー補給時間制御の説明図である。
【図9】画像形成装置を長期間放置した際の現像剤かさ密度、インダクタンス検知センサによる出力値、トナー濃度の変化の様子を説明する図である。
【図10】第一実施形態に係る現像装置の制御方法のフローチャートである。
【図11】現像装置の制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第一実施形態]
本発明に係る画像形成装置の第一実施形態について、図を用いて説明する。図1は本実施形態に係る画像形成装置の構成図である。
【0020】
(画像形成装置100)
図1に示すように、画像形成装置100は、4つの画像形成部1M、1C、1Y、1Kを有する電子写真方式のフルカラープリンタである。各画像形成部1M〜1Kは、それぞれマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4色に対応している。
【0021】
各画像形成部1M〜1Kには、それぞれ感光ドラム(像担持体)2a、2b、2c、2dが配設されており、矢印方向に回転される。各感光ドラム2a〜2dの周囲には一次帯電器3a、3b、3c、3d、現像装置4a、4b、4c、4d、転写帯電器5a、5b、5c、5d、クリーニング装置6a、6b、6c、6dがそれぞれ配置されている。また、感光ドラム2a〜2dの上方には露光装置であるレーザースキャナ7a、7b、7c、7dがそれぞれ配置されている。
【0022】
次に画像形成装置100による画像形成動作について説明する。
【0023】
画像形成動作が開始すると、まず感光ドラム2a〜2dが一次帯電器3a〜3dによって一様に帯電され、次いで露光装置7a〜7dから発せられる画像信号に対応したレーザー光により露光して静電潜像が形成される。静電潜像は、現像装置4a〜4d内に収容されたトナーによって可視化され、可視像となる。本実施形態ではレーザー光により露光した明部電位にトナーを付着させる反転現像方式を用いている。
【0024】
そして、トナー像の形成タイミングに合わせて給送カセットに収容された紙などの転写媒体Pが給送ローラ14により給送される。給送された転写媒体Pは、駆動ローラ9の駆動により回転される転写ベルト8の表面に静電吸着され、マゼンタの画像形成部1Mの感光ドラム2aと転写帯電器5aとの間の転写部に搬送される。転写部に搬送された転写媒体Pは、転写電源から転写バイアスが印加された転写帯電器5aにより、マゼンタのトナー像を転写される。同様にして、転写媒体Pは、転写ベルト8により各画像形成部へと搬送され、各色のトナー像を順次重ね合わされ、フルカラーの画像が形成される。
【0025】
フルカラーの画像を転写された転写媒体Pは、転写ベルト8から分離され、定着装置13に搬送される。定着装置13に搬送された転写媒体Pは、定着装置13によって加熱、加圧され、フルカラーの永久画像が得られる。また、転写部で転写しきれずに感光ドラム2a〜2d上に残留したトナーは、クリーニング装置6a〜6dによって回収されることで一連の動作が終了する。
【0026】
(現像装置4)
次に、現像装置4a〜4dについて、図2を用いて更に詳細に説明する。なお、複数の現像装置4a〜4dの構成は全て同様であるので、ここではマゼンタの現像装置4aのみについて説明する。
【0027】
本実施形態で使用している現像装置4は、二成分現像方式を用いている。図2に示すように、現像装置4aの現像容器20内は、隔壁24によって現像室25と攪拌室26によって区画され、内部には磁性体であるキャリア粒子と非磁性体であるトナー粒子が混合された二成分現像剤tが収容されている。攪拌室26には、現像装置内のニ成分現像剤のトナー濃度(透磁率に関する情報)を検知するためのインダクタンス検知センサ(検知手段)32が設置されている。センサ32の検知出力に応じて攪拌室26の上方に配置されたトナー補給手段(供給手段)33により、攪拌室26内にトナーが補給される。
【0028】
現像容器20の感光ドラム2aに対向する部位に形成した開口部には、固定されたマグネット22を内包した回転自在な現像スリーブ(現像剤担持体)21が配置されている。現像スリーブ21近傍には規制ブレード23が配置され、規制ブレード23は現像剤tを所定の層厚に規制する。
【0029】
現像室25には攪拌スクリュー27が設置されており、攪拌室26には攪拌スクリュー28が設置されている。攪拌スクリュー27、28は、現像装置内に設けられ、現像剤を攪拌搬送する搬送手段であり、回転駆動することでお互い長手方向の逆方向に現像剤を攪拌しつつ搬送し、現像剤tを現像容器20内を循環させる。攪拌室26の上方から補給されたトナーは、攪拌スクリュー28の回転動作により攪拌され、攪拌室26内のキャリア粒子と摩擦帯電することで所定の帯電量が与えられる。帯電量が付与されたトナーは、キャリア粒子とともに攪拌スクリュー27へと受け渡され、更に現像スリーブ21上へと受け渡される。
【0030】
現像スリーブ21の回転動作により、感光ドラム2aとの対向部(現像ニップ)へと搬送されたトナーは、現像スリーブ21に印加された現像バイアスによって感光ドラム2a上へと飛翔する。現像バイアスとしてDC成分にAC成分を重畳したものを使用している。現像コントラストを250V、白地部コントラスト(Vback)を160Vに設定している。また、現像バイアスのAC成分として、9kHzの矩形パルスと休止期間を組み合わせたブランク・パルス・バイアスを用いている。
【0031】
(トナー補給制御方法)
次にインダクタンス検知センサ32によるトナー補給制御方法について、以下で詳しく説明する。
【0032】
現像装置4は、補給量制御部(補給量制御手段)として機能する制御装置31を有している。制御装置31は、非現像動作期間にセンサ32により検知された検知結果に基いて現像装置4へ供給するトナー量を制御する。制御装置31は、センサ32の検知結果が所定の目標値となるようにトナー補給量を制御する。そして、画像形成が行われる前の前回転動作時にセンサ32により検知した検知出力と、前回転動作後の画像形成動作中に検知したセンサ32により検知した検知出力との差分に基いて、目標値を補正する補正手段(CPU、ROM)を有する。
【0033】
二成分現像剤tは、磁性キャリアと非磁性トナーを主成分としている。このため、現像剤tのトナー濃度(キャリア粒子及びトナー粒子の合計重量に対するトナー粒子重量の割合)が変化すると、見かけの透磁率が変化する。この磁性キャリアと非磁性トナーの混合比率によって変動する見かけの透磁率を、センサ32によって検知する。図3はトナー濃度(T/D比)に対するセンサ32の検知出力(Vsig)を示す図である。図3に示すように、検知出力(Vsig)はトナー濃度(T/D比)に応じてほぼ直線的に変化する。すなわち、センサ32の検知出力は、現像装置4a内に存在する二成分現像剤tのトナー濃度に反比例する。
【0034】
すなわち、トナー濃度が高くなると現像剤中に占める非磁性トナーの割合が高くなるため、現像剤tの見かけの透磁率が低くなり、検知出力は小さくなる。逆にトナー濃度が低くなると、現像剤tの見かけの透磁率が高くなるため、検知出力は大きくなる。このようにしてセンサ32を用いて現像剤tのトナー濃度を検知することが可能となる。
【0035】
検知出力(Vsig)は、不揮発性のメモリ手段(不図示)に予め記録されている初期基準信号(Vref)と比較され、両者の差分(Vsig−Vref)の計算結果に基づいてトナー補給時間(供給する非磁性トナーの量)が制御される。初期基準信号(Vref)は、現像剤の初期状態、すなわち初期のトナー濃度に対応した出力値であるため、検知出力(Vsig)は初期基準信号(Vref)に近づくように制御がなされる。
【0036】
例えば、Vsig−Vref>0の場合は、現像剤のトナー濃度が目標とするトナー濃度よりも低い状態であるため、その差分の大きさに応じて必要なトナー補給量を決定する。そのため、VsigとVrefの差が大きいほど多くのトナーが補給されることになる。また、Vsig−Vref≦0の場合はトナー濃度が目標よりも高いため、トナー補給を停止し、画像形成動作によるトナー消費によってトナー濃度を下げるようにする。以上のようにしてトナー補給制御が行われる。
【0037】
なお、本実施形態における現像剤の初期トナー濃度は7%であり、センサ32の初期基準信号(Vref)はトナー濃度7%のときの出力が2.5Vになるように調整されている。しかし、初期トナー濃度、及び初期基準信号(Vref)の調整値は、これ以外の数値のものを用いても良い。
【0038】
(画像形成モード)
次に画像形成装置100における画像形成モードについて説明する。画像形成装置100は、使用する転写媒体の種類によって、普通紙に画像形成を行う普通紙モード(第1モード)に加え、OHTに画像形成を行うOHTモード、及び200g/m以上の厚さの厚紙に画像形成を行う厚紙モードを有している。OHTモード、厚紙モードは、まとめて減速モード(第2モード)という。
【0039】
図2に示すように、感光ドラムモータ29は感光ドラム2aを駆動する。現像モータ(駆動手段)30は、現像装置4aの現像スリーブ21を駆動する。画像形成装置100は、制御装置(制御手段)31からの制御信号に基づいて、感光ドラムモータ29の回転数をそれぞれ切り替えることで、感光ドラム2aの回転速度を切り替える。また、画像形成装置100は、制御装置31からの制御信号に基づいて、現像モータ30の回転数をそれぞれ切り替えることで、現像スリーブ21の回転速度を切り替える。
【0040】
攪拌スクリュー27、28は、現像スリーブ21と同一の駆動源である現像モータ(実行手段)30からギア列(実行手段)36を介して一緒に駆動されている。このため、現像スリーブ21の回転速度が切り替わると、攪拌スクリュー27、28の回転速度も切り替わる。
【0041】
現像モータ30、ギア列36は、攪拌スクリュー27、28の駆動速度が第1速度にて画像形成を行う第1モードと、攪拌スクリュー27、28の駆動速度が第1速度よりも遅い第2の速度にて画像形成を行う第2モードと、を少なくとも実行可能である。
【0042】
普通紙モードでは、感光ドラム2aの周速度を140mm/sec、現像スリーブ21の回転速度を210mm/secで制御しており、感光ドラム2aと現像スリーブ21の周速度比を210/140=1.5に設定している。
【0043】
これに対し、OHTモード、厚紙モードでは、ともに感光ドラム2aの周速度を70mm/sec、現像スリーブ21の周速度を105mm/secにそれぞれ半減することで定着処理速度を遅くしている。そのため、感光ドラム2aと現像スリーブ21の周速度比は、普通紙モードと同じく1.5(=105/70)を維持している。
【0044】
制御装置31は、駆動制御手段としても機能し、現像動作期間における攪拌スクリュー27、28の駆動速度よりも、非現像動作期間における攪拌スクリュー27、28の駆動速度が遅くなるように攪拌スクリュー27、28の駆動を制御可能である。ここで、現像動作期間とは、感光ドラム2の表面のうち、像担持体表面移動方向に関して記録材通紙領域に対応する領域が現像部を通過する期間とし、非現像動作期間とは、現像動作期間外の期間である。制御装置31は、画像形成装置本体、現像装置のどちらに設けてもよい。
【0045】
非現像動作期間とは、画像形成が行われる前の前回転動作期間である。また、記録材に連続して画像形成する連続画像形成動作時において、感光ドラム2の表面のうち、像担持体表面移動方向に関して記録材通紙領域の間に対応する非画像領域が現像部を通過する期間である。
【0046】
制御装置31は、第1モード時における攪拌スクリュー27、28の駆動速度と、第2モード時における攪拌スクリュー27、28の駆動速度差が、現像動作期間よりも非現像動作期間のほうが小さくなるように攪拌スクリュー27、28を制御する。
【0047】
(現像装置の制御方法)
本実施形態では、画像形成動作がスタートした直後の前回転時や、紙間(画像形成タイミング間)などの非画像形成タイミング(非現像動作期間)において、現像装置4aの駆動速度を減速モード時の速度で駆動する。そして、この非現像動作期間にセンサ32の出力検知を行う制御方法を実施している。これにより、装置の長期放置による現像剤のかさ密度変動や、減速モードへの切り替えによって、現像剤の見かけの透磁率が変s動し、トナー濃度を誤検知してしまうことを防止している。具体的な制御方法を図4、図10に基づいて以下に述べる。
【0048】
図4、図10に示すように、プリント動作がスタートして(S1)、現像装置4を駆動する現像モータ30が駆動を開始する(前回転、S2)。このとき指示された画像形成モードが通常モードの場合、減速モードのどちらであっても、減速モードの速度になるように現像装置4の駆動を立ち上げる。
【0049】
駆動速度が減速モードの速度に達したら、センサ32によるトナー濃度の検知を行う(S3)。すなわち、S3において、センサ32による検知は、現像装置4、攪拌スクリュー27、28の駆動速度は、厚紙モード時の速度で行われる。センサ32による検知は8msec間隔で8点サンプリングする。そしてサンプリングした8点の出力の平均値を算出して検知出力値Vsigとする。Vsigから上記したような方法でトナー補給時間が算出され、その算出結果に基づいて制御装置31が後の画像形成動作中にトナー補給が実行される(S7)。
【0050】
センサ32の出力検知が終了したら、画像形成タイミングとなり、画像形成動作に移る(S4)。ここで画像形成モードとして通常モードが選択されている場合は、現像装置4の駆動速度を通常モードの速度に増速して、通常モードの速度に達した時点で画像形成を開始するように制御する(S5、S6)。この際、現像装置4の駆動速度とともに、攪拌スクリュー27、28の駆動速度も、厚紙モード時から通常モード時の速度に上がる。
【0051】
指定されたプリント枚数が複数枚あるときは(S8)、紙間で再度減速モードの駆動速度に落とし(S9)、減速モードの駆動速度になった時点でセンサ32の出力検知を行う。検知終了後にまた通常モードの駆動速度に増速して画像形成が行われる(S5、S6)。
【0052】
すなわち、画像形成モードとして通常モードが選択されているときは、前回転時や紙間などの非画像形成タイミングにおいて、減速モードの速度でセンサ32の出力検知を行い、画像形成タイミングでは通常モードの速度で画像形成を行うように制御する。
【0053】
また、画像形成モードとして減速モードが選択されている場合は、減速モードの速度でセンサ32の出力検知を行った後、駆動速度を増速せずに、そのままの速度で引き続き画像形成動作を開始する。すなわち、センサ32の出力検知を行っているときと、画像形成を行っているときの駆動速度を同じ速度で行うように制御している。
【0054】
図4に示すように、制御装置31は、非現像動作期間における第1モード時における搬送手段と第2モード時における搬送手段の駆動速度差が略ゼロとなるように搬送手段の駆動を制御している。
【0055】
上記したような制御を行う理由について図5を用いて説明する。
【0056】
従来の制御では、通常モード時のセンサ32の出力検知を画像形成動作中に行っていた。このため、通常モードの駆動速度で循環している状態の現像剤の透磁率を検知していた。そのときの出力値は図5のA1である。
【0057】
また、減速モード時のセンサ32の出力検知も画像形成動作中に行っていた。このため、減速モードの駆動速度で循環している状態の現像剤の透磁率を検知していた。そのときの出力値は図5のA2である。
【0058】
すなわち、画像形成モードによって、かさ密度の状態が異なる現像剤の透磁率を検知していた。このため、例えば通常モードから減速モードに切り替わると、検知出力値Vsigが大きく変化することになり(A1→A2)、これがモード切り替え時のトナー過補給の原因となっていた。
【0059】
また、前述したように、特に高湿度環境に装置が長期間放置されると、現像剤の帯電量が低下するために現像剤のかさ密度が上昇する傾向がある。つまり、現像剤の帯電量の低下に伴い、粒子間の反発力が弱まるために粒子間の距離が狭まることになり、粒子間に存在する空気の量も減少する。その結果、現像剤のかさ密度が高まり、センサ32の検知出力値Vsigは大きく上昇する(図5のB1)。
【0060】
その際、長期放置前にセンサ32の検知を行うときに、駆動速度が通常モードの速度のときに検知すると、現像剤の中に多くの空気が取り込まれた状態で検知し、長期間放置後は現像剤の中の空気が少なくなった状態で検知する。このため、長期放置前後における出力値の変動が大きくなる(A1→B1)。これが長期放置後のトナー過補給の原因となっていた。
【0061】
そこで、本実施形態のように、選択されている画像形成モードに関わらず、常に非画像形成タイミングで減速モードと同じ遅い速度で駆動しているときに、センサ32の出力検知を行う(A2)。これにより、画像形成モードを切り替えても出力値が変動しないため、出力値変動によるトナー過補給を防止することができる。
【0062】
また、このように常に駆動速度の遅い状態で現像剤のかさ密度を検知するようにすると、元々取り込まれる空気の量が少なく、かさ密度の高い状態で検知を行うことになる。このため、そこから長期間放置されて現像剤の帯電量が低下しても、かさ密度の変化が少なくて済むことになり、出力変動は比較的小さくなる(A2→B2)。それによって、長期間放置された後の立ち上げ直後でもセンサ32の出力変動によるトナー過補給を防止することができる。
【0063】
以上のような制御を行うことで、常に現像剤のかさ密度が高い状態のときにインダクタンス検知センサによる出力検知を行うことができる。このため、画像形成モードが切り替えられたときや、装置が長期間放置された直後においても、センサ32の出力値が大きく変動することがなくなる。このため、トナー過補給による画像濃度変動、かぶり、トナー飛散等を常に良好なレベルに維持することが可能となり、常に高品位な画像を安定して得ることのできる。
【0064】
[第二実施形態]
次に本発明に係る画像形成装置の第二実施形態について図を用いて説明する。上記第一実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0065】
本実施形態に係る画像形成装置は、上記第一実施形態の感光ドラム2aの周速度を280mm/sec、現像スリーブ21の回転速度を420mm/secとしたスピードの速い高速機(65ppm)である。厚紙モードやOHPモードなどの減速モードでは、感光ドラム2aの周速度を140mm/sec、現像スリーブ21の回転速度を210mm/secと、通常モードの半分の速度になるように制御している。
【0066】
本実施形態のようなプリントスピードの速い装置において、上記第一実施形態と同様に、トナー濃度検知を非画像形成タイミングで現像装置の駆動速度を減速モードにして行う場合、次のような課題がある。
【0067】
本実施形態のようなプリントスピードの速い装置の場合、画像形成タイミングだけでなく、非画像形成タイミングである紙間に費やされる時間も短くなる。例えば本実施形態における紙間の時間は紙サイズがA4の場合で約173msecとなる。現像装置4を駆動する現像モータ30には速度を加減速する場合に必ず立ち上がり/立ち下がり時間が必要である。このため、このような短時間では現像装置4の回転速度を通常モードの速度から減速モードの速度に減速しようとしても十分に減速しきれない。すると、連続ジョブ中にはセンサ32によりトナー濃度を検知するタイミングが無くなってしまう。
【0068】
そこで、本実施形態では、前回転時に加えて画像形成中にもセンサ32による出力検知を行い、前回転時の出力値Vsig_aと画像形成中の出力値Vsig_bとから、トナー補給時間制御に用いる初期基準信号を補正する制御を行っている。その制御方法を図6、図11に基づいて以下で詳細に述べる。
【0069】
プリント動作がスタート(S1)した直後の前回転時(S2)は、上記第一実施形態と同様に、現像モータ30は、減速モード時の速度になるように駆動を立ち上げ、その速度でセンサ32による出力検知を行う(A、S3)。本実施形態では8msec間隔で6点サンプリングを行い、これら6点の平均値を前回転時における検知出力値Vsig_aとしている。この時、指示されている画像形成モードが通常モードである場合は(S4、S5)、サンプリング後に現像装置4の駆動速度を通常モードの速度に増速してから画像形成を開始する(S7)。また、指示されている画像形成モードが減速モードである場合は(S4、S6)、サンプリング後もそのまま駆動速度を変えずに画像形成を開始する(S7)。そして、画像形成中において、通常モード、もしくは減速モードの速度でセンサ32による出力のサンプリングを行う(Ba、Bb、S8)。画像形成中のサンプリングも前回転時と同様に8msec間隔で6点サンプリングを行い、それら6点の平均値をVsig_bとする。
【0070】
前述したように、センサ32の検知出力からトナー補給時間を算出するためには、トナー濃度のターゲットとなる初期基準信号を用いる。本実施形態では、現像剤が初期状態でかつ現像装置4の駆動速度が減速モードと同じ速度のときに得られる検知出力値を初期基準信号Vref_aとして設定している。
【0071】
前回転後の最初(1枚目)の画像形成中に検知された出力値Vsig_bと、その直前の前回転時に検知された出力値Vsig_aとから、それらの差分ΔVsig(ΔVsig=Vsig_b−Vsig_a)を算出する。この差分ΔVsigは減速モードの速度から通常モードの速度へ速度を切り替えたときの出力値のオフセット量に相当する。
【0072】
初期基準信号Vref_aは減速モードの速度における基準値であるため、通常モードの速度における基準値はその速度変化分のオフセット量を加える必要がある。このため、上記で算出したΔVsigから下式(1)を用いて画像形成動作中における基準値Vref_bが決定される。Vref_b=Vref_a+ΔVsig・・・(1)
【0073】
通常モードにおける画像形成中は、ここで算出されたVref_bを初期基準信号としてトナー補給時間制御が行われる(S9)。すなわち、検知出力(Vsig)が初期基準信号(Vref_b)に近づくように制御がなされる。このように速度切り替えにおける出力のオフセット量を見越した初期基準信号Vref_bを用いて制御を行うことにより、連続ジョブ中でも紙間で速度を減速しなくても適切なトナー補給制御を行うことができる。
【0074】
例えば、Vsig−Vref_b>0の場合は、現像剤のトナー濃度が目標とするトナー濃度よりも低い状態であるため、その差分の大きさに応じて必要なトナー補給量を決定する。そのため、VsigとVref_bの差が大きいほど多くのトナーが補給されることになる。また、Vsig−Vref_b≦0の場合はトナー濃度が目標よりも高いため、トナー補給を停止し、画像形成動作によるトナー消費によってトナー濃度を下げるようにする。以上のようにしてトナー補給制御が行われる(S10)。
【0075】
プリント枚数指示が2枚以上のときは、所定の紙間を空けて2枚目の画像形成を行うが、この紙間では上記第一実施形態と異なり、現像装置4の駆動速度の減速やセンサ32による出力のサンプリングは行わない(S11)。そして以後、2枚目以降の画像形成中に検知(Ca、Cb)された出力値に基づいてトナー補給時間を算出する。そのときに用いる初期基準信号は、1枚目の画像形成中に算出されたVref_bをジョブが終了するか、もしくは途中で減速モードに切り替わるまでそのまま使い続ける。
【0076】
ジョブの途中で画像形成モードの切り替えがあった場合、例えば通常モードから減速モードに切り替わった場合(図7)、上記の式(1)におけるΔVsigに0を入力、すなわちVref_b=Vref_aを初期基準信号としてトナー補給時間の算出を行う。
【0077】
また途中で減速モードから通常モードに切り替わった場合(図8)、減速モード中はΔVsig=0としている。通常モードの最初(1枚目)の画像形成中に検知された出力値と、そのジョブの前回転時に検知された出力値との差分からΔVsig、及びVref_bが算出され、このVref_bに基づいてトナー補給量の算出が行われる。
【0078】
ジョブが一旦終了し、また次のジョブが開始されると、その前回転時に検知されたVsig_aを元に、新しい初期基準信号Vref_bの設定が行われる。
【0079】
本実施形態の制御では、トナー補給時間を決定するために用いられる初期基準信号を、現像剤のかさ密度が高く、センサ32による検知出力値が高くなる減速モードに合わせてあるため、装置が長期間放置された後でもトナー過補給の恐れがない。更には式(1)によって、現像剤の状態に合わせて、速度変化による検知出力のズレ分を随時補正することにより、通常モードの時でも適切なトナー濃度制御を行うことが可能となる。
【0080】
以上のような制御を行うことで、本実施形態のようにスピードが速く、紙間で現像装置の駆動速度を減速する時間のない(非画像形成タイミングでインダクタンス検知センサによる出力検知を行う時間がない)装置においても、以下のような効果を得ることができる。画像形成モードの切り替えや、装置の長期間放置によって生じるセンサ32の出力値変動を抑制することができる。このため、トナー過補給による画像濃度変動、かぶり、トナー飛散等を常に良好なレベルに維持することが可能となり、常に高品位な画像を安定して得ることのできる。
【符号の説明】
【0081】
P …転写媒体
t …二成分現像剤
1 …画像形成部
2 …感光ドラム(像担持体)
3 …一次帯電器
4 …現像装置
5 …転写帯電器
6 …クリーニング装置
7 …レーザースキャナ
8 …転写ベルト
9 …駆動ローラ
13 …定着装置
14 …給送ローラ
20 …現像容器
21 …現像スリーブ(現像剤担持体)
22 …マグネット
23 …規制ブレード
24 …隔壁
25 …現像室
26 …攪拌室
27、28 …攪拌スクリュー(搬送手段)
29 …感光ドラムモータ
30 …現像モータ(駆動手段)
31 …制御装置(制御手段)
32 …インダクタンス検知センサ(トナー濃度検知手段)
33 …トナー補給手段(供給手段)
100 …画像形成装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体と、
非磁性トナーと磁性キャリアを含む現像剤を担持する現像剤担持体を備え、前記像担持体と対向する現像部にて前記像担持体に形成された潜像を現像する現像装置と、
前記現像装置内に設けられ、現像剤を攪拌搬送する搬送手段と、
前記現像装置内の現像剤の透磁率に関する情報を検知する検知手段と、
前記像担持体の表面のうち、像担持体表面移動方向に関して記録材通紙領域に対応する領域が前記現像部を通過する現像動作期間における前記搬送手段の駆動速度よりも、前記現像動作期間外の非現像動作期間における前記搬送手段の駆動速度が遅くなるように前記搬送手段の駆動を制御可能な駆動制御手段と、
前記駆動制御手段により前記搬送手段の駆動速度が遅く制御される前記非現像動作期間に前記検知手段により検知された検知結果に基いて前記現像装置へ供給するトナー量を制御する補給量制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記搬送手段の駆動速度が第1速度にて画像形成を行う第1モードと、前記搬送手段の駆動速度が前記第1速度よりも遅い第2の速度にて画像形成を行う第2モードと、を少なくとも実行可能な実行手段と、を有し、
前記駆動制御手段は、前記第1モード時における前記搬送手段の駆動速度と、前記第2モード時における前記搬送手段の駆動速度差が、前記現像動作期間よりも非現像動作期間のほうが小さくなるように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記駆動制御手段は、前記非現像動作期間における前記第1モード時における前記搬送手段と前記第2モード時における前記搬送手段の前記駆動速度差が略ゼロとなるように前記搬送手段の駆動を制御することを特徴とする請求項1乃至2いずれかに記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記補給量制御手段は、前記検知手段の検知結果が所定の目標値となるようにトナー補給量を制御し、画像形成が行われる前の前回転動作時に前記検知手段により検知した検知出力と、前記前回転動作後の画像形成動作中に検知した前記検知手段により検知した検知出力との差分に基いて、前記目標値を補正する補正手段を有することを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記非現像動作期間とは、記録材に連続して画像形成する連続画像形成動作時において、前記像担持体の表面のうち、前記像担持体表面移動方向に関して記録材通紙領域の間に対応する非画像領域が前記現像部を通過する期間であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記非現像動作期間とは、画像形成が行われる前の前回転動作期間であることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−191178(P2010−191178A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−35294(P2009−35294)
【出願日】平成21年2月18日(2009.2.18)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】