説明

車載システム及び運転支援方法

【課題】走行する道路に応じた低環境負荷走行を行えるように支援する「車載システム及び運転支援方法」を提供する。
【解決手段】リンク毎に燃費の目標値をリンクの屈曲の度合いや勾配等に応じて定め、各時点において、現在位置が位置するリンクの目標値と当該時点における燃費とを比較し、目標達成度を表す走行実績ランクを算定する。そして、x2が現在位置であるとき(a3)、現在位置マーク402を、x2で求めた走行実績ランク”可”に従って中濃度の表示色で表示する。また、走行中道路の現在位置x2より進行方向側の各部分を、各部分が属するリンクの目標値のランクに応じた濃度の表示色で表示する。また、過去に走行した各道路部分は、当該部分の走行に対して算定した走行実績ランクに従った濃度の表示色で表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境に与える負荷が小さい走行である低環境負荷走行をユーザが行えるように支援する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
環境に与える負荷が小さい走行である低環境負荷走行をユーザが行えるように支援する技術としては、地図上の既に走行した道路の各区間を、当該区間を走行した際の平均燃費に応じて色分けして表示する技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平11-180185号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記特許文献1記載の技術によれば、ユーザは、今まで走行してきた道路区間の平均燃費を当該走行した道路区間との関係において把握し、把握した内容から自身のこれまでの運転の適否を判断して、今後の運転に反映することができるようになる。
しかしながら、環境負荷を低減するために目標とすべき平均燃費は、平坦直進路、山坂道、高速道路、市街路などの道路の状況や種別に応じて自ずと異なるものになるため、過去に走行した各道路区間の平均燃費のみをユーザに提示しても、ユーザの低環境負荷走行を充分に支援することはできない。
【0004】
そこで、本発明は、ユーザが、走行する道路の状況や種別に適合する目標値を基準として低環境負荷走行を行えるように支援することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題達成のために、本発明は、自動車に搭載される車載システムに、道路地図と当該道路地図上で現在位置を表す現在位置マークとを含む案内画像を表示するナビゲーション手段と、各道路区間毎に、当該道路区間を走行する際の燃費の目標値を設定する目標設定手段とを備え、前記ナビゲーション手段において、各道路区間に対応する、前記道路地図上の道路図形の各部分を、当該部分に対応する道路区間に設定された目標値に応じて、目標値の異なる範囲に対して異なるように定まる表示形態で表示するようにしたものである。なお、このような車載システムは、前記ナビゲーション手段において、今後走行することが推定される各道路区間、または、現在走行している道路の前記自動車の進行方向側の各道路区間についてのみ、各道路区間に対応する、前記道路地図上の道路図形の各部分を、当該部分に対応する道路区間に設定された目標値に応じて、目標値の異なる範囲に対して異なるように定まる表示形態で表示するように構成してもよい。
【0006】
また、前記課題達成のために、本発明は、自動車に搭載される車載システムに、道路地図と当該道路地図上で現在位置を表す現在位置マークと前記道路地図上で目的地までの経路を表すルート図形とを含む案内画像を表示するナビゲーション手段と、各道路区間毎に、当該道路区間を走行する際の燃費の目標値を設定する目標設定手段とを備え、前記ナビゲーション手段において、前記経路の現在位置より目的地側の各道路区間に対応する、前記ルート図形の各部分を、当該部分に対応する道路区間に設定された目標値に応じて定まる、目標値の異なる範囲に対して異なるように定まる表示形態で表示するようにしたものである。
【0007】
これらの車載システムによれば、目標設定手段によって、各道路区間に、当該道路区間を走行する際の燃費の目標値を設定することができるので、各道路区間に、当該区間の道路の状況や種別に適合する目標値を設定することができるようになる。また、このように目標値を設定することにより、ユーザは、走行している道路区間や走行しようとする道路区間の、道路の状況や種別に適合する目標値を、道路地図上の道路図形やルート図形の当該道路区間に対応する部分の表示形態から直接的に把握して、当該目標値を達成するように運転を行うことができるようになる。
【0008】
したがって、ユーザが、走行する道路の状況や種別に適合する目標値を基準とする、燃費についての低環境負荷走行を行えるように支援することができるようになる。
なお、以上の各車載システムに、各時点において、当該時点における前記自動車の燃費の、当該時点で走行している道路区間に設定された前記目標値に対する達成度を算定する達成度算定手段を設け、前記ナビゲーション手段において、前記現在位置マークを、前記達成度算定手段が算定した達成度に応じて、達成度の異なる範囲に対して異なるように定まる表示形態で表示することも好ましい。
【0009】
このようにすることにより、ユーザは現在位置マークの表示形態より、現在の運転が燃費上、走行中の道路区間の目標値に対して、どの程度妥当なものであるかどうかを直接的に把握することができるようになる。
また、以上の各車載システムに、各時点において、当該時点における前記自動車の燃費の、当該時点で走行している道路区間に設定された前記目標値に対する達成度を算定する達成度算定手段を設け、前記ナビゲーション手段において、過去に走行した道路部分については、当該過去に走行した道路部分に対応する、前記道路地図上の道路図形の各部分を、当該部分に対応する道路部分を走行していた時点に、前記達成度算定手段が算定した達成度に応じて、達成度の異なる範囲に対して異なるように定まる表示形態で表示することも好ましい。
【0010】
このようにすることにより、ユーザは道路地図上の過去に走行した道路部分の表示形態より、いままでの運転が燃費上、過去に走行した各道路区間の目標値に対して、どの程度妥当なものであったかの実績を直接的に把握することができるようになる。
また、以上の各車載システムにおいて、前記目標設定手段が各道路区間に設定する燃費の目標値は、当該道路区間の道路形状と、当該道路区間の勾配と、当該道路区間が属する路線の道路の種別と、当該過去に走行した道路区間の走行について求めた平均燃費とのうちの少なくとも一つに応じて定められたものとすることが好ましい。
【0011】
また、以上の各車載システムにおいて、前記目標値として、燃費の目標値に代えて、エミッション、騒音等の、走行による環境負荷に関わる当該自動車の任意の状態量の目標値を設定するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0012】
以上のように本発明によれば、ユーザが、走行する道路の状況や種別に適合する目標値を基準として低環境負荷走行を行えるように支援することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係る車載システムの構成を示す。
車載システムは、自動車に搭載されるシステムであり、図示するように、ナビゲーション装置1と、操作部2と、表示装置3と、車両状態センサ4と、GPS受信機5とを備えて構成される。ここで、車両状態センサ4は、角加速度センサや地磁気センサなどである方位センサや、車速パルスセンサなどである車速センサなどの車両状態を検出する各種センサである。
【0014】
そして、ナビゲーション装置1は、地図を表す地図データを記憶したDVDドライブやHDDなどの記憶装置である地図データ記憶部11、現在状態算出部12、操作部2や表示装置3を用いたユーザとの間の入出力を制御するGUI制御部13、ルート探索部14、メモリ15、制御部16、案内画像生成部17、自動車が備える当該自動車の各部の制御や監視を行うECU6から各種情報を取得するためのECUインタフェース18とを有する。
【0015】
但し、以上のナビゲーション装置1は、ハードウエア的には、マイクロプロセッサや、メモリや、その他のグラフィックプロセッサやジオメトリックプロセッサ等の周辺デバイスを有する一般的な構成を備えたCPU回路であって良く、この場合、以上に示したナビゲーション装置各部は、マイクロプロセッサが予め用意されたプログラムを実行することにより具現化するプロセスとして実現されるものであって良い。また、この場合、このようなプログラムは、記録媒体や適当な通信路を介して、ナビゲーション装置1に提供されるものであって良い。
【0016】
次に、図2aに、地図データ記憶部11に記憶される地図データの内容を示す。
図示するように、地図データは、地図データのバージョン等を記述した管理データ、路線データ、地図を表す基本地図データとを含んで構成される。
そして、路線データは、各道路毎に設けられた路線レコードを有し、各路線レコードには、道路の識別子である路線番号や、各道路の高速道路、国道、県道などの路線種別や、各道路の路線名称が記述される。
そして、基本地図データは、道路ネットワークを表す道路ユニットと、地図に含まれる道路以外の描画オブジェクト(地名や地形図形等)を表す描画ユニットとを有する。
ここで、道路網データでは、交差点を表すノードと、ノード間を連結するリンクの集合として道路網を定義しており、各リンクの形状は、直線であるセグメントの連結体として表現される。そして、各セグメントは、リンクの両端のノードと、リンク上に配置されたリンク内のセグメントの接続点であるシェープポイントによって定義される。すなわち、図2bに示すような道路網の交差点Aと交差点Bの間の道路は、図2cに示すように交差点Aに対応するノードN1と、交差点Bに対応するノードN2と、ノードN1とノードN2を連結するリンクL(N1N2)にモデル化され、ノードN1とノードN2とを両端とする、リンクL(N1N2)の形状はシェープポイントSP01-SP05で順次接続されたセグメントSG1-SG6によって規定される。
【0017】
そして、道路ユニットは、ノード毎に設けられたノードデータと、リンク毎に設けられたリンクデータとを有する。
また、各ノードデータには、対応するノードの識別子となるノード番号、対応するノードの属する路線の路線番号を示す所属路線番号、対応するノードの各種属性を表すノード属性、対応するノードの位置を表すノード座標、ノード接続情報とを含み、ノード接続情報には、対応するノードに接続するリンクのリンク番号を表す接続リンク番号や、対応するノードに一本のリンクを介して接続する他のノードのノード番号を表す接続ノード番号が登録される。
【0018】
また、各リンクデータには、対応するリンクの識別子となるリンク番号、対応するリンクの属する路線の路線番号を示す所属路線番号、対応するリンクの各種属性を表すリンク属性、低環境負荷走行目標値、対応するリンクの端点となる二つノードのノード番号を表す第1端点ノードと第2端点ノード、第1端点ノードまたは第2端点ノードで示されるノードに接続する他のリンクのリンク番号を表すリンク接続情報、シェープポイントリストが登録される。また、リンクデータのシェープポイントリストには、対応するリンク上のシェープポイントの座標を表すシェープポイント座標を、第1端点ノードから第2端点ノード向かって対応するリンクを進んだ場合に通過する順序に従って登録する。
【0019】
そして、リンクデータの低環境負荷走行目標値には、対応するリンクを走行する際の、低環境負荷走行の目標値が格納される。この低環境負荷走行目標値は、自動車の走行による環境負荷が小さい度合いを表すものであり、低環境負荷走行目標値が大きいほど、当該低環境負荷走行目標値が示す環境負荷はより小さくなる。
【0020】
このような、低環境負荷走行目標値としては、燃費やエミッションや騒音の目標値を定める値を用いることができ、低環境負荷走行目標値として燃費の目標値を定める値を用いる場合、低環境負荷走行目標値が大きいほど、低環境負荷走行目標値が示す燃費の目標値(単位燃料消費あたりの走行距離)は大きくなる。
【0021】
ここで、以下では、一例として低環境負荷走行目標値として燃費の目標値を定める値を用いるものとして説明を行う。
さて、各リンクの低環境負荷走行目標値は、そのリンクの直進度や勾配やリンクの属する道路の種別(高速道路、一般路、市街路)などに応じて、より高燃費走行(単位燃料消費あたりの走行距離が大きくなる走行)が容易な道路区間に対応するリンクほど、低環境負荷走行目標値が大きくなるように定める。すなわち、たとえば、低環境負荷走行目標値は、そのリンクの直進度が大きいほど大きく、そのリンクの登り勾配が小さいほど大きくなるように定めた評価値に、そのリンクの属する道路の種別に応じた係数を乗じて求める。また、この道路の種別に応じた係数は、高速道路が一般路より、一般路が市街路より大きくなるように定める。
【0022】
ただし、低環境負荷走行目標値は、実際にそのリンクに対応する道路区間を走行した際の燃費に基づいて定めるようにしてもよい。すなわち、低環境負荷走行目標値を、そのリンクに対応する道路区間を、低環境負荷走行を心がけずに通常走行した際の燃費の平均値の15%増しの燃費を目標値として示すものとなどして定めるようにしてもよい。
【0023】
次に、本実施形態においてメモリ15に格納する走行実績テーブルを図3に示す。
図示するように、走行実績テーブルは、複数のエントリ(図の各行)を備えることができ、各エントリにはリンク番号と走行実績ランク分布が格納される。また、走行実績ランク分布には、リンク番号が示すリンクを走行中に行った、ユーザの低環境負荷走行の良否の評価毎に区間毎評価情報が登録される。そして、各区間毎評価情報には、評価の対象とした区間(P#-P#)が評価区間として、評価の”優良”/”可”/”不良”の評価結果が走行実績ランクとして登録される。
【0024】
さて、このような構成において、ナビゲーション装置1の現在状態算出部12は、以下の処理を繰り返し行う。
すなわち、現在状態算出部12は、車両状態センサ4やGPS受信機5の出力から推定される現在位置に対して、地図データ記憶部11から読み出した地図データの道路ユニットが示す前回決定した現在位置の周辺の地図とのマップマッチング処理などを施して、現在位置として最も確からしい座標と、現在の進行方向として最も確からしい方向とを、それぞれ現在位置、現在進行方位として決定し、メモリ15に設定する。
【0025】
また、制御部16は、ユーザから操作部2、GUI制御部13を介して目的地の設定を受付け、これをメモリ15にセットする。そして、目的地までの誘導経路をルート探索部14に探索させる。ルート探索部14は、必要地理的範囲の地図データの道路ユニットのデータを地図データ記憶部11から読み出し、メモリ15に設定されている現在位置から目的地までの最小コストの経路を、距離最小、時間最小などの複数のコストモデルの各々に基づいて探索し、探索した経路を誘導経路とし、誘導経路の経路データを、メモリ15にセットする。
【0026】
また、制御部16は、メモリ15にセットされた現在位置が目的地近傍となったならば、目的地到着と判定し、メモリ15にセットされている目的地と誘導経路をクリアする処理も行う。
また、制御部16は、定期的に、地図表示範囲を算出し、算出した地図表示範囲の案内画像の表示を案内画像生成部17に要求する処理を繰り返し行う。地図表示範囲の算出は、当該地図表示範囲がメモリ15にセットされた現在位置周辺の範囲となり、当該地図表示範囲を設定されている表示地図縮尺で表した地図のサイズが、表示装置3の表示画面のサイズに適合するサイズとなるように、地図表示範囲を算定することにより行う。
【0027】
さて、このようにして制御部16から、案内画像の表示を要求された案内画像生成部17は、地図データの描画ユニットが示す地図表示範囲内の描画オブジェクト(地名や地形図形等)と、地図データの道路ユニットのリンクデータが示す地図表示範囲内のリンクを設定されている表示地図縮尺で描画して、地図画像を生成する。ここで、このリンクの描画は、後述するリンク描画処理によって行う。
【0028】
また、案内画像生成部17は、描画した地図画像上に、メモリ15にセットされている現在位置を地図画像上で示す現在位置マークを設定されている表示色で描画し、案内画像としてGUI制御部13を介して表示装置3に表示する。また、案内画像生成部17は、誘導経路が設定されている場合には、表示装置3に表示する案内画像中に、後述する誘導経路描画処理によって地図表示範囲内の誘導経路を地図画像上で示すルート図形を描画する。また、地図表示範囲内に目的地が含まれている場合には、表示装置3に表示する案内画像中に目的地を示す目的地マークの描画も行う。
【0029】
図4aは、このようにして表示装置3の表示画面上に表示される案内画像の例を示すものであり、誘導経路が設定されていない場合、案内画像は、現在位置周辺の地図を表す地図画像401上に、現在位置を表す現在位置マーク402が表されたものとなる。
一方、誘導経路が設定されている場合には、案内画像は、図4bに示すように、地図画像401上に、現在位置マーク402と共に、地図表示範囲内の誘導経路を表すルート図形403が表され、さらに、地図表示範囲内に目的地が含まれる場合には、目的地を表す目的地マーク404も地図画像401上に表されたものとなる。
【0030】
さて、図4a、bに示すように、案内画像中の現在位置マーク402の表示色は、その時々毎に異なった表示色で描画される。次に、図4aに示すように、誘導経路が設定されていない場合、案内画像中の地図画像401において道路を表すリンクのうち、これまでに走行してきたリンク411と、走行中道路の進行方向側のリンク412は、区間毎に異なった表示色で描画される。また、図4bに示すように、誘導経路を表すルート図形403は、区間毎に異なった表示色で描画される。
【0031】
ここで、現在位置マーク402の表示色は、制御部16が行う低環境負荷走行度表示処理によって制御され、リンクの表示色は案内画像制御部が前述のようにリンクの描画のために行うリンク描画処理によって制御され、ルート図形403の表示色は案内画像制御部が前述のようにルート図形403の描画のために行う誘導経路描画処理によって制御される。
【0032】
以下、これらの表示色を制御を伴う低環境負荷走行度表示処理、リンク描画処理、誘導経路描画処理について説明する。
まず、制御部16が行う低環境負荷走行度表示処理について説明する。
図5に、この低環境負荷走行度表示処理の手順を示す。
図示するように、この処理では、まず、メモリ15に設定されている現在位置が位置するリンクを走行中リンクとして、走行中リンクのリンクデータから、走行中リンクの低環境負荷走行目標値を取得する(ステップ502)。
そして、過去所定期間中の平均燃費を低環境負荷環境走行度として算出する(ステップ504)。この過去所定期間中の平均燃費は、ECUインタフェース18を介してECU6より取得しておいた過去所定期間中のアクセル開度や燃料噴射量の状況や、過去所定期間中ECUインタフェースを介してECU6より取得しておいた過去所定期間中の車速やこれより求まる加減速の状況や、車両状態センサ4で検出した過去所定期間中の車速やこれより求まる加減速の状況と、過去所定期間中の車速等より求まる過去所定期間中の走行距離に応じて求める。ただし、ECU6より直接、燃費の情報を取得できる場合には、この、燃費に基づいて過去所定期間中の平均燃費を求めるようにしてもよい。
【0033】
そして、次に、ステップ502で取得した走行中リンクの低環境負荷走行目標値より、ステップ504で算出した低環境負荷環境走行度が大きい場合には(ステップ506)、走行実績ランクを”優良”とし(ステップ518)、ステップ502で取得した走行中リンクの低環境負荷走行目標値に0.8を乗じた値より、ステップ504で算出した低環境負荷環境走行度が大きい場合には(ステップ508)、走行実績ランクを”可”とし(ステップ520)、ステップ502で取得した走行中リンクの低環境負荷走行目標値に0.8を乗じた値より、ステップ504で算出した低環境負荷環境走行度が小さい場合には(ステップ506、508)、走行実績ランクを”不良”とする(ステップ510)。
【0034】
そして、走行実績ランクに応じた表示色を、現在位置マーク402の表示色として案内画像生成部17に設定する(ステップ512)。ここで、本実施形態では、走行実績ランクに応じた表示色として、”優良”、”可”、”不良”の順に濃度が濃くなるように設定した表示色を用いるものとする。なお、前述の通り案内画像生成部17は、設定された表示色で現在位置マーク402を案内画像中に描画する。
【0035】
そして、次に、メモリ15に走行実績テーブルに走行中リンクのリンク番号が登録されたエントリが存在するかどうかを調べ(ステップ514)、存在する場合には、当該エントリの走行実績ランク分布に、評価区間とステップ518、520、512で定めた走行実績ランクを区間毎評価情報として追加登録する(ステップ516)。ここで、評価区間としては、前回登録した区間毎評価情報の評価区間の終点を始点とし現在位置を終点とする区間とする。
【0036】
一方、エントリが存在しない場合には、走行実績テーブルに走行中リンクのリンク番号を登録したエントリを作成した上で(ステップ522)、当該エントリの走行実績ランク分布に、評価区間と走行実績ランクを区間毎評価情報として登録する(ステップ516)。ここで、この区間毎評価情報の評価区間は、走行中リンクの進行方向と逆方向の端点を始点とし現在位置を終点とする区間とする。
【0037】
そして、ステップ502からの処理に戻る。
以上、制御部16が行う低環境負荷走行度表示処理について説明した。
このような低環境負荷走行度表示処理によれば、案内画像中に表示される現在位置マーク402は、現在の走行状態の、走行中リンクの低環境負荷走行目標値に対する達成度を表す表示色で表されることなる。
次に、案内画像生成部17が行うリンク描画処理について説明する。
図6に、このリンク描画処理の手順を示す。
図示するように、この処理では、案内画像更新のタイミングとなったならば(ステップ602)、誘導経路が設定中かどうかをメモリ15への誘導経路の経路データの設定の有無等に基づいて調べ(ステップ604)、誘導経路が設定中であれば、描画対象のリンク、すなわち、地図表示範囲内のリンクの全てを予め定めた標準表示色で描画し(ステップ630)、ステップ602に戻る。
【0038】
一方、誘導経路が設定中でなければ(ステップ604)、描画対象のリンクの各々を(ステップ606、614、616)、以下のように描画し、ステップ602に戻る。
すなわち、リンクが現在走行している道路(路線)を構成しているリンクのうちの、自車の進行方向側のリンクであるかどうか調べる(ステップ608)。ただし、ここでは、走行中のリンクは、自車の進行方向側のリンクでないものとして取り扱う。
そして、リンクが現在走行している道路を構成しているリンクのうちの、自車の進行方向側のリンクであれば(ステップ608)、当該リンクのリンクデータより、当該リンクの低環境走行目標値を取得し、取得した低環境走行目標値の目標値ランクを算定する(ステップ610)。ここで、目標値ランクは、たとえば、25以上の低環境走行目標値の目標値ランクを”高”、20以上から25未満の低環境走行目標値の目標値ランクを”中”、20未満の低環境走行目標値の目標値ランクを”低”として定める。
【0039】
そして、リンクを、算定した目標値ランクに応じた表示色で描画する(ステップ612)。ここで、本実施形態では、目標値ランクに応じた表示色として、”低”、”中”、”高”の順に濃度が濃くなるように設定した表示色を用いるものとする。
この結果、案内画像において、現在走行している道路の進行方向側の各リンクは、そのリンクの低環境走行目標値の高低を表す表示色で表されることになる。
一方、リンクが現在走行している道路を構成しているリンクのうちの、自車の進行方向側のリンクでなければ(ステップ608)、リンクのリンク番号がメモリ15の走行実績テーブルに登録されているかどうかを調べ(ステップ618)、登録されていれば、走行実績テーブルの当該リンクのリンク番号が登録されているエントリより、走行実績ランク分布を取得する(ステップ620)。
【0040】
そして、走行実績ランク分布の各区間毎評価情報に登録されている各評価区間に対応するリンク部分を当該評価区間の走行実績ランクに応じた表示色で描画する(ステップ622)。ここで、本実施形態では、走行実績ランクに応じた表示色として、”優良”、”可”、”不良”の順に濃度が濃くなるように設定した表示色を用いるものとする。
【0041】
そして、リンクが走行中リンクであるかどうかを調べ(ステップ624)、走行中リンクでなければ、リンク上のいずれの区間毎評価情報にも評価区間として登録されていない区間(当該リンク上で最後に低環境負荷走行度を算定した後に走行した区間)に対応するリンクの部分を、同リンク上の隣接する評価区間に対応するリンクの部分と同じ表示色で描画する(ステップ628)。
【0042】
一方、リンクが走行中リンクであれば(ステップ624)、当該リンクの前述した目標値ランクを求め、リンク上のいずれの区間毎評価情報にも評価区間として登録されていない区間(当該リンク上で最後に低環境負荷走行度を算定した後に走行した区間と、現在位置より進行方向側の区間)を、求めた目標値ランクに応じた表示色で描画する(ステップ626)。
【0043】
この結果、案内画像において、現在までに走行した道路の各リンクの各区間は、その区間を走行した際の、当該区間が属するリンクの低環境負荷走行目標値に対する達成度の実績を表す表示色で表されることになる。
一方、リンクが現在走行している道路を構成しているリンクのうちの、自車の進行方向側のリンクでなく(ステップ608)、リンクのリンク番号がメモリ15の走行実績テーブルにも登録されていなければ(ステップ618)、リンクを標準表示色で描画する(ステップ630)。
【0044】
以上、案内画像生成部17が行うリンク描画処理について説明した。
次に、案内画像生成部17が行う誘導経路描画処理について説明する。
ここで、この誘導経路描画処理は、誘導経路が設定されている期間中のみ実行される処理あり、図示するように、この処理では、案内画像更新のタイミングとなったならば(ステップ702)、誘導経路を形成する各リンクについて(ステップ704、712、714)、当該リンクに対応するルート図形403の部分を以下のように描画し、ステップ702に戻る。
【0045】
すなわち、リンクのリンク番号がメモリ15の走行実績テーブルに登録されているかどうかを調べ(ステップ706)、登録されていなければ、当該リンクのリンクデータより、当該リンクの低環境走行目標値を取得し、取得した低環境走行目標値の目標値ランクを算定する(ステップ708)。そして、誘導経路のルート図形403のリンクに対応する部分を、算定した目標値ランクに応じた表示色で描画する(ステップ710)。
【0046】
この結果、案内画像において、誘導経路の現在位置より進行方向側の各部分は、その部分の低環境走行目標値の高低を表す表示色で表されることになる。
一方、リンクのリンク番号がメモリ15の走行実績テーブルに登録されていれば(ステップ706)、走行実績テーブルの当該リンクのリンク番号が登録されているエントリより、走行実績ランク分布を取得する(ステップ716)。
そして、走行実績ランク分布の各区間毎評価情報について、ルート図形403の各評価区間に対応する部分を、当該評価区間の走行実績ランクに応じた表示色で描画する(ステップ718)。
そして、リンクが走行中リンクであるかどうかを調べ(ステップ720)、走行中リンクでなければ、リンク上のいずれの区間毎評価情報にも評価区間として登録されていない区間(当該リンク上で最後に低環境負荷走行度を算定した後に走行した区間)に対応するルート図形403の部分を、同リンク上の隣接する評価区間に対応するルート図形403の部分と同じ表示色で描画する(ステップ724)。
【0047】
一方、リンクが走行中リンクであれば(ステップ720)、当該リンクの前述した目標値ランクを求め、リンク上のいずれの区間毎評価情報にも評価区間として登録されていない区間(当該リンク上で最後に低環境負荷走行度を算定した後に走行した区間と、現在位置より進行方向側の区間)に対応するルート図形403の部分を、求めた目標値ランクに応じた表示色で描画する(ステップ722)。
【0048】
この結果、案内画像において、誘導経路上の現在までに走行した各区間は、その区間を走行した際の、当該区間が属するリンクの低環境負荷走行目標値に対する達成度の実績を表す表示色で表されることになる。
以上、案内画像生成部17が行う誘導経路描画処理について説明した。
ここで、以上のような低環境負荷走行度表示処理、リンク描画処理、誘導経路描画処理の処理例を示す。
いま、図8aに示すように、ノードN1、N2、N3で順次連結される同じ道路上のリンクA、B、C、Dが存在し、図8bに示すように、各リンクA、B、C、Dに対して、低環境走行目標値として、22、30、15、20が設定されているものとする。
また、リンクAからリンクDに向かって走行した際に、リンクA上のx0、リンクB上のx1、x2、リンクC上のx3、x4で、低環境負荷走行度が各々20、32、28、11、13と算出されたものとする。ただし、この例では、説明の理解の容易化のために、低環境負荷走行度を算出する位置間の距離が比較的大きい場合について示したが、実際には、低環境負荷走行度の算出は、より高頻度に低環境負荷走行度の算出位置間の距離が充分に小さくなるように行う。
【0049】
そして、この場合、図示するように、各リンクA、B、C、Dの目標値ランクは、25以上の低環境走行目標値の目標値ランクを”高”、20以上から25未満の低環境走行目標値の目標値ランクを”中”、20未満の低環境走行目標値の目標値ランクを”低”として、各々”中”、”高”、”低”、”中”と求まることになる。また、走行実績ランクは、各地点で求められた低環境負荷走行度と当該地点が属するリンクの低負荷環境走行目標値との関係に従って、x0において”可”が、x1に置いて”優良”が、x2において求まり”可”が、x3において”不良”が、x4において”可”が求まることになる。また、各走行実績ランクに対応する評価区間は、x0で求めた走行実績ランク”可”に対して直前に低環境負荷走行度を算出したリンクA上の地点からx0までの区間、x1で求めた走行実績ランク”優良”に対してN1からx1までの区間、x2で求めた走行実績ランク”可”に対してx1からx2までの区間、x3で求めた走行実績ランク”不良”に対してN2からx3までの区間、x4で求めた走行実績ランク”可”に対してx3からx4までの区間となる。
【0050】
この場合、誘導経路が設定されていない場合、x0に現在位置が位置する時点では、図9a1に示すように、現在位置マーク402は、x0で求まった走行実績ランク”可”に従って中濃度の表示色で表示される。また、走行中道路の現在位置X0より進行方向側の部分である、リンクAの現在位置X0より進行方向側の区間、リンクB、リンクC、リンクDは、それぞれのリンクの目標値ランク”中”、”高”、”低”、”中”に応じて、中濃度、高濃度、低濃度、中濃度の表示色で表示される。
【0051】
また、x1まで現在位置が進んだ時点では、図9a2に示すように、現在位置マーク402は、x1で求まった走行実績ランク”優良”に従って低濃度の表示色で表示される。また、走行中道路の現在位置X1より進行方向側の部分である、リンクBの現在位置x1より進行方向側の区間、リンクC、リンクDは、それぞれのリンクの目標値ランク”高”、”低”、”中”に応じて、高濃度、低濃度、中濃度の表示色で表示される。また、過去に走行した道路区間であるx0-N1は、リンクA上の最後の評価区間(x0を終点とする評価区間)の走行実績ランク”可”に従って中濃度の表示色で表示され、過去に走行した道路区間であるN1-x1は、評価区間N1-x1の走行実績ランク”優良”に従って低濃度の表示色で表示される。
【0052】
また、さらに、x2まで、現在位置が進んだ時点では、図9a3に示すように、現在位置マーク402は、x2で求まった走行実績ランク”可”に従って中濃度の表示色で表示される。また、走行中道路の現在位置X2より進行方向側の部分である、リンクBの現在位置x2より進行方向側の区間、リンクC、リンクDは、それぞれのリンクの目標値ランク”高”、”低”、”中”に応じて、高濃度、低濃度、中濃度の表示色で表示される。また、過去に走行した道路区間であるx0-N1は、リンクA上の最後の評価区間(x0を終点とする評価区間)の走行実績ランク”可”に従って中濃度の表示色で表示され、過去に走行した道路区間であるN1-x1は、評価区間N1-x1の走行実績ランク”優良”に従って低濃度の表示色で表示され、過去に走行した道路区間であるx1-x2は、評価区間x1-x2の走行実績ランク”可”に従って中濃度の表示色で表示される。
【0053】
また、さらに、x3まで、現在位置が進んだ時点では、図9a4に示すように、現在位置マーク402は、x3で求まった走行実績ランク”不良”に従って高濃度の表示色で表示される。また、走行中道路の現在位置X3より進行方向側の部分である、リンクcの現在位置x3より進行方向側の区間、リンクDは、それぞれのリンクの目標値ランク”低”、”中”に応じて、低濃度、中濃度の表示色で表示される。また、過去に走行した道路区間であるx0-N1は、リンクA上の最後の評価区間(x0を終点とする評価区間)の走行実績ランク”可”に従って中濃度の表示色で表示され、過去に走行した道路区間であるN1-x1は、評価区間N1-x1の走行実績ランク”優良”に従って低濃度の表示色で表示され、過去に走行した道路区間であるx1-N2は、リンクB上の最後の評価区間x1-x2の走行実績ランク”可”に従って中濃度の表示色で表示され、過去に走行した道路区間であるN2-x3は、評価区間N2-x3の走行実績ランク”不良”に従って高濃度の表示色で表示される。
【0054】
そして、x4まで、現在位置が進んだ時点では、図9a5に示すように、現在位置マーク402は、x4で求まった走行実績ランク”可”に従って中濃度の表示色で表示される。また、走行中道路の現在位置X4より進行方向側の部分である、リンクcの現在位置x4より進行方向側の区間、リンクDは、それぞれのリンクの目標値ランク”低”、”中”に応じて、低濃度、中濃度の表示色で表示される。また、過去に走行した道路区間であるx0-N1は、リンクA上の最後の評価区間(x0を終点とする評価区間)の走行実績ランク”可”に従って中濃度の表示色で表示され、過去に走行した道路区間であるN1-x1は、評価区間N1-x1の走行実績ランク”優良”に従って低濃度の表示色で表示され、過去に走行した道路区間であるx1-N2は、リンクB上の最後の評価区間x1-x2の走行実績ランク”可”に従って中濃度の表示色で表示され、過去に走行した道路区間であるN2-x3は、評価区間N2-x3の走行実績ランク”不良”に従って高濃度の表示色で表示され、過去に走行した道路区間であるx3-x4は、評価区間x3-x4の走行実績ランク”可”に従って中濃度の表示色で表示される。
【0055】
以下、同様に、現在位置マーク402は現在の走行実績ランクに応じた表示色で表示され、走行中道路の現在位置より進行方向側の部分は、各部分の属するリンクの目標値ランクに応じた表示色で表示され、過去に走行した道路の各部分は当該部分を走行しているときに求めた走行実績ランクに応じた表示色で表示される。
【0056】
また、誘導経路が設定されている場合には、走行中道路の進行方向側の部分に代えて、誘導経路を表すルート図形403の進行方向側部部分が各部分の属するリンクの目標値ランクに応じた表示色で表示され、過去に走行した道路の各部分に代えて誘導経路を表すルート図形403の過去に走行した部分が当該部分を走行しているときに求めた走行実績ランクに応じた表示色で表示されることになる。したがって、図8aに示すリンクA、リンクB、リンクC、リンクDを辿る誘導経路が設定されており、図8bに示すように各リンクの目標値ランクや走行実績ランクが求まる場合には、現在位置がx3に進んだ時点では、図9bに示すように、現在位置マーク402はx3で求まった走行実績ランク”不良”に従って高濃度の表示色で表示される。また、ルート図形403の現在位置X3より進行方向側の部分である、リンクcの現在位置x3より進行方向側の区間に対応する部分とリンクDに対応する部分とは、それぞれのリンクの目標値ランク”低”、”中”に応じて、低濃度、中濃度の表示色で表示される。また、過去に走行した誘導経路上の道路区間x0-N1に対応するルート図形403の部分は、リンクA上の最後の評価区間(x0を終点とする評価区間)の走行実績ランク”可”に従って中濃度の表示色で表示され、過去に走行した道路区間であるN1-x1に対応するルート図形403の部分は、評価区間N1-x1の走行実績ランク”優良”に従って低濃度の表示色で表示され、過去に走行した道路区間であるx1-N2に対応するルート図形403の部分は、リンクB上の最後の評価区間x1-x2の走行実績ランク”可”に従って中濃度の表示色で表示され、過去に走行した道路区間であるN2-x3に対応するルート図形403の部分は、評価区間N2-x3の走行実績ランク”不良”に従って高濃度の表示色で表示されることになる。
【0057】
以上、本発明の実施形態について説明した。
ところで、以上の実施形態は、現在位置マーク402や、リンクや、ルート図形403の表示の表示色の濃度を異ならせることにより、現在位置マーク402や、リンクや、ルート図形403によって、走行実績ランクや、目標値ランクを表すようにしたが、これは、現在位置マーク402や、リンクや、ルート図形403の、表示の表示色の色相や彩度や輝度、模様その他任意の修飾要素を異ならせることにより、現在位置マーク402や、リンクや、ルート図形403によって、走行実績ランクや、目標値ランクを表すようにしてもよい。
【0058】
また、以上の実施形態では、リンクに対して予め低環境負荷走行目標値を設定したが、低環境負荷走行目標値はリンク以外の道路区間または道路上地点を単位として設定するようにしてもよい。また、予め低環境負荷走行目標値を設定するのではなく、地図データが示す道路形状などに応じて、各道路区間や地点の低環境負荷走行目標値を算出するようにしてもよい。
【0059】
また、以上の実施形態では誘導経路が設定されている場合にはリンクの表示によって走行実績ランクや、目標値ランクを表すことを停止したが、これは誘導経路が設定されている場合にも、リンクの表示によって走行実績ランクや、目標値ランクを表すことを継続するようにしてもよい。
【0060】
また、以上の実施形態では、走行中の道路の進行方向側のリンクについてのみリンクの表示によって当該リンクの目標値ランクを表すようにしたが、これは、全てのリンクや、現在位置周辺の各リンクや、走行中の道路及び進行方向側において走行中の道路と連結するリンクすなわち今後走行することが推定されるリンクについて、リンクの表示によって当該リンクの目標値ランクを表すようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の実施形態に係る車載システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置が保持する地図データを示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置が保持する走行実績テーブルを示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の表示画面例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る低環境負荷走行度表示処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態に係るリンク描画処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態に係る誘導経路描画処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態に係る車載システムの動作例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る車載システムの動作例を示す図である。
【符号の説明】
【0062】
1…ナビゲーション装置、2…操作部、3…表示装置、4…車両状態センサ、5…GPS受信機、6…ECU、11…地図データ記憶部、12…現在状態算出部、13…GUI制御部、14…ルート探索部、15…メモリ、16…制御部、17…案内画像生成部、18…ECUインタフェース、401…地図画像、402…現在位置マーク、403…ルート図形、404…目的地マーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車に搭載される車載システムであって、
道路地図と当該道路地図上で現在位置を表す現在位置マークとを含む案内画像を表示するナビゲーション手段と、
各道路区間毎に、当該道路区間を走行する際の燃費の目標値を設定する目標設定手段とを有し、
前記ナビゲーション手段は、各道路区間に対応する、前記道路地図上の道路図形の各部分を、当該部分に対応する道路区間に設定された目標値に応じて、目標値の異なる範囲に対して異なるように定まる表示形態で表示することを特徴とする車載システム。
【請求項2】
請求項1記載の車載システムであって、
前記ナビゲーション手段は、今後走行することが推定される各道路区間、または、現在走行している道路の前記自動車の進行方向側の各道路区間についてのみ、各道路区間に対応する、前記道路地図上の道路図形の各部分を、当該部分に対応する道路区間に設定された目標値に応じて、目標値の異なる範囲に対して異なるように定まる表示形態で表示することを特徴とする車載システム。
【請求項3】
自動車に搭載される車載システムであって、
道路地図と当該道路地図上で現在位置を表す現在位置マークと前記道路地図上で目的地までの経路を表すルート図形とを含む案内画像を表示するナビゲーション手段と、
各道路区間毎に、当該道路区間を走行する際の燃費の目標値を設定する目標設定手段とを有し、
前記ナビゲーション手段は、前記経路の現在位置より目的地側の各道路区間に対応する、前記ルート図形の各部分を、当該部分に対応する道路区間に設定された目標値に応じて定まる、目標値の異なる範囲に対して異なるように定まる表示形態で表示することを特徴とする車載システム。
【請求項4】
請求項1、2または3記載の車載システムであって、
各時点において、当該時点における前記自動車の燃費の、当該時点で走行している道路区間に設定された前記目標値に対する達成度を算定する達成度算定手段を有し、
前記ナビゲーション手段は、前記現在位置マークを、前記達成度算定手段が算定した達成度に応じて、達成度の異なる範囲に対して異なるように定まる表示形態で表示することを特徴とする車載システム。
【請求項5】
請求項1、2または3記載の車載システムであって、
各時点において、当該時点における前記自動車の燃費の、当該時点で走行している道路区間に設定された前記目標値に対する達成度を算定する達成度算定手段を有し、
前記ナビゲーション手段は、過去に走行した道路部分については、当該過去に走行した道路部分に対応する、前記道路地図上の道路図形の各部分を、当該部分に対応する道路部分を走行していた時点に、前記達成度算定手段が算定した達成度に応じて、達成度の異なる範囲に対して異なるように定まる表示形態で表示することを特徴とする車載システム。
【請求項6】
請求項1、2または3記載の車載システムであって、
各時点において、当該時点における前記自動車の燃費の、当該時点で走行している道路区間に設定された前記目標値に対する達成度を算定する達成度算定手段を有し、
前記ナビゲーション手段は、前記現在位置マークを、前記達成度算定手段が算定した達成度に応じて、達成度の異なる範囲に対して異なるように定まる表示形態で表示し、過去に走行した道路部分については、当該過去に走行した道路部分に対応する、前記道路地図上の道路図形の各部分を、当該部分に対応する道路部分を走行していた時点に、前記達成度算定手段が算定した達成度に応じて、達成度の異なる範囲に対して異なるように定まる表示形態で表示することを特徴とする車載システム。
【請求項7】
請求項1、2、3、4、5または6記載の車載システムであって、
前記目標設定手段が各道路区間に設定する燃費の目標値は、当該道路区間の道路形状と、当該道路区間の勾配と、当該道路区間が属する路線の道路の種別と、当該過去に走行した道路区間の走行について求めた平均燃費とのうちの少なくとも一つに応じて定められたものであることを特徴とする車載システム。
【請求項8】
自動車に搭載される車載システムにおいてユーザの環境負荷の小さい運転を支援する運転支援方法であって、
各道路区間毎に、当該道路区間を走行する際の、当該走行による環境負荷に関わる当該自動車の状態量の目標値を設定する目標設定ステップと、
道路地図と当該道路地図上で現在位置を表す現在位置マークとを含む案内画像を表示する案内画像表示ステップとを有し、
前記案内画像表示ステップにおいて、各道路区間に対応する、前記道路地図上の道路図形の各部分を、当該部分に対応する道路区間に設定された目標値に応じて、目標値の異なる範囲に対して異なるように定まる表示形態で表示することを特徴とする運転支援方法。
【請求項9】
請求項8記載の車載システムの運転支援方法であって、
前記案内画像表示ステップにおいて、今後走行することが推定される各道路区間、または、現在走行している道路の前記自動車の進行方向側の各道路区間についてのみ、各道路区間に対応する、前記道路地図上の道路図形の各部分を、当該部分に対応する道路区間に設定された目標値に応じて、目標値の異なる範囲に対して異なるように定まる表示形態で表示することを特徴とする運転支援方法。
【請求項10】
自動車に搭載される車載システムにおいてユーザの環境負荷の小さい運転を支援する運転支援方法であって、
各道路区間毎に、当該道路区間を走行する際の、当該走行による環境負荷に関わる当該自動車の状態量の目標値を設定する目標設定ステップと、
道路地図と当該道路地図上で現在位置を表す現在位置マークと前記道路地図上で目的地までの経路を表すルート図形とを含む案内画像を表示する案内画像表示ステップとを有し、
前記案内画像表示ステップにおいて、前記経路の現在位置より目的地側の各道路区間に対応する、前記ルート図形の各部分を、当該部分に対応する道路区間に設定された目標値に応じて定まる、目標値の異なる範囲に対して異なるように定まる表示形態で表示することを特徴とする運転支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−2847(P2009−2847A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−165216(P2007−165216)
【出願日】平成19年6月22日(2007.6.22)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】