説明

難燃性接着剤組成物、フレキシブル銅張積層板、カバーレイおよび接着剤シート

【課題】ハロゲン化合物を含有することなく優れた難燃性と高い電気絶縁信頼性を有し、しかもフレキシブルプリント配線板に必要とされる特性に関しても優れるハロゲンフリー接着剤組成物、ならびにそれを用いたフレキシブル銅張積層板、カバーレイおよび接着剤シートを提供する。
【解決手段】(A)非ハロゲン系エポキシ樹脂、(B)ポリウレタン樹脂、(C)硬化剤、(D)硬化促進剤、(E)リン系難燃剤および(F)無機充填剤を含有し、(B)ポリウレタン樹脂として水酸基価が5.0〜15.0KOHmg/gを有するものを用い、リン元素の全有機樹脂成分に対する割合を0.5〜4.0重量%とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハロゲンフリーの難燃性接着剤組成物ならびにそれを用いたフレキシブル銅張積層板、カバーレイ、および接着剤シートに関する。
【背景技術】
【0002】
フレキシブルプリント配線板は、フレキシブル銅張積層板、カバーレイおよび接着剤シートにより構成される。このような用途で用いられる接着剤にはエポキシ樹脂を主成分とした物が一般に使用されており、難燃性の規格を達成するために、難燃剤やその補助剤が添加される。難燃剤としては臭素系のハロゲン化合物が一般的であり、ハロゲン化合物と水酸化アルミニウムなどの金属水和物とを併用したものも用いられる。また、難燃剤の補助剤として、アンチモン化合物が用いられる。
【特許文献1】特開2002−60720号公報
【特許文献2】特開2005−51131号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上述した難燃剤や補助剤は、燃焼時に有害な臭素化水素やブロム化ダイオキシン、フラン類、アンチモンガスを発生する可能性がある。近年、環境問題、人体に対する安全性について関心が高まり、従来の難燃性を維持したまま、より少ない有害性、より高い信頼性、すなわちハロゲンフリーの難燃性接着剤組成物が求められている。
【0004】
また、接着剤組成物には、接着性、可とう性を付与するために、アクリロニトリルブタジエンゴムやアクリルゴムなどの架橋ゴムが用いられている。しかしながら、上記従来技術では、高密度化のため配線層が微細化されると、配線層の金属成分が絶縁層中を移動するマイグレーションを起こし、配線間での絶縁抵抗値が低下しやすくなるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ハロゲン化合物を含有することなく優れた難燃性と高い電気絶縁信頼性を有し、しかもフレキシブルプリント配線板に必要とされる特性に関しても優れるハロゲンフリー接着剤組成物、ならびにそれを用いたフレキシブル銅張積層板、カバーレイおよび接着剤シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の難燃性接着剤組成物は、(A)非ハロゲン系エポキシ樹脂、(B)ポリウレタン樹脂、(C)硬化剤、(D)硬化促進剤、(E)リン系難燃剤および(F)無機充填剤を含有するハロゲンフリーの難燃性接着剤組成物において、(B)ポリウレタン樹脂は水酸基価が5.0〜15.0KOHmg/gを有する樹脂であり、リン元素の全有機樹脂成分に対する割合が0.5〜4.0重量%であることを特徴とする。
【0007】
(A)成分の非ハロゲン系エポキシ樹脂としては、グリシジルエーテル系エポキシ樹脂が好適である。そのようなエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などが含まれる。また、グリシジルエーテル系の変性エポキシ樹脂も含まれる。これらは1種だけでもよく、2種以上を併用することもできる。また、リン含有エポキシ樹脂も有効に用いることができる。ただし、本発明はこれらのエポキシ樹脂に限定されるものではない。
【0008】
(B)成分のポリウレタン樹脂としては、水酸基価が上述の範囲のものであれば特にその種類は限定されず、熱可塑性でも官能基を持った熱硬化性のものでもよく、リンを含有したものでも良い。これらは1種だけでもよく、2種以上を併用することもできる。
【0009】
(C)成分の硬化剤としては、エポキシ樹脂の硬化剤として通常使用されるものであれば特に限定はされず、例えば、ジシアンジアミドとその誘導体、ノボラック型フェノール樹脂、アミノ変性ノボラック型フェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、有機酸ヒドラシッド、ジアミノマレオニトリルとその誘導体、メラミンとその誘導体、アミンイミド、ポリアミン塩、モレキュラーシーブ、アミン、酸無水物、ポリアミド、イミダゾールなどの1種類または2種類以上を用いることができる。
【0010】
(D)成分の硬化促進剤としては、(A)非ハロゲン系エポキシ樹脂と(C)硬化剤との反応の促進剤に用いられる物であれば特に限定されず、例えば、第三アミン、イミダゾール、芳香族アミンのうち1種または2種以上用いることができる。
【0011】
(E)成分のリン系難燃剤としては、特に限定されるものではないが、リン酸エステル化合物、ホスファゼン化合物、ホスファネート、ホスフィン酸化合物が好ましい。また、ホスホン酸化合物、ホスフィンオキシド化合物、ホスホラン化合物などの有機リン化合物なども好適に用いることができ、これらを1種または2種以上を使用することができる。
【0012】
(F)成分の無機充填剤としては、難燃性などの補助添加剤として使用する無機充填剤であり、従来からフレキシブル銅張積層板またはカバーレイフィルムに使用されているものであれば特に限定されるものではなく、難燃性の観点から、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、タルク、クレー、シリカ、ハイドロタルサイトなどが好ましい。これらは1種または2種以上で使用することができる。
【0013】
本発明の接着剤組成物には、必要に応じて、顔料、酸化防止剤などを添加することができる。
【0014】
本発明では、必要に応じて、表面処理剤を用いることもできる。表面処理剤の使用方法としては、特に限定されるものではないが、充填剤にあらかじめ表面処理を施したり、ワニスに添加するなどの方法がある。表面活性剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどを1種または2種以上で使用することができる。
【0015】
接着剤の溶剤として、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアルデヒドおよびその混合物等を使用することができる。
【0016】
本発明の難燃性接着剤組成物は、ポリイミドフィルムおよび/またはアラミドフィルムの少なくとも片面に接着剤により銅箔が接着されたフレキシブル銅張積層板における接着剤、ポリイミドフィルムおよび/またはアラミドフィルムに接着剤が塗布されたカバーレイフィルムにおける接着剤、あるいは、非ハロゲン樹脂の離型フィルムに接着剤が塗布された接着剤シートにおける接着剤として利用することができる。
【0017】
本発明の難燃性接着剤組成物は、ポリイミドフィルムおよび/またはアラミドフィルムの少なくとも片面に接着剤により銅箔が貼り合わされたフレキシブル銅張積層板における接着剤、ポリイミドフィルムおよび/またはアラミドフィルムの表面に樹脂層を形成したカバーレイにおける樹脂層、シート状に形成された接着剤シート、ポリイミドフィルムおよび/またはアラミドフィルムの少なくとも片面に接着剤により銅箔が貼り合わされた回路が形成されたフレキシブルプリント配線板における接着剤として利用することができる。フレキシブルプリント配線板上には、上述のカバーレイを貼り合わせることができる。フレキシブルプリント配線板と補強板とを上述の接着剤シートを介して貼り合わせることができる。
【0018】
ポリイミドフィルムおよび/またはアラミドフィルムの片面もしくは両面に、プラズマ処理、コロナ放電処理、サンドブラスト処理、ウェットブラスト処理等の表面加工を施しても良い。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ハロゲン化合物を含有することなく優れた難燃性と高い電気絶縁信頼性を有し、しかもフレキシブルプリント配線板に必要とされる特性に関しても優れたハロゲンフリーの難燃性接着剤組成物、ならびにそれを用いたフレキシブル銅張積層板、カバーレイおよび接着剤シートを提供することができる。本発明はエレクトロニクス製品の高性能化に特に効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、本発明のフレキシブルプリント配線板材料の製造方法について説明する。図1ないし図3はそれぞれフレキシブル銅張積層板、カバーレイフィルムおよび接着剤シートの断面図を示す。
【0021】
フレキシブルプリント銅張積層板を製造するには、(A)非ハロゲン系エポキシ樹脂、(B)ポリウレタン樹脂、(C)硬化剤、(D)硬化促進剤、(E)リン系難燃剤および(F)無機充填剤を含有し、(B)ポリウレタン樹脂は水酸基価が5.0〜15.0KOHmg/gを有する樹脂であり、リン元素の全有機樹脂成分に対する割合が0.5〜4.0重量%である難燃性接着剤組成物をあらかじめ調製しておき、これに所定量の溶剤を添加して得られた接着剤溶液をフィルム11上に塗布して接着剤層12とし、熱ロールで銅箔13を片面または両面に張り合わせた後に、加熱硬化する。カバーレイを製造するには、上記の接着剤溶液をフィルム21に塗布して接着剤層22とし、加熱乾燥する。接着剤シートは、接着剤溶液をキャリアフィルム31上に塗布して接着剤層32とし、加熱乾燥して剥離することにより製造される。
【0022】
本発明の具体的な実施例および比較例について以下に詳しく説明する。なお、以下の実施例は単なる例示であり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において、「部」とは「重量部」を意味する。
【0023】
[実施例1]
エポキシ当量503、リン含有率3%のリン含有エポキシ樹脂(FX−305:東都化成社製、商品名)100部、エポキシ当量475のビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピクロン1051:大日本インキ化学工業社製、商品名)50部、エポキシ当量188のビフェニルノボラック型エポキシ樹脂(NC3000H:日本化薬社製、商品名)50部、水酸基価10KOHmg/gのポリウレタン樹脂(UR3500:東洋紡績社製、商品名)230部、水酸基価289の4,4’−ジアミノジフェニルスルホン(和歌山精化工業社製)200部、2−エチル−4メチルイミダゾール0.1部、リン含有率13%のホスファゼン化合物(SPB−100:大塚化学社製、商品名)150部をメチルエチルケトン640部に溶解攪拌し、樹脂溶解物とする。この樹脂溶解物にさらに水酸化アルミニウム(ハイジライトH−42M:昭和電工社製、商品名)340部を添加攪拌し、接着剤とする。この接着剤のリン含有率は3.7重量%である。
【0024】
この接着剤を乾燥後15μmの塗工厚さになるように、厚さ25μmのポリイミドフィルム(カプトンK−100V:デュポン社製、商品名)に塗工し、120℃、10分乾燥した。その後、厚さ35μmの電解銅箔を積層し、160℃、10分、圧力4MPaでプレス成形し、150℃、16時間加熱してアフターキュアさせることにより、フレキシブル銅張積層板を得た。
【0025】
また、同じ接着剤を使用し、乾燥後25μmの塗工厚さになるように、厚さ25μmのポリイミドフィルム(カプトンK−100V:デュポン社製、商品名)に塗工し、120℃、10分乾燥することで、各接着剤を使用したカバーレイフィルムを得た。
【0026】
[実施例2]
実施例1のポリウレタン樹脂(UR3500)の替わりに水酸基価6KOHmmg/gのポリウレタン樹脂(UR8200:東洋紡績社製、商品名)230部を使用し、それ以外は実施例1と同様に、フレキシブル銅張積層板およびカバーレイフィルムを得た。
【0027】
[実施例3]
実施例1のポリウレタン樹脂(UR3500)の替わりに水酸基価6KOHmmg/gのポリウレタン樹脂(UR8200:東洋紡績社製、商品名)230部を、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂(NC3000H)の替わりにエポキシ当量180のフェノールノボラック型エポキシ樹脂(エピクロンN−740:大日本インキ化学工業社製、商品名)50部を使用し、それ以外は実施例1と同様にフレキシブル銅張積層板およびカバーレイフィルムを得た。
【0028】
[実施例4]
実施例1のポリウレタン樹脂(UR3500)の替わりに水酸基価6KOHmmg/gのポリウレタン樹脂(UR8200:東洋紡績社製、商品名)230部を、水酸基価289の4,4’−ジアミノジフェニルスルホンの替わりに水酸基価146のフェノライト(LA−1356:大日本インキ化学工業社製、商品名)200部を使用し、それ以外は実施例1と同様にフレキシブル銅張積層板およびカバーレイフィルムを得た。
【0029】
[比較例1]
実施例1のポリウレタン樹脂(UR3500)の替わりに水酸基価2KOHmmg/gのポリウレタン樹脂(UR1400:東洋紡績社製、商品名)を使用し、それ以外は実施例1と同様にフレキシブル銅張積層板およびカバーレイフィルムを得た。
【0030】
[比較例2]
実施例1のポリウレタン樹脂(UR3500)の替わりに水酸基価17KOHmmg/gのポリウレタン樹脂(UR5537:東洋紡績社製、商品名)を使用し、それ以外は実施例1と同様にフレキシブル銅張積層板およびカバーレイフィルムを得た。
【0031】
[比較例3]
実施例1のポリウレタン樹脂(UR3500)の替わりにカルボキシル基含有アクリルニトリルブタジエンゴム(ニポール1072J:日本ゼオン社製、商品名)230部を使用し、それ以外は実施例1と同様にフレキシブル銅張積層板およびカバーレイフィルムを得た。
【0032】
[比較例4]
実施例1のリン含有エポキシ樹脂(FX−305)を100部から0部に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピクロン1051)50部を150部に、ホスファゼン化合物(SPB−100)160部を10部にし、それ以外は実施例1と同様にフレキシブル銅張積層板およびカバーレイフィルムを得た。接着剤中のリン含有率は0.3重量%である。
【0033】
[比較例5]
実施例1のホスファゼン化合物(SPB−100)160部を250部にし、それ以外は実施例1と同様にフレキシブル積層板およびカバーレイフィルムを得た。接着剤のリン含有率は5.0重量%である。
【0034】
[試験例]
以上の実施例および比較例のそれぞれのフレキシブル銅張積層板に関して、引き剥がし強さ、はんだ耐熱性、耐燃性、およびマイグレーション性を評価した。試験の詳細は以下の通りである。
(1)引き剥がし強さ
各フレキシブル銅張積層板について、JIS、C−6481に従い、銅パターン幅3mmで90度引き剥がし強さを評価した。
(2)はんだ耐熱性
各フレキシブル銅張積層板を105℃、1時間乾燥した後、260℃のはんだ浴に30秒浮かべて膨れを確認した。
(3)耐燃性
各フレキシブル銅張積層板について、UL規格94準拠の方法に従い、耐燃性を評価した。
(4)耐マイグレーション性
1.試験装置として、50Vを±1%の範囲で供給できる直流電源と、85±2℃、85±3%に調整できる恒温恒湿槽とを用い、
2.各実施例、比較例におけるフレキシブル銅張積層板に試験用に回路間隔が75μmの櫛形電極を作製し、同じ接着剤で作製したカバーレイフィルムを積層し、160℃、60分、4MPaでプレス接着したものをサンプルとし、
3.これらのサンプルを恒温恒湿槽に投入し、電極間に50Vの直流電圧を1000時間印加し、印加前と印加後の電極間を顕微鏡観察した。デンドライドの発生があるものは×とし、無い物は〇と評価した。印加後の絶縁抵抗値も恒温恒湿槽内で連続測定し、102MΩ未満は×とし102MΩ以上を〇と評価した。
【0035】
以上の試験の結果を実施例に関して表1に、比較例に関して表2に示す。
【0036】
【表1】

【0037】
【表2】

【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】フレキシブル銅張積層板の断面図。
【図2】カバーレイフィルムの断面図。
【図3】接着剤シートの断面図。
【符号の説明】
【0039】
11、21 フィルム
12、22、32 接着剤層
13 銅箔
31 キャリアフィルム


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)非ハロゲン系エポキシ樹脂、
(B)ポリウレタン樹脂、
(C)硬化剤、
(D)硬化促進剤、
(E)リン系難燃剤および
(F)無機充填剤
を含有するハロゲンフリーの難燃性接着剤組成物において、
(B)ポリウレタン樹脂は水酸基価が5.0〜15.0KOHmg/gを有する樹脂であり、
リン元素の全有機樹脂成分に対する割合が0.5〜4.0重量%である
ことを特徴とする難燃性接着剤組成物。
【請求項2】
(A)非ハロゲン系エポキシ樹脂がグリシジルエーテル系エポキシ樹脂である請求項1に記載の難燃性接着剤組成物。
【請求項3】
(C)硬化剤が、ジシアンジアミドとその誘導体、ノボラック型フェノール樹脂、アミノ変性ノボラック型フェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、有機酸ヒドラシッド、ジアミノマレオニトリルとその誘導体、メラミンとその誘導体、アミンイミド、ポリアミン塩、モレキュラーシーブ、アミン、酸無水物、ポリアミドおよびイミダゾールからなる群より選ばれた少なくとも一種の硬化剤である請求項1または2に記載の難燃性接着剤組成物。
【請求項4】
(D)硬化促進剤が、第三アミン、イミダゾール、芳香族アミンからなる群より選ばれた少なくとも一種の硬化促進剤である請求項1ないし3のいずれか記載の難燃性接着剤組成物。
【請求項5】
(E)リン系難燃剤が、リン酸エステル化合物、ホスファゼン化合物、ホスファネート、ホスフィン酸化合物から選ばれた少なくとも一種のリン系難燃剤である請求項1〜4記載の難燃性接着剤組成物。
【請求項6】
(F)無機充填剤が、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、タルク、クレー、シリカ、ハイドロタルサイトからなる群より選ばれた少なくとも一種の無機充填剤である請求項1ないし5のいずれか記載の難燃性接着剤組成物。
【請求項7】
ポリイミドフィルムおよび/またはアラミドフィルムの少なくとも片面に接着剤により銅箔が貼り合わされたフレキシブル銅張積層板において、前記接着剤として請求項1ないし6のいずれか記載の接着剤樹脂組成物が用いられたことを特徴とするフレキシブル銅張積層板。
【請求項8】
ポリイミドフィルムおよび/またはアラミドフィルムの表面に樹脂層を形成したカバーレイにおいて、前記樹脂層が請求項1ないし6のいずれか記載の接着剤組成物により形成されたことを特徴とするカバーレイ。
【請求項9】
請求項1ないし6のいずれか記載の接着剤組成物がシート状に形成された接着剤シート。
【請求項10】
ポリイミドフィルムおよび/またはアラミドフィルムの少なくとも片面に接着剤により銅箔が貼り合わされた回路が形成されたフレキシブルプリント配線板において、前記接着剤として請求項1ないし6のいずれか記載の接着剤樹脂組成物が用いられたことを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
【請求項11】
請求項10記載のフレキシブルプリント配線板上に請求項8記載のカバーレイが貼り合わされたフレキシブルプリント配線板。
【請求項12】
請求項10または11記載のフレキシブルプリント配線板と補強板とが請求項9記載の接着剤シートを介して貼り合わされたプリント配線板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−201884(P2008−201884A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−39176(P2007−39176)
【出願日】平成19年2月20日(2007.2.20)
【出願人】(591225545)ニッカン工業株式会社 (6)
【Fターム(参考)】