説明

縮合1,2,4−トリアゾールの薬学的使用

縮合1,2,4−トリアゾールの11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼタイプ1(11βHSD1)の活性を調節するための使用及び前記化合物の医薬組成物としての使用を記載する。新規な縮合1,2,4−トリアゾール類、治療におけるその使用、前記化合物を含む医薬組成物及び医薬品の製造におけるその使用も記載する。本発明の化合物は11βHSD1の活性のモジュレータ、より具体的には阻害剤であり、活性グルココルチコイドの細胞内濃度が低いことが望ましい様々な医学的疾患の治療、防止及び/または予防において有用であり得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼタイプ1(11βHSD1)の活性を調節することが望ましい疾患を治療するための縮合1,2,4−トリアゾール及び前記化合物を含む医薬組成物の使用に関する。
【0002】
本発明はまた、新規な縮合1,2,4−トリアゾール、治療におけるその使用、前記化合物を含む医薬組成物、医薬品の製造における前記化合物の使用及び前記化合物の投与を含む治療方法に関する。本発明の化合物は11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼタイプ1(11βHSD1)の活性を調節し、よって前記調節が有効である疾患、例えば代謝症候群の治療において有用である。
【背景技術】
【0003】
代謝症候群は重大な世界的な健康問題である。米国での成人人口の有病率は現在約25%と推定され、米国だけでなく世界中で増え続けている。代謝症候群は、心血管疾患の罹患率及び死亡率の増加につながるインスリン抵抗性、異脂肪血症、肥満及び高血圧症の併発により特徴づけられる。代謝症候群を有するヒトでは、明白な2型糖尿病を発症する危険が高く、2型糖尿病の有病率も段階的に上昇している。
【0004】
2型糖尿病では肥満及び異脂肪血症もかなり優勢であり、2型糖尿病患者の約70%が更に心血管疾患の高い死亡率につながる高血圧症も患っている。
【0005】
臨床現場では、グルココルチコイドが代謝症候群及び2型糖尿病の主要な特徴のすべてを誘発し得ることは長年公知であった。
【0006】
11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼタイプ1(11βHSD1)は、主に肝臓及び脂肪組織のみならず、例えば骨格筋、骨、膵臓、内皮、眼組織及び中枢神経系の特定部分を含めた幾つかの組織及び器官において活性グルココルチコイドの局所生成を触媒する。従って、11βHSD1は、グルココルチコイドが発現している組織及び器官におけるグルココルチコイド作用の局所レギュレータとして働く(Tanninら, J.Biol.Chem.,266:16653(1991);Bujalskaら, Endocrinology, 140:3188(1999);Whorwoodら, Clin.Endocrinol.Metab., 86:2296(2001);Cooperら, Bone, 27:35(2000);Davaniら, J.Biol.Chem., 275:34841(2000);Bremら, Hypertension, 31:459(1998);Rauzら, Invest.Ophthalmol.Vis.Sci., 42:2037(2001);Moisanら, Endocrinology, 127:1450(1990))。
【0007】
代謝症候群及び2型糖尿病における11βHSD1の役割は複数の証拠で裏付けられている。ヒトでは、非特異的11βHSD1阻害剤のカルベノキソロンで治療すると痩身な健康志願者及び2型糖尿病患者においてインスリン感受性が改善される。また、11βHSD1ノックアウトマウトは肥満及びストレスにより誘発されたインスリン抵抗性に対して耐性である。更に、前記ノックアウトマウスは低いVLDLトリグリセリド及び高いHDLコレステロールの抗アテローム生成脂質プロフィールを有する。逆に、脂肪細胞において11βHSD1を過剰発現しているマウスはヒト代謝症候群に似ている表現型のインスリン抵抗性、高脂血症及び内臓肥満を発症している(Andrewsら, J.Clin.Endocrinol.Metab., 88:285(2003);Walkerら, J.Clin.Endocrinol.Metab., 80:3155(1995);Mortonら, J.Biol.Chem., 276:41293(2001);Kotelevtsevら, Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 94:14924(1997);Masuzakiら, Science, 294:2166(2001))。
【0008】
11βHSD1の調節、よって活性グルココルチコイドの細胞内レベルの調節のより力学的なアスペクトが数匹のげっ歯動物モデル及び異なる細胞系で研究されてきた。11βHSD1はグルコース新生における律速酵素(すなわち、ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ及びグルコース−6−ホスファターゼ)の肝発現を高めることにより、肥満を促進させる前脂肪細胞の脂肪細胞への分化を助長することにより、肝VLDL分泌を直接及び間接的に刺激することにより、肝LDL摂取を低下させることにより、及び血管収縮性を高めることにより代謝症候群の特徴を促進させる(Kotelevtsevら, Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 94:14924(1997);Mortonら, J.Biol.Chem., 276:41293(2001);Bujalskaら, Endocrinology, 140:3188(1999);Sounessら, Steroids, 67:195(2002);Brindley及びSalter, Prog.Lipid Res., 30:349(1991))。
【0009】
国際特許出願公開第01/90090号パンフレット、同第01/90091号パンフレット、同第01/90092号パンフレット、同第01/90093号パンフレット及び同第01/90094号パンフレットは、ヒト11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼタイプ1酵素の阻害剤としての各種チアゾール−スルホンアミドを開示しており、前記化合物が糖尿病、肥満、緑内障、骨粗しょう症、認識障害、免疫障害及びうつ病の治療に有用であり得ることも記載している。
【0010】
今回、本発明者らは、11βHSD1の活性を調節して活性グルココルチコイドの細胞内濃度を変化させる縮合1,2,4−トリアゾールを知見した。より具体的には、本発明の化合物は11βHSD1の活性を阻害して活性グルココルチコイドの細胞内濃度を低下させる。よって、本発明の化合物は、活性細胞内グルココルチコイドレベルが低いことが望ましい疾患(例えば、代謝症候群、2型糖尿病、耐糖能障害(IGT)、空腹時血糖異常(IFG)、異脂肪血症、肥満、高血圧症、糖尿病性晩発性合併症、心血管疾患、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、ミオパシー、筋肉の痩せ、骨粗しょう症、神経変性及び精神障害)及びグルココルチコイド受容体アゴニストでの処置または治療の副作用を治療するために使用され得る。
【0011】
本発明の1つの目的は、化合物、医薬組成物及び11βHSD1の活性を調節する化合物の使用を提供することである。
【発明の開示】
【0012】
定義
以下の構造式及び本明細書中、以下の用語は指定の意味を有する。
【0013】
用語「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を含む。
【0014】
用語「トリハロメチル」は、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、トリブロモメチル及びトリヨードメチルを含む。
【0015】
用語「トリハロメトキシ」は、トリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリブロモメトキシ及びトリヨードメトキシを含む。
【0016】
用語「アルキル」は、特定数の炭素原子を有するC1−6直鎖飽和及びメチレン脂肪族炭化水素基、C3−6分枝鎖飽和炭化水素基を含む。例えば、この定義にはメチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(Pr)、ブチル(Bu)、ペンチル、ヘキシル、イソプロピル(i−Pr)、イソブチル(i−Bu)、tert−ブチル(t−Bu)、sec−ブチル(s−Bu)、イソペンチル、ネオペンチル等が含まれるが、これらに限定されない。
【0017】
用語「アルケニル」は、特定数の炭素原子を有するC2−6直鎖不飽和脂肪族炭化水素基及び分枝鎖C3−6不飽和脂肪族炭化水素基を含む。例えば、この定義にはエテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、メチルプロペニル、メチルブテニル等が含まれるが、これらに限定されない。
【0018】
用語「アルキニル」は、特定数の炭素原子を有するC2−6直鎖不飽和脂肪族炭化水素基及びC4−6分枝鎖不飽和脂肪族炭化水素基を含む。例えば、この定義にはエチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、メチルブチニル等が含まれるが、これらに限定されない。
【0019】
用語「飽和または部分飽和の単環式、二環式または三環式環系」は、アジリジニル、ピロリニル、ピロリジニル、2−イミダゾリニル、イミダゾリジニル、2−ピラゾリニル、モルホリニル、ピペリジニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、フタルイミド、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリニル及びインドリニルを表すが、これらに限定されない。
【0020】
用語「飽和または部分飽和の単環式環系」は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロノネニル、シクロデセニル、テトラヒドロフラニルまたはテトラヒドロピラニルを表すが、これらに限定されない。
【0021】
用語「飽和または部分飽和の芳香族環系」は、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロノネニル、シクロデセニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、フェニル、ピリジルまたはピリミジニルを表すが、これらに限定されない。
【0022】
用語「シクロアルキル」(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、ビシクロ[3,2,1]オクチル、スピロ[4,5]デシル、ノルピニル、ノルボニル、ノルカリル、アダマンチル等)は、特定数の炭素原子を有する飽和モノ−、ビ−、トリ−またはスピロ炭素環基を表す。
【0023】
用語「シクロアルキルアルキル」(例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルエチル、アダマンチルメチル等)は、上に定義した指定数の炭素原子を有するアルキル基または置換アルキル基を介して結合している上に定義したシクロアルキル基を表す。
【0024】
用語「シクロアルケニル」(例えば、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロノネニル、シクロデセニル等)は、特定数の炭素原子を有する部分飽和のモノ−、ビ−、トリ−またはスピロ炭素環式基を表す。
【0025】
用語「ヘテロシクロアルキル」(テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル等)は特定数の炭素原子及び1または2個の窒素、酸素、硫黄、SOまたはSOから選択される追加ヘテロ原子または基を有する飽和モノ−、ビ−、トリ−またはスピロ炭素環式基を表す。
【0026】
用語「アルキルオキシ」(例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、アリルオキシ、シクロヘキシルオキシ)は、酸素架橋を介して結合している指定数の炭素原子を有する上に定義したアルキル基を指す。
【0027】
用語「アルキルオキシアルキル」(例えばメチルオキシメチル等)は、アルキル基を介して結合している上に定義したアルキルオキシ基を表す。
【0028】
用語「アリールオキシ」(例えば、フェノキシ、ナフチルオキシ等)は、酸素架橋を介して結合している以下に定義するアリール基を表す。
【0029】
用語「アリールオキシヘテロアリール」(例えば、2−フェノキシピリジル等)は、ヘテロアリール基を介して結合している以下に定義するアリールオキシ基を表す。
【0030】
用語「ヘテロアリールオキシ」(例えば、2−ピリジルオキシ等)は、酸素架橋を介して結合している以下に定義するヘテロアリール基を表す。
【0031】
用語「アリールアルキルオキシ」(例えば、フェネチルオキシ、ナフチルメチルオキシ等)は、酸素架橋を介して結合している以下に定義するアリールアルキル基を表す。
【0032】
用語「ヘテロアリールアルキルオキシ」(例えば、2−ピリジルメチルオキシ等)は、酸素架橋を介して結合している以下に定義するヘテロアリールアルキル基を表す。
【0033】
用語「アリールチオ」(例えば、ベンゼンチオール、ナフチルチオール等)は、硫黄架橋を介して結合している以下に定義するアリール基を表す。
【0034】
用語「アリールチオアルキル」(例えば、メチルスルファニルベンゼン、エチルスルファニルナフタレン等)は、指定数の炭素原子を有するアルキル基を介して結合している以下に定義するアリールチオ基を表す。
【0035】
用語「ヘテロアリールチオアルキル」(例えば、2−メチルスルファニル−ピリジン、1−エチルスルファニル−イソキノリン等)は、指定数の炭素原子を有するアルキル基を介して結合している以下に定義するヘテロアリールチオ基を表す。
【0036】
用語「アリールオキシアルキル」(例えば、フェノキシメチル、ナフチルオキシエチル等)は、指定数の炭素原子を有するアルキル基を介して結合している上に定義したアリールオキシ基を表す。
【0037】
用語「アリールオキシアリール」(例えば、1−フェノキシナフタレン、フェニルオキシフェニル等)は、以下に定義するアリール基を介して結合している上に定義したアリールオキシ基を表す。
【0038】
用語「ヘテロアリールオキシアリール」(例えば、1−フェノキシ−イソキノリル、2−フェノキシピリジル等)は、以下に定義するアリール基を介して結合している上に定義したヘテロアリールオキシ基を表す。
【0039】
用語「ヘテロアリールオキシヘテロアリール」(例えば、1−(2−ピリジルオキシ−イソキノリン)、2−(イミダゾル−2−イルオキシ−ピリジン)等)は、以下に定義するヘテロアリール基を介して結合している上に定義したヘテロアリールオキシ基を表す。
【0040】
用語「アリールアルキルオキシアルキル」(例えば、エトキシメチルベンゼン、2−メトキシメチルナフタレン等)は、指定数の炭素原子を有するアルキル基を介して結合している上に定義したアリールアルキルオキシ基を表す。
【0041】
用語「ヘテロアリールオキシアルキル」(例えば、2−ピリジルオキシメチル、2−キノリルオキシエチル等)は、指定数の炭素原子を有するアルキル基を介して結合している上に定義したヘテロアリールオキシ基を表す。
【0042】
用語「ヘテロアリールアルキルオキシアルキル」(例えば、4−メトキシメチルピリミジン、2−メトキシメチルキノリン等)は、指定数の炭素原子を有するアルキル基を介して結合している上に定義したヘテロアリールアルキルオキシ基を表す。
【0043】
用語「アリールアルキル」(例えば、ベンジル、フェニルエチル、3−フェニルプロピル、1−ナフチルメチル、2−(1−ナフチル)エチル等)は、上に定義した指定数の炭素原子を有するアルキルまたは置換アルキル基を介して結合している以下に定義するアリール基を表す。
【0044】
用語「ヘテロアリールアルキル」及び「ヘテロアルアルキル」(例えば、(2−フリル)メチル、(3−フリル)メチル、(2−チエニル)メチル、(3−チエニル)メチル、(2−ピリジル)メチル、1−メチル−1−(2−ピリミジル)エチル等)は、上に定義した指定数の炭素原子を有するアルキルまたは置換アルキル基を介して結合している以下に定義するヘテロアリール基を表す。
【0045】
用語「アルキルカルボニル」(例えば、オクチルカルボニル、ペンチルカルボニル、3−ヘキセニルカルボニル)は、カルボニル基を介して結合している指定数の炭素原子を有する上に定義したアルキル基を表す。
【0046】
用語「アリールカルボニル」(例えば、ベンゾイル)は、カルボニル基を介して結合している以下に定義するアリール基を表す。
【0047】
用語「ヘテロアリールカルボニル」(例えば、2−チオフェニルカルボニル、3−メトキシアントリルカルボニル、オキサゾリルカルボニル等)は、カルボニル基を介して結合している以下に定義するヘテロアリール基を表す。
【0048】
用語「カルボニルアルキル」(例えば、アセチル等)は、指定数の炭素原子を有する上に定義したアルキル基を介して結合している上に定義したカルボニル基を表す。
【0049】
用語「アルキルカルボニルアルキル」(例えば、プロパン−2−オン、4,4−ジメチル−ペンタン−2−オン等)は、指定数の炭素原子を有する上に定義したアルキル基を介して結合している上に定義したアルキルカルボニル基を表す。
【0050】
用語「アリールカルボニルアルキル」(例えば、1−フェニル−プロパン−1−オン、1−(3−クロロフェニル)−2−メチル−ブタン−1−オン等)は、指定数の炭素原子を有する上に定義したアルキル基を介して結合している上に定義したアリールカルボニル基を表す。
【0051】
用語「ヘテロアリールカルボニルアルキル」(例えば、1−ピリジン−2−イル−プロパン−1−オン、1−(1−H−イミダゾル−2−イル)−プロパン−1−オン等)は、指定数の炭素原子を有する上に定義したアルキル基を介して結合している上に定義したヘテロアリールカルボニル基を表す。
【0052】
用語「アリールアルキルカルボニル」(例えば、フェニルプロピルカルボニル、フェニルエチルカルボニル等)は、カルボニル基を介して結合している指定数の炭素原子を有する上に定義したアリールアルキル基を表す。
【0053】
用語「ヘテロアリールアルキルカルボニル」(例えば、イミダゾリルペンチルカルボニル等)は、アルキル基がカルボニルを介して結合している上に定義したヘテロアリールアルキル基を表す。
【0054】
用語「アルキルカルボキシ」(例えば、ヘプチルカルボキシ、シクロプロピルカルボキシ、3−ペンテニルカルボキシ)は、カルボニルが酸素架橋を介して結合している上に定義したアルキルカルボニル基を表す。
【0055】
用語「アリールカルボキシ」(例えば、安息香酸等)は、カルボニルが酸素架橋を介して結合している上に定義したアリールカルボニル基を表す。
【0056】
用語「アリールアルキルカルボキシ」(例えば、ベンジルカルボキシ、フェニルプロピルカルボキシ等)は、カルボニルが酸素架橋を介して結合している上に定義したアリールアルキルカルボニル基を表す。
【0057】
用語「アリールアルキルカルボキシアルキル」(例えば、ベンジルカルボキシメチル、フェニルプロピルカルボキシプロピル等)は、カルボキシ基が指定数の炭素原子を有する上に定義したアルキル基を介して結合している上に定義したアリールアルキルカルボキシシ基を表す。
【0058】
用語「ヘテロアリールカルボキシ」(例えば、ピリジン−2−カルボン酸等)は、カルボニルが酸素架橋を介して結合している上に定義したヘテロアリールカルボニル基を表す。
【0059】
用語「ヘテロアリールアルキルカルボキシ」(例えば、(1−H−イミダゾル−2−イル)−酢酸、3−ピリミジン−2−イル−プロピオン酸等)は、カルボニルが酸素架橋を介して結合している上に定義したヘテロアリールアルキルカルボニル基を表す。
【0060】
用語「アリール」は、単環式、二環式または多環式の炭素環式芳香族環系、例えばフェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、フルオレニル、インデニル、ペンタレニル、アズレニル、ビフェニレニル等を含むが、これらに限定されない。アリールは上に上げた炭素環式芳香族系の部分水素化誘導体を含むとも解される。この部分水素化誘導体の非限定例は1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、1,4−ジヒドロナフチル等である。
【0061】
用語「アリール1」は、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル及びフルオレニルを含む。
【0062】
用語「アリール2」は、フェニル、ビフェニル、ナフチル及びアントラセニルを含む。
【0063】
用語「ヘテロアリール」は、ピロリル(2−ピロリル)、ピラゾリル(3−ピラゾリル)、イミダゾリル(1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル)、トリアゾリル(1,2,3−トリアゾル−1−イル、1,2,3−トリアゾル−2−イル、1,2,3−トリアゾル−4−イル、1,2,4−トリアゾル−3−イル)、オキサゾリル(2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、イソオキサゾリル(3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル)、チアゾリル(2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、チオフェニル(2−チオフェニル、3−チオフェニル、4−チオフェニル、5−チオフェニル)、フラニル(2−フラニル、3−フラニル、4−フラニル、5−フラニル)、ピリジル(2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、5−ピリジル)、5−テトラゾリル、ピリミジニル(2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、6−ピリミジニル)、ピラジニル、ピリダジニル(3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、5−ピリダジニル)、キノリル(2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、6−キノリル、7−キノリル、8−キノリル)、イソキノリル(1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソキノリル、6−イソキノリル、7−イソキノリル、8−イソキノリル)、ベンゾ[b]フラニル(2−ベンゾ[b]フラニル、3−ベンゾ[b]フラニル、4−ベンゾ[b]フラニル、5−ベンゾ[b]フラニル、6−ベンゾ[b]フラニル、7−ベンゾ[b]フラニル)、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル(2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、3−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、4−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、5−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ−[b]フラニル)、6−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ−[b]フラニル)、7−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル))、ベンゾ[b]チオフェニル(2−ベンゾ[b]チオフェニル、3−ベンゾ[b]チオフェニル、4−ベンゾ[b]チオフェニル、5−ベンゾ[b]チオフェニル、6−ベンゾ[b]チオフェニル、7−ベンゾ[b]チオフェニル)、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル(2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、3−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、4−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、5−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、6−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、7−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル))、4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル(2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、3−(4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、4−(4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、5−(4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、6−(4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、7−(4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル))、チエノ[2,3−b]チオフェニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−チエノ[2,3−c]ピリジル(4−(4,5,6,7−テトラヒドロ−チエノ[2,3−c]ピリジル)、5−(4,5,6,7−テトラヒドロ−チエノ[2,3−c]ピリジル)、6−(4,5,6,7−テトラヒドロ−チエノ[2,3−c]ピリジル)、7−(4,5,6,7−テトラヒドロ−チエノ[2,3−c]ピリジル))、インドリル(1−インドリル、2−インドリル、3−インドリル、4−インドリル、5−インドリル、6−インドリル、7−インドリル)、イソインドリル(1−イソインドリル、2−イソインドリル、3−イソインドリル、4−イソインドリル、5−イソインドリル、6−イソインドリル、7−イソインドリル)、1,3−ジヒドロ−イソインドリル(1−(1,3−ジヒドロ−イソインドリル)、2−(1,3−ジヒドロ−イソインドリル)、3−(1,3−ジヒドロ−イソインドリル)、4−(1,3−ジヒドロ−イソインドリル)、5−(1,3−ジヒドロ−イソインドリル)、6−(1,3−ジヒドロ−イソインドリル)、7−(1,3−ジヒドロ−イソインドリル))、インダゾール(1−インダゾリル、3−インダゾリル、4−インダゾリル、5−インダゾリル、6−インダゾリル、7−インダゾリル)、ベンゾイミダゾリル(1−ベンゾイミダゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、4−ベンゾイミダゾリル、5−ベンゾイミダゾリル、6−ベンゾイミダゾリル、7−ベンゾイミダゾリル、8−ベンゾイミダゾリル)、ベンゾオキサゾリル(1−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾオキサゾリル)、ベンゾチアゾリル(1−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾチアゾリル、4−ベンゾチアゾリル、5−ベンゾチアゾリル、6−ベンゾチアゾリル、7−ベンゾチアゾリル)、ベンゾ−[1,2,5]オキサジアゾリル、(4−ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾル、5−ベンゾ[1,2,5]オキサジアゾル)、カルバゾリル(1−カルバゾリル、2−カルバゾリル、3−カルバゾリル、4−カルバゾリル)、ピペリジニル(2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル)、ピロリジニル(1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル)を含むが、これらに限定されない。
【0064】
上に定義した用語の一部は構造式中に2回以上現れることがあり得、その場合各用語は相互に独立して定義される。
【0065】
本明細書中に使用されている用語「場合により置換されている」は、当該基が未置換であるか1個以上の特定置換基で置換されていることを意味する。当該基が2個以上の置換基で置換されているときその置換基は同一でも異なっていてもよい。
【0066】
用語「治療」は、疾患、状態または障害と闘うまたは緩和する目的の患者の管理及びケアとして定義され、この用語には症状または合併症の発症を防止するため、症状または合併症を軽減するため、または疾患、状態または障害を緩和するための活性化合物の投与が含まれる。
【0067】
用語「医薬的に許容され得る」は、副作用なくヒトに投与するのに適しているとして定義される。
【0068】
用語「プロドラッグ」は、患者に投与された後活性薬物に変換される活性薬物の化学的修飾形態として定義される。プロドラッグの開発方法は当業界で公知である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0069】
本発明の1態様は、必要な患者におけるa)11βHSD1の活性の調節またはb)11βHSD1の阻害のための縮合1,2,4−トリアゾール、そのプロドラッグ、または医薬的に許容され得る酸または塩基とのその塩、またはラセミ混合物を含めた光学異性体または光学異性体の混合物、または互変異性体形態の使用である。
【0070】
本発明の別の態様は、必要な患者におけるa)11βHSD1の活性の調節またはb)11βHSD1の阻害が望まれる障害及び疾患の治療、防止及び/または予防のための医薬組成物を製造するための縮合1,2,4−トリアゾール、そのプロドラッグ、または医薬的に許容され得る酸または塩基とのその塩、またはラセミ混合物を含めた光学異性体または光学異性体の混合物、または互変異性体形態の使用である。
【0071】
別の実施態様で、本発明は、一般式(I)
【化6】

【0072】
(式中、
はC5−10シクロアルキル、C5−10ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキルまたはヘテロアリールC1−6アルキルであり、前記したシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びアリールアルキル基は独立して場合により1個以上のRで置換されており;
及びRは独立して水素、C1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、ヘテロアリールC1−6アルキル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールC1−6アルキルオキシまたはヘテロアリールC1−6アルキルオキシであり、前記したアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル及びヘテロアリールアルキル基は独立して場合により1個以上のRで置換されており;または
とRはこれらが結合している炭素原子と一緒になって、3〜6個の炭素原子及び窒素、酸素または硫黄から選択される0〜2個の追加ヘテロ原子を含有する飽和または部分飽和の単環式環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、ヘテロアリールC1−6アルキル、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキルオキシ、アリールオキシ、アリールC1−6アルキルオキシまたはヘテロアリールC1−6アルキルオキシの少なくとも1個で置換されており;
及びRは独立して水素、ハロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルキルオキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシC1−6アルキル、アリールオキシアリール、ヘテロアリールオキシアリール、アリールオキシヘテロアリール、ヘテロアリールオキシヘテロアリールまたはアリールC1−6アルキルオキシC1−6アルキルであり、前記したアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール及びヘテロアリール基は独立して場合により1個以上のRで置換されており;または
とRはこれらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜8個の炭素原子及び窒素、酸素または硫黄から選択される0〜2個の追加ヘテロ原子を含有する飽和または部分飽和の環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、アリールC1−6アルキル、NR1011、ハロ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキルオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシまたはアリールC1−6アルキルカルボキシの少なくとも1個で置換されており;または
とRまたはRのいずれかは一緒になって、1〜4個の炭素原子を含有する飽和または部分飽和の架橋を形成し、前記架橋は場合によりC1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキルまたはヘテロアリールC1−6アルキルの少なくとも1個で置換されており;
6は水素、C1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキルまたはヘテロアリールC1−6アルキルであり;または
とRまたはRのいずれかはこれらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜8個の炭素原子及び窒素、酸素または硫黄から選択される0〜2個の追加ヘテロ原子を含有する飽和、部分飽和または芳香族の環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、アリールC1−6アルキル、NR1011、ハロ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキルオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシまたはアリールC1−6アルキルカルボキシの少なくとも1個で置換されており;
及びRは独立して水素、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、ヘテロアリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、アリールオキシC1−6アルキル、アリールC1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ、ヘテロアリールカルボキシ、アリールC1−6アルキルカルボキシまたはヘテロアリールC1−6アルキルカルボキシであり;
9は水素、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、C1−6アルキル、メチレンジオキソ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、アリール、アリールC1−6アルキル、アリールオキシ、NR1011またはアリールオキシC1−6アルキルであり、前記アリール基は場合により1個以上のR12で置換されており;または
10及びR11は独立して水素、C1−6アルキル、アリールまたはアリールC1−6アルキルであり、前記したアルキル及びアリール基は独立して場合により1個以上のR13で置換されており;
10とR11はこれらが結合している窒素と一緒になって、4〜10個の炭素原子及び窒素、酸素または硫黄から選択される0〜2個の追加ヘテロ原子を含有する飽和または部分飽和の単環式、二環式または三環式環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキルオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシまたはアリールC1−6アルキルカルボキシの少なくとも1個で置換されており;
12はオキソまたはハロであり;
13はハロ、ヒドロキシ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、NR1415、メチレンジオキソ、トリハロメチルまたはトリハロメトキシであり;
14及びR15は独立して水素、C1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキルまたはヘテロアリールC1−6アルキルであり;
Aは単結合、二重結合、三重結合または芳香族結合であり;
Xは化学結合、(CR1617またはNR10であり、ここでR16及びR17は独立して水素、オキソまたはC1−6アルキルであり;または
XとRまたはRのいずれかは一緒になって二重結合であり;
YはCR18または窒素であり、ここでR18は水素、C1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキルまたはヘテロアリールC1−6アルキルであり;または
18とRまたはRのいずれかは一緒になって、1〜4個の炭素原子を含有する飽和または部分飽和の単環式環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキルまたはヘテロアリールC1−6アルキルの少なくとも1個で置換されており;または
18とRまたはRのいずれかとRまたはRのいずれかは一緒になって、8〜12個の炭素原子を含有する1個の共通炭素原子を有する飽和または部分飽和の単環式環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキルまたはヘテロアリールC1−6アルキルの少なくとも1個で置換されており;
nは0、1または2である)
を有する縮合1,2,4−トリアゾール、またはそのプロドラッグ、または医薬的に許容され得る酸または塩基とのその塩、またはラセミ混合物を含めた光学異性体または光学異性体の混合物、または互変異性体形態の使用を提供する。
【0073】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、RはC5−10シクロアルキル、C5−10ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアリールC1−6アルキルであり、前記したシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びアリールアルキル基は独立して場合により1個以上のRで置換されている)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0074】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、RはC5−10シクロアルキル、C5−10ヘテロシクロアルキルまたはアリールであり、前記したシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル及びアリール基は独立して場合により1個以上のRで置換されている)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0075】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、Rは場合により1個以上のRで置換されているC5−10シクロアルキルである)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0076】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、Rは場合により1個以上のRで置換されているC5−10ヘテロシクロアルキルである)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0077】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、Rは場合により1個以上のRで置換されているアリールである)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0078】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、Rは場合により1個以上のRで置換されているヘテロアリールである)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0079】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、Rは場合により1個以上のRで置換されているアリールC1−6アルキルである)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0080】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、R及びRは独立して水素またはC1−6アルキルである)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0081】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、RとRはこれらが結合している炭素原子と一緒になって、3〜6個の炭素原子及び窒素または酸素から選択される0〜2個の追加ヘテロ原子を含有する飽和または部分飽和の単環式環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、ヘテロアリールC1−6アルキル、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキルオキシ、アリールオキシ、アリールC1−6アルキルオキシまたはヘテロアリールC1−6アルキルオキシの少なくとも1個で置換されている)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0082】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、R及びRは独立して水素、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、アリールオキシC1−6アルキルであり、前記したアルキル及びアリール基は独立して場合により1個以上のRで置換されている)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0083】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、RとRはこれらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜8個の炭素原子及び窒素または酸素から選択される0〜2個の追加ヘテロ原子を含有する飽和または部分飽和の環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキルの少なくとも1個で置換されている)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0084】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、RとRまたはRのいずれかは一緒になって、1〜4個の炭素原子を含有する飽和または部分飽和の架橋を形成し、前記架橋は場合によりC1−6アルキルまたはアリールC1−6アルキルの少なくとも1個で置換されている)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0085】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、Rは水素またはC1−6アルキルである)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0086】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、RとRまたはRのいずれかはこれらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜8個の炭素原子及び窒素、酸素または硫黄から選択される0〜2個の追加ヘテロ原子を含有する飽和、部分飽和または芳香族の環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、ハロ、トリハロメチル、C1−6アルキルオキシまたはアリールC1−6アルキルオキシの少なくとも1個で置換されている)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0087】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、R及びRは独立して水素、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、ヘテロアリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、アリールオキシC1−6アルキルまたはアリールC1−6アルキルオキシC1−6アルキルである)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0088】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、Rは水素である)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0089】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、Aは二重結合または芳香族結合であり;Xは(CR1617であり、ここでR16及びR17は独立して水素またはC1−6アルキルであり、nは1であり;YはCR18であり、ここでR18は水素、C1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキルまたはヘテロアリールC1−6アルキルであり;RとRまたはRのいずれかはこれらが結合している炭素原子と一緒になって、6個の炭素原子を含有する芳香族環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、アリールC1−6アルキル、NR1011、ハロ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキルオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシまたはアリールC1−6アルキルカルボキシの少なくとも1個で置換されている)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0090】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、Aは二重結合または芳香族結合である)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0091】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、Xは(CR1617であり、ここでR16及びR17は独立して水素またはC1−6アルキルであり、nは1である)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0092】
別の実施態様で、本発明は、上記一般式(I)(式中、YはCR18であり、ここでR18は水素、C1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキルまたはヘテロアリールC1−6アルキルである)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグの使用を提供する。
【0093】
別の実施態様で、本発明は、
3−(2−ブロモフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−フェニル−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
(2−メトキシベンジル)−(3−フェニル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6−イル)−アミン、
3−(2−フルオロフェニル)−5−(4−メトキシフェノキシ)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−c]キナゾリン、
3−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−(4−クロロフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−(3−クロロフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−(3,4−ジクロロフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
5,5−ジメチル−3−チオフェン−2−イル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
3−(2−クロロフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
5,5−ジメチル−3−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
3−フラン−2−イル−5,5−ジメチル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
3−(3−ブロモフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−(4−ブロモフェニル)−5,5−ジメチル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
4−(5,5−ジメチル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン−3−イル)−フェノール、
3−(4−メトキシフェニル)−5,5,8,9−テトラメチル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
5,5−ジメチル−3−フェニル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
3−(5,5−ジメチル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン−3−イル)−フェノール、
5,5−ジメチル−3−p−トリル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
5,5−ジメチル−3−チオフェン−2−イル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
7,10−ジメトキシ−5,5−ジメチル−3−フェニル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
3−(2,4−ジクロロフェニル)−6,6−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリミジン、
2−(6,6−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリミジン−3−イル)−フェノール、
3−(2−クロロフェニル)−6,6−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリミジン、
4−ベンジル−3,5−ジ−p−トリル−4H−[1,2,4]トリアゾール、
3−p−トリル−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−(4−メトキシフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−ピリジン−4−イル−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−(4−ブロモフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−フラン−2−イル−5,5,8,9−テトラメチル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
6,6−ジメチル−3−(2−ニトロフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリミジン、
3−(2,4−ジクロロフェニル)−5,5−ジメチル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン
からなる群から選択される一般式(I)を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグ、または医薬的に許容され得る酸または塩基とのその塩、またはラセミ混合物を含めた光学異性体または光学異性体の混合物、または互変異性体形態の使用を提供する。
【0094】
別の実施態様で、本発明は、一般式(II)(式中、
一般式(II)
【化7】

【0095】
(式中、
はアリールまたはヘテロアリールであり、前記したアリール及びヘテロアリール基は独立して場合により1個以上のRで置換されており;
とRはこれらが結合している炭素原子と一緒になって、C5−10シクロアルキルまたはC5−10ヘテロシクロアルキルを形成し、前記したシクロアルキル及びヘテロシクロアルキル環は独立して場合により1個以上のRで置換されており;または
及びRは星印()を付けた炭素原子で以下の環系:
【化8】

【0096】
の1つに結合しており、前記した環系は独立して場合により1個以上のRで置換されており;
は水素、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、NR10、アリールC1−6アルキルオキシ、ヘテロアリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、アリールオキシC1−6アルキル、アリールC1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ、ヘテロアリールカルボキシ、アリールC1−6アルキルカルボキシまたはヘテロアリールC1−6アルキルカルボキシであり;
は水素、C1−6アルキル、ハロ、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、NR10、トリハロメチル、トリハロメトキシ、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキルオキシ、アリールオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、ヘテロアリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシまたはアリールC1−6アルキルカルボキシであり;
及びR10は独立して水素、C1−6アルキル、アリールまたはアリールC1−6アルキルであり、前記したアルキル及びアリール基は独立して場合により1個以上のR11で置換されており;または
とR10はこれらが結合している窒素と一緒になって、4〜10個の炭素原子及び窒素、酸素または硫黄から選択される0〜2個の追加ヘテロ原子を含有する飽和または部分飽和の単環式、二環式または三環式環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキルオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシまたはアリールC1−6アルキルカルボキシの少なくとも1個で置換されており;
11はC1−6アルキル、オキソまたはハロであり;
Xは(CR1213であり、ここでR12及びR13は独立して水素、オキソ、ヒドロキシまたはC1−6アルキルであり;及び
nは0、1または2である)
を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグ、または医薬的に許容され得る酸または塩基とのその塩、またはラセミ混合物を含めた光学異性体または光学異性体の混合物、または互変異性体形態に関する。
【0097】
本発明の別の実施態様で、式(II)中、Rは場合により上に定義したRで置換されているアリールである。
【0098】
本発明の別の実施態様で、式(II)中、Rは場合により上に定義したRで置換されているフェニルである。
【0099】
本発明の別の実施態様で、式(II)中、R及びRは星印()を付けた炭素原子で以下の環系:
【化9】

【0100】
の1つに結合しており、前記した環系は独立して場合により1個以上の上に定義したRで置換されている。
【0101】
本発明の別の実施態様で、式(II)中、Rは水素、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、トリハロメチル、アリールオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、ヘテロアリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、アリールオキシC1−6アルキルまたはアリールC1−6アルキルオキシC1−6アルキルである。
【0102】
本発明の別の実施態様で、式(II)中、Rは水素、C1−6アルキルまたはハロである。
【0103】
別の実施態様で、本発明は、一般式(III)
【化10】

【0104】
(式中、
はアリールまたはヘテロアリールであり、前記したアリール及びヘテロアリール基は独立して場合により1個以上のR基で置換されており;
は水素、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、NR10、アリールC1−6アルキルオキシ、ヘテロアリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、アリールオキシC1−6アルキル、アリールC1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ、ヘテロアリールカルボキシ、アリールC1−6アルキルカルボキシまたはヘテロアリールC1−6アルキルカルボキシであり;
及びR10は独立して水素、C1−6アルキル、アリールまたはアリールC1−6アルキルであり、前記したアルキル及びアリール基は独立して場合により1個以上のR11基で置換されており;または
とR10はこれらが結合している窒素と一緒になって、4〜10個の炭素原子及び窒素、酸素または硫黄から選択される0〜2個の追加ヘテロ原子を含有する飽和または部分飽和の単環式、二環式または三環式環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキルオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシまたはアリールC1−6アルキルカルボキシの少なくとも1個で置換されており;
11はC1−6アルキル、オキソまたはハロである)
を有する縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグ、または医薬的に許容され得る酸または塩基とのその塩、またはラセミ混合物を含めた光学異性体または光学異性体の混合物、または互変異性体形態に関する。
【0105】
本発明の別の実施態様で、式(III)中、Rは場合により上に定義したRで置換されているアリールである。
【0106】
本発明の別の実施態様で、式(III)中、Rは場合により上に定義したRで置換されているフェニルである。
【0107】
本発明の別の実施態様で、式(III)中、Rはオルト位置で置換されているフェニルである。
【0108】
本発明の別の実施態様で、式(III)中、Rはオルト及びパラの両方の位置で置換されているフェニルである。
【0109】
本発明の別の実施態様で、式(III)中、Rはハロ、ヒドロキシ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、NR10、アリールC1−6アルキルオキシ、ヘテロアリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、アリールオキシC1−6アルキル、アリールC1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニルまたはヘテロアリールC1−6アルキルカルボニルであり、R及びR10は上に定義した通りである。
【0110】
本発明の別の実施態様で、式(III)中、RはC1−6アルキルオキシ、トリハロメトキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、ヘテロアリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、アリールオキシC1−6アルキルまたはアリールC1−6アルキルオキシC1−6アルキルである。
【0111】
別の実施態様で、本発明は例1、1a〜1h及び2の化合物からなる群から選択される縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグに関する。
【0112】
本発明化合物は不斉中心を有し、ラセミ化合物、ラセミ混合物、または個々のエナンチオマーまたはジアステレオマーとして存在し得、すべての異性体及びその混合物が本発明に包含される。
【0113】
本発明は、本発明化合物の医薬的に許容され得る塩をも包含する。前記塩には医薬的に許容され得る酸付加塩、医薬的に許容され得る塩基付加塩、医薬的に許容され得る金属塩、アンモニウム及びアルキル化アンモニウム塩が含まれる。酸付加塩には無機酸及び有機酸の塩が含まれる。適当な無機酸の代表例には塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸等が含まれる。適当な有機酸の代表例にはギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、安息香酸、ケイ皮酸、クエン酸、フマル酸、グリコール酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、シュウ酸、ピクリン酸、ピルビン酸、サリチル酸、コハク酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、酒石酸、アスコルビン酸、パモ酸、ビスメチレンサリチル酸、エタンジスルホン酸、グルコン酸、シトラコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、EDTA、グリコール酸、p−アミノ安息香酸、グルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、スルフェート、ニトレート、ホスフェート、パークロレート、ボレート、アセテート、ベンゾエート、ヒドロキシナフトエート、グリセロホスフェート、ケトグルタレート等が含まれる。医薬的に許容され得る無機または有機酸付加塩の別の例には、援用により本明細書に含まれるとするJ.Pharm.Sci., 66:2(1977)にリストされている医薬的に許容され得る塩が含まれる。金属塩の例にはリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、バリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩、カルシウム塩等が含まれる。アミン及び有機アミンの例にはアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、テトラメチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メグルミン、エチレンジアミン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、N−ベンジルフェニルエチルアミン、N−メチル−D−グルカミン、グアニジン等が含まれる。カチオン性アミノ酸の例にはリシン、アルギニン、ヒスチジン等が含まれる。
【0114】
更に、本発明化合物の幾つかは水または一般的な有機溶媒と溶媒和物を形成し得る。前記溶媒和物も本発明の範囲に包含される。
【0115】
上記した医薬的に許容され得る塩は、溶媒(例えば、エーテル、THF、メタノール、tert−ブタノール、ジオキサン、イソプロパノール、エタノール等)中で本発明化合物を1〜4当量の塩基(例えば、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等)と反応させることにより製造される。溶媒の混合物を使用してもよい。有機塩基(例えば、リシン、アルギニン、ジエタノールアミン、コリン、グアニジン及びその誘導体等)を使用してもよい。或いは、可能な場合には酸付加塩は、溶媒(例えば、酢酸エチル、エーテル、アルコール、アセトン、THF、ジオキサン等)中で酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、酢酸、クエン酸、マレイン酸、サリチル酸、ヒドロキシナフトエ酸、アスコルビン酸、パルミチン酸、コハク酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、酒石酸等)で処理することにより製造される。溶媒の混合物を使用してもよい。
【0116】
本発明の一部をなす本発明化合物の立体異性体は、可能な場合には方法において単一のエナンチオマー形態の反応物質を用いることにより、単一エナンチオマー形態の試薬または触媒の存在下で反応を実施することにより、または立体異性体の混合物を一般的な方法で分割することにより製造され得る。幾つかの好ましい方法には微生物分割、酵素分割、可能な場合にはキラル酸(例えば、マンデル酸、ショウノウスルホン酸、酒石酸、乳酸等)またはキラル塩基(例えば、ブルシン、(R)−または(S)−フェニルエチルアミン、キナ皮アルコイド及びその誘導体等)を用いて形成したジアステレオマー塩の分割の使用が含まれる。一般的に使用される方法はJaquesら,「エナンチオマー、ラセミ化合物及び分割(Enantiomers, Racemates and Resolution)」, Wiley Interscience(1981)発行に列挙されている。より具体的には、本発明化合物は、キラルアミン、アミノ酸、アミノ酸から誘導されるアミノアルコールで処理することによりジアステレオマーアミドの1:1混合物に変換され得る。酸をアミドに変換するためには一般的な反応条件を使用し得る。ジアステレオマーは分別結晶またはクロマトグラフィーによりそれぞれに分離され得、式Iを有する化合物の立体異性体は純粋なジアステレオマーアミドを加水分解することによっても製造され得る。
【0117】
本発明の一部をなす本発明化合物の各種多形は、いろいろな条件下で前記化合物を結晶化することにより製造され得る。例えば、結晶化用に一般的に使用されている種々の溶媒またはその混合物の使用、異なる温度での結晶化、結晶化中の冷却が非常に早い〜非常に遅い範囲のいろいろな冷却モード。多形は、化合物を加熱または溶融した後徐々にまたは急速に冷却することによっても得ることができる。多形の存在は固体プローブnmr分光法、ir分光法、示差熱量測定法、粉末X線回折または他の技術により調べられ得る。
【0118】
本発明は本発明化合物のプロドラッグをも包含し、このプロドラッグは投与時に代謝プロセスにより化学的変換を受けた後活性な医薬物質になる。通常、プロドラッグはインビボで本発明の所要化合物に容易に変換され得る本発明化合物の官能基誘導体である。適当なプロドラッグ誘導体の選択及び製造に関する一般的手順は、例えばH.Bundgaard編の「プロドラッグの設計(Design of Prodrugs)」, Elsevier(1985)発行に記載されている。
【0119】
薬物発見において、酵素阻害剤のような化合物は生化学的アッセイにおいて非常に有効で選択的であり得るが、インビボでは不活性であり得ることは公知の問題である。所謂バイオアベイラビリティの不足は多種多様の要因、例えば腸での吸収の不足または不十分な吸収、肝臓での初回通過代謝及び/または細胞での不十分な摂取に起因し得る。バイオアベイラビリティを決める要因は完全に理解されていないが、当業者に公知の科学文献には生化学的アッセイで有効で選択的であるがインビボでは低活性もしくは不活性の化合物を生物学的に活性な薬物に修飾する方法が多く例示されている。
【0120】
「オリジナル化合物」と称される本発明化合物を細胞または哺乳動物での摂取が促進されるように該化合物のバイオアベイラビリティを向上させる化学基を結合することにより修飾することは本発明の範囲内である。
【0121】
前記修飾の例には1個以上のカルボキシル基のエステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、tert−ブチルエステル、アセトキシメチルエステル、ピバロイルオキシメチルエステルまたは他のアシルオキシメチルエステル)への変化が含まれるが、これらの例は本発明の範囲を決して限定するものではない。オリジナル化合物に化学基を結合することにより修飾させた本発明化合物は「修飾化合物」と呼ぶ。
【0122】
本発明は本発明の活性代謝物も包含する。
【0123】
本発明化合物は活性細胞内グルココルチコイドレベルを変化させ、より具体的には低下させ、よって前記調節または低下が有利である障害及び疾患の治療、防止及び/または予防のために有用である。
【0124】
従って、本発明は代謝症候群、インスリン抵抗性、異脂肪血症、高血圧症、肥満、2型糖尿病、耐糖能障害(IGT)、空腹時血糖異常(IFG)、成人の潜在型自己免疫糖尿病(LADA)、1型糖尿病、心血管疾患を含む糖尿病性晩発性合併症、心血管障害、脂質代謝の異常、神経変性及び精神障害、眼内圧の調節不全(緑内障を含む)、免疫異常、不適切な免疫応答、筋骨格障害、胃腸病、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、遅い発毛、または細胞内グルココルチコイドレベルにより影響される他の疾患、障害または状態、活性内因性または外因性グルココルチコイドの高い血液レベルの副作用及びその組合せ、内因性活性グルココルチコイドの高い血漿レベルの副作用、クッシング病、クッシング症候群、自己免疫疾患のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、炎症性疾患のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、炎症性成分を伴う疾患のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、ガン化学療法の一部としてのグルココルチコイド受容体アゴニストの副作用、手術/手術後または他の外傷のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、臓器または組織移植の状況におけるグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用、またはグルココルチコイド受容体アゴニストが臨床的に有利な効果を与える他の疾患、障害または状態のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用を治療、防止及び/または予防するために適用され得る。
【0125】
より具体的には、本発明化合物は代謝症候群、2型糖尿病、肥満の結果としての糖尿病、インスリン抵抗性、過血糖症、食事性過血糖症、高インスリン血症、不適切に低いインスリン分泌、耐糖能障害(IGT)、空腹時血糖異常(IFG)、高い肝グルコース産生、1型糖尿病、LADA、小児糖尿病、異脂肪血症、糖尿病性異脂肪血症、高脂血症、高トリグリセリド血症、高リポタンパク血症、高コレステロール血症、低HDLコレステロール、LDL/HDL比異常、脂質代謝の他の障害、肥満、内臓肥満、糖尿病の結果としての肥満、多い食物摂取量、高血圧症、糖尿病性晩発性合併症、ミクロ−/マクロアルブミン尿症、腎障害、網膜症、神経障害、糖尿病性潰瘍、心血管疾患、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、冠動脈疾患、心肥大、心筋虚血、肝不全、うっ血性心不全、卒中、心筋梗塞、不整脈、悪い血流、勃起機能不全(男性または女性)、ミオパシー、筋組織の低下、筋肉の痩せ、筋肉異化、骨粗鬆症、低い身長、神経変性及び精神障害、アルツハイマー病、ニューロン死、認識機能障害、うつ病、不安症、摂食障害、食欲調節、偏頭痛、てんかん、化学物質嗜癖、眼内圧の異常、緑内障、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、不適当な免疫応答、不適当なTヘルパー−1/Tヘルパー−2分極、細菌感染、ミコバクテリウム感染、真菌感染、ウイルス感染、寄生虫感染、免疫化に対する最適以下応答、免疫不全、部分または完全なはげ、または細胞内グルココルチコイドレベルにより影響される他の疾患、障害または状態、及びその組み合わせ;アレルギー性炎症性疾患(例えば、喘息及びアトピー性皮膚炎)のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;呼吸器系疾患(例えば、喘息、嚢胞性線維症、気腫、気管支炎、過敏症、肺炎、好酸球性肺炎、肺線維症)のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;炎症性腸疾患(例えば、クローン病及び潰瘍性大腸炎)のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;免疫系、結合組織及び関節の障害(例えば、反応性関節炎、関節リウマチ、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、ループス腎炎、ヘノッホ−シェーンライン紫斑病、ウェジナー肉芽腫症、側頭動脈炎、全身性硬化症、脈管炎、サルコイドーシス、皮膚筋炎−多発性筋炎、尋常性天ぽう瘡)のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;内分泌疾患(例えば、甲状腺機能亢進症、低アルドステロン症、下垂体低下症)のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;血液疾患(例えば、溶血性貧血、血小板減少症、発作性夜間ヘモグロビン尿症)のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;ガン(例えば、脊髄の病気、脊髄の腫瘍性圧縮、脳腫瘍、急性リンパ球性白血病、ホジキン病、化学療法による悪心)のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;筋肉及び神経筋連結の疾患(例えば、重症筋無力症状及びデュシェンヌ筋ジストロフィーのような遺伝性筋障害)のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;手術及び移植(例えば、外傷、術後侵襲、手術侵襲、腎移植、肝移植、肺移植、膵島移植、血液幹細胞移植、骨髄移植、心移植、副腎移植、気管移植、腸移植、角膜移植、皮膚移植、角膜形成術、水晶体移植及びグルココルチコイド受容体アゴニストによる免疫抑制が有効である他の処置)の状況におけるグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;脳膿瘍、悪心/嘔吐、感染、高カルシウム血症、副腎過形成、自己免疫性肝炎、脊髄疾患、嚢状動脈瘤のグルココルチコイド受容体アゴニスト治療の副作用;またはグルココルチコイド受容体アゴニストが臨床的に有利な効果を与える他の疾患、障害及び状態におけるグルココルチコイド受容体アゴニスト治療に対する副作用を治療、防止及び/または予防するために適用され得る。
【0126】
従って、更なる態様で、本発明は医薬組成物として使用するための本発明化合物に関する。
【0127】
本発明は、活性成分として少なくとも1つの本発明化合物を1つ以上の医薬的に許容され得る担体または希釈剤と一緒に含む医薬組成物にも関する。
【0128】
前記医薬組成物は、好ましくは約0.05〜約2000mg/日、好ましくは約1〜約500mg/日の本発明化合物を含む1回量剤形の形態である。
【0129】
別の実施態様で、患者は本発明化合物を用いて少なくとも約1週間、少なくとも約2週間、少なくとも約4週間、少なくとも約2ヶ月間または少なくとも約4ヶ月間治療される。
【0130】
更に別の実施態様で、医薬組成物は経口、経鼻、経皮、経肺または非経口投与のためである。
【0131】
更に、本発明は、11βHSD1の活性の調節または阻害が有利な障害及び疾患の治療、防止及び/または予防のための医薬組成物を製造するための本発明化合物の使用に関する。
【0132】
本発明はまた、11βHSD1の活性の調節または阻害が有利な障害及び疾患の治療、防止及び/または予防方法に関し、この方法は必要な患者に対して本発明化合物を有効量投与することを含む。
【0133】
本発明の好ましい実施態様では、本発明化合物は上記した細胞内グルココルチコイドレベルにより影響される疾患及び状態を治療、防止及び/または予防するための医薬品を製造するために使用される。
【0134】
よって、本発明の好ましい実施態様では、本発明化合物は上記した状態及び疾患のような活性細胞内グルココルチコイドのレベルが低いことが望ましい状態及び障害を治療、防止及び/または予防するための医薬品を製造するために使用される。
【0135】
本発明の好ましい実施態様では、本発明化合物はインスリン抵抗性、異脂肪血症、高血圧症及び肥満を含めた代謝症候群を治療、防止及び/または予防するための医薬品を製造するために使用される。
【0136】
本発明の別の好ましい実施態様では、本発明化合物は2型糖尿病、耐糖能障害(IGT)、空腹時血糖異常(IFG)を治療、防止及び/または予防するための医薬品を製造するために使用される。
【0137】
本発明の別の好ましい実施態様では、本発明化合物はIGTから2型糖尿病への進行を遅延または防止するための医薬組成物を製造するために使用される。
【0138】
本発明の別の好ましい実施態様では、本発明化合物は代謝症候群から2型糖尿病への進行を遅延または防止するための医薬組成物を製造するために使用される。
【0139】
本発明の別の好ましい実施態様では、本発明化合物は心血管疾患を含む、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症を含めたを治療、防止及び/または予防するための医薬品を製造するために使用される。
【0140】
本発明の更に好ましい実施態様では、本発明化合物は神経変性及び精神障害を治療、防止及び/または予防するための医薬品を製造するために使用される。
【0141】
本発明の更に好ましい実施態様では、本発明化合物はグルココルチコイド受容体アゴニスト処置または治療の副作用を治療、防止及び/または予防するための医薬組成物を製造するために使用される。
【0142】
本発明の別の実施態様で、投与ルートは本発明化合物を適切または望ましい作用部位に効果的に運ぶ任意のルート、例えば経口、経鼻、口腔粘膜、経皮、経肺または非経口であり得る。
【0143】
本発明の更に別の態様で、本発明化合物は1つ以上の別の活性物質と一緒に適当な比率で投与される。別の活性物質は、例えば抗肥満薬、抗糖尿病薬、脂質代謝を調節する物質、降圧薬、グルココルチコイド受容体アゴニスト、糖尿病から生ずるまたは糖尿病に関連する合併症を治療及び/または予防するための物質、肥満から生ずるまたは肥満に関連する合併症及び障害を治療及び/または予防するための物質から選択される。
【0144】
よって、本発明の更なる態様で、本発明化合物は1つ以上の抗肥満薬または食欲調節剤と一緒に投与され得る。
【0145】
前記物質は、CART(コカインアンフェタミン調節転写産物)アゴニスト、NPY(神経ペプチドY)アンタゴニスト、MC4(メラノコルチン4)アゴニスト、オレキシンアンタゴニスト、TNF(腫瘍壊死因子)アゴニスト、CRF(副腎皮質刺激ホルモン放出因子)アゴニスト、CRF BP(副腎皮質刺激ホルモン放出因子結合タンパク質)アンタゴニスト、ウロコルチンアゴニスト、β3アゴニスト、MSH(メラニン細胞刺激ホルモン)アゴニスト、MCH(メラニン細胞凝縮ホルモン)アンタゴニスト、CCK(コレシストキニン)アゴニスト、セロトニン再取込み阻害剤、セロトニン及びノルアドレナリン再取込み阻害剤、混合セロトニン及びノルアドレナリン作動性化合物、5HT(セロトニン)アゴニスト、ボンベシンアゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、成長ホルモン、成長ホルモン放出化合物、TRH(チレオトロピン放出ホルミン)アゴニスト、UCP 2または3(脱共役タンパク質2または3)モジュレータ、レプチンアゴニスト、DAアゴニスト(ブロモクリプチン、ドプレキシン)、リパーゼ/アミラーゼ阻害剤、PPAR(ペルオキシソーム増殖因子活性化タンパク質)モジュレータ、RXR(レチノイドX受容体)モジュレータ、TR βアゴニスト、AGRP(アグーチ関連タンパク質)阻害剤、H3ヒスタミンアンタゴニスト、オピオイドアンタゴニスト(例えば、ナルトレキソン)、エキセンディン−4、GLP−1及び毛様体神経栄養因子からなる群から選択され得る。
【0146】
本発明の1実施態様で、抗肥満薬はレプチン;デキサンフェタミンまたはアンフェタミン;フェンフルラミンまたはデキサフェンフルラミン;シブトラミン;オルリスタット;マジンドールまたはフェンテルミンである。
【0147】
適当な抗糖尿病薬にはインスリン、欧州特許出願公開第792 290号明細書(Novo Nordisk A/S)に記載されているようなインスリンアナログ及び誘導体、例えばNεB29−テトラデカノイルデス(B30)ヒトインスリン;欧州特許出願公開第214 826号明細書及び同第705 275号明細書(Novo Nordisk A/S)に記載されているようなインスリンアナログ及び誘導体、例えばAspB28ヒトインスリン;米国特許第5,504,188号明細書(Eli Lilly)に記載されているようなインスリンアナログ及び誘導体、例えばLysB28ProB29ヒトインスリン;欧州特許出願公開第368 187号明細書(Aventis)に記載されているようなインスリンアナログ及び誘導体、例えばLantus;国際特許出願公開第98/08871号パンフレット(Novo Nordisk A/S)に記載されているようなGLP−1(グルカゴン様ペプチド−1)及びGLP−1誘導体、及び経口的に活性な血糖低下薬が含まれる。なお、上記特許文献はいずれも援用により本明細書に含まれるとする。
【0148】
経口的に活性な血糖低下薬は、好ましくはスルホニルウレア、ビグアニド、メグリチニド、グルコシダーゼ阻害剤、Novo Nordisk A/S及びAgouron Pharmaceuticals, Inc.の国際特許出願公開第99/01423号パンフレットに記載されているようなグルカゴンアンタゴニスト、GLP−1アゴニスト、援用により本明細書に含まれるとするNovo Nordisk A/Sの国際特許出願公開第97/26265号パンフレット及び同第99/03861号パンフレットに記載されているようなカリウムチャネルオープナー、DPP−IV(ジペチジルペプチダーゼ−IV)阻害剤、グルコース新生及び/またはグリコーゲン分解の刺激に関与する肝酵素の阻害剤、グルコース摂取モジュレータ、脂質代謝を調節する化合物、例えばPPARαモジュレータ、PPARδモジュレータ、コレステロール吸収阻害剤、HSL(ホルモン感受性リパーゼ)阻害剤及びHMG CoA阻害剤(スタチン)としての抗高脂質血症薬及び抗脂肪血症薬、ニコチン酸、フィブル酸塩、アニオン交換材、食物摂取量を低下させる化合物、胆汁酸樹脂、RXRアゴニスト及びβ細胞のATP依存性カリウムチャネルに作用する物質を含む。
【0149】
1つの実施態様で、本発明化合物はインスリン、インスリンアナログまたは誘導体、例えばNεB29−テトラデカノイルデス(B30)ヒトインスリン、AspB28ヒトインスリン、LysB28ProB29ヒトインスリン、Lantus(登録商標)、またはこれらの1つ以上を含む混合製剤と一緒に投与される。
【0150】
更なる実施態様で、本発明化合物はスルホニルウレア、例えばトルブタミド、グリベンクラミド、グリピジドまたはグリクラジドと一緒に投与される。
【0151】
別の実施態様で、本発明化合物はビグアニド、例えばメトホルミンと一緒に投与される。
【0152】
更に別の実施態様で、本発明化合物はメグリチニド、例えばレパグリニドまたはセナグリニドと一緒に投与される。
【0153】
更に別の実施態様で、本発明化合物はチアゾリジンジオン、例えばトログリタゾン、シグリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン;または国際特許出願公開第97/41097号パンフレットに記載されている化合物、例えば5−[[4−[3−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−2−キナゾリニル]メトキシ]フェニル−メチル]チアゾリジン−2,4−ジオンまたはその医薬的に許容され得る塩、好ましくはカリウム塩と一緒に投与される。
【0154】
更に別の実施態様で、本発明化合物は国際特許出願公開第99/19313号パンフレットに記載されているインスリン増感剤、例えば(−)3−[4−[2−フェノキサジン−10−イル)エトキシ]フェニル]−2−エトキシプロパン酸またはその医薬的に許容され得る塩、好ましくはアルギニン塩と一緒に投与され得る。
【0155】
更なる実施態様で、本発明化合物はα−グルコシダーゼ阻害剤、例えばミグリトールまたはアカルボースと一緒に投与される。
【0156】
別の実施態様で、本発明化合物はβ細胞のATP依存性カリウムチャネルに対して作用する物質、例えばトルブタミド、グリベンクラミド、グリピジド、グリクラジドまたはレパグリニドと一緒に投与される。
【0157】
更に、本発明化合物はナテグリニドと一緒に投与され得る。
【0158】
更に別の実施態様で、本発明化合物は抗高脂血症薬または抗脂肪血症薬、例えばコレスチラミン、コレスチポール、クロフィブラート、ジェムフィブロジル、フェノフィブレート、ベザフィブレート、テサグリタザー、EML−4156、LY−818、MK−767、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、シムバスタチン、アシピモックス、プロブコール、エゼチミベまたはデキストロチロキシンと一緒に投与される。
【0159】
更なる実施態様で、本発明化合物は1つ以上の上記化合物と一緒に、例えばスルホニルウレア+メトホルミン、スルホニルウレア+アカルボース、レパグリニド+メトホルミン、インスリン+スルホニルウレア、インスリン+メトホルミン、インスリン、インスリン+ロバスタチン等と一緒に投与される。
【0160】
更に、本発明化合物は1つ以上の降圧剤と一緒に投与され得る。前記降圧剤の例はβ遮断剤、例えばアルプレノロール、アテノロール、チモロール、ピンドロール、プロプラノロール、メトプロロール、フマル酸ビソプロロール、エスモロール、アセブテロール、メトプロロール、アセブトロール、ベタキソロール、セリプロロール、ネビボロール、テルタトロール、オクスプレノロール、アムソラロール、カルベジロール、ラベタロール;β2受容体遮断剤、例えばS−アテノロール、OPC−1085;ACE(アンギオテンシン変換酵素)阻害剤、例えばキナプリル、リシノプリル、エナラプリル、カプトプリル、ベナゼプリル、ペリンドプリル、トランドラプリル、ホシノプリル、ラミプリル、シラザプリル、デラプリル、イミダプリル、モエキシプリル、スピラプリル、テモカプリル、ゾフェノプリル、S−5590、ファシドトリル、Hoechst−Marion Roussel:100240(欧州特許出願公開第00481522号明細書)、オマパトリラット、ゲモパトリラット及びGW−660511;カルシウムチャネル遮断剤、例えばニフェジピン、フェロジピン、ニカルジピン、イスラジピン、ニモジピン、ジルチアゼム、アムロジピン、ニトレンジピン、ベラパミル、ラシジピン、レルカニジピン、アラニジピン、シルニジピン、クレビジピン、アゼルニジピン、バルニジピン、エホノジピン、イアシジピン、イエミルジピン、イエルカニジピン、マニジピン、ニルバジピン、プラニジピン、フルニジピン;α遮断剤、例えばドキサゾシン、ウラピジル、プラゾシン、テラゾシン、ブナゾシン及びOPC−28326;利尿薬、例えばチアジド/スルホンアミド(例:ベンドロフルメタジド、クロルサリドン、ヒドロクロロチアジド及びクロパミド)、ループ利尿薬(例:ブメタニド、フロセミド及びトラセミド)及びカリウム保持性利尿剤(例:アミロライド、スピロノラクトン);エンドセリンET−Aアンタゴニスト、例えばABT−546、アンブリセタン、アトラセンタン、SB−234551、Cl−1034、S−0139及びYM−598;エンドセリンアンタゴニスト、例えばボセタン及びJ−104133;レニン阻害剤、例えばアリスキレン;バソプレシンV1アンタゴニスト、例えばOPC−21268;バソプレシンV2アンタゴニスト、例えばトルバプタン、SR−121463及びOPC−31260;Bタイプナトリウム排泄増加性ペプチドアゴニスト、例えばネシリチド;アンギオテンシンIIアンタゴニスト、例えばイルベサルタン、カンデサルシレキセチル、ロサルタン、バルサルタン、テルミサルタン、エプロサルタン、カンデサルタン、CL−329167、エプロサルタン、イオサルタン、オルメサルタン、プラトサルタン、TA−606及びYM−358;5−HT2アゴニスト、例えばフェノルドパム及びケタンセリン;アデノシンA1アンタゴニスト、例えばナフトピジル、N−0861及びFK−352;トロンボキサンA2アンタゴニスト、例えばKT2−962;エンドペプチダーゼ阻害剤、例えばエカドトリル;一酸化窒素アゴニスト、例えばLP−805;ドーパミンD1アンタゴニスト、例えばMYD−37;ドーパミンD2アゴニスト、例えばノロミロール;n−3脂肪酸、例えばオマコール;プロスタサイクリンアゴニスト、例えばトレプロスチニル、ベラプロスト;PGE1アゴニスト、例えばエクロプロスト;Na/K ATPアーゼモジュレータ、例えばPST−2238;カリウムチャネル活性剤、例えばKR−30450:ワクチン、例えばPMD−3117、インダパミド、CGRP−ユニジェン、グアニル酸シクラーゼ刺激剤、ヒドララジン、メチルドーパ、ドカルパミン、モキソニジン、CoAprovel、MondoBiotech−811である。
【0161】
更に、ペンシルバニア州イーストンに所在のMack Publishing Co.,(1995)発行の「レミントン:薬学の科学及び実際(Remington: The Science and Practice of Pharmacy)」, 19版を参照し得る。
【0162】
更に、本発明化合物は1つ以上のグルココルチコイド受容体アゴニストと一緒に投与される。前記グルココルチコイド受容体アゴニストの例はベタメタゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、プレドニゾン、ベクロメタゾン、ブチキシコート、クロベタゾール、フルニソリド、フルカチゾン(及びアナログ)、モメタソン、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンヘキサアセトニドGW−685698、NXC−1015、NXC−1020、NXC−1021、NS−126、P−4112、P−4114、RU−24858及びT−25シリーズである。
【0163】
本発明化合物と1つ以上の上記した化合物及び場合により1つ以上の更なる薬理学的に活性な物質との適当な組合せは本発明の範囲内と見做されると理解すべきである。
【0164】
医薬組成物
本発明化合物は、単独でまたは医薬的に許容され得る担体または賦形剤と組合わせて1回または複数回投与され得る。本発明の医薬組成物は、医薬的に許容され得る担体または希釈剤及び他の公知の佐剤及び賦形剤と一緒にペンシルバニア州イーストンに所在のMack Publishing Co.,(1995)発行の「レミントン:薬学の科学及び実際(Remington: The Science and Practice of Pharmacy)」, 19版に開示されているような一般的方法に従って処方され得る。
【0165】
特に、前記医薬組成物は適当なルート、例えば経口、直腸、経鼻、経肺、局所(口腔粘膜及び舌下を含む)、経皮、槽内、腹腔内、膣及び非経口(皮下、筋肉内、鞘内、静脈内及び皮内を含む)ルートにより投与するために処方され得、経口ルートが好ましい。好ましいルートは治療対象の患者の全身健康状態及び年齢、治療しようとする状態の種類及び選択した活性成分に依存することは自明である。
【0166】
経口投与用医薬組成物には固体剤形、例えば硬カプセル剤、軟カプセル剤、錠剤、トローチ剤、糖衣錠、ピル剤、トローチ剤、散剤及び顆粒剤が含まれる。適当ならば、固体剤形に腸溶コーティングのようなコーティングを被せてもよく、活性成分を制御的、例えば持続的または長期間放出するように当業界で公知の方法に従って処方してもよい。
【0167】
経口投与用液体剤形には液剤、乳濁液、懸濁液、シロップ剤及びエリキシル剤が含まれる。
【0168】
非経口投与用医薬組成物には滅菌水性及び非水性注射可能な溶液、分散液、懸濁液または乳濁液、並びに使用直前に滅菌注射可能な溶液または分散液中で再構成され得る滅菌粉末が含まれる。デポ注射剤も本発明の範囲内に含まれる。
【0169】
他の適当な投与形態には坐剤、スプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、吸入剤、経皮パッチ剤、インプラント等が含まれる。
【0170】
典型的な1日経口用量は体重1kgあたり約0.001〜約100mg、好ましくは約0.01〜約50mg、より好ましくは約0.05〜約10mgであり、1日1回またはそれ以上(例えば、1〜3回)投与される。正確な用量は投与頻度及びモード;治療対象の性別、年齢、体重及び全身健康状態;治療しようとする状態や治療しようとする随伴症状の種類及び重篤度;及び当業者に公知の他の要因に依存する。
【0171】
組成物は有利には当業者に公知の方法により1回量剤形で提供され得る。1日1回以上(例えば、1〜3回)経口投与するための典型的な1回量剤形は0.05〜約2000mg、例えば約0.1〜約1000mg、約0.5〜約500mg、約1〜約200mg(例えば、約100mg)を含有し得る。
【0172】
静脈内、鞘内、筋肉内等のような非経口ルートの場合、典型的な用量は経口投与のために使用する用量の約半分である。
【0173】
本発明化合物は通常遊離物質またはその医薬的に許容され得る塩として使用される。例えば、遊離塩基の有用性を有する化合物の酸付加塩及び遊離酸の有用性を有する化合物の塩基付加塩である。用語「医薬的に許容され得る塩」は本発明に従って使用するための化合物の非毒性塩を指し、この塩は通常遊離塩基を適当な有機または無機酸と反応させるか酸を適当な有機または無機塩基と反応させることにより製造される。本発明に従って使用するための化合物が遊離塩基を含む場合、上記塩は慣用の方法に従って前記化合物の溶液または懸濁液を化学的に当量の医薬的に許容され得る酸で処理することにより製造される。本発明に従って使用するための化合物が遊離酸を含む場合、上記塩は慣用の方法に従って前記化合物の溶液または懸濁液を化学的に当量の医薬的に許容され得る塩基で処理することにより製造される。ヒドロキシ基を有する化合物の生理学的に許容され得る塩は前記化合物のアニオンと共にナトリウムまたはアンモニウムイオンのような適当なカチオンを含む。医薬的に許容され得ない他の塩は本発明に従って使用するための化合物の製造において有用であり得、そのような塩も本発明の別の態様を構成する。
【0174】
非経口投与の場合、滅菌水溶液、水性プロピレングリコール、ゴマ油または落花生油中に本発明化合物を含む溶液が使用され得る。前記水性溶液は所要により適当に緩衝され、液体希釈剤は十分な食塩液またはグルコースで等張性とされなければならない。水性溶液は静脈内、筋肉内、皮下及び腹腔内投与のために特に適している。使用される滅菌水性媒体はいずれも当業者の公知の一般的方法により容易に入手し得る。
【0175】
適当な薬用担体には不活性の固体希釈剤または増量剤、滅菌水溶液及び各種の有機溶媒が含まれる。適当な担体の例は水、塩類溶液、アルコール、ポリエチレングリコール、ポリヒドロキシエトキシル化ヒマシ油、落花生油、オリーブ油、シロップ、リン脂質、ゼラチン、ラクトース、白土、スクロース、シクロデキストリン、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸、セルロースの低級アルキルエーテル、ケイ酸、脂肪酸、脂肪酸アミン、脂肪酸モノグリセリド及びジグリセリド、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン、ヒドロキシルメチルセルロース及びポリビニルピロリドンである。また、担体または希釈剤は当業界で公知の徐放性材料、例えばグリセリルモノステアレートまたはグリセリルジステアレートを単独でまたはワックスと混合して含み得る。組成物は湿潤剤、乳化懸濁剤、保存料、甘味料または着香料をも含み得る。
【0176】
その後、本発明化合物と医薬的に許容され得る担体を混合することにより形成した医薬組成物は記載されている投与ルートに適した各種剤形で容易に投与される。前記組成物は有利には製薬業界で公知の方法により1回量剤形で提供され得る。
【0177】
経口投与に適した本発明の組成物はカプセル剤や錠剤のようなばらばらの単位として提供され得、各単位は所定量の活性成分を含有し、適当な賦形剤を含み得る。前記組成物は粉末または顆粒の形態で、水性または非水性液体中の溶液または懸濁液として、または水中油型または油中水型乳濁液として提供され得る。
【0178】
経口用に意図される組成物は公知の方法に従って製造され得、前記組成物は医薬的に上品で口に合う製剤を提供するために甘味料、着香料、着色料及び保存料からなる群から選択される1つ以上の物質を含み得る。錠剤は活性成分を錠剤の製造に適した非毒性の医薬的に許容され得る賦形剤と混合して含有し得る。前記賦形剤は例えば不活性希釈剤(例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム)、顆粒化及び崩壊剤(例えば、コーンスターチまたはアルギン酸)、結合剤(例えば、デンプン、ゼラチンまたはアカシア)及び滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルク)であり得る。錠剤はコーティングされていなくても、胃腸管での崩壊及び吸収を遅らして長期間にわたり徐放作用を与えるために公知技術によりコーティングを被せてもよい。例えば、徐放性材料(例えば、グリセリルモノステアレートまたはグリセリルジステアレート)を使用してもよい。浸透性徐放錠を形成するために、援用により本明細書に含まれるとする米国特許第4,356,108号明細書、同第4,166,452号明細書及び同第4,265,874号明細書に記載されている技術により錠剤にコーティングを被せてもよい。
【0179】
経口用組成物は、活性成分が不活性固体希釈剤(例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリン)と混合されている硬ゼラチンカプセル剤、または活性成分が水または油性媒体(例えば、ピーナッツ油、流動パラフィンまたはオリーブ油)と混合されている軟ゼラチンカプセル剤としても提供され得る。
【0180】
水性懸濁液は活性成分を水性懸濁液の調製に適した賦形剤と混合して含有し得る。前記賦形剤は懸濁剤(例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム及びアカシアゴム)である。分散/湿潤剤は天然リン脂質(例えば、レシチン)、アルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンステアレート)、エチレンオキシドと長鎖脂肪アルコールの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと脂肪酸及びヘキシトロールから誘導される部分エステルの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート)、またはエチレンオキシドと脂肪酸及び無水ヘキシトールから誘導される部分エステルの縮合生成物(例えば、ポリエチレンソルビタンモノオレエート)であり得る。水性懸濁液は1つ以上の着色料、1つ以上の着香料及び1つ以上の甘味料(例えば、スクロースまたはサッカリン)をも含有し得る。
【0181】
油性懸濁液は、活性成分を植物油(例えば、落花生油、オリーブ油、ゴマ油またはココナッツ油)または鉱油(例えば、流動パラフィン)中に懸濁することにより製造され得る。前記油性懸濁液は増粘剤(例えば、蜜ろう、固形パラフィンまたはセチルアルコール)を含有し得る。口にあう経口製剤を提供すべく上記したような甘味料及び着香料を添加してもよい。前記組成物は酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸)を添加することにより保存され得る。
【0182】
水を添加して水性懸濁液を調製するのに適した分散性粉末及び顆粒は、活性化合物を分散/湿潤剤、懸濁剤及び1つ以上の保存料と混合して提供される。適当な分散/湿潤剤及び懸濁剤は上に例示されている。追加の賦形剤、例えば甘味料、着香料及び着色料も存在させ得る。
【0183】
本発明に従って使用するための化合物を含む医薬組成物は水中油型乳濁液の形態であり得る。油性相は植物油(例えば、オリーブ油または落花生油)、鉱油(例えば、流動パラフィン)またはその混合物であり得る。適当な乳化剤は天然ゴム(例えば、アラビアゴムまたはトラガカントゴム)、天然ホスファチド(例えば、大豆、レシチン)、脂肪酸及び無水ヘキシトールから誘導されるエステルまたは部分エステル(例えば、ソルビタンモノオレエート)、及び前記部分エステルとエチレンオキシドの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)であり得る。前記乳濁液は甘味料及び着香料をも含有し得る。
【0184】
シロップ剤及びエリキシル剤は甘味料(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロース)を用いて製造され得る。前記組成物は粘滑薬、保存料、着香料及び着色料をも含有し得る。医薬組成物は滅菌注射可能な水性または油性懸濁液の形態であり得る。この懸濁液は上記した適当な分散/湿潤剤及び懸濁剤を用いて公知方法に従って製造され得る。滅菌注射可能な製剤は非毒性の非経口的に許容可能な希釈剤または溶媒中の滅菌注射可能な溶液または懸濁液であり得、例えば1,3−ブタンジオール溶液であり得る。使用され得る許容され得るビヒクル及び溶媒は水、リンガー液及び等張性塩化ナトリウム溶液である。更に、滅菌固定油が溶媒または懸濁媒体として有利に使用される。この目的で、合成モノ−またはジグリセリドを用いて無刺激性固定油が使用され得る。加えて、オレイン酸のような脂肪酸が注射剤の製造に使用される。
【0185】
上記組成物は本発明化合物を直腸投与するための座剤の形態でもあり得る。この組成物は、常温で固体であるが直腸温で液体であり、よって直腸中で溶融して薬物を放出する適当な非刺激性賦形剤を薬物と混合することにより製造され得る。前記賦形剤の例にはカカオ脂及びポリエチレングリコールが含まれる。
【0186】
局所使用の場合、本発明化合物を含有するクリーム剤、軟膏剤、ゼリー剤、溶液または懸濁液等が考えられる。この投与目的では、局所投与はマウスウオッシュ及び含嗽剤を含む。
【0187】
本発明に従って使用するための化合物はリポソームデリバリーシステム、例えば単ラメラ小胞、大単ラメラ小胞及び多重ラメラ小胞の形態でも投与され得る。リポソームは各種リン脂質、例えばコレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリンから形成され得る。
【0188】
加えて、本発明に従って使用するための化合物の幾つかは水または一般的な有機溶媒との溶媒和物を形成し得る。前記溶媒和物も本発明の範囲に包含される。
【0189】
従って、更なる実施態様で、本発明に従って使用するための化合物、またはその医薬的に許容され得る塩、溶媒和物またはプロドラッグ及び1つ以上の医薬的に許容され得る担体、賦形剤または希釈剤を含む医薬組成物が提供される。
【0190】
固体担体を経口投与のために使用するならば、製剤を錠剤化しても、粉末またはペレット形態で硬ゼラチンカプセル中に入れても、トローチ剤またはロゼンジの形態であってもよい。固体担体の量は広範囲に変更されるが、通常約25mg〜約1gである。液体担体を使用するならば、製剤はシロップ剤、乳濁液、軟ゼラチンカプセル剤または滅菌注射可能液剤(例えば、水性または非水性の懸濁液または溶液)の形態をとり得る。
【0191】
慣用の錠剤化技術により製造され得る典型的な錠剤は、コアとして5.0mgの活性化合物(遊離化合物またはその塩として)、67.8mgのLactosum(欧州薬局方)、31.4mgの結晶セルロース(アビセル)、1.0mgのアンバーライト(登録商標)IRP88(ポラクリリンカリウムNF,錠剤崩壊剤,Rohm and Hass製)及び適量のMagnesil stearas(欧州薬局方)を含有し得、コーティングとして約9mgのヒドロキシプロピルメチルセルロース及び約0.9mgのMywacett 9−40T(フィルムコーティング用可塑剤として使用されるアシル化モノグリセリド)を含み得る。
【0192】
本発明化合物は必要な哺乳動物、特にヒトである患者に対して投与され得る。前記哺乳動物には家庭向け動物(例えば、家庭で飼われているペット)及び非家庭向け動物(例えば、野生動物)の両方の動物が含まれる。
【0193】
本明細書に記載の新規な特徴またはその組合せが本発明に必須であると考えられる。
【0194】
本発明は本発明化合物を製造する下記方法にも関する。
【0195】
下記代表的例により本発明を更に説明する。これらの例は決して本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0196】
下記例及び一般的方法は、明細書及び合成スキームに示す中間化合物及び最終生成物を言及する。本発明化合物の製造を下記例により詳細に説明する。場合により、反応は本発明の範囲内に含まれる各化合物に対して記載されているように適用されないことがある。そのような化合物は当業者に容易に認識される。この場合、反応は当業者に公知の一般的な修飾により、すなわち干渉基を適当に保護することにより、他の一般的な試薬に変えることにより、または反応条件をルーチンに変えることによりうまく実施することができる。或いは、本明細書に記載されているかまたは一般的である他の反応は本発明の対応化合物に対して適用され得る。すべての製造方法において、出発物質はすべて公知であり、または公知の出発物質から容易に製造され得る。化合物の構造は元素分析により、または適当ならば化合物中の特有のプロトンに帰属されるピークを示す核磁気共鳴(NMR)により確認する。H NMRシフト(δ)は内部標準としてのテトラメチルシランからのダウンフィールドをppmで示す。M.p.は融点であり、℃で表し、補正していない。カラムクロマトグラフィーはメルクシリカゲル60(Art.9385)を用いてW.C.Stillら, J.Org.Chem., 43:2923(1978)に記載されている技術を用いて実施した。HPLC分析は、実験部分に記載されているように5μmのC18 4×250mmカラムを用い、水とアセトニトリルの各種混合物を流速1ml/分で溶離させて実施した。
【0197】
例で使用した略語は以下の意味を有する:
TLC:薄層クロマトグラフィー、
CDCl:ジュウテリオクロロホルム、
CDOD:テトラジュウテリオメタノール、
DMSO−d: ヘキサジュウテリオジメチルスルホキシド、
DMSO:ジメチルスルホキシド、
THF:テトラヒドロフラン、
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド、
HOBT:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、
EDAC:1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジアミド塩酸塩、
min:分、
hrs:時。
【0198】
一般的方法A:
【化11】

【0199】
イミン(I)(式中、X’はハロ、C1−6アルキルオキシまたはC1−6アルキルチオである)をヒドラジド(II)と溶媒(例えば、エタノール、メタノール、THF、DMF、NMP等)中塩基性条件(例えば、トリエチルアミン、KCO、NaH等)下で反応させると、縮合1,2,4−トリアゾール(III)(式中、X、Y、R、R、R、R、R及びRは上記と同義である)が得られる。
【0200】
一般的方法B:
【化12】

【0201】
ヒドラジド(I)を酸ハロゲン化物(II)(式中、ハロは上記した通りである)と溶媒(例えば、DCM、THF、DMF、NMP等)中塩基性条件(例えば、トリエチルアミン、KCO、NaOH等)下で反応させると、縮合1,2,4−トリアゾール(III)(式中、X、Y、R、R、R、R、R及びRは上記と同義である)が得られる。
【0202】
上記式(III)を有する縮合1,2,4−トリアゾールの合成に関する更なるガイダンスは文献Glushkov,V.A.ら, Pharm.Chem.J.(英文訳), 32(5):258-261(1998);Krezel,I., Pharmazie, 49(1):27-31(1994)に記載されている。
【0203】
例1(一般的方法A)
3−(2−ブロモフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン
【化13】

【0204】
ベンゼン(20ml)中に7−クロロ−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−アゼピン(1.32g,10ミリモル,J.Med.Chem., 30:1543-49)を含む溶液に2−ブロモ−安息香酸ヒドラジド(1.08g,5ミリモル)を添加し、混合物を還流温度で5時間撹拌した。冷却した反応混合物に10%水酸化ナトリウム(10ml)及びジエチルエーテル(20ml)を添加した。混合物を30分間撹拌し、沈殿を濾過し、真空中50℃で1時間乾燥すると、0.6gの2−ブロモ安息香酸−N’−(4,5,6,7−テトラヒドロ−3H−アゼピン−2−イル)−ヒドラジドが得られた。これをエタノール(20ml)に溶解した後TEA(5ml)を添加し、16時間還流した。揮発物を真空中で蒸発させ、残渣にジエチルエーテル(10ml)及び酢酸エチル(5ml)を添加した。沈殿を濾別し、真空中50Cで1時間乾燥すると、0.35g(24%)の標記化合物が固体として得られた。
【0205】
H NMR(300MHz,CDCl) δ 1.84(m,6H)、3.08(m,2H)、3.78(bs,2H)、7.32−7.49(m,3H)、7.69(dd,1H)。
【0206】
下記化合物は上記例1と同様にして製造した。
【0207】
例1−a(一般的方法A)
3−(2−フェノキシメチルフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン−9−オン
【化14】

【0208】
H NMR(300MHz,CDCl) δ 1.68−1.86(m,6H)、3.03(m,2H)、3.79(m,2H)、5.05(s,2H)、6.84(d,2H)、6.93(t,1H)、7.22−7.32(m,3H)、7.45(t,1H)、7.55(t,1H)、7.70(d,1H)。
【0209】
計算値(C2021O)
75.21% C; 6.63% H; 13.16% N、
実測値 75.18% C; 6.71% H; 12.94% N。
【0210】
例1−b(一般的方法A)
3−(2−フェノキシメチルフェニル)−6,7,8,9,10,11−ヘキサヒドロ−5H−5,9:7,11−ジメタノ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゾニン
【化15】

【0211】
H NMR(300MHz、CDCl) δ 1.73−2.00(m,9H)、2.18(bs,2H)、3.60(t,1H)、4.18(t,1H)、5.10(s,2H)、6.84(d,2H)、6.93(t,1H)、7.21−7.27(m,3H)、7.44(t,1H)、7.54(t,1H)、7.69(d,1H)。
【0212】
計算値(C2425O・0.1xHO)
77.22% C; 6.80% H; 11.26% N、
実測値 77.21% C; 6.89% H; 11.13% N。
【0213】
例1−c(一般的方法A)
3−(5−ブロモピリジン−3−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン
【化16】

【0214】
H NMR(300MHz,CDCl) δ 1.82−1.96(m,6H)、3.10(m,2H)、4.03(m,2H)、8.12(m,1H)、8.67(s,1H)、8.80(s,1H)。
【0215】
例1−d(一般的方法A)
3−(5−ヘキサ−1−イニル−ピリジン−3−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン
【化17】

【0216】
H NMR(300MHz,CDCl) δ 0.96(t,3H)、1.48(m,2H)、1.60(m,2H)、1.82−1.95(m,6H)、2.45(t,2H)、3.09(m,2H)、4.02(m,2H)、7.90(s,1H)、8.62(s,1H)、8.72(s,1H)。
【0217】
例1−e(一般的方法A)
3−(6−クロロピリジン−3−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン
【化18】

【0218】
H NMR(300MHz,CDCl) δ 1.82−1.95(m,6H)、3.09(m,2H)、4.03(m,2H)、7.49(d,1H)、7.92(m,1H)、8.54(s,1H)。
【0219】
例1−f(一般的方法A)
3−(6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン
【化19】

【0220】
H NMR(300MHz,CDCl) δ 1.80−1.95(m,6H)、3.06(m,2H)、3.60(m,4H)、3.84(m,4H)、4.01(m,2H)、6.72(d,1H)、7.73(dd,1H)、8.29(s,1H)。
【0221】
例1−g(一般的方法A)
3−ピリジン−3−イル−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン
【化20】

【0222】
H NMR(300MHz,CDCl) δ 1.82−1.95(m,6H)、3.09 (m,2H)、4.04(m,2H)、7.47(dd,1H)、7.94 (m,1H)、8.76(m,1H)。
【0223】
例1−h(一般的方法A)
3−(2−ベンジルオキシメチル−フェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−5,9−メタノ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン
【化21】

【0224】
H NMR(400MHz,CDCl) δ 1.13−1.57(m,4H)、1.89−2.35(m,4H)、2.86(m,1H)、3.02(m,1H)、4.67(s,2H)、5.06(s,2H)、7.28−7.42(m,6H)、7.53(t,1H)、7.80(d,1H)、7.91(d,1H)。
【0225】
例2(一般的方法A)
3−フェニル−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン
【化22】

【0226】
エタノール(50ml)中に1−クロロイソキノリン(4g,24.45ミリモル)を含む溶液に安息香酸ヒドラジド(4g,29.34ミリモル)を添加し、混合物を還流温度で16時間撹拌した。反応混合物を冷却し、沈殿を濾別し、エタノール(50ml)から再結晶すると、1.9gの不純(NMR)標記化合物が得られた。濾液を、溶離液として酢酸エチル/ヘプタン(1:2)混合物を用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。純粋なフラクションを集め、溶媒を真空中で蒸発させると、0.2g(3%)の標記化合物が固体として得られた。
【0227】
H NMR(300MHz,CDCl) δ 7.09(d,1H)、7.57−7.64(m,3H)、7.96−7.77(m,3H)、7.84−7.87(m,2H)、8.0(d,1H)、8.80(dd,1H)。
【0228】
薬理学的方法
11βHSD酵素アッセイ
(材料)
H−コルチゾン及び抗−家兎Ig被覆シンチレーション近接アッセイ(SPA)ビーズはAmersham Pharmacia Biotechから購入し、β−NADPHはSigmaから購入し、家兎抗コルチゾル抗体はFitzgeraldから購入した。h−11βHSD1で形質転換した酵母の抽出物(Hultら, FEBS Lett., 441, 25(1998))を酵素ソースとして使用した。試験化合物をDMSO(10mM)に溶解した。希釈は50mM トリス−HCl(Sigma Chemical Co)、4mM EDTA(Sigma Chemical Co)、0.1% BSA(Sigma Chemical Co)、0.01% ツイーン20(Sigma Chemical Co)及び0.005% バシトラシン(Novo Nordisk A/S)を含有する緩衝液(pH=7.4)中で実施した。オプチプレート96ウェルプレートはPackardより供給された。SPAビーズに結合したH−コルチゾルの量はPackardのTopCount NXTを用いて測定した。
【0229】
(方法)
h−11βHSD1、120nM H−コルチゾン、4mM β−NADPH,抗体(1:200)、試験化合物の連続希釈物及びSPA粒子(2mg/ウェル)をウェルに添加した。各種成分を混合することにより反応を開始し、振とうしながら30℃で60分間反応を進行させた。10倍過剰量の500μM カルベノキソロン及び1μM コルチゾンを含有する停止緩衝液を添加することにより反応を停止させた。GraphPadプリズムソフトウェアを用いてデータを分析した。
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
必要な患者におけるa)11βHSD1の活性の調節またはb)11βHSD1の阻害のための縮合1,2,4−トリアゾール、そのプロドラッグ、または医薬的に許容され得る酸または塩基とのその塩、またはラセミ混合物を含めた光学異性体または光学異性体の混合物、または互変異性体形態の使用。
【請求項2】
必要な患者におけるa)11βHSD1の活性の調節またはb)11βHSD1の阻害が望まれる障害及び疾患の治療、防止及び/または予防のための医薬組成物を製造するための縮合1,2,4−トリアゾール、そのプロドラッグ、または医薬的に許容され得る酸または塩基とのその塩、またはラセミ混合物を含めた光学異性体または光学異性体の混合物、または互変異性体形態の使用。
【請求項3】
縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグは一般式(I)
【化1】

(式中、
はC5−10シクロアルキル、C5−10ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキルまたはヘテロアリールC1−6アルキルであり、前記したシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びアリールアルキル基は独立して場合により1個以上のRで置換されており;
及びRは独立して水素、C1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、ヘテロアリールC1−6アルキル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールC1−6アルキルオキシまたはヘテロアリールC1−6アルキルオキシであり、前記したアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル及びヘテロアリールアルキル基は独立して場合により1個以上のRで置換されており;または
とRはこれらが結合している炭素原子と一緒になって、3〜6個の炭素原子及び窒素、酸素または硫黄から選択される0〜2個の追加ヘテロ原子を含有する飽和または部分飽和の単環式環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、ヘテロアリールC1−6アルキル、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキルオキシ、アリールオキシ、アリールC1−6アルキルオキシまたはヘテロアリールC1−6アルキルオキシの少なくとも1個で置換されており;
及びRは独立して水素、ハロ、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C1−6アルキルオキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシC1−6アルキル、アリールオキシアリール、ヘテロアリールオキシアリール、アリールオキシヘテロアリール、ヘテロアリールオキシヘテロアリールまたはアリールC1−6アルキルオキシC1−6アルキルであり、前記したアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール及びヘテロアリール基は独立して場合により1個以上のRで置換されており;または
とRはこれらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜8個の炭素原子及び窒素、酸素または硫黄から選択される0〜2個の追加ヘテロ原子を含有する飽和または部分飽和の環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、アリールC1−6アルキル、NR1011、ハロ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキルオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシまたはアリールC1−6アルキルカルボキシの少なくとも1個で置換されており;または
とRまたはRのいずれかは一緒になって、1〜4個の炭素原子を含有する飽和または部分飽和の架橋を形成し、前記架橋は場合によりC1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキルまたはヘテロアリールC1−6アルキルの少なくとも1個で置換されており;
6は水素、C1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキルまたはヘテロアリールC1−6アルキルであり;または
とRまたはRのいずれかはこれらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜8個の炭素原子及び窒素、酸素または硫黄から選択される0〜2個の追加ヘテロ原子を含有する飽和、部分飽和または芳香族の環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、アリールC1−6アルキル、NR1011、ハロ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキルオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシまたはアリールC1−6アルキルカルボキシの少なくとも1個で置換されており;
及びRは独立して水素、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、ヘテロアリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、アリールオキシC1−6アルキル、アリールC1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ、ヘテロアリールカルボキシ、アリールC1−6アルキルカルボキシまたはヘテロアリールC1−6アルキルカルボキシであり;
9は水素、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、C1−6アルキル、メチレンジオキソ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、アリール、アリールC1−6アルキル、アリールオキシ、NR1011またはアリールオキシC1−6アルキルであり、前記アリール基は場合により1個以上のR12で置換されており;または
10及びR11は独立して水素、C1−6アルキル、アリールまたはアリールC1−6アルキルであり、前記したアルキル及びアリール基は独立して場合により1個以上のR13で置換されており;
10とR11はこれらが結合している窒素と一緒になって、4〜10個の炭素原子及び窒素、酸素または硫黄から選択される0〜2個の追加ヘテロ原子を含有する飽和または部分飽和の単環式、二環式または三環式環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキルオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシまたはアリールC1−6アルキルカルボキシの少なくとも1個で置換されており;
12はオキソまたはハロであり;
13はハロ、ヒドロキシ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、NR1415、メチレンジオキソ、トリハロメチルまたはトリハロメトキシであり;
14及びR15は独立して水素、C1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキルまたはヘテロアリールC1−6アルキルであり;
Aは単結合、二重結合、三重結合または芳香族結合であり;
Xは化学結合、(CR1617またはNR10であり、ここでR16及びR17は独立して水素、オキソまたはC1−6アルキルであり;または
XとRまたはRのいずれかは一緒になって二重結合であり;
YはCR18または窒素であり、ここでR18は水素、C1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキルまたはヘテロアリールC1−6アルキルであり;または
18とRまたはRのいずれかは一緒になって、1〜4個の炭素原子を含有する飽和または部分飽和の単環式環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキルまたはヘテロアリールC1−6アルキルの少なくとも1個で置換されており;または
18とRまたはRのいずれかとRまたはRのいずれかは一緒になって、8〜12個の炭素原子を含有する1個の共通炭素原子を有する飽和または部分飽和の単環式環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキルまたはヘテロアリールC1−6アルキルの少なくとも1個で置換されており;
nは0、1または2である)
を有し、または医薬的に許容され得る酸または塩基とのその塩、またはラセミ混合物を含めた光学異性体または光学異性体の混合物、または互変異性体形態である請求項1または2に記載の使用。
【請求項4】
式(I)中、RはC5−10シクロアルキル、C5−10ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアリールC1−6アルキルであり、前記したシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びアリールアルキル基は独立して場合により1個以上のRで置換されている請求項1〜3のいずれかに記載の使用。
【請求項5】
式(I)中、RはC5−10ヘテロシクロアルキルまたはアリールであり、前記したシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル及びアリール基は独立して場合により1個以上のRで置換されている請求項4に記載の使用。
【請求項6】
式(I)中、R及びRは独立して水素またはC1−6アルキルである請求項1〜5のいずれかに記載の使用。
【請求項7】
式(I)中、RとRはこれらが結合している炭素原子と一緒になって、3〜6個の炭素原子及び窒素または酸素から選択される0〜2個の追加ヘテロ原子を含有する飽和または部分飽和の単環式環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、ヘテロアリールC1−6アルキル、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキルオキシ、アリールオキシ、アリールC1−6アルキルオキシまたはヘテロアリールC1−6アルキルオキシの少なくとも1個で置換されている請求項1〜5のいずれかに記載の使用。
【請求項8】
式(I)中、R及びRは独立して水素、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、アリールオキシC1−6アルキルであり、前記したアルキル及びアリール基は独立して場合により1個以上のRで置換されている請求項1〜7のいずれかに記載の使用。
【請求項9】
式(I)中、RとRはこれらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜8個の炭素原子及び窒素または酸素から選択される0〜2個の追加ヘテロ原子を含有する飽和または部分飽和の環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキルの少なくとも1個で置換されている請求項8に記載の使用。
【請求項10】
式(I)中、RとRまたはRのいずれかは一緒になって、1〜4個の炭素原子を含有する飽和または部分飽和の架橋を形成し、前記架橋は場合によりC1−6アルキルまたはアリールC1−6アルキルの少なくとも1個で置換されている請求項1〜9のいずれかに記載の使用。
【請求項11】
式(I)中、Rは水素またはC1−6アルキルである請求項1〜10のいずれかに記載の使用。
【請求項12】
式(I)中、RとRまたはRのいずれかはこれらが結合している炭素原子と一緒になって、5〜8個の炭素原子及び窒素、酸素または硫黄から選択される0〜2個の追加ヘテロ原子を含有する飽和、部分飽和または芳香族の環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、ハロ、トリハロメチル、C1−6アルキルオキシまたはアリールC1−6アルキルオキシの少なくとも1個で置換されている請求項1〜11のいずれかに記載の使用。
【請求項13】
式(I)中、R及びRは独立して水素、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、ヘテロアリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、アリールオキシC1−6アルキルまたはアリールC1−6アルキルオキシC1−6アルキルである請求項1〜12のいずれかに記載の使用。
【請求項14】
式(I)中、Rは水素である請求項1〜13のいずれかに記載の使用。
【請求項15】
式(I)中、
Aは二重結合または芳香族結合であり;
Xは(CR1617であり、ここでR16及びR17は独立して水素またはC1−6アルキルであり、nは1であり;
YはCR18であり、ここでR18は水素、C1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキルまたはヘテロアリールC1−6アルキルであり;
とRまたはRのいずれかはこれらが結合している炭素原子と一緒になって、6個の炭素原子を含有する芳香族環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、アリールC1−6アルキル、NR1011、ハロ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキルオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシまたはアリールC1−6アルキルカルボキシの少なくとも1個で置換されている請求項1〜14のいずれかに記載の使用。
【請求項16】
縮合1,2,4−トリアゾールまたはそのプロドラッグが
3−(2−ブロモフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−フェニル−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
(2−メトキシベンジル)−(3−フェニル−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−b]ピリダジン−6−イル)−アミン、
3−(2−フルオロフェニル)−5−(4−メトキシフェノキシ)−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−c]キナゾリン、
3−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−(4−クロロフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−(3−クロロフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−(3,4−ジクロロフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
5,5−ジメチル−3−チオフェン−2−イル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
3−(2−クロロフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
5,5−ジメチル−3−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
3−フラン−2−イル−5,5−ジメチル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
3−(3−ブロモフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−(4−ブロモフェニル)−5,5−ジメチル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
4−(5,5−ジメチル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン−3−イル)−フェノール、
3−(4−メトキシフェニル)−5,5,8,9−テトラメチル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
5,5−ジメチル−3−フェニル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
3−(5,5−ジメチル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン−3−イル)−フェノール、
5,5−ジメチル−3−p−トリル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
5,5−ジメチル−3−チオフェン−2−イル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
7,10−ジメトキシ−5,5−ジメチル−3−フェニル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
3−(2,4−ジクロロフェニル)−6,6−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリミジン、
2−(6,6−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリミジン−3−イル)−フェノール、
3−(2−クロロフェニル)−6,6−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリミジン、
4−ベンジル−3,5−ジ−p−トリル−4H−[1,2,4]トリアゾール、
3−p−トリル−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−(4−メトキシフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−ピリジン−4−イル−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−(4−ブロモフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−フラン−2−イル−5,5,8,9−テトラメチル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン、
6,6−ジメチル−3−(2−ニトロフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリミジン、
3−(2,4−ジクロロフェニル)−5,5−ジメチル−5,6−ジヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン
からなる群から選択され、または医薬的に許容され得る酸または塩基とのその塩、またはラセミ混合物を含めた光学異性体または光学異性体の混合物、または互変異性体形態である請求項1〜15のいずれかに記載の使用。
【請求項17】
細胞内グルココルチコイドレベルにより影響される状態、障害及び疾患を治療、防止及び/または予防するための医薬組成物を製造するための請求項1〜16のいずれかに記載の使用。
【請求項18】
代謝症候群、インスリン抵抗性、異脂肪血症、高血圧症及び肥満の状態、障害または疾患を治療、防止及び/または予防するための医薬組成物を製造するための請求項1〜16のいずれかに記載の使用。
【請求項19】
2型糖尿病、耐糖能障害(IGT)、空腹時血糖異常(IFG)を治療、防止及び/または予防するための組成物を製造するための請求項1〜16のいずれかに記載の使用。
【請求項20】
IGTから2型糖尿病への進行を遅延または防止するための医薬組成物を製造するための請求項1〜16のいずれかに記載の使用。
【請求項21】
代謝症候群から2型糖尿病への進行を遅延または防止するための医薬組成物を製造するための請求項1〜16のいずれかに記載の使用。
【請求項22】
心血管疾患、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症を含めた糖尿病性晩発性合併症を治療、防止及び/または予防するための医薬組成物を製造するための請求項1〜16のいずれかに記載の使用。
【請求項23】
神経変性及び精神障害を治療、防止及び/または予防するための医薬組成物を製造するための請求項1〜16のいずれかに記載の使用。
【請求項24】
グルココルチコイド受容体アゴニスト処置または治療の副作用を治療、防止及び/または予防するための医薬組成物を製造するための請求項1〜16のいずれかに記載の使用。
【請求項25】
医薬組成物が経口、経鼻、口腔粘膜、経肺または非経口投与用である請求項1〜24のいずれかに記載の使用。
【請求項26】
医薬組成物は好ましくは、約0.05〜約2000mg/日、好ましくは約0.1〜約1000mg/日、特に好ましくは約0.5〜約500mg/日の化合物を含む1回量剤形の形態である請求項1〜25のいずれかに記載の使用。
【請求項27】
必要な患者に対して本発明の化合物を有効量投与することを含む11βHSD1の活性の調節または阻害が有効な状態、障害または疾患の治療、防止及び/または予防方法。
【請求項28】
治療、防止及び/または予防が細胞内グルココルチコイドレベルにより影響される状態、障害及び疾患の治療、防止及び/または予防である請求項27に記載の方法。
【請求項29】
状態、障害または疾患が代謝症候群、インスリン抵抗性、異脂肪血症、高血圧症及び肥満である請求項27または28に記載の方法。
【請求項30】
状態、障害または疾患が2型糖尿病、耐糖能障害(IGT)、空腹時血糖異常(IFG)である請求項27または28に記載の方法。
【請求項31】
IGTから2型糖尿病への進行を遅延または防止するための請求項27または28に記載の方法。
【請求項32】
代謝症候群から2型糖尿病への進行を遅延または防止するための請求項27または28に記載の方法。
【請求項33】
状態、障害または疾患が心血管疾患、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症を含めた糖尿病性晩発性合併症である請求項27または28に記載の方法。
【請求項34】
状態、障害または疾患が神経変性及び精神障害である請求項27または28に記載の方法。
【請求項35】
グルココルチコイド受容体アゴニスト処置または治療の副作用を治療、防止及び/または予防するための請求項27または28に記載の方法。
【請求項36】
一般式(II)
【化2】

(式中、
はアリールまたはヘテロアリールであり、前記したアリール及びヘテロアリール基は独立して場合により1個以上のRで置換されており;
とRはこれらが結合している炭素原子と一緒になって、C5−10シクロアルキルまたはC5−10ヘテロシクロアルキルを形成し、前記したシクロアルキル及びヘテロシクロアルキル環は独立して場合により1個以上のRで置換されており;または
及びRは星印()を付けた炭素原子で以下の環系:
【化3】

の1つに結合しており、前記した環系は独立して場合により1個以上のRで置換されており;
は水素、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、NR10、アリールC1−6アルキルオキシ、ヘテロアリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、アリールオキシC1−6アルキル、アリールC1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ、ヘテロアリールカルボキシ、アリールC1−6アルキルカルボキシまたはヘテロアリールC1−6アルキルカルボキシであり;
は水素、C1−6アルキル、ハロ、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、NR10、トリハロメチル、トリハロメトキシ、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキルオキシ、アリールオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、ヘテロアリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシまたはアリールC1−6アルキルカルボキシであり;
及びR10は独立して水素、C1−6アルキル、アリールまたはアリールC1−6アルキルであり、前記したアルキル及びアリール基は独立して場合により1個以上のR11で置換されており;または
とR10はこれらが結合している窒素と一緒になって、4〜10個の炭素原子及び窒素、酸素または硫黄から選択される0〜2個の追加ヘテロ原子を含有する飽和または部分飽和の単環式、二環式または三環式環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキルオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシまたはアリールC1−6アルキルカルボキシの少なくとも1個で置換されており;
11はC1−6アルキル、オキソまたはハロであり;
Xは(CR1213であり、ここでR12及びR13は独立して水素、オキソ、ヒドロキシまたはC1−6アルキルであり;及び
nは0、1または2である)
を有する化合物、または医薬的に許容され得る酸または塩基とのその塩、またはラセミ混合物を含めた光学異性体または光学異性体の混合物、または互変異性体形態の混合物。
【請求項37】
は場合によりRで置換されているアリールである請求項36に記載の化合物。
【請求項38】
は場合によりRで置換されているフェニルである請求項37に記載の化合物。
【請求項39】
及びRは星印()を付けた炭素原子で以下の環系:
【化4】

の1つに結合しており、前記した環系は独立して場合により1個以上の上に定義したRで置換されている請求項36〜38のいずれかに記載の化合物。
【請求項40】
は水素、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、トリハロメチル、アリールオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、ヘテロアリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、アリールオキシC1−6アルキルまたはアリールC1−6アルキルオキシC1−6アルキルである請求項36〜39のいずれかに記載の化合物。
【請求項41】
は水素、C1−6アルキルまたはハロである請求項36〜40のいずれかに記載の化合物。
【請求項42】
一般式(III)
【化5】

(式中、
はアリールまたはヘテロアリールであり、前記したアリール及びヘテロアリール基は独立して場合により1個以上のR基で置換されており;
は水素、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、NR10、アリールC1−6アルキルオキシ、ヘテロアリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、アリールオキシC1−6アルキル、アリールC1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、ヘテロアリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシ、ヘテロアリールカルボキシ、アリールC1−6アルキルカルボキシまたはヘテロアリールC1−6アルキルカルボキシであり;
及びR10は独立して水素、C1−6アルキル、アリールまたはアリールC1−6アルキルであり、前記したアルキル及びアリール基は独立して場合により1個以上のR11基で置換されており;または
とR10はこれらが結合している窒素と一緒になって、4〜10個の炭素原子及び窒素、酸素または硫黄から選択される0〜2個の追加ヘテロ原子を含有する飽和または部分飽和の単環式、二環式または三環式環系を形成し、前記環系は場合によりC1−6アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1−6アルキル、ヒドロキシ、オキソ、C1−6アルキルオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルカルボキシ、アリールカルボキシまたはアリールC1−6アルキルカルボキシの少なくとも1個で置換されており;
11はC1−6アルキル、オキソまたはハロである)
を有する化合物、医薬的に許容され得る酸または塩基とのその塩、またはラセミ混合物を含めた光学異性体または光学異性体の混合物、または互変異性体形態。
【請求項43】
は場合によりRで置換されているアリールである請求項42に記載の化合物。
【請求項44】
は場合によりRで置換されているフェニルである請求項43に記載の化合物。
【請求項45】
はハロ、ヒドロキシ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、トリハロメチル、トリハロメトキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、NR10、アリールC1−6アルキルオキシ、ヘテロアリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、アリールオキシC1−6アルキル、アリールC1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、アリールC1−6アルキルカルボニルまたはヘテロアリールC1−6アルキルカルボニルである請求項42〜44のいずれかに記載の化合物。
【請求項46】
はC1−6アルキルオキシ、トリハロメトキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールC1−6アルキルオキシ、ヘテロアリールC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、アリールオキシC1−6アルキルまたはアリールC1−6アルキルオキシC1−6アルキルである請求項45に記載の化合物。
【請求項47】
3−(2−ブロモフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−(2−フェノキシメチルフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン−9−オン、
3−(2−フェノキシメチルフェニル)−6,7,8,9,10,11−ヘキサヒドロ−5H−5,9:7,11−ジメタノ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゾニン、
3−(5−ブロモピリジン−3−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−(5−ヘキサ−1−イニル−ピリジン−3−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−(6−クロロピリジン−3−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−(6−モルホリン−4−イル−ピリジン−3−イル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−ピリジン−3−イル−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−(2−ベンジルオキシメチルフェニル)−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−5,9−メタノ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]アゼピン、
3−フェニル−[1,2,4]トリアゾロ[3,4−a]イソキノリン
である請求項36〜46のいずれかに記載の化合物、または医薬的に許容され得る酸または塩基とのその塩、またはラセミ混合物を含めた光学異性体または光学異性体の混合物、または互変異性体形態。
【請求項48】
11βHSD1の活性の調節または阻害が有効である状態、障害及び疾患を治療、防止及び/または予防するために有用である物質である請求項36〜47のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項49】
細胞内グルココルチコイドレベルにより影響される状態、障害及び疾患を治療、防止及び/または予防するために有用な物質である請求項36〜47のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項50】
代謝症候群、インスリン抵抗性、異脂肪血症、高血圧症及び肥満からなる群から選択される状態、障害または疾患を治療、防止及び/または予防するために有用な物質である請求項36〜47のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項51】
2型糖尿病、耐糖能障害(IGT)、空腹時血糖異常(IFG)を治療、防止及び/または予防するために有用な物質である請求項36〜47のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項52】
IGTから2型糖尿病への進行を遅延または防止するために有用な物質である請求項36〜47のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項53】
代謝症候群から2型糖尿病への進行を遅延または防止するために有用な物質である請求項36〜47のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項54】
グルココルチコイド受容体アゴニスト処置または治療の副作用を治療、防止及び/または予防するために有用な物質である請求項36〜47のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項55】
活性成分として少なくとも1つの請求項36〜47のいずれか1項に記載の化合物を1つ以上の医薬的に許容され得る担体または賦形剤と共に含む医薬組成物。
【請求項56】
経口、経鼻、口腔粘膜、経皮、経肺または非経口投与用である請求項55に記載の医薬組成物。
【請求項57】
請求項36〜47のいずれか1項に記載の化合物を0.05〜2000mg/日、0.1〜1000mg/日または0.5〜500mg/日の量含む1回量剤形の形態である請求項55または56に記載の医薬組成物。
【請求項58】
11βHSD1の活性の調節または阻害が有効である状態、障害及び疾患を治療、防止及び/または予防するための医薬組成物を製造するための請求項36〜47のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項59】
細胞内グルココルチコイドレベルにより影響される状態、障害及び疾患を治療、防止及び/または予防するための医薬組成物を製造するための請求項36〜47のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項60】
代謝症候群、インスリン抵抗性、異脂肪血症、高血圧症及び肥満からなる群から選択される状態、障害または疾患を治療、防止及び/または予防するための医薬組成物を製造するための請求項36〜47のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項61】
2型糖尿病、耐糖能障害(IGT)、空腹時血糖異常(IFG)を治療、防止及び/または予防するための医薬組成物を製造するための請求項36〜47のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項62】
IGTから2型糖尿病への進行を遅延または防止するための医薬組成物を製造するための請求項36〜47のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項63】
代謝症候群から2型糖尿病への進行を遅延または防止するための医薬組成物を製造するための請求項36〜47のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項64】
グルココルチコイド受容体アゴニスト処置または治療の副作用を治療、防止及び/または予防するための医薬組成物を製造するための請求項36〜47のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項65】
必要な患者に対して本発明の化合物を有効量投与することを含む11βHSD1の活性の調節または阻害が有効である状態、障害または疾患の治療、防止及び/または予防方法。
【請求項66】
状態、障害または疾患が代謝症候群、インスリン抵抗性、異脂肪血症、高血圧症及び肥満からなる群から選択される請求項65に記載の方法。

【公表番号】特表2006−522747(P2006−522747A)
【公表日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−504354(P2006−504354)
【出願日】平成16年4月6日(2004.4.6)
【国際出願番号】PCT/DK2004/000251
【国際公開番号】WO2004/089380
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(391032071)ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ (148)
【氏名又は名称原語表記】NOVO NORDISK AKTIE SELSXAB
【Fターム(参考)】