説明

逆流防止装置

【課題】安全弁を使用せず、第一、第二逆止弁の異常を容易に確認することができ、また、メンテナンスを容易にする。
【解決手段】弁箱14内の一次側流路15と中間室19の間に第一逆止弁17を設け、二次側流路16と中間室19の間に第二逆止弁18を設ける。一次側流路15と中間室19との間をダイヤフラム41で仕切り、そのダイヤフラム41に設けた弁体35の軸心部36に警告表示部材43を弁箱14から出没可能に設け、警告表示部材43が弁箱14から突出する向きに付勢するコイルばね40をダイヤフラム41の軸心部36に設ける。一次側流路15と中間室19と間の流体Wによる差圧により、ダイヤフラム41の軸心部36を警告表示部材43が弁箱14から突出する向きと反対向きに移動させ、コイルばね40の付勢力に抗して警告表示部材43を弁箱14内に収納する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ビル、集合住宅、戸建てなどの建物の水道配管や給水管などの管体に取り付ける止水栓やメータ等と組み合わせて使用され、その管体内の水が逆流するのを防止する逆流防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ビル、集合住宅、戸建てなどの建物の水道配管や給水管などの管体には、止水栓やメータ等とともに、その管体内の水の逆流を防止する逆流防止装置が組み込まれている。この逆流防止装置としては、従来から、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。
【0003】
この逆流防止装置50は、図6に示すように、例えば水道配管などの管体(図示省略)と接続される弁箱51内の一次側流路52と二次側流路53の間に中間室54が設けられたものである。一次側流路52と中間室54との間に第一逆止弁55が設けられるとともに、中間室54と二次側流路53との間に第二逆止弁56が設けられ、一次側流路52と中間室54の間にダイヤフラム57が介在されて、中間室54内の流体を排出する安全弁58が設けられる(特許文献1 図1参照)。
【特許文献1】特開平9−105472号公報
【0004】
この逆流防止装置50では、一次側流路52の圧力(水圧)と中間室54の圧力(水圧)との差圧によってダイヤフラム57が変形するように動作し、その動作により安全弁58を開閉するようにしている。
【0005】
すなわち、一次側流路52の圧力(水圧)から中間室54の圧力(水圧)を差し引いた差圧が正の状態となったときは、ダイヤフラム57が安全弁58を閉弁する方向に押圧し、差圧が負の状態となったときは、ダイヤフラム57が安全弁58を開弁する方向に押圧する。これにより、例えば、第一逆止弁55または第二逆止弁56のいずれかに不具合が発生して、中間室54の圧力が上昇し、前記の差圧が負の状態となった場合、ダイヤフラム57が変形することで安全弁58が開弁し、中間室54内の水が弁箱51の外へ排出される。このとき、第二逆止弁56、または第一逆止弁55が閉弁することで逆流が防止される。
【0006】
このように安全弁58の開弁は、第一逆止弁55、または第二逆止弁56の不具合の発生によって中間室54内の水圧が上昇することに伴って動作する。この安全弁58が動作すると、第一逆止弁55、または第二逆止弁56に不具合が発生していることとなるので、この不具合を外部に知らせる必要があった。この不具合の発生を外部に知らせる手段として、従来の逆流防止装置50には、安全弁58にその動作を検知するセンサ59を有する監視装置60を設け、安全弁58が開放された際、監視装置60が警告を発するようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の逆流防止装置50では、安全弁58の動作をセンサ59で検知することで、第一逆止弁55あるいは第二逆止弁56の不具合を間接的に知らせるようにしている。しかし、前記の不具合の発生時に中間室54内の水を排出させる安全弁58を設けることができない場合、例えば、逆流防止装置をメータボックス内に設置する場合など、この逆流防止装置50を使用することが難しい。
【0008】
前記の問題があるにもかかわらず、従来の逆流防止装置50をメータボックス内に設置することが可能ではあるが、この場合、第一逆止弁55あるいは第二逆止弁56の故障の発生時には、弁箱51外に水が排出され、メータボックス内に水が溜まる。水が溜まると、排水を行った後に、不具合を修理するメンテナンス作業を行わなければならず、この作業に手間がかかる。
【0009】
さらに、センサ59を有する監視装置60を駆動する電源が必要となるため、そのセンサと監視装置とを接続する電気配線を有する複雑な構造となり、逆止弁の取替えなどのメンテナンス作業が煩雑になる。
【0010】
そこで、この発明は、安全弁を使用することなく第一、第二逆止弁の異常を容易に確認することができ、また、メンテナンスを容易にすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、この発明は、一次側流路と二次側流路の間に中間室を形成し、その中間室と一次側流路との間に介在したダイヤフラムに設けた警告表示部材を、一次側流路と中間室、または中間室と二次側流路との間の流体による差圧を利用して、弁箱から出没させるようにしたのである。
【0012】
このようにすると、第一逆止弁、または第二逆止弁に異物が噛み込んだり、水漏れしたりするなどの故障が発生し、一次側流路と中間室との間の流体による差圧が小さくなれば、この差圧によってダイヤフラムに働く力が、警告表示部材を弁箱から突出させる弾性体の付勢力よりも小さくなり、警告表示部材が弁箱から表示される。警告表示部材が表示されることで、従来のような安全弁を使用することなく第一、第二逆止弁の不具合を外部から容易に視認することができる。
【0013】
具体的な構成としては、弁箱内の一次側流路と二次側流路の間に中間室を設け、前記一次流路と中間室の間に、その一次側流路から中間室への流れのみを許容する第一逆止弁を設け、前記二次側流路と中間室の間に、その中間室から二次側流路への流れのみを許容する第二逆止弁を設け、前記弁箱内を一次側流路から二次側流路へ流体を流す逆流防止装置において、前記一次側流路と前記中間室との間の流体による差圧で動作するダイヤフラムを有し、そのダイヤフラムに警告表示部材を設け、この警告表示部材を前記ダイヤフラムの動作に伴って前記弁箱から出没可能とし、前記警告表示部材に前記弁箱から突出する向きに付勢する弾性体を設け、前記一次側流路から二次側流路へ前記流体を正常に流通させた状態で、前記一次側流路と中間室との間の前記流体による差圧に基づく力により、前記弾性体の付勢力に抗して、前記警告表示部材を弁箱から表示される向きと反対向きに移動させて、弁箱内に収納するようにしたのである。
【0014】
ここで、差圧とは、一次側流路内の流体がダイヤフラムを押す圧力から中間室内の流体がダイヤフラムを押す圧力を差し引いた圧力をいう。また、流体を一次側流路から二次側流路へ正常に流通させた状態とは、流体を実験、実操業により適宜設定された流量、流速で一次側流路から二次側流路へ流通させた定常状態をいう。
【0015】
この構成において、前記弁箱内に前記中間室と連通する弁室を設け、この弁室をバイパスを介して前記一次側流路と連通させ、前記弁室と前記中間室との間の、前記流体による差圧で前記ダイヤフラムを動作させるものとすることができる。弁室はバイパスを介して一次側流路と連通させているため、一次側流路内に加わる流体による圧力と、弁室内に加わる流体による圧力が同じ圧力となり、一次側流路の流体の流通を妨げることなく、ダイヤフラムを動作させることができる。
【0016】
また、前記弁箱は、前記中間室と外部とを連通する着脱口を有し、この着脱口を封止するカバー内に前記弁室を設けるようにしてもよい。このようにすると、カバーおよびダイヤフラムを取り外すことで、中間室内の第一、第二逆止弁の取り付け、交換を行うことができるので、メンテナンスが容易になる。
【0017】
さらに、前記ダイヤフラムの軸心部を前記中間室内に挿し通した状態に設け、この軸心部と前記中間室の内面部との間に前記弾性体を設け、前記警告表示部材を前記軸心部を介して前記カバーから出没可能に設けると、このカバーを弁箱から取り外すことにより、警告表示部材もこのカバーとともに弁箱から取り外すことができ、この警告表示部材自体のメンテナンスを行うことができる。
【発明の効果】
【0018】
この発明は、以上のように、従来の安全弁を使用せずに、逆止弁の動作状態を警告表示部材の出没により視認することができるので、異常が発生した際、速やかに取り替えることができる。
【0019】
また、弾性体の付勢力により警告表示部材を突出させるので、従来のように、監視装置を駆動する電源を必要とせず、電気配線が不要となり、取り付け、取り替えなどのメンテナンスが容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、この発明の実施例を添付図面の図1〜図5に基づいて説明する。
【実施例】
【0021】
この実施例の逆流防止装置10は、図1に示すように、筒状の弁箱14を有し、この弁箱14の一端側の開口が一次側流路15の吸込口、他端側の開口が二次側流路16の吐出口となっている。この弁箱14内には一次側流路15の吸込口に対向して第一逆止弁17が設けられ、二次側流路16の吐出口に対向して第二逆止弁18が設けられる。
【0022】
弁箱14内の第一、第二逆止弁17、18の間の空間部分は中間室19であり、この中間室19に通じるように弁箱14の上部には外部に開放する着脱口20が形成される。さらに、弁箱14内には、一次側流路15と中間室19を仕切る隔壁21が設けられ、この隔壁21と弁箱14の外壁とにより、弁室25と一次側流路15とを連通するバイパス22が形成される。
【0023】
弁箱14の着脱口20は、前記第一、第二逆止弁17、18の装着、脱離が可能な比較的大きな開口となっており、その上部にカバー23が着脱口20と密着するように嵌め合わされる。このカバー23の中央部分に、警告表示部材43が摺動し一端部が外部と通じる筒部24、24´が形成され、中間室19寄りの筒部24´の周りに弁室25が形成される。
【0024】
一次側流路15と中間室19の間に設けられる第一逆止弁17は、中間室19の一次側流路15寄りの内面に設けられた弁ホルダ部27と、この弁ホルダ部27の内側にスライド可能に設けられた弁体28とを有する。
【0025】
この弁体28は、円板部とその円板部の中心から下流(二次側流路)に向かって延びる軸部とを一体に形成したものであり、この弁体28の軸部が円筒状のガイド筒29内にスライド可能に挿入される。
【0026】
このガイド筒29は、後述する保持器31により中間室19内に支持され、弁体28の円板部との間にコイルばね30が設けられる。このコイルばね30により弁体28の円板部が、中間室19の一次側流路15寄りの嵌合口部15aに密着するように付勢される。
【0027】
このように、嵌合口部15aに取り付けられた第一逆止弁17は、流体Wの一次側流路15から中間室19への流れのみ許容し、中間室19から一次側流路への流れを阻止する。
【0028】
一方、中間室19と二次側流路16の間に設けられる第二逆止弁18は、環状の弁座26と、二次側流路16の内面に、その弁座26の一側面に同心状に設けられた弁ホルダ部27と、この弁ホルダ部27の内側にスライド可能に設けられた弁体28とを備えたものである。
【0029】
前記弁座26は円環状をなしており、中間室19の二次側流路16寄りの内面に嵌め合わされる。前記弁体28は、第一逆止弁17の場合と同様、円板部とその円板部の中心から下流に向かって延びる軸部とを一体に形成したものであり、この弁体28の軸部が円筒状のガイド筒29内にスライド可能に挿入される。
【0030】
このガイド筒29は、二次側流路16の縮径部に係合し、弁体28の円板部との間にコイルばね30が設けられる。このコイルばね30により弁体28の円板部が、弁座26に密着するように付勢される。これにより、第二逆止弁18は、流体の中間室19から二次側流路16への流れのみを許容し、二次側流路16から中間室19への流れを阻止する。
【0031】
このように弁箱14内に組み込まれた第一逆止弁17と第二逆止弁18との間には保持器31が設けられ、この保持器31は、一対の押さえ板部32、33と、これらの押さえ板部32、33を互いに連結したリブ34とからなる。
【0032】
保持器31の一方の押さえ板部32は、第一逆止弁17のガイド筒29とほぼ同じ外径を有する環状をなし、他方の押さえ板部33は、第二逆止弁18の弁座26とほぼ同じ外径の環状をなしている。この一対の押さえ板部32、33が一定の距離をあけて同心状に対向するように2本のリブ34を介して互いに連結されている。
【0033】
この保持器31は、一方の押さえ板部32が第一逆止弁17のガイド筒29に当接し、他方の押さえ板部33が第二逆止弁18の弁座26に当接するように、弁箱14の中間室19内に組み込まれる。
【0034】
また、前記中間室19内には、上下動可能に弁体35が収納され、この弁体35は、棒状の軸心部36と、この軸心部36が中心となるように一体に形成した円板部37とを備えたものである。
【0035】
前記弁体35の軸心部36の下方に外径方向に広がるストッパ39が形成され、その軸心部36の下端部が、中間室19底部に上方に向かって形成された筒部38に上下方向に摺動可能に差し込まれる。この筒部38の周りにコイルばね40が取り付けられ、このコイルばね40が、押し縮めた状態で中間室19底部と軸心部36のストッパ39との間に取り付けられることにより、弁体35を上方(後述の警告表示部材43が弁箱14から突出する向き)に付勢する(図1中の矢印F参照)。
【0036】
さらに、弁体35の円板部37の外周部にダイヤフラム41が設けられる。このダイヤフラム41は、柔軟性を有する合成樹脂等により形成された薄膜の円板状であり、その周縁部が、弁箱14の着脱口20の周縁部および隔壁21と、カバー23との間に挟みこまれた状態で支持され、このダイヤフラム41により弁箱14の中間室19とカバー23の内側(弁室25)との間が仕切られる。
【0037】
前記弁体35の上部には円柱状のピストン部42が同心状に取り付けられ、このピストン部42は、前記カバー23の筒部24内に液密的にかつ上下方向に摺動可能に挿入される。このピストン部42の上部に、円柱状の警告表示部材43がピストン部42と同心状に嵌め込まれる。この警告表示部材43は、弁体35の軸心部36の中間室19の筒部38に対する上下方向の摺動により、カバー23の筒部24から長さdの範囲で出没可能となる。
【0038】
前記カバー23の筒部24には、透明な合成樹脂からなる上端部を閉塞した円筒状のキャップ44が嵌められ、警告表示部材43が突出した際、その警告表示部材43をキャップ44を通して外部から目視することができる。
【0039】
このように構成された逆流防止装置10は、図5に示すように、止水栓11、メータ12とともに、メータボックス13内に設置される。この逆流防止装置10の一次側流路15の吸込口に、止水栓11、メータ12を介して導管としての例えば水道管Pが接続され、二次側流路16の吐出口にも水道管Pが接続されて使用される。
【0040】
前記逆流防止装置10において、図2に示すように、一次側流路15から二次側流路16に水(流体W)の通常の流れがある場合、水圧により第一、第二逆止弁17、18の弁体28が嵌合口部15a、弁座26から離れて開弁し、水が流れる定常状態を維持する。
【0041】
この定常状態において、弁箱14とカバー23により形成される弁室25には、一次側流路15の水圧が印加され、一次側流路15から第一逆止弁17のコイルばね30の付勢力に抗して中間室19に流通している。このため、中間室19の水圧P1は、コイルばね30に抗して開弁する分だけ、弁室25の水圧P2(一次側流路15の水圧)より差圧ΔP低くなる(図2中の矢印P1、P2参照)。
【0042】
このとき、弁体35のコイルばね40はその付勢力が第一逆止弁17のコイルばね30の付勢力よりも小さく設定されているため、前記差圧ΔPによりダイヤフラム41に働く力が、コイルばね30の付勢力Fよりも大きくなる。これにより、ダイヤフラム41は、弁体35のコイルばね40の付勢力Fに抗して下方(警告表示部材43が弁箱14から突出する方向と反対方向)に変形するように動作する。
【0043】
このダイヤフラム41の動作により、弁体35の軸心部36が下方に移動するとともに、警告表示部材43がピストン部42を介して下方に移動し、カバー23の筒部24内に収納されて、筒部24から突き出ていない状態となる。
【0044】
一次側流路15から二次側流路16へ水(流体W)が正常に流通している場合、警告表示部材43がカバー23の筒部24から突き出ていない正常表示の状態となり、外部から見て、弁箱14内に水が正常に流れていると判断することができる。
【0045】
一方、図3に示すように、第一逆止弁17に、例えば異物Xが咬み込むなどして、第一逆止弁17が開弁状態のままであると、水は一次側流路15から第一逆止弁17のコイルばね30の付勢力に抗することなく中間室19に流入する。この場合、弁室25の水圧(一次側流路15の水圧)が中間室19の水圧とほぼ同等の水圧となる。すなわち、弁室25(一次側流路15)と中間室19と間の水による差圧ΔPが前述の定常状態と比較して小さくなる。
【0046】
差圧ΔPが小さい状態では、この差圧ΔPによりダイヤフラム41に働く力が、コイルばね40の付勢力Fよりも小さくなり、ダイヤフラム41は、弁体35のコイルばね40の付勢力に抗して下方に変形するように動作することができない。このため、コイルばね40の付勢力Fにより、弁体35の軸心部36が上方に移動し、警告表示部材43がカバー23の筒部24から突き出し、警告が表示された状態となる。
【0047】
このように、第一逆止弁17に異常がある場合、警告表示部材43がカバー23の筒部24から突き出す警告表示の状態となり、外部から見て、異常状態と判断することができる。
【0048】
一方、第二逆止弁18は、二次側流路16の水圧が上昇したときに、その弁体28が弁座26に押し付けられるので、二次側流路16内の水が中間室19に流入することを防止することができる。しかし、図4に示すように、第二逆止弁18に、例えば異物Xが咬み込むなどして、第二逆止弁17が開弁状態のままであると、二次側流路16の水が逆流して、中間室19内の水圧が上昇する。
【0049】
中間室19内の水圧が上昇すれば、前述の定常状態と比較して、弁室25(一次側流路15)と中間室19と間の水による差圧ΔPが小さくなる。この差圧ΔPが小さい状態では、前述の第一逆止弁17に異常がある場合と同様、ダイヤフラム41は、弁体35のコイルばね40の付勢力に抗して下方に変形するように動作することができない。このため、このコイルばね40の付勢力により、弁体35の軸心部が上方に移動し、警告表示部材43がカバー23の筒部24から突き出し、警告が表示された状態となる。
【0050】
このように、第二逆止弁18に異常がある場合にも、警告表示部材43がカバー23の筒部24から突き出す警告表示の状態となり、外部から見て、異常状態と判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】この発明に係る実施例の逆流防止装置を示す縦断面図
【図2】同上の逆流防止装置の定常状態を示す縦断面図
【図3】同上の逆流防止装置の第一逆止弁に異常がある状態を示す縦断面図
【図4】同上の逆流防止装置の第二逆止弁に異常がある状態を示す縦断面図
【図5】この発明に係る実施例の逆流防止装置を組み込んだ水道管の概略図
【図6】従来の逆流防止装置を示す断面図
【符号の説明】
【0052】
10 逆流防止装置
11 止水栓
12 メータ
13 メータボックス
14 弁箱
15 一次側流路
16 二次側流路
17 第一逆止弁
18 第二逆止弁
19 中間室
20 着脱口
21 隔壁
22 バイパス
23 カバー
24 筒部
25 弁室
26 弁座
27 弁ホルダ部
28 弁体
29 ガイド筒
30 コイルばね
31 保持器
32 押さえ板部
33 押さえ板部
34 リブ
35 弁体
36 軸心部
37 円板部
38 筒部
39 ストッパ
40 コイルばね
41 ダイヤフラム
42 ピストン部
43 警告表示部材
44 キャップ
50 逆流防止装置
51 弁箱
52 一次側流路
53 二次側流路
54 中間室
55 第一逆止弁
56 第二逆止弁
57 ダイヤフラム
58 安全弁
59 センサ
60 監視装置
P 水道管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁箱(14)内の一次側流路(15)と二次側流路(16)の間に中間室(19)を設け、前記一次流路(15)と中間室(19)の間に、その一次側流路(15)から中間室(19)への流れのみを許容する第一逆止弁(17)を設け、前記二次側流路(16)と中間室(19)の間に、その中間室(19)から二次側流路(16)への流れのみを許容する第二逆止弁(18)を設け、前記弁箱(14)内を一次側流路(15)から二次側流路(16)へ流体(W)を流す逆流防止装置において、
前記一次側流路(15)と前記中間室(19)との間の流体(W)による差圧で動作するダイヤフラム(41)を有し、そのダイヤフラム(41)に警告表示部材(43)を設け、この警告表示部材(43)を前記ダイヤフラム(41)の動作に伴って前記弁箱(14)から出没可能とし、前記警告表示部材(43)に前記弁箱(14)から突出する向きに付勢する弾性体(40)を設け、前記一次側流路(15)から二次側流路(16)へ前記流体(W)を正常に流通させた状態で、前記一次側流路(15)と中間室(19)との間の前記流体(W)による差圧に基づく力により、前記弾性体(40)の付勢力に抗して、前記警告表示部材(43)を弁箱(14)から表示される向きと反対向きに移動させて、弁箱(14)内に収納するようにしたことを特徴とする逆流防止装置。
【請求項2】
前記弁箱(14)内に前記中間室(19)と連通する弁室(25)を設け、この弁室(25)をバイパス(22)を介して前記一次側流路(15)と連通させ、前記弁室(25)と前記中間室(19)との間の前記流体(W)による差圧で前記ダイヤフラム(41)を動作させることを特徴とする請求項1に記載の逆流防止装置。
【請求項3】
前記弁箱(14)は、前記中間室(19)と外部とを連通する着脱口(20)を有し、この着脱口(20)を封止するカバー(23)内に前記弁室(25)を設けたことを特徴とする請求項2に記載の逆流防止装置。
【請求項4】
前記ダイヤフラム(41)の軸心部(36)を前記中間室(19)内に挿し通した状態に設け、この軸心部(36)と前記中間室(19)の内面部との間に前記弾性体(40)を設け、前記警告表示部材(43)を前記軸心部(36)を介して前記カバー(23)から出没可能に設けたことを特徴とする請求項3に記載の逆流防止装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−24709(P2009−24709A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−185250(P2007−185250)
【出願日】平成19年7月17日(2007.7.17)
【出願人】(000164896)栗本商事株式会社 (16)
【Fターム(参考)】