説明

端末、セキュリティシステム、携帯電話機及びセキュリティ方法

【課題】 2次元コードを用い、簡単かつ安全にデータの授受を行うことができる端末、セキュリティシステム、携帯電話機及びセキュリティ方法を提供する。
【解決手段】 2次元コードのセキュリティシステムは、コード作成部1が、端末固有のIDを使い符号化したデータを更に2次元コード化して出力し、コード読取部2は、端末ID記憶部21に記憶されている端末IDを用いて受け取ったデータを復号し表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2次元コードを利用する端末、セキュリティシステム、携帯電話機及びセキュリティ方法に関し、特に、2次元コード化してデータを授受する場合のセキュリティ強化方法の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
急速なインターネットの普及に伴って電子メールの利用が日常的になってきている。電子メールは人と人とのコミュニケーション手段に活用されるのが一般的であり、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)やPDA(Personal Digital Assistants)などの情報端末だけでなく、携帯電話機やPHS(Personal Handy-Phone System)にもインターネットを介した電子メールの送受信機能を有するものが急増している。これらの電子メール送受信端末を使用することで、場所や時間にとらわれず、いつでもどこでも電子メールを送受信することが可能になっている。
【0003】
近年、小型で、低消費電力のイメージセンサが開発されたことに伴い、PDA(Personal Digital Assistants)や携帯電話機などの携帯端末にカメラを内蔵することが可能となり、内蔵カメラにより人物や風景を撮影したり、内蔵カメラにより撮影した画像を電子メールで即座に送信できることが可能となっている。
【0004】
カメラ付き携帯端末には、2次元コードなどの図形コードを読み取って解読する機能を有するものがある。内蔵カメラにより入力したバーコード画像に対してバーコードを認識できれば、別途バーコードリーダを用意しなくても、各種サービスを利用することができる。
【0005】
また、近年の携帯電話機は、インターネットに接続する機能を有している。インターネットに接続するには、URL(Uniform Resource Locator)をキーから入力する必要があり、携帯電話機のキーでは、長いURLを打ち込むために手間がかかっていた。そこで、URLを一意の番号で管理し、その番号に対応するバーコードシンボル(以下、適宜バーコードと略称する)を印刷したものをバーコードリーダで読み込むことにより、URLの入力の手間を省き、ユーザの使い勝手をよくする試みがなされている。このような装置では、別途バーコードリーダを携帯電話機に接続する必要がある。
【0006】
そこで、カメラを内蔵した携帯装置では、その内蔵カメラにより入力したバーコード画像に対してバーコードを認識できれば、別途バーコードリーダを用意しなくても、このようなサービスを利用することができる。
【0007】
例えば、特許文献1には、写真モードとQRコード(2次元コード)読取モードを選択設定でき、設定モードに応じた処理がなされる情報提供サービスが開示されている。また、特許文献2には、電話番号を2次元バーコードに置き換え、電話機に取付けたCCDスキャナーでこの2次元バーコードを読み取ることが記載されている。
【0008】
さらに、画像を使ったセキュリティ強化方法に関し、特許文献3には、目的とするデータを特定の変形方法を用いて変形し、変形されたデータをコード化して2次元コードを生成することで、不正に内容を読まれないようにする画像通信システムが記載されている。
【0009】
【特許文献1】特開2002−111909号公報
【特許文献2】特開2001−197186号公報
【特許文献3】特開2004−206399号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、このような従来の画像を使ったセキュリティ強化方法にあっては、特定の変形方法を用いていたため、手法が複雑であるという欠点があった。また、特定の変形方法となる画像や鍵が第三者に知られてしまえば、この画像や鍵を使って内容を読まれてしまうという問題があった。
【0011】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、2次元コードを用い、簡単かつ安全にデータの授受を行うことができる端末、セキュリティシステム、携帯電話機及びセキュリティ方法を提供することを目的とする。
【0012】
また、他人に2次元コードを読み取られてもその2次元コードを使って端末から内容を読み取ることができない強固なセキュリティを確立することができる端末、セキュリティシステム、携帯電話機及びセキュリティ方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の端末は、情報を2次元コード化して出力する端末において、前記情報を送信先の端末固有のIDにより符号化する符号化手段と、前記符号化手段により符号化された情報を2次元コード化するコード作成手段と、前記コード作成手段により作成した2次元コードを出力するデータ出力手段とを備えることを特徴としている。
【0014】
本発明の端末は、情報を2次元コード化して出力する端末において、送信先の端末固有のIDを記憶する端末ID記憶手段と、前記情報を前記端末ID記憶手段から読み出した送信先の端末固有のIDにより符号化する符号化手段と、前記符号化手段により符号化された情報を2次元コード化するコード作成手段と、前記コード作成手段により作成した2次元コードを出力するデータ出力手段とを備えることを特徴としている。
【0015】
本発明の端末は、2次元コードから元の情報を復号する端末において、端末固有のIDを記憶する端末ID記憶手段と、2次元コードを読み取るコード読取手段と、前記コード読取手段により読み取った2次元コードを前記端末ID記憶手段から読み出した前記端末固有のIDにより復号する復号手段とを備えることを特徴としている。
【0016】
本発明の端末は、情報を2次元コード化するコード作成部と、前記コード作成部により作成された2次元コードから元の情報を復号するコード読取部と、端末固有のIDを記憶する端末ID記憶手段とを備える端末であって、前記コード作成部は、前記情報を前記端末ID記憶手段から読み出した端末固有のIDにより符号化する符号化手段と、前記符号化手段により符号化された情報を2次元コード化するコード作成手段と、前記コード作成手段により作成した2次元コードを出力するデータ出力手段とを備え、前記コード読取部は、前記データ出力手段により出力された2次元コードを読み取るコード読取手段と、前記コード読取手段により読み取った2次元コードを前記端末ID記憶手段から読み出した端末固有のIDにより復号する復号手段とを備えることを特徴としている。
【0017】
また、前記復号手段により復号した情報を表示する表示手段をさらに備えることが好ましい。
【0018】
具体的な態様として、前記端末ID記憶手段に記憶される端末固有のIDは、端末に割り当てられた電話番号、メールアドレス、IPアドレス、MACアドレス、製造番号のいずれか1つ又はこれらの組合わせである。
【0019】
本発明のセキュリティシステムは、情報を2次元コード化して出力する第1の端末と、前記第1の端末により作成された2次元コードから元の情報を復号する第2の端末とを備えるセキュリティシステムにおいて、前記第1の端末は、前記情報を第2の端末固有のIDにより符号化する符号化手段と、前記符号化手段により符号化された情報を2次元コード化するコード作成手段と、前記コード作成手段により作成した2次元コードを出力するデータ出力手段とを備え、前記第2の端末は、前記データ出力手段により出力された2次元コードを読み取るコード読取手段と、前記コード読取手段により読み取った2次元コードを第2の端末固有のIDにより復号する復号手段とを備えることを特徴としている。
【0020】
本発明のセキュリティシステムは、情報を2次元コード化して出力する第1の端末と、前記第1の端末により作成された2次元コードから元の情報を復号する第2の端末とを備えるセキュリティシステムにおいて、前記第1の端末は、第2の端末固有のIDを記憶する第1の端末ID記憶手段と、前記情報を前記第1の端末ID記憶手段から読み出した端末固有のIDにより符号化する符号化手段と、前記符号化手段により符号化された情報を2次元コード化するコード作成手段と、前記コード作成手段により作成した2次元コードを出力するデータ出力手段とを備え、前記第2の端末は、第2の端末固有のIDを記憶する第2の端末ID記憶手段と、前記データ出力手段により出力された2次元コードを読み取るコード読取手段と、前記コード読取手段により読み取った2次元コードを前記第2の端末ID記憶手段から読み出した第2の端末固有のIDにより復号する復号手段とを備えることを特徴としている。
【0021】
具体的な態様として、前記第1の端末ID記憶手段は、複数の第2の端末固有のIDを記憶し、前記第1の端末ID記憶手段に記憶された複数の第2の端末固有のIDから1以上の第2の端末固有のIDを選択する端末ID選択手段をさらに備え、前記符号化手段は、前記情報を前記端末ID選択手段により選択した第2の端末固有のIDにより符号化する。
【0022】
また、前記復号手段により復号した情報を表示する表示手段をさらに備えることが好ましい。
【0023】
具体的な態様として、前記第1の端末ID記憶手段及び/又は前記第2の端末ID記憶手段に記憶される端末固有のIDは、端末に割り当てられた電話番号、メールアドレス、IPアドレス、MACアドレス、製造番号のいずれか1つ又はこれらの組合わせである。
【0024】
また、本発明のセキュリティシステムは、上記いずれかの端末、第1の端末、又は第2の端末のうちの少なくとも1つは、携帯電話機(例えば、カメラ付き携帯電話機)である。
【0025】
本発明のセキュリティ方法は、情報を2次元コード化するセキュリティ方法において、送信先の端末固有のIDをあらかじめ記憶するステップと、前記情報を前記送信先の端末固有のIDにより符号化するステップと、符号化された情報を2次元コード化するステップと、作成した2次元コードを出力するステップとを有することを特徴としている。
【0026】
本発明のセキュリティ方法は、2次元コードから元の情報を復号するセキュリティ方法において、送信先の端末固有のIDをあらかじめ記憶するステップと、2次元コードを読み取るステップと、読み取った2次元コードを前記送信先の端末固有のIDにより復号するステップとを有することを特徴としている。
【0027】
本発明のセキュリティ方法は、情報を2次元コード化して受け渡すセキュリティ方法において、端末固有のIDをあらかじめ記憶するステップと、前記情報を前記端末固有のIDにより符号化するステップと、符号化された情報を2次元コード化するステップと、作成した2次元コードを出力するステップと、出力された2次元コードを読み取るステップと、読み取った2次元コードを前記端末固有のIDにより復号するステップとを備えることを特徴としている。
【0028】
また、前記復号ステップにより復号した情報を表示する表示ステップをさらに有することが好ましい。
【0029】
具体的な態様として、前記端末固有のIDは、端末に割り当てられた電話番号、メールアドレス、IPアドレス、MACアドレス、製造番号のいずれか1つ又はこれらの組合わせである。
【発明の効果】
【0030】
以上、詳述したように、本発明によれば、複雑な操作を必要とせず、簡単に強固なセキュリティを確立することができる。
【0031】
また、他人に2次元コードを読み取られてもその2次元コードを使って端末から内容を読み取ることができないセキュリティシステムを構築することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な端末、セキュリティシステム、携帯電話機及びセキュリティ方法の実施の形態について詳細に説明する。
【0033】
図1は、本発明の実施の形態の2次元コードのセキュリティシステムの構成を示す図である。本実施の形態のセキュリティシステムは、コード読取部又は第2の端末をカメラ付き携帯電話機/PHSに適用した例である。
【0034】
図1において、2次元コードのセキュリティシステムは、コード作成部1、コード読取部2、及びデータaが出力される紙(媒体)100から構成される。データaは、例えば紙100である請求書に印刷された文字101や2次元コード102である。
【0035】
コード作成部1は、コード作成部1全体を制御するCPUからなるシステム制御部11、コード読み取りを許可する送信先の端末固有のIDを記憶する電話帳12(端末ID記憶手段,第1の端末ID記憶手段)、操作部13、情報を端末固有のIDにより符号化する符号化部14(符号化手段)、符号化された情報を2次元コード化する2次元コード作成部15(コード作成手段)及び作成した2次元コードを出力するデータ出力部16(データ出力手段)から構成され、コード読取部2は、送信先の端末固有のIDを記憶する端末ID記憶部21(端末ID記憶手段,第2の端末ID記憶手段)、コード読取部2全体を制御するCPUからなるシステム制御部22、出力された2次元コードを読み取るデータ読取部23(コード読取手段)、読み取った2次元コードを端末固有のIDにより復号する復号部24(復号手段)、復号した情報を表示する表示部25(表示手段)及び操作部26から構成される。
【0036】
電話帳12には、コード読み取りを許可する端末固有のID(送信先の端末固有のID)が登録されており、操作部13により追加や書き換え、削除等の操作が可能である。また、コード読取部2の端末ID記憶部21には、自端末固有のID(送信先の端末固有のID)が記憶されており、操作部26からの書き換えは不可能である。なお、端末固有のIDとは、電話番号や携帯電話のメールアドレス、IP(Internet Protocol)アドレス、MAC(Media Access Control)アドレス、製造番号のように端末に固有に与えられるものであればよい。
【0037】
操作部13から入力されたデータは、システム制御部11により符号化部14で符号化される。符号化を行うとき、読み取り側の端末を特定する。読み取り側の端末とは、コード読取部2をもつ端末であり、電話帳12にその端末IDが登録されているものである。操作部13により電話帳12から読み取り側の端末を選択し、符号化部14で選択された端末のIDを用いて符号化を行う。符号化されたデータは、システム制御部11により2次元コード作成部15に送られる。符号化されたデータが2次元コード作成部15で2次元コード化されると、システム制御部11よりデータ出力部16に送られ、データaは紙(媒体)に印刷される。ここではデータaを紙100に印刷する例を示したが、他の媒体に印刷しても構わないし、画面に表示しても構わない。
【0038】
コード読取部2は、操作部26よりデータaの2次元コードの読み取り操作を受けると、データ読取部23で読み取る。読み取った2次元コードはデータ化され、システム制御部22はこのデータを復号部24に送る。復号部24では、端末ID記憶部21に記憶されている端末IDを用いて受け取ったデータを復号する。復号されたデータはシステム制御部22により表示部25に送られ、表示される。コード作成部1の符号化部14で特定した端末のIDとコード読取部2の端末ID記憶部21の端末IDが一致しない場合は、復号部24で復号しても操作部13で入力されたデータには復号されず、無意味な文字列になる。本例では操作部13より入力したデータを符号化し2次元コード化しているが、端末内に記憶されているデータでも構わない。
【0039】
以下、上述のように構成された2次元コードのセキュリティシステムの動作を説明する。
【0040】
図2は、2次元コードのセキュリティシステムのコード作成部1の動作を示すシーケンシャルチャートである。本シーケンシャルチャートは、コード作成部1のシステム制御部11が各部を制御することで実行される。図中、Sはフローの各ステップを示す。
【0041】
まず、ステップS11でコード化する情報を特定し、ステップS12でコード読み取りを許可する端末を特定する。端末を特定すると、ステップS13で端末ID記憶部である電話帳12から該当する端末のIDを読み出し、ステップS14で読み出した端末IDを用いて前記特定した情報を符号化する。
【0042】
次いで、ステップS15で符号化された情報で2次元コードを作成し、ステップS16で作成した2次元コードの画像データを出力する。データの出力は紙などの媒体に印刷されたり、画像データとしてネットワークを介して送信されたりする。
【0043】
図3は、上記コード作成部1の符号化部14の動作の一例を示すシーケンシャルチャートである。
【0044】
符号化部14では、符号化する情報が与えられると(ステップS21)、ステップS22でその情報をShift−JISコードに変換する。ここでは、符号化する情報は、「早川太郎 090−1111−2222」であり、この情報はShift−JISコードに変換されてデータ列「0x918190ec91be…」となる。
【0045】
一方、電話帳21から読み取りを許可する端末を特定すると、その特定端末ID(例えば、「0903334444」)が符号化部14に送られる(ステップS23)。
【0046】
ステップS24では、上記ステップS22でShift−JISコードに変換された情報「0x918190ec91be…」と特定端末のID「0903334444」とを予め設定された符号化関数I(X)に当てはめる。符号化関数I(X)は、例えば次式(1)で示される。この符号化関数I(X)は、変数A,B,Cの組合わせ関数であり、AはShift−JISコードに変換された情報の上位二桁「0x」と特定端末のIDの「090」から作成され、同様に、Bは「0x」と「3333」、Cは「0x」と「4444」から作成される。これらが式(1)の関数F(X),G(X),H(X)によって符号化される(ステップS25)。符号化関数により符号化された情報は「0x089eca24750f…」となる。
I(X)=A*F(X)+B*G(X)+C*H(X) …(1)
【0047】
ここで、上記ステップS22において、符号化する情報をShift−JISコードに変換したが、JISコードやASCIIコードでもよい。また、上記ステップS23において、特定端末IDとして電話帳12から読み出した電話番号を使用したが、電子メールアドレスやIPアドレス、MACアドレスでも構わない。また、上記ステップS24において、予め設定された符号化関数を用いたが、予め用意した特定の変換テーブルを用いてもよい。
【0048】
図4は、2次元コードのセキュリティシステムのコード読取部2の動作を示すシーケンシャルチャートである。本シーケンシャルチャートは、コード読取部2のシステム制御部22が各部を制御することで実行される。
【0049】
まず、ステップS31でコード読取部2のデータ読取部23で2次元コードからデータを読み取ると、ステップS32で端末ID記憶部21から自端末のIDを読み出す。次いで、ステップS33で読み出した自端末のIDを用いて情報を復号する。コード作成時に使用された端末IDと読み出した端末IDが同じであれば、正しい情報、つまり、元の情報が表示され(ステップS34)、端末IDが異なっていれば、無意味な文字列が表示される(ステップS35)。このIDが一致した場合と異なる場合の表示例については図6により後述する。
【0050】
図5は、上記のコード読取部2の復号部24の動作の一例を示すシーケンシャルチャートである。
【0051】
ステップS41で2次元コードから読み出した、復号する情報「0x089eca24750f…」が与えられると、ステップS42で端末ID記憶部21から自端末のID「0903334444」を読み出し、復号部24に送られる。
【0052】
ステップS43では、復号部24に送られた情報を、予め設定された復号関数に当てはめて復号する。復号関数I’(X)は、符号化関数I(X)の逆変換関数で次式(2)で示される。
I’(X)=A*F’(X)+B*G’(X)+C*H’(X) …(2)
【0053】
ステップS44で復号された情報「0x918190ec91be…」は、ステップS45でShift−JISコードに従い、文字に変換される。この変換により元の文字「早川太郎 090−1111−2222」が現れる。
【0054】
上記ステップS43の復号関数は符号化関数と相関があり、予め符号化関数に合わせて設定しておく必要がある。ここでは復号関数を使用する例を示したが、符号化時に特定の変換テーブルを用いた場合は、復号時も対応する逆変換テーブルを使用する。また、上記ステップS45の文字に変換に関しても、ここではShift−JISを用いたが、JIS、ASCIIなどを用いることも可能で、予めどのコードを使うか決めておく必要がある。復号に関しては、符号化時に設定を合わせておく必要がある。
【0055】
図6は、2次元コードのセキュリティシステムの動作を模式的に示す図である。
図6において、コード作成端末A(第1の端末)は、上述したコード作成部1を備える端末である。また、読み取り可能端末B及びC(第2の端末)は、上述したコード読取部2を備える携帯端末でありここではカメラ付き携帯電話機である。
【0056】
コード作成端末Aでは、コード作成時にコードの読み取り可能な端末として端末Cを指定する(図6(a)参照)。図6(b)に示すように、コード作成端末Aで作成された2次元コード210は紙(媒体)200に印刷されており、どの端末B,Cでも読み取り可能な状態にあるものとする。この2次元コード210を端末Bで読み取ると、コード作成端末Aで指定した端末IDと違うため元のデータに復号できず、無意味な文字列が表示される(図6(c)参照)。一方、端末Cで読み取ると、端末IDが一致するため元のデータに復号でき、符号化する元の情報「早川太郎 090−1111−2222」が表示される(図6(d)参照)。
【0057】
ここでは読み取りを行う端末として、端末Bと端末Cの2台を用いて説明したが、これは一例であり、コード作成端末Aで指定した端末C以外の端末で2次元コードの読み取りを行うと、端末Bの場合と同様に元のデータに復号できず、図6(c)に示す無意味な文字列が表示される。
【0058】
図7は、2次元コードのセキュリティシステムのより具体的な構成例を示す図である。図1と同一構成部分には同一符号を付している。
【0059】
図7において、2次元コードのセキュリティシステムは、端末D(第1の端末)、端末E、端末F(第2の端末)、ネットワーク3、及びデータaの出力媒体150を備えて構成される。
【0060】
端末Dは、上述したコード作成部1、さらにデータ送受信部17を備えるコード作成端末であり、具体的にはパーソナルコンピュータ(PC)である。
【0061】
ネットワーク3は、移動体通信網、公衆電話網、LANやインターネットなどから構成するネットワークであり、有線系又は無線系などネットワークの種類とプロトコルの種類は特に問わない。また、インターネット網などへのアクセス回線としてはFTTH(Fiber To The Home)、HFC(Hybrid Fiber Coax:光同軸ケーブル)、及びADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)/VDSL(Very high data rate Digital Subscriber Line)等の大容量回線が利用可能である。
【0062】
端末Eは、ネットワーク3を介して端末Dからデータを送受信するデータ送受信部31と、受信したデータ等を表示する表示部32とを備えるPCである。
【0063】
端末Dのデータ送受信部17と端末Eのデータ送受信部31は、ネットワーク3を介してデータの授受を行う。
【0064】
端末Fは、上述したコード読取部2を備える読み取り可能端末であり、ここではカメラ付き携帯電話機である。カメラ付き携帯電話機に適用した場合のコード読取部2の表示部25は、操作のためのガイダンスや受信情報,画像やテキスト情報などの情報をカラー表示するLCD表示部である。また、データ読取部23は、本体に内蔵され対象となる画像情報を入力する例えば200万画素のCCD(Charge Coupled Device)(エリア型固体撮像素子)カメラである。
【0065】
また、データaは、データ出力部16及び表示部32により画面に表示される文書150の文字151や2次元コード152である。
【0066】
なお、図7中のコード作成部1とコード読取部2については一部のみ図示しているが、図1と同じ構成のものである。
【0067】
以上の構成において、端末Dのコード作成部1により作成された2次元コード152は、データ出力部16に送られた後、データaのように文書150内に取り込まれ、データ送受信部17に送られる。ここでは、文書150は画面表示された請求書であり、2次元コード152は引き落とし口座番号である。特定の人以外に知られたくない口座番号などはこのように2次元コード152のままで表示される。データaは、端末Dのデータ送受信部17からネットワーク3を介して端末Eのデータ送受信部31に送られ、端末Eは端末Dからの受信内容を表示部32で表示する。ここでは2次元コード152の復号はせず、送られてきたデータaがそのまま表示される。端末Fを用い、コード読取部2のデータ読取部23であるカメラでデータa内の2次元コードを読み込み、復号部24(図示略)により復号する。
【0068】
端末Dでは読み込み可能な端末に端末Fを指定しているので、表示部25に元のデータが復号され表示される。端末Fの表示部25には、符号化された情報(引き落とし口座番号)「○×銀行△支店 普通01234567」が表示される。
【0069】
このように、2次元コードを受信する端末と読み込む端末は違っていてもよく、端末IDが一致しなければ元のデータは復号できないので、2次元コードを受信しただけではその内容を知ることはできない。
【0070】
図8は、2次元コードのセキュリティシステムの他の構成例を示す図である。図1及び図7と同一構成部分には同一符号を付している。
【0071】
図8において、2次元コードのセキュリティシステムは、ゲームサーバ4、端末G(第1の端末)、端末H(第2の端末)、ネットワーク3、端末Gに接続されるプリンタ5、紙200に印刷されたパスワードキー210を備えて構成される。
【0072】
端末Gは、上述したコード作成部1、データ送受信部17を備えるコード作成端末であり、具体的にはPCである。
【0073】
端末Hは、上述したコード読取部2、さらにデータ記憶部41を備える読み取り可能端末であり、ここではカメラ付き携帯電話機である。
【0074】
なお、図8中のコード作成部1とコード読取部2については一部のみ図示しているが、図1及び図7と同じ構成のものである。
【0075】
端末Hは、ネットワーク3を介してゲームサーバ4にアクセスし、ゲームサーバ4からゲームをダウンロードする。ダウンロードしたゲームは、データ記憶部41に記憶されるが、ゲームで遊ぶにはパスワードキーが必要となる。端末Hから端末Gにアクセスし、パスワードキーの発行要求をする。端末Gはパスワードキーの発行要求を受けると、コード作成部1で端末Hを読み取り可能端末に指定して、符号化し2次元コード化したパスワードをデータ出力部16に送る。データ出力部16は、データ送受信部17からプリンタ5に作成した2次元コードの画像を送信する。プリンタ5は受け取った画像を紙200に印刷する。紙200に印刷された2次元コード210がパスワードキーであり、パスワードキー210は、要求のあった端末Hの元に郵送又はFAX等により送られる。
【0076】
端末Hでは、端末Hのデータ読取部23であるカメラにより、端末Gから送られてきたパスワードキー210を読み取る。読み取ったパスワードキー210は、コード読取部2により復号され、復号されたパスワードはデータ記憶部41に送られ、ダウンロードしたゲームを使用する鍵となる。このゲームを他の端末や媒体にコピーしてもパスワードキーはコピーできないため、パスワードキーを持つ端末でしかゲームを使用できず、不正コピーの防止になる。この例ではパスワードキーを郵送又はFAX等により送付しているが、ネットワークを介して送信してもよい。
【0077】
図9は、2次元コードのセキュリティシステムの他の構成例を示す図である。図1と同一構成部分には同一符号を付している。
【0078】
図9において、2次元コードのセキュリティシステムは、端末Iと、データbが出力される紙(媒体)100とから構成され、端末Iはコード作成部1、コード読取部2を備える。
【0079】
コード作成部1は、システム制御部11、操作部13、符号化部14、2次元コード作成部15、及びデータ出力部16からなり、コード読取部2は、端末ID記憶部21、システム制御部22、データ読取部23、復号部24、表示部25、及び操作部26から構成される。図1のコード作成部1と異なり、端末Iのコード作成部1は電話帳12をもたない。
【0080】
操作部13から入力されたデータは、システム制御部11により符号化部14で符号化される。符号化を行うとき、コード読取部2の端末ID記憶部21より自端末のIDを読み出し、符号化を行う。符号化されたデータは、システム制御部11により2次元コード作成部15に送られる。符号化されたデータが2次元コード作成部15で2次元コード化されると、システム制御部11よりデータ出力部16に送られ、データ出力部16はデータbを紙(媒体)200に印刷する。ここでは紙200に2次元コード210を印刷する例を示したが、他の媒体に印刷しても構わない。
【0081】
コード読取部2は、操作部26よりデータbの2次元コードの読み取り操作を受けると、データ読取部23が紙200に印刷された2次元コード210を読み取る。読み取った2次元コード210はデータ化され、システム制御部22はこのデータを復号部24に送る。復号部24では、端末ID記憶部21に記憶されている端末IDを用いて受け取ったデータを復号する。復号されたデータはシステム制御部22により表示部25に送られ、表示される。コード作成部1の符号化部14で特定した端末のIDとコード読取部2の端末ID記憶部21の端末IDが一致しない場合は、復号部24で復号しても操作部13で入力されたデータには復号されず、無意味な文字列になる。ここでは、コード作成部1の符号化部14で特定した端末のIDとコード読取部2の端末ID記憶部21の端末IDが一致しているので復号されると、表示部25に文字列「ID:aaa Password:bbb」が表示される。
【0082】
図9の例ではコード作成部1内に電話帳12を持っていないが、電話帳12をもち自端末のIDを登録していても構わない。また、操作部13より入力したデータを符号化し2次元コード化しているが、端末内に記憶されているデータでも構わない。
【0083】
以上のように、本実施の形態の2次元コードのセキュリティシステムは、コード作成部1が、全体を制御するシステム制御部11、コード読み取りを許可する端末固有のIDを記憶する電話帳12、操作部13、情報を端末固有のIDにより符号化する符号化部14、符号化された情報を2次元コード化する2次元コード作成部15及び作成した2次元コードを出力するデータ出力部16を備え、またコード読取部2が、端末固有のIDを記憶する端末ID記憶部21、システム制御部22、出力された2次元コードを読み取るデータ読取部23、読み取った2次元コードを端末固有のIDにより復号する復号部24、復号した情報を表示する表示部25及び操作部26を備え、コード作成部1は、端末固有のIDを使い符号化したデータを更に2次元コード化して出力し、コード読取部2は、端末ID記憶部21に記憶されている端末IDを用いて受け取ったデータを復号し表示するので、コード作成部1の符号化部14で特定した端末のIDとコード読取部2の端末ID記憶部21の端末IDが一致しない場合は、復号部24で復号しても操作部13で入力された元データには復号されず、無意味な文字列になる。このように、コード作成部1は符号化するときに読み取り可能な端末を指定して符号化し2次元コード化して出力しているので、指定されていない端末では中身を解読することはできず、2次元コードを用いながら、簡単かつ安全にデータの授受を行うことができる。
【0084】
具体的には、以下の効果がもたらされる。
2次元コードは画像からその内容を読み取るのは殆ど不可能であるが、QRコードのように携帯電話機に多く採用されている2次元コードにあってはQRコードの作成/読み取り機器が簡単に入手できることから、その内容を知ることは容易である。一方、キャッシュカードやクレジットカード、パソコン、携帯電話機に至るまで個人情報を管理する機会が増え、認証手段としてパスワードが多く使われている。パスワードは記憶に頼るものであり、他人に類推されないものは自分でも覚えにくく、どこかに控えておくということも少なくない。本セキュリティシステム及び方法では、データを2次元コード化する際にコードを読み取ることができる端末を特定し、その端末に特異な端末IDを用いて符号化することにより例え他の端末で2次元コードが読み取られてもその内容を知ることは非常に困難であり、パスワードの授受などにも用いることができる。また、コードを作成する際にも相手の端末を特定するのみで、複雑な操作は必要とされないことから、簡単に強固なセキュリティが確立できる。
【0085】
以上の説明は本発明の好適な実施の形態の例証であり、本発明の範囲はこれに限定されることはない。例えば、上記実施の形態では、パソコン及びカメラ付き携帯電話機に適用した例であるが、PDA等の携帯情報端末、専用の情報処理装置など、どのような端末装置にも適用可能である。
【0086】
また、上記実施の形態では、送信先の端末固有のIDを電話帳12及び端末ID記憶部21に記憶し、これら端末ID記憶部からコード読み取りを許可する送信先の端末固有のIDを読み出して情報を符号化しているが、該送信先の端末固有のIDを操作部13により直接入力したり、図示しない通信手段からダウンロードする態様でもよい。
【0087】
また、2次元コードを出力するデータ出力部はどのような媒体に出力するものでもよい。例えば、2次元コードに変換したデータを解像度の高い表示装置に表示する態様でもよい。また、データ授受に用いられる2次元コードは、QRコードに限らずどのようなコードであってもよい。
【0088】
また、上記実施の形態では、端末、携帯電話機、セキュリティシステム及びセキュリティ方法という名称を用いたが、これは説明の便宜上であり、画像通信システム、2次元コード表示方法やセキュリティ強化方法等でもよいことは勿論である。
【0089】
また、上記端末、セキュリティシステムを構成する各回路部、例えば符号化部や表示部の種類、数及び接続方法などは前述した実施の形態に限られない。
【0090】
また、以上説明した端末、携帯電話機及びセキュリティシステムは、これら端末、携帯電話機及びセキュリティシステムを機能させるためのプログラムでも実現される。このプログラムはコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されている。本発明では、この記録媒体として、例えば図1等に示されているシステム制御部11のメインメモリそのものがプログラムメディアであってもよいし、また外部記憶装置としてCD−ROMドライブ等のプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なCD−ROM等のプログラムメディアであってもよい。いずれの場合でも、格納されているプログラムはシステム制御部11のCPUがアクセスして実行させる構成であってもよいし、あるいはいずれの場合もプログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め各装置に格納されているものとする。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の実施の形態のセキュリティシステムの構成を示す図である。
【図2】本実施の形態のセキュリティシステムのコード作成部の動作を示すシーケンシャルチャートである。
【図3】本実施の形態のセキュリティシステムのコード作成部の符号化部の動作の一例を示すシーケンシャルチャートである。
【図4】本実施の形態のセキュリティシステムのコード読取部の動作を示すシーケンシャルチャートである。
【図5】本実施の形態のセキュリティシステムのコード読取部の復号部の動作の一例を示すシーケンシャルチャートである。
【図6】本実施の形態のセキュリティシステムの動作を模式的に示す図である。
【図7】本実施の形態のセキュリティシステムのより具体的な構成例を示す図である。
【図8】本実施の形態のセキュリティシステムの他の構成例を示す図である。
【図9】本実施の形態のセキュリティシステムの他の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0092】
1 コード作成部
2 コード読取部
3 ネットワーク
4 ゲームサーバ
5 プリンタ
11 システム制御部
12 電話帳(端末ID記憶手段,第1の端末ID記憶手段)
13 操作部
14 符号化部(符号化手段)
15 2次元コード作成部(コード作成手段)
16 データ出力部(データ出力手段)
17 データ送受信部
21 端末ID記憶部(端末ID記憶手段,第2の端末ID記憶手段)
22 システム制御部
23 データ読取部(コード読取手段)
24 復号部(復号手段)
25 表示部(表示手段)
26 操作部
31 データ送受信部
32 表示部
41 データ記憶部
100,200 紙(媒体)
101,151 文字
102,152 2次元コード
150 文書(出力媒体)
210 パスワードキー
a,b データ
A コード作成端末(第1の端末)
B 端末(第2の端末)
C,F,H 読み取り可能端末(第2の端末)
D,G 端末(第1の端末)
E 端末(データ表示端末)
I 端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を2次元コード化して出力する端末において、
前記情報を送信先の端末固有のIDにより符号化する符号化手段と、
前記符号化手段により符号化された情報を2次元コード化するコード作成手段と、
前記コード作成手段により作成した2次元コードを出力するデータ出力手段と
を備えることを特徴とする端末。
【請求項2】
情報を2次元コード化して出力する端末において、
送信先の端末固有のIDを記憶する端末ID記憶手段と、
前記情報を前記端末ID記憶手段から読み出した送信先の端末固有のIDにより符号化する符号化手段と、
前記符号化手段により符号化された情報を2次元コード化するコード作成手段と、
前記コード作成手段により作成した2次元コードを出力するデータ出力手段と
を備えることを特徴とする端末。
【請求項3】
2次元コードから元の情報を復号する端末において、
端末固有のIDを記憶する端末ID記憶手段と、
2次元コードを読み取るコード読取手段と、
前記コード読取手段により読み取った2次元コードを前記端末ID記憶手段から読み出した前記端末固有のIDにより復号する復号手段と
を備えることを特徴とする端末。
【請求項4】
情報を2次元コード化するコード作成部と、前記コード作成部により作成された2次元コードから元の情報を復号するコード読取部と、端末固有のIDを記憶する端末ID記憶手段とを備える端末であって、
前記コード作成部は、
前記情報を前記端末ID記憶手段から読み出した端末固有のIDにより符号化する符号化手段と、
前記符号化手段により符号化された情報を2次元コード化するコード作成手段と、
前記コード作成手段により作成した2次元コードを出力するデータ出力手段とを備え、
前記コード読取部は、
前記データ出力手段により出力された2次元コードを読み取るコード読取手段と、
前記コード読取手段により読み取った2次元コードを前記端末ID記憶手段から読み出した端末固有のIDにより復号する復号手段と
を備えることを特徴とする端末。
【請求項5】
前記復号手段により復号した情報を表示する表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の端末。
【請求項6】
前記端末ID記憶手段に記憶される端末固有のIDは、端末に割り当てられた電話番号、メールアドレス、IPアドレス、MACアドレス、製造番号のいずれか1つ又はこれらの組合わせであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の端末。
【請求項7】
情報を2次元コード化して出力する第1の端末と、前記第1の端末により作成された2次元コードから元の情報を復号する第2の端末とを備えるセキュリティシステムにおいて、
前記第1の端末は、
前記情報を第2の端末固有のIDにより符号化する符号化手段と、
前記符号化手段により符号化された情報を2次元コード化するコード作成手段と、
前記コード作成手段により作成した2次元コードを出力するデータ出力手段とを備え、
前記第2の端末は、
前記データ出力手段により出力された2次元コードを読み取るコード読取手段と、
前記コード読取手段により読み取った2次元コードを第2の端末固有のIDにより復号する復号手段と
を備えることを特徴とするセキュリティシステム。
【請求項8】
情報を2次元コード化して出力する第1の端末と、前記第1の端末により作成された2次元コードから元の情報を復号する第2の端末とを備えるセキュリティシステムにおいて、
前記第1の端末は、
第2の端末固有のIDを記憶する第1の端末ID記憶手段と、
前記情報を前記第1の端末ID記憶手段から読み出した第2の端末固有のIDにより符号化する符号化手段と、
前記符号化手段により符号化された情報を2次元コード化するコード作成手段と、
前記コード作成手段により作成した2次元コードを出力するデータ出力手段とを備え、
前記第2の端末は、
第2の端末固有のIDを記憶する第2の端末ID記憶手段と、
前記データ出力手段により出力された2次元コードを読み取るコード読取手段と、
前記コード読取手段により読み取った2次元コードを前記第2の端末ID記憶手段から読み出した第2の端末固有のIDにより復号する復号手段と
を備えることを特徴とするセキュリティシステム。
【請求項9】
前記第1の端末ID記憶手段は、複数の第2の端末固有のIDを記憶し、
前記第1の端末ID記憶手段に記憶された複数の第2の端末固有のIDから1以上の第2の端末固有のIDを選択する端末ID選択手段をさらに備え、
前記符号化手段は、前記情報を前記端末ID選択手段により選択した第2の端末固有のIDにより符号化することを特徴とする請求項8記載のセキュリティシステム。
【請求項10】
前記復号手段により復号した情報を表示する表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載のセキュリティシステム。
【請求項11】
前記第1の端末ID記憶手段及び/又は前記第2の端末ID記憶手段に記憶される端末固有のIDは、端末に割り当てられた電話番号、メールアドレス、IPアドレス、MACアドレス、製造番号のいずれか1つ又はこれらの組合わせであることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか一項に記載のセキュリティシステム。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか一項において、前記端末、前記第1の端末、又は前記第2の端末のうちの少なくとも1つは、携帯電話機であることを特徴とするセキュリティシステム。
【請求項13】
情報を2次元コード化するセキュリティ方法において、
送信先の端末固有のIDをあらかじめ記憶するステップと、
前記情報を前記送信先の端末固有のIDにより符号化するステップと、
符号化された情報を2次元コード化するステップと、
作成した2次元コードを出力するステップと
を有することを特徴とするセキュリティ方法。
【請求項14】
2次元コードから元の情報を復号するセキュリティ方法において、
送信先の端末固有のIDをあらかじめ記憶するステップと、
2次元コードを読み取るステップと、
読み取った2次元コードを前記送信先の端末固有のIDにより復号するステップと
を有することを特徴とするセキュリティ方法。
【請求項15】
情報を2次元コード化して受け渡すセキュリティ方法において、
送信先の端末固有のIDをあらかじめ記憶するステップと、
前記情報を前記端末固有のIDにより符号化するステップと、
符号化された情報を2次元コード化するステップと、
作成した2次元コードを出力するステップと、
出力された2次元コードを読み取るステップと、
読み取った2次元コードを前記送信先の端末固有のIDにより復号するステップと
を備えることを特徴とするセキュリティ方法。
【請求項16】
前記復号ステップにより復号した情報を表示する表示ステップをさらに有することを特徴とする請求項14又は15に記載のセキュリティ方法。
【請求項17】
前記端末固有のIDは、端末に割り当てられた電話番号、メールアドレス、IPアドレス、MACアドレス、製造番号のいずれか1つ又はこれらの組合わせであることを特徴とする請求項13乃至16のいずれか一項に記載のセキュリティ方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−121323(P2006−121323A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−305945(P2004−305945)
【出願日】平成16年10月20日(2004.10.20)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】