説明

表示装置およびその試験方法

【課題】高価な信号発生器を使用することなく機能検査を行えるようにして、低コスト化を達成する。
【解決手段】Nを4の倍数、kを1以上、(N/4)以下の整数とするとき、テスト期間に、(1+4(k−1))番目の入力端子と(3+4(k−1))番目の入力端子、および、(2+4(k−1))番目の入力端子と(4+4(k−1))番目の入力端子とを外部回路で接続し、(1+4(k−1))番目の入力端子に入力された試験パルスを、(3+4(k−1))番目の入力端子に出力し、次に、(3+4(k−1))番目の入力端子に入力された試験パルスを、(2+4(k−1))番目の入力端子から出力して(4+4(k−1))番目の入力端子に出力し、最後に、N番目の入力端子に入力された試験パルスを前記テスト制御回路に入力することにより、表示制御回路の各入力端子に入力される入力信号経路の導通試験を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置およびその試験方法に係わり、特に、高価な信号発生器を使用することなく機能検査を行う表示装置およびその試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アクティブ素子として薄膜トランジスタを使用するTFT(Thin Film Transistor)方式の液晶表示装置は、パーソナルコンピュータ等の表示装置として広く使用されている。これらの液晶表示装置は、液晶表示パネルと、液晶表示パネルを駆動する駆動回路(ドレインドライバ、又はゲートドライバ)と、表示制御回路(タイミングコントローラ)を備えている。
そして、このような液晶表示装置において、例えば、下記特許文献1に記載されているように、駆動回路と、表示制御回路を構成する半導体チップ(IC)を、液晶表示パネルを構成する基板(例えば、ガラス基板)上に直接実装したものが知られている。
なお、本願発明に関連する先行技術文献としては以下のものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−306040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、液晶表示装置の機能検査を行うためには、映像信号発生器を備える検査装置が必要となる。しかしながら、この映像信号発生器は、液晶表示装置のさまざまな解像度の映像電圧を発生させる必要があるため非常に高価である。あるいは、表示制御装置の入力端子の配置に合わせて映像信号発生器の出力端子位置を変更する必要があるため、準備作業が複雑となる。そのため、検査コストが上昇し、結果として、液晶表示装置のコストが上昇するという問題点があった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、表示装置およびその試験方法において、高価な信号発生器を使用することなく機能検査を行えるようにして、低コスト化を達成することが可能となる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明によれば、表示制御装置内に機能検査用のテスト制御回路及びテスト映像発生回路を設け、テストモード時に、駆動回路(ドレインドライバ、又はゲートドライバ)にテスト表示データと制御信号を出力し、表示パネルの表示画像を目視確認することにより、表示制御装置から駆動回路への接続、各駆動回路から表示パネルへの接続、表示パネルの表示性能の確認を行うことが可能となる。
また、本発明によれば、表示データあるいは制御信号が入力される、表示制御回路の入力端子の中で隣接しない2本の端子間を接続する検査回路を、液晶表示装置に取り付け、検査回路で接続された端子を入力と出力に割り当て、表示制御装置のテスト制御回路から試験パルスを転送させることにより、入力信号経路の導通試験、隣接する2つの入力信号経路間の短絡試験を行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0006】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明の表示装置およびその試験方法によれば、表示制御装置で機能検査用の映像電圧を生成し、入力端子の接続確認を行うことで、高価な信号発生器を使用することなく機能検査を行うことができるので、低コスト化を達成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施例の液晶表示装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例の液晶表示装置の検査回路構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例の表示制御回路の入力信号経路の検査方法について説明するための図である。
【図4】図3に示す入力信号経路の検査方法を実行する際のタイミングチャートである。
【図5】2つの入力信号経路が短絡している場合の、図3に示す入力信号経路の検査方法を実行する際のタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を液晶表示装置に適用した実施例を図面を参照して詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
図1は、本発明の実施例の液晶表示装置の基本構成を示すブロック図である。
液晶表示パネル100は、画素電極、薄膜トランジスタ等が形成される第1の基板(例えば、ガラス板;TFT基板ともいう)(SUB1)と、カラーフィルタ等が形成される第2の基板(例えば、ガラス板;CF基板ともう)(SUB2)とを、所定の間隙を隔てて重ね合わせ、該両基板間の周縁部近傍に枠状に設けたシール材により、両基板を貼り合わせると共に、シール材の一部に設けた液晶封入口から両基板間のシール材の内側に液晶を封入、封止し、さらに、両基板の外側に偏光板を貼り付けて構成される。
本実施例の液晶表示パネルは、液晶が一対の基板の間に挟持された構造となっている。なお、基板の材質は絶縁性の基板であればよく、ガラス基板に限られず、プラスチック基板などでもよい。なお、本発明は液晶パネルの内部構造とは関係がないので、液晶パネルの内部構造の詳細な説明は省略する。さらに、本発明は、どのような構造の液晶パネルであっても適用可能である。
さらに、本実施例の液晶表示装置は、液晶表示パネルの裏側に配置されるバックライトを有するが、本発明はバックライトの内部構造とは関係がないので、バックライトの内部構造の詳細な説明は省略する。
【0009】
各画素(サブピクセル)は、画素電極(PIX)と薄膜トランジスタ(TFT)を有し、複数の走査線(または、ゲート線)(GL)と映像線(または、ドレイン線、ソース線)(DL)との交差する部分に対応して設けられる。
また、画素電極(PIX)と対向電極(CT)との間には、液晶層が挟持されるので、画素電極(PIX)と対向電極(CT)との間には、液晶容量(CLC)が形成される。また、画素電極(PIX)の電位を保持するために、画素電極(PIX)と対向電極(CT)との間に、各画素毎に保持容量(Cadd)が設けられる。
さらに、図1では、画素電極(PIX)は、一個のみを図示しているが、この画素電極(PIX)、薄膜トランジスタ(TFT)はマトリクス状に複数配置される。また、対向電極(CT)は、TN方式やVA方式の液晶表示パネルであれば、第2の基板(SUB2)側に設けられる。IPS方式の場合は、第1の基板(SUB1)側に設けられる。
各サブピクセルの薄膜トランジスタ(TFT)は、ソースが画素電極(PIX)に、ドレインが映像線(DL)に、ゲートが走査線(GL)に接続され、画素電極(PIX)に映像電圧(階調電圧)を供給するためのスイッチとして機能する。
映像線(DL)はドレインドライバ130に接続され、ドレインドライバ130から映像電圧が供給される。また、走査線(GL)はゲートドライバ140に接続され、ゲートドライバ140から、選択走査電圧、あるいは非選択走査電圧が供給される。ここで、各ドレインドライバ130と、各ゲートドライバ140は、それぞれ1個の半導体チップ(IC)で構成される。
【0010】
表示制御回路(タイミングコントローラ)110と、ドレインドライバ130と、ゲートドライバ140とは、液晶表示パネル100の第1の基板(SUB1)の2辺の周辺部に、それぞれ実装される。
また、電源回路120と階調基準電圧生成回路(DAC)は、液晶表示パネル100の一方の長辺に接続されるフレキシブル配線基板(以下、単に、回路基板という)(FPC)に実装される。
表示制御回路110は、1個の半導体集積回路(LSI)から構成され、コンピュータ本体側から送信されてくる表示制御信号と表示データとに基づき、ドレインドライバ130、およびゲートドライバ140を制御・駆動する。
ここで、表示制御信号は、クロック信号(CK)、ディスプレイタイミング信号(DTMG)、水平同期信号(HSYNC)、垂直同期信号(VSYNC)を含み、表示データは、例えば、それぞれ6ビットのR・G・Bの表示データで構成される。
【0011】
表示制御回路110から出力された表示データ・制御信号132は、先頭のドレインドライバ130に入力され、各ドレインドライバ130内の内部信号線、および各ドレインドライバ130間の伝送線路(第1の基板(SUB1)上の配線層)を伝搬して、各ドレインドライバ130に入力される。
階調電圧生成回路(DAC)から供給される階調基準電圧133は、回路基板(FPC)を介して、先頭のドレインドライバ130に入力され、各ドレインドライバ130内の内部信号線、および各ドレインドライバ130間の伝送線路(第1の基板(SUB1)上の配線層)を伝搬して、各ドレインドライバ130に入力される。また、各ドレインドライバ130の電源電圧は、回路基板(FPC)上の電源ライン131を介して、電源回路120からそれぞれ供給される。
同様に、表示制御回路110から送出された制御信号141は、先頭のゲートドライバ140に入力され、各ゲートドライバ140内の内部信号線、および各ゲートドライバ140間の伝送線路(第1の基板(SUB1)上の配線層)を伝搬して、各ゲートドライバ140に入力される。
また、各ゲートドライバ140の、ゲートオン電圧(Vgh)などの電源電圧は、液晶表示パネル100の第1の基板(SUB1)上の電源配線142を介して、電源回路120からそれぞれ供給される。
【0012】
図2は、本発明の実施例の液晶表示装置の検査回路構成を示すブロック図である。なお、図2において、図1に示す階調電圧生成回路(DAC)の図示は省略している。また、表示制御回路110、電源回路120、ドレインドライバ130、および、ゲートドライバ140は、液晶表示パネル100を構成する第1の基板(SUB1)上に実装され、電源回路120は回路基板(FPC)上に実装される。
図2に示すように、本実施例では、表示制御回路110は、テスト制御回路10と、外部入力信号処理回路11と、内部テスト映像発生回路12と、映像信号処理回路13と、ドライバ制御回路14とを有する。
通常の動作モードでは、外部から入力される表示データおよび制御信号は、外部入力信号処理回路11に入力され、外部入力信号処理回路11において所定の処理が施された後、表示データ(図3のSGAO)は映像信号処理回路13に、制御信号(図3のSEGO)はドライバ制御回路14に入力される。
映像信号処理回路13は、外部入力信号処理回路11から入力される表示データに基づき映像電圧を生成し、ドレインドライバ130に送出する。ドライバ制御回路14は、外部入力信号処理回路11から入力される制御信号に基づき、ドレインドライバ130及びゲートドライバ140を制御するドライバ制御信号を生成し、ドレインドライバ130とゲートドライバ140に送出する。これにより、液晶表示パネル100に画像が表示される。
【0013】
テストモードでは、液晶検査装置(LTD)が接続され、液晶検査装置(LTD)から電源電圧(VDD)とテスト制御信号(Stest)がテスト制御回路10に入力される。これにより、テスト制御回路10が内部テスト映像発生回路12を制御し、内部テスト映像発生回路12が、機能検査用の表示データ(テスト用の表示データ)(図3のSGAT)と制御信号(図3のSEGT)を生成する。
映像信号処理回路13は、内部テスト映像発生回路12から入力される表示データに基づき映像電圧を生成し、ドレインドライバ130に送出する。ドライバ制御回路14は、内部テスト映像発生回路12から入力される制御信号に基づき、ドレインドライバ130及びゲートドライバ140を制御するドライバ制御信号を生成し、ドレインドライバ130とゲートドライバ140に送出する。これにより、液晶表示パネル100に、機能検査用の画像が表示される。
また、一部の入力端子を出力端子に切り替え、試験パルスを出力し、液晶検査装置(LTD)で接続された配線により、残りの入力端子に試験パルスが入力されるようにして、表示制御回路110の接続が正常であることを確認することができる。ここで、接続不良などで、試験パルスが正しく伝播されない場合は、当該接続不良をテスト制御回路10で検出し、内部テスト映像発生回路12において、入力信号端子の異常を示す画像を生成し、液晶表示パネル100に表示することでエラーを確認することが可能となる。
【0014】
図3は、本実施例の表示制御回路110の入力信号経路の検査方法について説明するための図である。
液晶検査装置(LTD)は、表示制御回路110の電源電圧(VDD)と、動作モードをテストモードにするためのテスト制御信号(Stest)を表示制御回路110に出力する。
図3において、表示制御回路110における、表示データと制御信号とが入力される入力端子sig1〜sigNの中で隣接しない入力端子を対にして接続する。
そして、入力されるテスト制御信号により、sig1〜sigNの半数の入力端子を出力端子に切り替え、入力端子sig1から試験パルスを出力して入力端子sig3に入力し、次に、入力端子sig2から試験パルスを出力して入力端子sig4に入力し、繰り返し入力端子sigNまで伝播させる検査装置を通過するシフトレジスタの構成とする。
これにより、試験パルスがシフトレジスタの最終段まで到達することで表示制御装置110の接続状態を確認することができる。また、配線経路を隣接しない端子同士にすることで隣接間短絡の検出も可能となる。
なお、図3において、BAはバッファ回路、TBAはトライステートバッファ回路である。このトライステートバッファ回路(TBA)は、テスト制御回路10の制御の基に、テスト期間のみ有効となる。
即ち、本実施例では、Nを4の倍数、kを1以上、(N/4)以下の整数とするとき、表示制御回路110の、(1+4(k−1))番目の入力端子と(3+4(k−1))番目の入力端子、および、(2+4(k−1))番目の入力端子と(4+4(k−1))番目の入力端子とを、液晶検査装置(LTD)で接続する。
【0015】
図4は、図3に示す入力信号経路の検査方法を実行する際のタイミングチャートである。
図4において、P1は試験パルス、P2は試験クロックであり、PS1〜PSNは、表示制御回路110の各入力端子に表れるパルス波形を示す。
図4において、時刻T1において、表示制御回路110のテスト制御回路10から出力される試験パルス(P1)を、D型フリップフロップ(DD1−1)により、テスト制御回路10から出力される試験クロック(P2)に同期して取り込み、1番目の入力端子から出力し、3番目の入力端子に入力する。
次に、時刻T2において、3番目の入力端子に入力された試験パルスを、D型フリップフロップ(DD2−1)により、試験クロック(P2)に同期して取り込み、2番目の入力端子から出力し、4番目の入力端子に入力する。
また、時刻T3において、4番目の入力端子に入力された試験パルスを、D型フリップフロップ(DD1−2)により、試験クロック(P2)に同期して取り込み、5番目の入力端子から出力し、7番目の入力端子に入力する。
次に、時刻T4において、7番目の入力端子に入力された試験パルスを、D型フリップフロップ(DD2−2)により、試験クロック(P2)に同期して取り込み、6番目の入力端子から出力し、8番目の入力端子に入力する。
【0016】
以下、同様に、kが3以上のときに、4(k−1)番目の入力端子に入力された試験パルスを、D型フリップフロップ(DD1−k)により、試験クロックに同期して取り込み、(1+4(k−1))番目の入力端子から出力して(3+4(k−1))番目の入力端子に入力する。
次に、(3+4(k−1))番目の入力端子に入力された試験パルスを、D型フリップフロップ(DD2−k)により、試験クロックに同期して取り込み、(2+4(k−1))番目の入力端子から出力し、(4+4(k−1))番目の入力端子に入力する。
最後に、時刻Tnに、試験パルスがN番目の入力端子に表れる。なお、n=N/4である。そして、N番目の入力端子に入力された試験パルスを、テスト制御回路10に入力することにより、表示制御回路110の各入力端子に入力される入力信号経路の導通試験を行うことができる。
一般に、第1の基板(SUB1)と回路基板(FPC)には、表示制御回路110の各入力端子にそれぞれ電気的に接続される複数の入力配線が形成される。したがって、ここでの導通試験は、表示制御回路110の各入力端子と、第1の基板(SUB1)の各入力配線との間の導通試験、あるいは、第1の基板(SUB1)の各入力配線と、回路基板(FPC)の各入力配線との間の導通試験を意味することになる。
【0017】
図3に示すように、表示制御回路110のテスト制御回路10から出力される試験パルスを、1番目の入力端子に出力した時点から、試験クロックのn(n=N/4)クロック後に、N番目の入力端子からテスト制御回路10に試験パルスが戻ることになる。
しかしながら、表示制御回路110の各入力端子に入力される入力信号経路の中の隣接する2つの入力信号経路が短絡していると、例えば、図5に示すように、入力端子sig2に接続される入力信号経路と、入力端子sig3に接続される入力信号経路とが短絡していると、入力端子sig3に接続される入力信号経路に試験パルスが出力された時点で、入力端子sig2に接続される入力信号経路に試験パルスが出力されることになる。
そのため、表示制御回路110のテスト制御回路10から出力された試験パルスを、1番目の入力端子に出力した時点から、試験クロックのn(n=N/4)クロック前に、N番目の入力端子からテスト制御回路10に試験パルスが戻ることになる。
このように、試験パルスが、シフトレジスタの最終段まで到達するまでのタイミングを検出することで、表示制御回路110の各入力端子に入力される入力信号経路の中の隣接する2つの入力信号経路が短絡していることを検出することができる。
ここでの短絡試験は、表示制御回路110の隣接する2つの入力端子間の短絡検査、第1の基板(SUB1)の隣接する2つの入力配線間の短絡検査、および、回路基板(FPC)の隣接する2つの入力配線の短絡検査を意味することになる。
【0018】
なお、本実施例において、テスト制御回路10は、導通試験で異常があった場合、あるいは、短絡検査で異常があった場合に、内部テスト映像発生回路12を制御し、内部テスト映像発生回路12から、機能検査用の表示データに、入力端子の異常を知らせる表示データを重畳させることで、液晶表示パネル100に異常画像を表示することができ、異常の検知が可能となる。
また、本実施例において、表示制御回路110のN個の入力端子は、入力信号が入力されないダミーの入力端子が含まれていてもよい。
さらに、前述の説明では、本発明を液晶表示装置に適用した実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、有機ELなどの表示装置全てに適用可能である。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0019】
10 テスト制御回路
11 外部入力信号処理回路
12 内部テスト映像発生回路
13 映像信号処理回路
14 ドライバ制御回路
100 液晶表示パネル
110 表示制御回路(タイミングコントローラ)
120 電源回路
130 ドレインドライバ
131 電源ライン
132 表示データ・制御信号
133 階調基準電圧
140 ゲートドライバ
141 制御信号
142 電源配線
FPC フレキシブル配線基板
LTD 液晶検査装置
SUB1 第1の基板
SUB1 第2の基板
PIX 画素電極
TFT 薄膜トランジスタ
GL 走査線(またはゲート線)
DL 映像線(またはドレイン線、ソース線)
CLC 液晶容量
Cadd 保持容量
CT 対向電極
DAC 階調基準電圧生成回路
DD1−k、DD2−k D型フリップフロップ
BA バッファ回路
TBA トライステートバッファ回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素を有する表示パネルと、
各画素を駆動する複数の駆動回路と、
前記複数の駆動回路を制御駆動する表示制御回路とを備える表示装置の試験方法であって、
前記表示パネルは、少なくとも第1の基板を有し、
前記表示制御回路は、前記第1の基板に実装されるとともに、テスト制御回路と、N個の入力端子とを有し、
Nを4の倍数、kを1以上、(N/4)以下の整数とするとき、
テスト期間に、前記表示制御回路の(1+4(k−1))番目の入力端子と(3+4(k−1))番目の入力端子、および、(2+4(k−1))番目の入力端子と(4+4(k−1))番目の入力端子とを外部回路で接続し、
k=1のときに、前記テスト制御回路から出力された試験パルスを、あるいは、kが2以上のときに、前記表示制御回路の4(k−1)番目の入力端子に入力された試験パルスを取り込み、(1+4(k−1))番目の入力端子から出力して(3+4(k−1))番目の入力端子に出力し、
次に、(3+4(k−1))番目の入力端子に入力された試験パルスを取り込み、(2+4(k−1))番目の入力端子から出力して(4+4(k−1))番目の入力端子に出力し、
最後に、N番目の入力端子に入力された試験パルスを前記テスト制御回路に入力することにより、前記表示制御回路の各入力端子に入力される入力信号経路の導通試験を行うことを特徴とする表示装置の試験方法。
【請求項2】
前記第1の基板は、前記表示制御回路の各入力端子にそれぞれ接続される複数の入力配線を有し、
前記導通試験として、前記表示制御回路の各入力端子と前記第1の基板の各入力配線との間の導通試験を行うことを特徴とする請求項1に記載の表示装置の試験方法。
【請求項3】
前記第1の基板には、フレキシブル配線基板が接続され、
前記第1の基板と前記フレキシブル配線基板とは、前記表示制御回路の各入力端子にそれぞれ接続される複数の入力配線を有し、
前記導通試験として、前記表示制御回路の各入力端子と前記第1の基板の各入力配線との間の導通試験と、前記第1の基板の前記各入力配線と前記フレキシブル配線基板の前記各入力配線との間の導通試験とを行うことを特徴とする請求項1に記載の表示装置の試験方法。
【請求項4】
前記テスト制御回路から出力された試験パルスを、前記表示制御回路の1番目の入力端子に出力した時点から所定のタイミング後に、N番目の入力端子に前記試験パルスが入力されたか否かを判断することにより、前記表示制御回路の各入力端子に入力される入力信号経路の中の隣接する2つの入力信号経路の短絡検査を行うことを特徴とする請求項1に記載の表示装置の試験方法。
【請求項5】
前記第1の基板は、前記表示制御回路の各入力端子にそれぞれ接続される複数の入力配線を有し、
前記短絡検査として、前記表示制御回路の隣接する2つの入力端子と、前記隣接する2つの入力端子に接続される前記第1の基板の2つの入力配線との間の短絡検査を行うことを特徴とする請求項4に記載の表示装置の試験方法。
【請求項6】
前記第1の基板には、フレキシブル配線基板が接続され、
前記第1の基板と前記フレキシブル配線基板とは、前記表示制御回路の各入力端子にそれぞれ接続される複数の入力配線を有し、
前記短絡検査として、前記表示制御回路の隣接する2つの入力端子と、前記隣接する2つの入力端子に接続される前記第1の基板および前記フレキシブル配線基板の2つの入力配線との間の短絡検査を行うことを特徴とする請求項4に記載の表示装置の試験方法。
【請求項7】
前記表示制御回路は、内部テスト映像発生回路を有し、
前記テスト制御回路は、前記導通試験で異常があった場合に、前記内部テスト映像発生回路を制御し、前記導通試験の異常を示す画像を前記表示パネルに表示することを特徴とする請求項1に記載の表示装置の試験方法。
【請求項8】
前記表示制御回路は、内部テスト映像発生回路を有し、
前記テスト制御回路は、前記短絡検査で異常があった場合に、前記内部テスト映像発生回路を制御し、前記短絡検査の異常を示す画像を前記表示パネルに表示することを特徴とする請求項1に記載の表示装置の試験方法。
【請求項9】
複数の画素を有する表示パネルと、
各画素を駆動する複数の駆動回路と、
前記複数の駆動回路を制御駆動する表示制御回路とを備える表示装置であって、
前記表示パネルは、少なくとも第1の基板を有し、
前記表示制御回路は、前記第1の基板に実装されるとともに、テスト制御回路と、N個の入力端子とを有し、
Nを4の倍数、kを1以上、(N/4)以下の整数とするとき、
テスト期間に、k=1のときに、前記テスト制御回路から出力される試験パルスを、あるいは、kが2以上のときに、前記表示制御回路の4(k−1)番目の入力端子に入力された試験パルスを、前記テスト制御回路から出力される試験クロックに同期して取り込み、(1+4(k−1))番目の入力端子に出力する1番目から(N/4)番目まで(N/4)個の第1のD型フリップフロップと、
(3+4(k−1))番目の入力端子に入力された試験パルスを、前記試験クロックに同期して取り込み、(2+4(k−1))番目の入力端子から出力する1番目から(N/4)番目まで(N/4)個の第2のD型フリップフロップと、
N番目の入力端子に入力された試験パルスを前記テスト制御回路に入力する手段とを有し、
テスト期間に、(1+4(k−1))番目の入力端子と(3+4(k−1))番目の入力端子、および、(2+4(k−1))番目の入力端子と(4+4(k−1))番目の入力端子とを外部回路で接続したときに、前記(N/4)個の第1のD型フリップフロップと、(N/4)個の第2のD型フリップフロップとは、シフトレジスタ回路を構成することを特徴とする表示装置。
【請求項10】
(1+4(k−1))番目の入力端子とk番目の第1のD型フリップフロップとの間に設けられる第1のトライステートバッファ回路と、
(2+4(k−1))番目の入力端子とk番目の第2のD型フリップフロップとの間に設けられる第2のトライステートバッファ回路とを有し、
前記各トライステートバッファ回路は、前記テスト制御回路から出力される制御信号により、前記テスト期間のみバッファ回路として機能することを特徴とする請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1の基板は、前記表示制御回路の各入力端子にそれぞれ接続される複数の入力配線を有することを特徴とする請求項9または請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記第1の基板には、フレキシブル配線基板が接続され、
前記第1の基板と前記フレキシブル配線基板とは、前記表示制御回路の各入力端子にそれぞれ接続される複数の入力配線を有することを特徴とする請求項9または請求項10に記載の表示装置。
【請求項13】
前記表示制御回路は、内部テスト映像発生回路を有し、
テスト期間に、前記内部テスト映像発生回路は、機能検査用の画像を前記表示パネルに表示するための表示データを生成することを特徴とする請求項9ないし請求項12のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項14】
前記テスト期間に実行される入力信号経路の導通試験に異常があった場合に、前記テスト制御回路は、前記内部テスト映像発生回路を制御し、前記導通試験の異常を示す画像を前記表示パネルに表示することを特徴とする請求項13に記載の表示装置。
【請求項15】
前記テスト期間に実行される入力信号経路の短絡試験に異常があった場合に、前記テスト制御回路は、前記内部テスト映像発生回路を制御し、前記短絡試験の異常を示す画像を前記表示パネルに表示することを特徴とする請求項13に記載の表示装置。
【請求項16】
前記表示制御回路の前記N個の入力端子には、入力信号が入力されないダミーの入力端子が含まれることを特徴とする請求項9ないし請求項15のいずれか1項に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−191053(P2010−191053A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−33762(P2009−33762)
【出願日】平成21年2月17日(2009.2.17)
【出願人】(502356528)株式会社 日立ディスプレイズ (2,552)
【Fターム(参考)】