窓構造
【課題】窓枠に窓部材及びシール部材を容易に組み付けると共に、窓枠に対する窓部材のガタ付きを抑制する。
【解決手段】窓構造10では、クォータウェザーストリップ30下端のリブ34とロックリインフォース18上部の延出部18Aとの間に、隙間36が形成されており、仮にアウタリインフォース16やフレーム20にバラツキが発生しても、リブ34と延出部18Aとが接触しない。このため、窓構造10を組み付ける際には、リブ34の車両後側への移動を延出部18Aが阻害せず、窓枠26内にクォータガラス28の周部及びクォータウェザーストリップ30を容易に挿入できる。さらに、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際には、リブ34が延出部18Aと当接するため、窓枠26に対するクォータガラス28のガタ付きを抑制できる。
【解決手段】窓構造10では、クォータウェザーストリップ30下端のリブ34とロックリインフォース18上部の延出部18Aとの間に、隙間36が形成されており、仮にアウタリインフォース16やフレーム20にバラツキが発生しても、リブ34と延出部18Aとが接触しない。このため、窓構造10を組み付ける際には、リブ34の車両後側への移動を延出部18Aが阻害せず、窓枠26内にクォータガラス28の周部及びクォータウェザーストリップ30を容易に挿入できる。さらに、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際には、リブ34が延出部18Aと当接するため、窓枠26に対するクォータガラス28のガタ付きを抑制できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に設けられた窓枠の内側に窓部材が配置された窓構造に関する。
【背景技術】
【0002】
窓構造としては、車両の窓枠の内側にクォータガラスが配置されると共に、窓枠とクォータガラスとの間をウェザーストリップがシールするものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この窓構造では、窓枠の下端内(ドアエクステンション部)に、台座部が突出形成されると共に、ウェザーストリップの下端に、位置決め用凸状部が突出形成されており、台座部に位置決め用凸状部が上下方向において当接されている。これにより、窓枠に対するクォータガラスのガタ付きが抑制されている。
【0004】
しかしながら、この窓構造では、窓枠及びクォータガラスの少なくとも一方に寸法バラツキがある場合に、当該寸法バラツキをウェザーストリップが位置決め用凸状部の台座部との当接によって吸収できない可能性がある。このため、窓枠にクォータガラス及びウェザーストリップを組み付け困難になる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−126960公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事実を考慮し、窓枠に窓部材及びシール部材を容易に組み付けることができると共に、窓枠に対する窓部材のガタ付きを抑制できる窓構造を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の窓構造は、車両に設けられた窓枠と、前記窓枠の内側に配置された窓部材と、前記窓部材の周囲に設けられ、前記窓枠と前記窓部材との間をシールするシール部材と、前記窓枠及びシール部材の一方に設けられ、前記窓枠及びシール部材の他方から離間されると共に、前記窓部材及び前記シール部材が下側へ移動された際に前記窓枠及びシール部材の他方と当接する当接部と、を備えている。
【0008】
請求項2に記載の窓構造は、請求項1に記載の窓構造において、前記当接部は、前記窓枠及びシール部材の一方から突出する。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の窓構造では、車両に窓枠が設けられており、窓枠の内側に窓部材が配置されている。さらに、窓部材の周囲にシール部材が設けられており、シール部材は窓枠と窓部材との間をシールしている。
【0010】
ここで、窓枠及びシール部材の一方に設けられた当接部が、窓枠及びシール部材の他方から離間されている。このため、窓枠及び窓部材の少なくとも一方に寸法バラツキがある場合でも、当該寸法バラツキをシール部材が当接部に拘らず吸収できる。これにより、窓枠に窓部材及びシール部材を容易に組み付けることができる。
【0011】
さらに、窓部材及びシール部材が下側へ移動された際に、当接部が窓枠及びシール部材の他方と当接する。このため、窓枠に対する窓部材のガタ付きを抑制できる。
【0012】
請求項2に記載の窓構造では、当接部が窓枠及びシール部材の一方から突出する。このため、当接部と窓枠及びシール部材の他方との離間寸法を容易に調整できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る窓構造の主要部を示す車幅方向内側から見た側面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における車両のドアを示す車幅方向内側から見た側面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る窓構造の一部を示す上側から見た断面図(図2の3−3線断面図)である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る窓構造の一部を示す車両後側から見た断面図(図1の4−4線断面図)である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る窓構造の主要部を示す車両後側から見た断面図(図1の5−5線断面図)である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る窓構造のクォータウェザーストリップを示す車幅方向内側かつ車両後側から見た斜視図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る窓構造のクォータガラス、クォータウェザーストリップ及びロックリインフォースを示す車幅方向内側から見た側面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る窓構造の主要部を示す車幅方向内側から見た側面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る窓構造の主要部を示す車両後側から見た断面図(図8の9−9線断面図)である。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係る窓構造の主要部を示す車幅方向内側から見た側面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る窓構造の主要部を示す上側から見た断面図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態に係る窓構造の主要部を示す車幅方向内側から見た側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第1の実施の形態]
図2には、本発明の第1の実施の形態に係る窓構造10が適用された車両のドア12(適用部)が車幅方向内側(車両左側)から見た側面図にて示されている。なお、図面では、車両前方を矢印FRで示し、車幅方向外方(車両右方)を矢印OUTで示し、上方を矢印UPで示す。
【0015】
図2に示す如く、本実施の形態における車両のドア12は、車両の側面(図面では右側面)の後側部分に設けられたリヤドアであり、ドア12は、車両前側端を中心として車幅方向へ回動されることで、開閉可能にされている。
【0016】
ドア12の下側部分には、ドア本体14が設けられている。ドア本体14の車幅方向外側部分には、外側部材としての略矩形板状のアウタパネル14A(図4参照)が設けられており、ドア本体14の車幅方向内側部分には、内側部材としての略矩形板状のインナパネル14Bが設けられている。ドア本体14は、アウタパネル14Aとインナパネル14Bとが車両前後方向両端及び下端において、結合されることで構成されており、アウタパネル14Aとインナパネル14Bとの上端は、互いに車幅方向において離間している。
【0017】
アウタパネル14Aの上部には、車幅方向内側において、長尺板状のアウタリインフォース16が設けられており、アウタリインフォース16は、車両前後方向へ延伸されている。アウタリインフォース16の上端及び下端は、アウタパネル14Aに結合されており、アウタリインフォース16は、アウタパネル14Aを補強している。
【0018】
図4に示す如く、アウタリインフォース16の車両後側部には、長尺板状の支持板16Aが所謂切り起こしによって一体に形成されており、支持板16Aは、アウタリインフォース16からインナパネル14B位置まで車幅方向内側へ延出されると共に、車両前後方向へ延伸されている。
【0019】
図2に示す如く、インナパネル14Bの車両後側端部かつ上側部には、車幅方向外側において、当接部材としての長尺板状のロックリインフォース18が結合されており、ロックリインフォース18は、上下方向へ延伸されている。ロックリインフォース18には、ロック機構(図示省略)が固定されており、ロック機構は、ドア12をロック可能にされている。
【0020】
図1に示す如く、ロックリインフォース18の上部には、車両後側部分において、延出部18Aが形成されており、延出部18Aは、上側へ延出されている。
【0021】
図2に示す如く、ドア12の上側部分には、車両側面視逆U字状のフレーム20が設けられている。フレーム20の車両前側の下部は、インナパネル14Bに直接結合され、フレーム20の車両後側の下部は、ロックリインフォース18に結合され、該ロックリインフォース18がインナパネル14Bに結合されて、アウタパネル14Aとインナパネル14Bとの間に配置されており、これにより、フレーム20がドア本体14に組み付けられている。
【0022】
フレーム20の内周側部分には、長手方向に沿って、断面U字状の溝枠22が形成されており、溝枠22内は、フレーム20の内周側へ開放されている。
【0023】
フレーム20の上端とドア本体14との車両後側部分間には、棒状のディビジョンバー24が架け渡されており、ディビジョンバー24は、断面H字状にされている(図3参照)。ディビジョンバー24の上端は、フレーム20の上端に結合されており、ディビジョンバー24の下部は、インナパネル14Bに結合されて、アウタパネル14Aとインナパネル14Bとの間に嵌合されている。これにより、ディビジョンバー24がフレーム20とドア本体14とに組み付けられている。
【0024】
また、アウタリインフォース16の支持板16Aは、フレーム20の車両後側の下部とディビジョンバー24の下部との間において、延伸されている。さらに、ロックリインフォース18の延出部18Aは、アウタリインフォース16の支持板16Aの車両後側に配置されており、延出部18Aは、支持板16Aの上側まで延出されている。
【0025】
インナパネル14Bのディビジョンバー24より車両後側における上端部、アウタリインフォース16のディビジョンバー24より車両後側における支持板16Aを含む上部、ロックリインフォース18の延出部18Aを含む上部、溝枠22のディビジョンバー24より車両後側の部分、及び、ディビジョンバー24の車両後側部分は、車両側面視台形状の窓枠26を構成している。
【0026】
アウタリインフォース16(支持板16Aを含む)、フレーム20(溝枠22を含む)及びディビジョンバー24は、寸法誤差及び組付誤差を発生する可能性があり、アウタリインフォース16の支持板16Aとフレーム20上端の溝枠22の底面(上壁の下面)との間の上下方向における離間寸法は、寸法バラツキが大きくなる可能性がある。一方、ロックリインフォース18の延出部18Aとフレーム20上端の溝枠22の底面(上壁の下面)との間の上下方向における離間寸法は、寸法バラツキが小さくされている。
【0027】
窓枠26の内側には、窓部材としての台形板状のクォータガラス28が配置されており、クォータガラス28の全周は、窓枠26内に挿入されている。
【0028】
窓枠26内には、シール部材としての台形枠状のクォータウェザーストリップ30が挿入されており、クォータウェザーストリップ30は、ゴム製にされて、弾性及びシール性を有している。
【0029】
図3〜図5に示す如く、クォータウェザーストリップ30は、断面略U字状にされており、クォータウェザーストリップ30内には、クォータガラス28の全周が挿入されている。クォータウェザーストリップ30は、全周において、窓枠26とクォータガラス28とに弾性変形された状態で接触しており、クォータウェザーストリップ30は、窓枠26とクォータガラス28との間を全周においてシールしている。
【0030】
クォータガラス28の全周にクォータウェザーストリップ30を組み付ける際は、クォータウェザーストリップ30を、一時的に弾性伸張させて、クォータガラス28の全周に装着する(クォータウェザーストリップ30内にクォータガラス28の全周を挿入する)。
【0031】
クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30は、寸法誤差及び組付誤差を発生する可能性があるが、クォータウェザーストリップ30の上端と下端との上下方向における離間寸法は、寸法バラツキが小さくされている。
【0032】
図1、図4及び図6に示す如く、クォータウェザーストリップ30の下端には、車両前側端及び車両後側端を除く部分において、長尺板状の延伸部32が所定数(本実施の形態では3つ)一体に形成されており、延伸部32は、下側へ延出されると共に、車両前後方向へ延伸されている。クォータウェザーストリップ30の下端は、所定数の延伸部32において、アウタリインフォース16の支持板16Aに弾性変形された状態で接触されており、仮にアウタリインフォース16の支持板16Aとフレーム20上端の溝枠22の底面との間の上下方向における離間寸法に寸法バラツキが発生しても、当該寸法バラツキを所定数の延伸部32の弾性変形によって吸収可能にされている。
【0033】
図1、図5及び図6に示す如く、クォータウェザーストリップ30の下端には、車両後側端において、当接部としての略直方体状のリブ34が一体に形成されており、リブ34は、下側へ突出されている。リブ34の下側への突出量は、延伸部32の下側への延伸量に比し、大幅に小さくされており、リブ34の弾性は、極めて低くされている。また、リブ34の下側への突出寸法は、寸法バラツキが小さくされている。
【0034】
リブ34は、ロックリインフォース18の延出部18Aの上側に配置されており、リブ34によってクォータウェザーストリップ30下端の車両後側端と延出部18Aとの上下方向における隙間36が小さくされている。リブ34と延出部18Aとの上下方向における離間寸法L1(図1及び図5参照)は、所定寸法(例えば1mm程度)に設定されており、仮にアウタリインフォース16の支持板16Aとフレーム20上端の溝枠22の底面との間の上下方向における離間寸法に寸法バラツキが最大限に発生しても、リブ34と延出部18Aとが接触しないようにされている。
【0035】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0036】
以上の構成の窓構造10を組み付ける際には、ディビジョンバー24がフレーム20及びインナパネル14Bに結合される前の状態で、クォータガラス28及びクォータガラス28全周のクォータウェザーストリップ30を、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分の内側へ車両前側から挿入する。これにより、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分内にクォータガラス28の周部及びクォータウェザーストリップ30を挿入する。
【0037】
次に、ディビジョンバー24をフレーム20及びインナパネル14Bに結合することで、窓枠26のディビジョンバー24構成部分内にクォータガラス28の周部及びクォータウェザーストリップ30を挿入する。
【0038】
以上により、窓枠26の全周内にクォータガラス28の周部及びクォータウェザーストリップ30が挿入されることで、窓枠26にクォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が組み付けられて、窓構造10が組み付けられる。
【0039】
ところで、クォータウェザーストリップ30の下端は、所定数の延伸部32において、アウタリインフォース16の支持板16Aに弾性変形された状態で接触されており、仮にアウタリインフォース16の支持板16Aとフレーム20上端の溝枠22の底面との間の上下方向における離間寸法に寸法バラツキが発生しても、当該寸法バラツキを所定数の延伸部32の弾性変形によって吸収可能にされている。
【0040】
ここで、クォータウェザーストリップ30下端のリブ34とロックリインフォース18上部の延出部18Aとの間に、上下方向における隙間36が形成されており、仮にアウタリインフォース16の支持板16Aとフレーム20上端の溝枠22の底面との間の上下方向における離間寸法に寸法バラツキが最大限に発生しても、リブ34と延出部18Aとが接触しないようにされている。
【0041】
このため、所定数の延伸部32の弾性変形による当該寸法バラツキの吸収をリブ34が阻害することを防止できる。これにより、窓構造10を組み付ける場合に、クォータガラス28及びクォータガラス28全周のクォータウェザーストリップ30を、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分の内側へ車両前側から挿入する際には、リブ34の移動を延出部18Aが阻害することを防止できる。したがって、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分内にクォータガラス28の周部及びクォータウェザーストリップ30を容易に挿入でき、窓構造10を容易に組み付けることができる。
【0042】
また、図7に示す如く、例えば人がクォータガラス28に下側への荷重を入力して、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際には、クォータウェザーストリップ30下端のリブ34がロックリインフォース18上部の延出部18Aと当接する。このため、窓枠26に対するクォータガラス28のガタ付きを抑制できる。
【0043】
さらに、上述の如く、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際に、リブ34が延出部18Aと当接することで、クォータガラス28の上側の周部が窓枠26の上側部分(溝枠22の上側部分)に挿入された状態を維持できる。
【0044】
しかも、上述の如く、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際に、リブ34が延出部18Aと当接することで、クォータガラス28が車両前側へ回動できる。これにより、クォータガラス28の車両前側の周部が窓枠26の車両前側部分(ディビジョンバー24構成部分)に挿入される量を大きくできる。
【0045】
また、クォータウェザーストリップ30の下端にリブ34が一体に形成されて、リブ34と延出部18Aとの上下方向における隙間36が小さくされている。このため、リブ34と延出部18Aとの上下方向における離間寸法L1を容易に調整できる。
【0046】
[第2の実施の形態]
図8には、本発明の第2の実施の形態に係る窓構造50の主要部が車幅方向内側(車両左側)から見た側面図にて示されており、図9には、窓構造50の主要部が車両後側から見た断面図(図8の9−9線断面図)にて示されている。
【0047】
本実施の形態に係る窓構造50は、上記第1の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
【0048】
図8及び図9に示す如く、本実施の形態に係る窓構造50では、クォータウェザーストリップ30の下端に、上記第1の実施の形態におけるリブ34が形成されていない。
【0049】
ロックリインフォース18の延出部18Aは、当接部とされて、上記第1の実施の形態に比し、上側まで延出されており、クォータウェザーストリップ30下端の車両後側端と延出部18Aとの上下方向における隙間52が小さくされている。クォータウェザーストリップ30下端の車両後側端と延出部18Aとの上下方向における離間寸法L1(図8及び図9参照)は、所定寸法(例えば1mm程度)に設定されており、仮にアウタリインフォース16の支持板16Aとフレーム20上端の溝枠22の底面との間の上下方向における離間寸法に寸法バラツキが最大限に発生しても、クォータウェザーストリップ30下端の車両後側端と延出部18Aとが接触しないようにされている。
【0050】
このため、クォータウェザーストリップ30下端の所定数の延伸部32の弾性変形による当該寸法バラツキの吸収を延出部18Aが阻害することを防止できる。これにより、窓構造50を組み付ける場合に、クォータガラス28及びクォータガラス28全周のクォータウェザーストリップ30を、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分の内側へ車両前側から挿入する際には、クォータウェザーストリップ30下端の車両後側端の移動を延出部18Aが阻害することを防止できる。したがって、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分内にクォータガラス28の周部及びクォータウェザーストリップ30を容易に挿入でき、窓構造50を容易に組み付けることができる。
【0051】
また、例えば人がクォータガラス28に下側への荷重を入力して、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際には、クォータウェザーストリップ30下端の車両後側端がロックリインフォース18上部の延出部18Aと当接する。このため、窓枠26に対するクォータガラス28のガタ付きを抑制できる。
【0052】
さらに、上述の如く、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際に、クォータウェザーストリップ30下端の車両後側端が延出部18Aと当接することで、クォータガラス28の上側の周部が窓枠26の上側部分(溝枠22の上側部分)に挿入された状態を維持できる。
【0053】
しかも、上述の如く、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際に、クォータウェザーストリップ30下端の車両後側端が延出部18Aと当接することで、クォータガラス28が車両前側へ回動できる。これにより、クォータガラス28の車両前側の周部が窓枠26の車両前側部分(ディビジョンバー24構成部分)に挿入される量を大きくできる。
【0054】
また、ロックリインフォース18の延出部18Aが上側へ延出されて、クォータウェザーストリップ30下端の車両後側端と延出部18Aとの上下方向における隙間52が小さくされている。このため、クォータウェザーストリップ30下端の車両後側端と延出部18Aとの上下方向における離間寸法L1を容易に調整できる。
【0055】
以上により、本実施の形態でも、上記第1の実施の形態と、同様の作用及び効果を奏することができる。
【0056】
[第3の実施の形態]
図10には、本発明の第3の実施の形態に係る窓構造60の主要部が車幅方向内側(車両左側)から見た側面図にて示されており、図11には、窓構造60の主要部が上側から見た断面図にて示されている。
【0057】
本実施の形態に係る窓構造60は、上記第1の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
【0058】
本実施の形態に係る窓構造60では、クォータウェザーストリップ30の下端に、上記第1の実施の形態におけるリブ34が形成されていない。
【0059】
図10及び図11に示す如く、ドア本体14のインナパネル14B上端部には、ディビジョンバー24の位置において、窓枠26を構成する当接部材としてのL字形板状の支持枠62の車幅方向内側壁がビス64によって固定されている。支持枠62は、ディビジョンバー24の車両後側部分内に挿入されており、支持枠62の車両前側壁は、ディビジョンバー24の車両後側部分内の底面に面接触されている。
【0060】
支持枠62の車両前側壁には、矩形板状の支持部62Aが所謂切り起こしによって一体に形成されており、支持部62Aは、支持枠62の車両前側壁から車両後側へ延出されている。また、支持部62Aとフレーム20上端の溝枠22の底面(上壁の下面)との間の上下方向における離間寸法は、寸法バラツキが小さくされている。
【0061】
図10に示す如く、クォータウェザーストリップ30の下端には、車両前側端において、当接部としての略直方体状の突出部66が一体に形成されており、突出部66は、下側へ突出されている。突出部66の下側への突出量は、クォータウェザーストリップ30の延伸部32の下側への延伸量に比し、大幅に小さくされており、突出部66の弾性は、極めて低くされている。また、突出部66の下側への突出寸法は、寸法バラツキが小さくされている。
【0062】
突出部66は、支持枠62の支持部62Aの上側に配置されており、突出部66によってクォータウェザーストリップ30下端の車両前側端と支持部62Aとの上下方向における隙間68が小さくされている。突出部66と支持部62Aとの上下方向における離間寸法L2(図10参照)は、特定寸法(例えば1mm程度)に設定されており、仮にアウタリインフォース16の支持板16Aとフレーム20上端の溝枠22の底面との間の上下方向における離間寸法に寸法バラツキが最大限に発生しても、突出部66と支持部62Aとが接触しないようにされている。
【0063】
このため、クォータウェザーストリップ30下端の所定数の延伸部32の弾性変形による当該寸法バラツキの吸収を突出部66が阻害することを防止できる。これにより、窓構造60を組み付ける場合に、クォータガラス28及びクォータガラス28全周のクォータウェザーストリップ30を、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分の内側へ車両前側から挿入する際には、突出部66の移動を支持部62Aが阻害することを防止できる。したがって、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分内にクォータガラス28の周部及びクォータウェザーストリップ30を容易に挿入でき、窓構造60を容易に組み付けることができる。
【0064】
また、例えば人がクォータガラス28に下側への荷重を入力して、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際には、クォータウェザーストリップ30下端の突出部66が支持枠62の支持部62Aと当接する。このため、窓枠26に対するクォータガラス28のガタ付きを抑制できる。
【0065】
さらに、上述の如く、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際に、突出部66が支持部62Aと当接することで、クォータガラス28の上側の周部が窓枠26の上側部分(溝枠22の上側部分)に挿入された状態を維持できる。
【0066】
しかも、上述の如く、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際に、突出部66が支持部62Aと当接することで、クォータガラス28が車両後側へ回動できる。これにより、クォータガラス28の車両後側の周部が窓枠26の車両後側部分(溝枠22の車両後側部分)に挿入される量を大きくできる。
【0067】
また、クォータウェザーストリップ30の下端に突出部66が一体に形成されて、突出部66と支持部62Aとの上下方向における隙間68が小さくされている。このため、突出部66と支持部62Aとの上下方向における離間寸法L2を容易に調整できる。
【0068】
以上により、本実施の形態でも、上記第1の実施の形態と、同様の作用及び効果を奏することができる。
【0069】
[第4の実施の形態]
図12には、本発明の第4の実施の形態に係る窓構造80の主要部が車幅方向内側(車両左側)から見た側面図にて示されている。
【0070】
本実施の形態に係る窓構造80は、上記第3の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
【0071】
図12に示す如く、本実施の形態に係る窓構造80では、クォータウェザーストリップ30の下端に、上記第3の実施の形態における突出部66が形成されていない。
【0072】
支持枠62の支持部62Aは、当接部とされて、上記第3の実施の形態に比し、上側に配置されており、クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端と支持部62Aとの上下方向における隙間82が小さくされている。クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端と支持部62Aとの上下方向における離間寸法L2(図12参照)は、特定寸法(例えば1mm程度)に設定されており、仮にアウタリインフォース16の支持板16Aとフレーム20上端の溝枠22の底面との間の上下方向における離間寸法に寸法バラツキが最大限に発生しても、クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端と支持部62Aとが接触しないようにされている。
【0073】
このため、クォータウェザーストリップ30下端の所定数の延伸部32の弾性変形による当該寸法バラツキの吸収を支持部62Aが阻害することを防止できる。これにより、窓構造80を組み付ける場合に、クォータガラス28及びクォータガラス28全周のクォータウェザーストリップ30を、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分の内側へ車両前側から挿入する際には、クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端の移動を支持部62Aが阻害することを防止できる。したがって、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分内にクォータガラス28の周部及びクォータウェザーストリップ30を容易に挿入でき、窓構造80を容易に組み付けることができる。
【0074】
また、例えば人がクォータガラス28に下側への荷重を入力して、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際には、クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端が支持枠62の支持部62Aと当接する。このため、窓枠26に対するクォータガラス28のガタ付きを抑制できる。
【0075】
さらに、上述の如く、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際に、クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端が支持部62Aと当接することで、クォータガラス28の上側の周部が窓枠26の上側部分(溝枠22の上側部分)に挿入された状態を維持できる。
【0076】
しかも、上述の如く、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際に、クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端が支持部62Aと当接することで、クォータガラス28が車両後側へ回動できる。これにより、クォータガラス28の車両後側の周部が窓枠26の車両後側部分(溝枠22の車両後側部分)に挿入される量を大きくできる。
【0077】
また、支持枠62の支持部62Aが上側へ配置されて、クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端と支持部62Aとの上下方向における隙間82が小さくされている。このため、クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端と支持部62Aとの上下方向における離間寸法L2を容易に調整できる。
【0078】
以上により、本実施の形態でも、上記第3の実施の形態と、同様の作用及び効果を奏することができる。
【0079】
なお、上記第1の実施の形態〜第4の実施の形態では、クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端又は車両後側端と窓枠26(ロックリインフォース18上部の延出部18A又は支持枠62の支持部62A)との間に上下方向における隙間36、52、68、82を設けると共に、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際にクォータウェザーストリップ30下端の車両前側端又は車両後側端が窓枠26と当接する構成とした。
【0080】
しかしながら、クォータウェザーストリップ30下端の車両前後方向中間部と窓枠26との間に上下方向における隙間を設けると共に、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際にクォータウェザーストリップ30下端の車両前後方向中間部が窓枠26と当接する構成としてもよい。
【0081】
さらに、クォータウェザーストリップ30下端の複数部分と窓枠26との間に上下方向における隙間を設けると共に、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際にクォータウェザーストリップ30下端の当該複数部分が窓枠26と当接する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0082】
10 窓構造
18A 延出部(当接部)
26 窓枠
28 クォータガラス(窓部材)
30 クォータウェザーストリップ(シール部材)
34 リブ(当接部)
50 窓構造
60 窓構造
62A 支持部(当接部)
66 突出部(当接部)
80 窓構造
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に設けられた窓枠の内側に窓部材が配置された窓構造に関する。
【背景技術】
【0002】
窓構造としては、車両の窓枠の内側にクォータガラスが配置されると共に、窓枠とクォータガラスとの間をウェザーストリップがシールするものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この窓構造では、窓枠の下端内(ドアエクステンション部)に、台座部が突出形成されると共に、ウェザーストリップの下端に、位置決め用凸状部が突出形成されており、台座部に位置決め用凸状部が上下方向において当接されている。これにより、窓枠に対するクォータガラスのガタ付きが抑制されている。
【0004】
しかしながら、この窓構造では、窓枠及びクォータガラスの少なくとも一方に寸法バラツキがある場合に、当該寸法バラツキをウェザーストリップが位置決め用凸状部の台座部との当接によって吸収できない可能性がある。このため、窓枠にクォータガラス及びウェザーストリップを組み付け困難になる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−126960公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事実を考慮し、窓枠に窓部材及びシール部材を容易に組み付けることができると共に、窓枠に対する窓部材のガタ付きを抑制できる窓構造を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の窓構造は、車両に設けられた窓枠と、前記窓枠の内側に配置された窓部材と、前記窓部材の周囲に設けられ、前記窓枠と前記窓部材との間をシールするシール部材と、前記窓枠及びシール部材の一方に設けられ、前記窓枠及びシール部材の他方から離間されると共に、前記窓部材及び前記シール部材が下側へ移動された際に前記窓枠及びシール部材の他方と当接する当接部と、を備えている。
【0008】
請求項2に記載の窓構造は、請求項1に記載の窓構造において、前記当接部は、前記窓枠及びシール部材の一方から突出する。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の窓構造では、車両に窓枠が設けられており、窓枠の内側に窓部材が配置されている。さらに、窓部材の周囲にシール部材が設けられており、シール部材は窓枠と窓部材との間をシールしている。
【0010】
ここで、窓枠及びシール部材の一方に設けられた当接部が、窓枠及びシール部材の他方から離間されている。このため、窓枠及び窓部材の少なくとも一方に寸法バラツキがある場合でも、当該寸法バラツキをシール部材が当接部に拘らず吸収できる。これにより、窓枠に窓部材及びシール部材を容易に組み付けることができる。
【0011】
さらに、窓部材及びシール部材が下側へ移動された際に、当接部が窓枠及びシール部材の他方と当接する。このため、窓枠に対する窓部材のガタ付きを抑制できる。
【0012】
請求項2に記載の窓構造では、当接部が窓枠及びシール部材の一方から突出する。このため、当接部と窓枠及びシール部材の他方との離間寸法を容易に調整できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る窓構造の主要部を示す車幅方向内側から見た側面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における車両のドアを示す車幅方向内側から見た側面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る窓構造の一部を示す上側から見た断面図(図2の3−3線断面図)である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る窓構造の一部を示す車両後側から見た断面図(図1の4−4線断面図)である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る窓構造の主要部を示す車両後側から見た断面図(図1の5−5線断面図)である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る窓構造のクォータウェザーストリップを示す車幅方向内側かつ車両後側から見た斜視図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る窓構造のクォータガラス、クォータウェザーストリップ及びロックリインフォースを示す車幅方向内側から見た側面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る窓構造の主要部を示す車幅方向内側から見た側面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る窓構造の主要部を示す車両後側から見た断面図(図8の9−9線断面図)である。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係る窓構造の主要部を示す車幅方向内側から見た側面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る窓構造の主要部を示す上側から見た断面図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態に係る窓構造の主要部を示す車幅方向内側から見た側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第1の実施の形態]
図2には、本発明の第1の実施の形態に係る窓構造10が適用された車両のドア12(適用部)が車幅方向内側(車両左側)から見た側面図にて示されている。なお、図面では、車両前方を矢印FRで示し、車幅方向外方(車両右方)を矢印OUTで示し、上方を矢印UPで示す。
【0015】
図2に示す如く、本実施の形態における車両のドア12は、車両の側面(図面では右側面)の後側部分に設けられたリヤドアであり、ドア12は、車両前側端を中心として車幅方向へ回動されることで、開閉可能にされている。
【0016】
ドア12の下側部分には、ドア本体14が設けられている。ドア本体14の車幅方向外側部分には、外側部材としての略矩形板状のアウタパネル14A(図4参照)が設けられており、ドア本体14の車幅方向内側部分には、内側部材としての略矩形板状のインナパネル14Bが設けられている。ドア本体14は、アウタパネル14Aとインナパネル14Bとが車両前後方向両端及び下端において、結合されることで構成されており、アウタパネル14Aとインナパネル14Bとの上端は、互いに車幅方向において離間している。
【0017】
アウタパネル14Aの上部には、車幅方向内側において、長尺板状のアウタリインフォース16が設けられており、アウタリインフォース16は、車両前後方向へ延伸されている。アウタリインフォース16の上端及び下端は、アウタパネル14Aに結合されており、アウタリインフォース16は、アウタパネル14Aを補強している。
【0018】
図4に示す如く、アウタリインフォース16の車両後側部には、長尺板状の支持板16Aが所謂切り起こしによって一体に形成されており、支持板16Aは、アウタリインフォース16からインナパネル14B位置まで車幅方向内側へ延出されると共に、車両前後方向へ延伸されている。
【0019】
図2に示す如く、インナパネル14Bの車両後側端部かつ上側部には、車幅方向外側において、当接部材としての長尺板状のロックリインフォース18が結合されており、ロックリインフォース18は、上下方向へ延伸されている。ロックリインフォース18には、ロック機構(図示省略)が固定されており、ロック機構は、ドア12をロック可能にされている。
【0020】
図1に示す如く、ロックリインフォース18の上部には、車両後側部分において、延出部18Aが形成されており、延出部18Aは、上側へ延出されている。
【0021】
図2に示す如く、ドア12の上側部分には、車両側面視逆U字状のフレーム20が設けられている。フレーム20の車両前側の下部は、インナパネル14Bに直接結合され、フレーム20の車両後側の下部は、ロックリインフォース18に結合され、該ロックリインフォース18がインナパネル14Bに結合されて、アウタパネル14Aとインナパネル14Bとの間に配置されており、これにより、フレーム20がドア本体14に組み付けられている。
【0022】
フレーム20の内周側部分には、長手方向に沿って、断面U字状の溝枠22が形成されており、溝枠22内は、フレーム20の内周側へ開放されている。
【0023】
フレーム20の上端とドア本体14との車両後側部分間には、棒状のディビジョンバー24が架け渡されており、ディビジョンバー24は、断面H字状にされている(図3参照)。ディビジョンバー24の上端は、フレーム20の上端に結合されており、ディビジョンバー24の下部は、インナパネル14Bに結合されて、アウタパネル14Aとインナパネル14Bとの間に嵌合されている。これにより、ディビジョンバー24がフレーム20とドア本体14とに組み付けられている。
【0024】
また、アウタリインフォース16の支持板16Aは、フレーム20の車両後側の下部とディビジョンバー24の下部との間において、延伸されている。さらに、ロックリインフォース18の延出部18Aは、アウタリインフォース16の支持板16Aの車両後側に配置されており、延出部18Aは、支持板16Aの上側まで延出されている。
【0025】
インナパネル14Bのディビジョンバー24より車両後側における上端部、アウタリインフォース16のディビジョンバー24より車両後側における支持板16Aを含む上部、ロックリインフォース18の延出部18Aを含む上部、溝枠22のディビジョンバー24より車両後側の部分、及び、ディビジョンバー24の車両後側部分は、車両側面視台形状の窓枠26を構成している。
【0026】
アウタリインフォース16(支持板16Aを含む)、フレーム20(溝枠22を含む)及びディビジョンバー24は、寸法誤差及び組付誤差を発生する可能性があり、アウタリインフォース16の支持板16Aとフレーム20上端の溝枠22の底面(上壁の下面)との間の上下方向における離間寸法は、寸法バラツキが大きくなる可能性がある。一方、ロックリインフォース18の延出部18Aとフレーム20上端の溝枠22の底面(上壁の下面)との間の上下方向における離間寸法は、寸法バラツキが小さくされている。
【0027】
窓枠26の内側には、窓部材としての台形板状のクォータガラス28が配置されており、クォータガラス28の全周は、窓枠26内に挿入されている。
【0028】
窓枠26内には、シール部材としての台形枠状のクォータウェザーストリップ30が挿入されており、クォータウェザーストリップ30は、ゴム製にされて、弾性及びシール性を有している。
【0029】
図3〜図5に示す如く、クォータウェザーストリップ30は、断面略U字状にされており、クォータウェザーストリップ30内には、クォータガラス28の全周が挿入されている。クォータウェザーストリップ30は、全周において、窓枠26とクォータガラス28とに弾性変形された状態で接触しており、クォータウェザーストリップ30は、窓枠26とクォータガラス28との間を全周においてシールしている。
【0030】
クォータガラス28の全周にクォータウェザーストリップ30を組み付ける際は、クォータウェザーストリップ30を、一時的に弾性伸張させて、クォータガラス28の全周に装着する(クォータウェザーストリップ30内にクォータガラス28の全周を挿入する)。
【0031】
クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30は、寸法誤差及び組付誤差を発生する可能性があるが、クォータウェザーストリップ30の上端と下端との上下方向における離間寸法は、寸法バラツキが小さくされている。
【0032】
図1、図4及び図6に示す如く、クォータウェザーストリップ30の下端には、車両前側端及び車両後側端を除く部分において、長尺板状の延伸部32が所定数(本実施の形態では3つ)一体に形成されており、延伸部32は、下側へ延出されると共に、車両前後方向へ延伸されている。クォータウェザーストリップ30の下端は、所定数の延伸部32において、アウタリインフォース16の支持板16Aに弾性変形された状態で接触されており、仮にアウタリインフォース16の支持板16Aとフレーム20上端の溝枠22の底面との間の上下方向における離間寸法に寸法バラツキが発生しても、当該寸法バラツキを所定数の延伸部32の弾性変形によって吸収可能にされている。
【0033】
図1、図5及び図6に示す如く、クォータウェザーストリップ30の下端には、車両後側端において、当接部としての略直方体状のリブ34が一体に形成されており、リブ34は、下側へ突出されている。リブ34の下側への突出量は、延伸部32の下側への延伸量に比し、大幅に小さくされており、リブ34の弾性は、極めて低くされている。また、リブ34の下側への突出寸法は、寸法バラツキが小さくされている。
【0034】
リブ34は、ロックリインフォース18の延出部18Aの上側に配置されており、リブ34によってクォータウェザーストリップ30下端の車両後側端と延出部18Aとの上下方向における隙間36が小さくされている。リブ34と延出部18Aとの上下方向における離間寸法L1(図1及び図5参照)は、所定寸法(例えば1mm程度)に設定されており、仮にアウタリインフォース16の支持板16Aとフレーム20上端の溝枠22の底面との間の上下方向における離間寸法に寸法バラツキが最大限に発生しても、リブ34と延出部18Aとが接触しないようにされている。
【0035】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0036】
以上の構成の窓構造10を組み付ける際には、ディビジョンバー24がフレーム20及びインナパネル14Bに結合される前の状態で、クォータガラス28及びクォータガラス28全周のクォータウェザーストリップ30を、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分の内側へ車両前側から挿入する。これにより、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分内にクォータガラス28の周部及びクォータウェザーストリップ30を挿入する。
【0037】
次に、ディビジョンバー24をフレーム20及びインナパネル14Bに結合することで、窓枠26のディビジョンバー24構成部分内にクォータガラス28の周部及びクォータウェザーストリップ30を挿入する。
【0038】
以上により、窓枠26の全周内にクォータガラス28の周部及びクォータウェザーストリップ30が挿入されることで、窓枠26にクォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が組み付けられて、窓構造10が組み付けられる。
【0039】
ところで、クォータウェザーストリップ30の下端は、所定数の延伸部32において、アウタリインフォース16の支持板16Aに弾性変形された状態で接触されており、仮にアウタリインフォース16の支持板16Aとフレーム20上端の溝枠22の底面との間の上下方向における離間寸法に寸法バラツキが発生しても、当該寸法バラツキを所定数の延伸部32の弾性変形によって吸収可能にされている。
【0040】
ここで、クォータウェザーストリップ30下端のリブ34とロックリインフォース18上部の延出部18Aとの間に、上下方向における隙間36が形成されており、仮にアウタリインフォース16の支持板16Aとフレーム20上端の溝枠22の底面との間の上下方向における離間寸法に寸法バラツキが最大限に発生しても、リブ34と延出部18Aとが接触しないようにされている。
【0041】
このため、所定数の延伸部32の弾性変形による当該寸法バラツキの吸収をリブ34が阻害することを防止できる。これにより、窓構造10を組み付ける場合に、クォータガラス28及びクォータガラス28全周のクォータウェザーストリップ30を、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分の内側へ車両前側から挿入する際には、リブ34の移動を延出部18Aが阻害することを防止できる。したがって、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分内にクォータガラス28の周部及びクォータウェザーストリップ30を容易に挿入でき、窓構造10を容易に組み付けることができる。
【0042】
また、図7に示す如く、例えば人がクォータガラス28に下側への荷重を入力して、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際には、クォータウェザーストリップ30下端のリブ34がロックリインフォース18上部の延出部18Aと当接する。このため、窓枠26に対するクォータガラス28のガタ付きを抑制できる。
【0043】
さらに、上述の如く、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際に、リブ34が延出部18Aと当接することで、クォータガラス28の上側の周部が窓枠26の上側部分(溝枠22の上側部分)に挿入された状態を維持できる。
【0044】
しかも、上述の如く、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際に、リブ34が延出部18Aと当接することで、クォータガラス28が車両前側へ回動できる。これにより、クォータガラス28の車両前側の周部が窓枠26の車両前側部分(ディビジョンバー24構成部分)に挿入される量を大きくできる。
【0045】
また、クォータウェザーストリップ30の下端にリブ34が一体に形成されて、リブ34と延出部18Aとの上下方向における隙間36が小さくされている。このため、リブ34と延出部18Aとの上下方向における離間寸法L1を容易に調整できる。
【0046】
[第2の実施の形態]
図8には、本発明の第2の実施の形態に係る窓構造50の主要部が車幅方向内側(車両左側)から見た側面図にて示されており、図9には、窓構造50の主要部が車両後側から見た断面図(図8の9−9線断面図)にて示されている。
【0047】
本実施の形態に係る窓構造50は、上記第1の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
【0048】
図8及び図9に示す如く、本実施の形態に係る窓構造50では、クォータウェザーストリップ30の下端に、上記第1の実施の形態におけるリブ34が形成されていない。
【0049】
ロックリインフォース18の延出部18Aは、当接部とされて、上記第1の実施の形態に比し、上側まで延出されており、クォータウェザーストリップ30下端の車両後側端と延出部18Aとの上下方向における隙間52が小さくされている。クォータウェザーストリップ30下端の車両後側端と延出部18Aとの上下方向における離間寸法L1(図8及び図9参照)は、所定寸法(例えば1mm程度)に設定されており、仮にアウタリインフォース16の支持板16Aとフレーム20上端の溝枠22の底面との間の上下方向における離間寸法に寸法バラツキが最大限に発生しても、クォータウェザーストリップ30下端の車両後側端と延出部18Aとが接触しないようにされている。
【0050】
このため、クォータウェザーストリップ30下端の所定数の延伸部32の弾性変形による当該寸法バラツキの吸収を延出部18Aが阻害することを防止できる。これにより、窓構造50を組み付ける場合に、クォータガラス28及びクォータガラス28全周のクォータウェザーストリップ30を、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分の内側へ車両前側から挿入する際には、クォータウェザーストリップ30下端の車両後側端の移動を延出部18Aが阻害することを防止できる。したがって、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分内にクォータガラス28の周部及びクォータウェザーストリップ30を容易に挿入でき、窓構造50を容易に組み付けることができる。
【0051】
また、例えば人がクォータガラス28に下側への荷重を入力して、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際には、クォータウェザーストリップ30下端の車両後側端がロックリインフォース18上部の延出部18Aと当接する。このため、窓枠26に対するクォータガラス28のガタ付きを抑制できる。
【0052】
さらに、上述の如く、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際に、クォータウェザーストリップ30下端の車両後側端が延出部18Aと当接することで、クォータガラス28の上側の周部が窓枠26の上側部分(溝枠22の上側部分)に挿入された状態を維持できる。
【0053】
しかも、上述の如く、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際に、クォータウェザーストリップ30下端の車両後側端が延出部18Aと当接することで、クォータガラス28が車両前側へ回動できる。これにより、クォータガラス28の車両前側の周部が窓枠26の車両前側部分(ディビジョンバー24構成部分)に挿入される量を大きくできる。
【0054】
また、ロックリインフォース18の延出部18Aが上側へ延出されて、クォータウェザーストリップ30下端の車両後側端と延出部18Aとの上下方向における隙間52が小さくされている。このため、クォータウェザーストリップ30下端の車両後側端と延出部18Aとの上下方向における離間寸法L1を容易に調整できる。
【0055】
以上により、本実施の形態でも、上記第1の実施の形態と、同様の作用及び効果を奏することができる。
【0056】
[第3の実施の形態]
図10には、本発明の第3の実施の形態に係る窓構造60の主要部が車幅方向内側(車両左側)から見た側面図にて示されており、図11には、窓構造60の主要部が上側から見た断面図にて示されている。
【0057】
本実施の形態に係る窓構造60は、上記第1の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
【0058】
本実施の形態に係る窓構造60では、クォータウェザーストリップ30の下端に、上記第1の実施の形態におけるリブ34が形成されていない。
【0059】
図10及び図11に示す如く、ドア本体14のインナパネル14B上端部には、ディビジョンバー24の位置において、窓枠26を構成する当接部材としてのL字形板状の支持枠62の車幅方向内側壁がビス64によって固定されている。支持枠62は、ディビジョンバー24の車両後側部分内に挿入されており、支持枠62の車両前側壁は、ディビジョンバー24の車両後側部分内の底面に面接触されている。
【0060】
支持枠62の車両前側壁には、矩形板状の支持部62Aが所謂切り起こしによって一体に形成されており、支持部62Aは、支持枠62の車両前側壁から車両後側へ延出されている。また、支持部62Aとフレーム20上端の溝枠22の底面(上壁の下面)との間の上下方向における離間寸法は、寸法バラツキが小さくされている。
【0061】
図10に示す如く、クォータウェザーストリップ30の下端には、車両前側端において、当接部としての略直方体状の突出部66が一体に形成されており、突出部66は、下側へ突出されている。突出部66の下側への突出量は、クォータウェザーストリップ30の延伸部32の下側への延伸量に比し、大幅に小さくされており、突出部66の弾性は、極めて低くされている。また、突出部66の下側への突出寸法は、寸法バラツキが小さくされている。
【0062】
突出部66は、支持枠62の支持部62Aの上側に配置されており、突出部66によってクォータウェザーストリップ30下端の車両前側端と支持部62Aとの上下方向における隙間68が小さくされている。突出部66と支持部62Aとの上下方向における離間寸法L2(図10参照)は、特定寸法(例えば1mm程度)に設定されており、仮にアウタリインフォース16の支持板16Aとフレーム20上端の溝枠22の底面との間の上下方向における離間寸法に寸法バラツキが最大限に発生しても、突出部66と支持部62Aとが接触しないようにされている。
【0063】
このため、クォータウェザーストリップ30下端の所定数の延伸部32の弾性変形による当該寸法バラツキの吸収を突出部66が阻害することを防止できる。これにより、窓構造60を組み付ける場合に、クォータガラス28及びクォータガラス28全周のクォータウェザーストリップ30を、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分の内側へ車両前側から挿入する際には、突出部66の移動を支持部62Aが阻害することを防止できる。したがって、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分内にクォータガラス28の周部及びクォータウェザーストリップ30を容易に挿入でき、窓構造60を容易に組み付けることができる。
【0064】
また、例えば人がクォータガラス28に下側への荷重を入力して、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際には、クォータウェザーストリップ30下端の突出部66が支持枠62の支持部62Aと当接する。このため、窓枠26に対するクォータガラス28のガタ付きを抑制できる。
【0065】
さらに、上述の如く、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際に、突出部66が支持部62Aと当接することで、クォータガラス28の上側の周部が窓枠26の上側部分(溝枠22の上側部分)に挿入された状態を維持できる。
【0066】
しかも、上述の如く、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際に、突出部66が支持部62Aと当接することで、クォータガラス28が車両後側へ回動できる。これにより、クォータガラス28の車両後側の周部が窓枠26の車両後側部分(溝枠22の車両後側部分)に挿入される量を大きくできる。
【0067】
また、クォータウェザーストリップ30の下端に突出部66が一体に形成されて、突出部66と支持部62Aとの上下方向における隙間68が小さくされている。このため、突出部66と支持部62Aとの上下方向における離間寸法L2を容易に調整できる。
【0068】
以上により、本実施の形態でも、上記第1の実施の形態と、同様の作用及び効果を奏することができる。
【0069】
[第4の実施の形態]
図12には、本発明の第4の実施の形態に係る窓構造80の主要部が車幅方向内側(車両左側)から見た側面図にて示されている。
【0070】
本実施の形態に係る窓構造80は、上記第3の実施の形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
【0071】
図12に示す如く、本実施の形態に係る窓構造80では、クォータウェザーストリップ30の下端に、上記第3の実施の形態における突出部66が形成されていない。
【0072】
支持枠62の支持部62Aは、当接部とされて、上記第3の実施の形態に比し、上側に配置されており、クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端と支持部62Aとの上下方向における隙間82が小さくされている。クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端と支持部62Aとの上下方向における離間寸法L2(図12参照)は、特定寸法(例えば1mm程度)に設定されており、仮にアウタリインフォース16の支持板16Aとフレーム20上端の溝枠22の底面との間の上下方向における離間寸法に寸法バラツキが最大限に発生しても、クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端と支持部62Aとが接触しないようにされている。
【0073】
このため、クォータウェザーストリップ30下端の所定数の延伸部32の弾性変形による当該寸法バラツキの吸収を支持部62Aが阻害することを防止できる。これにより、窓構造80を組み付ける場合に、クォータガラス28及びクォータガラス28全周のクォータウェザーストリップ30を、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分の内側へ車両前側から挿入する際には、クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端の移動を支持部62Aが阻害することを防止できる。したがって、窓枠26のディビジョンバー24構成部分を除く部分内にクォータガラス28の周部及びクォータウェザーストリップ30を容易に挿入でき、窓構造80を容易に組み付けることができる。
【0074】
また、例えば人がクォータガラス28に下側への荷重を入力して、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際には、クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端が支持枠62の支持部62Aと当接する。このため、窓枠26に対するクォータガラス28のガタ付きを抑制できる。
【0075】
さらに、上述の如く、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際に、クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端が支持部62Aと当接することで、クォータガラス28の上側の周部が窓枠26の上側部分(溝枠22の上側部分)に挿入された状態を維持できる。
【0076】
しかも、上述の如く、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際に、クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端が支持部62Aと当接することで、クォータガラス28が車両後側へ回動できる。これにより、クォータガラス28の車両後側の周部が窓枠26の車両後側部分(溝枠22の車両後側部分)に挿入される量を大きくできる。
【0077】
また、支持枠62の支持部62Aが上側へ配置されて、クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端と支持部62Aとの上下方向における隙間82が小さくされている。このため、クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端と支持部62Aとの上下方向における離間寸法L2を容易に調整できる。
【0078】
以上により、本実施の形態でも、上記第3の実施の形態と、同様の作用及び効果を奏することができる。
【0079】
なお、上記第1の実施の形態〜第4の実施の形態では、クォータウェザーストリップ30下端の車両前側端又は車両後側端と窓枠26(ロックリインフォース18上部の延出部18A又は支持枠62の支持部62A)との間に上下方向における隙間36、52、68、82を設けると共に、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際にクォータウェザーストリップ30下端の車両前側端又は車両後側端が窓枠26と当接する構成とした。
【0080】
しかしながら、クォータウェザーストリップ30下端の車両前後方向中間部と窓枠26との間に上下方向における隙間を設けると共に、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際にクォータウェザーストリップ30下端の車両前後方向中間部が窓枠26と当接する構成としてもよい。
【0081】
さらに、クォータウェザーストリップ30下端の複数部分と窓枠26との間に上下方向における隙間を設けると共に、クォータガラス28及びクォータウェザーストリップ30が下側へ移動された際にクォータウェザーストリップ30下端の当該複数部分が窓枠26と当接する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0082】
10 窓構造
18A 延出部(当接部)
26 窓枠
28 クォータガラス(窓部材)
30 クォータウェザーストリップ(シール部材)
34 リブ(当接部)
50 窓構造
60 窓構造
62A 支持部(当接部)
66 突出部(当接部)
80 窓構造
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設けられた窓枠と、
前記窓枠の内側に配置された窓部材と、
前記窓部材の周囲に設けられ、前記窓枠と前記窓部材との間をシールするシール部材と、
前記窓枠及びシール部材の一方に設けられ、前記窓枠及びシール部材の他方から離間されると共に、前記窓部材及び前記シール部材が下側へ移動された際に前記窓枠及びシール部材の他方と当接する当接部と、
を備えた窓構造。
【請求項2】
前記当接部は、前記窓枠及びシール部材の一方から突出する請求項1記載の窓構造。
【請求項1】
車両に設けられた窓枠と、
前記窓枠の内側に配置された窓部材と、
前記窓部材の周囲に設けられ、前記窓枠と前記窓部材との間をシールするシール部材と、
前記窓枠及びシール部材の一方に設けられ、前記窓枠及びシール部材の他方から離間されると共に、前記窓部材及び前記シール部材が下側へ移動された際に前記窓枠及びシール部材の他方と当接する当接部と、
を備えた窓構造。
【請求項2】
前記当接部は、前記窓枠及びシール部材の一方から突出する請求項1記載の窓構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−241224(P2010−241224A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−90896(P2009−90896)
【出願日】平成21年4月3日(2009.4.3)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000241463)豊田合成株式会社 (3,467)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月3日(2009.4.3)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000241463)豊田合成株式会社 (3,467)
【Fターム(参考)】
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