説明

自動車用ドア構造

【課題】遮音性シートを正確かつ容易に取付けることのできる自動車用ドア構造を提供する。
【解決手段】ドアインナーパネル11の車内側に内装用のドアトリム12が取付けられるとともに、ベルトラインに沿って取付けられドアガラスGに摺接するシールリップ部17,18が形成されたベルトラインインナーウェザーストリップ15がドアトリム12に取付けられ、ドアインナーパネル11とドアトリム12の間に、遮音性シート20を設けてなる自動車用ドア構造であって、遮音性シート20の上端部を、遮音性シート20より薄肉であるフィルム30に接着し、フィルム30の上部をベルトラインインナーウェザーストリップ15に接着して、遮音性シート20を取付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアインナーパネルにドアトリムが取付けられてなる自動車用ドア構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図8乃至図10に示すように、従来、ドアD内部の遮音性対策として、ドアインナーパネル11と、そのドアインナーパネル11の車内側に取付けられた内装用のドアトリム12との間に、遮音性シート20を上側から下側にのれん状に垂らすように設けた自動車用ドア構造が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
【特許文献1】特開2003−252054号公報
【特許文献2】特開2004−74818号公報
【0003】
遮音性シート20は、図4に示すように、その上端を、ドアトリム12に取付けられたベルトラインインナーウェザーストリップ15に固定したり、あるいは、図5に示すように、遮音性シート20の上端を、ドアインナーパネル11の上部に取付けられたベルトラインインナーウェザーストリップ15に設けられた取付機構14に差し込んで固定するタイプのものがある。
【0004】
なお、ベルトラインインナーウェザーストリップ15は、ベルトラインに沿って取付けられ、取付基部16と、昇降するドアガラスGに車内側から摺接する上下のシールリップ部17,18と、そのシールリップ部17,18を支持する支持部19を備えている。またドアトリム12はクリップCによってドアインナーパネル11に固定されている。
【0005】
これによれば、ドアインナーパネル11とドアトリム12の間に遮音性シート20を介して2つの空間X,Yを形成するので、ドアトリム12の裏面に、フェルト,ウレタン,パッド材,遮音カバー等を設けたものと比較して遮音性が向上するとともに、上側から下側にのれん状に垂らすだけで遮音性シート20を設けることができるので組付作業が簡単である。
【0006】
なお、遮音性シートの外周端部をドアインナーパネルに接着したドア構造も知られている(例えば、特許文献3)。これは防水機能を兼ね備えるようにするために、外周端部の全周を接着している。
しかし、遮音性シートを、その上端部を取付けて垂下させるドア構造ではないため、遮音性シートとベルトラインインナーウェザーストリップの間に遮音性シートが存在しない、つまり遮音性に劣る区間が存在している。
【特許文献3】特開2005−82064号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、図4に記載の従来のドア構造は、ベルトラインインナーウェザーストリップ15とドアインナーパネル11との間の間隙Mにバラツキが発生し、例えば、その間隙Mが大きすぎると遮音性シート20を正確に取付けることができず、また、その逆に、小さすぎるとその取付けに手間取るといった問題がある。
また、遮音性シート20の厚みに増減が生じた場合、それに対応することが難しいといった問題もある。
【0008】
また、図5に記載の従来のドア構造は、遮音性シート20の肉厚や、ベルトラインインナーウェザーストリップ15に形成した取付機構14の溝幅にバラツキが発生すると、同様に、遮音性シート20を正確かつ容易に取付けることができないといった問題がある。
また、図4に記載の従来のドア構造と同様に、遮音性シート20の厚みの増減に対応することが困難であるといった問題もある。
【0009】
そこで、本発明の目的とするところは、遮音性シートを取付けるための間隙や溝部のバラツキ、あるいは遮音性シートの肉厚の増減に影響されることなく、遮音性シートを正確かつ容易に取付けることのできる自動車用ドア構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の自動車用ドア構造は、ドアインナーパネル(11)の車内側に内装用のドアトリム(12)が取付けられるとともに、ベルトラインに沿って取付けられドアガラス(G)に摺接するシールリップ部(17,18)が形成されたベルトラインインナーウェザーストリップ(15)が前記ドアインナーパネル(11)又はドアトリム(12)に取付けられ、前記ドアインナーパネル(11)とドアトリム(12)の間に、遮音性シート(20)を設けてなる自動車用ドア構造であって、
前記遮音性シート(20)の少なくとも上端部を、前記遮音性シート(20)より薄肉であるフィルム(30)に接着し、前記フィルム(30)の上部を前記ベルトラインインナーウェザーストリップ(15)に接着して、前記遮音性シート(20)を取付けたことを特徴とする
【0011】
また、請求項2に記載の自動車用ドア構造は、前記遮音性シート(20)を、EPDMゴム発泡体などの熱硬化性材料で形成するとともに、前記フィルム(30)を熱可塑性樹脂で形成し、前記フィルム(30)に前記遮音性シート(20)を熱融着、両面接着テープ及び接着剤のうち少なくとも一つによって接着したことを特徴とする。
【0012】
さらに、請求項3に記載の自動車用ドア構造は、ドアインナーパネル(11)の車内側に内装用のドアトリム(12)が取付けられるとともに、ベルトラインに沿って取付けられドアガラス(G)に摺接するシールリップ部(17,18)が形成されたベルトラインインナーウェザーストリップ(15)が前記ドアインナーパネル(11)又はドアトリム(12)に取付けられ、前記ドアインナーパネル(11)とドアトリム(12)の間に、遮音性シート(20)を設けてなる自動車用ドア構造であって、
前記遮音性シート(20)を、EPDMゴム発泡体などの熱硬化性材料で形成するとともに、前記フィルム(30)を熱可塑性樹脂で形成し、前記遮音性シート(20)の少なくとも上端部を、前記フィルム(30)に接着し、前記フィルム(30)の上部を前記ベルトラインインナーウェザーストリップ(15)に接着して、前記遮音性シート(20)を取付けたことを特徴とする。
【0013】
またさらに、請求項4に記載の自動車用ドア構造は、前記フィルム(30)を前記ベルトラインインナーウェザーストリップ(15)に、熱融着、両面接着テープ及び接着剤のうち少なくとも一つによって接着したことを特徴とする。
【0014】
また、請求項5に記載の自動車用ドア構造は、前記フィルム(5)を透明又は半透明としたことを特徴とする。
【0015】
なお、カッコ内の記号は、図面および後述する発明を実施するための最良の形態に記載された対応要素または対応事項を示す。
【発明の効果】
【0016】
本発明の請求項1に記載の自動車用ドア構造によれば、自動車のドアインナーパネル又はドアトリムに、ドアガラスに摺接するベルトラインインナーウェザーストリップを取付け、ドアトリムとドアインナーパネルとの間に遮音性シートを設けたドア構造において、遮音性シートの少なくとも上端部を、遮音性シートより薄肉であるフィルムに接着し、フィルムの上部をベルトラインインナーウェザーストリップに接着して、遮音性シートを取付けたので、遮音性シートの取付けを正確かつ容易に行うことができる。
すなわち、ベルトラインインナーウェザーストリップとドアインナーパネルとの間の間隙にバラツキが発生しても、あるいは遮音性シートの肉厚に増減が生じても、遮音性シートは従来技術のようにその間隙に挟持させるのではなく、ベルトラインインナーウェザーストリップに接着するので、常に正確かつ容易に取付けることができる。
【0017】
また、フィルムは遮音性シートより肉薄であるため柔軟性に富み、よって遮音性シートおよびベルトラインインナーウェザーストリップの接着面に対応して自在に弾性変形するので、これにより、接着作業を容易に行うことができる。
また、従来技術のようにベルトラインインナーウェザーストリップに設けた溝部に差し込むものではないため、溝部の幅にバラツキが発生することによって正確な取付けができないといった問題を解消することができる。
【0018】
また、請求項2に記載の自動車用ドア構造によれば、請求項1に記載の作用効果に加えて、遮音性シートを、EPDMゴム発泡体などの熱硬化性材料で形成すると共に、フィルムを熱可塑性樹脂で形成し、フィルムに遮音性シートを熱融着、両面接着テープまたは接着剤によって接着したので、接着面の全体を均一かつ強固に固着させることができる。これにより、遮音性シートを強固に取付けることができる。
【0019】
また、遮音性シートを熱硬化性材料で形成したので、フィルムを熱融着によって接着する際に、その熱によって塑性変形することがない。また、この遮音性シートを発泡体で構成すると、ドア構造および自動車の軽量化に貢献する。
【0020】
さらに、請求項3に記載の自動車用ドア構造によれば、遮音性シートを、EPDMゴム発泡体などの熱硬化性材料で形成するとともに、フィルムを熱可塑性樹脂で形成し、遮音性シートの少なくとも上端部を、フィルムに接着し、フィルムの上部をベルトラインインナーウェザーストリップに接着して、遮音性シートを取付けたので、遮音性シートとフィルムの厚さに関係なく、接着面の全体を均一かつ強固に固着させることができる。これにより、遮音性シートを強固に取付けることができる。
【0021】
またさらに、請求項4に記載の自動車用ドア構造によれば、請求項1乃至3に記載の発明の作用効果に加えて、フィルムをベルトラインインナーウェザーストリップに、熱融着、両面接着テープまたは接着剤によって接着したので、接着面の全体にわたって均一で強固な固着を施すことができる。これにより、遮音性シートをより強固に取付けることができる。
【0022】
また、請求項5に記載の自動車用ドア構造によれば、前記フィルムを透明又は半透明としたので、このフィルムを、遮音性シートおよびベルトラインインナーウェザーストリップに接着する際に、フィルムを透して遮音性シートおよびベルトラインインナーウェザーストリップを視覚することができる。これにより、フィルムを遮音性シートおよびベルトラインインナーウェザーストリップに正確に接着することができ、その結果、遮音性シートを、より正確かつ容易に取付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1および図3を参照して、本発明の実施形態に係る自動車用ドア構造の第一実施形態について説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係る自動車用ドア構造を示すもので、図3のA−A線拡大断面図である。図3は自動車用ドア構造を示す側面図である。従来例で示したものと同一部分には同一符号を付した。
【0024】
この自動車用ドア構造は、自動車のフロントドアDにおいて、自動車のベルトライン部内側となるドアインナーパネル11の車内側に内装用のドアトリム12が取付けられるとともに、そのドアトリム12にはベルトラインに沿って取付けられるベルトラインインナーウェザーストリップ15が取付けられている。
そして、ドアインナーパネル11とドアトリム12の間には、遮音性シート20が上側から下側にのれん状に垂らすように設けられ、ドアインナーパネル11とドアトリム12の間に2つの空間X,Yを形成することによって遮音効果を向上させている。
【0025】
ベルトラインインナーウェザーストリップ15は、取付基部19と、断面略舌状で、昇降するドアガラスGに車内側から摺接する上下のシールリップ部17,18とから形成されていて、ドアトリム12の上部に形成された凹部に嵌め込まれることによって取付けられている。
また、遮音性シート20はドアインナーパネル11の全面に設定する方が効果的であるが、その高さの1/3〜2/3程度であっても十分な遮音効果が得られる。
【0026】
そして、遮音性シート20の上端部を、遮音性シート20より薄肉であるフィルム30の下部に接着し、フィルム30の上部をベルトラインインナーウェザーストリップ15に接着して、遮音性シート20を取付けている。
【0027】
このように遮音性シート20を、フィルム30を介して接着手段によって取付けることにより、ベルトラインインナーウェザーストリップ15とドアインナーパネル11との間の間隙Mにバラツキが発生しても、あるいは遮音性シート20の肉厚に増減が生じても、それに影響されることなく、遮音性シート20を正確かつ容易に取付けることができる。
【0028】
なお、本実施形態では、遮音性シート20を、EPDMゴム発泡体(熱硬化性材料)で形成すると共に、フィルム30を、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−ビニルアセテートコポリマー(EVA)などの熱可塑性樹脂で形成している。
そして、遮音性シート20にフィルム30を、アイロンによって熱融着して接着している。熱融着することによって、両者の接着面を、隙間を形成することなく均一かつ強固に固着することができる。
なお、遮音性シート20はEPDMゴム発泡体(熱硬化性材料)で形成しているので、この熱融着の際の高熱によって塑性変形するといった問題は発生しない。なお、熱融着に代えて、両面接着テープや接着剤によって接着することもできる。
さらに、この遮音性シート20は発泡体(スポンジ)で構成しているので、ドア構造および自動車の軽量化に貢献する。
【0029】
また、同様に、フィルム30をベルトラインインナーウェザーストリップ15に、熱融着によって接着して、接着面の全体を均一で強固に固着させている。なお、この場合も、両面接着テープや接着剤で接着することができる。
このベルトラインインナーウェザーストリップ15もEPDMゴムなどの熱硬化性材料で形成することによって、フィルム30を熱融着する際に塑性変形することがない。
【0030】
さらに、本実施形態では、フィルム30を透明なものとしている(半透明とすることもできる)。これにより、この透明なフィルム30を透して遮音性シート20およびベルトラインインナーウェザーストリップ15を視覚することができるので、接着面に正確に接着することができる。これにより、接着作業を容易かつ正確に行うことができる。
【0031】
なお、本実施形態における遮音性シート20の肉厚は2〜6mmとし、フィルム30の肉厚は0.03〜0.2mmとしている。このような厚みの(肉厚の)遮音性シート20を使用することによって防音効果を高めることができる。
また、このような薄肉のフィルム30は柔軟性に優れるので、遮音性シート20およびベルトラインインナーウェザーストリップ15の接着面に沿って自在に弾性変形し、従って、接着作業を正確かつ容易に行うことができる。
【0032】
次に図2を参照して、本発明の第二実施形態に係る自動車用ドア構造について説明する。図2は自動車用ドア構造を示すもので、図3のA−A線拡大断面図である。従来例で示したものと同一部分には同一符号を付した。
【0033】
この自動車用ドア構造は、自動車のドアインナーパネル11の上端部に形成したフランジ部に、ドアガラスGに摺接するベルトラインインナーウェザーストリップ15を取付け、ドアインナーパネル11とドアトリム12との間に遮音性シート20を垂下させたものである。
【0034】
この遮音性シート20は、その上端部の室内側面に、遮音性シート20より薄肉であるフィルム30の下部を接着し、そのフィルム30の上部を、ベルトラインインナーウェザーストリップ15を形成する断面略コ字状の取付基部16の室内側面に接着して取付けている。なお、フィルム30の上部は、取付基部16の内側面(リップ部16aを突設している面)に接着することもできる。
【0035】
また、本実施形態におけるベルトラインインナーウェザーストリップ15は、取付基部16の内面からドアインナーパネル11のフランジ部に組付く二つのリップ部16aを突設し、その室内側面からドアガラスGに弾接するシールリップ部17,18を突設している。シールリップ部17,18は支持部19で支持されている。
また、ドアガラスGの車外側にはドアアウターパネル21を設ける共に、その上端部にアウターウェザーストリップ25を取付け、アウターウェザーストリップ25のシールリップ部27,28とベルトラインインナーウェザーストリップ15のシールリップ部17,18とでドアガラスGを挟持してシール性を確保している。
【0036】
この自動車用ドア構造は、遮音性シート20を、フィルム30を介して接着手段によって、ベルトラインインナーウェザーストリップ15に取付けているので、遮音性シート20差し込み用の溝部を特に形成することなく、正確かつ容易に取付けることができる。
従って、溝部のバラツキや遮音性シート20の肉厚に起因する取付け不良の問題が発生しない。また、専用の溝部を必要としないので、ベルトラインインナーウェザーストリップ15の成形が容易であり、生産性の向上を図ることができる。
【0037】
なお、本実施形態に係る自動車用ドア構造も、第一実施形態と同様に、遮音性シート20をEPDMゴム発泡体で形成すると共に、フィルム30を熱可塑性樹脂で形成し、このフィルム30を、熱融着によって遮音性シート20とベルトラインインナーウェザーストリップ15に接着している。これにより、接着面の全体にわたって均一かつ強固に接着している。この遮音性シート20はEPDMゴム発泡体(熱硬化性材)で形成しているので、熱融着の際に塑性変形せず、軽量化に寄与する。
【0038】
また、この自動車用ドア構造は、フィルム30を透明(半透明でもよい)とし、接着作業をより容易なものとしている。さらに、遮音性シート20の肉厚を2〜6mmとし、フィルム30の肉厚を0.03〜0.2mmに設定している。これにより、防音効果を高めると共に、接着作業を容易なものとしている。
【0039】
なお、本実施形態では、遮音性シート20に対してフィルム30の肉厚を薄くしたが、材質を、遮音性シート20をEPDMゴム発泡体(熱硬化性材料)で形成し、フィルム30を熱可塑性樹脂で形成すれば、遮音性シート20に対してフィルム30の肉厚を必ずしも薄くしなくても効果はある。
また、この遮音性シート20は、ベルトラインインナーウェザーストリップ15に固着されているため、ドア全面を覆うサイズに成形されていても取付けは簡単で、さらには、遮音性シート20全周にフィルム30を設定することで、遮音性シート20の上端部のみでなく、その遮音性シート20の全周をフィルム30を介してドアインナーパネル11に固着することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の第一実施形態に係る自動車用ドア構造を示すもので、図3のA−A線拡大断面図である。
【図2】本発明の第二実施形態に係る自動車用ドア構造を示すもので、図3のA−A線拡大断面図である。
【図3】自動車のドアを示す側面図である。
【図4】従来例に係る自動車用ドア構造を示すもので、図3のA−A線拡大断面図である。
【図5】従来例に係る他の自動車用ドア構造を示すもので、図3のA−A線拡大断面図である。
【符号の説明】
【0041】
11 ドアインナーパネル
12 ドアトリム
15 ベルトラインインナーウェザーストリップ
16 取付基部
16a リップ部
17,18 シールリップ部
19 支持部
20 遮音性シート
21 ドアアウターパネル
25 アウターウェザーストリップ
27,28 シールリップ部
30 フィルム
C クリップ
D ドア
G ドアガラス
M 間隙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアインナーパネルの車内側に内装用のドアトリムが取付けられるとともに、ベルトラインに沿って取付けられドアガラスに摺接するシールリップ部が形成されたベルトラインインナーウェザーストリップが前記ドアインナーパネル又はドアトリムに取付けられ、前記ドアインナーパネルとドアトリムの間に、遮音性シートを設けてなる自動車用ドア構造であって、
前記遮音性シートの少なくとも上端部を、前記遮音性シートより薄肉であるフィルムに接着し、前記フィルムの上部を前記ベルトラインインナーウェザーストリップに接着して、前記遮音性シートを取付けたことを特徴とする自動車用ドア構造。
【請求項2】
前記遮音性シートを、EPDMゴム発泡体などの熱硬化性材料で形成するとともに、前記フィルムを熱可塑性樹脂で形成し、前記フィルムに前記遮音性シートを熱融着、両面接着テープ及び接着剤のうち少なくとも一つによって接着したことを特徴とする請求項1に記載の自動車用ドア構造。
【請求項3】
ドアインナーパネルの車内側に内装用のドアトリムが取付けられるとともに、ベルトラインに沿って取付けられドアガラスに摺接するシールリップ部が形成されたベルトラインインナーウェザーストリップが前記ドアインナーパネル又はドアトリムに取付けられ、前記ドアインナーパネルとドアトリムの間に、遮音性シートを設けてなる自動車用ドア構造であって、
前記遮音性シートを、EPDMゴム発泡体などの熱硬化性材料で形成するとともに、前記フィルムを熱可塑性樹脂で形成し、前記遮音性シートの少なくとも上端部を、前記フィルムに接着し、前記フィルムの上部を前記ベルトラインインナーウェザーストリップに接着して、前記遮音性シートを取付けたことを特徴とする自動車用ドア構造。
【請求項4】
前記フィルムを前記ベルトラインインナーウェザーストリップに、熱融着、両面接着テープ及び接着剤のうち少なくとも一つによって接着したことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の自動車用ドア構造。
【請求項5】
前記フィルムを透明又は半透明としたことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載の自動車用ドア構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−248964(P2009−248964A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−103511(P2008−103511)
【出願日】平成20年4月11日(2008.4.11)
【出願人】(000196107)西川ゴム工業株式会社 (454)
【Fターム(参考)】