説明

車両のシート下構造

【課題】 乗員に対する熱対策とメンテナンス性向上にある。
【解決手段】 車体フレーム11でエンジン22を支持し、このエンジン22にエンジンオイル供給管及びオイルレベルゲージを設け、左右一対のシート51,52の下方にエンジン22を配置した車両において、車体フレーム11、詳しくは、シートフレーム部材72にシート51,52を着脱自在に取付け、シート51,52とエンジン22との間にインナカバー101を設け、このインナカバー101にエンジンオイル供給管及びオイルレベルゲージに対してメンテナンス可能とするメンテナンスリッド106を設けるとともにインナカバー101を車体フレーム11に着脱自在に取付けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のシート下構造の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の車両のシート下構造として、シートの下方にエンジン、トランスミッション等の動力源を配置したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特許第2605671号公報
【0003】
特許文献1の第2図に示される通り、車両は、車体フレーム1に動力源であるエンジン2、トランスミッション3及びトランスファー4を取付け、シート9の下方にトランスミッション3及びトランスファー4を配置したものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記したエンジン2、トランスミッション3及びトランスファー4は、運転中に熱を発生するため、この熱がシート9に着座した乗員に伝わらないように対策を施す必要がある。また、トランスミッション3及びトランスファー4では、オイル交換等のメンテナンスが定期的に必要であり、メンテナンスが簡単に行える構造が望まれている。
【0005】
本発明の目的は、(a)乗員に対する熱対策、(b)メンテナンス性向上、にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、車体フレームでエンジンを支持し、このエンジンにオイルレベルゲージ及びエンジンオイル供給管を設け、左右一対のシートの下方にエンジンを配置した車両において、車体フレームにシートを着脱自在に取付け、シートとエンジンとの間にインナカバーを設け、このインナカバーにオイルレベルゲージ及びエンジンオイル供給管に対してメンテナンス可能とするメンテナンスリッドを設けるとともにインナカバーを車体フレームに着脱自在に取付けたことを特徴とする。
【0007】
インナカバーの作用として、エンジンで発生した熱がインナカバーで遮られ、シートに着座した乗員に伝わらない。また、車体フレームからシートを外し、次に車体フレームからインナカバーを外せば、エンジンが露出するから、エンジンの、例えば、点火プラグのメンテナンスが可能になる。
【0008】
また、インナカバーに設けたメンテナンスリッドの作用として、車体フレームからシートを外し、次にメンテナンスリッドを開けると、エンジンのオイルレベルゲージ及びエンジンオイル供給管が露出する。従って、オイルレベルゲージによるエンジンオイル量の点検やエンジンオイル供給管からのオイルの供給が可能になる。
【0009】
請求項2に係る発明は、エンジンに備えるシリンダ部の上端を、車体フレーム上端よりも上方に配置したことを特徴とする。
シリンダ部の配置の作用として、シリンダ部の上端を車体フレーム上端よりも上方に配置すれば、例えば、シリンダ部のシリンダヘッドに設けた点火プラグがより上方に位置し、点火プラグの着脱がより楽になる。
【0010】
請求項3に係る発明は、エンジンオイル供給管にそのオイル供給口を塞ぐキャップを設け、このキャップを車体フレーム上端よりも上方に配置したことを特徴とする。
キャップの配置の作用として、キャップを車体フレーム上端よりも上方に配置すれば、キャップがより上方に位置し、キャップを開けてオイル供給口からのエンジンオイルの供給がより楽になる。また、車両が水に漬かったときに、キャップに水が達しにくい。
【0011】
請求項4に係る発明は、エンジンのシリンダヘッドを、左右一対のシート間の後部の下方に配置し、インナカバーに、シリンダヘッド上方に渡って延出する延出部を備えることを特徴とする。
インナカバーを取り外すことでシリンダヘッド上方から延出部を無くして、シリンダ部へのアクセスを可能とし、また、メンテナンス性が向上する。
【0012】
請求項5に係る発明は、インナカバーのメンテナンスリッドの下方には、エンジンオイル供給管及びオイルレベルゲージが配置されることを特徴とする。
メンテナンスリッドを開けるだけで日常点検を可能とする。
【0013】
請求項6に係る発明は、インナカバー後方の下方にはエンジンのシリンダヘッドが配置されることを特徴とする。
インナカバーを外すことでシリンダヘッドを露出させることができ、エンジンのメンテナンスを可能とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明では、車体フレームにシートを着脱自在に取付け、シートとエンジンとの間にインナカバーを設け、このインナカバーにメンテナンスリッドを設けるとともにインナカバーを車体フレームに着脱自在に取付けたので、インナカバーによって、エンジンの熱が乗員に伝わらないように遮熱することができる。
【0015】
また、シートを外すことでインナカバーを露出させ、インナカバーのメンテナンスリッドを開けて、オイルレベルゲージによるエンジンオイル量の点検やエンジンオイル供給管からのオイルの供給を容易に行うことができて、メンテナンス性を向上させることができる。更に、インナカバーを外せば、エンジン全体を露出させることができ、エンジンの他の部品、例えば、点火プラグを簡単にメンテナンスすることができる。
【0016】
請求項2に係る発明では、エンジンに備えるシリンダ部の上端を車体フレーム上端よりも上方に配置したので、例えば、シリンダヘッドに取付けた点火プラグの位置が高くなり、メンテナンスをより簡単に行うことができる。
【0017】
請求項3に係る発明では、エンジンオイル供給管にそのオイル供給口を塞ぐキャップを設け、このキャップを車体フレーム上端よりも上方に配置したので、キャップの位置が高くなり、キャップを外してオイル供給口からのエンジンオイル供給をより簡単に行うことができる。また、車両が水に漬かったときでも、キャップに水が達しにくくなり、オイル供給口からの水を浸入しにくくすることができる。
【0018】
請求項4に係る発明では、エンジンのシリンダヘッドを、左右一対のシート間の後部の下方に位置し、インナカバーに、シリンダヘッド上方に渡って延出する延出部を備えるので、シリンダ部を露出させることができ、メンテナンス性を向上させることができる。
【0019】
請求項5に係る発明では、インナカバーのメンテナンスリッドの下方には、エンジンオイル供給管及びオイルレベルゲージが配置されるので、メンテナンスリッドを開けるだけで日常点検を行うことができる。
【0020】
請求項6に係る発明では、インナカバー後方の下方にエンジンのシリンダヘッドを配置したので、インナカバーを外すことでシリンダヘッドを露出させることができ、エンジンをメンテナンスすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係るシート下構造を採用した車両の側面図であり、車両10は、車体フレーム11(フロントフレーム12、センタフレーム13及びリヤフレーム14からなる。)と、左右の前輪18,18と、センタフレーム13に取付けたパワーユニット21(エンジン22及び変速機23からなる。)と、エンジン22へ空気及び燃料を供給するためにエンジン22の上部後部に接続した吸気装置26と、エンジン22の上部前部から後方へ延ばした排気装置27と、リヤフレーム14の上部に傾斜可能に取付けた荷台28と、左右の後輪31,31とを備える二人乗りの四輪駆動車である。
【0022】
吸気装置26は、エンジン22のシリンダヘッド22aの後部に接続したスロットルボディ(不図示)と、このスロットルボディの後端側に接続したエアクリーナ35と、このエアクリーナ35から前方に延ばした吸気ダクト36とを備える。
排気装置27は、シリンダヘッド22aの前部に接続するとともに後方に延ばした排気管37と、この排気管37の後端に接続したマフラ38とからなる。
【0023】
ここで、41はフロントカバー、42はラジエータ、43はハンドル、44はステアリングシャフト、46は前輪支持用アッパアーム、47は前輪支持用ロアアーム、51,52(手前側の符号51のみ示す。)はセンタフレーム13に取付けた左右のシート、53はエンジン22のクランクケース22bに取付けたエンジンオイル供給管、54はエンジンオイル供給管53の先端に取付けたキャップ、56はクランクケース22bの側部に設けたオイルレベルゲージ、57,57(手前側の符号57のみ示す。)はリヤフェンダ、58,58(手前側の符号58のみ示す。)はセンタフレーム13に立てた左右のロールバー、61,61(手前側の符号61のみ示す。)はフロントフレーム12とロールバー58,58とに渡したアッパフレーム、62は後輪支持用アッパアーム、63は後輪支持用ロアアーム、64,64(手前側の符号64のみ示す。)はリヤクッションユニット65はアッパフレーム61より後方でロールバー58よりも前方の乗員の空間としてのキャビンである。
【0024】
図2は本発明に係る車両の平面図(図中の矢印(FRONT)は車両前方を表す。)であり、車体フレーム11のセンタフレーム13及びリヤフレーム14に左右一対のメインフレーム71,71を設け、これらのメインフレーム71,71にシートフレーム部材72を取付け、このシートフレーム部材72に左右のシート51,52を取付け、左右のメインフレーム71,71間にパワーユニット21及び吸気装置26を配置し、左側のメインフレーム71の外側方にエンジン22のシリンダヘッド22a前部から延ばした排気管37の一部及びマフラ38を配置したことを示す。なお、75はバンパフレーム、76〜79は荷台28の枠部材である。
【0025】
吸気装置26を構成するスロットルボディ33は、エンジン22のシリンダヘッド22aの後部に接続したものであり、このスロットルボディ33の後端にコネクティングチューブ82を介してエアクリーナ35を取付ける。エアクリーナ35は左右のメインフレーム71,71間のほぼ中央に位置する。
【0026】
吸気ダクト36はエアクリーナ35の前部で且つコネクティングチューブ82の右側から右側のメインフレーム71に近づくように屈曲して車体前方に延び、メインフレーム71に沿って前方に延び、更に、メインフレーム71から離れるように屈曲した後に前方に延びる。吸気ダクト36の前端部は吸気口となる開口を備える(詳細は後述する。)。
【0027】
排気装置27の排気管37は、シリンダヘッド22aの前部から一旦車体前方に延び、そして車体左方に延び、更に、メインフレーム71と交差した後に、メインフレーム71に沿って後方に延びてマフラ38に接続する。マフラ38もメインフレーム71に沿って後方に延びる。マフラ38の後端に設けたテールパイプ83は、マフラ38から後方斜め左方に延び、後端は後方に向く。
【0028】
エンジンオイル供給管53は、パワーユニット21の後部左隅部のクランクケース22bからほぼ車体前方に延び、次第に緩やかに左方へ屈曲してメインフレーム71を横切り、先端部53a及びキャップ54がメインフレーム71の外側方に位置するものである。
【0029】
シートフレーム部材72は、シート51,52を支持するためにメインフレーム71,71側に取付けたシート枠部材86,86と、これらのシート枠部材86,86を連結する連結フレーム87と、各シート枠部材86,86から側方に突出させた側部フレーム88とからなる。
【0030】
図3は本発明に係る車両の要部側面図であり、メインフレーム71,71(手前側の符号71のみ示す。)にそれぞれ側面視L字形状のアッパフレーム91を取付け、左右一対のアッパフレーム91,91(手前側の符号91のみ示す。)に複数のフレーム支持部材92を介してシートフレーム部材72を取付けたことを示す。なお、95はメインフレーム71とアッパフレーム91とに渡した縦フレーム、96はサイドブレーキレバー、97はシートベルト用のバックル、98はアームレストであり、サイドブレーキレバー96、バックル97はシートフレーム部材72で支持し、アームレスト98はロールバー58で支持したものである。
【0031】
エンジン22は上方に突出するシリンダ部22cを備え、シリンダ部22cは、クランクケース22bに取付けたシリンダブロック(不図示)と、このシリンダブロックの上部に取付けたシリンダヘッド22aと、シリンダヘッド22aの上部に取付けたヘッドカバー22dとを備える。
【0032】
シリンダ部22cの上端、即ちヘッドカバー22dの上端22eは、アッパフレーム91の上端91aよりも上方に位置する。従って、ヘッドカバー22d及びシリンダヘッド22aがより高い位置にあるから、例えば、シリンダヘッド22aに設けた点火プラグ(不図示)を、シリンダヘッド22aの上方からより簡単にメンテナンスすることができる。
【0033】
エンジンオイル供給管53に備えるキャップ54は、アッパフレーム91の上端91aよりも上方に配置したものである。このように、キャップ54がより高い位置に配置してあるため、車両が水に漬かった場合でも、キャップ54を水に漬かりにくくすることができ、エンジンオイル供給管53の開口から水を浸入しにくくすることができる。
【0034】
図4は本発明に係る車両の要部平面図であり、左右のシート51,52の下方に、エンジン22を含むパワーユニット21の上方を覆うインナカバー101を設け、このインナカバー101でサイドブレーキレバー96及びバックル97,97のシートフレーム部材72(図2参照)への取付部を覆ったことを示す。
左側のシート51は運転者が着座し、右側のシート52は同乗者が着座するものであり、それぞれシートクッション103及びシートバック104からなる。
【0035】
以上に述べたインナカバー101の作用を次に説明する。
図5は本発明に係るインナカバーの作用を示す第1作用図である。
図4の状態でシートフレーム部材72からシート51を外すと、図5に示すように、インナカバー101に着脱自在に備えたメンテナンスリッド106(輪郭を太線で示した部分である。)が現れる。
【0036】
図6は本発明に係るインナカバーの作用を示す第2作用図である。
図5の状態でインナカバー101からメンテナンスリッド106を外すと、図6において、パワーユニット21のエンジン22の一部が現れる。図示したように、エンジンオイル供給管53のキャップ54及びオイルレベルゲージ56が臨めるようになるから、キャップ54を外してエンジンオイル供給管53からエンジンオイルを供給したり、オイルレベルゲージ56でエンジンオイル量を確認することができる。なお、101aはインナカバー101におけるシリンダ部22c上方に延出する延出部である。
【0037】
図7は本発明に係るインナカバーの作用を示す第3作用図であり、図6におけるインナカバー101の開口部を拡大したものである。
インナカバー101は、シートフレーム部材72に着脱自在に取付けたものであるから、インナカバー101の全体を外せば、シリンダヘッド22aに取付けた点火プラグ108を容易に着脱することができる。
【0038】
乗車前点検を必要とするエンジンオイルの確認(メンテナンス)等はリッドを開けることで可能とし、日常点検であり、乗車前点検ほど頻繁に行わない点火プラグの点検(メンテナンス)等はインナカバーを外すことでアクセル可能とする。
【0039】
また、インナカバー101は、図4において、エンジン22とシート51,52との間に配置したものであるから、エンジン22、排気管37で発生した熱を遮ってシート51,52側に伝わらないようにすることができる。インナカバー101は、車室と車外とを区画する隔壁であるが、上記したように、遮熱板も兼用する。
【0040】
以上の図3及び図5で示したように、本発明は第1に、車体フレーム11でエンジン22を支持し、このエンジン22にエンジンオイル供給管53及びオイルレベルゲージ56を設け、左右一対のシート51,52の下方にエンジン22を配置した車両10(図2参照)において、車体フレーム11、詳しくは、シートフレーム部材72にシート51,52を着脱自在に取付け、シート51,52とエンジン22との間にインナカバー101を設け、このインナカバー101にエンジンオイル供給管53及びオイルレベルゲージ56に対してメンテナンス可能とするメンテナンスリッド106を設けるとともにインナカバー101を車体フレーム11に着脱自在に取付けたことを特徴とする。
【0041】
これにより、インナカバー101によって、エンジン22の熱が乗員に伝わらないように遮熱することができる。
また、シート51,52を外すことでインナカバー101を露出させ、インナカバー101のメンテナンスリッド106を開けて、オイルレベルゲージ56によるエンジンオイル量の点検やエンジンオイル供給管53からのオイルの供給を容易に行うことができて、メンテナンス性を向上させることができる。
【0042】
更に、車体フレーム11、詳しくは、シートフレーム部材72からインナカバー101を外せば、エンジン22全体を露出させることができ、エンジン22の他の部品、例えば、点火プラグ108(図6参照)を簡単にメンテナンスすることができる。
【0043】
本発明は第2に、図3に示したように、エンジン22に備えるシリンダ部22cの上端(ヘッドカバー22dの上端22eである。)を、車体フレーム22の上端、詳しくは、アッパフレーム91の上端91aよりも上方に配置したことを特徴とする。
【0044】
エンジン22に備えるシリンダ部22cの上端をアッパフレーム91の上端91aよりも上方に配置したので、例えば、シリンダヘッド22aに取付けた点火プラグ108の位置が高くなり、メンテナンスをより簡単に行うことができる。
【0045】
本発明は第3に、エンジンオイル供給管53にそのオイル供給口を塞ぐキャップ54を設け、このキャップ54をアッパフレーム91の上端91aよりも上方に配置したことを特徴とする。
【0046】
キャップ54をアッパフレーム91の上端91aよりも上方に配置したので、キャップ54の位置が高くなり、キャップ54を外してオイル供給口からのエンジンオイル供給をより簡単に行うことができる。また、車両が水に漬かったときでも、キャップ54に水が達しにくくなり、オイル供給口からの水を浸入しにくくすることができる。
【0047】
本発明は第4に、エンジン22のシリンダヘッド22aを、左右一対のシート51,52間の後部の下方に位置し、インナカバー101に、シリンダヘッド22a上方に渡って延出する延出部101aを備えることを特徴とする。
これにより、シリンダ部22cを露出させることができ、メンテナンス性を向上させることができる。
【0048】
本発明は第5に、インナカバー101のメンテナンスリッド106の下方には、エンジンオイル供給管及びオイルレベルゲージが配置されることを特徴とする。
これにより、メンテナンスリッドを開けるだけで日常点検を行うことができる。
【0049】
本発明は第6に、インナカバー後方の下方にはエンジンのシリンダヘッドが配置されることを特徴とする。
これにより、インナカバーを外すことでシリンダヘッドを露出させることができ、エンジンをメンテナンスすることができる。
【0050】
尚、本発明では、車体フレームにシートを着脱自在に取付けたが、これに限らず、車体フレームにシートを移動自在、あるいは、スイング自在に取付けてもよい。これにより、メンテナンス終了後にシートを元の状態に戻し易くすることができる。
【0051】
また、本実施形態では、図6に示したように、シート下に1枚のメンテナンスリッド106を設けたが、メンテナンスリッド106を複数に分割して、メンテナンスに必要な部分のメンテナンスリッドだけを着脱するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明のシート下構造は、シートの下方にエンジンを備える車両に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】 本発明に係るシート下構造を採用した車両の側面図である。
【図2】 本発明に係る車両の平面図である。
【図3】 本発明に係る車両の要部側面図である。
【図4】 本発明に係る車両の要部平面図である。
【図5】 本発明に係るインナカバーの作用を示す第1作用図である。
【図6】 本発明に係るインナカバーの作用を示す第2作用図である。
【図7】 本発明に係るインナカバーの作用を示す第3作用図である。
【符号の説明】
【0054】
10…車両、11…車体フレーム、22…エンジン、22a…シリンダヘッド、22cシリンダ部、22e…シリンダ部の上端(ヘッドカバーの上端)、51,52…シート、53…エンジンオイル供給管、54…キャップ、56…オイルレベルゲージ、91a…車体フレームの上端(上端)、101…インナカバー、101a…延出部、106…メンテナンスリッド。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体フレームでエンジンを支持し、このエンジンにオイルレベルゲージ及びエンジンオイル供給管を設け、左右一対のシートの下方に前記エンジンを配置した車両において、
前記車体フレームに前記シートを着脱自在に取付け、前記シートと前記エンジンとの間にインナカバーを設け、このインナカバーに前記オイルレベルゲージ及び前記エンジンオイル供給管に対してメンテナンス可能とするメンテナンスリッドを設けるとともにインナカバーを前記車体フレームに着脱自在に取付けたことを特徴とする車両のシート下構造。
【請求項2】
前記エンジンに備えるシリンダ部は、その上端が前記車体フレーム上端よりも上方に位置することを特徴とする請求項1記載の車両のシート下構造。
【請求項3】
前記エンジンオイル供給管にそのオイル供給口を塞ぐキャップを設け、このキャップを前記車体フレーム上端よりも上方に配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両のシート下構造。
【請求項4】
前記エンジンのシリンダヘッドは、前記左右一対のシート間の後部の下方に位置し、前記インナカバーは、前記シリンダヘッド上方に渡って延出する延出部を備えることを特徴とする請求項1記載の車両のシート下構造。
【請求項5】
前記インナカバーのメンテナンスリッドの下方には、エンジンオイル供給管及びオイルレベルゲージが配置されることを特徴とする請求項1記載の車両のシート下構造。
【請求項6】
前記インナカバー後方の下方には前記エンジンのシリンダヘッドが配置されることを特徴とする請求項1記載の車両のシート下構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−62709(P2007−62709A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−291671(P2005−291671)
【出願日】平成17年8月31日(2005.8.31)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】