説明

車両用映像記録装置

【課題】 普段から実益が得られる実用性のある車両用映像記録装置を提供すること
【解決手段】 CCDカメラ10と、そのCCDカメラで撮影された映像をSDメモリカード14に録画する制御部4と、を備える。制御部は、注意を促す場所などの予め設定された事故時以外の所定の条件のときに録画処理を行う。またGPS受信機1で検出した現在位置や、そのときマイク15で録音した周囲の音声も関連づけてあわせて格納する。録画した映像等は、表示部6に表示して確認したり、SDメモリカードを取り出して外部のパソコン等に転送して確認したり、インターネットのサイトにアップしたりすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用映像記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車の事故発生時の前後の車両状況情報(前方映像、車両速度、急加減速など)を記憶するドライブレコーダは、自動車の衝突事故などの際の検証に有益な情報を提供することになるので、特にトラック等の運送用の車両や、タクシー,バス等の営業用車両への搭載が広まっており、さらに、一般の車両にも搭載されつつある。
【0003】
このドライブレコーダは、事故時及び急制動時等において、その発生前後の一定期間についての前方映像とドライバーの運転操作(ブレーキ操作、ウインカー操作、走行経路等)状況を示す走行データとを記憶可能な構成となっている。映像データの記憶をする構成について簡単に説明すると、CCDカメラにて常時、運転者の視点(視野)から自車と周辺状況を撮像するとともに、その撮像した映像をリングバッファ等の一時記憶メモリに記憶する。この一時記憶メモリに記憶する映像は、逐次最新のものに更新され、設定された時間分だけ過去の映像データが保持される。一方、ドライブレコーダは、加速度センサ等の事故や急ブレーキ・急ハンドル時に発生する衝撃を検知するセンサを備え、そのセンサの出力値が閾値を超えた場合、閾値を超えた(衝撃検出)時点より前の一定期間の映像を一時記憶メモリから読み出して不揮発性メモリ(SDメモリカード等)に格納すると共に、閾値を超えた時点以降はその後に撮像したCCDカメラの映像を不揮発性メモリに直接或いは一時記憶メモリを経由して格納することで衝撃前及び衝撃後の所定時間にわたる映像と前記走行データ等を不揮発性メモリ(SDカード)に保存する機能を備える。
【0004】
そして、事故が発生したときには、不揮発性メモリに保存されている自車の車両状況情報(映像等)に基づいて、運転者の正当性を明確に証明することを可能としている。また、ドライブレコーダは、急ハンドル、急ブレーキ等の乱暴で危険な運転操作を検出すると、警告音等を発して運転者に注意を促すことで、運転者にある種の緊張感を与えることもできる。この種のドライブレコーダは、たとえば、特許文献1,2等に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−193057号公報
【特許文献2】特開2006−321423号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この種のドライブレコーダは、実際に事故が発生したときにその存在価値が発生することもあり、タクシーその他の営業車のように比較的頻繁に運転をする車両に搭載され、普段あまり運転をしない一般のドライバーの車両にはあまり搭載されていないのが実情である。
【0007】
そして、上記のごとく、実際に事故が発生したときに録画されるドライブレコーダでは、仮に車両に設置したとしても、一般のドライバーにとっては、無事故であるかぎり録画処理がされないので、結局一度も録画処理されずに終わることにもなりかねず、ユーザメリットに乏しいと言える。確かに、録画されないことは、無事故であることの裏返しであり、その点では好ましいが、車載機器として設置するためには、普段から実益が得られる実用性のあるものにしたいという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するため、本発明は、(1)カメラと、そのカメラで撮影された映像を記録手段に録画する録画制御部と、を備え、前記録画制御部は、予め設定された事故時以外の所定の条件のときに前記記録手段に対する録画を行うものとした。このようにすると、発生確率が低い事故以外の設定された条件で録画されるので、利用効率が向上する。記録手段は、実施形態では、SDメモリカード等の着脱可能な記録メディアにより実現されているが、内部メモリその他各種の記録手段を用いることができる。また、適宜のタイミングで映像を録画しておくことで、自動速度取締りや、一般の交通取締りにおいて、誤って検挙された場合や、事故多発エリア等で事故に巻き込まれた場合において、反論するのに有益な情報が得られる。撮影した映像を直接最終的な記録手段に格納しても良いし、別途用意した一時的なバッファメモリ等に格納したものを記録手段にコピー等して格納しても良い。
【0009】
(2)前記所定の条件は、注意を促す場所に接近或いは到着したこととするよい。例えば、通常のビデオカメラなどをダッシュボード上その他の位置に取り付けるとともに、そのビデオカメラの視野を車両前方等に向け、その状態で、注意を促す場所に接近等した際に、そのビデオカメラの録画ボタンを押下等することで、注意を促す場所(付近)のエリアを録画することはできる。しかし、ドライバー一人のみが乗車している場合には、運転中に録画ボタンを押下するのは安全運転上好ましくなく、同乗者が助手席に乗っていたとしても、シートベルトを装着している状態では録画ボタンのスムーズな操作はしにくい。さらに、いずれの場合も、現在走行している場所が、注意を促す場所であるか否かを判断するのが煩雑であり、適切な位置で録画するとは限らない。これに対し、本発明によれば、注意を促す場所に来ると自動的にそのときの周囲の状況を映像として録画されるので、いちいち録画ボタンの押下などの操作をする必要が無く、適切な位置で必要十分な映像を録画することができ、安全運転にも寄与することもできる。
【0010】
(3)前記注意を促す場所は、位置情報により特定されるものであり、その注意を促す場所を特定する位置情報を記憶させた位置情報記憶手段と、自車の現在位置を検出する位置検出部と、を備え、前記録画制御部は、前記位置検出部で検出した現在位置と、前記位置情報記憶手段に格納された位置情報から、注意を促す場所に接近或いは到着したか否かを判断するようにすることができる。位置検出部は、GPS受信機などで実現することができる。位置検出部で検出した現在位置と、位置情報記憶手段に格納された注意を促す場所を特定する位置情報(経度・緯度を用いた1つの独立した地点(ポイント)でも良いし、所定の空間・領域・ある道路の一定区間等を指定するエリアを特定する情報でも良い)とを比較し、所定の位置関係にある場合には、所定の条件を満たしたことになる。所定の位置関係は、現在位置が、記憶された位置情報で特定する位置(ポイント・エリア等)に合致した(到達した)場合と、一定の距離以内に位置した(接近した)場合のいずれでもよく、接近の場合には、単純に離反距離が基準値以内(基準値以下)となった場合でも良いし、距離にその他の条件(進行方向・走行速度等)を加味しても良い。また、注意を促す場所を録画することができ、その後に録画した映像を確認することで、運転に問題がなかったか、運転・走行中に気をつける箇所等はないかなどの確認をすることができる。
【0011】
(4)前記注意を促す場所はポイントであり、前記録画制御部は、前記ポイントに対し、所定距離まで近付くと録画を開始することができる。(5)上記の(4)の発明を前提とし、前記録画制御部は、前記ポイントを通過すると録画を停止するようにすることができる。これにより、録画停止も自動的に行える。また、注意を促す場所をポイントで指定している場合、そのポイントまでが注意を促す場所となることが多いので、そこまでは録画するようにすると効率よく録画が行える。なお、「ポイントを通過すると録画を停止する」とは、ポイントの通過が録画の停止の条件(トリガ)となることをいい、通過直後に停止するのはもちろんのこと(この場合、録画による使用メモリ容量が最も少なくなる)、通過後、一定時間経過後或いは一定距離走行後に録画を停止するようにしても良い。(6)また、前記注意を促す場所はエリアであり、前記録画制御部は、そのエリアに入ると録画を開始し、そのエリアから出ると録画を停止するようにしてもよい。
【0012】
(7)前記注意を促す場所は、速度制限違反をしている車両を検出する自動速度取締り装置設置場所,交通事故多発エリア,交通取締りがよく行われる場所,踏み切りや一旦停止場所,過去に交通事故のあった交差点,インターチェンジ出入り口,高速道路の合流地点,交通取締りがよく行われる道路,スクールゾーン,通学路,観光地、名所、旧跡、景色のよい場所のうちの少なくとも1つを含むとよい。
【0013】
自動速度取締り装置設置場所は、事故が発生しやすい場所に設置されることが多いので、その設置場所付近では、特に交通安全に気をつけて運転するのが好ましい。そして、進行方向の前方の道路脇或いは道路の情報に自動速度取締り装置が設置されている場合において、その設置状況を運転中にドライバーが確認しようとするのは、場合によっては、前方不注意になるおそれもある。そこで、本発明のように自動的にその設置場所の手前から設置場所を通過するまでを録画することで、後で、設置状況の確認をすることができるので安全運転を補助するためにも適している。このことは、交通取締りがよく行われる場所・道路や、過去に交通事故のあった交差点等においても同様である。
【0014】
また、交通事故多発エリアの走行中に撮影した映像を録画すると、その後(降車・停車時)で、現場の状況をゆっくりと多方面から確認することができるので、事故が起きやすい原因を検証したり、走行時に注意すべき事象の確認をしたりすることができ、その後に同一エリアを走行する際に安全に運転をすることができ、事故の発生を未然に防止することができる。
【0015】
また、踏み切りや一旦停止場所などは、録画した映像を後で見ることで、きちんと一定時間以上停止しているかを確認でき、自分の運転が正しく行えているかの確認・検証をすることができる。停止時間が短いなど一時停止が不十分であることがわかった場合、その後に運転する際に気をつけることで、ユーザは、交通規則を遵守した安全運転をすることができる。
【0016】
インターチェンジ出入り口,高速道路の合流地点,スクールゾーン,通学路等を撮影した映像を録画すると、実際に走行したときの他の車両や、歩行者の状況がわかるので、運転状況の確認(事故は発生しないものの危なかったのか/問題なかったのか、スムーズな合流や車線変更ができたか,歩行者(通学の生徒等)が多数いてより注意をする必要性があるのか、歩行者はまっすぐに歩いていたか、など)ができ、自己の運転技術の確認や、その後に同一エリアを走行する際の注意すべき点を確認等することができる。
【0017】
観光地、名所、旧跡、景色のよい場所等の場合、同乗者はその景色等を楽しむことができるが、ドライバーは、運転中に周囲の景色を注目して見ることは安全運転の点から好ましくない。注意を促す場所として係る地点・エリアが登録されている場合、ドライバーは運転中は、係る景色等に関係無く運転に注力でき、その後に、録画した映像を見ることで実際に走行した景色を見ることができるので好ましい。
【0018】
そして、本発明では、事故時以外の所定の条件を満たした場合に録画されるので、上記の例示した条件のように、事故が発生しやすい場所等を走行した際に、そのときの映像を録画しておくことができるので、未事故のときに事前に映像を確認することで、注意すべき点を認識でき、事故の発生を未然に防止するのに役立つ。これは、ドライブレコーダのように事故が発生したときの客観的な証拠を収集するものと全く異なる技術思想に基づくものであり、この点は、係る(7)の発明に限ることなく、全ての発明に言える。
【0019】
(8)上記の(3)から(7)の発明を前提とし、記憶された注意を促す場所に所定距離まで接近したら、音声や表示器により報知する報知部を備えるとよい。注意を促す場所で報知されることで、ドライバーは、より運転に気をつけることができる。また、注意を促す場所が、上記の景色が好ましい場所の場合には、同乗者がいる場合、係る景色を見逃すことなく見ることができるので好ましい。
【0020】
(9)所定の電波を受信する電波受信部を備え、前記所定の条件は、その電波受信部が設定された条件に合致する電波を受信したことであり、前記録画制御部は、前記条件に合致する電波を受信した前後の撮影画像を録画するようにすると良い。所定の電波は、例えば、道路に設置されて車両検知や車両の速度検知を行うマイクロ波センサから発するマイクロ波や、カーロケータシステムのように、緊急車両が自車の位置を基地局に通知するために当該緊急車両が発する電波や、交通監視の連絡等のために使用される無線電波などがある。これらの所定の電波を受信した場合、その付近の位置は、交通事故の多発地帯であったり、交通事故があった場所などであったりするので、その周囲の状況を録画しておき、後で確認等することで安全運転に有益や情報を取得することができる。電波受信部は、実施形態では、マイクロ波受信機2や無線受信機3に対応する。
【0021】
(10)前記カメラで撮影した画像データに対して画像認識処理を行う画像認識手段を備え、前記所定の条件は、前記画像認識手段によって前記画像データ中に予め設定された道路標識が認識されることするとよい。画像認識手段は、実施形態では、制御部4により実現されている。設定された道路標識を検出したことを契機として録画を行った場合、その後に録画した映像を確認することで、その道路標識にあった(交通規則を満たす)運転ができたかの確認をすることができる。この特定の道路標識を認識して録画を開始した場合、一定時間或いは一定距離走行後に録画を停止するようにすることができる。この一定時間や一定距離は、道路標識の種類によって変えることもできる。
【0022】
(11)上記の(10)の発明を前提とし、前記設定された道路標識を認識したら報知をする報知部を備えるとよい。このようにすると、道路標識を見逃した場合でも、ドライバーはその存在を認識することができ、交通規則を守った運転をすることができる。報知部は、設定された道路標識であることがわかる音声或いは表示部を利用した報知を行うことができる。
【0023】
(12)前記報知部は、前記認識した道路標識の部分を含む画像データを表示画面に表示するものとすることができる。このようにすると、ユーザ(ドライバー)は、実際に走行中の道路に設置された道路標識を確認することができるので好ましい。
【0024】
(13)前記画像認識手段で認識した道路標識が制限速度の標識の場合、現在の車両の走行速度が予め設定されている速度範囲を超えると速度超過の警報を発する機能を備えるとよい。制限速度を守った安全運転に寄与することができる。
【0025】
(14)前方車両との車間距離や障害物までの距離を検知する距離検出手段を有し、前記所定の条件は、前記距離検出手段で検知した前記車間距離及びまたは前記距離が、基準距離以下に接近したこととすることができる。このようにすると、車間距離が接近した状態が録画されるので、追突事故等が発生するか否かにかかわらず、接近しているときの走行状態を後で確認することができ、仮に追突しなかった場合でも、どのようなタイミングで適正な車間距離に復帰することができ、回避時間はどれくらいかかったか、車間距離が短くなった原因(自己のスピードの出し過ぎ、前方不注意、前方車両の急ブレーキ等)等を検証することができる。
【0026】
(15)走行速度を検出する速度検出手段を有し、前記速度検出手段で検出した走行速度にあわせて録画条件を設定することができる。速度検出手段は、たとえば、車両から出力される車速パルスを取得して求めるものでも良いし、GPS受信機等で受信した位置情報の履歴から、移動距離と経過時間を求め、そこから車速を算出するものなど、各種のもので実現できる。もちろん、それ以外にも、加速度センサや振動センサなどにより、簡易的・間接的に速度を求めるものでもよい。
【0027】
たとえば、連続的に周囲の景色を撮影する場合、録画するフレームレートが一定だと、走行速度が速い場合と遅い場合で撮影する間隔が異なる。よって、走行速度によりフレームレートを可変すると一定の間隔で撮影できる。そして、走行速度に合わせて連続的にフレームレートを可変するのは困難であるので、走行速度を幾つかの範囲に分け、それに対応したフレームレートにするとよい。その場合の速度範囲は、A[km/h]以上のように下限値を規定するものと、B[km/h]のように上限値を規定するものと、C〜D[km/h]の範囲内という上下限値を規定するもののいずれもある。これにより、撮影する景色が途切れずに、限られたメモリ容量でなるべく長時間の録画をすることができる。もちろん、録画条件は、フレームレートの設定に限ることはなく、解像度その他の各種のものを用いることができる。
【0028】
(16)録画中の走行距離に応じて録画条件を設定する機能を備えるとよい。走行距離は、走行距離を検出する走行距離検出手段を設け、実際に録画している際の走行距離を求めても良いし、所定の条件が、位置情報記憶手段に格納された位置情報に基づいて設定される場合、録画する走行距離も事前にわかるのでその値から判断しても良い。走行距離検出手段は、たとえば、GPS受信機等で取得した現在位置の履歴から求めることができる。上記の走行速度と同様に、フレームレートが同じとすると、走行距離が長い場合ほど、メモリ容量が多く必要となる。そこで、走行距離の長短にあわせてフレームレートその他の録画条件を変更し、単純に走行距離が長くなった場合に比例的にメモリ容量も大きく必要となるのを可及的に抑制することができる。録画条件は、たとえば、走行距離が設定された距離範囲(下限/上限/範囲)に対応づけて設定しておき、走行距離に対応するものを選択・切り替えるようにすることができる。また、たとえば、位置情報に基づいて予め走行距離がわかっているものの場合には、録画開始当初から走行距離に応じた録画条件を設定し、録画処理全体にわたってその設定した録画条件にすることができる。これに対し、たとえば、所定の電波を受信している間録画するようにした場合、録画開始当初は、録画時間がどれくらいとなるか不明である。係る場合、連続して録画していて走行距離が伸びるに従って、録画途中で録画条件を切り替えることで対応できる。
【0029】
(17)現在時刻を検出する時刻検出手段を備え、前記所定の条件は、前記時刻検出手段で検出した現在時刻が設定された時刻範囲とすることができる。実際には、録画する時刻範囲を設定する場合と、録画しない時刻範囲を設定する場合のいずれもとれる。たとえば、夜間や通勤時間帯は録画しない様に設定することができる。つまり、夜間では、きれいな景色が撮れないので、録画した映像の価値が低いことがある。そこで、録画する時刻範囲を昼間に設定することができる。また、通勤に車両を使う場合、普段の通勤時の景色はいつも同じであり、あまりおもしろみがないので、録画する時刻は通勤時間を外して設定することもできる。この時刻に基づく録画の有無は、他の条件とアンドとし、例えば、上述した他の所定の条件を満たした場合でも、現在時刻が録画を許容する時刻範囲外の場合には、録画しないようにしても良い。
【0030】
(18)現在位置を検出する位置検出手段を備え、前記所定の条件は、前記位置検出手段で検出した現在位置が設定された位置範囲とするとよい。例えば自宅から半径10kmは録画しないなどとする運用がとれる。即ち、通勤や生活圏内は録画せずドライブ等に出かけて当該圏内を出ると録画する。あるいは、ドライブで観光地に行った場合、その観光地の周辺10km圏内を録画する等の設定が可能となる。距離は、一例である。このようにすることで、上記の時刻と同様に、面白み・新鮮みのある景色を録画することができる。
【0031】
(19)車両側から得られた情報に基づき、録画条件を変更する機能を備えると良い。車両側からの情報は、たとえば、車内ネットワークや、車両のセンサ等からの信号を取得することができる。具体的には、ウインカー,ワイパー,ライト,アクセル,ブレーキ,ギヤ位置等が所定状態(例えば、注意を促す状態)となったら、録画条件を変更する(たとえば高画質とする)ことができる。この場合に、異なる取得先から取得した複数の情報に基づいて録画条件を変更するようにしてもよい。
【0032】
(20)前記録画制御部は、前記映像を前記記録手段に録画中に前記所定の条件になった場合、録画条件を切り換えて録画を継続するとよい。本発明は、上記の所定の条件を満たした場合には、録画するようにしたが、それ以外の場所での録画を妨げるものではない。つまり、たとえば常時録画をしていたり、手動操作により適当なタイミングで録画を行ったりすることができる。そして、係る場合に、所定の条件を満たした場合に、それ以外の場合と録画条件を変えることで、再生時に、その切替(所定の条件を満たしたときとそれ以外のとき)を認識することができる。
【0033】
(21)前記録画条件の切り替えは、高画質での記録をするものとすることができる。上記の所定の条件を満たした場合には、特に録画しておいた方がよい状況にあるといえるので、高画質でより詳細・繊細に録画すると良い。もちろん、常時録画ではなく、たとえばマニュアル操作などのユーザからの指示により録画を開始した場合には、所定の条件満たしているものよりもさらにユーザが録画を希望することもあるので、録画条件の切替は、必ずしも所定の条件を満たした際に高画質で記録する必要はない。
【0034】
(22)上記の(21)の高画質での記録を行うための前記録画条件の切り替えは、録画のフレームレート及びまたは解像度の変更するものとすることができる。もちろん、これ以外の方法でも良い。
【0035】
(23)前記映像を記録するときの周囲の状況を特定する状況情報を映像に関連づけて記録する機能を備えるとよい。単に映像のみを録画するのではなく、それ以外の情報も関連づけて記録することで、より多くの多方面からの情報を記録でき、その後に映像を見るときにも役に立つので好ましい。
【0036】
(24)前記状況情報は、自車の走行軌跡,走行速度その他の走行状態、時刻の少なくとも1つとすることができる。それらの情報は、たとえばGPS受信機で取得したGPS信号に基づいて求めることができる。録画した映像がどの場所か、いつ撮影したものか等の客観的な情報がわかるので好ましい。
【0037】
(25)前記録画と同時に周囲の音声(車内・車外)を録音する機能を備えるとよい。映像と共に音声も付加されると、臨場感が増すので好ましい。(26)上記の(25)の発明を前提とし、警報音(ブザー・音声)を出力する機能を備え、前記警報音の出力と周囲の音声の入力とに基づき、警報音をキャンセルした音声(打ち消した音声)を録音する機能を備えるとよい。警報音は、運転中は有益な情報となるが、録画した映像を再生する際には、余計な音で邪魔な情報であったり、プライバシーに関するもので秘密にしたい情報であったりすることがあるので、警報音をなくすことで係る問題が無くなるのでよい。特にドライブレコーダのように事故時の映像は現実のものを忠実に録画して再現する必要が好ましいが、非事故時に撮影・録画した情報は、たとえば、Web等にアップロードして楽しむ映像となるので、余計な音はいらないし、プライバシーには配慮する必要があることからも好ましい。
【0038】
(27)前記所定の条件を満たした際に、それに関連した情報を報知する報知部を備えるとよい。(28)上記の(27)の発明を前提とし、前記報知部は、設定された報知情報を表示するための表示手段と、設定されたメッセージを出力する音声出力手段の少なくとも一つを含むとよい。(29)上記の(27)の発明を前提とし、前記関連した情報は、過去に記録した映像とするとよい。
【0039】
(30)表示手段を有し、前記録画した映像を再生・表示する機能を備えるとよい。このようにすると、本装置において、録画した情報を再生して確認できるので、ユーザは、いつでも簡単に録画された映像等を確認できるので、好ましい。
【0040】
(31)撮影した画像データから低画質化対象領域(車両のナンバープレート、人の顔など)を抽出し、当該領域を低画質化して録画する機能を備えるとよい。この低画質科して録画する機能は、前記録画制御部の一部としても良いし、別の補正機能として用いても良い。特に、プライバシーに関する部分は、低画質化することで、録画された映像をそのままWeb等に公開できる(アップする際には別途加工処理をする必要がない)ので、作業性が簡単で好ましい。
【0041】
(32)記録した情報を所定の条件下で無線送信すること(通信状態のよい場所に来たら送信(無線LANのアクセスポイントのある場所など)するとよい。(33)前記録画したデータを外部装置に出力する機能(メモリカード・出力端子・USB等)を備えるとよい。これらの機能を設けることで、録画した映像その他の情報を簡単に外部に取り出すことができ、パソコン等で確認したり、解析したり、インターネットのサイトにアップしたりすることが簡単に行える。
【発明の効果】
【0042】
本発明では、注意を促す場所など、事故時以外の所定の条件を満たした場合にカメラで撮影した映像を録画するので、普段から実益が得られる実用性の車載機器(車両用映像記録装置)を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の好適な一実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図1は、本発明の好適な一実施の形態としての目標物検出装置を示している。図1に示すように、各種の電波等を受信する受信機として、位置検出手段たるGPS受信機1と、マイクロ波受信機2と、無線受信機3と、を備えている。GPS受信機1は、GPS信号を受信し、その受信したGPS信号から現在位置を求め、その求めた現在位置の位置情報(経度,緯度)を制御部4に送る。
【0045】
マイクロ波受信機2は、所定周波数帯のマイクロ波を受信するもので、その設定された周波数帯のマイクロ波を受信した場合に、その受信したマイクロ波の信号レベルを検出する。具体的には、その信号レベルであり電界強度に対応するRSSI電圧を利用する。上記の所定周波数帯は、たとえば車両速度測定装置から出射されるマイクロ波の周波数が含まれる周波数帯としている。無線受信機3は、飛来する所定周波数帯の無線を受信する。この所定周波数は、例えば、緊急車両が基地局に対して自車位置を通知する際に使用する無線の周波数帯とすることができる。
【0046】
制御部4は、上記の各種の受信機から入力される情報に基づき所定の処理を実行し、出力機器(表示部6,警報ランプ7,スピーカ8等)を利用して所定の警報・メッセージを出力する。この受信機から入力される情報に基づく警報内容を決定する所定の処理は、基本的従来と同様のものを利用することができる。つまり、一定の条件を具備する信号を受信・取得した場合には、対応する警報を出力する。なお、スピーカ8を用いた警報は、ブザーや音声等がある。
【0047】
GPS受信機1により検出した位置情報(自車両の現在位置情報)に基づく警報について説明する。データベース5には、検出対象の目標物(交通監視装置等の交通監視ポイントや、道の駅などの交通に関係する施設その他の目標物)について、その監視の種類と位置情報(経度:緯度)等が関連づけられたテーブル構造として格納している。さらに、目標物が車両速度測定装置のように監視方向・監視領域がある場合には、その監視領域を特定する情報を関連付けて登録する。
【0048】
これらの目標物に関する情報は、出荷時に一定の目標物について登録している。このデータは、公知の各種の手法により、更新可能としている。データベース5は、制御部4のマイコン内あるいはマイコンに外付けした不揮発性メモリ(たとえばEEPROM)により実現できる。さらに、データベース5には、道路地図データも格納している。
【0049】
そして、GPS受信機1で検出された現在位置と、データベース5に登録されている目標物の位置が、設定された距離以内であるなどの設定された条件を充足する場合、自車を示す3次元のオブジェクト(あるいは、2次元のマーク)と共に表示部6に目標物を示す3次元のオブジェクト(あるいは2次元のマーク)を、描画し、視覚においてその位置関係(目標物の方向と距離)を報知したり、スピーカ8を用いて目標物の種類や残り距離等を報知したりする。
【0050】
一方、自車の周囲にデータベース5に登録されている目標物が存在しない場合や、マイクロ波受信機2並びに無線受信機3による所望の電波の受信がなく、イベント発生モードにならない場合、制御部4は、表示部6に各種の待ち受け画面を描画する。この待ち受け画面としては、スピードメータや、カレンダ等を表示したり、GPS衛星の受信状態(測位情報)を表示したりするものがある。
【0051】
なお、各種の設定は、図示省略する各種のマンマシンインタフェースを利用して行える。一例としては、ケース本体にスイッチ部を設け、そのスイッチ部に対する操作により行うことができる。また、リモコン受信器及びまたは赤外線通信機を設け、ユーザは、リモコンその他の携帯機を操作することで、所定の指示を与えることができる。
【0052】
さらに本実施形態では、CCDカメラ10と、SDカードスロット12と、マイク15と、を備えている。CCDカメラ10は、例えば、車両前方など車両外部を向けて設置している。これにより、事故時以外の所定の条件に合致した場合の車両外部の映像を記録できる。なお、CCDカメラ10は、常時撮影するようにしていても良いし、所定の条件のときに撮影するようにしてもよい。また、事故時は、本装置が搭載された車両が関係する対物・対人の交通事故発生時である。事故時以外の所定の条件は、係る交通事故以外の予め設定された条件であり、後述する各種の態様がある。
【0053】
制御部4は、CCDカメラ10で撮影された映像を所定の記憶手段に映像ファイルとして記録する。記憶手段は、例えば、SDカードスロット12に装着されたSDメモリカード14を利用することができる。SDメモリカード14を利用することで、当該映像を記録したSDメモリカード14をSDカードスロット12から取り外すと共に、パソコン等に装着して記録したデータを簡単にパソコンに移行することができる。
【0054】
また、録画した映像等は、上記のように記録メディアを着脱して外部に取り出すことに限らず、有線・無線による通信(データ伝送)により行うことができる。また、有線による通信を行うためには、ケース本体に、通信ケーブルを接続するためのコネクタ・USB等を備えると良い。
【0055】
また、制御部4は、撮影した画像データから低画質化対象領域を抽出し、当該領域を低画質化して録画する機能を備える。係る機能は、設定により有効にしたり、無効にしたりすることができる。有効にした場合には、この処理を行う前の映像の映像データのファイルと、この処理を行った後の映像の映像データのファイルの双方を記録手段に記録するとよい。
【0056】
さらに、制御部4は、マイク15にて取得した周囲の音声を録音する。この音声データも、所定の記憶手段に行うことができ、本実施形態では、記憶手段は、SDメモリカード14を利用する。そして、制御部4は、音声と映像を同期して(関連づけて)格納する。これにより、記憶した映像を再生する際に、そのときの音声も同時に出力することができる。また、本実施形態では、目標物検出装置であり、目標物を検出した場合には、所定の警報を発するようになっており、そのとき、ブザーや音声などの警報音を出力することがある。すると、映像の録画中に係る警報音が出力された場合、マイク15で当該警報音を拾うと、そのまま録音されることになる。また、制御部4は、警報音をキャンセルした音声を録音する機能を備えるとよい。
【0057】
これら映像及びまたは音声の再生も制御部4が、表示部6やスピーカ8を介して行う。さらに、制御部4は、映像や音声を記憶手段に格納するに際し、GPS受信機1で取得した現在位置並びに日時情報を関連づけて記録する。なお、日時情報は、内部時計を備えた場合、その情報を利用しても良い。
【0058】
上記の各部材は、1つのケース内の適宜位置に実装しても良いし、複数のケースに適宜分散配置しても良い。いずれの場合も、CCDカメラ10は、車両の前方を向く姿勢であり、例えば、ルームミラーの裏側や、フロントガラスの上側中央付近などに実装する。また、ケースを取り付けた状態で、CCDカメラ10の視野が調整できるようにすると良い。係る調整は、ケース自体に向きを変える機構を設けても良いし、ケースを取り付ける治具(支持具)に向きを変える機構を設けても良い。
【0059】
そして、制御部4は、CCDカメラ10や、マイク15で取得した周囲の状態(映像,音声)に付いての記録を以下に示す条件に従って行う。記録するための所定の条件は、事故発生以外の所定の条件であり、例えば、予め走行中に注意を促す場所を特定する位置情報がある。この位置情報は、たとえばデータベース5に格納しておく。また、位置情報は、ある一点の地点を特定する情報(経度・緯度)であったり、所定のエリアを特定する情報であったりする。
【0060】
制御部4は、GPS受信1からの信号に基づき求めた現在位置が、記憶した位置情報と所定の位置関係にある場合、CCDカメラ10で撮影した映像を録画するとともに、マイク15で取得した音声も関連づけて録音する。所定の位置関係は、現在位置が注意を促す場所に接近或いは到達したことを示す条件とすることができる。また、録画の停止は、たとえば、注意を促す場所から離反した場合とすることができる。さらにまた、制御部4は、現在位置が記憶された注意を促す場所に所定距離まで接近したら、表示部6やスピーカ8(音声)を用いてその旨を報知する。
【0061】
また、データベース5に格納する注意を促す場所は、たとえば、自動速度取締り装置設置の設置場所,交通事故多発エリア,交通取締りがよく行われる場所,踏み切りや一旦停止場所,過去に交通事故のあった交差点,インターチェンジ出入り口,高速道路の合流地点,交通取締りがよく行われる道路,スクールゾーン,通学路,観光地、名所、旧跡、景色のよい場所等がある。
【0062】
また、マイクロ波受信機2や無線受信機3により所定の電波を受信した場合、制御部4は、CCDカメラ10で撮影した映像を録画する。この録画は、当該電波を受信しない期間が一定時間以上継続した場合、録画を停止する。
【0063】
また、制御部4は、CCDカメラ10で撮影した画像データに対して画像認識処理を行い、その画像データ中に予め設定された道路標識が含まれているか否かを判断する機能を備え、その道路標識が含まれている場合には、撮影している映像を録画したり、当該道路標識を検出したこと報知したりする。報知は、表示部6を用いた画像と、スピーカ8を用いた音声などで行うことができる。そして、表示部6に描画する画像は、あらかじめ用意したアニメその他のものでもよいし、現在あるいは同一地点で撮影・録画した道路標識としてもよい。撮影・録画した道路標識を用いる場合、道路標識部分のみを抽出しても良いし、道路標識を含む周辺画像も併せて抽出しても良い。
【0064】
さらに、制御部4は、画像認識により検出した道路標識が、制限速度の標識の場合、現在の車両の走行速度が予め設定されている速度範囲を超えると速度超過の警報を発する機能を備えるとよい。現在の走行速度は、GPS受信機1から得られた位置情報の履歴と、経過時間により求めることができる。また、速度範囲は、たとえば、その道路標識で規定される制限速度を超えた場合としても良いし、その制限速度に対して所定のマージンを設けた値でも良い。
【0065】
また、制御部4は、GPS受信機1からの信号に基づき車両の存在位置の履歴を求め、経過時間(内部タイマ或いはGPS信号に含まれる時刻情報を利用)から車両の走行速度を算出する機能を備える。一方、データベース5には、走行速度を複数の速度範囲に分け、各速度範囲に対して録画条件(フレームレート,解像度等)を関連づけたテーブルを格納しておく。そして、制御部4は、算出した現在の走行速度に基づき上記のテーブルを参照し、対応する録画条件を読み出し、その読み出した録画条件に従ってCCDカメラ10で撮影した映像を録画する。
【0066】
また、録画条件は、上記のように走行速度に応じて変更するようにしても良いし、一律に固定でもよい。また、変更する場合にも、その条件設定は、走行速度に限ることはなく、録画した映像の走行距離や、現在時刻や、現在位置など、各種のものに基づいて、設定できる。いずれの場合も、それぞれ範囲と録画条件を関連づけたテーブルを用意し、現在時刻等の求めた値に基づきテーブルを参照することで、録画条件を設定できる。走行距離は、GPS受信機1から得られた現在位置の履歴から算出することもできるし、録画がデータベース5に格納された位置情報に基づいて行われる場合、その録画を行う区間もわかるので、走行距離もそこから事前に取得することもできる。また、実際の移動軌跡(位置情報の履歴)から走行距離を求める場合、CCDカメラ10で撮像した映像を、リアルタイムで逐次SDメモリカード14に録画するようにすると、その一連の録画の走行距離が、録画中は不明である。そこで、連続録画して走行距離が伸びるに従って、対応する録画条件に切り替えるようにしても良いし、バッファメモリなどに一時的に格納し、実際の走行距離を求めてから、バッファメモリに格納した映像を、その求めた走行距離に対応する録画条件でSDメモリカード14に録画するようにしても良い。
【0067】
制御部4は、所定の条件を満たした際に、その満たした条件に関連した情報を表示部6やスピーカ8等から出力することができる。この場合に、表示部6に描画する報知内容としては、どの条件を満たしたかがわかる内容とするとよく、さらには、関連した情報は、過去に記録した映像(SDメモリカード14に格納されたものを読み出す)としてもよい。
【0068】
また、上記のように所定の条件を満たしたか否かに関係なく、SDメモリカード14に格納した情報は、制御部4が読み出し、表示部6に出力する機能を持たせると良い。このようにすると、ユーザは、任意のタイミングで録画した映像を再生して確認することができる。どの映像を再生するかは、たとえば、表示部にメニュー画面を描画し、SDメモリカード14に格納されているデータ一覧を出力し、ユーザが所定の入力装置(リモコン,タッチパネル等)を操作して指定することができる。
【0069】
また、制御部4は、上述した所定の条件を満たさなくても、たとえば所定のスイッチ操作等に基づきCCDカメラ10で撮影した映像を録画したり、常時録画したりする機能を備えることができる。係る場合に、制御部4は、録画中に上述した所定の条件を満たした場合には、録画条件を切り換えて録画を継続する。この場合の録画条件の切り替えは、録画のフレームレート及びまたは解像度の変更等することで、高画質での記録をするようにするとよい。
【0070】
さらに、図示省略するが、前方車両との車間距離や障害物までの距離を検知するマイクロ波等を用いた距離検出センサを設け、制御部は、距離検出センサで検知した車間距離及びまたは障害物までの距離が、基準距離以下に接近した場合に、録画を開始すると良い。また、この場合に、録画の停止は、車間距離等が基準距離以上に離れた場合とすることができる。そして、録画開始する場合と録画停止する場合の基準距離は、同じでも良いし異ならせても良い。
【0071】
また、上記の実施形態並びに変形例では、いずれも目標物検出装置に適用したが、本発明はこれに限ることはなく、各種の車載機器に適用できる。車載機器には、ドライブレコーダを含む。また、録画に特化した車両用映像記録装置として実現しても良い。
【符号の説明】
【0072】
1 GPS受信機
2 マイクロ波受信機
3 無線受信機
4 制御部
5 データベース
6 表紙部
8 スピーカ
10 CCDカメラ
14 SDメモリカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラと、
そのカメラで撮影された映像を記録手段に録画する録画制御部と、
を備え、
前記録画制御部は、事故時以外の所定の条件のときに前記記録手段に対する録画を行うものであることを特徴とする車両用映像記録装置。
【請求項2】
前記所定の条件は、注意を促す場所に接近或いは到着したことである請求項1に記載の車両用映像記録装置。
【請求項3】
前記注意を促す場所は、位置情報により特定されるものであり、
その注意を促す場所を特定する位置情報を記憶させた位置情報記憶手段と、
自車の現在位置を検出する位置検出部と、を備え、
前記録画制御部は、前記位置検出部で検出した現在位置と、前記位置情報記憶手段に格納された位置情報から、注意を促す場所に接近或いは到着したか否かを判断することを特徴とする請求項2に記載の車両用映像記録装置。
【請求項4】
前記注意を促す場所はポイントであり、前記録画制御部は、前記ポイントに対し、所定距離まで近付くと録画を開始することを特徴とする請求項3に記載の車両用映像記録装置。
【請求項5】
前記録画制御部は、前記ポイントを通過すると録画を停止することを特徴とする請求項4に記載の車両用映像記録装置。
【請求項6】
前記注意を促す場所はエリアであり、前記録画制御部は、そのエリアに入ると録画を開始し、そのエリアから出ると録画を停止することを特徴とする請求項3に記載の車両用映像記録装置。
【請求項7】
前記注意を促す場所は、自動速度取締り装置設置場所,交通事故多発エリア,交通取締りがよく行われる場所,踏み切りや一旦停止場所,過去に交通事故のあった交差点,インターチェンジ出入り口,高速道路の合流地点,交通取締りがよく行われる道路,スクールゾーン,通学路,観光地、名所、旧跡、景色のよい場所のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の車両用映像記録装置。
【請求項8】
記憶された注意を促す場所に所定距離まで接近したら、音声や表示器により報知する報知部を備えたことを特徴とする請求項3から7のいずれか1項に記載の車両用映像記録装置。
【請求項9】
所定の電波を受信する電波受信部を備え、
前記所定の条件は、その電波受信部が設定された条件に合致する電波を受信したことであり、
前記録画制御部は、前記条件に合致する電波を受信した前後の撮影画像を録画することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の車両用映像記録装置。
【請求項10】
前記カメラで撮影した画像データに対して画像認識処理を行う画像認識手段を備え、
前記所定の条件は、前記画像認識手段によって前記画像データ中に予め設定された道路標識が認識されることである請求項1〜9のいずれか1項に記載の車両用映像記録装置。
【請求項11】
前記設定された道路標識を認識したら報知をする報知部を備えたことを特徴とする請求項10に記載の車両用映像記録装置。
【請求項12】
前記報知部は、前記認識した道路標識の部分を含む画像データを表示画面に表示するものであることを特徴とする請求項11に記載の車両用映像記録装置。
【請求項13】
前記画像認識手段で認識した道路標識が制限速度の標識の場合、現在の車両の走行速度が予め設定されている速度範囲を超えると速度超過の警報を発する機能を備えたことを特徴とする車両用映像記録装置。
【請求項14】
前方車両との車間距離や障害物までの距離を検知する距離検出手段を有し、
前記所定の条件は、前記距離検出手段で検知した前記車間距離及びまたは前記距離が、基準距離以下に接近したことであることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の車両用映像記録装置。
【請求項15】
走行速度を検出する速度検出手段を有し、
前記速度検出手段で検出した走行速度にあわせて録画条件を設定することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の車両用映像記録装置。
【請求項16】
録画中の走行距離に応じて録画条件を設定することを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の車両用映像記録装置。
【請求項17】
現在時刻を検出する時刻検出手段を備え、
前記所定の条件は、前記時刻検出手段で検出した現在時刻が設定された時刻範囲であることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の車両用映像記録装置。
【請求項18】
現在位置を検出する位置検出手段を備え、
前記所定の条件は、前記位置検出手段で検出した現在位置が設定された位置範囲(範囲)であることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の車両用映像記録装置。
【請求項19】
車両側から得られた情報に基づき、録画条件を変更する機能を備えたことを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の車両用映像記録装置。
【請求項20】
前記録画制御部は、前記映像を前記記録手段に録画中に前記所定の条件になった場合、録画条件を切り換えて録画を継続することを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の車両用映像記録装置。
【請求項21】
前記録画条件の切り替えは、高画質での記録をするものであることを特徴とする請求項20に記載の車両用映像記録装置。
【請求項22】
前記録画条件の切り替えは、録画のフレームレート及びまたは解像度の変更するものであることを特徴とする請求項20または21に記載の車両用映像記録装置。
【請求項23】
前記映像を記録するときの周囲の状況を特定する状況情報を映像に関連づけて記録する機能を備えたことを特徴とする請求項1〜22のいずれか1項に記載の車両用映像記録装置。
【請求項24】
前記状況情報は、自車の走行軌跡,走行速度その他の走行状態、時刻の少なくとも1つであることを特徴とする請求項23に記載の車両用映像記録装置。
【請求項25】
前記録画と同時に周囲の音声の音声も録音する機能を備えたことを特徴とする請求項1〜24のいずれか1項に記載の車両用映像記録装置。
【請求項26】
警報音を出力する機能を備え、
前記警報音の出力と周囲の音声の入力とに基づき、警報音をキャンセルした音声を録音する機能を備えることを特徴とする請求項25に記載の車両用映像記録装置。
【請求項27】
前記所定の条件を満たした際に、それ関連した情報を報知する報知部を備えたことを特徴とする請求項1〜26のいずれか1項に記載の車両用映像記録装置。
【請求項28】
前記報知部は、設定された報知情報を表示するための表示手段と、設定されたメッセージを出力する音声出力手段の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項27に記載の車両用映像記録装置。
【請求項29】
前記関連した情報は、過去に記録した映像であることを特徴とする請求項27に記載の車両用映像記録装置。
【請求項30】
表示手段を有し、前記録画した映像を再生・表示する機能を備えたことを特徴とする請求項1〜29のいずれか1項に記載の車両用映像記録装置。
【請求項31】
撮影した画像データから低画質化対象領域を抽出し、当該領域を低画質化して録画する機能を備えたことを特徴とする請求項1〜30のいずれか1項に記載の車両用映像記録装置。
【請求項32】
記録した情報を所定の条件下で無線送信することを特徴とする請求項1〜31のいずれか1項に記載の車両用映像記録装置。
【請求項33】
前記録画したデータを外部装置に出力する機能を備えたことを特徴とする請求項1〜32のいずれか1項に記載の車両用映像記録装置。

【図1】
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【公開番号】特開2011−28651(P2011−28651A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−175729(P2009−175729)
【出願日】平成21年7月28日(2009.7.28)
【出願人】(391001848)株式会社ユピテル (238)
【Fターム(参考)】