説明

膜形成方法および膜形成装置

【課題】良質な膜を簡便に形成する膜形成方法および膜形成装置を提供することである。
【解決手段】実施形態の膜形成方法は、少なくとも1つの有機官能基と、加水分解を起こす1つの官能基と、を含む有機ケイ素化合物を、大気雰囲気において基板の表面に供給する第1の工程と、前記有機ケイ素化合物を前記基板の前記表面に供給後、前記有機官能基を酸化し、前記基板の前記表面上にケイ素と酸素とを含む層を形成する第2の工程と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、膜形成方法および膜形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体装置の製造に用いられる膜形成法として、気相原子層堆積法(ALD法)が注目されている。気相原子層堆積法は、例えば、(1)第一の原料の有機金属化合物のガスを供給し基板に吸着させる工程、(2)真空排気または不活性ガスパージにより未反応物を除去する工程、(3)第二の原料ガスを導入して、第一原料と第二原料の交換反応を促す工程、(4)真空排気または不活性ガスパージにより未反応物を除去する工程、を備える。気相原子層堆積法では、原子層が1層ずつ積層されるので、膜質かつ膜厚制御が良好になる。
【0003】
しかし、気相原子層堆積法では超高真空容器を用いることが前提になる。また、気相原子層堆積法では、上述したように、ガス種を切り替えたり、未反応物を除去するために真空排気または不活性ガスパージが必須になる。また、気相原子層堆積法は、ドライプロセスであるため、原材料が限られてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−277864号公報
【特許文献2】特開2011−018718号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、良質な膜を簡便に形成する膜形成方法および膜形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の膜形成方法は、少なくとも1つの有機官能基と、加水分解を起こす1つの官能基と、を含む有機ケイ素化合物を、大気雰囲気において基板の表面に供給する第1の工程と、前記有機ケイ素化合物を前記基板の前記表面に供給後、前記有機官能基を酸化し、前記基板の前記表面上にケイ素と酸素とを含む層を形成する第2の工程と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第1実施形態に係る膜形成方法のプロセスフローを示す図である。
【図2】第1実施形態に係る膜形成方法を説明するための図である。
【図3】第1実施形態に係る膜形成方法を説明するための図である。
【図4】第1実施形態に係る膜形成方法を説明するための図である。
【図5】第1実施形態に係る膜形成方法を説明するための図である。
【図6】処理工程と水の接触角との関係を示す図である。
【図7】処理回数と水の接触角との関係を示す図である。
【図8】膜形成装置の模式図であり、(a)は有機ケイ素化合物の供給手段の断面模式図、(b)は膜形成装置全体のブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しつつ、実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付し、一度説明した部材については適宜その説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る膜形成方法のプロセスフローを示す図である。
第1実施形態に係る膜形成方法では、少なくとも1つの有機官能基と、加水分解を引き起こす1つの官能基と、を含む有機ケイ素化合物を、大気雰囲気において基板の表面に供給する(ステップS10)。
【0009】
次に、有機ケイ素化合物を基板の表面に供給後、有機官能基を酸化分解し、基板の表面の上にケイ素(Si)と酸素(O)とを含む層を形成する(ステップS20)。
【0010】
ケイ素(Si)と酸素(O)とを含む層とは、例えば、単層のSiO膜である。第1実施形態では、所望の膜厚の酸化ケイ素(SiO)膜が形成されるまで、ステップS10とステップS20とが繰り返される。
【0011】
第1実施形態に係る膜形成方法の具体的な実施例について説明する。
図2〜図5は、第1実施形態に係る膜形成方法を説明するための図である。
【0012】
まず、図2に示すように、表面が酸化された基板10を準備する。基板10の主成分は、半導体、金属酸化物、ガラス、ITO(indium tin oxide)、金属等である。図2では、基板10の具体例として、石英基板が例示されている。基板10の表面は、有機ケイ素化合物との反応を促進させるため、適宜洗浄してもよい。例えば、酸、アルカリ、溶剤を用いて洗浄したり、紫外線照射等を行ってもよい。洗浄後、基板10の表面を乾かすために、基板10を焼成してもよい。
【0013】
また、第1実施形態では、基板処理が大気中で進行される。従って、基板10の表面は、大気中に含まれる水に晒される。これにより、基板10の表面は、水素(H)で終端されている。従って、基板10の表面では水酸基(OH)が表出している。
【0014】
この基板10の表面に、有機ケイ素化合物20を供給する。供給方法としては、気相状態の有機ケイ素化合物20を基板10の表面に供給する方法、液相状態の有機ケイ素化合物20を基板10の表面に供給する方法が採られる。有機ケイ素化合物20の供給時間は、例えば、15分である。
【0015】
有機ケイ素化合物20は、少なくとも1つの有機官能基21と、加水分解を起こす官能基(以下、反応性官能基)22を1つ含む。有機ケイ素化合物20内では、ケイ素原子と反応性官能基22とが直接結合している。
【0016】
反応性官能基22としては、例えば、アルコキシ基、アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。有機官能基21の具体的な例としては、例えば、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基、水素等が挙げられる。つまり、有機ケイ素化合物20は、クロロシラン、アルコキシシラン、シラザンなどである。
【0017】
図2では、有機ケイ素化合物20の一例として、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(HMDS)が例示されている。ヘキサメチルジシラザン(HMDS)は、反応性官能基22としてのアミノ基(NH)と、有機官能基21としてのメチル基(CH)と、を有している。
【0018】
この有機ケイ素化合物20を基板10の表面に供給すると、基板10の表面に到達する前に、反応性官能基22と大気中の水等とが反応して反応性官能基22が加水分解を起こす。すなわち、有機ケイ素化合物20がシラノールに変化する。例えば、ヘキサメチルジシラザンは、トリメチルシラノールに変化する。このトリメチルシラノールがやがて基板10の表面にまで到達する。
【0019】
有機ケイ素化合物20には、反応性官能基22が1つしか含まれていない。従って、加水分解後、水酸基を1つ含むシラノールが生成する。
【0020】
シラノールが基板10に付着すると、シラノールに含まれる水酸基と、基板10の表面で表出している水酸基と、が脱水縮合をして、基板10の表面にシロキサン結合(Si−O)が生じる。この状態を、図3に示す。
【0021】
図3に示すように、基板10の表面に存在する酸素とケイ素とがシロキサン結合し、基板10の表面がトリメチルシリル基(Si(CH))で終端される。トリメチルシリル基中のケイ素原子は、酸素原子を介して基板のケイ素(金属基板を用いた場合は金属元素)と結合している。
【0022】
図2から図3までの流れでは、加水分解と脱水縮合とが起きている。従って、図2から図3までの流れを1つの反応プロセスとみると、有機ケイ素化合物20に含まれる反応性官能基22と基板10の表面に存在する水酸基とが反応して、基板10の表面が有機ケイ素化合物であるトリメチルシリル基によって終端されたことになる。
【0023】
上述したように、有機ケイ素化合物20には、反応性官能基22が1つしか含まれていない。従って、基板10の表面の全域は、単分子のトリメチルシリル基で終端される。すなわち、加水分解を起こす反応性官能基22を除いた有機ケイ素化合物によって基板10の表面が終端される。
【0024】
有機ケイ素化合物20を気相状態で基板10の表面に供給する場合、大気雰囲気下で基板10と有機ケイ素化合物20とが反応することが望ましい。従って、有機ケイ素化合物20の例として、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)を挙げている。ヘキサメチルジシラザン(HMDS)は蒸気圧が比較的高く、常温で基板10の表面と反応する。但し、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)の蒸気を基板10の表面に確実に供給するのは、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)を予め50℃以下に加熱してもよい。
【0025】
なお、有機ケイ素化合物20を液相状態で基板10の表面に供給する場合、有機ケイ素化合物20を水または有機溶媒に希釈して基板10の表面に供給することも可能である。
【0026】
また、基板10の表面をトリメチルシリル基(Si(CH))で終端させた後、トリメチルシリル基(Si(CH))の上に残存する未反応物を除去するために、基板10を適宜、溶剤等でリンスしてもよい。また、有機ケイ素化合物20と基板10の表面との反応をさらに促進させるために、有機ケイ素化合物20を基板10の表面に供給した後、基板10を焼成してもよい。
【0027】
次に、図4に示すように、有機官能基21を酸化分解する。例えば、光照射(波長:300nm以下)、プラズマ照射、および薬液処理のいずれか1つによって有機官能基21を酸化分解する。光照射としては、例えば、エキシマ光(波長:172nm)が用いられる。光照射時間は、1分である。薬液としては、硫酸(HSO)と過酸化水素水(H)との混合液を用いる。薬液処理では、トリメチルシリル基(Si(CH))で終端させた基板10をこの混合液に浸漬する。
【0028】
この酸化分解によって、隣り合うトリメチルシリル基中のケイ素(Si)同士が酸素を介して結合する。すなわち、基板10の表面の上にケイ素(Si)と酸素(O)とを含む層30が形成される。また、酸化分解は大気中で行われるので、酸化分解後、層30の表面は、水素(H)で終端される。従って、層30の表面では、水酸基(OH)が表出している。また、酸化分解の際には、基板10側から、主に、二酸化炭素(CO)等が放出する。これらのガスについては、適宜排気すればよい。
【0029】
続いて、図2から図4までのルーチンをさらに1回繰り返すと、層30の表面で表出する水酸基(OH)と、シラノールに含まれる水酸基と、が脱水縮合をして、層30の表面にシロキサン結合(Si−O)が生じる。さらに、有機官能基21の酸化分解によって、隣り合うトリメチルシリル基中のケイ素(Si)同士が酸素を介して結合する。さらに、図2から図4までのルーチンを複数回繰り返す。この状態を、図5に示す。
【0030】
図5に示すように、基板10の上に、単層の酸化ケイ素層31が複数積層された酸化ケイ素層(酸化シリコン層)32が形成される。酸化ケイ素層31内におけるケイ素(Si)と酸素(O)との結合は共有結合であり、積層方向の上下の酸化ケイ素層31間のケイ素(Si)と酸素(O)との結合も共有結合である。
【0031】
このように、第1実施形態では、有機ケイ素化合物20を、大気雰囲気において基板10の表面に供給して、有機官能基を酸化分解し、基板の表面の上にケイ素(Si)と酸素(O)とを含む層30を形成する。さらに、ケイ素(Si)と酸素(O)とを含む層30を繰り返し積層して、所望の膜厚の酸化ケイ素層(酸化シリコン層)32を形成する。
【0032】
図6は、処理工程と水の接触角との関係を示す図である。
図6の横軸には、処理工程が示されている。例えば、横軸には、基板10の初期状態(図2参照)、有機ケイ素化合物20の基板表面での反応後の状態(図3参照)、酸化分解後の状態(図4参照)、再度、有機ケイ素化合物20の基板表面での反応後の状態が示されている。図6の縦軸には、それぞれの状態での水の接触角θc(°:degree)が示されている。
【0033】
基板10としては、シリコンウェーハ上に熱酸化膜を形成したものを用いている。熱酸化膜の厚さは、50nmである。有機ケイ素化合物20としては、HMDSを用いている。HMDSについては、50℃に設定し、HMDSを気化させて、大気中でHMDS蒸気を基板10の表面に晒している。薬液処理としては、硫酸と過酸化水素水との混合液を用いている。光照射としては、紫外線(波長:172nm)を照射している。薬液処理、光照射は、大気中で行っている。
【0034】
まず、基板10の初期状態においては、水の接触角は、およそ約6°になっている。すなわち、初期状態の基板10の表面では親水性の水酸基が表出していると推測できる(図2参照)。HMDS反応後においては、水の接触角は、およそ約72°にまで上昇する。これは、基板10の表面が疎水性のトリメチルシリル基で終端されていると推測できる(図3参照)。酸化分解後の状態においては、水の接触角は、およそ約6°にまで戻っている。これは、基板10の表面において親水性の水酸基が表出していると推測できる(図4参照)。再度、HMDS反応後においては、水の接触角は、およそ約72°〜80°にまで戻っている。これは、基板10の表面が疎水性のトリメチルシリル基で再び終端されているのと推測できる(図3参照)。酸処理(薬液処理)の場合も、紫外線照射(光照射)の場合も傾向は同じである。
【0035】
すなわち、図6の結果から、基板10の表面が疎水性のトリメチルシリル基で終端された状態と、親水性の水酸基が表出する状態と、が繰り返されることが分かる。
【0036】
図7は、処理回数と水の接触角との関係を示す図である。
図7の横軸には、処理回数が示されている。図7の縦軸には、それぞれの状態での水の接触角θc(°:degree)が示されている。試料は、2枚(No.1、No.2)用いている。
【0037】
図7には、図2〜図4に示すルーチンを11回繰り返したときの水の接触角の変化が示されている。図7に示すように、水の接触角は、5°付近と、80°付近と、を繰り返しながら変化している。すなわち、基板10の表面が疎水性のトリメチルシリル基で終端された状態と、親水性の水酸基が表出する状態と、がそれぞれ11回繰り返されたことが分かる。
【0038】
なお、11回繰り返した後の基板10上に形成された酸化シリコン膜の厚さは、1.92nmであった。これは、上述した単層の酸化ケイ素層31の11層分の厚さに相当している。例えば、「1.92nm」を「11」で除算すると、その値は、「0.17nm」になる。この「0.17nm」は、「Si−O」結合距離の略等しい。従って、第1実施形態においては、酸化ケイ素層(酸化シリコン層)32が単層の酸化ケイ素層31ずつ形成されていることが分かる。
【0039】
基板上に酸化シリコン層を形成する別の方法として、気相原子層堆積法がある。気相原子層堆積法では、シリコンを供給する第一原料ガスとしてシランガスを用い、第二原料ガスである酸素を導入して、基板上に酸化シリコン層を形成するのである。あるいは、第一原料ガスとしてジアルキルアミノ基を有するシリコン化合物を用い、第二原料ガスとして水蒸気、酸素などを用いる。すなわち、気相原子層堆積法では、交換反応を利用して酸化シリコン層を形成する。
【0040】
しかし、気相原子層堆積法では超高真空装置を用いることが前提になる。また、異種のガスを切り替える工程、成膜中に未反応物を除去する工程(排気、パージ)等が必要になる。また、気相原子層堆積法は、ドライプロセスのため、原材料が限られる。
【0041】
これに対し、第1実施形態では、超高真空装置を用いず大気中で実施できる。また、原料ガスは、1種の有機ケイ素化合物で足りる。これにより、異種のガスを切り替える工程、成膜中に未反応物を除去する工程(排気、パージ)が不要になる。また、第1実施形態では、基板10に結合した有機ケイ素化合物を、交換反応でなく、直接酸化して酸化シリコン層を形成する。従って、製造工程数が大幅に減少する。これにより、製造コストが減少する。
【0042】
また、第1実施形態では、原材料の供給形態は液相状態でも、気相状態でもよい。すなわち、原材料の選択の自由度が増加する。
【0043】
また、第1実施形態では、基板10の表面に、例えば、単分子のトリメチルシリル基を終端させながらプロセスを進行させる。従って、基板10の表面が凸凹であっても、基板表面からたえず1層のSi−Oが積層される。これにより、酸化シリコン層の膜質は良好になる。また、膜厚の制御性も良好になる。さらに、カバレッジ性も良好になる。
【0044】
(第2実施形態)
図8は、膜形成装置の模式図であり、(a)は有機ケイ素化合物の供給手段の断面模式図、(b)は膜形成装置全体のブロック構成図である。
【0045】
図8(a)に示すように、膜形成装置200は、有機ケイ素化合物20を大気中において基板10の表面に供給することが可能な供給手段100を備える。
【0046】
供給手段100においては、ホットプレート101と、ホットプレート101の上に設けられたステージ102と、ステージ102を覆う容器103と、を備える。ステージ102の上には、基板10が設置されている。容器103内は、大気雰囲気である。ホットプレート101の上には、有機ケイ素化合物20が載置されている。
【0047】
ホットプレート101の温度が例えば50℃に設定されると、ホットプレート101上の有機ケイ素化合物20が蒸気となって、基板10にまで供給される。
【0048】
また、図8(b)に示すように、膜形成装置200は、供給手段100のほかに、有機ケイ素化合物20が基板10に供給された後、大気中において有機官能基21を酸化分解し、基板10の表面上にケイ素と酸素とを含む層30を形成することが可能な形成手段150を備える。形成手段150は、光照射(波長:300nm以下)、プラズマ照射、および薬液処理のいずれか1つを実施することができる。
【0049】
以上、具体例を参照しつつ実施形態について説明した。しかし、実施形態はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、実施形態の特徴を備えている限り、実施形態の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
【0050】
また、前述した各実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて複合させることができ、これらを組み合わせたものも実施形態の特徴を含む限り実施形態の範囲に包含される。その他、実施形態の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても実施形態の範囲に属するものと了解される。例えば、実施形態で形成された酸化シリコン層は、MOSトランジスタのゲート絶縁膜などに転用できる。
【0051】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0052】
10 基板
20 有機ケイ素化合物
21 有機官能基
22 反応性官能基
30 層(ケイ素と酸素とを含む層)
31 酸化ケイ素層(単層の酸化ケイ素層)
32 酸化ケイ素層(酸化シリコン層)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの有機官能基と、加水分解を起こす1つの官能基と、を含む有機ケイ素化合物を、大気雰囲気において基板の表面に供給する第1の工程と、
前記有機ケイ素化合物を前記基板の前記表面に供給後、前記有機官能基を酸化し、前記基板の前記表面上にケイ素と酸素とを含む層を形成する第2の工程と、
を備えた膜形成方法。
【請求項2】
前記第1の工程と、前記第2の工程と、を繰り返す請求項1記載の膜形成方法。
【請求項3】
前記有機官能基を酸化する前に、前記基板の前記表面を前記加水分解を起こす前記官能基を除いた前記有機ケイ素化合物によって終端させる請求項1または2に記載の膜形成方法。
【請求項4】
前記有機官能基を光照射、プラズマ照射、および薬液処理のいずれか1つによって酸化する請求項1〜3のいずれか1つに記載の膜形成方法。
【請求項5】
少なくとも1つの有機官能基と、加水分解を起こす1つの官能基と、を含む有機ケイ素化合物を、大気雰囲気において基板の表面に供給することが可能な供給手段と、
前記有機ケイ素化合物を供給後、大気中において前記有機官能基を酸化し、前記基板の前記表面上にケイ素と酸素とを含む層を形成することが可能な形成手段と、
を備えた膜形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−62402(P2013−62402A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−200438(P2011−200438)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】