説明

集積回路電子機器における金属内部配線のキャッピング

多層集積回路機器へ誘電体層における金属充填配線上の多層金属キャップ(18、20)および該キャップを形成する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は集積回路の製造、特に内部配線金属化の金属ベースのキャッピングに関する。
【0002】
ダマシン加工の金属化では、ビアや溝などの配線凹凸を基板に形成する金属埋め込みにより集積回路基板の電気配線を形成することが行われる。このような基板上に沈積されるのが銅の場合、それは、Si基板や誘電体フィルム、たとえばSiO2または低k誘電体中へ急速に拡散し得る。銅はまた応用多層機器の基板上の配設された機器内にも拡散する。このような拡散は基板に漏れ電流を発生させたり、配線間に意図しない電気接続を形成させたりして、その結果電気短絡となるので、このような拡散は機器に有害である。そして配線からの対応する拡散は、配線を流れる電流を妨害する。
【0003】
基板上に沈積の金属は、通電時配線を通して電流が流れると配線から拡散する傾向がある。金属の電子衝撃は配線から金属を移動させる。この拡散は、金属が移動する配線で隣接の配線を損傷し得て、接続漏れを起こし、意図せざる電気配線を形成し、そして電流を妨害する。
【0004】
それ故、集積回路機器の製造で直面する困難な課題は金属埋め込み内部配線からの金属の拡散とエレクトロマイグレーションを抑制することである。この課題は、機器がさらに小型化し、そして配線も小さくなって高密度化するほど、より深刻となる。
【0005】
金属配線における他の課題は、腐食からそれを保護することである。一定の配線金属、特に銅は、より腐食を受けやすい。
【0006】
銅は、周囲環境下で容易に酸化するかなり活性な金属である。この反応性が誘電体や薄膜への接着性を侵食し、その結果ボイドや層間剥離を起こす。他の課題は、それ故、酸化に対抗し、そしてキャップと銅の間、および層構造の間の接着を向上させることである。
【0007】
これら課題の解決のために、この業界では銅や他の金属配線上のキャップとしての拡散小駅フィルムを種々使用してきた。耐熱性金属とその合金を薄層状に物理蒸着で沈積した(PVD)。SiNとSiCがこの目的で化学蒸着により沈積された(CVD)。SiNとSiCの限界は、それらが相対的に高い誘電常数(k値)を有することであり、それは配線のキャパシタンスを増大させる傾向がある。キャパシタンスの増大は、抵抗/キャパシタンス結合(RC 遅延)による散逸率を増大させ、かくして性能が限定される。
【0008】
多数工程が関与するので、一般には、総括的な蒸着による障壁又はキャッピング層の形成は高価であり、そして時間がかかる。沈積したフィルムはパターン化されていて、エッチングし、そしてレジストを除去する。リソグラフィーによるパターニングにはエラーもある。
【0009】
例えばアメリカ特許公開第2003/0207560号では、無電解CoやNiが電気配線の保護層として議論されている。
【0010】
化学機械研磨(CMP)をキャッピング前に基板に対して行い、次いで、例えば、不要な銅であって過剰沈積物をダマシン加工中に除去し、これにより表面を平面化する。このCMPは銅の痕跡量を誘電体上に埋め込んで汚染する。この銅の痕跡は除去されないと、誘電体を汚染することがある。銅の痕跡は銅痕跡間の誘電体上に無電解Coを沈積させて、Co−キャッピング処理の選択性に悪影響を与えるものであり、それは接続電流漏れとなる。エッチング液は、それ故、銅痕跡を除去するか、それが存在する誘電体を削り取るか、又はその両方のための前処理組成物として使用されている。
【0011】
従来の湿潤工程によると、誘電体の洗浄と金属の洗浄のために、連続して個別の洗浄溶液が利用されている。誘電体洗浄液は、CMPの間誘電体上に埋め込まれた金属の痕跡を削るために誘電体面を軽度に腐食する。金属洗浄液は、誘電体洗浄工程の間に除去されなかった誘電体中に埋め込まれた残留銅痕跡と表面酸化物を除去する。洗浄液は、CMP処理工程中で使用されるベンゾトリアゾール(BTA)などのような銅禁止剤の残渣を除去するのに必要であり得るし、それによりこのような残渣はキャップ沈積の活性化、活性と開始の均一化、平坦化の有効性、キャップ沈積の接着性、及びキャップの熱的安定性に干渉しないようになる。
【0012】
「発明の要約」
それ故、簡単には、本発明は、多層集積回路機器に組み込まれる、集積回路基板の金属埋め込み配線上に多層金属キャップを形成する方法を指向する。本方法は、第1の沈積工程において金属埋め込み配線上に第1の金属キャップを沈積し、それは金属イオン源と還元剤を含む無電解浴から無電解で金属を沈積することからなり;そして、第1の沈積工程とは別個の第2の沈積工程において第1の沈積金属キャップ上に第2の金属キャップを沈積し、かくして金属埋め込み配線とは別個の永久成分として多層金属キャップを形成する方法に関する。
【0013】
本発明はまた、上記方法で製造される集積回路基板の金属充填配線上の多層キャップと、前述の方法により製造される金属埋め込み配線上の多層キャップを具備する集積回路基板を指向する。
【0014】
「図面の簡単な説明」
図1は、断面で示される集積回路機器の部分の概略図である。
【0015】
「好適態様の詳細な説明」
本発明にしたがって、電子機器基板の配線上に多層金属キャップが沈積される。基板は、金属配線凹凸、典型的には銅で、しかしある場合には銀からなり、SiOと低k誘電体の誘電体を有する基板から選択される。
【0016】
本発明の好ましい一定の態様では、キャップは多層を有し、それは個別の一義的な目的に供される多層のキャップを有するか、または同じ一義目的を達成する機能の多層の別個の層を有する。以下にさらに説明するように、キャップの二つ又はそれ以上の層が異なる組成で、及び/または別個の方法で、別個の条件下で、別個の厚みで沈積され、それにより二つ又はそれ以上の層を形成させる。
【0017】
多様な機器と作動条件に依存して変わり得るが、このような二つ又はそれ以上の数の明確な層を有することにより、キャップの性質は特定の適用に対応することができるようになり、それは例えば、内部配線からの配線金属のエレクトロマイグレーションをより抑制し、腐食に対してより抵抗性が高まり、および/または続いて機器に沈積された層をエッチバックする間のエッチング抵抗性も増すことなどである。二つ又はそれ以上の層のそれぞれが、組成、ミクロ構造、形態及び/または属性の点で互いに異なるので、それらが組み合わさった性質は合計としては同じ厚みの単一の連続層と比較すると向上していることが発見された。
【0018】
キャップの性質は、配線に対して保護する明確な層を提供することである。それ故、金属---本発明に関しては金属合金を包含する---は、有効な拡散とエレクトロマイグレーション障壁金属から選択される。このような金属は、機器が遭遇する製造と作動の条件下で低い拡散性と低い移動性を有する特徴のあるものである。目的は、配線とキャップ金属からの中間金属の断続反応層よりも実質的に配線全ての上の明確なキャップを形成することにあるので、キャップ金属は、特異的に選択されて配線への拡散を抑制する。最初の、最も底部の、配線に隣接するキャップの層の特異金属は、それ故銅配線と実質的に不相溶なものから選択される。実質的に不相溶という意味は、わずかな相溶する量は許容されるが、しかし金属は少なくとも十分に相溶しないので期待される操作条件下で相溶による有意な性能減退はないということである。適当な不相溶性は本発明の種々の応用において異なる基準から決定されるが、ひとつの態様では、金属は、銅が900と1100℃の間の温度では%で10×exp((−0.75eV/kT)未満、そして550と700℃の間の温度領域では%で10×exp((−0.52eV/kT)未満の相溶性を有する金属から選択される。Co単体に対する銅の相溶性は、900と1100℃の間の温度では%で約4.5×10×exp((−0.75eV/kT)、550と700℃の間の温度領域では%で約6×10×exp((−0.52eV/kT)である。キャップの初めの層で避けるべき金属には、銅との相溶性からNi、AuおよびAgである。
【0019】
全ての層におけるキャップ金属は隣接するSi又は他の基板材料への拡散を避けるようなものを選択する。適当な拡散性は本発明の適用の中で種々の応用に異なる基準で決定され得る。キャップの第2と続く層とで避けるべき金属は、拡散性とSiにおける移動性からAuとAgである。
【0020】
一般的には、Niは、銅と前述のように相溶するためと、NiがNi―Cu金属管金属を形成してCuの電気伝導性を変える傾向があるために、Niは銅配線上の第1の層には避けるものである。反対にコバルト基材の合金はCuの電気伝導性を実質的に変えることはない。CoはCuに対する良好なバリヤーでエレクトロマイグレーションの防止になるために、これらの基準に適合し以下で詳細に説明する数種の好ましい組み合わせの一つは、Co基材の第1の層である。
【0021】
キャップ材料は電気伝導性であるように選ばれて、絶縁性ではない。それらは又、非包括沈積法、すなわち、銅配線にまたは多層キャップの前に沈積された層に化学的に選択性の有る方法に地理沈積されるような金属から選択される。
【0022】
前述の材料選択基準内で、一つの態様として本発明では二つ又はそれ以上の連続層を有するキャップがあり、ここで、少なくとも一つの層は無電解メッキで沈積され、残りの1層又は複数の層は無電解メッキ又は浸漬法のいずれかで沈積される。本発明の他の態様では、キャップの層の一つは無電解方法で形成される不連続層であり、残りの1層又は複数の層は連続しており、かつ無電解メッキ又は浸漬法のいずれかで沈積される。多層金属キャップは加工の間、その後除去されないし、配線へ拡散するようにアニールもされない、そしてこの点で金属埋め込み廃部配線凹凸とは明確に区別される永久部品である。
【0023】
図1で一定の縮尺ではないが概略的に図示されるように、本発明の一つの態様では、最終の多層集積回路機器の部品10があり、それは半導体基板14上に中間層の誘電体(ILD)を構成する絶縁材料12を含む。典型的な誘電材料はBD(アプライドマテリアル社から市販される)、または低誘電材料で、これは商品名 Coralでカリフォルニア州サンジョセのノベラス社から入手可能である。典型的な半導体基板は単一結晶のSiである。凹凸表面上の配線はCu金属化物16で充填されている。本発明の多層キャップは第1の金属キャップ層18と第2の金属キャップ層20を具備する。Cu金属化物と絶縁材12の間に配線のTaNのような障壁層があるが、しかしこの障壁層は概略を示すために図1では図示されない。
【0024】
本発明は、本発明の範囲内の多くの態様からの、少なくとも五つの更に特異的だが非専用的な例を調べることで更に理解さえる。本発明の第1の例では、多層キャップは、第1の層を具備し、それは例えば、ボラン化合物無電解沈積法で沈積されるCo−B、Co−B−P、Co−W−B−P、またはCo−B−Wからなり、その方法はジメチルアミノボラン(DMAB)、ジメチルアミノボラン(DEAB)またはモルフォリン ボランを還元剤として利用する。これらのボラン基剤の還元剤は、CuにCo沈積への触媒作用を付与する。この方法は、それ故Cu配線上で自己開始的となり、それでCo、Pd又は他の種付け操作は省略される。これは非―ボラン剤を基にする無電解法とは対照的であり、それは例えば、次亜リン酸塩又は他の非−ボラン還元剤を利用して、CuにCo沈積への触媒作用を付与しない。非−ボラン法は、Cu配線上に直接設けられた層に使用されるならば、Coシード又は他の開始機構を必要とする。本発明の第1の態様では、Co基材層がおよそ、約5から約50オングストローム(例えば、約5〜約20オングストローム)の厚みで形成される限りにおいて、このボラン剤無電解沈積法を行う。この態様の一つの変形では、この第1の層は実質的に全体的に合体し、実質的に連続した覆いを与える。この態様の異なる変形では第1の層は有意には合体せずに、実質的に不連続である。100オングストロームよりも厚い第2のCo基材層が、次いで代わりの沈積法により沈積され、それは次亜リン酸塩還元剤、又は還元剤の混合を利用する無電解沈積法などである。次亜リン酸塩によりCo基材の第1層がCo基材の第2の層の沈積の触媒となるので、次亜リン酸塩などの還元剤を使用する無電解法のような非-ボラン法が適当である。
【0025】
本発明の第2の例では、多層キャップは、およそ約100オングストローム又はそれ以上の厚み、例えば約100から約300オングストロームの範囲の厚みのCo基材の第1の層を有し、Co-B、Co−B−P、Co−W−B−PまたはCo−B−Wの組成を含み、還元剤としてDMAB、DEABまたはモルフィリン ボランなどのアルキルアミンを使用して沈積される。また100オングストロームを超える同様な厚みの第2のCo基材層は、次いで次亜リン酸塩又は還元剤混合物を利用する無電解Co沈積法などの代わりの沈積法により沈積される。
【0026】
本発明の第3の例では、多層キャップは、およそ約100オングストローム又はそれ以上の厚み、例えば約100から約300オングストロームの範囲の厚みの第1の層を有し、Co-B、Co−B−P、Co−W−B−PまたはCo−B−Wの組成を含み、還元剤としてDMAB、DEABまたはモルフィリン ボランなどのアルキルアミンを使用して自己開始の無電解沈積法により沈積される。また100オングストロームを超える厚みの第2のNi基材層(たとえば、Ni−Co)または他の非-Co基材層は、次いで通常の無電解沈積法などの代わりの沈積法により沈積される。
【0027】
本発明の第4の例では、多層キャップはCoシード層である第1の層を有する。シード層としては明らかな不連続で合体していないものである。覆いがされている領域では、特に薄いものである(たとえば10オングストローム又はそれ以下)。このシード層は、触媒金属、又はCoもしくはNiなどのPVDまたはCVDのような従来の種付け方法または還元剤としてDMAB、DEABまたはモルフォリン ボランを利用する自己開始のボラン剤無電解沈積法により塗工される。第2の層は、およそ約100オングストローム又はそれ以上の厚みで、例えば約100〜約300オングストロームの厚み範囲にあり、そしてCo−W−PまたはCo−W−BなどのCo基材組成を有し、無電解法で沈積される。第3の層は、Co−基材、Ni-基材又は他の非-Co−基材層でまた約100オングストロームを超える厚みを有し、同じか又は異なる沈積法で沈積される。
【0028】
本発明の5番目の例には、a)異なる条件下で同じ無電解メッキ法、b)異なる条件下での異なる無電解メッキ法又はc)同じ条件下での異なる無電解メッキ法を使用して沈積された二つ又はそれ以上の隣接層がある。各層は、それ故組成的には一つ又はそれ以上の変数を変えて調整される。例えば、第2の層の沈積の間のpHおよび/又は温度は第1の層の沈積時のpHおよび/又は温度とは相違する以外は同じ浴と同一の条件で二つの隣接層のそれぞれが沈積され得る。組成に影響して調整すべき条件は、設備関連の影響因子、例えば、浴撹拌、基板の回転とその速度、溶液流速、などである。pH、温度および全ての他の因子が各層について同じであるが、第1の層がCo−Bで第2の層がCo−B−Wからなるという組成が明確に相違することもある。
【0029】
本発明内の数種の態様からのこれらの5個のより特異的で非専用的な例は以下のように要約され得る:
例1
層1:アルキルアミン ボラン還元剤を使用して無電解沈積法により形成される厚みが薄いCo基材層
層2:層1の方法とは区別される無電解沈積法により形成される>100オングストロームのCo基材層

例2
層1:アルキルアミン ボラン還元剤を使用して無電解沈積法により形成される>100オングストロームのCo基材層
層2:層1の方法とは区別される無電解沈積法により形成される>100オングストロームのCo基材層

例3
層1:アルキルアミン ボラン還元剤を使用して無電解沈積法により形成される>100オングストロームのCo基材層
層2:>100オングストロームのNi基材層

例4
層1:Co基材層
層2:無電解沈積法により形成される>100オングストロームのCo基材層
層3:>100オングストロームのCoまたはNi基材層

例5
層1:無電解沈積法で形成される>100オングストロームのCo基材層
層2:無電解沈積法で形成される>100オングストロームのCo基材層
【0030】
前述の態様の中での代わりのものは多層キャップの“多層”の二つ、三つ又はそれ以上異なる沈積操作を利用し、それは多層キャップの“多層”は二つ、三つ又はそれ以上の層に関する。過酷なコストとプロセス工学の観点から、少ない操作が関係するので、ただの二つの層が最も典型的である。しかし、3,4またはそれ以上の数の層が適当な状況もあり得る。例えば、キャップがいくつかの機能を果たす一定の場合には3又は4の層が好ましいことがある。他の代わりの場合は相対的に厚い厚みの層(100+オングストローム)を中庸の厚みの層、例えば約60と約100オングストロームの層と置き換えるものである。
【0031】
上述したように、本発明のキャップの奏する一つの機能は、Cuのエレクトロマイグレーションに対する障壁の役割である。4元Co基材合金はこの目的に特に有利であることが見出されている。本発明の好ましい多くの態様として、多層の少なくとも一つの層に以下の合金を利用する:
Co−W−P
Co−W−B
Co−W−B−P
Co−W−P
Co−B
Co−Mo−B
Co−W−Mo−B
Co−W−Mo−B−P
Co−Mo−P
【0032】
本発明で使用の4元又はそれ以上の複雑な合金の成分は障壁金属、Coを含み、それは、Cuと混和せず、そしてそれ故、製造の間と、その後の供用の間にCuと合金を形成する傾向がないので有意な割合を占める。第2の成分は耐熱性元素、例えばW、MoまたはReであり、熱安定性、腐食抵抗性、および拡散抑制を向上させる機能を奏する。第3の成分は、還元剤の分解の結果存在するPまたはBである。これらの元素の効果は粒界径を減少させて、Cuエレクトロマイグレーションに対してミクロ構造にさらに抵抗性を付与する。高いW含有量のCo−W−Bは全体として無定形に近い様相の相を呈する。特別な理論に基づくわけではないが、BおよびPと共に耐熱性元素があるとキャッピング・フィルムの結晶構造の粒界に埋め込まれることにより障壁特性が改良される。
【0033】
キャップ層のひとつ又はそれ以上は、4元金属からなり得る。
【0034】
本発明の多くの適用におけるキャップにより奏されるもう一つの機能は、上述のように続くエッチング操作において配線を損傷するのを抑制するエッチ停止層の付与である。
【0035】
キャップにより奏される他の機能は化学腐食に対する抵抗性である。
【0036】
上述のように本発明のキャップを沈積する本発明の方法を遂行するに、基材の調製、自己開始の無電解沈積、表面活性化、複合洗浄および無電解沈積を実行し、これらは以下に更に詳細に説明される。
【0037】
キャッピングの基板調製に、1種又はそれ以上の酸が中間誘電体(ILD)を温和にエッチングするのに利用され、そして1種又はそれ以上の酸がCu酸化物を溶解するのに利用される。代わりに、アルカリ溶液が一定の基板をエッチングするのに好ましい。
【0038】
第1の前処理操作はCMPにより誘電体中に埋め込まれたCuを除去して誘電体を温和にエッチングするため、HF、NHF、HSOから選ばれる酸に基板を晒すことである。例えば、この目的に知られるHF酸エッチング液は500:1の緩衝化フッ化水素酸(BHF)エッチング液である。
【0039】
最初の前処理後に、基板は、例えばDI水で漱がれる。
【0040】
金属配線凹凸から金属酸化物を除くのに、第2の前処理は有機又は無機酸又は塩基性洗浄剤を利用する。この洗浄剤は好ましくは配線の金属化物の実質的な相当量を除去することなく、全ての酸化物、例えば銅酸化物を除去する。除去しないと、酸化物はキャップの接着性に緩衝して電気伝導性を損なう。この型の洗浄剤は公知であり、典型的には強無機酸、例えば、HF、HNO3、H2SO4や弱有機酸、例えば、クエン酸、マロン酸の水中10wt%未満の酸の弱溶液のようなエッチング剤を含む。このような洗浄剤はロダファック RE620(ローヌプーラン)のような表面を湿潤化するのを助ける界面活性剤を又含む。代わりの酸洗浄剤はpH6.5のクエン酸とホウ酸を含む。
【0041】
典型的な塩基性洗浄剤はTMAHに加えてヒドロキシアミン、MEA、TEA、EDA(エチレンジアミン)またはDTA(ジエチレントリアミン)をpH範囲9〜12で含む。
【0042】
金属化物上の第1の層として、上述のように、本発明の一定の態様ではボラン剤を利用する無電解沈積法により第1のCo基材層を沈積する。この暴露は、浸漬、流水浸漬、スプレー、又は他の方法で基板を沈積浴に晒して、所定の厚みと完全さでCo基材のキャップを沈積するよう適切に暴露するものである。
【0043】
無電解沈積の自己開始としては、本発明は、たとえば、DMAB、DEAB、モルフォリン ボラン、これらの混合物又はこれらと次亜リン酸塩との混合物のようなアルキルアミン ボラン還元剤などのボラン基材の還元剤を利用する。ボラン基材の還元剤とCoイオンの関与する酸化/還元反応はCuにより触媒される。特に一定のメッキ条件、例えば、pHと温度では、還元剤はCuの存在で酸化され、そうしてCoイオンを還元してCo金属としてこれをCuの上へ沈積させる。現在好ましい一つの還元剤システムは、約1g/LのDMAB還元剤と約10g/L時亜リン酸塩還元剤の混合物を利用する。この方法は実質的に自己整列的で、Coは本質的にCu配線上にのみ沈積し、配線以外の領域をマスクする必要がない。さらに、誘電体から漂遊するCo沈積の実質的な量を除去する必要がない。
【0044】
自己開始の無電解Co沈積浴は、Coイオン源を含み、これは塩化物又は硫酸塩又は他の適当な無機塩として、次亜リン酸塩のような無機錯体、又は有機酸、例えば有機カルボン酸とのCo錯体、例えば、酢酸、クエン酸、乳酸、コハク酸、プロピオン酸、ヒドロキシ酢酸、EDTA等のCo塩又はそのほかを約1と約20g/Lの間のCo2+濃度範囲で導入される。
【0045】
浴は又アルカリを含まない耐熱性金属源を含み得る。耐熱性金属イオンの浴のレベルは、溶液の耐熱性金属塩濃度で0と約50g/Lの範囲である。一つの態様では、耐熱性金属はW、Re、Mo又はこれらの混合物から選択される。
【0046】
浴はさらに1種又はそれ以上の錯化剤および緩衝化剤を含む。浴に使用される錯化剤は、クエン酸、リンゴ酸、グリシン、プロピオン酸、コハク酸、乳酸、DEA、TEA、およびアンモノウム塩、例えば、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、水酸化アンモニウム、次亜リン酸アンモニウムおよびこれらの混合物から選択される。緩衝化剤は、アンモニウム塩、ホウ酸塩、リン酸塩、酢酸塩およびこれらの混合物から選択される。pH調整としてアンモニウム塩、TMAH又はこれらの混合物がアルカリ性pH調整に典型的である。硫酸、塩酸、クエン酸は酸性pH調整のために使用され、酸はCo源のアニオンを補完するように選択される。
【0047】
上記の基準内で、自己開始の沈積のための一つの無電解浴は、次の成分を含み、それは重量である:
CoCl2 5H2O 25g/L
クエン酸 50g/L
タングステン酸 4g/L
DMAB 1g/L
TMAH pH調整のため
25%TMAH溶液として約30g/L
残余は水
pH 9.5
【0048】
上述のように金属化物上の第1の代わりの層として、本発明の一定の態様は、無電解のCo基材の沈積法を利用し、それはCuをCo沈積の触媒とする還元剤を利用しない。この方法では、表面活性化操作を行い、次の無電解沈積を促進させる。現在の好ましい表面活性化方法は、Pd浸漬反応を利用する。他の公知の有機合成のための水素化/脱水素化触媒が適当であり、これにはRh、Ru、Pt、IrおよびOsがある。代わりに表面は、PVDやCVDで沈積されたCo種付け法や業界で知られた他の方法によるシーディングによる無電解沈積法で調製され得る。
【0049】
塩化パラジウムは好ましい表面活性化方法のPd源として容易に得られるものである。本発明の傾向はpHをより温和な方へ偏向させることであり、これはリン酸塩又は他の公知の緩衝剤を使用してpHを2又はそれ以上で緩衝させることによる。pHを緩衝させることにより基板上のCu配線の過剰エッチングが最小化されることが見出された。緩衝化には、好ましいホウ酸塩源はホウ酸であり、それは作業溶液では中和されてホウ酸テトラメチルアンモニウムとなっている。
【0050】
表面活性化溶液では配位子は溶液のPdイオンを維持するのに必要である。Pdイオンを溶液に保持する一方、一つの課題は、最終の目的はPdを放出して合理的な沈積時間、例えば約30秒又はそれ以下の時間でCuの上に沈積させることであるので、Pdの過度に高度の錯体を形成させないことである。臭素イオンが本発明の方法の活性化方法の一つの好ましい配位子である。臭素イオンはHBrから供給され得る。臭素―Pd錯体は強すぎず、弱すぎないので、約50ppmと数グラム/Lの臭素でより低濃度のPdCl(たとえば10ppm)の使用を可能とする。臭素-Pd錯体は、それ故、強すぎないので、容易には基板上への沈積に開放しないし、又弱すぎないので選択性が喪失するようには容易には開放しない。臭素−Pd錯体で、それ故、選択性が向上し、それは他の錯体が使用されるよりもより低い濃度の溶液のPdの量となるという追加の有利さが得られる。このような臭素レベルで許容される約30秒未満というPd沈積開始速度が達成される。特に、10ppm Pd、120ppm 臭素およびpH4で、認められるCuエッチングがなく、許容される開始速度が得られる。
【0051】
PdCl以外のPd+2源にはPdSO、PdBr、Pd(NO、酢酸パラジウム、およびプロピオン酸パラジウムがある。Pd2+を安定化する錯体配位子はクエン酸塩、酢酸又はMSAである。Pd化合物のアニオンに関連する酸又はその混合物、例えば、例示の無機酸であり、塩酸、臭化水素酸、硫酸およびリン酸がpH調整に使用される。CuとTaまたは誘電体上の他の障壁間の界面における微小な溝が形成されるという問題を軽減するので多くの場合より激しくない酸が好ましい。このような酸には任意に有機酸であり、例えば、有機脂肪族モノまたはジカルボン酸(グリコール酸、コハク酸、シュウ酸、乳酸、三フッ化酢酸(ハロゲン置換体))、芳香族モノまたはジカルボン酸(安息香酸、フタル酸)、芳香族スルホン酸またはスルフィン酸(ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キュメンスルホン酸、キシレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、クレゾールスルホン酸ナフタレンスルホン酸および類似のスルフィン酸)、芳香族ホスホン酸またはホスフィン酸または還元性を有する無機酸(次亜リン酸塩、亜硫酸)である。パラジウム源は典型的には、しかし必ずではないが、酸に関連するアニオンを含むように選択される。必ずではない。
【0052】
活性化剤の処方の第2の問題は誘電体上の金属の沈積を選択的として誘電体表面上の活性化サイトの形成を避けることである。この問題は、ここに記載されるように、前洗浄、Pd活性化剤、および後活性化洗浄/複合リンスの組み合わせにより説明される。
【0053】
この方法は、活性化剤が本質的にCu配線上にのみ沈積されて、配線以外の領域をマスクする必要がないのでこの方法はマスク不要となるという点で、実質的に自己整列的である。
【0054】
カルソフト LAS99のような界面活性剤が、任意に、湿潤性改善のために使用され得る。
【0055】
活性化後、基板は複合リンスされ、それは活性化剤組成物により後に残された残渣のイオン性活性化剤を除去するように機能し、これにより意図しない表面への続く沈積を最小化する。
【0056】
いくつかの面の本発明には、前述のボラン基材の還元剤以外の還元剤を利用する無電解沈積法がある。特に、a)第1層、ただし、Cu基板は上述のように活性化されるかまたはシード化されるの、いずれかである、b)Co基材の第1層上の第2層、またはc)第2または続く層の上の第3または続く層を形成する際に使用される任意の方法の一つである。(a)の変形では、本発明は、i)Cuの上の金属シードに沈積への触媒作用を付与する、またはii)活性化Cu基板のPd触媒化沈積を助ける還元剤の補助で沈積される無電解金属沈積層を利用する。変形(b)では、本発明は、以前塗工されたCo基材の層に次の層の沈積への触媒作用を付与する還元剤の補助で沈積される無電解Coおよび/またはNiおよび/または他の金属沈積層を利用する。これを達成するために、例えば、無電解浴は、Coイオン源と還元剤を含むものが利用される。Coイオンは無機Co塩、例えば、塩化物および/または硫酸塩および/または有機カルボン酸、例えば、酢酸、クエン酸、乳酸、コハク酸、プロピオン酸またはヒドロキシ酢酸Coが、約2と約50g/L Coの濃度範囲で導入される。
【0057】
一つまたはそれ以上の還元剤、例えば、次亜リン酸塩還元剤(例えば、ジ亜リン酸アンモニウム塩)がおよそ約2と約30g/Lの濃度範囲で使用される。還元剤はアルカリを含まない;そして特にNaを含まない。他の還元剤は、MalloryとHajdu(編集)によるアメリカ電気メッキと表面仕上げ学会発行(1990)の無電解メッキ、基礎と応用に記載され、」また同様にNiとCo無電解メッキのための多くの無電解浴組成物と反応剤である。一つの態様では、次亜リン酸塩または他の還元剤がボラン基剤の還元剤で補強される。
【0058】
浴は更に、アルカリを含まない耐熱性金属イオン源をまた含み得る。沈積浴中の耐熱性金属イオンのレベルは、0とおよそ約50g/L耐熱性金属塩までの間の濃度である。一つの態様では、耐熱性金属はW、Re、Moおよびこれらの混合物から選択される。
【0059】
特に好ましい態様では、WイオンはWイオンのアルカリを含まない、タングステン酸塩基材のソースから供給される。Wイオン源のこのような好ましいのは、タングステン酸、輪タングステン酸、珪タングステン酸テトラエチルアンモニウム、およびこれらの混合物である。例えば、一つの好ましい沈積浴は約2と約10g/Lの間の量のTMAHで中和されたタングステン酸を含む。耐熱性金属の他のソースはモリブデン酸アンモニウムである。
【0060】
Coに対する安定剤が、無電解Co沈積浴の一つの好ましい態様に配合される。Co錯体は還元剤の不存在下でも溶液中で安定であるが、安定剤の使用は浴成分の自発的な分解を抑制するのを助けることができる。例示の安定化剤は、例えばPb、Bi、Sn、Sb、IO、MoO、AsO アゾールなどで、例えばイミダゾールおよび誘導体がある。安定化剤レベルは、およそ約0.1と約100ppmの間にある。例えば、Pb+2では約5〜約20ppmが有効と示される。MoO+2では、約10〜約100ppmが有効と示される。一つの好ましい安定化剤はマレイン酸であり、それはMalloryとHajdu(編集)によるアメリカ電気メッキと表面仕上げ学会発行(1990)の無電解メッキ、基礎と応用(第34−44頁)で議論されるクラス4の中の安定剤である。
【0061】
沈積Coの粒度改善剤は、任意に浴に配合することができる。この粒度改善剤はまた安定剤の特徴もあるが、しかし上記した安定剤とは明確に区別でき、これらは第一義的には粒度調整の機能を果たさない。粒度調整剤の例示には、例えば、Cd、Cu、Al、サッカリン、2−ブチン−2,5−ジオールおよびそのアルコキシ化物、3−ヘキシン−2,5−ジオール、プロパルギル アルコール及びそのアルコキシ化物とスルホン化物、スルホン酸アリール、ベタイン及びそのスルホベタイン誘導体などである。
【0062】
浴は典型的にはpHを望みの範囲に調整するためにpH緩衝剤を含む。一つの態様では、望みのpH範囲は、約8.0と約10.0の間である。もしもpHが安定しないと、意図しない、望ましくない、そして予想されない沈積速度と沈積組成の変化が起こり得る。零時の緩衝剤には、例えば、ホウ酸塩、四又は五ホウ酸塩、リン酸塩、酢酸塩、グリコール酸塩、乳酸塩、アンモニア、およびピロリン酸塩などである。pH緩衝剤の量は、およそ約10と約50g/Lの間である。
【0063】
Coの錯化剤は、Coを溶液に保持させるために浴に添加される。浴は典型的には、約8と約10の間のpHで操作され、その範囲で、Coは水酸化物を形成し、そして溶液から沈殿する傾向を有し得る。例示の錯化剤は、クエン酸塩、グリコール酸、乳酸、マレイン酸、こはく酸、ピロリン酸、アンモニウム、DEA、TEA、およびEDTAなどである。錯化剤濃度は、錯化剤とCoのモル比で一般に2:1と4:1の間から選択される。錯化剤の分子量にもよるが、錯化剤の濃度は、およそ約20と約120g/Lの間にあり得る。
【0064】
基板表面の湿潤性改良のために一つ又はそれ以上の界面活性剤を任意に配合し得る。界面活性剤は、またある程度は三次元成長を抑制する温和な沈積防止剤としても機能し、そうしてフィルムの形態と配列を改良する。それはまた粒度をも改良して、Cuの移動しない、より非多孔性とする粒界を有するより均一な被覆を形成させる。例示のアニオン性界面活性剤は、リン酸アルキル、リン酸アルキルエーテル、スルホン酸アルキル、スルホン酸アルキルエーテル、カルボン酸エーテル、カルボン酸エステル、スルホン酸アルキルアリールおよびスルホこはく酸エステルなどである。例示の非イオン界面活性剤は、アルコキシ化アルコール、エトキシ/プロポキシ(EO/PO)ブロック共重合体、アルコキシ化脂肪族カルボン酸、グリコールとグリセリンエステル、ポリエチレングリコールによる、そしてここではポリプロピレン グリコール/ポリエチレングリコールが好ましい。界面活性剤の量は、およそ約0.01と約5g/Lの間である。
【0065】
上記ガイドライン内で、シャハムーダイアモンド、電気化学誌、”薄層 Co−W−P層の無電解沈積”(2001)に開示される一つの無電解浴は次の成分を含む:
23g/L CoSO−H
21g/L NaHPO
130g/L クエン酸Na
10g/L NaWO−H
0.05g/L ローダファック RE-610
残余 水
pH 約9.0
【0066】
開示される他の適当な浴は次を含む:
23g/L CoSO−H
21g/L NaHPO
130g/L クエン酸Na
10g/L HP(W10
0.05g/L ローダファック RE-610
残余 水
pH 約9.0
【0067】
さらに他の浴は、特許第5,695,810号に開示される:
10g/L (NHWO
30g/L CoCl−H
80g/L Na−H
20g/L NaPO
0.05g/L ローダファック RE-610
【0068】
ボラン基剤の還元剤を利用する上述の方法のように、この無電解方法は実質的に自己整列的であり、それは、無電解金属は多層沈積で第2の又は続く層の状況下で金属配線上に、又は前に沈積した金属キャップ上にのみ本質的に沈積する。それ故、本方法はリソグラフィーとそのいくつかの工程、例えばパターン化、剥離などを要しない。さらに、誘電体から意図しないキャップ金属の実質的な量を、続いて除去する必要がない。
【0069】
上述の好ましい態様では、無電解沈積法が強調される一方で、代わりに、多層の一つ又はそれ以上の数の層が、当業界に公知の金属浸漬法により塗工され得る。浸漬メッキでは、これはまた置換メッキ(displacement plating)ともされるが、表面の金属が、浸漬反応で金属イオンと置換される。駆動力は溶液の金属イオンの低い酸化ポテンシャルである。浸漬メッキの要素は、Hirschらの”浸漬メッキ”、金属仕上げ ガイドブック、1989、402−406頁に開示される。浸漬メッキでは、表面上のベースの金属は還元剤として機能する。それゆえ浸漬メッキはさらに還元剤が不要な点で無電解メッキとは相違する。別の区別は、理論上、浸漬メッキでは、一旦表面が沈積する金属で覆われると、メッキが停止することである。この点で、これは自己制限的である。反対に、無電解メッキは自動触媒的であり、そして理論上、十分な還元剤が溶液にある限り、継続する。
【0070】
発明を遂行して本発明の多層キャップと集積回路基板を製造するに、基板は誘電体材料からなり、それに一つ又はそれ以上、典型的には多くの内部配線凹凸が形成されている。金属充填の内部配線に多層キャップを沈積するに、キャップは内部配線上に立ち上げ配設され次元的には、層18と20(図1)からなる構造を形成する。それ故、配線/キャップ組み合わせは次元的にはキャップされる前の配線よりも大である。
【0071】
キャッピング前の配線の暴露面は、典型的には誘電体材料の上部面と同一の平面で粗面である。この同一面性は、誘電体材料の上面から金属を除去するためにCMPにより達成され、当該金属は、典型的には前の電着操作で配線用の凹凸内へ誘電体全体にわたって埋め込まれる。CMP操作後に基板に残る唯一の金属は暴露された配線凹凸内の金属、それと、たぶん、CMPにより誘電体内に埋め込まれた相当な金属残渣であるが、しかしこの痕跡金属は、典型的には上述の洗浄操作で除かれる。キャッピング前の配線凹凸が誘電体材料の上部の平面と同一の面の場合、本発明により塗工される多層キャップは誘電体材料の上部平面で規定される面よりも上に立ち上がり、該上部面は配線の面と同一面である。これらの場合キャップを沈積すると、それ故、金属配線の上にキャップ材を載せ、キャップが誘電体材料の面を越えてその上にまで立ち上がる。
【0072】
多層キャップ、それは次元的には配線上部の付加を構成するが、永久であり、続く工程では除去されない。例えば、多層機器の製造では、エッチング停止層は、典型的には、誘電体層の上部全体で、配線をカバーするどのキャップ付加上に塗工される。本発明では、これはキャップ付加を除去するような断続的な化学的、機械的又は他の操作なしで行われる。最も典型的には、エッチング停止層は、誘電体層の上面に直接そして配線をカバーするキャップ付加の上に直接塗工される。これはまた断続的なアニール操作なしで達成されるのは、Co基材のキャップがアニールなしで保護キャップ機能を奏するからである。
【0073】
誘電体と回路の多層は、通常の方法で形成される。最終的な多層積層回路機器は電気パッケージに、外部電気コネクター、たとえばワイヤボンド構造体により組み込まれる。機器は、キャップがその上に載置された金属配線が層間にある一連の誘電体層からなる。本発明の多層キャップは、誘電体内に埋め込まれたCu配線の上部に対する障壁となる。
【0074】
上述の観点で、本発明のいくつかの目的が達成されて他の有利な特徴が得られる。
【0075】
本発明の又はその好ましい態様の要件を導入するに、冠詞”a”、”an”、”the”、”said”は一つ又はそれ以上の要素があることを意味するものである。例えば、前述の説明と以下の請求項で、”an”の付く配線は一つ又はそれ以上の配線があることを意味する。用語、”からなる”、”含む”、”有する”は、含むことを意味し、挙げられた要素以外に追加の要素があることを意味する。
本発明の範囲から逸脱することなく種々の変形が可能であるが故に、上述の説明と添付の図面に含まれる全ての事項は例示のためであり、制限するものと解釈されない。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】集積回路機器の部分概略断面図
【符号の説明】
【0077】
10 部品
12 絶縁材
14 基板
16 Cu金属化
18 第1の金属キャップ層
20 第2の金属キャップ層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多層積層回路機器に組み込むための誘電体層の金属埋め込み配線の上に多層金属キャップを形成する方法であって、該方法は以下の工程からなる:
第1の沈積方法において金属埋め込み配線の上に第1の金属キャップを沈積し、該方法は金属イオン源と還元剤を含む無電解浴から無電解金属沈積をすることからなり;そして
第1の沈積方法とは区別される第2の沈積方法で第1の金属キャップ層の上に第2の金属キャップ層を沈積し、かくして金属埋め込み配線とは区別される永久成分として多層金属キャップが形成される前記方法。
【請求項2】
請求項1の方法であって、ここで、第2の沈積方法が、無電解沈積方法であり;そして
第1の沈積方法が、第2の沈積方法とは区別されるものであって、第1の沈積方法は、第2の沈積方法で利用される第2の無電解溶液とは別個に調製されて、区別される組成の第1の沈積溶液組成を有する第1の無電解溶液を利用する前記方法。
【請求項3】
請求項1の方法であって、ここで、第1の沈積方法は、Coイオン源とボラン基剤の還元剤を含む第1の無電解溶液を利用する前記方法。
【請求項4】
請求項1の方法であって、ここで、第1の沈積方法は、自己整列的であって、第1の金属キャップは選択的に金属埋め込み配線上に沈積し、そして第2の沈積方法は、自己整列的で、第2の金属キャップは第1の金属キャップ層の上に選択的に沈積するものである前記方法。
【請求項5】
請求項1の方法であって、ここで、金属埋め込み配線凹凸が、Cu埋め込み配線凹凸であり、第1の金属キャップ層が、Cuと実質的に相溶しない金属又は合金である前記方法。
【請求項6】
請求項1の方法であって、ここで、
第1の沈積方法はCoイオン源とボラン基剤の還元剤を含む第1の無電解溶液を利用するものであり;
第2の沈積方法は、無電解であって、Coイオン源と還元剤を含む第2の無電解溶液を利用し、そして該溶液は第1の無電解溶液とは別個に調製され、区別されるものである前記方法。
【請求項7】
請求項1の方法であって、ここで、
第1の沈積方法はCoイオン源とボラン基剤の還元剤を含む第1の無電解溶液を利用するものであり;
第2の沈積方法は、無電解であって、Niイオン源と還元剤を含む第2の無電解溶液を利用するものである前記方法。
【請求項8】
請求項1の方法であって、ここで、
第1の沈積方法はCoイオン源とボラン基剤の還元剤を含む第1の無電解溶液を利用するものであり;
第2の沈積方法は、無電解であって、Niイオン源と還元剤を含む第2の無電解溶液を利用するものである前記方法。
【請求項9】
請求項1の方法であって、ここで、第2の沈積方法が無電解沈積方法であって、pH、沈積温度、液流速、浴撹拌、基板回転及びこれらの組み合わせの操作条件において第1の沈積方法とは区別されるものである前記方法。
【請求項10】
請求項1の方法であって、ここで、第1の金属キャップ層が実質的に連続しておりそして、厚みが約50と約500nm(約5と約50オングストローム)間にある前記方法。
【請求項11】
請求項1の方法であって、ここで、
第1の金属キャップ層が実質的に連続しており、そしてその厚みは約50と約500nm(約5と約50オングストローム)間にあり;そして
第2の金属キャップ層が、約1000nm(約100オングストローム)を超える厚みである前記方法。
【請求項12】
請求項1の方法であって、ここで、第1の金属キャップ層が不連続であって実質的に合体していない前記方法。
【請求項13】
請求項1の方法であって、ここで、第1の沈積方法と第2の沈積方法の間に不連続沈積を備える前記方法。
【請求項14】
請求項1の方法であって、ここで、第1の金属キャップ層と第2の金属キャップ層がCo−基材合金からなる前記方法。
【請求項15】
請求項1の方法であって、ここで、第1の金属キャップ層がCo−基材合金からなり、第2の金属キャップ層がNi−基材合金からなる前記方法。
【請求項16】
請求項1の方法であって、ここで、第2の沈積方法とは区別される第3の沈積方法で第2の金属キャップ層の上に第3の金属キャップ層を沈積する工程をさらに具備する前記方法。
【請求項17】
請求項1の方法であって、ここで、第1の金属キャップ層を沈積する前に金属埋め込み配線上へ不連続で、実質的に合体していないCoシードを沈積することを具備する前記方法。
【請求項18】
請求項1の方法であって、ここで、
金属埋め込み配線が、Cu埋め込み配線であり;
第2の沈積方法が無電解沈積方法であり;
第1の沈積方法が、第2の沈積方法とは区別されるものであって、第1の沈積方法は、第2の沈積方法で利用される第2の無電解溶液とは別個に調製されて、区別される組成の第1の沈積溶液組成を有する第1の無電解溶液を利用する前記方法。
【請求項19】
請求項1の方法であって、ここで、
金属埋め込み配線が、Cu埋め込み配線であり;
第2の沈積方法は、無電解沈積方法であって、それは自己整列的で、第2の金属キャップは第1の金属キャップ層の上に選択的に沈積するものであり;
第1の沈積方法は、自己整列的であって、第2の金属キャップは選択的に第1の金属キャップ上に沈積し;そして
第1の沈積方法が、第2の沈積方法とは区別されるものであって、第1の沈積方法は、第2の沈積方法で利用される第2の無電解溶液とは別個に調製されて、区別される組成の第1の沈積溶液組成を有する第1の無電解溶液を利用する前記方法。
【請求項20】
請求項1の方法であって、ここで、
金属埋め込み配線が、Cu埋め込み配線であり;
第2の沈積方法は、無電解沈積方法であり;
第1の沈積方法は、第2の沈積方法とは区別されるものであって、第1の沈積方法は、第2の沈積方法で利用される第2の無電解溶液とは別個に調製されて、区別される組成の第1の沈積溶液組成を有する第1の無電解溶液を利用するものであり;
第2の金属キャップ層が約1000nm(約100オングストローム)を超える厚みを有し;そして
第1の金属キャップ層がCo基材合金からなり、約1000nm(約100オングストローム)を超える厚みを有する前記方法。
【請求項21】
請求項1の方法であって、ここで、
金属埋め込み配線が、Cu埋め込み配線であり;
第2の沈積方法は、無電解沈積方法であり;
第1の沈積方法は、第2の沈積方法とは区別されるものであって、第1の沈積方法は、第2の沈積方法で利用される第2の無電解溶液とは別個に調製されて、区別される組成の第1の沈積溶液組成を有する第1の無電解溶液を利用するものであり;
第2の金属キャップ層が約1000nm(約100オングストローム)を超える厚みを有し;そして
第1の金属キャップ層がCo基材合金からなり、不連続であって実質的に合体しておらず、約50と約500nm(約5と約50オングストローム)間の厚みを有する前記方法。
【請求項22】
請求項1の方法であって、ここで、
金属埋め込み配線が、Cu埋め込み配線であり;
第2の沈積方法は、無電解沈積方法であり;
第1の沈積方法は、第2の沈積方法とは区別されるものであって、第1の沈積方法は、第2の沈積方法で利用される第2の無電解溶液とは別個に調製されて、区別される組成の第1の沈積溶液組成を有する第1の無電解溶液を利用するものであり;
第2の金属キャップ層が、Ni基材合金からなり、約1000nm(約100オングストローム)を超える厚みを有し;そして
第1の金属キャップ層がCo基材合金からなり、約1000nm(約100オングストローム)を超える厚みを有する前記方法。
【請求項23】
請求項1の方法であって、ここで、
金属埋め込み配線が、Cu埋め込み配線であり;
第2の沈積方法は、無電解沈積方法であり;
第1の沈積方法は、第2の沈積方法とは区別されるものであって、第1の沈積方法は、第2の沈積方法で利用される第2の無電解溶液とは別個に調製されて、区別される組成の第1の沈積溶液組成を有する第1の無電解溶液を利用するものであり;
第2の金属キャップ層が、Ni基材合金からなり、約1000nm(約100オングストローム)を超える厚みを有し;そして
第1の金属キャップ層がCo基材合金からなり、不連続であって実質的に合体しておらず、約50と約500nm(約5と約50オングストローム)間の厚みを有する前記方法。
【請求項24】
請求項1の方法であって、ここで、
金属埋め込み配線が、Cu埋め込み配線であり;
第2の沈積方法は、無電解沈積方法であり;
第1の沈積方法は、第2の沈積方法とは区別されるものであって、第1の沈積方法は、第2の沈積方法で利用される第2の無電解溶液とは別個に調製されて、区別される組成の第1の沈積溶液組成を有する第1の無電解溶液を利用するものであり;
第1の無電解溶液組成は第一義的な還元剤としてボラン基剤の化合物を含み;
第2の無電解溶液組成は第1義的な還元剤として非ボラン基剤の化合物を含み;そして
第1の金属キャップ層がCo基材合金からなり、約1000nm(約100オングストローム)を超える厚みを有する前記方法。
【請求項25】
請求項1の方法であって、ここで、
金属埋め込み配線が、Cu埋め込み配線であり;
第2の沈積方法は、無電解沈積方法であり;
第1の沈積方法は、第2の沈積方法とは区別されるものであって、第1の沈積方法は、第2の沈積方法で利用される第2の無電解溶液とは別個に調製されて、区別される組成の第1の沈積溶液組成を有する第1の無電解溶液を利用するものであり;
第1の無電解溶液組成は第一義的な還元剤としてボラン基剤の化合物を含み;
第2の無電解溶液組成は第1義的な還元剤として非ボラン基剤の化合物を含み;そして
第1の金属キャップ層がCo基材合金からなり、約50と約500nm(約5と約50オングストローム)間の厚みを有する前記方法。
【請求項26】
請求項1の方法であって、ここで、
金属埋め込み配線が、Cu埋め込み配線であり;
第2の沈積方法は、無電解沈積方法であり;
第1の沈積方法は、第2の沈積方法とは区別されるものであって、第1の沈積方法は、第2の沈積方法で利用される第2の無電解溶液とは別個に調製されて、区別される組成の第1の沈積溶液組成を有する第1の無電解溶液を利用するものであり;
第1の無電解溶液組成は第一義的な還元剤としてボラン基剤の化合物を含み;
第2の無電解溶液組成は第1義的な還元剤としてジ亜リン酸塩化合物を含み;
第2の金属キャップ層が約1000nm(約100オングストローム)を超える厚みを有し;そして
第1の金属キャップ層がCo基材合金からなり、約1000nm(約100オングストローム)を超える厚みを有する前記方法。
【請求項27】
請求項1の方法であって、ここで、
金属埋め込み配線が、Cu埋め込み配線であり;
第2の沈積方法は、無電解沈積方法であり;
第1の沈積方法は、第2の沈積方法とは区別されるものであって、第1の沈積方法は、第2の沈積方法で利用される第2の無電解溶液とは別個に調製されて、区別される組成の第1の沈積溶液組成を有する第1の無電解溶液を利用するものであり;
第1の無電解溶液組成は第一義的な還元剤としてボラン基剤の化合物を含み;
第2の無電解溶液組成は第1義的な還元剤としてジ亜リン酸塩化合物を含み;
第2の金属キャップ層が約1000nm(約100オングストローム)を超える厚みを有し;そして
第1の金属キャップ層がCo基材合金からなり、約50と約500nm(約5と約50オングストローム)間の厚みを有する前記方法。
【請求項28】
多層積層回路機器に組み込むための誘電体層の金属埋め込み配線の上に多層金属キャップを形成する方法であって、該方法は以下の工程からなる:
第1の沈積方法において金属埋め込み配線の上に第1の金属キャップを沈積し、該方法は貴金属イオン源を含む溶液から貴金属を浸漬で沈積することからなり;
第1の沈積方法とは区別される第2の沈積方法で第1の金属キャップ層の上に第2の金属キャップを沈積し;そして
第2の沈積方法とは区別される第3の沈積方法で第2の金属キャップ層の上に第3の金属キャップ層を沈積する工程からなる前記方法。
【請求項29】
請求項28の方法であって、ここで、
第2の沈積方法において第1の金属キャップ層の上に、第2の金属キャップ層を沈積し、該方法は金属イオン源と還元剤を含む無電解浴から無電解で金属を沈積することからなる前記方法。
【請求項30】
請求項28の方法であって、ここで、
第2の沈積方法において第1の金属キャップ層の上に、第2の金属キャップ層を沈積し、該方法は金属イオン源と還元剤を含む無電解浴から無電解で金属を沈積することからなり;そして
第3の沈積方法において第2の金属キャップ層の上に、第3の金属キャップ層を沈積し、該方法は金属イオン源と還元剤を含む無電解浴から無電解で金属を沈積することからなる前記方法。
【請求項31】
請求項28の方法であって、ここで、第1の金属キャップ層を沈積することが、不連続で、実質的に合体しておらず、第2の沈積方法のシード層として機能するPd層を沈積することからなる前記方法。
【請求項32】
請求項28の方法であって、ここで、
第1の金属キャップ層を沈積することが、不連続で、実質的に合体しておらず、第2の沈積方法のシード層として機能するPd層を沈積することからなり;そして
第2の沈積方法で第1の金属キャップ層上に第2の金属キャップ層を沈積することが、金属イオン源と還元剤を含む無電解浴から無電解金属沈積からなる、前記方法。
【請求項33】
請求項28の方法であって、ここで、
第1の金属キャップ層を沈積することが、不連続で、実質的に合体しておらず、第2の沈積方法のシード層として機能するPd層を沈積することからなり;
第2の沈積方法で第1の金属キャップ層上に第2の金属キャップ層を沈積することが、金属イオン源と還元剤を含む無電解浴から無電解金属沈積からなり;そして
第3の沈積方法で第2の金属キャップ層上に第3の金属キャップ層を沈積することが、金属イオン源と還元剤を含む無電解浴から無電解金属沈積からなる、前記方法。
【請求項34】
請求項28の方法であって、ここで、第1の金属キャップ層を沈積することが、実質的に連続しており、約50と約500nm(約5と約50オングストローム)間の厚みを有するPd層を沈積することからなる、前記方法。
【請求項35】
請求項28の方法であって、ここで、第1の金属キャップ層を沈積することが、実質的に連続しており、約50と約500nm(約5と約50オングストローム)間の厚みを有するPd層を沈積することからなり;そして第2の沈積方法で第1の金属キャップ層上に第2の金属キャップ層を沈積することが、金属イオン源と還元剤を含む無電解浴から無電解金属沈積からなる、前記方法。
【請求項36】
請求項28の方法であって、ここで、
第1の金属キャップ層を沈積することが、実質的に連続しており、約50と約500nm(約5と約50オングストローム)間の厚みを有するPd層を沈積することからなり;
第2の沈積方法で第1の金属キャップ層上に第2の金属キャップ層を沈積することが、金属イオン源と還元剤を含む無電解浴から無電解金属沈積からなり;そして
第3の沈積方法で第2の金属キャップ層上に第3の金属キャップ層を沈積することが、金属イオン源と還元剤を含む無電解浴から無電解金属沈積からなる、前記方法。
【請求項37】
請求項28の方法であって、ここで、
第3の沈積方法が、無電解沈積方法であり;そして
第2の沈積方法は、第3の沈積方法とは区別されるものであって、第2の沈積方法は、別個に調製されて、区別される組成の第2の沈積溶液組成を有する第2の無電解溶液を利用するものであり、そして第3の無電解溶液は第3の沈積方法に利用される第3の溶液組成を有するものである、前記方法。
【請求項38】
請求項28の方法であって、ここで、第2の沈積方法がCoイオンと還元剤を含む無電解溶液を利用するものである前記方法。
【請求項39】
請求項28の方法であって、ここで、第2の沈積方法は、自己整列的で、第2の金属キャップは第1の金属キャップ層の上に選択的に沈積するものであり、第3の沈積方法は、自己整列的であって、第3の金属キャップ層は選択的に第1の金属キャップ層上に沈積する、前記方法。
【請求項40】
請求項28の方法であって、ここで、金属埋め込み配線がCu埋め込み配線であり、第2の金属キャップ層が実質的にCuと相溶しない金属又は金属合金である、前記方法。
【請求項41】
請求項28の方法であって、ここで、
第2の沈積方法は、Coイオン源と還元剤を含む第2の無電解溶液を利用し;そして
第3の沈積方法は、無電解であって、Coイオン源と還元剤を含み、第2の無電解溶液とは区別されて、別個に調製される第3の無電解溶液を利用するものである、前記方法。
【請求項42】
請求項28の方法であって、ここで、
第2の沈積方法は、Coイオン源と還元剤を含む第2の無電解溶液を利用し;そして
第3の沈積方法は、無電解であって、Niイオン源と還元剤を含む第3の無電解溶液を利用するものである、前記方法。
【請求項43】
請求項28の方法であって、ここで、第3の沈積方法が無電解沈積方法であって、pH、沈積温度の操作条件において第2の沈積方法とは区別されるものである前記方法。
【請求項44】
請求項28の方法であって、ここで、
第1の金属キャップ層が、実質的に連続しており、約50と約500nm(約5と約50オングストローム)間の厚みを有しており;そして
第2の金属キャップ層が約1000nm(約100オングストローム)を超える厚みを有する、前記方法。
【請求項45】
請求項28の方法であって、ここで、第1の沈積方法と第2の沈積方法の間と、第2の沈積方法と第3の沈積方法の間に断続がある、前記方法。
【請求項46】
請求項28の方法であって、ここで、第2の金属キャップ層と第3の金属キャップ層が、Co基材合金である、前記方法。
【請求項47】
請求項28の方法であって、ここで、第2の金属キャップ層がCo基材合金からなり、第3の金属キャップ層がNi基材合金からなる、前記方法。
【請求項48】
請求項28の方法であって、ここで、第3の沈積方法とは区別される第4の沈積方法で第3の金属キャップ層上に第4の金属キャップ層を沈積する工程を、さらに具備する、前記方法。
【請求項49】
請求項28の方法であって、ここで、
金属埋め込み配線が、Cu埋め込み配線であり;
第3の沈積方法が無電解沈積方法であり;
第2の沈積方法が、第3の沈積方法とは区別されるものであって、第2の沈積方法は、別個に調製されて、区別される第2の沈積溶液組成を有する第2の無電解溶液を利用し、第3の無電解溶液は第3の沈積方法で利用される第3の溶液組成を有する、前記方法。
【請求項50】
請求項28の方法であって、ここで、
金属埋め込み配線が、Cu埋め込み配線であり;
第2の沈積方法は、無電解沈積方法であって、それは自己整列的で、第2の金属キャップは第1の金属キャップ層の上に選択的に沈積するものであり;
第3の沈積方法は、自己整列的であって、第3の金属キャップは選択的に第2の金属キャップ上に沈積し;そして
第2の沈積方法が、第3の沈積方法とは区別されるものであって、第2の沈積方法は、別個に調製されて、区別される組成の第2の沈積溶液組成を有する第2の無電解溶液を利用し、第3の無電解溶液は第3の沈積方法で利用される第3の溶液組成を有する、前記方法。
【請求項51】
請求項28の方法であって、ここで、
金属埋め込み配線が、Cu埋め込み配線であり;
第2の沈積方法は、無電解沈積方法であって、それは自己整列的で、第2の金属キャップは第1の金属キャップ層の上に選択的に沈積するものであり;
第3の沈積方法は、自己整列的であって、第3の金属キャップは選択的に第2の金属キャップ上に沈積し;
第2の沈積方法が、第3の沈積方法とは区別されるものであって、第2の沈積方法は、別個に調製されて、区別される組成の第2の沈積溶液組成を有する第2の無電解溶液を利用し、第3の無電解溶液は第3の沈積方法で利用される第3の溶液組成を有し;
第3の金属キャップ層が約1000nm(約100オングストローム)を超える厚みを有し;そして
第2の金属キャップ層がCo基材合金からなり、約1000nm(約100オングストローム)を超える厚みを有する、前記方法。
【請求項52】
請求項28の方法であって、ここで、
金属埋め込み配線が、Cu埋め込み配線であり;
第2の沈積方法は、無電解沈積方法であって、それは自己整列的で、第2の金属キャップは第1の金属キャップ層の上に選択的に沈積するものであり;
第3の沈積方法は、自己整列的であって、第3の金属キャップは選択的に第2の金属キャップ上に沈積し;
第2の沈積方法が、第3の沈積方法とは区別されるものであって、第2の沈積方法は、別個に調製されて、区別される組成の第2の沈積溶液組成を有する第2の無電解溶液を利用し、第3の無電解溶液は第3の沈積方法で利用される第3の溶液組成を有し;
第3の金属キャップ層がNi基材合金からなり、かつ約1000nm(約100オングストローム)を超える厚みを有し;そして
第2の金属キャップ層がCo基材合金からなり、かつ約1000nm(約100オングストローム)を超える厚みを有する、前記方法。
【請求項53】
多層積層回路機器に組み込むための誘電体層の金属埋め込み配線の上に多層金属キャップを形成する方法であって、該方法は以下の工程からなる:
第1の沈積方法において金属埋め込み配線の上に触媒的第1の金属キャップを沈積し;そして、
第1の沈積方法とは区別される第2の沈積方法で第1の金属キャップ層の上に第2の金属キャップ層を沈積し、ここで、第2の沈積方法は、自動触媒沈積方法と第1の金属キャップ層が触媒となる沈積方法からなる前記方法。
【請求項54】
請求項53の方法であって、ここで、第1の沈積方法が、貴金属イオン源を含む溶液から貴金属を浸漬法で沈積させる方法からなる、前記方法。
【請求項55】
請求項53の方法であって、ここで、第1の沈積方法が、貴金属イオン源を含む溶液から貴金属を浸漬法で沈積させる方法からなり、第2の沈積方法は、ジ亜リン酸塩基剤の還元剤とボラン基剤の還元剤を利用するCo基材層の無電解沈積法からなる、前記方法。
【請求項56】
多層積層回路機器に組み込むための誘電体層の金属埋め込み配線の上の多層金属キャップであって、以下からなる:
金属埋め込み配線上の第1の金属キャップ層;および
第1の金属キャップ層上の第2の金属キャップ層であって、ここで第1と第2の金属キャップ層は金属埋め込み配線とは区別される永久成分を構成する多層金属キャップの部品である、前記キャップ。
【請求項57】
多層積層回路機器に組み込むための誘電体層の金属埋め込み配線の上の多層金属キャップであって、多層キャップは請求項1乃至55のいずれか一つの方法で形成される、前記キャップ。

【図1】
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【公表番号】特表2008−503093(P2008−503093A)
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−516590(P2007−516590)
【出願日】平成17年6月13日(2005.6.13)
【国際出願番号】PCT/US2005/020655
【国際公開番号】WO2005/124855
【国際公開日】平成17年12月29日(2005.12.29)
【出願人】(501407311)エントン インコーポレイテッド (36)
【Fターム(参考)】