説明

自動車内の部品用空間

本発明は、操作部品を収容するための自動車内の部品用空間に関し、この部品用空間は、ボンネット(17)によって覆うことができるエンジン用空間(11)から乗員用空間(12)を分離する端壁(13)の上流に搭載され、またボンネット(17)に向かって方向付けられた通路(15)まで密閉される。空気を部品用空間内に供給するための装置の低費用かつ空間節約的な一体化を達成するために、前記装置は通常エンジン用空間に別個に配置され、乗員用空間に配置された空気消費装置のために追加の気密な空気接続部が、部品空間内でボンネットに配置された空気入口(21)まで形成され、水分離器(38)が一体化され、また排気口が、端壁の空気消費装置の吸気口とほぼ合致するように配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前段に従って、操作部品を収容するための自動車内の部品用空間に関する。
【背景技術】
【0002】
この種類の公知の部品用空間(特許文献1)は、エンジン用空間から乗員用空間を分離するダッシュボードを介して後方に、かつエンジン用空間で横方向に走る仕切りによって前方に画定され、また全体的に、別の2つの縦方向壁及び底部によって閉じられ、部品用空間に収容された部品に接近するためにボンネットに対面する1つの通路だけを有し、この通路はボンネットの開放後に露出される。ボンネットに対面する前縁において、部品用空間は、通路を囲む連続シールを支え、またボンネットが閉じられているときに、ボンネットの下側に固定された下方シェルが前記連続シールに押圧され、このようにして、エンジン用空間に対して気密に部品用空間を閉じる。シェル底部において、空気通過口が、連続シール内に位置する底部領域に配置されている。自動車の風防窓に対面するシェル壁領域において、空気入口が導入され、この空気入口を介して、下方シェルは、ボンネットの後縁と風防窓との間の幅広の間隙を通って空気が流れる保持空間に接続されている。下方シェルの空気入口及び空気通過口を介して部品用空間に侵入する保持空気は、部品用空間を通って流れ、そこに配置された部品が換気され、再び、少なくとも1つの排気口を介して周囲に流出する。排気口は、ボンネットの縦方向継手に出口を有し、高い負圧が生じるボンネット上の点に配置されている。対照的に、空気入口は関連する風が形成されるところに設けられ、この結果、過圧によって部品用空間に導入された空気は、再び負圧により排気口で吸い出される。この場合、空気入口は乗員用空間のための新鮮な空気の入口の近傍に配置され、この入口を介して、例えば空調システムの送風機によって入口の新鮮な空気が吸引される。二次空気が送風機によって部品用空間から新鮮な空気の入口を介して吸引されることを防止するために、下方シェルに逆止フラップが設けられ、このフラップは、換気送風機が完全につけられた状態で、下方シェルの空気入口を自動的に閉じる。
【0003】
乗員用空間内の空気消費装置、例えば乗員用空間を換気するための送風機用の公知の空気供給装置(特許文献2)では、ボンネットに配置された空気入口と、ダッシュボードに配置されかつ空気消費装置又は送風機の吸気口が接続されたダッシュボード口との間に、吹き抜けが配置され、この吹き抜けは、一方の側で、ボンネットの空気入口を囲むシールによってボンネットに対して密閉され、他方の側で、ダッシュボード口を囲むシールによってダッシュボードに対して密閉されている。水分離器が吹き抜けに配置され、空気から分離された水用の水流出部が吹き抜け底部の最下点に設けられている。水分離器は、吹き抜けに流入する空気が約90°偏向されるバルクヘッドとして設計されている。この場合、空気中に霧の形態で存在する水滴はバルクヘッドで凝結されて、吹き抜け底部に落ちる。
【0004】
【特許文献1】独国特許発明第2641444C2号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第19734146A1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の基礎となる目的は、冒頭に述べた種類の部品用空間と、乗員用空間に配置された空気消費装置、例えば乗員用空間用の換気送風機又は空調システムの送風機に新鮮な空気を供給するための空気供給部とを組み合わせることである。
【0006】
上記目的は、本発明により、請求項1の特徴によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による部品用空間は、乗員用空間への新鮮な空気の供給部と、新鮮な空気が周囲を流れるバッテリ、ラインとサーボモータ及びウィンドウシールドワイパモータのような様々な操作部品及び構成要素のための容易に接近可能な収容ボックスとを、製造費用に関して費用効果的に組み合わせる利点を有する。この組み合わせのお陰で、特許文献2で提供されているような別個の空気供給装置が不必要になり、この結果、空気供給装置が省略されることにより、エンジン用空間に確保すべき設置空間も著しく低減される。本発明による部品用空間は、その非常に低い構造空間的要件のため、コンパクトクラスの車両に特に適切である。一体化された水分離器は、乗員用空間に入るか又は空調システムに供給される空気の非常に優れた脱湿を保証する。
【0008】
本発明による部品用空間の有利な実施の形態は、本発明の好都合な発展的な形態及び改良の形態と共に、別の特許請求項に規定されている。
【0009】
本発明の有利な実施の形態によれば、ボンネットの空気入口を覆ってボンネットに対して密閉される下方シェルが設けられ、この下方シェルは、通路を囲む連続シールに配置でき、また連続シールによって囲まれた領域内に空気通過口を有する。好ましくは、下方シェルはボンネットの下側に固定され、かつ板金から構成されるが、ボンネットインナパネルを部品用空間の領域で下方シェルとして形成することが可能であるので、下方シェルには追加の構成要素は不必要である。これらの構造的措置のお陰で、ボンネットの空気入口と、水分離器を有する部品用空間との間の流入空気接続部を製造費用及び必要な設置空間に関して最適に構成できる。
【0010】
本発明の有利な実施の形態によれば、通路と下方シェルとの間に、一方のカラー縁部で連続する周辺フランジを有するカラー状カバーが配置される。カバーのフランジは連続シールに位置し、フランジから遠いカバーの前縁でシェルシールを支え、このシェルシールに下方シェルを押圧することができる。このような構造は、ボンネットの空気入口の内のり断面が、部品用空間に必要な通路よりも実質的に小さい場合に有利である。この場合、下方シェルの大きさは、ボンネットの空気入口の内のり断面によって決定され、またカバーは、より小さな下方シェルを部品用空間の通路の大きさに適合させ、この結果、部品用空間はボンネットの空気入口を介して空気のみを受け、エンジン用空間からの二次空気の侵入が確実に防止される。
【0011】
ボンネットの空気入口が部品用空間の真上に位置し、この結果、前記空気入口が部品用空間の通路によって囲まれるならば、本発明の有利な実施の形態によれば、下方シェルが省略され、通路はボンネットの内側で直接カバーで密閉される。このため、ボンネットの空気入口を覆い、連続シールに位置し、また空気入口を囲む連続ボンネットシールによってボンネットに対して密閉できるカバーが設けられる。カバーは、連続シールによって囲まれたカバー領域内に空気通過口と水分離器とを有する。
【0012】
本発明の有利な実施の形態によれば、ボンネットの空気入口を覆ってボンネットに対して密閉される下方シェルと、シェルシールによって下方シェルに対して密閉でき、その周辺フランジが連続シールに位置し、かつ連続シールによって囲まれた領域内に空気通過口を有するカバーとが設けられる。水分離器はカバーに一体化され、また下方シェルは、シェルシールによって密閉された領域内で空気通過口を支える。下方シェルを水分離器が一体化されるカバーと組み合わせることによって、ボンネットの空気入口及び部品用空間の通路の構成の観点で、またボンネットの空気入口及び部品用空間の通路の内のり断面の決定の観点で可能な限り最大の自由度が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
各々の場合に概略的な図である図面に示した例示的な実施の形態によって、本発明について以下により詳細に説明する。
【0014】
エンジン用空間11と乗員用空間12とを有する自動車に関し、図1に縦断面でまた図2に断面で見られる自動車の前部の配置における部品用空間10は、エンジン用空間11から乗員用空間12を仕切るダッシュボード13によって、また反対側で、エンジン用空間11の横方向に走る仕切り14によって、乗員用空間12に対し画定される。部品用空間10の2つの縦方向の側面は追加の壁パネル33、34、35(図2)によって形成され、これらのパネルは、上方の通路15を除いて部品用空間10の周囲全体が閉じられるように、ダッシュボード13と仕切り14にまた底部36に接続される。ダッシュボード13には、送風機の吸引接続片が通常の方法で接続されるダッシュボード口16が設けられる。本図に示していない送風機は、乗員用空間12を換気するための簡単な換気送風機であるか、又は乗員用空間12用の空調システムに一体化された送風機であり得る。
【0015】
エンジン用空間11は公知の方法でボンネット17によって覆われている。ボンネット17が閉じられた状態で、さらに以下に説明する構造的措置によって、部品用空間10はエンジン用空間11に対して気密に閉じられ、この結果、空気はエンジン用空間11を介して部品用空間10に侵入できない。ボンネット17が開いた状態では、部品用空間10の通路15は露出され、この結果、一例として本図に示した自動車バッテリ18のような部品用空間10に配置された自動車の操作部品が、取り付け、取り外し及びメンテナンスのために自由に接近可能である。完全さのため、自動車のウィンドウシールド又はフロントウィンドウ19、及びフロントウィンドウ19とボンネット17の後縁171との間に形成された水収集路20も図1の左側に示されている。
【0016】
ボンネットインナパネル付きの二重壁構造を従来有するボンネット17には、空気入口21があり、この空気入口は、ボンネット17の後縁171の前方のある距離に、またボンネット17に対し平行に、ボンネット17にわたって横方向に延在する(図3)。空気入口21は従来粗目格子22で覆われている。空気入口21は、ボンネットインナパネルに固定された下方シェル23によって覆われ、このシェルは、空気入口21を囲むシール42によってボンネット17の下側に対して密閉される。図1と図2の例示的な実施の形態では、下方シェル23は別個の構成要素としてボンネット17の下側に固定され、板金から構成されることが好ましい。しかし、ボンネットインナパネルが下方シェル23を形成するように当該パネルを適合させる可能性もある。この場合、別個の構成要素及びシール42を省略できる。下方シェル23は、空気通過口24を有する平坦なトラフ底部25と、トラフ口の周辺に走るフランジ状トラフ縁部26とを有するトラフ状構造である。下方シェル23と部品用空間10との間に、周辺カラー28と、一方のカラー端部で直角に突出する周辺フランジ29とを有するカバー27が挿入されている。周辺フランジから遠いカラー28の当該端部の上にシェルシール30が差し込まれ、ボンネット17が閉じた状態で、下方シェル23のトラフ縁部26はシェルシール30に位置し、一方、カバー27の周辺フランジ29は、部品用空間10の通路15を囲む連続シール31に押圧される。図1と図2から明らかなように、連続シール31は、ボンネット17に向いた部品用空間10の連続的な前縁の上に、すなわち、一方で仕切り14の上に直接、他方で、ダッシュボード13に固定接続された壁パネル32の上に、かつ部品用空間10を画定する別の壁パネル33又は34、35の上に配置されている(図2)。壁パネル35は、部品用空間10の底部36を横部材37に接続している。壁パネル34は、横部材37に固定され、横部材37から離れて向いた壁パネル34の自由前縁において、連続シール31の部分を支える。ボンネット17に配置された空気入口21に対するシール42、30及び31の配置は、特に図3に明確に見ることができる。
【0017】
カバー27に水分離器38が一体化され、この水分離器において、ボンネット17の空気入口21を介してまた下方シェル23の空気通過口24を介して部品用空間10に侵入する空気は、ダッシュボード13に配置されかつ部品用空間10の排気口43を形成するダッシュボード口16を介して部品用空間10から流出できる前に、90°以上偏向される。水分離器38では、空気中に霧の形態で含有される水滴が分離され、水分離器38の構造の結果、垂直に下方に部品用空間10の底部36に落ちる。水流出部39が、部品用空間の最下点に設けられている。一体化された水分離器38は空気案内板40によって形成され、この空気案内板は、周辺フランジ29を支えるカラー状カバー27の当該端部から通路15を通って部品用空間10内に突出し、また通路15の垂直軸に対して斜めに配向されている。空気案内板40の自由端には、激しい空気渦を誘発しかつ霧の水滴としての凝縮を促進する角度付きウェブ401を設けることも可能である。ウェブ401は、同時に、空気案内板40と共に水流出路20を形成し、この水流出路によって、凝結水は、水流出部39が配置された部品用空間10の当該側面に向かって導かれる。この場合、空気案内板40は、通路15の大部分にわたって延在するように配向され、またダッシュボード口16と同一の部品用空間10の排気口43は、空気案内板40の後部側に位置し、下方シェル23の空気通過口24から離れる方向に面し、この結果、空気は、ダッシュボード口16を介して空気消費装置に通る前に最大に偏向されて、部品用空間10に配置された操作部品の周りに流れる。
【0018】
別の例示的な実施の形態による図4の縦方向に示した部品用空間10は、図1と図2のカバー27が省略されまた部品用空間10の密閉がボンネット17の下方シェル23で直接実施される点で、説明した部品用空間10に対して変更されている。同一の構成要素には図1と図4で同一の符号が付されている。
【0019】
図1による例示的な実施の形態と同様に、図4による部品用空間10においても、ボンネット17の空気入口21は下方シェル23によって覆われ、このシェルは、空気入口21を囲むシール42によって、ボンネット17に対して密閉されてそれに固定されている。再び、下方シェル23は、トラフ底部25’と、フランジ状にトラフ口を囲むトラフ縁部26とを有する。ボンネット17が閉じられていると、下方シェル23のトラフ縁部26は、部品用空間10の通路15を囲む連続シール31の上に気密に位置する。再び、連続シール31は、ボンネット17に対面する部品用空間10の前縁に配置される。
【0020】
水分離器38は下方シェル23に形成され、かつ空気案内板40を有し、この空気案内板は、下方シェル23から通路15に再び突出し、通路15の軸に対して斜めに走り、またダッシュボード口16又は部品用空間10の排気口43の前方にある距離で延在し、この結果、前述のように下方シェル23に存在する空気通過口24を通過する空気は、ダッシュボード口16に到着する前に空気案内板40の周りに流れる。水分離器38を作り出すために、トラフ底部25’は平坦構造を有さず、代わりに、幅狭の屋根面251’、幅広の屋根面252’、同様に下に位置する屋根の背253’と共に差掛け屋根の形態で通路15を通って突出している。空気通過口24が、屋根の背253’からある距離に幅狭の屋根面251’に配置され、また幅広の屋根面252’は空気案内板40を形成している。
【0021】
図5に示した部品用空間10は、図1に関して説明したような、しかし水分離器38を含まないカバー27が、水分離器38が一体化される下方シェル23に加えてなお設けられているという点においてのみ、図4に関して上に示した部品用空間10と異なる。周辺カラー28を有する再びカラー状のカバー27は、一方のカラー縁部で周辺フランジ29を支え、また当該カラーの他方の自由前端でシェルシール30を支え、ボンネット17が閉じられた状態で、下方シェル23のトラフ縁部26はシェルシール30に押圧される。下方シェル23のトラフ縁部26は同一の方法でシール42を介してボンネット17の下側に固定されている。水分離器38を含む下方シェル23は、図4に関して説明した下方シェルと同一に構成されるので、これを参照する。同一の部分には、再び、同一の符号が付されている。
【0022】
図6と図7の縦断面及び断面で示した部品用空間10は、下方シェル23が省略されまた部品用空間10のカバー27がボンネット17の下側で直接密閉されている点で、図1に示しかつ説明した部品用空間10と異なる。したがって、同一の構成要素には、再び、同一の符号が付されている。周辺フランジ29を有するカラー28として設計されたカバー27は、再び、その周辺フランジ29が部品用空間10の通路15を囲む連続シール31に位置し、周辺フランジから遠い前記カバーの前端においてボンネットシール44を支え、閉じたボンネット17はその下側でボンネットシール44に押圧される。通路15をこのように覆うカバー27は、空気通過口45と水分離器38とを有する。このため、空気案内板40は、カラー28内の内のりの口に跨るカバー表面から切り出され、また当該空気案内板が通路15を通って突出して、通路15の軸に対して斜めに走るようにカバー表面から曲げられている。このことにより、空気案内板40の自由縁部において、カラー28の下方前縁に向かって、ダッシュボード口16から離れる方向に面する、空気案内板40の前面に位置する空気通過口45が形成され、この結果、ボンネット17の空気入口21を介してまた空気通過口45を介して部品用空間10に流入する空気は、180°よりも幾分小さく偏向され、また空気案内板40の後部側において、部品用空間10の排気口43を形成するダッシュボード口16に流れ、同時に、部品用空間10内の操作部品の周りを洗浄する。同様にウェブ401を設け得る空気案内板40の前縁では、空気案内板40で湿潤空気から凝結される霧の形態の水滴は、部品用空間10の底部36に凝縮水滴として落ちる。
【0023】
本発明は、説明した例示的な実施の形態に限定されない。したがって、部品用空間10は、ダッシュボード13と仕切り14との間に取付けられる頂部で開く別個のプラスチックボックスとして設計してもよい。この場合、排気口43は、ダッシュボード口16と合致するように、ダッシュボード13を支えるボックス壁に配置される。ボックス底部には、幾分下方の点において、簡単な孔として又は外側に突出する接続片として設計可能な水流出部39が導入されている。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】自動車用の部品用空間の縦断面図(y平面)。
【図2】図1の部品用空間の断面図(x平面)。
【図3】部品用空間に対するシールを有する図1と図2の部品用空間を覆うボンネットの平面図(z方向)。
【図4】部品用空間の変形を示す図1と同様の図。
【図5】部品用空間の変形を示す図1と同様の図。
【図6】別の例示的な実施の形態による部品用空間の縦断面図(y平面)。
【図7】図6の部品用空間の断面図(x平面)。
【図8】図6と図7の部品用空間とボンネットとの間のシールの配置の平面図(z方向)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部品を収容するための自動車内の部品用空間であり、ボンネット(17)によって覆うことができるエンジン用空間(11)から乗員用空間(12)を分離するダッシュボード(13)の前方に搭載され、前記ボンネット(17)に向いた通路(15)を除いた前記部品用空間の周囲全体が、前記エンジン用空間(11)に対して気密密閉するために、前記通路(15)の周囲全体を囲む連続シール(31)によって閉じられ、前記ボンネット(17)に配置された空気入口(21)への流入空気接続部と、排気口(43)とを有する部品用空間であって、
水分離器(38)の一体化と、前記乗員用空間(12)内の空気消費装置の吸気口として機能する前記ダッシュボード(13)のダッシュボード口(16)とほぼ合致するような前記排気口(43)の配置の一体化とを特徴とする部品用空間。
【請求項2】
前記ボンネット(17)の前記空気入口(21)を覆って前記ボンネット(17)に対して密閉され、前記連続シール(31)に配置でき、かつ前記連続シール(31)によって囲まれた領域内に空気通過口(24)を有する下方シェル(23)を有し、前記水分離器(38)が前記下方シェル(23)に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の部品用空間。
【請求項3】
前記下方シェル(23)が前記ボンネット(17)の下側に、好ましくはボンネットインナパネルと一体に固定されたことを特徴とする請求項2に記載の部品用空間。
【請求項4】
前記水分離器(38)が、前記下方シェル(23)から前記通路(15)を通って突出し、前記通路(15)の軸に対して斜めに走り、かつ前記通路(15)の下方部分に延在する空気案内板(40)を有し、前記排気口(43)が、前記空気案内板(40)の後部側の背後で、前記空気通過口(24)から離れる方向に面し、前記通路(15)の近くに位置することを特徴とする請求項2又は3に記載の部品用空間。
【請求項5】
前記下方シェル(23)が、前記通路(15)を囲む前記連続シール(31)に位置するために、トラフ底部(25’)と、トラフ口を囲むフランジ状トラフ縁部(26)とを有するトラフ状構造を有することを特徴とする請求項4に記載の部品用空間。
【請求項6】
前記トラフ底部(25’)が、幅狭の屋根面及び幅広の屋根面(251’、252’)並びに下に位置する屋根の背(253’)と共に通路(15)を通って差掛け屋根の形態で突出し、前記空気通過口(24)が、好ましくは前記屋根の背(253’)からある距離に前記幅狭の屋根面(251’)に配置され、前記幅広の屋根面(252’)が前記空気案内板(40)を形成することを特徴とする請求項5に記載の部品用空間。
【請求項7】
周辺カラー(28)と、該カラー(28)の一方の端部に配置された周辺フランジ(29)とを有するカバー(27)が、前記通路(15)と前記下方シェル(23)との間に配置され、前記カバー(27)の周辺フランジ(29)が前記連続シール(31)に位置し、かつ前記フランジから遠い前記カバーのカラー縁部でシェルシール(30)を支え、前記下方シェル(23)を前記シェルシールに押圧できることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の部品用空間。
【請求項8】
前記ボンネット(17)の前記空気入口(21)を覆い、かつ前記連続シール(29)に位置するカバー(27)が、前記空気入口(21)を囲む連続ボンネットシール(44)によって前記ボンネット(17)に対して密閉でき、かつ前記連続シール(31)によって囲まれた領域内に空気通過口(45)を有し、前記水分離器(38)が前記カバー(27)に一体化されたことを特徴とする請求項1に記載の部品用空間。
【請求項9】
前記ボンネット(17)の前記空気入口(21)を覆い、かつ前記ボンネット(17)に対して密閉された下方シェル(23)と、シェルシール(30)によって前記下方シェル(23)に対して密閉でき、かつ前記連続シール(31)に位置するカバー(27)とを有し、前記水分離器(38)が前記カバー(27)に一体化され、前記下方シェル(23)が前記シェルシール(30)によって囲まれた領域内に空気通過口(24)を有することを特徴とする請求項1に記載の部品用空間。
【請求項10】
前記下方シェル(23)が前記ボンネット(17)の下側に固定され、前記シェルシール(30)が前記カバー(27)に固定されたことを特徴とする請求項9に記載の部品用空間。
【請求項11】
前記下方シェル(23)が、前記シェルシール(30)に位置するために、平坦なトラフ底部(25)と、フランジ状にトラフ口を囲むトラフ縁部(26)とを有するトラフ状構造を有し、前記空気通過口(24)が前記トラフ底部(25)に配置されたことを特徴とする請求項10に記載の部品用空間。
【請求項12】
前記カバー(27)が、周辺カラー(28)と、一方のカラー縁部に配置された周辺フランジ(29)とを有し、かつ前記カバー(27)の周辺フランジ(29)が前記連続シール(31)に位置し、前記フランジから遠い前記カバーのカラー端部で前記ボンネットシール(44)又は前記シェルシール(30)を支えることを特徴とする請求項8〜11のいずれか一項に記載の部品用空間。
【請求項13】
前記水分離器(38)が、前記カバー(27)から前記通路(15)を通って突出し、前記通路(15)の軸に対して斜めに走り、かつ前記通路(15)の下方部分に延在する空気案内板(40)を有し、前記排気口(43)が、前記空気案内板(40)の後部側の背後で、前記空気通過口(24)から離れる方向に面し、前記通路(15)の近くに位置することを特徴とする請求項8〜12のいずれか一項に記載の部品用空間。
【請求項14】
空間底部(36)と、該空間底部(36)から突出し、一方の空間壁が前記ダッシュボード(13)によって形成され、反対側の空間壁が前記エンジンを仕切るために前記エンジン用空間(11)で横方向に走る仕切り(14)によって形成された空間壁と有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の部品用空間。
【請求項15】
すべての側面で閉じられ頂部で開くプラスチックボックスとしての構造を有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の部品用空間。
【請求項16】
水流出部(39)が前記空間底部(36)又は前記プラスチックボックスの底部に設けられたことを特徴とする請求項14又は15に記載の部品用空間。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部品を収容するための自動車の部品用空間であり、ボンネット(17)によって覆うことができるエンジン用空間(11)から乗員用空間(12)を分離するダッシュボード(13)の前方に搭載され、前記ボンネット(17)に向いた通路(15)を除いた前記部品用空間の周囲全体が、前記エンジン用空間(11)に対して気密密閉するために、前記通路(15)の周囲全体を囲む連続シール(31)によって閉じられ、前記ボンネット(17)に配置された空気入口(21)への流入空気接続部と、前記乗員用空間(12)内の空気消費装置の吸気口として機能する前記ダッシュボード(13)のダッシュボード口(16)とほぼ合致する排気口(43)と、水分離器(38)とを有する部品用空間であって、
前記ボンネット(17)の前記空気入口(21)を覆って前記ボンネット(17)に対して密閉され、前記連続シール(31)に配置でき、かつ前記連続シール(31)によって囲まれたその領域内に空気通過口(24)を有する下方シェルを備え、前記水分離器(38)が前記下方シェル(23)に形成されたことを特徴とする部品用空間。
【請求項2】
前記下方シェル(23)が前記ボンネット(17)の下側に、好ましくはボンネットインナパネルと一体に固定されたことを特徴とする請求項1に記載の部品用空間。
【請求項3】
前記水分離器(38)が、前記下方シェル(23)から前記通路(15)を通って突出し、前記通路(15)の軸に対して斜めに走り、かつ前記通路(15)の下方部分に延在する空気案内板(40)を有し、前記排気口(43)が、前記空気案内板(40)の後部側の背後で、前記空気通過口(24)から離れる方向に面し、前記通路(15)の近くに位置することを特徴とする請求項2に記載の部品用空間。
【請求項4】
前記下方シェル(23)が、前記通路(15)を囲む前記連続シール(31)に位置するために、トラフ底部(25’)と、トラフ口を囲むフランジ状トラフ縁部(26)とを有するトラフ状構造を有することを特徴とする請求項3に記載の部品用空間。
【請求項5】
前記トラフ底部(25’)が、幅狭の屋根面及び幅広の屋根面(251’、252’)並びに下に位置する屋根の背(253’)と共に通路(15)を通って差掛け屋根の形態で突出し、前記空気通過口(24)が、好ましくは前記屋根の背(253’)からある距離に前記幅狭の屋根面(251’)に配置され、前記幅広の屋根面(252’)が前記空気案内板(40)を形成することを特徴とする請求項4に記載の部品用空間。
【請求項6】
周辺カラー(28)と、該カラー(28)の一方の端部に配置された周辺フランジ(29)とを有するカバー(27)が、前記通路(15)と前記下方シェル(23)との間に配置され、前記カバー(27)の周辺フランジ(29)が前記連続シール(31)に位置し、かつ前記フランジから遠い前記カバーのカラー縁部でシェルシール(30)を支え、前記下方シェル(23)を前記シェルシールに押圧できることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の部品用空間。
【請求項7】
操作部品を収容するための自動車用の部品用空間であり、ボンネット(17)によって覆うことができるエンジン用空間(11)から乗員用空間(12)を分離するダッシュボード(13)の前方に搭載され、前記ボンネット(17)に向いた通路(15)を除いた前記部品用空間の周囲全体が、前記エンジン用空間(11)に対して気密密閉するために、前記通路(15)の周囲全体を囲む連続シール(31)によって閉じられ、前記ボンネット(17)に配置された空気入口(21)への流入空気接続部と、前記乗員用空間(12)内の空気消費装置の吸気口として機能する前記ダッシュボード(13)のダッシュボード口(16)とほぼ合致する排気口(43)と、水分離器(38)とを有する部品用空間であって、
前記ボンネット(17)の前記空気入口(21)を覆い、かつ前記連続シール(31)に位置するカバーが、前記空気入口(21)を囲む連続ボンネットシール(44)によって前記ボンネット(17)に対して密封でき、かつ前記連続シール(31)によって囲まれた領域内に空気通過口(45)を有し、前記水分離器(38)が前記カバー(27)に一体化されたことを特徴とする部品用空間。
【請求項8】
操作部品を収容するための自動車用の部品用空間であり、ボンネット(17)によって覆うことができるエンジン用空間(11)から乗員用空間(12)を分離するダッシュボード(13)の前方に搭載され、前記ボンネット(17)に向いた通路(15)を除いた前記部品用空間の周囲全体が、前記エンジン用空間(11)に対して気密密閉するために、前記通路(15)の周囲全体を囲む連続シール(31)によって閉じられ、前記ボンネット(17)に配置された空気入口(21)への流入空気接続部と、前記乗員用空間(12)内の空気消費装置の吸気口として機能する前記ダッシュボード(13)のダッシュボード口(16)とほぼ合致する排気口(43)と、水分離器(38)とを有する部品用空間であって、
前記ボンネット(17)の前記空気入口(21)を覆い、かつ前記ボンネット(17)に対して密閉された下方シェル(23)と、シェルシール(30)によって前記下方シェル(23)に対して密閉でき、かつ前記連続シール(31)に位置するカバー(27)とを有し、前記水分離器(38)が前記カバー(27)に一体化され、前記下方シェル(23)が前記シェルシール(30)によって囲まれた領域内に空気通過口(24)を有することを特徴とする部品用空間。
【請求項9】
前記下方シェル(23)が前記ボンネット(17)の下側に固定され、前記シェルシール(30)が前記カバー(27)に固定されたことを特徴とする請求項8に記載の部品用空間。
【請求項10】
前記下方シェル(23)が、前記シェルシール(30)に位置するために、平坦なトラフ底部(25)と、フランジ状にトラフ口を囲むトラフ縁部(26)とを有するトラフ状構造を有し、前記空気通過口(24)が前記トラフ底部(25)に配置されたことを特徴とする請求項9に記載の部品用空間。
【請求項11】
前記カバー(27)が、周辺カラー(28)と、一方のカラー縁部に配置された周辺フランジ(29)とを有し、かつ前記カバー(27)の周辺フランジ(29)が前記連続シール(31)に位置し、前記フランジから遠い前記カバーのカラー端部で前記ボンネットシール(44)又は前記シェルシール(30)を支えることを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載の部品用空間。
【請求項12】
前記水分離器(38)が、前記カバー(27)から前記通路(15)を通って突出し、前記通路(15)の軸に対して斜めに走り、かつ前記通路(15)の下方部分に延在する空気案内板(40)を有し、前記排気口(43)が、前記空気案内板(40)の後部側の背後で、前記空気通過口(24)から離れる方向に面し、前記通路(15)の近くに位置することを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載の部品用空間。
【請求項13】
空間底部(36)と、該空間底部(36)から突出し、一方の空間壁が前記ダッシュボード(13)によって形成され、反対側の空間壁が前記エンジンを仕切るために前記エンジン用空間(11)で横方向に走る仕切り(14)によって形成された空間壁と有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の部品用空間。
【請求項14】
すべての側面で閉じられ頂部で開くプラスチックボックスとしての構造を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の部品用空間。
【請求項15】
水流出部(39)が前記空間底部(36)又は前記プラスチックボックスの底部に設けられたことを特徴とする請求項13又は14に記載の部品用空間。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2006−502905(P2006−502905A)
【公表日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−544031(P2004−544031)
【出願日】平成15年9月18日(2003.9.18)
【国際出願番号】PCT/EP2003/010391
【国際公開番号】WO2004/035370
【国際公開日】平成16年4月29日(2004.4.29)
【出願人】(598051819)ダイムラークライスラー・アクチェンゲゼルシャフト (1,147)
【Fターム(参考)】