開口した容器の内部洗浄方法
【課題】 小型で縦長の円筒状容器の内部の内側面・底面及び底面周縁部に付着している切粉・バリ・油・汚れ等の付着物・残留物を洗浄水で確実に剥離して除去・洗浄する。
【解決手段】 縦方向30mmピッチに設けた縦6個の噴出ノズル2の列と縦5個の噴出ノズル2の列を35mmピッチで横方向に各3列設けた噴水ノズル体1を容器Bの送り方向に直交する縦方向に50回/秒で15mmの振巾で往復動させ、各噴出ノズル2の先端部に容器Bの開口面Bfの法線に対し10°の投入角と容器Bの送り方向に45°と135°の反対方向の位相角を有するノズル口2nを2つ設け、ノズル口から容器内に傾斜した方向に高圧の水流を噴射して洗浄する。
【解決手段】 縦方向30mmピッチに設けた縦6個の噴出ノズル2の列と縦5個の噴出ノズル2の列を35mmピッチで横方向に各3列設けた噴水ノズル体1を容器Bの送り方向に直交する縦方向に50回/秒で15mmの振巾で往復動させ、各噴出ノズル2の先端部に容器Bの開口面Bfの法線に対し10°の投入角と容器Bの送り方向に45°と135°の反対方向の位相角を有するノズル口2nを2つ設け、ノズル口から容器内に傾斜した方向に高圧の水流を噴射して洗浄する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一端が開口し、同開口の巾に比べて内部空間の深さが長い縦長の容器の内部を洗浄水の噴射で洗浄する、開口した容器の内部洗浄方法に関する。特に、電池等の小型製品のケーシング又はその中間製品の一端を開口した縦長の断面円形状、断面矩形状等の小型の縦長容器の内部洗浄の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
小型容器の内部には、その容器製造の過程で発生した微細な切削粉・バリ・研磨粉・加工油・洗浄水の残液等の残留物が残ることがあった。不充分な洗浄・乾燥によってこれらの残留物が容器内に残れば、容器内に電子部品・電気回路・電池部材等の収容物を収容した場合に残留物がその収容した製品の特性を低下・劣化させたり、又耐久性を失わせることが生起していた。
【0003】
容器内部の洗浄は、洗浄水の水流を容器内部に向けて流入させて、洗浄水で容器内部を洗浄する方法が一般的である。
その一例として、特開2003−37351号公報には、電気部品の洗浄に、高圧水噴射ノズルからの高圧力水を用いる技術が開示されている。
【0004】
しかしながら、電池の電極、電解液を収容する小型の断面矩形状、円形状の縦長の容器を製作した後、上記公開公報の如く、容器内部を洗浄水の高圧力水を開口部の法線方向(内部空間の中心部)に向けて投射して洗浄しても、容器の内側面(内周面)及び内底面の隅部に強い水流が当たることがないため、容器内側面・内底面隅部に残留物が残されることがあった。噴水流の底面で反射して内側面に沿って膜状に流れる水流だけでは内側面に強く付着した残留物の除去には不充分であった。このように従来の高圧の噴水流による容器内部の洗浄では、洗浄が不充分となっていた。
【特許文献1】特開2003−37351号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、従来の高圧の噴水流によって充分に洗浄できなかった小型容器の内部を充分に洗浄できて容器内側面(内周面)・底面隅部にある残留物を剥離するように除去して容器外へ確実に排出して充分な洗浄を可能とする、開口した容器の内部洗浄方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決した本発明の構成は、
1) 一端を開口し同開口の巾に比べて内部空間の深さが長い縦長の容器の内部を洗浄する洗浄方法であって、
開口を同じ方向に向けた複数の容器を直線的に一方向に送るか又は往復動あるいは旋回運動するように送る容器送り装置を設け、洗浄水を細い糸状の水流として容器の開口に向けて噴出する噴出ノズルを複数設けた噴水ノズル体を送られる容器の開口に対向する位置に配置し、同噴水ノズル体を容器の送り方向と直交し且つ容器の開口面と略平行となる縦方向に往復動させる揺動手段を備え、しかも噴出ノズルのノズル直径は容器の開口の口径より小さくし、噴水ノズル体の噴出ノズルは縦方向と容器送り方向の横方向それぞれの方向に複数個設けた設備を用い、
容器送り装置で容器を送りながら噴水ノズル体を送り方向と直交する縦方向に往復動させて噴水ノズル体の噴出ノズルから複数の糸状水流を容器の開口に向けて噴射させ、しかも噴出ノズルからの水流が容器の開口面の法線方向に対して傾斜するように噴出させるとともに、水流が開口面の平面と当たるスポットの往復動のストロークが各容器の開口面の最大の縦巾を覆うことになる単一水流又は縦の複数の水流組が複数あるように噴出ノズルの縦横配列と噴水ノズル体の往復動のストローク量を決定し、且つ同じ容器の開口面の最大の縦巾を覆うこととなる複数の単一水流又は水流組の水流の噴出方向の開口面の平面への投影方向が縦方向と横方向それぞれに対し、正負いずれの方向の成分も含まれるように噴出ノズルからの水流の噴出方向を設定し、傾斜して容器内に投入させる水流で容器の全内周面を確実に洗浄できるようにした、開口した容器の内部洗浄方法
2) 同一容器の開口面の最大の縦巾をスポットのストロークで覆う複数の単一水流又は水流組の水流の噴出方向のその開口面の平面への投影した投影方向が反対となるものが存在するように噴出ノズルの水流噴出方向を設定した、前記1)記載の開口した容器の内部洗浄方法
3) 同一容器の開口面の最大の縦巾をスポットのストロークで覆う複数の単一水流又は水流組の水流の噴出方向の開口面の平面への投影方向が送りの横方向に対して45°又は135°の角度差を有するようにした、前記1)又は2)記載の開口した容器の内部洗浄方法
4) 噴水ノズル体の一つの噴出ノズルの先端から複数の水流を噴出できるようにし、しかもその水流の噴出方向の開口面の平面への投影した投影方向が、縦方向、横方向に対しそれぞれ正負いずれの方向成分を含むようにした、前記1)〜3)いずれか記載の開口した容器の内部洗浄方法
5) 容器が円筒状でその容器の開口の口径をφとし、容器の内部の深さをDとし、噴出ノズルから噴出される水流の開口面の法線となす投入角をθとし、水流の噴出方向の投影方向が送り方向となす角をαとしたとき、|sinαtanθ|<(φ/2D)が成立する位相角α・投入角θで水流を噴出する、前記1)〜4)いずれか記載の開口した容器の内部洗浄方法
6) 容器が直方体状容器でその一辺を前面にして送られ、その容器の前面の縦方向の巾をwとし、容器の内部の深さをDとし、噴出ノズルから噴出される水流の開口面の法線となす投入角をθとし、水流の投影方向の送り方向となす角をαとしたとき、|sinαtanθ|<(w/2D)が成立する位相角α・投入角θで水流を噴出する、前記1)〜4)いずれか記載の開口した容器の内部洗浄方法
にある。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、往復動する噴水ノズル体の噴出ノズルから噴出する複数の単一水流又は縦の隣接する水流組の水流は、各容器の開口面の最大の縦巾を少なくともそのストロークで2回以上覆う。しかもその水流の噴出方向の開口面への投影方向が縦横各方向それぞれに正負の方向を有することで、噴出ノズルからの水流は容器の内周面又は及び底面の一部と直接当たり、容器の内周面に付着した金属粉・ゴミ・バリ・油等をその直接に当てた水流の衝撃でよく剥離し、容器の内周面をよく洗浄できる。
【0008】
この水流の当たり内側個所は、容器の送りと噴水ノズル体の揺動のストローク量と水流の投入角・位相角を所要のものに調整することで、容器の内側面・全面及び底面及びその隅部も隅なく直接に当てることが出来て、小型の開口した容器内を充分に且つ隅なく洗浄できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の噴出ノズルからの水流は、噴水ノズル体の縦方向の往復動の正負の速度を有し、又水流は容器の送り方向の横方向に対しては容器送り速度を相対的に有していて、水流の方向は単に静止時の噴出ノズルの噴出方向と上記の往復動の速度と容器送り速度を加味しての容器に対する相対的方向である。但し、水流の高圧水の噴出速度に比べ容器送り速度が小さくなったり、揺動の往復動の速度も小さく、あるいは開口の巾・容器深さが短いときは、ほとんど高圧水の噴出ノズルの静止時の噴出ノズルからの水流の方向のみで略決定できる。
【0010】
本発明の揺動のストローク量と噴出ノズルの縦方向の数とは、噴水ノズル体の縦方向の噴出ノズルの往復動のストロークが互に一部重複するように、又縦方向の容器の開口全部に噴出ノズルの水流が投射されて洗浄できるように、ストローク量と噴出ノズルの縦の数を決める。又、噴水ノズル体の横方向(送り方向)の噴出ノズル又は噴出水流数は、多い程多数回繰り返し噴出ノズルの水流が洗浄することになり、より確実な洗浄を可能にするが、横方向に多すぎると洗浄水の使用水量が増大するので、適切な横方向の噴出ノズル列数とする。
【0011】
本発明の噴出ノズルから噴出する水流の断面径は、容器の開口部の巾の最小巾よりかなり小さくする。水流の噴出ノズルの開口面の平面との当りポイントのストロークと開口の最大の縦巾を覆うパターン例(a),(b),(c)を図7,8に示している。図7の(a)は、横方向にある噴出の位相角αが反対の二つの噴出ノズルの2水流で覆う例である。(b)の図は、横縦方向の3つの噴出ノズルの3つの水流で覆う例である。(c−1),(c−2)の図は、一噴出ノズル2水流の1個又は縦隣接の二噴出ノズルの1組で覆う例である。
【0012】
本発明の水流の容器の開口面の法線からの傾斜角である投入角θは、容器の最小の開口巾w又は円形の直径φ等と空間の深さDとによって適切なものにするが、5°〜10°が多い投入角である。いずれも、水流は開口中心から投入して容器内側面及び底面の一部又は底面の隅部に直接当たるようにするのが好ましい。
【0013】
本発明の位相角αは送り方向に対して±45°、±135°の方向が、縦方向及び横方向に対して45°の分角を有して、洗浄の均一性が確保され易い。
【0014】
本発明の対象となる開口した容器の断面形状は、断面円形・矩形状・多角形・楕円形等が可能となる。かならずしも内部空間が開口面の中心に対し、左右対称とする空間形状でなくても可能である。
【0015】
本発明の噴出ノズルの水流の噴出する位相角α(送り方向となす角)は、複数の噴出ノズルが異なるように混在してもよく、異なった2つ又は複数の位相角の噴出ノズル群にグループ分けして配置してもよい。
【0016】
又一つの噴出ノズルから複数の水流を投入角θ・位相角αを異にするように水流を噴出させるようにしてもよい。
【実施例】
【0017】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1〜17に示す実施例の洗浄する容器は、パソコン用小型電池の円筒状電池ケースであり、電池ケースの内径(開口内径)φは18mmで、深さDは68mmの金属製円筒体である。この電池ケースがその開口を上向けにして縦6個で並べてコンベヤ装置で送り、往復動する噴水ノズル体の複数の噴出ノズルで内部を洗浄する例である。
【0018】
噴水ノズル体は、噴出ノズルが縦6個の縦列と縦5個の縦列を交互に横方向に35mmの間隔を離して70mmピッチで各3列配列している。各縦列の噴出ノズルの縦方向の間隔は30mmである。又噴水ノズル体の縦方向の揺動の往復動の周波数fは、300回/分で5回/秒であり、その往復動の振巾は15mmで30mmのストローク量である。更にコンベヤ装置の容器の送り速度は1.0m/分で16.7mm/秒である。
【0019】
噴水ノズル体の噴出ノズルの先端部は二つのノズル口があり、各ノズル口の水流の噴出方向は容器の送り方向(横方向)に対し、45°、135°(45°の180°反対の角度)の位相角αをもち、又そこから容器の開口面に噴出される2つの水流の方向の開口面の平面への投影方向は縦方向・横方向に正負の方向を有する。又噴出ノズルの開口面の法線に対する角度(投入角θ)は、10°程で、φ/(2Dsinα)のタンジェントの角度10.5°より小さくして、水流は、容器の内側面と底面隅部を含む底面の半分程のエリアで直接当たるようにしている。
【0020】
図1は、実施例に用いる洗浄装置を示す平面図である。
図2は、実施例の洗浄装置の側面図である。
図3は、実施例の噴水ノズル体の噴出ノズルの配列を示す説明図である。
図4は、噴出ノズルの先端部の拡大底面図である。
図5は、噴出ノズルの先端部の拡大断面図である。
図6は、噴出ノズルから水流で洗浄している状態を示す説明図である。
図7,8は、水流の開口面の平面との当りポイントのストロークが開口面の最大の縦巾を覆うことの説明図である。
図9は、実施例の往復動装置の変換機構を示す側面からみた説明図である。
図10は、実施例のエキセントリックカムの拡大断面図である。
図11は、実施例の水管を取り付けた進退自在な往復台を示す説明図である。
図12は、往復動用モータの回転出力軸に取り付ける偏芯ボスを示す拡大平面図である。
図13は、偏芯ボスのエンドプレートを示す拡大平面図である。
図14〜17は、変換機構の動作を示す説明図である。
【0021】
図中、Aは実施例で用いる水流による洗浄装置であり、Bは被洗浄の容器である電子機器の円筒状電池ケース、Bfは同電池ケースBの開口面、Cは電池ケースBを搬送するスラット式のコンベヤ装置、1〜5bは水流による洗浄装置Aの構成部分であって、1はコンベヤ装置Cの上方位置に対向するように配置された噴水ノズル体、2は同噴水ノズル体に千鳥状に配置された噴出ノズルであって、噴出ノズルの先端部は0.5mm直径のノズル口2nが投入角10°で、又位相角45°と225°(又は135°)で対向した位置に設けられている。3は各噴出ノズル2への洗浄水を一時貯える貯水部、4は貯水部へ洗浄水を送る水管、4aは同水管と接続された耐圧で往復動に対応できる給水ホース、5は水管4・貯水部3・噴水ノズル体1とをコンベヤ装置Cの送り方向と直交する水平方向に30mmのストローク(振巾15mm)で往復動させる往復動装置、5aは同往復動装置の設置固定台6に取り付けられた往復動用モータ、5a1は同モータのキー付の回転出力軸、5bは水管4を取付けて往復動する往復台、5b1は設置固定台6に設けられた往復用レール6aに沿って往復台5bを進退させるリニアガイド、5cはモータ5aの回転を往復動に運動変換するエキセントリックカム5dを使った変換機構である。エキセントリックカム5dは、回転出力軸5a1の軸端のキーをキー溝に嵌合させて軸端に偏芯するように取り付けた円形状偏芯ボス5d1と、同偏芯ボス5d1の外周に周着したベアリング5d2と、同ベアリングが外れないように偏芯ボス5d1の頭部に被せてネジ5d4,5d5でもって回転出力軸5a1と偏芯ボス5d1とに固着されたエンドプレート5d3とから形成されている。又変換機構5cは、この偏心回転するエキセントリックカム5d(ベアリング5d2)とこの外周と前後で当接し、同エキセントリックカム5dを内側で回動できるようにする開口5e1を有する当て板5eと、水管4と当て板5eを取り付けた往復台5bと、同往復台5bを往復動させる設置固定台6上のレール6aと、往復台5bに取り付けたレール6aを摺動するリニアガイド5b1とからなっている。
又、図中6は往復動装置5を装置する設置固定台、6aは同設置固定台上に設けた左右一対のレールである。
【0022】
本実施例の水管4の揺動手段は、変換機構5cを有する往復動装置5とそれを作動させる往復動用モータ5aからなる。
【0023】
本実施例の噴水ノズル体1の往復動は、モータ5aを回転させると、その回転出力軸5a1が回転し、同回転出力軸5a1に15mm偏芯して取り付けた偏芯ボス5d1がネジ5d5の偏芯位置を中心にして回転し、これによって偏芯ボス5d1の外周に取り付けたベアリング5d2も偏芯した中心まわりに回転し、これと当接する当て板5e及びこれを取り付けた往復台5bは偏芯量±15mmの振巾で水管4を管方向に往復動させる。
【0024】
図9に変換機構5cを、図10にエキセントリックカム5dを、図11に往復台5bを、図12に偏芯ボス5d1を、図13にエンドプレート5d3を、図14〜17に変換機構の動作を示している。
【0025】
本実施例の洗浄対象物は、円筒状の電池ケースBであり、その電池ケースBの開口径φは18mmである。その開口面Bfが上向になるように且つ縦方向に6個並べて配置されてコンベヤ装置Cで搬送されている。
【0026】
この実施例で使用する噴水ノズル体1には、縦方向の6個の30mmの等ピッチの噴出ノズル2からなる縦噴出ノズル列Xを、横方向に70mm等ピッチで3列設けている。又縦噴出ノズル列Xの噴出ノズル2の縦方向の中間位置で且つ縦噴出ノズル列Xから横方向に35mmオフセット位置に縦5個の噴出ノズル2を設けた縦噴出ノズル列Yと更にその横方向に70mm等ピッチで3列の縦噴出ノズル列Yを設け、縦噴出ノズル列Yを計3列設け、縦噴出ノズル列X,Yの各噴出ノズル2は千鳥配置状態となっている。横3列の縦噴出ノズル列Xの格子状配列の噴出ノズル群と、横3列の縦噴出ノズル列Yの格子状配列の噴出ノズル群の二群を縦横にオフセットした位置に設けた千鳥配列の例である。
各噴出ノズル2の2つのノズル口2nのノズル径φnは0.5mm直径のノズル径である。
【0027】
噴水ノズル体1の電池ケースBの送り方向の直角方向での往復動(揺動)の周波数fは、300回/分であって5回/秒であり、その往復動の振巾は15mmで30mmのストローク(全巾)である。又コンベヤ装置Cの電池ケースBの送り速度vは1.0m/分で16.67mm/秒で低速である。
【0028】
噴水ノズル体1の噴出ノズル2の配置は、千鳥状であり、縦方向に30mm間隔で、縦6個の噴出ノズル列Xと縦5個の噴出ノズル列Yが交互にそれぞれ横方向に3列35mmの等ピッチに設けられている。縦5個噴出ノズル列Yの噴出ノズル2は、縦6個噴出ノズル列Xの噴出ノズル2の縦の中間位置に設けられている。
【0029】
縦6個の噴出ノズル列Xの横方向の3列の噴出ノズル2は、そのストローク巾30mm(振巾15mm)がそのストロークが全部重複する。同様に縦5個の噴出ノズル列Yの横3列のストローク巾も全部重複する。更に縦6個の噴出ノズル列Xの各噴出ノズル2の隣り合う上下の縦位置にある縦5個の噴出ノズル列Yの噴出ノズル2とは、そのストローク巾の半分毎重複する。各噴出ノズル列X,Yの噴出ノズル2からの水流が開口面Bfの平面と当たるスポットの縦のストローク巾は、複数の容器の開口の最大の縦巾の全域を覆っている。噴出ノズル列Yの縦方向の隣り合う噴出ノズル2の水流のスポットのストロークは開口面Bfの最大の縦巾の半分ずつを覆う。
【0030】
本実施例の諸元v,f,φ,φn,Dは下記の通りである。
・物品の送り速度=v=1.0m/分=16.67mm/sec
・揺動の周波数=f=300回/分=5回/sec
・電池ケースの開口の口径=φ=18mm
・噴出ノズルのノズル口の口径=φn=0.5mm
・電池の内部空間の深さ=D=68mm
【0031】
本実施例では、図6に示すように、往復動する噴水ノズル体1の噴出ノズル2の2つのノズル口2nから、容器Bの開口面Bfの法線に対して10°の投入角θで且つ送り方向(横方向)に対して45°及び135°(45°の180°反対方向)の位相角αで高圧水の水流が噴出される。
【0032】
又噴水ノズル体1は、縦方向に対し5回/秒の周波数f、振巾15mm(ストローク量30mm)で往復動し、噴出ノズル2の縦方向の間隔は30mmで、6個又は5個あるので、容器Bの18mm直径の円形の開口面Bf上に、噴出ノズル2の2つのノズル口2nからの各水流が当たる開口面上の平面上の個所のスポット(図7,8中で黒丸で示しているスポット)は、30mmストローク量の縦方向縦6又は5個の噴出ノズルからの水流で全容器の開口面Bfの縦全域120mm程を180〜150mmの全ストロークで横切るように動いて、その全域の縦方向を覆う。
【0033】
しかも、一つの噴出ノズル2の先端には2つのノズル口2nがあり、位相角α=45°,135°で互に反対方向に噴出することになっているので、一往復で水流は容器の内部へ投入角θで逆方向にも吹き出すことで、一往復で容器の反対の両内周面及び底面の一部に水流が当たる。しかも容器Bは速度v(16.7mm/秒)でゆっくり送られるので、一つの噴出ノズルで約5回往復横切り、容器の内周面全面に当たって洗浄する。振巾を重複する複数の横方向列の噴出ノズルで更に複数回水流で洗浄されるので、よって確実に容器内を洗浄できる。水流の噴出状態は図8の(c−1)又は(c−2)あるいは、これらの中間状態となる。
【0034】
容器の内周面の送り方向の前後方向は、水流の45°(135°)の位相角を有することで、容器の送りとともに水流はその内周面の前後及び底面にも当たって、よく洗浄する。これも、横方向の振巾を重複する噴出ノズル毎になされる。
このように、容器の内周面の全面は水流と直接当たって、水流はノズル口2nの口径0.5mmより数倍拡がった円領域で強力に内周面に当たる。その衝撃で強力に付着したバリ・粉・汚れ・油等を剥離して当たった後内周面に沿って水膜状に流れ、バリ・粉・汚れ・油等はこの水流とともに開口外へ排出される。
【0035】
容器の内部への投入角θの水流による水流の洗浄状態を図6に示している。水流の方向の縦方向の角度成分は投入角の縦の面への投影となり、投入角θよりやや小さな角度でなるが、底面の半分以上に水流が当たるようになれば、2つのノズル口2nによって、内側面及び底面に水流が直接当たるようになる。
横方向の前後の内側面・底面も容器が通過する間その横方向の成分の水流で洗浄される。
【0036】
よって、本実施例では、小型の電池のケースの内部をよく洗浄できて、バリ・ゴミ・油等のない状態にできた。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の内部洗浄方法は、小型の容器の他、飲食物の収容瓶、収容缶の洗浄にも使用できる。その他HDD部品やCCDカメラ等の部品の超精密洗浄にも使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】実施例に用いる洗浄装置を示す平面図である。
【図2】実施例の洗浄装置の側面図である。
【図3】実施例の噴水ノズル体の噴出ノズルの配列を示す説明図である。
【図4】噴出ノズルの先端部の拡大底面図である。
【図5】噴出ノズルの先端部の拡大断面図である。
【図6】噴出ノズルから水流で洗浄している状態を示す説明図である。
【図7】水流の開口面の平面との当りポイントのストロークが開口面の最大の縦巾を覆うことの説明図である。
【図8】水流の開口面の平面との当りポイントのストロークが開口面の最大の縦巾を覆うことの説明図である。
【図9】実施例の往復動装置の変換機構を示す側面からみた説明図である。
【図10】実施例のエキセントリックカムの拡大断面図である。
【図11】実施例の水管を取り付けた進退自在な往復台を示す説明図である。
【図12】往復動用モータの回転出力軸に取り付ける偏芯ボスを示す拡大平面図である。
【図13】偏芯ボスのエンドプレートを示す拡大平面図である。
【図14】変換機構の動作を示す説明図である。
【図15】変換機構の動作を示す説明図である。
【図16】変換機構の動作を示す説明図である。
【図17】変換機構の動作を示す説明図である。
【符号の説明】
【0039】
A 洗浄装置
B 電池ケース(被洗浄物品)
Bf 開口面
C コンベヤ装置
X,Y 縦噴出ノズル列
1 噴水ノズル体
2 噴出ノズル
2n ノズル口
3 貯水部
4 水管
4a 給水ホース
5 往復動装置
5a 往復動用モータ
5a1 回転出力軸
5b 往復台
5b1 リニアガイド
5c 変換機構
5d エキセントリックカム
5d1 偏芯ボス
5d2 ベアリング
5d3 エンドプレート
5d4,5d5 ネジ
5e 当て板
5e1 開口
6 設置固定台
6a レール
h 孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、一端が開口し、同開口の巾に比べて内部空間の深さが長い縦長の容器の内部を洗浄水の噴射で洗浄する、開口した容器の内部洗浄方法に関する。特に、電池等の小型製品のケーシング又はその中間製品の一端を開口した縦長の断面円形状、断面矩形状等の小型の縦長容器の内部洗浄の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
小型容器の内部には、その容器製造の過程で発生した微細な切削粉・バリ・研磨粉・加工油・洗浄水の残液等の残留物が残ることがあった。不充分な洗浄・乾燥によってこれらの残留物が容器内に残れば、容器内に電子部品・電気回路・電池部材等の収容物を収容した場合に残留物がその収容した製品の特性を低下・劣化させたり、又耐久性を失わせることが生起していた。
【0003】
容器内部の洗浄は、洗浄水の水流を容器内部に向けて流入させて、洗浄水で容器内部を洗浄する方法が一般的である。
その一例として、特開2003−37351号公報には、電気部品の洗浄に、高圧水噴射ノズルからの高圧力水を用いる技術が開示されている。
【0004】
しかしながら、電池の電極、電解液を収容する小型の断面矩形状、円形状の縦長の容器を製作した後、上記公開公報の如く、容器内部を洗浄水の高圧力水を開口部の法線方向(内部空間の中心部)に向けて投射して洗浄しても、容器の内側面(内周面)及び内底面の隅部に強い水流が当たることがないため、容器内側面・内底面隅部に残留物が残されることがあった。噴水流の底面で反射して内側面に沿って膜状に流れる水流だけでは内側面に強く付着した残留物の除去には不充分であった。このように従来の高圧の噴水流による容器内部の洗浄では、洗浄が不充分となっていた。
【特許文献1】特開2003−37351号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、従来の高圧の噴水流によって充分に洗浄できなかった小型容器の内部を充分に洗浄できて容器内側面(内周面)・底面隅部にある残留物を剥離するように除去して容器外へ確実に排出して充分な洗浄を可能とする、開口した容器の内部洗浄方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決した本発明の構成は、
1) 一端を開口し同開口の巾に比べて内部空間の深さが長い縦長の容器の内部を洗浄する洗浄方法であって、
開口を同じ方向に向けた複数の容器を直線的に一方向に送るか又は往復動あるいは旋回運動するように送る容器送り装置を設け、洗浄水を細い糸状の水流として容器の開口に向けて噴出する噴出ノズルを複数設けた噴水ノズル体を送られる容器の開口に対向する位置に配置し、同噴水ノズル体を容器の送り方向と直交し且つ容器の開口面と略平行となる縦方向に往復動させる揺動手段を備え、しかも噴出ノズルのノズル直径は容器の開口の口径より小さくし、噴水ノズル体の噴出ノズルは縦方向と容器送り方向の横方向それぞれの方向に複数個設けた設備を用い、
容器送り装置で容器を送りながら噴水ノズル体を送り方向と直交する縦方向に往復動させて噴水ノズル体の噴出ノズルから複数の糸状水流を容器の開口に向けて噴射させ、しかも噴出ノズルからの水流が容器の開口面の法線方向に対して傾斜するように噴出させるとともに、水流が開口面の平面と当たるスポットの往復動のストロークが各容器の開口面の最大の縦巾を覆うことになる単一水流又は縦の複数の水流組が複数あるように噴出ノズルの縦横配列と噴水ノズル体の往復動のストローク量を決定し、且つ同じ容器の開口面の最大の縦巾を覆うこととなる複数の単一水流又は水流組の水流の噴出方向の開口面の平面への投影方向が縦方向と横方向それぞれに対し、正負いずれの方向の成分も含まれるように噴出ノズルからの水流の噴出方向を設定し、傾斜して容器内に投入させる水流で容器の全内周面を確実に洗浄できるようにした、開口した容器の内部洗浄方法
2) 同一容器の開口面の最大の縦巾をスポットのストロークで覆う複数の単一水流又は水流組の水流の噴出方向のその開口面の平面への投影した投影方向が反対となるものが存在するように噴出ノズルの水流噴出方向を設定した、前記1)記載の開口した容器の内部洗浄方法
3) 同一容器の開口面の最大の縦巾をスポットのストロークで覆う複数の単一水流又は水流組の水流の噴出方向の開口面の平面への投影方向が送りの横方向に対して45°又は135°の角度差を有するようにした、前記1)又は2)記載の開口した容器の内部洗浄方法
4) 噴水ノズル体の一つの噴出ノズルの先端から複数の水流を噴出できるようにし、しかもその水流の噴出方向の開口面の平面への投影した投影方向が、縦方向、横方向に対しそれぞれ正負いずれの方向成分を含むようにした、前記1)〜3)いずれか記載の開口した容器の内部洗浄方法
5) 容器が円筒状でその容器の開口の口径をφとし、容器の内部の深さをDとし、噴出ノズルから噴出される水流の開口面の法線となす投入角をθとし、水流の噴出方向の投影方向が送り方向となす角をαとしたとき、|sinαtanθ|<(φ/2D)が成立する位相角α・投入角θで水流を噴出する、前記1)〜4)いずれか記載の開口した容器の内部洗浄方法
6) 容器が直方体状容器でその一辺を前面にして送られ、その容器の前面の縦方向の巾をwとし、容器の内部の深さをDとし、噴出ノズルから噴出される水流の開口面の法線となす投入角をθとし、水流の投影方向の送り方向となす角をαとしたとき、|sinαtanθ|<(w/2D)が成立する位相角α・投入角θで水流を噴出する、前記1)〜4)いずれか記載の開口した容器の内部洗浄方法
にある。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、往復動する噴水ノズル体の噴出ノズルから噴出する複数の単一水流又は縦の隣接する水流組の水流は、各容器の開口面の最大の縦巾を少なくともそのストロークで2回以上覆う。しかもその水流の噴出方向の開口面への投影方向が縦横各方向それぞれに正負の方向を有することで、噴出ノズルからの水流は容器の内周面又は及び底面の一部と直接当たり、容器の内周面に付着した金属粉・ゴミ・バリ・油等をその直接に当てた水流の衝撃でよく剥離し、容器の内周面をよく洗浄できる。
【0008】
この水流の当たり内側個所は、容器の送りと噴水ノズル体の揺動のストローク量と水流の投入角・位相角を所要のものに調整することで、容器の内側面・全面及び底面及びその隅部も隅なく直接に当てることが出来て、小型の開口した容器内を充分に且つ隅なく洗浄できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の噴出ノズルからの水流は、噴水ノズル体の縦方向の往復動の正負の速度を有し、又水流は容器の送り方向の横方向に対しては容器送り速度を相対的に有していて、水流の方向は単に静止時の噴出ノズルの噴出方向と上記の往復動の速度と容器送り速度を加味しての容器に対する相対的方向である。但し、水流の高圧水の噴出速度に比べ容器送り速度が小さくなったり、揺動の往復動の速度も小さく、あるいは開口の巾・容器深さが短いときは、ほとんど高圧水の噴出ノズルの静止時の噴出ノズルからの水流の方向のみで略決定できる。
【0010】
本発明の揺動のストローク量と噴出ノズルの縦方向の数とは、噴水ノズル体の縦方向の噴出ノズルの往復動のストロークが互に一部重複するように、又縦方向の容器の開口全部に噴出ノズルの水流が投射されて洗浄できるように、ストローク量と噴出ノズルの縦の数を決める。又、噴水ノズル体の横方向(送り方向)の噴出ノズル又は噴出水流数は、多い程多数回繰り返し噴出ノズルの水流が洗浄することになり、より確実な洗浄を可能にするが、横方向に多すぎると洗浄水の使用水量が増大するので、適切な横方向の噴出ノズル列数とする。
【0011】
本発明の噴出ノズルから噴出する水流の断面径は、容器の開口部の巾の最小巾よりかなり小さくする。水流の噴出ノズルの開口面の平面との当りポイントのストロークと開口の最大の縦巾を覆うパターン例(a),(b),(c)を図7,8に示している。図7の(a)は、横方向にある噴出の位相角αが反対の二つの噴出ノズルの2水流で覆う例である。(b)の図は、横縦方向の3つの噴出ノズルの3つの水流で覆う例である。(c−1),(c−2)の図は、一噴出ノズル2水流の1個又は縦隣接の二噴出ノズルの1組で覆う例である。
【0012】
本発明の水流の容器の開口面の法線からの傾斜角である投入角θは、容器の最小の開口巾w又は円形の直径φ等と空間の深さDとによって適切なものにするが、5°〜10°が多い投入角である。いずれも、水流は開口中心から投入して容器内側面及び底面の一部又は底面の隅部に直接当たるようにするのが好ましい。
【0013】
本発明の位相角αは送り方向に対して±45°、±135°の方向が、縦方向及び横方向に対して45°の分角を有して、洗浄の均一性が確保され易い。
【0014】
本発明の対象となる開口した容器の断面形状は、断面円形・矩形状・多角形・楕円形等が可能となる。かならずしも内部空間が開口面の中心に対し、左右対称とする空間形状でなくても可能である。
【0015】
本発明の噴出ノズルの水流の噴出する位相角α(送り方向となす角)は、複数の噴出ノズルが異なるように混在してもよく、異なった2つ又は複数の位相角の噴出ノズル群にグループ分けして配置してもよい。
【0016】
又一つの噴出ノズルから複数の水流を投入角θ・位相角αを異にするように水流を噴出させるようにしてもよい。
【実施例】
【0017】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1〜17に示す実施例の洗浄する容器は、パソコン用小型電池の円筒状電池ケースであり、電池ケースの内径(開口内径)φは18mmで、深さDは68mmの金属製円筒体である。この電池ケースがその開口を上向けにして縦6個で並べてコンベヤ装置で送り、往復動する噴水ノズル体の複数の噴出ノズルで内部を洗浄する例である。
【0018】
噴水ノズル体は、噴出ノズルが縦6個の縦列と縦5個の縦列を交互に横方向に35mmの間隔を離して70mmピッチで各3列配列している。各縦列の噴出ノズルの縦方向の間隔は30mmである。又噴水ノズル体の縦方向の揺動の往復動の周波数fは、300回/分で5回/秒であり、その往復動の振巾は15mmで30mmのストローク量である。更にコンベヤ装置の容器の送り速度は1.0m/分で16.7mm/秒である。
【0019】
噴水ノズル体の噴出ノズルの先端部は二つのノズル口があり、各ノズル口の水流の噴出方向は容器の送り方向(横方向)に対し、45°、135°(45°の180°反対の角度)の位相角αをもち、又そこから容器の開口面に噴出される2つの水流の方向の開口面の平面への投影方向は縦方向・横方向に正負の方向を有する。又噴出ノズルの開口面の法線に対する角度(投入角θ)は、10°程で、φ/(2Dsinα)のタンジェントの角度10.5°より小さくして、水流は、容器の内側面と底面隅部を含む底面の半分程のエリアで直接当たるようにしている。
【0020】
図1は、実施例に用いる洗浄装置を示す平面図である。
図2は、実施例の洗浄装置の側面図である。
図3は、実施例の噴水ノズル体の噴出ノズルの配列を示す説明図である。
図4は、噴出ノズルの先端部の拡大底面図である。
図5は、噴出ノズルの先端部の拡大断面図である。
図6は、噴出ノズルから水流で洗浄している状態を示す説明図である。
図7,8は、水流の開口面の平面との当りポイントのストロークが開口面の最大の縦巾を覆うことの説明図である。
図9は、実施例の往復動装置の変換機構を示す側面からみた説明図である。
図10は、実施例のエキセントリックカムの拡大断面図である。
図11は、実施例の水管を取り付けた進退自在な往復台を示す説明図である。
図12は、往復動用モータの回転出力軸に取り付ける偏芯ボスを示す拡大平面図である。
図13は、偏芯ボスのエンドプレートを示す拡大平面図である。
図14〜17は、変換機構の動作を示す説明図である。
【0021】
図中、Aは実施例で用いる水流による洗浄装置であり、Bは被洗浄の容器である電子機器の円筒状電池ケース、Bfは同電池ケースBの開口面、Cは電池ケースBを搬送するスラット式のコンベヤ装置、1〜5bは水流による洗浄装置Aの構成部分であって、1はコンベヤ装置Cの上方位置に対向するように配置された噴水ノズル体、2は同噴水ノズル体に千鳥状に配置された噴出ノズルであって、噴出ノズルの先端部は0.5mm直径のノズル口2nが投入角10°で、又位相角45°と225°(又は135°)で対向した位置に設けられている。3は各噴出ノズル2への洗浄水を一時貯える貯水部、4は貯水部へ洗浄水を送る水管、4aは同水管と接続された耐圧で往復動に対応できる給水ホース、5は水管4・貯水部3・噴水ノズル体1とをコンベヤ装置Cの送り方向と直交する水平方向に30mmのストローク(振巾15mm)で往復動させる往復動装置、5aは同往復動装置の設置固定台6に取り付けられた往復動用モータ、5a1は同モータのキー付の回転出力軸、5bは水管4を取付けて往復動する往復台、5b1は設置固定台6に設けられた往復用レール6aに沿って往復台5bを進退させるリニアガイド、5cはモータ5aの回転を往復動に運動変換するエキセントリックカム5dを使った変換機構である。エキセントリックカム5dは、回転出力軸5a1の軸端のキーをキー溝に嵌合させて軸端に偏芯するように取り付けた円形状偏芯ボス5d1と、同偏芯ボス5d1の外周に周着したベアリング5d2と、同ベアリングが外れないように偏芯ボス5d1の頭部に被せてネジ5d4,5d5でもって回転出力軸5a1と偏芯ボス5d1とに固着されたエンドプレート5d3とから形成されている。又変換機構5cは、この偏心回転するエキセントリックカム5d(ベアリング5d2)とこの外周と前後で当接し、同エキセントリックカム5dを内側で回動できるようにする開口5e1を有する当て板5eと、水管4と当て板5eを取り付けた往復台5bと、同往復台5bを往復動させる設置固定台6上のレール6aと、往復台5bに取り付けたレール6aを摺動するリニアガイド5b1とからなっている。
又、図中6は往復動装置5を装置する設置固定台、6aは同設置固定台上に設けた左右一対のレールである。
【0022】
本実施例の水管4の揺動手段は、変換機構5cを有する往復動装置5とそれを作動させる往復動用モータ5aからなる。
【0023】
本実施例の噴水ノズル体1の往復動は、モータ5aを回転させると、その回転出力軸5a1が回転し、同回転出力軸5a1に15mm偏芯して取り付けた偏芯ボス5d1がネジ5d5の偏芯位置を中心にして回転し、これによって偏芯ボス5d1の外周に取り付けたベアリング5d2も偏芯した中心まわりに回転し、これと当接する当て板5e及びこれを取り付けた往復台5bは偏芯量±15mmの振巾で水管4を管方向に往復動させる。
【0024】
図9に変換機構5cを、図10にエキセントリックカム5dを、図11に往復台5bを、図12に偏芯ボス5d1を、図13にエンドプレート5d3を、図14〜17に変換機構の動作を示している。
【0025】
本実施例の洗浄対象物は、円筒状の電池ケースBであり、その電池ケースBの開口径φは18mmである。その開口面Bfが上向になるように且つ縦方向に6個並べて配置されてコンベヤ装置Cで搬送されている。
【0026】
この実施例で使用する噴水ノズル体1には、縦方向の6個の30mmの等ピッチの噴出ノズル2からなる縦噴出ノズル列Xを、横方向に70mm等ピッチで3列設けている。又縦噴出ノズル列Xの噴出ノズル2の縦方向の中間位置で且つ縦噴出ノズル列Xから横方向に35mmオフセット位置に縦5個の噴出ノズル2を設けた縦噴出ノズル列Yと更にその横方向に70mm等ピッチで3列の縦噴出ノズル列Yを設け、縦噴出ノズル列Yを計3列設け、縦噴出ノズル列X,Yの各噴出ノズル2は千鳥配置状態となっている。横3列の縦噴出ノズル列Xの格子状配列の噴出ノズル群と、横3列の縦噴出ノズル列Yの格子状配列の噴出ノズル群の二群を縦横にオフセットした位置に設けた千鳥配列の例である。
各噴出ノズル2の2つのノズル口2nのノズル径φnは0.5mm直径のノズル径である。
【0027】
噴水ノズル体1の電池ケースBの送り方向の直角方向での往復動(揺動)の周波数fは、300回/分であって5回/秒であり、その往復動の振巾は15mmで30mmのストローク(全巾)である。又コンベヤ装置Cの電池ケースBの送り速度vは1.0m/分で16.67mm/秒で低速である。
【0028】
噴水ノズル体1の噴出ノズル2の配置は、千鳥状であり、縦方向に30mm間隔で、縦6個の噴出ノズル列Xと縦5個の噴出ノズル列Yが交互にそれぞれ横方向に3列35mmの等ピッチに設けられている。縦5個噴出ノズル列Yの噴出ノズル2は、縦6個噴出ノズル列Xの噴出ノズル2の縦の中間位置に設けられている。
【0029】
縦6個の噴出ノズル列Xの横方向の3列の噴出ノズル2は、そのストローク巾30mm(振巾15mm)がそのストロークが全部重複する。同様に縦5個の噴出ノズル列Yの横3列のストローク巾も全部重複する。更に縦6個の噴出ノズル列Xの各噴出ノズル2の隣り合う上下の縦位置にある縦5個の噴出ノズル列Yの噴出ノズル2とは、そのストローク巾の半分毎重複する。各噴出ノズル列X,Yの噴出ノズル2からの水流が開口面Bfの平面と当たるスポットの縦のストローク巾は、複数の容器の開口の最大の縦巾の全域を覆っている。噴出ノズル列Yの縦方向の隣り合う噴出ノズル2の水流のスポットのストロークは開口面Bfの最大の縦巾の半分ずつを覆う。
【0030】
本実施例の諸元v,f,φ,φn,Dは下記の通りである。
・物品の送り速度=v=1.0m/分=16.67mm/sec
・揺動の周波数=f=300回/分=5回/sec
・電池ケースの開口の口径=φ=18mm
・噴出ノズルのノズル口の口径=φn=0.5mm
・電池の内部空間の深さ=D=68mm
【0031】
本実施例では、図6に示すように、往復動する噴水ノズル体1の噴出ノズル2の2つのノズル口2nから、容器Bの開口面Bfの法線に対して10°の投入角θで且つ送り方向(横方向)に対して45°及び135°(45°の180°反対方向)の位相角αで高圧水の水流が噴出される。
【0032】
又噴水ノズル体1は、縦方向に対し5回/秒の周波数f、振巾15mm(ストローク量30mm)で往復動し、噴出ノズル2の縦方向の間隔は30mmで、6個又は5個あるので、容器Bの18mm直径の円形の開口面Bf上に、噴出ノズル2の2つのノズル口2nからの各水流が当たる開口面上の平面上の個所のスポット(図7,8中で黒丸で示しているスポット)は、30mmストローク量の縦方向縦6又は5個の噴出ノズルからの水流で全容器の開口面Bfの縦全域120mm程を180〜150mmの全ストロークで横切るように動いて、その全域の縦方向を覆う。
【0033】
しかも、一つの噴出ノズル2の先端には2つのノズル口2nがあり、位相角α=45°,135°で互に反対方向に噴出することになっているので、一往復で水流は容器の内部へ投入角θで逆方向にも吹き出すことで、一往復で容器の反対の両内周面及び底面の一部に水流が当たる。しかも容器Bは速度v(16.7mm/秒)でゆっくり送られるので、一つの噴出ノズルで約5回往復横切り、容器の内周面全面に当たって洗浄する。振巾を重複する複数の横方向列の噴出ノズルで更に複数回水流で洗浄されるので、よって確実に容器内を洗浄できる。水流の噴出状態は図8の(c−1)又は(c−2)あるいは、これらの中間状態となる。
【0034】
容器の内周面の送り方向の前後方向は、水流の45°(135°)の位相角を有することで、容器の送りとともに水流はその内周面の前後及び底面にも当たって、よく洗浄する。これも、横方向の振巾を重複する噴出ノズル毎になされる。
このように、容器の内周面の全面は水流と直接当たって、水流はノズル口2nの口径0.5mmより数倍拡がった円領域で強力に内周面に当たる。その衝撃で強力に付着したバリ・粉・汚れ・油等を剥離して当たった後内周面に沿って水膜状に流れ、バリ・粉・汚れ・油等はこの水流とともに開口外へ排出される。
【0035】
容器の内部への投入角θの水流による水流の洗浄状態を図6に示している。水流の方向の縦方向の角度成分は投入角の縦の面への投影となり、投入角θよりやや小さな角度でなるが、底面の半分以上に水流が当たるようになれば、2つのノズル口2nによって、内側面及び底面に水流が直接当たるようになる。
横方向の前後の内側面・底面も容器が通過する間その横方向の成分の水流で洗浄される。
【0036】
よって、本実施例では、小型の電池のケースの内部をよく洗浄できて、バリ・ゴミ・油等のない状態にできた。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の内部洗浄方法は、小型の容器の他、飲食物の収容瓶、収容缶の洗浄にも使用できる。その他HDD部品やCCDカメラ等の部品の超精密洗浄にも使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】実施例に用いる洗浄装置を示す平面図である。
【図2】実施例の洗浄装置の側面図である。
【図3】実施例の噴水ノズル体の噴出ノズルの配列を示す説明図である。
【図4】噴出ノズルの先端部の拡大底面図である。
【図5】噴出ノズルの先端部の拡大断面図である。
【図6】噴出ノズルから水流で洗浄している状態を示す説明図である。
【図7】水流の開口面の平面との当りポイントのストロークが開口面の最大の縦巾を覆うことの説明図である。
【図8】水流の開口面の平面との当りポイントのストロークが開口面の最大の縦巾を覆うことの説明図である。
【図9】実施例の往復動装置の変換機構を示す側面からみた説明図である。
【図10】実施例のエキセントリックカムの拡大断面図である。
【図11】実施例の水管を取り付けた進退自在な往復台を示す説明図である。
【図12】往復動用モータの回転出力軸に取り付ける偏芯ボスを示す拡大平面図である。
【図13】偏芯ボスのエンドプレートを示す拡大平面図である。
【図14】変換機構の動作を示す説明図である。
【図15】変換機構の動作を示す説明図である。
【図16】変換機構の動作を示す説明図である。
【図17】変換機構の動作を示す説明図である。
【符号の説明】
【0039】
A 洗浄装置
B 電池ケース(被洗浄物品)
Bf 開口面
C コンベヤ装置
X,Y 縦噴出ノズル列
1 噴水ノズル体
2 噴出ノズル
2n ノズル口
3 貯水部
4 水管
4a 給水ホース
5 往復動装置
5a 往復動用モータ
5a1 回転出力軸
5b 往復台
5b1 リニアガイド
5c 変換機構
5d エキセントリックカム
5d1 偏芯ボス
5d2 ベアリング
5d3 エンドプレート
5d4,5d5 ネジ
5e 当て板
5e1 開口
6 設置固定台
6a レール
h 孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端を開口し同開口の巾に比べて内部空間の深さが長い縦長の容器の内部を洗浄する洗浄方法であって、
開口を同じ方向に向けた複数の容器を直線的に一方向に送るか又は往復動あるいは旋回運動するように送る容器送り装置を設け、洗浄水を細い糸状の水流として容器の開口に向けて噴出する噴出ノズルを複数設けた噴水ノズル体を送られる容器の開口に対向する位置に配置し、同噴水ノズル体を容器の送り方向と直交し且つ容器の開口面と略平行となる縦方向に往復動させる揺動手段を備え、しかも噴出ノズルのノズル直径は容器の開口の口径より小さくし、噴水ノズル体の噴出ノズルは縦方向と容器送り方向の横方向それぞれの方向に複数個設けた設備を用い、
容器送り装置で容器を送りながら噴水ノズル体を送り方向と直交する縦方向に往復動させて噴水ノズル体の噴出ノズルから複数の糸状水流を容器の開口に向けて噴射させ、しかも噴出ノズルからの水流が容器の開口面の法線方向に対して傾斜するように噴出させるとともに、水流が開口面の平面と当たるスポットの往復動のストロークが各容器の開口面の最大の縦巾を覆うことになる単一水流又は縦の複数の水流組が複数あるように噴出ノズルの縦横配列と噴水ノズル体の往復動のストローク量を決定し、且つ同じ容器の開口面の最大の縦巾を覆うこととなる複数の単一水流又は水流組の水流の噴出方向の開口面の平面への投影方向が縦方向と横方向それぞれに対し、正負いずれの方向の成分も含まれるように噴出ノズルからの水流の噴出方向を設定し、傾斜して容器内に投入させる水流で容器の全内周面を確実に洗浄できるようにした、開口した容器の内部洗浄方法。
【請求項2】
同一容器の開口面の最大の縦巾をスポットのストロークで覆う複数の単一水流又は水流組の水流の噴出方向のその開口面の平面への投影した投影方向が反対となるものが存在するように噴出ノズルの水流噴出方向を設定した、請求項1記載の開口した容器の内部洗浄方法。
【請求項3】
同一容器の開口面の最大の縦巾をスポットのストロークで覆う複数の単一水流又は水流組の水流の噴出方向の開口面の平面への投影方向が送りの横方向に対して45°又は135°の角度差を有するようにした、請求項1又は2記載の開口した容器の内部洗浄方法。
【請求項4】
噴水ノズル体の一つの噴出ノズルの先端から複数の水流を噴出できるようにし、しかもその水流の噴出方向の開口面の平面への投影した投影方向が、縦方向、横方向に対しそれぞれ正負いずれの方向成分を含むようにした、請求項1〜3いずれか記載の開口した容器の内部洗浄方法。
【請求項5】
容器が円筒状でその容器の開口の口径をφとし、容器の内部の深さをDとし、噴出ノズルから噴出される水流の開口面の法線となす投入角をθとし、水流の噴出方向の投影方向が送り方向となす角をαとしたとき、|sinαtanθ|<(φ/2D)が成立する位相角α・投入角θで水流を噴出する、請求項1〜4いずれか記載の開口した容器の内部洗浄方法。
【請求項6】
容器が直方体状容器でその一辺を前面にして送られ、その容器の前面の縦方向の巾をwとし、容器の内部の深さをDとし、噴出ノズルから噴出される水流の開口面の法線となす投入角をθとし、水流の投影方向の送り方向となす角をαとしたとき、|sinαtanθ|<(w/2D)が成立する位相角α・投入角θで水流を噴出する、請求項1〜4いずれか記載の開口した容器の内部洗浄方法。
【請求項1】
一端を開口し同開口の巾に比べて内部空間の深さが長い縦長の容器の内部を洗浄する洗浄方法であって、
開口を同じ方向に向けた複数の容器を直線的に一方向に送るか又は往復動あるいは旋回運動するように送る容器送り装置を設け、洗浄水を細い糸状の水流として容器の開口に向けて噴出する噴出ノズルを複数設けた噴水ノズル体を送られる容器の開口に対向する位置に配置し、同噴水ノズル体を容器の送り方向と直交し且つ容器の開口面と略平行となる縦方向に往復動させる揺動手段を備え、しかも噴出ノズルのノズル直径は容器の開口の口径より小さくし、噴水ノズル体の噴出ノズルは縦方向と容器送り方向の横方向それぞれの方向に複数個設けた設備を用い、
容器送り装置で容器を送りながら噴水ノズル体を送り方向と直交する縦方向に往復動させて噴水ノズル体の噴出ノズルから複数の糸状水流を容器の開口に向けて噴射させ、しかも噴出ノズルからの水流が容器の開口面の法線方向に対して傾斜するように噴出させるとともに、水流が開口面の平面と当たるスポットの往復動のストロークが各容器の開口面の最大の縦巾を覆うことになる単一水流又は縦の複数の水流組が複数あるように噴出ノズルの縦横配列と噴水ノズル体の往復動のストローク量を決定し、且つ同じ容器の開口面の最大の縦巾を覆うこととなる複数の単一水流又は水流組の水流の噴出方向の開口面の平面への投影方向が縦方向と横方向それぞれに対し、正負いずれの方向の成分も含まれるように噴出ノズルからの水流の噴出方向を設定し、傾斜して容器内に投入させる水流で容器の全内周面を確実に洗浄できるようにした、開口した容器の内部洗浄方法。
【請求項2】
同一容器の開口面の最大の縦巾をスポットのストロークで覆う複数の単一水流又は水流組の水流の噴出方向のその開口面の平面への投影した投影方向が反対となるものが存在するように噴出ノズルの水流噴出方向を設定した、請求項1記載の開口した容器の内部洗浄方法。
【請求項3】
同一容器の開口面の最大の縦巾をスポットのストロークで覆う複数の単一水流又は水流組の水流の噴出方向の開口面の平面への投影方向が送りの横方向に対して45°又は135°の角度差を有するようにした、請求項1又は2記載の開口した容器の内部洗浄方法。
【請求項4】
噴水ノズル体の一つの噴出ノズルの先端から複数の水流を噴出できるようにし、しかもその水流の噴出方向の開口面の平面への投影した投影方向が、縦方向、横方向に対しそれぞれ正負いずれの方向成分を含むようにした、請求項1〜3いずれか記載の開口した容器の内部洗浄方法。
【請求項5】
容器が円筒状でその容器の開口の口径をφとし、容器の内部の深さをDとし、噴出ノズルから噴出される水流の開口面の法線となす投入角をθとし、水流の噴出方向の投影方向が送り方向となす角をαとしたとき、|sinαtanθ|<(φ/2D)が成立する位相角α・投入角θで水流を噴出する、請求項1〜4いずれか記載の開口した容器の内部洗浄方法。
【請求項6】
容器が直方体状容器でその一辺を前面にして送られ、その容器の前面の縦方向の巾をwとし、容器の内部の深さをDとし、噴出ノズルから噴出される水流の開口面の法線となす投入角をθとし、水流の投影方向の送り方向となす角をαとしたとき、|sinαtanθ|<(w/2D)が成立する位相角α・投入角θで水流を噴出する、請求項1〜4いずれか記載の開口した容器の内部洗浄方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−131541(P2010−131541A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−310814(P2008−310814)
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【出願人】(390015761)株式会社今泉鐵工所 (2)
【出願人】(391053825)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【出願人】(390015761)株式会社今泉鐵工所 (2)
【出願人】(391053825)
【Fターム(参考)】
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