説明

金属調加飾樹脂成形体付きシートの製造方法及び金属調加飾樹脂成形体付きシート

【課題】陰極端子の接触跡や樹脂ランナーの切断跡がなく、見映えの良い外観を有する金属調加飾樹脂成形体付きシートとその製造方法の提供。また、金属調加飾樹脂成形体とプラスチックシートの固着力が強く、簡単に製造できる金属調加飾樹脂成形体付きシートとその製造方法の提供。
【解決手段】下地層8の表面からキートップ部7aの表面へと一体に繋がる無電解めっき層9aで下地層8とキートップ部7aを覆うことができる。よってキートップ部7aの表面への電解めっき層9bの形成は、下地層8を通じて通電できるため、キートップ部7aには接触跡や切断跡が残らず綺麗な外観の金属めっき層9を形成できる。また、プラスチックシート6に印刷で下地層8を形成し、その下地層8と同材質の樹脂成形体7cを形成すると、プラスチックシート6に対する樹脂成形体7cの固着力をより強固にすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機、PDA、リモコン、デジタルカメラ、AV機器、車載電装機器等の各種電子機器において操作キーシートなどとして用いられる金属調加飾樹脂成形体付きシートとその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機やAV機器等の各種電子機器には、操作キーシートやこれらの機器の筐体など種々の外装部品を備えている。こうした外装部品は樹脂で形成されていることが多く、その成形体の表面には文字、図柄、種々の色調の付加などの加飾が施されている。この加飾は印刷などによる高分子塗層で構成されるほか、めっきや蒸着などによる金属層で構成されているものもある。このうち金属層による加飾を施した外装部品は、高級感が演出できることから多くの電子機器に用いられている。例えば押釦スイッチ用のキートップは、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)樹脂でキートップ本体を形成し、このキートップ本体の表面に湿式めっき処理による金属層を施して加飾してある。こうした例は、特開平2003−100172号公報(特許文献1)や、特開平2005−209593号公報(特許文献2)に記載されている。

【0003】
このような湿式めっき処理による金属層は次のように製造される。先ずキートップ本体に無電解めっき処理を行い、キートップ本体の表面に無電解めっき層を形成する。次に、この無電解めっき層に通電して電解めっき処理を行い、無電解めっき層の表面に電解めっき層を積層する。ここで、外側のめっき層を形成する電解めっき処理には2つの通電方法がある。第1の方法はキートップ本体の表面に形成した無電解めっき層に陰極端子を接触して通電する方法であり、第2の方法はキートップ本体に繋がって成形される樹脂ランナーに陰極端子を接触して通電する方法である。
【特許文献1】特開平2003−100172号公報
【特許文献2】特開平2005−209593号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記2つの方法にはそれぞれ以下のような課題がある。第1の方法では、陰極端子との接触部分には電解めっき層が形成されないため、キートップ本体上に陰極端子との接触跡が残ってしまう。第2の方法では、図15で示すように、電解めっき処理後に厚さが0.2mm以上である樹脂ランナー1をカット刃10でキートップ本体2aから切断する(図15(A))ため、得られたキートップ2に樹脂ランナーの切断跡4が残ってしまう(図15(B))。さらに樹脂ランナー1の切断では、切断時の衝撃で切断部分付近の金属層3がキートップ2から剥がれるおそれがある。
【0005】
また、こうした第1の方法や第2の方法で得られたキートップ2は、1つ1つ接着剤でゴム製シート(図示せず)に接着して押釦スイッチ用キートップ付きキーシートを製造しているため、各キートップ2の位置決めが煩わしく、また、キートップ2とゴム製シートとの固着力が不十分な場合があった。
【0006】
以上のような従来技術を背景になされたのが本発明である。すなわち本発明の目的は、陰極端子との接触跡や樹脂ランナーの切断跡がなく、見映えの良い外観を有する金属調加飾樹脂成形体付きシート及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
また、本発明の別の目的は、金属調加飾樹脂成形体がプラスチックシートに固着した金属調加飾樹脂成形体付きシートの金属調加飾樹脂成形体とプラスチックシートの固着力が強く、簡単に製造できる金属調加飾樹脂成形体付きシートとその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成すべく本発明は以下のように構成される。
【0009】
本発明は、金属調の加飾がなされた複数の樹脂成形体がプラスチックシート上に固着し、プラスチックシートが樹脂成形体の連結部を形成してなる金属調加飾樹脂成形体付きシートの製造方法であって、金属めっきが付着する樹脂液にて、導電路となる下地層をプラスチック製基材シート上に塗布形成する工程と、金属めっきが付着する溶融樹脂にて、下地層に接触する樹脂成形体を基材シート上に設ける工程と、湿式めっきを行って、下地層と樹脂成形体の表面に金属めっき層を形成する工程と、前記連結部と樹脂成形体を残して、導電路が形成された余分な基材シートを切断除去する工程と、を実行する金属調加飾樹脂成形体付きシートの製造方法を提供する。
【0010】
金属めっきが付着する樹脂液にて、導電路となる下地層をプラスチック製基材シート上に塗布形成する工程と、金属めっきが付着する溶融樹脂にて、下地層に接触する樹脂成形体を基材シート上に設ける工程と、を実行するため、成形体どうしは互いに離れて形成される複数の樹脂成形体に、これらを導通する導電路を設けることができ、電解めっきの際に下地層を利用して通電することで下地層の表面から樹脂成形体の表面へと一体に繋がる金属めっき層を成形することができる。そのため、従来技術のように樹脂成形体上に陰極端子を接触させる必要や、樹脂ランナーを利用して通電させる必要がなく、樹脂成形体の表面に接触跡や切断跡が残らない綺麗な電解めっき層を形成することができる。なお、この樹脂液にて導電路とは別に電解めっき処理の際に陰極端子を取付ける接点接触部を導電端として形成することができる。
【0011】
本発明は、前記金属調加飾樹脂成形体付きシートの製造方法について、下地層を塗布形成する工程を印刷処理で行うことができる。印刷版を用いる印刷処理は塗布形状や塗布厚みを正確に設けることができ、塗料を分散噴霧する塗装処理に比べ塗着効率を高めることができる。
【0012】
また下地層用インキに含まれている溶剤によってプラスチック製基材シートの表面を粗化することができ、基材シートと下地層の密着力を高めることができる。さらに印刷形成による下地層は、射出成形によって溶融後固化されて成形される樹脂成形体よりも高分子のドメイン成分の流動配向を小さくできるため、均一分散の状態で層形成することができる。よって下地層の表面に無電解めっきを施す場合には、アンカー効果を付与する凹凸表面を均一に形成でき、下地層を溶融固着によって成形する場合に比べて、無電解めっき層との密着力を高めることができる。そのため、薄層であっても無電解めっきが良く付く下地層とすることができる。
【0013】
基材シート上に樹脂成形体を設ける工程が、基材シートを射出成形金型にインサートし、溶融樹脂を射出して基材シートと樹脂成形体とを一体成形する工程とすることができる。基材シート上に樹脂成形体を設ける工程を基材シートを射出成形金型にインサートし、溶融樹脂を射出して基材シートと樹脂成形体とを一体成形する工程としたため、下地層と樹脂成形体とを融着することができる。そのため、樹脂成形体と下地層との固着力を高めることができる。なお、導電路に接続し、電解めっき処理の際に陰極端子を取付ける接点接触部を、この溶融樹脂にて導電端として形成することができる。
【0014】
湿式めっきを行う工程を電解めっきを行う工程とすることができる。湿式めっきを行う工程を電解めっきを行う工程としたため、電解めっきで用いることができる金属で金属めっき層を形成することができるため、表面が綺麗な金属めっき層を得ることができる。また、予め無電解めっきを行わなければ、工程数を減らすことができる。
【0015】
湿式めっきを行う工程が、無電解めっきを行った後、電解めっきを行う工程とすることができる。湿式めっきを行う工程を無電解めっきを行った後に電解めっきを行うこととしたため、樹脂成形体や下地層を無電解めっきが付着する樹脂で形成することができ、電気めっきが付着する導電性の高い樹脂を用いる必要がないため、樹脂の選択の幅が広がる。
【0016】
樹脂成形体をなす樹脂成分を下地層をなす樹脂成分として含ませて下地層を形成することができる。樹脂成形体をなす樹脂成分を下地層をなす樹脂成分として含ませて下地層を形成することとしたため、下地層と樹脂成形体との固着力を高めることができる。よって基材シートに対し樹脂成形体を強固に固定することができる。
【0017】
また、湿式めっきを行う際に基材シートの揺れ防止のため、基材シートに外周枠を設けることができる。外周枠を設ければ、その剛性によって基材シートを撓み難くでき、湿式めっき処理中にめっき液が流動しても基材シートの揺れを防止することができ、均一な層厚の金属めっき層を形成することができる。
【0018】
そして本発明は、金属調の加飾がなされた複数の樹脂成形体がプラスチックシート上に固着し、プラスチックシートが樹脂成形体の連結部を形成してなる金属調加飾樹脂成形体付きシートであって、樹脂成形体とプラスチックシートの間に金属めっきが付着する下地印刷層を有し、樹脂成形体は金属めっきが付着する樹脂が下地層に対して融着した固化体でなり、樹脂成形体と下地層の各々の露出表面が金属めっき層で覆われている金属調加飾樹脂成形体付きシートを提供する。
【0019】
金属調の加飾がなされた複数の樹脂成形体がプラスチックシート上に固着し、プラスチックシートが樹脂成形体の連結部を形成してなる金属調加飾樹脂成形体付きシートであって、樹脂成形体とプラスチックシートの間に金属めっきが付着する下地印刷層を有し、樹脂成形体は金属めっきが付着する樹脂が下地印刷層に対して融着した固化体でなり、樹脂成形体と下地層の各々の露出表面が金属めっき層で覆われている金属調加飾樹脂成形体付きシートとしたため、金属調加飾樹脂成形体上に陰極端子を接触させた接触跡や、樹脂ランナーを切除した切断跡が無く金属めっき層で綺麗に覆われた金属調加飾樹脂成形体付きシートである。
【0020】
また、印刷で形成される下地印刷層は、印刷処理が塗布形状や塗布厚みを正確に設定することができるため、下地印刷層と樹脂成形体の接触が確実となって、下地印刷層の表面から樹脂成形体の表面へと一体に繋がる金属めっき層はムラが無く綺麗に形成される。また、金属調加飾樹脂成形体とプラスチックシートとの固着力が強く、プラスチックシートから金属調加飾樹脂成形体が離脱しにくい。
【0021】
この金属調加飾樹脂成形体付きシートは、金属めっき層を電解めっき層とすることができる。金属めっき層を電解めっき層としたため、電解めっき処理で利用できる金属で覆われた綺麗な金属めっき層を有する金属調加飾樹脂成形体付きシートとすることができる。また、予め無電解めっきを行う必要がなければ工程数を少なくすることができ、簡単に製造することができる。
【0022】
あるいは、金属めっき層が無電解めっき層と電解めっき層との積層体であるものとすることができる。金属めっき層を無電解めっき層と電解めっき層との積層体としたため、樹脂成形体や下地層用の樹脂に電解めっきが付着するほどの導電性の高い樹脂を用いずとも、無電解めっきが付着する樹脂を用いることができ、樹脂選択の幅が広がる。また、無電解めっきを電解めっきで覆うため、無電解めっきでは表現することができない金属調の加飾を表現することができる。
【0023】
前記下地層の厚さは5μm〜100μmである。無電解めっき層を設ける場合は、下地層の厚さが5μm未満では、樹脂成形体に無電解めっきがつくためのアンカー効果を付与する凹凸表面が形成し難く、無電解めっき層の十分な密着性が得られない。また、無電解めっき層を設けずに直接電解めっき層を設ける場合は、十分な電流を通すことができず電解めっき層を形成し難い。下地層の厚さが100μmを超えると、下地層の形成に時間がかかり製造コストが高くなる。また下地層の剛性が高まるため、下地層がついた不要な基材シートを切断除去する際に、切断時の衝撃で金属めっき層が剥がれるおそれがある。
【0024】
樹脂成形体をなす樹脂成分を下地層をなす樹脂成分として含ませて下地層を形成することができる。そのため、下地層と樹脂成形体との固着力を高めることができる。よってプラスチックシートに対して金属調加飾樹脂成形体が強固に固定された金属調加飾樹脂成形体付きシートである。
【0025】
こうした金属調加飾樹脂成形体付きシートは、デジタルスチルカメラや携帯電話機に用いられる操作キーシートとすることができ、金属調加飾樹脂成形体はその操作ボタンとすることができる。この金属調加飾樹脂成形体付きシートは、金属調加飾樹脂成形体をプラスチックシートで連結しているため、各金属調加飾樹脂成形体を一つ一つの操作ボタンに対応させることができ、多くの操作ボタンの取付けを一つの金属調加飾樹脂成形体付きシートの取付けですませることができ、組み付けが容易である。また、金属調加飾樹脂成形体の高さを自由に企図することができ機器の薄型化に対応できる。また、所定の下地層を介して金属調加飾樹脂成形体とプラスチックシートが固着しているため、金属調加飾樹脂成形体とプラスチックシートの固着力が強固であることから、機器の筐体からの抜け止めに機能するフランジを設けない操作ボタンとすることができ、操作キーシートのさらなる薄型化が可能である。そして、操作ボタンの表面には接触跡や切断跡が残らない綺麗な金属めっき層を形成しているため、高品位の機器に適用することができる。
【0026】
さらに、前記金属調加飾樹脂成形体付きシートについては、プラスチックシートの貫通孔を通じて樹脂成形体がプラスチックシートの表裏を挟み込むようにして固定する構造とすることができる。こうした構造とすれば、プラスチックシートと金属調加飾樹脂成形体とをより強固に固定することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明の金属調加飾樹脂成形体付きシートの製造方法によれば、接触跡や切断跡が無く外観の綺麗な電気めっき層で覆われた複数の金属調加飾樹脂成形体が、プラスチックシートで連結された金属調加飾樹脂成形体付きシートを得ることができる。また、金属調加飾樹脂成形体とプラスチックシートとの固着力が強固である。さらに、本発明の金属調加飾樹脂成形体付きシートの製造方法によれば、金属調加飾樹脂成形体付きシートを簡単に製造することができる。
【0028】
本発明の金属調加飾樹脂成形体付きシートによれば、表面に接触跡や切断跡が無い外観の綺麗な金属調加飾樹脂成形体を有し、この金属調加飾樹脂成形体の複数個がプラスチックシートで連結されるとともに、金属調加飾樹脂成形体とプラスチックシートとが強固に固着されている。そのため、薄型で複数の操作ボタンを有するデジタルスチルカメラや携帯電話機の操作キーシートなどととして好適に用いられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態の例について図面を参照しつつ説明する。なお、各実施形態で共通する構成については、同一符号を付して重複説明を省略する。
【0030】
以下の実施形態では、「金属調加飾樹脂成形体付きシート」をデジタルスチルカメラに備える操作キーシートとして適用する例を説明する。但し、この操作キーシートはデジタルスチルカメラだけでなく携帯電話機にも適用することができる。さらに本発明の金属調加飾樹脂成形体付きシートは、機器の筐体(外装ケース)やその他の装飾部品としても適用することができる。
【0031】
第1実施形態〔図1〜図7〕 : 図1には第1実施形態の操作キーシート5を適用したデジタルスチルカメラの背面斜視図を、図2は、その操作キーシート5の平面図を、図3は、図2のSA−SA線断面図を、図4〜図7は操作キーシート5の製造過程における平面図と断面図をそれぞれ示す。図2に示すように、操作キーシート5は、プラスチックシート6と、金属調加飾樹脂成形体7とを備え、金属調加飾樹脂成形体7の底面には下地層8が、その表面には金属めっき層9がそれぞれ形成された構成をしており、図1で示すように、金属調加飾樹脂成形体7が操作ボタンとしてデジタルスチルカメラの表面に露出するように搭載されるものである。
【0032】
操作キーシート5を構成する各部材について説明すると、プラスチックシート6は、複数の金属調加飾樹脂成形体7を繋ぐ連結部6cを形成し、平面視で外縁及び内縁が略矩形の環状に形成されている。そして、操作ボタンとなる各々の金属調加飾樹脂成形体7が独立して操作されるように可撓性のある薄い樹脂フィルムで形成されている。その材質としては、金属めっき処理工程において侵されない樹脂である必要があり、ポリエチレンテレフタレート樹脂の他、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂などを用いることができる。また、その厚さは用途に応じて種々の厚さとすることができるが、プラスチックシート6に剛性を持たさない場合は、6μm〜200μm程度とすることが好ましく、反対に剛性を持たせる場合には、300μm以上とすることもできる。
【0033】
金属調加飾樹脂成形体7は、操作キーシート5において操作ボタンとして機能する部材であり、プラスチックシート6にて別々の4つの金属調加飾樹脂成形体7が環状に連結している。個々の金属調加飾樹脂成形体7は、プラスチックシート6に固着するとともに、プラスチックシート6の貫通孔6aを貫通してプラスチックシート6の裏面側に押し子部7bを形成している。金属調加飾樹脂成形体7の上面や側面は金属めっきが施されて金属調の色調を有している。また、これらの面には文字や記号などが施されていても良い。プラスチックシート6の表面側のキートップ部7aは、平面視で矩形状に形成されている。
【0034】
金属めっき層が付いて金属調加飾樹脂成形体7となる樹脂成形体7cには、金属めっき層が付着する樹脂を用いることができ、具体的には無電解めっきが付着する樹脂や、電解めっきが付着する樹脂を用いることができる。無電解めっきが付着して無電解めっき層を形成しうる樹脂は、例えば、ABS樹脂の他、ポリプロピレン樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスルフォン樹脂、又はこれらを含むアロイ樹脂や変性樹脂などが挙げられる。電解めっきが付着して電解めっき層を形成しうる樹脂は、例えば、絶縁性樹脂にカーボンや金属、金属酸化物などの導電性粒子を分散させた導電性樹脂、あるいは、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリアセン、ポリピロールなどの導電性高分子樹脂などが挙げられる。
【0035】
下地層8は、プラスチックシート6の表面側に塗布形成され、金属調加飾樹脂成形体7の裏面をプラスチックシート6に固着している。下地層8を形成する樹脂成分には樹脂成形体7cをなす樹脂成分を含むことが好ましく、下地層8を形成する樹脂と樹脂成形体7cをなす樹脂とが同じであることがより好ましい。ここで「樹脂成分」とは、金属調加飾樹脂成形体7や下地層8をなす樹脂が、複数種の樹脂の混合物の場合はその少なくとも一の樹脂をいい、またその樹脂が、複数種の樹脂の混合物か一の樹脂かにかかわらずブロック共重合体樹脂を含む場合はその一部のブロック部分をいうものとする。こうすることで、金属調加飾樹脂成形体7と下地層8との接着力が高まるからである。こうした下地層8を形成する樹脂は具体的には無電解めっきが付着する樹脂や、電解めっきが付着する樹脂を用いることができる。無電解めっきが付着して無電解めっき層を形成しうる樹脂は、例えば、ABS樹脂の他、ポリプロピレン樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスルフォン樹脂、又はこれらを含むアロイ樹脂や変性樹脂などが挙げられる。電解めっきが付着して電解めっき層を形成しうる樹脂は、例えば、絶縁性樹脂にカーボンや金属、金属酸化物などの導電性粒子を分散させた導電性樹脂、あるいは、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリアセン、ポリピロールなどの導電性高分子樹脂などが挙げられる。下地層8の厚さは、好ましくは5μm〜100μmであり、さらに好ましくは10μm〜50μmである。
【0036】
金属めっき層9は、湿式めっきによって形成される金属めっき層であり、めっきを行う前に操作キーシートの表面に露出する樹脂成形体7cや下地層8に形成される。この金属めっき層9は、無電解めっき層と電解めっき層との積層体でなる層とし得る他、電解めっき層単独でなる層とすることもできる。但し、無電解めっき層と電解めっき層の積層の場合は、樹脂成形体7cが無電解めっきの付着する樹脂であることが必要であり、電解めっき層単独層の場合は、樹脂成形体7cが電解めっきの付着する導電性の高い樹脂であることが必要である。金属めっき層9を構成する金属は、湿式めっき処理で用いることができる金属であり、無電解めっきではニッケルの他、ニッケル合金、金、銀、銅、コバルトなどを用いることができ、電解めっきではクロムの他、金、銀、銅、ニッケル、ロジウム、白金、亜鉛、合金(錫−銅合金、錫−コバルト合金、錫−ニッケル合金)などを用いることができる。
【0037】
操作キーシート5の製造方法について説明する。先ず図4で示すようにプラスチックシート6となる基材シート6bに4つの貫通孔6aを形成する。次に、図5で示すように、基材シート6bの表面に導電路となる下地層8を印刷にて形成する。印刷は種々の印刷方法を採用することができるが、下地層8を形成する樹脂を溶剤で溶かした樹脂溶液を含む印刷インキを印刷することが好ましい。印刷で得られる下地層8は下地印刷層8となる。この下地層(または「下地印刷層」)8は、キートップ部7aの裏面形状と同形状の固着部8b、電解めっき処理での導電路を形成する路部8c、電解めっき処理で陰極端子を取付ける接点接触部8dを有している。下地層8の印刷後は、基材シート6bを射出成形金型にインサートして、基材シート6bの裏面側より表面側に貫通孔6aを通じて溶融樹脂を射出して樹脂成形体7を成形する。こうして図6に示すように、キートップ部7aと押し子部7bとを有し、環状に配置した4つの樹脂成形体7が形成される。
【0038】
次に、樹脂成形体7cと下地層8を形成した基材シート6bに金属めっき層9を形成する。金属めっき層9が無電解めっき層と電解めっき層の積層でなる場合は、まず樹脂成形体7cと下地層8の表面にエッチング処理や触媒処理を施した後、基材シート6bを無電解めっき処理用の水溶液に浸漬し、樹脂成形体7cと下地層8の表面に無電解めっき層9aを形成する。その後接点接触部8dに陰極端子を接続して電解めっき処理用の水溶液に浸漬し、無電解めっき層9aに通電して電解めっき層9bを形成する。一方で、金属めっき層9が電解めっき層の単層でなる場合は、接点接触部8dに陰極端子を接続して基材シート6bを電解めっき処理用の水溶液に浸漬し通電して電解めっき層9bを形成する。こうして樹脂成形体7cに金属めっき層9を付着して金属調加飾樹脂成形体7とする。金属めっき層9を形成した後は、図7(B)で示すようにカット刃10を当てて図7(A)で示す破線部を切断し、金属調加飾樹脂成形体7と基材シート6bのうち連結部6cとなる部分を残して、路部8cや接点接触部8dを含む余分な基材シート6bを切断除去する。こうして本実施形態の操作キーシート5を得る。
【0039】
無電解めっき層9aを形成する操作キーシート5とその製造方法によれば、下地層8の表面からキートップ部7aの表面へと一体に繋がる無電解めっき層9aで下地層8とキートップ部7aとを覆うことができる。よってキートップ部7aの表面への電解めっき層9bの形成は、接点接触部8dに陰極端子を接触させ接点電極部8d、路部8c、固着部8bを通じて通電して行うことができる。また、無電解めっき層9aを形成せず、電解めっき層9bのみを金属めっき層9として形成する操作キーシート5とその製造方法によれば、導電性の下地層8と導電性のキートップ部7aが一体に繋がるため、接点接触部8dに陰極端子を接触させることで接点電極部8d、路部8c、固着部8bを通じて通電して電解めっき層9bを形成することができる。そのため、両者とも従来のようにキートップ本体2上に陰極端子を接触させる必要がなく、また樹脂ランナー1を利用して通電させる必要もない。したがって、キートップ部7aには接触跡や切断跡が残らず綺麗な外観の金属めっき層9を形成することができる。
【0040】
上記工程において、基材シート6bに印刷で下地層8を形成しているので塗料に含まれている溶剤によって基材シート6bの表面を粗化することができ、基材シート6bと下地層8の密着力を高めることができる。そしてこの下地層8に対し射出成形時に融着可能な同材質の樹脂でなる樹脂成形体7cを形成すると、下地層8と樹脂成形体7cの密着力を高めることができ、基材シート6bに対する樹脂成形体7cの固着力をより強固にすることができる。
【0041】
また、下地層8を印刷形成しているため、下地層を溶融射出成形で形成する場合に比較して樹脂の流動配向が小さい。そのため、下地層8をより均一分散の状態に形成することができる。よって、溶融射出成形で下地層を形成するよりも無電解めっき層9aの密着力を高めることができる。
【0042】
下地層8が印刷層であるため塗布形状や塗布厚みを正確に設けることができる。正確な塗布形状が形成されるため下地層8とキートップ部7aの接触を確実にでき、下地層8の表面からキートップ部7aの表面へと一体に繋がる無電解めっき層9aを形成することができる。また塗布厚が正確に制御されるため下地層8に対する無電解めっき層9aの密着力を高めることができる。
【0043】
また、樹脂成形体7cが貫通孔6aを通ってプラスチックシート6を表裏面から挟み固定するため、プラスチックシート6と樹脂成形体7cとを確実に固定することができる。
【0044】
第2実施形態〔図8〜図10〕 : 図8には第2実施形態の操作キーシート11の平面図を、図9は、図8のSF−SF線断面図を、図10は操作キーシート11の製造過程における平面図と断面図をそれぞれ示す。図9や図10で示すように、第2実施形態の操作キーシート11が第1実施形態の操作キーシート5と異なるのは、第1実施形態での固着部8bに相当する部位に下地層13を形成せずに、また、路部13cを少々伸張して設けている点である。換言すると、図10の波線で示す樹脂成形体12cが形成された場合に、端部が樹脂成形体12cの裏面の外縁が路部13cの端部と接触する程度に、路部13cを伸張して下地層13を設けている。残余の構成や各部の材料は第1実施形態の操作キーシート5と同じである。
【0045】
操作キーシート11の製造方法についても第1実施形態の操作キーシート5とほぼ同様であり、相違するのは、下地層13の形成時において、キートップ部12aの裏面形状と同形状の固着部を形成せず、導電路を形成する路部13cと電解めっき処理で陰極端子を取付ける接点接触部13dを形成することである。また、路部13cは固着部に相当する部位にまでやや伸張させて形成することである。こうすることで、樹脂成形体12の形成によって樹脂成形体12の外縁が確実に路部13cの端部と接触し導通を図ることができる。他は第1実施形態と同様にして本実施形態の操作キーシート11を製造する。
【0046】
本実施形態の操作キーシート11も第1実施形態の操作キーシート5と同様の作用効果を奏することができるが、固着部に相当する下地層を設けていないため、下地層13の使用量を少なくすることができる。しかしながら、下地層13を介して樹脂成形体12cとプラスチックシート6が接触する面積が小さくなるため、操作キーシート5におけるプラスチックシート6と金属調加飾樹脂成形体7の固着力の方が、操作キーシート11におけるプラスチックシート6と金属調加飾樹脂成形体12の固着力よりも強固である。
【0047】
第3実施形態〔図11〜図13〕: 図11には第3実施形態の操作キーシート15の平面図を、図12は、図11のSH−SH線断面図を、図13は操作キーシート15の製造過程における平面図と断面図をそれぞれ示す。図12や図13で示すように、第3実施形態の操作キーシート15が第1実施形態の操作キーシート5と異なるのは、第1実施形態においてはプラスチックシート6に貫通孔6aが形成されていたのに対し、本実施形態では貫通孔が形成されず、プラスチックシート16の裏面に樹脂成形体18cのキートップ部18aとは分離した押し子19が形成されていることである。
【0048】
本実施形態の操作キーシート15の製造方法は、貫通孔の無い基材シート16bを用いることを除き、下地層17の形成までは第1実施形態と同様にする。その後、この基材シート16bを樹脂成形体18cの射出成形金型にインサートし、基材シート16bの表側に溶融樹脂を射出して、下地層17の固着部17bに樹脂成形体18を固着する。その後、第1実施形態と同様に金属めっき層9を形成し、下地層17と同じ又は異なった塗料を塗布した押し子19を基材シート16bの裏面に固着形成する。そして、最後に第1実施形態と同様に連結部16cを残して余分な基材シート16bを切断除去して本実施形態の操作キーシート15を得る。
【0049】
本実施形態の操作キーシート15も第1実施形態の操作キーシート5と同様の作用効果を奏することができるが、第1実施形態のように樹脂成形体7cがプラスチックシート6の表裏両面をはさみ込む構造ではなく、プラスチックシート16を挟んで表面側の樹脂成形体18cと裏面側の押し子19とが分離しているため、操作キーシート5におけるプラスチックシート6と金属調加飾樹脂成形体7の固着力の方が、操作キーシート15におけるプラスチックシート16と金属調加飾樹脂成形体18の固着力よりも強固である。
【0050】
各実施形態に共通の変形例〔図14〕: 第1実施形態〜第3実施形態における基材シート6b,16bにはその外側に下地層8,13,17を囲む外周枠20を樹脂成形体7c,12c,18cと同様の樹脂にて、樹脂成形体7c,12c,18cの成形時に同時に設けことができる。図14には第1実施形態の変形例を示す。このように外周枠20を設けると、外周枠20の剛性によって基材シート6b,16bを撓み難くでき、均一な層厚の金属めっき層9,14を形成することができる。湿式めっき処理はめっき水溶液中で行われるが、外周枠20によってプラスチックシート6をめっき水溶液へ浸漬する際に水溶液の抵抗によってプラスチックシート6が屈曲したり、又はめっき水溶液中に浸漬している際に攪拌されている水溶液の水流でプラスチックシート6が屈曲したりすることを防止することができるからである。
【実施例】
【0051】
実施例1: 第1実施形態で示した操作キーシート(5)を製造した。基材シート(6b)には厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、樹脂成形体(7)はABS樹脂を射出成形して高さ1mmとした。下地層(8)には樹脂成形体(7)と同グレードのABS樹脂を溶剤で希釈してグラビア印刷にて塗布厚を30μmに形成した。なお、基材シート(6b)と下地層(8)の間には、ポリエステル樹脂系塗料および塩酢ビ−アクリル樹脂系塗料積層印刷して密着力を高めた。金属めっき層(9)は、ニッケルでなる無電解めっき層(9a)とクロムでなる電解めっき層(9b)との積層体とした。得られた操作キーシート(5)の外寸は、縦:約2cm、横:約2cm、高さ:約1.1mmである。
【0052】
実施例2: 第2実施形態で示した操作キーシート(11)を製造した。実施例1と異なるのは、樹脂成形体(5)をポリエステル樹脂にカーボン粒子を分散させた導電樹脂としたこと、下地層の塗布厚を50μmとしたこと、金属めっき層(14)をクロムでなる電解めっき層の単独層としたこと、である。得られた操作キーシート(11)の外寸も実施例1の操作キーシート(5)と同じである。
【0053】
実施例3: 第3実施形態で示した操作キーシート(15)を製造した。基材シート(16b)には厚さ10μmのポリカーボネートフィルムを用い、樹脂成形体(18c)のキートップ部(18a)はABS樹脂を射出成形して高さ1mmとした。下地層(17)にはキートップ部(18a)と同じグレードのABS樹脂を溶剤で希釈してスクリーン印刷にて塗布厚を30μmに形成した。金属めっき層(9)は、ニッケルでなる無電解めっき層(9a)とクロムでなる電解めっき層(9b)との積層体とした。また、紫外線硬化型のアクリル樹脂にて基材シート(16b)の裏面に押し子(19)を塗布形成した。得られた操作キーシート(15)の外寸は、縦:約2cm、横:約2cm、高さ:約1.1mmである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】操作キーシートが搭載されたデジタルスチルカメラの背面斜視図。
【図2】第1実施形態の操作キーシートの平面図。
【図3】図2のSA−SA線断面図。
【図4】第1実施形態による操作キーシートの一製造工程の説明図であり、分図4(A)は平面図、分図4(B)は分図4(A)のSB−SB線断面図。
【図5】第1実施形態による操作キーシートの一製造工程の説明図であり、分図5(A)は平面図、分図5(B)は分図5(A)のSC−SC線断面図。
【図6】第1実施形態による操作キーシートの一製造工程の説明図であり、分図6(A)は平面図、分図6(B)は分図6(A)のSD−SD線断面図。
【図7】第1実施形態による操作キーシートの一製造工程の説明図であり、分図7(A)は平面図、分図7(B)は分図7(A)のSE−SE線断面図。
【図8】第2実施形態による操作キーシートの平面図。
【図9】図8のSF−SF線断面図。
【図10】第2実施形態による操作キーシートの一製造工程の説明図であり、分図10(A)は平面図、分図10(B)は分図10(A)のSG−SG線断面図。
【図11】第3実施形態による操作キーシートの平面図。
【図12】図11のSH−SH線断面図。
【図13】第3実施形態による操作キーシートの一製造工程の説明図であり、分図13(A)は平面図、分図13(B)は分図13(A)のSI−SI線断面図。
【図14】各実施形態に共通する操作キーシートの変形例による製造工程の説明図であり、分図14(A)は平面図、分図14(B)は分図14(A)のSJ−SJ線断面図。
【図15】従来の加飾キートップの説明図であり、分図15(A)は一製造工程の説明図、分図15(B)は加飾キートップの断面図。
【符号の説明】
【0055】
1 樹脂ランナー
2 キートップ
2a キートップ本体
3 金属層
4 切断跡

5 操作キーシート(第1実施形態)
6 プラスチックシート
6a 貫通孔
6b 基材シート
6c 連結部
7 金属調加飾樹脂成形体
7a キートップ部
7b 押し子部
7c 樹脂成形体
8 下地層
8b 固着部
8c 路部
8d 接点接触部
9 金属めっき層
9a 無電解めっき層
9b 電解めっき層
10 カット刃

11 操作キーシート(第2実施形態)
12 金属調加飾樹脂成形体
12a キートップ部
12b 押し子部
12c 樹脂成形体
13 下地層
13c 路部
13d 接点接触部
14 金属めっき層

15 操作キーシート(第3実施形態)
16 プラスチックシート
16b 基材シート
16c 連結部
17 下地層
17b 固着部
17c 路部
17d 接点接触部
18 金属調加飾樹脂成形体
18a キートップ部
18c 樹脂成形体
19 押し子
20 外周枠


【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属調の加飾がなされた複数の樹脂成形体がプラスチックシート上に固着し、プラスチックシートが樹脂成形体の連結部を形成してなる金属調加飾樹脂成形体付きシートの製造方法であって、
金属めっきが付着する樹脂液にて、導電路となる下地層をプラスチック製基材シート上に塗布形成する工程と、
金属めっきが付着する溶融樹脂にて、下地層に接触する樹脂成形体を基材シート上に設ける工程と、
湿式めっきを行って、下地層と樹脂成形体の表面に金属めっき層を形成する工程と、
前記連結部と樹脂成形体を残して、導電路が形成された余分な基材シートを切断除去する工程と、
を実行する金属調加飾樹脂成形体付きシートの製造方法。
【請求項2】
下地層を塗布形成する工程を印刷処理で行う請求項1記載の金属調加飾樹脂成形体付きシートの製造方法。
【請求項3】
基材シート上に樹脂成形体を設ける工程が、基材シートを射出成形金型にインサートし、溶融樹脂を射出して基材シートと樹脂成形体とを一体成形する工程である請求項1または請求項2記載の金属調加飾樹脂成形体付きシートの製造方法。
【請求項4】
湿式めっきを行う工程が、電解めっきを行う工程である請求項1〜請求項3何れか1項記載の金属調加飾樹脂成形体付きシートの製造方法。
【請求項5】
湿式めっきを行う工程が、無電解めっきを行った後、電解めっきを行う工程である請求項1〜請求項4何れか1項記載の金属調加飾樹脂成形体付きシートの製造方法。
【請求項6】
樹脂成形体をなす樹脂成分を下地層をなす樹脂成分として含ませて下地層を形成する請求項1〜請求項5何れか1項記載の金属調加飾樹脂成形体付きシートの製造方法。
【請求項7】
金属調の加飾がなされた複数の樹脂成形体がプラスチックシート上に固着し、プラスチックシートが樹脂成形体の連結部を形成してなる金属調加飾樹脂成形体付きシートであって、
樹脂成形体とプラスチックシートの間に金属めっきが付着する下地印刷層を有し、樹脂成形体は金属めっきが付着する樹脂が下地印刷層に対して融着した固化体でなり、
樹脂成形体と下地層の各々の露出表面が金属めっき層で覆われている金属調加飾樹脂成形体付きシート。
【請求項8】
金属めっき層が電解めっき層である請求項7記載の金属調加飾樹脂成形体付きシート。
【請求項9】
金属めっき層が無電解めっき層と電解めっき層との積層体である請求項7記載の金属調加飾樹脂成形体付きシート。
【請求項10】
下地層の厚さが5μm〜100μmである請求項7〜請求項9何れか1項記載の金属調加飾樹脂成形体付きシート。
【請求項11】
樹脂成形体をなす樹脂成分を下地層をなす樹脂成分として含む請求項7〜請求項10何れか1項記載の金属調加飾樹脂成形体付きシート。
【請求項12】
樹脂成形体が操作キーシート用の操作ボタンである請求項7〜請求項11何れか1項記載の金属調加飾樹脂成形体付きシート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−98014(P2008−98014A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−279313(P2006−279313)
【出願日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【出願人】(000237020)ポリマテック株式会社 (234)
【Fターム(参考)】