説明

複合磁性体およびその製造方法、複合磁性体を用いた運動案内装置

【課題】高硬度でありながらも磁性/非磁性が共存した複合磁性体を製造する。また、複合磁性体を転がり摺動部材に適用することで、従来にはない機能を有する運動案内装置を提供する。
【解決手段】この複合磁性体の製造方法では、非磁性体であるオーステナイト系ステンレスに対して、低温窒化処理を行うことで非磁性を維持したまま拡張オーステナイトを生成させるS相生成工程と、拡張オーステナイトが生成された非磁性体であるオーステナイト系ステンレスにおける磁性を付与しようとする所望の箇所に対して加熱処理を行うことで、非磁性体であるオーステナイト系ステンレスに対して部分的な磁性領域を形成する部分磁化工程とを含む処理を実行する。S相生成工程では、処理温度450℃以下で低温窒化処理が施され、部分磁化工程では、500℃以上の加熱温度で加熱処理が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合磁性体およびその製造方法、複合磁性体を用いた運動案内装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、オーステナイト系ステンレスに加工を施すことで、磁性を有する箇所と非磁性の箇所とが共存する複合磁性体を製造する技術が公知である。例えば、下記特許文献1には、非磁性のオーステナイト系ステンレスに対して引抜き加工を行うことによって強磁性化し、さらにレーザ加工を行うことによって、レーザによって加熱された箇所を非磁性化する方法が開示されている。そして、下記特許文献1によれば、準安定オーステナイト鋼からなるオーステナイト系ステンレスに対して加工誘起マルテンサイトを生じさせることで磁性を付与し、次いで局所的なレーザ照射を行って局所的に融解・急冷することでその部分を非磁性化することにより、磁気特性に優れるとともに比較的安価な磁気目盛を経済性良く製造することができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公平7−9361号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来から知られる複合磁性体およびその製造方法は、磁気スケール等といった外力を受けることのない部品を想定して開発されたものであり、例えば、相手部材との間で相対的な転がり接触又はすべり接触が生じる箇所で用いられる転がり摺動部材のような部材については、上述したような複合磁性体を用いることはできなかった。なぜなら、高硬度でありながらも磁性/非磁性が共存した複合磁性体を製造する方法が、従来技術には存在していなかったからである。
【0005】
一方、転がり摺動部材によって構成される運動案内装置の技術分野では、磁気スケールを設置することで移動制御をしたり、磁気作用を用いた回転止め等の機能を付加したりといった、従来にはない機能を付加した運動案内装置の実現が求められていた。しかしながら、高硬度でありながらも磁性/非磁性が共存した複合磁性体を製造する方法が存在しない現状では、運動案内装置の構成部材である転がり摺動部材自体を複合磁性体とすることはできない。したがって、これまで行われてきた対応としては、金属平板からなる磁気スケールやガラススケール等を運動案内装置の構成部材(軌道レールなど)に貼り付けることが行われてきた。しかし、金属平板からなる磁気スケールでは、運動案内装置の構成部材(軌道レールなど)との熱膨張率が異なるために測定精度が出ないという問題が存在しており、一方のガラススケールでは、運動案内装置の構成部材(軌道レールなど)に取り付けるための機構や作業が複雑で、多くの製造コストを要するという問題が存在していた。したがって、磁気スケール等の付加機能を有する運動案内装置については、十分に普及していないのが現状であった。
【0006】
本発明は、上述した課題の存在に鑑みて成されたものであって、その目的は、高硬度でありながらも磁性/非磁性が共存した複合磁性体の製造方法を確立するとともに、当該製造方法によって製造された新たな複合磁性体を転がり摺動部材に適用することで、従来にはない機能を有する運動案内装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明に係る複合磁性体は、非磁性体であるオーステナイト系ステンレスに対して、低温窒化処理を行うことで非磁性を維持したまま拡張オーステナイトを生成させた後、拡張オーステナイトが生成された非磁性体であるオーステナイト系ステンレスにおける磁性を付与しようとする所望の箇所に対して加熱処理を行うことで、非磁性体であるオーステナイト系ステンレスに対して部分的な磁性領域が形成されていることを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明に係る複合磁性体の製造方法は、非磁性体であるオーステナイト系ステンレスに対して、低温窒化処理を行うことで非磁性を維持したまま拡張オーステナイトを生成させるS相生成工程と、拡張オーステナイトが生成された非磁性体であるオーステナイト系ステンレスにおける磁性を付与しようとする所望の箇所に対して加熱処理を行うことで、非磁性体であるオーステナイト系ステンレスに対して部分的な磁性領域を形成する部分磁化工程と、を含む処理を実行することを特徴とするものである。
【0009】
さらに、外面に軌道面を有する内方部材と、前記内方部材の軌道面に対向する軌道面を有して前記内方部材の外側に配置された外方部材と、前記両軌道面間に転動自在に配置された転動体と、を備える運動案内装置において、前記内方部材、前記外方部材及び前記転動体のうちの少なくとも1つに、上述した本発明の複合磁性体が含まれるようにすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、高硬度でありながらも磁性/非磁性が共存した複合磁性体を製造することができる。また、本発明の製造方法によって製造された新たな複合磁性体を転がり摺動部材に適用することで、従来にはない機能を有する運動案内装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る複合磁性体の製造方法の処理パターンの一例を示した図である。
【図2A】複合磁性体からなる転がり摺動部材によって構成される本実施形態に係るリニアガイド装置の一形態を例示する外観斜視図である。
【図2B】図2Aで示したリニアガイド装置が備える無限循環路を説明するための断面図である。
【図2C】図2Aで示したリニアガイド装置が備える軌道レールに対して磁気スケールを形成した場合を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[複合磁性体の製造方法]
まず、本発明に係る複合磁性体の製造方法について、図1を用いて説明を行う。ここで、図1は、本発明に係る複合磁性体の製造方法の処理パターンの一例を示した図である。
【0013】
本発明に係る複合磁性体の製造方法では、母材としてオーステナイト系ステンレスが用いられる。なお、図1にて例示する複合磁性体の製造方法では、特に、SUS304を母材に選定した場合を例示して説明することとする。
【0014】
母材に選定したSUS304は、非磁性、高耐食性、高靭性などといった利点を有する一方、転がり摺動部材として用いる程度の硬さがないので、そのまま用いたのでは耐カジリ性に劣るという欠点を有している。また、SUS304に対して一般的な熱処理加工である浸炭処理や窒化処理を行うことで、その表面を硬化することはできるのであるが、このような一般的な処理では、SUS304の表面がマルテンサイト変態してしまうので、耐食性や非磁性の状態を喪失してしまうこととなる。
【0015】
そこで、本発明に係る複合磁性体の製造方法では、まず始めに、非磁性体であるSUS304に対して、図1中の符号αで示す処理パターンにて低温窒化処理を行う。この低温窒化処理は、450℃以下の温度で行われることが好ましく、SUS304が有する非磁性の状態を維持したまま、拡張オーステナイト(S相)を生成させることができるので、非磁性、高耐食性、高靭性というSUS304が有する利点を維持したまま、表面の硬化を行うことが可能となる(S相生成工程)。
【0016】
また、上述したS相生成工程によって拡張オーステナイト(S相)が生成されたSUS304の表面硬さは、ビッカース硬さHvで800以上となることが発明者らによって確認されている。このように、低温窒化処理を施すことによってSUS304の表面を高い硬度とすることができるので、低温窒化処理によって拡張オーステナイト(S相)が生成したSUS304によれば、運動案内装置に用いられるような転がり摺動部材への適用が可能となる。なお、低温窒化処理の処理温度については、450℃以下での実施が好ましいが、処理品質の安定化のため、400〜450℃の温度範囲にて本発明の低温窒化処理を行うことがより好ましい。
【0017】
上述したS相生成工程によって拡張オーステナイト(S相)が生成された非磁性体であるSUS304に対しては、磁性を付与しようとする所望の箇所に対してレーザ焼入れ等の加熱処理を行うことで、非磁性体であるSUS304に対して部分的な磁性領域を形成することができる(部分磁化工程)。
【0018】
この部分磁化工程での加熱処理は、図1中の符号βで示す処理パターンにて行われるものであり、その加熱温度は、500℃以上で行われることが好ましい。特に、本発明に係る加熱処理の加熱手段として、レーザによる焼入れを採用した場合には、磁性を付与したい箇所をピンポイントで加熱し、瞬時に冷却することができるので、磁性領域と非磁性領域との境界部が明確に分かれることとなって好ましい。さらに、レーザによる焼入れであれば、比較的狭い領域のみを精度よく加熱することができるので、磁気スケールなどのように磁性領域の範囲を正確に形成したい場合に好都合である。なお、レーザ焼入れの加熱温度については、前述したように500℃以上での実施が好ましいが、処理品質の安定化のため、500℃以上、550℃以下の温度範囲にて本発明のレーザ焼入れ処理を行うことがより好ましい。
【0019】
以上説明したS相生成工程と部分磁化工程とを含む処理をオーステナイト系ステンレスであるSUS304に対して実施することにより、高硬度でありながらも磁性/非磁性が共存した複合磁性体を製造することが可能となる。そして、本発明の製造方法によって製造された複合磁性体を転がり摺動部材に適用することで、従来にはない機能を有する運動案内装置を提供することが可能となる。そこで、次に、本発明の製造方法によって製造された複合磁性体を運動案内装置に適用した場合の事例について、説明を行うこととする。
【0020】
[運動案内装置への適用例]
本発明の製造方法によって製造された複合磁性体を転がり摺動部材として用いた運動案内装置の具体的な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下で例示する運動案内装置の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。また、本明細書における「運動案内装置」は、例えば、工作機械などに用いられる転がり軸受全般や真空中で使用される無潤滑軸受、リニアガイドや直線案内装置、リニアブッシュ、ボールスプライン装置、ボールねじ装置、ローラねじ装置、クロスローラリングなどのような、あらゆる転動動作及び摺動動作を伴う装置を含むものとして定義することとする。
【0021】
(リニアガイド装置への適用例)
本実施形態に係る運動案内装置は、図2A及び図2Bに示すようなリニアガイド装置10として構成することが可能であり、かかるリニアガイド装置10の一部材、例えば軌道レール11を上述した複合磁性体によって構成することにより、スケール機能を有するリニアガイド装置10を提供することが可能となる。かかるリニアガイド装置10は、高硬度、高耐食性、高靭性といったオーステナイト系ステンレスが有する有意な特性を有しながらも、磁性/非磁性が共存した複合磁性体であるという特性を併せ持つ転がり摺動部材を、リニアガイド装置10に適用することで初めて実現した装置である。
【0022】
ここで、図2Aは、複合磁性体によって構成される本実施形態に係るリニアガイド装置の一形態を例示する外観斜視図である。また、図2Bは、図2Aで示したリニアガイド装置が備える無限循環路を説明するための断面図である。
【0023】
まず、図2A及び図2Bに例示するリニアガイド装置10の構成について説明すると、本実施形態に係る運動案内装置としてのリニアガイド装置10は、内方部材としての軌道レール11と、軌道レール11に多数の転動体として設置されるボール12…を介してスライド可能に取り付けられた外方部材としての移動ブロック13とを備えている。軌道レール11はその長手方向と直交する断面が概略矩形状に形成された長尺の部材であり、その表面(上面及び両側面)には、ボール12…が転がる際の軌道になる軌道面としての転動体転走面11a…が軌道レール11の全長に亘って形成されている。
【0024】
軌道レール11については、直線的に伸びるように形成されることもあるし、曲線的に伸びるように形成されることもある。また、図2A及び図2Bにおいて例示する転動体転走面11a…の本数は左右で2条ずつ合計4条設けられているが、その条数はリニアガイド装置10の用途等に応じて任意に変更することができる。
【0025】
一方、移動ブロック13には、転動体転走面11a…とそれぞれ対応する位置に軌道面としての負荷転動体転走面13a…が設けられている。軌道レール11の転動体転走面11a…と移動ブロック13の負荷転動体転走面13a…とによって負荷転走路22…が形成され、複数のボール12…が挟まれている。さらに、移動ブロック13には、各転動体転走面11a…と平行に伸びる4条の無負荷転走路23…と、各無負荷転走路23…と各負荷転走路22…とを結ぶ方向転換路25…が設けられている。1つの負荷転走路22及び無負荷転走路23と、それらを結ぶ一対の方向転換路25との組み合わせによって、1つの無限循環路が構成される(図2B参照)。
【0026】
そして、複数のボール12…が、負荷転走路22と無負荷転走路23と一対の方向転換路25,25とから構成される無限循環路に無限循環可能に設置されることにより、移動ブロック13が軌道レール11に対して相対的に往復運動可能となっている。
【0027】
以上のような構成を備える本実施形態に係るリニアガイド装置10においては、内方部材としての軌道レール11、外方部材としての移動ブロック13、及び複数の転動体として設置されるボール12…の少なくとも1つを、上述した本発明の製造方法によって製造された複合磁性体によって構成することができる。
【0028】
例えば、本実施形態に係るリニアガイド装置10における内方部材としての軌道レール11を複合磁性体によって構成することができる。この軌道レール11に対しては、上述した部分磁化工程を実施する際に、図2Cに示すようなパターンとなるようにレーザ加工を施すことにより、レーザ加工を受けた箇所が部分的に磁性を獲得して磁気スケール15となる。これにより、一部材で磁気スケール15を備えた軌道レール11を実現することができる。
【0029】
すなわち、移動ブロック13の側に図示しない磁気読み取りヘッドを設け、この磁気読み取りヘッドを軌道レール11の磁気スケール15形成位置と対向する位置に配置することで、軌道レール11に対する移動ブロック13の相対的な位置移動量を把握することが可能となる。特に、図2Cにて示した磁気スケール15の場合、レーザ加工によって軌道レール11に対して磁気スケール15が直接形成されているので、従来技術のように温度によって測定精度が悪化したり、形成作業が煩雑であったりすることがないので、好ましい。
【0030】
また、この場合、軌道レール11はボール12…から繰り返し転がり負荷又は摺動負荷を受けることとなるが、本発明の製造方法によって製造された複合磁性体は、上述したS相生成工程によってビッカース硬さHvで800以上の表面硬さを有しているので、磁気スケール15の形成箇所が高硬度となり好ましい。かかる好適な効果によって、本発明の複合磁性体は、軌道レール11としての機能を問題なく発揮することができる。
【0031】
なお、図2Cにて示した磁気スケール15の場合、その形成場所は軌道レール11の一方の側面であったが、磁気スケール15の形成場所については、どの様な場所であっても良い。この選択は、リニアガイド装置10の使用環境や形状等に応じて選択すればよい。
【0032】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
【0033】
例えば、上述した実施形態では、本発明に係る複合磁性体の運動案内装置への適用例として、リニアガイド装置10を例示して説明を行った。しかしながら、本発明に係る複合磁性体は、あらゆる形式の運動案内装置に対して適用可能であり、例えば、転がり軸受や無潤滑軸受、リニアブッシュ、ボールスプライン装置、ボールねじ装置、ローラねじ装置、クロスローラリングなどのような、あらゆる転動動作及び摺動動作を伴う装置に対して適用可能である。
【0034】
また、上述した実施形態では、本発明に係る複合磁性体を磁気スケールとして用いた場合を例示して説明したが、本発明に係る複合磁性体の用途については、磁気スケールのみには限られない。磁性/非磁性が共存した複合磁性体の特性については、例えば、リニアブッシュにおけるロッドの回り止めとして用いたり、磁気ガイドや磁気ねじとして用いたりすることができる。また、レーザ加工を施す経路を工夫することによって、磁気XYテーブルや磁気シャッタを構成することも可能である。
【0035】
さらに、上述した実施形態では、本発明の加熱処理としてレーザ焼入れを採用した場合を例示して説明したが、上述した加熱温度条件を満足できるものであればどのような加熱手段を採用してもよい。
【0036】
その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0037】
10 リニアガイド装置、11 軌道レール、11a 転動体転走面、12 ボール、13 移動ブロック、13a 負荷転動体転走面、15 磁気スケール、22 負荷転走路、23 無負荷転走路、25 方向転換路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非磁性体であるオーステナイト系ステンレスに対して、
低温窒化処理を行うことで非磁性を維持したまま拡張オーステナイトを生成させた後、
拡張オーステナイトが生成された非磁性体であるオーステナイト系ステンレスにおける磁性を付与しようとする所望の箇所に対して加熱処理を行うことで、非磁性体であるオーステナイト系ステンレスに対して部分的な磁性領域が形成されていることを特徴とする複合磁性体。
【請求項2】
請求項1に記載の複合磁性体において、
前記加熱処理がレーザ焼入れであることを特徴とする複合磁性体。
【請求項3】
非磁性体であるオーステナイト系ステンレスに対して、
低温窒化処理を行うことで非磁性を維持したまま拡張オーステナイトを生成させるS相生成工程と、
拡張オーステナイトが生成された非磁性体であるオーステナイト系ステンレスにおける磁性を付与しようとする所望の箇所に対して加熱処理を行うことで、非磁性体であるオーステナイト系ステンレスに対して部分的な磁性領域を形成する部分磁化工程と、
を含む処理を実行することを特徴とする複合磁性体の製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載の複合磁性体の製造方法において、
前記加熱処理がレーザ焼入れであることを特徴とする複合磁性体の製造方法。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の複合磁性体の製造方法において、
前記低温窒化処理が処理温度450℃以下で実施されることを特徴とする複合磁性体の製造方法。
【請求項6】
請求項3〜5のいずれか1項に記載の複合磁性体の製造方法において、
前記部分磁化工程での加熱処理が、500℃以上の加熱温度で行われることを特徴とする複合磁性体の製造方法。
【請求項7】
外面に軌道面を有する内方部材と、
前記内方部材の軌道面に対向する軌道面を有して前記内方部材の外側に配置された外方部材と、
前記両軌道面間に転動自在に配置された転動体と、
を備える運動案内装置において、
前記内方部材、前記外方部材及び前記転動体のうちの少なくとも1つが、請求項1又は2に記載の複合磁性体を含んで構成されることを特徴とする運動案内装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【公開番号】特開2012−25993(P2012−25993A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−164730(P2010−164730)
【出願日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【出願人】(390029805)THK株式会社 (420)
【Fターム(参考)】