説明

発電及び電源用の水素及び酸素を製造するための方法及びシステム

高い体積エネルギー密度を有する水素及び酸素源を提供するための方法及びシステム、並びに例えば潜水艇におけるような非空気吸込み型エンジンに有用な電力システムを開示する。水素化物リアクターは金属水素化物から水素を形成するのに利用でき、過酸化物リアクターは過酸化水素から酸素を形成するのに利用できる。高温の水素と酸素は固体酸化物形燃料電池を用いて水に変換できる。これが電源として働く。当該発電システムは、従来のバッテリーと比べて増大されたエネルギー密度を有しうる。水素化物リアクター及び過酸化物リアクターでの発熱反応によって生成した熱は、発電システムの他の側面に伝達され利用されうる。過酸化物リアクターによって製造された高温水は水素化物リアクターの燃料源として使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
[0001]本願は、2008年8月27日出願の米国仮特許出願第61/092,358号「発電及び電源用の水素及び酸素を製造するための方法及びシステム」に基づく優先権を主張し、その全開示内容はこの引用によって本明細書に援用する。
【0002】
本発明の態様は、一般的に水素及び酸素を製造するための方法及びシステムに関し、さらに詳しくは、固体酸化物形燃料電池と共に使用するために設計された燃料システムに関する。
【背景技術】
【0003】
無人潜水艇(unmanned undersea vehicle, UUV)、衛星、月面基地、及び無人航空機(unmanned aerial vehicle, UAV)に使用されているような非空気吸込み型(non-air breathing)エンジン又はモーター用の最も一般的な電源は、従来式バッテリーである。しかしながら、従来式バッテリーはエネルギー密度が低いので、多くの望ましい用途にふさわしい十分なエネルギー容量が不足している。十分なエネルギー容量を提供しうる塩化チオニルリチウムのような数少ないタイプは法外な費用がかかる。
【0004】
固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、UUVに求められる長期任務を支援しうる非空気吸込み型用途における電力システムの耐久性を増大させるための有望な電源として追求されてきた。水素を利用する固体酸化物形燃料電池システムは、コンパクトかつ軽量にでき、大きな可動部も持たない。さらに、固体酸化物形燃料電池には白金族金属又は合金のような入手しやすい触媒材料が使用できる。SOFCは燃焼を伴わないので、理想的条件下でそれらを発電に使用でき、信頼性も従来式バッテリーよりはるかに高い。この理由は、それらが、簡素、高効率で、不純物に対する耐性があり、少なくとも部分的に炭化水素燃料を内部改質できるためである。
【0005】
さらに大きい効率を達成するために、中型及び大型の固体酸化物形燃料電池がガスタービンと組み合わされている。固体酸化物形燃料電池は加圧されうるので、ガスタービンは燃料電池によって発生した余剰の排熱エネルギーから電気を生産する。
【0006】
しかしながら、多くの場合、固体酸化物形燃料電池には圧縮及び/又は極低温の水素及び酸素の供給が必要とされるので、その結果、過度に重い格納容器及び/又は極低温を獲得し絶縁するための複雑で重い装置がもたらされることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記に鑑み、当該技術分野では、固体酸化物形燃料電池を用いる発電のための水素及び酸素の製造法及びシステムが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は電力の生産法を含む。当該方法は、金属水素化物と水を水素化物リアクター内で反応させて、熱、金属酸化物、及び水素を製造し、過酸化水素を過酸化物リアクター内で分解して高温水と酸素を製造し、そして前記水素と酸素を少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池内で変換して水と電気を製造することを含みうる。
【0009】
本発明の別の態様は、水素化物リアクターと、過酸化物リアクターと、そして少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池とを含む発電システムを含む。水素化物リアクターは、金属水素化物を水と反応させて金属酸化物と水素を製造するように構成されうる。過酸化物リアクターは、過酸化水素を分解して高温水と酸素を製造するように構成されうる。少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池は、水素と酸素の経路中に配置され、水素と酸素を反応させることによって水と電気を製造するように構成されうる。
【0010】
さらに別の態様において、本発明は水素及び酸素の製造法を含む。当該方法は、過酸化物リアクター内で過酸化水素を分解して高温水と酸素を製造し、前記高温水を酸素から分離し、水素化物リアクター内で金属水素化物を前記高温水の少なくとも一部と反応させて熱、金属酸化物、及び水素を製造することを含む。
【0011】
本発明の更なる態様は、水素及び酸素の製造システムを含む。当該システムは、過酸化物リアクターと、分離装置と、そして水素化物リアクターとを含みうる。過酸化物リアクターは、過酸化水素を分解して高温水又は水蒸気と酸素を製造するように構成されうる。分離装置は、前記高温水を酸素から分離するように構成されうる。水素化物リアクターは、過酸化物リアクターによって製造された高温水を受け取るように構成され、そして金属水素化物を前記高温水と反応させて金属酸化物と水素を製造するように構成されうる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本明細書は、本発明の態様と見なされる対象を特定して指摘し明確にクレームしている特許請求の範囲で締めくくられているが、本発明の利点は、添付の図面と合わせて読んだ場合、以下の本発明の記載からより容易に確認できるであろう。
【図1】複合水素/酸素供給システムを用いた発電システムの態様を示す簡易概略図である。
【図2】複合水素/酸素供給システムを用いた発電システムの態様を示す簡易概略図である。
【図3】複合水素/酸素供給システムを用いた発電システムの態様を示す簡易概略図である。
【図4】複合水素/酸素供給システムを用いた発電システムの態様を示す簡易概略図である。
【図5】複合水素/酸素供給システムを用いた発電システムの態様を示す簡易概略図である。
【図6】内蔵型モバイル電力システムとして使用できる複合水素/酸素供給システムのレイアウトを示す簡易断面図である。
【図7】複合水素/酸素供給システムを用いた発電システムの態様を様々な条件下及び様々な試薬で運転することによって得られたデータをまとめた表である。
【図8】複合水素/酸素供給システムを用いた発電システムの態様を様々な条件下及び様々な試薬で運転することによって得られたデータをまとめた表である。
【図9】複合水素/酸素供給システムを用いた発電システムの態様を様々な条件下及び様々な試薬で運転することによって得られたデータをまとめた表である。
【図10】複合水素/酸素供給システムを用いた発電システムの態様を様々な条件下及び様々な試薬で運転することによって得られたデータをまとめた表である。
【図11】複合水素/酸素供給システムを用いた発電システムの態様を様々な条件下及び様々な試薬で運転することによって得られたデータをまとめた表である。
【図12】図1Aに示されているような発電システムで、任意のパラフィン改質装置が含まれている場合の使用と結果のまとめである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
水素及び酸素の製造法を提供する。水素及び酸素の複合(combined)供給システムは、過酸化水素(H)を用いて酸素(O)を製造し、水(HO)と水素化マグネシウム(MgH)を用いて純水素(H)を製造する。過酸化水素及び水素化マグネシウムを使用すると、高圧又は極低温システムのいずれかを伴うベースラインの水素/酸素システムと比べて、穏やかな温度及び圧力で高エネルギー密度システムが可能になる。過酸化水素から酸素と水への分解、及び水素化マグネシウムと水から酸化マグネシウム(MgO)などのような金属酸化物と水素への反応は高発熱性なので、火力発電用の追加のエネルギー源として利用できる。これは、最終的には電力ユニットの総体的効率を増大させるのに使用できる。結果として生じる物質は水と酸化マグネシウムで、酸化マグネシウムは利用可能な静的エネルギー源を用いて水素化マグネシウムに戻すことができる。水は回収して、必要であれば、追加の水素及び酸素源として使用できる。
【0014】
水素製造コンポーネント及び酸素製造コンポーネントを含む発電システムも提供する。非制限的例として、水素は高密度の金属水素化物として貯蔵でき、酸素は過酸化水素の接触分解によって得ることができる。一部の態様において、金属水素化物は炭化水素内のスラリーとして反応させてもよい。過酸化水素の発熱分解によって生じた熱は、水素化物リアクターに投入される反応物を予熱するのに使用できる。過酸化物分解によって製造された酸素と水素化物リアクターからの水素は、その後、固体酸化物形燃料電池を運転するのに使用できる。固体酸化物形燃料電池における反応生成物は、高圧水蒸気と、金属水素化物スラリー中に存在しうる炭化水素の酸化に由来する二酸化炭素(CO)を含む。反応生成物は蒸気タービンに送られうる。蒸気タービンはこのシステムから追加の仕事を引き出すのに使用できる。反応生成物は、その後、凝縮器を通過し、そこで水と二酸化炭素は金属水素化物含有タンクに回収される。金属水素化物は二酸化炭素と反応して貯蔵可能な金属炭酸塩を形成できる。
【0015】
電力及び機械力の発生が完全内蔵型のシステムから提供できる。すなわち、システムが、システム自身の燃料と、固体酸化物形燃料電池(SOFC)で使用するための酸化剤をシステム内に貯蔵されている安全な成分から生み出す。水素燃料は、金属水素化物スラリーが液相又は気(水蒸気)相いずれかの水と反応して誘導される。金属水素化物は、水素化マグネシウム、水素化リチウム及び水素化アルミニウムなどである。水素化物の担体は鉱油などの液体炭化水素でよく、水素化物粉末が分散剤の使用によって懸濁状態で保持される。粒子凝集及び目詰まりを低減/排除するための撹拌装置が必要となるのであまり望ましくない代替ではあるが、スラリーの代わりに水素化物の粉末を使用してもよい。酸素は、過酸化水素の接触分解から誘導される。この反応は、水素化物から水素への反応に必要な水も生み出す。このように、空気などの外部成分が必要ないことが、このシステムを、非空気吸込み型用途、例えば無人潜水艇、衛星用電力、月面基地用電力、及び無人航空機、並びにその他の地下及び地球外用途に特にふさわしいものにしている。
【0016】
当該発電システムは、電気化学的バッテリー又は圧縮酸素/極低温水素貯蔵システムを採用するシステムと比べて、著しく高いエネルギー密度及び/又は出力を有するように構成できる。輸送しやすい水素化マグネシウムのスラリーの使用で、複雑な粒子撹拌装置の必要性が除去され、粒子凝集及び目詰まりの危険性も排除される。高温の固体酸化物形燃料電池の使用は、トッピング及び/又はボトミングサイクルの追加を可能にし、出力及びエネルギー密度を増大する。固体酸化物形燃料電池は、固体高分子形(PEM)燃料電池を使用する場合に必要な周囲への著しい排熱の必要性もなくする。
【0017】
スラリー状の炭化水素担体は、炭化水素を追加の発電サイクルの燃料に使用することによってシステムのエネルギー密度を増大させる可能性を導入する。エネルギー密度の更なる増大は、二酸化炭素(発電サイクルに炭化水素担体を使用することによって生じる)を金属粒子と反応させることによって達成可能になる。本発明は発電の解決策をもたらす。
【0018】
本発明の発電システム100の態様例を図1Aに図示された簡易概略図に示す。発電システム100は、以下にさらに詳細に記載するように、水素化物リアクター112、過酸化物リアクター114、一つ又は複数の固体酸化物形燃料電池116、及び所望により、熱交換装置118及びタービン発電機120を含む。発電システム100は、例えばガスセル、ガス放電セル、又はマイクロ波リアクターなどの任意のタイプの水素化物リアクター、又は金属水素化物を金属酸化物と水素に変換できる任意のその他のタイプの装置を含みうる。
【0019】
発電システム100の水素化物リアクター112は、金属水素化物122と水流124を受け取って反応させ、金属酸化物128と水素130を形成するように構成されうる。水素化物リアクター112は、金属水素化物122と水流124を反応1a及び1bに従って変換できる。式中、Mは金属である。
【0020】
xHO+2MH→2xH+M (奇数x) (反応1a)
xHO+2MH→2xH+2MOx/2 (偶数x) (反応1b)
金属水素化物122は、例えば、水素化物リアクター112に供給するように構成された金属水素化物供給タンク122を用いて貯蔵できる。水流124は、本明細書中で詳細に説明するように、高温水又は水蒸気として水素化物リアクター112に供給されうる。金属水素化物122は、粉末として、又は約20%〜約85%の金属水素化物122と例えば鉱油又はパラフィンのような炭化水素との混合物を含むスラリーとして水素化物リアクター112に供給されうる。非制限的例を挙げると、金属水素化物122は、水素化マグネシウム、水素化リチウム及び水素化アルミニウムの少なくとも一つを含みうる。所望により、水素化物リアクター116は、本明細書中で詳細に説明するように、過剰の冷水を反応チャンバに送ることによって冷却してもよい。
【0021】
非制限的例として、金属水素化物122は70%粉砕水素化マグネシウムスラリーであろう。その粘度は発電システム100の構成に基づいて予め決定できる。金属水素化物が水素化マグネシウム(MgH)の場合、水との反応で約283.3kJ/gmol水素化マグネシウム(水素化マグネシウム1gmolあたり約283.3kJ)が生じうる。反応の副産物として生成する金属酸化物(MO)材料は回収タンク129に貯蔵されうる。金属水素化物の変換と過酸化水素の分解に由来する熱反応は電力を作り出す。これらの反応の副産物はリサイクル可能であるか又は環境上安全に埋め立てられる。所望によりパラフィン改質装置(図示せず)をシステム100に含めてもよく、例えば、以下にさらに詳細に説明するように、金属水素化物スラリー中に存在する炭化水素を水素と二酸化炭素に変換するのに使用してもよい。
【0022】
過酸化物リアクター114は、過酸化水素を分解するための当該技術分野で公知の任意の適切な装置又は器具でよい。例を挙げると、GNIICHTEOS(ロシア・モスクワ)から入手できる過酸化水素分解リアクターである。過酸化水素は、高密度酸素を製造するのに利用できるほか、貯水のためにも利用できる。過酸化物リアクター114は、過酸化水素(H)132を受け取って分解し、水と酸素を含む生成物ストリーム134を形成するように構成されうる。非制限的例として挙げると、過酸化水素は40重量%〜100重量%の過酸化水素と0重量%〜60重量%の水、さらに特定的には55%の過酸化水素と45%の水を含みうる。水素化物リアクター112は、金属水素化物122と反応2による水流124を変換しうる。
【0023】
→HO+1/2O (反応2)
過酸化水素132は、過酸化物供給タンク134に貯蔵され、そこから過酸化物リアクター114に供給される。分離装置136のような装置を用いると、過酸化物リアクター114によって製造された酸素138と水140を分離できる。過酸化水素の総体的分解反応(反応2)は約105.7kJ/gmol過酸化水素(過酸化水素1gmolあたり約105.7kJ)を生じる発熱反応なので、高温水140と高温酸素138が製造されうる。一部の態様では、高温水140は、分離装置136から水素化物リアクター112に供給されて、水と水素化物との反応の効率を増大する。これは水素製造の増大をもたらしうる。このように、高温水140は、水素化物リアクターでの製造を、それに供給される高温水又は水蒸気140の量を制御することによって自己調節するのに使用できる。さらに、高温水140の一部は固体酸化物形燃料電池116の熱源としても使用できる。これは熱交換装置118によって促進されうる。非制限的例を挙げると、固体酸化物形燃料電池116は従来型ジャケットを用いて冷却してもよい。
【0024】
水素化物リアクター114によって製造された酸素138と水素化物リアクター112によって製造された水素130は、固体酸化物形燃料電池116に誘導できる。これは、反応3に従って酸素138と水素130を反応させて水と電気エネルギーを製造する。
【0025】
2H+O→2HO+電気 (反応3)
固体酸化物形燃料電池116は、約20atm未満の圧力で運転されうる。各固体酸化物形燃料電池116は約1kW〜約3kWの範囲の電力密度を有しうる。各固体酸化物形燃料電池116は0.60W/cmのセル密度を有し、50〜55%の運転効率を有しうる。非制限的例として挙げると、固体酸化物形燃料電池116は、横寸法約14.5cm〜約22.2cm、厚さ約8.3cmを有するスタック状に配列されうるので、結果としてスタックは約2.0リットルの体積と約5.0kgの重量を有する。固体酸化物形燃料電池116は、直流(DC)を発生させるのに使用できる。金属水素化物反応中に生じた高温水140は、例えば熱交換装置118を用いて熱伝達することによって固体酸化物形燃料電池116の熱源として使用できる。
【0026】
水素と酸素を固体酸化物形燃料電池116を用いて反応させることによって生成した水蒸気の形態の熱エネルギーは、排気流119として出て行き、タービン発電機120のようなエンジンに向かい、その動力源として利用され、交流(AC)の形態の追加の電気エネルギーを製造するのに使用できる。その電気エネルギーは固体酸化物形燃料電池116に供給されうる。一部の態様において、タービン発電機120は、スターリングエンジンのような再生熱機関(regenerative heat engine)などでありうる。排気流の形態の高温蒸気はタービン発電機120の効率を増大する。固体酸化物形燃料電池116とタービン発電機120の逐次使用(sequential use)は、固体酸化物形燃料電池における水素と酸素の反応による水蒸気のエネルギーを増大し、並行してこの化学エネルギーの約50パーセントを電気エネルギーに変換する。
【0027】
排気流119中の廃熱は、タービン発電機120の動力に使用された後、凝縮器144を用いて冷却されうる。非制限的例を挙げると、凝縮器144には海水のような低い温度を有する水が供給されうる。さらに、排気流119中の廃熱は、例えば熱交換装置118及び142、又は任意のその他の従来型熱伝達装置又はプロセスを用いて、固体酸化物形燃料電池116又は水素化物リアクター112によって実施される反応を促進するために再循環されてもよい。システム100からの熱エネルギーを排気流119として利用した後、排気流119は、例えば従来型凝縮器146を通過し冷却された後、回収タンク148に貯蔵されうる。
【0028】
一部の態様では、金属水素化物スラリー中に存在する炭化水素を反応させることによって追加の電気エネルギーを生み出すこともできる。例えば、水素化マグネシウムと鉱油を含むスラリーが使用される場合、水素化物リアクターを約700℃を超える温度、さらに詳しくは約700℃〜約800℃の範囲の温度で運転し、鉱油を水素と水蒸気の存在下で反応させるとメタンと水素を形成させることができる。水素化物リアクターによって鉱油と水との反応時に生成したメタンと水素は、固体酸化物形燃料電池に送られて反応させられ、追加の電気エネルギーを生成できる。
【0029】
追加の態様では、鉱油などの炭化水素は、水素化物リアクターによって製造された水素ストリームから分離されて、白金のような触媒上で反応させ、追加の水素を製造することもできる。例えば、炭化水素は、従来の水蒸気改質法及び水性ガスシフト反応を用いて分離できる。非制限的例として、炭化水素がデカンの場合、デカンは反応4に従って二酸化炭素と水素に変換されうる。
【0030】
1022+20HO→10CO+31H (反応4)
そのような態様では、デカンと水との反応は約1202.7kJ/gmolデカン(デカン1gmolあたり約1202.7kJ)を生成しうる。あるいは、金属水素化物中の炭化水素は、分離、回収及び貯蔵されてもよい。
【0031】
追加の水素を得るために使用される場合、上記の総体的反応は二酸化炭素が生じることを示している。本発明で想定されているいくつかの用途の場合(例えばUUV)、二酸化炭素は、隔離されるか、又は容易に貯蔵できる物質及び後にリサイクル又は廃棄できる物質に変換することができる。非制限的例としては、二酸化炭素は、反応5及び6に従って、マグネシウム粒子と反応させて酸化マグネシウムにすることができる。
【0032】
Mg+CO→MgO+CO (反応5)
Mg+CO→MgO+C(s) (反応6)
前述のように、酸化マグネシウムの貯蔵は既に水素化物−水の反応で行われていることであり、固体炭素も容易に捕獲及び貯蔵される。この手法は、一定量のマグネシウム粉末をシステム内に用意しておく必要がある。しかしながら、これらの反応は総体的に発熱性であるので、エネルギー放出は水素化物−水の反応に必要な水の温度をさらに上げて反応性を改良するのに使用できる。
【0033】
様々な目的(ミッション)の要件に対応する本発明の柔軟性を示すために、代表的な構成を以下に示す。
【0034】
図1Bに、水素化物リアクター112、過酸化物リアクター114、熱交換装置118、燃焼器117、及びタービン発電機120を含む発電システム100’の別の態様例を示す。このシステム100’は、図1Aに関して先に記載したように構成されうるが、固体酸化物形燃料電池116の代わりに燃焼器117が使用される。十分な水をシステム100’に導入して燃焼室を冷却し、出力(output)が約1300℃になるようにした。示されたシステム100’は約30%の総体的効率を有しうる。理想的なブレイトンサイクル(Brayton cycle)を運転することによって(すなわち凝縮器144を除く)、約44%の効率を得ることができる。システム100’は二酸化炭素を生成するので、二酸化炭素を水酸化ナトリウム(NaOH)と反応させるような隔離プロセスが含まれうる。水酸化ナトリウムは水受けタンクに入れておき、約100℃の温度の水蒸気を用いて水酸化ナトリウムを溶解し、二酸化炭素と反応させて炭酸ナトリウム(NaCO)を形成させる。余剰の水蒸気は、非凝縮サイクルを支持するためにシステム100’に戻せばよい。
【0035】
発電システム200の別の態様例を、図2に図示された簡易概略図に示す。水素化物リアクター112、過酸化物リアクター114、熱交換装置118及び一つ又は複数の固体酸化物形燃料電池116が、図1Aに関して先に述べたように構成されうる。非制限的例として挙げると、固体酸化物形燃料電池116は1atmより高い圧力で運転されうる。固体酸化物形燃料電池116で水素と酸素の反応中に発生し、排気流119に蓄えられた熱は、例えば熱交換装置118を用いて固体酸化物形燃料電池116にリサイクルできる。非制限的例として、排気流119は、凝縮器144を通過後、熱交換装置118に向かいうる。排気流119からの熱を固体酸化物形燃料電池116に送ることによって、熱エネルギーはシステム200の効率の増大に利用される。排気流119の熱を、固体酸化物形燃料電池116及び水素化物リアクター112などのシステム200内のプロセス促進に使用した後、排気流119は凝縮器146を用いて冷却され、回収タンク148に貯蔵されうる。金属水素化物スラリー中の炭化水素と水及び水素との反応の副産物として二酸化炭素が生成するが、後のリサイクル又は廃棄のために貯蔵すればよい。非制限的例として、システム200は潜水艦に使用でき、過剰熱は海水に廃棄できる。
【0036】
図3を参照すると、発電システム300の別の態様例を図示する簡易概略図が示されている。システム300は、図1Aに関して先に述べたように構成された水素化物リアクター112、過酸化物リアクター114、熱交換装置118、一つ又は複数の固体酸化物形燃料電池116、及びタービン発電機120aを含みうる。例えば、システム400で利用される固体酸化物形燃料電池116は高圧(すなわち約3atm〜約15atm)又は低圧(すなわち約1atm)で運転されうる。固体酸化物形燃料電池116によって発生した排気流119は、固体酸化物形燃料電池116で使用された圧力とは無関係の圧力を有する閉ループブレイトンサイクルへの入力として使用できる。排気流119は、図1Aに関して記載したように、タービン発電機120aの動力に使用された後、別のタービン発電機120bに送られうる。所望によりコンプレッサー144を通過する前に熱交換装置142を通ってもよい。その後、排気流119は凝縮器146を通って、貯蔵のために回収タンク148に供給されうる。さらに、排気流119の一部119’は、凝縮器144と凝縮器146の両方を通った後、回収タンク148に送られてもよい。非制限的例を挙げると、システム400は、固体酸化物形燃料電池116を冷却するヒートジャケットによって、及び冷却された過剰水を水素化物リアクター116に送ることによって冷却されてもよい。金属水素化物スラリー中の炭化水素と水及び水素との反応の副産物として二酸化炭素が生成しうるので、隔離及び貯蔵される。
【0037】
図4は、発電システム400のさらに別の態様例を図示する簡易概略図である。システム400は、図1Aに関して先に述べたように構成された水素化物リアクター112、過酸化物リアクター114、熱交換装置118、一つ又は複数の固体酸化物形燃料電池116、及びタービン発電機120aを含みうる。非制限的例として、固体酸化物形燃料電池116から発生した排気流119は、固体酸化物形燃料電池116で使用された圧力とは無関係の圧力を有する閉ループランキン(Rankine)サイクルへの入力として使用できる。前述のように、システム400で利用されている固体酸化物形燃料電池116は、高圧又は低圧で運転できる。排気流119は、図1Aに関して記載したように、タービン発電機120aの動力に使用された後、凝縮器144を通って別のタービン発電機120bに送られうる。次に、排気流119はポンプ150によって凝縮器142に送られうる。その後、排気流119は、凝縮器146を通って、貯蔵のために回収タンク148に供給されうる。さらに、排気流119の一部119’は、凝縮器144と凝縮器146の両方を通った後、回収タンク148に送られてもよい。非制限的例として、システム400は潜水艦に使用でき、過剰熱は周囲の海水に廃棄できる。
【0038】
図5に図示された簡易概略図に示されている発電システム500は、図1〜4に示されたシステムをまとめたものである。
【0039】
図6は、複合水素酸素供給システム600のレイアウトを示す簡易概略図である。該システムは、固体酸化物形燃料電池116、過酸化物貯蔵室634、過酸化物リアクター614、熱交換装置618、タービン620、トランスミッション617、発電機621、金属水素化物貯蔵室626、水素化物リアクター612、及び金属酸化物貯蔵室629を含み、それぞれ外箱(アウターケーシング)602内に配置されている。複合水素酸素供給システム600は、図1A及び図2〜7に関して述べたように、エネルギーを生産するのに使用できる。
【0040】
当業者には分かる通り、発電システムのパラメーター及び仕様は、異なる用途のため及び特別の目的要件を満足するために構成されうる。当該方法を使用すれば、例えば100時間までの長時間使用でき、そして大気外で高出力燃料電池ユニットに供給するために使用できる高体積エネルギー密度を有する水素及び酸素を提供することができる。当該方法はさらに、乗組員又はその他の使用のために水を供給するのに利用することもできる。
【0041】
乗り物の燃料電池用の水素と酸素をオンデマンドで製造し、酸素及び使用可能な水を供給するための過酸化水素及び水素化マグネシウムの反応は発熱性である。これらの発熱反応を利用して、システムの追加電力の約3分の1(1/3)を提供できる。当該発電システムを用いて製造された水素と酸素は、従来使用されていた圧縮水素及び酸素の約2倍のエネルギー密度を有する。さらに、圧縮水素と酸素の貯蔵及び使用に伴う安全性の問題も解決される。当該システムは、燃料電池用に適切な水素と酸素だけでなく、必要であれば、乗組員のための呼吸可能な酸素及び飲用可能な水も提供できる。
【0042】
物質交換のための最小の可動部と、貯蔵物質単位当たりの貯蔵/発電システムエネルギーのエネルギー密度、約3MJ/kg〜約6MJ/kgまでを有する供給とを備えたコンパクトシステムが開発できる。システム100で生成した熱エネルギー、タービンによって製造された電気エネルギー、及び熱交換器−スターリング/タービンを統合することによって、熱エネルギーから電力への変換が必要に応じて最大化又は制御できる。
【0043】
熱エネルギー変換及び燃料電池の効率が推定より高いため、当該システムはさらに高いエネルギー密度パラメーターを達成することができる。ユニットの運転中、環境中に放出される廃棄物ストリームは、あったとしても最小限である(水と熱エネルギーのみ)。システムの高い効率のため、その熱エネルギーの散逸もさらに削減されうる。当該システムは、大気外の乗り物のために効率的な燃料源と、必要であれば乗組員のために酸素と水を提供するはずである。燃料貯蔵、リアクター、熱交換器、及びエネルギー変換器は、熱管理及びエネルギー変換を最適化して環境への熱放出を最小にし、そして総体的なシステム効率を最大化するために、コンパクトで統合された様式に設計することができる。このシステムの操作性を示すのに何の外来物質もサブシステムも必要ない。燃料消費率(グラム/分)が非常に低いために、熱管理及び化学プロセス制御に関する多くの課題は生じないと思われる。
【0044】
以下の実施例は、本発明の態様をより詳細に示すのに役立つ。本実施例は、本発明の範囲に関して包括的又は排他的であると解釈されてはならない。
【実施例】
【0045】
実施例1:発電システムのエネルギー効率
以下に、水素と酸素を製造し、その水素と酸素を発電に利用する能力を有するシステムの非制限的例を提供する。図7〜12に示すように、モデル化はシステムの電力生産量と効率を評価するために実施された。
【0046】
図1Aに示されているような発電システムの、固体酸化物形燃料電池を利用しない使用と結果のまとめを図7に示す。発電システムが、金属水素化物122として100%水素化マグネシウムと、55%過酸化水素132を用いて運転された場合、システムは約1.5kWの全出力と約0.5kWの電力を約20時間の間に生産できる。システム効率は約42%となる。
【0047】
図8は、図1Aに示されているような発電システムの、固体酸化物形燃料電池を利用しない使用と結果をまとめたものである。発電システムは、金属水素化物122として約70%水素化マグネシウムと約30%の鉱油を含むスラリーと、55%過酸化水素132を用いて運転される。システムは約1.5kWの全出力と約0.5kWの電力を約20時間の間に生産できる。総システム効率は約38%となる。
【0048】
図9に、図1Aに示されているような発電システムの、固体酸化物形燃料電池を利用しない使用と結果のまとめを提供する。発電システムは、金属水素化物122として約70%水素化マグネシウムと約30%の鉱油を含むスラリーと、55%過酸化水素132を用いて運転される。パラフィン改質指数によって示されているように、パラフィン改質装置をシステムに含めた。システムは約1.5kWの全出力と約0.5kWの電力を約20時間の間に生産できる。総システム効率は約38%となる。
【0049】
図1Aに示されているような発電システムの使用と結果のまとめを図10に提供する。このシステムでは固体酸化物形燃料電池116が運転され、約50%の効率を有している。発電システムは、金属水素化物122として70%水素化マグネシウムと、55%過酸化水素132を用いて運転される。システムは約1.5kWの全出力と約0.5kWの電力を約20時間の間に生産できる。総システム効率は約42%となる。
【0050】
図11に、図1Aに示されているような発電システムで、任意のパラフィン改質装置が含まれている場合の使用と結果のまとめを提供する。このシステムでは固体酸化物形燃料電池116が運転され、約50%の効率を有している。発電システムは、金属水素化物122として70%水素化マグネシウムと、55%過酸化水素132を用いて運転される。システムは約1.5kWの全出力と約0.5kWの電力を約20時間の間に生産できる。総システム効率は約42%となる。
【0051】
図12に、図1Aに示されているような発電システムで、任意のパラフィン改質装置が含まれている場合の使用と結果のまとめを提供する。このシステムでは固体酸化物形燃料電池116が運転され、約60%の効率を有している。発電システムは、金属水素化物122として80%水素化マグネシウムと、55%過酸化水素132を用いて運転される。システムは約1.5kWの全出力と約0.5kWの電力を約20時間の間に生産できる。総システム効率は約60%となる。
【0052】
図7〜12に示されているように、固体酸化物形燃料電池とパラフィン改質装置の利用は最高の総システム効率を提供した。さらに、金属水素化物の含有量の増加も、総システム効率の増大を提供しうる。
【0053】
実施例2:発電システムのサイクル効率の比較
図5に示されたシステムと同様に構成された発電システムを、様々な金属水素化物材料を用いて運転する。高密度水素/酸素の製造は、図1Aに関連して記載したように、金属水素化物の反応と過酸化水素の分解によって実施された。比較のために、固体高分子形燃料電池(“PEMFC”)を、図5に示された固体酸化物形燃料電池(“SOFC”)の代わりに、又はそれに加えて使用する。表1に、水素化マグネシウム、水素化リチウム及び水素化アルミニウムの一つを用い、水素/酸素製造なしのSOFC又はPEMFCの一つ、水素/酸素製造と組み合わせたSOFC、及び水素/酸素製造と組み合わせたPEMFCを含む発電システムにおけるシステム効率の比較を示す。
【0054】
【表1】

【0055】
表1に示されているように、図1Aに関連して記載した水素/酸素製造を固体酸化物形燃料電池と組み合わせて利用すると、最高のエネルギー効率(lb/hp−hr)が提供される。驚くべきことに、水素/酸素製造と組み合わせた固体酸化物形燃料電池は、水素/酸素製造と組み合わせた固体高分子形燃料電池より高いエネルギー効率を提供する。
【0056】
特定の態様を図中の例によって示し、本明細書中で詳細に記載してきた。しかしながら、本発明は様々な変更及び代替の形態が可能である。本発明を開示された特定の形態に制限する意図はないことは理解されるべきである。それどころか、本発明は、以下の添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神及び範囲内に入るすべての変更、等価物、及び代替も含むものとする。
【符号の説明】
【0057】
100 発電システム
112 水素化物リアクター
114 過酸化物リアクター
116 固体酸化物形燃料電池
117 燃焼器
118 熱交換装置(熱交換器)
119 排気流
120 タービン発電機
122 金属水素化物
124 水流
126 金属水素化物供給タンク
128 金属酸化物
129 回収タンク
30 水素
132 過酸化水素
134 生成物ストリーム、過酸化物供給タンク
136 分離装置
138 酸素
140 水
142 熱交換装置(熱交換器)
144 凝縮器
146 凝縮器
148 回収タンク
147
150 ポンプ
200 発電システムの別の態様例
300 発電システムの別の態様例
400 発電システムの別の態様例
600 複合水素酸素供給システム
602 外箱(アウターケーシング)
612 水素化物リアクター
614 過酸化物リアクター
616 固体酸化物形燃料電池
617 トランスミッション
618 熱交換装置(熱交換器)
620 タービン
621 発電機
626 金属水素化物貯蔵室
629 金属酸化物貯蔵室
634 過酸化物貯蔵室
【図1A】

【図1B】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力の生産法であって、
金属水素化物と水を水素化物リアクター内で反応させて、熱、金属酸化物、及び水素を製造し;
過酸化水素を過酸化物リアクター内で分解して高温水と酸素を製造し;そして
前記水素と酸素を少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池内で変換して水と電気を製造することを含む方法。
【請求項2】
高温水から少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池に熱を伝達することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
タービンを用いて発電することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
過酸化物リアクター内で過酸化物を分解することによって生じた高温水の一部を水素化物リアクターに再循環させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
金属水素化物と水を水素化物リアクター内で反応させて、熱、金属酸化物、及び水素を製造することが、炭化水素担体とのスラリー中にある金属水素化物を反応させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
金属水素化物と水を水素化物リアクター内で反応させて、熱、金属酸化物、及び水素を製造することが、水素化マグネシウム、水素化リチウム、及び水素化アルミニウムの少なくとも一つと水を水素化物リアクター内で反応させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
発電システムであって、
金属水素化物を水と反応させて金属酸化物と水素を製造するように構成された水素化物リアクターと;
過酸化水素を分解して高温水と酸素を製造するように構成された過酸化物リアクターと;そして
前記水素と酸素の経路中に配置され、前記水素と酸素を反応させることによって水と電気を製造するように構成された少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池とを含む発電システム。
【請求項8】
少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池の排気から発電するように構成されたタービンをさらに含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
金属水素化物が、水素化マグネシウム、水素化リチウム、及び水素化アルミニウムからなる群から選ばれる、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
金属水素化物が、金属水素化物と炭化水素を含むスラリーとして供給される、請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
高温水と酸素を分離するように構成された分離装置をさらに含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項12】
高温水を水素化物リアクターに送るように構成された装置をさらに含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項13】
高温水から少なくとも一つの固体酸化物形燃料電池に熱を伝達するように構成された装置をさらに含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項14】
水素及び酸素の製造法であって、
過酸化水素を過酸化物リアクター内で分解して高温水と酸素を製造し;
前記高温水を酸素から分離し;そして
金属水素化物を前記高温水の少なくとも一部と水素化物リアクター内で反応させて、熱、金属酸化物、及び水素を製造することを含む方法。
【請求項15】
水素及び酸素の製造システムであって、
過酸化水素を分解して高温水又は水蒸気と酸素を製造するように構成された過酸化物リアクターと;
高温水を酸素から分離するように構成された分離装置と;そして
過酸化物リアクターによって製造された高温水を受け取るように構成され、金属水素化物を前記高温水と反応させて金属酸化物と水素を製造するように構成された水素化物リアクターとを含むシステム。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2012−501525(P2012−501525A)
【公表日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−525120(P2011−525120)
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【国際出願番号】PCT/US2009/054738
【国際公開番号】WO2010/027726
【国際公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(598174370)アライアント・テクシステムズ・インコーポレーテッド (19)
【氏名又は名称原語表記】Alliant Techsystems Inc.
【Fターム(参考)】