遊技機
【課題】遊技機により検出した遊技者の身体情報に基づき算出された遊技者自身の健康管理のために用いることができる情報を表示する遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機1は、操作カロリーテーブル記憶手段において、遊技価値投入手段11、開始操作手段6及び停止操作手段7L,7C,7Rに対する遊技者の操作及び遊技者の操作による操作カロリー消費量を関連付けた操作カロリーテーブルを記憶する。操作力計測手段は、遊技価値投入手段、開始操作手段及び停止操作手段に対する操作力を測定する。そして操作カロリー補正手段は、操作カロリーテーブル記憶手段において記憶している操作カロリー消費量を操作力に基づいて補正し補正操作カロリー消費量を算出する。
【解決手段】遊技機1は、操作カロリーテーブル記憶手段において、遊技価値投入手段11、開始操作手段6及び停止操作手段7L,7C,7Rに対する遊技者の操作及び遊技者の操作による操作カロリー消費量を関連付けた操作カロリーテーブルを記憶する。操作力計測手段は、遊技価値投入手段、開始操作手段及び停止操作手段に対する操作力を測定する。そして操作カロリー補正手段は、操作カロリーテーブル記憶手段において記憶している操作カロリー消費量を操作力に基づいて補正し補正操作カロリー消費量を算出する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、停止ボタンを備えたスロットマシン、所謂パチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を表示する機械的回転リールを複数配列して構成した変動表示装置、或いはリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、一定時間後自動的に或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ(入賞図柄)になった場合にはコイン、メダルなどの遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与するものである。
【0003】
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、所定の役の入賞が成立したときは、1回のコインの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件のよい遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームが所定回数行える役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与える遊技を所定ゲーム数行える役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
【0004】
また、現在主流の機種においては、有効化された成立ライン(以下「有効ライン」という)に沿って所定の図柄の組合せが並び、コイン、メダルなどが払出される入賞が成立するには、内部的な抽籤処理(以下「内部抽籤」という)により役に当籤(以下「内部当籤」という)し、かつその内部当籤した役(以下「内部当籤役」という)の入賞成立を示す図柄の組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当籤したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作のタイミングに熟練した技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
【0005】
このような遊技機では、遊技者の身体情報(消費カロリー、心拍数、血圧等)を検出する検出手段(熱センサ、加速度センサ、赤外線センサ、光センサ等)を備え、検出手段の検出結果から、所定期間(予め設定された遊技回数、予め設定された時間、アシスト報知される遊技回数、獲得利益量(例えば、払い出しメダル枚数)等)の遊技における遊技者の身体情報の変化を算出する算出手段と、算出手段の算出結果に応じて、特別モードでの遊技内容を決定するものが知られている。(例えば、特許文献1参照)。このような遊技機によれば、通常モードと、通常モードよりも遊技者が有利になる特別モードとにおいて遊技が行われ、特別モードに移行させる権利を取得するか否かの抽籤を行う移行権利抽籤手段と、遊技者の身体情報を検出する検出手段と、移行権利抽籤手段で権利を取得することが抽籤されたときに抽籤後の所定期間の遊技で検出手段を駆動する駆動制御手段と、所定期間の遊技後に特別モードに移行させる移行制御手段と、検出手段の検出結果から所定期間の遊技における遊技者の身体情報の変化を算出する算出手段と、算出手段の算出結果に応じて特別モードでの遊技内容を決定する遊技内容決定手段と、を備え、遊技者の身体情報の変化に応じて特別モードでの遊技内容を決定することができる。
【特許文献1】特開2007−175409号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のような遊技機では、遊技機により検出した遊技者の身体情報を遊技状態の変化のために用いるのみであり、遊技機により検出した遊技者の身体情報を遊技者自身の健康管理のために用いることができない場合があった。そこで、遊技機により検出した遊技者の身体情報により遊技者自身の健康管理のために用いることができる情報を表示できる遊技機を提供することが求められていた。
【0007】
本発明の目的は、遊技機により検出した遊技者の身体情報に基づき算出された遊技者自身の健康管理のために用いることができる情報を表示する遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明では、以下のようなものを提供する。
【0009】
(1) 遊技者が遊技価値を投入可能な遊技価値投入手段と、前記遊技価値投入手段に投入された遊技価値の情報が格納される遊技価値情報格納手段と、複数種類の図柄を表示する表示部を複数有する図柄表示手段と、遊技者が操作可能な開始操作手段と、前記遊技価値情報格納手段に所定の遊技価値の情報が格納されていることを条件に、遊技者による前記開始操作手段の操作に応じて、単位遊技の開始を指令する遊技開始指令信号を出力する開始指令手段と、前記遊技開始指令信号に応じて、予め定められた複数の役から少なくとも一つを当籤役として決定する当籤役決定手段と、前記遊技開始指令信号に応じて、前記複数の表示部における図柄の変動表示を開始する開始制御手段と、前記複数の表示部の夫々に対応して設けられ、遊技者が操作可能な複数の停止操作手段と、前記複数の停止操作手段の夫々に対応して設けられ、遊技者による前記停止操作手段の操作に応じて、対応する表示部における図柄の変動表示の停止を指令する停止指令信号を出力する複数の停止指令手段と、前記停止指令信号に応じて、この停止指令信号に対応する表示部における図柄の変動表示を停止する停止制御手段と、前記複数の表示部で停止表示された図柄の組合せに応じて、予め定められた数の遊技価値を払出す遊技価値払出手段と、前記遊技価値投入手段、前記開始操作手段及び前記停止操作手段に対する遊技者の操作及び遊技者の操作による操作カロリー消費量を関連付けた操作カロリーテーブルを記憶する操作カロリーテーブル記憶手段と、前記遊技価値投入手段、前記開始操作手段及び前記停止操作手段に対する遊技者の操作による操作力を測定する操作力計測手段と、前記操作カロリー消費量を前記操作力に基づき補正して補正操作カロリー消費量を算出する操作カロリー補正手段と、遊技中の補正操作カロリー消費量を合計して遊技により遊技者が消費した遊技操作カロリー消費量を算出する遊技操作カロリー算出手段と前記遊技操作カロリー消費量を表示する遊技操作カロリー表示手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
【0010】
(1)記載の遊技機によれば、操作カロリーテーブル記憶手段は、遊技価値投入手段、開始操作手段及び停止操作手段に対する遊技者の操作及び遊技者の操作による操作カロリー消費量を関連付けた操作カロリーテーブルを記憶する。操作力計測手段は、遊技価値投入手段、開始操作手段及び停止操作手段に対する操作力を測定する。そして操作カロリー補正手段は、操作カロリーテーブル記憶手段において記憶している操作カロリー消費量を操作力に基づいて補正し補正操作カロリー消費量を算出する。これにより遊技者が操作を行う度にこの操作に対して遊技者がかけた操作力に応じた補正操作カロリー消費量を算出できる。さらに遊技操作カロリー算出手段は、操作カロリー補正手段において算出した補正操作カロリー消費量を合計して遊技操作カロリー消費量を算出する。これにより遊技者が遊技全体において行った操作についてのカロリー消費量である遊技操作カロリー消費量を遊技者の操作力に応じて算出できる。
【0011】
ここで遊技操作カロリー表示手段は遊技操作カロリー消費量を表示する。これにより遊技者は、自己の行った操作についての消費カロリー量を把握できるため、遊技者は、遊技を行いながら、自己の健康管理を行うことができる。
【0012】
(2) 遊技者の脈拍数を測定する脈拍数測定手段と、前記脈拍数の測定時間より遊技時間を測定する遊技時間測定手段と、遊技者の身体情報を入力する身体情報入力手段と、前記身体情報より遊技者の単位時間当たりの基礎代謝による基礎代謝カロリー消費量である単位時間基礎代謝カロリー消費量を算出する単位時間基礎代謝カロリー算出手段と、前記単位時間基礎代謝カロリー消費量を前記脈拍数に基づき補正して補正単位時間基礎代謝カロリー消費量を算出する補正単位時間基礎代謝カロリー算出手段と、補正単位時間基礎代謝カロリー消費量及び前記遊技時間より遊技中に遊技者が基礎代謝により消費した遊技中基礎代謝カロリー消費量を算出する遊技中基礎代謝カロリー算出手段と、前記遊技操作カロリー消費量及び遊技中基礎代謝カロリー消費量を合計した遊技カロリー消費量を求める遊技カロリー算出手段と、前記遊技カロリー消費量を表示する遊技カロリー表示手段と、を備えることを特徴とする(1)記載の遊技機。
【0013】
(2)記載の遊技機によれば、単位時間基礎代謝カロリー算出手段は、単位時間基礎代謝カロリー消費量を算出する。そして補正単位時間基礎代謝カロリー算出手段は、脈拍数測定手段において測定した脈拍数に基づき補正して補正単位時間基礎代謝カロリー消費量を算出する。さらに遊技中基礎代謝カロリー算出手段は、遊技時間の間に遊技者が基礎代謝により消費したカロリー消費量である遊技中基礎代謝カロリー消費量を算出する。これにより遊技に伴う脈拍の変化を反映させた遊技者個人のカロリー消費量を算出できる。
【0014】
さらに遊技カロリー算出手段は、遊技カロリー消費量を算出する。これにより遊技操作カロリー消費量及び遊技中基礎代謝カロリー消費量を合計した遊技カロリー消費量を算出できる。その結果、操作力に応じたカロリーだけでなく、遊技に伴い変化する脈拍を反映させたカロリー消費量を算出することができるため、遊技者は、遊技を行いながら自己の健康管理を行うことができる。
【0015】
(3) 食品及び当該食品の含むカロリー量を関連付ける表を表示する食品別カロリー表表示手段をさらに備えることを特徴とする(1)乃至(2)記載の遊技機。
【0016】
(3)記載の遊技機によれば、食品別カロリー表表示手段は、食品、及び、当該食品の含むカロリー量を関連付けた表を表示する。
【0017】
そのため、遊技機は、カロリー量及び食品を対応づけた表を遊技者に表示する。これにより遊技により消費したカロリー消費量の表示とあわせて、カロリー量及び食品を対応づけた表を遊技者に表示できる。これにより遊技者は、遊技によって消費したカロリー及び食品の含むカロリーを知ることにより遊技によって消費したカロリーに応じた食事をすることができる。したがって、遊技機は、遊技機により検出した遊技者の身体情報に基づき算出された遊技者自身の健康管理のために用いることができる情報を表示することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、遊技機により検出した遊技者の身体情報に基づき算出された遊技者自身の健康管理のために用いることができる情報を表示する遊技機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、所謂「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球、又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカードなどの遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下では、メダルを用いるものとして説明する。
【0020】
遊技機1の全体を形成している筐体4は、箱状のキャビネット60と、このキャビネット60を開閉する前面ドア2と、を備える。この前面ドア2正面の左右には、夫々、複数の色に発光可能な台枠ランプ120L,120Rが設けられている。
【0021】
これら台枠ランプ120L,120Rは、発光ダイオード(LED)や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)など、少なくとも緑色、黄色、青色、赤色などの複数の色に発光可能であれば既存の発光素子でよい。
【0022】
また、前面ドア2の正面の略中央には、縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。表示窓4L,4C,4Rには、表示ラインとして、水平方向にトップライン8b、センターライン8c、及びボトムライン8d、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。
【0023】
これらの表示ラインは、後述のBETスイッチ11を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、有効化される。表示ラインが有効化されたことは、後述のBETランプ9の点灯により示される。
【0024】
ここで、表示ライン8a〜8eは、役の成否に関わる。具体的には、所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの有効ライン(有効化された表示ライン)に対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が成立することとなる。
【0025】
また、表示窓4L,4C,4Rの周囲には、夫々、複数の色に発光可能な左リール表示窓枠ランプ121L、中央リール表示窓枠ランプ121C、及び右リール表示窓枠ランプ121Rが設けられている。これらのリール表示窓枠ランプ121L,121C,121Rについても、台枠ランプ120L,120Rと同様に、発光ダイオード(LED)や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)など、少なくとも緑色、黄色、青色、赤色などの複数の色に発光可能であれば既存の発光素子でよい。
【0026】
前面ドア2の裏面には、複数のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられている。各リール3L,3C,3Rには、夫々の外周面に、遊技に必要な複数種類の図柄によって構成される識別情報としての図柄列が描かれており、各リール3L,3C,3Rの図柄は、表示窓4L,4C,4Rを通して、遊技機1の外部から視認できるようになっている。また、各リール3L,3C,3Rは、定速回転(例えば80回転/分)で回転し、図柄列を変動表示する。
【0027】
表示窓4L,4C,4Rの上方には、液晶表示部5a、5b及びスピーカ9L,9Rが設けられる。液晶表示部5aは、表示窓4L,4C,4Rよりも大きな表示面を備え、画像表示による演出を行う。液晶表示部5bは、液晶表示部5aの右側に位置し、図33において後述する遊技者のカロリー消費量の表示を含む表示を行う。また、スピーカ9L,9Rは、効果音や音声などの音による演出を行う。
【0028】
表示窓4L,4C,4Rの左側には、BETランプ9が設けられる。BETランプ9は、一のゲーム(単位遊技)を行うために必要な枚数のメダルが投入され、全て(5本)の表示ラインが有効化されたとき(全て(5本)の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。本実施例では、一のゲームを行うために必要なメダルの枚数は、遊技の状況に応じて異なる。遊技者がメダルを獲得しやすいボーナスが作動していない通常の状態では、一のゲームを行うために3枚のメダルを必要とする。これに対し、ボーナスが作動している状態では、一のゲームを行うために2枚のメダルを必要とする。
【0029】
表示窓4L,4C,4Rの下方には、略水平面の台座部10が形成されている。この台座部10の水平面内のうち、右側にはメダル投入口22が設けられ、左側にはBETスイッチ11,12,13が設けられる。
【0030】
このBETスイッチ11,12,13を押下操作することで、一のゲーム用に供される1〜3枚のメダルが投入され、上述のとおり、所定の表示ラインが有効化される。BETスイッチ11の操作及びメダル投入口22にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)を、以下「BET操作」という。
【0031】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押下操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14による切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルは、メダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の回動操作によりリール3L,3C,3Rを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が、所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【0032】
台座部10の前面部の略中央には、遊技者の押下操作により3個のリール3L,3C,3Rの回転を夫々停止させるための停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。なお、本実施例では、一のゲームは、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始され、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
【0033】
台座部10の前面部の右寄りには、図2において後述する遊技者の脈拍を計測する脈拍センサ200が設けられている。
【0034】
また、停止ボタン7L,7C,7Rに設けられた停止スイッチ7LS,7CS,7RS、スタートレバー6に設けられたスタートスイッチ6S、BETスイッチ11,12,13にはそれぞれに圧力センサ230,240,250,260,270,280,290が設けられている。
【0035】
本実施例では、全てのリール3L,3C,3Rが回転しているときに行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を「第1停止操作」、「第1停止操作」の後に行われる停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行われる停止操作を「第3停止操作」という。
【0036】
前面ドア2下部の正面には、メダルが払出されるメダル払出口15と、この払出されたメダルを貯留するメダル受け部16と、が設けられている。また、前面ドア2下部の正面のうち、停止ボタン7L,7C,7Rとメダル受け部16とに上下を挟まれた面には、機種のモチーフに対応したデザインがあしらわれた腰部パネル20が取り付けられている。
【0037】
図2は、脈拍センサ200の外観を示す斜視図である。
【0038】
脈拍センサ200はバネにより閉じた方向に固定可能なクリップの先に測定部210を有し、測定部210と対向する脈拍センサ200の先端部とにより遊技者の耳朶を挟んで脈拍の測定を行う。
【0039】
測定部210は透明のカバー内に赤外光を発する発光ダイオードと赤外光を受光するフォトトランジスタとを有する。測定部210は発光ダイオードの発した赤外光を遊技者の耳朶に照射する。遊技者の耳朶内を流れる血液の脈動により反射する赤外光の量が変化する。そのため、測定部210は反射光の変化をフォトトランジスタにより測定して変化の周期より脈拍を測定することができる。
【0040】
脈拍センサ200は導線220により遊技機1と結ばれており、導線220を介して図4において後述する副制御回路72に測定部210により測定した脈拍信号を送信する。
【0041】
図3は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“0”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後述のメインROM32(後述の図4参照)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄111)”、“BAR(図柄112)”、“スイカ(図柄113)”、“ベル(図柄114)”、“青チェリー(図柄115)”、“赤チェリー(図柄116)”、“黄チェリー(図柄117)”、“リプレイ(図柄118)”、及び“ブランク(図柄119)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図3の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0042】
ここで、本実施例の役には、BB1(ビッグボーナス1)、BB2(ビッグボーナス2)、スイカ、ベル、青チェリー、赤チェリー、黄チェリー、及びリプレイが設けられている。
【0043】
BB1及びBB2は、第1種特別役物に係る役物連続作動装置である。「第1種特別役物に係る役物連続作動装置」とは、第1種特別役物を連続して作動させることができる装置で、特定の図柄組合せが表示された場合に作動し、予め定められた場合に作動を終了するものをいう。
【0044】
「第1種特別役物」とは、規定数ごとの入賞に係る図柄の組合せの数を増加させ、又は規定数ごとの入賞に係る条件装置が作動する確率を上昇させる役物で、予め定められた場合に、12回を超えない回数の遊技の結果が得られるまで作動を継続することができるものをいう。
【0045】
「入賞」とは、図柄について、メダルを獲得するため必要な組合せとして予め定められたものが表示されることをいう。
【0046】
なお、以下では、BB1及びBB2を総称して「ボーナス」といい、青チェリー、赤チェリー、及び黄チェリーを総称して「チェリー」という。また、スイカ、チェリー、及びベルを総称して「小役」という。
【0047】
役(役データ)は、基本的に、遊技者に付与される利益と図柄組合せとが対応付けられた制御情報であり、リール3L,3C,3Rの停止制御、遊技状態の切り換え(移行)、遊技価値の付与などに用いられる。
【0048】
また、本実施例の遊技状態には、所謂「出玉率」(遊技を行うために投入されたメダルの枚数に対して、遊技者に払出されるメダルの枚数)の期待値が1よりも大きいRB遊技状態と、「出玉率」の期待値が1よりも小さい一般遊技状態と、がある。遊技状態は、基本的に、内部当籤役の決定に用いる内部抽籤テーブルの種類により区別できる。具体的には、遊技状態は、内部当籤する可能性のある役の種類、夫々の役に内部当籤する確率などにより区別できる。
【0049】
なお、出玉率として、上述の出玉率の期待値に加えて、出玉率の実測値がある。
【0050】
出玉率の期待値は、遊技を行うために投入されるメダルの総数に対する、遊技者に払出されるメダルの総数の割合、すなわち投入されるメダルの総数に対して払出されるメダルの総数の見込みであり、設定値に応じて予め設定されるものである。設定値は、遊技者の有利さの度合いを区別するための指標であり、本実施例では、設定値として設定1と、この設定1よりも有利な設定4と、この設定4よりも有利な設定6と、この設定6よりも有利な設定Hと、の4段階が設けられている。
【0051】
これに対して、出玉率の実測値は、遊技を行うために実際に投入されたメダルの総数に対する、遊技者に実際に払出されたメダルの総数の割合である。このため、出玉率の期待値と出玉率の実測値とは、異なる値となる場合がある。
【0052】
RB遊技状態は、第1種特別役物が作動しているゲームにより構成される遊技状態である。
【0053】
このRB遊技状態は、RB作動中フラグのオン又はオフにより識別できる。RB作動中フラグは、遊技状態がRB遊技状態であるか否かを識別するための情報である。
【0054】
RB作動中フラグがオンに更新される条件は、後述のBB作動中フラグがオンであることである。ここで、「BB作動中フラグ」は、BB1作動中フラグ及びBB2作動中フラグの総称である。つまり、「BB作動中フラグがオンであること」とは、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグのいずれかがオンであることをいう。
【0055】
これに対し、RB作動中フラグがオフに更新される条件は、遊技可能回数カウンタが0となること、入賞可能回数カウンタが0となること、又はBB作動中フラグがオフに更新されることである。ここで、「遊技可能回数カウンタ」とは、RB遊技状態において行うことが可能な単位遊技の回数をいい、本実施例では12回と規定されている。「入賞可能回数カウンタ」とは、RB遊技状態において入賞可能な回数をいい、本実施例では8回と規定されている。
【0056】
BB1作動中フラグは、BB1の成立により発生する有利な状態であるか否かを識別するための情報であり、BB2作動中フラグは、BB2の成立により発生する有利な状態であるか否かを識別するための情報である。BB作動中フラグがオンに更新される条件は、ボーナスが成立することである。BB作動中フラグがオフに更新される条件は、払出されたメダルの枚数が払出可能枚数を超えることである。「払出可能枚数」とは、BB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでの遊技(ゲーム)において払出すことが可能なメダルの枚数をいい、本実施例では465枚と規定されている。
【0057】
ここで、BB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでのBB作動中フラグとRB作動中フラグとの関係について説明する。ボーナスが成立した場合に、BB作動中フラグがオンに更新される。このBB作動中フラグがオンに更新されたことを契機に、RB作動中フラグがオンに更新される。そして、遊技可能回数カウンタ又は入賞回数カウンタのいずれかが0になると、RB作動中フラグがオフに更新される。BB作動中フラグがオンであれば、再びRB作動中フラグがオンに更新される。
【0058】
BB作動中フラグがオフに更新される条件を満たした場合に、BB作動中フラグがオフに更新されるが、このBB作動中フラグがオフに更新されたことを契機に、RB作動中フラグがオフに更新される。したがって、BB作動中フラグがオンであるときは、RB作動中フラグがオンに更新される。すなわち、ボーナス成立後は、BB作動中フラグがオフに更新されるまで、RB遊技状態となる。
【0059】
図4は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示部5a、スピーカ9L,9R、LED類101及びランプ類102を制御し、操作部17、脈拍センサ200及び圧力センサ230,240,250,260,270,280,290より送信された信号を受信する副制御回路72と、を含む回路構成を示す。
【0060】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラム(後述の図19〜図27参照)に従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるメインROM32及びメインRAM33と、を含む。
【0061】
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37と、が接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0062】
マイクロコンピュータ30のメインROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)するごとに行われる乱数サンプリングの判定に用いられる内部抽籤テーブル(後述の図7、図8参照)、停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じてリール3L,3C,3Rの停止態様を決定するための停止テーブル群(後述の図13、図14参照)などが格納されている。また、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)などが格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。メインRAM33には、後述の図15、図16に示す格納領域などが設けられており、例えば、内部当籤役、持越役などの情報などが格納される。
【0063】
図4の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ9と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rと、がある。
【0064】
さらに、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39と、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41と、BETランプ9を駆動制御するランプ駆動回路45とが、CPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、夫々CPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0065】
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、停止スイッチ7LS,7CS,7RS、BETスイッチ11、C/Pスイッチ14、メダルセンサ22S、リール位置検出回路50、及び払出完了信号回路51がある。
【0066】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出し、遊技開始指令信号(ゲームの開始を指令する信号)を出力する。メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。停止スイッチ7LS,7CS,7RSは、対応する停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止指令信号(図柄の変動の停止を指令する信号)を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達したとき、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0067】
図4の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲(乱数範囲)に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数は、メインRAM33の所定領域に設けられた乱数値格納領域に格納される。この乱数値格納領域に格納された乱数を使用することにより、例えばメインROM32内に格納されている内部抽籤テーブルなどに基づいて、内部当籤役などが決定される。内部当籤役(内部当籤役データ)には、その内部当籤役に対応する停止制御の態様、或いは表示役などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
【0068】
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値は、メインRAM33の所定領域に書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは、一回転ごとにリセットパルスが得られ、これらのパルスは、リール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、メインRAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、メインRAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて、一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0069】
上述のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応付けるために、図柄テーブル(図示せず)が、メインROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、上述のリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバーと、夫々のコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードと、が対応付けられている。
【0070】
さらに、メインROM32内には、図柄組合せテーブル(後述の図10参照)が格納されている。図柄組合せテーブルでは、後述のように、一の有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置の各々に停止表示された図柄の組合せに対応する表示役と、表示役に対応する払出枚数の情報と、が対応付けられている。この図柄組合せテーブルに基づいて、遊技者には、表示役に対応する利益が付与される。
【0071】
上述の乱数サンプリングに基づく抽籤処理(内部抽籤処理など)により内部当籤役や停止用当籤役を決定した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングで停止スイッチ7LS,7CS,7RSから送られる操作信号と、後述の停止テーブルと、に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
【0072】
当籤した役の入賞を示す停止態様(すなわち入賞態様)となれば、CPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給して、ホッパー40から所定枚数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達したときに、メダル払出完了信号をCPU31に入力する。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
【0073】
圧力センサ230,240,250,260,270,280,290は遊技者の操作力を感圧ゴムの抵抗値の変化により測定し、操作信号を副制御回路に送信する。ここで、圧力センサ230,240,250はそれぞれ遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作した際の操作力を測定する。また、圧力センサ260は遊技者がスタートレバー6を操作した際の操作力を測定する。また、圧力センサ270,280,290は遊技者がBETボタン11,12,13を操作した際の操作力を測定する。
【0074】
図5を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。
【0075】
図柄配置テーブルは、リール3L,3C,3Rの図柄位置(コードナンバー)に対応するリール外周面上に描かれた図柄の情報を備えている。図柄配置テーブルに基づいて、各有効ラインに沿って並ぶ図柄の組合せを把握することができる。
【0076】
図6を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
【0077】
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応する内部抽籤テーブルの種別の情報及び抽籤回数の情報を備えている。ここで、遊技状態が一般遊技状態である場合には、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(後述の図7参照)が選択され、抽籤回数として8が決定される(後述の図21のステップS31参照)。抽籤回数は、内部当籤役を決定するために必要な処理をする回数である。ただし、遊技状態が一般遊技状態であっても、フラグ間である場合には、8と決定された抽籤回数が6に更新される(後述の図21のステップS34参照)。これに対し、遊技状態がRB遊技状態である場合には、RB遊技状態用内部抽籤テーブル(後述の図8参照)が選択され、抽籤回数として5が決定される(後述の図21のステップS31参照)。
【0078】
図7、図8を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。
【0079】
図7は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、一般遊技状態である場合に参照される。図8は、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、RB遊技状態である場合に参照される。
【0080】
内部抽籤テーブルは、当籤番号に対応する数値範囲の下限値及び上限値の情報を備えている。図7、図8のテーブルでは、設定値が1である場合に対応する情報を示しているが、実際には、設定値の各々に対応する情報を備えている。なお、後述の図9で説明するように、当籤番号は役に対応しているので、内部抽籤テーブルは、予め定められた複数の役の各々に対応する数値範囲の上限値及び下限値の情報を有しているといえる。
【0081】
内部抽籤テーブルに基づく当籤番号の決定(抽籤)では、遊技状態ごとに定められた抽籤回数と同じ当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまで、乱数値が当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される範囲内にあるか否かを判断する。乱数値が下限値及び上限値により示される範囲内にある場合、対応する当籤番号に当籤となる。
【0082】
なお、当籤番号が0になるまで乱数値が一度も下限値及び上限値により示される範囲内になかった場合、当籤番号は0(ハズレ)となる。内部当籤役のハズレは、内部抽籤で遊技者の利益と対応付けられた役に当籤しなかったことを示す。また、本実施例におけるハズレは、遊技価値と対応付けられた役ではない。また、内部当籤役としてのハズレに対応する図柄組合せは、予め設けられた複数の役に対応する図柄組合せとは別の任意の図柄組合せであるとも考えることができるが、本実施例では、ハズレに対応する図柄組合せは設けられていないものとする。
【0083】
また、当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまで、当籤か否かを判断するとともに、複数の役の各々に対応する上限値及び下限値により規定される数値範囲が重複するように設定されていることから、内部当籤役として複数の役が決定されることがある。当籤した当籤番号、遊技状態、設定値、及び内部当籤役決定テーブル(後述の図9参照)に基づいて、内部当籤役が決定される。
【0084】
例えば、図6に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照する場合について説明する。0〜65535の範囲から抽出した乱数値が“20000”である場合、当籤番号8に対応する数値範囲の情報は、下限値が“21535”で上限値が“21613”であるという数値範囲の情報なので、初めに、当籤番号8について乱数値R(20000)−下限値L(21535)を計算する。この計算結果は負である。したがって、乱数値が当籤番号に対応する数値範囲内(L≦R≦U)にないので、抽出した乱数値が“20000”である場合、当籤番号8に不当籤となる。
【0085】
次に、当籤番号7に対応する数値範囲の情報に基づいて、乱数値R(20000)−下限値L(19935)を計算する。この計算結果は0以上になる。次に、乱数値R(20000)−上限値U(20013)を計算する。この計算結果は0以下になる。したがって、乱数値が当籤番号に対応する数値範囲内(L≦R≦U)にあるので、抽出した乱数値が“20000”である場合、当籤番号7に当籤となる。当籤番号7に当籤となる場合には、この当籤番号7に対応するBB1が内部当籤役となる。
【0086】
そして、当籤番号6〜当籤番号1について、乱数値R(20000)−下限値Lの計算及び乱数値R(20000)−上限値Uの計算を行うと、当籤番号4に当籤となり、それ以外の当籤番号について不当籤となる。したがって、抽出した乱数値が“20000”である場合は、当籤番号4及び7に当籤となり、これらの当籤番号に対応する赤チェリー及びBB1が、内部当籤役として決定される。
【0087】
ここで、内部抽籤テーブルについて、より詳細に検討する。図7を参照すると、当籤番号4に対応する数値範囲は、当籤番号7に対応する数値範囲を含む。したがって、赤チェリーが内部当籤役として決定されるとき、この赤チェリーに加えて、BB1が内部当籤役として決定される場合がある。
【0088】
また、図7を参照すると、当籤番号5に対応する数値範囲は、当籤番号8に対応する数値範囲を含む。したがって、黄チェリーが内部当籤役として決定されるとき、この黄チェリーに加えて、BB2が内部当籤役として決定される場合がある。
【0089】
なお、フラグ間で(後述の図21のステップS33でNOと判別され)、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照している場合には、抽籤回数が6に変更される。これにより、フラグ間では、当籤番号7及び8に当籤する場合がない。したがって、フラグ間では、BB1及びBB2が内部当籤役として決定される場合はない。
【0090】
図9を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
【0091】
内部当籤役決定テーブルは、当籤番号に対応する内部当籤役の情報(データ)を備えている。内部当籤役のデータは、2進数で表されている。当籤番号に対応して示されている内部当籤役1及び内部当籤役2は、夫々内部当籤役を識別するための情報であり、各々1バイトのデータである。特に、内部当籤役2は、持越役に関わる。
【0092】
例えば、当籤番号が「0」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000000」(内部当籤役1)及び「00000000」(内部当籤役2)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、ハズレである。当籤番号が「1」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000001」(内部当籤役1)及び「00000000」(内部当籤役2)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、ベルである。当籤番号が「2」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000010」(内部当籤役1)及び「00000000」(内部当籤役2)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、スイカである。当籤番号が「3」〜「8」の場合についても同様に、内部当籤役のデータが決定される。
【0093】
図10を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。
【0094】
図柄組合せテーブルは、一の有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置の各々に停止表示された図柄の組合せに対応する表示役と、表示役に対応する払出枚数の情報と、を備えている。この図柄組合せテーブルは、全リール3L,3C,3Rが停止した後、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せに応じて払出枚数を決定する場合に、参照される。
【0095】
内部当籤役がベルの場合、有効ラインに沿って“ベル−ベル−ベル”が並ぶ場合がある。この場合、表示役がベルになり、10枚のメダルが払出される。また、内部当籤役がスイカの場合、有効ラインに沿って“スイカ−スイカ−スイカ”が並ぶ場合がある。この場合、表示役がスイカになり、5枚のメダルが払出される。
【0096】
内部当籤役が青チェリーの場合、5本の有効ラインのうち、センターライン8cに沿って“青チェリー(中)−ANY−ANY”が並ぶ場合と、センターラインを除く有効ラインに沿って“青チェリー(角)−ANY−ANY”が並ぶ場合と、がある。“青チェリー(中)”は、左の表示窓4Lの中段に停止表示された“青チェリー”を示し、“青チェリー(角)”は、左の表示窓4Lの上段又は下段に停止表示された“青チェリー”を示す。前者の場合は、表示役が中チェリーになり、図柄組合せテーブルに従い、4枚のメダルが払出される。後者の場合は、表示役が角チェリーになる。このとき、2本の有効ライン(トップライン8b及びクロスダウンライン8e、又は、ボトムライン8d及びクロスアップライン8aのいずれか)で“青チェリー(角)−ANY−ANY”の図柄組合せが成立している。したがって、表示役が角チェリーである場合、図柄組合せテーブルに従い、図柄組合せテーブルが示す枚数の2倍の枚数、すなわち8枚のメダルが払出される。内部当籤役が赤チェリー及び黄チェリーの場合についても同様である。
【0097】
内部当籤役がリプレイの場合、有効ラインに沿って“リプレイ−リプレイ−リプレイ”が並ぶ場合がある。この場合、表示役がリプレイになり、今回のゲームのために投入された投入枚数と同数のメダルの自動投入が行われる。
【0098】
内部当籤役がBB1の場合、有効ラインに沿って“赤7−赤7−赤7”が並ぶ場合がある。この場合、表示役がBB1になり、BB1作動中フラグがオンになることによりBB1が作動する。このとき、遊技状態がRB遊技状態に移行する。内部当籤役がBB2の場合、有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”が並ぶ場合がある。この場合、表示役がBB2になり、BB2作動中フラグがオンになることによりBB2が作動する。このとき、遊技状態がRB遊技状態に移行する。
【0099】
図11を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。
【0100】
ボーナス作動時テーブルは、主にボーナスが作動するときに必要な情報を備えているが、RTが作動するときに必要な情報も備えている。具体的には、表示役ごとに、作動中フラグ、RT遊技数カウンタ、ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ、及び入賞可能回数カウンタの情報を備えている。このボーナス作動時テーブルは、後述の図26のステップS152の処理において参照される。
【0101】
作動中フラグは、作動している遊技状態(現在の遊技状態)を識別するための情報である。本実施例の作動中フラグには、RB遊技状態が作動しているか否かを識別するためのRB作動中フラグと、ボーナス(役物連続作動装置)が作動しているか否かを識別するためのBB作動中フラグと、RTが作動しているか否かを識別するためのRT作動中フラグと、がある。
【0102】
BB作動中フラグは、上述のように、BB1が表示役として成立した場合にオンに更新されるBB1作動中フラグと、BB2が表示役として成立した場合にオンに更新されるBB2作動中フラグと、により構成されている。
【0103】
「RT遊技数カウンタ」とは、RTが作動する残りの単位遊技の回数をいう。本実施例では、ボーナスの作動の終了によりRTが作動するとき、RT遊技数カウンタに「1500」がセットされる。この値は、RT作動中において、単位遊技ごとに1ずつ減算される。
【0104】
「ボーナス終了枚数カウンタ」とは、ボーナスが作動しているときに払出すことが可能な残りのメダルの枚数をいう。本実施例では、ボーナスが作動するとき、ボーナス終了枚数カウンタに、上述の払出可能枚数の数に等しい「465」がセットされる。この値は、ボーナスが作動しているときに、払出されたメダルの枚数だけ単位遊技ごとに減算される。
【0105】
「遊技可能回数カウンタ」とは、上述のように、RB遊技状態において行うことが可能な残りの単位遊技の回数をいう。本実施例では、RBが作動するとき、遊技可能回数カウンタに「12」がセットされる。この値は、RB遊技状態において、単位遊技ごとに1ずつ減算される。
【0106】
「入賞可能回数カウンタ」とは、上述のように、RB遊技状態において入賞可能な回数、より詳しくは、RB遊技状態において小役に対応する図柄の組合せが表示されることが可能な残りの単位遊技の回数をいう。本実施例では、RBが作動するとき、入賞可能回数カウンタに「8」がセットされる。この値は、RB遊技状態において、入賞した単位遊技ごとに1ずつ減算される。
【0107】
図12を参照して、停止テーブル決定テーブルについて説明する。
【0108】
停止テーブル決定テーブルには、内部当籤役に応じた停止テーブルの種別が規定されている。すなわち、内部当籤役1格納領域及び内部当籤役2格納領域に格納されるデータに応じた停止テーブルの種別が規定されている。本実施例では、内部当籤役は、1種類に限られるものではなく、複数種類の場合も含まれる。
【0109】
また、停止テーブルは、リール3L,3C,3Rの停止制御の態様を規定する情報を備えている。具体的には、遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rの操作タイミングに対応するリール3L,3C,3Rの停止態様の情報(例えば、後述の停止開始位置の情報、滑りコマ数の情報など)を備えている。各停止テーブルは、基本的に、対応する内部当籤役を表示役として成立可能に構成されている。
【0110】
なお、内部当籤役が停止テーブル決定テーブルに規定する内部当籤役のいずれにも該当しない場合、対応する停止テーブルは、ハズレ用停止テーブルである。このハズレ用停止テーブルは、図柄組合せテーブル(図10)に規定した図柄組合せとは異なる図柄組合せが有効ライン上に表示されるように構成されている。
【0111】
図13及び図14を参照して、停止テーブルについて説明する。この停止テーブルは、停止ボタン7L,7C,7Rの押下操作を条件に、この押下操作に対応するリール3L,3C,3Rを停止制御するときに用いられる。
【0112】
図13は、スイカ用停止テーブルを示し、内部当籤役がスイカである場合に参照される。図14は、BB1用停止テーブルを示し、内部当籤役がBB1である場合に参照される。なお、図示は省略するが、停止テーブルは、内部当籤役の夫々について設けられている。
【0113】
停止テーブルには、各リール3L,3C,3Rの停止開始位置に対応する滑りコマ数の情報が規定されている。「停止開始位置」とは、停止操作が行われたときにセンターライン8c上にある図柄の位置をいう。より詳しくは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが押下操作された場合に、図柄の中心が中段の図柄停止位置の上方にあり、その中心が中段の図柄停止位置に最も近い図柄の位置をいう。
【0114】
「滑りコマ数」とは、停止ボタン7L,7C,7Rが操作された後、対応するリール3L,3C,3Rが停止するまでの間に、表示窓4L,4C,4R内を移動した図柄の数をいう。例えば、図14に示す停止テーブルでは、左リール3Lの停止開始位置「11」に対応する滑りコマ数は「4」である。上述の図3を参照すると、左リール3Lのコードナンバー「11」に対応する図柄は“ベル(図柄114)”であり、11に4を加えたコードナンバー「15」に対応する図柄は“7(図柄111)”である。したがって、本実施例では、コードナンバー「11」の“ベル(図柄114)”がセンターライン8cの位置に到達したときに左の停止ボタン7Lが操作された場合、左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に“7(図柄111)”を停止表示するように、左リール3Lを停止制御することができる。
【0115】
なお、本実施例では、停止ボタン7L,7C,7Rが押下操作されてから、対応するリール3L,3C,3Rが停止するまでの間に、表示窓内を移動することが可能な図柄の最大数(最大滑りコマ数)が、4と規定されている。
【0116】
次に図13を参照して、スイカが内部当籤役として決定された場合の表示窓4L,4C,4Rでの表示態様について説明する。
【0117】
上述の図10を参照すると、左のリール3L、中央のリール3C、及び右のリール3Rでは、スイカに対応する図柄組合せを構成する図柄は“スイカ”である。そこで、上述の図3を参照すると、左のリール3Lでは、“スイカ”に対応するコードナンバーは「3」と「10」との二箇所である。図13を参照すると、左のリール3Lでの停止開始位置が「1」〜「3」、又は「8」〜「10」である場合には、“スイカ”が左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止する。これに対し、左のリール3Lでの停止開始位置が「0」、「4」〜「7」又は「11」〜「20」である場合には、たとえスイカが内部当籤役として決定されていても、“スイカ”が左の表示窓4Lの図柄停止位置に停止する場合はない。同様に、中央のリール3Cでの停止開始位置が「8」〜「12」又は「16」〜「20」である場合には、“スイカ”が中央の表示窓4Cの中段の図柄停止位置に停止する。これに対し、中央のリール3Cでの停止開始位置が「0」〜「7」又は「13」〜「15」である場合には、たとえスイカが内部当籤役として決定されていても、“スイカ”が中央の表示窓4Cの図柄停止位置に停止する場合はない。なお、右のリール3Rについては、停止開始位置に関わらず“スイカ”が右の表示窓4Rの中段の図柄停止位置に停止する。したがって、表示役としてスイカを成立させるためには、スイカが内部当籤役として決定されることに加えて、停止ボタン7L,7Cを適切に操作することが求められる。
【0118】
なお、図示は省略するが、ベル用停止テーブルも設けられており、このベル用停止テーブルによると、ベルが内部当籤役として決定されている場合には、停止開始位置に関わらず、表示役としてベルが成立する。したがって、内部当籤役としていずれかの小役(スイカ、チェリー、又はベル)が決定されていた場合であっても、スイカ及びチェリーについては、表示役として成立させることができない場合があるのに対し、ベルについては、表示役として必ず成立させることができる。
【0119】
次に図14を参照して、BB1が内部当籤役として決定された場合の表示窓4L,4C,4Rでの表示態様について説明する。
【0120】
上述の図10を参照すると、左のリール3L、中央のリール3C、及び右のリール3Rでは、BB1に対応する図柄組合せを構成する図柄は“赤7”である。そこで、上述の図3を参照すると、左のリール3Lでは、“赤7”に対応するコードナンバーは「1」と「15」との二箇所である。図14を参照すると、左のリール3Lでの停止開始位置が「0」、「1」、「11」〜「15」、又は「18」〜「20」である場合には、“赤7”が左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止する。これに対し、左のリール3Lでの停止開始位置が「2」〜「10」、「16」、又は「17」である場合には、たとえBB1が内部当籤役として決定されていても、“赤7”が左の表示窓4Lの図柄停止位置に停止する場合はない。同様に、中央のリール3Cでの停止開始位置が「3」〜「7」又は「11」〜「15」である場合には、“赤7”が中央の表示窓4Cの中段の図柄停止位置に停止する。これに対し、中央のリール3Cでの停止開始位置が「0」〜「2」、「8」〜「10」、又は「16」〜「20」である場合には、たとえBB1が内部当籤役として決定されていても、“赤7”が中央の表示窓4Cの図柄停止位置に停止する場合はない。同様に、右のリール3Rでの停止開始位置が「3」〜「7」又は「11」〜「15」である場合には、“赤7”が右の表示窓4Rの中段の図柄停止位置に停止する。これに対し、右のリール3Rでの停止開始位置が「0」〜「2」、「8」〜「10」、又は「16」〜「20」である場合には、たとえBB1が内部当籤役として決定されていても、“赤7”が右の表示窓4Rの図柄停止位置に停止する場合はない。したがって、表示役としてBB1を成立させるためには、BB1が内部当籤役として決定されることに加えて、停止ボタン7L,7C,7Rを適切に操作することが求められる。
【0121】
図15の(1)〜(5)を参照して、内部当籤役1、内部当籤役2、持越役、作動中フラグ、及び遊技状態の格納領域(記憶領域)について説明する。これらの格納領域は、主制御回路71及び副制御回路72の両方に設けられている。
【0122】
図15の(1)は、内部当籤役1格納領域を示す。ビット0は、ベルに対応する格納領域である。ビット1は、スイカに対応する格納領域である。ビット2は、青チェリーに対応する格納領域である。ビット3は、赤チェリーに対応する格納領域である。ビット4は、黄チェリーに対応する格納領域である。ビット5は、リプレイに対応する格納領域である。ビット6及びビット7は、未使用の格納領域である。
【0123】
図15の(2)は、内部当籤役2格納領域を示す。ビット0は、BB1に対応する格納領域である。ビット1は、BB2に対応する格納領域である。ビット2〜ビット7は、未使用の格納領域である。
【0124】
なお、表示役のデータが格納される表示役格納領域(表示役1格納領域及び表示役2格納領域)についての図示は省略するが、内部当籤役格納領域(内部当籤役1格納領域及び内部当籤役2格納領域)と同様のデータ構造を有している。
【0125】
図15の(3)は、持越役格納領域を示す。ビット0は、BB1に対応する格納領域である。ビット1は、BB2に対応する格納領域である。ビット2〜ビット7は、未使用の格納領域である。本実施例では、持越役がある場合(フラグ間である場合)には、持越役格納領域のうち、持越役として成立した役に対応するビットに1が格納される。
【0126】
図15の(4)は、作動中フラグ格納領域を示す。ビット0は、BB1作動中フラグに対応する格納領域である。ビット1は、BB2作動中フラグに対応する格納領域である。ビット2は、RT作動中フラグに対応する格納領域である。ビット3〜ビット7は、未使用の格納領域である。
【0127】
図15の(5)は、遊技状態格納領域を示す。ビット0は、RB遊技状態に対応する格納領域である。ビット1は、一般遊技状態のうちフラグ間に対応する格納領域である。ビット2は、一般遊技状態のうち非フラグ間に対応する格納領域である。ビット3〜ビット7は、未使用の格納領域である。
【0128】
図16を参照して、図柄格納領域について説明する。
【0129】
図柄格納領域には、表示窓4L,4C,4Rにより表示される各リール3L,3C,3Rの図柄の種別を示すデータが格納される。本実施例では、有効ラインとしてトップライン8b、センターライン8c、ボトムライン8d、クロスアップライン8a、及びクロスダウンライン8eの5種類を設けているため、これらの有効ラインに表示される図柄の種別を示すデータが格納される。例えば、トップライン8bであれば、各表示窓4L,4C,4R内の上段に対応する図柄の種別が、図柄格納領域に格納されることとなる。そして、図柄格納領域に格納されるデータと、上述の図柄組合せテーブルと、に基づいて、表示役などの決定が行われる。
【0130】
図17、図18を参照し、遊技機1に設けられた副制御回路72の回路構成、この副制御回路72に格納されるテーブル群、並びに副制御回路72による液晶表示装置131、スピーカ9L,9R、LED類101及びランプ類102の処理動作について説明する。
【0131】
図17は、副制御回路72の構成を示すブロック図である。副制御回路72は、映像、音、光、あるいはこれらを組合せた遊技に関する演出の制御を行うものであり、内部当籤役の決定やリールの制御など一連の遊技の進行を制御する主制御回路71とは各々別の回路基板上に構成されている。
【0132】
主制御回路71と副制御回路72とは、ハーネスなどにより電気的に接続されており、副制御回路72は、主制御回路71から送信された各種コマンド(後述のスタートコマンドなど)に基づいて、演出内容の決定や実行などの各種処理を行う。このように、主制御回路71と副制御回路72との間の通信は、主制御回路71から副制御回路72への一方向で行われ、副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはない。
【0133】
副制御回路72は、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)、ドライバ87、DSP88、オーディオRAM89、D/A変換器90、及びアンプ91を含んで構成される。
【0134】
サブCPU81は、主制御回路71から送信された各種コマンドに基づいて、サブROM82内に記憶された制御用プログラムなどにしたがい、映像、音、光の出力を制御する。なお、副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU81の制御用プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
【0135】
サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
【0136】
プログラム記憶領域には、図28〜図30において後述するサブCPU制御プログラムが記憶される。具体的には、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスク、LED類101やランプ類102による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ9L,9Rによる音の出力を制御するためのサウンド制御タスク、液晶表示装置131での映像の表示を制御するための描画タスクなどが含まれている。
【0137】
データ記憶領域には、図18において後述するジャンプテーブルを含むテーブルが記憶されるテーブル記憶領域、キャラクタオブジェクトデータといったアニメーションデータなどが記憶される描画制御データ記憶領域、アニメーションデータに基づく映像サウンドやスタートレバー6などの操作音といった音データなどが記憶される音声制御データ記憶領域、光の点灯パターンなどが記憶されるLED・ランプ制御データ記憶領域、停止ボタン7L,7C,7R、スタートレバー6及びBETスイッチ11,12,13の操作に伴うカロリー消費量、食品の表示データ及び食品の含むカロリー、脈拍数と基礎代謝量及び身体情報などのテーブルなどが記憶されているカロリーデータ記憶領域などによって構成される。
【0138】
また、サブRAM83は、サブCPU81が制御用プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。サブRAM83には、後述の演出状態移行番号や演出番号、遊技者が入力した遊技者の身体情報、算出した合計の操作カロリー消費量、算出した合計の基礎代謝カロリー消費量及び算出した合計のカロリー消費量などの各種情報が記憶される。また、上述の図15、図16と同様の格納領域も設けられている。そのため、副制御回路72でも内部当籤役、表示役、持越役、作動中フラグを判別できる。
【0139】
レンダリングプロセッサ84は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力されるコマンドに基づき、サブCPU81によって決定された演出内容に応じた映像を生成する。レンダリングプロセッサ84が行うタスクに必要なデータは起動時に描画用RAM85に展開される。生成された映像は、ドライバ87を介して液晶表示装置131によって表示される。
【0140】
DSP88は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力されるコマンドに基づいて、スピーカ9L,9Rから音を出力するためのサウンドデータを決定する。ここで決定したサウンドデータは、オーディオRAM89に設けられたサウンド格納領域に格納される。
【0141】
D/A変換器90は、DSP88と接続されており、デジタルデータとしてサウンド格納領域に格納されているサウンドデータをアナログとしての音声に変換する。アンプ91は増幅器であり、D/A変換器90によってアナログに変換された音声を増幅し、増幅した音声をスピーカ9L,9Rなどから出力させる。
【0142】
また、サブCPU81には、LED類101及びランプ類102が接続されており、サブCPU81により送信される出力信号に基づいて光が出力される。
【0143】
また、サブCPU81には、操作部17が接続されている。実施例では、操作部17が操作されることに応じて、液晶表示装置131に遊技履歴などの情報が表示されるようになっている。
【0144】
また、サブCPU81には、脈拍センサ200が接続されている。サブCPU81は、脈拍センサ200が送信した脈拍信号を受信する。
【0145】
また、サブCPU81には、圧力センサ230,240,250,260,270,280,290が接続されている。サブCPU81は、圧力センサ230,240,250,260,270,280,290が送信した操作信号を受信する。
【0146】
図18を参照して、副制御回路72のジャンプテーブルについて説明する。
【0147】
ジャンプテーブルは、主制御回路71により送信されたコマンド(情報又は指令)を受信した場合に、受信したコマンドの種類に応じて行う処理の情報を備えている。具体的には、主制御回路71により送信されるコマンドの「識別子」に対応して実行する複数種類の処理の情報が格納されている。主制御回路71は、“4バイト”〜“8バイト”で構成されるデータ(情報)を一のコマンドとして副制御回路72へ送信するが、「先頭データ」は、その“1バイト目”のデータを示す。
【0148】
初期化コマンドを受信した場合の識別子は01Hであり、この識別子「01H」に対応する処理は、初期化コマンド処理である。初期化コマンド処理は、サブRAM83などを初期化する処理である。デモ表示コマンドを受信した場合の識別子は02Hであり、この識別子「02H」に対応する処理は、デモ表示コマンド処理である。デモ表示コマンド処理は、遊技機が客待ちの状況であることを報知する画像を液晶表示部5aに表示する処理である。
【0149】
遊技メダル投入コマンドを受信した場合の識別子は03Hであり、この識別子「03H」に対応する処理は、遊技メダル投入コマンド処理である。遊技メダル投入コマンド処理は、「BET操作」を契機として行われる処理である。遊技開始コマンドを受信した場合の識別子は04Hであり、この識別子「04H」に対応する処理は、遊技開始コマンド処理である。遊技開始コマンド処理は、スタートレバー6が操作されることを契機として行われる処理である。
【0150】
リール停止コマンドを受信した場合の識別子は05Hであり、この識別子「05H」に対応する処理は、リール停止コマンド処理である。リール停止コマンド処理は、いずれかの停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたことを契機として行われる処理である。全リール停止コマンドを受信した場合の識別子は06Hであり、この識別子「06H」に対応する処理は、全リール停止コマンド処理である。全リール停止コマンド処理は、第3停止操作が行われることを契機として行われる処理である。
【0151】
表示役成立コマンドを受信した場合の識別子は07Hであり、この識別子「07H」に対応する処理は、表示役成立コマンド処理である。表示役成立コマンド処理は、表示役の成否などに基づいて行われる処理である。払出終了コマンドを受信した場合の識別子は08Hであり、この識別子「08H」に対応する処理は、払出終了コマンド処理である。払出終了コマンド処理は、メダルの払出しに基づいて行われる処理である。
【0152】
RB終了コマンドを受信した場合の識別子は09Hであり、この識別子「09H」に対応する処理は、RB終了コマンド処理である。RB終了コマンド処理は、RB遊技状態の終了時において、遊技状態の情報を一般遊技状態に変更するための処理である。BB終了コマンドを受信した場合の識別子は0AHであり、この識別子「0AH」に対応する処理は、BB終了コマンド処理である。BB終了コマンド処理は、ボーナスの作動の終了時において、遊技状態の情報を一般遊技状態に変更するための処理である。
【0153】
エラーコマンドを受信した場合の識別子は0BHであり、この識別子「0BH」に対応する処理は、エラーコマンド処理である。エラーコマンド処理は、ホッパー40内のメダルが空になるなどの不具合が生じた場合に、その不具合を報知する画像を液晶表示部5aに表示するための処理である。
【0154】
演出指示要求コマンドを受信した場合の識別子は0CHであり、この識別子「0CH」に対応する処理は、演出指示要求コマンド処理である。演出指示要求コマンド処理は、液晶表示部5a、LED類101、ランプ類102、スピーカ9L,9Rなどで画像表示や光、音による演出を実行するための処理である。ボーナス開始コマンドを受信した場合の識別子は0DHであり、この識別子「0DH」に対応する処理は、ボーナス開始コマンド処理である。ボーナス開始コマンド処理は、ボーナスが作動するタイミングの報知を実行するための処理である。
【0155】
図19及び図20に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71の制御動作について説明する。
【0156】
初めに、CPU31は、ゲーム開始時(遊技開始時)の初期化を行う(ステップS1)。この処理では、メインRAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化などを行う。続いてゲーム終了時のメインRAM33の所定の記憶内容を消去し(ステップS2)、ステップS3に移る。この処理では、前回のゲームに使用されたメインRAM33の書き込み可能領域のデータの消去、メインRAM33の書き込み領域への次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定などを行う。
【0157】
ステップS3では、ボーナス作動監視処理を行い、ステップS4に移る。この処理では、BB作動中フラグがオンである場合には、RB遊技状態が終了しても続けてRB遊技状態となるように、RB作動中フラグをオンに更新するとともに、遊技可能回数カウンタを12にセットし、入賞可能回数カウンタを8にセットする処理を行う。ステップS4では、メダル投入・スタートチェック処理を行い、ステップS5に移る。この処理では、スタートスイッチ6S、メダルセンサ22S、又はBETスイッチ11からの入力に基づいて、BET数の更新などの処理を行う。
【0158】
ステップS5では、投入枚数に基づいてメダル投入枚数カウンタを更新し、ステップS6に移る。この処理では、メインRAM33の所定領域に設けられたメダル投入枚数カウンタに、投入されたメダルの枚数を積算する処理を行う。
【0159】
ステップS6では、遊技メダル投入コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS7に移る。ステップS7では、抽籤用の乱数を抽出し、抽出した乱数をメインRAM33の所定領域に設けられた乱数値格納領域に格納し、ステップS8に移る。この処理で抽出した乱数は、後述の内部抽籤処理において使用される。ステップS8では、遊技状態監視処理を行い、ステップS9に移る。この処理では、遊技状態移行条件が満たされているか否かを判別し、遊技状態移行条件が満たされていると判別される場合には、遊技状態を移行し、遊技状態移行条件が満たされていると判別されない場合には、現在の遊技状態を維持する。
【0160】
ステップS9では、後に図21を参照して説明する内部抽籤処理を行い、ステップS10に移る。ステップS10では、遊技開始コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS11に移る。この遊技開始コマンドには、遊技状態、内部当籤役などの情報が含まれる。特に内部当籤役の情報には、内部当籤役1格納領域のデータ及び内部当籤役2格納領域のデータが含まれる。ステップS11では、後に図22を参照して説明するリール停止初期設定処理を行い、ステップS12に移る。
【0161】
ステップS12では、前回のゲームでのリール3L,3C,3Rの回転開始から4.1秒経過しているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS15に移り、NOのときは、ステップS13に移る。ステップS13では、ゲーム開始の待ち時間消化の処理(ウェイト処理)を行い、ステップS14に移る。この処理では、前回のゲームでのリール3L,3C,3Rの回転開始から4.1秒が経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
【0162】
ステップS14では、ゲーム監視用タイマをセットし、ステップS15に移る。このゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作によらずに、自動的にリール3L,3C,3Rを停止させるための自動停止タイマが含まれる。ステップS15では、全リールの回転開始を要求し、ステップS16に移る。
【0163】
ステップS16では、リール停止許可コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS17に移る。ステップS17では、後に図23を参照して説明する停止制御処理を行い、図21のステップS18に移る。
【0164】
図21のステップS18では、後に図24を参照して説明する表示役検索処理を行い、ステップS19に移る。この処理では、表示窓4L,4C,4Rの図柄の停止態様に基づいて、表示役(成立役)を識別するためのフラグをセットする処理を行う。ステップS19では、エラーチェック処理を行い、ステップS20に移る。ステップS20では、表示役成立コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS21に移る。この表示役成立コマンドには、成立した表示役の情報が含まれる。
【0165】
ステップS21では、メダル払出処理を行い、ステップS22に移る。この処理では、表示役検索処理でセットされたフラグに基づいて、図柄組合せテーブル(図11)を参照して、表示役に対応する払出枚数のメダルの貯留(クレジット)又は払出しを行う。
【0166】
ステップS22では、払出枚数に基づいてボーナス終了枚数カウンタを更新し、ステップS23に移る。この処理では、ボーナス終了枚数カウンタが1以上である場合には、このボーナス終了枚数カウンタから払出枚数に応じた値を減算する処理を行う。
【0167】
ステップS23では、払出枚数に基づいてメダル払出枚数カウンタを更新し、ステップS24に移る。この処理では、メインRAM33の所定領域に設けられたメダル払出枚数カウンタに、払出されたメダルの枚数を積算する処理を行う。
【0168】
ステップS24では、払出終了コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS25に移る。ステップS25では、RB作動中フラグ又はBB作動中フラグのいずれかがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS26に移り、NOのときは、ステップS27に移る。
【0169】
ステップS26では、後に図25を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行い、ステップS27に移る。ステップS27では、後に図26を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行い、ステップS28に移る。ステップS28では、リプレイ作動チェック処理を行い、図19のステップS2に移る。この処理では、表示役がリプレイであることを条件に、今回のゲームのために投入された投入枚数と同数を自動投入カウンタにセット(自動投入)する処理を行う。自動投入カウンタは、メインRAM33の所定領域に設けられている。
【0170】
図21を参照して、内部抽籤処理について説明する。
【0171】
初めに、CPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図6)を参照し、遊技状態に対応する内部抽籤テーブル(図7、図8)の種別及び抽籤回数を決定し(ステップS31)、ステップS32に移る。
【0172】
ステップS32では、持越役格納領域に格納されたデータ(情報)が「0」か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS34に移り、NOのときは、ステップS33に移る。この処理により、持越役の有無を判別することができる。より詳しくは、ステップS32の処理でYESと判別される場合には、持越役がないと判別でき、NOと判別される場合には、持越役があると判別できる。ステップS33では、CPU31は、抽籤回数を「6」に変更(更新)し、ステップS34に移る。
【0173】
ステップS34では、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットし、ステップS35に移る。これにより、当籤番号として、一般遊技状態のうち非フラグ間の場合には「8」、一般遊技状態のうちフラグ間の場合には「6」、RB遊技状態の場合には「5」がセットされることになる。
【0174】
ステップS35では、ステップS31で決定された内部抽籤テーブルを参照し、乱数値格納領域に格納されている乱数値と、当籤番号及び格納されている設定に応じた下限値(L)及び上限値(U)と、を比較し、ステップS36に移る。ステップS36では、乱数値格納領域に格納されている乱数値が下限値以上かつ上限値以下であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS37に移り、NOのときは、ステップS39に移る。
【0175】
ステップS37では、内部当籤役決定テーブル(図9)を参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役及び格納領域種別を決定し、ステップS38に移る。ステップS38では、格納領域種別に基づいて内部当籤役格納領域のアドレスをセットし、このセットしたアドレスをメインRAM33の所定領域に格納し、ステップS39に移る。
【0176】
ステップS39では、抽籤回数を1減算し、ステップS40に移る。ステップS40では、抽籤回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS41に移り、NOのときは、ステップS34に移る。
【0177】
ステップS41では、内部当籤役2格納領域と持越役格納領域との論理和を持越役格納領域に格納し、ステップS42に移る。この処理により、ボーナスに内部当籤した場合、持越役として持越役格納領域に格納できる。ステップS42では、内部当籤役2格納領域と持越役格納領域との論理和を内部当籤役2格納領域に格納し、図19のステップS10に移る。
【0178】
図22を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。
【0179】
初めに、CPU31は、メインRAM33の所定領域に格納されている内部抽籤結果情報をセットし(ステップS51)、ステップS52に移る。ステップS52では、内部当籤役がハズレ又はボーナスのいずれかであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS53に移り、NOのときは、ステップS55に移る。
【0180】
ステップS53では、フラグ間であるか否かを確認する。この判別がYESのときは、ステップS54に移り、NOのときは、ステップS55に移る。ステップS54では、内部当たりフラグに応じた内部抽籤結果情報をセットし、ステップS55に移る。ステップS55では、内部抽籤結果情報に応じた停止テーブルをセットし、ステップS56に移る。ステップS56では、表示役予想格納処理を行い、図19のステップS12に移る。
【0181】
図23を参照して、停止制御処理について説明する。この処理は、内部当籤役や遊技者による停止操作のタイミングなどに基づいて、リール3L,3C,3Rの回転を停止させるために行われる。
【0182】
初めに、CPU31は、有効な停止スイッチがオンされたか否か、すなわち回転しているリールに対応する停止ボタンが押下操作されたか否かを判別する(ステップS61)。具体的には、押下操作が行われた停止ボタンに対応する有効停止ボタンフラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS66に移り、NOのときは、ステップS62に移る。
【0183】
ここで、有効停止ボタンフラグは、押下操作された停止ボタンに対応するリールが回転しているか否かを識別するための情報であり、停止ボタン7L,7C,7Rの各々に対応して3つ設けられる。押下操作された停止ボタンに対応するリールが回転している場合には、この停止ボタンに対応する有効停止ボタンフラグはオンである。また、押下操作された停止ボタンに対応するリールが回転していない場合には、この停止ボタンに対応する有効停止ボタンフラグはオフである。有効停止ボタンフラグがオフに更新されることにより、一旦押下操作が行われた停止ボタンの押下操作が、以後、無効となる。
【0184】
ステップS62では、自動停止タイマが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS63に移り、NOのときは、ステップS61に移る。ステップS63では、回転中のリールのうち最も右側のものを停止制御の対象とし、ステップS64に移る。この処理により、複数のリールが回転中の場合、右側のリールから自動停止する。
【0185】
ステップS64では、第3停止であるか否か、すなわち、3つのリール3L,3C,3Rのうち2つのリールを既に停止制御しており、残りの1つを停止制御する場合であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS65に移り、NOのときは、ステップS66に移る。ステップS65では、自動第3停止処理、すなわち上述の残り1つのリールを停止制御する処理を行い、ステップS66に移る。
【0186】
ステップS66では、図柄カウンタ及び停止ボタンの種別に基づいて、停止テーブルから滑りコマ数を抽出し、ステップS67に移る。図柄カウンタは、メインRAM33の所定領域に設けられ、リール3L,3C,3Rが回転している場合に、回転するリール3L,3C,3Rの図柄位置を特定するためのカウンタである。このため、図柄カウンタの値に対応する図柄位置に基づいて、センターライン8cに位置している図柄のコードナンバーを識別できる。すなわち、停止ボタン7L,7C,7Rが押下操作されたときの図柄カウンタと停止開始位置とは等価となるので、CPU31は、停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rと停止開始位置とから、滑りコマ数を抽出する。
【0187】
ステップS67では、抽出された滑りコマ数と、表示役予想格納処理にて決定された滑りコマ数先の表示役と、を比較して、内部当籤役に基づいた停止が可能な滑りコマ数であるか否かを決定し、ステップS68に移る。ステップS68では、リール停止コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS69に移る。
【0188】
ステップS69では、決定された滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールが回転するのを待ち、ステップS70に移る。ステップS70では、リールの回転停止を要求し、ステップS71に移る。
【0189】
ステップS71では、押下操作が有効な停止ボタンがあるか否かを判別する。具体的には、3つの有効停止ボタンフラグのうちいずれかがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS72に移り、NOのときは、図21のステップS18に移る。ステップS72では、表示役予想格納処理を行い、ステップS61に移る。
【0190】
図24を参照して、表示役検索処理について説明する。この処理は、図柄組合せテーブル(図10)及び図柄格納領域(図16)に基づいて、表示役の予想又は表示役の決定をするために行われる。
【0191】
初めに、CPU31は、図柄格納領域の先頭アドレスをセットし、有効ラインカウンタを取得し(ステップS81)、ステップS82に移る。この処理では、有効ラインカウンタの初期値として、3がセットされる。ステップS82では、図柄格納領域の先頭アドレスを取得し、ステップS83に移る。
【0192】
ステップS83では、3つの図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと比較し、ステップS84に移る。ステップS84では、表示役検索回数が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESときは、ステップS85に移り、NOのときは、ステップS86に移る。ステップS85では、表示役に基づいて払出枚数を決定し、払出枚数カウンタを更新し、ステップS86に移る。具体的には、表示役に対応する払出枚数の値を、メインRAM33の所定領域に設けられた払出枚数カウンタに格納する。払出枚数カウンタは、図20のステップS22のメダル払出処理によって払出されるメダルの枚数を計数するためのカウンタである。
【0193】
ステップS86では、図柄組合せテーブルのアドレスを更新し、ステップS87に移る。ステップS87では、更新したアドレスに対応するデータがエンドコードであるか否か(すなわち、エンドコードを検出したか否か)を判別する。この判別がYESのときは、ステップS88に移り、NOのときは、ステップS83に移る。
【0194】
ステップS88では、有効ラインカウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図20のステップS19に移り、NOのときは、ステップS89に移る。ステップS89では、有効ラインカウンタを1減算し、図柄格納領域のアドレスを更新し、ステップS82に移る。
【0195】
このように、CPU31は、エンドコードを検出することにより、現在の有効ラインカウンタの値に対応する表示ラインに応じる3つの図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと、図柄組合せテーブルに格納される全ての図柄の組合せと、の比較(ステップS83)を行ったと判別し、次の有効ラインカウンタの値に対応する表示ラインに応じる3つの図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと、図柄組合せテーブルに格納される全ての図柄の組合せと、の比較を行う。そして、CPU31は、全ての有効ラインで上述の比較を行ったと判別すると、この表示役検索処理を終了する。
【0196】
図25を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
【0197】
初めに、CPU31は、RB作動中フラグがオンか否かを判別する(ステップS91)。この判別がYESのときは、ステップS92に移り、NOのときは、ステップS98に移る。ステップS92では、遊技可能回数カウンタを1減算し、ステップS93に移る。
【0198】
ステップS93では、入賞が成立したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS94に移り、NOのときは、ステップS95に移る。ステップS94では、入賞可能回数カウンタを1減算し、ステップS95に移る。
【0199】
ステップS95では、遊技可能回数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS97に移り、NOのときは、ステップS96に移る。ステップS96では、入賞可能回数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS97に移り、NOのときは、ステップS98に移る。
【0200】
ステップS97では、RB終了時処理を行い、ステップS98に移る。この処理では、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタを0に更新する処理などを行う。ステップS98では、ボーナス終了枚数カウンタが1以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図20のステップS27に移り、NOのときは、ステップS99に移る。ステップS99では、BB終了時処理を行い、ステップS100に移る。この処理では、ボーナス終了枚数カウンタを0に更新する処理などを行う。ステップS100では、BB作動中フラグ及びRB作動中フラグをオフに更新し、BB終了コマンドを副制御回路72に送信し、図20のステップS28に移る。
【0201】
図26を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
【0202】
初めに、CPU31は、表示役がBB1又はBB2であるか否かを判別する(ステップS111)。この判別がYESのときは、ステップS112に移り、NOのときは、図20のステップS28に移る。ステップS112では、ボーナス作動時テーブル(図12)に基づいてBB作動時処理を行い、ステップS113に移る。この処理では、BB作動中フラグをオンに更新するとともに、ボーナス終了枚数カウンタを465にセットする処理を行う。
【0203】
ステップS113では、持越役格納領域をクリアする処理、すなわち、持越役格納領域に格納されているデータを0に更新する処理を行い、ステップS114に移る。ステップS114では、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に送信し、図21のステップS28に移る。
【0204】
図27を参照して、メインCPU(CPU31)の制御による割込処理について説明する。この割込処理は、1.1173msごとに行われる。
【0205】
初めに、CPU31は、入力ポートチェック処理を行い(ステップS121)、ステップS122に移る。この処理では、スタートレバー6の操作によるスタートスイッチ6Sからの入力などの有無を確認する。ステップS122では、通信データ送信処理を行い、ステップS123に移る。
【0206】
ステップS123では、リール制御処理を行い、ステップS124に移る。この処理では、制御対象のリールを示す情報をリール識別子として設定し、このリールの駆動を制御する処理を行う。ステップS124では、7SEG駆動処理を行い、ステップS125に移る。ステップS125では、ランプ駆動処理を行い、ステップS126に移る。ステップS126では、タイマ管理処理を行い、割込処理を終了する。
【0207】
図28〜図30に示すフローチャートを参照して、副制御回路72の制御動作について説明する。
【0208】
図28を参照して、サブ制御処理について説明する。
【0209】
電源が投入され、リセット端子に電圧が印加されると、サブCPU81は、リセット割込を発生させ、その割込の発生に基づいて、サブROM82に記憶されたサブ制御処理を順次行うように構成されている。
【0210】
初めに、サブCPU81は、入力監視処理を行い(ステップS131)、ステップS132に移る。この処理では、コマンドバッファ(主制御回路71から送信されたコマンドを格納する記憶領域)にデータがあるか否かを判別することにより、コマンドを受信したか否かを判別する処理を行う。ステップS132では、後に図29を参照して説明する操作カロリー演算処理を行い、ステップS133に移る。
【0211】
ステップS133では、後に図29を参照して説明する基礎代謝カロリー演算処理を行い、ステップS134に移る。ステップS134では、サブRAM83から合計の操作カロリー消費量及び合計の基礎代謝カロリー消費量を合計してサブRAM83に合計のカロリー消費量を更新して記憶する。
【0212】
ステップS135では、後に図30を参照して説明する画像描画処理を行い、ステップS136に移る。ステップS136では、VDPカウンタが2以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS137に移り、NOのときは、ステップS131に移る。
【0213】
ステップS137では、VDPカウンタに0をセットし、ステップS138に移る。ステップS138では、画像制御ICにバンク切替コマンドを送信し、この画像制御ICに対して画像データ領域の入替えを行わせ、ステップS131に移る。
【0214】
図29を参照して、操作カロリー演算処理について説明する。
【0215】
初めに、サブCPU81は、圧力センサ230,240,250,260,270,280,290より受信したセンサ位置を検知し、(ステップS141)ステップS142に移る。センサ位置に応じて遊技者がどのような操作を行ったかを検知する。
【0216】
ステップS142では、サブCPU81は、サブROM82に記憶している一操作あたりのカロリー消費量のうち、検知したセンサ位置に応じた遊技者の操作(例えば、スタートレバー6の操作)についてのカロリー消費量を読み出す。ステップS143では、サブCPU81は、受信した操作信号から操作力を算出し、操作力に応じて補正したカロリー消費量を算出し、ステップS144に移る。
【0217】
ステップS144では、サブCPU81は、サブRAM83に記憶している合計の操作によるカロリー消費量を読み出しS143において算出した操作によるカロリー消費量を加えて、合計の操作によるカロリー消費量を算出し、サブRAM83に更新して記憶し、図28のステップS133に戻る。
【0218】
図30を参照して、基礎代謝カロリー演算処理について説明する。
【0219】
ステップS151では、サブCPU81は、脈拍センサ200より脈拍信号を受信して、ステップS152に移る。ステップS152では、サブCPU81は、図32において後述する身体情報入力画面を液晶表示部5bに表示し、ステップS153に移る。
【0220】
ステップS153では、サブCPU81は、入力された身体情報をサブRAM83に記憶して、ステップS154に移る。ステップS154では、サブCPU81は、受信した脈拍信号及びサブRAM83より読み出した身体情報に応じた単位時間あたりの基礎代謝によるカロリー消費量をサブRAM83から読み出し、ステップS155に移る。
【0221】
ステップS155では、サブCPU81は、サブRAM83に記憶している合計の基礎代謝によるカロリー消費量を読み出しS143において算出した基礎代謝によるカロリー消費量を加えて、合計の基礎代謝によるによるカロリー消費量を算出し、サブRAM83に更新して記憶し、図28のステップS134に戻る。
【0222】
図31を参照して、画像描画処理について説明する。
【0223】
初めに、サブCPU81は、ステップS134において算出されたカロリー消費量を含む各種演出データを取得し(ステップS161)、ステップS162に移る。ステップS162では、取得した各種演出データをVDPに送信し、液晶表示部5a,5bに遊技演出画像を表示し、図28のステップS136に戻る。
【0224】
図32は、本発明の一実施例における液晶表示部5bの表示例である。
【0225】
遊技機1のサブCPU81は、脈拍センサ200により脈拍信号を測定し始めると、一定時間通常の遊技を停止して液晶表示部5bに身体情報入力画面を表示する。遊技者は停止ボタン7L,7C,7R、スタートレバー6及びBETスイッチ11を操作して遊技者の性別、年齢、身長及び体重といった身体情報の入力を行う。入力された身体情報をサブRAM83に記憶する。遊技機1は遊技者の基礎代謝量を算出する際サブRAM83より遊技者の身体情報を読み出す。身体情報入力はスキップすることができ、そのときはサブROM82に記憶された平均的な身体情報を用いて遊技者の基礎代謝量を算出する。
【0226】
図33は、本発明の一実施例における液晶表示部5bの表示例である。
【0227】
遊技機1のサブCPU81は、算出した遊技者の消費カロリーを液晶表示部5bに表示するとともにサブROM82のカロリーデータ記憶領域より食品の表示データ及び食品の含むカロリーを読み出し、食品及び食品の含むカロリーの表を表示する。表には現在のカロリー表示の目安が矢印で示されており、遊技者は遊技に伴う操作によりどの食品に相当するカロリーを消費したかを知ることができ、遊技の際に消費カロリーの目標とすることができる。
【0228】
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
【0229】
上述の実施例では、遊技時間を脈拍センサにより測定したが、これに限らない。例えば、カロリーを算出する期間を遊技者によって定められるようにしてもよく、所定の時間以内にゲームが繰り返されている場合にカロリーを算出するようにしてもよい。
【0230】
上述の実施例では、合計の消費カロリーは遊技に応じて増え続けるが、これに限らない。例えば、リセット手段を設けて合計の消費カロリーの値をリセットできるようにしてもよい。
【0231】
上述の実施例では、液晶表示部5bには合計の消費カロリーを表示したが、これに限らない。例えば、合計の操作消費カロリーの値を表示するようにしてもよく、合計の基礎代謝消費カロリーの値を表示するようにしてもよい。
【0232】
また、上述の実施例では、遊技機1は、第1種特別役物(RB)が設定されるとしたが、第2種特別役物及びこの第2種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置を備えることもできる。第2種特別役物とは、内部抽籤の結果に関わらず入賞に係る条件装置を作動させることとなる役物で、予め定められた場合に作動し、1回の遊技の結果が得られた場合に作動を終了するものをいう。この第2種特別役物には、所謂チャレンジゲーム(CG)及び/又はシングルチャレンジゲーム(SCG)を挙げることができる。また、第2種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置には、所謂チャレンジボーナス(CB)を挙げることができる。
【0233】
また、上述の実施例のような遊技機1の他、パロットなどの他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用や携帯端末用(携帯電話機用、携帯型ゲーム機用など)として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0234】
【図1】遊技機の外観を示す斜視図。
【図2】脈拍センサの外観を示す図。
【図3】リール上に配列された図柄の例を示す図。
【図4】電気回路の構成を示すブロック図。
【図5】図柄配置テーブルを示す図。
【図6】内部抽籤テーブル決定テーブルを示す図。
【図7】一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す図。
【図8】RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す図。
【図9】内部当籤役決定テーブルを示す図。
【図10】図柄組合せテーブルを示す図。
【図11】ボーナス作動時テーブルを示す図。
【図12】停止テーブル決定テーブルを示す図。
【図13】停止テーブルを示す図。
【図14】停止テーブルを示す図。
【図15】内部当籤役格納領域、持越役格納領域、作動中フラグ格納領域、及び遊技状態格納領域を示す図。
【図16】図柄格納領域を示す図。
【図17】副制御回路の構成を示す図。
【図18】ジャンプテーブルを示す図。
【図19】主制御回路のメインフローチャート。
【図20】図23に続くフローチャート。
【図21】内部抽籤処理を示すフローチャート。
【図22】リール停止初期設定処理を示すフローチャート。
【図23】停止制御処理を示すフローチャート。
【図24】表示役検索処理を示すフローチャート。
【図25】ボーナス終了チェック処理を示すフローチャート。
【図26】ボーナス作動チェック処理を示すフローチャート。
【図27】1.1msごとの定期的な割込処理を示すフローチャート。
【図28】副制御回路のサブ制御処理を示すフローチャート。
【図29】副制御回路の操作カロリー演算処理を示すフローチャート。
【図30】副制御回路の基礎代謝カロリー演算処理を示すフローチャート。
【図31】副制御回路の画像描画処理を示すフローチャート。
【図32】液晶表示部における表示例を示す図。
【図33】液晶表示部における表示例を示す図。
【符号の説明】
【0235】
1 遊技機
2 前面ドア
3L,3C,3R リール
6 スタートレバー
7L,7C,7R 停止ボタン
30 マイクロコンピュータ
31 メインCPU
32 メインROM
33 メインRAM
71 主制御回路
72 副制御回路
200 脈拍センサ
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、停止ボタンを備えたスロットマシン、所謂パチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を表示する機械的回転リールを複数配列して構成した変動表示装置、或いはリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、一定時間後自動的に或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ(入賞図柄)になった場合にはコイン、メダルなどの遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与するものである。
【0003】
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、所定の役の入賞が成立したときは、1回のコインの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件のよい遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームが所定回数行える役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与える遊技を所定ゲーム数行える役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
【0004】
また、現在主流の機種においては、有効化された成立ライン(以下「有効ライン」という)に沿って所定の図柄の組合せが並び、コイン、メダルなどが払出される入賞が成立するには、内部的な抽籤処理(以下「内部抽籤」という)により役に当籤(以下「内部当籤」という)し、かつその内部当籤した役(以下「内部当籤役」という)の入賞成立を示す図柄の組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当籤したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作のタイミングに熟練した技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
【0005】
このような遊技機では、遊技者の身体情報(消費カロリー、心拍数、血圧等)を検出する検出手段(熱センサ、加速度センサ、赤外線センサ、光センサ等)を備え、検出手段の検出結果から、所定期間(予め設定された遊技回数、予め設定された時間、アシスト報知される遊技回数、獲得利益量(例えば、払い出しメダル枚数)等)の遊技における遊技者の身体情報の変化を算出する算出手段と、算出手段の算出結果に応じて、特別モードでの遊技内容を決定するものが知られている。(例えば、特許文献1参照)。このような遊技機によれば、通常モードと、通常モードよりも遊技者が有利になる特別モードとにおいて遊技が行われ、特別モードに移行させる権利を取得するか否かの抽籤を行う移行権利抽籤手段と、遊技者の身体情報を検出する検出手段と、移行権利抽籤手段で権利を取得することが抽籤されたときに抽籤後の所定期間の遊技で検出手段を駆動する駆動制御手段と、所定期間の遊技後に特別モードに移行させる移行制御手段と、検出手段の検出結果から所定期間の遊技における遊技者の身体情報の変化を算出する算出手段と、算出手段の算出結果に応じて特別モードでの遊技内容を決定する遊技内容決定手段と、を備え、遊技者の身体情報の変化に応じて特別モードでの遊技内容を決定することができる。
【特許文献1】特開2007−175409号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のような遊技機では、遊技機により検出した遊技者の身体情報を遊技状態の変化のために用いるのみであり、遊技機により検出した遊技者の身体情報を遊技者自身の健康管理のために用いることができない場合があった。そこで、遊技機により検出した遊技者の身体情報により遊技者自身の健康管理のために用いることができる情報を表示できる遊技機を提供することが求められていた。
【0007】
本発明の目的は、遊技機により検出した遊技者の身体情報に基づき算出された遊技者自身の健康管理のために用いることができる情報を表示する遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明では、以下のようなものを提供する。
【0009】
(1) 遊技者が遊技価値を投入可能な遊技価値投入手段と、前記遊技価値投入手段に投入された遊技価値の情報が格納される遊技価値情報格納手段と、複数種類の図柄を表示する表示部を複数有する図柄表示手段と、遊技者が操作可能な開始操作手段と、前記遊技価値情報格納手段に所定の遊技価値の情報が格納されていることを条件に、遊技者による前記開始操作手段の操作に応じて、単位遊技の開始を指令する遊技開始指令信号を出力する開始指令手段と、前記遊技開始指令信号に応じて、予め定められた複数の役から少なくとも一つを当籤役として決定する当籤役決定手段と、前記遊技開始指令信号に応じて、前記複数の表示部における図柄の変動表示を開始する開始制御手段と、前記複数の表示部の夫々に対応して設けられ、遊技者が操作可能な複数の停止操作手段と、前記複数の停止操作手段の夫々に対応して設けられ、遊技者による前記停止操作手段の操作に応じて、対応する表示部における図柄の変動表示の停止を指令する停止指令信号を出力する複数の停止指令手段と、前記停止指令信号に応じて、この停止指令信号に対応する表示部における図柄の変動表示を停止する停止制御手段と、前記複数の表示部で停止表示された図柄の組合せに応じて、予め定められた数の遊技価値を払出す遊技価値払出手段と、前記遊技価値投入手段、前記開始操作手段及び前記停止操作手段に対する遊技者の操作及び遊技者の操作による操作カロリー消費量を関連付けた操作カロリーテーブルを記憶する操作カロリーテーブル記憶手段と、前記遊技価値投入手段、前記開始操作手段及び前記停止操作手段に対する遊技者の操作による操作力を測定する操作力計測手段と、前記操作カロリー消費量を前記操作力に基づき補正して補正操作カロリー消費量を算出する操作カロリー補正手段と、遊技中の補正操作カロリー消費量を合計して遊技により遊技者が消費した遊技操作カロリー消費量を算出する遊技操作カロリー算出手段と前記遊技操作カロリー消費量を表示する遊技操作カロリー表示手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
【0010】
(1)記載の遊技機によれば、操作カロリーテーブル記憶手段は、遊技価値投入手段、開始操作手段及び停止操作手段に対する遊技者の操作及び遊技者の操作による操作カロリー消費量を関連付けた操作カロリーテーブルを記憶する。操作力計測手段は、遊技価値投入手段、開始操作手段及び停止操作手段に対する操作力を測定する。そして操作カロリー補正手段は、操作カロリーテーブル記憶手段において記憶している操作カロリー消費量を操作力に基づいて補正し補正操作カロリー消費量を算出する。これにより遊技者が操作を行う度にこの操作に対して遊技者がかけた操作力に応じた補正操作カロリー消費量を算出できる。さらに遊技操作カロリー算出手段は、操作カロリー補正手段において算出した補正操作カロリー消費量を合計して遊技操作カロリー消費量を算出する。これにより遊技者が遊技全体において行った操作についてのカロリー消費量である遊技操作カロリー消費量を遊技者の操作力に応じて算出できる。
【0011】
ここで遊技操作カロリー表示手段は遊技操作カロリー消費量を表示する。これにより遊技者は、自己の行った操作についての消費カロリー量を把握できるため、遊技者は、遊技を行いながら、自己の健康管理を行うことができる。
【0012】
(2) 遊技者の脈拍数を測定する脈拍数測定手段と、前記脈拍数の測定時間より遊技時間を測定する遊技時間測定手段と、遊技者の身体情報を入力する身体情報入力手段と、前記身体情報より遊技者の単位時間当たりの基礎代謝による基礎代謝カロリー消費量である単位時間基礎代謝カロリー消費量を算出する単位時間基礎代謝カロリー算出手段と、前記単位時間基礎代謝カロリー消費量を前記脈拍数に基づき補正して補正単位時間基礎代謝カロリー消費量を算出する補正単位時間基礎代謝カロリー算出手段と、補正単位時間基礎代謝カロリー消費量及び前記遊技時間より遊技中に遊技者が基礎代謝により消費した遊技中基礎代謝カロリー消費量を算出する遊技中基礎代謝カロリー算出手段と、前記遊技操作カロリー消費量及び遊技中基礎代謝カロリー消費量を合計した遊技カロリー消費量を求める遊技カロリー算出手段と、前記遊技カロリー消費量を表示する遊技カロリー表示手段と、を備えることを特徴とする(1)記載の遊技機。
【0013】
(2)記載の遊技機によれば、単位時間基礎代謝カロリー算出手段は、単位時間基礎代謝カロリー消費量を算出する。そして補正単位時間基礎代謝カロリー算出手段は、脈拍数測定手段において測定した脈拍数に基づき補正して補正単位時間基礎代謝カロリー消費量を算出する。さらに遊技中基礎代謝カロリー算出手段は、遊技時間の間に遊技者が基礎代謝により消費したカロリー消費量である遊技中基礎代謝カロリー消費量を算出する。これにより遊技に伴う脈拍の変化を反映させた遊技者個人のカロリー消費量を算出できる。
【0014】
さらに遊技カロリー算出手段は、遊技カロリー消費量を算出する。これにより遊技操作カロリー消費量及び遊技中基礎代謝カロリー消費量を合計した遊技カロリー消費量を算出できる。その結果、操作力に応じたカロリーだけでなく、遊技に伴い変化する脈拍を反映させたカロリー消費量を算出することができるため、遊技者は、遊技を行いながら自己の健康管理を行うことができる。
【0015】
(3) 食品及び当該食品の含むカロリー量を関連付ける表を表示する食品別カロリー表表示手段をさらに備えることを特徴とする(1)乃至(2)記載の遊技機。
【0016】
(3)記載の遊技機によれば、食品別カロリー表表示手段は、食品、及び、当該食品の含むカロリー量を関連付けた表を表示する。
【0017】
そのため、遊技機は、カロリー量及び食品を対応づけた表を遊技者に表示する。これにより遊技により消費したカロリー消費量の表示とあわせて、カロリー量及び食品を対応づけた表を遊技者に表示できる。これにより遊技者は、遊技によって消費したカロリー及び食品の含むカロリーを知ることにより遊技によって消費したカロリーに応じた食事をすることができる。したがって、遊技機は、遊技機により検出した遊技者の身体情報に基づき算出された遊技者自身の健康管理のために用いることができる情報を表示することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、遊技機により検出した遊技者の身体情報に基づき算出された遊技者自身の健康管理のために用いることができる情報を表示する遊技機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、所謂「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球、又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカードなどの遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下では、メダルを用いるものとして説明する。
【0020】
遊技機1の全体を形成している筐体4は、箱状のキャビネット60と、このキャビネット60を開閉する前面ドア2と、を備える。この前面ドア2正面の左右には、夫々、複数の色に発光可能な台枠ランプ120L,120Rが設けられている。
【0021】
これら台枠ランプ120L,120Rは、発光ダイオード(LED)や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)など、少なくとも緑色、黄色、青色、赤色などの複数の色に発光可能であれば既存の発光素子でよい。
【0022】
また、前面ドア2の正面の略中央には、縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。表示窓4L,4C,4Rには、表示ラインとして、水平方向にトップライン8b、センターライン8c、及びボトムライン8d、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。
【0023】
これらの表示ラインは、後述のBETスイッチ11を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、有効化される。表示ラインが有効化されたことは、後述のBETランプ9の点灯により示される。
【0024】
ここで、表示ライン8a〜8eは、役の成否に関わる。具体的には、所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの有効ライン(有効化された表示ライン)に対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が成立することとなる。
【0025】
また、表示窓4L,4C,4Rの周囲には、夫々、複数の色に発光可能な左リール表示窓枠ランプ121L、中央リール表示窓枠ランプ121C、及び右リール表示窓枠ランプ121Rが設けられている。これらのリール表示窓枠ランプ121L,121C,121Rについても、台枠ランプ120L,120Rと同様に、発光ダイオード(LED)や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)など、少なくとも緑色、黄色、青色、赤色などの複数の色に発光可能であれば既存の発光素子でよい。
【0026】
前面ドア2の裏面には、複数のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられている。各リール3L,3C,3Rには、夫々の外周面に、遊技に必要な複数種類の図柄によって構成される識別情報としての図柄列が描かれており、各リール3L,3C,3Rの図柄は、表示窓4L,4C,4Rを通して、遊技機1の外部から視認できるようになっている。また、各リール3L,3C,3Rは、定速回転(例えば80回転/分)で回転し、図柄列を変動表示する。
【0027】
表示窓4L,4C,4Rの上方には、液晶表示部5a、5b及びスピーカ9L,9Rが設けられる。液晶表示部5aは、表示窓4L,4C,4Rよりも大きな表示面を備え、画像表示による演出を行う。液晶表示部5bは、液晶表示部5aの右側に位置し、図33において後述する遊技者のカロリー消費量の表示を含む表示を行う。また、スピーカ9L,9Rは、効果音や音声などの音による演出を行う。
【0028】
表示窓4L,4C,4Rの左側には、BETランプ9が設けられる。BETランプ9は、一のゲーム(単位遊技)を行うために必要な枚数のメダルが投入され、全て(5本)の表示ラインが有効化されたとき(全て(5本)の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。本実施例では、一のゲームを行うために必要なメダルの枚数は、遊技の状況に応じて異なる。遊技者がメダルを獲得しやすいボーナスが作動していない通常の状態では、一のゲームを行うために3枚のメダルを必要とする。これに対し、ボーナスが作動している状態では、一のゲームを行うために2枚のメダルを必要とする。
【0029】
表示窓4L,4C,4Rの下方には、略水平面の台座部10が形成されている。この台座部10の水平面内のうち、右側にはメダル投入口22が設けられ、左側にはBETスイッチ11,12,13が設けられる。
【0030】
このBETスイッチ11,12,13を押下操作することで、一のゲーム用に供される1〜3枚のメダルが投入され、上述のとおり、所定の表示ラインが有効化される。BETスイッチ11の操作及びメダル投入口22にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)を、以下「BET操作」という。
【0031】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押下操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14による切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルは、メダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の回動操作によりリール3L,3C,3Rを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が、所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
【0032】
台座部10の前面部の略中央には、遊技者の押下操作により3個のリール3L,3C,3Rの回転を夫々停止させるための停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。なお、本実施例では、一のゲームは、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始され、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
【0033】
台座部10の前面部の右寄りには、図2において後述する遊技者の脈拍を計測する脈拍センサ200が設けられている。
【0034】
また、停止ボタン7L,7C,7Rに設けられた停止スイッチ7LS,7CS,7RS、スタートレバー6に設けられたスタートスイッチ6S、BETスイッチ11,12,13にはそれぞれに圧力センサ230,240,250,260,270,280,290が設けられている。
【0035】
本実施例では、全てのリール3L,3C,3Rが回転しているときに行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を「第1停止操作」、「第1停止操作」の後に行われる停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行われる停止操作を「第3停止操作」という。
【0036】
前面ドア2下部の正面には、メダルが払出されるメダル払出口15と、この払出されたメダルを貯留するメダル受け部16と、が設けられている。また、前面ドア2下部の正面のうち、停止ボタン7L,7C,7Rとメダル受け部16とに上下を挟まれた面には、機種のモチーフに対応したデザインがあしらわれた腰部パネル20が取り付けられている。
【0037】
図2は、脈拍センサ200の外観を示す斜視図である。
【0038】
脈拍センサ200はバネにより閉じた方向に固定可能なクリップの先に測定部210を有し、測定部210と対向する脈拍センサ200の先端部とにより遊技者の耳朶を挟んで脈拍の測定を行う。
【0039】
測定部210は透明のカバー内に赤外光を発する発光ダイオードと赤外光を受光するフォトトランジスタとを有する。測定部210は発光ダイオードの発した赤外光を遊技者の耳朶に照射する。遊技者の耳朶内を流れる血液の脈動により反射する赤外光の量が変化する。そのため、測定部210は反射光の変化をフォトトランジスタにより測定して変化の周期より脈拍を測定することができる。
【0040】
脈拍センサ200は導線220により遊技機1と結ばれており、導線220を介して図4において後述する副制御回路72に測定部210により測定した脈拍信号を送信する。
【0041】
図3は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“0”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後述のメインROM32(後述の図4参照)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄111)”、“BAR(図柄112)”、“スイカ(図柄113)”、“ベル(図柄114)”、“青チェリー(図柄115)”、“赤チェリー(図柄116)”、“黄チェリー(図柄117)”、“リプレイ(図柄118)”、及び“ブランク(図柄119)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図3の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0042】
ここで、本実施例の役には、BB1(ビッグボーナス1)、BB2(ビッグボーナス2)、スイカ、ベル、青チェリー、赤チェリー、黄チェリー、及びリプレイが設けられている。
【0043】
BB1及びBB2は、第1種特別役物に係る役物連続作動装置である。「第1種特別役物に係る役物連続作動装置」とは、第1種特別役物を連続して作動させることができる装置で、特定の図柄組合せが表示された場合に作動し、予め定められた場合に作動を終了するものをいう。
【0044】
「第1種特別役物」とは、規定数ごとの入賞に係る図柄の組合せの数を増加させ、又は規定数ごとの入賞に係る条件装置が作動する確率を上昇させる役物で、予め定められた場合に、12回を超えない回数の遊技の結果が得られるまで作動を継続することができるものをいう。
【0045】
「入賞」とは、図柄について、メダルを獲得するため必要な組合せとして予め定められたものが表示されることをいう。
【0046】
なお、以下では、BB1及びBB2を総称して「ボーナス」といい、青チェリー、赤チェリー、及び黄チェリーを総称して「チェリー」という。また、スイカ、チェリー、及びベルを総称して「小役」という。
【0047】
役(役データ)は、基本的に、遊技者に付与される利益と図柄組合せとが対応付けられた制御情報であり、リール3L,3C,3Rの停止制御、遊技状態の切り換え(移行)、遊技価値の付与などに用いられる。
【0048】
また、本実施例の遊技状態には、所謂「出玉率」(遊技を行うために投入されたメダルの枚数に対して、遊技者に払出されるメダルの枚数)の期待値が1よりも大きいRB遊技状態と、「出玉率」の期待値が1よりも小さい一般遊技状態と、がある。遊技状態は、基本的に、内部当籤役の決定に用いる内部抽籤テーブルの種類により区別できる。具体的には、遊技状態は、内部当籤する可能性のある役の種類、夫々の役に内部当籤する確率などにより区別できる。
【0049】
なお、出玉率として、上述の出玉率の期待値に加えて、出玉率の実測値がある。
【0050】
出玉率の期待値は、遊技を行うために投入されるメダルの総数に対する、遊技者に払出されるメダルの総数の割合、すなわち投入されるメダルの総数に対して払出されるメダルの総数の見込みであり、設定値に応じて予め設定されるものである。設定値は、遊技者の有利さの度合いを区別するための指標であり、本実施例では、設定値として設定1と、この設定1よりも有利な設定4と、この設定4よりも有利な設定6と、この設定6よりも有利な設定Hと、の4段階が設けられている。
【0051】
これに対して、出玉率の実測値は、遊技を行うために実際に投入されたメダルの総数に対する、遊技者に実際に払出されたメダルの総数の割合である。このため、出玉率の期待値と出玉率の実測値とは、異なる値となる場合がある。
【0052】
RB遊技状態は、第1種特別役物が作動しているゲームにより構成される遊技状態である。
【0053】
このRB遊技状態は、RB作動中フラグのオン又はオフにより識別できる。RB作動中フラグは、遊技状態がRB遊技状態であるか否かを識別するための情報である。
【0054】
RB作動中フラグがオンに更新される条件は、後述のBB作動中フラグがオンであることである。ここで、「BB作動中フラグ」は、BB1作動中フラグ及びBB2作動中フラグの総称である。つまり、「BB作動中フラグがオンであること」とは、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグのいずれかがオンであることをいう。
【0055】
これに対し、RB作動中フラグがオフに更新される条件は、遊技可能回数カウンタが0となること、入賞可能回数カウンタが0となること、又はBB作動中フラグがオフに更新されることである。ここで、「遊技可能回数カウンタ」とは、RB遊技状態において行うことが可能な単位遊技の回数をいい、本実施例では12回と規定されている。「入賞可能回数カウンタ」とは、RB遊技状態において入賞可能な回数をいい、本実施例では8回と規定されている。
【0056】
BB1作動中フラグは、BB1の成立により発生する有利な状態であるか否かを識別するための情報であり、BB2作動中フラグは、BB2の成立により発生する有利な状態であるか否かを識別するための情報である。BB作動中フラグがオンに更新される条件は、ボーナスが成立することである。BB作動中フラグがオフに更新される条件は、払出されたメダルの枚数が払出可能枚数を超えることである。「払出可能枚数」とは、BB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでの遊技(ゲーム)において払出すことが可能なメダルの枚数をいい、本実施例では465枚と規定されている。
【0057】
ここで、BB作動中フラグがオンに更新されてからオフに更新されるまでのBB作動中フラグとRB作動中フラグとの関係について説明する。ボーナスが成立した場合に、BB作動中フラグがオンに更新される。このBB作動中フラグがオンに更新されたことを契機に、RB作動中フラグがオンに更新される。そして、遊技可能回数カウンタ又は入賞回数カウンタのいずれかが0になると、RB作動中フラグがオフに更新される。BB作動中フラグがオンであれば、再びRB作動中フラグがオンに更新される。
【0058】
BB作動中フラグがオフに更新される条件を満たした場合に、BB作動中フラグがオフに更新されるが、このBB作動中フラグがオフに更新されたことを契機に、RB作動中フラグがオフに更新される。したがって、BB作動中フラグがオンであるときは、RB作動中フラグがオンに更新される。すなわち、ボーナス成立後は、BB作動中フラグがオフに更新されるまで、RB遊技状態となる。
【0059】
図4は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示部5a、スピーカ9L,9R、LED類101及びランプ類102を制御し、操作部17、脈拍センサ200及び圧力センサ230,240,250,260,270,280,290より送信された信号を受信する副制御回路72と、を含む回路構成を示す。
【0060】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラム(後述の図19〜図27参照)に従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるメインROM32及びメインRAM33と、を含む。
【0061】
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37と、が接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0062】
マイクロコンピュータ30のメインROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)するごとに行われる乱数サンプリングの判定に用いられる内部抽籤テーブル(後述の図7、図8参照)、停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じてリール3L,3C,3Rの停止態様を決定するための停止テーブル群(後述の図13、図14参照)などが格納されている。また、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)などが格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。メインRAM33には、後述の図15、図16に示す格納領域などが設けられており、例えば、内部当籤役、持越役などの情報などが格納される。
【0063】
図4の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ9と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rと、がある。
【0064】
さらに、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39と、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41と、BETランプ9を駆動制御するランプ駆動回路45とが、CPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、夫々CPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0065】
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、停止スイッチ7LS,7CS,7RS、BETスイッチ11、C/Pスイッチ14、メダルセンサ22S、リール位置検出回路50、及び払出完了信号回路51がある。
【0066】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出し、遊技開始指令信号(ゲームの開始を指令する信号)を出力する。メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。停止スイッチ7LS,7CS,7RSは、対応する停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止指令信号(図柄の変動の停止を指令する信号)を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達したとき、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0067】
図4の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲(乱数範囲)に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数は、メインRAM33の所定領域に設けられた乱数値格納領域に格納される。この乱数値格納領域に格納された乱数を使用することにより、例えばメインROM32内に格納されている内部抽籤テーブルなどに基づいて、内部当籤役などが決定される。内部当籤役(内部当籤役データ)には、その内部当籤役に対応する停止制御の態様、或いは表示役などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
【0068】
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値は、メインRAM33の所定領域に書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは、一回転ごとにリセットパルスが得られ、これらのパルスは、リール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、メインRAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、メインRAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて、一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0069】
上述のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応付けるために、図柄テーブル(図示せず)が、メインROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、上述のリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチごとに順次付与されるコードナンバーと、夫々のコードナンバーごとに対応して設けられた図柄を示す図柄コードと、が対応付けられている。
【0070】
さらに、メインROM32内には、図柄組合せテーブル(後述の図10参照)が格納されている。図柄組合せテーブルでは、後述のように、一の有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置の各々に停止表示された図柄の組合せに対応する表示役と、表示役に対応する払出枚数の情報と、が対応付けられている。この図柄組合せテーブルに基づいて、遊技者には、表示役に対応する利益が付与される。
【0071】
上述の乱数サンプリングに基づく抽籤処理(内部抽籤処理など)により内部当籤役や停止用当籤役を決定した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングで停止スイッチ7LS,7CS,7RSから送られる操作信号と、後述の停止テーブルと、に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
【0072】
当籤した役の入賞を示す停止態様(すなわち入賞態様)となれば、CPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給して、ホッパー40から所定枚数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達したときに、メダル払出完了信号をCPU31に入力する。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
【0073】
圧力センサ230,240,250,260,270,280,290は遊技者の操作力を感圧ゴムの抵抗値の変化により測定し、操作信号を副制御回路に送信する。ここで、圧力センサ230,240,250はそれぞれ遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作した際の操作力を測定する。また、圧力センサ260は遊技者がスタートレバー6を操作した際の操作力を測定する。また、圧力センサ270,280,290は遊技者がBETボタン11,12,13を操作した際の操作力を測定する。
【0074】
図5を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。
【0075】
図柄配置テーブルは、リール3L,3C,3Rの図柄位置(コードナンバー)に対応するリール外周面上に描かれた図柄の情報を備えている。図柄配置テーブルに基づいて、各有効ラインに沿って並ぶ図柄の組合せを把握することができる。
【0076】
図6を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
【0077】
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応する内部抽籤テーブルの種別の情報及び抽籤回数の情報を備えている。ここで、遊技状態が一般遊技状態である場合には、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(後述の図7参照)が選択され、抽籤回数として8が決定される(後述の図21のステップS31参照)。抽籤回数は、内部当籤役を決定するために必要な処理をする回数である。ただし、遊技状態が一般遊技状態であっても、フラグ間である場合には、8と決定された抽籤回数が6に更新される(後述の図21のステップS34参照)。これに対し、遊技状態がRB遊技状態である場合には、RB遊技状態用内部抽籤テーブル(後述の図8参照)が選択され、抽籤回数として5が決定される(後述の図21のステップS31参照)。
【0078】
図7、図8を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。
【0079】
図7は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、一般遊技状態である場合に参照される。図8は、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示し、RB遊技状態である場合に参照される。
【0080】
内部抽籤テーブルは、当籤番号に対応する数値範囲の下限値及び上限値の情報を備えている。図7、図8のテーブルでは、設定値が1である場合に対応する情報を示しているが、実際には、設定値の各々に対応する情報を備えている。なお、後述の図9で説明するように、当籤番号は役に対応しているので、内部抽籤テーブルは、予め定められた複数の役の各々に対応する数値範囲の上限値及び下限値の情報を有しているといえる。
【0081】
内部抽籤テーブルに基づく当籤番号の決定(抽籤)では、遊技状態ごとに定められた抽籤回数と同じ当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまで、乱数値が当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される範囲内にあるか否かを判断する。乱数値が下限値及び上限値により示される範囲内にある場合、対応する当籤番号に当籤となる。
【0082】
なお、当籤番号が0になるまで乱数値が一度も下限値及び上限値により示される範囲内になかった場合、当籤番号は0(ハズレ)となる。内部当籤役のハズレは、内部抽籤で遊技者の利益と対応付けられた役に当籤しなかったことを示す。また、本実施例におけるハズレは、遊技価値と対応付けられた役ではない。また、内部当籤役としてのハズレに対応する図柄組合せは、予め設けられた複数の役に対応する図柄組合せとは別の任意の図柄組合せであるとも考えることができるが、本実施例では、ハズレに対応する図柄組合せは設けられていないものとする。
【0083】
また、当籤番号から降順に、当籤番号が0になるまで、当籤か否かを判断するとともに、複数の役の各々に対応する上限値及び下限値により規定される数値範囲が重複するように設定されていることから、内部当籤役として複数の役が決定されることがある。当籤した当籤番号、遊技状態、設定値、及び内部当籤役決定テーブル(後述の図9参照)に基づいて、内部当籤役が決定される。
【0084】
例えば、図6に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照する場合について説明する。0〜65535の範囲から抽出した乱数値が“20000”である場合、当籤番号8に対応する数値範囲の情報は、下限値が“21535”で上限値が“21613”であるという数値範囲の情報なので、初めに、当籤番号8について乱数値R(20000)−下限値L(21535)を計算する。この計算結果は負である。したがって、乱数値が当籤番号に対応する数値範囲内(L≦R≦U)にないので、抽出した乱数値が“20000”である場合、当籤番号8に不当籤となる。
【0085】
次に、当籤番号7に対応する数値範囲の情報に基づいて、乱数値R(20000)−下限値L(19935)を計算する。この計算結果は0以上になる。次に、乱数値R(20000)−上限値U(20013)を計算する。この計算結果は0以下になる。したがって、乱数値が当籤番号に対応する数値範囲内(L≦R≦U)にあるので、抽出した乱数値が“20000”である場合、当籤番号7に当籤となる。当籤番号7に当籤となる場合には、この当籤番号7に対応するBB1が内部当籤役となる。
【0086】
そして、当籤番号6〜当籤番号1について、乱数値R(20000)−下限値Lの計算及び乱数値R(20000)−上限値Uの計算を行うと、当籤番号4に当籤となり、それ以外の当籤番号について不当籤となる。したがって、抽出した乱数値が“20000”である場合は、当籤番号4及び7に当籤となり、これらの当籤番号に対応する赤チェリー及びBB1が、内部当籤役として決定される。
【0087】
ここで、内部抽籤テーブルについて、より詳細に検討する。図7を参照すると、当籤番号4に対応する数値範囲は、当籤番号7に対応する数値範囲を含む。したがって、赤チェリーが内部当籤役として決定されるとき、この赤チェリーに加えて、BB1が内部当籤役として決定される場合がある。
【0088】
また、図7を参照すると、当籤番号5に対応する数値範囲は、当籤番号8に対応する数値範囲を含む。したがって、黄チェリーが内部当籤役として決定されるとき、この黄チェリーに加えて、BB2が内部当籤役として決定される場合がある。
【0089】
なお、フラグ間で(後述の図21のステップS33でNOと判別され)、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照している場合には、抽籤回数が6に変更される。これにより、フラグ間では、当籤番号7及び8に当籤する場合がない。したがって、フラグ間では、BB1及びBB2が内部当籤役として決定される場合はない。
【0090】
図9を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
【0091】
内部当籤役決定テーブルは、当籤番号に対応する内部当籤役の情報(データ)を備えている。内部当籤役のデータは、2進数で表されている。当籤番号に対応して示されている内部当籤役1及び内部当籤役2は、夫々内部当籤役を識別するための情報であり、各々1バイトのデータである。特に、内部当籤役2は、持越役に関わる。
【0092】
例えば、当籤番号が「0」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000000」(内部当籤役1)及び「00000000」(内部当籤役2)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、ハズレである。当籤番号が「1」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000001」(内部当籤役1)及び「00000000」(内部当籤役2)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、ベルである。当籤番号が「2」の場合には、内部当籤役のデータとして「00000010」(内部当籤役1)及び「00000000」(内部当籤役2)が決定される。このデータに対応する内部当籤役は、スイカである。当籤番号が「3」〜「8」の場合についても同様に、内部当籤役のデータが決定される。
【0093】
図10を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。
【0094】
図柄組合せテーブルは、一の有効ラインにより結ばれる3つの図柄停止位置の各々に停止表示された図柄の組合せに対応する表示役と、表示役に対応する払出枚数の情報と、を備えている。この図柄組合せテーブルは、全リール3L,3C,3Rが停止した後、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せに応じて払出枚数を決定する場合に、参照される。
【0095】
内部当籤役がベルの場合、有効ラインに沿って“ベル−ベル−ベル”が並ぶ場合がある。この場合、表示役がベルになり、10枚のメダルが払出される。また、内部当籤役がスイカの場合、有効ラインに沿って“スイカ−スイカ−スイカ”が並ぶ場合がある。この場合、表示役がスイカになり、5枚のメダルが払出される。
【0096】
内部当籤役が青チェリーの場合、5本の有効ラインのうち、センターライン8cに沿って“青チェリー(中)−ANY−ANY”が並ぶ場合と、センターラインを除く有効ラインに沿って“青チェリー(角)−ANY−ANY”が並ぶ場合と、がある。“青チェリー(中)”は、左の表示窓4Lの中段に停止表示された“青チェリー”を示し、“青チェリー(角)”は、左の表示窓4Lの上段又は下段に停止表示された“青チェリー”を示す。前者の場合は、表示役が中チェリーになり、図柄組合せテーブルに従い、4枚のメダルが払出される。後者の場合は、表示役が角チェリーになる。このとき、2本の有効ライン(トップライン8b及びクロスダウンライン8e、又は、ボトムライン8d及びクロスアップライン8aのいずれか)で“青チェリー(角)−ANY−ANY”の図柄組合せが成立している。したがって、表示役が角チェリーである場合、図柄組合せテーブルに従い、図柄組合せテーブルが示す枚数の2倍の枚数、すなわち8枚のメダルが払出される。内部当籤役が赤チェリー及び黄チェリーの場合についても同様である。
【0097】
内部当籤役がリプレイの場合、有効ラインに沿って“リプレイ−リプレイ−リプレイ”が並ぶ場合がある。この場合、表示役がリプレイになり、今回のゲームのために投入された投入枚数と同数のメダルの自動投入が行われる。
【0098】
内部当籤役がBB1の場合、有効ラインに沿って“赤7−赤7−赤7”が並ぶ場合がある。この場合、表示役がBB1になり、BB1作動中フラグがオンになることによりBB1が作動する。このとき、遊技状態がRB遊技状態に移行する。内部当籤役がBB2の場合、有効ラインに沿って“BAR−BAR−BAR”が並ぶ場合がある。この場合、表示役がBB2になり、BB2作動中フラグがオンになることによりBB2が作動する。このとき、遊技状態がRB遊技状態に移行する。
【0099】
図11を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。
【0100】
ボーナス作動時テーブルは、主にボーナスが作動するときに必要な情報を備えているが、RTが作動するときに必要な情報も備えている。具体的には、表示役ごとに、作動中フラグ、RT遊技数カウンタ、ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ、及び入賞可能回数カウンタの情報を備えている。このボーナス作動時テーブルは、後述の図26のステップS152の処理において参照される。
【0101】
作動中フラグは、作動している遊技状態(現在の遊技状態)を識別するための情報である。本実施例の作動中フラグには、RB遊技状態が作動しているか否かを識別するためのRB作動中フラグと、ボーナス(役物連続作動装置)が作動しているか否かを識別するためのBB作動中フラグと、RTが作動しているか否かを識別するためのRT作動中フラグと、がある。
【0102】
BB作動中フラグは、上述のように、BB1が表示役として成立した場合にオンに更新されるBB1作動中フラグと、BB2が表示役として成立した場合にオンに更新されるBB2作動中フラグと、により構成されている。
【0103】
「RT遊技数カウンタ」とは、RTが作動する残りの単位遊技の回数をいう。本実施例では、ボーナスの作動の終了によりRTが作動するとき、RT遊技数カウンタに「1500」がセットされる。この値は、RT作動中において、単位遊技ごとに1ずつ減算される。
【0104】
「ボーナス終了枚数カウンタ」とは、ボーナスが作動しているときに払出すことが可能な残りのメダルの枚数をいう。本実施例では、ボーナスが作動するとき、ボーナス終了枚数カウンタに、上述の払出可能枚数の数に等しい「465」がセットされる。この値は、ボーナスが作動しているときに、払出されたメダルの枚数だけ単位遊技ごとに減算される。
【0105】
「遊技可能回数カウンタ」とは、上述のように、RB遊技状態において行うことが可能な残りの単位遊技の回数をいう。本実施例では、RBが作動するとき、遊技可能回数カウンタに「12」がセットされる。この値は、RB遊技状態において、単位遊技ごとに1ずつ減算される。
【0106】
「入賞可能回数カウンタ」とは、上述のように、RB遊技状態において入賞可能な回数、より詳しくは、RB遊技状態において小役に対応する図柄の組合せが表示されることが可能な残りの単位遊技の回数をいう。本実施例では、RBが作動するとき、入賞可能回数カウンタに「8」がセットされる。この値は、RB遊技状態において、入賞した単位遊技ごとに1ずつ減算される。
【0107】
図12を参照して、停止テーブル決定テーブルについて説明する。
【0108】
停止テーブル決定テーブルには、内部当籤役に応じた停止テーブルの種別が規定されている。すなわち、内部当籤役1格納領域及び内部当籤役2格納領域に格納されるデータに応じた停止テーブルの種別が規定されている。本実施例では、内部当籤役は、1種類に限られるものではなく、複数種類の場合も含まれる。
【0109】
また、停止テーブルは、リール3L,3C,3Rの停止制御の態様を規定する情報を備えている。具体的には、遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rの操作タイミングに対応するリール3L,3C,3Rの停止態様の情報(例えば、後述の停止開始位置の情報、滑りコマ数の情報など)を備えている。各停止テーブルは、基本的に、対応する内部当籤役を表示役として成立可能に構成されている。
【0110】
なお、内部当籤役が停止テーブル決定テーブルに規定する内部当籤役のいずれにも該当しない場合、対応する停止テーブルは、ハズレ用停止テーブルである。このハズレ用停止テーブルは、図柄組合せテーブル(図10)に規定した図柄組合せとは異なる図柄組合せが有効ライン上に表示されるように構成されている。
【0111】
図13及び図14を参照して、停止テーブルについて説明する。この停止テーブルは、停止ボタン7L,7C,7Rの押下操作を条件に、この押下操作に対応するリール3L,3C,3Rを停止制御するときに用いられる。
【0112】
図13は、スイカ用停止テーブルを示し、内部当籤役がスイカである場合に参照される。図14は、BB1用停止テーブルを示し、内部当籤役がBB1である場合に参照される。なお、図示は省略するが、停止テーブルは、内部当籤役の夫々について設けられている。
【0113】
停止テーブルには、各リール3L,3C,3Rの停止開始位置に対応する滑りコマ数の情報が規定されている。「停止開始位置」とは、停止操作が行われたときにセンターライン8c上にある図柄の位置をいう。より詳しくは、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが押下操作された場合に、図柄の中心が中段の図柄停止位置の上方にあり、その中心が中段の図柄停止位置に最も近い図柄の位置をいう。
【0114】
「滑りコマ数」とは、停止ボタン7L,7C,7Rが操作された後、対応するリール3L,3C,3Rが停止するまでの間に、表示窓4L,4C,4R内を移動した図柄の数をいう。例えば、図14に示す停止テーブルでは、左リール3Lの停止開始位置「11」に対応する滑りコマ数は「4」である。上述の図3を参照すると、左リール3Lのコードナンバー「11」に対応する図柄は“ベル(図柄114)”であり、11に4を加えたコードナンバー「15」に対応する図柄は“7(図柄111)”である。したがって、本実施例では、コードナンバー「11」の“ベル(図柄114)”がセンターライン8cの位置に到達したときに左の停止ボタン7Lが操作された場合、左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に“7(図柄111)”を停止表示するように、左リール3Lを停止制御することができる。
【0115】
なお、本実施例では、停止ボタン7L,7C,7Rが押下操作されてから、対応するリール3L,3C,3Rが停止するまでの間に、表示窓内を移動することが可能な図柄の最大数(最大滑りコマ数)が、4と規定されている。
【0116】
次に図13を参照して、スイカが内部当籤役として決定された場合の表示窓4L,4C,4Rでの表示態様について説明する。
【0117】
上述の図10を参照すると、左のリール3L、中央のリール3C、及び右のリール3Rでは、スイカに対応する図柄組合せを構成する図柄は“スイカ”である。そこで、上述の図3を参照すると、左のリール3Lでは、“スイカ”に対応するコードナンバーは「3」と「10」との二箇所である。図13を参照すると、左のリール3Lでの停止開始位置が「1」〜「3」、又は「8」〜「10」である場合には、“スイカ”が左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止する。これに対し、左のリール3Lでの停止開始位置が「0」、「4」〜「7」又は「11」〜「20」である場合には、たとえスイカが内部当籤役として決定されていても、“スイカ”が左の表示窓4Lの図柄停止位置に停止する場合はない。同様に、中央のリール3Cでの停止開始位置が「8」〜「12」又は「16」〜「20」である場合には、“スイカ”が中央の表示窓4Cの中段の図柄停止位置に停止する。これに対し、中央のリール3Cでの停止開始位置が「0」〜「7」又は「13」〜「15」である場合には、たとえスイカが内部当籤役として決定されていても、“スイカ”が中央の表示窓4Cの図柄停止位置に停止する場合はない。なお、右のリール3Rについては、停止開始位置に関わらず“スイカ”が右の表示窓4Rの中段の図柄停止位置に停止する。したがって、表示役としてスイカを成立させるためには、スイカが内部当籤役として決定されることに加えて、停止ボタン7L,7Cを適切に操作することが求められる。
【0118】
なお、図示は省略するが、ベル用停止テーブルも設けられており、このベル用停止テーブルによると、ベルが内部当籤役として決定されている場合には、停止開始位置に関わらず、表示役としてベルが成立する。したがって、内部当籤役としていずれかの小役(スイカ、チェリー、又はベル)が決定されていた場合であっても、スイカ及びチェリーについては、表示役として成立させることができない場合があるのに対し、ベルについては、表示役として必ず成立させることができる。
【0119】
次に図14を参照して、BB1が内部当籤役として決定された場合の表示窓4L,4C,4Rでの表示態様について説明する。
【0120】
上述の図10を参照すると、左のリール3L、中央のリール3C、及び右のリール3Rでは、BB1に対応する図柄組合せを構成する図柄は“赤7”である。そこで、上述の図3を参照すると、左のリール3Lでは、“赤7”に対応するコードナンバーは「1」と「15」との二箇所である。図14を参照すると、左のリール3Lでの停止開始位置が「0」、「1」、「11」〜「15」、又は「18」〜「20」である場合には、“赤7”が左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に停止する。これに対し、左のリール3Lでの停止開始位置が「2」〜「10」、「16」、又は「17」である場合には、たとえBB1が内部当籤役として決定されていても、“赤7”が左の表示窓4Lの図柄停止位置に停止する場合はない。同様に、中央のリール3Cでの停止開始位置が「3」〜「7」又は「11」〜「15」である場合には、“赤7”が中央の表示窓4Cの中段の図柄停止位置に停止する。これに対し、中央のリール3Cでの停止開始位置が「0」〜「2」、「8」〜「10」、又は「16」〜「20」である場合には、たとえBB1が内部当籤役として決定されていても、“赤7”が中央の表示窓4Cの図柄停止位置に停止する場合はない。同様に、右のリール3Rでの停止開始位置が「3」〜「7」又は「11」〜「15」である場合には、“赤7”が右の表示窓4Rの中段の図柄停止位置に停止する。これに対し、右のリール3Rでの停止開始位置が「0」〜「2」、「8」〜「10」、又は「16」〜「20」である場合には、たとえBB1が内部当籤役として決定されていても、“赤7”が右の表示窓4Rの図柄停止位置に停止する場合はない。したがって、表示役としてBB1を成立させるためには、BB1が内部当籤役として決定されることに加えて、停止ボタン7L,7C,7Rを適切に操作することが求められる。
【0121】
図15の(1)〜(5)を参照して、内部当籤役1、内部当籤役2、持越役、作動中フラグ、及び遊技状態の格納領域(記憶領域)について説明する。これらの格納領域は、主制御回路71及び副制御回路72の両方に設けられている。
【0122】
図15の(1)は、内部当籤役1格納領域を示す。ビット0は、ベルに対応する格納領域である。ビット1は、スイカに対応する格納領域である。ビット2は、青チェリーに対応する格納領域である。ビット3は、赤チェリーに対応する格納領域である。ビット4は、黄チェリーに対応する格納領域である。ビット5は、リプレイに対応する格納領域である。ビット6及びビット7は、未使用の格納領域である。
【0123】
図15の(2)は、内部当籤役2格納領域を示す。ビット0は、BB1に対応する格納領域である。ビット1は、BB2に対応する格納領域である。ビット2〜ビット7は、未使用の格納領域である。
【0124】
なお、表示役のデータが格納される表示役格納領域(表示役1格納領域及び表示役2格納領域)についての図示は省略するが、内部当籤役格納領域(内部当籤役1格納領域及び内部当籤役2格納領域)と同様のデータ構造を有している。
【0125】
図15の(3)は、持越役格納領域を示す。ビット0は、BB1に対応する格納領域である。ビット1は、BB2に対応する格納領域である。ビット2〜ビット7は、未使用の格納領域である。本実施例では、持越役がある場合(フラグ間である場合)には、持越役格納領域のうち、持越役として成立した役に対応するビットに1が格納される。
【0126】
図15の(4)は、作動中フラグ格納領域を示す。ビット0は、BB1作動中フラグに対応する格納領域である。ビット1は、BB2作動中フラグに対応する格納領域である。ビット2は、RT作動中フラグに対応する格納領域である。ビット3〜ビット7は、未使用の格納領域である。
【0127】
図15の(5)は、遊技状態格納領域を示す。ビット0は、RB遊技状態に対応する格納領域である。ビット1は、一般遊技状態のうちフラグ間に対応する格納領域である。ビット2は、一般遊技状態のうち非フラグ間に対応する格納領域である。ビット3〜ビット7は、未使用の格納領域である。
【0128】
図16を参照して、図柄格納領域について説明する。
【0129】
図柄格納領域には、表示窓4L,4C,4Rにより表示される各リール3L,3C,3Rの図柄の種別を示すデータが格納される。本実施例では、有効ラインとしてトップライン8b、センターライン8c、ボトムライン8d、クロスアップライン8a、及びクロスダウンライン8eの5種類を設けているため、これらの有効ラインに表示される図柄の種別を示すデータが格納される。例えば、トップライン8bであれば、各表示窓4L,4C,4R内の上段に対応する図柄の種別が、図柄格納領域に格納されることとなる。そして、図柄格納領域に格納されるデータと、上述の図柄組合せテーブルと、に基づいて、表示役などの決定が行われる。
【0130】
図17、図18を参照し、遊技機1に設けられた副制御回路72の回路構成、この副制御回路72に格納されるテーブル群、並びに副制御回路72による液晶表示装置131、スピーカ9L,9R、LED類101及びランプ類102の処理動作について説明する。
【0131】
図17は、副制御回路72の構成を示すブロック図である。副制御回路72は、映像、音、光、あるいはこれらを組合せた遊技に関する演出の制御を行うものであり、内部当籤役の決定やリールの制御など一連の遊技の進行を制御する主制御回路71とは各々別の回路基板上に構成されている。
【0132】
主制御回路71と副制御回路72とは、ハーネスなどにより電気的に接続されており、副制御回路72は、主制御回路71から送信された各種コマンド(後述のスタートコマンドなど)に基づいて、演出内容の決定や実行などの各種処理を行う。このように、主制御回路71と副制御回路72との間の通信は、主制御回路71から副制御回路72への一方向で行われ、副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報などを入力することはない。
【0133】
副制御回路72は、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)、ドライバ87、DSP88、オーディオRAM89、D/A変換器90、及びアンプ91を含んで構成される。
【0134】
サブCPU81は、主制御回路71から送信された各種コマンドに基づいて、サブROM82内に記憶された制御用プログラムなどにしたがい、映像、音、光の出力を制御する。なお、副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU81の制御用プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。
【0135】
サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
【0136】
プログラム記憶領域には、図28〜図30において後述するサブCPU制御プログラムが記憶される。具体的には、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスク、LED類101やランプ類102による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ9L,9Rによる音の出力を制御するためのサウンド制御タスク、液晶表示装置131での映像の表示を制御するための描画タスクなどが含まれている。
【0137】
データ記憶領域には、図18において後述するジャンプテーブルを含むテーブルが記憶されるテーブル記憶領域、キャラクタオブジェクトデータといったアニメーションデータなどが記憶される描画制御データ記憶領域、アニメーションデータに基づく映像サウンドやスタートレバー6などの操作音といった音データなどが記憶される音声制御データ記憶領域、光の点灯パターンなどが記憶されるLED・ランプ制御データ記憶領域、停止ボタン7L,7C,7R、スタートレバー6及びBETスイッチ11,12,13の操作に伴うカロリー消費量、食品の表示データ及び食品の含むカロリー、脈拍数と基礎代謝量及び身体情報などのテーブルなどが記憶されているカロリーデータ記憶領域などによって構成される。
【0138】
また、サブRAM83は、サブCPU81が制御用プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。サブRAM83には、後述の演出状態移行番号や演出番号、遊技者が入力した遊技者の身体情報、算出した合計の操作カロリー消費量、算出した合計の基礎代謝カロリー消費量及び算出した合計のカロリー消費量などの各種情報が記憶される。また、上述の図15、図16と同様の格納領域も設けられている。そのため、副制御回路72でも内部当籤役、表示役、持越役、作動中フラグを判別できる。
【0139】
レンダリングプロセッサ84は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力されるコマンドに基づき、サブCPU81によって決定された演出内容に応じた映像を生成する。レンダリングプロセッサ84が行うタスクに必要なデータは起動時に描画用RAM85に展開される。生成された映像は、ドライバ87を介して液晶表示装置131によって表示される。
【0140】
DSP88は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力されるコマンドに基づいて、スピーカ9L,9Rから音を出力するためのサウンドデータを決定する。ここで決定したサウンドデータは、オーディオRAM89に設けられたサウンド格納領域に格納される。
【0141】
D/A変換器90は、DSP88と接続されており、デジタルデータとしてサウンド格納領域に格納されているサウンドデータをアナログとしての音声に変換する。アンプ91は増幅器であり、D/A変換器90によってアナログに変換された音声を増幅し、増幅した音声をスピーカ9L,9Rなどから出力させる。
【0142】
また、サブCPU81には、LED類101及びランプ類102が接続されており、サブCPU81により送信される出力信号に基づいて光が出力される。
【0143】
また、サブCPU81には、操作部17が接続されている。実施例では、操作部17が操作されることに応じて、液晶表示装置131に遊技履歴などの情報が表示されるようになっている。
【0144】
また、サブCPU81には、脈拍センサ200が接続されている。サブCPU81は、脈拍センサ200が送信した脈拍信号を受信する。
【0145】
また、サブCPU81には、圧力センサ230,240,250,260,270,280,290が接続されている。サブCPU81は、圧力センサ230,240,250,260,270,280,290が送信した操作信号を受信する。
【0146】
図18を参照して、副制御回路72のジャンプテーブルについて説明する。
【0147】
ジャンプテーブルは、主制御回路71により送信されたコマンド(情報又は指令)を受信した場合に、受信したコマンドの種類に応じて行う処理の情報を備えている。具体的には、主制御回路71により送信されるコマンドの「識別子」に対応して実行する複数種類の処理の情報が格納されている。主制御回路71は、“4バイト”〜“8バイト”で構成されるデータ(情報)を一のコマンドとして副制御回路72へ送信するが、「先頭データ」は、その“1バイト目”のデータを示す。
【0148】
初期化コマンドを受信した場合の識別子は01Hであり、この識別子「01H」に対応する処理は、初期化コマンド処理である。初期化コマンド処理は、サブRAM83などを初期化する処理である。デモ表示コマンドを受信した場合の識別子は02Hであり、この識別子「02H」に対応する処理は、デモ表示コマンド処理である。デモ表示コマンド処理は、遊技機が客待ちの状況であることを報知する画像を液晶表示部5aに表示する処理である。
【0149】
遊技メダル投入コマンドを受信した場合の識別子は03Hであり、この識別子「03H」に対応する処理は、遊技メダル投入コマンド処理である。遊技メダル投入コマンド処理は、「BET操作」を契機として行われる処理である。遊技開始コマンドを受信した場合の識別子は04Hであり、この識別子「04H」に対応する処理は、遊技開始コマンド処理である。遊技開始コマンド処理は、スタートレバー6が操作されることを契機として行われる処理である。
【0150】
リール停止コマンドを受信した場合の識別子は05Hであり、この識別子「05H」に対応する処理は、リール停止コマンド処理である。リール停止コマンド処理は、いずれかの停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたことを契機として行われる処理である。全リール停止コマンドを受信した場合の識別子は06Hであり、この識別子「06H」に対応する処理は、全リール停止コマンド処理である。全リール停止コマンド処理は、第3停止操作が行われることを契機として行われる処理である。
【0151】
表示役成立コマンドを受信した場合の識別子は07Hであり、この識別子「07H」に対応する処理は、表示役成立コマンド処理である。表示役成立コマンド処理は、表示役の成否などに基づいて行われる処理である。払出終了コマンドを受信した場合の識別子は08Hであり、この識別子「08H」に対応する処理は、払出終了コマンド処理である。払出終了コマンド処理は、メダルの払出しに基づいて行われる処理である。
【0152】
RB終了コマンドを受信した場合の識別子は09Hであり、この識別子「09H」に対応する処理は、RB終了コマンド処理である。RB終了コマンド処理は、RB遊技状態の終了時において、遊技状態の情報を一般遊技状態に変更するための処理である。BB終了コマンドを受信した場合の識別子は0AHであり、この識別子「0AH」に対応する処理は、BB終了コマンド処理である。BB終了コマンド処理は、ボーナスの作動の終了時において、遊技状態の情報を一般遊技状態に変更するための処理である。
【0153】
エラーコマンドを受信した場合の識別子は0BHであり、この識別子「0BH」に対応する処理は、エラーコマンド処理である。エラーコマンド処理は、ホッパー40内のメダルが空になるなどの不具合が生じた場合に、その不具合を報知する画像を液晶表示部5aに表示するための処理である。
【0154】
演出指示要求コマンドを受信した場合の識別子は0CHであり、この識別子「0CH」に対応する処理は、演出指示要求コマンド処理である。演出指示要求コマンド処理は、液晶表示部5a、LED類101、ランプ類102、スピーカ9L,9Rなどで画像表示や光、音による演出を実行するための処理である。ボーナス開始コマンドを受信した場合の識別子は0DHであり、この識別子「0DH」に対応する処理は、ボーナス開始コマンド処理である。ボーナス開始コマンド処理は、ボーナスが作動するタイミングの報知を実行するための処理である。
【0155】
図19及び図20に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71の制御動作について説明する。
【0156】
初めに、CPU31は、ゲーム開始時(遊技開始時)の初期化を行う(ステップS1)。この処理では、メインRAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化などを行う。続いてゲーム終了時のメインRAM33の所定の記憶内容を消去し(ステップS2)、ステップS3に移る。この処理では、前回のゲームに使用されたメインRAM33の書き込み可能領域のデータの消去、メインRAM33の書き込み領域への次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定などを行う。
【0157】
ステップS3では、ボーナス作動監視処理を行い、ステップS4に移る。この処理では、BB作動中フラグがオンである場合には、RB遊技状態が終了しても続けてRB遊技状態となるように、RB作動中フラグをオンに更新するとともに、遊技可能回数カウンタを12にセットし、入賞可能回数カウンタを8にセットする処理を行う。ステップS4では、メダル投入・スタートチェック処理を行い、ステップS5に移る。この処理では、スタートスイッチ6S、メダルセンサ22S、又はBETスイッチ11からの入力に基づいて、BET数の更新などの処理を行う。
【0158】
ステップS5では、投入枚数に基づいてメダル投入枚数カウンタを更新し、ステップS6に移る。この処理では、メインRAM33の所定領域に設けられたメダル投入枚数カウンタに、投入されたメダルの枚数を積算する処理を行う。
【0159】
ステップS6では、遊技メダル投入コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS7に移る。ステップS7では、抽籤用の乱数を抽出し、抽出した乱数をメインRAM33の所定領域に設けられた乱数値格納領域に格納し、ステップS8に移る。この処理で抽出した乱数は、後述の内部抽籤処理において使用される。ステップS8では、遊技状態監視処理を行い、ステップS9に移る。この処理では、遊技状態移行条件が満たされているか否かを判別し、遊技状態移行条件が満たされていると判別される場合には、遊技状態を移行し、遊技状態移行条件が満たされていると判別されない場合には、現在の遊技状態を維持する。
【0160】
ステップS9では、後に図21を参照して説明する内部抽籤処理を行い、ステップS10に移る。ステップS10では、遊技開始コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS11に移る。この遊技開始コマンドには、遊技状態、内部当籤役などの情報が含まれる。特に内部当籤役の情報には、内部当籤役1格納領域のデータ及び内部当籤役2格納領域のデータが含まれる。ステップS11では、後に図22を参照して説明するリール停止初期設定処理を行い、ステップS12に移る。
【0161】
ステップS12では、前回のゲームでのリール3L,3C,3Rの回転開始から4.1秒経過しているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS15に移り、NOのときは、ステップS13に移る。ステップS13では、ゲーム開始の待ち時間消化の処理(ウェイト処理)を行い、ステップS14に移る。この処理では、前回のゲームでのリール3L,3C,3Rの回転開始から4.1秒が経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
【0162】
ステップS14では、ゲーム監視用タイマをセットし、ステップS15に移る。このゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作によらずに、自動的にリール3L,3C,3Rを停止させるための自動停止タイマが含まれる。ステップS15では、全リールの回転開始を要求し、ステップS16に移る。
【0163】
ステップS16では、リール停止許可コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS17に移る。ステップS17では、後に図23を参照して説明する停止制御処理を行い、図21のステップS18に移る。
【0164】
図21のステップS18では、後に図24を参照して説明する表示役検索処理を行い、ステップS19に移る。この処理では、表示窓4L,4C,4Rの図柄の停止態様に基づいて、表示役(成立役)を識別するためのフラグをセットする処理を行う。ステップS19では、エラーチェック処理を行い、ステップS20に移る。ステップS20では、表示役成立コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS21に移る。この表示役成立コマンドには、成立した表示役の情報が含まれる。
【0165】
ステップS21では、メダル払出処理を行い、ステップS22に移る。この処理では、表示役検索処理でセットされたフラグに基づいて、図柄組合せテーブル(図11)を参照して、表示役に対応する払出枚数のメダルの貯留(クレジット)又は払出しを行う。
【0166】
ステップS22では、払出枚数に基づいてボーナス終了枚数カウンタを更新し、ステップS23に移る。この処理では、ボーナス終了枚数カウンタが1以上である場合には、このボーナス終了枚数カウンタから払出枚数に応じた値を減算する処理を行う。
【0167】
ステップS23では、払出枚数に基づいてメダル払出枚数カウンタを更新し、ステップS24に移る。この処理では、メインRAM33の所定領域に設けられたメダル払出枚数カウンタに、払出されたメダルの枚数を積算する処理を行う。
【0168】
ステップS24では、払出終了コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS25に移る。ステップS25では、RB作動中フラグ又はBB作動中フラグのいずれかがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS26に移り、NOのときは、ステップS27に移る。
【0169】
ステップS26では、後に図25を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行い、ステップS27に移る。ステップS27では、後に図26を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行い、ステップS28に移る。ステップS28では、リプレイ作動チェック処理を行い、図19のステップS2に移る。この処理では、表示役がリプレイであることを条件に、今回のゲームのために投入された投入枚数と同数を自動投入カウンタにセット(自動投入)する処理を行う。自動投入カウンタは、メインRAM33の所定領域に設けられている。
【0170】
図21を参照して、内部抽籤処理について説明する。
【0171】
初めに、CPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図6)を参照し、遊技状態に対応する内部抽籤テーブル(図7、図8)の種別及び抽籤回数を決定し(ステップS31)、ステップS32に移る。
【0172】
ステップS32では、持越役格納領域に格納されたデータ(情報)が「0」か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS34に移り、NOのときは、ステップS33に移る。この処理により、持越役の有無を判別することができる。より詳しくは、ステップS32の処理でYESと判別される場合には、持越役がないと判別でき、NOと判別される場合には、持越役があると判別できる。ステップS33では、CPU31は、抽籤回数を「6」に変更(更新)し、ステップS34に移る。
【0173】
ステップS34では、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットし、ステップS35に移る。これにより、当籤番号として、一般遊技状態のうち非フラグ間の場合には「8」、一般遊技状態のうちフラグ間の場合には「6」、RB遊技状態の場合には「5」がセットされることになる。
【0174】
ステップS35では、ステップS31で決定された内部抽籤テーブルを参照し、乱数値格納領域に格納されている乱数値と、当籤番号及び格納されている設定に応じた下限値(L)及び上限値(U)と、を比較し、ステップS36に移る。ステップS36では、乱数値格納領域に格納されている乱数値が下限値以上かつ上限値以下であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS37に移り、NOのときは、ステップS39に移る。
【0175】
ステップS37では、内部当籤役決定テーブル(図9)を参照し、当籤番号に基づいて内部当籤役及び格納領域種別を決定し、ステップS38に移る。ステップS38では、格納領域種別に基づいて内部当籤役格納領域のアドレスをセットし、このセットしたアドレスをメインRAM33の所定領域に格納し、ステップS39に移る。
【0176】
ステップS39では、抽籤回数を1減算し、ステップS40に移る。ステップS40では、抽籤回数が0か否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS41に移り、NOのときは、ステップS34に移る。
【0177】
ステップS41では、内部当籤役2格納領域と持越役格納領域との論理和を持越役格納領域に格納し、ステップS42に移る。この処理により、ボーナスに内部当籤した場合、持越役として持越役格納領域に格納できる。ステップS42では、内部当籤役2格納領域と持越役格納領域との論理和を内部当籤役2格納領域に格納し、図19のステップS10に移る。
【0178】
図22を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。
【0179】
初めに、CPU31は、メインRAM33の所定領域に格納されている内部抽籤結果情報をセットし(ステップS51)、ステップS52に移る。ステップS52では、内部当籤役がハズレ又はボーナスのいずれかであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS53に移り、NOのときは、ステップS55に移る。
【0180】
ステップS53では、フラグ間であるか否かを確認する。この判別がYESのときは、ステップS54に移り、NOのときは、ステップS55に移る。ステップS54では、内部当たりフラグに応じた内部抽籤結果情報をセットし、ステップS55に移る。ステップS55では、内部抽籤結果情報に応じた停止テーブルをセットし、ステップS56に移る。ステップS56では、表示役予想格納処理を行い、図19のステップS12に移る。
【0181】
図23を参照して、停止制御処理について説明する。この処理は、内部当籤役や遊技者による停止操作のタイミングなどに基づいて、リール3L,3C,3Rの回転を停止させるために行われる。
【0182】
初めに、CPU31は、有効な停止スイッチがオンされたか否か、すなわち回転しているリールに対応する停止ボタンが押下操作されたか否かを判別する(ステップS61)。具体的には、押下操作が行われた停止ボタンに対応する有効停止ボタンフラグがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS66に移り、NOのときは、ステップS62に移る。
【0183】
ここで、有効停止ボタンフラグは、押下操作された停止ボタンに対応するリールが回転しているか否かを識別するための情報であり、停止ボタン7L,7C,7Rの各々に対応して3つ設けられる。押下操作された停止ボタンに対応するリールが回転している場合には、この停止ボタンに対応する有効停止ボタンフラグはオンである。また、押下操作された停止ボタンに対応するリールが回転していない場合には、この停止ボタンに対応する有効停止ボタンフラグはオフである。有効停止ボタンフラグがオフに更新されることにより、一旦押下操作が行われた停止ボタンの押下操作が、以後、無効となる。
【0184】
ステップS62では、自動停止タイマが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS63に移り、NOのときは、ステップS61に移る。ステップS63では、回転中のリールのうち最も右側のものを停止制御の対象とし、ステップS64に移る。この処理により、複数のリールが回転中の場合、右側のリールから自動停止する。
【0185】
ステップS64では、第3停止であるか否か、すなわち、3つのリール3L,3C,3Rのうち2つのリールを既に停止制御しており、残りの1つを停止制御する場合であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS65に移り、NOのときは、ステップS66に移る。ステップS65では、自動第3停止処理、すなわち上述の残り1つのリールを停止制御する処理を行い、ステップS66に移る。
【0186】
ステップS66では、図柄カウンタ及び停止ボタンの種別に基づいて、停止テーブルから滑りコマ数を抽出し、ステップS67に移る。図柄カウンタは、メインRAM33の所定領域に設けられ、リール3L,3C,3Rが回転している場合に、回転するリール3L,3C,3Rの図柄位置を特定するためのカウンタである。このため、図柄カウンタの値に対応する図柄位置に基づいて、センターライン8cに位置している図柄のコードナンバーを識別できる。すなわち、停止ボタン7L,7C,7Rが押下操作されたときの図柄カウンタと停止開始位置とは等価となるので、CPU31は、停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rと停止開始位置とから、滑りコマ数を抽出する。
【0187】
ステップS67では、抽出された滑りコマ数と、表示役予想格納処理にて決定された滑りコマ数先の表示役と、を比較して、内部当籤役に基づいた停止が可能な滑りコマ数であるか否かを決定し、ステップS68に移る。ステップS68では、リール停止コマンドを副制御回路72に送信し、ステップS69に移る。
【0188】
ステップS69では、決定された滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールが回転するのを待ち、ステップS70に移る。ステップS70では、リールの回転停止を要求し、ステップS71に移る。
【0189】
ステップS71では、押下操作が有効な停止ボタンがあるか否かを判別する。具体的には、3つの有効停止ボタンフラグのうちいずれかがオンであるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS72に移り、NOのときは、図21のステップS18に移る。ステップS72では、表示役予想格納処理を行い、ステップS61に移る。
【0190】
図24を参照して、表示役検索処理について説明する。この処理は、図柄組合せテーブル(図10)及び図柄格納領域(図16)に基づいて、表示役の予想又は表示役の決定をするために行われる。
【0191】
初めに、CPU31は、図柄格納領域の先頭アドレスをセットし、有効ラインカウンタを取得し(ステップS81)、ステップS82に移る。この処理では、有効ラインカウンタの初期値として、3がセットされる。ステップS82では、図柄格納領域の先頭アドレスを取得し、ステップS83に移る。
【0192】
ステップS83では、3つの図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと比較し、ステップS84に移る。ステップS84では、表示役検索回数が「0」であるか否かを判別する。この判別がYESときは、ステップS85に移り、NOのときは、ステップS86に移る。ステップS85では、表示役に基づいて払出枚数を決定し、払出枚数カウンタを更新し、ステップS86に移る。具体的には、表示役に対応する払出枚数の値を、メインRAM33の所定領域に設けられた払出枚数カウンタに格納する。払出枚数カウンタは、図20のステップS22のメダル払出処理によって払出されるメダルの枚数を計数するためのカウンタである。
【0193】
ステップS86では、図柄組合せテーブルのアドレスを更新し、ステップS87に移る。ステップS87では、更新したアドレスに対応するデータがエンドコードであるか否か(すなわち、エンドコードを検出したか否か)を判別する。この判別がYESのときは、ステップS88に移り、NOのときは、ステップS83に移る。
【0194】
ステップS88では、有効ラインカウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図20のステップS19に移り、NOのときは、ステップS89に移る。ステップS89では、有効ラインカウンタを1減算し、図柄格納領域のアドレスを更新し、ステップS82に移る。
【0195】
このように、CPU31は、エンドコードを検出することにより、現在の有効ラインカウンタの値に対応する表示ラインに応じる3つの図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと、図柄組合せテーブルに格納される全ての図柄の組合せと、の比較(ステップS83)を行ったと判別し、次の有効ラインカウンタの値に対応する表示ラインに応じる3つの図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと、図柄組合せテーブルに格納される全ての図柄の組合せと、の比較を行う。そして、CPU31は、全ての有効ラインで上述の比較を行ったと判別すると、この表示役検索処理を終了する。
【0196】
図25を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
【0197】
初めに、CPU31は、RB作動中フラグがオンか否かを判別する(ステップS91)。この判別がYESのときは、ステップS92に移り、NOのときは、ステップS98に移る。ステップS92では、遊技可能回数カウンタを1減算し、ステップS93に移る。
【0198】
ステップS93では、入賞が成立したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS94に移り、NOのときは、ステップS95に移る。ステップS94では、入賞可能回数カウンタを1減算し、ステップS95に移る。
【0199】
ステップS95では、遊技可能回数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS97に移り、NOのときは、ステップS96に移る。ステップS96では、入賞可能回数カウンタが0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS97に移り、NOのときは、ステップS98に移る。
【0200】
ステップS97では、RB終了時処理を行い、ステップS98に移る。この処理では、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタを0に更新する処理などを行う。ステップS98では、ボーナス終了枚数カウンタが1以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、図20のステップS27に移り、NOのときは、ステップS99に移る。ステップS99では、BB終了時処理を行い、ステップS100に移る。この処理では、ボーナス終了枚数カウンタを0に更新する処理などを行う。ステップS100では、BB作動中フラグ及びRB作動中フラグをオフに更新し、BB終了コマンドを副制御回路72に送信し、図20のステップS28に移る。
【0201】
図26を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
【0202】
初めに、CPU31は、表示役がBB1又はBB2であるか否かを判別する(ステップS111)。この判別がYESのときは、ステップS112に移り、NOのときは、図20のステップS28に移る。ステップS112では、ボーナス作動時テーブル(図12)に基づいてBB作動時処理を行い、ステップS113に移る。この処理では、BB作動中フラグをオンに更新するとともに、ボーナス終了枚数カウンタを465にセットする処理を行う。
【0203】
ステップS113では、持越役格納領域をクリアする処理、すなわち、持越役格納領域に格納されているデータを0に更新する処理を行い、ステップS114に移る。ステップS114では、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に送信し、図21のステップS28に移る。
【0204】
図27を参照して、メインCPU(CPU31)の制御による割込処理について説明する。この割込処理は、1.1173msごとに行われる。
【0205】
初めに、CPU31は、入力ポートチェック処理を行い(ステップS121)、ステップS122に移る。この処理では、スタートレバー6の操作によるスタートスイッチ6Sからの入力などの有無を確認する。ステップS122では、通信データ送信処理を行い、ステップS123に移る。
【0206】
ステップS123では、リール制御処理を行い、ステップS124に移る。この処理では、制御対象のリールを示す情報をリール識別子として設定し、このリールの駆動を制御する処理を行う。ステップS124では、7SEG駆動処理を行い、ステップS125に移る。ステップS125では、ランプ駆動処理を行い、ステップS126に移る。ステップS126では、タイマ管理処理を行い、割込処理を終了する。
【0207】
図28〜図30に示すフローチャートを参照して、副制御回路72の制御動作について説明する。
【0208】
図28を参照して、サブ制御処理について説明する。
【0209】
電源が投入され、リセット端子に電圧が印加されると、サブCPU81は、リセット割込を発生させ、その割込の発生に基づいて、サブROM82に記憶されたサブ制御処理を順次行うように構成されている。
【0210】
初めに、サブCPU81は、入力監視処理を行い(ステップS131)、ステップS132に移る。この処理では、コマンドバッファ(主制御回路71から送信されたコマンドを格納する記憶領域)にデータがあるか否かを判別することにより、コマンドを受信したか否かを判別する処理を行う。ステップS132では、後に図29を参照して説明する操作カロリー演算処理を行い、ステップS133に移る。
【0211】
ステップS133では、後に図29を参照して説明する基礎代謝カロリー演算処理を行い、ステップS134に移る。ステップS134では、サブRAM83から合計の操作カロリー消費量及び合計の基礎代謝カロリー消費量を合計してサブRAM83に合計のカロリー消費量を更新して記憶する。
【0212】
ステップS135では、後に図30を参照して説明する画像描画処理を行い、ステップS136に移る。ステップS136では、VDPカウンタが2以上であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS137に移り、NOのときは、ステップS131に移る。
【0213】
ステップS137では、VDPカウンタに0をセットし、ステップS138に移る。ステップS138では、画像制御ICにバンク切替コマンドを送信し、この画像制御ICに対して画像データ領域の入替えを行わせ、ステップS131に移る。
【0214】
図29を参照して、操作カロリー演算処理について説明する。
【0215】
初めに、サブCPU81は、圧力センサ230,240,250,260,270,280,290より受信したセンサ位置を検知し、(ステップS141)ステップS142に移る。センサ位置に応じて遊技者がどのような操作を行ったかを検知する。
【0216】
ステップS142では、サブCPU81は、サブROM82に記憶している一操作あたりのカロリー消費量のうち、検知したセンサ位置に応じた遊技者の操作(例えば、スタートレバー6の操作)についてのカロリー消費量を読み出す。ステップS143では、サブCPU81は、受信した操作信号から操作力を算出し、操作力に応じて補正したカロリー消費量を算出し、ステップS144に移る。
【0217】
ステップS144では、サブCPU81は、サブRAM83に記憶している合計の操作によるカロリー消費量を読み出しS143において算出した操作によるカロリー消費量を加えて、合計の操作によるカロリー消費量を算出し、サブRAM83に更新して記憶し、図28のステップS133に戻る。
【0218】
図30を参照して、基礎代謝カロリー演算処理について説明する。
【0219】
ステップS151では、サブCPU81は、脈拍センサ200より脈拍信号を受信して、ステップS152に移る。ステップS152では、サブCPU81は、図32において後述する身体情報入力画面を液晶表示部5bに表示し、ステップS153に移る。
【0220】
ステップS153では、サブCPU81は、入力された身体情報をサブRAM83に記憶して、ステップS154に移る。ステップS154では、サブCPU81は、受信した脈拍信号及びサブRAM83より読み出した身体情報に応じた単位時間あたりの基礎代謝によるカロリー消費量をサブRAM83から読み出し、ステップS155に移る。
【0221】
ステップS155では、サブCPU81は、サブRAM83に記憶している合計の基礎代謝によるカロリー消費量を読み出しS143において算出した基礎代謝によるカロリー消費量を加えて、合計の基礎代謝によるによるカロリー消費量を算出し、サブRAM83に更新して記憶し、図28のステップS134に戻る。
【0222】
図31を参照して、画像描画処理について説明する。
【0223】
初めに、サブCPU81は、ステップS134において算出されたカロリー消費量を含む各種演出データを取得し(ステップS161)、ステップS162に移る。ステップS162では、取得した各種演出データをVDPに送信し、液晶表示部5a,5bに遊技演出画像を表示し、図28のステップS136に戻る。
【0224】
図32は、本発明の一実施例における液晶表示部5bの表示例である。
【0225】
遊技機1のサブCPU81は、脈拍センサ200により脈拍信号を測定し始めると、一定時間通常の遊技を停止して液晶表示部5bに身体情報入力画面を表示する。遊技者は停止ボタン7L,7C,7R、スタートレバー6及びBETスイッチ11を操作して遊技者の性別、年齢、身長及び体重といった身体情報の入力を行う。入力された身体情報をサブRAM83に記憶する。遊技機1は遊技者の基礎代謝量を算出する際サブRAM83より遊技者の身体情報を読み出す。身体情報入力はスキップすることができ、そのときはサブROM82に記憶された平均的な身体情報を用いて遊技者の基礎代謝量を算出する。
【0226】
図33は、本発明の一実施例における液晶表示部5bの表示例である。
【0227】
遊技機1のサブCPU81は、算出した遊技者の消費カロリーを液晶表示部5bに表示するとともにサブROM82のカロリーデータ記憶領域より食品の表示データ及び食品の含むカロリーを読み出し、食品及び食品の含むカロリーの表を表示する。表には現在のカロリー表示の目安が矢印で示されており、遊技者は遊技に伴う操作によりどの食品に相当するカロリーを消費したかを知ることができ、遊技の際に消費カロリーの目標とすることができる。
【0228】
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
【0229】
上述の実施例では、遊技時間を脈拍センサにより測定したが、これに限らない。例えば、カロリーを算出する期間を遊技者によって定められるようにしてもよく、所定の時間以内にゲームが繰り返されている場合にカロリーを算出するようにしてもよい。
【0230】
上述の実施例では、合計の消費カロリーは遊技に応じて増え続けるが、これに限らない。例えば、リセット手段を設けて合計の消費カロリーの値をリセットできるようにしてもよい。
【0231】
上述の実施例では、液晶表示部5bには合計の消費カロリーを表示したが、これに限らない。例えば、合計の操作消費カロリーの値を表示するようにしてもよく、合計の基礎代謝消費カロリーの値を表示するようにしてもよい。
【0232】
また、上述の実施例では、遊技機1は、第1種特別役物(RB)が設定されるとしたが、第2種特別役物及びこの第2種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置を備えることもできる。第2種特別役物とは、内部抽籤の結果に関わらず入賞に係る条件装置を作動させることとなる役物で、予め定められた場合に作動し、1回の遊技の結果が得られた場合に作動を終了するものをいう。この第2種特別役物には、所謂チャレンジゲーム(CG)及び/又はシングルチャレンジゲーム(SCG)を挙げることができる。また、第2種特別役物を連続して作動させる役物連続作動装置には、所謂チャレンジボーナス(CB)を挙げることができる。
【0233】
また、上述の実施例のような遊技機1の他、パロットなどの他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用や携帯端末用(携帯電話機用、携帯型ゲーム機用など)として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0234】
【図1】遊技機の外観を示す斜視図。
【図2】脈拍センサの外観を示す図。
【図3】リール上に配列された図柄の例を示す図。
【図4】電気回路の構成を示すブロック図。
【図5】図柄配置テーブルを示す図。
【図6】内部抽籤テーブル決定テーブルを示す図。
【図7】一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す図。
【図8】RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す図。
【図9】内部当籤役決定テーブルを示す図。
【図10】図柄組合せテーブルを示す図。
【図11】ボーナス作動時テーブルを示す図。
【図12】停止テーブル決定テーブルを示す図。
【図13】停止テーブルを示す図。
【図14】停止テーブルを示す図。
【図15】内部当籤役格納領域、持越役格納領域、作動中フラグ格納領域、及び遊技状態格納領域を示す図。
【図16】図柄格納領域を示す図。
【図17】副制御回路の構成を示す図。
【図18】ジャンプテーブルを示す図。
【図19】主制御回路のメインフローチャート。
【図20】図23に続くフローチャート。
【図21】内部抽籤処理を示すフローチャート。
【図22】リール停止初期設定処理を示すフローチャート。
【図23】停止制御処理を示すフローチャート。
【図24】表示役検索処理を示すフローチャート。
【図25】ボーナス終了チェック処理を示すフローチャート。
【図26】ボーナス作動チェック処理を示すフローチャート。
【図27】1.1msごとの定期的な割込処理を示すフローチャート。
【図28】副制御回路のサブ制御処理を示すフローチャート。
【図29】副制御回路の操作カロリー演算処理を示すフローチャート。
【図30】副制御回路の基礎代謝カロリー演算処理を示すフローチャート。
【図31】副制御回路の画像描画処理を示すフローチャート。
【図32】液晶表示部における表示例を示す図。
【図33】液晶表示部における表示例を示す図。
【符号の説明】
【0235】
1 遊技機
2 前面ドア
3L,3C,3R リール
6 スタートレバー
7L,7C,7R 停止ボタン
30 マイクロコンピュータ
31 メインCPU
32 メインROM
33 メインRAM
71 主制御回路
72 副制御回路
200 脈拍センサ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者が遊技価値を投入可能な遊技価値投入手段と、
前記遊技価値投入手段に投入された遊技価値の情報が格納される遊技価値情報格納手段と、
複数種類の図柄を表示する表示部を複数有する図柄表示手段と、
遊技者が操作可能な開始操作手段と、
前記遊技価値情報格納手段に所定の遊技価値の情報が格納されていることを条件に、遊技者による前記開始操作手段の操作に応じて、単位遊技の開始を指令する遊技開始指令信号を出力する開始指令手段と、
前記遊技開始指令信号に応じて、予め定められた複数の役から少なくとも一つを当籤役として決定する当籤役決定手段と、
前記遊技開始指令信号に応じて、前記複数の表示部における図柄の変動表示を開始する開始制御手段と、
前記複数の表示部の夫々に対応して設けられ、遊技者が操作可能な複数の停止操作手段と、
前記複数の停止操作手段の夫々に対応して設けられ、遊技者による前記停止操作手段の操作に応じて、対応する表示部における図柄の変動表示の停止を指令する停止指令信号を出力する複数の停止指令手段と、
前記停止指令信号に応じて、この停止指令信号に対応する表示部における図柄の変動表示を停止する停止制御手段と、
前記複数の表示部で停止表示された図柄の組合せに応じて、予め定められた数の遊技価値を払出す遊技価値払出手段と、
前記遊技価値投入手段、前記開始操作手段及び前記停止操作手段に対する遊技者の操作及び遊技者の操作による操作カロリー消費量を関連付けた操作カロリーテーブルを記憶する操作カロリーテーブル記憶手段と、
前記遊技価値投入手段、前記開始操作手段及び前記停止操作手段に対する遊技者の操作による操作力を測定する操作力計測手段と、
前記操作カロリー消費量を前記操作力に基づき補正して補正操作カロリー消費量を算出する操作カロリー補正手段と、
遊技中の補正操作カロリー消費量を合計して遊技により遊技者が消費した遊技操作カロリー消費量を算出する遊技操作カロリー算出手段と
前記遊技操作カロリー消費量を表示する遊技操作カロリー表示手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
遊技者の脈拍数を測定する脈拍数測定手段と、
前記脈拍数の測定時間より遊技時間を測定する遊技時間測定手段と、
遊技者の身体情報を入力する身体情報入力手段と、
前記身体情報より遊技者の単位時間当たりの基礎代謝による基礎代謝カロリー消費量である単位時間基礎代謝カロリー消費量を算出する単位時間基礎代謝カロリー算出手段と、
前記単位時間基礎代謝カロリー消費量を前記脈拍数に基づき補正して補正単位時間基礎代謝カロリー消費量を算出する補正単位時間基礎代謝カロリー算出手段と、
前記補正単位時間基礎代謝カロリー消費量及び前記遊技時間より遊技中に遊技者が基礎代謝により消費した遊技中基礎代謝カロリー消費量を算出する遊技中基礎代謝カロリー算出手段と、
前記遊技操作カロリー消費量及び前記遊技中基礎代謝カロリー消費量を合計した遊技カロリー消費量を算出する遊技カロリー算出手段と、
前記遊技カロリー消費量を表示する遊技カロリー表示手段と、を備えることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
食品及び当該食品の含むカロリー量を関連付ける表を表示する食品別カロリー表表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至2記載の遊技機。
【請求項1】
遊技者が遊技価値を投入可能な遊技価値投入手段と、
前記遊技価値投入手段に投入された遊技価値の情報が格納される遊技価値情報格納手段と、
複数種類の図柄を表示する表示部を複数有する図柄表示手段と、
遊技者が操作可能な開始操作手段と、
前記遊技価値情報格納手段に所定の遊技価値の情報が格納されていることを条件に、遊技者による前記開始操作手段の操作に応じて、単位遊技の開始を指令する遊技開始指令信号を出力する開始指令手段と、
前記遊技開始指令信号に応じて、予め定められた複数の役から少なくとも一つを当籤役として決定する当籤役決定手段と、
前記遊技開始指令信号に応じて、前記複数の表示部における図柄の変動表示を開始する開始制御手段と、
前記複数の表示部の夫々に対応して設けられ、遊技者が操作可能な複数の停止操作手段と、
前記複数の停止操作手段の夫々に対応して設けられ、遊技者による前記停止操作手段の操作に応じて、対応する表示部における図柄の変動表示の停止を指令する停止指令信号を出力する複数の停止指令手段と、
前記停止指令信号に応じて、この停止指令信号に対応する表示部における図柄の変動表示を停止する停止制御手段と、
前記複数の表示部で停止表示された図柄の組合せに応じて、予め定められた数の遊技価値を払出す遊技価値払出手段と、
前記遊技価値投入手段、前記開始操作手段及び前記停止操作手段に対する遊技者の操作及び遊技者の操作による操作カロリー消費量を関連付けた操作カロリーテーブルを記憶する操作カロリーテーブル記憶手段と、
前記遊技価値投入手段、前記開始操作手段及び前記停止操作手段に対する遊技者の操作による操作力を測定する操作力計測手段と、
前記操作カロリー消費量を前記操作力に基づき補正して補正操作カロリー消費量を算出する操作カロリー補正手段と、
遊技中の補正操作カロリー消費量を合計して遊技により遊技者が消費した遊技操作カロリー消費量を算出する遊技操作カロリー算出手段と
前記遊技操作カロリー消費量を表示する遊技操作カロリー表示手段と、を備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
遊技者の脈拍数を測定する脈拍数測定手段と、
前記脈拍数の測定時間より遊技時間を測定する遊技時間測定手段と、
遊技者の身体情報を入力する身体情報入力手段と、
前記身体情報より遊技者の単位時間当たりの基礎代謝による基礎代謝カロリー消費量である単位時間基礎代謝カロリー消費量を算出する単位時間基礎代謝カロリー算出手段と、
前記単位時間基礎代謝カロリー消費量を前記脈拍数に基づき補正して補正単位時間基礎代謝カロリー消費量を算出する補正単位時間基礎代謝カロリー算出手段と、
前記補正単位時間基礎代謝カロリー消費量及び前記遊技時間より遊技中に遊技者が基礎代謝により消費した遊技中基礎代謝カロリー消費量を算出する遊技中基礎代謝カロリー算出手段と、
前記遊技操作カロリー消費量及び前記遊技中基礎代謝カロリー消費量を合計した遊技カロリー消費量を算出する遊技カロリー算出手段と、
前記遊技カロリー消費量を表示する遊技カロリー表示手段と、を備えることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
食品及び当該食品の含むカロリー量を関連付ける表を表示する食品別カロリー表表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至2記載の遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【公開番号】特開2009−233129(P2009−233129A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−83764(P2008−83764)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】
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