説明

金属ナノ粒子及びその製造方法、並びに水性分散物、プリント配線・電極の製造方法、及びプリント配線基板・デバイス

【課題】耐熱性の低い樹脂基板上に、簡単かつ迅速に導電パターンを形成できる金属ナノ粒子及びその製造方法、並びに水性分散物、プリント配線・電極の製造方法、及びプリント配線基板・デバイスの提供。
【解決手段】銀及び銀合金のいずれかと、鉄化合物とからなり、平均粒径が1nm〜100nmである金属ナノ粒子とする。該鉄化合物における鉄原子の含有量が、銀及び銀合金のいずれかに対して0.01原子%〜10原子%である態様などが好ましい。また、該金属ナノ粒子からなる水性分散物、及び該水性分散物を樹脂基板上に塗設し、200℃以下で乾燥させるプリント配線・電極の製造方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高温の焼成を行わなくても低インピーダンスの微細な配線パターンを形成することができる環境に優しい金属ナノ粒子及び金属ナノ粒子の製造方法、並びに水性分散物、プリント配線・電極の製造方法、及びプリント配線基板・デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
平均粒径が100nm以下である金属ナノ粒子分散物の製造方法として、ガス中蒸発法を用いて調製される10nm以下の金属ナノ粒子を分散溶媒中にコロイド状に分散した分散液及びその製造方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、還元にアミン化合物を用いる液相還元法を利用して、平均粒径が数nm〜数10nmの金属微粒子を湿式で作製し、コロイド状態を維持するためにその表面を高分子樹脂などで被覆した分散物及びその製造方法が提案されている(特許文献2参照)。
【0003】
一般に、平均粒径が数nm〜数10nmの金属ナノ粒子は、その融点よりも格段に低い温度で焼結することが知られている。これは、金属粒子の粒子径を極めて小さくすると、粒子表面に存在するエネルギー状態の高い原子の割合が大きくなり、金属原子の表面拡散が無視できないほど大きくなり、この金属原子の表面拡散に起因して、金属粒子相互の界面の延伸が起こり焼結されると考えられる。
【0004】
このような金属ナノ粒子は、表面が接触すると相互に融着を起こして凝集し、分散溶媒中での安定性を失うので、金属ナノ粒子表面をアルキルアミン等で被覆して分散安定性を付与する方法が提案されている(特許文献3参照)。しかし、この提案では、焼結するための高温加熱により、導電性が低下してしまうという問題がある。
また、特許文献4には、粒径0.6μm以下の銀粉と、ポリオール類とからなる銀インクが提案されている。この提案によれば、焼結温度は下げることはできるが、微細な導電パターンを形成するには更なる改良が必要である。
【0005】
また、基板上に微細な導電パターンを迅速に形成するため、インクジェット及びディスペンサー等の技術を用いて金又は銀のナノ粒子分散液を吐出させ、金又は銀の導電パターンを形成する方法が提案されている(特許文献5参照)。この提案で使用される金属ナノ粒子分散液は、金属ナノ粒子の凝集及び沈降を防止するため、有機物からなる分散剤を多く含有しており、塗設後200℃〜300℃の温度に加熱して有機物を分解することが必要となる。このため、樹脂基板のような耐熱性の低い基板を用いることが困難である。また、分散溶媒として有機溶媒を主に使用しているため、加熱時に有機溶媒を回収するなどの環境面への配慮が必要であり、更なる改良、開発が望まれているのが現状である。
【0006】
【特許文献1】特開平3−34211号公報
【特許文献2】特開平11−319538号公報
【特許文献3】特開2004−256757号公報
【特許文献4】特開2005−93380号公報
【特許文献5】特開2002−299833号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、200℃以下の低温で樹脂基板に印刷又は塗布することにより低抵抗の導電パターンを形成することができる金属ナノ粒子及び金属ナノ粒子の製造方法、並びに該金属ナノ粒子を含有する水性分散物を提供することを目的とする。
また、本発明は、インクジェットプリンター及びディスペンサーを用いてオンデマンドで基板上に最小線幅/配線間隔が20μm/20μm程度の微細な導電パターン及び金属光沢を有する画像を環境に優しく形成することができるプリント配線・電極の製造方法、及びプリント配線基板・デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための手段としては以下の通りである。即ち、
<1> 銀及び銀合金のいずれかと、鉄化合物とからなり、平均粒径が1nm〜100nmであることを特徴とする金属ナノ粒子である。
該<1>に記載の金属ナノ粒子においては、銀及び銀合金のいずれかと、鉄化合物とからなり、平均粒径が1nm〜100nmであるので、200℃以下の低温で樹脂基板に印刷又は塗布することにより低抵抗の導電パターンを形成することができる。
<2> 鉄化合物における鉄原子の含有量が、銀及び銀合金のいずれかに対して0.01原子%〜10原子%である前記<1>に記載の金属ナノ粒子である。
<3> 銀合金における銀以外の金属の標準電極電位が、次反応式、Fe2+ = Fe3++eの標準電極電位より貴である前記<1>から<2>のいずれかに記載の金属ナノ粒子である。
<4> 銀及び銀合金のいずれかが、鉄(II)化合物で還元されて生成されたものである前記<1>から<3>のいずれかに記載の金属ナノ粒子である。
<5> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の金属ナノ粒子を製造する方法であって、
銀塩の水溶液、又は銀塩及び銀以外の金属塩の水溶液に、鉄(II)塩水溶液を添加して酸化還元反応を行い、更に脱塩処理を行うことを特徴とする金属ナノ粒子の製造方法である。
<6> 酸化還元反応時に有機酸及びその塩のいずれかを共存させる前記<5>に記載の金属ナノ粒子の製造方法である。
<7> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の金属ナノ粒子を含有することを特徴とする水性分散物である。
該<7>に記載の水性分散物においては、本発明の前記金属ナノ粒子を含有するので、インクジェットプリンター及びディスペンサーを用いてオンデマンドで樹脂基板上に微細な導電パターンを環境に優しく容易に形成することができる。
また、普通紙及びコート紙上にインクジェットプリンター及びディスペンサーを用いて金属光沢を有する画像を形成することができる。
<8> インクジェットプリンター用水性インク及びディスペンサー用水性インクのいずれかである前記<7>に記載の水性分散物である。
<9> 有機酸及びその塩のいずれかを全固形分に対して0.01質量%〜10質量%含有する前記<7>から<8>のいずれかに記載の水性分散物である。
<10> 前記<7>から<9>のいずれかに記載の水性分散物を樹脂基板上に塗設し、200℃以下で乾燥することを特徴とするプリント配線・電極の製造方法である。
<11> 前記<7>から<9>のいずれかに記載の水性分散物を樹脂基板上に塗設し、レーザー照射することを特徴とするプリント配線・電極の製造方法である。
<12> 前記<10>から<11>のいずれかに記載のプリント配線・電極の製造方法により製造されたことを特徴とするプリント配線基板・デバイスである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、従来における問題を解決することができ、200℃以下の低温で樹脂基板に印刷又は塗布することにより低抵抗の導電パターンを形成することができる金属ナノ粒子及び金属ナノ粒子の製造方法、並びに該金属ナノ粒子を含有する水性分散物を提供することができる。
また、本発明は、インクジェットプリンター及びディスペンサーを用いてオンデマンドで基板上に最小線幅/配線間隔が20μm/20μm程度の微細な導電パターン及び金属光沢を有する画像を環境に優しく形成することができるプリント配線・電極の製造方法、及びプリント配線基板・デバイスを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(金属ナノ粒子)
本発明の金属ナノ粒子は、銀及び銀合金のいずれかと、鉄化合物とからなる。
前記銀及び銀合金のいずれかは、鉄(II)化合物で還元されて生成されることが好ましい。
【0011】
前記金属ナノ粒子の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば球状、立方体状、平板状、ロッド状、ワイヤー状など任意の形状をとることができる。そして、平板状、ロッド状、又はワイヤー状の金属ナノ粒子の平均粒径は、平板状では厚みで規定し、ロッド状、又はワイヤー状では短軸(幅)の長さで規定する。
前記金属ナノ粒子の平均粒径は、1nm〜100nmであり、3nm〜50nmが好ましい。前記平均粒径が、1nm未満であると、金属ナノ粒子が融着しやすくなることがあり、100nmを超えると、分散液中で沈降しやすくなり不都合である。
ここで、前記金属ナノ粒子の平均粒径は、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)を用い、TEM像を観察することにより求めることができる。
【0012】
前記銀合金を形成する銀以外の金属としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば金、パラジウム、イリジウム、白金、ルテニウム、銅、ニッケル、ロジウム、オスミウム、レニウム、コバルト、タングステン、モリブデン、錫、鉄などが挙げられる。これらの中でも、パラジウム、イリジウム、金、白金が特に好ましい。
前記銀合金における銀以外の金属の含有量は、導電性及び分散安定性の観点から、銀に対して50原子%以下であることが好ましく、30原子%以下であることがより好ましい。前記銀以外の金属の含有量が50原子%を超えると、導電性が低下したり、分散安定性が悪化することがある。
前記銀合金における銀以外の金属の標準電極電位が、次反応式、Fe2+ = Fe3++eの標準電極電位(0.771V、25℃)より貴であることが、製造方法の容易性の点で好ましい。金属の標準電極電位は、「化学便覧改訂3版 基礎編II 473頁〜478頁」に記載されてものを参考にできる。
前記標準電極電位は、同一金属であっても金属化合物の種類や共存する化合物種によって異なるので、金属種に対応して適宜選択して使用することができる。
【0013】
前記鉄化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば酸化鉄(III)、酸化鉄(II)、四三酸化鉄、後述の有機酸(又はその塩)から形成される有機酸鉄(III)、などが挙げられる。
前記鉄化合物は、銀又は銀合金中に含有されていてもよく、銀又は銀合金を被覆していてもよい。前記銀又は銀合金を被覆している場合、鉄化合物は、必ずしもコアとなる銀又は銀合金の全表面積を被覆している必要はなく、その一部を被覆していればよい。
前記鉄化合物における鉄原子の含有量は、導電性及び分散安定性の観点から、銀又は銀合金に対して0.01原子%〜10原子%が好ましく、0.1原子%〜5原子%がより好ましい。前記含有量が、0.01原子%未満であると、分散安定性が悪くなることがあり、10原子%を超えると、導電性が低下することがある。
前記鉄化合物における鉄原子の含有量は、例えばICP(高周波誘導結合プラズマ)により測定することができる。
【0014】
前記金属ナノ粒子中の銀又は銀合金の含有量は90質量%〜99.9質量%が好ましく、鉄の含有量は10質量%〜0.01質量%が好ましい。
前記銀又は銀合金、及び鉄の含有量は、例えばICP(高周波誘導結合プラズマ)により測定することができる。
【0015】
本発明において、前記金属ナノ粒子の平均粒径及び鉄の含有量は、後述する金属ナノ粒子の製造方法で、金属塩及び鉄(II)塩の濃度、有機酸(又はその塩)の濃度、粒子形成時の溶媒種や温度などを適宜選択することにより制御することができる。
【0016】
(金属ナノ粒子の製造方法)
本発明の金属ナノ粒子の製造方法は、本発明の前記金属ナノ粒子を製造する方法であって、
銀塩の水溶液、又は銀塩及び銀以外の金属塩の水溶液に、鉄(II)塩水溶液を添加して酸化還元反応を行い、更に脱塩処理を行う。
【0017】
前記銀塩、銀以外の金属塩、及び鉄(II)塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硝酸塩、塩化物、燐酸塩、硫酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、アンミン錯体、クロロ錯体、有機酸塩などが挙げられる。これらの中でも、水に対する溶解度の大きい硝酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、アンミン錯体、クロロ錯体、有機酸塩が特に好ましい。
【0018】
前記酸化還元反応時には、有機酸及びその塩のいずれかを共存させることが好ましい。
前記酸化還元反応時に共存させる有機酸又はその塩の量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、鉄(II)に対し好ましくは0.01倍モル〜5倍モル(より好ましくは0.05倍モル〜4倍モル)の範囲が、生成した金属ナノ粒子の組成が均一になる点から好ましい。
なお、銀塩の水溶液、又は銀塩及び銀以外の金属塩の水溶液には、後述の水と混和する有機溶媒を含有してもよく、鉄(II)塩水溶液には、後述の水と混和する有機溶媒を含有してもよい。
前記脱塩処理は、金属ナノ粒子を形成した後、限外ろ過、透析、ゲルろ過などの手法により行うことができる。
【0019】
(水性分散物)
本発明の水性分散物は、本発明の前記金属ナノ粒子を含有し、有機酸又はその塩、分散媒、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
【0020】
本発明の前記金属ナノ粒子の前記水性分散物における含有量は、0.1質量%〜99質量%が好ましく、1質量%〜95質量%がより好ましい。前記含有量が、0.1質量%未満であると、描画したときの導電パターンの抵抗値が大きくなり、99質量%を超えると、粒子の融着が起こりやすくなることがある。
【0021】
前記有機酸、及び有機酸塩を形成する有機酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、酪酸、フマル酸、乳酸、シュウ酸、グリコール酸、アクリル酸、エチレンジアミン四酢酸、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミン二プロピオン酸、エチレンジアミン二酢酸、ジアミノプロパノール四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ニトリロトリメチレンホスホン酸、ビス(2−エチルヘキシル)スルホこはく酸、など挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、有機カルボン酸又はその塩が特に好ましい。
前記有機酸の塩としては、例えばアルカリ金属塩、アンモニウム塩などが挙げられ、これらの中でも、アンモニウム塩が特に好ましい。
【0022】
前記水性分散物は、有機酸及びその塩のいずれかを全固形分に対し0.01質量%〜10質量%含有することが好ましく、0.05質量%〜5質量%がより好ましい。前記含有量が、0.01質量%未満であると、分散安定性が悪くなることがあり、10質量%を超えると、導電性が低下することがある。
前記有機酸又はその塩の含有量は、例えば熱分析(TG)などにより測定することができる。
【0023】
本発明の水性分散物における分散溶媒としては、主として水が用いられ、水と混和する有機溶媒を50容量%以下の割合で併用することができる。
前記有機溶媒としては、例えば、沸点が好ましくは120℃〜300℃(より好ましくは130℃〜250℃)のアルコール系化合物が好適に用いられる。このような高沸点アルコール系化合物を併用することにより、インクジェットプリンター及びディスペンサーの吐出部ノズルの乾燥による目詰まりを防止することができる。
前記アルコール系化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール300、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1−エトキシ−2−プロパノール、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、2−ジメチルアミノイソプロパノール、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0024】
本発明の水性分散物は、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、ハロゲン化物イオン等の無機イオンを含まないことが好ましい。
前記水性分散物の電気伝導度は1mS/cm以下が好ましく、0.1mS/cm以下がより好ましく、0.05mS/cm以下が更に好ましい。
前記水性分散物の20℃における粘度は、0.5mPa・s〜100mPa・sが好ましく、1mPa・s〜50mPa・sがより好ましい。
【0025】
本発明の水性分散物には、必要に応じて、各種の添加剤、例えば、界面活性剤、後述の硬膜剤、重合性化合物、酸化防止剤、粘度調整剤など、を含有することができる。
【0026】
本発明の水性分散物は、インクジェットプリンター用水性インク及びディスペンサー用水性インクのいずれかとして用いられる。
インクジェットプリンターによる画像形成用途において、水性分散物を塗設する基板としては、例えば紙、コート紙、表面に親水性ポリマーなどを塗設したPETフィルム、ポリエチレンラミネート紙などが挙げられる。
本発明の水性分散物は、更に、以下に説明するプリント配線・電極の製造方法に好適に使用することができる。
【0027】
(プリント配線・電極の製造方法及びプリント配線基板・デバイス)
本発明のプリント配線・電極の製造方法は、第1形態では、本発明の前記水性分散物を樹脂基板上に塗設し、200℃以下で乾燥する。
本発明のプリント配線・電極の製造方法は、第2形態では、本発明の前記水性分散物を樹脂基板上に塗設し、レーザー照射する。
本発明のプリント配線基板・デバイスは、本発明の第1及び第2形態のいずれかに記載のプリント配線・電極の製造方法により製造される。
以下、本発明のプリント配線・電極の製造方法の説明を通じて、本発明のプリント配線・デバイスの詳細についても明らかにする。
【0028】
前記水性分散物を塗設する基板としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プリント配線用基板には、以下のものが挙げられるが、これらの中でも、製造適性、軽量性、可撓性などの点から樹脂基板が特に好ましい。
(1)石英ガラス、無アルカリガラス、結晶化透明ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、サファイア等のガラス
(2)Al、MgO、BeO、ZrO、Y、ThO、CaO、GGG(ガドリウム・ガリウム・ガーネット)等のセラミックス
(3)ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリイミド、PET、PEN、フッ素樹脂、フェノキシ樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ナイロン、スチレン系樹脂、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂
(4)エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂
(5)金属
【0029】
前記基板材料としては、所望により併用してもよい。用途に応じてこれらの基板材料から適宜選択して、フィルム状等の可撓性基板、又は剛性のある基板とすることができる。
前記基板の形状としては、円盤状、カード状、シート状等のいずれの形状であってもよい。また、三次元的に積層されたものでもよい。更に基板のプリント配線を行う箇所にアスペクト比1以上の細孔、細溝を有していてもよく、これらの中に、インクジェットプリンター又はディスペンサーにより本発明の水性分散物を吐出することもできる。
【0030】
前記基板の表面は親水化処理を施すことが好ましい。また、前記基板表面に親水性ポリマーを塗設したものが好ましい。更に、前記基板表面にシランカップリング剤又はチタンカップリング剤を塗設し、加水分解したものも好ましい。これらにより水性分散物の基板への塗布性が良化する。
【0031】
前記親水化処理としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば薬品処理、機械的粗面化処理、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理などが挙げられる。これらの親水化処理により表面の表面張力を30dyne/cm以上にすることが好ましい。
【0032】
前記基板表面に塗設する親水性ポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ゼラチン、ゼラチン誘導体、ガゼイン、寒天、でんぷん、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸共重合体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デキストラン、などが挙げられる。
前記親水性ポリマー層の層厚(乾燥時)は、0.001μm〜100μmが好ましく、0.01μm〜20μmがより好ましい。
前記親水性ポリマー層には、硬膜剤を添加して膜強度を高めることが好ましい。前記硬膜剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド等のアルデヒド化合物;ジアセチル、シクロペンタンジオン等のケトン化合物;ジビニルスルホン等のビニルスルホン化合物;2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン等のトリアジン化合物;米国特許第3,103,437号明細書等に記載のイソシアネート化合物、などが挙げられる。
前記親水性ポリマー層は、上記化合物を水などの適当な溶媒に溶解又は分散させて塗布液を調製し、スピンコート、ディップコート、エクストルージョンコート、バーコート等の塗布法を利用して親水化処理した基板表面に塗布することにより形成することができる。更に、基板と上記親水性ポリマー層の間に、密着性の改善など必要により下引き層を導入してもよい。
【0033】
本発明の水性分散物を基板上に塗設する方法としては、前述の各種塗布法や公知の印刷法を用いることができる。
基板表面にパターンを形成するには、インクジェットプリンター及びディスペンサーを用いてパターン状に描画し、その後、乾燥することにより、導電パターンを得ることができる。
前記乾燥温度は200℃以下が好ましく、40℃〜150℃がより好ましい。前記乾燥手段としては、例えば電気炉、マイクロ波等の電磁波、赤外線、ホットプレート、レーザービーム、電子ビーム、イオンビーム、熱線等が挙げられる。これらの中でも、局所的に微細に加熱できる点でレーザービーム、電子ビーム、イオンビーム、熱線が好ましく、比較的小型で、簡易にエネルギー照射が可能な点でレーザービームが最も好ましい。
【0034】
前記レーザー照射を施すことにより、描画パターンの緻密性が上がり、電気伝導性が向上するのでプリント配線や電極形成には好ましい。レーザーの波長は紫外、可視、赤外のいずれの光も利用できる。
代表的なレーザーとしては、例えばAlGaAs、InGaAsP、GaN系等の半導体レーザー、Nd:YAGレーザー、ArF、KrF、XeCl等のエキシマレーザー、色素レーザー、ルビーレーザー等の固体レーザー、He−Ne、He−Xe、He−Cd、CO、Ar等の気体レーザー、自由電子レーザー等が挙げられる。また、面発光型半導体レーザーやこれを1次元又は2次元に配列したマルチモードアレイを用いることもできる。これらのレーザービームとしては、第二高調波、第三高調波等の高次高調波を利用してもよい。これらのレーザービームは、連続的に照射しても、パルス状に複数回照射してもよい。また、照射エネルギーは金属ナノ粒子が実質的にアブレーションせずに、溶融するように設定することが好ましい。
【0035】
−用途−
本発明のプリント配線・電極の製造方法は、例えばIC基板等の多層基板、透明導電膜の形成、プリント配線基板の配線回路の形成;ビルドアップ配線板、プラスチック配線板、プリント配線板、セラミック配線板等の多層配線板に微細な回路パターン形成;配線板表裏面間を結ぶ方向の微細な導通用孔部の形成、基板上に形成する各種デバイスの形成などに幅広く適用される。
【実施例】
【0036】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例において、「金属ナノ粒子の平均粒径」、「金属ナノ粒子における鉄及び銀の含有量、鉄化合物における鉄の含有量」、「水性分散物の粘度」、及び「描画部の抵抗率」は、以下のようにして測定した。
【0037】
<金属ナノ粒子の平均粒径>
金属ナノ粒子の平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM;日本分光株式会社製、JEM−2000FX)を用い、TEM像を観察することにより求めた。
【0038】
<金属ナノ粒子における鉄及び銀の含有量、鉄化合物における鉄の含有量>
金属ナノ粒子における鉄及び銀の含有量は、ICP(高周波誘導結合プラズマ;島津製作所製、ICPS−1000IV)により測定した。
【0039】
<水性分散物の粘度>
水性分散物の粘度は、粘度計(CBCマテリアルズ社製、VISCOMATE VM−1G)により、25℃で測定した。
【0040】
<照射部(描画部)の抵抗率>
三菱化学株式会社製のLoresta−GP MCP−T600を用い表面抵抗を測定し、膜厚から換算して抵抗率を求めた。
【0041】
(実施例1)
10質量%の硝酸銀水溶液20mL、20質量%の酒石酸カリウムナトリウム4水和物水溶液20mL、水60mL、及び1−エトキシ−2−プロパノール20mLの混合溶液Aを調製した。更に30質量%の硫酸鉄(II)7水和物水溶液11mL、20質量%の酒石酸カリウムナトリウム4水和物水溶液20mL、水60mL、及び1−エトキシ−2−プロパノール20mLの混合溶液Bを調製した。
次に、混合溶液Aを撹拌しながら、この中に混合溶液Bを添加した。生成した沈殿物を限外ろ過し、1−エトキシ−2−プロパノールを15容量%含有する水溶液に分散した。
得られた銀ナノ粒子の平均粒径は20nmであった(図1参照)。
得られた銀ナノ粒子水性分散物における鉄の含有量、及び銀の含有量は、銀21.6質量%、鉄0.09質量%(銀に対する鉄原子の割合は0.8原子%)であった。
得られた水性分散物の粘度は5.2mPa・s(25℃)であった。
また、XRD測定(理学電機株式会社製、RINT2500)より金属銀の回折パターンを得た。
また、FT−IR測定(日本分光株式会社製)から酒石酸が粒子に存在することがわかった。
得られた水性分散物を乾燥させて熱分析(TG)(理学電機株式会社製)したところ、550℃までの加熱による質量減は1.8%であった。
【0042】
次に、市販の2軸延伸熱固定済の厚さ300μmのポリエチレンテレフタレート(PET)基板に8W/m・分のコロナ放電処理を施し、下記組成の下引き層を乾燥厚みが0.8μmになるように塗設した。
−下引き層の組成−
ブチルアクリレート(40質量%)、スチレン(20質量%)、グリシジルアクリレート(40質量%)の共重合体ラテックスにヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア)を0.5質量%含有したもの。
【0043】
次に、下引き層の表面に8W/m・分のコロナ放電処理を施して、ヒドロキシエチルセルロースを親水性ポリマー層として乾燥厚みが0.2μmになるように塗設した。
次に、ディスペンサーを用いて、水性分散物を親水性ポリマー層上に描画して60℃にて30分間電気オーブンで乾燥した。描画部の抵抗率は18.2μΩ・cmであった。また、809nmの半導体レーザーを50mJ/cm照射したところ、照射部(描画部)の抵抗率は7.8μΩ・cmになった。これにより、本発明の水性分散物を用いることにより、低抵抗の導電パターンを容易に形成できることがわかった。
【0044】
(実施例2)
10質量%の硝酸銀水溶液20mL、10質量%の硝酸パラジウム水溶液3mL、20質量%の酒石酸カリウムナトリウム4水和物水溶液25mL、水60mL、及び1,3−プロパンジオール20mLの混合溶液Aを調製した。次に、30質量%の硫酸鉄(II)7水和物水溶液14mL、20質量%のクエン酸三ナトリウム2水和物水溶液25mL、水60mL、及び1,3−プロパンジオール20mLの混合溶液Bを調製した。
次に、混合溶液Aを撹拌しながら、この中に混合溶液Bを添加した。生成した沈殿物を限外ろ過し、1,3−プロパンジオールを20容量%含有する水溶液に分散した。
得られた銀合金ナノ粒子の平均粒径は10nmであった(図2参照)。
得られた銀合金ナノ粒子水性分散物における各金属の含有量は、銀12.8質量%、パラジウム1.3質量%、鉄0.12質量%(銀に対するパラジウム原子及び鉄原子の割合はそれぞれ10.3原子%及び1.8原子%)であった。
得られた水性分散物の粘度は5.0mPa・s(25℃)であった。
また、XRD測定より銀−パラジウム合金の回折パターンを得た。
得られた水性分散物を乾燥させて熱分析(TG)したところ、550℃までの加熱による質量減は2.1%であった。
【0045】
実施例1と同様に親水化処理したPET基板に、ディスペンサーを用いて、上記水性分散物を親水性ポリマー層上に描画して60℃にて30分間電気オーブンで乾燥した。描画部の抵抗率は95.8μΩ・cmであった。809nmの半導体レーザーを50mJ/cm照射したところ、照射部(描画部)の抵抗率は19.5μΩ・cmであった。これにより、本発明の水性分散物を用いることにより、低抵抗の導電パターンを容易に形成できることが分かった。
【0046】
(実施例3)
実施例2において、硝酸パラジウムの代わりに塩化白金(II)酸カリウムを等モル用いた以外は、実施例2と同様にして、微量の鉄化合物(銀合金に対する鉄原子の割合は1.1原子%)を含む14.8質量%の銀合金ナノ粒子(平均粒径18nm)の水性分散物を得た。
得られた水性分散物を実施例1と同様に60℃で乾燥し、必要に応じて更にレーザー照射することにより低抵抗の導電パターンを作製した。
【0047】
(実施例4)
実施例2において、10質量%の硝酸銀水溶液10mL及び10質量%の硝酸パラジウム水溶液10mLに添加量を変えた以外は、実施例2と同様にして、銀合金ナノ粒子(平均粒径14nm)を含有する水性分散物を調製した。
得られた銀合金ナノ粒子水性分散物の各金属の含有量は、銀7.0質量%、パラジウム4.6質量%、鉄0.8質量%(銀合金に対する鉄原子の割合は13.2原子%)であった。
実施例2と同様に基板上に描画して乾燥し、レーザー照射したところ、照射部(描画部)の抵抗率は実施例2の場合より2桁程度高くなった。
【0048】
(比較例1)
実施例1において、硫酸鉄(II)7水和物の代わりに10質量%の水素化ホウ素ナトリウム水溶液を9mL添加して硝酸銀を還元した以外は、実施例1と同様にして、鉄を含有しない銀ナノ粒子(平均粒径6nm)が得られたが、溶媒への分散性が著しく悪化し、水性分散物が調製できなかった。
【0049】
(実施例5)
実施例1において、表1に示すように限外ろ過する際の洗浄水の量を変えることにより銀に対する鉄原子の割合を変化させたサンプルNo.1〜No.5の各金属ナノ粒子を調製した。次に、1−エトキシ−2−プロパノールを15容量%含有する水溶液にこれらのナノ粒子を分散させ、実施例1と同様にしてPET基板上に描画し、60℃で乾燥させて照射部(描画部)の抵抗率を測定した。また、水性分散物の安定性を沈降法により下記基準で評価した。結果を表1に示す。なお、分散安定性は数字が大きいほど優れていることを示す。
〔評価基準〕
1:10分間以内にほとんど沈降
2:2時間以内にほとんど沈降
3:6時間経過後も分散
【0050】
【表1】

表1の結果から、鉄原子の割合が10原子%を超えると導電性が大きく低下することが分かった。
【0051】
(比較例2)
実施例1において、硝酸銀の代わりに8質量%の塩化金(III)カリウム2水和物水溶液を20mL使用して金ナノ粒子分散液を調製した。その結果、平均粒径50nmの金ナノ粒子が得られたが溶媒への分散性が著しく悪化し、水性分散物が調製できなかった。更にこの金ナノ粒子は、鉄の含有量が金原子に対して原子比で210原子%と高いこと、熱分析による質量減も30.3%と高いことが分かった。
【0052】
(比較例3)
特開2004−256757号公報(特許文献3)の実施例1にしたがって、Agナノ粒子(平均粒径12nm)を含む導電性インクを調製した。この導電性インクを用いて市販の2軸延伸熱固定済の厚さ300μmPET基板にディスペンサーで描画して60℃にて30分間電気オーブンで乾燥した。描画部の抵抗率は1Ω・cm以上と非常に高い値であった。
【0053】
(実施例6)
エチレングリコール40mlを三口フラスコに入れ170℃に加熱した。この中に塩化白金(IV)酸0.52mgをエチレングリコール10mlに溶解した溶液を添加した。その後、ポリビニルピロリドン(PVP)(K−30)0.45gと硝酸銀0.34gを含有するエチレングリコール溶液40mlを毎分2mlの速度で添加した。170℃で30分間加熱後室温まで冷却した。この液を撹拌しながら硝酸銀0.15gを溶解したエチレングリコール溶液20mlを添加し、更に酒石酸カリウムナトリウム4水和物0.29g、及び硫酸鉄(II)7水和物0.28gを水10mlに溶解した水溶液を添加した。5分間撹拌した後、水を加えて遠心分離し、伝導度が50μS/cm以下になるまで精製した。最後に、エチレングリコールを20容量%含有する水に分散した。得られた銀ナノ粒子は短軸径(平均粒径)50nm、長さ数μmのワイヤー状であった(図3参照)。
得られた銀ナノ粒子水性分散物における鉄の含有量、及び銀の含有量は、銀28.6質量%、鉄0.06質量%(銀に対する鉄原子の割合は0.4原子%)であった。また熱分析(TG)での550℃までの加熱による質量減は2.8%であった。
この水性分散物も実施例1と同様に60℃で乾燥し、必要に応じて更にレーザー照射することにより低抵抗の導電パターンを作製することができた。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明の金属ナノ粒子及び該金属ナノ粒子を含有する水性分散物は、200℃以下の低温で樹脂基板に印刷又は塗布することにより低抵抗の導電パターンを形成することができ、高温の焼成を行うことなく、低インピーダンスの微細な配線パターンを形成することができる。
本発明のプリント配線・電極の製造方法は、例えばIC基板等の多層基板、透明導電膜の形成、プリント配線基板の配線回路の形成;ビルドアップ配線板、プラスチック配線板、プリント配線板、セラミック配線板等の多層配線板に微細な回路パターンの形成、配線板表裏面間を結ぶ方向の微細な導通用孔部の形成、基板上に形成する各種デバイスの形成などに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1は、実施例1の金属ナノ粒子含有水性分散物の透過型電子顕微鏡(TEM)写真である。
【図2】図2は、実施例2の金属ナノ粒子含有水性分散物の透過型電子顕微鏡(TEM)写真である。
【図3】図3は、実施例6の金属ナノ粒子含有水性分散物の透過型電子顕微鏡(TEM)写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
銀及び銀合金のいずれかと、鉄化合物とからなり、平均粒径が1nm〜100nmであることを特徴とする金属ナノ粒子。
【請求項2】
鉄化合物における鉄原子の含有量が、銀及び銀合金のいずれかに対して0.01原子%〜10原子%である請求項1に記載の金属ナノ粒子。
【請求項3】
銀合金における銀以外の金属の標準電極電位が、次反応式、Fe2+ = Fe3++eの標準電極電位より貴である請求項1から2のいずれかに記載の金属ナノ粒子。
【請求項4】
銀及び銀合金のいずれかが、鉄(II)化合物で還元されて生成されたものである請求項1から3のいずれかに記載の金属ナノ粒子。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の金属ナノ粒子を製造する方法であって、
銀塩の水溶液、又は銀塩及び銀以外の金属塩の水溶液に、鉄(II)塩水溶液を添加して酸化還元反応を行い、更に脱塩処理を行うことを特徴とする金属ナノ粒子の製造方法。
【請求項6】
酸化還元反応時に有機酸及びその塩のいずれかを共存させる請求項5に記載の金属ナノ粒子の製造方法。
【請求項7】
請求項1から4のいずれかに記載の金属ナノ粒子を含有することを特徴とする水性分散物。
【請求項8】
インクジェットプリンター用水性インク及びディスペンサー用水性インクのいずれかである請求項7に記載の水性分散物。
【請求項9】
有機酸及びその塩のいずれかを全固形分に対して0.01質量%〜10質量%含有する請求項7から8のいずれかに記載の水性分散物。
【請求項10】
請求項7から9のいずれかに記載の水性分散物を樹脂基板上に塗設し、200℃以下で乾燥することを特徴とするプリント配線・電極の製造方法。
【請求項11】
請求項7から9のいずれかに記載の水性分散物を樹脂基板上に塗設し、レーザー照射することを特徴とするプリント配線・電極の製造方法。
【請求項12】
請求項10から11のいずれかに記載のプリント配線・電極の製造方法により製造されたことを特徴とするプリント配線基板・デバイス。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2009−97082(P2009−97082A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−233027(P2008−233027)
【出願日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】