説明

画像形成装置

【課題】中間転写ベルト表面の未転写トナーをクリーニングブレードで除去する画像形成装置において、クリーニングブレードの捲れやビビリなどが生じることなく、クリーニング効果が長期にわたり奏されるようにすること。
【解決手段】廃トナー供給手段50を設けて、クリーニングブレード41によって中間転写ベルト11から除去回収された廃トナー63を、2次転写領域17とクリーニングブレード41との間の中間転写ベルト11上に散布する。ここで、クリーニングブレード41によって中間転写ベルト11から除去回収された廃トナー63をトナー搬送手段70によって廃トナー供給手段50に搬送するようにしてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機やプリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に関し、より詳細には中間転写ベルト表面の未転写トナーをクリーニングブレードで除去する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
中間転写ベルト上に各色のトナー画像を重ね合わせてフルカラーのトナー画像とし、用紙等に転写する画像形成装置では、トナー画像を用紙等に転写した後にも中間転写ベルトに未転写トナーが残留する。このため、転写領域よりも中間転写ベルト回転方向下流側にクリーニング手段を設けて、未転写トナーを中間転写ベルトから除去し回収している。
【0003】
クリーニング手段としては、ウレタンゴムなどの弾性素材からなるクリーニングブレードを中間転写ベルトに圧接してトナーを掻き落とす方法が広く用いられている。
【0004】
ところが、このクリーニングブレードを用いたクリーニング方法では、クリーニングブレードと中間転写ベルトとの摩擦抵抗が所定以上に大きくなると、クリーニングブレードの捲れやビビリなどの不具合が生じる。
【0005】
そこで、例えば、特許文献1では、クリーニングブレードの直下に回転ブラシを配置し、廃トナー溜めに堆積した廃トナーをクリーニングブレード直前の感光体表面へ再塗布し、廃トナーによる潤滑効果を得てクリーニングブレードが円滑に滑るようにする技術が提案されている。また特許文献2では、クリーニングブレードで掻き落とされた廃トナーを堰き止め部材でクリーニングブレードの直下近傍に滞留させて、クリーニングブレードの先端接触部を廃トナーで覆われた状態に維持し、廃トナーによる潤滑効果を継続的に得る技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004-133269号公報
【特許文献2】特開2005-4051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の提案技術では、印字率(以下、「BW率」と記すことがある)の小さい画像が連続して形成されると、廃トナー溜めの廃トナー量が少なくなり感光体表面に廃トナーを再塗布できなくなって、クリーニングブレードの捲れなどの不具合が生じるおそれがある。特許文献2の提案技術では、堰き止め部材で滞留させている廃トナーが、環境変化や長期保管によって凝集して固まるおそれがある。クリーニングブレードの先端接触部で廃トナーが固まると、廃トナーによる潤滑作用が得られずクリーニングブレードが捲れるおそれがある。また、新たな廃トナーが搬送されてきても、固まった廃トナーに阻害されて潤滑作用は奏されない。
【0008】
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、中間転写ベルト表面の未転写トナーをクリーニングブレードで除去する画像形成装置において、クリーニングブレードの捲れやビビリなどが生じることなく、クリーニング効果が長期にわたり有効に奏されるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、トナー画像を中間転写ベルト上に1次転写した後、中間転写ベルトから被転写材に2次転写し、中間転写ベルト上に残留する未転写トナーを、中間転写ベルトに圧接させたクリーニングブレードで除去する画像形成装置において、
クリーニングブレードによって中間転写ベルトから除去回収された廃トナーを、中間転写ベルト上の、2次転写領域とクリーニングブレードとの間に散布する廃トナー供給手段を備えたことを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0010】
ここで、クリーニングブレードによって中間転写ベルトから除去回収された廃トナーをトナー搬送手段によって廃トナー供給手段に搬送するようにしてもよい。あるいは、クリーニングブレードによって中間転写ベルトから除去回収された廃トナーを容器に貯留した後、前記容器を装置本体から取り外して廃トナー供給手段に装着して、クリーニングブレードで除去回収された廃トナーを廃トナー供給手段に補給するようにしてもよい。
【0011】
また、印字率の低い画像が所定枚数連続して形成された場合に、廃トナー供給手段から中間転写ベルトに廃トナーを散布するのが好ましい。
【0012】
そしてまた、廃トナー供給手段に廃トナーの残量を検知するセンサを設け、印字率の低い画像が所定枚数連続して形成された場合、前記センサによる廃トナーの検知量が所定量以上のときは、廃トナー供給手段から中間転写ベルトに廃トナーを散布し、前記センサによる廃トナーの検知量が所定量未満のときは、所定形状のトナー画像を中間転写ベルトに1次転写し、2次転写させずにそのままクリーニングブレードに供給するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の画像形成装置によれば、クリーニングブレードで回収した廃トナーを中間転写ベルトに再び散布することによって、クリーニングブレードと中間転写ベルトとの間の摩擦を低減して捲れやビビリが効果的に防止できる。また、廃トナーを循環使用するので、廃トナーが消耗して不足状態になるおそれが大幅に低減される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一例を示す構成断面図。
【図2】クリーニング装置と廃トナー供給手段の一例を示す要部構成図。
【図3】クリーニング装置と廃トナー供給手段の他の例を示す要部構成図。
【図4】本発明の制御例を示すフローチャート。
【図5】本発明の制御の他の例を示すフローチャート。
【図6】廃トナーを収容する容器を、クリーニング装置と廃トナー供給手段とで共通化した実施形態の構成図。
【図7】廃トナーを収容する容器をクリーニング装置に装着したときの状態図。
【図8】廃トナーを収容する容器を廃トナー供給手段に装着したときの状態図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る画像形成装置について図に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
【0016】
図1に本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す構成断面図を示す。この図の画像形成装置は、装置本体1内に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色にそれぞれ対応する4つのイメージングカートリッジ2Y,2M,2C,2B(以下、これらを総称して「イメージングカートリッジ2」と記すことがある)を備えている。
【0017】
前記各イメージングカートリッジ2は、回転するドラム状の感光体21Y,21M,21C,21B(以下、これらを総称して「感光体21」と記すことがある)と、この感光体21の表面を帯電させる帯電装置22Y,22M,22C,22B(以下、これらを総称して「帯電装置22」と記すことがある)と、帯電された感光体21の表面に画像情報に応じた露光を行って感光体21の表面に静電潜像を形成する露光装置23Y,23M,23C,23B(以下、これらを総称して「露光装置23」と記すことがある)と、上記の感光体21の表面に形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置24Y,24M,24C,24B(以下、これらを総称して「現像装置24」と記すことがある)と、感光体21の表面に形成されたトナー像を中間転写ユニット(ユニット)10に転写させた後における感光体21の表面に残留するトナー等の残留物を除去する第1クリーニング装置25Y,25M,25C,25Bとを備えている。
【0018】
そして、本実施形態に係る画像形成装置において、フルカラーの画像形成を行うにあたっては、各現像装置24に、異なった色彩のトナーを収容し、各イメージングカートリッジ2において、各感光体21の表面にそれぞれの色彩のトナー像を形成するようにしている。
【0019】
中間転写ユニット10は、駆動ローラ12と、従動ローラ13と、一対のローラ12,13に架け渡されて回転駆動する中間転写ベルト11と、中間転写ベルト11を挟んで各感光体21と対向する位置に設けられたローラ状の各1次転写装置30Y,30M,30C,30B(以下、これらを総称して「1次転写装置30」と記すことがある)とから構成されている。
【0020】
そして、各感光体21の表面に形成された各色のトナー像は、各1次転写装置30によって順々に中間転写ベルト11に転写され、中間転写ベルト11の表面にフルカラーのトナー像が形成される。中間転写ベルト11の表面に形成されたフルカラーのトナー像は、駆動ローラ12と2次転写ローラ16とが中間転写ベルト11を介して圧接する2次転写領域17に搬送される。
【0021】
一方、装置本体1の下部には、給紙カセット91が配置されている。給紙カセット91内の記録媒体(被転写材)Pは、給紙ローラ92により給紙されタイミングローラ94によって適当なタイミングで2次転写領域17に搬送される。そして、中間転写ベルト11の表面に形成されたフルカラーのトナー像は、2次転写ローラ16によって記録媒体Pに転写される。
【0022】
フルカラーのトナー像が転写された記録媒体Pは定着ローラ対95に搬送され、この定着ローラ対95のニップ部を通過する間に加熱・加圧され、フルカラーのトナー像は記録媒体Pに溶融定着する。その後、記録媒体Pは排紙トレイ98に排紙される。
【0023】
また、従動ローラ13の外周部分には、クリーニング装置40が設けられている。クリーニング装置40には、中間転写ベルト11を介して従動ローラ13に圧接するクリーニングブレード41が備えられている。クリーニングブレード41によって、2次転写されなかった未転写トナーが中間転写ベルト11表面から除去・回収される。
【0024】
また、クリーニング装置40の、中間転写ベルト11の回転方向上流側には、クリーニングブレード41で除去・回収された廃トナーを中間転写ベルト11の表面に散布する廃トナー供給手段50が設けられている。
【0025】
図2に、クリーニング装置40及び廃トナー供給手段50の概略構成図を示す。2次転写領域17(図1に図示)において記録媒体Pに転写せずに中間転写ベルト11に残留した廃トナー63は、中間転写ベルト11の回転によってクリーニング装置40に搬送され、クリーニングブレード41によって中間転写ベルト11から除去される。
【0026】
ここで、クリーニングブレード41はウレタンゴムなどの弾性体からなり、中間転写ベルト11に所定圧力で圧接している。このため、中間転写ベルト11とクリーニングブレード41との間に摩擦力が発生し、クリーニングブレード41の先端が中間転写ベルト11の回転方向へ引き込まれる、いわゆる捲れ現象が生じることがある。
【0027】
廃トナー63が多い場合には、廃トナー63が潤滑作用を奏してクリーニングブレード41の捲れは効果的に抑えられる一方、廃トナー63が少ない場合には、クリーニングブレード41と中間転写ベルト11との摩擦力が大きくなり、クリーニングブレード41の捲れ現象が発生しやすくなる。そこで、本発明では、クリーニング装置40で回収した廃トナー63を、必要により中間転写ベルト11の表面に再供給し、クリーニングブレード41に所定量の廃トナーが搬送されるようにし、クリーニングブレード41の捲れ等の発生を抑制した。
【0028】
具体的には、2次転写領域17(図1に図示)とクリーニングブレード41との間に廃トナー供給手段50を設ける。そして、クリーニングブレード41で回収した廃トナー63を螺旋状スクリューなどのトナー搬送手段70によって廃トナー供給手段50に搬送する。なお、クリーニング装置40を廃トナー供給手段50よりも鉛直方向上方に設けた場合には、クリーニング装置40から廃トナー供給手段50に廃トナーを自重によって移動させることもできる場合があるので、このような場合にはトナー搬送手段70は筒状の搬送路のみでも構わない。廃トナー供給手段50には、廃トナーの残量を検知するセンサ87と、廃トナーを中間転写ベルト11に散布するトナー供給口51とが設けられている。
【0029】
このような構成の画像形成装置において、例えば、BW率の小さい画像が連続して形成された場合(例えば50枚以上)、クリーニングブレード41に搬送される未転写トナー量も少なくなるので、センサ87による廃トナーの検知量が所定量以上のときは、廃トナー供給手段50のトナー供給口51から廃トナー63を中間転写ベルト11に散布する。これにより、クリーニングブレード41に廃トナー63が搬送されて、クリーニングブレード41と中間転写ベルト11との間の摩擦が低減され、クリーニングブレード41の捲れやビビリが効果的に防止される。一方、センサ87による廃トナーの検知量が所定量未満のときは、廃トナー供給手段50内に中間転写ベルト11に散布するのに充分な廃トナーがないので、イメージングカートリッジ2(図1に図示)によって所定形状のトナー画像(以下、「トナーパッチ」と記すことがある)を形成する。そして、このトナーパッチを中間転写ベルト11に1次転写し、2次転写させずにそのままクリーニングブレード41に供給する。これにより、廃トナー供給手段50内の廃トナー量が少ないときでも、クリーニングブレード41にトナーが供給されてクリーニングブレード41の捲れやビビリが防止される。なお、BW率は、デジタルデータとして取り込まれた画像情報から算出される。
【0030】
図3に、本発明に係る画像形成装置の他の実施形態を示す。この図に示す画像形成装置では、クリーニング装置40の内部に廃トナー供給手段50を設けた構成とし、トナー搬送手段70の搬送距離を短くしている。
【0031】
図4に、本発明の画像形成装置の制御例を示すフローチャートを示す。使用者によって印刷命令が出されると(ステップS1)、BW率を算出し、算出したBW率が所定値以下かどうかを判断する(ステップS2)。BW率が所定値以下の場合は印刷枚数を数える(ステップS3)。そして、印刷枚数が所定枚数以上になったときは(ステップS4)、廃トナー供給手段50のトナー供給口51から廃トナーを中間転写ベルト11に散布する(ステップS5)。次いで、低BW率の枚数を数えるカウンタをリセットした後(ステップS6)、次の印刷があるかどうかを判断し(ステップS7)、次の印刷があればステップS1へ戻り、次の印刷がなければ終了する。
【0032】
一方、BW率が所定値を超える場合には(ステップS2)、低BW率の印刷数カウントをリセットし(ステップS6)、次の印刷の有無を判断する(ステップS7)。また、BW率が所定値以下の印刷枚数が所定枚数未満である場合には(ステップS4)、次の印刷の有無を判断し(ステップS7)、次の印刷があればステップS1へ戻り、次の印刷がなければ終了する。
【0033】
図5に、本発明の画像形成装置の他の制御例を示すフローチャートを示す。装置の使用開始直後には廃トナー供給手段50に廃トナーは蓄積されていない。また、低BW率の画像が多数枚形成された場合には、未転写トナー量が少なく廃トナー量が少なくなる。この図に示す制御例はこのような場合を想定したものである。前記制御例と同様に、使用者によって印刷命令が出されると(ステップS11)、BW率を算出し、算出したBW率が所定値以下かどうかを判断する(ステップS12)。BW率が所定値以下の場合は印刷枚数を数える(ステップS13)。そして、印刷枚数が所定枚数以上になったときは(ステップS14)、廃トナー供給手段50の廃トナー量が所定量以上であるかどうかを次に判断する(ステップS15)。廃トナー供給手段50の廃トナー量が所定量以上ある場合は、廃トナー供給手段50から廃トナーを中間転写ベルト11に散布する(ステップS16)。そして、低BW率の枚数を数えるカウンタをリセットした後(ステップS18)、次の印刷があるかどうかを判断し(ステップS19)、次の印刷があればステップS11へ戻り、次の印刷がなければ終了する。
【0034】
一方、廃トナー供給手段50の廃トナー量が所定量未満の場合は、イメージングユニット2でトナーパッチを形成し、中間転写ベルト11に1次転写した後、記録媒体Pに2次転写させずにクリーニングブレード41にトナーパッチを搬送し、クリーニングブレード41にトナーを供給する(ステップS17)。
【0035】
また、BW率が所定値を超える場合には(ステップS12)、低BW率の印刷数カウントをリセットし(ステップS18)、次の印刷の有無を判断する(ステップS19)。また、BW率が所定値以下の印刷枚数が所定枚数未満である場合には(ステップS14)、次の印刷の有無を判断し(ステップS19)、次の印刷があればステップS11へ戻り、次の印刷がなければ終了する。
【0036】
図6に、本発明に係る画像形成装置の他の実施形態を示す。この図に示す画像形成装置では、廃トナー63を収容する容器を、クリーニング装置40と廃トナー供給手段50とで共通化して、容器を付け替えることでクリーニング装置40から廃トナー供給手段50に廃トナーを補給する。具体的には、クリーニング装置40は、クリーニングブレード41を有するクリーニング部42と、その下部に着脱自在に接続された容器80とから構成される。
【0037】
図7は、容器80をクリーニング部42に装着したときの状態図であり、容器80は、ケース81と、2つのシャッター82a及びシャッター82bと、廃トナーの残量を検知するセンサ87と、廃トナーを供給するための供給ローラ83と、収容した廃トナーをならすための撹拌部材84とを有する。そして、供給ローラ83と撹拌部材84の回転軸の一方端には、連結具85、86が設けられている。他方、図8は、容器80と同一形状及び同一構成の容器80’を取付部材52に装着したときの状態であり、容器80と同一部材には同一符合を付している。
【0038】
図6に示すように、容器80がクリーニング部42に装着されているとき、クリーニング部42のトナー排出口43と、容器80のシャッター82aとは重なるように位置し、シャッター82aは開状態となっている。クリーニングブレード41で回収された廃トナー63は、トナー排出口43から容器80内に自重により落下する。なお、このときシャッター82bは閉状態とされている。また、このとき、図7に示すように、撹拌部材84の連結具86が連結ピン93aと係合し、駆動源92aからの回転駆動が撹拌部材84に伝えられ、撹拌部材84が回転する。これにより、容器80に落下してきた廃トナーが均一にならされる。そして、容器80内が廃トナーで満杯になると、センサ87によって検知され、不図示の表示手段によって使用者に容器80の交換を促す表示がなされる。
【0039】
次に、クリーニング装置40から取り外した、廃トナーで満杯となった容器80’は、図6に示すように、中間転写ベルト11に対向配置された取付部材52に装着される。容器80’が取付部材52に装着されると、取付部材52に形成されたトナー供給開口53に容器80’のシャッター82bが重なるように位置し、シャッター82bは開状態となる。なお、このときシャッター82aは閉状態とされている。
【0040】
また、図8に示すように、容器80’が取付部材52に装着されると、供給ローラ83及び撹拌部材84の連結具85,86が連結ピン93b,93cとそれぞれ係合し、駆動源92b,92cからの回転駆動が供給ローラ83及び撹拌部材84にそれぞれ伝えられ、供給ローラ83及び撹拌部材84が回転する。これにより、容器80’内の廃トナーが中間転写ベルト11上に散布される。中間転写ベルト11上への廃トナー散布の制御は、例えば供給ローラ83の回転駆動の入切制御やシャッター82bの開閉制御により行うことができる。
【0041】
そして、容器80’内の廃トナー量が少なくなるとセンサ87で検知され、不図示の表示手段によって使用者に容器80’の交換を促す表示がなされる。容器80と容器80’とを交換するタイミングは、容器80のセンサ87が廃トナー蓄積量が所定量以上であることを検知した時及び容器80′のセンサ87が廃トナー残量が所定量以下であることを検知した時である。もちろん、容器80,80’の他に同一構造の容器を用意しておき、それぞれ順番に使用するようにしても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明の画像形成装置によれば、クリーニングブレードで回収した廃トナーを再び中間転写ベルトに散布して、クリーニングブレードと中間転写ベルトとの摩擦力を軽減でき、クリーニングブレードの捲れやビビリが抑制でき有用である。
【符号の説明】
【0043】
1 画像形成装置
P 記録媒体(被転写材)
11 中間転写ベルト
17 2次転写領域
41 クリーニングブレード
50 廃トナー供給手段
63 廃トナー
70 トナー搬送手段
80、80′ 容器
87 センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー画像を中間転写ベルト上に1次転写した後、中間転写ベルトから被転写材に2次転写し、中間転写ベルト上に残留する未転写トナーを、中間転写ベルトに圧接させたクリーニングブレードで除去する画像形成装置において、
クリーニングブレードによって中間転写ベルトから除去回収された廃トナーを、中間転写ベルト上の、2次転写領域とクリーニングブレードとの間に散布する廃トナー供給手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
クリーニングブレードによって中間転写ベルトから除去回収された廃トナーを廃トナー供給手段に搬送するトナー搬送手段をさらに備えた請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
クリーニングブレードによって中間転写ベルトから除去回収された廃トナーを容器に貯留した後、前記容器を装置本体から取り外して廃トナー供給手段に装着して、クリーニングブレードで除去回収された廃トナーを廃トナー供給手段に補給する請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
印字率の低い画像が所定枚数連続して形成された場合に、廃トナー供給手段から中間転写ベルトに廃トナーを散布する請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
廃トナー供給手段が、廃トナーの残量を検知するセンサを有し、印字率の低い画像が所定枚数連続して形成された場合、前記センサによる廃トナーの検知量が所定量以上のときは、廃トナー供給手段から中間転写ベルトに廃トナーを散布し、前記センサによる廃トナーの検知量が所定量未満のときは、所定形状のトナー画像を中間転写ベルトに1次転写し、2次転写させずにそのままクリーニングブレードに供給する請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−248167(P2011−248167A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−122266(P2010−122266)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】