説明

組み合わされた即時放出及び徐放の鎮痛組成物

【課題】非毒性NMDA受容体拮抗剤が鎮痛薬の作用を増強する量で存在し、それにより同じ作用を得るのに必要な鎮痛薬の量を減少させるが、非毒性NMDA受容体拮抗剤は有害な副作用を示すような量で存在しない非毒性NMDA受容体拮抗剤と組み合わされた鎮痛薬を含む鎮痛組成物の提供。
【解決手段】鎮痛を増強する量の即時放出形の少なくとも1つの非毒性N−メチル−D−アスパルテート受容体拮抗剤と組み合わされた徐放形の少なくとも1つの鎮痛薬からなることを特徴とする鎮痛組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、徐放形の少なくとも1つの鎮痛薬及び即時放出形の少なくとも1つの非毒性N−メチル−D−アスパルテート受容体拮抗剤を有する組み合わされた鎮痛組成物であり、鎮痛薬の活性は、少なくとも1つの非毒性N−メチル−D−アスパルテート受容体拮抗剤により増強される。好ましくは、鎮痛薬はオピオイド鎮痛薬であり、少なくとも1つのN−メチル−D−アスパルテート受容体拮抗剤はデキストロメトルファンであり、そして鎮痛組成物は、オピオイド拮抗剤を実質的に含まない。
【背景技術】
【0002】
鎮痛薬は、痛みの認知を低下させる能力について知られている一群の製薬化合物である。周知の鎮痛薬は、オピオイド鎮痛薬、非麻酔性鎮痛薬、コールタール鎮痛薬、非ステロイド性抗炎症性医薬(NSAID)、ガバペンチン、物質P拮抗剤、カプサイシンまたはカプサイシノイド及びシクロオキシゲナーゼ−II(COX II)阻害剤を含むが、これらに限定されない。
【0003】
古典的なオピオイドであるモルヒネは、長い間非常に有力な鎮痛化合物として周知である。乱用される対象としての可能性は、長い間知られている。オピオイド及びそれらの誘導体は、麻酔性鎮痛薬、催眠薬、鎮静薬、抗下痢薬、抗痙攣薬、及び鎮咳薬として製薬業で使用されている。依存性及び乱用に関する周知の可能性にかかわらず、オピオイドは、優れた有力な鎮痛性により広く使用されている。
【0004】
過去において、オピオイドの乱用は、一般に、不法な工場で製造された非合法な薬剤に限られている。医薬品としてのオピオイドの乱用は、完全に規制されている。従って、医薬品としてのオピオイドを製造する業者の行為は、過去において、オピオイドの非合法な乱用にほとんどまたは全く関係がなかった。
【0005】
最近、しかし、この傾向は変化しつつあり、そして医薬品としてのオピオイドの乱用は増大しつつある。これは、徐放のオピオイド薬の形の場合に特にそうである。乱用の増大に関する1つの理由は、徐放のオピオイドの投与形は、投薬の頻度を低下させることを目的としているが、それは実質的に増加した量のオピオイドを含む投与形の生成をもたらす。従って、徐放の投与形は、過去の低投与量の即時放出投与形より遥かに多量に潜在的な乱用者にオピオイドをもたらすことになる。
【0006】
N−メチル−D−アスパルテート(NMDA)受容体拮抗剤は、当業者にとり周知であり、そして例えばデキシトロメトロファン、デキシトロファン、メマンチン、アマンチジン、d−メタドン及びそれらの製薬上許容できる塩を含む。NMDA受容体拮抗剤は、特許文献1及び2に開示されているように、依存性薬剤例えばモルヒネ、コデインなどのような麻酔性鎮痛薬に関する許容度及び/または依存性の進行を阻害し、そして特許文献3に開示されたような慢性の痛みを治療することが知られており、これら特許文献のそれぞれの内容は、本明細書において参考として引用される。
【0007】
非毒性NMDA受容体拮抗剤例えばデキシトロメトロファンは、またいくつかの薬剤特にオピオイド鎮痛薬の作用を増強することが知られている。例えば特許文献3及び4参照。それぞれ、それらの内容は本明細書において参考として引用される。いくつかの場合には、非毒性NMDA受容体拮抗剤は、局所麻酔剤と組み合わされて投与される。特許文献5参照。その内容は、本明細書において参考として引用される。
【0008】
過剰なレベルの非毒性NMDA受容体拮抗剤は、しかしながら避けなければならない。それは、それらがオピオイドにより生ずるものに類似した有害な副作用(便秘、嘔吐、頭痛、吐き気、かゆみ、めまい、眠気、し眠、脱力、疲労、錯乱及び/または見当識障害を含むがこれらに限定されない)をもたらすからである。
【0009】
オピオイドの乱用を妨げる従来の試みの2つの例である特許文献6及び7は、ともに、オピオイド、オピオイド拮抗剤そして所望により第三の群の薬剤(それらのなかでNMDA受容体拮抗剤が挙げられる)の任意のものを含む単一の投与形を開示している。オピオイド拮抗剤は、オピオイドの多幸感の作用を阻止し、そして投与形を乱用されないようにする。
【0010】
徐放の投与形を含む薬剤用のコントロールされた放出投与形は、当業者に周知である。例えば、特許文献8−19を参照。これらのそれぞれの内容は、本明細書において参考として引用される。例えば特許文献8及び9は、それらの基本的な物質として高級脂肪族アルコール及びアクリル樹脂の使用により、延長された作用を有する経口投与用のコントロール放出製薬組成物を開示している。これらの組成物により利用される製薬的に活性な剤は、麻酔薬及びNMDA受容体拮抗剤を含む。特許文献10−13は、オキシコデインまたはその塩の固体のコントロール放出経口投与形を開示しており、それによりオキシコデインは、生体外で薬剤の徐放に関する規定された溶解速度を有する担体中に含まれる。特許文献20は、コントロールされた放出形のNMDA受容体拮抗剤を含む製薬組成物を開示している。
【0011】
【特許文献1】米国特許5321012
【特許文献2】米国特許5556838
【特許文献3】米国特許5502058
【特許文献4】米国特許5840731
【特許文献5】米国特許5352683
【特許文献6】米国特許6228863
【特許文献7】米国特許6277384
【特許文献8】米国特許4861598
【特許文献9】米国特許4970075
【特許文献10】米国特許5266331
【特許文献11】米国特許5508042
【特許文献12】米国特許5549912
【特許文献13】米国特許5656295
【特許文献14】米国特許5958459
【特許文献15】米国特許5968551
【特許文献16】米国特許6103261
【特許文献17】米国特許6143322
【特許文献18】米国特許6143353
【特許文献19】米国特許6294195
【特許文献20】米国特許6194000
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
非毒性NMDA受容体拮抗剤が鎮痛薬の作用を増強する量で存在し、それにより同じ作用を得るのに必要な鎮痛薬の量を減少させるが、非毒性NMDA受容体拮抗剤は有害な副作用を示すような量では存在しない非毒性NMDA受容体拮抗剤と組み合わされた鎮痛薬を含む鎮痛組成物を開発することは、利益のあることであろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、即時放出形の少なくとも1つの非毒性N−メチル−D−アスパルテート受容体拮抗剤と組み合わされた徐放形の少なくとも1つの鎮痛薬からなる鎮痛組成物に関する。非毒性N−メチル−D−アスパルテート受容体拮抗剤の無痛性増強作用のために、より少ない投与量の鎮痛薬が同じ作用を得るために使用できる。
【0014】
さらに、即時放出に利用できる非毒性N−メチル−D−アスパルテート受容体拮抗剤を含むことにより、鎮痛組成物は、非毒性N−メチル−D−アスパルテート受容体拮抗剤が徐放形であったときと同じ鎮痛作用を達成するために、より低い量の非毒性N−メチル−D−アスパルテート受容体拮抗剤を利用することができる。これは、マイナスまたは有害な副作用の可能性を低下させ、そして本発明の組成物中の非毒性N−メチル−D−アスパルテート受容体拮抗剤の無痛性増強作用を最適にする。好ましくは、鎮痛薬対非毒性NMDA受容体拮抗剤の重量比は、2:1である。好ましい態様では、徐放形の鎮痛薬はオピオイド鎮痛薬であり、即時放出形の非毒性N−メチル−D−アスパルテート受容体拮抗剤はデキストロメトルファンであり、そして鎮痛組成物はオピオイド拮抗剤を実質的に含まない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、即時放出形の少なくとも1つの非毒性NMDA受容体拮抗剤と徐放形の少なくとも1つの鎮痛薬との組み合わせからなる鎮痛組成物に関する。非毒性NMDA受容体拮抗剤は、鎮痛薬の無痛性を増強する量で存在する。好ましくは、鎮痛薬は、オピオイド鎮痛薬でありそして鎮痛組成物はオピオイド拮抗剤を実質的に含まない。
【0016】
鎮痛組成物の第一の成分は、徐放形の鎮痛薬である。鎮痛薬は、薬理学的に活性な物質、例えば製剤的に有用な量のオピオイド鎮痛薬、非麻酔性鎮痛薬例えばアセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)例えばアスピリン、ブロモフェナック、ジクロフェナック、ジフルシナール、エトドラック、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルフェニサール、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメサジン、ケトプロフェン、ケトロラック、メクロフェナム酸、メフェナム酸、ナブメトン、ナプロキセン、オキサプロジン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、スリンダック、トルメチン、ゾメピラックなど、ガバペンチン、物質P拮抗剤、カプサイシンまたはカプサイシノイド、シクロゲナーゼ−II(COX II)阻害剤例えばセレコキシブ(Celebrex)、ロフェコキシブ(Vioxx)、メロキシカム、L−745337(Merck)、MK−966(Merck)、L−768277(Merck)、GR−253035(Glaxo−Wellcome)、JTE−S22(日本タバコ)、RS−57067−000(Roche)、SC−58125(Searle)、SC−078(Searle)、PD−138387(Warner−Lambert)、NS−398(大正)、フロスリド、バルデコキシブ(Bextra)、ルミラコキシブ(Prexige)、エトリコキシブ(Arcoxia)、DUP−697(DuPont)、セレブラ(Pfizer)、パレコキシブ(Pharmacia)、並びにPD−164387(Warner−Lambert)である。これらのCOX−II阻害剤及び他のCOX−II阻害剤は、例えば、米国特許6239173、6063811、5691374、5474995、5972986、5760068、5563165、5466823、5616601、5604260、5593994、5550142、5536752、5521213、5639780、5604253、5552422、5510368、5436265、5409944及び5130311に記述され、それらのすべては、本明細書において参考として引用される。
【0017】
好ましくは、鎮痛薬は、無痛性に有効な量で存在するオピオイド鎮痛薬であり、そして鎮痛組成物は、オピオイド拮抗剤を実質的に含まない。鎮痛組成物に使用して好適なオピオイド鎮痛薬は、一般に、乱用される可能性を有し、そしてアルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルホリン、ベンジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、デソモルヒネ、デキシトロモラミド、デゾシン、ジアムプロミド、ジアモルヒネ、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノオキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアムブテン、ジオキサフェチル ブチレート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアムブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペンチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メタドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルセイン、ニコモルヒネ、ノルレボファノール、ノルミタドン、ナロルフィン、ナルブフィン、ノルモルヒネ、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルホン、パパベレツーム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾジン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロポキシフェン、スフェンタニル、チリジン、トラマドール及びそれらの製薬上許容できる塩を含むが、それらに限定されない。
【0018】
鎮痛組成物の第一の成分がオピオイド鎮痛薬ならば、ナルトレキソン、ナロキソン、シクラゾシン、レバロルファン及びそれらの製薬上許容できる塩を含むがこれらに限定されないオピオイド拮抗剤は、慢性のオピオイド乱用者により摂取されるとき、オピオイドの断薬を促進する危険が生ずるため、鎮痛組成物から実質的に排除される。
【0019】
オピオイド鎮痛薬の好ましい1日あたりの投与量は、使用されるオピオイドに応じて、体重70kgあたり約1mgから体重70kgあたり約800mgに及ぶ。好ましくは、オピオイド鎮痛薬の1日あたりの投与量は、体重70kgあたり約10mgから体重70kgあたり約500mgである。オピオイド鎮痛薬がフェンタニルまたはスフェンタニルであるとき、1日あたりの投与量は、体重70kgあたり約100μgから体重70kgあたり約6mgに及び、そして好ましくは体重70kgあたり約250μgから体重70kgあたり約3mgに及ぶ。それらの効力、急速な代謝及び過剰投与を伴う非常に望ましくない副作用(もっとも有名なのは、もしチェックされないならば死を招く呼吸抑制)により、フェンタニル及びそのさらに有力な誘導体であるスフェンタニルは、好ましくは、表皮を通る拡散による経皮伝達のために局所的に投与される。
【0020】
鎮痛組成物の第二の成分は、少なくとも1つの非毒性NMDA受容体拮抗剤である。非毒性NMDA受容体拮抗剤は、例えば、即時吸収ができる変性されない状態で鎮痛組成物に存在することから即時放出担体に含まれることにより、鎮痛薬を含む徐放形の外面に適用されることによって、または徐放形のコーティングに含まれることによって、即時放出形で鎮痛組成物中に存在する。
【0021】
本発明により使用して好適な非毒性NMDA受容体拮抗剤は、デキストロメトルファン((+)−3−ヒドロキシ−N−メチルモルフィナン)、その代謝物であるデキシトロファン((+)−3−ヒドロキシ−N−メチルモルフィナン)、アマンタジン(1−アミノアダマンチン)、メマンチン(3、5−ジメチルアミノアダマントン)、d−メタドン(6−ジメチルアミノ−4、4−ジフェニル−3−ヘプタノン塩酸塩のd−形)、それらの混合物及びそれらの製薬上許容できる塩を含む。デキストロメトルファンは、それがその咳抑制(鎮咳)活性について利用されるとき、多くのOTC医薬の成分として広く受け入れられ容易に入手できることから、本発明で使用するのに好適なNMDA受容体拮抗剤である。
【0022】
用語「非毒性」は、本明細書で使用されるとき、相対的な意味で理解されるべきであり、そしてヒトへの投与について米国の食品医薬品局(「FDA」)により承認されているか、または確立された規制の基準及び実地に適合して、ヒトへの投与についてFDAにより承認されうると思われるすべての物質を示すことを目的とする。用語「非毒性」は、また、それらの毒性がそれらの治療上の使用を実際上妨げているNMDA受容体拮抗剤例えばMK801(化合物5−メチル−10、11−ジヒドロ−SH−ジベンゼ[a、d]シクロヘプテン−5、10−イミン)、CPP(化合物3−[2−カルボキシピペラジン−4−イル]プロピル−1−ホスホン酸)及びPCP(化合物1−(1−フェニルシクロヘキシル)ピペラジンから、本発明の実施に有用なNMDA受容体拮抗剤を区別するために本明細書で使用される。
【0023】
非毒性NMDA受容体拮抗剤は、鎮痛薬の薬理学的効果を増強する量で存在する。本明細書で使用されるとき、用語「増強」、「増強する」、「無痛性を増強する量」は、交換可能に使用され、そして以下の1つを行う非毒性NMDA受容体拮抗剤の量を意味するものと理解される。(i)これらの化合物のそれぞれが単独で投与されるとき、鎮痛薬及び非毒性NMDA受容体拮抗剤の成分に起因する鎮痛効果の合計よりも本発明の鎮痛組成物から生ずる無痛効果が大きいように、無痛性のレベルを増大する。(ii)鎮痛薬単独に比較してより少ない量の鎮痛薬を使用して同じレベルの無痛性を得る。(iii)無痛性が、本発明の鎮痛組成物が投与されるとき得られるが、しかしもし非毒性NMDA受容体拮抗剤及び鎮痛薬が単独で投与されそして他のものを排除するならば得られないであろうように、鎮痛薬と投与されるとき相乗作用を生ずる。(iv)鎮痛薬のすべての有害な作用を抑制または最低にする。
【0024】
第一の医薬がオピオイド鎮痛薬であるとき、非毒性NMDA受容体拮抗剤は、オピオイドの無痛性を増強する量で存在する。この記述のために、非毒性NMDA受容体拮抗剤の「オピオイドの無痛性を増強する量」は、以下の1つを満足するものである。(i)オピオイド鎮痛薬単独の投与と比較して無痛性のレベルを増大させる。(ii)オピオイド単独よりも少ない量のオピオイドを使用して同じレベルの無痛性を生ずる。(iii)オピオイド鎮痛薬への依存性の開始を遅らせる。または(iv)オピオイド鎮痛薬への許容度の開始を遅らせる。
【0025】
本明細書の記述では、「徐放」は「コントロール放出」及び「抑制放出」を含み、そして延長された時間にわたって限定されたレベルで薬剤を放出することに関する。
【0026】
表現「投与形」は、「単位投与形」を含むものと理解される。表現「単位投与形」は、即時放出の形の非毒性NMDA受容体拮抗剤並びに任意の他の薬理学的に活性な物質または製薬助剤と組み合わされた徐放の形の鎮痛薬を特定の量で含む物理的に分離できる単位を意味し、その量は単位の固定した数例えば1が所望の治療上の効果を達成するのに好適である。
【0027】
すべての態様の投与、例えば経口、直腸内、非経口、くも膜下内、鼻腔内、経皮及び局所が考えられる。
【0028】
非毒性NMDA受容体拮抗剤の好ましい1日あたりの投与量は、体重70kgあたり約10mgから体重70kgあたり約750mgに及ぶ。好ましくは、非毒性NMDA受容体拮抗剤の好ましい1日あたりの投与量は、体重70kgあたり約30mgから体重70kgあたり約500mgである。最も好ましい態様では、非毒性NMDA受容体拮抗剤はデキストロメトルファンである。
【0029】
局所麻酔薬例えばブピビカイン塩酸塩、クロロプロカイン塩酸塩、ジブカイン、ジブカイン塩酸塩、エチドカイン塩酸塩、リドカイン、リドカイン塩酸塩、メピバカイン塩酸塩、ピペロカイン塩酸塩、プリロカイン塩酸塩、プロカイン塩酸塩、プロポキシカイン塩酸塩、テトラカイン、テトラカイン塩酸塩などを非毒性NMDA受容体拮抗剤とともに含むことも本発明の範囲内にある。
【0030】
非毒性NMDA受容体拮抗剤は、無痛性を増強する量で鎮痛組成物中に存在すべきである。この量が、存在する鎮痛薬の性質及び量並びにその無痛性誘発能力、非毒性NMDA受容体拮抗剤及び無痛性効果を増強するためのその能力、並びに活性物質を含む特定の処方に関係するであろうことは、当業者により理解されるだろう。当業者が理解するように、本発明の活性物質の作用を変更する多くのファクター例えば治療される宿主の状態及び環境は、治療する医師により考慮に入れなければならず、例えば年令、体重、性別、患者の食事及び症状(代謝の状態を含む)、投与の時間、投与の割合及び経路などがある。条件の所定の組み合わせに関する最適な投与量は、従来の投与量の決定のテストを使用して当業者によって確かめることができる。
【0031】
非毒性NMDA受容体拮抗剤例えばデキストロメトルファン対鎮痛薬の比は、最適な鎮痛効果をもたらすのに重要である。一般に、徐放の形の鎮痛薬対即時放出の形の非毒性NMDA受容体拮抗剤の重量比は、約2:1−約1:10であり、好ましくは重量で約1:1−1:5である。
【0032】
例えば、鎮痛薬がオピオイド鎮痛薬例えばモルヒネである場合、モルヒネ対即時放出処方のデキストロメトルファンの1:1の比は、モルヒネ単独の作用を増強することが示されている。モルヒネ対デキストロメトルファンの比を1:2にさらに増大することは、増強作用を増大させるが、デキストロメトルファンに伴う有害な事象はデキストロメトルファンの投与量を上げることを制限する。しかし、本発明によれば、デキストロメトルファン対オピオイド鎮痛薬のより高い比は、もし100%のデキストロメトルファンが即時に放出され一方オピオイド鎮痛薬の一部が全身的に放出されるならば、より少ない量のデキストロメトルファンにより系統だって得ることができる。即時放出成分(IR)として100%のデキストロメトルファンの放出は、以下の表にように徐放成分(ER−ER)として両方の医薬が投与される場合に比較して、全身的なレベルで絶対的なμモル基準でデキストロメトルファン対徐放成分(ER)のモルヒネのより多い量をもたらす。
【0033】
表 1
処方 鎮痛薬/デキストロメトルファン 放出及び延長時間での
鎮痛/デキストロ (mg/mg) 絶対的鎮痛薬:デキス
メトルファン トロメトルファン
ER−ER 60/60 1:1
ER−IR 60/60 1:2
ER−IR 60/30 1:1
ER鎮痛薬の〜50%が最初の溶解中に放出されるとする。細胞レベルでの有効な比は、時間とともに鎮痛薬の以後の放出により高くなる。
【0034】
上記の表から明らかなように、等モル量のデキストロメトルファンIRがデキストロメトルファンERと比較して投与されるとき、全身的なレベルで鎮痛薬対デキストロメトルファンの絶対比が2倍以上増大する。従って、50%より少ないデキストロメトルファンIRが、この例では、全身的なレベルでデキストロメトルファン対鎮痛薬の最低1:1の比を達成する。デキストロメトルファン対鎮痛薬の必要な比をもたらすことが要求されるより少ない量のデキストロメトルファンは、本発明の鎮痛組成物が患者に投与されるとき、デキストロメトルファンに起因するすべての有害な副作用を最小にするかまたは減少させるだろう。
【0035】
どんな理論にも束縛されることを望まないが、医薬の投与直後デキストロメトルファンをNMDA受容体に加え次いで鎮痛薬例えばオピオイド鎮痛薬を調節しながら供給すうことは、鎮痛薬に対する非毒性NMDA受容体拮抗剤の増強作用を薬理学的に最適にすることができる。
【0036】
さらに、本発明の鎮痛組成物は、少なくとも1つの他の薬理学的に活性な物質、例えば非麻酔性鎮痛薬例えばアセトアミノフェン、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)例えばアスピリン、ブロモフェナック、ジクロフェナック、ジフルシナール、エトドラック、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルフェニサール、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメサジン、ケトプロフェン、ケトロラック、メクロフェナム酸、メフェナム酸、ナブメトン、ナプロキセン、オキサプロジン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、スリンダック、トルメチン、ゾメピラックなど、ガバペンチン、物質P拮抗剤、カプサイシンまたはカプサイシノイド、シクロゲナーゼ−II(COX II)阻害剤または麻酔薬を所望により含むことができる。
【0037】
鎮痛組成物は、鎮痛薬の徐放及びNMDA受容体拮抗剤の即時放出をもたらす。これらの態様は、さらに、即時放出形の鎮痛薬の一部を含む。鎮痛薬の徐放は、製薬処方の当業者に周知の製造の処方/方法に従って、例えば徐放担体中の鎮痛薬の配合によってまたは鎮痛薬を含む担体のコントロールされた放出コーティングによって達成することができる。
【0038】
1つの態様では、鎮痛組成物は、即時放出の変更されていない状態の少なくとも1つの非毒性NMDA受容体拮抗剤と組み合わされた徐放形の少なくとも1つの鎮痛薬からなる。他の態様では、鎮痛薬を含む徐放担体は、非毒性NMDA受容体拮抗剤を含む即時放出担体と組み合わされる。非毒性NMDA受容体拮抗剤は、また徐放担体の外面に適用され、そのため即時放出に利用される。別の態様では、鎮痛薬は、医薬の放出をコントロールするコーティングを有する通常の放出担体に含まれる。この場合、コーティングは、即時放出に利用できる非毒性NMDA受容体拮抗剤を含むことができる。
【0039】
コントロールされた放出担体の好適な基本材料は、高級脂肪族アルコール及びアクリル樹脂の組み合わせを含む。これらの高級脂肪族アルコール及びアクリル樹脂から製造された基本組成物は、ヒトまたは動物において、投与一般に経口投与後5時間から約24時間にわたって治療的に活性な成分の徐放をもたらす。
【0040】
これらの基本材料は、任意の製薬上許容できる高級脂肪族アルコールから製造でき、最も好ましいのは、10−18個の炭素原子の脂肪族アルコールであり、特にステアリルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール及びそれらの混合物である。
【0041】
製薬上許容できる任意のアクリルポリマーが、本発明の目的に使用できる。アクリルポリマーは、カチオン性、アニオン性または非イオン性のポリマーであり、アクリレート、メタアクリレート(メタクリル酸またはメタクリル酸エステルから形成される)である。これらのポリマーは、上記のように合成されてカチオン性、アニオン性または非イオン性となり、従ってpHに依存しその結果広い範囲のpHにわたって溶解するかまたは溶液に抵抗するポリマーになる。
【0042】
さらに、コントロールされた放出担体中の包含に好適な材料は、以下のものを含む。
【0043】
(a)親水性ポリマー、例えばガム、セルロースエーテル、アクリル樹脂及び蛋白由来材料。これらのポリマーのなかで、セルロースエーテル特にヒドロキシアルキルセルロース及びカルボキシアルキルセルロースが好ましい。鎮痛組成物は、1−80重量%の少なくとも1つの親水性または疎水性のポリマーを含むことができる。
【0044】
(b)消化可能な長鎖(C−C50、特にC12−C40)の置換または未置換の炭化水素、例えば脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪酸のグリセリルエステル、鉱油及び植物油及びワックス。融点が25−90℃の炭化水素が好ましい。これら長鎖炭化水素材料のなかで、脂肪族アルコールが好ましい。経口投与形は、60重量%以内の少なくとも1つの消化可能な長鎖炭化水素を含むことができる。
【0045】
(c)ポリアルキレングリコール。経口投与形は、60重量%以内の少なくとも1つのポリアルキレングリコールを含むことができる。
【0046】
1つの特に好適な担体は、少なくとも1つの水溶性のヒドロキシアルキルセルロース、少なくとも1つのC12−C36好ましくはC14−C22の脂肪族アルコール及び所望により少なくとも1つのポリアルキレングリコールからなる。
【0047】
少なくとも1つのヒドロキシアルキルセルロースは、好ましくはヒドロキシ( C−C)アルキルセルロース例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及び特にヒドロキシエチルセルロースである。本発明の鎮痛組成物中の少なくとも1つのヒドロキシアルキルセルロースの量は、特に、必要な鎮痛薬の放出の精密な速度により決定される。しかし、好ましくは、経口投与形は、1−45重量%特に5−25重量%の少なくとも1つのヒドロキシアルキルセルロースを含む。
【0048】
少なくとも1つの脂肪族アルコールは例えばラウリルアルコール、ミリスチルアルコールまたはステアリルアルコールであっても良いが、特に好ましい態様では、少なくとも1つの脂肪族アルコールはセチルアルコールまたはセトステアリルアルコールである。本発明の投与形における少なくとも1つの脂肪族アルコールの量は、要求される鎮痛薬の放出の精密な速度によって上記のように決定されるだろう。それは、また、少なくとも1つのポリアルキレングリコールが投与形に存在するかまたは存在しないかに依存するだろう。少なくとも1つのポリアルキレングリコールが存在しなければ、投与形は、好ましくは、20−50重量%の少なくとも1つの脂肪族アルコールを含む。少なくとも1つのポリアルキレングリコールが投与形に存在するとき、少なくとも1つの脂肪族アルコール及び少なくとも1つのポリアルキレングリコールの合計重量は、好ましくは、全投与形の20−50重量%を占める。
【0049】
本発明の好ましい投与形では、例えば少なくとも1つのヒドロキシアルキルセルロースまたはアクリル樹脂対少なくとも1つの脂肪族アルコール/ポリアルキレングリコールの比は、かなりの程度まで、処方物からの鎮痛薬の放出速度を決定する。少なくとも1つのヒドロキシアルキルセルロース対少なくとも1つの脂肪族アルコール/ポリアルキレングリコールの1:2−1:4の間の比が好ましく、1:3−1:4の比が特に好ましい。
【0050】
少なくとも1つのポリアルキレングリコールは、例えば、ポリプロピレングリコールまたはポリエチレングリコールであり、それらが好ましい。少なくとも1つのポリアルキレングリコールの数平均分子量は、1000−15000、特に1500−12000が好ましい。
【0051】
他の好適なコントロールされた放出担体は、アルキルセルロース(特にエチルセルロース)、C12−C36脂肪族アルコールそして所望によりポリアルキレングリコールからなるだろう。
【0052】
上記の成分に加えて、コントロールされた放出担体は、また、好適な量の製薬業で好都合な他の材料、例えば希釈剤、潤滑剤、結合剤、顆粒化助剤、着色料、香料及び滑り剤を含むことができる。
【0053】
コントロールされた放出担体の代わりに、鎮痛薬は、薬剤の放出をコントロールするコーティングを有する通常の放出担体中に存在してもよい。本発明のこの構成の特に好ましい態様では、本発明の投与形は、活性成分及び水不溶性のスフェロイド形成剤を含むフィルムコーティングされたスフェロイドからなる。用語スフェロイドは、製薬業界で周知であり、そして直径0.5−2.5mm特に0.5−2mmを有する球状の顆粒を意味する。
【0054】
スフェロイド形成剤は、スフェロイドを形成するために活性成分とともにスフェロイド化されうる任意の製薬上許容される材料である。微結晶セルロースが好ましい。本発明の好ましい構成によれば、フィルムコーティングされたスフェロイドは、70−99重量%特に80−95重量%のスフェロイド化剤特に微結晶セルロースを含む。
【0055】
活性成分及びスフェロイド化剤に加えて、スフェロイドは、また結合剤を含むことができる。好適な結合剤例えば低粘度の水溶性ポリマーは、製薬業の当業者にとり周知であろう。しかし、水溶性のヒドロキシ低級アルキルセルロース例えばヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。さらに(または別に)、スフェロイドは、水不溶性ポリマー特にアクリルポリマー、アクリルコポリマー、例えばメタクリル酸−エチルアクリレートコポリマー、またはエチルセルロースを含むことができる。
【0056】
スフェロイドは、好ましくは、水性媒体中でコントロールされた速度で鎮痛薬の放出を可能にする材料によってフィルムコーティングされる。フィルムコーティングは、他の成分と組み合わされて、上記で概説された生体外放出速度(1時間後12.5−42.5重量%の放出など)を達成するように選ばれる。
【0057】
フィルムコーティングは、一般に、水不溶性材料例えば(a)単独または脂肪族アルコールとの混合の何れかのワックス、(b)シェラックまたはゼイン、(c)水不溶性セルロース特にエチルセルロース、(d)ポリメタクリレートを含むだろう。
【0058】
好ましくは、フィルムコーティングは、水不溶性材料と水溶性材料との混合物からなる。水不溶性材料対水溶性材料の比は、他のファクターのなかで、要求される放出速度及び選択された材料の溶解特性により決定される。
【0059】
水溶性材料は、例えば、ポリビニルピロリドンまたは好ましくは水溶性セルロース特にヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
【0060】
本発明の或る好ましい態様では、徐放コーティングを構成する疎水性ポリマーは、製薬上許容されるアクリルポリマーであり、アクリル酸及びメタクリル酸コポリマー、メタクリル酸コポリマー、メチルメタクリレートコポリマー、エトキシエチルメタクリレート、シアノエチルメタクリレート、メチルメタクリレートコポリマー、メタクリル酸コポリマー、メチルメタクリレートコポリマー、メチルメタクリレートコポリマー、メチルメタクリレートコポリマー、メタクリル酸コポリマー、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、メタクリル酸コポリマー、メチルメタクリレートコポリマー、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミドコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(メタクリル酸)(無水物)、メチルメタクリレート、ポリメタクリレート、メチルメタクリレートコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート)コポリマー、ポリアクリルアミド、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリ(メタクリル酸無水物)、並びにグリシジルメタクリレートコポリマーを含むがこれらに限定されない。
【0061】
他の好ましい態様では、本発明の基体をコーティングするのに使用できる疎水性ポリマーは、疎水性セルロース性材料例えばエチルセルロースである。当業者は、他のアルキルセルロースポリマーを含む他のセルロース性ポリマーが、本発明の疎水性ポリマーコーティング中に含まれるエチルセルロースのすべてまたは一部を置換できることを理解するだろう。
【0062】
コーティングが疎水性ポリマーの水性分散物からなる本発明の態様では、疎水性ポリマーの水性分散物中に有効量の可塑剤を含ませることは、さらにフィルムの物理的性質を改善するだろう。例えば、エチルセルロースが比較的高いガラス転移温度を有しそして通常のコーティング条件下で可撓性のフィルムを形成しないため、コーティング材料と同じものを使用する前にエチルセルロースを可塑化する必要がある。一般に、コーティング溶液に含まれる可塑剤の量は、フィルム形成剤の濃度に基づくものであり、例えば、ほとんどは、しばしばフィルム形成剤の約1−約50重量%である。しかし、可塑剤の濃度は、特定のコーティング溶液及び適用の方法による注意深い実験によってのみ適切に決定できるに過ぎない。
【0063】
エチルセルロース用の好適な可塑剤の例は、水不溶性可塑剤例えばジブチルセバケート、ジエチルフタレート、トリエチルサイレート、トリブチルサイレート及びトリアセチンを含むが、他の水不溶性の可塑剤(例えばアセチル化モノグリセリド、フタレートエステル、ひまし油など)が使用されることが可能である。トリエチルサイレートが特に好ましい。
【0064】
本発明のアクリルポリマー用の好適な可塑剤の例は、クエン酸エステル、例えばクエン酸トリエチルNF XVI、クエン酸トリブチル、フタール酸ジブチル、そして恐らく1、2−プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、フタール酸ジエチル、ひまし油、及びトリアセチンを含むが、他の水不溶性の可塑剤(例えばアセチル化モノグリセリド、フタレートエステル、ひまし油など)が使用されることが可能である。クエン酸トリエチルが特に好ましい。
【0065】
本発明の処方物の徐放のプロフィルは、例えば、疎水性コーティングの厚さを変えること、使用される特定の疎水性材料を変えることまたは例えば異なるアクリル樹脂ラッカーの相対的な量を変更すること、可塑剤が添加される方法(例えば、徐放コーティングが疎水性ポリマーの水性分散物から由来するとき)を変更することにより、疎水性ポリマーに関する可塑剤の量を変えることにより、追加の成分または助剤を含むことにより、製造方法を変更することによりなどで変更できる。上述のように、非毒性NMDA受容体拮抗剤は、鎮痛薬を含む担体の任意のコーティングの外部に適用されるか、またはその内部に含まれて、非毒性NMDA受容体拮抗剤の即時放出をもたらす一方、同時に鎮痛薬の徐放をもたらす。
【0066】
治療上活性な剤をコーティングされた徐放スフェロイドまたはビーズは、例えば、鎮痛薬を水に溶解し次にWursterインサートを使用して基体上に溶液を噴霧することにより製造される。所望により、追加の成分は、また基体への鎮痛薬の結合を助ける及び/または溶液を着色するなどのためにビーズをコーティングする前に、添加される。例えば、着色料を有するかまたは有しないヒドロキシプロピルメチルセルロースなどを含む製品を溶液に添加し、そして溶液をビーズ上への適用前に(例えば約1時間)混合する。得られたコーティングされた基体、すなわちこの例ではビーズは、次いで所望によりバリヤ剤によりコーティングされて、疎水性の徐放コーティングから治療上活性な剤を分ける。好適なバリヤ剤の例は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースからなるものである。しかし、当業者にとり周知のすべてのフィルム形成剤が使用できる。バリヤ剤が最終製品の溶解速度に影響しないことが好ましい。
【0067】
本発明のコーティング溶液は、フィルム形成剤に加えて、可塑剤及び溶媒系(すなわち水)、着色料を含んで、優美さ及び製品の区別をもたらす。着色料は、疎水性ポリマーの水性分散物の代わりにまたはそれに加えて治療上活性な剤の溶液に添加できる。
【0068】
疎水性ポリマーの可塑化した水性分散物は、当業者にとり周知の任意の好適な噴霧装置を使用して噴霧することによって治療上活性な剤すなわち鎮痛薬からなる基体上に適用される。好ましい方法では、Wurster流動床システムが使用され、下から注入されるエアジェットが芯の材料を流動化しそして乾燥を行い、一方アクリルポリマーコーティングが噴霧される。該コーティングされた基体が水溶液例えば胃液に曝されるとき該治療上活性な剤の予定された徐放を得るのに充分な量の疎水性ポリマーの水性分散物が、治療上活性な剤の物理的特性、可塑剤の配合方法などを考慮に入れながら、好ましくは適用される。疎水性ポリマーをコーティングした後、フィルム形成剤のさらなるコーティングは、所望によりビーズに適用される。このコーティングは、もしあるならば、ビーズの凝集を実質的に減少させるために、提供される。
【0069】
次に、コーティングされたビーズは、治療上活性な剤の安定した放出速度を得るために硬化される。
【0070】
他の態様では、本発明の鎮痛組成物は、水性懸濁物である。水性懸濁物は、製薬上許容できる助剤、例えば沈澱防止剤例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、及び天然ガム例えばトラガントガム及びアラビアガム、分散または湿潤剤例えば天然のホスファチド及びレシチン、またはアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物例えばポリオキシエチレンステアレートまたはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物例えばヘプタデカエチルオキシセタノール、またはエチレンオキシドと脂肪酸及びヘキシトールから由来した部分エステルとの縮合生成物例えばポリオキシエチレンソルビトールモノオレエートまたはエチレンオキシドと脂肪酸及びヘキシトール無水物から由来する部分エステルとの縮合生成物例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートと混合した鎮痛薬及び非毒性NMDA受容体拮抗剤を含む。これらの水性懸濁物は、また1つ以上の保存料例えばエチル−またはn−プロピル−p−ヒドロキシベンゾエート、1つ以上の着色料、1つ以上の香料及び1つ以上の甘味料例えばスクロース、サッカリンまたはナトリウムシクロメートまたはカルシウムシクロメートを含むことができる。この水性懸濁物では、鎮痛薬は徐放形であり、そして非毒性NMDA受容体拮抗剤は即時放出形である。
【0071】
水の添加による水性懸濁物の製造に好適な分散可能な粉末及び顆粒は、分散または湿潤剤、沈澱防止剤及び1つ以上の保存料と混合した組成物を提供する。好適な分散または湿潤剤及び沈澱防止剤は、上述したものにより例示されている。追加の助剤、例えば甘味剤、香料、着色料も存在できる。シロップ及びエリキシルは、甘味剤例えばグリセロール、ソルビトールまたはスクロースと処方できる。これらの処方物は、また粘滑剤、保存料及び香料及び着色料を含むことができる。
【0072】
本発明の鎮痛組成物は、固体、液体、粉末、エリキシル、注射用溶液などとして処方できる。経口伝達に処方されるとき、本発明の医薬の組み合わせは、錠剤、液体、トローチ、ロゼンジ、即時溶解錠剤、水性または油性の懸濁物、分散可能な粉末を含むマルチ微粒子処方物、顆粒、担体スフェロイドまたはコーティングされた不活性ビーズ、エマルション、ハードまたはソフトカプセルまたはシロップまたはエリキシル、ミクロ粒子(例えば、ミクロカプセル、ミクロスフェアなど)、口内錠などの形である。鎮痛薬及び非毒性NMDA受容体拮抗剤は、当業者に周知の従来の助剤、すなわち経口投与に好適な製薬上許容できる有機または無機の物質と混合して使用できる。好適な製薬上許容できる物質は、水、塩溶液、アルコール、アラビアガム、植物油、ベンジルアルコール、ポリエチレングリコール、ゲレート、炭水化物例えばラクトース、アミロースまたは澱粉、ステアリン酸マグネシウム、タルク、珪酸、粘性のあるパラフィン、香油、脂肪酸モノグリセリド及びジグリセリド、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどを含むが、これらに限定されない。製薬組成物は、滅菌されそしてもし所望ならば補助剤例えば潤滑剤、保存料、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧緩衝液に影響する塩、着色料、香料及び/または芳香族物質などと混合できる。それらは、また所望ならば、他の活性剤、例えば他の鎮痛剤と組み合わされる。経口投与では、特に好適なのは、錠剤、糖衣錠、液体、ドロップ、座薬、またはカプセル、カプレット及びゲルカップである。経口用を目的としている組成物は、当業者に周知の任意の方法に従って製造できる。錠剤として製造されるとき、錠剤はコーティングされないか、またはそれらは美観のためにまたは活性成分の放出をさらに遅らせるために周知の技術によってコーティングされる。経口用の処方物は、また活性成分が不活性希釈剤と混合されるハードゼラチンカプセルとして提供できる。
【0073】
種々の変更が本明細書で開示された態様についてなされうることを理解するだろう。従って、上記の記述は、本発明を制限するものと考えてはならず、好ましい態様の単なる例示として考えるべきである。例えば、デキストロメトルファン以外のNMDA受容体拮抗剤は、本明細書で記載された鎮痛組成物で利用できる。当業者は、請求の範囲の範囲及び趣旨内で他の変更を構想することができるだろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無痛性を増強する量の即時放出形の少なくとも1つの非毒性N−メチル−D−アスパルテート受容体拮抗剤と組み合わされた徐放形の少なくとも1つの鎮痛薬からなることを特徴とする鎮痛組成物。
【請求項2】
非毒性NMDA受容体拮抗剤が、デキストロメトルファン、デキストルファン、メマンチン、アマンチジン、d−メタドン及びこれらの製薬上許容できる塩からなる群から選ばれる少なくとも一員である請求項1の鎮痛組成物。
【請求項3】
非毒性NMDA受容体拮抗剤が、即時放出担体中に存在する請求項1の鎮痛組成物。
【請求項4】
鎮痛薬が、非麻酔性鎮痛薬、コールタール鎮痛薬、非ステロイド性抗炎症薬、ガバペンチン、物質P拮抗剤、カプサイシン、カプサイシノイド及びシクロオキシゲナーゼ−II(COX II)阻害剤から本質的になる群から選ばれる請求項1の鎮痛組成物。
【請求項5】
鎮痛薬対非毒性NMDA受容体拮抗剤の重量比が、約2:1−約1:10に及ぶ請求項1の鎮痛組成物。
【請求項6】
鎮痛薬対非毒性NMDA受容体拮抗剤の重量比が、約1:1−約1:5に及ぶ請求項1の鎮痛組成物。
【請求項7】
鎮痛薬が鎮痛に有効な量の少なくとも1つのオピオイド鎮痛薬であり、そして鎮痛組成物がオピオイド拮抗剤を実質的に含まない請求項1の鎮痛組成物。
【請求項8】
オピオイド鎮痛薬が、アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルホリン、ベンジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、デソモルヒネ、デキシトロモラミド、デゾシン、ジアムプロミド、ジアモルヒネ、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノオキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアムブテン、ジオキサフェチル ブチレート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアムブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペンチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メタドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルセイン、ニコモルヒネ、ノルレボファノール、ノルミタドン、ナロルフィン、ナルブフィン、ノルモルヒネ、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルホン、パパベレツーム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾジン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロポキシフェン、スフェンタニル、チリジン、トラマドール及びそれらの製薬上許容できる塩からなる群から選ばれる少なくとも一員である請求項7の鎮痛組成物。
【請求項9】
オピオイド鎮痛薬が、コデイン、ジヒドロコデイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、レボルファノール、メペリジン、メタドン、モルヒネ、オキシコドン、オキシモルホン、プロポキシフェン及びそれらの製薬上許容できる塩からなる群から選ばれる少なくとも一員である請求項7の鎮痛組成物。
【請求項10】
非毒性NMDA受容体拮抗剤が、デキストロメトルファン、デキシトロファン、メマンチン、アマンチジン、d−メタドン及びそれらの製薬上許容できる塩からなる群から選ばれる少なくとも一員である請求項8の鎮痛組成物。
【請求項11】
徐放形が、親水性ポリマー、疎水性ポリマー、長鎖炭化水素、ポリアルキレングリコール、高級脂肪族アルコール、アクリル樹脂及びそれらの混合物からなる群から選ばれる基本物質からなる徐放担体である請求項1の鎮痛組成物。
【請求項12】
非毒性NMDA受容体拮抗剤が、徐放担体の外面に適用される請求項11の鎮痛組成物。
【請求項13】
徐放形が、鎮痛薬の放出をコントロールするコーティングを有する基本物質からなる請求項1の鎮痛組成物。
【請求項14】
コーティングが非毒性NMDA受容体拮抗剤を含む請求項13の鎮痛組成物。
【請求項15】
液状投与形である請求項1の鎮痛組成物。
【請求項16】
注射可能な投与形である請求項15の鎮痛組成物。
【請求項17】
オピオイド鎮痛薬対非毒性NMDA受容体拮抗剤の重量比が約1:1である請求項7の鎮痛組成物。
【請求項18】
オピオイド鎮痛薬の1日あたりの投与量が、体重70kgあたり約1mgから約800mgであり、そして非毒性NMDA受容体拮抗剤の1日あたりの投与量が体重70kgあたり約10mgから約750mgである請求項7の鎮痛組成物。
【請求項19】
オピオイド鎮痛薬の1日あたりの投与量が、体重70kgあたり約10mgから約500mgであり、そして非毒性NMDA受容体拮抗剤の1日あたりの投与量が体重70kgあたり約30mgから約500mgである請求項7の鎮痛組成物。
【請求項20】
オピオイド鎮痛薬が、体重70kgあたり約100μgから約6mgの1日あたりの投与量でフェンタニル及びスフェンタニルから群から選ばれ、そして非毒性NMDA受容体拮抗剤の1日あたりの投与量が体重70kgあたり約10mgから約750mgである請求項7の鎮痛組成物。
【請求項21】
鎮痛に有効な量の徐放形のコデイン、ジヒドロコデイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、レボルファノール、メペリジン、メタドン、モルヒネ、オキシコドン、オキシモルホン、プロポキシフェン、トラマドール及びそれらの製薬上許容できる塩からなる群から選ばれる少なくとも1つのオピオイド鎮痛薬、並びにオピオイドの無痛性を増強する量の即時放出形のデキストロメトルファンからなり、そして鎮痛組成物がオピオイド拮抗剤を実質的に含まないことを特徴とする鎮痛組成物。
【請求項22】
デキストロメトルファンが即時放出担体中に存在する請求項21の鎮痛組成物。
【請求項23】
徐放形が、親水性ポリマー、疎水性ポリマー、長鎖炭化水素、ポリアルキレングリコール、高級脂肪族アルコール、アクリル樹脂及びそれらの混合物からなる群から選ばれる基本物質からなる徐放担体である請求項21の鎮痛組成物。
【請求項24】
デキストロメトルファンが、徐放担体の外面に適用される請求項23の鎮痛組成物。
【請求項25】
オピオイド鎮痛薬対非毒性NMDA受容体拮抗剤の重量比が、約2:1−約1:10に及ぶ請求項21の鎮痛組成物。
【請求項26】
オピオイド鎮痛薬対非毒性NMDA受容体拮抗剤の重量比が、約1:1−約1:5に及ぶ請求項21の鎮痛組成物。
【請求項27】
オピオイド鎮痛薬対デキストロメトルファンの重量比が約1:1である請求項21の鎮痛組成物。
【請求項28】
オピオイド鎮痛薬の1日あたりの投与量が、体重70kgあたり約1mgから約800mgであり、そしてデキストロメトルファンの1日あたりの投与量が体重70kgあたり約10mgから約750mgである請求項21の鎮痛組成物。
【請求項29】
オピオイド鎮痛薬の1日あたりの投与量が、体重70kgあたり約10mgから約500mgであり、そしてデキストロメトルファンの1日あたりの投与量が体重70kgあたり約30mgから約500mgである請求項21の鎮痛組成物。
【請求項30】
無痛性を増強する量の即時放出形の少なくとも1つの非毒性N−メチル−D−アスパルテート受容体拮抗剤と組み合わされた徐放形の少なくとも1つの鎮痛薬から本質的になることを特徴とする鎮痛組成物。
【請求項31】
非毒性NMDA受容体拮抗剤が、デキストロメトルファン、デキストルファン、メマンチン、アマンチジン、d−メタドン及びこれらの製薬上許容できる塩からなる群から選ばれる少なくとも一員である請求項30の鎮痛組成物。
【請求項32】
非毒性NMDA受容体拮抗剤が、即時放出担体中に存在する請求項30の鎮痛組成物。
【請求項33】
鎮痛薬が、非麻酔性鎮痛薬、コールタール鎮痛薬、非ステロイド性抗炎症薬、ガバペンチン、物質P拮抗剤、カプサイシン、カプサイシノイド及びシクロオキシゲナーゼ−II(COX II)阻害剤から本質的になる群から選ばれる請求項30の鎮痛組成物。
【請求項34】
鎮痛薬対非毒性NMDA受容体拮抗剤の重量比が、約2:1−約1:10に及ぶ請求項30の鎮痛組成物。
【請求項35】
鎮痛薬対非毒性NMDA受容体拮抗剤の重量比が、約1:1−約1:5に及ぶ請求項30の鎮痛組成物。
【請求項36】
鎮痛薬対非毒性NMDA受容体拮抗剤の重量比が、約1:1である請求項30の鎮痛組成物。
【請求項37】
鎮痛薬が鎮痛に有効な量の少なくとも1つのオピオイド鎮痛薬であり、そして鎮痛組成物がオピオイド拮抗剤を実質的に含まない請求項30の鎮痛組成物。
【請求項38】
オピオイド鎮痛薬が、アルフェンタニル、アリルプロジン、アルファプロジン、アニレリジン、ベンジルモルホリン、ベンジトラミド、ブプレノルフィン、ブトルファノール、クロニタゼン、コデイン、デソモルヒネ、デキシトロモラミド、デゾシン、ジアムプロミド、ジアモルヒネ、ジヒドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、ジメノオキサドール、ジメフェプタノール、ジメチルチアムブテン、ジオキサフェチル ブチレート、ジピパノン、エプタゾシン、エトヘプタジン、エチルメチルチアムブテン、エチルモルヒネ、エトニタゼン、フェンタニル、ヘロイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ヒドロキシペンチジン、イソメタドン、ケトベミドン、レボルファノール、レボフェナシルモルファン、ロフェンタニル、メペリジン、メプタジノール、メタゾシン、メタドン、メトポン、モルヒネ、ミロフィン、ナルセイン、ニコモルヒネ、ノルレボファノール、ノルミタドン、ナロルフィン、ナルブフィン、ノルモルヒネ、ノルピパノン、アヘン、オキシコドン、オキシモルホン、パパベレツーム、ペンタゾシン、フェナドキソン、フェノモルファン、フェナゾジン、フェノペリジン、ピミノジン、ピリトラミド、プロフェプタジン、プロメドール、プロペリジン、プロポキシフェン、スフェンタニル、チリジン、トラマドール及びそれらの製薬上許容できる塩からなる群から選ばれる少なくとも一員である請求項37の鎮痛組成物。
【請求項39】
オピオイド鎮痛薬が、コデイン、ジヒドロコデイン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、レボルファノール、メペリジン、メタドン、モルヒネ、オキシコドン、オキシモルホン、プロポキシフェン及びそれらの製薬上許容できる塩からなる群から選ばれる少なくとも一員である請求項37の鎮痛組成物。
【請求項40】
非毒性NMDA受容体拮抗剤が、デキストロメトルファン、デキシトロファン、メマンチン、アマンチジン、d−メタドン及びそれらの製薬上許容できる塩からなる群から選ばれる少なくとも一員である請求項37の鎮痛組成物。
【請求項41】
徐放形が、親水性ポリマー、疎水性ポリマー、長鎖炭化水素、ポリアルキレングリコール、高級脂肪族アルコール、アクリル樹脂及びそれらの混合物からなる群から選ばれる基本物質からなる徐放担体である請求項30の鎮痛組成物。
【請求項42】
非毒性NMDA受容体拮抗剤が、徐放担体の外面に適用される請求項41の鎮痛組成物。
【請求項43】
徐放形が、鎮痛薬の放出をコントロールするコーティングを有する基本物質からなる請求項30の鎮痛組成物。
【請求項44】
コーティングが非毒性NMDA受容体拮抗剤を含む請求項43の鎮痛組成物。
【請求項45】
液状投与形である請求項30の鎮痛組成物。
【請求項46】
注射可能な投与形である請求項45の鎮痛組成物。
【請求項47】
オピオイド鎮痛薬対非毒性NMDA受容体拮抗剤の重量比が、約2:1−約1:10に及ぶ請求項37の鎮痛組成物。
【請求項48】
オピオイド鎮痛薬対非毒性NMDA受容体拮抗剤の重量比が、約1:1−約1:5に及ぶ請求項37の鎮痛組成物。
【請求項49】
オピオイド鎮痛薬対デキストロメトルファンの重量比が約1:1である請求項21の鎮痛組成物。

【公表番号】特表2006−500395(P2006−500395A)
【公表日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−534732(P2004−534732)
【出願日】平成15年9月8日(2003.9.8)
【国際出願番号】PCT/US2003/028042
【国際公開番号】WO2004/022002
【国際公開日】平成16年3月18日(2004.3.18)
【出願人】(503022981)エンド ファーマシューティカルズ インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】