説明

膜割れ検出装置及び成膜装置

【課題】処理容器の内壁等に付着した不要な膜の膜割れを検出してパーティクルの発生の可能性をリアルタイムで認識することが可能な膜割れ検出装置を提供する。
【解決手段】被処理体Wを収容する処理容器4を有すると共に被処理体の表面に薄膜を形成する成膜装置2に設けられて膜割れ検出操作を行う膜割れ検出装置40において、成膜装置に取り付けられて弾性波を検出する弾性波検出手段42と、弾性波検出手段の検出結果に基づいて処理容器4のクリーニングの要否を判断する判断手段44とを備える。これにより、処理容器の内壁等に付着した不要な膜の膜割れを検出してパーティクルの発生の可能性をリアルタイムで認識する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハ等に薄膜を形成する成膜装置及びこれに取り付けられる膜割れ検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、半導体集積回路等の半導体デバイスを製造するためには、シリコン基板等の半導体ウエハに対して、成膜処理、エッチング処理、酸化処理、拡散処理等の各種の処理が繰り返し行われる。例えばバッチ式の成膜処理を例にとって説明すると、縦長の石英製の処理容器内へウエハボートに支持された複数枚の半導体ウエハを収容し、これを真空雰囲気下で所定の温度に加熱しつつ処理容器内に成膜ガスを導入し、薄膜を形成するようになっている(例えば特許文献1等)。
【0003】
上述したような成膜処理を繰り返し行うと、不要な膜が処理容器の内面等にも次第に付着して堆積し、この不要な膜が剥がれ落ちると製品歩留まり低下の原因となるパーティクルが発生することになる。このため、従来にあっては、ウエハに対して成膜した膜厚の累積値を管理するなどして、不要な膜の膜剥がれ等が発生する前に、定期的に、或いは不定期的にクリーニング処理を施すなどして膜剥がれが生ずる前に不要な膜を除去するようにしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平06−275608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した従来のクリーニング処理態様では、クリーニング処理開始のための膜厚の累積値の見積もりが厚過ぎると、クリーニング処理が遅過ぎて発生する多量のパーティクルに起因して大幅な歩留まり低下を生じたり、或いは逆に膜厚の累積値の見積もりが薄過ぎると、パーティクルの発生が許容量よりも大幅に少ないにもかかわらず、クリーニング処理が行われる結果、クリーニング頻度が増加してスループットが低下したり、処理容器の損耗が促進される、といった問題があった。
【0006】
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明は、処理容器の内壁等に付着した不要な膜の膜割れを検出してパーティクルの発生の可能性をリアルタイムで認識することが可能な膜割れ検出装置及び成膜装置である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、パーティクル発生の原因となる不要な膜の膜割れについて鋭意研究した結果、膜割れが生じる時には僅かな弾性波が生じることを見い出し、これを検出することによって膜割れの発生を認識することができる、という知見を得ることにより、本発明に至ったものである。
【0008】
請求項1に係る発明は、被処理体を収容する処理容器を有すると共に前記被処理体の表面に薄膜を形成する成膜装置に設けられて膜割れ検出操作を行う膜割れ検出装置において、前記成膜装置に取り付けられて弾性波を検出する弾性波検出手段と、前記弾性波検出手段の検出結果に基づいて前記処理容器のクリーニングの要否を判断する判断手段と、を備えたことを特徴とする膜割れ検出装置である。
【0009】
このように、被処理体を収容する処理容器を有すると共に被処理体の表面に薄膜を形成する成膜装置に設けられて膜割れ検出操作を行う膜割れ検出装置において、成膜装置に取り付けられて弾性波を検出する弾性波検出手段と、弾性波検出手段の検出結果に基づいて処理容器のクリーニングの要否を判断する判断手段とを備えるようにしたので、処理容器の内壁等に付着した不要な膜の膜割れを検出してパーティクルの発生の可能性をリアルタイムで認識することが可能となる。
【0010】
請求項13に係る発明によれば、被処理体に対して薄膜を形成する成膜装置において、前記被処理体を収容する処理容器と、前記被処理体を保持する保持手段と、前記被処理体を加熱する加熱手段と、前記処理容器内へガスを供給するガス供給手段と、前記処理容器内の雰囲気を排気する排気系と、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の膜割れ検出装置と、成膜装置全体の動作を制御する装置制御部と、を備えたことを特徴とする成膜装置である。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る膜割れ検出装置及び成膜装置によれば、次のような優れた作用効果を発揮することができる。
被処理体を収容する処理容器を有すると共に被処理体の表面に薄膜を形成する成膜装置に設けられて膜割れ検出操作を行う膜割れ検出装置において、成膜装置に取り付けられて弾性波を検出する弾性波検出手段と、弾性波検出手段の検出結果に基づいて処理容器のクリーニングの要否を判断する判断手段とを備えるようにしたので、処理容器の内壁等に付着した不要な膜の膜割れを検出してパーティクルの発生の可能性をリアルタイムで認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の係る膜割れ検出装置を取り付けた成膜装置の一例を示す縦断面構成図である。
【図2】膜割れ検出装置の取り付け状態を示す部分拡大断面図である。
【図3】膜割れ検出装置の判断手段を示すブロック構成図である。
【図4】本発明の膜割れ検出装置の第1の変形実施例の一部を示す図である。
【図5】荷重と発生する膜割れとの関係を示すグラフである。
【図6】弾性波の強度が最も大きかったポイントの波形を示す図である。
【図7】本発明の膜割れ検出装置の第2の変形実施例の一部を示すブロック図である。
【図8】図5において得られたデータに基づいて求めたマイクロクラックの発生を解析するためのグラフである。
【図9】AE原形波と周波数分布とのグループ毎の関係を示すグラフである。
【図10】弾性波検出手段の取付け状態の変形例を示す図である。
【図11】弾性波検出手段の他の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明に係る膜割れ検出装置及び成膜装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発明の係る膜割れ検出装置を取り付けた成膜装置の一例を示す縦断面構成図、図2は膜割れ検出装置の取り付け状態を示す部分拡大断面図、図3は膜割れ検出装置の判断手段を示すブロック構成図である。
【0014】
図示するように、この成膜装置2は、下端が開口された有天井の円筒体状の処理容器4を有している。この処理容器4の全体は、例えば石英により形成されている。この処理容器4は、円筒体状に成形された内筒4Aと、この外側に所定の間隙を隔てて同心円状に配置された有天井の外筒4Bとにより形成されている。上記内筒4Aは、外筒4Bの下部の内壁にリング状に形成された支持リング6上に支持されている。また、この処理容器4の下端部、すなわち外筒4Bの下端部は、開口されている。この下端部には、肉厚になされたフランジ部8がリング状に形成されている。この下端の開口部に例えばステンレススチール製の円筒体状のマニホールドを連結するようにした構成を用いてもよい。
【0015】
上記処理容器4の下端開口部においては、その下方より多数枚の被処理体としての半導体ウエハWを多段に載置した保持手段としての石英製のウエハボート10が昇降可能に挿脱自在になされている。本実施例の場合において、このウエハボート10の支柱(図示せず)には、例えば50〜150枚程度の直径が300mmのウエハWを略等ピッチで多段に支持できるようになっている。
【0016】
このウエハボート10は、石英製の保温筒12を介してテーブル14上に載置されており、このテーブル14は、処理容器4の下端開口部を開閉する例えばステンレススチール製の蓋部16を貫通する回転軸18上に支持される。そして、この回転軸18の貫通部には、例えば磁性流体シール20が介設され、この回転軸18を気密にシールしつつ回転可能に支持している。また、蓋部16の周辺部と処理容器4の下端部には、例えばOリング等よりなるシール部材22が介設されており、処理容器4内のシール性を保持している。
【0017】
上記した回転軸18は、例えばボートエレベータ等の昇降機構(図示せず)に支持されたアーム24の先端に取り付けられており、ウエハボート10及び蓋部16等を一体的に昇降して処理容器4内へ挿脱できるようになされている。尚、上記テーブル14を上記蓋部16側へ固定して設け、ウエハボート10を回転させることなくウエハWの処理を行うようにしてもよい。
【0018】
この処理容器4の下部の側壁26には、処理容器4内へ成膜ガス等の必要なガスを供給するガス供給手段28が設けられている。具体的には、上記ガス供給手段28は、上記処理容器4の下部の側壁26を内側へ貫通された石英管よりなるガスノズル30を有している。そして、このガスノズル30の先端のガス噴射孔30Aからガスを噴射できるようになっている。上記ガスノズル30には、ガス通路32が接続されている。そして、ガス通路32には、開閉弁32A及びマスフローコントローラのような流量制御器32Bが介設されており、ガスを流量制御しつつ供給できるようになっている。
【0019】
図1ではガス供給手段28は1つしか記載していないが、実際には同様な構造になされたものが、例えば使用するガス種の数だけ設けられている。例えばシリコン窒化膜を形成する場合には、シラン系ガスであるジクロルシランと窒化ガスであるアンモニアとパージガスである窒素ガス等が用いられる。
【0020】
また、この処理容器4の下部の側壁26であって、内筒4Aと外筒4Bとの間隙27に対応する部分には排気口34が形成されている。そして、この排気口34には、図示しない圧力調整弁や真空ポンプ等が介設された排気系36が接続されており、処理容器4内の雰囲気を真空引きして所定の圧力に維持できるようになっている。従って、ガスノズル30より導入されたガスは、内筒4A内を上昇して天井部で折り返し、内筒4Aと外筒4Bとの間の間隙27内を降下して排気口34から排出されるように流れて行く。
【0021】
そして、上記処理容器4の外周を囲むようにしてこの処理容器4及びこの内部のウエハWを加熱する筒体状の加熱手段38が設けられている。そして、この処理容器4に本発明に係る膜割れ検出装置40が設けられている。この膜割れ検出装置40は、この成膜装置2に取り付けられて弾性波を検出する弾性波検出手段42と、この弾性波検出手段42の検出結果に基づいて上記処理容器4のクリーニングの要否を判断する判断手段44とを有している。そして、上記判断手段44には、ここでの判断結果を表示するための表示部45が接続されている。
【0022】
具体的には、ここで上記弾性波検出手段42は、処理容器4の下端部のフランジ部8に取り付けられている。ここで弾性波とは、材料が変形したり、亀裂が発生した際に材料が内部に蓄えていたひすみエネルギーを放出する時に発生する波を指す。この弾性波検出手段42としては、AE(Acoustic Emission)センサ43を用いることができる。図2にも示すように、ここではフランジ部8が高温になることから、上記AEセンサ43は、金属性の導波棒部材46を介してフランジ部8に接合されている。
【0023】
上記導波棒部材46は、全体がアルミニウムやステンレススチール等の金属により形成されている。具体的には、この導波棒部材46は、弾性波を伝え易い長さが数cm程度の棒体48を有しており、その両端に円板状の取付板50が設けられている。そして、この棒体48には、所定の間隔で配列された複数の放熱フィン52が取り付けられており、AEセンサ43の耐熱温度以下の温度まで冷却できるようになっている。
【0024】
そして、上記取付板50とフランジ部8及びAEセンサ43との接合面には、弾性波を伝達し易くする密着材54が介在されている。この密着材54としては、水ガラス、シリコングリス、銅板や金板のような軟らかい金属よりなる金属板等を用いることができる。尚、AEセンサ43の耐熱性が高い場合には、上記導波棒部材46を用いることなくこのAEセンサ43を直接的にフランジ部8に取り付けるようにしてもよい。上記AEセンサ43は、例えばPZT(ジルコン酸チタン酸鉛)等の圧電素子を内蔵し、振動周波数帯域として数kHz〜数10kHの周波数帯域を有しており、このAEセンサ43としては、例えばAE144A(Vallen社製)を用いることができる。
【0025】
この弾性波検出手段42の検出結果は、信号ライン56を介して上記判断手段44に接続されており、検出結果を伝達できるようになっている。上記信号ライン56の途中には、一定の強度以上の信号を弾性波検出信号として出力する強度フィルタ手段61が介在されており、ノイズ成分をカットするようになっている。ここでは、一定の利得以下の信号、例えば40dB以下の信号をノイズとしてカットするようになっている。この強度フィルタ手段61としては、例えば高速AE測定システムAMSY−6(Vallen−systeme社製)を用いることができる。
【0026】
また上記判断手段44は、例えばコンピュータ等よりなり、上記弾性波検出信号の検出回数を求めるカウント部58と、このカウント部58の出力と予め定められた基準値とを比較する比較部60とを有している。上記カウント部58では、前段の強度フィルタ手段61からは膜割れが起こった時に発生する針端状のパルス波が弾性波検出信号S1として出力されてくるので、この針端状のパルス波のパルスをカウントすることにより膜割れ発生の回数を計測するようになっている。
【0027】
この場合、上記カウント部58では、第1のカウント態様として例えば上記処理容器4に対する直近のクリーニング処理を行った後の累積値を求めるようになっている。すなわち、クリーニング処理を行うと、処理容器4の内壁面に付着していた不要な膜が除去されるので、このクリーニング処理後に発生した膜割れを検出し、この検出回数を加算して累積した累積値を求めるようになっている。そして、このカウント部58では、この累積値を上記比較部60へ向けて出力するようになっている。このカウント動作、すなわち膜割れ検出操作は、薄膜の成膜動作中のみならず、成膜処理の直前に行う処理容器4の昇温中、及び成膜処理の後に行う処理容器4の降温中にも行われる。
【0028】
上記比較部60では、経験的に求められた閾値が基準値として予め定められており、前段より送られてくるこの累積値が基準値に達した時に、この比較部60は、”クリーニング処理を行う必要性あり”と判断するようになっている。この場合、上記累積値用の基準値は、例えば100程度に設定されており、換言すれば膜割れ現象を100回検出したならば、クリーニング処理の必要性ありとして認識するようになっている。
【0029】
そして、この成膜装置2の動作全体の制御、例えばガスの供給の開始及び供給の停止、プロセス温度やプロセス圧力の設定、上記膜割れ検出装置40の動作制御等は例えばコンピュータ等よりなる装置制御部70により行われる。そして、この装置制御部70は、上記各種ガスの供給や供給停止の制御、高周波のオン・オフ制御及び装置全体の動作を制御するためのコンピュータに読み取り可能なプログラムを記憶する例えばフレキシブルディスク、CD(Compact Disc)、ハードディスク、フラッシュメモリ或いはDVD等の記憶媒体72を有している。
【0030】
次に、以上のように構成された成膜装置2を用いて行われる成膜方法をシリコン窒化膜(SiN)を形成する場合を例にとって説明する。図1に示すように、常温の多数枚、例えば50〜150枚の300mmサイズのウエハWが載置された状態のウエハボート10を予め所定の温度になされた処理容器4内にその下方より上昇させてロードし、蓋部16で処理容器4の下端開口部を閉じることにより容器内を密閉する。
【0031】
そして処理容器4内を真空引きして所定のプロセス圧力に維持すると共に、加熱手段38への供給電力を増大させることにより、処理容器4の温度及びウエハ温度を上昇させてプロセス温度を維持し、ガス供給手段28(複数設置)より例えばシラン系ガスとNH ガスとをそれぞれ交互に間欠的に供給する。これにより、回転しているウエハボート10に支持されているウエハWの表面にシリコン窒化膜(SiN)を形成する。
【0032】
そして、成膜処理が終了すると、今度は逆に各ガスの供給を停止した後に、処理容器4の温度及びウエハWの温度を安全温度、例えば300〜400℃程度まで低下させる。そして、安全温度になったならば、処理済みのウエハWを処理容器4の下方へ降下させることによりアンロードし、処理済みのウエハWを処理容器4から排出することになる。ここで、上記した一連の動作中において、本発明に係る膜割れ検出装置40は動作して膜割れ検出操作が行われている。すなわち、成膜前の処理容器4の昇温中、薄膜の成膜中及び成膜後の処理容器4の降温中において膜割れ検出操作が行われている。
【0033】
前述したように、薄膜の成膜処理においては、ウエハWの表面のみならず、処理容器4内の内壁面やガスノズル30の表面等の容器内構造物のあらゆる表面にパーティクルの原因となる不要な膜が堆積し、これがウエハの処理枚数の増加に従って蓄積することになる。そして、この不要な膜は、ある程度の膜厚になると膜割れが生じてパーティクルの発生原因となる。特に、処理容器4の温度を、昇温、或いは降温させる際にはヒートショックにより膜割れが発生し易くなる。
【0034】
上記不要な膜に膜割れが発生すると、弾性波が発生し、この弾性波は処理容器4を伝わってフランジ部8に接合した導波棒部材46を介して膜割れ検出手段40の弾性波検出手段42により検出させることになる。この弾性波検出手段42は、例えば圧電素子を含むAEセンサ43よりなり、ここでの検出信号は信号ライン56を介して強度フィルタ手段61を通った後に、判断手段44へ入力される。上記強度フィルタ手段61は、ノイズをカットするために一定の強度以上の信号のみを通して弾性波検出信号S1として出力することになる。ここでは、例えば40dB以上の信号のみを通し、それより小さい強度の信号はカットするようになっている。
【0035】
上記判断手段44では、カウント部58において、鋭い針端状の弾性波検出信号S1が1発入力した時に”1”をカウントし、クリーニング処理後の累積値を積算しており、この累積値が後段の比較部60へ送られる。尚、上記カウント部58の累積値は、処理容器4のクリーニング毎にリセットされる。
【0036】
そして、上記比較部60では、予め設定されている累積値用の基準値、例えば”100”と比較し、前段のカウント部58から入力される累積値が基準値以上の場合には、”クリーニング処理の必要性あり”と判断する。そして、その結果を、表示部45に表示させて、オペレータに注意を喚起する。尚、上記基準値の”100”は単に一例を示したに過ぎず、これに限定されない。この場合、”クリーニング処理の必要性あり”と判断しても、昇温操作や成膜処理を直ちに停止するのではなく、現在処理中のウエハに対しては成膜処理を完了させる。そして、次に成膜処理を行う前に、処理容器4のクリーニング処理が行われることになる。以上のように、不要な膜の膜割れを昇温中、成膜処理中及び降温中において検出しており、パーティクル発生の可能性をリアルタイムで認識することが可能となる。
【0037】
このように、本発明によれば、被処理体、例えば半導体ウエハWを収容する処理容器4を有すると共に被処理体の表面に薄膜を形成する成膜装置に設けられて膜割れ検出操作を行う膜割れ検出装置において、成膜装置に取り付けられて弾性波を検出する弾性波検出手段42と、弾性波検出手段42の検出結果に基づいて処理容器4のクリーニングの要否を判断する判断手段44とを備えるようにしたので、処理容器4の内壁等に付着した不要な膜の膜割れを検出してパーティクルの発生の可能性をリアルタイムで認識することができる。
【0038】
<カウント態様の変形例>
次に、カウント部58での膜割れ発生回数に対するカウント態様の変形例について説明する。先に説明した第1のカウント態様では、直近のクリーニング処理後に発生した膜割れ発生の回数を加算した累積値を求めたがこれに限定されず、以下のようにしてもよい。
【0039】
まず、第2のカウント態様として、カウント部58では、間欠的に測定した単位時間毎の累積値を求めるようにしてもよい。具体的には、連続的に膜割れ検出操作を行うのではなく、例えば1分間休止する毎に所定の単位時間、例えば1秒間のみ膜割れ検出操作を行うようにし、この操作を繰り返し行うようにする。そして、1秒間の膜割れ検出操作で検出された回数を加算して累積する。すなわち、1分間毎に1秒間だけ膜割れ検出操作を行うようにしてもよい。
【0040】
この場合には、比較部60における閾値である基準値は、間欠期間用の累積値となり、先の累積値用の基準値、例えば100回よりも小さい値、例えば10回に設定されることになる。この場合にも、先の第1のカウント態様と同様な作用効果を発揮することができる。
【0041】
次に、第3のカウント態様として、カウント部58では、単位時間毎に弾性波検出信号の検出回数を求めるようにしてもよい。例えばここでは、連続的に膜割れ検出操作を行って、常時、単位時間毎、例えば1秒間毎の膜割れ検出回数をカウントして1秒間毎のカウント値を出力する。この場合には、比較部60における閾値である基準値は、単位時間用のカウント値となり、上記第2のカウント態様の基準値、例えば5回よりも更に小さい値、例えば2回に設定される。この場合にも、先の第1のカウント態様と同様な作用効果を発揮することができる。
【0042】
次に、第4のカウント態様として、カウント部58では、単位時間毎に弾性波検出信号の検出回数を求め、更にこの単位時間毎の検出回数の増加傾向を求めるようにする。例えばクリーニング処理が必要な時期に近付くと、膜割れ現象の発生数は2次曲線的に急激に増加するので、この急激な増加を捕捉するように構成する。具体的には、例えば連続的に膜割れ検出操作を行って、常時、単位時間毎、例えば60秒間毎の膜割れ検出回数をカウントしてその60秒間毎のカウント値を求める。更に、このカウント値を直前の60秒間のカウント値と比較してその増加率を求めて出力する。例えば直前の60秒間のカウント値が5回で、今回の60秒間のカウント値が10回ならば、増加率は200%となり、この値を出力する。
【0043】
比較部60における閾値である基準値は、増加率用の基準値となり、例えば”200%”に設定される。すなわち、膜割れ発生の増加率が200%以上になったならば、”クリーニング処理の必要性あり”として判断することになる。ここで上記単位時間の60秒や基準値200%は単に一例を示したに過ぎず、これらに限定されない。この場合にも、先の第1のカウント態様と同様な作用効果を発揮することができる。
【0044】
<第1の変形実施例>
次に、本発明の膜割れ検出装置の第1の変形実施例について説明する。先の実施例では、弾性波検出手段42と判断手段44との間にノイズをカットするために強度フィルタ手段61を設けたが、より確実にノイズをカットするために、周波数帯域を絞り込む第1の周波数フィルタ手段を設けるようにしてもよい。図4はこのような本発明の膜割れ検出装置の第1の変形実施例の一部を示す図である。図1乃至図3に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付して、その説明を省略する。
【0045】
図4に示すように、ここでは強度フィルタ手段61と判断手段44との間の信号ライン56に、上記強度フィルタ手段61から出力される信号の内の所定の周波数帯域の信号を倒す第1の周波数フィルタ手段74を設けている。この第1の周波数フィルタ手段74としては、バンドパスフィルタを用いることができる。このバンドパスフィルタとして、例えば周波数が200kHzより小さい周波数と400kHzより大きい周波数をカットし、200kHz〜400kHzの周波数帯域の信号のみを通すものを用いる。後述するように、膜割れ発生に伴って発生する弾性波には、特に、300kHz程度の周波数帯で鋭い針端状の信号が含まれるので、これを検出することにより、更に検出精度を向上させることが可能となる。
【0046】
<膜割れ発生の検証試験>
次に、実際に膜割れ発生の検証試験を行ったので、その評価結果について説明する。ここでは、試験材料として外径が15mm、内径が12mm、長さが1400mmの石英管2本を用意し、1本の石英管の内面及び外面の全体にシリコン窒化膜(SiN膜)を十分な厚さ(3μm)でコーティングした。他方の石英管には何ら膜をコーティングしないでそのまま用いた。
【0047】
これらの石英管の両端を水平に支持固定した状態で中央部に垂直方向へ次第に負荷をかけて、その時に発生する弾性波をAEセンサにより検出した。図5は荷重と発生する膜割れとの関係を示すグラフであり、図5(A)は石英管に加えた荷重と膜割れの発生数(Hits:ヒット数)との関係を示し、横軸に時間をとり、右縦軸に荷重をとり、左縦軸に膜割れの発生数(Hits)をとっている。図5(B)は横軸に時間をとり、縦軸に信号の強度(Amp)をとっている。ここでは、フィルタ(図1の強度フィルタ手段61に対応)により40dB以下の信号をカットして、ノイズの侵入を防止している。
【0048】
まず、両石英管に260秒間程度の間に、0〜0.05kNまで直前的に増加するように負荷を加えた。シリコン窒化膜のコーティングしていない膜無しの石英管の場合は、石英管が破断するまで膜割れ発生に関して何らヒット数はなくて”ゼロ”であった。
【0049】
これに対して、シリコン窒化膜がコーティングしてある膜付きの石英管の場合は、図5(A)に示すように、荷重が0.01kN程度の当たりから膜割れ発生が生じており、荷重が増加するに従って散発的に発生している。膜割れの発生数は、横軸で40sec、85sec、100sec、140sec当たりの部分でそれぞれ最大4の膜割れ発生数をカウントしている。
【0050】
図5(B)では、図5(A)中の膜割れ発生数を検出した時の弾性波の強度(dB)を示しており、グラフ中の各ポイントが膜割れの発生を示している。このグラフによると、横軸で90sec(0.015kN当たり)の時の弾性波の強度が最も大きいことが判る。これらのグラフにより、膜割れの発生は、弾性波を検出することにより捕捉できることが理解できる。
【0051】
次に、図5(B)中で弾性波の信号の強度が最も大きかったポイントAの弾性波の波形を抽出して分析した。この結果を図6に示す。図6は弾性波の強度が最も大きかったポイントの波形を示す図であり、図6(A)は振幅を示し、図6(B)は図6(A)の信号をフーリエ変換して求められた周波数分布を示す。図6(A)に示すように、検出される弾性波は、非常に鋭い振幅の大きな針端状の信号が数μsec幅で表れ、その後は、振幅が弱い波形が700μsec程度続くことが判る。
【0052】
そして、この時の波形の周波数を分析すると、100kHz近傍と300kHz近傍に鋭いピーク波形が表れている。この2つのピーク波形は、図示されていないが、他の弾性波の検出信号も同様に表れている。従って、ノイズの混入防止をより確実にするために、周波数の低い100kHz程度のピーク波形をカットし、周波数の高い300kHz程度のピーク波形を検出するのが好ましいことが理解できる。このため、先に図4に示す第1変形実施例では、200kHz〜400kHzの範囲内の信号のみを通す第1の周波数フィルタ手段74を用いて、300kHzを中心としたピーク波形を検出するようにしている。
【0053】
<第2の変形実施例>
次に、本発明の膜割れ検出装置の第2の変形実施例について説明する。先の実施例では、判断手段44としてカウント部58と比較部60とを有するように構成したが、これに替えて、強度フィルタ手段61の出力が、特定の周波数帯域の信号を有するか否かを判断する第2の周波数フィルタ手段を用いるようにしてもよい。図7はこのような本発明の膜割れ検出装置の第2の変形実施例の一部を示すブロック図である。図7において、図1乃至図6に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付して、その説明を省略する。
【0054】
ここでは、判断手段44として特定の周波数帯域の信号のみを通す第2の周波数フィルタ手段80を有している。この第2の周波数フィルタ手段80としては、例えば70kHz〜80kHzの周波数帯域の信号は通し、それ以外の周波数をカットするバンドパスフィルタを用いることができる。この70kHz〜80kHzの周波数帯域の信号は、後述するように石英製の処理容器4や石英管の表面にマイクロクラックが入る時に発生する弾性波であり、このマイクロクラックが発生すると、その表面に堆積している不要な膜にも必然的に膜割れが発生することが知られており、従って、この石英表面にマイクロクラックが発生した時には、薄膜の膜割れが多量に発生しているものと推定し、”クリーニング処理の必要性あり”と判断する。
【0055】
この第2の変形実施例は、図1乃至図6において説明した実施例と置き替えて用いていもよいし、又は信号ライン56を途中で分岐させて並列的に用いるようにしてもよい。
【0056】
ここで上記マイクロクラックが発生した時の弾性波信号の解析を行ったので、その解析結果について説明する。図8は図5において得られたデータに基づいて求めたマイクロクラックの発生を解析するためのグラフであり、図8(A)は最大振幅(Amp)と波形持続時間(Dur)との関係を示すグラフ、図8(B)は最大振幅(Amp)と重心周波数(F)との関係を示すグラフ、図8(C)は最大振幅(Amp)とピーク周波数(F)との関係を示すグラフである。ここで波形持続時間とは、AE波形(弾性波)の包絡線が一定値以上を維持している時間を指す。また重心周波数とは、周波数分析で得られた関数の積分値の重心位置を指し、以下の式で与えられる。
重心周波数(kHz)=ΣEi・Fi/ΣEi
ここでEi:周波数成分の大きさ、Fi:周波数
【0057】
図8(A)及び図8(B)に示す相関を確認したところ、図8(C)に示すようにA〜Dの4つのグループに分かれることが確認できた。具体的には、各検出されたAE原形波である弾性波を図6に示すように振幅の大きさ、波形持続時間、周波数分析を行ってグループ分けを行った。図9はAE原形波と周波数分布とのグループ毎の関係を示すグラフである。図9(A)はAグループを示し、図9(B)はBグループを示し、図9(C)はCグループを示し、図9(D)はDグループを示す。左側列の図の横軸は時間をとり、縦軸は振幅をとっている。右側列の図の横軸はフーリェ変換した時の周波数をとり、縦軸は大きさをとっている。
【0058】
これらのグループに所属するAE原形波(弾性波)の波形を観察すると、図9に示すように波形の特徴が異なることを確認した。これらの波形の違いはAE原形波の発生メカニズムの違いによるものと考えられ、発生頻度及びタイミングから判断して以下のA〜Dの4グループに分けられる。
Aグループ:SiN膜のマイクロクラックの発生と進展。
Bグループ:石英ガラスのマイクロクラックの発生と進展。
Cグループ:未知の現象。
Dグループ:未知の現象。
【0059】
ここで、図8(C)中のBグループに所属する弾性波は、石英表面に対してマイクロクラックが発生することが確認されており、このクラックに誘発されて膜割れが発生したことが確認されている。従って、Bグループの所属する周波数帯、すなわち図7において説明したように、70kHz〜80kHzの周波数帯の弾性波を検出することにより、石英表面に発生するマイクロクラック及びこれに伴って誘発される膜割れ発生を検出できることが判る。
【0060】
尚、以上の実施例では、弾性波検出手段42を導波棒部材46を介してフランジ部8に取り付けた場合を例にとって説明したが、図10に示す弾性波検出手段の取付け状態の変形例に示すように取り付けてもよい。図10では、図2に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付してある。ここでは、弾性波検出手段42を一端が開口されたセンサ収容箱84内に収容し、その開口部側をボルト86によりフランジ部8の表面に取り付け固定している。このセンサ収容箱84内には、バネ部材88も一緒に収容されており、上記弾性波検出手段42を、この背面側からフランジ部8側へ押圧して弾性波検出手段42の先端がフランジ部8の表面と密着するようになっている。この場合にも、密着面に密着部材54を介在させるようにしてもよい。
【0061】
また図11に示す弾性波検出手段の他の変形例に示すように、この弾性波検出手段42に冷却機構90を設けて、この弾性波検出手段42を冷却するようにしてもよい。図11では、図2に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付してある。この冷却機構90は、弾性波検出手段42の周囲を囲むようにして設けた冷却ケーシング92を有している。そして、この冷却ケーシング92に冷媒入口92Aと冷媒出口92Bとを設け、冷却ケーシング92内に冷却媒体を流して冷却するようになっている。このように弾性波検出手段42を冷却することにより、弾性波検出手段42が熱により破壊されることを防止することができる。ここで冷却媒体としては、窒素ガス等の冷却気体や冷却水等の冷却液体を用いることができる。
【0062】
また、この弾性波検出手段42は、処理容器4のどの部分に取り付けてもよく、更には、この処理容器4の下端部にマニホールドを設ける場合には、このマニホールドに取り付けるようにしてもよい。また、本実施例では、薄膜としてシリコン窒化膜を成膜する場合を例にとって説明したが、これに限定されず、どのような薄膜を形成する場合にも、本発明を適用することができる。更に、ここではバッチ式の成膜装置を例にとって説明したが、これに限定されず、本発明は、半導体ウエハを1枚ずつ処理する、いわゆる枚葉式の成膜装置についても適用することができる。
【0063】
また、ここでは被処理体として半導体ウエハを例にとって説明したが、この半導体ウエハにはシリコン基板やGaAs、SiC、GaNなどの化合物半導体基板も含まれ、更にはこれらの基板に限定されず、液晶表示装置に用いるガラス基板やセラミック基板等にも本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0064】
2 成膜装置
4 処理容器
10 ウエハボート(保持手段)
28 ガス供給手段
36 排気系
38 加熱手段
40 膜割れ検出装置
42 弾性波検出手段
43 AEセンサ
44 判断手段
45 表示部
46 導波棒部材
48 棒体
52 放熱フィン
54 密着材
58 カウント部
60 比較部
61 強度フィルタ手段
74 第1の周波数フィルタ部
80 第2の周波数フィルタ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理体を収容する処理容器を有すると共に前記被処理体の表面に薄膜を形成する成膜装置に設けられて膜割れ検出操作を行う膜割れ検出装置において、
前記成膜装置に取り付けられて弾性波を検出する弾性波検出手段と、
前記弾性波検出手段の検出結果に基づいて前記処理容器のクリーニングの要否を判断する判断手段と、
を備えたことを特徴とする膜割れ検出装置。
【請求項2】
前記弾性波検出手段より出力される信号の内の一定の強度以上の信号を弾性波検出信号として出力する強度フィルタ手段を有することを特徴とする請求項1記載の膜割れ検出装置。
【請求項3】
前記強度フィルタ手段から出力される信号の内の所定の周波数帯域の信号を通す第1の周波数フィルタ手段を有することを特徴とする請求項2記載の膜割れ検出装置。
【請求項4】
前記判断手段は、前記弾性波検出信号の検出回数を求めるカウント部と、
前記カウント部の出力と予め設定された基準値とを比較する比較部と、
を有することを特徴とする請求項2又は3記載の膜割れ検出装置。
【請求項5】
前記カウント部は、前記処理容器に対する直近のクリーニング処理を行った後の累積値を求めることを特徴とする請求項4記載の膜割れ検出装置。
【請求項6】
前記カウント部は、間欠的に測定した単位時間毎の累積値を求めることを特徴とする請求項4記載の膜割れ検出装置。
【請求項7】
前記カウント部は、単位時間毎に前記弾性波検出信号の検出回数を求めることを特徴とする請求項4記載の膜割れ検出装置。
【請求項8】
前記カウント部は、単位時間毎に前記弾性波検出信号の検出回数を求めると共に、該単位時間毎の検出回数の増加傾向を求めることを特徴とする請求項4記載の膜割れ検出装置。
【請求項9】
前記判断手段は、前記強度フィルタ手段の出力が、特定の周波数帯域の信号を有するか否かを判断する第2の周波数フィルタ手段を有することを特徴とする請求項2記載の膜割れ検出装置。
【請求項10】
前記膜割れ検出操作は、前記処理容器の昇温中、降温中及び前記薄膜の成膜中に行われることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の膜割れ検出装置。
【請求項11】
前記判断手段の判断結果を表示する表示部を有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の膜割れ検出装置。
【請求項12】
前記弾性波検出手段には、前記弾性波検出手段を冷却するための冷却機構が設けられていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の膜割れ検出装置。
【請求項13】
被処理体に対して薄膜を形成する成膜装置において、
前記被処理体を収容する処理容器と、
前記被処理体を保持する保持手段と、
前記被処理体を加熱する加熱手段と、
前記処理容器内へガスを供給するガス供給手段と、
前記処理容器内の雰囲気を排気する排気系と、
請求項1乃至12のいずれか一項に記載の膜割れ検出装置と、
成膜装置全体の動作を制御する装置制御部と、
を備えたことを特徴とする成膜装置。
【請求項14】
前記膜割れ検出装置は、前記処理容器に取り付けられることを特徴とする請求項13記載の成膜装置。
【請求項15】
前記膜割れ検出装置は、前記処理容器の下部に設けられるマニホールドに取り付けられることを特徴とする請求項13記載の成膜装置。
【請求項16】
前記膜割れ検出装置は、金属性の導波棒部材を介して取り付けられることを特徴とする請求項14又は15記載の成膜装置。
【請求項17】
前記導波棒部材には、放熱フィンが設けられることを特徴とする請求項16記載の成膜装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−41993(P2013−41993A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−177991(P2011−177991)
【出願日】平成23年8月16日(2011.8.16)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】