移動通信装置
【課題】 携帯端末において位置や時間に基づく情報を定期的に受信する。
【解決手段】
ユーザからの操作を受け付ける操作部と、ユーザによる操作を待機する間に情報表示可能な待機表示部と、現在位置を検出し、これを指定位置として取得するか、或いは操作部を介して指定された位置に関する情報を取得する位置取得部と、取得した指定位置に関して予測される実用情報の取得要求を、その実用情報を有するサーバ装置に送信する取得要求送信部と、取得要求送信部に取得要求の送信を行わしめる取得要求制御部と、サーバ装置から、実用情報を受信する実用情報受信部と、受信した実用情報を、待機表示部において表示させる表示制御部と、ユーザに注意を促す通知部と、を含む。
【解決手段】
ユーザからの操作を受け付ける操作部と、ユーザによる操作を待機する間に情報表示可能な待機表示部と、現在位置を検出し、これを指定位置として取得するか、或いは操作部を介して指定された位置に関する情報を取得する位置取得部と、取得した指定位置に関して予測される実用情報の取得要求を、その実用情報を有するサーバ装置に送信する取得要求送信部と、取得要求送信部に取得要求の送信を行わしめる取得要求制御部と、サーバ装置から、実用情報を受信する実用情報受信部と、受信した実用情報を、待機表示部において表示させる表示制御部と、ユーザに注意を促す通知部と、を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信端末により情報を取得するための技術、とくに、位置と時間に基づく情報を定期的に取得するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話、自動車電話、簡易型携帯電話などさまざまな移動通信装置のための無線通信網が急速に整備されている。
【0003】
従来の有線電話網に接続された形で、そのサービスエリアを急拡大させた無線通信網は、社会的なインフラストラクチャーとなった。
【0004】
現在では、携帯電話は、インターネットとの接続機能や高度な情報処理機能を備えるに至り、単なる通話手段の域を超えた総合的な情報通信端末へと進化した。これは、携帯電話以外の移動通信端末の多くにもあてはまる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、携帯電話においてインターネットにアクセスして所望の情報を取得するためには、通常、インターネットブラウザを起動して、所定のコンテンツ配信サーバに接続する必要がある。
【0006】
しかし、様々な情報をすべてこのような手順を経て取得することが、必ずしも最適なユーザインタフェースとはいえない。
本発明はこうした背景に鑑みてなされたものであり、その目的は、移動通信端末において、必要な情報を効果的に取得するための技術、の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある態様は、移動通信装置である。
この装置は、ユーザからの操作を受け付ける操作部と、ユーザによる操作を待機する間に情報表示可能な待機表示部と、現在位置を検出し、これを指定位置として取得する位置取得部と、取得した指定位置に関して予測される実用情報の取得要求を、その実用情報を有するサーバ装置に送信する取得要求送信部と、取得要求送信部に取得要求の送信を行わしめる取得要求制御部と、サーバ装置から、実用情報を受信する実用情報受信部と、受信した実用情報を、待機表示部において表示させる表示制御部と、前記実用情報に基づいて、前記ユーザに注意を促す通知部と、を含む。
「移動通信装置」とは、装置本体が移動しても通信機能を発揮することができる装置をいう。これは、主として無線通信装置であり、たとえば、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistance)などであってもよいし、カーナビゲーション端末であってもよい。
【0008】
「待機表示部」とは、ユーザが通話などの処理を行っていないときにおいても、ユーザに対して情報を表示する機能を有するユニットをいう。これは、画面表示に限られるものでなく、たとえば、携帯電話の筐体に備えられるLED(Light Emitting Diode)などの表示手段であってもよい。
【0009】
本発明の別の態様も、移動通信装置である。この装置は、ユーザからの操作を受け付ける操作部と、ユーザによる操作を待機する間に情報表示可能な待機表示部と、操作部を介して指定された位置に関する情報を取得する位置取得部と、取得した指定位置に関して予測される実用情報の取得要求を、その実用情報を有するサーバ装置に送信する取得要求送信部と、取得要求送信部に取得要求の送信を行わしめる取得要求制御部と、サーバ装置から、実用情報を受信する実用情報受信部と、受信した実用情報を、待機表示部において表示させる表示制御部と、前記実用情報に基づいて、前記ユーザに注意を促す通知部と、を含む。
或いは通知部は、実用情報として、ユーザに注意を促すべき情報があるときに、ユーザに通知する。
【0010】
或いは、通知部は、実用情報に変化があったときに、ユーザに通知する。
【0011】
或いは、通知部はバイブレータを備える。
或いは、受信した実用情報の内容と表示方法を対応づけて定義した表示定義テーブルを格納するテーブル格納部を更に含み、表示制御部は、実用情報の内容に対応する表示方法により、受信した実用情報を待機表示部において表示させる。
【0012】
この装置は、実用情報の内容上の種別に関する指定を取得する種別取得部を更に含み、取得要求送信部は、更に取得した指定種別に関する実用情報の取得要求を送信してもよい。
【0013】
「内容上の種別」とは、取得する実用情報の種類、いわば、コンテンツとしての種類を意味するものであり、情報の結果や前提に基づく分類ではない。
たとえば、「天気予報」は実用情報としての内容上の種類であるが、「晴れ」や「雨」という情報は天気予報というコンテンツにおける結果の情報であってここでいう「内容上の種別」には含まれない。
また、「3時間後の天気」、「東京都の天気」のように時間や位置などに基づく分類も、「天気予報」というコンテンツの前提条件となる情報、いわば、パラメータにすぎず、ここでいう「内容上の種別」には含まれない。
この装置は、受信した実用情報の内容と表示方法を対応づけて定義した表示定義テーブルを格納するテーブル格納部を更に含み、表示制御部は、実用情報の内容に対応する表示方法により、受信した実用情報を前記待機表示部において表示させてもよい。
【0014】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、移動通信端末において、必要な情報を効果的に取得することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、移動通信システムの構成を示す。
コンテンツサーバ100は、移動通信装置206に各種の情報を提供するためのサーバ装置である。
無線通信網18には、接続装置202aや接続装置202bのように複数の接続装置(以下、これらをまとめて「接続装置202」ともよぶ)が接続されている。
【0017】
接続装置202aは基地局204a、基地局204b、および、基地局204cのような複数の基地局(以下、これらをまとめて「基地局204」ともよぶ)と無線通信網18を中継する。
【0018】
各基地局204はそれぞれ、セル領域208a、セル領域208b、および、セル領域208c(以下、これらをまとめて「セル領域208」ともよぶ)を担当する。
【0019】
移動通信装置206は、自己の所属するセル領域208を担当する基地局204と接続することにより通信を行い、所望の情報をコンテンツサーバ100から取得する。
【0020】
移動通信装置206は基地局204bが発信する基地局を識別する番号(以下、「基地局ID」とよぶ)を受信することで、自己がどの基地局204と接続しているかを知る。
【0021】
また、移動通信装置206はこの受信した基地局IDと共に、移動通信装置206を識別する番号を、基地局204b、接続装置202a、無線通信網18を介して、サービス制御局200に書き込む。
【0022】
これによって、サービス制御局200は、移動通信装置206が現在どのセル領域に所属し、どの基地局204と接続しているかについての情報を格納する。
【0023】
以下、携帯電話において、天気予報情報を取得する過程を例として、本発明の実施の態様を説明する。
【0024】
まず、ユーザインタフェース画面を中心に本発明の概要を説明したあと、その具体的な実現方法について説明する。
【0025】
まず、天気予報情報を定期的に取得するための設定を行う画面について説明する。
【0026】
図2は、携帯電話機210において、ユーザが取得すべき実用情報の種類を選択する実用情報種別設定画面212を示す。
【0027】
同図では、ユーザは取得すべき実用情報として「気象情報」カテゴリに含まれる「天気」を選択している。
【0028】
気象情報については、同図に示すように湿度に関する情報や台風に関する情報などさまざまなものがある。
【0029】
図3は、携帯電話機210において、ユーザが天気予報情報の前提となる時間と場所を指定する条件設定画面214を示す。
【0030】
同図においては、時間設定領域216において「1時間後」の天気予報として設定されている。
【0031】
また、場所設定領域218において「自宅」の周辺の天気予報として設定されている。
このあと、ユーザは図示しない表示方法設定画面において、取得した天気予報情報の表示方法を設定する。
【0032】
また、ユーザは、指定した天気予報情報を携帯電話機210が定期的に取得する時間間隔(以下、「取得間隔」とよぶ)を設定してもよい。
【0033】
これらの設定が携帯電話機210に登録されると、携帯電話機210はその設定に従って、定期的に天気予報情報を有するコンテンツサーバ100にアクセスして該当する情報を取得する。
【0034】
以下、天気予報情報の表示インタフェースについて説明する。
【0035】
図4は、携帯電話機210が折り畳まれた状態で、図2および3で設定した天気予報情報を通知する形態を示す図である。
【0036】
同図においては、サブ画面222において傘マークが表示されている。
【0037】
この傘のマークからユーザは「一時間後の自宅近辺は雨になる」ことを了知する。
【0038】
一時間後の天気予報情報は、定期的に取得されるので、ユーザは常に現在時から一時間後の自宅近辺の天気予報を監視できる。
【0039】
以下、このように画面の一部へのアイコン的表示を「ピクト表示」とよぶ。
【0040】
図5は、携帯電話機210が開かれた状態で、おなじく天気予報情報を通知する形態を示す図である。
【0041】
同図においては、メイン画面226の壁紙として傘をさしたブタがキャラクター表示されている。
【0042】
これによって、ユーザはサブ画面222とおなじく、常時、一時間後の自宅近辺の天気予報を知ることができる。
【0043】
図6は、携帯電話機210が折り畳まれた状態で、おなじく天気予報情報を通知する形態を示す図である。
【0044】
LED群228は4つのLEDを含み、天気予報情報の内容に応じていずれかのLEDが点灯する。
【0045】
なお、LEDの点灯する色彩や、LEDの点灯する組み合わせによりにより情報を通知してもよい。
【0046】
以下、このようにLEDによる情報表示を「LED表示」とよぶ。
【0047】
なお、これらのピクト表示、壁紙表示およびLED表示は、携帯電話機210が折り畳まれているか否かによるものではなく、また、これらの表示方法は複数が組み合わされてもよい。
【0048】
図7は、移動通信装置206における本発明を実現する機能についての機能ブロック図である。
【0049】
移動通信装置206の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組み合わせによって実現されるが、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0050】
以下説明する各図は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
【0051】
移動通信装置206は、ユーザインタフェース処理部230、通信処理部240およびデータ格納部250を含む。
【0052】
ユーザインタフェース処理部230はユーザとのインタフェースを担当する。
【0053】
ユーザインタフェース処理部230は、操作入力取得部232、待機表示部234および表示制御部236を含む。
【0054】
操作入力取得部232はユーザによる操作を受け付ける。
【0055】
操作入力取得部232は先述のように、実用情報の種類、情報の前提条件となる時間と位置、実用情報の表示方法などに関する設定を受け付け、データ格納部250に含まれる設定データ格納部252にその設定情報を格納する。
【0056】
待機表示部234は、取得した情報を表示する。
【0057】
表示制御部236は、設定データ格納部252に格納される表示方法に関する設定(以下、「表示設定」とよぶ)に基づき待機表示部234に情報を表示させる。
【0058】
通信処理部240は通信に関する処理を行う。
【0059】
通信処理部240は、現在位置取得部242、実用情報取得部244および取得要求制御部246を含む。
【0060】
現在位置取得部242は、接続する基地局204の基地局IDに基づいて現在位置を取得する。
【0061】
現在位置取得部242は、GPS(Global Positioning System)により現在位置を取得してもよい。
【0062】
実用情報取得部244は、設定データ格納部252に格納される設定情報に基づき、所望の実用情報を基地局204を介して取得する。
【0063】
取得要求制御部246は、実用情報取得部244が実用情報を取得するタイミングを制御する。
【0064】
実用情報取得部244は、タイマーを内蔵し、ユーザが設定した取得間隔ごとに実用情報取得部244に所定の実用情報の取得を指示する。
【0065】
取得間隔は自動的に設定されてもよい。
【0066】
データ格納部250は設定データ格納部252を含む。
【0067】
設定データ格納部252には操作入力取得部232を介して入力された各種の設定情報が格納される。
【0068】
通信処理部240やユーザインタフェース処理部230は、この設定情報に基づいてそれぞれの処理を実行する。
【0069】
図8は、設定データ格納部252のデータ構造を示す図である。
【0070】
設定ID欄254は、各設定を識別するためのID番号である。
【0071】
場所指定欄256は、実用情報の前提となる場所に関する設定である。
【0072】
この場所は、予め登録された複数の場所から選択されてもよいし、住所データや地図情報をもとにユーザが新規に設定できてもよい。
【0073】
たとえば、IDが2番の設定においては、「代官山駅」という公共の場所が設定されている。
【0074】
一方、IDが3番の設定においては、「自宅」というユーザに特有の場所が設定されている。
【0075】
なお、IDの1番にあるように「現在位置」が設定されている場合には、現在位置取得部242がユーザの現在位置を取得する。
【0076】
時間指定欄258は、実用情報の前提となる時間に関する設定である。
【0077】
実用情報種別欄260は、実用情報の種別、すなわち、コンテンツを示す。
【0078】
IDが1番の設定においては、「天気予報情報」が設定されている。
【0079】
これに対して、IDが4番の設定においては「気温予測情報」が設定されている。
【0080】
表示方法指定欄262は、取得した実用情報の表示に関する設定である。
【0081】
取得間隔欄264は、実用情報取得部244が実用情報を取得する取得間隔を示す。
【0082】
取得要求制御部246は取得間隔となる時間が経過するごとに実用情報取得部244に実用情報の取得を指示する。
【0083】
有効設定欄268は、これら各設定が有効化されているか否かを示す。
【0084】
図8では、複数の設定のうち、IDが1番の設定についてのみ有効化されている。
【0085】
すなわち、現在位置の一時間後の天気予報情報がLED表示されることになる。
【0086】
実用情報取得部244は30分ごとにその天気予報情報を取得する。
【0087】
ここでは、30分間隔で情報が更新される。
【0088】
図9は、天気予報情報についての天気予報コード276である。
【0089】
携帯電話機210は天気予報コード276のコードに基づいて実用情報を取得する。
【0090】
同図では天気予報情報の種別コードとして「001」が割り当てられている。
【0091】
また、地域コード表270は、場所指定欄256について場所をコード化した表である。
【0092】
時刻コード表272は、時間指定欄258について時間帯をコード化した表であり、天気コード表274は、天気予報の結果をコード化した表である。
【0093】
これらのコードは、携帯電話機210がコンテンツサーバ100から実用情報を取得する上での通信プロトコルとなる。
【0094】
実用情報はこれらに基づいてコード化され、IPパケットに載って送受される。
【0095】
図10は、実用情報取得部244からコンテンツサーバ100に実用情報を要求するときに送信する取得要求データフレーム290を示す。
【0096】
要求数領域280は、要求の数を示す。
【0097】
設定ID領域282は設定ID欄254に対応する。
【0098】
地域コード領域284は実用情報の前提となる場所を示すコードであり、同図の「01」は地域コード表270により「(東)東京」に対応する。
【0099】
すなわち、「(東)東京」における実用情報を要求している。
【0100】
時刻コード領域286は実用情報の前提となる時刻を示すコードであり、同図の「024」は時刻コード表272により「翌日の0:00〜1:00」に対応する。
【0101】
コンテンツコード領域288は、実用情報の種別を示すコードであり、同図の「001」は図9の「天気予報」に該当する。
【0102】
図11は、実用情報取得部244がコンテンツサーバ100から実用情報を取得するときに受信する返答データフレーム312を示す。
【0103】
返答数領域300は、返答の数を示す。
【0104】
設定ID領域302は設定ID欄254に対応する。
【0105】
地域コード領域304は実用情報の前提となる場所を示すコードであり、地域コード領域284の「01」に対応して、地域コード領域304は「01」となっている。
【0106】
時刻コード領域306は実用情報の前提となる時間を示すコードであり、時刻コード領域286の「024」に対応して、地域コード領域304は「024」となっている。
【0107】
コンテンツコード領域308は実用情報の種別を示すコードであり、同図の「001」は図9の「天気予報」に該当する。
【0108】
天気コード領域310は、天気予報の結果を示すコードであり、同図の「03」は、天気コード表274より「雨」を示す。
【0109】
図12は、ユーザが取得すべき実用情報について設定を行う過程のフローチャートである。
【0110】
ユーザは、実用情報種別設定画面212において取得すべき実用情報を選択する(S10)。
【0111】
次に、時間設定領域216において情報の前提となる時間を設定し(S12)、場所設定領域218において情報の前提となる場所を設定する(S14)。
【0112】
このあと、実用情報の取得間隔を設定する(S16)。
実用情報の表示方法を設定して(S18)、これらの設定を設定データ格納部252に登録する(S20)。
【0113】
図13は、携帯電話機210の電源がONとなった状態で、定期的に実用情報を取得する過程のフローチャートである。
【0114】
取得要求制御部246は実用情報の取得すべきタイミングに至ると、実用情報取得部244に実用情報の取得を指示する(S30のY)。
【0115】
実用情報取得部244はこの指示に基づき、設定データ格納部252から設定情報を読み出す(S32)。
【0116】
実用情報の前提となる場所として現在位置が設定されていれば(S34のY)、現在位置取得部242は現在位置情報を取得する(S36)。
【0117】
実用情報取得部244は、取得要求データフレーム290をコンテンツサーバ100に送信し(S38)、返答データフレーム312を取得する(S40)。
【0118】
表示制御部236は、取得した実用情報を表示方法指定欄262の設定に基づいて、待機表示部234に表示させる(S42)。
【0119】
電源がOFFとなると(S44のY)、処理を終了する。
【0120】
以上、実施の形態においては、ユーザがインターネットに能動的にアクセスしなくても、所望の情報を定期的に取得できる。
【0121】
ユーザはすべての情報に対して積極的に取得を望むものではない。
【0122】
情報の中には、わかるものなら知りたいという程度の情報も多い。
【0123】
本発明によれば、そのような情報を表示部を見るだけで取得できるため、効率のよい情報伝達が可能である。
【0124】
とくに、ピクト表示などにより、直感的に情報を伝達できる。
【0125】
さらに、これらを絵日記や電子メールに添付できてもよい。
【0126】
定期的な予測情報の取得により、ユーザは常に将来の情報を取得するため、予測に基づく行動が容易となる。
【0127】
また、ニュースのように一斉に送信されるマス情報と異なり、ユーザの関心、位置、時間に応じて細分化された実用情報を定期的に取得できる。
【0128】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。
【0129】
実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0130】
そうした変形例として、情報の取得タイミングは定期的でなくてもよい。
【0131】
たとえば、日中は頻繁に情報を取得し、夜間は取得頻度を下げるように情報取得頻度を制御する制御部を有してもよい。
【0132】
また、ユーザが一ヶ月あたり許容できる通信料金を指定する料金指定部を有してもよい。
【0133】
そして、通信費用が少なめの月は実用情報を取得する頻度を上げ、通信費用が多めの月にはその頻度を低下させるよう制御する制御部を有してもよい。
【0134】
また、天気予測情報を取得する際に、注意報が発令されているときや、「晴れ」の予報が「雨」の予報に変化したときには、バイブレータなどによりユーザの注意を促す通知部を有してもよい。
【0135】
実用情報としては気象情報のほかにも、戦況や疫病の伝染具合、交通渋滞や電力需要予測、ネットワークの通信負荷の予測、交通渋滞予測、流氷、渡り鳥や桜の開花などの動植物の生態に関する予測、彗星やオーロラなどの天体予測などさまざまな予測情報が考えられる。
【0136】
また、予測の時間指定は現在時からの経過時間ではなく、具体的な日時を指定してもよい。
【0137】
また、実用情報が、降水確率などの数値情報である場合には、画面の色彩や壁紙に表示するキャラクターの仕草などが、その結果に伴って連続的に変化してもよい。
【0138】
実用情報の前提となる場所の指定については、他の移動通信装置の位置を指定できてもよい。
【0139】
たとえば子供が旅行しているときに、その子供の有する移動通信装置の場所に基づいて情報を受信できれば、現地の様子を垣間見ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0140】
【図1】本実施の形態における移動通信システムの構成図である。
【図2】実用情報の種別を設定する画面の一例を示す図である。
【図3】実用情報の時間と場所を設定する画面の一例を示す図である。
【図4】実用情報のピクト表示の様子を示す図である。
【図5】実用情報の壁紙表示の様子を示す図である。
【図6】実用情報のLED表示の様子を示す図である。
【図7】移動通信装置の機能ブロック図である。
【図8】設定データ格納部のデータ構造を示す図である。
【図9】実用情報のコードを示す図である。
【図10】実用情報要求時に送信するデータフレームを示す図である。
【図11】実用情報取得時に受信するデータフレームを示す図である。
【図12】実用情報に関する設定を行う過程のフローチャートである。
【図13】実用情報の取得過程のフローチャートである。
【符号の説明】
【0141】
100 コンテンツサーバ、206 移動通信装置、210 携帯電話機、230 ユーザインタフェース処理部、232 操作入力取得部、234 待機表示部、236 表示制御部、240 通信処理部、242 現在位置取得部、244 実用情報取得部、246 取得要求制御部、250 データ格納部、252 設定データ格納部、290 取得要求データフレーム、312 返答データフレーム。
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信端末により情報を取得するための技術、とくに、位置と時間に基づく情報を定期的に取得するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話、自動車電話、簡易型携帯電話などさまざまな移動通信装置のための無線通信網が急速に整備されている。
【0003】
従来の有線電話網に接続された形で、そのサービスエリアを急拡大させた無線通信網は、社会的なインフラストラクチャーとなった。
【0004】
現在では、携帯電話は、インターネットとの接続機能や高度な情報処理機能を備えるに至り、単なる通話手段の域を超えた総合的な情報通信端末へと進化した。これは、携帯電話以外の移動通信端末の多くにもあてはまる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、携帯電話においてインターネットにアクセスして所望の情報を取得するためには、通常、インターネットブラウザを起動して、所定のコンテンツ配信サーバに接続する必要がある。
【0006】
しかし、様々な情報をすべてこのような手順を経て取得することが、必ずしも最適なユーザインタフェースとはいえない。
本発明はこうした背景に鑑みてなされたものであり、その目的は、移動通信端末において、必要な情報を効果的に取得するための技術、の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある態様は、移動通信装置である。
この装置は、ユーザからの操作を受け付ける操作部と、ユーザによる操作を待機する間に情報表示可能な待機表示部と、現在位置を検出し、これを指定位置として取得する位置取得部と、取得した指定位置に関して予測される実用情報の取得要求を、その実用情報を有するサーバ装置に送信する取得要求送信部と、取得要求送信部に取得要求の送信を行わしめる取得要求制御部と、サーバ装置から、実用情報を受信する実用情報受信部と、受信した実用情報を、待機表示部において表示させる表示制御部と、前記実用情報に基づいて、前記ユーザに注意を促す通知部と、を含む。
「移動通信装置」とは、装置本体が移動しても通信機能を発揮することができる装置をいう。これは、主として無線通信装置であり、たとえば、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistance)などであってもよいし、カーナビゲーション端末であってもよい。
【0008】
「待機表示部」とは、ユーザが通話などの処理を行っていないときにおいても、ユーザに対して情報を表示する機能を有するユニットをいう。これは、画面表示に限られるものでなく、たとえば、携帯電話の筐体に備えられるLED(Light Emitting Diode)などの表示手段であってもよい。
【0009】
本発明の別の態様も、移動通信装置である。この装置は、ユーザからの操作を受け付ける操作部と、ユーザによる操作を待機する間に情報表示可能な待機表示部と、操作部を介して指定された位置に関する情報を取得する位置取得部と、取得した指定位置に関して予測される実用情報の取得要求を、その実用情報を有するサーバ装置に送信する取得要求送信部と、取得要求送信部に取得要求の送信を行わしめる取得要求制御部と、サーバ装置から、実用情報を受信する実用情報受信部と、受信した実用情報を、待機表示部において表示させる表示制御部と、前記実用情報に基づいて、前記ユーザに注意を促す通知部と、を含む。
或いは通知部は、実用情報として、ユーザに注意を促すべき情報があるときに、ユーザに通知する。
【0010】
或いは、通知部は、実用情報に変化があったときに、ユーザに通知する。
【0011】
或いは、通知部はバイブレータを備える。
或いは、受信した実用情報の内容と表示方法を対応づけて定義した表示定義テーブルを格納するテーブル格納部を更に含み、表示制御部は、実用情報の内容に対応する表示方法により、受信した実用情報を待機表示部において表示させる。
【0012】
この装置は、実用情報の内容上の種別に関する指定を取得する種別取得部を更に含み、取得要求送信部は、更に取得した指定種別に関する実用情報の取得要求を送信してもよい。
【0013】
「内容上の種別」とは、取得する実用情報の種類、いわば、コンテンツとしての種類を意味するものであり、情報の結果や前提に基づく分類ではない。
たとえば、「天気予報」は実用情報としての内容上の種類であるが、「晴れ」や「雨」という情報は天気予報というコンテンツにおける結果の情報であってここでいう「内容上の種別」には含まれない。
また、「3時間後の天気」、「東京都の天気」のように時間や位置などに基づく分類も、「天気予報」というコンテンツの前提条件となる情報、いわば、パラメータにすぎず、ここでいう「内容上の種別」には含まれない。
この装置は、受信した実用情報の内容と表示方法を対応づけて定義した表示定義テーブルを格納するテーブル格納部を更に含み、表示制御部は、実用情報の内容に対応する表示方法により、受信した実用情報を前記待機表示部において表示させてもよい。
【0014】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、移動通信端末において、必要な情報を効果的に取得することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、移動通信システムの構成を示す。
コンテンツサーバ100は、移動通信装置206に各種の情報を提供するためのサーバ装置である。
無線通信網18には、接続装置202aや接続装置202bのように複数の接続装置(以下、これらをまとめて「接続装置202」ともよぶ)が接続されている。
【0017】
接続装置202aは基地局204a、基地局204b、および、基地局204cのような複数の基地局(以下、これらをまとめて「基地局204」ともよぶ)と無線通信網18を中継する。
【0018】
各基地局204はそれぞれ、セル領域208a、セル領域208b、および、セル領域208c(以下、これらをまとめて「セル領域208」ともよぶ)を担当する。
【0019】
移動通信装置206は、自己の所属するセル領域208を担当する基地局204と接続することにより通信を行い、所望の情報をコンテンツサーバ100から取得する。
【0020】
移動通信装置206は基地局204bが発信する基地局を識別する番号(以下、「基地局ID」とよぶ)を受信することで、自己がどの基地局204と接続しているかを知る。
【0021】
また、移動通信装置206はこの受信した基地局IDと共に、移動通信装置206を識別する番号を、基地局204b、接続装置202a、無線通信網18を介して、サービス制御局200に書き込む。
【0022】
これによって、サービス制御局200は、移動通信装置206が現在どのセル領域に所属し、どの基地局204と接続しているかについての情報を格納する。
【0023】
以下、携帯電話において、天気予報情報を取得する過程を例として、本発明の実施の態様を説明する。
【0024】
まず、ユーザインタフェース画面を中心に本発明の概要を説明したあと、その具体的な実現方法について説明する。
【0025】
まず、天気予報情報を定期的に取得するための設定を行う画面について説明する。
【0026】
図2は、携帯電話機210において、ユーザが取得すべき実用情報の種類を選択する実用情報種別設定画面212を示す。
【0027】
同図では、ユーザは取得すべき実用情報として「気象情報」カテゴリに含まれる「天気」を選択している。
【0028】
気象情報については、同図に示すように湿度に関する情報や台風に関する情報などさまざまなものがある。
【0029】
図3は、携帯電話機210において、ユーザが天気予報情報の前提となる時間と場所を指定する条件設定画面214を示す。
【0030】
同図においては、時間設定領域216において「1時間後」の天気予報として設定されている。
【0031】
また、場所設定領域218において「自宅」の周辺の天気予報として設定されている。
このあと、ユーザは図示しない表示方法設定画面において、取得した天気予報情報の表示方法を設定する。
【0032】
また、ユーザは、指定した天気予報情報を携帯電話機210が定期的に取得する時間間隔(以下、「取得間隔」とよぶ)を設定してもよい。
【0033】
これらの設定が携帯電話機210に登録されると、携帯電話機210はその設定に従って、定期的に天気予報情報を有するコンテンツサーバ100にアクセスして該当する情報を取得する。
【0034】
以下、天気予報情報の表示インタフェースについて説明する。
【0035】
図4は、携帯電話機210が折り畳まれた状態で、図2および3で設定した天気予報情報を通知する形態を示す図である。
【0036】
同図においては、サブ画面222において傘マークが表示されている。
【0037】
この傘のマークからユーザは「一時間後の自宅近辺は雨になる」ことを了知する。
【0038】
一時間後の天気予報情報は、定期的に取得されるので、ユーザは常に現在時から一時間後の自宅近辺の天気予報を監視できる。
【0039】
以下、このように画面の一部へのアイコン的表示を「ピクト表示」とよぶ。
【0040】
図5は、携帯電話機210が開かれた状態で、おなじく天気予報情報を通知する形態を示す図である。
【0041】
同図においては、メイン画面226の壁紙として傘をさしたブタがキャラクター表示されている。
【0042】
これによって、ユーザはサブ画面222とおなじく、常時、一時間後の自宅近辺の天気予報を知ることができる。
【0043】
図6は、携帯電話機210が折り畳まれた状態で、おなじく天気予報情報を通知する形態を示す図である。
【0044】
LED群228は4つのLEDを含み、天気予報情報の内容に応じていずれかのLEDが点灯する。
【0045】
なお、LEDの点灯する色彩や、LEDの点灯する組み合わせによりにより情報を通知してもよい。
【0046】
以下、このようにLEDによる情報表示を「LED表示」とよぶ。
【0047】
なお、これらのピクト表示、壁紙表示およびLED表示は、携帯電話機210が折り畳まれているか否かによるものではなく、また、これらの表示方法は複数が組み合わされてもよい。
【0048】
図7は、移動通信装置206における本発明を実現する機能についての機能ブロック図である。
【0049】
移動通信装置206の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組み合わせによって実現されるが、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0050】
以下説明する各図は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
【0051】
移動通信装置206は、ユーザインタフェース処理部230、通信処理部240およびデータ格納部250を含む。
【0052】
ユーザインタフェース処理部230はユーザとのインタフェースを担当する。
【0053】
ユーザインタフェース処理部230は、操作入力取得部232、待機表示部234および表示制御部236を含む。
【0054】
操作入力取得部232はユーザによる操作を受け付ける。
【0055】
操作入力取得部232は先述のように、実用情報の種類、情報の前提条件となる時間と位置、実用情報の表示方法などに関する設定を受け付け、データ格納部250に含まれる設定データ格納部252にその設定情報を格納する。
【0056】
待機表示部234は、取得した情報を表示する。
【0057】
表示制御部236は、設定データ格納部252に格納される表示方法に関する設定(以下、「表示設定」とよぶ)に基づき待機表示部234に情報を表示させる。
【0058】
通信処理部240は通信に関する処理を行う。
【0059】
通信処理部240は、現在位置取得部242、実用情報取得部244および取得要求制御部246を含む。
【0060】
現在位置取得部242は、接続する基地局204の基地局IDに基づいて現在位置を取得する。
【0061】
現在位置取得部242は、GPS(Global Positioning System)により現在位置を取得してもよい。
【0062】
実用情報取得部244は、設定データ格納部252に格納される設定情報に基づき、所望の実用情報を基地局204を介して取得する。
【0063】
取得要求制御部246は、実用情報取得部244が実用情報を取得するタイミングを制御する。
【0064】
実用情報取得部244は、タイマーを内蔵し、ユーザが設定した取得間隔ごとに実用情報取得部244に所定の実用情報の取得を指示する。
【0065】
取得間隔は自動的に設定されてもよい。
【0066】
データ格納部250は設定データ格納部252を含む。
【0067】
設定データ格納部252には操作入力取得部232を介して入力された各種の設定情報が格納される。
【0068】
通信処理部240やユーザインタフェース処理部230は、この設定情報に基づいてそれぞれの処理を実行する。
【0069】
図8は、設定データ格納部252のデータ構造を示す図である。
【0070】
設定ID欄254は、各設定を識別するためのID番号である。
【0071】
場所指定欄256は、実用情報の前提となる場所に関する設定である。
【0072】
この場所は、予め登録された複数の場所から選択されてもよいし、住所データや地図情報をもとにユーザが新規に設定できてもよい。
【0073】
たとえば、IDが2番の設定においては、「代官山駅」という公共の場所が設定されている。
【0074】
一方、IDが3番の設定においては、「自宅」というユーザに特有の場所が設定されている。
【0075】
なお、IDの1番にあるように「現在位置」が設定されている場合には、現在位置取得部242がユーザの現在位置を取得する。
【0076】
時間指定欄258は、実用情報の前提となる時間に関する設定である。
【0077】
実用情報種別欄260は、実用情報の種別、すなわち、コンテンツを示す。
【0078】
IDが1番の設定においては、「天気予報情報」が設定されている。
【0079】
これに対して、IDが4番の設定においては「気温予測情報」が設定されている。
【0080】
表示方法指定欄262は、取得した実用情報の表示に関する設定である。
【0081】
取得間隔欄264は、実用情報取得部244が実用情報を取得する取得間隔を示す。
【0082】
取得要求制御部246は取得間隔となる時間が経過するごとに実用情報取得部244に実用情報の取得を指示する。
【0083】
有効設定欄268は、これら各設定が有効化されているか否かを示す。
【0084】
図8では、複数の設定のうち、IDが1番の設定についてのみ有効化されている。
【0085】
すなわち、現在位置の一時間後の天気予報情報がLED表示されることになる。
【0086】
実用情報取得部244は30分ごとにその天気予報情報を取得する。
【0087】
ここでは、30分間隔で情報が更新される。
【0088】
図9は、天気予報情報についての天気予報コード276である。
【0089】
携帯電話機210は天気予報コード276のコードに基づいて実用情報を取得する。
【0090】
同図では天気予報情報の種別コードとして「001」が割り当てられている。
【0091】
また、地域コード表270は、場所指定欄256について場所をコード化した表である。
【0092】
時刻コード表272は、時間指定欄258について時間帯をコード化した表であり、天気コード表274は、天気予報の結果をコード化した表である。
【0093】
これらのコードは、携帯電話機210がコンテンツサーバ100から実用情報を取得する上での通信プロトコルとなる。
【0094】
実用情報はこれらに基づいてコード化され、IPパケットに載って送受される。
【0095】
図10は、実用情報取得部244からコンテンツサーバ100に実用情報を要求するときに送信する取得要求データフレーム290を示す。
【0096】
要求数領域280は、要求の数を示す。
【0097】
設定ID領域282は設定ID欄254に対応する。
【0098】
地域コード領域284は実用情報の前提となる場所を示すコードであり、同図の「01」は地域コード表270により「(東)東京」に対応する。
【0099】
すなわち、「(東)東京」における実用情報を要求している。
【0100】
時刻コード領域286は実用情報の前提となる時刻を示すコードであり、同図の「024」は時刻コード表272により「翌日の0:00〜1:00」に対応する。
【0101】
コンテンツコード領域288は、実用情報の種別を示すコードであり、同図の「001」は図9の「天気予報」に該当する。
【0102】
図11は、実用情報取得部244がコンテンツサーバ100から実用情報を取得するときに受信する返答データフレーム312を示す。
【0103】
返答数領域300は、返答の数を示す。
【0104】
設定ID領域302は設定ID欄254に対応する。
【0105】
地域コード領域304は実用情報の前提となる場所を示すコードであり、地域コード領域284の「01」に対応して、地域コード領域304は「01」となっている。
【0106】
時刻コード領域306は実用情報の前提となる時間を示すコードであり、時刻コード領域286の「024」に対応して、地域コード領域304は「024」となっている。
【0107】
コンテンツコード領域308は実用情報の種別を示すコードであり、同図の「001」は図9の「天気予報」に該当する。
【0108】
天気コード領域310は、天気予報の結果を示すコードであり、同図の「03」は、天気コード表274より「雨」を示す。
【0109】
図12は、ユーザが取得すべき実用情報について設定を行う過程のフローチャートである。
【0110】
ユーザは、実用情報種別設定画面212において取得すべき実用情報を選択する(S10)。
【0111】
次に、時間設定領域216において情報の前提となる時間を設定し(S12)、場所設定領域218において情報の前提となる場所を設定する(S14)。
【0112】
このあと、実用情報の取得間隔を設定する(S16)。
実用情報の表示方法を設定して(S18)、これらの設定を設定データ格納部252に登録する(S20)。
【0113】
図13は、携帯電話機210の電源がONとなった状態で、定期的に実用情報を取得する過程のフローチャートである。
【0114】
取得要求制御部246は実用情報の取得すべきタイミングに至ると、実用情報取得部244に実用情報の取得を指示する(S30のY)。
【0115】
実用情報取得部244はこの指示に基づき、設定データ格納部252から設定情報を読み出す(S32)。
【0116】
実用情報の前提となる場所として現在位置が設定されていれば(S34のY)、現在位置取得部242は現在位置情報を取得する(S36)。
【0117】
実用情報取得部244は、取得要求データフレーム290をコンテンツサーバ100に送信し(S38)、返答データフレーム312を取得する(S40)。
【0118】
表示制御部236は、取得した実用情報を表示方法指定欄262の設定に基づいて、待機表示部234に表示させる(S42)。
【0119】
電源がOFFとなると(S44のY)、処理を終了する。
【0120】
以上、実施の形態においては、ユーザがインターネットに能動的にアクセスしなくても、所望の情報を定期的に取得できる。
【0121】
ユーザはすべての情報に対して積極的に取得を望むものではない。
【0122】
情報の中には、わかるものなら知りたいという程度の情報も多い。
【0123】
本発明によれば、そのような情報を表示部を見るだけで取得できるため、効率のよい情報伝達が可能である。
【0124】
とくに、ピクト表示などにより、直感的に情報を伝達できる。
【0125】
さらに、これらを絵日記や電子メールに添付できてもよい。
【0126】
定期的な予測情報の取得により、ユーザは常に将来の情報を取得するため、予測に基づく行動が容易となる。
【0127】
また、ニュースのように一斉に送信されるマス情報と異なり、ユーザの関心、位置、時間に応じて細分化された実用情報を定期的に取得できる。
【0128】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。
【0129】
実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0130】
そうした変形例として、情報の取得タイミングは定期的でなくてもよい。
【0131】
たとえば、日中は頻繁に情報を取得し、夜間は取得頻度を下げるように情報取得頻度を制御する制御部を有してもよい。
【0132】
また、ユーザが一ヶ月あたり許容できる通信料金を指定する料金指定部を有してもよい。
【0133】
そして、通信費用が少なめの月は実用情報を取得する頻度を上げ、通信費用が多めの月にはその頻度を低下させるよう制御する制御部を有してもよい。
【0134】
また、天気予測情報を取得する際に、注意報が発令されているときや、「晴れ」の予報が「雨」の予報に変化したときには、バイブレータなどによりユーザの注意を促す通知部を有してもよい。
【0135】
実用情報としては気象情報のほかにも、戦況や疫病の伝染具合、交通渋滞や電力需要予測、ネットワークの通信負荷の予測、交通渋滞予測、流氷、渡り鳥や桜の開花などの動植物の生態に関する予測、彗星やオーロラなどの天体予測などさまざまな予測情報が考えられる。
【0136】
また、予測の時間指定は現在時からの経過時間ではなく、具体的な日時を指定してもよい。
【0137】
また、実用情報が、降水確率などの数値情報である場合には、画面の色彩や壁紙に表示するキャラクターの仕草などが、その結果に伴って連続的に変化してもよい。
【0138】
実用情報の前提となる場所の指定については、他の移動通信装置の位置を指定できてもよい。
【0139】
たとえば子供が旅行しているときに、その子供の有する移動通信装置の場所に基づいて情報を受信できれば、現地の様子を垣間見ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0140】
【図1】本実施の形態における移動通信システムの構成図である。
【図2】実用情報の種別を設定する画面の一例を示す図である。
【図3】実用情報の時間と場所を設定する画面の一例を示す図である。
【図4】実用情報のピクト表示の様子を示す図である。
【図5】実用情報の壁紙表示の様子を示す図である。
【図6】実用情報のLED表示の様子を示す図である。
【図7】移動通信装置の機能ブロック図である。
【図8】設定データ格納部のデータ構造を示す図である。
【図9】実用情報のコードを示す図である。
【図10】実用情報要求時に送信するデータフレームを示す図である。
【図11】実用情報取得時に受信するデータフレームを示す図である。
【図12】実用情報に関する設定を行う過程のフローチャートである。
【図13】実用情報の取得過程のフローチャートである。
【符号の説明】
【0141】
100 コンテンツサーバ、206 移動通信装置、210 携帯電話機、230 ユーザインタフェース処理部、232 操作入力取得部、234 待機表示部、236 表示制御部、240 通信処理部、242 現在位置取得部、244 実用情報取得部、246 取得要求制御部、250 データ格納部、252 設定データ格納部、290 取得要求データフレーム、312 返答データフレーム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザからの操作を受け付ける操作部と、
前記ユーザによる操作を待機する間に情報表示可能な待機表示部と、
現在位置を検出し、これを指定位置として取得するか、或いは前記操作部を介して指定された位置に関する情報を取得する位置取得部と、
前記取得した指定位置に関して予測される実用情報の取得要求を、その実用情報を有するサーバ装置に送信する取得要求送信部と、
前記取得要求送信部に前記取得要求の送信を行わしめる取得要求制御部と、
前記サーバ装置から、前記実用情報を受信する実用情報受信部と、
前記受信した実用情報を、前記待機表示部において表示させる表示制御部と、
前記実用情報に基づいて、前記ユーザに注意を促す通知部と、を含むことを特徴とする移動通信装置。
【請求項2】
前記通知部は、前記実用情報として、ユーザに注意を促すべき情報があるときに、前記ユーザに通知することを特徴とする請求項1に記載の移動通信装置。
【請求項3】
前記通知部は、前記実用情報に変化があったときに、前記ユーザに通知することを特徴とする請求項1に記載の移動通信装置。
【請求項4】
前記通知部はバイブレータを備えることを特徴とする請求項1に記載の移動通信装置。
【請求項5】
前記受信した実用情報の内容と表示方法を対応づけて定義した表示定義テーブルを格納するテーブル格納部を更に含み、
前記表示制御部は、前記実用情報の内容に対応する表示方法により、前記受信した実用情報を前記待機表示部において表示させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の移動通信装置。
【請求項1】
ユーザからの操作を受け付ける操作部と、
前記ユーザによる操作を待機する間に情報表示可能な待機表示部と、
現在位置を検出し、これを指定位置として取得するか、或いは前記操作部を介して指定された位置に関する情報を取得する位置取得部と、
前記取得した指定位置に関して予測される実用情報の取得要求を、その実用情報を有するサーバ装置に送信する取得要求送信部と、
前記取得要求送信部に前記取得要求の送信を行わしめる取得要求制御部と、
前記サーバ装置から、前記実用情報を受信する実用情報受信部と、
前記受信した実用情報を、前記待機表示部において表示させる表示制御部と、
前記実用情報に基づいて、前記ユーザに注意を促す通知部と、を含むことを特徴とする移動通信装置。
【請求項2】
前記通知部は、前記実用情報として、ユーザに注意を促すべき情報があるときに、前記ユーザに通知することを特徴とする請求項1に記載の移動通信装置。
【請求項3】
前記通知部は、前記実用情報に変化があったときに、前記ユーザに通知することを特徴とする請求項1に記載の移動通信装置。
【請求項4】
前記通知部はバイブレータを備えることを特徴とする請求項1に記載の移動通信装置。
【請求項5】
前記受信した実用情報の内容と表示方法を対応づけて定義した表示定義テーブルを格納するテーブル格納部を更に含み、
前記表示制御部は、前記実用情報の内容に対応する表示方法により、前記受信した実用情報を前記待機表示部において表示させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の移動通信装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−136249(P2008−136249A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−38434(P2008−38434)
【出願日】平成20年2月20日(2008.2.20)
【分割の表示】特願2003−186733(P2003−186733)の分割
【原出願日】平成15年6月30日(2003.6.30)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月20日(2008.2.20)
【分割の表示】特願2003−186733(P2003−186733)の分割
【原出願日】平成15年6月30日(2003.6.30)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]