説明

認証システム及び認証方法及び認証プログラム

【課題】 写真の照合による認証方式に関し、そのコストを低減するとともに、その効率性及び安全性を向上させることを目的とする。
【解決手段】 ユーザ106はカメラ101で写真107を撮り、端末200でそのデータを取り込む。端末200はGPS衛星102などから時刻情報や位置情報を受信する。端末200はこれらのデータを証明コード発行サーバ300に送る。証明コード発行サーバ300は、気象衛星103から気象情報を受信し、端末200から受信した時刻情報と位置情報と気象情報を合成して証明コード108を生成する。端末200は証明コード108と写真107を入門証105としてプリンタ104にて印字する。会社の敷地などの出入口では、ユーザ106の入門時に、入退場管理サーバ400に証明コード108を入力し、証明コード108に対応する写真107を表示させてチェックする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証システム及び認証方法及び認証プログラムに関するものである。特に、時刻や位置を証明するサービスを利用した入退場管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の入退場管理システムにおいては、入退場者の認証や入退場の記録のために、認証情報を記憶するIC(Integrated Circuit)カードを用いたり、記帳方式やバッジを用いたり、簡易入構許可証に印刷されたバーコードを読み取って予めバーコード化しておいた入退場者の顔写真を読み出し、これをディスプレイに拡大して表示して本人かを判別したりしていた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
時刻や位置を証明する方法として、例えば、時刻を示す時刻情報と時刻情報の証明情報であり時刻の経過に伴って変化する経時変化情報(例えば、気象情報)より合成情報を生成し、これを用いる方法が公知である(例えば、特許文献2参照。)。実際にこの方法を用いるサービスとして、例えば、COCO−DATES(登録商標)サービスがある(ウェブサイトURL<http://www.mitsubishielectric.co.jp/coco−dates/>)。
【特許文献1】特開2002−183360号公報
【特許文献2】特開2001−297062号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の入退場管理システムには下記のような課題があった。
(1)ICカードは高価であり、工事業者など、期間限定の臨時立入りに使用するにはコストパフォーマンスが悪い(ICカードは1枚約2000円)。
(2)記帳方式、バッジなどによる入退場管理の場合、人手による管理になるので効率が悪い。
(3)バーコードによる簡易入構許可証についてはコピーなどによる偽造が容易で、かつ、本人確認が難しい。
【0005】
本発明は、写真の照合による認証方式に関し、そのコストを低減するとともに、その効率性及び安全性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の認証システムは、
規定の時刻及び位置の少なくともいずれかを含む規定条件を示す情報を記憶する第1の記憶装置と、
被写体を撮影した写真と当該写真が撮影された時刻及び位置の少なくともいずれかを含む撮影条件を証明する証明情報とを対応付けて記憶する第2の記憶装置と、
前記被写体を認証するための文書に前記写真と前記証明情報とを印刷する印刷装置と、
前記印刷装置により前記文書に印刷された証明情報を入力する第1の入力装置と、
前記第1の入力装置により入力された証明情報が証明する撮影条件を割り出す割出部と、前記割出部により割り出された撮影条件が前記第1の記憶装置に記憶された情報が示す規定条件を満たすかどうかを判定する判定部と、前記判定部により当該規定条件が満たされていると判定された場合に、前記第1の入力装置により入力された証明情報に対応付けて前記第2の記憶装置に記憶された写真を読み取る読取部とを有する処理装置と、
前記印刷装置により前記文書に印刷された写真の照合のために前記処理装置の読取部により読み取られた写真を出力する出力装置とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、処理装置が、文書に印刷された証明情報が証明する撮影条件が規定条件を満たすかどうかを判定し、当該規定条件が満たされていると判定された場合に、証明情報に対応付けて記憶された写真を読み取り、出力装置が、文書に印刷された写真の照合のために処理装置により読み取られた写真を出力することにより、写真の照合による認証方式に関し、そのコストを低減するとともに、その効率性及び安全性を向上させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
【0009】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る認証システムの構成を示す図である。
【0010】
本実施の形態において、認証システム100は、端末200、証明コード発行サーバ300、入退場管理サーバ400を備える。
【0011】
端末200は、例えばPC(パーソナルコンピュータ)であり、端末200にはカメラ101とプリンタ104(印刷装置の一例)が接続される。証明コード発行サーバ300は、サーバ装置であり、時刻及び位置の少なくともいずれかを証明するサービスを提供する。このサービスとしては、例えば、特許文献2に記載の方法(具体的には、COCO−DATES(登録商標)サービス)を利用してもよいし、時刻や位置を示す情報にハッシュ関数などを用いて非可逆な一定長のデータを生成し、この一定長のデータを証明用のデータとして用いる方法を利用してもよい。本実施の形態では、証明コード発行サーバ300は、特許文献2に記載の方法を利用して時刻及び位置を証明するものとし、さらに、前述した経時変化情報として、気象情報(写真107が撮影された時刻にしか得られない一意のデータの一例)を用いるものとする。
【0012】
認証システム100において、そのユーザ106(被写体の一例)は端末200によりユーザ106の氏名、会社名、有効期間その他必要な情報(以下、これらの情報をまとめて各種情報という。)を入力する。ユーザ106は同時にカメラ101でユーザ106の写真107を撮り、端末200でそのデータを取り込む。さらに、端末200はGPS(全地球測位システム)衛星102などから時刻情報や位置情報を受信する。端末200は証明コード発行サーバ300にこれらのデータ(情報)を基に証明コード108(COCO−DATES(登録商標)サービスを利用する場合は、COCO−DATES(登録商標)コード)を生成させるため、これらのデータを証明コード発行サーバ300に送る。証明コード発行サーバ300は、気象衛星103から気象情報を受信し(気象衛星103から直接受信する代わりに別の装置を経由して受信してもよい。)、端末200から受信した時刻情報と位置情報と気象情報を合成して証明コード108を生成する。このとき、気象情報の代わりに、あるいは気象情報とともに、気温、湿度、気圧、高度、風速などの自然現象情報(写真107が撮影された位置でしか得られない一意のデータの一例)を合成してもよい。
【0013】
証明コード発行サーバ300は写真107のデータを加工して、写真107の上に証明コード108が記載されたデータ(以下、写真107という。)を作成し、端末200に送信する。証明コード発行サーバ300は同時に証明コード108を送信する。また、証明コード発行サーバ300は証明コード108と端末200から受信した各種情報と写真107とを対応付けてデータベース(第2の記憶装置の一例)などに記憶する。ここで、端末200が写真107のデータを加工して、写真107の上に証明コード108が記載されたデータを作成したり、証明コード108と各種情報と写真107とを対応付けてデータベース(第2の記憶装置の一例)などに記憶したりしてもよい。
【0014】
端末200は証明コード発行サーバ300から証明コード108と写真107を受信し、これらを入門証105(文書の一例)としてプリンタ104にて印字する。このとき、証明コード108はテキストとして以外にも、バーコードリーダなどで容易に読み取れるようにバーコードや二次元バーコード(例えば、QRコード(登録商標))としてもよい。本実施の形態では、入門証105に二次元バーコード109(バーコードの一例)として印刷している。
【0015】
本実施の形態では、ユーザ106の入退場を制限する会社の敷地などの出入口(門)に、証明コード入力用バーコードリーダ110(第1の入力装置の一例)、入門用バーコードリーダ111(第1の入力装置の一例)、出門用バーコードリーダ112(第1の入力装置の一例)などを設置し、これらを入退場管理サーバ400に接続する。ユーザ106又は管理者(守衛など)は、入退場管理サーバ400に接続された証明コード入力用バーコードリーダ110によって、プリンタ104で入門証105に印刷された二次元バーコード109を読み取り、証明コード発行サーバ300により生成された証明コード108を予め入退場管理サーバ400に登録し、さらに、別途入力する個人情報などの各種情報(証明コード108をキーにして、入退場管理サーバ400が証明コード発行サーバ300から自動的に取得してもよい。)や写真107とリンクさせる。
【0016】
ユーザ106の入門時には、管理者は入退場管理サーバ400に接続された入門用バーコードリーダ111にて入門証105に印刷された二次元バーコード109を読み取り、該当する各種情報や写真107を入退場管理サーバ400に表示させてチェックする。同様に、ユーザ106の出門時には、出門用バーコードリーダ112にて入門証105に印刷された二次元バーコード109を読み取り、該当する各種情報や写真107を入退場管理サーバ400に表示させてチェックを実施すれば、入門証105にて出入りの管理を行うことが可能となる。
【0017】
このように、本実施の形態の入門証105は、証明コード108と写真107が対応した入門証105となり、偽造が困難になる。また、入退場管理サーバ400から証明コード108を入力することによってユーザ106の写真107や各種情報を確認可能であり、本人確認が容易になる。
【0018】
図2は、本実施の形態における端末200と証明コード発行サーバ300との構成を示すブロック図である。
【0019】
端末200は、第2の記憶装置201、処理装置202、通信装置203を備える。証明コード発行サーバ300は、インターネットなどのネットワーク700を介して端末200と接続され、第2の記憶装置301、生成装置302、通信装置303を備える。各装置の動作についてはフロー図とともに後述する。
【0020】
図3は、本実施の形態における入退場管理サーバ400の構成を示すブロック図である。
【0021】
入退場管理サーバ400は、第1の記憶装置401、第3の記憶装置402、処理装置403、キーボード404(第1の入力装置の一例)、CRT(Cathode Ray Tube)405(出力装置の一例)、通信装置406を備える。各装置の動作についてはフロー図とともに後述する。
【0022】
処理装置403は、割出部407、判定部408、読取部409、入退場管理部410を有する。各部の動作についてはフロー図とともに後述する。
【0023】
図4は、ユーザ106が入門証105を印刷する際の本実施の形態に係る認証システムの動作を示すフロー図である。
【0024】
図示していないが、端末200の処理装置202は、例えばユーザ106にキーボードなどの入力装置を介して各種情報を入力させ、入力された情報をメモリなどの記憶装置に記憶する。カメラ101は、ユーザ106の写真107を撮影する。端末200の処理装置202は、カメラ101により撮影された写真107のデータを読み取って記憶装置に記憶するとともに、GPS衛星102から時刻情報と位置情報とを受信して記憶装置に記憶する。端末200の通信装置203は、ネットワーク700を介して、記憶装置に記憶された写真107、各種情報、時刻情報、位置情報を送信し、証明コード発行サーバ300の通信装置303がこれらのデータを受信する。
【0025】
図4に示したように、証明コード発行サーバ300の生成装置302は、気象衛星103から気象情報を受信し、受信した気象情報と通信装置303により受信された時刻情報と位置情報とを合成して、ユーザ106の写真107が撮影された時刻及び位置を含む撮影条件を証明する証明コード108を生成する(ステップS101:生成ステップ(処理))。また、証明コード発行サーバ300の生成装置302は、通信装置303により受信された写真107を、生成した証明コード108を記載した写真107に加工し、加工した写真107と証明コード108とを対応付けて第2の記憶装置301に記憶する(ステップS102:第2の記憶ステップ(処理))。このとき、気象情報、時刻情報、位置情報、各種情報なども証明コード108と対応付けて第2の記憶装置301に記憶される。そして、証明コード発行サーバ300の通信装置303は、ネットワーク700を介して、第2の記憶装置301に記憶された写真107と証明コード108とを送信し、端末200の通信装置203がこれらのデータを受信する。
【0026】
ステップS102及びS103では、写真107と証明コード108とを管理するために、証明コード発行サーバ300の第2の記憶装置301を利用しているが、その代わりに、あるいは同時に、端末200の第2の記憶装置201を利用することもできる。この場合、端末200の処理装置202は、記憶装置に記憶された写真107を、通信装置203により受信された証明コード108を記載した写真107に加工し、加工した写真107と証明コード108とを対応付けて第2の記憶装置201に記憶してもよいし、通信装置203により受信された写真107と証明コード108とを対応付けて第2の記憶装置301に記憶してもよい。
【0027】
端末200の処理装置202は、通信装置203により受信された証明コード108を二次元バーコード109に変換する。プリンタ104は、ユーザ106の入門証105に、端末200の通信装置203により受信された写真107と証明コード108と二次元バーコード109とを印刷する(ステップS103:印刷ステップ(処理))。
【0028】
図5は、ユーザ106が入退場を制限された会社の敷地に入退場する際の本実施の形態に係る認証システムの動作を示すフロー図である。
【0029】
図5に示したように、入退場管理サーバ400の第1の記憶装置401は、規定の時刻及び位置を含む規定条件を示す情報を記憶する(ステップS104:第1の記憶ステップ(処理))。入門用バーコードリーダ111は、入門証105に印刷された二次元バーコード109を読み取って証明コード108を抽出し、抽出した証明コード108を入力する(ステップS105:第1の入力ステップ(処理))。入退場管理サーバ400の割出部407は、入門用バーコードリーダ111により入力された証明コード108に対応付けて証明コード発行サーバ300の第2の記憶装置301(端末200の第2の記憶装置201でもよい。)に記憶された気象情報、時刻情報、位置情報などを取得し、証明コード108が証明する撮影条件を割り出す(ステップS106:割出ステップ(処理))。入退場管理サーバ400の判定部408は、割出部407により割り出された撮影条件が第1の記憶装置401に記憶された情報が示す規定条件を満たすかどうか(写真107が予め規定された時刻に規定された場所で撮影されているかどうか)を判定する(ステップS107:判定ステップ(処理))。
【0030】
規定条件が満たされている場合(ステップS108:判定ステップ(処理)のつづき)、入退場管理サーバ400の読取部409は、入門用バーコードリーダ111により入力された証明コード108に対応付けて証明コード発行サーバ300の第2の記憶装置301に記憶された写真107を読み取る(ステップS109:読取ステップ(処理))。入退場管理サーバ400のCRT405は、入門証105に印刷された写真107の照合のために読み取られた写真107を出力する(ステップS110:出力ステップ(処理))。
【0031】
ステップS109において、入退場管理サーバ400の読取部409がさらに各種情報を読み取り、ステップS110において、入退場管理サーバ400のCRT405が各種情報を出力してもよい。
【0032】
入門証105に印刷された写真107と入退場管理サーバ400のCRT405により出力された写真107とが一致する場合(ステップS111:入退場管理ステップ(処理))、入退場管理サーバ400の入退場管理部410は、会社の敷地へのユーザ106の入退場の許可を判断する(例えば、入退場管理サーバ400のCRT405に入退場を許可する旨のメッセージを出力させる。)(ステップS112:入退場管理ステップ(処理)のつづき)。写真107が一致しない場合(ステップS111:入退場管理ステップ(処理))、入退場管理サーバ400の入退場管理部410は、会社の敷地へのユーザ106の入退場の不許可を判断する(例えば、入退場管理サーバ400のCRT405に入退場を拒絶する旨のメッセージを出力させる。)(ステップS113:入退場管理ステップ(処理)のつづき)。
【0033】
入退場管理サーバ400の入退場管理部410は、ユーザ106の入退場の許否に係る判断の結果と当該ユーザID(例えば、各種情報に含まれる。)とユーザ106の入退場の時刻とを示す情報を第3の記憶装置402に記憶する(ステップS114:第3の記憶ステップ(処理))。入退場管理サーバ400のCRT405は、第3の記憶装置402に記憶された情報を出力する(ステップS115:出力ステップ(処理))。
【0034】
ステップS110などにおいて、入退場管理サーバ400の入退場管理部410は、第3の記憶装置402に記憶された過去のユーザ106の入退場に係る履歴情報などをCRT405に出力させてもよい。
【0035】
以上のように、本実施の形態に係る認証システムは、
規定の時刻及び位置の少なくともいずれかを含む規定条件を示す情報を記憶する第1の記憶装置と、
被写体を撮影した写真と当該写真が撮影された時刻及び位置の少なくともいずれかを含む撮影条件を証明する証明情報とを対応付けて記憶する第2の記憶装置と、
前記被写体を認証するための文書に前記写真と前記証明情報とを印刷する印刷装置と、
前記印刷装置により前記文書に印刷された証明情報を入力する第1の入力装置と、
前記第1の入力装置により入力された証明情報が証明する撮影条件を割り出す割出部と、前記割出部により割り出された撮影条件が前記第1の記憶装置に記憶された情報が示す規定条件を満たすかどうかを判定する判定部と、前記判定部により当該規定条件が満たされていると判定された場合に、前記第1の入力装置により入力された証明情報に対応付けて前記第2の記憶装置に記憶された写真を読み取る読取部とを有する処理装置と、
前記印刷装置により前記文書に印刷された写真の照合のために前記処理装置の読取部により読み取られた写真を出力する出力装置とを備えることを特徴とする。
【0036】
このような特徴により、写真の照合による認証方式に関し、そのコストを低減するとともに、その効率性及び安全性を向上させることが可能となる。例えば、本実施の形態において、入門証105は写真107、証明コード108、二次元バーコード109などを紙に印刷しただけのものでよいため、ICカードなどと比較して安価である。また、入退場の管理を行う際には、証明コード108からユーザ106の正規の写真107が自動的に出力されるため、効率性が高い。さらに、ユーザ106と入門証105に印刷された写真107と証明コード108に対応する写真107とを比較して写真の照合を行うことができるため、別のユーザの写真や別のシステムで発行された証明コードなどを使っても認証が成功するような入門証105を偽造することができず、安全性が高い。
【0037】
前記認証システムは、さらに、
前記写真が撮影された時刻を示す時刻情報と当該時刻にしか得られない一意のデータとの組み合わせ、前記写真が撮影された位置を示す位置情報と当該位置でしか得られない一意のデータとの組み合わせの少なくともいずれかの組み合わせを合成して前記証明情報を生成する生成装置を備えることを特徴とする。
【0038】
このような特徴により、証明情報の証明能力が高まる。
【0039】
前記印刷装置は、前記証明情報をバーコードとして印刷し、
前記第1の入力装置は、前記印刷装置により印刷されたバーコードを読み取って前記証明情報を抽出し、抽出した証明情報を入力することを特徴とする。
【0040】
このような特徴により、証明情報の入力を手動で行う手間を省くことが可能となる。
【0041】
前記処理装置は、さらに、前記印刷装置により前記文書に印刷された写真が前記読取部により読み取られた写真と照合された結果に基づいて、制限された場所への前記被写体の入退場の許否を判断する入退場管理部を有し、
前記認証システムは、さらに、
前記処理装置の入退場管理部による判断の結果と当該被写体と当該被写体の入退場の時刻とを示す情報を記憶する第3の記憶装置を備え、
前記出力装置は、さらに、前記第3の記憶装置に記憶された情報を出力することを特徴とする。
【0042】
このような特徴により、入退場の管理方式に関し、そのコストを低減するとともに、その効率性及び安全性を向上させることが可能となる。
【0043】
また、本実施の形態に係る認証方法は、
第1の記憶装置が、規定の時刻及び位置の少なくともいずれかを含む規定条件を示す情報を記憶する第1の記憶ステップと、
第2の記憶装置が、被写体を撮影した写真と当該写真が撮影された時刻及び位置の少なくともいずれかを含む撮影条件を証明する証明情報とを対応付けて記憶する第2の記憶ステップと、
印刷装置が、前記被写体を認証するための文書に前記写真と前記証明情報とを印刷する印刷ステップと、
第1の入力装置が、前記印刷装置により前記文書に印刷された証明情報を入力する第1の入力ステップと、
処理装置が、前記第1の入力装置により入力された証明情報が証明する撮影条件を割り出す割出ステップと、
前記処理装置が、前記割出ステップにより割り出された撮影条件が前記第1の記憶装置に記憶された情報が示す規定条件を満たすかどうかを判定する判定ステップと、
前記処理装置が、前記判定ステップにより当該規定条件が満たされていると判定された場合に、前記第1の入力装置により入力された証明情報に対応付けて前記第2の記憶装置に記憶された写真を読み取る読取ステップと、
出力装置が、前記印刷装置により前記文書に印刷された写真の照合のために前記処理装置により読み取られた写真を出力する出力ステップとを備えることを特徴とする。
【0044】
また、本実施の形態に係る認証プログラムは、
第1の記憶装置が、規定の時刻及び位置の少なくともいずれかを含む規定条件を示す情報を記憶する第1の記憶処理と、
第2の記憶装置が、被写体を撮影した写真と当該写真が撮影された時刻及び位置の少なくともいずれかを含む撮影条件を証明する証明情報とを対応付けて記憶する第2の記憶処理と、
印刷装置が、前記被写体を認証するための文書に前記写真と前記証明情報とを印刷する印刷処理と、
第1の入力装置が、前記印刷装置により前記文書に印刷された証明情報を入力する第1の入力処理と、
処理装置が、前記第1の入力装置により入力された証明情報が証明する撮影条件を割り出す割出処理と、
前記処理装置が、前記割出処理により割り出された撮影条件が前記第1の記憶装置に記憶された情報が示す規定条件を満たすかどうかを判定する判定処理と、
前記処理装置が、前記判定処理により当該規定条件が満たされていると判定された場合に、前記第1の入力装置により入力された証明情報に対応付けて前記第2の記憶装置に記憶された写真を読み取る読取処理と、
出力装置が、前記印刷装置により前記文書に印刷された写真の照合のために前記処理装置により読み取られた写真を出力する出力処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0045】
実施の形態2.
図6は、本実施の形態に係る認証システムの構成を示す図である。
【0046】
本実施の形態において、認証システム100は、端末200、証明コード発行サーバ300、アーカイブサーバ500(第1の記憶装置の一例)、携帯端末600を備える。
【0047】
端末200、証明コード発行サーバ300は、実施の形態1で説明したものと同様である。また、カメラ101、GPS衛星102、気象衛星103、プリンタ104、入門証105も、実施の形態1で説明したものと同様である。
【0048】
本実施の形態では、証明コード発行サーバ300により生成された証明コード108を予めアーカイブサーバ500に登録し、さらに、別途入力する個人情報などの各種情報や写真107とリンクさせる。ユーザ106の入退場を制限する会社の敷地などの中で、ユーザ106(又は不審者)の本人確認をする管理者(守衛など)は携帯端末600を保持する。管理者は、携帯端末600が装備するカメラやバーコードリーダによって、プリンタ104で入門証105に印刷された証明コード108や二次元バーコード109を読み取り、証明コード108をアーカイブサーバ500に照会し、各種情報や写真107をダウンロードする。ダウンロードした各種情報や写真107をチェックすることにより、入門証105を所持している人物の確認を容易に行える。
【0049】
本実施の形態では、認証システム100が、実施の形態1で説明した入退場管理サーバ400などを備えていてもよい。この場合、入退場管理サーバ400に登録していた各種情報や写真107などを、代わりにアーカイブサーバ500に保存して、入退場の管理とアーカイブとで機能ごとに装置を分けることにより、負荷を分散することが可能となる。
【0050】
本実施の形態において、証明コード発行サーバ300は他社(ユーザ106が属する組織以外の者の一例)内で管理され、アーカイブサーバ500は自社(ユーザ106が属する組織の一例)内で管理される。アーカイブサーバ500は、実施の形態1において証明コード発行サーバ300(又は端末200)が記憶していた証明コード108と各種情報と写真107とのうち、自社のユーザ106に係るもののみを証明コード発行サーバ300からインターネットなどのネットワークを介して受信し、記憶する。ここで、証明コード発行サーバ300は、証明コード108と各種情報と写真107とをアーカイブサーバ500に送信した後にデータベースなどから削除してもよい。これにより、情報の保存を証明コード発行サーバ300から切り離し、セキュリティの向上を図ることができる。
【0051】
図7は、本実施の形態における携帯端末600の構成を示すブロック図である。
【0052】
携帯端末600は、第3の記憶装置601、処理装置602、カメラ603(第1の入力装置の一例)、LCD(液晶ディスプレイ)604(出力装置の一例)、通信装置605を備える。各装置の動作についてはフロー図とともに後述する。
【0053】
処理装置602は、割出部606、判定部607、読取部608を有する。各部の動作についてはフロー図とともに後述する。
【0054】
ユーザ106が入門証105を印刷する際の本実施の形態に係る認証システムの動作は、実施の形態1で説明したものと同様である。
【0055】
図8は、守衛などの管理者が入退場を制限された会社の敷地内でユーザ106の確認をする際の本実施の形態に係る認証システムの動作を示すフロー図である。
【0056】
図5に示したように、アーカイブサーバ500は、規定の時刻及び位置を含む規定条件を示す情報を記憶し(ステップS201:第1の記憶ステップ(処理))、証明コード発行サーバ300の第2の記憶装置301(端末200の第2の記憶装置201でもよい。)に記憶された写真107と写真107に対応する証明コード108とを読み取って記憶する(ステップS202:第1の記憶ステップ(処理)のつづき)。本実施の形態では、アーカイブサーバ500は同時に、証明コード発行サーバ300の第2の記憶装置301に記憶された気象情報、時刻情報、位置情報などを読み取って記憶する。
【0057】
携帯端末600のカメラ603は、入門証105に印刷された二次元バーコード109を読み取って証明コード108を抽出し、抽出した証明コード108を入力する(ステップS203:第1の入力ステップ(処理))。携帯端末600の割出部606は、カメラ603により入力された証明コード108が証明する撮影条件を割り出す(ステップS204:割出ステップ(処理))。本実施の形態では、携帯端末600の割出部606は、カメラ603により入力された証明コード108をアーカイブサーバ500に無線により(通信装置605が具備するアンテナを介して無線通信を行う。)送信し、送信した証明コード108に対応する気象情報、時刻情報、位置情報などをアーカイブサーバ500から無線により受信して、受信した情報に基づき撮影条件を割り出す。
【0058】
携帯端末600の判定部607は、割出部606により割り出された撮影条件がアーカイブサーバ500に記憶された情報が示す規定条件を満たすかどうか(写真107が予め規定された時刻に規定された場所で撮影されているかどうか)を判定する(ステップS205:判定ステップ(処理))。
【0059】
規定条件が満たされている場合(ステップS206:判定ステップ(処理)のつづき)、携帯端末600の読取部608は、カメラ603により入力された証明コード108をアーカイブサーバ500に無線により送信し、送信した証明コード108に対応する写真107をアーカイブサーバ500から無線により受信して読み取る(ステップS207:読取ステップ(処理))。携帯端末600のLCD604は、入門証105に印刷された写真107の照合のために読み取られた写真107を出力する(ステップS208:出力ステップ(処理))。そして、入門証105に印刷された写真107と携帯端末600のLCD604により出力された写真107とが一致する場合、ユーザ106の確認ができたことになる。
【0060】
ステップS202において、アーカイブサーバ500がさらに各種情報を読み取って記憶し、ステップS207において、携帯端末600の読取部608が各種情報を読み取り、ステップS208において、携帯端末600のLCD604が各種情報を出力してもよい。
【0061】
以上のように、本実施の形態に係る認証システムは、実施の形態1に係る認証システムの特徴に加え、
前記被写体は、ユーザであり、
前記第2の記憶装置は、前記ユーザが属する組織以外の者によって管理される場所に設置され、
前記第1の記憶装置は、前記ユーザが属する組織によって管理される場所に設置され、前記規定条件を示す情報を記憶するとともに、前記第2の記憶装置に記憶された写真と当該写真に対応する証明情報とを読み取って記憶し、
前記処理装置の読取部は、前記判定部により当該規定条件が満たされていると判定された場合に、前記第1の入力装置により入力された証明情報に対応付けて前記第1の記憶装置に記憶された写真を読み取ることを特徴とする。
【0062】
このような特徴により、証明情報や写真を自ら管理することができ、効率性や安全性がさらに向上する。例えば、本実施の形態において、写真107や各種情報を社外の証明コード発行サーバ300から取得するより、社内のアーカイブサーバ500から取得する方が効率的である。同様に写真107や各種情報を社外の証明コード発行サーバ300に管理させるより、社内のアーカイブサーバ500で管理する方が安全である。
【0063】
前記処理装置の読取部は、前記第1の入力装置により入力された証明情報を前記第1の記憶装置に(無線により)送信し、送信した証明情報に対応する写真を前記第1の記憶装置から(無線により)受信して読み取ることを特徴とする。
【0064】
このような特徴により、固定された地点だけでなく移動先において、さらには、移動中においても写真の照合を行うことが可能となる。
【0065】
実施の形態3.
本実施の形態に係る認証システムの構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。
【0066】
図9は、ユーザ106が入門証105を印刷する際の本実施の形態に係る認証システムの動作を示すフロー図である。
【0067】
図9に示したように、証明コード発行サーバ300の生成装置302は、気象衛星103から受信した気象情報と通信装置303により受信された時刻情報と位置情報とともに、ユーザ106の写真107を合成して、写真107が撮影された時刻及び位置を含む撮影条件を証明する証明コード108を生成する(ステップS301:生成ステップ(処理))。
【0068】
ステップS302、S303の動作はそれぞれ、実施の形態1で説明した図4のステップS102、S103と同様である。
【0069】
ユーザ106が入退場を制限された会社の敷地に入退場する際の本実施の形態に係る認証システムの動作は、実施の形態1で説明した図5のものと同様である。
【0070】
以上のように、本実施の形態に係る認証システムは、実施の形態1に係る認証システムの特徴に加え、
前記生成装置は、前記写真が撮影された時刻を示す時刻情報と当該時刻にしか得られない一意のデータとの組み合わせ、前記写真が撮影された位置を示す位置情報と当該位置でしか得られない一意のデータとの組み合わせの少なくともいずれかの組み合わせと前記写真とを合成して前記証明情報を生成することを特徴とする。
【0071】
このような特徴により、証明情報と写真との対応付けが強くなるため、写真の照合をより確実に行うことが可能となる。
【0072】
実施の形態4.
本実施の形態に係る認証システムの構成は、実施の形態2で説明したものと同様である。本実施の形態においても、ユーザ106が入門証105を印刷する際に、実施の形態3で説明したものと同様に認証システム100を動作させることができる。守衛などの管理者が入退場を制限された会社の敷地内でユーザ106の確認をする際の本実施の形態に係る認証システムの動作は、実施の形態2で説明したものと同様である。
【0073】
実施の形態5.
図10は、本実施の形態に係る認証システムの構成を示す図である。
【0074】
本実施の形態において、認証システム100は、端末200、証明コード発行サーバ300、入退場管理サーバ400を備える。
【0075】
端末200、証明コード発行サーバ300は、実施の形態1で説明したものと同様である。また、カメラ101、GPS衛星102、気象衛星103、プリンタ104、入門証105、証明コード入力用バーコードリーダ110、入門用バーコードリーダ111、出門用バーコードリーダ112も、実施の形態1で説明したものと同様である。
【0076】
本実施の形態では、ユーザ106の入門時には、管理者は入退場管理サーバ400に接続された入門用バーコードリーダ111にて入門証105に印刷された二次元バーコード109を読み取るとともに、スキャナ113(第2の入力装置の一例)にて入門証105に印刷された写真107を読み取る。そして、二次元バーコード109から抽出される証明コード108に該当する写真107とスキャナ113により読み取られた写真107とを入退場管理サーバ400にチェックさせる。同様に、ユーザ106の出門時には、出門用バーコードリーダ112にて入門証105に印刷された二次元バーコード109を読み取るとともに、スキャナ113にて入門証105に印刷された写真107を読み取り、該当する写真107を入退場管理サーバ400にチェックさせる。
【0077】
図11は、本実施の形態における入退場管理サーバ400の構成を示すブロック図である。
【0078】
入退場管理サーバ400は、第1の記憶装置401、第3の記憶装置402、処理装置403、キーボード404、CRT405、通信装置406を備える。各装置の動作についてはフロー図とともに後述する。
【0079】
処理装置403は、割出部407、判定部408、読取部409、照合部411を有する。各部の動作についてはフロー図とともに後述する。
【0080】
ユーザ106が入門証105を印刷する際の本実施の形態に係る認証システムの動作は、実施の形態1で説明した図4のものと同様である。
【0081】
図12は、ユーザ106が入退場を制限された会社の敷地に入退場する際の本実施の形態に係る認証システムの動作を示すフロー図である。
【0082】
ステップS501からS506までの動作はそれぞれ、実施の形態1で説明した図5のステップS104からS109までと同様である。
【0083】
スキャナ113は、入門証105に印刷された写真107をスキャンして入力する(ステップS507:第2の入力ステップ(処理))。入退場管理サーバ400の照合部411は、スキャナ113により入力された写真107をステップS506において読取部409により読み取られた写真107と照合する(ステップS508:照合ステップ(処理))。入退場管理サーバ400のCRT405は、写真107の照合の結果を示す情報(例えば、2つの写真107が一致する旨を示すメッセージ)を出力する(ステップS509:出力ステップ(処理))。そして、入退場管理サーバ400のCRT405により出力された写真107の照合の結果に基づいて、ユーザ106の入退場の許否を判断することができる。ここで、入退場管理サーバ400は、実施の形態1と同様に入退場管理部410を有し、入退場管理部410が照合部411による写真107の照合の結果に基づいて会社の敷地へのユーザ106の入退場の許可を判断してもよい。
【0084】
以上のように、本実施の形態に係る認証システムは、実施の形態1に係る認証システムの特徴に加え、さらに、
前記印刷装置により印刷された写真をスキャンして入力する第2の入力装置を備え、
前記処理装置は、さらに、前記第2の入力装置により入力された写真を前記読取部により読み取られた写真と照合する照合部を有し、
前記出力装置は、前記処理装置の照合部による照合の結果を示す情報を出力することを特徴とする。
【0085】
このような特徴により、写真の照合までも自動的に行うことができ、利便性がさらに向上する。
【0086】
実施の形態6.
本実施の形態に係る認証システムの構成は、実施の形態1で説明したものと同様である。
【0087】
ユーザ106が入門証105を印刷する際の本実施の形態に係る認証システムの動作は、実施の形態1で説明した図4のものと同様である。
【0088】
図13は、ユーザ106が入退場を制限された会社の敷地に入退場する際の本実施の形態に係る認証システムの動作を示すフロー図である。
【0089】
ステップS601からS603までの動作はそれぞれ、実施の形態1で説明した図5のステップS104からS106までと同様である。
【0090】
入退場管理サーバ400の判定部408は、割出部407により割り出された撮影条件に含まれる時刻(例えば、2005年6月8日午前9時58分54秒)と現在時刻(例えば、2005年9月13日午後4時14分10秒)とを比較して、現在時刻が証明コード発行サーバ300の第2の記憶装置301に記憶された情報が示す規定条件に含まれる有効期間(例えば、3ヵ月又は1年)に収まっているかどうかを判定する(ステップS604:判定ステップ(処理))。ここで、規定条件に、写真107が撮影された場所との関係(例えば、距離や方角などの位置関係)(以下、有効範囲という。)を含め、ステップS604において、入退場管理サーバ400の判定部408が、割出部407により割り出された撮影条件に含まれる位置(写真107が撮影された位置)と現在位置(例えば、門)とを比較して、現在位置が証明コード発行サーバ300の第2の記憶装置301に記憶された情報が示す規定条件に含まれる有効範囲(例えば、半径1キロメートル以内)に収まっているかどうかを判定してもよい。
【0091】
現在時刻が有効期間に収まっている場合(上記例では、有効期間が1年の場合)(ステップS605:判定ステップ(処理)のつづき)、入退場管理サーバ400の読取部409は、入門用バーコードリーダ111により入力された証明コード108に対応付けて証明コード発行サーバ300の第2の記憶装置301に記憶された写真107を読み取る(ステップS606:読取ステップ(処理))。
【0092】
ステップS607からS612までの動作はそれぞれ、実施の形態1で説明した図5のステップS110からS115までと同様である。
【0093】
以上のように、本実施の形態に係る認証システムは、実施の形態1に係る認証システムの特徴に加え、
前記規定条件は、前記写真を有効とみなす期間の長さを示す有効期間を含み、
前記処理装置の判定部は、前記割出部により割り出された撮影条件に含まれる時刻と現在時刻とを比較して、現在時刻が前記第1の記憶装置に記憶された情報が示す規定条件に含まれる有効期間に収まっているかどうかを判定し、
前記処理装置の読取部は、前記判定部により現在時刻が当該規定条件に含まれる有効期間に収まっていると判定された場合に、前記第1の入力装置により入力された証明情報に対応付けて前記第2の記憶装置に記憶された写真を読み取ることを特徴とする。
【0094】
このような特徴により、ある期間に限定して写真を有効に設定することができ、例えば、自社の敷地内への工事業者などの一時的な(例えば、数ヵ月間)立ち入りを管理することが容易になる。
【0095】
図14は、上記実施の形態における認証システムを構成する各装置の外観の一例を示す図である。
【0096】
図14において、端末200、証明コード発行サーバ300、入退場管理サーバ400、アーカイブサーバ500は、システムユニット910、CRT(Cathode Ray Tube)表示装置901、キーボード(K/B)902、マウス903、コンパクトディスク装置(CDD)905、プリンタ装置906、スキャナ装置907を備え、これらはケーブルで接続されている。さらに、認証システム100は、FAX機932、電話機931とケーブルで接続され、また、ローカルエリアネットワーク(LAN)942、ゲートウェイ941を介してインターネット940に接続されている。
【0097】
図15は、上記実施の形態における認証システムを構成する各装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0098】
図15において、端末200、証明コード発行サーバ300、入退場管理サーバ400、アーカイブサーバ500は、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)911を備えている。CPU911は、バス912を介してROM913、RAM914、通信ボード915、CRT表示装置901、K/B902、マウス903、FDD(Flexible Disk Drive)904、磁気ディスク装置920、CDD905、プリンタ装置906、スキャナ装置907と接続されている。
【0099】
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置あるいは記憶部の一例である。
【0100】
通信ボード915は、FAX機932、電話機931、LAN942などに接続されている。通信ボード915は、通信装置、通信部、入力装置、入力部、出力装置、あるいは出力部の一例である。
【0101】
例えば、K/B902、スキャナ装置907、FDD904などは、入力装置あるいは入力部の一例である。また、例えば、CRT表示装置901などは、出力装置あるいは出力部の一例である。
【0102】
ここで、通信ボード915は、LAN942に限らず、直接、インターネット940、あるいはISDN(Integrated Services Digital Network)などのWAN(ワイドエリアネットワーク)に接続されていても構わない。直接、インターネット940、あるいはISDNなどのWANに接続されている場合、認証システム100は、インターネット940、あるいはISDNなどのWANに接続され、ゲートウェイ941は不要となる。
【0103】
磁気ディスク装置920には、オペレーティングシステム(OS)921、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923は、CPU911、OS921、ウィンドウシステム922により実行される。
【0104】
上記プログラム群923には、上述した実施の形態の説明において「〜部」として説明する機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
【0105】
例えば、CPU911などは、処理装置あるいは処理部の一例である。
【0106】
ファイル群924には、上述した実施の形態の説明において、「〜情報」、「〜結果」、「〜条件」として説明するものが、ファイル又はその一部として記憶されている。
【0107】
また、上述した実施の形態の説明において説明するフローチャートの矢印の部分は主としてデータの入出力を示し、そのデータの入出力のためにデータは、磁気ディスク装置920、FD(Flexible Disk)、光ディスク、CD(コンパクトディスク)、MD(ミニディスク)、DVD(Digital Versatile Disk)などのその他の記録媒体に記録される。あるいは、信号線やその他の伝送媒体により伝送される。
【0108】
また、上述した実施の形態の説明において「〜部」として説明するものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。あるいは、ソフトウェアのみ、あるいは、ハードウェアのみ、あるいは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。
【0109】
また、上述した実施の形態を実施するプログラムは、磁気ディスク装置920、FD、光ディスク、CD、MD、DVDなどのその他の記録媒体による記録装置を用いて記憶されても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】実施の形態1に係る認証システムの構成を示す図である。
【図2】実施の形態1における端末と証明コード発行サーバとの構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1における入退場管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図4】実施の形態1に係る認証システムの動作を示すフロー図である。
【図5】実施の形態1に係る認証システムの動作を示すフロー図である。
【図6】実施の形態2に係る認証システムの構成を示す図である。
【図7】実施の形態2における携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図8】実施の形態2に係る認証システムの動作を示すフロー図である。
【図9】実施の形態3に係る認証システムの動作を示すフロー図である。
【図10】実施の形態5に係る認証システムの構成を示す図である。
【図11】実施の形態5における入退場管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図12】実施の形態5に係る認証システムの動作を示すフロー図である。
【図13】実施の形態6に係る認証システムの動作を示すフロー図である。
【図14】各実施の形態における認証システムを構成する各装置の外観の一例を示す図である。
【図15】各実施の形態における認証システムを構成する各装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0111】
100 認証システム、101 カメラ、102 GPS衛星、103 気象衛星、104 プリンタ、105 入門証、106 ユーザ、107 写真、108 証明コード、109 二次元バーコード、110 証明コード入力用バーコードリーダ、111 入門用バーコードリーダ、112 出門用バーコードリーダ、113 スキャナ、200 端末、201 第2の記憶装置、202 処理装置、203 通信装置、300 証明コード発行サーバ、301 第2の記憶装置、302 生成装置、303 通信装置、400 入退場管理サーバ、401 第1の記憶装置、402 第3の記憶装置、403 処理装置、404 キーボード、405 CRT、406 通信装置、407 割出部、408 判定部、409 読取部、410 入退場管理部、411 照合部、500 アーカイブサーバ、600 携帯端末、601 第3の記憶装置、602 処理装置、603 カメラ、604 LCD、605 通信装置、606 割出部、607 判定部、608 読取部、700 ネットワーク、901 CRT表示装置、902 K/B、903 マウス、904 FDD、905 CDD、906 プリンタ装置、907 スキャナ装置、910 システムユニット、911 CPU、912 バス、913 ROM、914 RAM、915 通信ボード、920 磁気ディスク装置、921 OS、922 ウィンドウシステム、923 プログラム群、924 ファイル群、931 電話機、932 FAX機、940 インターネット、941 ゲートウェイ、942 LAN。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
規定の時刻及び位置の少なくともいずれかを含む規定条件を示す情報を記憶する第1の記憶装置と、
被写体を撮影した写真と当該写真が撮影された時刻及び位置の少なくともいずれかを含む撮影条件を証明する証明情報とを対応付けて記憶する第2の記憶装置と、
前記被写体を認証するための文書に前記写真と前記証明情報とを印刷する印刷装置と、
前記印刷装置により前記文書に印刷された証明情報を入力する第1の入力装置と、
前記第1の入力装置により入力された証明情報が証明する撮影条件を割り出す割出部と、前記割出部により割り出された撮影条件が前記第1の記憶装置に記憶された情報が示す規定条件を満たすかどうかを判定する判定部と、前記判定部により当該規定条件が満たされていると判定された場合に、前記第1の入力装置により入力された証明情報に対応付けて前記第2の記憶装置に記憶された写真を読み取る読取部とを有する処理装置と、
前記印刷装置により前記文書に印刷された写真の照合のために前記処理装置の読取部により読み取られた写真を出力する出力装置とを備えることを特徴とする認証システム。
【請求項2】
前記認証システムは、さらに、
前記写真が撮影された時刻を示す時刻情報と当該時刻にしか得られない一意のデータとの組み合わせ、前記写真が撮影された位置を示す位置情報と当該位置でしか得られない一意のデータとの組み合わせの少なくともいずれかの組み合わせを合成して前記証明情報を生成する生成装置を備えることを特徴とする請求項1に記載の認証システム。
【請求項3】
前記生成装置は、前記少なくともいずれかの組み合わせと前記写真とを合成して前記証明情報を生成することを特徴とする請求項2に記載の認証システム。
【請求項4】
前記印刷装置は、前記証明情報をバーコードとして印刷し、
前記第1の入力装置は、前記印刷装置により印刷されたバーコードを読み取って前記証明情報を抽出し、抽出した証明情報を入力することを特徴とする請求項1に記載の認証システム。
【請求項5】
前記認証システムは、さらに、
前記印刷装置により印刷された写真をスキャンして入力する第2の入力装置を備え、
前記処理装置は、さらに、前記第2の入力装置により入力された写真を前記読取部により読み取られた写真と照合する照合部を有し、
前記出力装置は、前記処理装置の照合部による照合の結果を示す情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の認証システム。
【請求項6】
前記処理装置は、さらに、前記印刷装置により前記文書に印刷された写真が前記読取部により読み取られた写真と照合された結果に基づいて、制限された場所への前記被写体の入退場の許否を判断する入退場管理部を有し、
前記認証システムは、さらに、
前記処理装置の入退場管理部による判断の結果と当該被写体と当該被写体の入退場の時刻とを示す情報を記憶する第3の記憶装置を備え、
前記出力装置は、さらに、前記第3の記憶装置に記憶された情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の認証システム。
【請求項7】
前記被写体は、ユーザであり、
前記第2の記憶装置は、前記ユーザが属する組織以外の者によって管理される場所に設置され、
前記第1の記憶装置は、前記ユーザが属する組織によって管理される場所に設置され、前記規定条件を示す情報を記憶するとともに、前記第2の記憶装置に記憶された写真と当該写真に対応する証明情報とを読み取って記憶し、
前記処理装置の読取部は、前記判定部により当該規定条件が満たされていると判定された場合に、前記第1の入力装置により入力された証明情報に対応付けて前記第1の記憶装置に記憶された写真を読み取ることを特徴とする請求項1に記載の認証システム。
【請求項8】
前記処理装置の読取部は、前記第1の入力装置により入力された証明情報を前記第1の記憶装置に送信し、送信した証明情報に対応する写真を前記第1の記憶装置から受信して読み取ることを特徴とする請求項7に記載の認証システム。
【請求項9】
前記規定条件は、前記写真を有効とみなす期間の長さを示す有効期間を含み、
前記処理装置の判定部は、前記割出部により割り出された撮影条件に含まれる時刻と現在時刻とを比較して、現在時刻が前記第1の記憶装置に記憶された情報が示す規定条件に含まれる有効期間に収まっているかどうかを判定し、
前記処理装置の読取部は、前記判定部により現在時刻が当該規定条件に含まれる有効期間に収まっていると判定された場合に、前記第1の入力装置により入力された証明情報に対応付けて前記第2の記憶装置に記憶された写真を読み取ることを特徴とする請求項1に記載の認証システム。
【請求項10】
第1の記憶装置が、規定の時刻及び位置の少なくともいずれかを含む規定条件を示す情報を記憶する第1の記憶ステップと、
第2の記憶装置が、被写体を撮影した写真と当該写真が撮影された時刻及び位置の少なくともいずれかを含む撮影条件を証明する証明情報とを対応付けて記憶する第2の記憶ステップと、
印刷装置が、前記被写体を認証するための文書に前記写真と前記証明情報とを印刷する印刷ステップと、
第1の入力装置が、前記印刷装置により前記文書に印刷された証明情報を入力する第1の入力ステップと、
処理装置が、前記第1の入力装置により入力された証明情報が証明する撮影条件を割り出す割出ステップと、
前記処理装置が、前記割出ステップにより割り出された撮影条件が前記第1の記憶装置に記憶された情報が示す規定条件を満たすかどうかを判定する判定ステップと、
前記処理装置が、前記判定ステップにより当該規定条件が満たされていると判定された場合に、前記第1の入力装置により入力された証明情報に対応付けて前記第2の記憶装置に記憶された写真を読み取る読取ステップと、
出力装置が、前記印刷装置により前記文書に印刷された写真の照合のために前記処理装置により読み取られた写真を出力する出力ステップとを備えることを特徴とする認証方法。
【請求項11】
第1の記憶装置が、規定の時刻及び位置の少なくともいずれかを含む規定条件を示す情報を記憶する第1の記憶処理と、
第2の記憶装置が、被写体を撮影した写真と当該写真が撮影された時刻及び位置の少なくともいずれかを含む撮影条件を証明する証明情報とを対応付けて記憶する第2の記憶処理と、
印刷装置が、前記被写体を認証するための文書に前記写真と前記証明情報とを印刷する印刷処理と、
第1の入力装置が、前記印刷装置により前記文書に印刷された証明情報を入力する第1の入力処理と、
処理装置が、前記第1の入力装置により入力された証明情報が証明する撮影条件を割り出す割出処理と、
前記処理装置が、前記割出処理により割り出された撮影条件が前記第1の記憶装置に記憶された情報が示す規定条件を満たすかどうかを判定する判定処理と、
前記処理装置が、前記判定処理により当該規定条件が満たされていると判定された場合に、前記第1の入力装置により入力された証明情報に対応付けて前記第2の記憶装置に記憶された写真を読み取る読取処理と、
出力装置が、前記印刷装置により前記文書に印刷された写真の照合のために前記処理装置により読み取られた写真を出力する出力処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする認証プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−94580(P2007−94580A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−280789(P2005−280789)
【出願日】平成17年9月27日(2005.9.27)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】