電子機器、表示装置、画像処理装置及び電子計算装置
【課題】光透過性を有する太陽電池を電力生成に用いることにより、太陽電池部と表示部とを入力部に重ね合わせて配置することを可能にして、操作パネル全体又は表示装置全体の大型化を図らなくとも、従来よりも大きな電力を生成することが可能な操作パネル又は表示装置及びこれを用いた画像処理装置、電子計算装置を提供する。
【解決手段】本発明の電子機器は、表示領域と表示領域に表示されている表示内容の表示を電気的、磁気的に変更可能な表示部25と、可視光領域の光を透過させる太陽電池部26と、表示領域のいずれの領域が操作されたか否かを検出すると共に、可視光領域の光を透過させる入力部27とを含み、表示部25の表示面側に太陽電池部26と入力部27とが層をなすようにして配置され、太陽電池部26の発生電力により表示部25の表示変更と入力部27への操作の検出とが実行可能とされている。
【解決手段】本発明の電子機器は、表示領域と表示領域に表示されている表示内容の表示を電気的、磁気的に変更可能な表示部25と、可視光領域の光を透過させる太陽電池部26と、表示領域のいずれの領域が操作されたか否かを検出すると共に、可視光領域の光を透過させる入力部27とを含み、表示部25の表示面側に太陽電池部26と入力部27とが層をなすようにして配置され、太陽電池部26の発生電力により表示部25の表示変更と入力部27への操作の検出とが実行可能とされている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機等の画像形成装置や画像処理装置の操作パネル、携帯電話等の操作パネルに関し、すなわち、情報の入出力を行う操作パネルを備えた電子機器に関し、画像処理装置、電子計算装置等に用いるのに好適な電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電子機器としていわゆる電卓の液晶表示装置に太陽電池を用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この従来の液晶表示装置によれば、充電手段等を用いなくとも、家庭における照明程度の明るさがあれば、太陽電池が発生する電力を用いて、計算機能、表示機能を実行することが可能である。
【0003】
この従来のいわゆる電卓1では、図1に示すように、その入力部(操作部)2と、太陽電池部3と、表示部4とがそれぞれ重ならないように配置されており、太陽電池を組み込んだ表示装置では、太陽電池が可視光を吸収して電力を生成するために、太陽電池部3と表示部4と重ねて配置することができず、配置スペース上の制約がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、太陽電池を用いての発電の際に、大きな電力を得るためには、可能な限り広い面積の太陽電池が必要である。
ところが、可視光を吸収して電力を生成するいわゆる光透過性を有しない太陽電池では、表示部4や操作部2を太陽電池部3と重ね合わせて配置することはできず、広い面積を確保しようとすると、太陽電池部3それ自体の占有面積が大きくなり、必然的に操作パネルや表示装置を用いた電子機器が大型化する。また、電子機器のデザイン上の制約も受ける。
【0005】
その一方、単純消費型の電池(アルカリ乾電池等)を用いれば、大きな電力を得る場合であっても大型化の懸念はないが、地球環境の問題、エネルギー問題に着目した場合、単純消費型の電池では、将来的に廃棄物処理を行わなければならないという大問題があり、これに対して、充電型電池を用いる場合には外部電源から電力の供給を受けて充電しなければならず、エネルギー節約の観点から問題がある。
【0006】
本発明は、上記事情を総合勘案して為されたもので、光透過性を有する太陽電池を電力生成に用いることにより、太陽電池部と表示部とを入力部に重ね合わせて配置することを可能にして、操作パネル全体又は表示装置全体の大型化を図らなくとも、従来よりも大きな電力を生成することが可能な電子機器、表示装置及びこれを用いた画像処理装置、電子計算装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、太陽電池部の太陽電池に光透過性のものを用いることにより、入力部又は表示部に重ね合わせて太陽電池部を配置する構成としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、光透過性を有する太陽電池を電力生成に用いることにより、太陽電池部と表示部とを入力部に重ね合わせて配置することを可能にして、操作パネル全体又は表示装置全体の大型化を図らなくとも、従来よりも大きな電力を生成することが可能な電子機器、表示装置及びこれを用いた画像処理装置、電子計算装置を提供できる。
また、デザイン上の自由度も向上し、更には、地球環境の問題、エネルギー問題の解決も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は従来の電子機器の液晶表示装置の一例を示す平面図である。
【図2】図2は本発明に係る画像形成装置の一例を示す外観図である。
【図3】図3は図2に示す操作パネル部に設けられていた操作パネルの一例を示す配置図である。
【図4】図4は図2に示す操作パネル部に設けられている本発明に係る操作パネルの一例を示す配置図である。
【図5】図5は本発明の実施例1に係る操作パネル部の断面図であって、図4のA−A線に沿う断面図である。
【図6】図6は本発明の実施例2に係る操作パネル部の断面図であって、図4のA−A線に沿う断面図である。
【図7】図7は本発明の実施例3に係る操作パネル部の断面図ある。
【図8】図8は本発明の実施例4に係る操作パネル部の断面図ある。
【図9】図9は本発明の実施例5に係る操作パネル部の断面図ある。
【図10】図10は本発明の実施例6に係る操作パネル部の断面図ある。
【図11】図11は本発明の実施例7に係る操作パネル部の断面図ある。
【図12】図12は本願発明の実施例8に係る説明図であって、図12(a)は本願発明に係る操作パネルを電子卓上計算装置(電卓)に適用した実施例を示す平面図であり、図12(b)は図12(a)のB−B線に沿う断面図である。
【図13】図13は図2に示す画像形成装置に設けられた操作パネルを含む電子機器のブロック回路図である。
【図14】図14は図13に示すブロック回路の作用を説明するためのフローチャートである。
【図15】図15は本発明の実施例に係る操作パネルを電子書籍に適用した例を示す説明図であって、表カバー体と裏カバー体とを中央連結部を介して見開き状態として示した図である。
【図16】図16は図15のC−C線に沿う断面図である。
【図17】図17は図15のC−C線に沿う断面図で断面された電子書籍の他の実施例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0010】
図2は本発明に係る画像処理装置(画像形成装置)としての複写機の全体構成を示す外観図である。
この図2において、符号11は画像処理装置(MFP(Multi Function Printer))機を示している。画像処理装置11は、給紙トレイ部12、プリンタ部13、排紙トレイ部14、操作パネル部15、スキャナ部16、オートドキュメントフィーダー部(ADF部)17から大略構成されている。
【0011】
従来の操作パネル部15は、図3に示すように、筐体部18、押しボタン等の機械的スイッチ部19、20、タッチパネル式のLCD表示部21から大略構成されている。
この図2には、LCD表示部21に各種のファンクションスイッチが英文字で表示されている状態が示されている。
【0012】
この図3に示す状態で、機械的スイッチ部19のコピーボタン、プリンタボタン等が押圧選択されると、LCD表示部21の表示状態が変化し、印刷サイズの選択、カラー/モノクロの選択、拡大/縮小の選択ボタン等の表示内容に変更される。
このLCD表示部21の表示内容に示されている選択ボタンに操作者が触れると、画像処理装置11がその内容に応じた処理を実行可能な状態とされる。
また、例えば、機械的スイッチ部20のテンキーを操作すると、印刷枚数等がLCD表示部21に入力値として表示される。
【0013】
この発明の実施例では、例えば、図4に示すように、操作パネル部15は全てタッチパネル式の液晶表示部(LCD表示部)から構成されている。この操作パネル部15は、左操作パネル部22、右操作パネル部23、中央操作パネル部24からなっている。ここでは、説明の便宜上、左操作パネル部22は機械的スイッチ部19の機能に対応させ、右操作パネル部23は機械的スイッチ部20の機能に対応させ、中央操作パネル部24はLCD表示部21の機能に対応させているが、これに限られるものではない。
以下、本発明に係る操作パネル部15の実施例を詳細に説明する。
【0014】
(実施例1)
筐体部18には、図5に示すように、液晶型の表示部25が設けられている。この表示部25の表示面側には太陽電池部26が設けられている。太陽電池部26の上面には、入力部27が設けられている。
太陽電池部26には、いわゆる透明太陽電池を用いる。この透明太陽電池は、酸化物ワイドバンドギャップ半導体を用いて製作可能と言われており、例えば、可視光の透過率が50%程度で紫外光領域(波長350〜450nm)の光により発電可能な太陽電池が製作されている(産業技術総合研究所のURL参照)。
【0015】
この透明太陽電池の紫外光領域の発電効率は2〜3%と言われ、従来の可視光非透過性の太陽電池の発電効率18%程度に対して、可視領域を透明とすることにより発電効率は低下しているが、電子機器によっては十分に利用可能な発電効率であり、配置面積を大きくすれば発電量が多くなるので、従来から用いられている一般的太陽電池の性能と同等の性能の電子機器を製作できる。
【0016】
更に、紫外光領域のみでなく、赤外光領域や可視光領域の一部を利用することも考えられるので、可視光領域の光を透過させる透明な太陽電池であっても、今後は一層の発電効率の向上、透明性の向上が期待される。
なお、この発明で、「透明」な太陽電池というときには、可視光領域の少なくとも一部が透過可能で、太陽電池で被覆されている下部の部分が目視で視認できるという意味での透明であり、太陽電池部26が可視光領域の光を100%透過させるという意味ではない。
【0017】
表示部25には、消費電力の少ないLCD、発光タイプの有機EL、電子ペーパー等が用いられる。
この表示部25は、表示領域とこの表示領域に表示されている表示内容の表示とが電気的的、磁気的に変更可能とされている。
電子ペーパーには、各種の方式のものがあるが、表示書替え時以外は消費電力をほぼゼロとすることが可能であり、LCDと異なり通電しなくとも表示状態が持続される。
【0018】
入力部27には、表示部25のいずれの表示領域が操作されたか否かを検出すると共に、可視光領域の光を透過させる透明なタッチパネルが用いられている。
このタッチパネルには、静電容量の変化を検出する静電容量方式、押圧による抵抗値の変化を検出する抵抗膜方式等がある。
【0019】
また、使用環境等に応じて、人の指、ペン、屋外使用、耐久性の重要度等を考慮して、タッチパネルとしていずれの方式を用いるかが決定される。
図5では、入力部27が表面に設けられているので、人の指で操作するなら、静電容量方式が望ましく、後述するように、透明太陽電池が表面に設けられている場合には、抵抗膜方式等が望ましい。
【0020】
このように、操作パネル部15を、筐体18と、表示部25と、透明な太陽電池部26と、入力部27とから構成し、表示部25の表面側に太陽電池部26と入力部27とをこの順で層をなすように重ねて配置したから、太陽電池部26の占有面積を大きくとることができる。
また、太陽電池部26の発生電力により、表示部25の表示変更と入力部27への操作の検出との少なくとも一方が実行可能な配置とすることができる。
【0021】
(実施例2)
図6は本発明の実施例2に係る操作パネル部15の断面図であって、図4のA−A線に沿う断面図である。この図6では、表示部25の表示面側から入力部27と太陽電池部26とがこの順に層をなすように配置されている。
この実施例2の場合、入力部27がタッチパネルであるので、太陽電池部26には、ガラス製基板ではなく、可撓性を有する基板を用いるのが望ましい。
【0022】
(実施例3)
図7は本発明の実施例3に係る操作パネル部15の断面図である。この実施例3では、表示部25、太陽電池部26、入力部27からなる積層体の背部に、制御部、記憶部、通信部、蓄電部からなる電気制御回路部28を配設したものである。
電気制御回路部28は表示部25、太陽電池部26、入力部27にそれぞれ結線されている。
機械的スイッチ部19、20を操作パネル部15に搭載しない構成となるので、表示部25の背部に電気制御回路部28を設けたとしても、従来の操作パネル部15に較べて薄型化を達成できる。
【0023】
これにより、太陽電池部26の発生電力により、表示部25の表示変更と入力部27への操作の検出との少なくとも一方が実行可能な薄型の単一の電子機器を構成できる。
その記憶部には、表示部25の表示領域に関する情報と、この表示領域に表示すべき内容に関する情報とからなる表示状態情報が保持又は記憶されている。
制御部は入力部27による操作の検出と、表示状態情報とに基づいて表示部25の表示状態を変更する表示制御部として機能する。
【0024】
その表示制御部は、現在表示されている表示領域の表示内容に対応する操作を入力部27により検出して、表示状態情報に基づいて表示部25の表示状態を変更する。
例えば、図4において、コピーボタンを操作すると、表示制御部は現在表示されている表示領域としての中央操作パネル部24の表示内容をファンクションスイッチから印刷サイズの選択に変更する。
【0025】
(実施例4)
図8は本発明の実施例4に係る操作パネル部15の断面図である。この実施例4では、電気制御回路部28が表示部25、太陽電池部26、入力部27からなる積層体の側面に配置され、電気制御回路部28は筐体18の外装表面部18aにより隠蔽されている。
この構成によれば、操作パネル部15に電気制御回路部28を設ける構成とした場合であっても、表示部25、太陽電池部26、入力部27からなる積層体の背部に電気制御回路部28を設ける構成に較べて、より一層の薄型化を図ることができる。
【0026】
(実施例5)
図9は本発明の実施例4に係る操作パネル部15の断面図である。この実施例5では、筐体18の外装裏面部18bにより表示部25が支持されている。
表示部25がLCDにより構成されている場合、ガラス基板部分の強度により操作圧力に耐えることも可能である。
【0027】
表示部25が電子ペーパーにより構成されている場合、太陽電池部26、タッチパネル式の入力部27を含めて操作圧力に耐え難いので、筐体18により支えるのが望ましい。
表示部25に電子ペーパーを用いた場合、太陽電池部26とタッチパネル式の入力部27と表示部25とからなる積層体に全体として可撓性を与えることができるので、その積層体を支持する外装裏面部18bを平面ではなく、アーチ形状や擂り鉢形状等の面に形成することができることになり、操作性の向上や蛍光灯の映り込みを防ぐこと等の効果が得られる。
【0028】
(実施例6)
図10は本発明の実施例6に係る操作パネル部15の断面図である。この実施例6では、表示部25が第1表示部25aと第2表示部25bとから構成されている。第1表示部25aはLCDから構成され、第2表示部25bは電子ペーパーから構成されている。
【0029】
LCDは電子ペーパーと比較すると操作時の反応性は良いが、消費電力が多いため、待機時は表示状態のみとするために、消費電力の少ない電子ペーパー表示のみを行うようにする。
すなわち、操作パネル部15の動作状態では、第1表示部25aと第2表示部25bとを動作させ、操作パネル部15の待機状態のときには、第2表示部25bのみの表示を行い、第2表示部25bに対応する入力部27の操作者による操作を検出して、第1表示部25aと第2表示部25bとを動作させるようにしても良い。
なお、図は省略するが、入力部(タッチパネル)27も作動領域を分割して、必要領域のみ作動させるようにすると良い。
【0030】
(実施例7)
図11は本発明の実施例7に係る操作パネル部15の断面図である。この実施例7では、実施例6と同様に表示部25が第1表示部25aと第2表示部25bとから構成されている。また、実施例6と同様に、第1表示部25aはLCDから構成され、第2表示部25bは電子ペーパーから構成されている。
【0031】
太陽電池部26には開口26a穿設され、第1表示部25aが入力部27に直接接触され、第2表示部25bが太陽電池部26を介して入力部27に対向している。
この実施例7によれば、第1表示部25aが直接第1入力部27aに接触しているので、操作者は入力部27を介して第1表示部25aであるLCDを押圧するときには、従来と同等の操作感が得られる。
【0032】
なお、この実施例7では、第1表示部25aに対応する入力部27を第1入力部27aとして、第2表示部25bに対応する入力部27を第2入力部27bとして、図11に符号が付されているが、第1入力部27aと第2入力部27bとは一体構成でも、別体構成でも構わない。
【0033】
(実施例8)
図12は本願発明の実施例8に係る操作パネル部の説明図であって、図12(a)は本願発明に係る操作パネル部15を電子卓上計算装置(電卓)に適用した実施例を示す平面図であり、図12(b)は図12(a)のB−B線に沿う断面図である。
その図12において、操作部2’は図1の操作部2に相当し、太陽電池部26は図1の太陽電池部3に相当し、表示部25は表示部4に相当している。
【0034】
この実施例8では、筐体18の操作部2’に相当する箇所の内部に電気制御回路部28が設けられ、この電気制御回路部28の上面に第2表示部25bとしての電子ペーパが設けられ、この第2表示部25の表面に透明な太陽電池部26が設けられ、透明な太陽電池部26の表面にタッチパネル式の入力部27が設けられている。また、表示部25に相当する箇所の内部には太陽電池部26の裏面側に第1表示部25aとしてのLCDが設けられている。
【0035】
この実施例8に係る電子卓上計算装置では、太陽電池部26が入力部27に重ね合わせて配置されているので、図1に示す太陽電池部3の配置スペースが不要となり、その分だけ、電子卓上計算装置の小型化を図ることができる。
【0036】
なお、図12では、入力部27が第1表示部25aを被覆しない構成としているが、入力部27が第1表示部25aを被覆する構成とすれば、第1表示部25aの表示内容に応じた入力を行わせることもでき、また、操作部2’の表示が電子ペーパーで書替え可能であるので、図12(a)に示す四則計算電卓を高機能な関数電卓等の表示に切り換えることもできる。
【0037】
(実施例9)
図13は図2に示す画像形成装置に設けられた操作パネル部15のブロック回路を示し、図14はその操作パネルの作用を説明するフローチャートである。
その図13において、28’は電気制御回路部である。この電気制御回路部28’は、制御部29、蓄電部(電気蓄積部)30、通信部31、記憶部32、第1電力供給スイッチ33、第2電力供給スイッチ34を有する。太陽電池部26の電力は第1電力供給スイッチ33を介して蓄電部30に供給される。
記憶部32は上述の電気制御回路部28’の記憶部の機能と同一の機能を有する。
【0038】
その蓄電部30には画像形成装置11の本体部11Aからの電力が第2電力供給スイッチ34を介して供給される。
その蓄電部30の電力は制御部29に供給される。本体部11Aと制御部29とは通信部31を介して相互に情報の授受を行うと共に、記憶部32との間で情報の授受を行う構成とされている。
【0039】
ここでは、制御部29は、現在表示されている表示領域の表示内容に対応する操作を入力部27により検出して、記憶部32に記憶されている表示状態情報に基づいて表示部25の表示状態を変更又は制御する。
なお、制御部29は、現在表示されている表示領域の表示内容に対応する操作を入力部27により検出して通信部31を介して本体部11Aに送信し、本体部11Aからの指令に基づいて表示部25の表示状態を変更する構成とすることもできる。
【0040】
その制御部29は、リセットタイマー(図示を略す)を有する。このリセットタイマーは、操作パネル部15の非動作状態での蓄電部30に蓄積されている電力量の自然減少と太陽電池部26から供給される電力とを考慮してタイマー時間が適宜定められる。
その制御部29は、図14に示すように、リセットタイマーがスタートすると、本体部11Aからの電力を供給する第2電力供給スイッチ34をオフ制御し、太陽電池部26からの電力が蓄電部30に供給されるように第1電力供給スイッチ33をオン制御する(S.1)。
【0041】
制御部29は蓄電部30からの供給電力が第1所定レベル以上の場合は、YESと判定し、第1所定レベル未満の場合は、NOと判定する(S.2)。制御部29は蓄電部30からの供給電力が第1所定レベル以上の場合、本体部11Aから電力が蓄電部30に供給されないように第2電力供給スイッチ34のオフ状態を維持すると共に、かつ、太陽電池部26からの電力の蓄電部30への供給が停止されるように第1電力供給スイッチ33をオフする(S.3)。
ここで、第1所定レベルは、蓄電部30に蓄電されている電力のみで、蓄電部30への電力供給がなくとも操作パネル部15を動作させるのに十分な電力状態に対応している。
【0042】
制御部29は蓄電部30からの供給電力が第1所定レベル未満の場合、蓄電部30からの供給電力が第2所定レベル以上か否かを判断する(S.4)。制御部29は蓄電部30からの供給電力が第2所定レベル以上の場合は、YESと判定し、第2所定レベル未満の場合は、NOと判定する。
ここで、第2所定レベルは、第1所定レベルよりも低いレベルであり、本体部11Aから蓄電部30への電力供給を行わなくとも、太陽電池部26からの電力供給により操作パネル部15を動作させるのに十分な電力状態に対応している。
【0043】
制御部29は蓄電部30からの供給電力が第2所定レベル未満の場合、本体部11Aと太陽電池部26との両方から電力が蓄電部30に供給されるように第1、第2電力供給スイッチ33、34の両方をオンする(S.5)。
太陽電池部26から蓄電部30への電力供給のみでは、操作パネル部15を動作させるのに電力が足りないと判断されるからである。
【0044】
制御部29は蓄電部30からの供給電力が第2所定レベル以上の場合、本体部11Aからの電力の蓄電部30への供給が停止されるように第2電力供給スイッチ34をオフし、かつ、太陽電池部26から電力が蓄電部30へ供給されるように第1電力供給スイッチ33をオンする(S.6)。
【0045】
制御部29は、S.3又はS.5又はS.6の処理を実行後、入力部27の入力操作の有無、表示部25の表示内容の変更の有無、通信等の処理動作の有無を判断する(S.7)。
制御部29は、入力部27の操作、表示部25の表示内容の変更、通信等の処理動作があった場合には、リセットタイマーをクリアし、当該処理動作を続行する(S.8)。そして、制御部29は、一定時間が経過するまで待機し(S.9)、その後、S.2に戻る。
【0046】
制御部29は、入力部27の操作、表示部25の表示内容の変更、通信等の処理動作がない場合には、リセットタイマーが所定時間以内か否かを判断し(S.10)、ついで、制御部29は、リセットタイマーが所定時間以内の場合には、S.9に移行して一定時間が経過するのを待った後、S.2に移行する。
【0047】
制御部29は、リセットタイマーが一定時間を超えた場合には、電力が本体部11Aからの電力を供給する第2電力供給スイッチ34をオフ制御し、太陽電池部26からの電力が蓄電部30に供給されるように第1電力供給スイッチ33をオン制御する(S.1)。
その制御部29によるS.2、S.3、S.7、S.10の処理ループは、蓄電部30に蓄積されている電力のみで操作パネル部15の動作を実行させることができ、かつ、電力消費が少ない状態に対応している。
【0048】
この実施例9では、リセットタイマーのスタート直後及びエンド直前に、本体部11Aから電力の蓄電部30への供給が停止され、太陽電池部26から蓄電部30へ電力が供給されるように、第1、第2電力供給スイッチ33、34をオン・オフ(ON・OFF)制御する構成としているが、これに限るものではなく、例えば、リセットタイマーのスタート直後には蓄電部30が急速に充電されるように構成しても良い。
なお、蓄電部30への過充電防止のために、第1、第2電力供給スイッチ33、34をON・OFFさせるための判断処理を、S.9の待機中にも行う構成とするのが望ましい。
【0049】
制御部29は本体部11Aからの指示がなくとも記憶部32の記憶情報に基づいて表示部25の表示内容の変更が可能である。
また、制御部29は入力部27による入力情報を本体部11Aに送信し、本体部11Aが制御部29に表示内容の変更を指示する構成とすることもできる。
その際、表示部25への表示情報は記憶部32に記憶されている記憶情報でも良いし、表示部25へ表示する表示情報自体も本体部11Aから送信されたものを用いるようにしても良い。
【0050】
(実施例10)
図15ないし図17は本発明の実施例に係る操作パネル部の説明図であって、本発明の操作パネル部を電子書籍に適用した例を示す説明図である。
図15において、符号35はその電子書籍を示している。この電子書籍35は、表カバー紙に相当する表カバー体36と裏カバー紙に相当する裏カバー体37とから構成されている。
【0051】
その表カバー体36と裏カバー体37とは中央連結部38を介して回動可能に連結されている。
その表カバー体36、裏カバー体37は筐体18を有し、この筐体18には図16に示すように、下から順に表示部25、太陽電池部26、入力部27が配設されている。
中央連結部38には、制御部29、蓄電部30、記憶部32が設けられる。
その図15は、図16に示すその表カバー体36と裏カバー体37とを中央連結部38を介して見開き状態としたものである。
【0052】
この図16に示す電子書籍(電子ブック)の場合、読者は表面に存在する入力部27を指でタッチしてページをめくることができる。
また、図15に示すように、筐体18に矢印39で示す入力部27を設け、紙面に相当する表面には図17に示すように入力部27を設けない構成とすることもできる。
【0053】
なお、筐体18は柔軟性を有するフィルム体により構成するのが望ましい。
また、なお、図15において、裏カバー体37の入力部27を通じて見える表示部25に表示されている文章「矢印を操作してページをめくってください」に対応する矢印は、図16に示す構成の電子書籍の場合には、表示部25に符号39’、39’で示すように表示される。
【符号の説明】
【0054】
25…表示部
26…太陽電池部
27…入力部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0055】
【特許文献1】特許3983911号
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機等の画像形成装置や画像処理装置の操作パネル、携帯電話等の操作パネルに関し、すなわち、情報の入出力を行う操作パネルを備えた電子機器に関し、画像処理装置、電子計算装置等に用いるのに好適な電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電子機器としていわゆる電卓の液晶表示装置に太陽電池を用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この従来の液晶表示装置によれば、充電手段等を用いなくとも、家庭における照明程度の明るさがあれば、太陽電池が発生する電力を用いて、計算機能、表示機能を実行することが可能である。
【0003】
この従来のいわゆる電卓1では、図1に示すように、その入力部(操作部)2と、太陽電池部3と、表示部4とがそれぞれ重ならないように配置されており、太陽電池を組み込んだ表示装置では、太陽電池が可視光を吸収して電力を生成するために、太陽電池部3と表示部4と重ねて配置することができず、配置スペース上の制約がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、太陽電池を用いての発電の際に、大きな電力を得るためには、可能な限り広い面積の太陽電池が必要である。
ところが、可視光を吸収して電力を生成するいわゆる光透過性を有しない太陽電池では、表示部4や操作部2を太陽電池部3と重ね合わせて配置することはできず、広い面積を確保しようとすると、太陽電池部3それ自体の占有面積が大きくなり、必然的に操作パネルや表示装置を用いた電子機器が大型化する。また、電子機器のデザイン上の制約も受ける。
【0005】
その一方、単純消費型の電池(アルカリ乾電池等)を用いれば、大きな電力を得る場合であっても大型化の懸念はないが、地球環境の問題、エネルギー問題に着目した場合、単純消費型の電池では、将来的に廃棄物処理を行わなければならないという大問題があり、これに対して、充電型電池を用いる場合には外部電源から電力の供給を受けて充電しなければならず、エネルギー節約の観点から問題がある。
【0006】
本発明は、上記事情を総合勘案して為されたもので、光透過性を有する太陽電池を電力生成に用いることにより、太陽電池部と表示部とを入力部に重ね合わせて配置することを可能にして、操作パネル全体又は表示装置全体の大型化を図らなくとも、従来よりも大きな電力を生成することが可能な電子機器、表示装置及びこれを用いた画像処理装置、電子計算装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、太陽電池部の太陽電池に光透過性のものを用いることにより、入力部又は表示部に重ね合わせて太陽電池部を配置する構成としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、光透過性を有する太陽電池を電力生成に用いることにより、太陽電池部と表示部とを入力部に重ね合わせて配置することを可能にして、操作パネル全体又は表示装置全体の大型化を図らなくとも、従来よりも大きな電力を生成することが可能な電子機器、表示装置及びこれを用いた画像処理装置、電子計算装置を提供できる。
また、デザイン上の自由度も向上し、更には、地球環境の問題、エネルギー問題の解決も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は従来の電子機器の液晶表示装置の一例を示す平面図である。
【図2】図2は本発明に係る画像形成装置の一例を示す外観図である。
【図3】図3は図2に示す操作パネル部に設けられていた操作パネルの一例を示す配置図である。
【図4】図4は図2に示す操作パネル部に設けられている本発明に係る操作パネルの一例を示す配置図である。
【図5】図5は本発明の実施例1に係る操作パネル部の断面図であって、図4のA−A線に沿う断面図である。
【図6】図6は本発明の実施例2に係る操作パネル部の断面図であって、図4のA−A線に沿う断面図である。
【図7】図7は本発明の実施例3に係る操作パネル部の断面図ある。
【図8】図8は本発明の実施例4に係る操作パネル部の断面図ある。
【図9】図9は本発明の実施例5に係る操作パネル部の断面図ある。
【図10】図10は本発明の実施例6に係る操作パネル部の断面図ある。
【図11】図11は本発明の実施例7に係る操作パネル部の断面図ある。
【図12】図12は本願発明の実施例8に係る説明図であって、図12(a)は本願発明に係る操作パネルを電子卓上計算装置(電卓)に適用した実施例を示す平面図であり、図12(b)は図12(a)のB−B線に沿う断面図である。
【図13】図13は図2に示す画像形成装置に設けられた操作パネルを含む電子機器のブロック回路図である。
【図14】図14は図13に示すブロック回路の作用を説明するためのフローチャートである。
【図15】図15は本発明の実施例に係る操作パネルを電子書籍に適用した例を示す説明図であって、表カバー体と裏カバー体とを中央連結部を介して見開き状態として示した図である。
【図16】図16は図15のC−C線に沿う断面図である。
【図17】図17は図15のC−C線に沿う断面図で断面された電子書籍の他の実施例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0010】
図2は本発明に係る画像処理装置(画像形成装置)としての複写機の全体構成を示す外観図である。
この図2において、符号11は画像処理装置(MFP(Multi Function Printer))機を示している。画像処理装置11は、給紙トレイ部12、プリンタ部13、排紙トレイ部14、操作パネル部15、スキャナ部16、オートドキュメントフィーダー部(ADF部)17から大略構成されている。
【0011】
従来の操作パネル部15は、図3に示すように、筐体部18、押しボタン等の機械的スイッチ部19、20、タッチパネル式のLCD表示部21から大略構成されている。
この図2には、LCD表示部21に各種のファンクションスイッチが英文字で表示されている状態が示されている。
【0012】
この図3に示す状態で、機械的スイッチ部19のコピーボタン、プリンタボタン等が押圧選択されると、LCD表示部21の表示状態が変化し、印刷サイズの選択、カラー/モノクロの選択、拡大/縮小の選択ボタン等の表示内容に変更される。
このLCD表示部21の表示内容に示されている選択ボタンに操作者が触れると、画像処理装置11がその内容に応じた処理を実行可能な状態とされる。
また、例えば、機械的スイッチ部20のテンキーを操作すると、印刷枚数等がLCD表示部21に入力値として表示される。
【0013】
この発明の実施例では、例えば、図4に示すように、操作パネル部15は全てタッチパネル式の液晶表示部(LCD表示部)から構成されている。この操作パネル部15は、左操作パネル部22、右操作パネル部23、中央操作パネル部24からなっている。ここでは、説明の便宜上、左操作パネル部22は機械的スイッチ部19の機能に対応させ、右操作パネル部23は機械的スイッチ部20の機能に対応させ、中央操作パネル部24はLCD表示部21の機能に対応させているが、これに限られるものではない。
以下、本発明に係る操作パネル部15の実施例を詳細に説明する。
【0014】
(実施例1)
筐体部18には、図5に示すように、液晶型の表示部25が設けられている。この表示部25の表示面側には太陽電池部26が設けられている。太陽電池部26の上面には、入力部27が設けられている。
太陽電池部26には、いわゆる透明太陽電池を用いる。この透明太陽電池は、酸化物ワイドバンドギャップ半導体を用いて製作可能と言われており、例えば、可視光の透過率が50%程度で紫外光領域(波長350〜450nm)の光により発電可能な太陽電池が製作されている(産業技術総合研究所のURL参照)。
【0015】
この透明太陽電池の紫外光領域の発電効率は2〜3%と言われ、従来の可視光非透過性の太陽電池の発電効率18%程度に対して、可視領域を透明とすることにより発電効率は低下しているが、電子機器によっては十分に利用可能な発電効率であり、配置面積を大きくすれば発電量が多くなるので、従来から用いられている一般的太陽電池の性能と同等の性能の電子機器を製作できる。
【0016】
更に、紫外光領域のみでなく、赤外光領域や可視光領域の一部を利用することも考えられるので、可視光領域の光を透過させる透明な太陽電池であっても、今後は一層の発電効率の向上、透明性の向上が期待される。
なお、この発明で、「透明」な太陽電池というときには、可視光領域の少なくとも一部が透過可能で、太陽電池で被覆されている下部の部分が目視で視認できるという意味での透明であり、太陽電池部26が可視光領域の光を100%透過させるという意味ではない。
【0017】
表示部25には、消費電力の少ないLCD、発光タイプの有機EL、電子ペーパー等が用いられる。
この表示部25は、表示領域とこの表示領域に表示されている表示内容の表示とが電気的的、磁気的に変更可能とされている。
電子ペーパーには、各種の方式のものがあるが、表示書替え時以外は消費電力をほぼゼロとすることが可能であり、LCDと異なり通電しなくとも表示状態が持続される。
【0018】
入力部27には、表示部25のいずれの表示領域が操作されたか否かを検出すると共に、可視光領域の光を透過させる透明なタッチパネルが用いられている。
このタッチパネルには、静電容量の変化を検出する静電容量方式、押圧による抵抗値の変化を検出する抵抗膜方式等がある。
【0019】
また、使用環境等に応じて、人の指、ペン、屋外使用、耐久性の重要度等を考慮して、タッチパネルとしていずれの方式を用いるかが決定される。
図5では、入力部27が表面に設けられているので、人の指で操作するなら、静電容量方式が望ましく、後述するように、透明太陽電池が表面に設けられている場合には、抵抗膜方式等が望ましい。
【0020】
このように、操作パネル部15を、筐体18と、表示部25と、透明な太陽電池部26と、入力部27とから構成し、表示部25の表面側に太陽電池部26と入力部27とをこの順で層をなすように重ねて配置したから、太陽電池部26の占有面積を大きくとることができる。
また、太陽電池部26の発生電力により、表示部25の表示変更と入力部27への操作の検出との少なくとも一方が実行可能な配置とすることができる。
【0021】
(実施例2)
図6は本発明の実施例2に係る操作パネル部15の断面図であって、図4のA−A線に沿う断面図である。この図6では、表示部25の表示面側から入力部27と太陽電池部26とがこの順に層をなすように配置されている。
この実施例2の場合、入力部27がタッチパネルであるので、太陽電池部26には、ガラス製基板ではなく、可撓性を有する基板を用いるのが望ましい。
【0022】
(実施例3)
図7は本発明の実施例3に係る操作パネル部15の断面図である。この実施例3では、表示部25、太陽電池部26、入力部27からなる積層体の背部に、制御部、記憶部、通信部、蓄電部からなる電気制御回路部28を配設したものである。
電気制御回路部28は表示部25、太陽電池部26、入力部27にそれぞれ結線されている。
機械的スイッチ部19、20を操作パネル部15に搭載しない構成となるので、表示部25の背部に電気制御回路部28を設けたとしても、従来の操作パネル部15に較べて薄型化を達成できる。
【0023】
これにより、太陽電池部26の発生電力により、表示部25の表示変更と入力部27への操作の検出との少なくとも一方が実行可能な薄型の単一の電子機器を構成できる。
その記憶部には、表示部25の表示領域に関する情報と、この表示領域に表示すべき内容に関する情報とからなる表示状態情報が保持又は記憶されている。
制御部は入力部27による操作の検出と、表示状態情報とに基づいて表示部25の表示状態を変更する表示制御部として機能する。
【0024】
その表示制御部は、現在表示されている表示領域の表示内容に対応する操作を入力部27により検出して、表示状態情報に基づいて表示部25の表示状態を変更する。
例えば、図4において、コピーボタンを操作すると、表示制御部は現在表示されている表示領域としての中央操作パネル部24の表示内容をファンクションスイッチから印刷サイズの選択に変更する。
【0025】
(実施例4)
図8は本発明の実施例4に係る操作パネル部15の断面図である。この実施例4では、電気制御回路部28が表示部25、太陽電池部26、入力部27からなる積層体の側面に配置され、電気制御回路部28は筐体18の外装表面部18aにより隠蔽されている。
この構成によれば、操作パネル部15に電気制御回路部28を設ける構成とした場合であっても、表示部25、太陽電池部26、入力部27からなる積層体の背部に電気制御回路部28を設ける構成に較べて、より一層の薄型化を図ることができる。
【0026】
(実施例5)
図9は本発明の実施例4に係る操作パネル部15の断面図である。この実施例5では、筐体18の外装裏面部18bにより表示部25が支持されている。
表示部25がLCDにより構成されている場合、ガラス基板部分の強度により操作圧力に耐えることも可能である。
【0027】
表示部25が電子ペーパーにより構成されている場合、太陽電池部26、タッチパネル式の入力部27を含めて操作圧力に耐え難いので、筐体18により支えるのが望ましい。
表示部25に電子ペーパーを用いた場合、太陽電池部26とタッチパネル式の入力部27と表示部25とからなる積層体に全体として可撓性を与えることができるので、その積層体を支持する外装裏面部18bを平面ではなく、アーチ形状や擂り鉢形状等の面に形成することができることになり、操作性の向上や蛍光灯の映り込みを防ぐこと等の効果が得られる。
【0028】
(実施例6)
図10は本発明の実施例6に係る操作パネル部15の断面図である。この実施例6では、表示部25が第1表示部25aと第2表示部25bとから構成されている。第1表示部25aはLCDから構成され、第2表示部25bは電子ペーパーから構成されている。
【0029】
LCDは電子ペーパーと比較すると操作時の反応性は良いが、消費電力が多いため、待機時は表示状態のみとするために、消費電力の少ない電子ペーパー表示のみを行うようにする。
すなわち、操作パネル部15の動作状態では、第1表示部25aと第2表示部25bとを動作させ、操作パネル部15の待機状態のときには、第2表示部25bのみの表示を行い、第2表示部25bに対応する入力部27の操作者による操作を検出して、第1表示部25aと第2表示部25bとを動作させるようにしても良い。
なお、図は省略するが、入力部(タッチパネル)27も作動領域を分割して、必要領域のみ作動させるようにすると良い。
【0030】
(実施例7)
図11は本発明の実施例7に係る操作パネル部15の断面図である。この実施例7では、実施例6と同様に表示部25が第1表示部25aと第2表示部25bとから構成されている。また、実施例6と同様に、第1表示部25aはLCDから構成され、第2表示部25bは電子ペーパーから構成されている。
【0031】
太陽電池部26には開口26a穿設され、第1表示部25aが入力部27に直接接触され、第2表示部25bが太陽電池部26を介して入力部27に対向している。
この実施例7によれば、第1表示部25aが直接第1入力部27aに接触しているので、操作者は入力部27を介して第1表示部25aであるLCDを押圧するときには、従来と同等の操作感が得られる。
【0032】
なお、この実施例7では、第1表示部25aに対応する入力部27を第1入力部27aとして、第2表示部25bに対応する入力部27を第2入力部27bとして、図11に符号が付されているが、第1入力部27aと第2入力部27bとは一体構成でも、別体構成でも構わない。
【0033】
(実施例8)
図12は本願発明の実施例8に係る操作パネル部の説明図であって、図12(a)は本願発明に係る操作パネル部15を電子卓上計算装置(電卓)に適用した実施例を示す平面図であり、図12(b)は図12(a)のB−B線に沿う断面図である。
その図12において、操作部2’は図1の操作部2に相当し、太陽電池部26は図1の太陽電池部3に相当し、表示部25は表示部4に相当している。
【0034】
この実施例8では、筐体18の操作部2’に相当する箇所の内部に電気制御回路部28が設けられ、この電気制御回路部28の上面に第2表示部25bとしての電子ペーパが設けられ、この第2表示部25の表面に透明な太陽電池部26が設けられ、透明な太陽電池部26の表面にタッチパネル式の入力部27が設けられている。また、表示部25に相当する箇所の内部には太陽電池部26の裏面側に第1表示部25aとしてのLCDが設けられている。
【0035】
この実施例8に係る電子卓上計算装置では、太陽電池部26が入力部27に重ね合わせて配置されているので、図1に示す太陽電池部3の配置スペースが不要となり、その分だけ、電子卓上計算装置の小型化を図ることができる。
【0036】
なお、図12では、入力部27が第1表示部25aを被覆しない構成としているが、入力部27が第1表示部25aを被覆する構成とすれば、第1表示部25aの表示内容に応じた入力を行わせることもでき、また、操作部2’の表示が電子ペーパーで書替え可能であるので、図12(a)に示す四則計算電卓を高機能な関数電卓等の表示に切り換えることもできる。
【0037】
(実施例9)
図13は図2に示す画像形成装置に設けられた操作パネル部15のブロック回路を示し、図14はその操作パネルの作用を説明するフローチャートである。
その図13において、28’は電気制御回路部である。この電気制御回路部28’は、制御部29、蓄電部(電気蓄積部)30、通信部31、記憶部32、第1電力供給スイッチ33、第2電力供給スイッチ34を有する。太陽電池部26の電力は第1電力供給スイッチ33を介して蓄電部30に供給される。
記憶部32は上述の電気制御回路部28’の記憶部の機能と同一の機能を有する。
【0038】
その蓄電部30には画像形成装置11の本体部11Aからの電力が第2電力供給スイッチ34を介して供給される。
その蓄電部30の電力は制御部29に供給される。本体部11Aと制御部29とは通信部31を介して相互に情報の授受を行うと共に、記憶部32との間で情報の授受を行う構成とされている。
【0039】
ここでは、制御部29は、現在表示されている表示領域の表示内容に対応する操作を入力部27により検出して、記憶部32に記憶されている表示状態情報に基づいて表示部25の表示状態を変更又は制御する。
なお、制御部29は、現在表示されている表示領域の表示内容に対応する操作を入力部27により検出して通信部31を介して本体部11Aに送信し、本体部11Aからの指令に基づいて表示部25の表示状態を変更する構成とすることもできる。
【0040】
その制御部29は、リセットタイマー(図示を略す)を有する。このリセットタイマーは、操作パネル部15の非動作状態での蓄電部30に蓄積されている電力量の自然減少と太陽電池部26から供給される電力とを考慮してタイマー時間が適宜定められる。
その制御部29は、図14に示すように、リセットタイマーがスタートすると、本体部11Aからの電力を供給する第2電力供給スイッチ34をオフ制御し、太陽電池部26からの電力が蓄電部30に供給されるように第1電力供給スイッチ33をオン制御する(S.1)。
【0041】
制御部29は蓄電部30からの供給電力が第1所定レベル以上の場合は、YESと判定し、第1所定レベル未満の場合は、NOと判定する(S.2)。制御部29は蓄電部30からの供給電力が第1所定レベル以上の場合、本体部11Aから電力が蓄電部30に供給されないように第2電力供給スイッチ34のオフ状態を維持すると共に、かつ、太陽電池部26からの電力の蓄電部30への供給が停止されるように第1電力供給スイッチ33をオフする(S.3)。
ここで、第1所定レベルは、蓄電部30に蓄電されている電力のみで、蓄電部30への電力供給がなくとも操作パネル部15を動作させるのに十分な電力状態に対応している。
【0042】
制御部29は蓄電部30からの供給電力が第1所定レベル未満の場合、蓄電部30からの供給電力が第2所定レベル以上か否かを判断する(S.4)。制御部29は蓄電部30からの供給電力が第2所定レベル以上の場合は、YESと判定し、第2所定レベル未満の場合は、NOと判定する。
ここで、第2所定レベルは、第1所定レベルよりも低いレベルであり、本体部11Aから蓄電部30への電力供給を行わなくとも、太陽電池部26からの電力供給により操作パネル部15を動作させるのに十分な電力状態に対応している。
【0043】
制御部29は蓄電部30からの供給電力が第2所定レベル未満の場合、本体部11Aと太陽電池部26との両方から電力が蓄電部30に供給されるように第1、第2電力供給スイッチ33、34の両方をオンする(S.5)。
太陽電池部26から蓄電部30への電力供給のみでは、操作パネル部15を動作させるのに電力が足りないと判断されるからである。
【0044】
制御部29は蓄電部30からの供給電力が第2所定レベル以上の場合、本体部11Aからの電力の蓄電部30への供給が停止されるように第2電力供給スイッチ34をオフし、かつ、太陽電池部26から電力が蓄電部30へ供給されるように第1電力供給スイッチ33をオンする(S.6)。
【0045】
制御部29は、S.3又はS.5又はS.6の処理を実行後、入力部27の入力操作の有無、表示部25の表示内容の変更の有無、通信等の処理動作の有無を判断する(S.7)。
制御部29は、入力部27の操作、表示部25の表示内容の変更、通信等の処理動作があった場合には、リセットタイマーをクリアし、当該処理動作を続行する(S.8)。そして、制御部29は、一定時間が経過するまで待機し(S.9)、その後、S.2に戻る。
【0046】
制御部29は、入力部27の操作、表示部25の表示内容の変更、通信等の処理動作がない場合には、リセットタイマーが所定時間以内か否かを判断し(S.10)、ついで、制御部29は、リセットタイマーが所定時間以内の場合には、S.9に移行して一定時間が経過するのを待った後、S.2に移行する。
【0047】
制御部29は、リセットタイマーが一定時間を超えた場合には、電力が本体部11Aからの電力を供給する第2電力供給スイッチ34をオフ制御し、太陽電池部26からの電力が蓄電部30に供給されるように第1電力供給スイッチ33をオン制御する(S.1)。
その制御部29によるS.2、S.3、S.7、S.10の処理ループは、蓄電部30に蓄積されている電力のみで操作パネル部15の動作を実行させることができ、かつ、電力消費が少ない状態に対応している。
【0048】
この実施例9では、リセットタイマーのスタート直後及びエンド直前に、本体部11Aから電力の蓄電部30への供給が停止され、太陽電池部26から蓄電部30へ電力が供給されるように、第1、第2電力供給スイッチ33、34をオン・オフ(ON・OFF)制御する構成としているが、これに限るものではなく、例えば、リセットタイマーのスタート直後には蓄電部30が急速に充電されるように構成しても良い。
なお、蓄電部30への過充電防止のために、第1、第2電力供給スイッチ33、34をON・OFFさせるための判断処理を、S.9の待機中にも行う構成とするのが望ましい。
【0049】
制御部29は本体部11Aからの指示がなくとも記憶部32の記憶情報に基づいて表示部25の表示内容の変更が可能である。
また、制御部29は入力部27による入力情報を本体部11Aに送信し、本体部11Aが制御部29に表示内容の変更を指示する構成とすることもできる。
その際、表示部25への表示情報は記憶部32に記憶されている記憶情報でも良いし、表示部25へ表示する表示情報自体も本体部11Aから送信されたものを用いるようにしても良い。
【0050】
(実施例10)
図15ないし図17は本発明の実施例に係る操作パネル部の説明図であって、本発明の操作パネル部を電子書籍に適用した例を示す説明図である。
図15において、符号35はその電子書籍を示している。この電子書籍35は、表カバー紙に相当する表カバー体36と裏カバー紙に相当する裏カバー体37とから構成されている。
【0051】
その表カバー体36と裏カバー体37とは中央連結部38を介して回動可能に連結されている。
その表カバー体36、裏カバー体37は筐体18を有し、この筐体18には図16に示すように、下から順に表示部25、太陽電池部26、入力部27が配設されている。
中央連結部38には、制御部29、蓄電部30、記憶部32が設けられる。
その図15は、図16に示すその表カバー体36と裏カバー体37とを中央連結部38を介して見開き状態としたものである。
【0052】
この図16に示す電子書籍(電子ブック)の場合、読者は表面に存在する入力部27を指でタッチしてページをめくることができる。
また、図15に示すように、筐体18に矢印39で示す入力部27を設け、紙面に相当する表面には図17に示すように入力部27を設けない構成とすることもできる。
【0053】
なお、筐体18は柔軟性を有するフィルム体により構成するのが望ましい。
また、なお、図15において、裏カバー体37の入力部27を通じて見える表示部25に表示されている文章「矢印を操作してページをめくってください」に対応する矢印は、図16に示す構成の電子書籍の場合には、表示部25に符号39’、39’で示すように表示される。
【符号の説明】
【0054】
25…表示部
26…太陽電池部
27…入力部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0055】
【特許文献1】特許3983911号
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と該表示領域に表示されている表示内容の表示を電気的、磁気的に変更可能な表示部と、
可視光領域の光を透過させる太陽電池部と、
前記表示領域のうちのいずれの領域が操作されたか否かを検出すると共に、可視光領域の光を透過させる入力部とを含む操作パネルを有し、
前記表示部の表示面側に前記太陽電池部と前記入力部とが層をなすようにして配置され、該太陽電池の発生電力により前記表示部の表示変更と前記入力部への操作の検出との少なくとも一方を実行可能とされていることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記表示部の表示面側から、前記太陽電池部と前記入力部とがこの順で層をなすように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記表示部の表示面側から、前記入力部と前記太陽電池部とがこの順で層をなすように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記表示領域に関する情報と前記表示領域に表示すべき表示内容に関する情報とからなる表示状態情報を保持する記憶部と、
前記入力部による前記操作の検出と、前記表示状態情報とに基づいて前記表示部の表示状態を変更する表示制御部とを更に有し、
該表示制御部は、現在表示されている表示領域の表示内容に対応する操作を前記入力部により検出して前記表示状態情報に基づいて前記表示部の表示状態を変更することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
電子機器本体との情報の授受を行う通信部と、
前記表示領域に関する情報と前記表示領域に表示すべき表示内容に関する情報とからなる表示状態情報を保持する記憶部とを更に有し、
前記表示制御部は、現在表示されている表示領域の表示内容に対応する操作を前記入力部により検出して前記通信部を介して前記電気機器本体に送信し、該電子機器本体からの指令に基づいて前記表示部の表示状態を変更することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記太陽電池部が発生した電力を蓄積する電力蓄積部と、
前記太陽電池部から前記電力蓄積部への電力の供給を停止・遮断する第1電力供給スイッチと、
電子機器本体から前記電力蓄積部への電力の供給を停止・遮断する第2電力供給スイッチと、
前記電力蓄積部の電力蓄積状態と電力消費状態とを検出する電力検出部として機能すると共に、その検出結果に基づいて前記第1電力供給スイッチと前記第2電力供給スイッチとを制御する制御部とを更に有し、
前記制御部は、前記電力蓄積部が前記操作パネルを動作させるに足りる電力状態であるときは前記第1電力供給スイッチのみ通電状態とし、
前記電力蓄積部が前記操作パネルを動作させるに足りる電力状態でないときは前記第2の電力供給スイッチも通電状態とし、
前記電力蓄積部が前記操作パネルを動作させるに足りる電力状態でかつ電力消費が少ないときは前記第1、第2の電力供給スイッチを遮断状態とすることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項7】
前記表示部は、LCDによる第1表示部と電子ペーパーによる第2表示部とからなり、
前記操作パネルの動作状態では前記第1表示部と前記第2表示部とを動作させ、該操作パネルの待機状態では前記第2表示部のみの表示を行い、該第2表示部の入力部により操作者の操作を検出して前記操作パネルの動作状態に移行することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の電子機器を搭載したことを特徴とする画像処理装置。
【請求項9】
請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の電子機器を搭載したことを特徴とする電子計算装置。
【請求項10】
表示領域と該表示領域に表示されている表示内容の表示を電気的、磁気的に変更可能な表示部と、
可視光領域の光を透過させる太陽電池部と、
該太陽電池部が発生した電力を蓄積する電力蓄積部と、
前記表示部の表示領域のいずれの領域が操作者により操作されたか否かを検出する入力部と、
前記入力部による前記操作の検出と、前記表示状態情報とに基づいて前記表示部の表示状態を変更する表示制御部とを有し、
前記表示部の表示面側に前記太陽電池部が配置され、前記電力蓄積部の電力により前記表示制御部が動作されることを特徴とする表示装置。
【請求項11】
表示領域と該表示領域に表示されている表示内容の表示を電気的、磁気的に変更可能な表示部と、
可視光領域の光を透過させる太陽電池部と、
該太陽電池部が発生した電力を蓄積する電力蓄積部と、
前記表示部の表示領域のいずれの領域が操作者により操作されたか否かを検出すると共に、可視光領域の光を透過させる入力部と、
前記入力部による前記操作の検出と、前記表示状態情報とに基づいて前記表示部の表示状態を変更する表示制御部とを有し、
前記表示部の表示面側に前記太陽電池部と前記入力部とが層をなすように配置され、前記電力蓄積部の電力により前記表示制御部が動作されることを特徴とする表示装置。
【請求項12】
前記表示部は電子ペーパーであることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の表示装置。
【請求項1】
表示領域と該表示領域に表示されている表示内容の表示を電気的、磁気的に変更可能な表示部と、
可視光領域の光を透過させる太陽電池部と、
前記表示領域のうちのいずれの領域が操作されたか否かを検出すると共に、可視光領域の光を透過させる入力部とを含む操作パネルを有し、
前記表示部の表示面側に前記太陽電池部と前記入力部とが層をなすようにして配置され、該太陽電池の発生電力により前記表示部の表示変更と前記入力部への操作の検出との少なくとも一方を実行可能とされていることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記表示部の表示面側から、前記太陽電池部と前記入力部とがこの順で層をなすように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記表示部の表示面側から、前記入力部と前記太陽電池部とがこの順で層をなすように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記表示領域に関する情報と前記表示領域に表示すべき表示内容に関する情報とからなる表示状態情報を保持する記憶部と、
前記入力部による前記操作の検出と、前記表示状態情報とに基づいて前記表示部の表示状態を変更する表示制御部とを更に有し、
該表示制御部は、現在表示されている表示領域の表示内容に対応する操作を前記入力部により検出して前記表示状態情報に基づいて前記表示部の表示状態を変更することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
電子機器本体との情報の授受を行う通信部と、
前記表示領域に関する情報と前記表示領域に表示すべき表示内容に関する情報とからなる表示状態情報を保持する記憶部とを更に有し、
前記表示制御部は、現在表示されている表示領域の表示内容に対応する操作を前記入力部により検出して前記通信部を介して前記電気機器本体に送信し、該電子機器本体からの指令に基づいて前記表示部の表示状態を変更することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記太陽電池部が発生した電力を蓄積する電力蓄積部と、
前記太陽電池部から前記電力蓄積部への電力の供給を停止・遮断する第1電力供給スイッチと、
電子機器本体から前記電力蓄積部への電力の供給を停止・遮断する第2電力供給スイッチと、
前記電力蓄積部の電力蓄積状態と電力消費状態とを検出する電力検出部として機能すると共に、その検出結果に基づいて前記第1電力供給スイッチと前記第2電力供給スイッチとを制御する制御部とを更に有し、
前記制御部は、前記電力蓄積部が前記操作パネルを動作させるに足りる電力状態であるときは前記第1電力供給スイッチのみ通電状態とし、
前記電力蓄積部が前記操作パネルを動作させるに足りる電力状態でないときは前記第2の電力供給スイッチも通電状態とし、
前記電力蓄積部が前記操作パネルを動作させるに足りる電力状態でかつ電力消費が少ないときは前記第1、第2の電力供給スイッチを遮断状態とすることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項7】
前記表示部は、LCDによる第1表示部と電子ペーパーによる第2表示部とからなり、
前記操作パネルの動作状態では前記第1表示部と前記第2表示部とを動作させ、該操作パネルの待機状態では前記第2表示部のみの表示を行い、該第2表示部の入力部により操作者の操作を検出して前記操作パネルの動作状態に移行することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の電子機器を搭載したことを特徴とする画像処理装置。
【請求項9】
請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の電子機器を搭載したことを特徴とする電子計算装置。
【請求項10】
表示領域と該表示領域に表示されている表示内容の表示を電気的、磁気的に変更可能な表示部と、
可視光領域の光を透過させる太陽電池部と、
該太陽電池部が発生した電力を蓄積する電力蓄積部と、
前記表示部の表示領域のいずれの領域が操作者により操作されたか否かを検出する入力部と、
前記入力部による前記操作の検出と、前記表示状態情報とに基づいて前記表示部の表示状態を変更する表示制御部とを有し、
前記表示部の表示面側に前記太陽電池部が配置され、前記電力蓄積部の電力により前記表示制御部が動作されることを特徴とする表示装置。
【請求項11】
表示領域と該表示領域に表示されている表示内容の表示を電気的、磁気的に変更可能な表示部と、
可視光領域の光を透過させる太陽電池部と、
該太陽電池部が発生した電力を蓄積する電力蓄積部と、
前記表示部の表示領域のいずれの領域が操作者により操作されたか否かを検出すると共に、可視光領域の光を透過させる入力部と、
前記入力部による前記操作の検出と、前記表示状態情報とに基づいて前記表示部の表示状態を変更する表示制御部とを有し、
前記表示部の表示面側に前記太陽電池部と前記入力部とが層をなすように配置され、前記電力蓄積部の電力により前記表示制御部が動作されることを特徴とする表示装置。
【請求項12】
前記表示部は電子ペーパーであることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2011−186359(P2011−186359A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−54069(P2010−54069)
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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