説明

車酔い対策装置

【課題】 車両内環境を変化させること等によって、副作用を生ずることなく車酔いの程度を低減することが可能な車酔い対策装置を提供すること。
【解決手段】 車両内の搭乗者の状態に関する所定の信号である搭乗者状態信号を検出する検出手段1と、搭乗者状態信号に基づいて搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断する車酔い判断手段2と、搭乗者が車酔い状態にあると車酔い判断手段2によって判断されたとき、搭乗者の車酔いの程度を低減させるように車両内の環境を変化させる対策動作を行う対策手段3とを備えた構成を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載され、車酔い状態にある搭乗者の車酔いの程度を緩和する車酔い対策装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、各種情報の表示を行うディスプレイを搭載した車両が増えている。特に自車位置を中心として地図を表示するナビゲーション装置用のディスプレイを搭載した車両が増えている。また、助手席や後部座席用に、テレビ映像、VTR(Video Tape Recorder)やDVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に記録された情報を再生して得られる映像、ゲームソフトを再生して得られる映像等の、種々の映像を表示するディスプレイを搭載した車両も増えている。
【0003】
一方、ディスプレイを解して映像を見ている車両の搭乗者は、エンジンやその他の駆動機構により、振動、揺動等を受ける。係る搭乗者は、さらに、操舵走行中の道路地形、うねり、路面状況、縁石等の車両以外のものからも、シャーシを介して振動、揺動、衝撃等を受け、自動車を加速することやブレーキによる振動、揺動等をも受ける。
【0004】
人間は、乗り物に乗るなど新しい運動環境に置かれた場合、新しい運動環境で得られる現在の感覚情報パターンと中枢神経内に蓄積されている過去の感覚情報パターンとが異なるため、中枢神経が自分自身の位置や運動を把握できず混乱してしまう(感覚混乱)という状態になることがある(例えば、非特許文献1参照。)。新しい運動環境に置かれた場合、中枢神経内では、新しい運動環境に適応しようとする反応が起こるが、この適応過程において動揺病(車酔い)が発症すると考えられている。
【0005】
特に車両内で本を読むとき、視線は固定されているが、車両の運動によって視覚情報は前庭情報や体性感覚情報と一致しないため、乗り物酔いが発生しやすいとされている。視覚と前庭の感覚混乱を避け車酔いを回避するためには、車両内で、目を閉じたり、遠方を見たりすることがよいといわれている。また、運転手が搭乗者より車酔いしにくいのは、運転に伴う緊張と、車両の動きを予測して加速度の変化の少ない位置に頭の位置を能動的に取るからだと、言われている。
【0006】
このような動揺病(車酔い)の対策としては、抗ヒスタミン薬などの抗動揺病薬を用いる対策が知られている(例えば、非特許文献2参照。)。抗動揺病薬を用いることによって、車酔いを防止したり、軽減したりすることができるからである。
【0007】
また、他の動揺病(車酔い)対策として、ヘッドレストを可動にし、車両の旋回走行時に旋回状態に応じて搭乗者の頭部の向きを動かせるようにするという対策も知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
さらに、他の動揺病(車酔い)対策として、車両の右左折、加減速および停止を表示する表示装置を用いて、運転手以外の搭乗者に車両の現在の動作および次の動作を知覚させたり予知させたりするようにしたものもある(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開平7−252号公報(第1図)
【特許文献2】特開2002−154350号公報(第1図)
【非特許文献1】松永亨、武田憲明著、「動揺病と宇宙酔い」、耳鼻臨床、Vol.81、No.8、p1095〜1120、1998
【非特許文献2】豊吉欣一著、「薬物の内服療法」、JOHNS、Vol.6、No.9、1990−9
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、このような従来の抗動揺病薬を用いる動揺病(車酔い)対策の技術では、車酔いは解消できるが、眠気を催すなどの副作用が懸念されるという問題があった。また、従来のヘッドレストを可動にするという対策では揺れが残るため、車酔いが充分解消できず、従来の表示装置を用いて搭乗者に車両の現在の動作および次の動作を知覚等させるという対策では、テレビ映像等を視聴しているときに上記の表示装置を見ることができず、車酔いを防止できないという問題があった。
【0010】
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、車両内環境を変化させること等によって、副作用を生ずることなく車酔いの程度を低減することが可能な車酔い対策装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の車酔い対策装置は、車両内の搭乗者の状態に関する所定の信号である搭乗者状態信号を検出する検出手段と、前記搭乗者状態信号に基づいて前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断する車酔い判断手段と、前記搭乗者が車酔い状態にあると前記車酔い判断手段によって判断されたとき、前記搭乗者の車酔いの程度を低減させるように前記車両内の環境を変化させる対策動作を行う対策手段とを備えた構成を有している。
【0012】
この構成により、検出手段が車両内の搭乗者の状態を検出し、判断手段が、搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断し、対策手段が搭乗者の車酔いの程度を低減させるように車両内の環境を変化させるため、副作用を生ずることなく車酔いの程度を低減することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0013】
また、本発明の車酔い対策装置は、搭乗者毎の過去の前記搭乗者状態信号を記憶する記憶手段を備え、前記車酔い判断手段は、前記検出手段が検出する前記搭乗者状態信号の推移と、前記記憶手段が記憶する搭乗者毎の過去の前記搭乗者状態信号とに基づいて、前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断する構成を有している。
【0014】
この構成により、車酔い判断手段は、検出手段が検出する搭乗者状態信号の推移と、記憶手段が記憶する搭乗者毎の過去の搭乗者状態信号とに基づいて、搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断し、対策手段が対策を採るため、搭乗者の車酔いの状態をより適切に判断することや、適切な対策を採ることが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0015】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記記憶手段が、さらに、前記搭乗者が搭乗した車両に関する車両情報を記憶し、前記車酔い判断手段は、前記検出手段が検出する前記搭乗者状態信号の推移と、前記記憶手段が記憶する搭乗者毎の過去の前記搭乗者状態信号および前記車両情報とに基づいて学習を行い、前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断する構成を有している。
【0016】
この構成により、車酔い判断手段は、検出手段が検出する搭乗者状態信号の推移と、記憶手段が記憶する搭乗者毎の過去の搭乗者状態信号および車両情報とに基づいて学習を行い、搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断し、対策手段が対策を採るため、搭乗者の車酔いの状態をより木目細やかにかつ適切に判断することや、適切かつタイムリーな対策を採ることが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0017】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記対策手段が行う前記対策動作を切り替えて、前記対策動作による前記車両内の環境の変化の程度を切り替える制御スイッチとを備えた構成を有している。
【0018】
この構成により、制御スイッチが、対策手段が行う対策動作を切り替えて、対策動作による車両内の環境の変化の程度を切り替えるため、搭乗者の個人差に応じて対策の度合いを調整したり、一部の対策手段を無効にすることが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0019】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記制御スイッチが、前記車両内の座席毎に、前記座席および前記座席の近傍の環境の変化の程度を切り替えるようになっている構成を有している。
【0020】
この構成により、制御スイッチが、車両内の座席毎に、座席および座席の近傍の環境の変化の程度を切り替えるため、車両内の座席毎に、搭乗者の個人差に応じて対策の度合いを調整したり、一部の対策手段を無効にすることが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0021】
また、本発明の車酔い対策装置は、車両内の搭乗者の状態に関する所定の信号である搭乗者状態信号を検出する検出手段と、前記搭乗者状態信号に基づいて前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断する車酔い判断手段と、前記搭乗者が車酔い状態にあると前記車酔い判断手段によって判断されたとき、前記搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させる通知手段とを備えた構成を有している。
【0022】
この構成により、検出手段が車両内の搭乗者の状態を検出し、判断手段が、搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断し、搭乗者が車酔い状態にあると車酔い判断手段によって判断されたとき、通知手段を介して搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させるため、運転手の対策を期待することができ、副作用を生ずることなく車酔いの程度を低減することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0023】
また、本発明の車酔い対策装置は、搭乗者毎の過去の前記搭乗者状態信号を記憶する記憶手段を備え、前記車酔い判断手段は、前記検出手段が検出する前記搭乗者状態信号の推移と、前記記憶手段が記憶する搭乗者毎の過去の前記搭乗者状態信号とに基づいて、前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断する構成を有している。
【0024】
この構成により、車酔い判断手段は、検出手段が検出する搭乗者状態信号の推移と、記憶手段が記憶する搭乗者毎の過去の搭乗者状態信号とに基づいて、搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断し、通知手段を介して運転手に通知するため、搭乗者の車酔いの状態をより適切に判断することや、適切な対策を採ることが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0025】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記記憶手段が、さらに、前記搭乗者が搭乗した車両に関する車両情報を記憶し、前記車酔い判断手段は、前記検出手段が検出する前記搭乗者状態信号の推移と、前記記憶手段が記憶する搭乗者毎の過去の前記搭乗者状態信号および前記車両情報とに基づいて学習を行い、前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断する構成を有している。
【0026】
この構成により、車酔い判断手段は、検出手段が検出する搭乗者状態信号の推移と、記憶手段が記憶する搭乗者毎の過去の搭乗者状態信号および車両情報とに基づいて学習を行い、搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断し、通知手段を介して運転手に通知するため、搭乗者の車酔いの状態をより木目細やかにかつ適切に判断することや、運転手に適切かつタイムリーな対策を採らせることが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0027】
また、本発明の車酔い対策装置は、車両内の搭乗者が車酔い状態にあることを示す搭乗者入力情報を入力させる通知入力手段と、前記通知入力手段を介して前記搭乗者入力情報の入力があったか否かを判断する入力判断手段と、前記搭乗者入力情報の入力があったと前記入力判断手段によって判断されたとき、前記搭乗者の車酔いの程度を低減させるように前記車両内の環境を変化させる対策動作を行う対策手段とを備えた構成を有している。
【0028】
この構成により、入力判断手段が、通知入力手段を介して搭乗者入力情報の入力があったか否かを判断し、対策手段が、搭乗者入力情報の入力があったと判断されたとき、搭乗者の車酔いの程度を低減させるように車両内の環境を変化させる対策動作を行うため、副作用を生ずることなく車酔いの程度を低減することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0029】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記対策手段が行う前記対策動作を切り替えて、前記対策動作による前記車両内の環境の変化の程度を切り替える制御スイッチを備えた構成を有している。
【0030】
この構成により、制御スイッチが、対策手段が行う対策動作を切り替えて、対策動作による車両内の環境の変化の程度を切り替えるため、搭乗者の個人差に応じて対策の度合いを調整したり、一部の対策手段を無効にすることが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0031】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記制御スイッチが、前記車両内の座席毎に、前記座席および前記座席の近傍の環境の変化の程度を切り替えるようになっている構成を有している。
【0032】
この構成により、制御スイッチが、車両内の座席毎に、座席および座席の近傍の環境の変化の程度を切り替えるため、車両内の座席毎に、搭乗者の個人差に応じて対策の度合いを調整したり、一部の対策手段を無効にすることが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0033】
また、本発明の車酔い対策装置は、車両内の搭乗者が車酔い状態にあることを示す搭乗者入力情報を入力させる通知入力手段と、前記通知入力手段を介して前記搭乗者入力情報の入力があったか否かを判断する入力判断手段と、前記搭乗者入力情報の入力があったと前記入力判断手段によって判断されたとき、前記搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させる通知手段とを備えた構成を有している。
【0034】
この構成により、入力判断手段が、通知入力手段を介して搭乗者入力情報の入力があったか否かを判断し、搭乗者が車酔い状態にあると判断されたとき、通知手段を介して搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させるため、運転手の対策を期待することができ、副作用を生ずることなく車酔いの程度を低減することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0035】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記検出手段が、前記搭乗者の心拍数に関する情報を検出して前記搭乗者状態信号とし、前記車酔い判断手段が、前記搭乗者状態信号に基づいて前記搭乗者の心拍数の変化に関する情報を生成し、算出した前記搭乗者の心拍数の変化に関する情報に基づいて前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断する構成を有している。
【0036】
この構成により、検出手段が搭乗者の心拍数に関する情報を検出し、車酔い判断手段が搭乗者の心拍数の変化に関する情報に基づいて搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断するため、感度良く車酔い状態を検出することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0037】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記検出手段が、前記搭乗者の体温に関する情報を検出して前記搭乗者状態信号とし、前記車酔い判断手段が、前記搭乗者状態信号に基づいて前記搭乗者の体温の変化に関する情報を生成し、算出した前記搭乗者の体温の変化に関する情報に基づいて前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断する構成を有している。
【0038】
この構成により、検出手段が搭乗者の体温に関する情報を検出し、車酔い判断手段が搭乗者の体温に関する情報に基づいて搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断するため、簡易な構成で車酔い状態を検出することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0039】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記検出手段が、前記搭乗者の呼気中の酸素濃度または二酸化炭素濃度のうちの少なくとも1つに関する情報を検出して前記搭乗者状態信号とし、前記車酔い判断手段は、前記搭乗者状態信号に基づいて前記搭乗者の呼気中の酸素濃度または二酸化炭素濃度の変化に関する情報を生成し、算出した前記搭乗者の呼気中の酸素濃度または二酸化炭素濃度の変化に関する情報に基づいて前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断する構成を有している。
【0040】
この構成により、検出手段が搭乗者の呼気中の酸素濃度または二酸化炭素濃度のうちの少なくとも1つに関する情報を検出し、車酔い判断手段が搭乗者の呼気中の酸素濃度または二酸化炭素濃度に関する情報に基づいて搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断するため、車酔い状態が呼気中の酸素濃度または二酸化炭素濃度の変化として現れやすい搭乗者の車酔い状態をより適切に検出することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0041】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記検出手段が、前記搭乗者の発汗に関する情報を検出して前記搭乗者状態信号とし、前記車酔い判断手段が、前記搭乗者状態信号から得られる前記搭乗者の発汗に関する情報に基づいて前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断する構成を有している。
【0042】
この構成により、検出手段が搭乗者の発汗に関する情報を検出し、車酔い判断手段が搭乗者の発汗に関する情報に基づいて搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断するため、車酔い状態が発汗として現れやすい搭乗者の車酔い状態をより適切に検出することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0043】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記検出手段が、前記搭乗者の姿勢に関する情報を検出して前記搭乗者状態信号とし、前記車酔い判断手段が、前記搭乗者状態信号から得られる前記搭乗者の姿勢に関する情報に基づいて前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断する構成を有している。
【0044】
この構成により、検出手段が搭乗者の姿勢に関する情報を検出し、車酔い判断手段が搭乗者の姿勢に関する情報に基づいて搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断するため、車酔い状態が姿勢の変化として現れやすい搭乗者の車酔い状態をより適切に検出することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0045】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記検出手段が、前記搭乗者の表情に関する情報を検出して前記搭乗者状態信号とし、前記車酔い判断手段が、前記搭乗者状態信号から得られる前記搭乗者の表情に関する情報に基づいて前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断する構成を有している。
【0046】
この構成により、検出手段が搭乗者の表情に関する情報を検出し、車酔い判断手段が搭乗者の表情に関する情報に基づいて搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断するため、車酔い状態が表情の変化として現れやすい搭乗者の車酔い状態をより適切に検出することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0047】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記検出手段が、前記搭乗者の筋音に関する情報を検出して前記搭乗者状態信号とし、前記車酔い判断手段が、前記搭乗者状態信号から得られる前記搭乗者の筋音に関する情報に基づいて前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断する構成を有している。
【0048】
この構成により、検出手段が搭乗者の筋音に関する情報を検出し、車酔い判断手段が搭乗者の筋音に関する情報に基づいて搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断するため、車酔い状態が筋音の変化として現れやすい搭乗者の車酔い状態をより適切に検出することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0049】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記検出手段が、前記搭乗者の心拍数に関する前記搭乗者状態信号、前記搭乗者の体温に関する前記搭乗者状態信号、前記搭乗者の呼気中の酸素濃度に関する前記搭乗者状態信号、前記搭乗者の発汗に関する前記搭乗者状態信号、前記搭乗者の姿勢に関する前記搭乗者状態信号、前記搭乗者の表情に関する前記搭乗者状態信号、および、前記搭乗者の筋音に関する前記搭乗者状態信号のうち、いずれか複数の前記搭乗者状態信号を生成し、前記車酔い判断手段が、前記検出手段が生成した各前記搭乗者状態信号に基づいて、前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断する構成を有している。
【0050】
この構成により、検出手段が搭乗者の状態に関する情報を複数の手段を用いて検出し、車酔い判断手段が、複数の手段で検出した搭乗者の状態に関する情報に基づいて搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断するため、搭乗者の車酔い状態をより適切に検出することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0051】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記対策手段が、前記車両内の酸素濃度を変化させる対策動作を行う構成を有している。
【0052】
この構成により、対策手段が車両内の酸素濃度を変化させるため、酸素濃度を調節することによって車酔いの程度が低減されやすい搭乗者の車酔いを、より適切に低減することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0053】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記対策手段が、前記車両内に芳香物質を散布する対策動作を行う構成を有している。
【0054】
この構成により、対策手段が車両内に芳香物質を散布するため、芳香剤の散布によって気分転換が図れ車酔いの程度が低減されやすい搭乗者の車酔いを、より適切に低減することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0055】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記対策手段が、前記車両内にマイナスイオンを放出する対策動作を行う構成を有している。
【0056】
この構成により、対策手段が車両内の酸素濃度を変化させるため、マイナスイオンの放出によって車酔いの程度が低減されやすい搭乗者の車酔いを、より適切に低減することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0057】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記対策手段が、前記車両内で楽曲を演奏する対策動作を行う構成を有している。
【0058】
この構成により、対策手段が車両内で楽曲を演奏するため、楽曲を聴くことによって気分転換が図れ車酔いの程度が低減されやすい搭乗者の車酔いを、より適切に低減することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0059】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記対策手段が、前記楽曲の音量を増減させる対策動作を行う構成を有している。
【0060】
この構成により、対策手段が楽曲の音量を増減させるため、楽曲の音量を増減させることによって気分転換が図れ車酔いの程度が低減されやすい搭乗者の車酔いを、より適切に低減することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0061】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記対策手段が、前記楽曲の曲調を変化させる対策動作を行う構成を有している。
【0062】
この構成により、対策手段が楽曲の曲調を変化させるため、楽曲の曲調を変化させることによって気分転換が図れ車酔いの程度が低減されやすい搭乗者の車酔いを、より適切に低減することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0063】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記対策手段が、前記車両の窓または外気導入口を開閉する対策動作を行う構成を有している。
【0064】
この構成により、対策手段が車両の窓または外気導入口を開閉するため、車両内の換気を行うことによって車酔いの程度が低減されやすい搭乗者の車酔いを、より適切に低減することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0065】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記対策手段が、前記車両内の酸素濃度を変化させる対策動作、前記車両内に芳香物質を散布する対策動作、前記車両内にマイナスイオンを放出する対策動作、前記車両内で楽曲を演奏する対策動作、前記楽曲の音量を増減させる対策動作、および、前記車両の窓を開閉する対策動作のうち、いずれか複数の前記対策動作を行う構成を有している。
【0066】
この構成により、対策手段が複数の対策動作を行うことができるため、搭乗者の車酔いをより適切に低減することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0067】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記通知手段が、前記搭乗者が車酔い状態にあることを表示する表示装置である構成を有している。
【0068】
この構成により、通知手段が、搭乗者が車酔い状態にあることを表示する表示装置であるため、視覚的に通知することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0069】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記表示装置が、液晶表示装置、有機EL、プラズマディスプレイ、陰極線管表示装置、または、発光ダイオード表示装置からなる構成を有している。
【0070】
この構成により、表示装置が、液晶表示装置、有機EL、プラズマディスプレイ、陰極線管表示装置、または、発光ダイオード表示装置によって構成されるため、通知内容を明確に知覚することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0071】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記通知手段が、警告音を発して前記搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させる構成を有している。
【0072】
この構成により、通知手段が、警告音を発して搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させるため、運転手が運転中に目を離すことなく搭乗者が車酔い状態にあることを知覚することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0073】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記通知手段が、音声を発して前記搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させる構成を有している。
【0074】
この構成により、通知手段が、音声を発して搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させるため、運転手が運転中に目を離すことなく搭乗者が車酔い状態にあることを知覚することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0075】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記通知手段が、振動を利用して前記搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させる構成を有している。
【0076】
この構成により、通知手段が、振動を利用して搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させるため、運転手が運転中に目を離すことなく搭乗者が車酔い状態にあることを知覚することができると共に、車両内の音響環境を乱すことなく知覚することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0077】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記通知入力手段が、前記搭乗者入力情報を入力させる所定のスイッチからなる構成を有している。
【0078】
この構成により、通知入力手段が、搭乗者入力情報を入力させる所定のスイッチからなるため、車酔い状態にあることを手入力できると共に、簡易な構成の車酔い対策装置を実現することができる。
【0079】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記通知入力手段が、前記搭乗者入力情報を入力させる所定のタッチパネルからなる構成を有している。
【0080】
この構成により、通知入力手段が、搭乗者入力情報を入力させる所定のタッチパネルからなるため、車酔い状態にあることを手入力できると共に、美感を高く維持することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0081】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記通知入力手段が、前記搭乗者入力情報を音声で入力させる所定のマイクからなる構成を有している。
【0082】
この構成により、通知入力手段が、搭乗者入力情報を音声で入力させる所定のマイクからなるため、声に出して車酔い状態にあることを入力することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【0083】
また、本発明の車酔い対策装置は、前記対策手段が、前記搭乗者入力情報を入力させる所定のスイッチ、前記搭乗者入力情報を入力させる所定のタッチパネル、および、前記搭乗者入力情報を音声で入力させる所定のマイクのうちの、いずれか複数からなる構成を有している。
【0084】
この構成により、対策手段が、搭乗者入力情報を入力させる所定のスイッチ、搭乗者入力情報を入力させる所定のタッチパネル、および、搭乗者入力情報を音声で入力させる所定のマイクのうちの、いずれか複数からなるため、搭乗者が車酔い状態にあることを入力する手段を選択することが可能な車酔い対策装置を実現することができる。
【発明の効果】
【0085】
本発明は、車両内の搭乗者の状態を検出または入力させ、対策手段または運転手が搭乗者の車酔いの程度を低減させるように車両内の環境を変化させるため、副作用を生ずることなく車酔いの程度を低減することができるという効果を有する画面表示装置を提供することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0086】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0087】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る車酔い対策装置のブロック構成を示す図である。図1において、車酔い対策装置100は、車両内の搭乗者の状態に関する所定の信号である搭乗者状態信号を検出する検出手段1と、搭乗者状態信号に基づいて搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断する車酔い判断手段2と、搭乗者が車酔い状態にあると車酔い判断手段によって判断されたとき、搭乗者の車酔いの程度を低減させるように車両内の環境を変化させる対策動作を行う対策手段3とを備えた構成を有する。
【0088】
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る車酔い対策装置100を構成する各構成部1、2、3を車両内に配置する方法の一例を示す図である。検出手段1は、例えば、車両内に図2に示すように設置されたセンサからなり、搭乗者の心拍数、体温、呼気中の酸素濃度、発汗、姿勢、表情、筋音等の搭乗者の状態に関する信号(以下、単に搭乗者状態信号という。)のうちのいずれか1つ以上を検出するようになっている。
【0089】
車酔い判断手段2は、検出手段1が検出した搭乗者状態信号を予め定められている1つ以上の閾値と比較し、搭乗者の車酔いの程度を1つ以上の段階に分けて判断するようになっている。さらに、車酔い判断手段2は、搭乗者が車酔い状態にあると判断した場合、車酔いの程度を示す段階(以下、単に車酔い段階という。)を決定し、決定した車酔い段階の情報を対策手段3へ出力するようになっている。
【0090】
対策手段3は、車酔い判断手段2から出力された車酔い段階の情報に基づいて車酔い段階を判断し、車酔い段階に応じて、例えば、酸素富化膜を用いた酸素発生装置を用いて酸素を発生させ、車両内の酸素濃度を高める等の、搭乗者の車酔いの程度を低減するようになっている。
【0091】
なお、上記では、車両内環境を変化させる方法として、酸素富化膜を用いて車両内の酸素濃度を変化させる方法について説明したが、車両内に芳香物質を散布したり、車両内にマイナスイオンを放出したりすることによって、空気中の成分の構成を変化させて車両内環境を変化させる方法でもよい。
【0092】
また、対策手段3として再生装置とスピーカを用い、リラクゼーション効果のある楽曲を車両内で演奏することによって、車両内環境を変化させる構成でもよい。
【0093】
また、対策手段3として再生装置とスピーカを用い、演奏する楽曲をアップテンポな楽曲にし曲調を変化させて搭乗者の注意を喚起したり、楽曲の音量の低減して搭乗者の気分を落ち着かせたり、楽曲の音量を増加させて搭乗者の注意を喚起したりすることによって、車両内環境を変化させる構成でもよい。
【0094】
また、上記の再生装置に低域フィルタを付加し、耳障りな高周波成分の音声を低減することによって車両内環境を変化させる構成でもよい。
【0095】
また、高域通過フィルタを付加し、体に響く低周波成分の音を低減することによって、車両内の環境を変化させる構成でもよい。
【0096】
また、中域の音成分を低減させることによって、バックグランドミュージック(BGM)化させて車両内環境を変化させる構成でもよい。
【0097】
また、複数の音声成分を低減させるようにしてもよい。
【0098】
さらに、対策手段3として車両の窓を開閉する装置を設置し、窓を開閉して車両内の換気を行うことによって車両内環境を変化させる構成でもよい。
【0099】
また、窓ではなく、外気導入口を開閉するようにして換気を行うようにしてもよい。
【0100】
また、対策手段3が、車両内の酸素濃度を変化させる対策動作、車両内に芳香物質を散布する対策動作、車両内にマイナスイオンを放出する対策動作、車両内で楽曲を演奏する対策動作、楽曲の音量を増減させる対策動作、楽曲の曲調を変化させる対策動作、車両の窓を開閉する対策動作、および、車両の外気導入口を開閉する対策動作のうち、いずれか複数の対策動作を行うことによって車両内環境を変化させる構成でもよい。
【0101】
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態に係る装置は、検出手段が車両内の搭乗者の状態を検出し、判断手段が、搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断し、対策手段が搭乗者の車酔いの程度を低減させるように車両内の環境を変化させるため、副作用を生ずることなく車酔いの程度を低減することができる。
【0102】
また、検出手段が搭乗者の心拍数に関する情報を検出し、車酔い判断手段が搭乗者の心拍数の変化に関する情報に基づいて搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断するため、感度良く車酔い状態を検出することができる。
【0103】
また、検出手段が搭乗者の体温に関する情報を検出し、車酔い判断手段が搭乗者の体温に関する情報に基づいて搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断するため、簡易な構成で車酔い状態を検出することができる。
【0104】
また、検出手段が搭乗者の呼気中の酸素濃度に関する情報を検出し、車酔い判断手段が搭乗者の呼気中の酸素濃度に関する情報に基づいて搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断するため、車酔い状態が呼気中の酸素濃度の変化として現れやすい搭乗者の車酔い状態をより適切に検出することができる。
【0105】
また、呼気中の二酸化炭素濃度の変化によって搭乗者の車酔い状態を検出してもよいし、呼気中の酸素濃度と二酸化炭素濃度の両方の変化によって検出してもよい。
【0106】
また、検出手段が搭乗者の発汗に関する情報を検出し、車酔い判断手段が搭乗者の発汗に関する情報に基づいて搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断するため、車酔い状態が発汗として現れやすい搭乗者の車酔い状態をより適切に検出することができる。
【0107】
また、検出手段が搭乗者の姿勢に関する情報を検出し、車酔い判断手段が搭乗者の姿勢に関する情報に基づいて搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断するため、車酔い状態が姿勢の変化として現れやすい搭乗者の車酔い状態をより適切に検出することができる。
【0108】
また、検出手段が搭乗者の表情に関する情報を検出し、車酔い判断手段が搭乗者の表情に関する情報に基づいて搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断するため、車酔い状態が表情の変化として現れやすい搭乗者の車酔い状態をより適切に検出することができる。
【0109】
また、検出手段が搭乗者の筋音に関する情報を検出し、車酔い判断手段が搭乗者の筋音に関する情報に基づいて搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断するため、車酔い状態が筋音の変化として現れやすい搭乗者の車酔い状態をより適切に検出することができる。
【0110】
また、検出手段が搭乗者の状態に関する情報を複数の手段を用いて検出し、車酔い判断手段が、複数の手段で検出した搭乗者の状態に関する情報に基づいて搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断するため、搭乗者の車酔い状態をより適切に検出することができる。
【0111】
また、対策手段が車両内の酸素濃度を変化させるため、酸素濃度を調節することによって車酔いの程度が低減されやすい搭乗者の車酔いを、より適切に低減することができる。
【0112】
また、対策手段が車両内に芳香物質を散布するため、芳香剤の散布によって気分転換が図れ車酔いの程度が低減されやすい搭乗者の車酔いを、より適切に低減することができる。
【0113】
また、対策手段が車両内の酸素濃度を変化させるため、マイナスイオンの放出によって車酔いの程度が低減されやすい搭乗者の車酔いを、より適切に低減することができる。
【0114】
また、対策手段が車両内で楽曲を演奏するため、楽曲を聴くことによって気分転換が図れ車酔いの程度が低減されやすい搭乗者の車酔いを、より適切に低減することができる。
【0115】
また、対策手段が楽曲の音量を増減させるため、楽曲の音量を増減させることによって気分転換が図れ車酔いの程度が低減されやすい搭乗者の車酔いを、より適切に低減することができる。
【0116】
また、対策手段が楽曲の曲調を変化させるため、楽曲の曲調を変化させることによって気分転換が図れ車酔いの程度が低減されやすい搭乗者の車酔いを、より適切に低減することができる。
【0117】
また、対策手段が車両の窓または外気導入口を開閉するため、車両内の換気を行うことによって車酔いの程度が低減されやすい搭乗者の車酔いを、より適切に低減することができる。
【0118】
また、対策手段が、車両内の酸素濃度を変化させる対策動作、車両内に芳香物質を散布する対策動作、車両内にマイナスイオンを放出する対策動作、車両内で楽曲を演奏する対策動作、楽曲の音量を増減させる対策動作、および、車両の窓または外気導入口を開閉する対策動作のうち、いずれか複数の対策動作を行うことができるため、搭乗者の車酔いをより適切に低減することができる。
【0119】
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る車酔い対策装置のブロック構成を示す図である。図3において、車酔い対策装置200は、本発明の第1の実施の形態に係る車酔い対策装置100を構成する対策手段3に代えて、搭乗者が車酔い状態にあると車酔い判断手段によって判断されたとき、搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させる通知手段4を備えた構成を有する。
【0120】
通知手段4は、車酔い判断手段2から出力された車酔い段階の情報に基づいて、搭乗者が車酔いの状態にあること、車酔いの状態にある搭乗者の位置、車酔い段階等を運転手が視認できるように表示するようになっている。例えば、「後部座席右側の搭乗者が車酔い度4です。」などと表示する。なお、文字ではなく、図形や色で視認させてもよい。ここで、表示は、液晶表示装置等の所定の表示装置を用いて行うのでもよい。また、表示は、車酔い段階に応じて異なるのでもよい。図4は、通知手段4の配置の一例を示す図である。
【0121】
なお、上記では、液晶表示装置を通知手段4として用いて運転手に知覚させる例について説明したが、有機EL、プラズマディスプレイ、陰極線管表示装置、または、発光ダイオード表示装置等の表示装置を用いる構成でもよい。
【0122】
また、上記では、表示装置を通知手段4として用いて運転手に知覚させる例について説明したが、警告音や音声を発したり、振動を用いたりして、搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させるのでもよい。この場合、音の大きさや音源の方向等を搭乗者毎に変え、どの搭乗者が車酔い状態にあるか、運転手が識別できるようにするのでもよい。
【0123】
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態に係る装置は、検出手段が車両内の搭乗者の状態を検出し、判断手段が、搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断し、搭乗者が車酔い状態にあると車酔い判断手段によって判断されたとき、通知手段を介して搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させるため、休息をとらせることや車酔いの程度を低減するように運転させる等の対策を運転手に期待することができ、副作用を生ずることなく車酔いの程度を低減できる。
【0124】
また、通知手段が、搭乗者が車酔い状態にあることを表示する表示装置であるため、視覚的に通知することができる。
【0125】
また、表示装置が、液晶表示装置、有機EL、プラズマディスプレイ、陰極線管表示装置、または、発光ダイオード表示装置によって構成されるため、通知内容を明確に知覚することができる。
【0126】
また、通知手段が、警告音を発して搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させるため、運転手が運転中に目を離すことなく搭乗者が車酔い状態にあることを知覚することができる。
【0127】
また、通知手段が、音声を発して搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させるため、運転手が運転中に目を離すことなく搭乗者が車酔い状態にあることを知覚することができる。
【0128】
また、通知手段が、振動を利用して搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させるため、運転手が運転中に目を離すことなく搭乗者が車酔い状態にあることを知覚することができると共に、車両内の音響環境を乱すことなく知覚することができる。
【0129】
(第3の実施の形態)
図5は、本発明の第3の実施の形態に係る車酔い対策装置のブロック構成を示す図である。図5において、車酔い対策装置300は、本発明の第1の実施の形態に係る車酔い対策装置100に、搭乗者毎の過去の搭乗者状態信号(以下、搭乗者別車酔い履歴という。)を保持する記憶手段5を付加した構成を有する。
【0130】
本発明の第3の実施の形態に係る車酔い対策装置300の構成では、車酔い判断手段2は、検出手段1が検出した搭乗者状態信号と記憶手段5が記憶する搭乗者別車酔い履歴とに基づいて、車酔い段階を決定するようになっている。具体的には、車酔い判断手段2は、搭乗者別車酔い履歴に基づいて、車酔い段階を決定する際の1つ以上の閾値を搭乗者毎に決定し、上記で決定された搭乗者毎の1つ以上の閾値と比較し、各搭乗者の車酔いの程度を1つ以上の段階に分けて判断する。
【0131】
車酔い判断手段2は、搭乗者別車酔い履歴に応じて車酔い段階を決定するため、所謂、学習の機能を有するものでもよい。この場合、車酔い判断手段2は、搭乗者別車酔い履歴を用いて学習して各搭乗者の車酔い段階を判断し、各搭乗者の車酔い段階の情報を対策手段3に出力するようになっている。また、記憶手段5に車両を識別する車両情報を保持させ、車酔い判断手段2が車両情報と搭乗者別車酔い履歴とに基づいて学習を行い、各搭乗者の車酔い段階を判断するのでもよい。
【0132】
なお、車酔い対策装置300が複数の対策手段3を備えた構成とし、ある1つの対策手段3を作動させた結果、個人差のために搭乗者に対して効果がないことを、搭乗者状態信号を介して記憶手段5に記憶させるのでもよい。このようにすることによって、他の有効な対策手段3を用いて車酔いの程度を低減することができる。
【0133】
なお、上記では、車酔い対策装置300が対策手段3を備える構成を例にとり説明したが、対策手段3に代えて通知手段4を備える構成でもよい。
【0134】
以上説明したように、本発明の第3の実施の形態に係る装置は、車酔い判断手段は、検出手段が検出する搭乗者状態信号の推移と、記憶手段が記憶する搭乗者毎の過去の搭乗者状態信号とに基づいて、搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断し、対策手段が対策を採るため、搭乗者の車酔いの状態をより適切に判断することや、適切な対策を採ることができる。
【0135】
また、車酔い判断手段は、検出手段が検出する搭乗者状態信号の推移と、記憶手段が記憶する搭乗者毎の過去の搭乗者状態信号および車両情報とに基づいて学習を行い、搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断し、対策手段が対策を採るため、搭乗者の車酔いの状態をより木目細やかにかつ適切に判断することや、適切かつタイムリーな対策を採ることができる。
【0136】
また、車酔い判断手段は、検出手段が検出する搭乗者状態信号の推移と、記憶手段が記憶する搭乗者毎の過去の搭乗者状態信号とに基づいて、搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断し、通知手段を介して運転手に通知するため、搭乗者の車酔いの状態をより適切に判断することや、適切な対策を採ることができる。
【0137】
また、車酔い判断手段は、検出手段が検出する搭乗者状態信号の推移と、記憶手段が記憶する搭乗者毎の過去の搭乗者状態信号および車両情報とに基づいて学習を行い、搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断し、通知手段を介して運転手に通知するため、搭乗者の車酔いの状態をより木目細やかにかつ適切に判断することや、運転手に適切かつタイムリーな対策を採らせることができる。
【0138】
(第4の実施の形態)
図6は、本発明の第4の実施の形態に係る車酔い対策装置のブロック構成を示す図である。図6において、車酔い対策装置400は、本発明の第1の実施の形態に係る車酔い対策装置100を構成する検出手段1および車酔い判断手段2に代えて、通知入力手段6および入力判断手段7を備えた構成を有する。
【0139】
通知入力手段6は、例えば図7に示すように座席横に取り付けられた1つ以上のスイッチ、または、複数の状態に切り替えられる切替スイッチからなり、搭乗者が車酔い状態にあることを能動的に車酔い対策装置100へ入力するために用いられる。以下、通知入力手段6は、押下されたスイッチ、または、切替後の状態に応じた信号(以下、通知信号という。)を生成し、生成した通知信号を入力判断手段7に出力するように構成されているものとして説明する。
【0140】
入力判断手段7は、通知入力手段6から出力される通知信号を監視し、通知入力手段6からの通知信号を検出したとき、検出した通知信号に応じた車酔い段階の情報を生成し、対策手段3に出力するようになっている。
【0141】
本発明の第4の実施の形態に係る車酔い対策装置400の構成では、対策手段3は、入力判断手段7から出力された車酔い段階の情報に基づいて車酔い段階を決定し、車酔い段階に応じて搭乗者の車酔いの程度を低減するように車両内の環境を変化させる対策動作を行うようになっている。
【0142】
なお、上記では、通知入力手段6としてスイッチを用い、このスイッチが座席横に取り付けられた例について説明したが、通知入力手段6としてのスイッチは、ピラー部、窓開閉スイッチの傍、座席(前席背面を含む)、センターコンソール、ダッシュボード上、集合バス等の降車スイッチの傍に設置する構成でもよい。
【0143】
また、上記では、通知入力手段6としてスイッチを用いる例について説明したが、通知入力手段6は、必ずしもスイッチに限られず、タッチパネル式入力手段や音声入力手段等の、搭乗者が入力可能な入力装置を搭乗者が操作可能な設置箇所に設置する構成でもよい。
【0144】
なお、上記では、車酔い対策装置300が対策手段3を備える構成を例にとり説明したが、対策手段3に代えて通知手段4を備える構成でもよい。
【0145】
以上説明したように、本発明の第4の実施の形態に係る装置は、入力判断手段が、通知入力手段を介して搭乗者入力情報の入力があったか否かを判断し、対策手段が、搭乗者入力情報の入力があったと判断されたとき、搭乗者の車酔いの程度を低減させるように車両内の環境を変化させる対策動作を行うため、副作用を生ずることなく車酔いの程度を低減することができる。
【0146】
また、入力判断手段が、通知入力手段を介して搭乗者入力情報の入力があったか否かを判断し、搭乗者が車酔い状態にあると判断されたとき、通知手段を介して搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させるため、運転手の対策を期待することができ、副作用を生ずることなく車酔いの程度を低減することができる。
【0147】
また、通知入力手段が、搭乗者入力情報を入力させる所定のスイッチからなるため、車酔い状態にあることを手入力できると共に、簡易な構成にすることができる。
【0148】
また、通知入力手段が、搭乗者入力情報を入力させる所定のタッチパネルからなるため、車酔い状態にあることを手入力できると共に、美感を高く維持することができる。
【0149】
また、通知入力手段が、搭乗者入力情報を音声で入力させる所定のマイクからなるため、声に出して車酔い状態にあることを入力することできる。
【0150】
また、対策手段が、搭乗者入力情報を入力させる所定のスイッチ、搭乗者入力情報を入力させる所定のタッチパネル、および、搭乗者入力情報を音声で入力させる所定のマイクのうちの、いずれか複数からなるため、搭乗者が車酔い状態にあることを入力する手段を選択することができる。
【0151】
(第5の実施の形態)
図8は、本発明の第5の実施の形態に係る車酔い対策装置のブロック構成を示す図である。図8において、車酔い対策装置500は、本発明の第1の実施の形態に係る車酔い対策装置100に、対策手段3が行う対策動作を切り替えて、対策動作による車両内の環境の変化の程度を切り替える制御スイッチ8を付加した構成を有する。
【0152】
制御スイッチ8は、例えば、1つ以上のスイッチ、または、複数の状態に切り替えられる切替スイッチ等からなり、上記のスイッチが押され、または、切替スイッチが切り替えられたときに、所定の信号(以下、設定変更信号という。)を対策手段3に出力するようになっている。以下、制御スイッチ8は切替スイッチからなるものとして説明を行う。
【0153】
図9は、2つの切替スイッチによって制御スイッチ8が構成される例を示す図である。搭乗者は、制御スイッチ8を切り替えることによって、対策手段3が行う作用の強弱を設定したり変更したりでき、車酔い対策として行う作用を調節できることになる。
【0154】
本発明の第5の実施の形態に係る車酔い対策装置500の構成では、対策手段3は、制御スイッチ8から出力される設定変更信号に応じて車酔い対策として行う作用の強弱の度合いを決定するようになっている。また、制御スイッチ8の状態(換言すれば、制御スイッチ8から出力される設定変更信号。)によっては、各対策として行う作用を停止するものとする。
【0155】
なお、上記では、車酔い対策装置500が検出手段1と車酔い判断手段2とを備える構成を例にとり説明したが、検出手段1と車酔い判断手段2とに代えて通知入力手段6と入力判断手段7とを備える構成でもよい。
【0156】
また、制御スイッチ8が、車両内の座席毎に、座席および座席の近傍の環境の変化の程度を切り替えるようになっている構成でもよい。この場合、対策手段3は、車両内の座席毎に、座席および座席の近傍の環境の変化の程度を切り替えるように構成されるものとする。
【0157】
以上説明したように、本発明の第5の実施の形態に係る装置は、制御スイッチが、対策手段が行う対策動作を切り替えて、対策動作による車両内の環境の変化の程度を切り替えるため、搭乗者の個人差に応じて対策の度合いを調整したり、一部の対策手段を無効にすることができる。
【0158】
また、制御スイッチが、車両内の座席毎に、座席および座席の近傍の環境の変化の程度を切り替えるため、車両内の座席毎に、搭乗者の個人差に応じて対策の度合いを調整したり、一部の対策手段を無効にすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0159】
本発明に係る車酔い対策装置は、副作用を生ずることなく車酔いの程度を低減することができるという効果が有用な車酔い対策装置等の用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0160】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る車酔い対策装置のブロック構成を示す図
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る車酔い対策装置を構成する各構成部1、2、3を車両内に配置する方法の一例を示す図
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る車酔い対策装置のブロック構成を示す図
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る車酔い対策装置を構成する通知手段4の配置の一例を示す図
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る車酔い対策装置のブロック構成を示す図
【図6】本発明の第4の実施の形態に係る車酔い対策装置のブロック構成を示す図
【図7】本発明の第4の実施の形態に係る車酔い対策装置を構成する通知入力手段6の配置の一例を示す図
【図8】本発明の第5の実施の形態に係る車酔い対策装置のブロック構成を示す図
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る車酔い対策装置を構成する制御スイッチ8が2つの切替スイッチによって構成される例を示す図
【符号の説明】
【0161】
1 検出手段
2 車酔い判断手段
3 対策手段
4 通知手段
5 記憶手段
6 通知入力手段
7 入力判断手段
8 制御スイッチ
100、200、300、400、500 車酔い対策装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両内の搭乗者の状態に関する所定の信号である搭乗者状態信号を検出する検出手段と、前記搭乗者状態信号に基づいて前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断する車酔い判断手段と、前記搭乗者が車酔い状態にあると前記車酔い判断手段によって判断されたとき、前記搭乗者の車酔いの程度を低減させるように前記車両内の環境を変化させる対策動作を行う対策手段とを備えた車酔い対策装置。
【請求項2】
搭乗者毎の過去の前記搭乗者状態信号を記憶する記憶手段を備え、前記車酔い判断手段は、前記検出手段が検出する前記搭乗者状態信号の推移と、前記記憶手段が記憶する搭乗者毎の過去の前記搭乗者状態信号とに基づいて、前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の車酔い対策装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、さらに、前記搭乗者が搭乗した車両に関する車両情報を記憶し、前記車酔い判断手段は、前記検出手段が検出する前記搭乗者状態信号の推移と、前記記憶手段が記憶する搭乗者毎の過去の前記搭乗者状態信号および前記車両情報とに基づいて学習を行い、前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断することを特徴とする請求項2に記載の車酔い対策装置。
【請求項4】
前記対策手段が行う前記対策動作を切り替えて、前記対策動作による前記車両内の環境の変化の程度を切り替える制御スイッチを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の車酔い対策装置。
【請求項5】
前記制御スイッチは、前記車両内の座席毎に、前記座席および前記座席の近傍の環境の変化の程度を切り替えるようになっていることを特徴とする請求項4に記載の車酔い対策装置。
【請求項6】
車両内の搭乗者の状態に関する所定の信号である搭乗者状態信号を検出する検出手段と、前記搭乗者状態信号に基づいて前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断する車酔い判断手段と、前記搭乗者が車酔い状態にあると前記車酔い判断手段によって判断されたとき、前記搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させる通知手段とを備えた車酔い対策装置。
【請求項7】
搭乗者毎の過去の前記搭乗者状態信号を記憶する記憶手段を備え、前記車酔い判断手段は、前記検出手段が検出する前記搭乗者状態信号の推移と、前記記憶手段が記憶する搭乗者毎の過去の前記搭乗者状態信号とに基づいて、前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断することを特徴とする請求項6に記載の車酔い対策装置。
【請求項8】
前記記憶手段は、さらに、前記搭乗者が搭乗した車両に関する車両情報を記憶し、前記車酔い判断手段は、前記検出手段が検出する前記搭乗者状態信号の推移と、前記記憶手段が記憶する搭乗者毎の過去の前記搭乗者状態信号および前記車両情報とに基づいて学習を行い、前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の車酔い対策装置。
【請求項9】
車両内の搭乗者が車酔い状態にあることを示す搭乗者入力情報を入力させる通知入力手段と、前記通知入力手段を介して前記搭乗者入力情報の入力があったか否かを判断する入力判断手段と、前記搭乗者入力情報の入力があったと前記入力判断手段によって判断されたとき、前記搭乗者の車酔いの程度を低減させるように前記車両内の環境を変化させる対策動作を行う対策手段とを備えた車酔い対策装置。
【請求項10】
前記対策手段が行う前記対策動作を切り替えて、前記対策動作による前記車両内の環境の変化の程度を切り替える制御スイッチを備えたことを特徴とする請求項9に記載の車酔い対策装置。
【請求項11】
前記制御スイッチは、前記車両内の座席毎に、前記座席および前記座席の近傍の環境の変化の程度を切り替えるようになっていることを特徴とする請求項10に記載の車酔い対策装置。
【請求項12】
車両内の搭乗者が車酔い状態にあることを示す搭乗者入力情報を入力させる通知入力手段と、前記通知入力手段を介して前記搭乗者入力情報の入力があったか否かを判断する入力判断手段と、前記搭乗者入力情報の入力があったと前記入力判断手段によって判断されたとき、前記搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させる通知手段とを備えた車酔い対策装置。
【請求項13】
前記検出手段は、前記搭乗者の心拍数に関する情報を検出して前記搭乗者状態信号とし、前記車酔い判断手段は、前記搭乗者状態信号に基づいて前記搭乗者の心拍数の変化に関する情報を生成し、算出した前記搭乗者の心拍数の変化に関する情報に基づいて前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断することを特徴とした請求項1乃至請求項8までのいずれか1項に記載の車酔い対策装置。
【請求項14】
前記検出手段は、前記搭乗者の体温に関する情報を検出して前記搭乗者状態信号とし、前記車酔い判断手段は、前記搭乗者状態信号に基づいて前記搭乗者の体温の変化に関する情報を生成し、算出した前記搭乗者の体温の変化に関する情報に基づいて前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断することを特徴とした請求項1乃至請求項8までのいずれか1項に記載の車酔い対策装置。
【請求項15】
前記検出手段は、前記搭乗者の呼気中の酸素濃度または二酸化炭素濃度のうちの少なくとも1つに関する情報を検出して前記搭乗者状態信号とし、前記車酔い判断手段は、前記搭乗者状態信号に基づいて前記搭乗者の呼気中の酸素濃度または二酸化炭素濃度の変化に関する情報を生成し、算出した前記搭乗者の呼気中の酸素濃度または二酸化炭素濃度の変化に関する情報に基づいて前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断することを特徴とした請求項1乃至請求項8までのいずれか1項に記載の車酔い対策装置。
【請求項16】
前記検出手段は、前記搭乗者の発汗に関する情報を検出して前記搭乗者状態信号とし、前記車酔い判断手段は、前記搭乗者状態信号から得られる前記搭乗者の発汗に関する情報に基づいて前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断することを特徴とした請求項1乃至請求項8までのいずれか1項に記載の車酔い対策装置。
【請求項17】
前記検出手段は、前記搭乗者の姿勢に関する情報を検出して前記搭乗者状態信号とし、前記車酔い判断手段は、前記搭乗者状態信号から得られる前記搭乗者の姿勢に関する情報に基づいて前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断することを特徴とした請求項1乃至請求項8までのいずれか1項に記載の車酔い対策装置。
【請求項18】
前記検出手段は、前記搭乗者の表情に関する情報を検出して前記搭乗者状態信号とし、前記車酔い判断手段は、前記搭乗者状態信号から得られる前記搭乗者の表情に関する情報に基づいて前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断することを特徴とした請求項1乃至請求項8までのいずれか1項に記載の車酔い対策装置。
【請求項19】
前記検出手段は、前記搭乗者の筋音に関する情報を検出して前記搭乗者状態信号とし、前記車酔い判断手段は、前記搭乗者状態信号から得られる前記搭乗者の筋音に関する情報に基づいて前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断することを特徴とした請求項1乃至請求項8までのいずれか1項に記載の車酔い対策装置。
【請求項20】
前記検出手段は、請求項13乃至請求項19までのいずれか複数の請求項に記載の前記搭乗者状態信号を生成し、前記車酔い判断手段は、前記検出手段が生成した各前記搭乗者状態信号に基づいて、前記搭乗者が車酔い状態にあるか否かを判断することを特徴とした請求項1乃至請求項8までのいずれか1項に記載の車酔い対策装置。
【請求項21】
前記対策手段は、前記車両内の酸素濃度を変化させる対策動作を行うことを特徴とした請求項1乃至請求項5および請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の車酔い対策装置。
【請求項22】
前記対策手段は、前記車両内に芳香物質を散布する対策動作を行うことを特徴とした請求項1乃至請求項5および請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の車酔い対策装置。
【請求項23】
前記対策手段は、前記車両内にマイナスイオンを放出する対策動作を行うことを特徴とした請求項1乃至請求項5および請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の車酔い対策装置。
【請求項24】
前記対策手段は、前記車両内で楽曲を演奏する対策動作を行うことを特徴とした請求項1乃至請求項5および請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の車酔い対策装置。
【請求項25】
前記対策手段は、前記楽曲の音量を増減させる対策動作を行うことを特徴とした請求項24に記載の車酔い対策装置。
【請求項26】
前記対策手段は、前記楽曲の曲調を変化させる対策動作を行うことを特徴とした請求項24または請求項25に記載の車酔い対策装置。
【請求項27】
前記対策手段は、前記車両の窓または外気導入口を開閉する対策動作を行うことを特徴とした請求項1乃至請求項5および請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の車酔い対策装置。
【請求項28】
前記対策手段は、請求項21乃至請求項27までのいずれか複数の請求項に記載の前記対策動作を行うことを特徴とした請求項1乃至請求項5および請求項9乃至請求項11のいずれか1項に記載の車酔い対策装置。
【請求項29】
前記通知手段は、前記搭乗者が車酔い状態にあることを表示する表示装置であることを特徴とした請求項6、請求項7、請求項8または請求項12に記載の車酔い対策装置。
【請求項30】
前記表示装置は、液晶表示装置、有機EL、プラズマディスプレイ、陰極線管表示装置、または、発光ダイオード表示装置によって構成されることを特徴とした請求項29に記載の車酔い対策装置。
【請求項31】
前記通知手段は、警告音を発して前記搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させることを特徴とした請求項6、請求項7、請求項8または請求項12に記載の車酔い対策装置。
【請求項32】
前記通知手段は、音声を発して前記搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させることを特徴とした請求項6、請求項7、請求項8または請求項12に記載の車酔い対策装置。
【請求項33】
前記通知手段は、振動を利用して前記搭乗者が車酔い状態にあることを運転手に知覚させることを特徴とした請求項6、請求項7、請求項8または請求項12に記載の車酔い対策装置。
【請求項34】
前記通知入力手段は、前記搭乗者入力情報を入力させる所定のスイッチからなることを特徴とした請求項9乃至請求項12までのいずれか1項に記載の車酔い対策装置。
【請求項35】
前記通知入力手段は、前記搭乗者入力情報を入力させる所定のタッチパネルからなることを特徴とした請求項9乃至請求項12までのいずれか1項に記載の車酔い対策装置。
【請求項36】
前記通知入力手段は、前記搭乗者入力情報を音声で入力させる所定のマイクからなることを特徴とした請求項9乃至請求項12までのいずれか1項に記載の車酔い対策装置。
【請求項37】
前記対策手段は、前記搭乗者入力情報を入力させる所定のスイッチ、前記搭乗者入力情報を入力させる所定のタッチパネル、および、前記搭乗者入力情報を音声で入力させる所定のマイクのうちの、いずれか複数からなることを特徴とした請求項9乃至請求項12までのいずれか1項に記載の車酔い対策装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−36012(P2006−36012A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−218549(P2004−218549)
【出願日】平成16年7月27日(2004.7.27)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】