説明

車載エネルギー蓄積器を備える電気牽引車両の特別低電圧電気エネルギー供給システム

本発明は、軌道(20)を走行する少なくとも1つの電気牽引車両(30)に対して特別低電圧電気エネルギーを供給するシステムであって、軌道(20)に直接隣接するように導入された特別低電圧供給手段(10)と、互いに平行であり、隣接するか若しくは離間された2つの電源レール(41,42)または類似した電源要素であって、そのうちの第1の電源レール(41)が電源手段(10)の端子(11)に連結され、第2の電源レール(42)が電源手段(10)の別の端子(12)に連結された2つの電源レール(41,42)または類似した電源要素と、車両内で電気エネルギーを蓄積する少なくとも1つの車載手段(60)と、電気エネルギー収集手段(51,52)に連結され、一方で蓄積手段(60)に接続され、他方で牽引チェーン(70)に接続された少なくとも1つの車載電源手段(80)とを備え、特別低電圧電源手段(10)が車載電源手段(80)に給電し、次に、蓄積手段(60)が連続的走行段階においてその総容量まで電気エネルギーを蓄積するように、車載電源手段が蓄積手段(60)に給電する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載エネルギー蓄積器を備える電気牽引車両に特別低電圧電気エネルギーを供給するシステムに関係する。
【背景技術】
【0002】
用語「特別低電圧(extra low voltage)」は、路面電車およびトロリーバス用の従来型の電源システムのように数百ボルトで測定された電圧を特色とする電源とは異なり、数十ボルトで測定される電圧を指すため使用される。
【0003】
近年、架線(overhead contact lines)によって給電される路面電車が、その多数の利点のため、特に、大量かつ慣習的な旅客輸送を可能にするという利点があり、陸上輸送手段であり、かつ、排気ガスがない、という事実のため、街に戻ってきている。
【0004】
同じことは、トロリーバスのような空気式タイヤをもつ電気牽引車両に当てはまる。
【0005】
しかし、これらの車両に給電する頭上の架線の存在は、
−人々で混雑したエリアにおいて地面より僅か数メートル上に約1000Vの電圧が存在することに伴う危険性
−消防車に対してのアクセス制限
−架線の高さが少なくとも地面より6メートル以上上であることが必要とされる場所である公差道路を横断することに伴う制限
−街の中心部において架線によって生じる景観の見苦しさ
という欠点を含む。
【0006】
架線を廃止するため、種々の解決策が考えられる。
【0007】
これらの内の一つの解決策は、車両が地中に通される送電線の一部の上にあるときに限り車両電力が送電線の上記一部から供給される、750Vからほぼ1000V DCまでの従来型の路面電車電源を使用することである。
【0008】
別の解決策では、車両にエネルギー蓄積装置を備え付け、ステーションとステーションとの間で車両にある種の自立性を与え、充電は車両が特にこの充電の目的のため設計されたステーションに停車するときに行われる。
【0009】
仏国特許第2825666号に記載された別の解決策は、DC電圧で60VまたはAC電圧で25Vを超えない低電圧レールによって直接的に給電されるように設計された車両を使用する。
【0010】
しかし、これらの三つの解決策は完全には満足できない。
【0011】
1番目の解決策では、地下送電線の架設に伴う僅かではない間接費用の他に、電圧に関連した重要な危険性は残されたままであり、摩耗、気候変動などにもかかわらず高信頼性を保つ必要がある安全システムの定期的かつ徹底的な点検によって除去されなければならない。
【0012】
2番目の解決策では、蓄電池とハイパーキャパシタのどちらに基づいているかにはかかわらず、今の蓄積装置の平均的な性能特性のため、困難なことがわかる。
【0013】
事実上、特別低電圧でレールによって直接的に給電される模型電車の原理を採用する3番目の解決策に関しては、一方では、利用可能な瞬時電力が控えめにとどまり、鉄道車両が数トンを超えることができないという事実から制限が生じる。
【0014】
これに対して、軌道の短絡を回避するために鉄道車両の新しい機械設計が必要になり始め、その結果として、従来型の軌道回路との不適合の原因となる。
【0015】
さらに、従来型の路面電車を架線給電で動作させるためには、750V DCの電圧で数百アンペア、場合によっては数千アンペアで測定される電源を供給する役目を負う整流サブステーションと呼ばれる、多くのサブステーションを必要とする。上記整流サブステーションは、3、4もしくは5箇所の停止ステーション毎にラインに沿って配置される。導入される電力は各整流サブステーションに対しメガワットのオーダーである。さらに、上記整流サブステーションは、決して無視できない面積と体積を占有し、利用可能な場所を見つけようとするときにエンジニアにとって頭痛の種になることがある。さらに、街の土地が一般に高価格であることを考えると、これらの整流サブステーションは特にコスト高になり得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の目的は上記の欠点を改善することであり、この目的のために、旅客輸送能力、電気的危険性に関する安全性、および、エネルギー効率の点で満足できる、車載エネルギー蓄積器をもつ電気牽引車両に特別低電圧電気エネルギーを供給するシステムを提供する。
【0017】
本発明の別の目的は、従来型の整流サブステーションと関連した制限を著しく緩和することである。
【0018】
別の目的は、路面電車またはトロリーバス型の輸送ラインの基盤設備を著しく簡素化することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、軌道上を走行する少なくとも1台の電気牽引車両に特別低電圧電気エネルギーを供給するシステムに関係し、上記車両は、上記軌道上を転がる車輪と、その車輪に作用し、それ自体既知である少なくとも1つの電気モーターおよびその制御器を備える少なくとも1つの牽引チェーンとが装備され、
上記給電システムは、
軌道の直ぐ近くに設置された少なくとも1つの特別低電圧供給手段と、
互いに平行であり、隣接するか若しくは離間した2つのリニア電源要素であって、そのうちの第1のリニア電源要素が上記電源手段の端子に連結され、第2のリニア電源要素が上記電源手段の別の端子に連結された2つのリニア電源要素と、
車両に搭載され、上記第1のリニア電源要素と可動接触状態で配置された、少なくとも1つの第1の電気エネルギー収集手段と、
同様に車両に搭載され、上記第2のリニア電源要素と可動接触状態で配置された、少なくとも1つの第2の電気エネルギー収集手段と、
車両に搭載された少なくとも1つの電気エネルギー蓄積手段と、
上記電気エネルギー収集手段に連結された少なくとも1つの車載電源手段であって、一方で上記蓄積手段に接続され、他方で上記牽引チェーンに接続された車載電源手段と、
を備えることを特徴とする。
【0020】
本発明による給電システムによれば、上記特別低電圧電源手段は、上記車載電源手段に給電し、上記車載電源手段は次に、上記蓄積手段がその全容量まで電気エネルギーを蓄積するように、上記蓄積手段に給電する。この給電は以下の連続的な段階、即ち、
a)牽引チェーンによって要求される電力が僅かであるか、または、まさに零である平面上で惰行する段階と、
b)牽引チェーンからの電気エネルギーの回収もする制動段階と、
c)牽引チェーンによって要求される電力が零である停止段階と、
の間に行われ、本発明による電気供給システムは、特別低電圧供給手段から引き出されたエネルギーを私用するだけではなく、牽引チェーンによって要求される電力が比較的高いとき、または、給電なしに惰行するときに、始動段階中または登坂すべき勾配中に牽引チェーンに給電するために上記段階(a,b,c)において上記蓄積手段に蓄積された電気エネルギーを使用し、さらに、その他の動作の段階中に特別低電圧供給手段からのエネルギーを使用する。
【0021】
特別低電圧供給手段に基づくリニア電源要素による電源供給は、人に対する電気的危険性がなく、特に路面電車またはトロリーバス型の輸送車両の上記動作段階を考えると、この目的のために適切な容量が与えられるならば、牽引チェーンの最大電気エネルギー要求をカバーするために、十分な電気エネルギーを蓄積手段に蓄積する設備をもたらす。
【0022】
リニア電源要素はレール、ケーブル、ロッドなどによって形成される。
【0023】
上記レールまたはリニア導電性要素は、電気的に絶縁されて、平行に、かつ、互いに分離されて、若しくは、隣接して、地面に配置されることが有利である。
【0024】
本発明によるシステムの第1の変形によれば、走行用レール上を走る路面電車に適用され、上記リニア給電レールは走行用レールから分離されている。これは4レール構造と呼ばれる。
【0025】
同じ用途に対する本発明によるシステムの第2の変形によれば、上記給電レールは走行用レールと結合される。これは2レール構造と呼ばれる。
【0026】
この用途に対する本発明によるシステムの第3の変形によれば、給電レールのうちの一方は走行用レールのうちの少なくとも一方と電気的に結合され、もう一方の給電レールは走行用レールから電気的に分離される。これは3レール構造と呼ばれる。
【0027】
本発明によるシステムのより詳細な特徴によれば、上記特別低電圧供給手段は、レールの間または側面に沿って、レールの近くに、軌道に沿って設置された多数の特別低電圧供給サブステーションを備える。
【0028】
上記独立した特別低電圧供給サブステーションは、少なくとも各停止ステーションで軌道に沿って設置され、例えば、それらのうちの1つがこれ以上給電されないような緊急の場合には、必要に応じて連結される。
【0029】
システムの他の詳細な特徴によれば、上記蓄積手段は、組み合わされた蓄電池とハイパーキャパシタとを備え、牽引チェーンの最大エネルギー要求、すなわち、車両の始動と続く登坂すべき勾配をカバーするような大きさにする。
【0030】
システムの他の詳細な特徴によれば、車載電源手段は、蓄積手段から牽引チェーンへのエネルギー配分と、特に、エネルギー要求、走行シーケンスおよびライン損失に応じたハイパーキャパシタの再充電およびハイパーキャパシタの選択的放電と、発電機モードに切り替えられた牽引チェーンのモーターからの蓄積手段による車両からのブレーキングエネルギーの回収とを制御する少なくとも1つのコンピュータ装置を備える。
【0031】
特別低電圧電源手段によって供給される電圧は48V DCでもよい。有利的には、一方のレールがグラウンド電位に対して+24V DC電位に引き上げられ、もう一方が−24V DCにされるが、電圧は車両および軌道構造に適合されてもよい。
【0032】
たとえば、レールが人の手の届かないところに埋められるとき、電源手段の電圧は120Vに達してもよく、レールの一方は、グラウンド電位に対して+60V電位であり、もう一方は−60Vでよい。
【0033】
当然ながら、本発明による給電システムは、照明、暖房、空調設備などのような車両の補助装備にも給電する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本発明は、限定的ではない典型的な実施を用いて、かつ、添付図面を参照して以下に説明される。
【0035】
図1は、路面軌道型のレール車両の4レール構造と呼ばれる、本発明による給電システムの構造を示す。本システムは、車両が移動する2本の走行用レール21、22のうちの少なくとも一方のレール軌道20の直ぐ近くに設置された特別低電圧電源手段10を備える。
【0036】
その走行用レール間に、互いに平行であり、走行用レールと平行である2本の電源レール41、42が配置され、そのうちの第1の電源レール41は上記電源手段の端子11に連結され、第2の電源レール42は上記電源手段の別の端子12に連結される。
【0037】
レール軌道上では、レール車両30が移動し、このレール車両30は、この車両に連結された4個の車輪31を備えている。レール車両は、車載された第1の電気エネルギー収集手段51および第2の電気エネルギー収集手段52を有し、電気エネルギー収集手段はそれぞれレール41およびレール42と可動(摺動)接触する状態で配置される。
【0038】
レール車両は、車載電気エネルギー蓄積手段60、牽引チェーン70、および、車載電源手段80をさらに有し、車載電源手段80は、上記電気エネルギー収集手段51、52に連結され、一方で上記蓄積手段60に電気的に接続され、他方で上記牽引チェーン70に電気的に接続されている。
【0039】
図2a、2bおよび2cは、出発ステーションと到着ステーションとの間の経路に沿った運行を示す。このパスは、
−段階1で表される始動または加速段階と、
−段階2で表される巡航または惰行段階と、
−段階3で表される制動または減速段階と、
−段階4で表される到着ステーションで停止した段階と、
の4つの連続した動作段階を含む。
【0040】
段階1は、レール車両が停止状態から巡航速度まで移行しなければならないので、最大エネルギーを要求する段階である。牽引チェーンによって要求される瞬時電力は高く、通常では、路面電車またはトロリーバスの場合に数百kWほど測定され、本件の場合では、蓄積手段60から発生する650kWと特別低電圧供給手段10から発生する150kWとの800kWである。
【0041】
段階2は速度維持段階である。本段階では、牽引チェーンによって要求される電力は、平坦な経路では通常は零であり、摩擦に打ち勝つために十分な値に維持されたとしても、僅かの電力に維持される。
【0042】
段階3は、これに反して、車両が停止するまで制動されるときに、エネルギーを回収することが可能な段階である。牽引チェーンから回収される瞬時電力は高く、路面電車またはトロリーバスの場合には数百kWで測定され、本件の場合では、牽引チェーン70から発生する400kWである。
【0043】
段階4は、車両がステーションで停止させられる段階であり、その間に乗客が乗降する。蓄積手段60は、図2cに時刻t=80sで示されるように、再充電を終える。この段階中に、車両は、車両の補助装備(照明、暖房、空調設備など)に常に給電しなければならないものを除いて、エネルギーを消費しない。
【0044】
図1に戻ると、同図は、種々の段階に従う様々な要素間のエネルギー転送の方向を表す単線および二重線の矢印を示す。
【0045】
段階1は始動段階である。牽引チェーン70は、給電手段80から出て牽引チェーン70へ向かう二重線矢印によって表現されるように大量のエネルギーを要求する。このエネルギーは、給電手段80に入る二重線矢印によって表現されるように蓄積手段60から主として発生し、給電手段80に入る単線矢印によって表現されるように特別低電圧供給手段10から二次的に発生する。
【0046】
段階2は、牽引チェーンがエネルギーを要求しない惰行段階である。したがって、牽引チェーンへ向かう矢印はないが、蓄積手段は、給電手段80に入る単線矢印と、次に給電手段80から出て蓄積手段60へ行く別の矢印とによって表現されるように給電手段10から再充電される。
【0047】
段階3は、給電手段80へ入る二重線矢印と蓄積手段60へ入る別の二重線矢印とによって表現されるように牽引チェーン70からエネルギーが回収される制動段階である。この場合、蓄積手段60は、主として制動中のエネルギーの回収によって再充電され、給電手段80へ入る単線矢印によって図1に表現されるように特別低電圧供給手段10によって二次的に再充電される。
【0048】
段階4は、車両がステーションで停止し、その間に蓄積手段の再充電が完了し、給電手段80へ入る単線矢印と蓄積手段60へ入る単線矢印などによって表現されている。
【0049】
図2a、2bおよび2cに示されるように、4つの段階の全体的な量(budget)は、路面電車の場合に、段階1の牽引チェーンにおいて、たとえば、蓄積手段および特別低電圧供給によって供給された800kWと同じ大きさの瞬時電力を示し、一方、経路全体の平均電力は、十分に低く、たとえば、特別低電圧供給手段の電力に対応する150kWであることを示す。段階3は、比較的高電力で制動によって回収されたエネルギー、すなわち、牽引チェーンから蓄積手段によって回収された約400kWに対応する。
【0050】
特別低電圧電源手段10によって供給された平均電力は、たとえば、給電レールのそれぞれで+48Vおよび−48V DCである。
【0051】
したがって、本発明による給電システムは、一般的に以下のように動作する。即ち、
−牽引チェーンが電気エネルギーを要求しない段階中に、車載電源手段80が蓄積手段60をその全容量まで再充電し、
−牽引チェーンが電気エネルギーを要求する段階中に、車載電源手段80は主として蓄積手段60から必要なエネルギーを引き出す。
【0052】
蓄積手段は、牽引チェーンの最大エネルギー要求、すなわち、始動と、その後に続く登坂すべき勾配とをカバーすることができる大きさにする。
【0053】
一連の段階中に、特別低電圧供給手段10はおおよそ一定の電力を提供する。この電力は、車両が停止する場合には、蓄積手段がその最大容量に到達しているならば、同様に特別低電圧供給手段10によって給電される補助装備(照明、暖房、空調設備)を除いて零になる。
【0054】
図1に示されるような電気的ピックアップ構造について既に説明されているが、このピックアップは他の構造に従って実行され得る。
【0055】
これらの構造のうち図示されていない一つの構造によれば、電源レール41は、レール軌道の2本の走行用レール21または22のうちの少なくとも一方と結合され、電源レール42はこれらのレールから離間されている。3レール構造と呼ばれるこの構造は、上記走行用レールに平行な付加的なレールを必要とするが、車両が通過するときに走行する走行用レールを短絡させるように設計された従来型のレール車両にも適用できるという利点をもたらす。
【0056】
図示されていない別の構造によれば、電源レール41および42は軌道の走行用レール21および22と結合される。2レール構造と呼ばれるこの構造は、電源のための2本の平行なレールの敷設を省く。しかし、この例では、レール車両は、通常のケースと同様に、上記レールを短絡するべきでなく、その理由は、レールの短絡が特別低電圧供給手段を短絡させることになるからである。
【0057】
別の構造によれば、走行用レールはなく、電源レール41、42だけがある。この構造は、2レール構造とも呼ばれ、トロリーバスおよび電気バスのような空気式タイヤをもつ電動車両にとって理想的である。さらに、特別低電圧を使用するので、電源レールは必要とされる土木工事を最小限に抑えるために近接させることが可能である点が有利である。
【0058】
本発明によるシステムの利点の一つは、軌道上を走行する他の車両とは無関係に、エネルギー回収が各車両の車上で実行されるので、エネルギー効率を最適化すると共に、架線を廃止することを可能にすることである。このことから、特別低電圧供給手段は、およそメガワットの定格の従来型の給電サブステーションより比較的低電力であり、かつ、占有面積が小さいということがわかる。
【0059】
その結果として、都市交通ラインは、軌道に沿って分布され、数十kWのオーダーである相対的に小規模な電力のために停止ステーションに組み込むことができる特別低電圧供給サブステーションによって給電されるように設計され得る。
【0060】
したがって、図3は、軌道に沿って停止ステーション(N、N+1など)に組み込まれた特別低電圧供給手段またはサブステーション(10、10n+1など)を備える都市交通ラインを示す。図3によれば、10で表されたステーションNの特別低電圧供給手段は、段階1および段階2の期間中に、ステーションNを離れてステーションN+1へ進行する車両30の車載電源手段80に給電し、一方、10n+1で表されたステーションN+1の特別低電圧供給手段は、段階3および段階4の期間中に電源手段80に給電する。この構造は、ジュール効果による損失を最小限に抑える。実際上、車両は、二つのステーションから最も離れた二つのステーション間の中間点で理論的に最高速度であり、エネルギー消費が低下した状態にある。その上、軌道のプロファイルに従って、必要に応じて停止ステーション間に給電手段を追加することも依然として可能である。
【0061】
本発明によるシステムは、このように、約1メガワットの定格電力の従来型の整流サブステーションを省き、この整流サブステーションを、より多数ではあるが、はるかに低電力、小規模サイズおよび低コストである特別低電圧供給手段で置き換えることを可能にする。
【0062】
一実施例として、整流器ブリッジおよび保護装置付きの3相50kVA/48V DC変圧器は数立方メートル未満の体積を占有するが、従来型の整流器サブステーションは数百立方メートルの体積を占有する。
【0063】
これらの給電手段は、一実施例として、軌道の下、または、各ステーションによって占有された地表の下に配置され、上記給電手段によって占有される面積を最適化する点で有利である。
【0064】
図4は電気牽引車両30上の車載電源手段80の回路図の概略図である。一点鎖線のボックスによって画定されたこの電源手段は、対応する電気エネルギー収集装置51、52を介して特別低電圧電源レール41、42に連結され、エネルギー蓄積手段60および牽引チェーン70に連結されている。
【0065】
上記蓄積手段60は、スーパーキャパシタ要素またはハイパーキャパシタ要素SC61と、適切な場合には、1組のバッテリBAT62とを備える。
【0066】
蓄積手段において、1組のバッテリ62と1組のスーパーキャパシタ61とを組み合わせることから得られる利点は、1組のスーパーキャパシタのサイズを最適化し、同時に、車両が交差道路、迂回路、または、険しい登りの経路のような時折生じるエリアにおいて部分的に自律走行することをより容易にする。
【0067】
牽引チェーン70は、車両を駆動する電気モーター71、たとえば、3相非同期モーターMAS−3−と、モーター給電インバータ72とを備える。
【0068】
レール41、42上の電気エネルギー収集装置51、52の位置は、以下の記載でわかるように収集装置ポジショニング装置53によって制御される。
【0069】
車載電源手段80は主として、
−収集装置51、52によってピックアップされた電流の48V DC特別低電圧を、共通電源バス82上で、400V DCの電圧まで上昇させる第1のDC/DC電圧変換器81を備え、400V DC電圧バスは、固体変換器のスイッチング過渡時に電圧をおおよそ一定に保つ役割を担うキャパシタ86に接続され、
−バッテリ62およびバスに連結され、バッテリ62からの電源をコモン電源バス82へ伝達する第2のDC/DC電圧変換器83を備え、
400V〜800Vの電圧レンジで作動するスーパーキャパシタ61に適し、動作段階に依存して、スーパーキャパシタ61からバス82へ電源を供給し、バス82からスーパーキャパシタを再充電する第3のDC/DC可逆電圧変換器84を備え、
−走行、速度、制動、停止などに関して車両の動作を管理する主エネルギー管理コンピュータ85を備える。この主コンピュータは、スーパーキャパシタ61のためのコンピュータと、バッテリ62のためのコンピュータと、牽引チェーン70のためのコンピュータと、ピックアップ装置51、52、53のためのコンピュータである図示されない二次的なコンピュータのそれぞれに連結され、これらのコンピュータは、より詳細には、連結されたこれらの要素の専用管理に割り当てられる。
【0070】
車載電源手段80は、電源を、たとえば、保守動作のための安全モードへ切り替えるために、スーパーキャパシタ61およびキャパシタ86に対する放電装置(図示せず)をさらに含む。
【0071】
最後に、車載電源手段80は、ピックアップ装置によって直接的に給電され、バッテリコンピュータからの制御に従ってバッテリ62を選択的に再充電するバッテリ充電装置(図示せず)を含む。
【0072】
次に図4のシステムがどのように動作するかを説明する。
【0073】
スーパーキャパシタが最初に放電されると仮定するならば、ポジショニング装置53は、給電レール41、42上の収集装置51、52の配置を制御する。次に、主コンピュータは、スーパーキャパシタ61をそれらの全容量まで充電するために変換器81および84を制御する。主コンピュータ85は、周期的な測定によって、車両30と最寄の電源手段10との間の距離を計算するために車両の位置xを決定し、この情報に基づいて、コンピュータ85は、ジュール効果によるライン損失を制限するように、車両が特別低電圧供給手段10から遠く離れている場合には電流ピックアップの強度を下げることにより、そして、車両が次の特別低電圧供給手段に接近している場合には電流ピックアップの強度を上げることにより、電流ピックアップを最適化するために第1の変換器81を制御する。
【0074】
スーパーキャパシタが充電されると、主コンピュータによって供給された車両の制御設定点に応じて、従って、牽引チェーン70によって要求される電流に応じて、車両の種々の走行シーケンスにおいて、主コンピュータ85は、特に始動段階の期間に、比較的短期間(10〜20秒)に亘ってスーパーキャパシタ61のバス82への放電を制御し、高エネルギーがこの期間中に牽引チェーン70へ収容されることを可能にする。
【0075】
車両の平面上の走行段階は、バッテリまたはスーパーキャパシタを必要とすることなく、特別低電圧供給レール41、42を介して牽引チェーン70に直接的に給電することによって実行され、一方、バッテリまたはスーパーキャパシタの可変再充電は、それらの固有のコンピュータの設定点および主コンピュータ85の設定点に応じて許可され得る。
【0076】
車両の減速段階は、非同期モーター71を発電機モードへ切り替えることにより車両の制動を制御する主コンピュータ85によって制御される。これは、制動時に、発電機モードに切り替えられたモーター71によって供給された高い誘導電流を蓄積する能力を備えたスーパーキャパシタ61において、このエネルギーを回収することを可能にする。この手順は、主コンピュータ85の制御下で、非同期モーター71を発電機モードに切り替え、インバータ72内の電流の向きを逆転させ、スーパーキャパシタ61とインターフェイスをとる変換器84内の電流の向きを逆転させることによって実行される。
【0077】
上向き勾配の走行段階において、車両は、主コンピュータ85の設定点の下で、より詳細にはバッテリ62によって給電され続け、バッテリは、比較的長期間に亘って、決してスーパーキャパシタに過大な大きさ(dimensioning)を持たせることなく、高い総容量(overall capacity)によって、スーパーキャパシタ61からのエネルギー、および、レール41、42からのピックアップエネルギーに、付加的なエネルギーを追加することを可能にする。
【0078】
たとえば、停止ステーションにおける、および、ステーションNの特別低電圧供給手段10の近くにおける、牽引チェーン70のゼロ給電段階に対応する車両の停止段階は、スーパーキャパシタがそのソースに最も近くなるので、スーパーキャパシタ61を最大電流で完全に放電させることを可能にする。
【0079】
一具体例として、800kWの定格電力をもつモーターを装備した路面電車の場合、1000kgの重量に対して50kWhの総容量をもつ15個の24ボルト/136アンペア時 Cd/Niバッテリから構成された蓄積手段60を使用することが可能であり、50F/1000Vの総容量をもつスーパーキャパシタと組み合わされ、25×10Jの総容量の半分まで使用され、その総重量は約3000kgである。この重量は、約80トンである車両の総重量と比べると比較的軽量である。
【0080】
本発明は、トロリーバスまたは電気バスのような空気式タイヤを備える電気牽引車両にも適用される。この応用は図5aおよび5bによって示されている。
【0081】
図5aにおいて、空気式タイヤ31’上の車両30’はその下方部に、軌道20’に固定された非導電性案内レール23と重なる2つの収集装置51’、52’を搭載する。非導電性案内レールには、2本の特別低電圧電源レール41’、42’が固定された2つの外側面が設けられている。電気エネルギー収集装置51’、52’は、(矢印に従って)車両の下で横方向に運動可能であり、よって、中心位置に対するそれらの相対運動が軌道20’上の車両の自動誘導を可能にさせる。電気エネルギー収集装置は、一時的自律または一時的クリアランスモードにおいて、障害物を除去するため、または、特別低電圧供給のない領域では、矢印に従って側面方向に可倒式である。
【0082】
図5bでは、空気式タイヤ31’’を備える車両30’’は、その下方部に、トラック20’’の下に設置され、(図示されない)雨水排水溝を含む、非導電性支持体24の内側に配置された電源レール41’’、42’’と接触する2つの収集装置51’’、52’’を搭載する。これらの収集装置は、障害物上では引っ込み、車両の自動誘導によって横方向にも可動である。
【0083】
レール41’’および42’’が接触できないようにされるならば、グラウンドに対してさらに48Vおよび−48Vであり、+24Vおよび−24Vと比べると2倍の電力を与える96Vの給電電圧と等価である特別低電圧を使用することが可能である。
【0084】
次は、定員50席、車両総重量定格が13トンである電車の詳細なケースにおける本発明による給電システムの実際の具体的な実施例である。牽引チェーンは、120kWの定格電力をもつ400Vの非同期モーターが装備される。満載された状態で50km/hまでの始動段階の後に、500mの走行中に10mの上昇が続き、3メガジュールのエネルギーを要求する運転条件を想定する。
【0085】
このために、蓄積手段は、実用的な理由から400V〜800Vの電圧レンジで作動する12.5F/1000Vのスーパーキャパシタを形成する2組(2 times)の24個の150F/42V UltraCap EPCOSモジュールの組立体によって実施される。組立体は6.25メガジュールの理論的な容量を有するが、スーパーキャパシタは3メガジュールのため、すなわち、その理論的な容量の50%に使用される。組立体は5mの面積と、2m未満の体積とを占有し、768kgの総量、すなわち、車両の総重量の6%を示す。
【0086】
ステーションに設置される電力は、ステーション間で遭遇するセクションの性質に適している。それらの電力は約50kVAである。
【0087】
結論として、本発明による給電システムは、レールまたは空気式タイヤ上の様々なタイプの電気牽引車両、より詳細には、公共輸送車両にうまく適用され得る。
【0088】
−CO排出または都市の大気汚染がない、
−視覚公害がない、
−エネルギー回収が車両の車上で行われ、エネルギー効率がその理論的最大値まで高められる、
−エネルギーコストがディーゼルまたはバッテリ給電式電気バスより低い、
−土木基盤設備コストが低い、
−電力供給基盤設備コストが低い、
−従来型の高電力整流器サブステーションを設置するための特定の場所がもはや必要ではないので、土地の表面エリアが最適化される。
【0089】
という主な利点を有する都市交通ラインを設計することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】路面軌道に適用される本発明による給電システムの一実施形態の機能図である。
【図2a】経路に沿って移動するときの牽引チェーンにおける瞬時電力をグラフで示した図である。
【図2b】経路に沿って移動するときの蓄積手段における瞬時電力をグラフで示した図である。
【図2c】経路に沿って移動するときの特別低電圧供給手段における瞬時電力をグラフで示した図である。
【図3】すべてがラインの全長に沿い、各停止ステーションに配置された特別低電圧電源サブステーションを使用する本発明による給電システムの一変形例を示す図である。
【図4】車両に搭載された電源手段の回路図である。
【図5a】空気式タイヤをもつトロリーバス型の電気牽引車両の電気エネルギー収集装置の実施例を示す図である。
【図5b】空気式タイヤをもつトロリーバス型の電気牽引車両の電気エネルギー収集装置の実施例を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌道(20)を走行する少なくとも1つの電気牽引車両(30)に特別低電圧電気エネルギーを供給するシステムであって、
前記車両に連結され、前記軌道(20)を走行する車輪(31)と、
前記車輪(31)に作用し、それ自体既知である少なくとも1つの電気モーターおよびその制御装置を含む前記車両の少なくとも1つの牽引チェーン(70)と、
を備え、
当該システムは、
前記軌道(20)の直ぐ近くに設置された少なくとも1つの特別低電圧供給手段(10)と、
互いに平行であり、隣接するか若しくは離間された2つの電源レール(41,42)または類似した電源要素であって、そのうちの第1の電源レール(41)が前記電源手段(10)の端子(11)に連結され、第2の電源レール(42)が前記電源手段(10)の別の端子(12)に連結された2つの電源レール(41,42)または類似した電源要素と、
前記車両に搭載され、前記第1のレール(41)と可動接触状態で配置された少なくとも1つの第1の電気エネルギー収集手段(51)と、
同様に前記車両に搭載され、前記第2のレール(42)と可動接触状態で配置された少なくとも1つの第2の電気エネルギー収集手段(52)と、
前記車両に搭載された少なくとも1つの電気エネルギー蓄積手段(60)と、
前記電気エネルギー収集手段(51,52)に連結され、一方で前記蓄積手段(60)に接続され、他方で前記牽引チェーン(70)に接続された少なくとも1つの車載電源手段(80)と、
を備え、
次の連続的な段階、すなわち、
a)前記牽引チェーン(70)によって要求される電力が僅かであるか、または、さらに零である平面上で惰行する段階中と、
b)前記牽引チェーン(70)からの電気エネルギーの回収も行う制動段階中と、
c)前記牽引チェーン(70)によって要求される前記電力が零である停止段階中において、
前記特別低電圧電源手段(10)が前記車載電源手段(80)に給電し、次に、前記蓄積手段(60)がその総容量まで電気エネルギーを蓄積するように、前記車載電源手段が前記蓄積手段(60)に給電し、
前記車載電源手段(80)は、前記特別低電圧供給手段(10)から引き出されたエネルギーの他に、前記牽引チェーンによって要求される前記電力が比較的高いとき、または、特別低電圧供給なしに惰行するときに、始動段階中または登坂すべき勾配上において前記牽引チェーン(70)に給電するために前記段階(a,b,c)中に前記蓄積手段(60)に蓄積された電気エネルギーを使用し、その他の動作の段階中において前記特別低電圧供給手段(10)からのエネルギーを使用することを特徴とする、
システム。
【請求項2】
前記特別低電圧供給手段(10)は、前記レールの間、または、その直ぐ近くに、独立して若しくは連結されて、前記軌道(20)に沿って設置された多数の特別低電圧供給手段(10,10n−1など)を備えることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記電源手段(10)によって供給される電圧は48ボルトDCであり、前記一方の電源レール(41)は+24Vであり、前記もう一方の電源レール(42)は−24Vであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記蓄積手段(60)は、バッテリ(62)と組み合わせ可能なハイバーキャパシタ(61)を備え、前記牽引チェーン(70)の最大エネルギー要求、すなわち、前記車両の始動とその後に続く登坂すべき勾配と、可及的な部分的自律モードでの走行とをカバーするような大きさであることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記車載電源手段(80)は、前記蓄積手段(60)から前記牽引チェーン(70)へのエネルギー分配、特に、エネルギー要求、走行シーケンスおよびライン損失に応じて前記牽引チェーン(70)に給電するためにハイパーキャパシタ(61)の再充電およびハイパーキャパシタの選択的な放電を制御し、発電機モードへ切り替えられた前記牽引チェーン(70)の前記モーターからの前記蓄積手段(60)による前記車両の制動エネルギーの回収を制御する少なくとも1つのコンピュータ装置(85)を備えることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記車載電源手段(80)は、
前記収集装置(51,52)によってピックアップされた電流の48V DC特別低電圧を、コモン電源バス(82)上で、400V DCの電圧まで上昇させる第1のDC/DC電圧変換器(81)と、
前記バッテリ(62)および前記バス(82)に連結され、前記バッテリ(62)からの電源を前記コモン電源バス(82)へ伝達する第2のDC/DC電圧変換器(83)と、
400V〜800Vの電圧レンジで作動する前記スーパーキャパシタ(61)に適し、動作段階に依存して、前記スーパーキャパシタ(61)から前記バス(82)へ電源を供給し、前記バス(82)から前記スーパーキャパシタを再充電する第3のDC/DC可逆電圧変換器(84)と、
前記車両(30)の走行、速度、制動および停止の動作を管理する主エネルギー管理コンピュータ(85)であって、該主エネルギー管理コンピュータ(85)は前記スーパーキャパシタ(61)のためのコンピュータと、前記バッテリ(62)のためのコンピュータと、前記牽引チェーン(70)のためのコンピュータと、ピックアップ装置(51,52,53)のためのコンピュータである二次的なコンピュータのそれぞれに連結され、より詳細には、これらのコンピュータは、それらが連結された前記要素の専用管理に割り当てられており、
前記車載電源手段を保守動作のための安全モードへ切り替える安全放電装置と、
前記ピックアップ装置(51,52,53)によって直接的に給電され、前記バッテリコンピュータからの制御に従って前記バッテリ(62)を選択的に再充電するバッテリ充電装置と、
を備えることを特徴とする、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記主コンピュータ(85)は、周期的な測定によって、前記車両(30)と最寄の前記電源手段(10)との間の距離を計算するため前記車両の位置xを決定し、この情報に基づいて、前記コンピュータ(85)が、電流ピックアップを最適化するために、ジュール効果によるライン損失を制限するように、たとえば、前記車両が前記特別低電圧供給手段(10)から遠く離れている場合には、前記第1の変換器の強度を下げることにより、そして、前記車両が次の特別低電圧供給手段に接近している場合には、前記第1の変換器の強度を上げることにより、前記第1の変換器(81)を制御することを特徴とする、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記車両(30)は、レール軌道(20)を走行するレール車両であり、前記レール軌道の走行用レール(21,22)が少なくとも一方で前記電源レール(41,42)と組み合わされるか、または、前記電源レールから分離されることを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記車両は、たとえば、クリアランスモードまたは一時的な自律モードにおいて、軌道(20’,20’’)から分離可能である空気式タイヤ(30’,30’’)をもつ、バスまたはトロリーバス型の車両であることを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記電気エネルギー収集手段(51’,52’;51’’,52’’)は、前記車両(30’,30’’)の下部に配置され、前記軌道(20’,20’’)上で前記車両(30’,30’’)に伴って動いて前記車両を案内するために横方向に移動可能であり、障害物の上で、または、上記電源レール(41’,42’’;41’’,42’’)の外で引っ込められ得ることを特徴とする、請求項9に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【公表番号】特表2007−523589(P2007−523589A)
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−500251(P2007−500251)
【出願日】平成17年2月23日(2005.2.23)
【国際出願番号】PCT/FR2005/000422
【国際公開番号】WO2005/082666
【国際公開日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(506286490)
【氏名又は名称原語表記】HERVE AFRIAT
【Fターム(参考)】