説明

車両用ナビゲーションシステム及び車両用ナビゲーション方法

【課題】変更された情報の一部が欠落した場合等であっても、機能不全となるのを防止することができる車両用ナビゲーションシステムを提供する。
【解決手段】車両用ナビゲーションシステムは、情報配信センタ200が保有している地図情報が更新された場合に、その変化があった情報の信頼度を情報配信センタ200における変化点信頼度設定部206によって設定し、設定された信頼度を示す情報を情報配信センタ200から車載ナビゲーション装置100に対して送信し、信頼度を示す情報を車載ナビゲーション装置100における信頼度情報管理部103によって管理し、機能実現部106によって機能を実現する際に、信頼度情報管理部103によって管理されている信頼度に応じて、地図情報格納部101に格納されている地図情報の利用可否を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目的地までのルート案内を行う車両用ナビゲーションシステム及び車両用ナビゲーション方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両用ナビゲーション装置においては、地図情報を記憶媒体に記憶しておき、その地図情報をディスプレイに表示することにより、目的地までのルート案内を行っていた。しかしながら、地図情報を記憶媒体に記憶しておく構成は、地図情報の更新を頻繁に行いにくいという問題を生じる。そのため、近年では、車載ナビゲーション装置と所定の情報配信センタとの間で通信を行うことにより、当該情報配信センタから地図情報を取得し、当該車載ナビゲーション装置側で記憶している地図情報を更新する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−77095号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した特許文献1に記載された従来技術においては、情報配信センタから提供される地図情報が、変更された全ての情報を更新しなければ車載ナビゲーション装置側で利用することができない構成となっていることから、変更された情報の一部が欠落した場合等には利用することができずに機能不全となってしまうという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、変更された情報の一部が欠落した場合等であっても、機能不全となるのを防止することができる車両用ナビゲーションシステム及び車両用ナビゲーション方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明にかかる車両用ナビゲーションシステムは、情報配信センタが保有している地図情報が更新された場合に、その変化があった情報の信頼度を情報配信センタにおける信頼度設定手段によって設定し、設定された信頼度を示す情報を情報配信センタから車載ナビゲーション装置に対して送信し、情報配信センタから送信された信頼度を示す情報を車載ナビゲーション装置が受信すると、受信した信頼度を示す情報を車載ナビゲーション装置における信頼度管理手段によって管理し、機能実現手段によって機能を実現する際に、信頼度管理手段によって管理されている信頼度に応じて、所定の地図情報格納手段に格納されている地図情報の利用可否を制御することで、上述の課題を解決する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、変更された情報の一部が欠落した場合であっても、その情報を利用しない制御を行うことができるようになるので、機能不全となるのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の好適な実施形態としての車両用ナビゲーションシステムについて具体的に説明する。
【0008】
[第1実施形態]
[車両用ナビゲーションシステムの構成]
本発明の第1実施形態として示す車両用ナビゲーションシステムは、図1に示すように、自車両内に搭載される車載ナビゲーション装置100と、この車載ナビゲーション装置100に対して情報を配信する情報配信センタ200とを備える。
【0009】
車載ナビゲーション装置100は、地図情報を格納する地図情報格納部101と、情報配信センタ200との間でデータの授受を行う通信部102と、地図情報の信頼度情報を管理する信頼度情報管理部103と、自車両の現在位置を特定する位置特定部104と、各種情報を表示する表示部105と、各種機能を実現するモジュールである機能実現部106とを有する。
【0010】
地図情報格納部101は、例えばハードディスク等からなり、自車両のナビゲーションを行う際に用いる地図情報を格納する。この地図情報格納部101に格納された地図情報は、信頼度情報管理部103によって読み出される。
【0011】
通信部102は、情報配信センタ200から送信されてきた地図情報を受信し、その地図情報を地図情報格納部101に格納する。また、通信部102は、情報配信センタ200から送信されてきた後述する地図情報の変化情報を信頼度情報管理部103に供給する。
【0012】
信頼度情報管理部103は、通信部102を介して受信した変化情報に含まれる各道路の管理IDと信頼度とを管理する。
【0013】
位置特定部104は、GPS(Global Positioning System)受信機等から構成され、自車両の現在位置を特定する。
【0014】
表示部105は、例えば液晶ディスプレイ等からなり、機能実現部106の制御のもとに、地図情報格納部101に格納された地図情報をはじめとする各種情報を表示する。
【0015】
機能実現部106は、目的地までのルート案内機能をはじめとする各種機能を実現するモジュールである。このとき、機能実現部106は、実現する機能毎に、信頼度情報管理部103によって管理されている各道路の管理IDと信頼度とを参照し、例えば信頼度が“0”に設定されている管理IDに対応している道路については、地図情報格納部101に格納されている地図情報に含まれていても利用しない等の機能制御を行う。
【0016】
このような車載ナビゲーション装置100は、通信部102を介して情報配信センタ200から変化情報を受信すると、その変化情報をルート案内等の各種機能を実現する際に利用する。
【0017】
一方、情報配信センタ200は、地図情報を格納する地図情報格納部201と、車載ナビゲーション装置100との間でデータの授受を行う通信部202と、地図情報格納部201に格納されている地図情報の編集を行う編集部203と、この編集部203によって編集されて地図情報格納部201に格納されている地図情報の変化情報を抽出する変化点抽出部204と、この変化点抽出部204によって抽出された変化情報の信頼度を判定する変化点信頼度判定部205と、この変化点信頼度判定部205によって判定された信頼度を変化情報に設定する変化点信頼度設定部206と、この変化点信頼度設定部206によって信頼度が設定された変化情報を車載ナビゲーション装置100に対して提供する変化点提供部207とを有する。
【0018】
地図情報格納部201は、例えばハードディスク等からなり、車載ナビゲーション装置100に対して送信する地図情報を格納する。この地図情報格納部101に格納された地図情報は、編集部203によって任意に編集可能とされ、最新の地図情報に更新されたものとされる。そして、編集によって変化があった情報である変化情報は、変化点抽出部204によって読み出される。
【0019】
通信部202は、変化点提供部207によって提供された変化情報を車載ナビゲーション装置100に対して送信する。
【0020】
編集部203は、例えば道路の廃止等の変更に応じて、地図情報格納部201に格納されている地図情報を編集し、上書きする。
【0021】
変化点抽出部204は、地図情報格納部201に格納されている地図情報が編集部203によって編集された場合に、その変化があった情報を変化情報として抽出する。変化点抽出部204は、抽出した変化情報を変化点信頼度判定部205に供給する。
【0022】
変化点信頼度判定部205は、変化点抽出部204によって抽出された変化情報の信頼度を判定する。例えば、変化点信頼度判定部205は、道路が廃止された場合には、その道路の信頼度を“0”として判定する。変化点信頼度判定部205は、判定した信頼度と道路の管理IDとを変化点信頼度設定部206に供給する。
【0023】
変化点信頼度設定部206は、変化点信頼度判定部205によって判定された信頼度を変化情報に設定する。例えば、変化点信頼度設定部206は、廃止された道路については、変化点信頼度判定部205によって判定された信頼度“0”を設定する。変化点信頼度設定部206は、信頼度を設定した変化情報を管理IDとともに変化点提供部207に供給する。
【0024】
変化点提供部207は、変化点信頼度設定部206によって信頼度が設定された変化情報を、通信部202を介して、車載ナビゲーション装置100に対して提供する。
【0025】
このような情報配信センタ200は、地図情報に変更があった場合には、変化情報に信頼度を設定した上で、その変化情報を車載ナビゲーション装置100に対して送信する。
【0026】
[車両用ナビゲーションシステムの動作]
このような車載ナビゲーション装置100と情報配信センタ200とを備える車両用ナビゲーションシステムにおいては、図2に示すような一連の手順にしたがって、情報配信センタ200側で地図情報に変更があった場合に、変化情報を車載ナビゲーション装置100に対して送信する。
【0027】
まず、情報配信センタ200は、図2に示すように、ステップS1において、地図情報格納部201に格納されている地図情報を編集部203によって編集すると、ステップS2において、編集が完了した地図情報から変化点抽出部204によって変化情報を抽出する。
【0028】
続いて、情報配信センタ200は、ステップS3において、変化点抽出部204によって抽出された変化情報の信頼度を変化点信頼度判定部205によって判定し、廃止された道路については、その信頼度を“0”として判定する。
【0029】
そして、情報配信センタ200は、ステップS4において、変化点信頼度判定部205によって信頼度が“0”であるものと判定された道路について、その信頼度を変化点信頼度設定部206によって“0”として設定し、ステップS5において、信頼度が“0”として設定された道路の管理IDと信頼度“0”とを示す変化情報を、変化点提供部207及び通信部202を介して車載ナビゲーション装置100に対して送信する。
【0030】
一方、車載ナビゲーション装置100は、ステップS6において、情報配信センタ200から送信された道路の管理IDと信頼度とを示す情報を、通信部102を介して受信すると、ステップS7において、受信した道路の管理IDと信頼度とを信頼度情報管理部103によって管理する。
【0031】
続いて、車載ナビゲーション装置100は、ステップS8において、機能実現部106が実現する機能毎に、信頼度情報管理部103によって管理されている各道路の管理IDと信頼度とを当該機能実現部106によって参照し、その機能を実現するにあたって必要となる道路について、信頼度が“0”に設定されているものがあるか否かを判定する。
【0032】
ここで、車載ナビゲーション装置100は、信頼度が“0”に設定されている道路がない場合には、ステップS10において、機能実現部106によって通常どおりの機能を実現する。一方、車載ナビゲーション装置100は、信頼度が“0”に設定されている道路があった場合には、ステップS9において、その道路については、地図情報格納部101に格納されている地図情報に含まれていても利用しない等の機能制御を機能実現部106によって行う。
【0033】
具体的には、車両用ナビゲーションシステムにおいては、例えば図3に示すように、情報配信センタ200側で保有している地図情報のうち管理ID=L2,L3の道路が経年劣化によって廃止され、管理ID=L9の道路が新設された場合には、信頼度が“0”に設定されている管理ID=L2,L3の道路について、地図情報格納部101に格納されている地図情報に含まれていても利用しない等の機能制御を車載ナビゲーション装置100における機能実現部106によって行うことになる。
【0034】
車両用ナビゲーションシステムにおいては、このような一連の手順にしたがって、廃止された道路については利用制限を行うことにより、情報配信センタ200側で地図情報に変更があった場合であっても、情報量が少ない変化情報の授受のみで、車載ナビゲーション装置100側で機能不全となるのを確実に防止することができる。
【0035】
[第1実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、本発明の第1実施形態として示した車両用ナビゲーションシステムにおいては、情報配信センタ200が保有している地図情報が更新された場合に、その変化があった情報の信頼度を変化点信頼度設定部206によって設定し、設定した信頼度を示す情報を情報配信センタ200から車載ナビゲーション装置100に対して送信し、情報配信センタ200から送信された信頼度を示す情報を車載ナビゲーション装置100が受信すると、受信した信頼度を示す情報を信頼度情報管理部103によって管理し、機能実現部106によって機能を実現する際に、信頼度情報管理部103によって管理されている信頼度に応じて、地図情報格納部101に格納されている地図情報の利用可否を制御する。
【0036】
これにより、この車両用ナビゲーションシステムにおいては、情報配信センタ200側で地図情報に変更があった場合であっても、情報配信センタ200から車載ナビゲーション装置100に対して送信する情報の情報量が少なくて済み、通信時間の長時間化を防止することができるとともに、変更された情報の一部が欠落した場合等であっても、車載ナビゲーション装置100側で機能不全となるのを確実に防止することができる。
【0037】
[第2実施形態]
つぎに、本発明の第2実施形態について説明する。
【0038】
この第2実施形態は、廃止された道路がある場合には、その代替となる他の道路の情報を情報配信センタから車載ナビゲーション装置に対して送信するようにしたものである。したがって、この第2実施形態においては、第1実施形態にて説明した部位と同一部位については、それぞれ、同一符号を付し、その詳細な説明を省略するものとする。
【0039】
[車両用ナビゲーションシステムの構成及び動作]
本発明の第2実施形態として示す車両用ナビゲーションシステムは、図4に示すように、自車両内に搭載される車載ナビゲーション装置100と、この車載ナビゲーション装置100に対して情報を配信する情報配信センタ200’とを備える。
【0040】
車載ナビゲーション装置100は、上述したように、地図情報格納部101と、通信部102と、信頼度情報管理部103と、位置特定部104と、表示部105と、機能実現部106とを有し、通信部102を介して情報配信センタ200’から変化情報を受信すると、その変化情報をルート案内等の各種機能を実現する際に利用する。
【0041】
一方、情報配信センタ200’は、上述した地図情報格納部201、通信部202、編集部203、変化点抽出部204、変化点信頼度判定部205、変化点信頼度設定部206、及び変化点提供部207の他に、廃止された道路の代替となる他の道路を抽出する代替情報抽出部208を有する。
【0042】
代替情報抽出部208は、例えば廃止された道路がある場合に、その道路の代替となる他の道路(以下、代替道路という。)を地図情報格納部201に格納されている地図情報から抽出する。具体的には、代替情報抽出部208は、廃止された道路の廃止区間の端点を接続する道路に対して、例えば特開平2−56591号公報に記載されているように、階層化構造とされた地図情報の下位階層から上位階層の道路網に連結している交差点までの探索を順次繰り返し行うようなルート探索を行い、廃止区間と同じ距離又は同じ移動時間となる代替道路の管理IDを抽出する。代替情報抽出部208は、抽出した代替道路の管理IDを示す情報を変化点信頼度判定部205に供給する。
【0043】
このような情報配信センタ200’は、地図情報に変更があった場合には、変化情報に信頼度を設定した上で、その変化情報を車載ナビゲーション装置100に対して送信する。このとき、情報配信センタ200’は、代替道路がある場合には、その管理IDを抽出する。
【0044】
[車両用ナビゲーションシステムの動作]
このような車載ナビゲーション装置100と情報配信センタ200’とを備える車両用ナビゲーションシステムにおいては、図5に示すような一連の手順にしたがって、情報配信センタ200’側で地図情報に変更があった場合に、変化情報を車載ナビゲーション装置100に対して送信する。
【0045】
まず、情報配信センタ200’は、図5に示すように、ステップS11において、地図情報格納部201に格納されている地図情報を編集部203によって編集すると、ステップS12において、編集が完了した地図情報から変化点抽出部204によって変化情報を抽出する。
【0046】
続いて、情報配信センタ200’は、ステップS13において、変化点抽出部204によって抽出された変化情報の信頼度を変化点信頼度判定部205によって判定し、廃止された道路については、その信頼度を“0”として判定する。
【0047】
また、情報配信センタ200’は、ステップS14において、廃止された道路の代替となる代替道路を探索し、その管理IDを抽出する。
【0048】
続いて、情報配信センタ200’は、ステップS15において、代替道路が抽出されたか否かを判定し、代替道路が抽出されなかった場合には、ステップS12へと処理を移行し、変化情報の抽出からの処理を繰り返す一方で、代替道路が抽出された場合には、ステップS16へと処理を移行し、変化点信頼度判定部205によって信頼度が“0”であるものと判定された道路について、その信頼度を変化点信頼度設定部206によって“0”として設定する。このとき、変化点信頼度設定部206は、変化点信頼度判定部205によって信頼度が“0”であるものと判定された道路のうち、代替道路が抽出された道路については、その信頼度を“0”として設定する一方で、代替道路が抽出されなかった道路については、その信頼度を“0”でない値に設定する。
【0049】
そして、情報配信センタ200’は、ステップS17において、代替道路が抽出された場合には、信頼度が“0”として設定された道路の管理IDと信頼度“0”とを示す変化情報とともに、代替道路の管理IDを示す情報を、変化点提供部207及び通信部202を介して車載ナビゲーション装置100に対して送信する。また、情報配信センタ200’は、代替道路が抽出されなかった場合には、車載ナビゲーション装置100に対して情報を送信しないようにする。
【0050】
一方、車載ナビゲーション装置100は、ステップS18において、情報配信センタ200’から送信された道路の管理IDと信頼度とを示す情報、及び代替道路の管理IDを示す情報を、通信部102を介して受信すると、ステップS19において、受信した道路の管理IDと信頼度、及び代替道路の管理IDを信頼度情報管理部103によって管理する。
【0051】
続いて、車載ナビゲーション装置100は、ステップS20において、機能実現部106が実現する機能毎に、信頼度情報管理部103によって管理されている各道路の管理IDと信頼度とを当該機能実現部106によって参照し、その機能を実現するにあたって必要となる道路について、信頼度が“0”に設定されているものがあるか否かを判定する。
【0052】
ここで、車載ナビゲーション装置100は、信頼度が“0”に設定されている道路がない場合には、ステップS22において、機能実現部106によって通常どおりの機能を実現する。一方、車載ナビゲーション装置100は、信頼度が“0”に設定されている道路があった場合には、ステップS21において、その道路については、地図情報格納部101に格納されている地図情報に含まれていても利用せず、その代わりに代替道路を利用する等の機能制御を機能実現部106によって行う。
【0053】
具体的には、車載ナビゲーション装置100は、例えば図6に示すように、情報配信センタ200’側で保有している地図情報のうち管理ID=L2,L3の道路が経年劣化によって廃止され、管理ID=L9の道路が新設された場合には、信頼度が“0”に設定されている管理ID=L2,L3の道路については、地図情報格納部101に格納されている地図情報に含まれていても利用せず、その代替道路として、管理ID=L5,L6の道路を利用する等の機能制御を車載ナビゲーション装置100における機能実現部106によって行うことになる。
【0054】
車両用ナビゲーションシステムにおいては、このような一連の手順にしたがって、廃止された道路については利用制限を行うことにより、情報配信センタ200’側で地図情報に変更があった場合であっても、情報量が少ない変化情報の授受のみで、車載ナビゲーション装置100側で機能不全となるのを確実に防止することができる。
【0055】
[第2実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、本発明の第2実施形態として示した車両用ナビゲーションシステムにおいては、変化点信頼度設定部206によって信頼度が設定された情報の代替となる他の代替情報を情報配信センタ200’における代替情報抽出部208によって抽出し、車載ナビゲーション装置100における機能実現部106によって機能を実現する際に、信頼度情報管理部103によって管理されている信頼度に応じて利用が制限された情報について代替情報がある場合には、当該代替情報を利用する。
【0056】
これにより、この車両用ナビゲーションシステムにおいては、情報配信センタ200側で地図情報に変更があった場合であっても、代替情報を利用することができ、車載ナビゲーション装置100側で機能不全となるのを確実に防止することができる。
【0057】
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施の形態に限定されることはなく、この実施の形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計などに応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の第1実施形態として示す車両用ナビゲーションシステムの構成について示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態として示す車両用ナビゲーションシステムにおいて、情報配信センタから車載ナビゲーション装置に対して変化情報を送信する際の一連の手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1実施形態として示す車両用ナビゲーションシステムにおいて、車載ナビゲーション装置が行う機能制御の具体例について説明するための図である。
【図4】本発明の第2実施形態として示す車両用ナビゲーションシステムの構成について示すブロック図である。
【図5】本発明の第2実施形態として示す車両用ナビゲーションシステムにおいて、情報配信センタから車載ナビゲーション装置に対して変化情報を送信する際の一連の手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態として示す車両用ナビゲーションシステムにおいて、車載ナビゲーション装置が行う機能制御の具体例について説明するための図である。
【符号の説明】
【0059】
100 車載ナビゲーション装置
101,201 地図情報格納部
102,202 通信部
103 信頼度情報管理部
104 位置特定部
105 表示部
106 機能実現部
200,200’ 情報配信センタ
203 編集部
204 変化点抽出部
205 変化点信頼度判定部
206 変化点信頼度設定部
207 変化点提供部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両内に搭載される車載ナビゲーション装置と、
前記車載ナビゲーション装置に対して情報を配信する情報配信センタとを備え、
前記情報配信センタは、
保有している地図情報が更新された場合に、その変化があった情報の信頼度を設定する信頼度設定手段と、
前記信頼度設定手段によって設定された信頼度を示す情報を前記車載ナビゲーション装置に対して送信する送信手段とを有し、
前記車載ナビゲーション装置は、
地図情報を格納する地図情報格納手段と、
前記情報配信センタから送信された前記信頼度を示す情報を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した前記信頼度を示す情報を管理する信頼度管理手段と、
機能を実現する際に、前記信頼度管理手段によって管理されている前記信頼度に応じて、前記地図情報格納手段に格納されている地図情報の利用可否を制御する機能実現手段とを有すること
を特徴とする車両用ナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記情報配信センタは、前記信頼度設定手段によって信頼度が設定された情報の代替となる他の代替情報を抽出する代替情報抽出手段を有し、
前記送信手段は、前記信頼度設定手段によって設定された信頼度を示す情報とともに前記代替情報を前記車載ナビゲーション装置に対して送信し、
前記信頼度管理手段は、前記受信手段によって受信した前記信頼度を示す情報及び前記代替情報を管理し、
前記機能実現手段は、機能を実現する際に、前記信頼度管理手段によって管理されている前記信頼度に応じて利用が制限された情報について前記代替情報がある場合には、当該代替情報を利用すること
を特徴とする請求項1記載の車両用ナビゲーションシステム。
【請求項3】
車両内に搭載される車載ナビゲーション装置に対して情報を配信する情報配信センタが、保有している地図情報が更新された場合に、その変化があった情報の信頼度を設定する信頼度設定工程と、
前記情報配信センタが、前記信頼度設定工程にて設定された信頼度を示す情報を前記車載ナビゲーション装置に対して送信する送信工程と、
前記車載ナビゲーション装置が、前記情報配信センタから送信された前記信頼度を示す情報を受信する受信工程と、
前記車載ナビゲーション装置が、前記受信工程にて受信した前記信頼度を示す情報を管理する信頼度管理工程と、
前記車載ナビゲーション装置が、機能を実現する際に、前記信頼度管理工程にて管理された前記信頼度に応じて、所定の地図情報格納手段に格納されている地図情報の利用可否を制御する機能実現工程とを備えること
を特徴とする車両用ナビゲーション方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−281852(P2009−281852A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−134060(P2008−134060)
【出願日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】