説明

車載ナビゲーション装置

【課題】トイレを有する施設に関し、トイレの利便性を考慮して適切に選択された情報を提供すること。
【解決手段】トイレの所在に関する情報を乗員に提供可能な車載ナビゲーション装置(1)であって、施設に関する情報を保有する記憶手段(20)と、記憶手段に記憶された施設が有するトイレの利便性を評価する利便性評価手段(48A)と、を備え、利便性評価手段により評価されたトイレの利便性に基づいて、トイレを有する施設に関する情報を乗員に提供することを特徴とする、車載ナビゲーション装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレの所在に関する情報を乗員に提供可能な車載ナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、停車が必要な緊急事態の発生を受け付ける緊急事態受付手段を備え、緊急事態の内容に応じて車両の現在位置に近い停車位置に車両を誘導するナビゲーション装置についての発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この発明において、緊急事態の内容には乗員の便意が含まれ、この場合、車両から近いトイレの位置を案内するものとしている。
【特許文献1】特開2002−340597号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の装置では、トイレの利便性等についての考慮がなされていない。従って、単に車両との位置関係に応じてコンビニエンスストアやガソリンスタンド等の位置が案内されるだけである。
【0004】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、トイレを有する施設に関し、トイレの利便性を考慮したより適切な情報を提供することが可能な車載ナビゲーション装置を提供することを、主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための本発明の第1の態様は、トイレの所在に関する情報を乗員に提供可能な車載ナビゲーション装置であって、施設に関する情報を保有する記憶手段と、記憶手段に記憶された施設が有するトイレの利便性を評価する利便性評価手段と、を備え、利便性評価手段により評価されたトイレの利便性に基づいてトイレを有する施設に関する情報を乗員に提供することを特徴とする、車載ナビゲーション装置である。ここで、「トイレの利便性に基づいて、トイレを有する施設に関する情報を乗員に提供する」とは、例えば、「トイレの利便性に基づいて選択された、トイレを有する施設に関する情報を乗員に提供する」ことを意味する。
【0006】
この本発明の第1の態様によれば、トイレの利便性を評価する利便性評価手段を備え、利便性評価手段により評価されたトイレの利便性に基づいて、トイレを有する施設に関する情報を乗員に提供するため、トイレの利便性を考慮したより適切な情報を提供することができる。
【0007】
本発明の第1の態様において、利便性評価手段は、例えば、施設に対応する駐車位置から施設が有するトイレに至るまでの歩行時間を推定し、推定した歩行時間に基づいてトイレの利便性を評価する手段である。
【0008】
また、本発明の第1の態様において、利便性評価手段は、施設におけるトイレの発見容易性を評価し、評価した発見容易性に基づいて、当該施設が有するトイレの利便性を評価する手段であってもよい。
【0009】
また、本発明の第1の態様において、施設におけるトイレの存在確率を推定する存在確率推定手段を備え、存在確率推定手段により推定された存在確率を更に加味してトイレを有する施設に関する情報を乗員に提供することを特徴とするものとしてもよい。
【0010】
本発明の第2の態様は、トイレの所在に関する情報を乗員に提供可能な車載ナビゲーション装置であって、施設に関する情報を保有する記憶手段と、記憶手段に記憶された施設におけるトイレの存在確率を推定する存在確率推定手段と、を備え、存在確率推定手段により推定された存在確率に基づいてトイレの所在に関する情報を乗員に提供することを特徴とするものである。ここで、「トイレの存在確率に基づいて、トイレを有する施設に関する情報を乗員に提供する」とは、例えば、「トイレの存在確率に基づいて選択された、トイレを有する施設に関する情報を乗員に提供する」ことを意味する。
【0011】
本発明の第2の態様によれば、トイレの存在確率を推定する存在確率推定手段を備え、存在確率推定手段により推定された存在確率に基づいてトイレの所在に関する情報を乗員に提供するため、トイレの存在確率を考慮したより適切な情報を提供することができる。
【0012】
なお、本発明の第2の態様は、トイレを有する施設に関し、トイレの存在確率を考慮したより適切な情報を提供することを、主たる目的とする。
【0013】
また、本発明の第1又は第2の態様において、ユーザーのトイレ利用に関する緊急度を特定する緊急度特定手段を備え、緊急度特定手段により特定された緊急度を更に加味してトイレを有する施設に関する情報を乗員に提供することを特徴とするものとすると、好適である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、トイレを有する施設に関し、トイレの利便性を考慮して適切に選択された情報を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
【実施例】
【0016】
以下、本発明の一実施例に係る車載ナビゲーション装置1について説明する。
【0017】
[構成及び基本機能]
図1は、車載ナビゲーション装置1の全体構成の一例を示す図である。車載ナビゲーション装置1は、主要な構成として、GPS受信機10と、メモリ20と、HMI30と、ナビゲーションコンピューター40と、を備える。なお、図中の矢印は、多重通信線等を介してCAN(Controller Area Network)やBEAN、AVC−LAN、FlexRay等の適切な通信プロトコルを用いて行なわれる機器間の情報通信の流れを示す。
【0018】
GPS受信機10は、GPS衛星から衛星の軌道と時刻のデータを含む電波信号を受信してナビゲーションコンピューター40に出力する。
【0019】
メモリ20は、例えば、ハードディスクやDVD、CD−ROM等の記憶媒体であり、地図情報22が記憶されている。地図情報22は、座標(緯度、経度;以下同じ)を有し、交差点等を表すノード点と、ノード点を接続し、道路幅や道路曲率が付随して記憶されたリンクと、により道路形状が表現された道路形状DB(データベース)22Aと、地点情報(Point Of Interest)22Bと、を含む。地点情報22Bは、データラベルとなる主要な施設(例えば、デパート、コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、公園、テーマパーク、観光設備、サービスエリア、インターチェンジ、交差点等)の、座標又は座標領域を、施設の属性(種別)や規模(サイズ)、連絡手段、周辺の駐車場の位置等の付属情報と共に、データテーブルに格納したものである。
【0020】
HMI30は、例えば、ユーザー(運転者や同乗者を含む乗員をいう;以下同じ)と車載ナビゲーション装置の間の入出力インターフェースとなる機器群であり、例えば、画像表示を行なうと共に、タッチパネルとしてユーザーによる種々の入力操作を可能に構成されたディスプレイ装置や、音声入出力のためのマイク、スピーカー、ブザー等からなる。
【0021】
ナビゲーションコンピューター40は、例えば、CPUを中心としてROMやRAM等がバスを介して相互に接続されたコンピューターユニットであり、その他、HDD(Hard Disc Drive)やDVD(Digital Versatile Disk)等の記憶媒体やI/Oポート、タイマー、カウンター等を備える。ROMには、CPUが実行するプログラムやデータが格納されている。また、ナビゲーションコンピューター40には、車速センサーやジャイロセンサー等の車載センサーの出力が、常時入力されている。ナビゲーションコンピューター40は、ROMに記憶されたプログラムをCPUがRAM上に展開(ロード)して実行することにより機能する主要な機能ブロックとして、現在位置特定部42と、目的地設定部44と、経路案内部46と、トイレ情報提供部48と、を備える。
【0022】
現在位置特定部42は、GPS受信機10が受信した電波信号の時間差に基づく演算により、自車両の現在位置(緯度、経度、高度)を特定する。また、車速センサーやジャイロセンサー等の各種センサーの出力や、ビーコン受信機及びFM多重放送受信機を介して受信される各種情報に基づいて自車両の現在位置を補正する。現在位置特定部42が特定した自車両の現在位置は、経路案内部46及びトイレ情報提供部48に出力される。
【0023】
目的地設定部44は、適切なタイミング(乗車時、エンジン始動時等)でHMI30により目的地設定をユーザーに促し、音声又はタッチ入力等によりユーザーが目的地を設定すると、これを地図情報から検索して、目的地の座標を経路案内部46に出力する。
【0024】
経路案内部46は、現在位置特定部42が特定した自車両の現在位置から、目的地設定部44が出力した目的地に至る推奨経路を、ダイクストラ法等を用いて生成し、生成した推奨経路に沿って自車両が走行できるように、HMI30によるナビゲーション表示や音声案内を行なう。すなわち、交差点における右左折の案内や、高速道路の利用案内、目的地が近づいてきた旨の案内等を行なうように、HMI30を制御する。
【0025】
[トイレ所在情報の提供]
トイレ情報提供部48は、例えば、ユーザーがHMI30のタッチパネルにおいてトイレ情報を要求するためのGUI(Graphical User Interface)スイッチにタッチ操作したとき、或いは音声によりトイレ情報を要求したときに、経路案内部46により行なわれているナビゲーション表示に重畳して、トイレを有する施設の位置を表示する(図2参照)。
【0026】
ここで、トイレを有する施設として、自車両の現在位置に近いものを全て表示するのではなく、(1)トイレの利便性、(2)トイレの存在確率、(3)トイレ利用の緊急度に基づいて選択された施設を表示する。トイレ情報提供部48は、これらの機能を実現するためのサブ機能ブロックとして、利便性評価部48A、存在確率推定部48B、緊急度特定部48Cを有する。なお、トイレ利用の緊急度とは、ユーザーの便意を表すものであり、ユーザー操作により特定、又は何らかの手法により推定される。
【0027】
(1)利便性評価部48Aは、例えば、トイレに対応する駐車位置からトイレに至るまでの歩行時間を推定し、推定した歩行時間が短い程、当該トイレの利便性が良いと評価する。ここで、歩行時間は、地点情報22Bに含まれる、当該施設周辺の駐車場の位置と、施設自体の座標との距離に基づいて算出される。また、駐車場と施設が道路を挟んで存在するような場合は、歩行時間が長くなるように補正する等してよい。なお、「評価」とは、例えば、利便性の良さを表す数値を出力することをいう。
【0028】
また、利便性評価部48Aは、トイレの発見容易性を評価し、評価した発見容易性が高い(発見が容易である)程、当該トイレの利便性が良いと評価してもよい。ここで、発見容易性は、地点情報22Bに含まれる当該施設の属性に基づいて評価される。すなわち、トイレを有する施設が大規模な(より具体的には、施設の占める座標領域が所定サイズ以上の)駅や店舗である場合は、発見容易性が低いと評価する。また、当該施設周辺の駐車場が広い場合も、発見容易性が低いと評価する。一方、当該施設がコンビニエンスストアや小規模の公園等である場合は、発見容易性が高いと評価する。
【0029】
なお、トイレの利便性は、歩行時間と発見容易性の双方を加味して評価してもよい。この場合、例えば、重み付け係数をそれぞれの評価値に乗じて加重和を求めることによりトイレの利便性を評価する。
【0030】
存在確率推定部48Bは、地点情報22Bに含まれる施設の属性に基づいて、トイレの存在確率を推定する。例えば、施設がトイレそのものである場合、すなわち、公衆トイレ等が施設として地点情報22Bに登録されている場合や、施設の属性に「トイレ有り」の情報が付与されている場合に、その施設におけるトイレの存在確率を100[%]であると推定する。一方、その施設におけるトイレの存在確率が断定できない場合であっても、当該施設がサービスエリアやガソリンスタンドである場合は100[%]と推定する。また、例えば、コンビニエンスストア等である場合は、予めチェーン店に対応する存在確率テーブル24A(Aチェーン−70[%]、Bチェーン−50[%]、…等と設定されている)に従って存在確率を推定し、書店等である場合は、店舗面積に対応する存在確率テーブル24B(200[m]以上−80[%]、100〜200[m]−50[%]、…等と設定されている)に従って存在確率を推定する。なお、これらの存在確率テーブルは、予め設定されたものがメモリ20に記憶されており、これを用いることとする。
【0031】
緊急度特定部48Cは、例えば、前述の如くユーザーがタッチ操作又は音声によりトイレ情報を要求した後に、緊急度を特定するためのGUIスイッチ34をディスプレイ装置上に設定し(図2参照)、当該スイッチに対するタッチ操作に応じてトイレ利用の緊急度を特定する。また、音声により問いかけを行なってもよい。更に、カップホルダーに重量センサーを取り付け、重量センサーの出力値の減少に基づいて乗員が摂取した水分量を推定し、摂取された水分量と、水分摂取からの時間経過に基づいて緊急度を特定してもよい。
【0032】
そして、ユーザーによりトイレ情報の要求がなされてから、施設が選択されて表示されるまでの処理は、例えば、図3に示すフローチャートに従って行なわれる。本フローは、前述の如くユーザーがタッチ操作又は音声によりトイレ情報を要求したときに開始される。
【0033】
まず、トイレ情報提供部48は、現在位置特定部42から自車両の現在位置を取得する(S100)。
【0034】
次に、取得した自車両の現在位置を用いて地点情報22Bを検索し、自車両の周辺(例えば、自車両を中心として所定距離以内の領域、或いは自車両の進行方向における所定領域内等と定義できる)に存在する施設に関する情報を取得する(S110)。ここで、取得する施設を、営業時間(開館時間)内であるものに限定してもよい。営業時間等に関する情報は、地点情報に含まれているものとする。
【0035】
施設に関する情報を取得すると、以下の如く、トイレの利便性、トイレの存在確率、トイレ利用の緊急度に基づいて施設を選択する(S120〜140)。ここで、「選択」とは、一の施設を選択するものに限らず、複数の施設を選択してもよい。
【0036】
まず、緊急度特定部48Cにより、トイレ利用の緊急度が高いことが特定されているか否かを判定する(S120)。
【0037】
トイレ利用の緊急度が高いことが特定されていない場合(トイレ利用の緊急度が低〜中程度である旨の入力等がされている場合、及び緊急度に関する情報が全く得られていない場合を含む)には、緊急度が高くない場合の選択手法により施設を選択する(S130)。例えば、優先順位を(A)存在確率推定部48Bにより推定された存在確率、(B)利便性評価部48Aにより評価されたトイレの利便性、(C)自車両からの距離、の順として施設を選択する。また、(A)〜(C)の要素に対して重み付け係数を乗じて加重和を算出し、これを評価することにより施設を選択してもよい。
【0038】
一方、トイレ利用の緊急度が高いことが特定されている場合には、緊急度が高い場合の選択手法により施設を選択する(S140)。例えば、優先順位を(C)自車両からの距離、(A)存在確率推定部48Bにより推定された存在確率、(B)利便性評価部48Aにより評価されたトイレの利便性、の順として施設を選択する。また、(A)〜(C)の要素に対してS130とは異なる重み付け係数を乗じて加重和を算出し、これを評価することにより施設を選択してもよい。
【0039】
なお、これらの各選択手法は、あくまでも一例であり、如何様に変更しても構わない。また、選択手法をユーザーにより設定可能にしてもよい。
【0040】
そして、S130又はS140の処理により選択された施設をHMI30により表示及び/又は音声出力する(S150)。この様子は、既に図2に示した如くである。なお、ナビゲーション表示に重畳してトイレを有する施設を表示する場合、自車両の現在位置の変化に応じて、トイレを有する施設の表示位置も相対的に変化する。
【0041】
係る処理により、施設が有するトイレの利便性や存在確率、トイレ利用の緊急度等に応じて適切に選択された施設に関する情報が、表示等によりユーザーに提供されることとなる。従って、トイレの利便性等を考慮して適切に選択された情報を提供することができる。
【0042】
なお、(1)トイレの利便性、(2)トイレの存在確率、(3)トイレ利用の緊急度のうち一又は二の要素を加味せずに施設を選択しても構わない。(1)を加味しない場合、利便性評価部48Aは不要であり、トイレの利便性を要素としない施設の選択手法を用いればよい。(2)を加味しない場合、存在確率推定部48Bは不要であり、トイレの存在確率を要素としない施設の選択手法を用いればよい。(3)を加味しない場合、緊急度特定部48Cは不要であり、図3におけるS120を省略して一の選択手法により施設を選択すればよい。
【0043】
[他の実施例]
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【0044】
例えば、緊急度を加味しない場合の施設選択の処理の流れの例として、図4に示すものが考えられる。本フローは、トイレの存在確率が一定以上であり且つ利便性がよいトイレを有する施設を選択して、これについてユーザーに情報提供するための処理手法であり、図3のフローと同様、ユーザーがタッチ操作又は音声によりトイレ情報を要求したときに開始される。
【0045】
まず、現在位置特定部42から自車両の現在位置を取得し(S200)、自車両の周辺に存在する施設(営業時間内ないし開館時間内であるもの)に関する情報を取得する(S210)。
【0046】
そして、取得した施設から一の施設を選択し(S220)、施設がトイレそのものであるか否か、施設の属性に「トイレ有り」の情報が付与されているか否か、存在確率テーブルによってトイレが存在すると推定される施設であるか否か、を判定する(S230、240、250)。なお、S250では、例えば、存在確率テーブルから得られた存在確率が所定確率以上である場合に、「トイレが存在すると推定される」ものと判定してよい。
【0047】
S230〜S250のいずれにおいても否定的な判定を得た場合は、全ての施設について判定を終了したか否かを判定し(S260)、全ての施設について判定を終了していなければ、次の施設についてS220以下の処理を実行する。全ての施設について判定を終了した場合は、後述する如くメモリ20に格納された選択済施設リストに含まれる施設についての案内を行なう(S270)。
【0048】
一方、S230〜S250のいずれかにおいて肯定的な判定を得た場合は、当該施設が有するトイレの利便性がよいか否かを判定する(S280)。なお、「利便性がよい」か否かは、例えば、利便性評価部48Aの評価値を閾値と比較して行なわれる。
【0049】
S270において利便性がよいと判定された場合は、メモリ20上に設定された選択済施設リストに当該施設を追加し(S290)、全ての施設について判定を終了したか否かを判定する(S260)。一方、S270において利便性がよいと判定されなかった場合は、選択済施設リストに当該施設を追加せず、全ての施設について判定を終了したか否かを判定する(S260)。
【0050】
係る処理によって、トイレの存在確率が一定以上であり且つ利便性がよいトイレを有する施設がユーザーに提示される。従って、トイレの利便性等を考慮して適切に選択された情報を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、自動車製造業や自動車部品製造業等に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】車載ナビゲーション装置1の全体構成の一例を示す図である。
【図2】HMI30及び経路案内部46により行なわれているナビゲーション表示に重畳して、トイレを有する施設の位置を表示する様子を示す図である。
【図3】ユーザーによりトイレ情報の要求がなされてから、施設が選択されて表示されるまでの処理の流れを示す図である。
【図4】ユーザーによりトイレ情報の要求がなされてから、施設が選択されて表示されるまでの処理の流れの他の例を示す図である。
【符号の説明】
【0053】
1 車載ナビゲーション装置
10 GPS受信機
20 メモリ
22 地図情報
22A 道路形状DB
22B 地点情報
24A、24B 存在確率テーブル
30 HMI
40 ナビゲーションコンピューター
42 現在位置特定部
44 目的地設定部
46 経路案内部
48 トイレ情報提供部
48A 利便性評価部
48B 存在確率推定部
48C 緊急度特定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレの所在に関する情報を乗員に提供可能な車載ナビゲーション装置であって、
施設に関する情報を保有する記憶手段と、
該記憶手段に記憶された施設が有するトイレの利便性を評価する利便性評価手段と、
を備え、
該利便性評価手段により評価されたトイレの利便性に基づいてトイレを有する施設に関する情報を乗員に提供することを特徴とする、車載ナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車載ナビゲーション装置であって、
前記利便性評価手段は、施設に対応する駐車位置から施設が有するトイレに至るまでの歩行時間を推定し、該推定した歩行時間に基づいてトイレの利便性を評価する手段である、車載ナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の車載ナビゲーション装置であって、
前記利便性評価手段は、施設におけるトイレの発見容易性を評価し、該評価した発見容易性に基づいて、当該施設が有するトイレの利便性を評価する手段である、
車載ナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の車載ナビゲーション装置であって、
施設におけるトイレの存在確率を推定する存在確率推定手段を備え、
該存在確率推定手段により推定された存在確率を更に加味してトイレを有する施設に関する情報を乗員に提供することを特徴とする、車載ナビゲーション装置。
【請求項5】
トイレの所在に関する情報を乗員に提供可能な車載ナビゲーション装置であって、
施設に関する情報を保有する記憶手段と、
該記憶手段に記憶された施設におけるトイレの存在確率を推定する存在確率推定手段と、を備え、
該存在確率推定手段により推定された存在確率に基づいてトイレの所在に関する情報を乗員に提供することを特徴とする、車載ナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の車載ナビゲーション装置であって、
ユーザーのトイレ利用に関する緊急度を特定する緊急度特定手段を備え、
該緊急度特定手段により特定された緊急度を更に加味してトイレを有する施設に関する情報を乗員に提供することを特徴とする、車載ナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−304261(P2008−304261A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−150556(P2007−150556)
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】