説明

腕装着携帯電話装置及び電話装置

【課題】 腕に装着され、小型かつ電話やインターネット、電子メール等をし易い腕装着携帯電話装置及び電話装置を提供する。
【解決手段】 操作部35により電話番号を入力する。そして、入力された電話番号は、カバーケース5の表示部33で確認する。確認後通話キー11を押すと発呼信号が出され、通信接続が確立される。相手の声は受話孔9から聞こえ、マイク17に向けて話す。従って、受話孔9から離れていても音声が聞こえるため、楽な姿勢で電話ができる。一方、周囲の環境等から相手の声が受話孔9から聞こえるのが困る場合には、カバーケース5を本体ケース1から分離して受話孔9を耳に当てる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は腕装着携帯電話装置及び電話装置に係わり、特に腕に装着され、小型かつ電話やインターネット、電子メール等をし易い腕装着携帯電話装置及び電話装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インターネット接続が可能で、電子メールの行える携帯電話が知られている。そして、携帯電話は、ハンディタイプで軽くなりつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、携帯電話では人の耳の位置に受話孔が当てられる。この受話孔にはスピーカが内蔵されている。このとき、人の口元の位置には送話孔が位置される。この送話孔にはマイクが内蔵されている。従って、ただ単に携帯電話を小型化した場合には、耳と口元の間隔と一致しなくなる。そして、送話孔を頬で塞ってしまったり、口元から遠く離れることから周囲雑音を多く拾ってしまうおそれもある。
【0004】また、携帯電話は状況次第では、バイブレーションモードにして胸ポケット等の肌に接する部分に保持する必要がある。この点を忘れてしまうと着信通報を気づかないおそれもある。
【0005】更に、軽くなったとは言え、かさばるのでつい外出時に持つのをためらったり、忘れてしまうことがある。
【0006】更に、携帯電話を腕時計に一体化した場合には、人込みの中で周囲の人に聞こえさせることなく、どのようにしたら敏速な行動のもとに相手と通話が可能かという問題がある。このとき、イヤホンを装着する方法も考えられるが、片手のみでの腕時計へのイヤホンの装着には時間を要し面倒なことが多い。特に、相手から電話のあった場合には呼び出し音が鳴り続け、結果的に間に合わないおそれがある。
【0007】また、イヤホンを腕から耳まで延ばすのには相当量のケーブルの長さが必要となり、自動巻きするにはかさばり、折角の小型化が損なわれる。腕を下に降ろしたときと口元に持っていったときとのケーブルの必要な長さが大きく異なる。このため、突然腕を下に降ろしたときにはイヤホンが耳から引っ張られ、抜けるおそれがある。イヤホンは地面に叩きつけられ、壊れるおそれもある。更に、イヤホンを別に持参する場合にはイヤホンを探す手間等も要する。
【0008】本発明はこのような従来の課題に鑑みてなされたもので、腕に装着され、小型かつ電話やインターネット、電子メール等をし易い腕装着携帯電話装置及び電話装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため本発明(請求項1)は、無線により通話及び/又は通信の可能な腕装着携帯電話装置であって、腕回りに装着自在な腕装着手段と、該腕装着手段に取り付けられた第1のケースと、該第1のケースに対し回動自在の第2のケースと、該第2のケースと前記第1のケースとを結合しつつ回動可能とする回動結合手段とを備え、前記第2のケースは前記腕装着手段の長手方向かつ該腕装着手段を装着した人の外側に向けて開閉されることを特徴とする。
【0010】第2のケースは腕装着手段の長手方向かつこの腕装着手段を装着した人の外側に向けて回動結合手段を介して開閉される。このため、本発明である腕装着携帯電話装置は腕時計と同様に構成でき、腕時計に慣れたユーザには操作し易く、表示も見やすい。
【0011】また、本発明(請求項2)は、前記第2のケースに配設された受話手段を備え、前記回動結合手段には、前記第1のケースと前記第2のケースとの結合と離脱が自在である着脱手段を有することを特徴とする。
【0012】着脱手段により第1のケースと第2のケースとを分離可能とする。そして、第2のケースに配設された受話手段を耳に当て、腕装着手段や第1のケース等に配設された送話手段に向かって話す。第1のケースと第2のケース間は有線で結ばれていてもよいし、無線であってもよい(この点は、以下の各請求項の分離可能な部材間についても同様であり、記載は省略する)。
【0013】以上により、第1のケースと第2のケースとを結合させた状態であっても、分離させた状態であっても通話できる。分離させた場合には人込み等であっても電話が可能である。
【0014】更に、本発明(請求項3)は、無線により通話及び/又は通信の可能な腕装着携帯電話装置であって、腕回りに装着自在な腕装着手段と、該腕装着手段に着脱自在に取り付けられたケースと、該ケースを前記腕装着手段に着脱させる着脱手段と、前記ケースに配設された受話手段とを備えて構成した。
【0015】ケースには受話手段が配設され、この受話手段を耳に当て、送話手段に向かって話すことで通話ができる。ケースは腕装着手段から外すことができるので通話が楽に行える。ケースの形状は問わない。
【0016】更に、本発明(請求項4)は、前記腕装着手段の少なくとも一か所に配設された支軸手段と、該支軸手段と前記第2のケース又は前記ケースの間に配設されたケース支持手段と、該ケース支持手段が前記支軸手段回りに回動自在とされたことを特徴とする。
【0017】第2のケース又はケースは、紐や後述するようなケーブルにより腕装着手段との間で保持されてもよいが、ケース支持手段で保持する。そして、このケース支持手段を支軸手段回りに例えば90度程度回動させることで、第2のケース又はケースを手に持つことができる。ケース支持手段は伸縮自在としてもよい。
【0018】更に、本発明(請求項5)は、前記腕装着手段の少なくとも一か所に配設された支軸手段と、該支軸手段により回動自在のマイク支持手段と、該マイク支持手段に取り付けられたマイクと、前記マイク支持手段を回動させることで、前記マイクが前記腕装着手段より離れ人の口元付近に位置されることを特徴とする。
【0019】マイクが人の口元付近に位置されるので、送話の感度がよい。ケース等に配設された受話手段と組み合わせることで、楽な姿勢で通話ができる。マイク支持手段は伸縮自在としてもよい。
【0020】更に、本発明(請求項6)は、無線により通話及び/又は通信の可能な腕装着携帯電話装置であって、腕回りに装着自在な腕装着手段と、該腕装着手段の少なくとも一か所に配設された支軸手段と、該支軸手段により前記腕装着手段に対し3次元自由度方向に回動自在のマイク支持手段と、該マイク支持手段に取り付けられたマイクと、前記マイク支持手段を回動させることで、前記マイクが前記腕装着手段より離れ人の口元付近に位置されることを特徴とする。
【0021】マイク支持手段は、支軸手段により腕装着手段に対し3次元自由度方向に回動自在である。このため、マイクを人の口元付近に簡単に位置させることができる。
【0022】更に、本発明(請求項7)は、前記支軸手段の配設位置を前記腕装着手段回りに変更可能とする配設位置変更手段を備えて構成した。
【0023】支軸手段の配設位置を腕装着手段回りに変更可能としたので、ケース支持手段、マイク支持手段の長さ調節が可能である。支軸手段の配設位置の変更は、支軸手段を腕装着手段に沿って摺動後固定させたり、支軸手段を着脱自在なボタン等にて構成し、複数の支軸手段の内から一つを選択した後ボタン止め等することで可能である。
【0024】更に、本発明(請求項8)は、無線により通話及び/又は通信の可能な腕装着携帯電話装置であって、腕回りに装着自在な腕装着手段と、該腕装着手段に収納又は止められたマイク支持手段と、該マイク支持手段に取り付けられたマイクと、前記マイク支持手段を前記腕装着手段より引き出し又は前記腕装着手段の止めから開放することで、前記マイクが前記腕装着手段より離れ人の口元付近に位置されることを特徴とする。
【0025】マイク支持手段を腕装着手段より引き出し又は腕装着手段の止めから開放する。このことにより、マイクが腕装着手段より離れ、人の口元付近に位置するようになるため音声感度が上がる。
【0026】更に、本発明(請求項9)は、無線により通話及び/又は通信の可能な腕装着携帯電話装置であって、腕回りに装着自在な腕装着手段と、該腕装着手段に取り付けられたケースと、前記通話及び/又は通信で利用される電話番号及び/又は該電話番号に属する人名、社名を保存する保存手段と、該保存手段に保存された前記電話番号等を追加、修正、削除可能な電話番号等編集手段とを備え、該電話番号等編集手段は前記ケースとは独立された操作ケースに収納されたことを特徴とする。
【0027】保存手段は、例えばケース側に配設する。操作ケースからこの保存手段に保存された電話番号等を追加、修正、削除可能とする。従って、ケース側にかかる編集に必要な操作キーや表示画面等は不要となり、簡素かつ小型にできる。
【0028】更に、本発明(請求項10)は、無線により通話及び/又は通信の可能な腕装着携帯電話装置であって、腕回りに装着自在な腕装着手段と、該腕装着手段に取り付けられ、少なくとも通信手段の内蔵されたケースと、該ケースとは独立され、操作手段及び/又は表示手段とを有する操作ケースとを備え、該操作ケースによりインターネット、電子メール及びゲームのいずれか少なくとも一つが前記通信手段を介してされることを特徴とする。
【0029】操作ケースは、ケースとは独立して構成されている。操作ケース側には寸法等の制限は少ないので、操作キーや画面等は大きく構成できる。このため操作がし易く表示も見やすい。従って、この操作ケースによりインターネット、電子メール、ゲーム等が楽に可能である。また、普段、電話だけの用途ならばケースを利用して行える。このため簡単かつ便利である。そして、インターネット等を行う場合には操作ケースを利用すればよい。
【0030】更に、本発明(請求項11)は、無線により通話及び/又は通信の可能な腕装着携帯電話装置であって、腕回りに装着自在な腕装着手段と、該腕装着手段に取り付けられ、通話手段の内蔵されたケースと、該ケースとの間で信号交信が可能で、かつ通信手段を有する操作ケースとを備え、該操作ケースによりインターネット、電子メール及びゲームのいずれか少なくとも一つが前記通信手段を介してされることを特徴とする。このように、操作ケース側に通信手段を有するようにしてもよい。
【0031】更に、本発明(請求項12)は、前記ケースを前記腕装着手段から分離又は前記ケースの一部を分離可能とする着脱手段と、該着脱手段により分離された前記ケース又は前記ケースの一部を前記操作ケースと結合する結合手段を備えて構成した。
【0032】ケース又はケースの一部を操作ケースと結合することで、ケース側の画面やスピーカを利用することができる。
【0033】更に、本発明(請求項13)は、前記操作ケースには受話手段が配設されたことを特徴とする。このことにより、操作ケースの受話手段を耳に当てて通話することができる。
【0034】更に、本発明(請求項14)は、前記腕装着手段又は前記第1のケースに配設され、端部に接続端子を有するケーブルを備え、該接続端子は、前記第2のケース、前記ケース、前記操作ケース又は別途配設されるパソコン等の情報処理機器に対し接続替え可能なことを特徴とする。接続端子は、他の情報処理機器等にも対応されるので汎用性が高い。
【0035】更に、本発明(請求項15)は、前記操作ケースには、電話番号を入力可能な電話番号入力手段及び/又は電話番号と該電話番号に属する人名、社名等を保存した電話帳を備え、前記電話番号入力手段で入力された電話番号又は前記電話帳から選択された電話番号に基づき電話がかけられることを特徴とする。
【0036】操作ケース側から電話番号を入力したり、電話帳から電話番号等を選択することで電話をかけることができる。このため、頻度高く電話する電話番号は、ケース側に保存し、それ以外は操作ケース側から電話することができる。ケース側からは迅速に電話することができる。また、ケース側に電話番号入力手段や電話帳を不要とすることで、簡素かつ小型に構成できる。
【0037】更に、本発明(請求項16)は、無線により通話及び/又は通信の可能な腕装着携帯電話装置であって、腕回りに装着自在な腕装着手段と、該腕装着手段に取り付けられ、通話及び/又は通信機能を内蔵する第1のケースと、前記腕装着手段の前記第1のケースに連設された部位又は前記第1のケースの下部に形成された第2のケースと、該第2のケース又は前記第1のケースにケーブルを収納するケーブル収納手段と、該ケーブル収納手段に収納されたケーブルを引出かつ自動収納可能とするケーブル引出収納手段とを備えて構成した。
【0038】第1のケースの内部、腕装着手段の第1のケースに連設された部位に形成された内部空間や、第1のケースの下部を利用してケーブル収納手段を配設する。ケーブルは、イヤホンケーブルや、第1のケースの通話、通信機能と腕装着手段を結ぶ配線等として利用可能である。配線として利用した場合には、ケーブルを引出すことで送話手段と受話手段間の距離を確保でき、電話をし易くなる。また、このケーブルによりケース等を落とすこともなくなる。更に、ケース側にケーブル収納手段を配設しない場合には、ケースを小型に抑えることができる。
【0039】更に、本発明(請求項17)は、前記ケーブルをアンテナとして利用したことを特徴とする。
【0040】更に、本発明(請求項18)は、前記第1のケース、前記第2のケース、前記ケース又は前記操作ケースにはタッチペンが配設され、画像の作成、編集、保存、読み込みの可能なことを特徴とする。画像には絵や文字も含まれる。手書きメール等も可能である。
【0041】更に、本発明(請求項19)は、前記着脱手段による離脱がされたとき、受信した音声の音量を切り替える音量切替手段を備えて構成した。
【0042】このことにより、通話内容が他人に聞こえては困る場合とそうでない環境にいる場合とで受話手段を使い分けることができる。
【0043】更に、本発明(請求項20)は、前記第1のケース、前記第2のケース、前記ケース及び前記操作ケースのいずれか少なくとも一つにはカレンダー及び/又は時間を表示する時計手段を備えて構成した。
【0044】更に、本発明(請求項21)は、通話及び/又は通信の可能な電話装置であって、通話内容を録音する録音手段と、該録音された情報に対し該録音の期日、該録音の相手の電話番号、人名を割り付ける期日等割り付け手段と、前記期日、前記相手の電話番号及び人名のいずれか少なくとも一つの項目を一覧表示する一覧表示手段と、該一覧表示手段で一覧表示された項目を選択する選択手段と、該選択手段で選択された件名に属する録音情報を再生する再生手段を備えて構成した。
【0045】電話装置は有線、無線共に適用可能である。通話内容を後日等に再度聞くことができる。録音の期日、録音の相手の電話番号、人名が自動的に割り付けられて保存される。一覧表示の中から再生したい通話内容を選択できるので便利である。
【0046】更に、本発明(請求項22)は、通話及び/又は通信の可能な電話装置であって、カメラにより撮像された画像及び/又は受信された画像を保存する画像保存手段と、該撮像及び/又は受信された画像に対し該撮像又は受信された期日、相手の電話番号、人名を割り付ける期日等割り付け手段と、前記期日、前記相手の電話番号及び人名のいずれか少なくとも一つの項目を一覧表示する一覧表示手段と、該一覧表示手段で一覧表示された項目を選択する選択手段と、該選択手段で選択された件名に属する画像情報を再生する再生手段を備えて構成した。
【0047】電話装置は有線、無線共に適用可能である。画像は動画も含む。動画と共に音声を録音できる場合(例えばテレビ電話等)も含む。
【0048】更に、本発明(請求項23)は、前記録音情報又は前記撮像情報の内容を抜粋する説明文及び/又はタイトルを編集する編集手段と、該編集手段で編集された前記説明文及び/又はタイトルをも前記項目と共に一覧表示することを特徴とする。
【0049】録音情報又は撮像情報には、ユーザ自身のコメントやタイトルを付けられるようにする。また、コメント等は編集可能である。従って、一覧表示を見れば直ちに内容を判断できる。
【0050】更に、本発明(請求項24)は、前記一覧表示手段で一覧表示された項目を検索する検索手段を備えて構成した。
【0051】更に、本発明(請求項25)は、無線により通話及び/又は通信の可能な電話装置であって、送話手段を有する第1のケースと、受話手段を有する第2のケースと、該第2のケース及び前記第1のケース間が有線にて電気的に接続されていないことを特徴とする。
【0052】第2のケース及び第1のケース間に有線が存在しないので、第1のケースや第2のケースを持ち替えたり、第1のケース及び第2のケース間の距離を変動させることが自由に行える。
【0053】更に、本発明(請求項26)は、無線によりテレビ電話の可能な電話装置であって、通信機能の内蔵されたケースと、該ケースとは独立された操作ケースとを備え、該操作ケース又は前記ケースの一方に受信情報の内から音声情報を抽出して再生し、他方に受信情報の内から画像情報を抽出して表示することを特徴とする。
【0054】音声情報と画像情報とを異なるケースで再生することができる。このため、画像情報を見ながら、音声情報を耳に当てて聞く等できる。
【0055】更に、本発明(請求項27)は、無線により通話及び/又は通信の可能な電話装置であって、通話及び/又は通信機能の内蔵されたケースと、該ケースとは独立され、端部にイヤホンの取り付けられたイヤホンケーブルを有する音声再生の可能な操作ケースとを備え、前記イヤホンケーブル又は該イヤホンケーブルに併設された所定のケーブルにより前記ケースと前記操作ケース間とが電気的に接続されることを特徴とする。
【0056】イヤホンケーブルをケースと操作ケース間の電気的な接続に兼用することで、又は、イヤホンケーブルに併設された所定のケーブルを用いることで、専用の接続用ケーブルが不要となる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について説明する。本発明の第1実施形態の平面図を図1に、側面図を図2に示す。図1及び図2において、腕装着携帯電話装置10は、本体ケース1の端部にヒンジ3が配設されている。そして、このヒンジ3を介してカバーケース5が本体ケース1の上に重ねられ、本体ケース1に対しカバーケース5が折り畳まれたようになっている。
【0058】カバーケース5の表面には表示部7が配設され、時計として時間等が表示されるようになっている。表示部7の下方には受話孔9が配設され、内蔵のスピーカから音声が聞こえるようになっている。カバーケース5の左右側部には通話キー11の他、時計設定用のスイッチやモード等の各種設定スイッチ等が配設されている。
【0059】本体ケース1の上下端部にはバンドケース13A、13Bが取り付けられている。バンドケース13A、13Bの横断面はほぼ角形で、内部は空洞となっており、可撓性のあるプラスチック等の素材でできている。バンドケース13A、13Bの上部には横筋状の溝15が複数本形成され、腕回りに曲がり易く構成されている。バンドケース13Aの更に上端にはマイク17が配設されている。但し、マイク17はバンドケース13B側に配設することも可能である。そして、バンドケース13A、13Bの各端部には皮や布、柔軟なプラスチック等の時計バンド19、21が取り付けられている。時計バンド19回りにはバンド止め部材20が配設されている。時計バンド19、21により、腕装着携帯電話装置10は腕回りに装着自在なようになっている。
【0060】本体ケース1の右側部には挟持部材23が取り付けられ、タッチペン25を挟持可能なようになっている。バンドケース13A、13B及び本体ケース1を通りアンテナ27が配設されている。但し、アンテナ27はカバーケース5に内蔵としてもよい。また、バンドケース13A、13Bの表面には後述するように、引き延ばされたケーブルを自動巻き取りするための、巻取スイッチ29A、29Bがそれぞれ配設されている。更に、ケーブルの自動巻き取りを調整するための巻取調整スイッチ31A、31Bがそれぞれ配設されている。本体ケース1及びカバーケース5の内部には、無線部、ベースバンド部、受話部、送話部、操作部、電源部、演算処理部、RAMやROMからなる記憶部等が含まれている。また、図示しない外部端子によりパソコンとの接続も可能である。
【0061】図3には、カバーケース5を開いたときの様子を示す。カバーケース5の内側面には表示部33が配設され、電話帳、電話番号表示、インターネット表示、電子メールの表示、各種演算の表示、テレビ電話による動画表示等が可能なようになっている。また、タッチペン25を用いて、絵等や文字を表示部33にて書き保存したり、手書電子メールが可能なようになっている。操作部35にはキーが複数配列されている。キーは電源スイッチ、各種機能スイッチ、数字やアルファベット、記号が入力可能なテンキーやジョグダイヤル等である。
【0062】次に、図4にヒンジの詳細構造図を示す。カバーケース5の外側端部に突設されるカバーケース側端部3a、3bにより、カバーケース側端部3aとカバーケース側端部3bの間には凹部3cが形成されている。この凹部3cには、本体ケース1の端部中央に突設された本体ケース側端部3dが納められるようになっている。本体ケース側端部3dの左右側部には穴39a、39bが設けられ、内部にはバネ41a、41bを介在して進退出部材43a、43bが挿入されている。進退出部材43a、43bは本体ケース側端部3dの左右側部より所定長分突出されている。
【0063】一方、カバーケース側端部3a、3bの内側内部には、本体ケース1側に向けてハの字状に拡開された溝37a、37bが刻設されている。溝37a、37bの上方には穴45a、45bが連設されている。この穴45a、45bは、カバーケース側端部3a、3bを貫通している。また、穴45a、45bの内部所定箇所には周状に刻設された空洞47a、47bが形成されている。穴45a、45bには空洞47a、47b内部に収納された円板49a、49bを周囲に有するボタン51a、51bが配設されている。そして、進退出部材43a、43bは、この溝37a、37bに対し、バネ41a、41bが収縮されつつ案内され、穴45a、45bにて伸長されるようになっている。伸長された進退出部材43a、43bの頭部は、ボタン51a、51bの底部と当接されるようになっている。
【0064】かかる構成において、ヒンジ3はカバーケース5と本体ケース1とを分離したり結合したりできる。結合する場合には、溝37a、37bと進退出部材43a、43bとを合わせた後、カバーケース5を押し込めばよいので簡単である。進退出部材43a、43bは溝37a、37bに沿って案内され穴45a、45bに落とされる。このようにして、カバーケース5が本体ケース1に連結されたときには、ボタン51a、51bが進退出部材43a、43bの頭部により押され、一部がカバーケース側端部3a、3bより突出する。分離させる場合には、ボタン51a、51bを親指と人指し指等で押し込んだ状態で、カバーケース5を引っ張ることで可能である。
【0065】また、ヒンジ3回りの側面拡大図を図5に示す。図5において、本体ケース1の右上端部には部分円形状の凹部53が形成されている。この凹部53の内側にはゴム材55が貼られている。但し、ゴム材55を貼らずに本体ケース1に対し、柔らかく摩擦抵抗の大きい部材を用いるようにしてもよい。凹部53の下方には平面部1aが形成されている。ボタン51a、51b回りのカバーケース側端部3a、3bは不均一な曲面形状を有し、ボタン51a、51bを中心としてカバーケース側端部3a、3bの図5左方に向かう径は右方に向かう径より小さく構成されている。そして、この曲面形状に連設されて平面部3eが形成されている。
【0066】従って、ヒンジ3を中心としてカバーケース5を開いていくと、ゴム材55に対しカバーケース側端部3a、3bの曲面が次第に深く圧接されるようになる。そして、最終的には平面部1aと平面部3eとが当接されることで停止する。このとき、表示部33が人の目から見やすい角度になり、ぐらつきも無い。
【0067】次に、図6をもとにカバーケース5を閉じたときの止め構造について説明する。図6において、本体ケース1の左端部より上方に向けて、止め部材57が突出されている。止め部材57は弾性を有する。この止め部材57は右方に向けて「く」の字状に曲げられた後、先端部が危険防止のため折り返されている。カバーケース5の左端部は、この「く」の字形状に合わせて一部に三角状の溝が刻設されている。かかる構成において、止め部材57の「く」の字状部分がカバーケース5の左端部の溝に収納されることでカバーケース5を止めることができる。
【0068】次に、図7をもとにケーブルの引き出し構造について説明する。図7において、本体ケース1とバンドケース13A、13Bとは連設されている。そして、本体ケース1の底部にはバンドケース13A、13B間を直線的に結ぶ貫通孔59が複数本にわたり形成されている。貫通孔59には、一端がバンドケース13A、13Bの外部に引き出されるケーブル61が通されている。ケーブル61の一端はカバーケース5に接続されている。そして、このケーブル61は、バンドケース13B側の小滑車63Aを経由して折り返される。その後、再び貫通孔59を通り、バンドケース13A側の小滑車63Bを経由して折り返される。以下、同様にケーブル61は小滑車63C、63Dも経由され、ケーブル61の他端が本体ケース1側の端子に固定されている。各小滑車63A、63B、63C、63Dには軸心を同一にする案内車65A、65B、65C、65Dがそれぞれ固定されている。
【0069】各案内車65A、65B、65C、65Dは溝67A、67B、67C、67Dに案内されて図中左右方向に移動自在である。そして、各案内車65A、65B、65C、65Dには、バネ69A、69B、69C、69Dの一端が取り付けられている。バネ69A、69Cの他端は、巻取調整スイッチ31Bに取付けられ、バネ69B、69Dの他端は、巻取調整スイッチ31Aに取付けられている。案内車65Aと案内車65C間、案内車65Bと案内車65D間には、連結棒71A、71Bが渡され固定されている。
【0070】かかる構成において、巻取調整スイッチ31A、31Bはバンドケース13A、13Bに対し固くねじ止めされている。カバーケース5を本体ケース1から外すと、ケーブル61が引っ張られ、バンドケース13Aの側部から引き出される。このとき、小滑車63A、63B、63C、63Dは互いに接近する。そして、カバーケース5を本体ケース1に戻せば、バネ69A、69B、69C、69Dの作用により自動的にケーブル61を収納することができる。
【0071】バネ69A、69B、69C、69Dの経時変化やケーブル61の引っ掛かり等に対しては、巻取調整スイッチ31A、31Bの位置を調整することで対処可能である。小滑車63の個数は4個に限るものではない。ケーブル61の引き出し量やバンドケース13A、13Bの長さに応じて対処可能である。
【0072】このように、バンドケース13A、13B部分にケーブル61を収納したので、本体ケース1の部分がかさばらなくて済む。また、ケーブル61によりカバーケース5を紛失しない。ケーブル61は可撓性を有するので、バンドケース13A、13Bはある程度曲げられてもよい。小滑車63A、63B、63C、63Dと案内車65A、65B、65C、65Dは小さく、かつ薄く構成可能なので、バンドケース13A、13Bも薄く構成できる。また、バンドケース13A、13Bの上部に形成された溝15により、一層可撓性も向上する。
【0073】なお、ケーブルの引き出し構造の別構成例を図8及び図9に示す。図8は、小滑車63の可動方向をバンドケース13A、13Bの幅方向にした例である。また、図9は、小滑車63の可動方向を四角形の対角線上にした例である。
【0074】次に、図10をもとにケーブルの戻り止め構造について説明する。図10において、バンドケース13A、13Bの内側両側部には、所定間隔毎に複数の溝73が刻設されている。連結棒71A、71Bの端部には穴75が配設され、この穴75にはバネ77を介してフック79が摺動自在に挿入されている。フック79の先端は図中左方に傾斜を有し、かつ右方に垂面を有するかぎ状に構成されている。また、フック79の途中にはピン81が立設されている。そして、このピン81は横方向に延びる摺動部材85に形成された長穴83の内部を摺動自在である。
【0075】摺動部材85の左右端部は図中縦方向に刻設された案内溝87A、87Bに沿って摺動自在である。摺動部材85の左右端部の上端には、摺動部材85のバランスのため案内溝87A、87Bに沿って図中下方向に付勢する補助バネ89A、89Bが配設されている。摺動部材85の適所には巻取スイッチ29が立設されている。
【0076】かかる構成において、ケーブル61がバンドケース13Aから引き出されると、小滑車63Aが図中左方に移動する。このとき、フック79の先端の傾斜及びバネ77の作用により溝73をスキップしつつ移動する。そして、ケーブル61の引き出しを止めると、フック79が、フック79の先端の垂面、バネ69A及びバネ77の作用により溝73に止められる。
【0077】巻取スイッチ29を図中下方に押すことで、フック79は溝73から外され、ピン81はバネ69Aの作用により、摺動部材85の長穴83の内部を摺動する。このことにより、ケーブル61は巻き戻される。図1を参照すると分かるように、巻取スイッチ29は、バンドケース13A、13Bに対応して2箇所に一対ずつ配設されるのが望ましい。従って、まず一方の巻取スイッチ29を操作してケーブル61の長さを半減させた後、カバーケース5を本体ケース1に対し結合する。その後、残った巻取スイッチ29を操作して残りのケーブル61を完全に収納する。このようにすることで、ケーブル61の長さからくる絡まりや他の部位への引っ掛かり等を適切に防止できる。
【0078】次に、本発明の第1実施形態の使用方法について説明する。操作部35により電話番号を入力する。そして、入力された電話番号は、カバーケース5の表示部33で確認する。確認後通話キー11を押すと発呼信号が出され、通信接続が確立される。相手の声は受話孔9から聞こえ、マイク17に向けて話す。従って、受話孔9から離れていても音声が聞こえるため、楽な姿勢で電話ができる。
【0079】一方、周囲の環境等から相手の声が受話孔9から聞こえるのが困る場合には、図11のように、カバーケース5を本体ケース1から分離する。このとき、ケーブル61が引き出され、所定長引き出されたときに図示しないリミットスイッチが働く。このリミットスイッチにより、受話孔9の内蔵スピーカの音量を小さくなるように切替える。このときの音量は、人が受話孔9に耳を当てたときに聞こえる程度の音量である。但し、リミットスイッチは、カバーケース5を本体ケース1から分離すると働くように構成してもよい。そして、このリミットスイッチが働いたときにはスピーカの音量を小さくする。
【0080】電話の途中でカバーケース5を本体ケース1から分離することも可能である。この場合には、分離した途中からスピーカの音量が小さくなる。但し、着信音を知らせるため鳴らす場合や、カバーケース5が本体ケース1に取り付けられている場合に聞こえる音声等は、受話孔9の内蔵スピーカとは別に配設されるスピーカによって音声を発生させ、リミットスイッチが働いたときに両スピーカを切り換えるようにしてもよい。その後、受話孔9を耳に当て、マイク17に向かって話す。受話孔9を耳に当てた場合には、丁度マイク17の位置が人の口元に位置するようになるので感度がよい。このようにすることで、耳と口元の間の距離が保てる。ケーブル61によりカバーケース5を落とすことはない。
【0081】また、人込み等で電話をかける場合には、操作部35により電話番号を入力する。そして、入力された電話番号は、カバーケース5の表示部33で確認する。確認後、カバーケース5を手に持ち通話キー11を押した後、受話孔9を耳に当て、マイク17に向かって話す。電話番号を再確認したい場合には、図12のようにカバーケース5を裏返し表示部33により確認できる。
【0082】着信のあったときには、音声若しくはバイブレーションにて知らされる。このとき、表示部33にて相手の電話番号を確認した後、通話キー11を押すことで電話をすることができる。スピーカから流れる音量は大きいので、ほぼそのままの姿勢で楽に会話をすることができる。
【0083】しかしながら、人込み等で着信のあったときには、カバーケース5を本体ケース1から分離する。表示部33にて相手の電話番号を確認してもよい。この際ケーブル61の引き出しに伴いリミットスイッチが働く。このリミットスイッチにより、受話孔9の内蔵スピーカの音量を小さくなるように切替等される。カバーケース5を手に持ち通話キー11を押した後、受話孔9を耳に当てマイク17に向かって話す。このことにより、通話内容が他人に聞かれることはない。
【0084】なお、従来の携帯電話では、携帯電話をカバン等から取り出して通話キー11を押すまでの時間を要していた。また、着信メロディ如何では、自分にかかった電話なのか、他人にかかった電話なのか不明で携帯電話をカバン等から取り出すのに時間を要し、電話に出られないこともあった。しかしながら、本実施形態の腕装着携帯電話装置10では、腕に装着されているので直ちに応答できる。他人にかかった電話とも区別できる。
【0085】また、表示部33にインターネットの画像を表示すると共に、内蔵スピーカから音声を発生させ、操作部35を操作することでインターネットをすることができる。電子メールも可能である。カバーケース5は、バンドケース13の長手方向かつユーザの外側に開閉されるので腕時計に慣れたユーザには操作し易く、表示も見やすい。
【0086】更に、図13には腕装着携帯電話装置10の本体ケース1及びカバーケース5を腕の内側に装着した場合を示す。この場合には、マイク91を本体ケース1の端部に配設することができる。ケーブル61の長さも短くてすむ。
【0087】次に、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態は、本体ケース1及びカバーケース5の双方をバンドケース13から分離可能とするものである。図14には、本体ケース1の内部から本体ケース1の底側を見たときの様子を示す。また、図15R>5(A)には、図14中のA−A矢視断面図を示す。
【0088】図14及び図15(A)において、バンドケース13A、13Bの双方はケース底板93により連設されている。そして、ケース底板93の上部には本体ケース1の底が合わされるようになっている。本体ケース1の上端部及び下端部にはキー95が部分的に本体ケース1の外部に突出されている。キー95の内側には固定棒97の一端が取付けられている。そして、この固定棒97の他端にはブーメラン状に曲げられた操作部材99の一端部がピン101により回動自在に軸支されている。また、この操作部材99のほぼ中央付近にはピン103が貫通され、このピン103は本体ケース1に対し回動自在に軸支されている。本体ケース1の4箇所には、本体ケース1の内部に向けて突設された突設部105が形成されている。一方、ケース底板93側には、この突設部105に納められるよう形状合わせされた嵌合突設部107が形成されている。嵌合突設部107の上部には開口108を有し、フック109がこの開口108から突設部105内の空洞に向けて突出されている。
【0089】フック109の先端は、図中左方に曲面傾斜を有するかぎ状に構成されている。また、フック109の下部はピン111により嵌合突設部107の壁面に対し軸支されている。フック109は、バネ113により付勢され、フック109の先端が図中左方に傾倒されるようになっている。そして、フック109の先端の曲面傾斜部分には、操作部材99の端部99aが当接されるようになっている。突設部105内には、フック109の抜け防止のための抜け防止部115が形成されている。
【0090】かかる構成において、キー95を押すと、ピン103を中心に操作部材99が回転する。このとき、操作部材99の端部99aがフック109の先端を側方に押し、本体ケース1とケース底板93の係合が解除される。この状態で、本体ケース1を引っ張ると、本体ケース1がケース底板93から外れる。逆に、本体ケース1をケース底板93に対し結合する場合には、突設部105に対し嵌合突設部107を収納するように位置合わせした後押し込む。フック109は、抜け防止部115をフック109の曲面傾斜により越えて突設部105内の空洞に到達する。フック109は、バネ113により傾倒され、抜け防止部115の存在により抜けなくなる。なお、図15(B)に示すように、抜け防止部115を平行に形成し、その間に操作部材99を通すようにしてもよい。
【0091】また、図15(C)に示すように、本体ケース1及びカバーケース5を上又は側部から保持部材により保持するようにしてもよい。コの字状で弾性を有するバンド部102は、端部がバンドケース13A、13B内に固定若しくは回動自在に軸支されている。バンド部102の中央にはゴム等の弾性材104がバンド部102回りに回動自在に配設されている。かかる構成において、バンド部102の付勢力により本体ケース1及びカバーケース5を保持自在である。なお、ケーブル61の収納時のバネ69A、69B、69C、69Dの戻り力を利用して、本体ケース1及びカバーケース5をケース底板93に対し保持するようにしてもよい。この際には、本体ケース1におけるケーブル61の引出し口とは反対側の本体ケース1端部を、ケース底板93に対し係合させるための係合手段を配設する。この係合手段は、例えば、ケース底板93側に鉤状凸部を突設させ、一方本体ケース1端部側にこの鉤状凸部に係合される凹部を形成する(図示略)。このように本体ケース1の端部の一方が係合手段により、また他方がケーブル61により保持されることで、本体ケース1及びカバーケース5はケース底板93に対し安定する。また、この係合手段の一部又はすべては、磁石としてもよい。
【0092】図16には、このようにして本体ケース1及びカバーケース5をケース底板93から外したときの様子を示す。両手の親指を使用したり、本体ケース1及びカバーケース5を片手で確実に保持しつつ操作部35のキー操作を行い、電話番号の入力や電子メールの文字入力等をできるので楽である。通話の際にはカバーケース5及び本体ケース1を裏返し、受話孔9を耳に当て、マイク17に向かって話す。また、ケーブル61により本体ケース1とカバーケース5を落としたり無くすことはない。
【0093】次に、本発明の第3実施形態について説明する。図17に本発明の第3実施形態の構成図を示す。カバーケース5は本体ケース1から外されている。ヒンジ3の凹部3cには、操作ケース117のヒンジ端部3dが納められるようになっている。ヒンジの構造は、図4R>4に説明したのと同様である。
【0094】操作ケース117の背面図を図18に、図1717中のB−B矢視断面図を図19に示す。操作ケース117の表面には操作部119が配設されている。操作部119のキーの大きさは、本体ケース1の操作部35のキーより大きく、かつキー同士の間隔を広く確保できる。このため操作し易い。
【0095】本発明の第1実施形態では、本体ケース1の右側部にタッチペン25を挟持させるとして説明したが、本発明の第3実施形態ではタッチペン25を操作ケース117の内部に形成された収納部121内に収納する。パソコンとの接続は操作ケース117側に外部端子を接続するようにしてもよい。操作ケース117の裏面には、図18の右側部に示すように、半円形の切込123が形成され、操作ケース117の内部には空洞125が配設されている。そして、この空洞125には名刺や定期券が収納されるようになっている。名刺等は切込123に指を入れて押し出すことで簡単に外に出すことができる。
【0096】空洞125には、名刺等が外に飛び出るのを防止するために、押さえ金具127が支軸129回りに回動自在に配設されている。押さえ金具127は、板バネ131により押されている。また、操作ケース117の裏面には鏡133が貼付されている。但し、名刺等を収納せずに、データ保存用のICメモリ等の記録媒体や、ゲーム、電卓、手帳、辞書等のアプリケーションソフトを保存した記録媒体等を外部から収納可能としてもよい。データ保存用のICメモリ等の記録媒体は、例えば電子メールやインターネットのデータ保存、電話の会話の録音、画像の記録等に用いる。
【0097】電気的な接続構造は、図4において、バネ41a、41b、進退出部材43a、43b、ボタン51a、51b、円板49a、49bを通じてカバーケース5と操作ケース117間で電気が導通するように円板49a、49bに対し圧接される箇所に電極を配設する。そして、一方をコモン端子、他方を信号端子とする。信号端子には信号をシリアル伝送する。操作ケース117内部には電源及び制御用IC等を配設する。端子への接続の際にはインピーダンス等が変化するので、この変化を検出して電源をONさせたり、モードの切替えを行う。但し、別途専用のスイッチやコネクタを設けるようにしてもよい。
【0098】かかる構成において、操作ケース117は常時は名刺入れや定期入れ、化粧鏡等としてポケットやバッグ等に入れて利用可能である。そして、カバーケース5を本体ケース1から外してこの操作ケース117と結合させる。表示部33を見ながら、電子メールの文字入力やインターネット等が可能である。文字入力は両手により操作できるので楽である。または、一方の手の中に操作ケース117を安定させつつ文字入力可能である。
【0099】また、操作ケース117には、図20に示すように、表示部135を配設することも可能である。この場合には、操作ケース117を単独で電卓や電話帳等としても利用できる。そして、操作ケース117のみを利用して電子メール文等を予め作成してメモリに随時保存しておき、操作ケース117をカバーケース5に対し結合した後に送信等できる。電話帳等も予め操作ケース117のみを利用して作成可能である。
【0100】次に、本発明の第4実施形態について説明する。図21に本発明の第4実施形態の構成図を示す。本発明の第4実施形態は、撮像を可能とするものである。カバーケース5の側部には、カメラ137の接続端子137aが図示しないジャックに挿入されている。カメラ137は、この接続端子137a回りに回動自在である。撮像された画像は、メモリ内に保存可能である。また、図示しない外部端子によりパソコン等と接続可能であり、印刷等も可能である。
【0101】カバーケース5を外して図22のように利用することも可能である。この場合には、メモリ等が大きく確保できる。カメラ137を手前に向ければテレビ電話が可能であり、前方に向ければ例えば景色や黒板の文字等を撮像可能である。但し、操作ケース117側にカメラ137を装着するようにしてもよい。カメラ137は、カバーケース5や操作ケース117に内蔵されてもよい。
【0102】次に、本発明の第5実施形態について説明する。本発明の第5実施形態の側面図は、図2とほぼ同様である。但し、本体ケース1は配設せず、本体ケース1に代えてケース底板92が配設されている。従って、図2の場合よりも薄く構成されている。カバーケース5に相当する部分には、本体ケース1及びカバーケース5を一体として格納ケース139を配設する。格納ケース139は、本発明の第1実施形態と異なり、挟持部材23、タッチペン25、表示部33、操作部35等は無い。従って、格納ケース139は、小型かつ簡素にできる。格納ケース139はケース底板92に対し、図4、図5及び図6と同様の構成により着脱自在に止められている。
【0103】ヒンジ3をケース底板92より外して、格納ケース139を操作ケース117に取り付けたときの様子を図23に示す。また、格納ケース139の背面図を図24に示す。格納ケース139の背面には受話孔141が配設され、内蔵のスピーカから音声が聞こえるようになっている。
【0104】かかる構成により、電話番号は検索キー12等を押すことにより予め登録された電話番号や受信された電話番号の履歴等から選択して電話することができる。格納ケース139をケース底板92に取り付けた状態でも、外部に聞こえやすい音量にて電話で相手と会話することができる。
【0105】また、格納ケース139をケース底板92と分離し、格納ケース139を手に持って受話孔141を耳に当て、相手と通話することができる。一方、操作ケース117で入力した電話番号や操作ケース117に内蔵の電話帳に基づいても電話がかけられる。従って、頻度高く電話する番号のみを格納ケース139側のメモリに保存しておき、この中から直ぐに選択可能とし、頻度の低いものは操作ケース117より入力したり電話帳の中から選択する。格納ケース139に保存された電話番号と人名等は操作ケース117より表示部135を見ながら追加、削除、修正等が可能である。電話帳の編集等も、操作ケース117により表示部135を見ながら可能である。操作ケース117から送信した送信の履歴から電話番号を抽出して、格納ケース139に保存することもできる。
【0106】格納ケース139における電話番号の選択は、まず分類を選択する。この分類は、仕事、友人、家族等の分類である。その後選択された分類に基づき人名が表示される。そして、この人名にはこの人名に属する電話番号が予め対応されて保存されている。この人名の中から所望とする人名を決定することで電話番号を決定する。人名は、複数個ずつを一画面に表示させてこの中から選択させるようにしてもよい。なお、受信の履歴も保存されており、この受信の履歴からも電話番号を選択可能である。また、格納ケース139に、この受信の履歴から抽出した電話番号を登録することもできる。
【0107】また、操作ケース117により、インターネット、電子メール、画像作成、電卓やゲーム等のアプリケーションソフトができる。操作ケース117には、外部記憶媒体を挿入可能としてもよい。操作部119は通常のカード型電卓と同様に操作し易い。操作ケース117はポケット等に入れて持ち運びできる。操作ケース117は単独でも電卓や辞書、ゲーム機等として使用可能である。また、電子メール等を予め作成して保存しておき、格納ケース139を接続後に送信できる。操作ケース117による操作中であっても、格納ケース139を裏返して受話孔141を耳に当て、相手と通話することができる。電子メール等のデータを外部記憶媒体に保存できる。
【0108】次に、本発明の第6実施形態について説明する。本発明の第6実施形態の側面図を図25に示す。本発明の第6実施形態は、本体ケース1及びカバーケース5を一体として格納ケース143を配設する。但し、本発明の第1実施形態と異なり、ヒンジ3や挟持部材23、タッチペン25、表示部33、操作部35、止め部材57等は無い。格納ケース143は、ケース底板93に対し、図14及び図15と同様の構成により着脱自在に止められている。但し、図26の部分断面図に示すように、図15とは異なり、接続端子145が配設されている。接続端子145は、コネクタ雄145aがケース底板93側に、コネクタ雌145bが格納ケース143側に配設されている。
【0109】図27には、配線の様子を概略図に示す。また、接続端子の接続例を図28に示す。図27及び図2828において、接続端子145のPN+1番端子は一方がアンテナ27と接続され、他方が格納ケース143の内部回路に接続されている。接続端子145の残りの端子P・・Pは、ケーブル61を介して格納ケース143の接続端子147と連絡されている。但し、この端子P・・Pは、格納ケース143の内部回路には接続されておらず、開放されている。また、接続端子147の残りの端子P、Pは、一方がケーブル61を介してマイク17と接続され、他方が格納ケース143の内部回路に接続されている。
【0110】図29には、格納ケース143をケース底板93から分離したときの様子を示す。図30に格納ケース143の裏面図を示す。また、図31には、接続端子147を格納ケース143から外し、操作ケース117に接続した場合を示す。図31において、格納ケース143はケース底板93に結合された状態である。このときの接続端子の接続例を図32に示す。接続端子147の端子P、Pはマイク17と接続されている。このため、操作ケース117側で端子PとP、端子PとPを短絡しておく。従って、このマイク17の信号は操作ケース117を経た後、接続端子145を介して格納ケース143の内部回路に接続される。接続端子147の残りの端子P・・Pは、操作ケース117と格納ケース143間の制御、表示等に利用される。接続端子147の残りの端子P・・Pを利用し、図示しない変換コネクタを介して他のモバイルパソコン等とも接続可能である。
【0111】次に、本発明の第6実施形態の動作について説明する。表示部7には時計等が表示されている。小型化及び簡素化を考慮したため、格納ケース143に電話番号等を入力する操作スイッチは無い。但し、小型化を考慮しなければ配設してもよい。電話番号は予め頻度高く電話する番号のみが各分類に従い保存されている。そして、その中からまず分類を選択した後、表示される人名を決定することで電話番号を決定する。その後、通話キー11を押すことで、かかる電話番号について電話接続が行われる。
【0112】図27のように、格納ケース143がケース底板93に結合された状態では、マイク17と格納ケース143内蔵のスピーカにより通話可能である。人の耳がこのスピーカから多少離れていても、スピーカからは適度に大きな音量で聞こえる。従って、スピーカやマイク17と多少離れた状態でも通話可能である。
【0113】次に、通話内容を他人に聞かれたくない場合や人込み等においては、キー95を押して格納ケース143をケース底板93から外す。この際にはリミットスイッチが働き、スピーカの音量は小さくなるように機能する。また、このとき接続端子145は開放されるので、アンテナ27との接続は切れるが、このリミットスイッチによりケーブル61をアンテナとするよう切り換えられる。図30のように格納ケース143を裏返し、受話孔144を耳に当てて相手の音声を聞きつつマイク17に向けて話す。なお、図28において、接続端子145のPN+1番端子は一方がアンテナ27と接続され、他方が格納ケース143の内部回路に接続されているとして説明したが、接続端子145を経由せず、マイク17と同様の配線処理を行い、接続端子147の端子に接続するようにしてもよい。この際には、図32のマイクに施したのと同様の配線処理をアンテナにも施す。
【0114】次に、インターネットや電子メールをする場合には、図31のように接続端子147を格納ケース143から外して、操作ケース117に接続する。表示部135を見ながらインターネットや電子メールが可能である。送信、受信は格納ケース143を通じて行われる。但し、メール文は予め操作ケース117のみで作成して保存しておいてもよい。
【0115】格納ケース143に保存されていない電話番号は、この操作ケース117により番号入力したり、電話帳から選択して電話をすることができる。このように、普段よく電話をする人のみを格納ケース143側に保存し、選択により電話を可能とする。このため、単純な操作のみで電話をかけることができる。一方、普段あまり電話しない人の電話番号に関しては操作ケース117を利用して電話番号入力や電話帳を利用等する。かかる格納ケース143側に保存される電話番号の登録や修正、削除等の編集は操作ケース117側から行うことができる。
【0116】操作ケース117を利用して電話をすることも可能である。このとき、図33のように、操作ケース117の裏側に配設された受話孔118を耳に当てて相手の音声を聞きつつマイク17に向けて話す。このため、接続端子145の端子P、P間に所定電圧以上の信号が入力されていること又はこの端子間のインピーダンスの変化を検出することで、図31の利用ケースであることを自動判断し、格納ケース143側のスピーカを使用せずに操作ケース117の受話孔118のスピーカを生かせるようにする。
【0117】このように、格納ケース143は、普段は時計として使用可能である。また、格納ケース143をケース底板93に結合した状態で通話することができる。格納ケース143は、操作部35等の無い分小型である。そして、通話内容を人に聞かれたくない場合には、格納ケース143をケース底板93から分離し、格納ケース143を耳に当てて話す。インターネットや電子メールはボタン配列や表示部が大きい操作ケース117を利用できるので楽である。このときには接続端子147を接続替えするだけでよい。但し、格納ケース143では、最小限のボタン及び表示部によりインターネットを行えるようにしてもよい。
【0118】操作ケース117はポケットにも入れられ、ケーブル61を接続しない場合にも電卓やゲーム、手帳、辞書等として利用可能である。また、ケーブル61を接続すれば、通信先の相手とゲームを行うことも可能である。ケーブル61を接続しない状態で電子メールや手書きメール等の作成を予め行っておくことも可能である。ケーブル61を接続すれば、操作ケース117を利用して電話をすることも可能である。通話内容の録音や受信した電子メール、撮像した画像等の保存も可能である。
【0119】通話内容の録音は、日時、電話番号、相手の人名等と共に記録される。日時以外の情報である例えば録音の題目、抄録等を操作部119から入力して併せて記録するようにしてもよい。そして、日時、電話番号、人名、題目等が表示部135にサムネイル表示される。表示された中から項目を選択することで通話内容を再生できる。日時、電話番号、人名、題目、抄録等は検索可能である。
【0120】撮像した画像も同様に日時と共に記録される。このとき、日時以外の情報である例えば撮像場所や題目、抄録等を操作部119から入力して併せて記録するようにしてもよい。受信された画像の場合には、受信の日時、電話番号、相手の人名等と共に記録される。画像が動画情報であっても同様である。そして、表示部135にサムネイル表示された中から項目を選択することで画像情報を再生できる。日時、電話番号、人名、題目、抄録等は検索可能である。なお、テレビ電話による映像及び音声に関しても同様に再生、検索処理可能である。
【0121】次に、本発明の第7実施形態について説明する。図34に本発明の第7実施形態の構成図を示す。本発明の第7実施形態では、マイク149が時計バンド21の先端部に取り付けられ、マイク149に至るケーブル151が時計バンド21内に通されている。時計バンド21をバンド止め部材20に通した状態であっても、マイク149は十分口元に近いため、一定の感度にて音声を受信できる。
【0122】しかしながら、車中等で周囲雑音の大きい場合には、図34に示すように、時計バンド21の端部をバンド止め部材20から引き抜いて外す。このことにより、マイク149は口元に直接届き感度が格段に良くなる。時計バンド21は可撓性を有するため、口元への正確な位置調整も他の手により簡単に可能である。そして、この時計バンド21の可撓性により、何かにぶつかった場合でも安全である。
【0123】時計バンド21をバンド止め部材20から外し、格納ケース143を耳に当てた状態では、自重により時計バンド21は多少落下され、口元の位置に自然に近づく。しかしながら,口元の位置に強制的にもっていくため、この時計バンド21には形状記憶合金を埋設するようにしてもよい。通話の終了した場合には、再びバンド止め部材20内に通せばよいので簡単である。時計バンド21は、左手に装着されても右手に装着されても人の内側に向くので、本発明の第7実施形態の構成は左手用と右手用とに区別する必要がなく統一して製造可能である。
【0124】なお、本発明の第7実施形態の別構成例を図35に示す。図35において、バンドケース13Bの下端には、時計バンド21に平行してマイク支持部材146の上端が固定されている。マイク支持部材146の下端にはマイク148が配設されている。カバーケース5は本体ケース1より図中左方に向けて多少突設されている。そして、バンドケース13A及び本体ケース1の側部には止め部材150が配設されている。時計バンド21を時計バンド19のバンド止め部材20に通した後に、このマイク支持部材146を止め部材150により挟持させる。マイクを口元に近づけたい場合には、このマイク支持部材146を止め部材150から外す。マイク支持部材146は形状記憶合金にて形成されるのが望ましい。
【0125】
【0126】また、本発明の第7実施形態の更に別構成例を図36及び図37に示す。図36において、格納ケース143及びバンドケース13A、13Bを貫通するようにマイク支持部材152が通されている。マイク支持部材152の先端部にはマイク148が配設されている。図37に、このマイク支持部材152周辺の拡大図を示す。マイク支持部材152の上層には縦筋状にガイド凸部154が突設されている。このガイド凸部154に対峙する格納ケース143及びバンドケース13A、13B側には、図示しないガイド凹部が形成されている。そして、このガイド凹部に対しガイド凸部154は、嵌合されつつ摺動自在になっている。
【0127】マイク支持部材152の一端には電極部材152aが形成され、この電極部材152aは、バンドケース13Bの内部に配設されたコネクタ156に嵌合されるようになっている。マイク支持部材152の一端の側部には突設部材158が形成されており、この突設部材158には電極部材158aが形成されている。電極部材152aと電極部材158aは、マイク148と接続されている。バンドケース13Aの内部にはコネクタ160が埋設され、電極部材158aと嵌合されるようになっている。
【0128】以上により、マイク支持部材152を引き出せば、マイク148を口元に近づけることができる。通話後は、マイク支持部材152を押し込めばよい。図3535〜図37の場合、時計バンド19、21は一体に形成することも可能である。
【0129】次に、本発明の第8実施形態について説明する。図38及び図39に本発明の第8実施形態のブロック図を示す。本発明の第8実施形態の構成図は、前述の各実施形態と同様である。例として本発明の第8実施形態を第1実施形態との対比のもとに説明するが、他の各実施形態についても同様に適用可能である。
【0130】本発明の第8実施形態が第1実施形態と異なるのは、本体ケース1とカバーケース5間にはケーブル61を接続しない点である。そして、本体ケース1側は送話機能を、カバーケース5側は受話機能を専用に備える。
【0131】図38に本体ケース1側のブロック図を示す。図38において、操作部35は入力インターフェイス153を介して制御演算部155と接続されている。この制御演算部155には、記憶部157及び無線送信部159が接続されている。制御演算部155は、時計機能、電話機能及びカレンダー機能等の処理を行うようになっている。記憶部157は、RAMやROMにて構成されている。
【0132】また、この記憶部157には、送信の履歴、電話帳等のデータや電話用のIDコード等のシステムの基本データ等も保存されるようになっている。マイク17で抽出された音声は送話増幅部161にて増幅されるようになっている。そして、通話送信回路部163を経て無線送信部159から送信された電波は無線基地局に送信されるようになっている。
【0133】一方、図39にカバーケース5側のブロック図を示す。図39において、表示部33及び表示部7は、表示コントローラ165を介して制御演算部167と接続されている。無線基地局から無線受信部169で受信した電波は、通話受信回路部171を経て受話増幅部173で増幅され、スピーカ175より聞こえるようになっている。記憶部177には、記憶部157と共通の電話用のIDコードが保存されている。
【0134】かかる構成において、操作部35により電話番号を入力する。または、電話帳等のデータや送信の履歴から電話番号を読み取るようにしてもよい。そして、通話キー11を押すことで発呼信号に続き電話番号データが無線基地局に対し送信され、相手先と接続する。本体ケース1側とカバーケース5側とは共通のIDコードを有することにより、それぞれ送信と受信が可能である。無線受信部169で着信された音声は、スピーカ175を通じてユーザに聞こえる。ユーザが話しをする場合にはマイク17に向かって話す。
【0135】以上により、ケーブル61を配設せず、本体ケース1とカバーケース5とを離隔することができる。従って、通話中にカバーケース5を持つ手を替えることもできる。なお、カバーケース5を耳に対し固定可能な耳固定部材(図示略)をカバーケース5側に配設すれば、手ぶらにて通話することもできる。
【0136】次に、本体ケース1には図40に示すように信号送信部179及び信号受信部181を配設する。また、カバーケース5にも図41に示すように信号送信部183及び信号受信部185を配設する。そして、本体ケース1には送受信の可能な無線送受信部187、通話送受信回路部189が配設され、同様にカバーケース5には無線送受信部191、通話送受信回路部193が配設されている。
【0137】信号送信部183からはカバーケース5側の情報が、無線送受信部191を経て本体ケース1側に向けて送出され、かつ信号受信部185には本体ケース1側から送信された情報が無線送受信部191を経て受信されるようになっている。交信される情報は、混信を避けるため、IDコードに続けて符号化されて発信される。受信される情報はIDコードを確認する。また、信号の送信は間欠的に短時間に行うようにすれば一層混信され難い。情報は、例えば発呼信号、通話中フラグ、モード信号、送受信履歴データ、終話信号等のシステムに必要な情報や待ち受け電力の節約等のために必要な交換情報等である。
【0138】このように、本体ケース1とカバーケース5間の情報を交信可能としたことで、ケーブル61を有さなくても、送話、受話間等やシステムの制御を円滑に行うことができる。人込み等であっても混信することはなく通話可能である。
【0139】次に、本発明の第9実施形態について説明する。本発明の第9実施形態は、テレビ電話を利用する場合についてである。まず、図3及び図21に示す構成の場合について説明する。図3及び図21に示すように、カメラ137で撮像した映像を、マイク17で拾った音声と共に電話の相手に送信する。そして、受信された画像情報及び音声情報をもとに、表示部33に電話の相手の画像表示を行い、内蔵スピーカにより相手の声を聞くことでテレビ電話をすることができる。
【0140】このように、腕装着携帯電話装置10単独であってもテレビ電話が可能である。この場合には、相手の声が大きく聞こえ、スピーカから耳が離隔している場合でも十分である。
【0141】一方、図42に操作ケース117と本体ケース1をケーブル201で接続した場合を示す。ケーブル201は、操作ケース117に内蔵された引出・巻取自在リール部203から引出し及び巻取収納自在なようになっている。ケーブル201の端部には端子205が配設され、本体ケース1側の端子に接続されるようになっている。端子205の接続の際には本体ケース1内蔵の図示しない当接スイッチが働くようになっている。この当接スイッチが働くと、カバーケース5側の受話孔9からは音声が聞こえず、操作ケース117側の受話孔118の内蔵スピーカから音声が聞こえるように切り換えられる。
【0142】そして、表示部33に電話の相手の画像表示を行い、操作ケース117の受話孔118を耳に当てて内蔵スピーカにより相手の声を聞く。マイク17に向けて話すことで人込みの中でも他人に電話相手からの通話内容を聞かれることなくテレビ電話をすることができる。
【0143】なお、このケーブル201により図31のように、本体ケース1側に保存される電話番号の登録や修正、削除等の編集を操作ケース117側から行ったり、操作ケース117側でインターネットをすることができる。この場合、ケーブル201をケーブル61に代用することができる。ケーブル201はケーブル61に比べ距離を必要とするので、操作ケース117側に引出・巻取自在リール部203を配設するのが望ましい。
【0144】次に、図43のように、カバーケース5を本体ケース1から取り外すと、本体ケース1に内蔵された図示しない分離検知スイッチが働くようになっている。この分離検知スイッチが働くと、受話孔9の内蔵スピーカから音声が聞こえ、かつ操作ケース117の表示部135に画像が表示されるように切り換えられる。操作ケース117の表示部135で画像を見ながら、マイク91(図11ではマイク17)に向けて話す。受話孔9に耳を当てつつ話すので、他人に電話相手からの通話内容を聞かれることなくテレビ電話をすることができる。表示部135は、表示部33より画面が大きいので見やすい。カメラ137は例えば操作ケース117に内蔵である。
【0145】なお、図44に示すように、操作ケース117をラジオやテレビ、音楽再生プレーヤとしてもよい。この場合、イヤホンケーブル207にはイヤホン209が接続され、このイヤホンケーブル207が引出・巻取自在リール部203から引出し等自在である。そして、イヤホンケーブル207には、ケーブル201が併設されている。そして、このイヤホン209の側部には端子205が配設されている。この端子205には、ケーブル201の一端が接続され、ケーブル201の他端は操作ケース117の内部回路に接続されている。但し、イヤホンケーブル207をケーブル201として兼用してもよい。端子205は、本体ケース1側の端子に接続自在なようになっている。但し、端子205は、イヤホンケーブル207の途中に配設してもよい。
【0146】そして、この端子205を本体ケース1側の端子に接続することで、上述のようにテレビ電話をすることができる。端子205を本体ケース1側の端子から外してイヤホン209を耳に挿入等すれば、ラジオ等の音声を聞くことができる。但し、イヤホンケーブル207は引出・巻取自在リール部203に収納せず、外付けとしてもよい。また、図42の場合には、イヤホン209により通話相手の声を聞いてもよい。更に、イヤホンケーブル207は、端子205の接続中に端子205の配設されていない側のケーブルを利用して相手の声等を聞くようにしてもよい。
【0147】次に、本発明の第8実施形態で説明したのと同様に、図42、図43でケーブル201を接続しないようにすることも可能である。但し、本体ケース1及びカバーケース5側では送信と受信の両方を行い、操作ケース117側では受信のみを行う。共に共通のIDコードにより処理される。そして、図42の場合には、操作ケース117で受信した電波から音声のみを再生し、表示部33ではカバーケース5側で受信した電波から画像のみを再生する。このようなモード設定を、ケーブル61、201を接続した際又は各機器において設定可能とする。なお、ケーブル61等の接続により本体ケース1側に保存される電話番号等の編集を操作ケース117側から行ったり、操作ケース117側でインターネットをすることができる。但し、操作ケース117側に送信機能、受信機能の双方を有すれば、ケーブル61等の接続によらずとも操作ケース117側でインターネットをすることができる。
【0148】一方、図43の場合には、操作ケース117で受信した電波から画像のみを再生し、表示部135で表示する。また、カバーケース5では受信した電波から音声のみを再生し、内蔵のスピーカから出力する。但し、この場合には送信機能が本体ケース1側に存在するので、カメラ137は、本体ケース1又はカバーケース5に設定する必要がある。
【0149】次に、本発明の第10実施形態について説明する。本発明の第10実施形態は、図45に示すように、ケーブル61をバンドケース13A、13B部分ではなく、ケース底板301の内部に組み込まれた引出・巻取自在リール部303によりリール状に引出・巻取収納自在としたものである。一方、図46には、格納ケース305をケース底板301から取り出した様子を示す。格納ケース305は円筒状であり、下部周囲には雌ねじ307が螺刻されている。ケース底板301の内側周囲には、格納ケース305の雌ねじ307に対応する雄ねじが螺刻されている。また、格納ケース305の裏面(又は表面でもよい)には、受話孔309が配設されている。このように、接続端子145を配設しないような場合には、格納ケース305をケース底板301に対し螺着可能である。
【0150】次に、本発明の第11実施形態について説明する。本発明の第11実施形態は、図47に示すように、格納ケースをケース底板から外す際に、ケーブルを用いないものである。図48には、図47中のC矢視部分側面図を示す。格納ケース143は、図14及び図15R>5と同様の構成により、ケース底板93から分離可能なようになっている。格納ケース143の表面には、受話孔308が配設されている。ケース底板93の端部にはバンド部材311A、311Bの一端が止められている。バンド部材311Aの他端部には係止部材313Aが配設され、この係止部材313Aは、ヒンジ315により可動自在である。一方、バンド部材311Bの適所には係止部材313Bが配設されている。そして、係止部材313Aは係止部材313Bに対し係止自在なようになっている。係止部材313Aにはマイク17が配設されている。
【0151】バンド部材311Bには、その一端部から所定範囲を被覆するように被覆部材317が配設されている。バンド部材311Bの適所には、可動ピン319が回動自在に軸支されている。格納ケース143の端部には可撓性を有するケース支持部材321の一端が固定され、一方、ケース支持部材321の他端は、可動ピン319の頭部に固定されている。被覆部材317には、バンド方向に凹部323が形成されている。そして、この凹部323にケース支持部材321が嵌合されるようになっている。
【0152】かかる構成において、格納ケース143をケース底板93に結合した状態では、受話孔308で相手の声を聞きつつマイク17に向けて話す。通話内容を他人に聞かれたくない場合や人込み等では、格納ケース143をケース底板93から分離する。この際には、ケース支持部材321が凹部323から外れる。可動ピン319を軸として、格納ケース143をほぼ90度程度回動させ手に持つことで、受話孔308を耳に当てつつ話すことができる。通話の終了後には、再び格納ケース143をバンド方向に一致するよう回動させて、格納ケース143をケース底板93に結合する。このとき、ケース支持部材321が凹部323に収納される。
【0153】次に、マイクを口元に近づける方法について説明する。図49には、マイク支持部材325がケース支持部材321と共に凹部323に収納されている様子を示す。マイク支持部材325もケース支持部材321と同様に可撓性を有する。図50には、マイク支持部材325とケース支持部材321とを可動ピン319を中心に、バンド方向からほぼ90度程度回動させたときの様子を示す。図51には、可動ピン319の頭部にヒンジ327を配設し、このヒンジ327回りにマイク支持部材325とケース支持部材321とが回動自在な様子を示す。格納ケース143をケース底板93から分離する際には、マイク支持部材325がケース支持部材321と連動されて外れるように、ケース支持部材321の所定部には、突設片321aが突設されている。
【0154】かかる構成において、格納ケース143をケース底板93から分離すると、ケース支持部材321と共に突設片321aによりマイク支持部材325も同時に凹部323から外れる。ヒンジ327を中心に、マイク支持部材325をケース支持部材321と反対側に開く。このことにより、格納ケース143の受話孔308を耳に当てつつ、マイク支持部材325の端部に配設されたマイク148に向けて話すことができる。マイク148は、任意角度で口元に近づけることができるため、送話信号のS/N比を高くできる。
【0155】なお、ヒンジ327、可動ピン319に代えて、ピボットを配設するようにしてもよい(図示略)。ピボットは、マイク支持部材325、ケース支持部材321のそれぞれの端部に球状凸部を取り付け、この球状凸部が3次元自由度を有するように所定の開口がされた収納凹部に収納される。そして、この収納凹部はバンド部材311Bに配設されている。ピボットは2つ配設すれば、マイク支持部材325、ケース支持部材321がそれぞれ独立した3次元動作を行うことができる。
【0156】図52には、このようにマイク支持部材325を開いた例を図示する。但し、図3及び図11のカバーケース5でも同様に構成可能であることを示すために、図52では格納ケース143に代えてカバーケース5を例としている。このとき、ケース支持部材321の端部はヒンジ3に軸支され、回動自在なようになっている。
【0157】次に、本発明の第12実施形態について説明する。本発明の第12実施形態は、ケース支持部材321(マイク支持部材325)の寸法を長くする一方法についてである。
【0158】ケース支持部材321(マイク支持部材325)を複数の部材に分け、部材相互間を嵌合させたり、蛇腹管とすることで、伸縮自在とし寸法を調節することは可能である。しかしながら、図53及び図54に示すように、かかる伸縮構造を適用せずに、寸法を調節することも可能である。図53には、ケース支持部材321の回動の様子を示す平面図、図54には、図53中のD−D矢視断面図を示す。図53及び図54において、上板331と下板333とは支持部材335により固定されている。バンド部材311Bには、バンド方向に凹部337が形成されている。そして、この凹部337には、両サイドから内側に向けて突設片339が所定高さ突設されている。突設片339は、上板331と下板333とにより挟まれ、上板331と下板333とが、この突設片339に沿って摺動自在になっている。
【0159】上板331は、そのバンド方向の上下端部が円形状部331aにより膨出され、かつ両側部には平面状部331bを有し、この平面状部331bが凹部337に沿って摺動自在なようになっている。上板331の上部には、ヒンジ341が設けられ、このヒンジ341によりケース支持部材321が回動自在になっている。図53のほぼ中央には、円形状に形成された端部343が凹部337に連設されている。
【0160】端部343の内径は、円形状部331aの外径よりわずかに大きく設計されているため、上板331はこの端部343の内壁に沿って回動自在なようになっている。支持部材335には、バネ345の一端が掛けられ、バネ345の他端は、バンド部材311Bの内部適所に固定されている。
【0161】かかる構成において、ケース支持部材321が凹部323に納められた際には、バネ345の作用によりケース支持部材321が引っ張られ、たるみの無い状態に収納される。また、ケース支持部材321の長さは、ケース支持部材321の格納ケース143(カバーケース5)との接続部分から端部343までの長さより長く取れる。格納ケース143をケース底板93から分離すると、ケース支持部材321が凹部323から外れる。格納ケース143を引っ張ると、上板331は端部343まで移動される。端部343の径は、上板331の幅寸法より大きく形成されているため、上板331は端部343内を回動可能である。ケース支持部材321をバンド方向からほぼ90度程度回動させる。ケース支持部材321は、ヒンジ341により高さ方向にも回動自在である。以上により、ケース支持部材321の長さを調節できる。なお、ケース支持部材321は、ヒンジ341を貫通され、適当な長さに調節された後にヒンジ341等にて固定されるようにしてもよい。
【0162】次に、本発明の第13実施形態について説明する。本発明の第13実施形態は、ケース支持部材321(マイク支持部材325)の寸法を長くする別方法について説明する。図55及び図56に示すように、バンド部材311Aには、長穴347がバンド方向に沿って開けられている。この長穴347には可動ピン349が通され、可動ピン349は長穴347に沿って摺動自在である。可動ピン349の頭部には、ボタン凹部353が固定されている。このボタン凹部353は、ボタン凸部355により掛止自在になっている。ボタン凸部355の上部にはヒンジ351が配設され、このヒンジ351回りにマイク支持部材325とケース支持部材321とが回動自在なようになっている。マイク支持部材325及びケース支持部材321は、長さ調節のため一端部がヒンジ351を貫通して止められている。可動ピン349の底部には、ネジ357が形成され、このネジ357を締結することで可動ピン349の位置は長穴347の所定箇所に固定されるようになっている。また、マイク支持部材325の他端部は、ケース底板93の側部に配設された係止部材359により止められるようになっている。
【0163】かかる構成において、可動ピン349の固定位置は、装着者の腕回りの寸法等に応じて任意に変更可能である。装着の際には、まずバンド部材311A、311Bを腕に巻き、係止部材313A、313Bにより止める。その後、マイク支持部材325とケース支持部材321とを腕回りに回して、ボタン凸部355をボタン凹部353に止める。その後、マイク支持部材325を係止部材359に止める。この状態で、マイク148は格納ケース143に近く位置されており、受話孔308から相手の声を聞きつつマイク148に向けて話すことができる。
【0164】次に、通話内容を他人に聞かれたくない場合や人込み等では、格納ケース143をケース底板93から分離する。この際には、リミットスイッチが働き、スピーカの音量は小さくなるように機能する。また、格納ケース143がケース底板93から分離される際には、マイク支持部材325が係止部材359により上方に持ち上げられることで、係止部材359から自然に外れる。格納ケース143は、ボタン凸部355とボタン凹部353の嵌合により可動ピン349を中心として回動可能である。バンド方向からほぼ90度程度回動させた状態で、格納ケース143の受話孔308を耳に当てつつ、マイク支持部材325の端部に配設されたマイク148に向けて話すことができる。
【0165】なお、可動ピン349を長穴347に沿って摺動させるのではなく、ボタン凹部353をバンド方向に沿った適所に複数個予め固定しておき、適宜選択されたボタン凹部353に対しボタン凸部355を止めるようにしてもよい。また、本発明の第1〜第10実施形態に示すケーブル61、201により本体ケース1、カバーケース5、格納ケース139、143、117、305を結ぶ構成と、本発明の第11〜第13実施形態に示すマイク支持部材325、可動ピン319、349等を組み合わせるようにしてもよい。
【0166】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、腕装着携帯電話装置は、従来の腕時計と同様に腕に装着され、小型かつ電話やインターネット、電子メール等をし易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の平面図
【図2】 本発明の第1実施形態の側面図
【図3】 カバーケースを開いたときの様子を示す図
【図4】 ヒンジの詳細構造図
【図5】 ヒンジ回りの側面拡大図
【図6】 カバーケースを閉じたときの止め構造
【図7】 ケーブルの引き出し構造
【図8】 ケーブルの引き出し構造の別構成例
【図9】 ケーブルの引き出し構造の別構成例
【図10】 ケーブルの戻り止め構造
【図11】 カバーケースを本体ケースから分離したときの様子を示す図
【図12】 カバーケースを裏返したときの表示部の様子を示す図
【図13】 腕装着携帯電話装置を腕の内側に装着した場合
【図14】 本体ケースの内部から本体ケースの底側を見たときの様子を示す図
【図15】 図14中のA−A矢視断面図
【図16】 本体ケース及びカバーケースをケース底板から外したときの様子を示す図
【図17】 本発明の第3実施形態の構成図
【図18】 操作ケースの背面図
【図19】 図17中のB−B矢視断面図
【図20】 操作ケースに表示部を配設した例
【図21】 本発明の第4実施形態の構成図
【図22】 利用態様の一例
【図23】 格納ケースを操作ケースに取り付けたときの様子を示す図
【図24】 格納ケースの背面図
【図25】 本発明の第6実施形態の側面図
【図26】 格納ケースとケース底板の部分断面図
【図27】 配線の様子を示す概略図
【図28】 接続端子の接続例
【図29】 格納ケースをケース底板から分離したときの様子を示す図
【図30】 格納ケースの裏面図
【図31】 接続端子を格納ケースから外し、操作ケースに接続した場合を示す図
【図32】 接続端子の接続例
【図33】 操作ケースの裏側に受話孔が配設された例
【図34】 本発明の第7実施形態の構成図
【図35】 本発明の第7実施形態の別構成例
【図36】 本発明の第7実施形態の更に別構成例
【図37】 マイク支持部材周辺の拡大図
【図38】 本発明の第8実施形態のブロック図(本体ケース側)
【図39】 本発明の第8実施形態のブロック図(カバーケース側)
【図40】 信号送信部及び信号受信部を配設した例
【図41】 信号送信部及び信号受信部を配設した例
【図42】 テレビ電話の利用方法を説明する図
【図43】 同上
【図44】 操作ケースをラジオ等とした例
【図45】 本発明の第10実施形態の側面図
【図46】 格納ケース回りの様子を示す図
【図47】 本発明の第11実施形態の側面図
【図48】 図47中のC矢視部分側面図
【図49】 マイク支持部材がケース支持部材と共に凹部に収納されている様子を示す図
【図50】 マイク支持部材とケース支持部材とを可動ピンを中心に、バンド方向からほぼ90度程度回動させたときの様子を示す図
【図51】 可動ピン回りの部分拡大図
【図52】 マイク支持部材を開いた例
【図53】 本発明の第12実施形態(ケース支持部材の回動の様子を示す平面図)
【図54】 図53中のD−D矢視断面図
【図55】 本発明の第13実施形態の側面図
【図56】 可動ピン回りの部分拡大図
【符号の説明】
1 本体ケース
3、327、341、351 ヒンジ
5 カバーケース
7 表示部
9 受話孔
10 腕装着携帯電話装置
11 通話キー
12 検索キー
13A、13B バンドケース
17、91、148、149 マイク
19、21 時計バンド
25 タッチペン
27 アンテナ
29A、29B 巻取スイッチ
31A、31B 巻取調整スイッチ
33 表示部
35、119 操作部
61、201 ケーブル
63 小滑車
65 案内車
69、345 バネ
79、109 フック
81 ピン
83 長穴
85 摺動部材
92、93 ケース底板
95 キー
99 操作部材
105 突設部
107 嵌合突設部
117 操作ケース
133 鏡
135 表示部
137 カメラ
139、143、305 格納ケース
141、308、309 受話孔
145、147 接続端子
146、152 マイク支持部材
153 入力インターフェイス
155、167 制御演算部
157、177 記憶部
159 無線送信部
161 送話増幅部
163 通話送信回路部
165 表示コントローラ
169 無線受信部
171 通話受信回路部
173 受話増幅部
175 スピーカ
179、183 信号送信部
181、185 信号受信部
187、191 無線送受信部
189、193 通話送受信回路部
203、303 引出・巻取自在リール部
207 イヤホンケーブル
209 イヤホン
301 ケース底板
317 被覆部材
319、349 可動ピン
321 ケース支持部材
323 凹部
325 マイク支持部材
331 上板
333 下板
337 凹部
343 端部
353 ボタン凹部
355 ボタン凸部
357 ネジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 無線により通話及び/又は通信の可能な腕装着携帯電話装置であって、腕回りに装着自在な腕装着手段と、該腕装着手段に取り付けられた第1のケースと、該第1のケースに対し回動自在の第2のケースと、該第2のケースと前記第1のケースとを結合しつつ回動可能とする回動結合手段とを備え、前記第2のケースは前記腕装着手段の長手方向かつ該腕装着手段を装着した人の外側に向けて開閉されることを特徴とする腕装着携帯電話装置。
【請求項2】 前記第2のケースに配設された受話手段を備え、前記回動結合手段には、前記第1のケースと前記第2のケースとの結合と離脱が自在である着脱手段を有することを特徴とする請求項1記載の腕装着携帯電話装置。
【請求項3】 無線により通話及び/又は通信の可能な腕装着携帯電話装置であって、腕回りに装着自在な腕装着手段と、該腕装着手段に着脱自在に取り付けられたケースと、該ケースを前記腕装着手段に着脱させる着脱手段と、前記ケースに配設された受話手段とを備えたことを特徴とする腕装着携帯電話装置。
【請求項4】 前記腕装着手段の少なくとも一か所に配設された支軸手段と、該支軸手段と前記第2のケース又は前記ケースの間に配設されたケース支持手段と、該ケース支持手段が前記支軸手段回りに回動自在とされたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の腕装着携帯電話装置。
【請求項5】 前記腕装着手段の少なくとも一か所に配設された支軸手段と、該支軸手段により回動自在のマイク支持手段と、該マイク支持手段に取り付けられたマイクと、前記マイク支持手段を回動させることで、前記マイクが前記腕装着手段より離れ人の口元付近に位置されることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の腕装着携帯電話装置。
【請求項6】 無線により通話及び/又は通信の可能な腕装着携帯電話装置であって、腕回りに装着自在な腕装着手段と、該腕装着手段の少なくとも一か所に配設された支軸手段と、該支軸手段により前記腕装着手段に対し3次元自由度方向に回動自在のマイク支持手段と、該マイク支持手段に取り付けられたマイクと、前記マイク支持手段を回動させることで、前記マイクが前記腕装着手段より離れ人の口元付近に位置されることを特徴とする腕装着携帯電話装置。
【請求項7】 前記支軸手段の配設位置を前記腕装着手段回りに変更可能とする配設位置変更手段を備えたことを特徴とする請求項4、5又は6記載の腕装着携帯電話装置。
【請求項8】 無線により通話及び/又は通信の可能な腕装着携帯電話装置であって、腕回りに装着自在な腕装着手段と、該腕装着手段に収納又は止められたマイク支持手段と、該マイク支持手段に取り付けられたマイクと、前記マイク支持手段を前記腕装着手段より引き出し又は前記腕装着手段の止めから開放することで、前記マイクが前記腕装着手段より離れ人の口元付近に位置されることを特徴とする腕装着携帯電話装置。
【請求項9】 無線により通話及び/又は通信の可能な腕装着携帯電話装置であって、腕回りに装着自在な腕装着手段と、該腕装着手段に取り付けられたケースと、前記通話及び/又は通信で利用される電話番号及び/又は該電話番号に属する人名、社名を保存する保存手段と、該保存手段に保存された前記電話番号等を追加、修正、削除可能な電話番号等編集手段とを備え、該電話番号等編集手段は前記ケースとは独立された操作ケースに収納されたことを特徴とする腕装着携帯電話装置。
【請求項10】 無線により通話及び/又は通信の可能な腕装着携帯電話装置であって、腕回りに装着自在な腕装着手段と、該腕装着手段に取り付けられ、少なくとも通信手段の内蔵されたケースと、該ケースとは独立され、操作手段及び/又は表示手段とを有する操作ケースとを備え、該操作ケースによりインターネット、電子メール及びゲームのいずれか少なくとも一つが前記通信手段を介してされることを特徴とする腕装着携帯電話装置。
【請求項11】 無線により通話及び/又は通信の可能な腕装着携帯電話装置であって、腕回りに装着自在な腕装着手段と、該腕装着手段に取り付けられ、通話手段の内蔵されたケースと、該ケースとの間で信号交信が可能で、かつ通信手段を有する操作ケースとを備え、該操作ケースによりインターネット、電子メール及びゲームのいずれか少なくとも一つが前記通信手段を介してされることを特徴とする腕装着携帯電話装置。
【請求項12】 前記ケースを前記腕装着手段から分離又は前記ケースの一部を分離可能とする着脱手段と、該着脱手段により分離された前記ケース又は前記ケースの一部を前記操作ケースと結合する結合手段とを備えたことを特徴とする請求項9、10又は11記載の腕装着携帯電話装置。
【請求項13】 前記操作ケースには受話手段が配設されたことを特徴とする請求項9、10、11又は12記載の腕装着携帯電話装置。
【請求項14】 前記腕装着手段又は前記第1のケースに配設され、端部に接続端子を有するケーブルを備え、該接続端子は、前記第2のケース、前記ケース、前記操作ケース又は別途配設されるパソコン等の情報処理機器に対し接続替え可能なことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の腕装着携帯電話装置。
【請求項15】 前記操作ケースには、電話番号を入力可能な電話番号入力手段及び/又は電話番号と該電話番号に属する人名、社名等を保存した電話帳を備え、前記電話番号入力手段で入力された電話番号又は前記電話帳から選択された電話番号に基づき電話がかけられることを特徴とする請求項9〜14のいずれか1項に記載の腕装着携帯電話装置。
【請求項16】 無線により通話及び/又は通信の可能な腕装着携帯電話装置であって、腕回りに装着自在な腕装着手段と、該腕装着手段に取り付けられ、通話及び/又は通信機能を内蔵する第1のケースと、前記腕装着手段の前記第1のケースに連設された部位又は前記第1のケースの下部に形成された第2のケースと、該第2のケース又は前記第1のケースにケーブルを収納するケーブル収納手段と、該ケーブル収納手段に収納されたケーブルを引出かつ自動収納可能とするケーブル引出収納手段とを備えたことを特徴とする腕装着携帯電話装置。
【請求項17】 前記ケーブルをアンテナとして利用したことを特徴とする請求項16記載の腕装着携帯電話装置。
【請求項18】 前記第1のケース、前記第2のケース、前記ケース又は前記操作ケースにはタッチペンが配設され、画像の作成、編集、保存、読み込みの可能なことを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項に記載の腕装着携帯電話装置。
【請求項19】 前記着脱手段による離脱がされたとき、受信した音声の音量を切り替える音量切替手段を備えたことを特徴とする請求項2、3、4、5、7、12、14、15又は18記載の腕装着携帯電話装置。
【請求項20】 前記第1のケース、前記第2のケース、前記ケース及び前記操作ケースのいずれか少なくとも一つにはカレンダー及び/又は時間を表示する時計手段を備えたことを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載の腕装着携帯電話装置。
【請求項21】 通話及び/又は通信の可能な電話装置であって、通話内容を録音する録音手段と、該録音された情報に対し該録音の期日、該録音の相手の電話番号、人名を割り付ける期日等割り付け手段と、前記期日、前記相手の電話番号及び人名のいずれか少なくとも一つの項目を一覧表示する一覧表示手段と、該一覧表示手段で一覧表示された項目を選択する選択手段と、該選択手段で選択された件名に属する録音情報を再生する再生手段とを備えたことを特徴とする電話装置。
【請求項22】 通話及び/又は通信の可能な電話装置であって、カメラにより撮像された画像及び/又は受信された画像を保存する画像保存手段と、該撮像及び/又は受信された画像に対し該撮像又は受信された期日、相手の電話番号、人名を割り付ける期日等割り付け手段と、前記期日、前記相手の電話番号及び人名のいずれか少なくとも一つの項目を一覧表示する一覧表示手段と、該一覧表示手段で一覧表示された項目を選択する選択手段と、該選択手段で選択された件名に属する画像情報を再生する再生手段とを備えたことを特徴とする電話装置。
【請求項23】 前記録音情報又は前記撮像情報の内容を抜粋する説明文及び/又はタイトルを編集する編集手段と、該編集手段で編集された前記説明文及び/又はタイトルをも前記項目と共に一覧表示することを特徴とする請求項21又は請求項22記載の電話装置。
【請求項24】 前記一覧表示手段で一覧表示された項目を検索する検索手段を備えたことを特徴とする請求項21、22又は23に記載の電話装置。
【請求項25】 無線により通話及び/又は通信の可能な電話装置であって、送話手段を有する第1のケースと、受話手段を有する第2のケースと、該第2のケース及び前記第1のケース間が有線にて電気的に接続されていないことを特徴とする電話装置。
【請求項26】 無線によりテレビ電話の可能な電話装置であって、通信機能の内蔵されたケースと、該ケースとは独立された操作ケースとを備え、該操作ケース又は前記ケースの一方に受信情報の内から音声情報を抽出して再生し、他方に受信情報の内から画像情報を抽出して表示することを特徴とする電話装置。
【請求項27】 無線により通話及び/又は通信の可能な電話装置であって、通話及び/又は通信機能の内蔵されたケースと、該ケースとは独立され、端部にイヤホンの取り付けられたイヤホンケーブルを有する音声再生の可能な操作ケースとを備え、前記イヤホンケーブル又は該イヤホンケーブルに併設された所定のケーブルにより前記ケースと前記操作ケース間とが電気的に接続されることを特徴とする電話装置。

【図2】
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【図3】
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【図19】
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【図1】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図12】
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【図18】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図14】
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【図24】
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【図26】
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【図13】
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【図15】
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【図17】
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【図20】
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【図21】
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【図28】
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【図16】
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【図22】
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【図23】
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【図25】
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【図27】
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【図30】
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【図32】
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【図29】
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【図31】
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【図33】
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【図34】
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【図36】
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【図45】
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【図46】
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【図35】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図44】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図48】
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【図47】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図53】
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【図54】
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【図52】
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【図55】
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【図56】
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【公開番号】特開2003−87384(P2003−87384A)
【公開日】平成15年3月20日(2003.3.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−223573(P2001−223573)
【出願日】平成13年7月24日(2001.7.24)
【出願人】(500132579)
【Fターム(参考)】