説明

電力供給調整装置

本発明は、交流電源(2)から少なくとも2つの負荷たとえばプラズマプロセスにおける負荷へ送出される電力の電力供給調整方法および電力供給調整装置に関する。本発明によれば、負荷に対する電力供給実際量が電力供給目標量と比較され、偏差が生じているならば交流電源(2)と上述の負荷の少なくとも1つとの間で電力の供給および/または取り出しによって整合される。このような方法および装置によればプラズマプロセスにおいて、電極へ送出される電力を交流電源の種類に依存することなく所定の電力供給と一致するよう調整することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交流電源から供給される電力を2つの負荷へ供給する方法および該方法を実施するための装置に関する。
【0002】
従来の技術
プラズマプロセスの場合、電極として構成されている負荷がプラズマ室に配置される。プラズマプロセスを励起するため、この電極が電力供給部の交流電圧源と接続される。電極はいわゆるターゲットと接触接続状態におかれている。ターゲットは、たとえば被覆に必要とされるベース材料から成る。この種のプラズマ被層プロセスにおいては、この材料がターゲットから剥離される。この種の装置構成の場合には通常、複数のターゲットは同種のものであり、つまりそれらのターゲットは同一の材料から成り、かつそれらは実質的に同じサイズならびに同じ構造をもっている。したがって一般にそれらのターゲットに対し、実質的に等しい電力が供給される。このようにして複数のターゲットはプラズマプロセス中、実質的に等しい速さで剥離される。ただし僅かな相違は決して排除できない。ターゲットにおいていくらかの非対称性が最初から存在する可能性があるし、あるいはプロセス中にそれが形成されてしまう可能性がある。このような非対称性によって、ターゲットのインピーダンスならびに点弧電圧ないしはバーニング電圧に差が生じてしまう可能性がある。このような差によって電力供給が異なってしまうし、消耗時間が異なってしまうことになる。この作用の結果、すでにかなり削減されてしまっているターゲットが他のターゲットよりも大きい電力を消費してしまい、したがっていっそう速く燃え尽きてしまう可能性がある。そして最終的にはこの作用によって、1つのターゲットが完全に燃え尽きてしまう一方、他のターゲットはまだ十分な材料をもっている状態が引き起こされる。このような振る舞いは非常に不都合であり、この問題点がかなり以前から知られているにもかかわらず、これまではその対策が存在しなかった。
【0003】
課題
したがって本発明の課題は、負荷への電力供給を制御することのできる方法ならびにそのための装置を提供することにある。
【0004】
発明の概要
本発明によればこの課題は、交流電源から少なくとも2つの負荷へ送出される電力の電力供給調整のため、第1のステップにおいて負荷への電力供給を捕捉し、第2のステップにおいて捕捉されたこの電力供給実際量をまえもって設定されている電力供給目標量と比較して、偏差があれば電力供給を整合させる方法により解決される。
【0005】
この整合は、偏差が生じたときに交流電源と前記負荷の少なくとも1つとの間で電力を供給または取り出すことによって行われる。この方法によれば、供給される電力供給実際量に基づき電力供給を確実に行うことができる。プラズマプロセスにおいて本発明による方法を用いることで、複数の電極へ送出される電力を交流電源の形式に左右されることなく、この交流電源がまえもって設定されている電力供給と一致するよう調整することができる。択一的に上述の整合を、電力供給実際量が電力供給目標量と等しくなるよう交流電源の制御に変化を加えることによって行われる。
【0006】
プラズマプロセスにおいて、交流電圧源のそれぞれ1つの端子に少なくとも1つの電極を接続することができる。これによれば電極は電力が供給される負荷である。
【0007】
ここでは交流電源を、その出力側に交流電圧と交流電流を生じさせる電力源とする。この場合、電流源特性または電圧源特性または他の特性を備えた電力源とすることができ、また、電圧経過特性および電流経過特性には任意の形状をもたせることができるし、さらに直流成分を含ませることもできる。ただしたとえば、導電分離に基づき出力側自体には交流成分だけしか含まれず直流成分は生じさせないようにした交流電源も包含するものとする。直流成分を含まないこのような交流電源の場合も、電力供給実際量を電力供給目標量に整合させる目的で交流電源の制御を適用することができる。
【0008】
この場合、まえもって設定されている電力供給目標量を対称に設定してもよいし非対称に設定してもよい。対称の電力供給目標量を設定するのか非対称の電力供給目標量を設定するのかに応じて、本発明による方法によれば交流電源から送出される電力が、負荷への電力供給実際量が電力供給目標量と一致するよう調整される。複数のターゲットに等しい長さの利用時間をもたせるようにする目的で有利であるのは、対称の電力供給目標量を設定することである。ただし、非対称の電力供給目標量を設定するのが有用となるプロセスも想定され、たとえばすでに生じてしまっている不均一な消耗に対し反作用を加える目的や、それぞれ異なる材料または構造をもつターゲットを所望どおりに剥離させる目的などが考えられる。
【0009】
本発明による方法の1つの実施形態によれば、負荷ごとに電力に依存する量を求めることによって電力供給実際量が捕捉される。様々なやり方でこれを行うことができる。電力に依存する量はたとえば電極における温度であってもよいし、あるいは電極においてプラズマから発せされる放射であってもよい。一般には、電力に依存する量を求める目的で負荷における電流と電圧が測定される。
【0010】
交流電源のそれぞれ1つの端子と接続されている2つの電極を用いたプラズマプロセスの場合、各電極への平均実効電力は、電極の方向へ流れる電流と電極からアースに向けて測定された電圧との積に実質的に相応する。
【0011】
1つの有利な実施形態によれば、交流電源の周波数は1kHz〜1MHzたとえば50kHz〜500kHzである。
【0012】
さらに本発明によれば前述の課題は、調整素子と操作部材を有する以下のような電力供給調整装置によって解決される。すなわちこの装置によれば、調整素子は捕捉装置を用いて捕捉された電力供給実際量とまえもって設定された電力供給目標量との比較から操作量を求め、交流電源と少なくとも1つの負荷との間に操作部材を挿入接続可能であり、前記の操作量に基づき電力供給を調節する。ここで「挿入接続可能」とは、操作部材が交流電源に直列に接続されることを表す。交流電源と負荷との間の接続線に操作部材を挿入することによってこの装置をきわめて汎用的に利用することができ、既存の施設に追加装備することもできる。複数の接続線を1つの多芯接続線にまとめておくことができる。
【0013】
本発明の重要な利点は、負荷に対する電力供給実際量を捕捉し、これによって電力供給を調整できるようにすることである。これらの負荷をそれぞれ、プラズマプロセスにおける少なくとも1つの電極として構成することができる。2つの端子を備えた交流電源の場合、それぞれ1つの電極を交流電源の一方の端子と接続することができる。また、複数の電極を1つの端子に接続することも可能である。これによって電力供給調整装置は、個々に電極と接続されているターゲットの消耗時間を制御することができる。
【0014】
有利であるのは、操作部材が可制御直流電圧源を有することである。これによって、電極への電力供給を制御するためのきわめて簡単に実現可能なオプションが提供される。どの負荷に電力を供給したいのかに応じて、直流電圧源において正および負の電圧を発生させることができる。
【0015】
このような直流電圧源に関してあらゆる任意の構成を想定可能であって、たとえば逆並列に結線された2つの直流電源も考えることができ、これらの直流電源各々自体は正の電圧だけを出力可能であって、いずれの電圧極性が必要とされるのかに応じて交互に投入される。
【0016】
1つの別の実施形態によれば、操作部材に少なくとも1つの可制御オーム負荷をもたせることができる。この場合、電力供給の制御は少なくとも1つの負荷からの電力の取り出しによって行われる。交流電源の各端子と接続されているそれぞれ1つの電極を用いたプラズマプロセスにおいて、各電極への電力供給が電極の方向へ流れる電流と電極とアースとの間の電圧とによって決まるのであれば、挿入接続されたただ1つのオーム負荷によって電力取り出しの制御を行うことができ、その際、オーム負荷は交流電源周波数のタイミングで一方の電流方向の方が他方の電流方向よりもハイインピーダンスになるよう制御される。このためには煩雑で精密なオーム負荷の駆動制御が必要とされる。2つのオーム負荷が逆並列に結線されたダイオードを介して挿入接続され、それによって各オーム抵抗が一方の電流方向に割り当てられるように構成された装置構成であれば、煩雑さの抑えられたオーム抵抗の駆動制御しか必要とされない。
【0017】
1つの実施形態によれば、オーム負荷は制御可能な半導体たとえばいわゆる絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(Insulated-Gate-Bipolar-Transitor, IGBT)を有している。このような素子によれば適切な結線により、操作量を用い駆動制御回路装置を介して制御されるオーム負荷をきわめて簡単に作り出すことができる。
【0018】
別の実施形態によれば操作部材は、逆並列に接続された2つのダイオードを介して別個にインダクタンスを制御可能なチョークを有している。これらのチョークも、電力供給実際量を電力供給目標量に整合させる目的でそれらが電力を取り出すよう制御される。
【0019】
さらに別の実施形態によれば操作部材にトランスをもたせることができ、このトランスの1次巻線は交流電源から負荷への接続線に挿入接続可能であり、このトランスの2次巻線には操作量により調整可能な半導体素子を有する回路装置が設けられている。これらの半導体素子も、電力供給実際量を電力供給目標量に整合させる目的で電力が取り出されるよう制御される。
【0020】
電力の供給および取り出しのための操作部材に関するさらに別の実施形態も考えられるし、既述の実施形態の組み合わせも可能であり、たとえば電力の供給も取り出しも行う実施形態も考えられる。
【0021】
本発明のさらに別の実施形態によれば、捕捉装置が電力に依存する量に対する測定装置として構成されている。これを様々なやり方で行うことができる。考えられる1つの測定装置は、各負荷における電圧たとえば負荷とアースとの間の電圧に対する測定装置と、負荷へ向かって流れる電流に対する測定装置と、これらによって測定された電圧と電流から負荷ごとに電力を求める乗算素子とによって構成されている。電力に依存する量を求めるためのさらに別のオプションがあり、一例にすぎないがここではそれらのオプションのうち各負荷に温度測定装置を設けることを挙げておく。
【0022】
本発明はさらに、前述の電力供給調整装置と交流電源を有する電力供給装置によっても解決される。交流電源と電力供給調整装置が1つのユニットにまとめられる場合、同一の電流測定装置と同一の電圧測定装置を交流電源制御のためにも電力供給調整装置のためにも利用することができる。
【0023】
1つの実施形態によれば交流電源は出力トランスを有しており、この出力トランスの出力側に、電力的にアースから導電分離された交流電圧が発生し、この交流電圧自体には交流成分しか含まれておらず直流成分はなく、この交流電圧が接続線を介して複数の負荷に供給される。出力トランスを備えた装置構成のもつ利点とは、電力供給装置出力側における交流電圧を出力トランスの巻回数の変更により負荷の要求に合わせて調節できることである。この場合、様々な適用分野に対し出力トランスを除いて同一の電力供給装置として構成することができる。また、出力トランスを互いに著しく類似したものとして構成することができる。なお、「電力的にアースから導電分離された」とは、交流電源のアースと交流電圧がプラズマ室の外では直流電気的に結合されていないことを意味し、この場合、プラズマ室を介して電力のかなりの部分が流れる。つまり「電力的にアースから導電分離」されている状態は本発明の趣旨からすると、たとえば電圧測定または電極から電荷を逃がすために、電力供給装置出力側における交流電圧源とアースがハイインピーダンスで結合されているとき、あるいは電極からアースへの導電接続がプラズマ室内で形成されているときに発生する。
【0024】
この種の装置構成のために複数の電極へ電力を分配するのは従来は不可能であり、点弧電圧つまりは各電極への電力供給はひとりでに発生してしまい、それに対し制御を加えることは不可能であった。本発明によれば、負荷への電力供給調整をこのような電力供給のためにも行えるようになった。
【0025】
1つの実施形態によれば、電力供給部は出力トランスの1次側に振動回路を有しており、これは一般に共振付近で作動され、いわゆる共振回路を成している。この種の交流源の効率はきわめて高い。出力トランスの1次側インダクタンスを、この共振回路のためのインダクタンスとして利用することができる。
【0026】
電力供給装置の1つの実施形態によればこの装置はアーク管理回路を有しており、この回路は操作部材に作用を及ぼす別の操作量を発生させる。プラズマプロセスは必ずしも完全に連続的には経過しない。この場合、不純物、時間と場所に関して制限された帯電、あるいはプラズマ室内の他の不安定性ゆえに、不規則な間隔でプラズマ中の放電いわゆるアークが発生する。このようなアークによってたいていは不所望な結果が引き起こされ、たとえば急速な電流上昇ならびに電圧の落ち込みなどが発生する。その際にプラズマプロセスが妨害され、ターゲットならびにプラズマプロセスに対して望ましくない結果が引き起こされる。それゆえプラズマプロセスのための電力供給において、いわゆるアーク管理回路を用いることが知られている。アーク管理回路は、この種のアークが発生した場合の望ましくない電力供給を阻止するために用いられる。一般に電流供給は、この種のアークが識別された後にできるかぎり速く遮断され、あるいは規定の時間が経過した後、遮断される。この場合、電力供給装置、ターゲットおよび被層すべき物体を保護するためにしばしば重要となるのは、プラズマプロセスへの電力供給をできるかぎり速く阻止することである。
【0027】
有利であるのはアーク管理回路を操作部材と接続することであり、このようにすればアーク発生時、アーク管理回路により電極への電力供給が阻止された場合に操作部材を介して常に電力を取り出すことができる。アーク管理回路から発せられる操作量は、調整素子から発せられる操作量よりも優先される。
【0028】
さらに本発明によれば上述の課題は、以下の構成を備えた電力供給装置によって解決される。すなわちこの電力供給装置には、捕捉装置により捕捉された電力供給実際量とまえもって設定された電力供給目標量との比較から操作量を求める調整素子と、制御装置により駆動制御される交流電源が設けられており、その際に制御装置は調整素子から伝達された操作量に基づき交流電源を制御して、負荷への電力供給実際量が電力供給目標量と等しくなるよう交流電流の特性を変化させる。
【0029】
交流電流源をたとえば、後段に共振回路が接続されたブリッジ回路とすることができる。ブリッジ回路には直流電流が供給される。ブリッジ回路が対称に駆動制御される場合、対称の交流電流と対称の交流電圧が発生し、これらをたとえば出力トランスを介して伝達することができる。この場合、出力トランスを共振回路の一部分とすることができる。
ブリッジ回路が非対称に駆動制御される場合、ブリッジ回路の回路素子は非対称のデューティ比ないしはオン/オフ比で駆動制御される。これによりたとえば、交流電圧における正の半波の期間を短く、負の半波の期間を長くすることができる。短くされた半波の振幅が長くされた半波の振幅よりもそれ相応に大きければ、直流成分のない信号が発生し、出力トランスを介してこの信号を交流電源の出力側に伝達することができる。プラズマプロセスにおける測定からわかるように、この種の非対称な信号により負荷(ターゲット)への非対称な負荷分配が生じる。このような負荷分配の非対称性は、交流電源の非対称な制御によってコントロールされる。このようにして対称および非対称な電力供給目標量に対して、電力供給実際量を電力供給目標量に整合させることができる。
【0030】
このような非対称な駆動制御によって出力トランスに大きい電流が引き起こされ、鉄またはフェライトのコアを備えた慣用のトランスの場合にはたとえばUS 6,532,161に記載されているように、これによってコア材料の飽和が引き起こされる可能性がある。空芯トランスは鉄またはフェライトのコアを有しておらず、したがって飽和にも至らない。それゆえ空芯トランスを用いるのが有利である。
【0031】
本発明のさらに別の特徴ならびに利点は、本発明の実施例に関する以下の説明、本発明にとって重要な詳細を描いた図面、ならびに特許請求の範囲に示されている。個々の特徴は各々それ自体単独で実現してもよいし、あるいは本発明の変形実施例において複数の特徴を任意に組み合わせて実現してもよい。
【0032】
図面
本発明による電力供給調整ユニットの実施例が概略図として描かれており、これらについて以下で詳しく説明する。
【0033】
図1は、電力供給調整ユニットを交流電源およびプラズマ室とともに示す図である。
【0034】
図2は、交流電源と電力供給調整ユニットとアーク管理回路とを一体化した電力供給部とプラズマ室とを示す図である。
【0035】
図3は、出力トランスと共振回路を備えた交流電源を示す図である。
【0036】
図4は、制御型直流電圧源を備えた操作部材を示す図である。
【0037】
図5は、IGBTとして構成された2つのオーム負荷を備えた操作部材を示す図である。
【0038】
図6は、2つの可制御チョークを備えた操作部材を示す図である。
【0039】
図7は、2次側で短絡可能なトランスを備えた操作部材を示す図である。
【0040】
図8は、やはり2次側で短絡可能なトランスを備えた操作部材を示す図である。
【0041】
図9は、可制御交流電源を備えた電力供給部を示す図である。
【0042】
図1は、電力供給調整ユニット1を交流電源2およびプラズマ室3とともに示した概略図である。この場合、交流電源は2つの接続線10a,10bを介して、電極4a,4bとして構成されている2つの負荷と接続されており、これらの電極はプラズマ室3内に配置されている。電力供給調整ユニット1は、3つのコンポーネントすなわち操作部材5と調整素子6と測定量捕捉素子7を有している。
操作部材5は接続線10bに挿入接続されている。この操作部材5は調整素子6から接続線11を介して操作量を受け取る。接続線10a,10bにおける分岐点9a,9bにおいて電圧が測定され、それぞれ1つの電圧信号が形成されるよう準備処理される。測定装置8によって接続線10bにおける電流が測定され、電流信号が形成されるよう準備処理される。測定量捕捉素子7、測定装置8および分岐点9a,9bにおける電圧測定部は、負荷に対する電力供給実際量のための捕捉装置を成している。これらの測定信号から測定量捕捉素子7はそれぞれ1つの電力信号を求め、これは電極4a,4bへ供給される実効電力に相応する。電極4aへの電力は実質的に、電極4aまたは分岐点9aにおいて測定された電圧とこの電極4aの方向へ流れる電流との乗算によって得られる。同様に電極4bへの電力は実質的に、電極4bまたは分岐点9bにおいて測定された電圧とこの電極4bの方向へ流れる電流との乗算によって得られる。測定装置8により測定される電流を、正の成分と負の成分とに分けることができる。この電流における正の成分と分岐点9aにおいて測定された電圧との乗算によって、電極4aへ供給される実効電力が得られる。また、この電流における負の成分と分岐点9bにおいて測定された電圧との乗算によって、電極4bへ供給される実効電力が得られる。したがってそれぞれ1つの乗算素子により、電流測定信号成分と電圧測定信号とから電極各々に対する電力信号がそれぞれ計算される。これら両方の電力信号から、電極に対する電力供給実際量が求められる。これらの電力供給実際量は接続線12を介して調整素子6へ伝達される。調整素子6は、電力供給実際量を内部の電力供給目標量と比較する。これが対称であるならば、調整素子6は両方の電極へ等しい大きさの電力が供給されるよう操作量を設定する。操作部材5は電流方向ごとに電力を供給または取り出すことができる。これについては、図4〜図8に関する説明においてそこに記載されている実施例に基づき詳しく説明する。
【0043】
図2には電力供給部2が示されており、これには交流電源2と図1による電力供給調整ユニット1と付加的なアーク管理回路23とが含まれている。この場合、同じコンポーネントならびに素子には図1と同じ参照符号が付されている。この実施例によれば、アーク管理回路23が測定装置21を介して電流を求め、分岐点22a,22bにおいて電圧を求める。このようにしてアーク管理回路23はアークを識別することができる。アーク管理回路23は接続線25を介して交流電源2を制御するとともに、接続線24を介して操作部材5を制御する。これによって、電極4a,4bとして構成された負荷への電力供給がアーク管理回路23により遮断されたときに、残留している電力を操作部材5を介して取り出すことができる。
【0044】
図3には、図1および図2における交流電源2の特別な実施形態が示されている。この交流電源2は、1次巻線31aと2次巻線31bを備えた出力トランスと振動回路コンデンサ32を有している。このような交流電源の交流電圧は、その出力側において直流成分を有していない。コンデンサ32とトランス(31a,31b)の1次側インダクタンスが合わさって振動回路が形成されており、これは共振付近で作動される。この種の交流電源は格別な利点を有している。トランスの2次巻線31bを変化させることによって、出力電圧ならびに出力電流を負荷の要求に対し著しく容易に整合させることができる。この場合、それぞれ異なる負荷のために変化の加えられたトランスを使用すればよく、まったく新たな電流供給部を使用する必要はない。共振回路によって、高い効率の電流供給を行うことができるようになる。
【0045】
図4〜図7には、図1に示した操作部材5の実施例が示されている。この場合、操作部材5は交流電源2とプラズマ室3との間で接続線10bに挿入接続されている。
【0046】
図4ではこの操作部材には参照符号40が付されており、これは端子47,48のところで接続線10bに挿入接続されている。この場合、操作部材40は接続線42を介して操作量を受け取り、この操作量は操作部材40により駆動制御回路装置41において、逆並列に結線されている調整可能な2つの直流電流供給部45a,45bのための駆動制御信号46に変換される。やはり駆動制御回路装置41から発せられるさらに別の駆動制御信号44によって、スイッチ43が駆動制御される。スイッチ43によって、所望の極性を有する直流電流供給部45aまたは45bがスイッチオンされる。このような配置構成によって電力が供給される。切換可能な2つの直流電流供給部の代わりに、極性反転器を備えた直流電流供給部あるいは2つの出力極性をもつ直流電流供給部を設けることもできる。
【0047】
図5では操作部材には参照符号50が付されており、これは端子57,58のところで接続線10bに挿入接続されている。操作部材50は接続線52を介して操作量を受け取り、この操作量は操作部材50により駆動制御回路装置51において、2つのIGBT56a,56bのための駆動制御信号54a,54bに変換される。これらのIGBTは逆並列に結線されているダイオード55a,55bと接続されており、この接続によって常に1つのIGBT56a,56bが一方の方向のために電流を供給するようになる。IGBT56a,56bは、それらが導通接続方向でオーム負荷を成すよう駆動制御される。このようにして各電流方向を独立して制御することができる。両方の電極のうちそれぞれ一方への電力はそれらの電極の方向へ流れる電流に直接依存しているので、各電極に対する電力を独立して制御することができる。
【0048】
図6では操作部材には参照符号60が付されており、これは端子67,68のところで接続線10bに挿入接続されている。操作部材60は接続線62を介して操作量を受け取り、この操作量は操作部材60により駆動制御回路装置61において、インダクタンスを制御可能な2つのチョーク64a,64b用の駆動制御電流回路65,66のために変換される。これらのチョークは逆並列に結線されているダイオード63a,63bと接続されており、この接続によって常に1つのチョークが一方の方向のために電流を供給するようになる。このようにして、大きい直流成分がチョークを通って流れるようになる。これらのチョークは、それらがこの直流成分によって飽和状態で動作し、貫流する電流に対しごく僅かな抵抗作用しかもたないように設計されている。チョーク64a,64bそれ自体を各々制御可能なかたちで飽和状態から出すことができ、そのようにして貫流する電流に対しいっそう高い抵抗作用をもつよう、電流回路65,66を介してこれらのチョークのインダクタンスをバイアス磁化しておくことができる。このようにして、やはり電流方向ごとに別個に電力供給を設定することができる。
【0049】
図7では操作部材には参照符号70が付されており、これは端子77,78のところで接続線10bに挿入接続されている。操作部材70は接続線72を介して操作量を受け取り、この操作量は操作部材70により駆動制御回路装置71において、逆並列に接続された2つのIGBT73,74のための駆動制御信号79a,79bに変換される。端子77と78との間に、1次巻線75aを備えたトランスが接続されている。2次巻線75bは通常の場合、IGBT73,74により短絡される。どの電流方向に電力を取り出すべきかに応じて、IGBT 73が駆動制御信号79aによりハイインピーダンス状態におかれるか、またはIGBT 74が駆動制御信号79bによりハイインピーダンス状態におかれる。このようにして、やはり電流方向ごとに別個に電力供給を設定することができる。
【0050】
図8では操作部材には参照符号80が付されており、これは端子87,88のところで接続線10bに挿入接続されている。操作部材80は接続線82を介して操作量を受け取り、この操作量は操作部材80により駆動制御回路装置81において、回路点89のところで結線された2つのIGBT84a,84bのための駆動制御信号86a、86bに変換される。端子87と88との間に、1次巻線85aを備えたトランスが接続されている。2次巻線85bは図7と同様、通常の場合には短絡される。ただしこの場合、ダイオード83a,83bを介して電流が付加的に導かれ、これらのダイオードはIGBT84a,84bにおける寄生ダイオードとしてもよいし、あるいは外部のダイオードとしてもよい。駆動制御信号86a、86bによって、IGBT84a,84bを個別に互いに独立してハイインピーダンス状態におくことができる。このようにして、やはり電流方向ごとに別個に電力供給を設定することができる。
【0051】
図9に示されている電力供給部20には、直流電流の供給される交流電源2と調整素子6と測定量捕捉装置7が含まれている。この場合、同じコンポーネントならびに素子には図1〜図3と同じ参照符号が付されている。調整素子6は制御装置90と接続されている。制御装置90はブリッジ回路91を駆動制御する。ブリッジ回路91には共振回路92が接続されており、この場合、出力トランス31は共振回路92の一部分を成している。捕捉装置の一部分である測定量捕捉素子7において捕捉された電力に依存する実際量が、調整素子6において目標量と比較される。調整素子6はその結果から操作量を求め、さらにこれは制御装置90に与えられる。制御装置90はブリッジ回路91における個々のスイッチのオン/オフ時間ないしはデューティ比を、捕捉された電力供給実際量がまえもって定められた目標量と等しくなるよう制御する。共振回路はブリッジ回路91の出力電圧を、正弦波形と類似した信号となるよう整形する。この信号は非対称であってもよいが、トランス31を介して直流成分は伝送されない。
それにもかかわらず負荷4a,4bへの電力供給はそれぞれ異なる可能性があり、ブリッジ回路91におけるスイッチを制御装置90によりまえもって与えられた所定のデューティ比によって駆動制御することにより調整することができる。デューティ比をスイッチごとにまたはペアで異ならせて非対称にすることができ、つまりオン/オフ時間をそれぞれ異なる長さにすることができる。このようにして負荷への電力供給を、まえもって定められた電力供給目標量に整合させることができる。]
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】電力供給調整ユニットを交流電源およびプラズマ室とともに示す図
【図2】交流電源と電力供給調整ユニットとアーク管理回路とを一体化した電力供給部とプラズマ室とを示す図
【図3】出力トランスと共振回路を備えた交流電源を示す図
【図4】制御型直流電圧源を備えた操作部材を示す図
【図5】IGBTとして構成された2つのオーム負荷を備えた操作部材を示す図
【図6】2つの可制御チョークを備えた操作部材を示す図
【図7】2次側で短絡可能なトランスを備えた操作部材を示す図
【図8】同様に2次側で短絡可能なトランスを備えた操作部材を示す図
【図9】可制御交流電源を備えた電力供給部を示す図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源(2)から少なくとも2つの負荷たとえばプラズマプロセスにおける負荷へ送出される電力の電力供給調整方法において、
前記負荷への電力供給実際量を捕捉して、まえもって設定されている電力供給目標量と比較し、
偏差があれば負荷ごとに電力供給を整合させることを特徴とする、
電力供給調整方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、
各負荷に対する電力供給の整合を、交流電源(2)と前記負荷の少なくとも1つとの間の電力の供給および/または取り出しにより行うことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1または2記載の方法において、
対称または非対称な電力供給目標量をまえもって設定することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項記載の方法において、
負荷ごとに電力に依存する量を求めることによって電力供給実際量を捕捉することを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項記載の方法において、
前記交流電源から1kHz〜1MHzの周波数範囲で、たとえば50kHz〜500kHzの周波数範囲で、交流電流を発生させることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項記載の方法において、
前記交流電源(2)に含まれているブリッジ回路(91)を駆動制御することにより該交流電源(2)を制御することを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6記載の方法において、
前記ブリッジ回路(91)のスイッチを非対称なデューティ比で駆動制御することを特徴とする方法。
【請求項8】
交流電源(2)から少なくとも2つの負荷(電極4a,4b)たとえばプラズマプロセスにおける負荷へ送出される電力を調整する電力供給調整装置(1)において、
捕捉装置を用いて捕捉された電力供給実際量とまえもって設定されている電力供給目標量との比較から操作量を求める調整素子(6)と、
前記交流電源(2)と少なくとも1つの負荷との間に挿入接続可能であり前記操作量に基づき電力供給を調節する操作部材(5,40,50,60,70,80)が設けられていることを特徴とする、
電力供給調整装置。
【請求項9】
請求項8記載の電力供給調整装置(1)において、
前記操作部材(40)は少なくとも1つの可制御直流電圧源(45a,45b)を有することを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項8記載の電力供給調整装置(1)において、
前記操作部材(50)は少なくとも1つの可制御オーム負荷を有することを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項10記載の電力供給調整装置(1)において、
前記操作部材(50)は、逆並列に接続された2つのダイオード(55a,55b)を介して別個に制御可能なオーム負荷を有することを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項10または11記載の電力供給調整装置(1)において、
前記オーム負荷を制御可能な半導体たとえばIGBT(56a,56b)が設けられていることを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項8から12のいずれか1項記載の電力供給調整装置(1)において、
前記操作部材(60)は、逆並列に接続された2つのダイオード(63a,63b)を介して別個にインダクタンスを制御可能なチョーク(64a,64b)を有することを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項8から13のいずれか1項記載の電力供給調整装置(1)において、
前記操作部材(70,80)はトランスを有しており、該トランスの1次巻線(75a,85a)は、交流電源(2)と負荷(電極4b)との間で接続線(10b)に挿入接続可能であり、該トランスの2次巻線(75b,85b)のところに、駆動制御信号(79a,79b,86a,86b)により制御される回路装置が設けられており、該駆動制御信号は前記操作量から駆動制御回路装置(71,81)によって生成されることを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項8から14のいずれか1項記載の電力供給調整装置(1)において、
前記捕捉装置は電力に依存する量のための測定装置として構成されていることを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項8から15のいずれか1項記載の電力供給調整装置(1)と交流電源(2)を有することを特徴とする電力供給装置(20)。
【請求項17】
請求項16記載の電力供給装置(20)において、
前記交流電源(2)は出力トランス(31a,31b)を有しており、該トランスの出力側にはアースから電力的に導電分離された交流電圧が生じ、該交流電圧は交流成分だけから成ることを特徴とする装置。
【請求項18】
請求項17記載の電力供給装置(20)において、
前記出力トランス(31a,31b)は1次側で共振回路(31a,32)を有することを特徴とする装置。
【請求項19】
請求項16から18のいずれか1項記載の電力供給装置(20)において、
アーク管理回路(23)を有しており、該アーク管理回路(23)は操作部材(5,40,50,60,70,80)に作用を及ぼす操作量を発生することを特徴とする装置。
【請求項20】
少なくとも2つの負荷のための電力供給装置(20)において、
捕捉装置により捕捉された負荷への電力供給実際量とまえもって設定された電力供給目標量との比較から操作量を求める調整素子(6)と、
制御装置(90)により駆動制御される交流電源(2)が設けられており、
前記制御装置(90)は前記調整素子(6)から伝達された操作量に基づき交流電源(2)を制御して、負荷(4a,4b)への電力供給実際量が電力供給目標量と等しくなるよう交流電流の特性を変化させることを特徴とする電力供給装置。
【請求項21】
請求項20記載の電力供給装置(20)において、
前記交流電源(2)はブリッジ回路(91)を有することを特徴とする装置。
【請求項22】
請求項21記載の電力供給装置(20)において、
前記交流電源(2)は、前記ブリッジ回路(91)の後段に接続された共振回路(92)を有することを特徴とする装置。
【請求項23】
請求項21または22記載の電力供給装置(20)において、
前記交流電源(2)は付加的に出力トランス(31)を有することを特徴とする装置。
【請求項24】
請求項23記載の電力供給装置(20)において、
前記出力トランス(31)は空芯トランスであることを特徴とする装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの負荷たとえばプラズマプロセスにおける負荷への電力供給実際量を捕捉して、まえもって設定されている電力供給目標量と比較し、偏差があれば負荷ごとに電力供給を整合させるように構成されている、
交流電源(2)から少なくとも2つの負荷へ送出される電力の電力供給調整方法において
前記交流電源(2)に含まれているブリッジ回路(91)を駆動制御することにより該交流電源(2)を制御することを特徴とする電力供給調整方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、
各負荷に対する電力供給の整合を、交流電源(2)と前記負荷の少なくとも1つとの間の電力の供給および/または取り出しにより行うことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1または2記載の方法において、
対称または非対称な電力供給目標量をまえもって設定することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項記載の方法において、
負荷ごとに電力に依存する量を求めることによって電力供給実際量を捕捉することを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項記載の方法において、
前記交流電源から1kHz〜1MHzの周波数範囲で、たとえば50kHz〜500kHzの周波数範囲で、交流電流を発生させることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項記載の方法において、
前記ブリッジ回路(91)のスイッチを非対称なデューティ比で駆動制御することを特徴とする方法。
【請求項7】
ブリッジ回路(91)を備えた交流電源(2)と、交流電源(2)から少なくとも2つの負荷(電極4a,4b)たとえばプラズマプロセスにおける負荷へ送出される電力を調整する電力供給調整装置(1)が設けられている電力供給装置(20)において、
捕捉装置を用いて捕捉された電力供給実際量とまえもって設定されている電力供給目標量との比較から操作量を求める調整素子(6)と、
前記交流電源(2)と少なくとも1つの負荷との間に挿入接続可能であり前記操作量に基づき電力供給を調節する操作部材(5,40,50,60,70,80)が設けられていることを特徴とする、
電力供給装置。
【請求項8】
請求項記載の電力供給装置(20)において、
前記交流電源(2)は出力トランス(31a,31b)を有しており、該トランスの出力側にはアースから電力的に導電分離された交流電圧が生じ、該交流電圧は交流成分だけから成ることを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項記載の電力供給装置(20)において、
前記出力トランス(31a,31b)は1次側で共振回路(31a,32)を有することを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項からのいずれか1項記載の電力供給装置(20)において、
アーク管理回路(23)を有しており、該アーク管理回路(23)は操作部材(5,40,50,60,70,80)に作用を及ぼす操作量を発生することを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項7から10のいずれか1項記載の電力供給装(20)において、
前記操作部材(40)は少なくとも1つの可制御直流電圧源(45a,45b)を有することを特徴とする装置
【請求項12】
請求項7から10のいずれか1項記載の電力供給装(20)において、
前記操作部材(50)は少なくとも1つの可制御オーム負荷を有することを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項12記載の電力供給装(20)において、
前記操作部材(50)は、逆並列に接続された2つのダイオード(55a,55b)を介して別個に制御可能なオーム負荷を有することを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項12または13記載の電力供給装(20)において、
前記オーム負荷を制御可能な半導体たとえばIGBT(56a,56b)が設けられていることを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項から14のいずれか1項記載の電力供給装(20)において、
前記操作部材(60)は、逆並列に接続された2つのダイオード(63a,63b)を介して別個にインダクタンスを制御可能なチョーク(64a,64b)を有することを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項から15のいずれか1項記載の電力供給装(20)において、
前記操作部材(70,80)はトランスを有しており、該トランスの1次巻線(75a,85a)は、交流電源(2)と負荷(電極4b)との間で接続線(10b)に挿入接続可能であり、該トランスの2次巻線(75b,85b)のところに、駆動制御信号(79a,79b,86a,86b)により制御される回路装置が設けられており、該駆動制御信号は前記操作量から駆動制御回路装置(71,81)によって生成されることを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項から16のいずれか1項記載の電力供給装(20)において、
前記捕捉装置は電力に依存する量のための測定装置として構成されていることを特徴とする装置。
【請求項18】
少なくとも2つの負荷のための電力供給装置(20)において、
捕捉装置により捕捉された負荷への電力供給実際量とまえもって設定された電力供給目標量との比較から操作量を求める調整素子(6)と、
制御装置(90)により駆動制御される交流電源(2)が設けられており、
前記制御装置(90)は前記調整素子(6)から伝達された操作量に基づき交流電源(2)を制御して、負荷(4a,4b)への電力供給実際量が電力供給目標量と等しくなるよう交流電流の特性を変化させ
前記交流電源(2)はブリッジ回路(91)を有することを特徴とする電力供給装置。
【請求項19】
請求項18記載の電力供給装置(20)において、
前記交流電源(2)は、前記ブリッジ回路(91)の後段に接続された共振回路(92)を有することを特徴とする装置。
【請求項20】
請求項18または19記載の電力供給装置(20)において、
前記交流電源(2)は付加的に出力トランス(31)を有することを特徴とする装置。
【請求項21】
請求項20記載の電力供給装置(20)において、
前記出力トランス(31)は空芯トランスであることを特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2006−517718(P2006−517718A)
【公表日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501814(P2006−501814)
【出願日】平成16年2月12日(2004.2.12)
【国際出願番号】PCT/EP2004/001293
【国際公開番号】WO2004/072754
【国際公開日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【出願人】(505169226)ヒュッティンガー エレクトローニク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト (29)
【氏名又は名称原語表記】HUETTINGER Elektronik GmbH + Co. KG
【住所又は居所原語表記】Elsaesser Strasse 8, D−79110 Freiburg,Germany
【Fターム(参考)】