説明

緊急情報受信システム、車載装置及びカーナビゲーション装置

【課題】緊急地震速報等の緊急情報を逃すことなく車両の搭乗者に通知し、搭乗者の安全性を向上させる緊急情報受信システムを提供することである。
【解決手段】緊急地震速報を含む情報を受信可能な携帯端末102と、車両の乗員に対して表示又は音声によって前記情報を提供する車載装置107とを備える緊急情報受信システムであって、前記携帯端末102は、前記情報を制御する制御手段104と、前記情報を当該携帯端末102から前記車載装置107へ送信する第1の接続手段105とを有し、前記車載装置107は、前記携帯端末102から前記情報を受信する第2の接続手段108と、前記情報を表示又は音声により出力する出力手段110とを有し、前記緊急地震速報を受信したときは、前記携帯端末102は前記車載装置107へ当該緊急地震速報を送信し、前記出力手段110にて出力することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緊急警報放送や緊急地震速報等の緊急情報を受信する緊急情報受信システム、車載装置及びカーナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、緊急警報放送では、災害発生時等にデジタル放送等の放送波を用いることにより、当該災害に係る情報が視聴者等に通知される。従って、最近は、この緊急警報放送を受信可能なデジタル放送受信装置を家庭用として設置するだけでなく、車両へ搭載する傾向が始まっている。
【0003】
例えば、特許文献1では、走行時に緊急警報放送を受信した場合は放送を記録し、停車時に記録した内容を再生する車載型映像音響装置が提案されている。
【0004】
また、特許文献2では、モニタが複数ある場合に運転手用モニタと他のモニタを区別し、走行中であっても後席モニタであれば緊急警報放送を再生する車載用映像装置が提案されている。
【0005】
また、地震の初期微動より判断した震度が大きい場合には、テレビやラジオ、インターネット、携帯電話等の各種通信媒体で伝送する緊急地震速報の一般向けの提供開始が2007年10月1日から開始される。
【0006】
【特許文献1】特開2003−324361号公報
【特許文献2】特開2007−201590号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記緊急警報放送はテレビ放送に緊急警報信号(EWS:Emergency Warning Signal)を割り込ませており、テレビ受信機で信号を解析することにより緊急警報放送の有無を判別することができる。テレビ受信機では緊急警報放送を検知した場合、テレビの画面出力を自動起動させ、視聴者に緊急情報を知らせることが可能である。
【0008】
しかしながら、緊急地震速報の場合、放送波に対する信号操作が行われないため、特許文献1、2に記載の技術では、受信機で放送波を解析しても緊急地震速報を検知することができず、車両の搭乗者に地震による災害に対する注意を喚起することが難しいという問題点があった。
【0009】
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、緊急地震速報等の緊急情報を逃すことなく車両の搭乗者に通知し、搭乗者の安全性を向上させる緊急情報受信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明では、緊急地震速報を含む情報を受信可能な携帯端末と、車両の乗員に対して表示又は音声によって前記情報を提供する車載装置とを備える緊急情報受信システムであって、前記携帯端末は、前記情報を制御する制御手段と、前記情報を当該携帯端末から前記車載装置へ送信する第1の接続手段とを有し、前記車載装置は、前記携帯端末から前記情報を受信する第2の接続手段と、前記情報を表示又は音声により出力する出力手段とを有し、前記緊急地震速報を受信したときは、前記携帯端末は前記車載装置へ当該緊急地震速報を送信し、前記出力手段にて出力する緊急情報受信システムが提供される。
【0011】
更に、前記車載装置が、車両の位置や速度の情報を取得する車両状況取得手段と、前記出力手段における表示又は音声出力を制御する出力制御手段とを有し、前記出力制御手段は、前記車両状況取得手段より取得した車両状況に応じて前記緊急地震速報の出力を制御する緊急情報受信システムが提供される。
【0012】
このように、緊急地震速報を受信する機能を持たない車載装置であっても、近距離で接続された携帯端末が受信した緊急地震速報を表示して出力することが可能となり、車両の搭乗者の安全性を向上させることが可能となる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、緊急地震速報等の緊急情報を漏れなく車両の搭乗者に通知し、搭乗者の安全性を高める緊急情報受信システムを提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態になる緊急情報受信システムの概略構成図である。
【0016】
緊急情報受信システムは、緊急情報を携帯端末へ通知する送信機100、車両101、外部と通信可能な携帯端末102、上記携帯端末102のアンテナ103、106、上記携帯端末102の制御手段104、車載装置107、上記携帯端末102と上記車載装置107とを接続する接続手段105、上記車載装置107における上記携帯端末107との接続手段108、上記車載装置107のアンテナ109及び出力手段110を備えて構成される。
【0017】
送信機100は、例えば、PHS(Personal Handy-phone System)、PDC(Personal Digital Cellular)、GSM(Global System for Mobile Communications)、CDMA(Code Division Multiple Access)、W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、CDMA-2000、DSRC(Dedicated Short Range Communication)、WiMax(Worldwide Interoperability for Microwave Access)等の通信方式を少なくとも一つは有する通信の送信機、又は、アナログテレビ放送送信機、地上波デジタル放送送信機、BSデジタル放送送信機、FM・AMラジオ等の各種放送の送信機である。
【0018】
携帯端末102は、上記送信機100と接続可能な通信方式を有し、例えば、携帯電話、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistance)、PND(Personal Navigation Device)等である。
【0019】
制御手段104は、制御処理を実行する。アンテナ103、106は、上記携帯端末102に備えられ、上記送信機100との間で通信に用いる送受信用のアンテナ103と、上記車載装置107との間で通信に用いられる送受信用のアンテナ106とから構成される。
【0020】
接続手段105、108は、例えば、短距離無線で通信を行なうWiFi(802.11a/b/g)、Bluetooth、Wireless USB、IrDA(Infrared Data Association)等の通信方式を用いる。また、有線でUSBのようなシリアル接続、IEEE 802.3、IEEE1394、MOST(Media Oriented Systems Transport)等のLAN接続でも良い。
【0021】
車載装置107は、例えば、カーナビゲーション装置やCPU等の演算装置やメモリなどの記憶装置を持つ車載ユニットであっても良い。
【0022】
アンテナ109は、上記車載装置107に備えられ、上記携帯端末102との通信に用いる送受信用のアンテナである。
【0023】
出力手段110は、例えば、映像出力としての前記運転席ディスプレイや後席ディスプレイ等であり、音声出力としてのスピーカー、イヤホンジャックやBluetooth接続ヘッドフォン等である。
【0024】
以下に、緊急情報受信システムを実施例に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0025】
図2は、実施例1における緊急情報受信システムの概略構成図である。図2では、図1に示す装置と同様の装置については同じ符号を付している。ここでは、図1と異なる部分について説明する。図2における緊急情報受信システムでは、車載センサ等により車両状況を取得する車両状況取得手段201、及び、車両状況によって出力を制御する制御手段202が、図1の緊急情報受信システムに追加されている。
【0026】
車両状況取得手段201は、車載カメラの映像、この映像を用いて処理中の画像認識結果、車速パルスによる車両速度、ステアリングの傾から検出される陀角情報、ブレーキ制御で用いるABSセンサ、タイヤ圧力センサ、車両と障害物の距離を計測するマイクロ波センサ等の各種センサの情報、又は、これらの各種センサの情報から判定した状態を保持し、随時更新する電子制御ユニットやナビゲーション等である。制御手段202は、制御処理を実行する。
【0027】
図3は、図2に示す緊急情報受信システムにおいて車両が走行時に緊急地震速報を受信した場合の動作説明図である。
【0028】
携帯端末102は、送信機100から送信される緊急地震速報をアンテナ103で受信し(ステップS300)、制御手段104により接続手段105を介して緊急地震速報を車載端末107へ通知する(ステップS301)。車載端末107は、携帯端末102からの緊急地震速報を、接続手段108を介して受信し(ステップS302)、出力手段110によりこの緊急地震速報を表示及び音声出力する(ステップS303)。次に、制御手段202は車両状況取得手段201から車両の状況を取得し(ステップS304)、取得した情報から車両が走行中か停車中かを判定し、停車中の場合はそのまま終了し(ステップS305)、走行中の場合は運転手に対して停車もしくは減速することを指示する表示、又は、音声出力を行い終了する(ステップS306)。
【0029】
上記の図3では、運転手に対して車両の減速を指示したが、同乗者に対してシートベルトの装着を指示したり、直近で予想される地震のショックに対する姿勢をとるように指示しても良い。また、地震による衝撃に備えて運転手のシートベルトを締めたり、ヘッドレストの位置を変更するなどの操作を行なってもよい。
【0030】
このように、緊急地震速報を受信する機能がない車載装置であっても、近距離で接続された携帯端末が受信した緊急地震速報を表示して出力することが可能となり、車両の搭乗者の安全性を向上させることが可能になる。また、車両状況に応じて出力する情報を付加することにより、緊急地震速報を受けてから必要な処理を明示し、運転者が混乱することを防ぐことが可能になる。
【実施例2】
【0031】
図4は、実施例2における緊急情報受信システムの概略構成図である。なお、図1、2に示す装置と同様の装置については同じ符号を付している。ここでは、実施例1と異なる部分について説明する。実施例2では、緊急情報を車載装置107でアンテナ404を介して受信し、車両には、車載カメラ400、401、各種センサによる情報を記録する記録手段402及び緊急情報を受信する受信手段403が搭載されている。車載カメラ400、401は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)やCCD(Charge Coupled Device)方式の可視光カメラや夜間でも撮像可能な赤外線方式のカメラである。
【0032】
記録手段402は、HDD等の大容量記憶装置やフラッシュメモリカード等の書き換え可能な記憶装置等である。
【0033】
受信手段403は、アナログテレビ放送受信機、地上デジタル放送受信機、BSデジタル放送受信機、FMラジオ受信機等の各種放送受信機、また、W-CDMA方式等による携帯電話等の通信端末である。
【0034】
車載装置107では、送信機100から送信される緊急警報放又は緊急地震速報等の緊急情報をアンテナ404及び受信手段403で受信したときは、制御手段202により、車両状況取得手段201で取得した各種車載センサによる車両の情報及び車載カメラ400、401による撮像情報が記録手段402に記録される。また、既に記録中であった場合は、前記緊急情報の受信時刻を記録手段402に上記情報と同様に記録しておく。
【0035】
このように、車両状況取得手段201で取得した各種車載センサによる車両の情報及び車載カメラ400、401による撮像情報を車両周囲の情報として記録することにより、緊急地震速報のように数秒後に地震が発生することが予想される場合、事故発生状況などを正確に記録することが可能になる。
【実施例3】
【0036】
図5は、実施例3における緊急情報受信システムの概略構成図である。実施例3に示す緊急情報受信システムは、緊急地震速報の受信に伴い探索した避難地域への経路を携帯端末へ通知するシステムである。なお、図1、2、4に示す装置と同様の装置については同じ符号を付している。ここでは、実施例1、2と異なる部分について説明する。
【0037】
図5に示す車両には、車載装置107に備えられ、避難場所を予め保持した保持手段500、情報の入力が可能な携帯端末501、携帯端末501に入力された情報を保持可能な保持手段502が搭載されている。
【0038】
保持手段500は、HDD等の大容量記憶装置やフラッシュメモリカード等の書き換え可能な記憶装置であり、予め地図情報や避難場所を保持している。
【0039】
携帯端末501は、PDA(Personal Digital Assistants)であり、画像表示機能付きリモコンや携帯電話、簡易タイプのポータブル型カーナビゲーションであるPND(Personal Navigation Device)でも良い。
【0040】
保持手段502は、HDD等の大容量記憶装置やフラッシュメモリカード等の書き換え可能な記憶装置である。
車載装置107は、送信機100からの緊急警報放送又は緊急地震速報等の緊急情報をアンテナ404および受信手段403で受信し、これを受けて制御手段202は保持手段500から最寄の広域避難地域を検索し、経路情報を取得する。次に取得した経路情報を接続手段108とアンテナ109を経て、携帯端末501へ伝送する。経路情報を受信した携帯端末501は、この経路情報を保持手段502へ記録し保持する。
【0041】
実施例3では、携帯端末501として広域通信機能が無いPDAや通信機能を持つ携帯電話でも良い。予め、付近の地図情報を保持している場合は経路情報だけ伝送しても良い。また、地図表示などに対応していない場合は経路を示す地図を画像情報として伝送しても良い。また、PNDのように避難地域情報や地図検索機能を予め持つ端末の場合は緊急情報のみを通知しても良い。車載装置107は、カーナビゲーションでもよい。
【0042】
このように、最寄の避難場所への経路情報を車載装置から携帯端末へ伝送し、例えば、車両の搭乗者が歩行で移動する場合の利便性を向上させることが可能になる。
【実施例4】
【0043】
図6は、実施例4における緊急情報受信システムの概略構成図である。実施例4に示す緊急情報受信システムは、緊急地震速報の受信に伴い車両の現在地をサーバへ登録するシステムである。なお、図1、2、4、5に示す装置と同様の装置については同じ符号を付している。ここでは、実施例1、2、3と異なる部分について説明する。
【0044】
図6に示す緊急情報受信システムには、車載装置107に備えられ、車外のネットワークと通信する通信手段601、車両101に備えられたアンテナ602、ネットワーク604に接続された通信基地局603及びサーバ605が備えられている。
【0045】
通信手段601は、例えば、PHS(Personal Handy-phone System)、PDC(Personal Digital Cellular)、GSM(Global System for Mobile Communications)、CDMA(Code Division Multiple Access)、W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、CDMA-2000、DSRC(Dedicated Short Range Communication)、WiMax(Worldwide Interoperability for Microwave Access)等の通信方式を用いた通信装置である。
【0046】
通信基地局603は、通信手段601と通信可能でネットワークへ接続された通信基地局である。ネットワーク604は、例えば、企業などのプライベートネットワークやインターネットである。サーバ605は、例えば、インターネット上のWebページを表示するWebサーバやEメールを受信するメールサーバ等である。
【0047】
車載装置107は、送信機100からの緊急警報放送ならびに緊急地震速報等の緊急情報をアンテナ404および受信手段403で受信し、これを受けて制御手段202は、通信手段601からアンテナ602を経由し、更に、通信基地局603からネットワーク604を経由してサーバ605と接続する。次に、車両101の位置情報をサーバ605に記録する。
【0048】
このように、地震発生前又は発生直後における車両101の位置を記録することが可能となり、他のユーザはサーバ605を参照することにより、車両101の地震発生時に震源との距離等を外部から確認することができる。
【0049】
また、車載装置107は、送信機100からの緊急警報放送や緊急地震速報等の緊急情報をアンテナ404および受信手段403で受信し、これを受けて制御手段202は通信手段601からアンテナ602を経由し、通信基地局603からネットワーク604に接続する。次に、この緊急情報の補足説明及び関連情報等を取得する。ここで、アクセスするネットワーク604は、上記緊急情報に含まれるURLやメールアドレス等の情報から判別される。
【0050】
実施例4では、サーバ605をネットワーク上のサーバとしたが、設置場所は自宅でもよい。また、通信手段601を車載装置107に内蔵したが、外部との通信機能を有する携帯端末を用いてもよい。
【0051】
このように、緊急情報の取得と共に自分の車両の位置をサーバに記録し、大規模災害の発生で連絡が不可能となった場合に、最終的に連絡可能であった地点と時刻を他者に通知することが可能となる。また、緊急情報の取得と共に通信手段を用いてネットワーク接続し、追加情報や関連情報を取得することが可能になる。
【実施例5】
【0052】
図7は、実施例5における緊急情報受信システムの概略構成図である。車載装置107が緊急情報を受信したとき、緊急時モードのUI(ユーザインタフェース)に切り替わったときの出力手段111の画面構成例を示している。なお、図1、2、4、5、6に示す装置と同様の装置については同じ符号を付している。ここでは、実施例1、2、3、4と異なる部分について説明する。
【0053】
車載装置107には、出力画面を制御する制御手段700が備えられ、緊急情報を受信したときに、出力画面701を緊急時モードの画面に変更する。このときの出力画面701は、例えば、図7に示すように、メッセージ表示画面702、入力ボタン表示画面703及び地図情報の表示画面704から構成される。制御手段700は、制御処理を実行する。
【0054】
出力画面701は、ユーザに地図等の情報を表示し、表示方式としてはブラウン管、液晶やプラズマや有機EL(electroluminescence)などのディスプレイパネル、電源停止後も映像が残る電子ペーパー、投射方式、オーバーヘッドディスプレイなどが考えられる。またタッチパネルなどの入力機能を有していても良い。
【0055】
車載装置107が緊急警報放送ならびに緊急地震速報等の緊急情報をアンテナ404および受信手段403で受信した後、制御手段700は、出力手段111の出力画面701を構成する入力ボタン表示画面703に示すような緊急時に必要なメニューに変更する。また、メッセージ表示画面702のように受信した緊急情報の種類や震源位置、発生予想時刻、発生した時刻などを表示する。また、地図情報の表示画面704では自分の車両の位置と避難場所及び避難経路を表示する。
【0056】
図8は、実施例5における画面構成の一例を示す図である。緊急時UIを解除する場合の画面構成例を示している。緊急警報放送のように終了信号が放送される場合や、地上デジタル放送の伝送制御データであるTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)信号に含まれる緊急警報放送フラグが終了を示す場合は、車載装置の表示画面は緊急時UIから通常時UIに切り替わる。その場合、図8のポップアップ801に示すようにユーザに問い合わせが行われる。但し、予め、ユーザが終了を設定して保持している場合はユーザへの問い合わせは行なわれない。
【0057】
実施例5では、緊急時UIで表示するメニューとして、現在位置のサーバへの通知、最寄の避難場所の探索、遭難信号の発信、通行不能道路の通知等が挙げられる。
【0058】
また、実施例5では、緊急時UIから通常時UIへ変更する契機を、放送波に含まれる終了信号の受信としたが、緊急時警報放送は再開される可能性もあるので、終了時から90秒程度は待機してから運転手に終了を問い合わせても良い。更に、緊急時UI設定から10分間などの時間による制限でも良い。
【0059】
実施例5によれば、通常時は選択するために煩雑な操作が必要な項目を、緊急時UIとして表示することにより、運転手の利便性が向上する。また、緊急情報の終了時にUI変更を問い合わせることにより、運転手の判断により継続して利用を希望することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施形態になる緊急情報受信システムの概略構成図である。
【図2】実施例1における緊急情報受信システムの概略構成図である。
【図3】実施例1の動作説明図である。
【図4】実施例2における緊急情報受信システムの概略構成図である。
【図5】実施例3における緊急情報受信システムの概略構成図である。
【図6】実施例4における緊急情報受信システムの概略構成図である。
【図7】実施例5における緊急情報受信システムの概略構成図である。
【図8】実施例5における画面構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0061】
100…送信機、101…車両、102…携帯端末、103…アンテナ、104…制御手段、105…接続手段、106…アンテナ、107…車載装置、108…接続手段、109…アンテナ、110…制御手段、111…出力手段、201…車両状況取得手段、202…制御手段、400…車載カメラ、402…記録手段、403…受信手段、404…アンテナ、500…保持手段、501…携帯端末、502…保持手段、601…通信手段、602…アンテナ、603…通信基地局、604…ネットワーク、605…サーバ、700…制御手段、701…出力画面、702…メッセージ表示画面、703…入力ボタン表示画面、704…地図情報の表示画面、801…通知。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
緊急地震速報を含む情報を受信可能な携帯端末と、
車両の搭乗員に対して表示又は音声によって前記情報を提供する車載装置とを備える緊急情報受信システムであって、
前記携帯端末は、前記情報を制御する制御手段と、
前記情報を当該携帯端末から前記車載装置へ送信する第1の接続手段とを有し、
前記車載装置は、前記携帯端末から前記情報を受信する第2の接続手段と、
前記情報を表示又は音声により出力する出力手段とを有し、
前記緊急地震速報を受信したときは、前記携帯端末は前記車載装置へ当該緊急地震速報を送信し、前記出力手段にて出力する
ことを特徴とする緊急情報受信システム。
【請求項2】
請求項1記載に緊急情報受信システムにおいて、
前記車載装置は、車両の位置や速度の情報を取得する車両状況取得手段と、
前記出力手段における表示又は音声出力を制御する出力制御手段とを有し、
前記出力制御手段は、前記車両状況取得手段より取得した車両状況に応じて前記緊急地震速報の出力を制御する
ことを特徴とした緊急情報受信システム。
【請求項3】
緊急警報放送及び緊急地震速報からなる緊急情報のうち、少なくとも一つの前記緊急情報を受信可能な車載装置であって、
車両に搭載されたセンサにより取得した車両情報を記録し、保持する走行履歴保持手段を有し、
前記緊急情報を受信したとき、前記走行履歴保持手段により前記車両情報を記録する
ことを特徴とする車載装置。
【請求項4】
請求項3に記載の車載装置において、
無線によって外部ネットワークへの接続可能な通信手段を有し、
前記緊急情報を受信したときは、前記通信手段により外部ネットワークへ接続し、少なくとも前記車載装置を備える車両の位置情報を、前記外部ネットワークに接続されるサーバに保存する
ことを特徴とする車載装置
【請求項5】
請求項4に記載の車載装置において、
前記緊急情報を受信したときは、前記通信手段により、外部ネットワークへ接続して前記緊急情報に関する情報を取得する
ことを特徴とする車載装置。
【請求項6】
請求項3ないし5のいずれか1項に記載の車載装置において、
運転手へ表示する表示装置と、前記表示装置の画面を切り替える制御手段とを有し、
前記緊急情報を受信したときは、前記制御手段は緊急時に使用頻度の高い操作を表示する画面へ変更する
ことを特徴とする車載装置。
【請求項7】
請求項6に記載の車載装置において、
前記制御手段は、緊急時に使用頻度の高い操作を表示する画面を表示した状態で前記緊急情報の終了情報を受信したときは、通常時の画面を表示するか否か車両の搭乗者に対し質問する画面を表示する
ことを特徴とする車載装置。
【請求項8】
請求項3ないし7のいずれか1項に記載の車載装置において、
広域避難場所の位置情報を予め保持した保持手段と、
携帯端末へ情報を伝送可能な通信手段とを有し、
前記緊急情報を受信したときは、前記保持手段に保持された最寄の広域避難場所を探索し、探索結果に基づいた前記最寄の広域避難場所への経路情報を、前記通信手段を介して携帯端末に転送する
ことを特徴とする車載装置。
【請求項9】
請求項3ないし8のいずれか1項に記載の車載装置はカーナビゲーション装置である
ことを特徴とするカーナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−130836(P2009−130836A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−306166(P2007−306166)
【出願日】平成19年11月27日(2007.11.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】