説明

送受信装置

【課題】ワンチップ化されたインパルス送信部とインパルス受信部とを有し、小型・低消費電力で測位、測距及びデータ通信が可能な送受信機を提供することを課題とする。
【解決手段】空間内における送受信機1の位置を測定することのできる測位システムに送受信機1を利用する場合、受信部20は、受信したインパルスラジオ信号を復調し、制御部30に送る。制御部30は、自機に対する指令であるか判定する。送信部10は、PN符号を用いて拡散変調処理及びRZ変換処理を実行し、測位システム側から要求された所定のデータをRZ変換して得るインパルスラジオ信号をアンテナ50から送信する。また、受信機1は、自機から特定の対象物に対して送信したインパルスラジオ信号を自機で受信し、その対象物との距離を測定することができる。このような測距処理に必要な演算は、制御部30で行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インパルス状の超広帯域(UWB:Ultra Wide Band)信号を用いて通信を行なう送受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スペクトル拡散通信方式(Spread Spectrum)において、相関特性の多様化を図るため、直接拡散(DS:Direct Sequence)方式に用いられるPN(Pseudorandom Noise)符号をRZ(Return To Zero)化し、データに乗積する技術が提案されている(特許文献1参照)。PN符号自体は正、負の値を取るので、RZ化によりPN符号中の一定時間だけ出力を零にすることで正、負、零の3つの値を取ることができる。
【0003】
また、大容量伝送が可能で、多くのユーザを収納できる方式として、UWB−IR(UWB‐Impulse Radio)方式に注目が集まっている。UWB−IR方式は1ナノ秒以下のインパルスを使用することで、数GHzの周波数帯域に拡散し、従来の無線方式に干渉を与えることなく、周波数帯域の共有が可能となる。
【0004】
このようなUWB−IR方式を使用した送信機として、搬送波に乗せられたデータに対してPN符号により拡散変調及びRZ変換を行い、インパルスラジオ信号に変換する送信機が開発されていた。また、このようなインパルスラジオ信号を受信する受信機も開発されていた(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平4−347943号公報
【特許文献2】特開2006−114980号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、UWB−IR方式は大容量伝送に適しているだけでなく、送信機に用いると、高精度の測位が可能である。また、UWB−IR方式を使用する受信機を上述の送信機と共に用いると、高精度の測距が可能である。
【0006】
そこで、本発明は、ワンチップ化されたインパルス送信部とインパルス受信部とを有し、小型・低消費電力で測位、測距及びデータ通信が可能な送受信機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一局面の送受信機は、拡散符号により拡散された送信データをRZ信号に変換し、このRZ信号にインパルス列の符号を乗積してインパルスラジオ信号に変換して送信する送信手段と、RZ信号にインパルス列の符号が乗積されたインパルスラジオ信号を受信し、受信したインパルスラジオ信号を復調してデータを受信する受信手段とを含み、前記送信手段及び受信手段がワンチップ化される。
【0008】
また、自機が送信するインパルスラジオ信号が受信されることにより、空間内における当該送受信機の位置が特定される測位システムに利用されてもよい。
【0009】
また、前記送信手段より対象物に向けて送信されたインパルスラジオ信号と、前記対象物によって反射され、前記受信手段で受信されるインパルスラジオ信号との時間差に基づき、前記対象物との間の距離を測定する距離測定手段をさらに備えてもよい。
【0010】
また、前記送信手段によって送信されるインパルスラジオ信号と、前記受信手段によって受信されるインパルスラジオ信号とを通過させるフィルタ手段であって、UWB通信用のインパルスラジオ信号を通過させる第1通過帯域と、この第1通過帯域とは帯域が異なり、前記対象物との距離を測定するためのインパルスラジオ信号を通過させる第2通過帯域とを切替可能に構成されるフィルタ手段をさらに備えてもよい。
【0011】
また、前記送信手段が送信するインパルスラジオ信号の電力を調整する調整手段を接続するための調整用接続端子をさらに備えてもよい。
【0012】
また、前記受信手段が受信するインパルスラジオ信号の受信レベルを検出する検出手段を接続するための検出用接続端子をさらに備えてもよい。
【0013】
また、前記送信手段及び前記受信手段には、共通のクロック信号が供給されてもよい。
【0014】
また、前記送信手段及び前記受信手段は、CMOS又はシリコンゲルマニウム半導体によって構成されてもよい。
【0015】
また、送受信用のアンテナに前記送信手段又は前記受信手段のいずれかを接続するための切替手段と、この切替手段を制御するための制御手段とをさらに備えてもよい。
【0016】
また、外部センサを接続するためのセンサ用端子と、外部センサの検出信号をデジタル変換するための変換手段とをさらに備え、この変換手段によってデジタル変換された検出信号を前記送信部が送信するように構成してもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ワンチップ化されたインパルス送信部とインパルス受信部とを有し、小型・低消費電力で測位、測距及びデータ通信が可能な送受信機を提供できるという特有の効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の送受信機を適用した実施の形態について説明する。
【0019】
図1は、実施の形態の送受信機1の構成を示すブロック図である。送受信機1は、送信部10、受信部20、制御部30、切替スイッチ40、アンテナ50、及び、電源部60を備える。送信部10、受信部20、制御部30、切替スイッチ40及び電源部60はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)によりワンチップで構成される。
【0020】
送信部10は、送信側ベースバンド処理部11、インパルス変換部12、増幅部13及び送信側フィルタ14を含む。受信部20は、受信側フィルタ21、低ノイズ増幅器(Low Noise Amplifier:LNA)22、検出部(DET)23及び受信側ベースバンド処理部24を含む。
【0021】
送信側フィルタ14及び受信側フィルタ21は、UWB通信用のインパルスラジオ信号を通過可能な第1通過帯域と、後述する測距用のインパルスラジオ信号を通過可能な第2通過帯域とを切替可能なフィルタである。第1通過帯域は、例えば、UWB通信用に4.5GHzに設定され、第2通過帯域は、例えば、1GHzに設定される。
【0022】
送信側ベースバンド処理部11及び受信側ベースバンド処理部24には、共通のクロック信号が供給される。例えば、図1に示すように、クロック用端子15より送信側ベースバンド処理部11に入力されるクロック信号が受信側ベースバンド処理部24に供給される。
【0023】
増幅部13には、送信用のインパルスラジオ信号の電力を外部から調節するための調整部を接続するための調整用端子16が接続される。
【0024】
検出部23には、受信するインパルスラジオ信号の強度を表すRSSI(Received Signal Strength Indicator:受信信号強度表示信号)を出力するための検出用端子25が接続される。
【0025】
制御部30は、例えばCPU(Central Processing Unit)で構成することができる。この制御部30には、インターフェイス(I/F)31、パルス入力端子32、アナログ信号入力端子33(AIN)、アナログ・デジタル変換器(以下、A/D変換器)34、及び、フラッシュメモリ用端子35が接続されている。
【0026】
インターフェイス31は、例えば、SPI(Serial Peripheral Interface)対応のインターフェイスであり、USB(Universal Serial Bus)メモリ等を接続することにより様々な送信用のデータを送受信機1に入力できるように構成されている。
【0027】
パルス入力端子32は、例えば、後述する測距用のパルス信号を入力するための端子である。
【0028】
アナログ信号入力端子33には、例えば、加速度計(図示せず)が接続される。このアナログ信号入力端子34を介して加速度計から入力されるアナログ信号は、A/D変換器34によってデジタルデータに変換され、制御部30を経て送信部10に入力される。
【0029】
フラッシュメモリ用端子35は、例えば、インターフェイス31と同様にSPI対応の端子で構成することができるが、インターフェイス31が送信用のデータを入力するために用いられるのに対して、このフラッシュメモリ用端子35は主に識別子を制御部30に入力するために用いられる。この識別子としては、例えば、個人識別用の識別子が挙げられる。
【0030】
なお、送信波と受信波との時間差(送信波に対する受信波の遅延時間)に基づいて対象物までの距離を測定(測距)するための演算は、制御部30によって行われる。
【0031】
また、送信部10の出力端子10Aと、受信部20の入力端子20Aには、送受信切替用の切替スイッチ40が接続される。この切替スイッチ40には、送受信用のアンテナ50が接続される。また、この送受信機1には、電源60を外部から供給するための電源端子61が配設される。
【0032】
[動作]
ここでは、まず、空間内における送受信機1の位置を測定することのできる測位システム(図示せず)に送受信機1を利用する場合の動作について説明する。この測位システムは、送受信機1の位置を測定するための測位処理を実行する演算処理装置と、この演算処理装置に接続される複数の送受信装置(以下、ノード)を備える。各ノードは、送受信機1とUWB通信が可能であり、タグとして用いられる送受信機1の位置を測定したい所望の空間内に配設される。各ノードは、タグとして用いられる送受信機1と同一のものであってもよい。この場合、各ノード間でも無線通信が可能である。
【0033】
この測位システムでタグとして用いられる送受信機1から送信されるインパルスラジオ信号がノードによって受信されると、インパルスラジオ信号を受信したノードの位置と受信時刻に基づく測位処理が演算処理装置によって実行される。このような測位処理によって、当該空間内における送受信機1の位置が高精度に特定される。
【0034】
制御部30によって送信部10がオンにされると、ベースバンド処理部11は、測位用のデジタルデータを所定の符号化方式で符号化して圧縮し、インパルス変換部12に送出する。インパルス変換部12は、ベースバンド処理部11によって処理された信号を位相変調等の所定の変調方式でデータを変調し、変調した信号をPN符号を用いて拡散変調する。インパルス変換部12は、さらに、拡散変調後の信号をRZ変換し、RZ変換後の信号をインパルスラジオ信号に変換する。このとき、制御部30によって制御される切替スイッチ40によって送信部10とアンテナ装置50とが接続されているため、インパルス変換部12の出力は、増幅部13で所定レベルに増幅され、送信側フィルタ14を介してアンテナ50から送信される。
【0035】
送受信機1のアンテナ50から送信されたインパルスラジオ信号が測位システムのノードによって受信され、上述の測位処理が実行されることにより、空間内における送受信機1の位置が測位システムによって導出される。
【0036】
また、制御部30によって受信部20がオンにされるとともに、切替スイッチ40が受信部20側に切り替えられると、送受信機1は、ノードからデータを受信可能な状態になる。
【0037】
ノードからインパルスラジオ信号を受信すると、送受信機1は、受信したインパルスラジオ信号が自機に送信されたものであるか否かを判定する。
【0038】
以上のような送受信機1による送信処理と受信処理とを図2に示す処理手順のように切り替えることができる。この処理は送信部10、受信部20及び制御部30によって実行される。
【0039】
制御部30は、切替スイッチ40を所定時間毎に切り替え、インパルスラジオ信号を受信したか否かを判定する(ステップS20)。このように制御部30が受信したか否かを判定するインパルスラジオ信号は、測位システムのノードから送信される信号であり、受信部20は、ノードからインパルスラジオ信号を受信すると、これを復調して制御部30に送るように構成されている。
【0040】
制御部30は、インパルスラジオ信号を受信していないと判定した場合は、手順はステップS21に進行し、切替スイッチを送信側に切り替える(ステップS21)。
【0041】
次いで、送信部10は、送信データを所定の符号化方式で符号化して圧縮する(ステップS22)。この処理は、送信側ベースバンド処理部11によってベースバンドが変調される処理である。
【0042】
次いで、送信部10は、PN符号を用いて拡散変調処理及びRZ変換処理を実行し、RZ変換後の信号をインパルスラジオ信号に変換する(ステップS23)。このようにしてインパルスラジオ信号が生成される。
【0043】
送信部10は、インパルスラジオ信号をアンテナ50から送信する(ステップS24)。
【0044】
一方、制御部30がステップS20において受信信号を検出したと判定した場合は、受信したインパルスラジオ信号に対してベースバンドの復調処理を実行する(ステップS25)。
【0045】
次いで、制御部30は、復調された信号に含まれる識別子を確認する(ステップS26)。
【0046】
制御部30は、復調された信号に含まれる識別子が自機の識別子と一致すると判定した場合には、受信したデータを読み込み、データ内容に従って処理を実行する(ステップS27)。
【0047】
このように測位システム側から送信され、受信部20によって受信されるインパルスラジオ信号としては、例えば、所望の空間内に複数の送受信機1が存在する場合に各送受信機1に順位付けを行うためのデータを含む信号が挙げられる。これにより、測位システム側で複数の送受信機1の各々に順位を付けて、データ通信を順次行うために、呼び出し/待機を行うためのデータを送受信機1に送信することができる。
【0048】
また、送受信機1が送信要求したデータを表す信号を測位システムから送受信機1に送信するように構成することもできる。このように、本実施の形態の送受信機1を測位システムに用いれば、ネットワークシステムを構築することもできる。
【0049】
また、送受信機1のアナログ信号入力端子33に加速度計を接続し、この加速度計で検出される加速度データを測位システムに送信すれば、測位システム側では、送受信機1の位置を把握すると共に、この送受信機1に接続された加速度計で検出される加速度データを受信することができる。
【0050】
図3は、本実施の形態の送受信機によって距離を測定するための処理手順を表す図である。
【0051】
上述のように送受信機1は、インパルスラジオ信号を送信及び受信することができる。自機から特定の対象物に対して送信したインパルスラジオ信号を自機で受信すれば、その対象物との距離を測定することができる。このような測距処理に必要な演算は、制御部30によって行われる。
【0052】
制御部30は、切替スイッチ40を送信側に切り替える(ステップS30)。
【0053】
送信部10は、制御部30から送出されたパルス信号に基づきインパルスラジオ信号を生成して送信する(ステップS31)。このパルス信号は、パルス入力端子32に接続されたパルス発信器(図示せず)から測距用の信号として入力されるものである。なお、このとき、送信側フィルタ14の通過帯域を第2通過帯域に切り替え、周波数が1GHzのインパルスラジオ信号を送信するようにしてもよい。
【0054】
次いで、制御部30は、切替スイッチ40を受信側に切り替える(ステップS32)。
【0055】
受信部20は、受信したインパルスラジオ信号を復調する(ステップS33)。
【0056】
次いで、制御部30は、送信したインパルスラジオ信号と受信したインパルスラジオ信号に十分な相関があるか否かを判定する(ステップS34)。この処理は、例えば、スライディング相関処理によって実行される。
【0057】
制御部30は、ステップS34で十分な相関があると判定した場合は、送信したインパルスラジオ信号と受信したインパルスラジオ信号との遅延時間を導出する(ステップS35)。
【0058】
さらに、制御部30は、ステップS35で導出した遅延時間に基づき、対象物までの距離を演算する(ステップS36)。
【0059】
一方、制御部30がステップS34において十分な相関がないと判定した場合は、制御部30は、手順をステップS30にリターンさせる。
【0060】
以上の処理により、本実施の形態の送受信機1により、対象物までの距離を測定することができる。
【0061】
また、送受信機1は、屋外で用いれば、レーダ装置として種々の利用態様が考えられるものであり、利用可能な場所は、上述のような測位システムが配備された所望の空間に限定されるものではない。
【0062】
以上、本実施の形態によれば、ワンチップ化されたインパルス送信部とインパルス受信部とを有し、小型・低消費電力で測位、測距及びデータ通信が可能な送受信機を提供できる。
【0063】
なお、以上では、送信部10、受信部20、制御部30、切替スイッチ40及び電源部60がCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)によりワンチップで構成される形態について説明したが、CMOSに代えて、シリコンゲルマニウム半導体でワンチップに構成してもよい。
【0064】
また、送信部10及び受信部20がフィルタ14及び21をそれぞれ内蔵する形態について説明したが、フィルタ14及び21は、送受信機1の外部に設けられていてもよい。
【0065】
また、以上では、切替スイッチ40によって送信部10又は受信部20とアンテナ50との接続を切り替える形態について説明したが、送信部10及び受信部20のそれぞれに接続される2つのアンテナを設けてもよい。この場合、切替スイッチ40は不要となる。
【0066】
また、送信側フィルタ14及び受信側フィルタ21の第1通過帯域が4.5GHzに設定される形態について説明したが、第1通過帯域はUWB通信用の周波数帯域であればよいので、3.1〜10.6GHzの間の任意の帯域に設定することができる。
【0067】
また、送受信機1が測距処理を行わずにUWB通信だけを行う場合は、送信側フィルタ14及び受信側フィルタ21を備えなくてもよい。
【0068】
また、以上では、切替スイッチ40が送受信機1に内蔵される形態について説明したが、切替スイッチ40は、送受信機1の外部に設けられてもよい。
【0069】
また、以上では、アナログ信号入力端子33に加速度計を接続する形態について説明したが、この端子には他の様々なセンサを接続することができる。例えば、血圧や脈拍等のバイタルサインを検出できるセンサを接続することにより、送受信機1を保持する者のバイタルデータを送信するようにしてもよい。
【0070】
以上、本発明の例示的な実施の形態の送受信機について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】実施の形態の送受信機の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態の送受信機による送信処理と受信処理の手順を示す図である。
【図3】実施の形態の送受信機によって距離を測定するための処理手順を表す図である。
【符号の説明】
【0072】
1 送受信機
10送信部
11 送信側ベースバンド処理部
12 インパルス変換部
13 増幅部
14 送信側フィルタ
15 クロック用端子
16 調整用端子
20 受信部
21 受信側フィルタ
22 低ノイズ増幅器
23 検出部
24 受信側ベースバンド処理部
30 制御部
31 インターフェイス
32 パルス入力端子
33 アナログ信号入力端子
34 アナログ・デジタル変換器
35 フラッシュメモリ用端子
40 切替スイッチ
50 アンテナ装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡散符号により拡散された送信データをRZ信号に変換し、このRZ信号にインパルス列の符号を乗積してインパルスラジオ信号に変換して送信する送信手段と、
RZ信号にインパルス列の符号が乗積されたインパルスラジオ信号を受信し、受信したインパルスラジオ信号を復調してデータを受信する受信手段と
を含み、前記送信手段及び受信手段がワンチップ化される、送受信機。
【請求項2】
自機が送信するインパルスラジオ信号が受信されることにより、空間内における当該送受信機の位置が特定される測位システムに利用される、請求項1に記載の送受信機。
【請求項3】
前記送信手段より対象物に向けて送信されたインパルスラジオ信号と、前記対象物によって反射され、前記受信手段で受信されるインパルスラジオ信号との時間差に基づき、前記対象物との間の距離を測定する距離測定手段をさらに備える、請求項1又は2に記載の送受信機。
【請求項4】
前記送信手段によって送信されるインパルスラジオ信号と、前記受信手段によって受信されるインパルスラジオ信号とを通過させるフィルタ手段であって、
UWB通信用のインパルスラジオ信号を通過させる第1通過帯域と、
この第1通過帯域とは帯域が異なり、前記対象物との距離を測定するためのインパルスラジオ信号を通過させる第2通過帯域と
を切替可能に構成されるフィルタ手段をさらに備える、請求項3に記載の送受信機。
【請求項5】
前記送信手段が送信するインパルスラジオ信号の電力を調整する調整手段を接続するための調整用接続端子をさらに備える、請求項1乃至4のいずれかの項に記載の送受信機。
【請求項6】
前記受信手段が受信するインパルスラジオ信号の受信レベルを検出する検出手段を接続するための検出用接続端子をさらに備える、請求項1乃至5のいずれかの項に記載の送受信機。
【請求項7】
前記送信手段及び前記受信手段には、共通のクロック信号が供給される、請求項1乃至請求項6のいずれかの項に記載の送受信機。
【請求項8】
前記送信手段及び前記受信手段は、CMOS又はシリコンゲルマニウム半導体によって構成される、請求項1乃至7のいずれかの項に記載の送受信機。
【請求項9】
送受信用のアンテナに前記送信手段又は前記受信手段のいずれかを接続するための切替手段と、この切替手段を制御するための制御手段とをさらに備える、請求項1乃至8のいずれかの項に記載の送受信機。
【請求項10】
外部センサを接続するためのセンサ用端子と、外部センサの検出信号をデジタル変換するための変換手段とをさらに備え、この変換手段によってデジタル変換された検出信号を前記送信部が送信する、請求項1乃至9のいずれかの項に記載の送受信機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−219284(P2008−219284A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−51827(P2007−51827)
【出願日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】