説明

虹彩コード生成方法、個人認証方法、虹彩コード登録装置、個人認証装置、および個人認証プログラム

同一の眼を撮影した複数の画像を入力し(S11)、虹彩領域を切り出して虹彩画像を得る(S12)。そして複数の虹彩画像について、座標系を直交座標系から極座標系に変換し(S13)、回転補償を行った(S14)後、極座標系座標毎に画素値に重みを付けて加算しつつ、蓄積し、単一の虹彩画像を得る(S15)。得られた単一の虹彩画像から、虹彩コードを生成する(S16,S17)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、生体情報の1つである虹彩の情報を用いて、個人認証を行う技術に関する。
【背景技術】
個人認証を行う方式として、虹彩、指紋、顔等の生体(バイオメトリクス)情報を用いるものが種々提案されている。その中で近年、虹彩画像を用いた個人認証技術が、重要施設への入退室管理、銀行等のATM(Automated Teller Machine)、PCログイン用途などに利用され始めている。
虹彩画像を用いる個人認証方式としては、例えば特許文献1に示されたものがある。特許文献1では、次のようなステップで虹彩コードを生成する。
1)虹彩画像を取得
2)取得した画像から、瞳孔外縁(瞳孔虹彩間の境界)と虹彩外縁(虹彩と強膜(白目)の境界)を検出し、虹彩領域を抽出
3)虹彩領域の画像を、極座標画像に変換
4)極座標画像に対して、マルチスケールの2−d Gabor変換を適用
5)Gabor変換後データの実部と虚部をそれぞれ2値化して虹彩コードを生成
そして登録時には、被登録者について、上の1)〜5)のステップによって虹彩コードを生成し、これを登録データベースに登録する。また認証時には、被認証者について、上の1)〜5)のステップによって虹彩コードを生成し、登録データベース中の虹彩コードとの比較を行い、虹彩コード間の差異の大きさに基づいて、登録者と同一であるか否かを判断する。
【特許文献1】 特表平8−504979号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
近年、携帯電話やPDA等のモバイル端末が急速に普及している。今後は、これらのモバイル端末を用いた認証(モバイル認証)の普及が予想される。
モバイル端末の場合、コストおよびサイズの制約から、搭載されるカメラは比較的低性能(低解像度)のものとなる。カメラの解像度性能が低い場合、上述した従来の方式では、虹彩認証に必要となる解像度が十分に得られない可能性がある。特に、虹彩領域における内周部分において、解像度が不足する傾向が顕著に現れる。一方、画像に含まれるノイズはランダムであるため、その周波数成分は低域から高域までを含んでいる。解像度が不足した状態では、高域においてノイズ成分が画像信号(虹彩パタン)よりも大きくなり得る。その場合、生成される虹彩コードが実際とは異なるものになってしまう。
この結果、たとえ同一人であっても、登録時と認証時の虹彩コードの差異が大きくなってしまい、この差異が所定のしきい値を超えた場合は、本人が本人として認証されない、いわゆる本人拒否(FR:False Rejection)が生じる。すなわち、カメラの性能に起因して、本人拒否の割合が増加するという問題がある。
前記の問題に鑑み、本発明は、虹彩画像を用いた個人認証において、眼の画像を撮影したカメラの解像度がたとえ低くても、これに起因した本人拒否の発生を、抑制することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、本発明では、同一の眼を撮影した複数の虹彩画像について、座標系を直交座標系から極座標系に変換し、回転補償を行った後、極座標系座標毎に画素値に重みを付けて加算しつつ、蓄積し、単一の虹彩画像を得る。あるいは、座標変換後、帯域制限を行い、回転補償を行った後、極座標系座標毎にデータ値に重みを付けて加算しつつ、蓄積し、単一の画像を得る。このとき、極座標系座標に対応する元の直交座標系座標値とその近傍画素の座標値との距離が、大きいほど、重みを小さく設定する。あるいは、元の直交座標系座標値が整数に近いほど、重みを大きく設定する一方、整数から遠いほど、重みを小さく設定する。そして、得られた単一の虹彩画像または画像から、虹彩コードを生成する。
この発明によると、複数の虹彩画像または帯域制限した画像の重み付け加算において、極座標系座標に対応する元の直交座標系座標値とその近傍画素の座標値との距離が大きいとき、あるいは、元の直交座標系座標値が整数から遠いとき、すなわち補間によって求められておりデータの信頼性が低い場合には、小さな重みが付される。一方、元の直交座標系座標値とその近傍画素の座標値との距離が小さいとき、あるいは、元の直交座標系座標値が整数に近いとき、すなわちデータの信頼性が高い場合には、大きな重みが付される。このため、元の個々の虹彩画像よりも解像度が高く、実際の虹彩の輝度分布に近い単一の虹彩画像または帯域制限した画像が得られるので、解像度の低いカメラで撮影した画像であっても、解像度を大きく改善することができる。このため、解像度が高いカメラと同様に、安定した虹彩コードを生成できるので、虹彩認証において、カメラの解像度が低いことに起因する,本人拒否の発生を低減することができる。
【発明の効果】
本発明によると、元の個々の虹彩画像よりも解像度が高く、実際の虹彩の輝度分布に近い単一の虹彩画像または帯域制限した画像が得られるので、解像度の低いカメラで撮影した画像であっても、解像度を大きく改善することができる。このため、解像度が高いカメラと同様に、安定した虹彩コードを生成できるので、虹彩認証において、カメラの解像度が低いことに起因する,本人拒否の発生を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の第1の実施形態に係る虹彩認証方法を示すフローチャートである。
図2は本発明に係る虹彩認証装置の一例としての認証機能付携帯電話の外観図である。
図3は図2の携帯電話の内部構成を模式的に示す図である。
図4は瞳孔外縁および虹彩外縁を示す図である。
図5は虹彩画像を直交座標系で表現した図である。
図6は虹彩画像を極座標系で表現した図である。
図7は虹彩をリング状に8分割した解析帯域を示す図である。
図8は虹彩画像の回転補償を示す図である。
図9は実際の輝度信号と極座標系座標における輝度値との関係を示すグラフである。
図10は図9において、サンプリングの位相をずらした場合を示すグラフである。
図11は図9および図10に示すデータ点を座標を合わせて表示したグラフである。
図12は重み係数を示す図である。
図13は図11のデータについて、図12の重み係数を用いて重み付け加算を行った結果を示すグラフである。
図14は画像の個数と、元の画像への復元率との関係を示すグラフである。
図15は虹彩コードの作成を示す図である。
図16は本発明の第2の実施形態に係る虹彩認証方法を示すフローチャートである。
図17はGabor変換データの回転補償を示す図である。
図18は本発明の各実施形態に係る虹彩コード登録装置および虹彩認証装置の構成を概念的に示す図である。
図19は本発明の各実施形態に係る虹彩認証方法の変形例を示すフローチャートである。
図20は本発明の各実施形態が実施される虹彩認証システムの一例を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
本発明の第1態様によれば、虹彩コード生成方法として、同一の眼を撮影した複数の虹彩画像を得るステップと、前記複数の虹彩画像について、座標系を直交座標系から極座標系に変換するステップと、座標変換後の各虹彩画像について、回転補償を行うステップと、回転補償後の各虹彩画像を、極座標系座標毎に、画素値に重みを付けて加算しつつ、蓄積し、単一の虹彩画像を得るステップと、前記単一の虹彩画像から、虹彩コードを生成するステップとを備え、前記蓄積ステップの重み付け加算において、当該極座標系座標に対応する元の直交座標系座標値とその近傍画素の座標値との距離が、大きいほど、重みを小さく設定するものを提供する。
本発明の第2態様によれば、虹彩コード生成方法として、同一の眼を撮影した複数の虹彩画像を得るステップと、前記複数の虹彩画像について、座標系を、直交座標系から極座標系に変換するステップと、座標変換後の各虹彩画像に対し、帯域制限を行うステップと、帯域制限後の画像について、回転補償を行うステップと、回転補償後の各画像を、極座標系座標毎に、データ値に重みを付けて加算しつつ、蓄積し、単一の画像を得るステップと、前記単一の画像から、虹彩コードを生成するステップとを備え、前記蓄積ステップの重み付け加算において、当該極座標系座標に対応する元の直交座標系座標値が、整数に近いデータ値について、重みを大きく設定する一方、整数から遠いデータ値について、重みを小さく設定するものを提供する。
本発明の第3態様によれば、虹彩コード生成方法として、同一の眼を撮影した複数の虹彩画像を得るステップと、前記複数の虹彩画像について、座標系を、直交座標系から極座標系に変換するステップと、座標変換後の各虹彩画像に対し、帯域制限を行うステップと、帯域制限後の画像について、回転補償を行うステップと、回転補償後の各画像を、極座標系座標毎に、データ値に重みを付けて加算しつつ、蓄積し、単一の画像を得るステップと、前記単一の画像から、虹彩コードを生成するステップとを備え、前記蓄積ステップの重み付け加算において、当該極座標系座標に対応する元の直交座標系座標値とその近傍画素の座標値との距離が、大きいほど、重みを小さく設定するものを提供する。
本発明の第4態様によれば、前記帯域制限をGabor変換によって行う第2または第3態様の虹彩コード生成方法を提供する。
本発明の第5態様によれば、個人認証方法として、被認証者について撮影した1枚の虹彩画像から虹彩コードを生成して認証を行う第1のステップと、前記第1のステップにおいて認証が棄却されたとき、前記被認証者について撮影した複数の虹彩画像から、第1〜4態様のうちいずれかの虹彩コード生成方法によって虹彩コードを生成し、認証を行う第2のステップとを備えたものを提供する。
本発明の第6態様によれば、虹彩画像を用いた個人認証方法として、登録時において、虹彩画像から虹彩コードを生成し、生成された虹彩コードをデータベースに登録し、認証時において、虹彩画像から虹彩コードを生成し、生成された虹彩コードを前記データベースに登録された虹彩コードと比較して認証を行うものであり、登録時および認証時の少なくともいずれか一方において、虹彩コードの生成を、第1〜4態様のうちいずれの虹彩コード生成方法によって、行うものを提供する。
本発明の第7態様によれば、虹彩コード登録装置として、第1〜4態様のうちいずれかの虹彩コード生成方法によって、虹彩コードを生成するコード生成部と、前記コード生成部によって生成された虹彩コードをデータベースに登録する登録部とを備えたものを提供する。
本発明の第8態様によれば、個人認証装置として、第1〜4態様のうちいずれかの虹彩コード生成方法によって、虹彩コードを生成するコード生成部と、前記コード生成部によって生成された虹彩コードを登録されている虹彩コードと比較して、認証を行う認証部とを備えたものを提供する。
本発明の第9態様によれば、個人認証プログラムとして、第1〜4態様のうちいずれかの虹彩コード生成方法によって虹彩コードを生成するコード生成ステップと、前記虹彩コードをデータベースに登録されている虹彩コードと比較して、認証を行う認証ステップとをコンピュータに実行させるものを提供する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る虹彩認識を用いた個人認証方法を示すフローチャートである。本実施形態では、被認証者は、図2のような認証機能付携帯電話を用いて、虹彩認証を行う。
図2の認証機能付携帯電話10は、通常の携帯電話に、虹彩画像撮影用のカメラ11が付加されている。カメラ11以外には、モニタ13、操作ボタン14、スピーカ15、マイク16およびアンテナ17等を備えている。モニタ13には、撮影中の虹彩画像や認証結果が表示される。
図3は図2の認証機能付携帯電話の内部構成を示す図である。図3において、認証手段21では、カメラ制御部22およびモニタ制御部24が主制御部27に接続されている。カメラ制御部22はカメラ11を制御して虹彩画像の撮影を行い、撮影された虹彩画像は画像メモリ25に蓄積される。認証処理部26は画像メモリ25に蓄積された虹彩画像を用いて認証処理を行う。モニタ制御部24はモニタ13の表示画面を制御する。
以下、図1のフローに従って、本実施形態に係る個人認証方法における処理について、説明する。ステップS11〜S17によって、虹彩コード生成方法が構成されている。
まず、被認証者は、図2の認証機能付携帯電話10を持ち、自分の眼を含む複数(N枚)の画像を撮影する(S11)。撮影の際には、被認証者は、眼から所定距離の位置(カメラ11が単焦点の場合には例えば20cm程度前)に認証機能付携帯電話10を持ち、カメラ11が捉えている画像がモニタ13に表示される様子を確認しながら、虹彩全域が視野内に含まれ、ピントが合うように位置合わせを行った後、操作ボタン14のうちの1つに割り当てられている撮影ボタンを押下する。この動作をN回繰り返す。また、撮影開始ボタンを1度押下し、動画撮影を行いながら連続的にN枚のフレーム画像を取得してもよい。
以下の処理S12〜S18は、認証処理部26によって実行される。ここでは、上述の特許文献1に開示された手法を基にして、次のような処理を行う。
まず、ステップS11で撮影したN枚の画像から、虹彩領域をそれぞれ切り出す(S12)。ここでの処理は、特許文献1と同様である。これにより、同一の眼を撮影した複数の虹彩画像が得られる。図4は虹彩外縁および瞳孔外縁の位置を表す図、図5は虹彩外縁と瞳孔外縁に囲まれる領域を虹彩領域として切り出し、xy座標系で表現した図である。この時点で、虹彩領域の平行移動の影響は吸収される。
次に、切り出した各虹彩画像について、極座標変換、すなわち直交座標系から極座標系への変換を行う(S13)。ここでの処理も、特許文献1と同様である。図6は虹彩領域を、瞳孔中心を中心としてrθ極座標系で表現した図である。r方向の値を瞳孔外縁で0、虹彩外縁で1に設定することにより、瞳孔の開き具合の差、および拡大縮小の影響を吸収することができる。これにより、平行移動、拡大縮小、瞳孔の開き具合の差異の影響が除去された複数の虹彩画像が生成される。
またこのとき、解析領域を決定する。ここでも特許文献1と同様に、図7に示すように、虹彩領域をリング状に8分割する。
次に、座標変換後の各虹彩画像について、回転補償を行う(S14)。極座標変換後の虹彩画像同士の間では、顔の傾きや眼球自身の回転による角度方向のずれが存在している可能性があるため、このずれを回転補償によって補償する。ここでは図8に示すように、N個の虹彩画像のうちいずれか1つ(例えば、最初の虹彩画像)を基準として、各虹彩画像についてマッチングを行い、基準となる虹彩画像との輝度残差(残差平方和または残差絶対値和)が最小となるように、角度方向のずらし量を決定し、回転補償を行う。なお、図8では説明の簡略化のため、虹彩領域の8リングのうちの1リングについて表現している。
次に、回転補償後の各虹彩画像を、極座標系における座標毎に、画素値に重みを付けて加算しつつ、蓄積し、単一の虹彩画像を得る(S15)。回転補償後の複数の虹彩画像は、固視微動(1点を凝視してもわずかに眼球が動く現象)等の眼球運動に伴う虹彩位置および瞳孔位置の変化、瞳孔径の変化、顔とカメラの相対的な位置の時間変化、および眼球の回旋運動(視線周りの不随意運動)のために、虹彩パタンに対する撮像位置(画素のサンプリング位置)がそれぞれ異なる。このため、ある座標に着目すると、各虹彩画像の画素値の信頼性がそれぞれ異なっている。したがって、複数の虹彩画像を、座標毎に重み付け加算して蓄積することによって、空間解像度を、個々の虹彩画像よりも改善することができる。
なお、すでに、画素ずらし法等のサンプル位置が異なる信号の合成によって、個々の信号以上の解像度が得られることが知られている。しかしながら、人の瞳孔は明るさ等の周囲の環境や、感情等の変化により収縮するため、複数の画像を単純に加算し合成するだけでは、虹彩パタンの解像度を改善できない。これに対して、本実施形態では、座標毎に、画素値の重み付け加算を行うことによって、虹彩パタンの解像度を、個々の虹彩画像よりも改善することができる。
以下、画像蓄積ステップST5の動作の詳細について説明する。
極座標変換において、極座標(r,θ)に対応する画素位置(x,y)は、一般には整数にはならない。対応画素位置(x,y)と、その最近傍画素(座標値は整数)との差は、
Δx=[x]+1−x or x−[x]
Δy=[y]+1−y or y−[y] …(1)
ここで、[]はガウスの記号
となり、差Δx,Δyはそれぞれ0から±0.5の範囲の値をとる。この差Δx,Δyに応じた重み付け加算を行うことによって、虹彩画像の解像度を改善することができる。
図9は実際の輝度信号と、極座標系座標における輝度値との関係を示すグラフである。図9において、実線は虹彩画像の円周方向における輝度分布の一例であり、各データ点(□で図示)はサンプリングによって得られた,極座標系の各座標における輝度値を示す。横軸は角度θ、縦軸は輝度Iである。ここでのサンプリングは、直交座標(x,y)から極座標(r,θ)への変換までを含み、このため、単なるサンプリングではなく、補間を加えたアップサンプリングがなされている。
図9では、簡単のために、グラフ左側に低域信号があり、グラフ右側に高域信号がある場合について示している。ここで、低域信号とは波長がサンプル間隔よりも十分長い(倍以上長い)信号を指し、高域信号とは波長がサンプル間隔程度以下の信号を指している。
虹彩の撮像サイズが小さい場合、虹彩領域の内周側で解像度が不足すると、図9に示すように、虹彩パタンの円周方向の周波数(認証に用いる周波数)が、(x,y)直交座標におけるサンプリングのナイキスト周波数以上になることがあり得る。ここでは簡単のために、ナイキスト周波数の倍の周波数をもつ波形について考える。
図9において、実線のデータ点(例えばA,C)は、元の直交座標値(x,y)が整数(すなわち画素位置)に近いものであり、波線のデータ点(例えばB)は元の直交座標値(x,y)が整数から遠く、整数の中間付近にあるものである。データ点Bの輝度値は、データ点A,Cの輝度値を補間することによって得られており、したがって、実際の輝度値と大きくずれている。
図10は図9に示す輝度信号を、位相をずらしてサンプリングした場合を示す。図10において、各データ点(△で図示)はサンプリングして得られた極座標系の各座標における輝度値を示しており、実線のデータ点(例えばD,F)は元の直交座標値(x,y)が整数(すなわち画素位置)に近いものであり、波線のデータ点(例えばE)は元の直交座標値(x,y)が整数から遠く、整数の中間付近にあるものである。データ点Eの輝度値は、データ点D,Fの輝度値を補間することによって得られており、したがって、実際の輝度値と大きくずれている。
いま、複数の虹彩画像のうち、第1の虹彩画像から図9に示すデータ点が得られ、第2の虹彩画像から図10に示すデータ点が得られたものとする。図11は図9および図10に示すデータ点を、座標を合わせて重ねて表示したグラフである。図11において、例えば、座標(角度)θ1において、第1の虹彩画像のデータBおよび第2の虹彩画像のデータDが得られており、座標θ2において、第1の虹彩画像のデータCおよび第2の虹彩画像のデータEが得られている。
ここで、図12に示すような重み係数を導入する。図12において、横軸は、上述の式(1)に示すΔx,Δy、すなわち、極座標(r,θ)に対応する画素位置(x,y)とその最近傍画素(座標値は整数)との座標値の差であり、縦軸は、重み係数wである。図12では、差Δx,Δyが0に近い場合すなわち、極座標系座標に対応する直交座標系座標値が整数に近い場合には、重み係数wは大きく設定される一方、差Δx,Δyが0.5または−0.5に近い場合すなわち、極座標系座標に対応する直交座標系座標値が整数から遠い場合には、重み係数wは小さく設定されている。なお、αは重みの最小値である。重み付け加算の計算安定化のため(0による除算を防ぐため)に、最小値αは0でないことが望ましい。図12では、簡単のために横軸を単一の座標値差としているが、実際には、x座標値の差Δxとy座標値の差Δyの両方について重みを計算し、その積(または和)を最終的な重み係数wとするのが好ましい。すなわち、当該極座標系座標に対応する元の直交座標系座標値と、その近傍画素の座標値との距離が、大きいほど、重みを小さく設定するのが好ましい。N枚の虹彩画像についての重み付け加算は、次式によって行う。

図11に示すデータについて、図12に示す重み係数を用いて重み付け加算を行うと、図13のようなデータ(画像)が得られる。すなわち、座標θ1については、第1の虹彩画像のデータBには重み係数wとしてαが付され、第2の虹彩画像のデータDには重み係数wとして1が付されるので、この結果、第2の虹彩画像のデータDとほぼ同一のデータが得られる。同様に、座標θ2については、第1の虹彩画像のデータCとほぼ同一のデータが得られる。したがって、図13に示すように、実線の□印と△印を結ぶ信号波形が得られることになり、個々の画像よりも高い周波数成分を含む虹彩パタンが再現できる。
なお、上述の説明では、サンプル位相がπだけずれた状態で、波形の最大ピークと最小ピークが合成された例を用いているが、実際には、虹彩パタンの波形とサンプル位置との位相はランダムに変化するため、2枚の画像(2つの波形)からだけでは、元の虹彩パタンの高域波形を完全に復元することは必ずしもできない。
図14は入力画像の枚数と復元される波形のゲイン(入力波形の振幅に対する復元波形の割合)との関係を示すグラフである。図14のデータは、虹彩パタンの波形とサンプル位置との位相がランダムであるという条件において、画素間隔の波長の信号を、アップサンプリング後の重み付け加算によって復元した場合のものである。ゲインが「1」に近づくほど、高域信号の復元がなされていることになる。
例えば図14から、図12における重み係数wの最小値αを0.01にしたとき、5枚の入力画像から高域波形の50%程度が復元でき、10枚の入力画像から高域波形の75%程度が復元できることが分かる。また、入力画像が10枚以上になると、その枚数を増やしていったとき、解像度の改善度合は緩やかであることが分かる。
なお、実際のカメラシステムでは、ナイキスト周波数付近での折り返しの発生を防ぐために、ナイキスト周波数付近のゲインをローパスフィルタ(LPF)によって抑えている。ところが、ここで述べたような画像蓄積によって、虹彩画像の解像度を改善する場合には、ナイキスト周波数付近のゲイン抑制を行わないで、折り返し成分が映像信号中に含まれるようにする必要がある。このためには、折り返し防止のためのLPF特性(カットオフ周波数)を高域側に移動させればよい。また、カメラのCCDの開口率を50%程度にすることが望ましい。その理由は、開口率100%の状態では、サンプリング周波数と等しい周波数の波形がCCD1画素の幅で積分されることになり、この結果、出力ゲインが0になるため、解像度の改善にとって好ましくないからである。
画像蓄積が終わると、得られた単一の虹彩画像から、Gabor変換によって特徴抽出を行い(S16)、認証用の特徴量である虹彩データとしての虹彩コード(例えば2048ビット)を生成する(S17)。図15は虹彩コード作成を示す図であり、ステップS15で得られた虹彩画像の各解析領域における輝度信号(a)に、Gabor変換を適用(b)して、二値化を行う(c)様子を示している。実際は2次元信号であるが、ここでは説明の簡略化のために1次元で示した。(a)は図7に示す8リングのうちの1リングにおける角度方向輝度信号である。実際はマルチスケールのGabor変換を適用し、単一のスケールのGabor変換出力にも実部、虚部が存在するが、(b)(c)はある1つのスケールのGabor変換出力の実部を適用した結果である。二値化後の虹彩コード(c)における各ビットの位置は、虹彩画像上のある位置に対応付けることができる。
そして、生成した虹彩コードを予め登録されている虹彩コードと比較し、照合スコア(ハミング距離:HD値)を用いて認証を行う(S18)。ハミング距離が所定の閾値TH1以下であるときは、本人として受け入れ、そうでないときは、他人として拒否する。そして最終的な認証結果が、図2の認証機能付携帯電話10におけるモニタ13に表示される。
以上のように本実施形態によると、複数の虹彩画像を極座標変換、回転補償後に、重みを付けて加算しつつ、蓄積することによって、解像度を改善することができる。このため、解像度が低いカメラを用いた場合であっても、解像度が高いカメラと同様に、安定した虹彩コードを生成できる。したがって、虹彩認証において本人拒否(FR)の発生を低減することができる。
(第2の実施形態)
図16は本発明の第2の実施形態に係る虹彩認識を用いた個人認証方法を示すフローチャートである。本実施形態では、極座標変換がなされた複数の虹彩画像(S21〜S23)について、まず帯域制限のためにGabor変換を行い(S24)、その変換後のデータすなわち帯域制限後の画像について回転補償し(S25)、重み付け加算して蓄積し(S26)、虹彩コードを生成する(S27)。図16において、ステップS21〜S23、S27,S28では、図1のステップS11〜S13,S17,S18とそれぞれ同様の処理を行う。ステップS21〜S27によって、虹彩コード生成方法が構成されている。
ステップS25では、ステップS24で得られた複数(N個)の画像としてのGabor変換データについて、図17に示すように回転補償を行う。すなわち、N個のGabor変換データのうちいずれか1つ(例えば、最初のGabor変換データ)を基準として、各Gabor変換データについて、基準となるGabor変換データとの残差(残差平方和または残差絶対値和)が最小となるように、角度方向のずらし量を決定し、回転補償を行う。なお図17では説明の簡略化のため、虹彩領域の8リングのうちの1リングを、あるスケールでGabor変換したときの実部について表現している。
ステップS26では、ステップS25で回転補償がなされた複数のGabor変換データを、極座標系における座標毎に、データ値に重みを付けて加算しつつ、蓄積し、単一の画像としてのGabor変換データを得る。ここでの重み付け加算は、第1の実施形態と同様であり、極座標系座標に対応する元の直交座標値が整数に近いGabor変換データのデータ値については、重みを大きく設定する一方、元の直交座標値が整数から遠いGabor変換データのデータ値については、重みを小さく設定する。あるいは、元の直交座標系座標値と、その近傍画素の座標値との距離が、大きいほど、重みを小さく設定する。このような処理によって、第1の実施形態と同様に、虹彩パタンの解像度が大きく改善される。
そして、ステップS26で得られた単一のGabor変換データから、虹彩コードを生成し(S27)、生成された虹彩コードを用いて認証を行う(S28)。
以上のように本実施形態によると、複数の虹彩画像についてのGabor変換データを回転補償後に、重みを付けて加算しつつ、蓄積することによって、解像度を改善することができる。このため、解像度が低いカメラを用いた場合であっても、解像度が高いカメラと同様に、安定した虹彩コードを生成できる。したがって、虹彩認証において本人拒否(FR)の発生を低減することができる。
なお、上述の第1および第2の実施形態に係る方法は、認証時、すなわち被認証者について虹彩コードを生成するときだけでなく、虹彩コードの登録時にも適用することができる。すなわち、被登録者に対して、上述の処理S11〜S17、または処理S21〜S27と同様の処理を実行し、生成した登録用虹彩コードを、虹彩データベースに登録するようにすればよい。
図18は本発明の各実施形態に係る虹彩コード登録装置および虹彩認証装置の構成を概念的に示す図である。図18において、虹彩コード登録装置100は、画像入力部101と、画像入力部101によって入力された複数の画像から虹彩コードを生成するコード生成部102と、コード生成部102によって生成された虹彩コードを虹彩データベース104に登録する登録部103とを備えている。また、虹彩認証装置105は、画像入力部106と、画像入力部106によって入力された複数の画像から虹彩コードを生成するコード生成部107と、コード生成部107によって生成された虹彩コードを、虹彩データベース104に登録された虹彩コードと比較し、認証を行う認証部108とを備えている。
そして、虹彩コード登録装置100のコード生成部102は、第1または第2の実施形態で説明した虹彩コード生成方法を実行する。また、虹彩認証装置105のコード生成部107も、第1または第2の実施形態で説明した虹彩コード生成方法を実行する。具体的には例えば、コード生成部102,107はそれぞれ、図1のステップS12を実行する虹彩画像取得部、ステップS13を実行する変換部、ステップS14を実行する回転補償部、ステップS15を実行する蓄積部、およびステップS16,S17を実行する虹彩コード生成部を備えている。または、コード生成部102,107はそれぞれ、図16のステップS22を実行する虹彩画像取得部、ステップS23を実行する変換部、ステップS24を実行する帯域制限部、ステップS25を実行する回転補償部、ステップS26を実行する蓄積部、およびステップS27を実行する虹彩コード生成部を備えている。
また、コード生成部102,107は例えば、コンピュータと、このコンピュータに第1または第2の実施形態に係る虹彩コード生成方法を実行させるプログラムとによって、構成される。また、第1または第2の実施形態で説明した虹彩コード生成方法によって虹彩コードを生成するコード生成ステップと、生成した虹彩コードを虹彩データベース104に登録されている虹彩コードと比較して認証を行う認証ステップとを、コンピュータに実行させる個人認証プログラムも、本発明に含まれる。
ただし、登録時と認証時とにおいて、虹彩コード生成の方法は、必ずしも同一である必要はない。例えば、登録時には高価であるが高性能(高解像度)なカメラを用いて、特許文献1の方法に従って単一の虹彩画像から虹彩コードを生成し、認証時には安価で低解像度のカメラを用いて、第1または第2の実施形態の方法によって虹彩コードを生成してもよく、本発明に含まれる。また、登録時と認証時とにおいて、一方では第1の実施形態の方法を用い、他方では第2の実施方法を用いてもよく、本発明に含まれる。
また、上述の実施形態では、入力する画像の個数は固定されているものとしたが、画像の個数は固定である必要は必ずしもない。例えば、当初は1枚の虹彩画像から虹彩コードを生成して認証を行い、この認証結果が棄却すなわち本人として受け入れられなかったとき、複数の虹彩画像を用いて上述の実施形態のような処理を実行するようにしてもよい。これにより、認証処理の演算量を徒に増大させることなく、本人拒否の発生を低減することができる。
図19はこのような処理の一例を示すフローチャートであり、第1の実施形態の方法を、虹彩画像の枚数を増しながら繰り返し実行するものである。図19において、図1と共通のステップには図1と同一の符号を付している。まずステップS11Aにおいて、眼を撮影した画像を1枚入力し、この画像に対してステップS12〜S18を実行する。そして、認証結果がOKであれば処理を終了するが、棄却されたときはステップS11Aに戻り、さらにもう1枚の画像を入力する。そしてこの画像についてステップS12〜S14を実行した後、先の虹彩画像と重み付け加算し(S15)、得られた単一の虹彩画像から、虹彩コードを生成して認証を行う(S16〜S18)。これでも認証が棄却されたときは、ふたたびステップS11Aに戻り、さらに画像をもう1枚入力して、同様の処理を実行する。このような処理を、認証結果がOKになるまで繰り返す。そして、所定枚数の画像を入力しても、本人として受理されないときは(S19でNo)、認証はNGとして処理を終了する。
このような処理によって、認証に必要な画像枚数を最小限に抑えることができ、演算量を低下させ、利便性を向上させることができる。もちろん、第2の実施形態の方法を、虹彩画像の枚数を増しながら繰り返し実行してもよい。
図20は各実施形態が実施される虹彩認証システムの一例を示す図である。図20において、虹彩認証サーバ211は複数人物の虹彩コードを格納する虹彩データベース212を持っており、インターネット、専用線、公衆回線などのネットワーク網213に接続されている。虹彩登録装置214と虹彩認証装置215も同様にインターネット、専用線、公衆回線などのネットワーク網213に接続されている。虹彩認証サーバの役割は、虹彩データベース212の管理である。
虹彩登録装置214は、登録時に生成した虹彩コードを、虹彩データベース212に向けて送信する。虹彩認証装置215は例えば図2および図3に示すような認証機能付携帯電話によって実現され、認証時に生成した虹彩コードと、虹彩データベース212から取得した登録時の虹彩コードとを比較することによって、個人認証を行う。
なお、虹彩認証サーバ211は、利用する地域毎や機関毎に複数設置されていたり、負荷を分散するためのミラーサーバを含めて複数台あってもよい。また、虹彩データベース212は、ネットワーク網を介して虹彩認証サーバ211に接続されていてもよい。
なお、虹彩登録装置214では、登録用虹彩画像の撮影だけを行ない、撮影した虹彩画像を虹彩認証サーバ211に送信し、虹彩コードの生成は虹彩認証サーバ211で行ってもよい。また、虹彩登録装置214の全機能を虹彩認証サーバ211に内蔵してもよい。
なお、上述の第1および第2の実施形態では、認証処理を全て端末側で行うものとしたが、虹彩認証装置215では、認証用虹彩画像の撮影だけを行い、撮影した複数の虹彩画像をネットワーク網213を介して虹彩認証サーバ211に送信し、虹彩コードの生成を虹彩認証サーバ211で行うようにしてもよい。また、登録虹彩コードとの比較も虹彩サーバ211で行い、認証結果のみを虹彩認証装置215が受け取るような形態でもかまわない。また、虹彩認証装置215自身が、虹彩コードの登録や、登録虹彩コードの保持も行うようにしてもかまわない。
なお、上述の第1および第2の実施形態では、特徴抽出のための帯域制限はGabor変換によるものとして説明したが、特徴抽出の手法はこれに限られるものではなく、例えば他のバンドパスフィルタを用いてもよく、本発明に含まれる。
【産業上の利用の可能性】
本発明では、解像度の低いカメラで撮影した虹彩画像であっても、安定した虹彩コードを生成できるので、虹彩認証における本人拒否の発生を低減するのに有効である。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】

【図20】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一の眼を撮影した複数の虹彩画像を得るステップと、
前記複数の虹彩画像について、座標系を、直交座標系から極座標系に変換するステップと、
座標変換後の各虹彩画像について、回転補償を行うステップと、
回転補償後の各虹彩画像を、極座標系座標毎に、画素値に重みを付けて加算しつつ、蓄積し、単一の虹彩画像を得るステップと、
前記単一の虹彩画像から、虹彩コードを生成するステップとを備え、
前記蓄積ステップの重み付け加算において、
当該極座標系座標に対応する元の直交座標系座標値とその近傍画素の座標値との距離が、大きいほど、重みを小さく設定する
ことを特徴とする虹彩コード生成方法。
【請求項2】
同一の眼を撮影した複数の虹彩画像を得るステップと、
前記複数の虹彩画像について、座標系を、直交座標系から極座標系に変換するステップと、
座標変換後の各虹彩画像に対し、帯域制限を行うステップと、
帯域制限後の画像について、回転補償を行うステップと、
回転補償後の各画像を、極座標系座標毎に、データ値に重みを付けて加算しつつ、蓄積し、単一の画像を得るステップと、
前記単一の画像から、虹彩コードを生成するステップとを備え、
前記蓄積ステップの重み付け加算において、
当該極座標系座標に対応する元の直交座標系座標値が、整数に近いデータ値について、重みを大きく設定する一方、整数から遠いデータ値について、重みを小さく設定する
ことを特徴とする虹彩コード生成方法。
【請求項3】
同一の眼を撮影した複数の虹彩画像を得るステップと、
前記複数の虹彩画像について、座標系を、直交座標系から極座標系に変換するステップと、
座標変換後の各虹彩画像に対し、帯域制限を行うステップと、
帯域制限後の画像について、回転補償を行うステップと、
回転補償後の各画像を、極座標系座標毎に、データ値に重みを付けて加算しつつ、蓄積し、単一の画像を得るステップと、
前記単一の画像から、虹彩コードを生成するステップとを備え、
前記蓄積ステップの重み付け加算において、
当該極座標系座標に対応する元の直交座標系座標値とその近傍画素の座標値との距離が、大きいほど、重みを小さく設定する
ことを特徴とする虹彩コード生成方法。
【請求項4】
請求項2または3において、
前記帯域制限を、Gabor変換によって行う
ことを特徴とする虹彩コード生成方法。
【請求項5】
被認証者について撮影した1枚の虹彩画像から虹彩コードを生成して、認証を行う第1のステップと、
前記第1のステップにおいて認証が棄却されたとき、前記被認証者について撮影した複数の虹彩画像から、請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の虹彩コード生成方法によって虹彩コードを生成し、認証を行う第2のステップとを備えたことを特徴とする個人認証方法。
【請求項6】
虹彩画像を用いた個人認証方法であって、
登録時において、
虹彩画像から、虹彩コードを生成し、
生成された虹彩コードを、データベースに登録し、
認証時において、
虹彩画像から、虹彩コードを生成し、
生成された虹彩コードを、前記データベースに登録された虹彩コードと比較して、認証を行うものであり、
登録時および認証時の少なくともいずれか一方において、虹彩コードの生成を、請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の虹彩コード生成方法によって、行うことを特徴とする個人認証方法。
【請求項7】
請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の虹彩コード生成方法によって、虹彩コードを生成するコード生成部と、
前記コード生成部によって生成された虹彩コードを、データベースに登録する登録部とを備えた
ことを特徴とする虹彩コード登録装置。
【請求項8】
請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の虹彩コード生成方法によって、虹彩コードを生成するコード生成部と、
前記コード生成部によって生成された虹彩コードを、登録されている虹彩コードと比較して、認証を行う認証部とを備えた
ことを特徴とする個人認証装置。
【請求項9】
請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の虹彩コード生成方法によって、虹彩コードを生成するコード生成ステップと、
前記虹彩コードを、データベースに登録されている虹彩コードと比較して、認証を行う認証ステップと
をコンピュータに実行させる個人認証プログラム。

【国際公開番号】WO2005/008590
【国際公開日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【発行日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−511936(P2005−511936)
【国際出願番号】PCT/JP2004/010573
【国際出願日】平成16年7月16日(2004.7.16)
【特許番号】特許第3734826号(P3734826)
【特許公報発行日】平成18年1月11日(2006.1.11)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】