説明

自車位置/方位修正装置及びその方法

【課題】GPS信号を受信できないか又は受信が困難な場所であっても、自車の位置及び方位を修正することのできる「自車位置/方位修正装置及びその方法」を提供する。
【解決手段】自車位置/方位修正装置は、記憶手段と、自車位置及び方位を検出する自車位置検出手段と、直線走行路を検出する直線路検出手段と、前記自車位置及び方位を修正する位置方位修正手段と、前記記憶手段、自車位置検出手段、直線路検出手段及び位置方位修正手段に動作可能に接続された制御手段とを有する。前記制御手段は、自車が屋内駐車場(43)に進入したと判定した後、前記直線路検出手段によって最初に直線走行路であると判定された走行路(45)を基準直線路として前記記憶手段に格納し、さらに前記直線路検出手段によって検出された直線走行路(48)を走行する自車の位置(48a)及び方位(θ2)を前記基準直線路を基に前記位置方位修正手段に修正させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自車位置/方位修正装置及びその方法に関し、特に、屋内駐車場において検出された自車位置/方位を、正確な自車位置/方位に修正する自車位置/方位修正装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の典型的な車載用ナビゲーション装置は、ナビゲーションに係る一切の処理を制御するCPU等の制御装置、地図データを予め記憶させたDVD(Digital Versatile Disk)−ROMやICメモリカード等の記憶装置、表示装置、GPS(Global Positioning System)受信機、ジャイロや車速センサ等の車両の現在位置及び現在方位を検出する検出装置等を有している。そして、制御装置により、車両の現在位置を含む地図データを記憶装置から読み出し、該地図データに基づいて車両位置の周囲の地図画像を表示装置の画面に表示すると共に、自車の現在位置を指示する車両位置マークを地図画像に重ね合わせて表示し、車両の移動に応じて地図画像をスクロール表示したり、地図画像を画面に固定し車両位置マークを移動させたりして、車両が現在どこを走行しているのかを一目で判るようにしている。
【0003】
このように、GPS受信機、ジャイロや車速センサ等を活用して、自車が現在どこを走行しているかを正確に把握するようにしている。しかし、車両が走行している場所によっては、正確な自車位置を判定することができず、地図画像上に実際とは異なる位置に自車の車両位置マークを表示してしまう場合がある。例えば、高層ビルに囲まれた道路や高架道路の下に位置する道路を走行したり、屋内駐車場を走行しているときには、GPS電波の受信状態が悪く、正確な位置を測定することが困難になる。
【0004】
このような場所を走行中か否かを判定し、走行場所に応じて自車位置を測定する方法が検討されている。
【0005】
これに関する技術として、特許文献1には、自車が急旋回を繰り返した場合や、GPS衛星を捕捉することができない場合に自車が屋内駐車場を走行していると判別し、屋内駐車場を走行している場合に自立航法により自車位置を算出する自車位置算出方法が開示されている。
【特許文献1】特開2000−310542号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記したように、車両が屋内駐車場等のGPS信号を受信できないか又は受信が困難な場所を走行しているときは、自立航法センサを使用して自車位置及び方位を検出している。
【0007】
自立航法センサによる自車位置及び方位の検出では、使用状態によって検出値が異なる場合がある。通常、ジャイロは車両のいわゆるダッシュボードに、例えば、水平面に対して15度傾けて設置されるため、出力値を適正にするための感度補正が施される。このように感度補正されたジャイロを設置した車両であっても、回転走行する場合には、ジャイロ自体の感度誤差によって方位誤差が発生する場合がある。また、車両が傾斜を有する走行路を旋回しながら走行すると、水平走行を対象に施した感度補正が有効に機能しないため、方位誤差がさらに大きくなってしまう。
【0008】
図1(a)は、自走式の立体駐車場の平面図であり、図1(b)はこの駐車場内を車両が走行したときに、自立航法センサによって得られた自車位置の走行軌跡を示す模式図である。
【0009】
図1(a)は、道路101及び102に沿って建てられた立体駐車場103を示している。走行路104a〜104dは、立体駐車場103内の走行路を上から見た図であり、それぞれ低層階から高層階の各走行路が含まれている。また、走行路104aと走行路104cは平行になっており、走行路104bと走行路104dも平行になっている。また、走行路104a〜104dは一定の傾斜(例えば、水平面に対して5度)を有しているものとする。
【0010】
このような立体駐車場内を、例えば、ジャイロを水平面に対して15度の傾きで設置した車両が上階に向かって走行すると、ジャイロの傾きは10度となる。
【0011】
適正な方位を算出するための適正感度補正値は、ジャイロの傾きが15度のときには1.0353であり、ジャイロの傾きが10度のときには1.0154である。従って、立体駐車場内を上階に向かって走行しているときには、ジャイロの出力値を1.0154倍すればよいにもかかわらず、平地を走行した場合の感度補正値が適用され、ジャイロの出力値を1.0353倍してしまう。すなわち、感度誤差が+1.99%発生し、180度あたり約3.5度だけ実際の方位よりも大きな値として算出されてしまうことになる。
【0012】
図1(b)の破線105は車両の走行軌跡を示している。車両は、走行路104a、104cに示すような、平行路を走行しているにもかかわらず、自立航法センサによって取得した走行方位は、走行軌跡105a、105a′のように、実際の回転角度よりも大きな角度となり、実際の走行方位とは異なってしまう。同じ傾斜角度の走行路を走行すれば、図1(b)の105b、105cのように、誤差が累積し、径路104aの上の階に相当する走行路を走行していたとしても、自車位置マーク106のようにまったく異なる位置を示してしまうことになる。
【0013】
このように、屋内立体駐車場のように傾斜を有する走行路を旋回して走行する場合、自立航法センサから正しい自車位置及び方位を取得することが困難となる。その結果、駐車場を出た後に実際の自車位置とかけはなれた位置に車両マークが表示され、ユーザが混乱してしまい、安全走行に支障をきたすおそれがある。
【0014】
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑みなされたものであり、GPS信号を受信できないか又は受信が困難な場所であっても、自車の位置及び方位を修正することのできる自車位置/方位修正装置及びその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上述した従来技術の課題を解決するため、本発明の一形態によれば、記憶手段と、自車位置及び方位を検出する自車位置検出手段と、直線走行路を検出する直線路検出手段と、前記自車位置及び方位を修正する位置方位修正手段と、前記記憶手段、自車位置検出手段、直線路検出手段及び位置方位修正手段に動作可能に接続された制御手段とを有し、前記制御手段は、自車が屋内駐車場に進入したと判定したときに、前記直線路検出手段によって最初に直線走行路であると判定された走行路を基準直線路として前記記憶手段に格納し、さらに前記直線路検出手段によって検出された直線走行路を走行する自車の位置及び方位を前記基準直線路を基に前記位置方位修正手段に修正させることを特徴とする自車位置/方位修正装置が提供される。
【0016】
この形態に係る自車位置/方位修正装置においては、GPS信号の受信ができないか又は受信が困難な場所に入ったことを検知した場合、最初に直線走行路と判定された走行路を基準直線路としている。その後検出した直線走行路について、基準直線路の方位を基準に直線走行路の方位を修正し、自車位置及び方位を修正するようにしている。
【0017】
これにより、傾斜を有する道路を旋回走行中にジャイロを使用して方位を検出する場合であっても正確な自車方位及び位置に修正することが可能になる。
【0018】
また、上記形態に係る自車位置/方位修正装置において、前記直線路検出手段は、走行路上の自車位置と自車位置から所定の走行距離だけ直前の位置との間の走行距離に対する直線距離が所定の値以上のとき、該走行路を前記直前の位置を開始点とする直線走行路としてもよく、前記位置方位修正手段は、前記基準直線路の方位θ1と直線走行路の方位θ2との方位差が180度±閾値以下であるとき、前記方位θ2と方位θ1との方位差を180度に修正し、前記基準直線路の方位θ1と直線走行路の方位θ2との方位差が、±閾値以下であるとき、前記方位θ2と方位θ1との方位差を0度に修正するようにしても良い。
【0019】
この形態に係る自車位置/方位修正装置においては、走行路上の自車位置と自車位置から所定の走行距離だけ直前の位置との間の走行距離に対する直線距離で表される直線率を求め、所定の直線率、例えば96%以上のときに直線走行路とみなしている。これにより、駐車している他車を避けるために多少蛇行走行をしたとしても直線走行路を検出することが可能となる。
【0020】
また、この形態に係る自車位置/方位修正装置においては、基準直線路の方位と直線走行路の方位を算出し、その方位差が180度±閾値以下のときは、180度にし、方位差が±閾値以下のときには、0度にしている。これにより、矩形状の立体駐車場において傾斜があっても方位が同じか180度異なる走行路を走行しているときに、自車の走行方位を正しい方位にすることが可能となる。
【0021】
また、本発明の他の形態によれば、上記の形態に係る自車位置/方位修正装置において実施される自車位置/方位修正方法が提供される。その一形態に係る自車位置/方位修正方法は、自車が屋内駐車場に進入したと判定した後、直線路検出手段が直線走行路を検出して基準直線路と設定して記憶手段に格納するステップと、前記基準直線路を設定した後、前記直線路検出手段が直線走行路を検出するステップと、自車位置検出手段によって検出される前記直線走行路を走行する自車の位置及び方位を、前記基準直線路を基に位置方位修正手段が修正するステップとを有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0023】
(車載用ナビゲーション装置の構成)
図2は本発明の一実施形態に係る自車位置/方位修正装置が搭載された車載用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【0024】
図中、1は地図データその他の案内データが記憶されている記憶媒体である。本実施形態では、このようなデータを記憶する記憶媒体としてDVD(DVD−ROM)を使用しているが、ハードディスク又はその他の記憶媒体を使用してもよい。ここに格納されている地図は、1/12500、1/25000、1/50000、1/100000等の各縮尺レベルに応じて適当な大きさの経度幅及び緯度幅に区切られており、この地図に含まれる道路、建築物、施設その他の各種物件は、経度及び緯度で表現された点(ノード)の座標集合として記憶されている。地図データは、(1)道路リスト、ノードテーブル、交差点構成ノードリスト等からなる道路レイヤ、(2)地図画像上に道路、建築物、公園、河川等を表示するための背景レイヤ、(3)市町村名などの行政区画名、道路名、交差点名などを指示する文字や地図記号等を表示するための文字・記号レイヤなどから構成されている。
【0025】
また、DVD1には、マップマッチングで使用される道路の形状を表現した道路データが記憶されている。この道路データは道路の形状に応じてノード間の距離が異なるシェープノードとシェープノード間のリンクで構成されている。
【0026】
また、2はナビゲーション装置本体10を操作するための操作ボタン等が設けられた操作部である。本実施形態では、操作部2にリモコン送信機及びリモコン受信機が含まれており、ユーザは手元のリモコン送信機でナビゲーション装置本体10を操作することもできる。
【0027】
また、5は複数のGPS衛星から送られてくるGPS信号を受信して車両の現在位置の経度、緯度、PDOP(Position DOP)値及びHDOP(Horizontal DOP)値等のGPSデータを生成して出力するGPS受信機を示す。6は自立航法センサを示す。この自立航法センサ6は、車両回転角度を検出するジャイロ等の角度センサ6aと、一定の走行距離毎にパルスを発生する走行距離センサ6bとにより構成されている。
【0028】
また、7は液晶パネル等の表示装置であり、ナビゲーション装置本体10は、この表示装置7に車両の現在位置の周囲の地図を表示したり、出発地から目的地までの誘導経路や車両マーク及びその他の案内情報を表示する。8は音声によりユーザに案内情報を提供するためのスピーカーである。
【0029】
ナビゲーション装置本体10は以下のものから構成されている。11はDVD1からの地図データの読み取りを制御するDVDコントローラである。12はDVD1から読み出した地図データを一時的に記憶するバッファメモリである。
【0030】
18はマイクロコンピュータにより構成される制御部である。制御部18は、GPS受信機5、自立航法センサ6から入力される情報を基に車両の現在位置を検出したり、DVDコントローラ11を介してDVD1から所定の地図データをバッファメモリ12に読み出したり、バッファメモリ12に読み出された地図データを用いて設定された探索条件で出発地から目的地までの誘導経路を探索するなど、種々の処理を実行する。
【0031】
また、制御部18は、車両の移動に伴ってGPS受信機5及び自立航法センサ6から出力された信号に基づいて車両の現在位置を検出し、その検出結果に応じて、表示装置7に表示された地図画像に車両位置マークを重ね合わせ、車両の移動に伴って車両位置マークを移動させたり、地図画像をスクロール表示する。
【0032】
19はバッファメモリ12に読み出された地図データを用いて地図画像を生成する地図描画部、20は動作状況に応じた各種メニュー画面(操作画面)や車両位置マーク及びカーソル等の各種マークを生成する操作画面・マーク発生部である。
【0033】
21は制御部18で探索した誘導経路を記憶する誘導経路記憶部、22は誘導経路を描画する誘導経路描画部である。誘導経路記憶部21には、制御部18によって探索された誘導経路の全ノードが出発地から目的地まで記憶される。誘導経路描画部22は、地図を表示する際に、誘導経路記憶部21から誘導経路情報を読み出して、誘導経路を他の道路とは異なる色及び線幅で描画する。
【0034】
23は画像合成部であり、地図描画部19で描画された地図画像に、操作画面・マーク発生部20で生成した各種マークや操作画面、誘導経路描画部22で描画した誘導経路などを重ね合わせて表示装置7に表示させる。
【0035】
24は音声出力部であり、制御部18からの信号に基づいて音声信号をスピーカー8に供給する。
【0036】
25は自車位置/方位修正部であり、GPS衛星からの信号を受信できないか又は受信が困難な場合に、自立航法センサ6からの情報を基に算出した自車位置及び方位を修正する。
【0037】
(自車位置/方位修正装置の構成)
図3は自車位置及び自車方位を修正する自車位置/方位修正部(自車位置/方位修正装置)25の詳細構成図を示している。
【0038】
32は屋内判定部であり、例えば、GPS衛星からの信号の受信状態によって、車両が屋内駐車場や地下駐車場等を走行しているか否かを判定する。
【0039】
33は直線検出部であり、車両が走行した走行路のうち、直線走行路を検出し、自立航法センサ6によって直線走行路の方位を検出する。
【0040】
34は位置方位修正部であり、直線検出部33によって検出された直線走行路を走行する車両の位置及び方位を修正する。
【0041】
35はハードディスクで構成される記憶部であり、直線検出部33によって検出された直線走行路や位置方位修正部34によって修正された車両の位置及び方位を記憶する。
【0042】
31はマイクロコンピュータにより構成される制御部であり、GPS受信機5、自立航法センサ6から入力される情報を基に、屋内判定部32に車両が屋内を走行しているか否かを判定させたり、屋内走行していると判定したときに、直線検出部33及び位置方位修正部34を制御して、自車位置及び自車方位を修正させる処理を実行する。
【0043】
本実施形態に係る自車位置/方位修正装置25は、車載用ナビゲーション装置10に搭載され、車両がGPS信号を受信できないか又は受信困難な場所に進入したことを検知した後、自立航法センサ6によって取得した自車位置及び自車方位を正しい自車位置及び自車方位にするための処理を実施する。
【0044】
以下に、図4を参照して、自車位置/方位修正装置25の動作について説明する。ここでは、車両が屋内立体駐車場内に進入した場合を例として説明する。なお、対象とする屋内立体駐車場は、図1と同様に平面形状が矩形状になっており、駐車場内の走行路も平面形状が矩形状になっているものとする。
【0045】
図4は車両が道路41から立体駐車場43に入り、立体駐車場43内を走行しているときの自車位置及び自車方位を示す図である。
【0046】
まず、自車位置/方位修正装置25の屋内判定部32がGPS信号の受信状態から車両が屋内に入ったことを検知すると、制御部31は、自立航法センサ6からの情報を基に自車位置及び自車方位を算出する。その後、制御部31は、直線路検出部33に直線走行路を検出させ、最初に検出された直線走行路を自車位置及び方位の算出基準となる基準直線路に決定する。直線路検出部33では、自車の現在位置を起点に一定時間あるいは一定距離ごとに、現在位置から直前の、所定の距離の走行路が直線か否かを判定することによって直線走行路を決定する。例えば、所定の距離を30mとし、自車が走行した実際の距離(30m)に対する直線距離で表した直線率が所定の値(例えば、96%)以上の場合に直線であると判定する。
【0047】
図4(a)において、破線は、車両が走行した走行路上の走行軌跡を示している。図4(a)において、自車位置45aと自車位置45aから30m手前の位置45bとの間の直線率が96%以上であれば、走行軌跡45に対応する走行路は直線走行路であると判定し、位置45bを直線走行路の開始点とする。ここで、直線率は、走行距離(30m)と、位置45a、45bの座標値から求めた直線距離の比率として算出される。
【0048】
この直線走行路が屋内駐車場43に入って初めの直線走行路であるため、基準直線路とし、自立航法センサ6から検出した基準直線路の方位を基準方位θ1とする。これらの直線走行路の開始点や基準方位等の基準直線路に関する情報を記憶部35に記録する。
【0049】
なお、走行路が直線走行路か否かを判定するために、走行履歴を利用してもよい。すなわち、自車が所定の距離、例えば10m走行するごとに自車の位置座標が記録された走行履歴から自車の直前の30m前の位置座標を抽出する。自車の現在の位置座標と30m前の位置座標から直線距離を求め、その直線距離と走行距離(30m)とから直線率を求めて、走行路が直線か否かを判定するようにしてもよい。
【0050】
基準直線路を検出した後は基準直線路が終了する位置を検出する。
【0051】
図4(b)は、基準直線路を決定した後もその直線走行路を走行している走行軌跡を示している。終了点は、基準直線路と基準直線路から方向を変えた走行路との間の方位の方位差が、所定の値(例えば、30度)以上になったときの方向を変えた位置46である。この位置を基準直線路の終了点46として、記憶部35に保持する。
【0052】
基準直線路の終了点46を設定した後、この終了点46から、次の直線走行路を同様な手順で検出する。検出された直線走行路の方位は、実際の走行路の方位とは異なるため、方位の修正が必要な方位修正対象直線路とする。
【0053】
図4(c)では、基準直線路の終了点46から走行を続けたときの走行軌跡47、48を示している。走行軌跡47に対応する走行路では所定の距離を満たさず直線走行路とは判定されない。自車位置48aと自車位置から30m手前の位置48bとの間の直線率が96%以上であれば、走行軌跡48に対応する走行路は直線走行路であると判定し、位置48bを直線走行路の開始点とする。この直線走行路は方位修正対象直線路とし、開始点48bや方位θ2等の方位修正対象直線路に関する情報を記憶部35に記録する。
【0054】
この方位修正対象直線路は、基準直線路と平行であると仮定しているが、このときの方位θ2は、図4(c)に示すように基準直線路と平行になっていない。従って、方位の修正が必要となる。
【0055】
方位の修正は、位置/方位修正部34において次のようにして行う。
【0056】
方位修正対象直線路と基準直線路との方位差が180度±閾値以下、または、±閾値以下の場合に、方位修正対象直線路が基準直線路と平行になるように方位を修正する。図4(c)では、基準直線路の基準方位θ1と方位修正対象直線路の方位θ2との方位差が180度−閾値以下であると判断し、基準方位θ1との方位差が180度の方位θ2'を求め、方位修正対象直線路の方位をθ2'に修正する。従って、走行軌跡48に対応する方位修正対象直線路は位置48bを開始点とする直線路49に修正される。
【0057】
また、自車位置48aは、方位修正対象直線路の開始点48bを基点として、自車位置を示す座標値をθ2'−θ2だけ回転することにより、49aの位置に修正される。
【0058】
ここで、閾値は、水平面に対して所定の角度で設置されたジャイロの感度補正値と、方位修正対象直線路の傾斜角度を所定の角度に加算し又は所定の角度から減算した角度で設置されたとしたときのジャイロの感度補正値との差を角度に換算した値である。
【0059】
例えば、ジャイロが車両に15度傾いて設置されていたときに、5度の傾斜の走行路を上階へ走行するとした場合の閾値は、次のようにして求める。車両が上階へ走行する場合は、ジャイロの傾きは水平面に対して10度となる。ジャイロの傾きが15度のときに適正な方位を算出するための適正感度補正値は1.0353であり、ジャイロの傾きが10度のときの適正感度補正値は1.0154である。従って、これらの感度補正値の差(0.00199)から感度誤差(+1.99%)を算出し、感度誤差を角度に換算した値(180度あたり約3.5度)を閾値とする。
【0060】
また、例えば、ジャイロが車両に15度傾いて設置されていたときに、5度の傾斜の走行路を下階へ走行するとした場合の閾値は、次のようにして求める。車両が下階へ走行する場合は、ジャイロの傾きは水平面に対して20度となる。ジャイロの傾きが15度のときに適正な方位を算出するための適正感度補正値は1.0353であり、ジャイロの傾きが20度のときの適正感度補正値は1.0642である。従って、これらの感度補正値の差(−0.00288)から感度誤差(−2.88%)を算出し、感度誤差を角度に換算した値(180度あたり約5度)を閾値とする。
【0061】
本実施形態では、対象となる立体駐車場は上から見た平面形状が矩形状をしているものとし、駐車場内の走行路も同様に、平面形状が矩形状をしているものと仮定している。すなわち、基準直線路に対して方位修正対象直線路はほぼ平行又は直角になっているものと仮定している。従って、基準直線路と方位修正対象直線路との方位差は、0度、90度、180度又は270度となる。そのため、基準直線路との方位差が180度±閾値以下の場合、又は±閾値以下の場合には、基準直線路と位置方位修正対象直線路とは平行であるとみなして方位を修正している。
【0062】
方位を修正した後、走行軌跡48に対する直線走行路の終了点を求め、その終了点から次の直線走行路の検出を行い、直線走行路の方位を修正する処理を継続して行う。
【0063】
本実施形態に係る自車位置/方位修正装置25は、基本的な特徴として、車両の位置及び方位を判定する基準となる基準直線路を検出し、この基準直線路の後に検出される直線走行路を走行したときに、基準直線路の方位を基準として走行方位を修正している。かかる処理を行うことで、傾斜を有する道路を旋回走行しているときであっても、ジャイロによって取得した誤差を含む自車方位を修正することが可能となる。これにより、例えば、車両が屋内立体駐車場内を走行した場合であっても、自車位置及び自車方位を正しい位置及び方位に修正することができ、駐車場を出たあとであっても、自車の車両マークを地図画面上に正しく表示することが可能となり、ユーザに混乱を与えることなく、ひいては走行の安全性に寄与することができる。
【0064】
(自車位置及び方位の修正処理)
以下、本実施形態に係る自車位置/方位修正装置25が行う位置及び方位修正処理について、その処理フローの一例を示す図5から図7を参照しながら説明する。なお、図5から図7の処理フローでは、車両が屋内の立体駐車場に進入した場合を対象とし、制御部31は車両が屋内立体駐車場に進入したことを検知したものとする。
【0065】
図5は自車位置/方位修正処理の概要を示すフローチャートである。
【0066】
まず、ステップS11において、基準直線路を決定する。基準直線路は、車両が屋内立体駐車場に進入して最初に検出される直線路であり、屋内立体駐車場を走行する車両の位置及び方位を修正するときの基準となるものである。
【0067】
次に、ステップS12において、方位修正対象直線路があるか否かを検出する。方位修正対象直線路があればステップS13において自車位置及び方位を修正し、なければ終了する。
【0068】
ステップS13において自車位置及び方位を修正した後、さらに方位修正対象直線路を検出する処理を続行する。
【0069】
図6は、図5のステップS11で行う基準直線路を決定する処理の詳細フローチャートである。
【0070】
まず、ステップS21において、カウンタnを1とおく。カウンタは、例えば、単位を時間とし、100msごとにカウントアップするようにしてもよい。
【0071】
次のステップS22では、自車の現在位置を自立航法センサにより検出し、Pnとおく。また、そのときの方位をθnとおく。屋内駐車場内に入っているため、GPS衛星からの信号を受信することができないか又は受信することが困難であるため、自立航法センサ6からの情報だけを使用して自車の位置及び方位を検出する。
【0072】
次のステップS23では、基準直線路の方位を示すθsが設定されているか否かを判定する。θsが設定されていればステップS28に移行し、θsが設定されていなければステップS24に移行する。
【0073】
次のステップS24では、自車の現在位置Pnを起点として、Pnから直前の所定の距離、例えば30m手前の位置を検出し、P-xとする。この位置は、車両の走行履歴が記憶されている記憶部35から抽出する。
【0074】
次のステップS25では、ステップS24で抽出した位置P-xが駐車場内か否かを判定する。駐車場内か否かは、屋内駐車場に進入したか否かを判定する屋内判定部32で判定された位置に含まれるか否かで判定する。さらに、P-xが駐車場内であるとき、自車位置Pnと所定距離手前のP-xとの間が直線かどうかを直線検出部33が判定する。
【0075】
2地点A、B間が直線であるか否かは、例えば次のように判定する。2地点A、B間の直線距離をA−Bとし、道のり(実際に走行した距離)をA〜Bとする。このとき、(A−B)/(A〜B)を直線率と定義し、直線率が所定の値、例えば96%以上のとき、2地点A、B間を直線とみなしている。
【0076】
ここで、直線距離A−Bは走行履歴から位置AおよびBの座標を抽出して求める。また、道のりA〜Bは、距離センサから実際に走行した距離を取得する。
【0077】
ステップS25において、Pn−P-x間が直線であると判定されたときは、ステップS26に移行し、P-xが駐車場内にないか、または、駐車場内であってもPn−P-x間が直線でないと判定されたときは、ステップS27に移行する。
【0078】
次のステップS26では、ステップS25でPn−P-x間が直線であると判定されたため、この走行路を基準直線路と決定し、このときの方位をθsとして記憶部35に記録する。
【0079】
次のステップS27では、カウンタを1カウントアップし、ステップS22に戻り、処理を続行する。
【0080】
ステップS25においてPn−P-x間が直線でないと判定されたときもステップS27に移行してカウンタを1カウントアップし、ステップS22に戻り、処理を続行する。
【0081】
ステップS23でθsがあると判定された場合、すなわち、基準直線路が決定された後も自車が走行しているときは、ステップS28に移行する。
【0082】
ステップS28では、自車の方位と基準直線路の方位とを比較する。この比較によって、自車が基準直線路を継続して走行しているか、基準直線路をはずれて別の走行路を走行するかを判定している。自車の方位と基準直線路の方位との差が、所定の角度、例えば30度を超えていなければ、基準直線路を走行していると判定し、ステップS27に移行する。一方、自車の方位と基準直線路の方位との差が、所定の角度以上であると判定されたときは、ステップS29に移行する。
【0083】
次のステップS29では、Pnを基準直線路の終了点に設定し、基準直線路の決定処理は終了する。
【0084】
基準直線路が決定された後は、直線走行路を検出して方位修正対象直線路とし、基準直線路を基に位置及び方位を修正する。図7のフローチャートを参照して、方位修正対象直線路の検出及び位置方位修正処理について説明する。
【0085】
まず、ステップS31において、検出された基準直線路の終了点の位置を方位修正対象直線路の検出の開始位置(P0)とおく。
【0086】
次のステップS32では、カウンタnを1とおく。
【0087】
次のステップS33では、自車の現在位置を検出し、Pnとする。また、方位をθnとする。
【0088】
次のステップS34では、方位修正対象直線路の修正後の方位(θa)が記憶部に格納されているか否かを判定する。θaがあればステップS39に移行し、θaがなければステップS35に移行する。
【0089】
次のステップS35では、現在位置Pnを起点として、直前の所定距離の位置を検出しP-xとする。
【0090】
次のステップS36では、P-xがP0よりもPn側であり、Pn−P-x間が直線であるか否かを判定する。Pn−P-x間が直線であると判定されたときは、ステップS37に移行し、P-xがP0よりもPn側にないか、P0側にあっても、Pn−P-x間が直線でないと判定された場合は、ステップS38に移行する。
【0091】
次のステップS37では、自車が走行した走行路の方位θnを基準直線路と平行又は直角になるように調整してθaとする。
【0092】
自車方位及び位置の修正は以下のようにして行う。
【0093】
基準直線路の基準方位θsと方位修正対象直線路の方位θnとの方位差が180度±閾値以下のときは、基準直線路と方位修正対象直線路とは、走行方向が逆方向で平行であるとみなす。方位修正対象直線路の方位はθsとの方位差が180度であるとしてこの方位をθaとする。
【0094】
基準直線路の基準方位θsと方位修正対象直線路の方位θnとの方位差が±閾値以下のときは、基準直線路と方位修正対象直線路とは、走行方向が同じで平行であるとみなす。方位修正対象直線路の方位はθsと方位差が0度であるとしてこの方位をθaとする。
【0095】
方位修正対象直線路が検出されたときの自車位置Pnは正しい自車方位θaを用いて修正する。すなわち、方位修正対象直線路の開始点を基点として、自車位置Pnを示す座標値をθa−θnだけ回転させて正しい座標値に修正する。そして、方位修正対象直線路の自車方位及び自車位置を回転後の方位に修正して記憶部35に記録する。
【0096】
なお、閾値は、水平面に対して所定の角度で設置されたジャイロの感度補正値と、方位修正対象直線路の傾斜角度を所定の角度に加算し又は所定の角度から減算した角度で設置されたとしたときのジャイロの感度補正値との差を角度に換算した値である。
【0097】
また、基準方位θsと方位修正対象直線路の方位θnとの方位差が90度±閾値以下の場合、及び、基準方位θsと方位修正対象直線路の方位θnとの方位差が270度±閾値以下の場合も、上記と同様にして、基準直線路と方位修正対象直線路とが直角になるように方位を修正することも可能である。
【0098】
以上説明したように、本実施形態に係る自車位置/方位修正装置では、車両が屋内に進入した後、自車の位置及び方位を修正する基準となる基準直線路を特定している。自車が屋内を走行し、基準直線路決定後に検出される直線走行路を走行したとき、基準直線路の方位を基に位置及び方位を修正する。これにより、屋内立体駐車場内を車両が上り走行又は下り走行をしても、正しい自車位置及び方位を算出することができ、屋外にでた後も地図表示上に車両位置マークを適切に表示することができる。よって、表示と実際の位置が異なることによりユーザに混乱を与えることなく、安全運転に支障を来たすことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】屋内立体駐車場におけるジャイロによる走行方位取得の問題点を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る自車位置/方位修正装置が搭載された車載用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る自車位置/方位修正装置の構成を示すブロック図である。
【図4】立体駐車場における自車位置及び自車方位並びに自車方位の修正を説明する図である。
【図5】図3の自車位置/方位修正装置が行う修正処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】図3の自車位置/方位修正装置が行う基準直線路決定処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】図3の自車位置/方位修正装置が行う方位修正対象直線路検出処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0100】
1… DVD、
2…操作部、
5…GPS受信機、
6…自立航法センサ、
7…表示装置、
8…スピーカー、
10…ナビゲーション装置本体、
18…制御部、
21…誘導経路記憶部、
25…自車位置/方位修正装置、
31…制御部(自車位置/方位修正装置)、
33…直線路検出部、
34…位置/方位修正部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶手段と、
自車位置及び方位を検出する自車位置検出手段と、
直線走行路を検出する直線路検出手段と、
前記自車位置及び方位を修正する位置方位修正手段と、
前記記憶手段、自車位置検出手段、直線路検出手段及び位置方位修正手段に動作可能に接続された制御手段とを有し、
前記制御手段は、自車が屋内駐車場に進入したと判定したときに、前記直線路検出手段によって最初に直線走行路であると判定された走行路を基準直線路として前記記憶手段に格納し、さらに前記直線路検出手段によって検出された直線走行路を走行する自車の位置及び方位を前記基準直線路を基に前記位置方位修正手段に修正させることを特徴とする自車位置/方位修正装置。
【請求項2】
前記直線路検出手段は、走行路上の自車位置と自車位置から所定の走行距離だけ直前の位置との間の走行距離に対する直線距離が所定の値以上のとき、該走行路を前記直前の位置を開始点とする直線走行路と判定することを特徴とする請求項1に記載の自車位置/方位修正装置。
【請求項3】
前記直線路検出手段は、自車の走行方位と前記直線走行路の方位との方位差が所定の値以上となったと判定したとき、前記直線走行路の方位から前記走行方位に変化した位置を前記直線走行路の終了点と設定することを特徴とする請求項1に記載の自車位置/方位修正装置。
【請求項4】
前記直線路検出手段は、前記終了点を起点として直線走行路の検出を行うことを特徴とする請求項3に記載の自車位置/方位修正装置。
【請求項5】
前記位置方位修正手段は、前記基準直線路の方位θ1と直線走行路の方位θ2との方位差が180度±閾値以下であるとき、前記方位θ2と方位θ1との方位差を180度に修正することを特徴とする請求項2に記載の自車位置/方位修正装置。
【請求項6】
前記位置方位修正手段は、前記基準直線路の方位θ1と直線走行路の方位θ2との方位差が、±閾値以下であるとき、前記方位θ2と方位θ1との方位差を0度に修正することを特徴とする請求項2に記載の自車位置/方位修正装置。
【請求項7】
前記位置方位修正手段は、前記自車位置を示す座標値を、前記開始点を基点として(θ1−θ2)度回転させた座標値にすることを特徴とする請求項5又は6に記載の自車位置/方位修正装置。
【請求項8】
前記閾値は、水平面に対して所定の角度で設置された前記自車位置検出手段の感度補正値と、前記直線走行路の傾斜角度を前記所定の角度に加算し又は前記所定の角度から減算した角度で設置されたとしたときの前記自車位置検出手段の感度補正値との差を角度に換算した値であることを特徴とする請求項5又は6に記載の自車位置/方位修正装置。
【請求項9】
自車が屋内駐車場に進入したと判定した後、直線路検出手段が直線走行路を検出して基準直線路と設定して記憶手段に格納するステップと、
前記基準直線路を設定した後、前記直線路検出手段が直線走行路を検出するステップと、
自車位置検出手段によって検出される前記直線走行路を走行する自車の位置及び方位を、前記基準直線路を基に位置方位修正手段が修正するステップと
を有することを特徴とする自車位置/方位修正方法。
【請求項10】
前記直線路検出手段は、走行路上の自車位置と自車位置から所定の走行距離だけ直前の位置との間の走行距離に対する直線距離が所定の値以上のとき、該走行路を前記直前の位置を開始点とする直線走行路と判定することを特徴とする請求項9に記載の自車位置/方位修正方法。
【請求項11】
前記直線路検出手段は、自車の走行方位と前記直線走行路の方位との方位差が所定の値以上となったと判定したとき、前記直線走行路の方位から前記走行方位に変化した位置を前記直線走行路の終了点と設定することを特徴とする請求項9に記載の自車位置/方位修正方法。
【請求項12】
前記直線路検出手段は、前記終了点を起点として直線走行路の検出を行うことを特徴とする請求項11に記載の自車位置/方位修正方法。
【請求項13】
前記位置方位修正手段は、前記基準直線路の方位θ1と直線走行路の方位θ2との方位差が180度±閾値以下であるとき、前記方位θ2と方位θ1との方位差を180度に修正することを特徴とする請求項9に記載の自車位置/方位修正方法。
【請求項14】
前記位置方位修正手段は、前記基準直線路の方位θ1と直線走行路の方位θ2との方位差が、±閾値以下であるとき、前記方位θ2と方位θ1との方位差を0度に修正することを特徴とする請求項9に記載の自車位置/方位修正方法。
【請求項15】
前記位置方位修正手段は、前記自車位置を示す座標値を、前記開始点を基点として(θ1−θ2)度回転させた座標値にすることを特徴とする請求項13又は14に記載の自車位置/方位修正方法。
【請求項16】
前記閾値は、水平面に対して所定の角度で設置された前記自車位置検出手段の感度補正値と、前記直線路の傾斜角度を前記所定の角度に加算し又は前記所定の角度から減算した角度で設置されたとしたときの前記自車位置検出手段の感度補正値との差を角度に換算した値であることを特徴とする請求項13又は14に記載の自車位置/方位修正方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−285768(P2007−285768A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−111120(P2006−111120)
【出願日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】