説明

電気回路の放電システム

【課題】異常時に電気回路の各部の電位を好適に低下させることのできる電気回路の放電システムを提供する。
【解決手段】このシステムは、二つのコンデンサ31,37が接続されるとともに蓄電池からの電力供給によって作動する電気回路に適用される。車両衝突の検知時に、蓄電池から電気回路への電力供給を停止させるとともに開閉器50の作動を通じて電気回路に接続される放電回路40によってコンデンサ31,37に蓄えられた電荷を強制的に放電させる。放電回路40として、開閉器50と抵抗器41とが直列に接続されたものが各コンデンサ31,37それぞれに対して並列に接続された回路を採用する。第1コンデンサ31の陽極が第1接続経路42を介して開閉器50に接続されるとともに、第2コンデンサ37の陽極が第2接続経路43を介して開閉器50に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気回路に蓄えられた電荷を強制的に放電させる放電システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば電動機の作動を制御するための制御装置など、電気回路からなる様々な装置が提案され、実用されている。そして、そうした装置に異常が生じた場合において、制御対象の誤動作防止などを目的として、電気回路への電力供給を強制的に停止させることが多用されている。また、特許文献1に記載のもののように、電気回路がコンデンサを含む装置において、同装置の異常に際して電気回路への電力供給を強制停止することに併せて、コンデンサに蓄えられている電荷を強制的に放電させるための放電回路を同電気回路に接続するものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の装置は、車両駆動用の電動機を駆動するための電気回路を有している。そして、車両の衝突が検知されたときに、電力供給用の蓄電池と電気回路との接続が遮断されるとともに、同電気回路が警音器およびヘッドライトに接続される。この装置では、車両の衝突時において電気回路への電力供給が遮断されるとともに同電気回路のコンデンサに蓄えられた電荷が警音器やヘッドライトによる消費によって放電されるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−181308号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、例えば装置そのものが損傷したり回路素子が故障したりした場合など、電気回路自体に異常が発生することによって同電気回路が複数の回路に分断されてしまうことがある。そのため、複数のコンデンサが接続された電気回路からなる装置において、異常発生に伴い電気回路が複数の回路に分断されるとともにそれら回路にコンデンサが各別に接続された状態になると、各回路におけるコンデンサ(詳しくは、その陽極)の接続部位がそれぞれ電力供給の強制停止後において電位が高いまま維持された状態になってしまう。こうした異常が発生した場合には、前述した放電回路を単に電気回路に接続しても、同放電回路が接続された部位の電位を低下させることができるものの、それ以外の各部の電位を低下させることができない。
【0006】
このように、前述した装置では、電気回路からなる装置の異常に際して同電気回路の各部の電位を適正に低下させることのできない状況になるおそれがある。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、異常時に電気回路の各部の電位を好適に低下させることのできる電気回路の放電システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、二つのコンデンサが接続されてなるとともに電源からの電力供給によって作動する電気回路に適用されて、異常検知時に前記電源から前記電気回路への電力供給を停止させるとともに開閉器の作動を通じて前記電気回路に接続される放電回路によって前記コンデンサに蓄えられた電荷を強制的に放電させる放電システムにおいて、前記放電回路は、前記二つのコンデンサそれぞれに対して並列に接続されるものであり、前記開閉器と放電用抵抗器とが直列に接続されてなるとともに、前記開閉器および前記放電用抵抗器の一方に前記二つのコンデンサの陽極をそれぞれ異なる経路で接続する陽極接続経路を有してなることをその要旨とする。
【0008】
異常検知時に二つのコンデンサの陽極と放電用抵抗器とが共通の経路で接続される装置では、異常発生に伴って電気回路における各コンデンサの陽極間を繋ぐ経路が分断された場合に、一方(あるいは両方)のコンデンサの陽極と放電回路とが接続されなくなってしまうために、各コンデンサに蓄えられた電荷の放電を適正に行うことができなくなってしまう。
【0009】
この点、上記構成によれば、二つのコンデンサの陽極が放電用抵抗器に対して異なる経路で各別に接続されるために、異常発生に伴って電気回路における各コンデンサの陽極間を繋ぐ経路が分断された場合であっても、それらコンデンサの陽極と放電用抵抗器とを陽極接続経路を介して接続することができる。そのため、異常検知時において各コンデンサに蓄えられた電荷を放電用抵抗器によって適正に放電させることができ、電気回路の各部の電位を好適に低下させることができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電気回路の放電システムにおいて、前記開閉器は、前記二つのコンデンサの一方の陽極と他方の陽極と前記放電用抵抗器とが各別に接続されてなるものであり、前記一方の陽極と前記他方の陽極と前記放電用抵抗器とを前記異常の未検知前においては接続せず前記異常の検知時において互いに接続するものであることをその要旨とする。
【0011】
上記構成では、前記異常の未検知時における放電回路の開閉器の作動状態が、二つのコンデンサの陽極を放電用抵抗器に接続しない状態になることに加えて、それらコンデンサの陽極間についても互いに接続しない状態になる。そのため、開閉器を含む放電回路によって放電システムが構築されているとはいえ、同放電システムを異常の未検知時、すなわち開閉器の非作動時において同放電回路が二つのコンデンサの特性に影響を殆ど与えない構造にすることができる。したがって上記構成によれば、電気回路に放電システムを適用する際に、既存の電気回路に単に放電システムを追加すればよく、放電システムを使い勝手のよいものとすることができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の電気回路の放電システムにおいて、前記放電回路は、前記開閉器および前記放電用抵抗器の一方に前記二つのコンデンサの陽極をそれぞれ異なる経路で接続する前記陽極接続経路に加えて、前記開閉器および前記放電用抵抗器の他方に前記二つのコンデンサの陰極をそれぞれ異なる経路で接続する陰極接続経路を有してなることをその要旨とする。
【0013】
異常検知時に二つのコンデンサの陰極と放電用抵抗器とが共通の経路で接続される装置では、異常発生に伴って電気回路における各コンデンサの陰極間を繋ぐ経路が分断された場合に、一方(あるいは両方)のコンデンサの陰極と放電回路とが接続されなくなってしまうために、各コンデンサに蓄えられた電荷の放電を適正に行うことができなくなってしまう。
【0014】
この点、上記構成によれば、二つのコンデンサの陰極が放電用抵抗器に対して異なる経路で各別に接続されるために、異常発生に伴って電気回路における各コンデンサの陰極間を繋ぐ経路が分断された場合であっても、それらコンデンサの陰極と放電用抵抗器とを陰極接続経路を介して接続することができる。そのため、異常検知時において各コンデンサに蓄えられた電荷を放電用抵抗器によって適正に放電させることができる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気回路の放電システムにおいて、前記開閉器は、前記異常検知時に作動する火薬式アクチュエータにより駆動されるものであることをその要旨とする。
【0016】
上記構成によれば、火薬式アクチュエータにより駆動されるタイプの開閉器、すなわち電磁開閉器などの他の開閉器と比較して迅速な作動が可能な開閉器の作動を通じて電気回路への放電回路の接続を行うことができ、コンデンサに蓄えられた電荷を速やかに放電させることができる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気回路の放電システムにおいて、前記電源は蓄電池であり、前記蓄電池および前記電気回路は車両に搭載されるものであり、前記放電システムは、前記蓄電池から前記電気回路への電力供給の停止を、前記異常検知時に遮断器の作動を通じて前記蓄電池と前記電気回路との接続を遮断することによって行うものであることをその要旨とする。
【0018】
蓄電池と電気回路とが搭載された車両において、同車両の衝突などの異常を検知した際に遮断器の作動を通じて蓄電池と電気回路との接続を遮断して同電気回路への電力供給を強制的に停止させる装置が提案されている。また、そうした装置において、車両衝突時における電気回路からの漏電を抑えるために、同電気回路に蓄えられた電荷を放電させるための放電システムも提案されている。
【0019】
上記構成によれば、そうした車両に搭載される電気回路を構成するコンデンサに蓄えられた電荷を適正に放電させることができ、同電気回路の各部の電位を好適に低下させることができる。
【0020】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の電気回路の放電システムにおいて、前記電気回路は、前記車両の走行用電動機と同電動機を駆動するための駆動回路とからなることをその要旨とする。
【0021】
走行用電動機と駆動回路とからなる電気回路は、電動機のみを車両駆動源として用いる電気自動車や、内燃機関と電動機とを車両駆動源として用いるハイブリッド車両などに搭載される。こうした車両では、電気回路に印可される電圧が高くなり易いために、同電気回路からの漏電を抑えることに対する要求も高くなり易い。
【0022】
上記構成によれば、そうした車両に搭載される電気回路の各部の電位を好適に低下させることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の電気回路の放電システムにおいて、前記電気回路は、前記蓄電池の電圧を昇圧するコンバータ回路を含んでなり、前記二つのコンデンサは、前記コンバータ回路の入力電圧が印可される第1コンデンサ、および同コンバータ回路の出力電圧が印加される第2コンデンサであることをその要旨とする。
【0023】
コンバータ回路が設けられる電気回路においては、その入力電圧が印可されるコンデンサと出力電圧が印可されるコンデンサとが設けられることが多い。上記構成によれば、そうしたコンバータ回路の入力電圧が印可されるコンデンサと出力電圧が印可されるコンデンサとに蓄えられた電荷をそれぞれ好適に放電させることができるようになる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、異常時に電気回路の各部の電位を好適に低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明を具体化した一実施の形態にかかる電気回路の放電システムが適用される車両の概略構成を示す略図。
【図2】本実施の形態にかかる電気回路を示す回路図。
【図3】[a]および[b]駆動回路への放電回路の接続態様を示す回路図。
【図4】[a]および[b]開閉器の断面構造を示す断面図。
【図5】変形例の放電回路の駆動回路への接続態様を示す回路図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を具体化した一実施の形態にかかる電気回路の放電システムについて説明する。
図1は、本実施の形態にかかる電気回路の放電システムが適用される車両の概略構成を示している。
【0027】
同図1に示すように、車両10には内燃機関11が搭載されている。内燃機関11の出力軸12は電動機13および動力伝達機構14などを介して車軸15に接続されている。また、車軸15には駆動輪16が連結されている。上記動力伝達機構14は、遊星歯車機構などによって構成されるとともに、内燃機関11の出力軸12の回転トルクと電動機13の回転トルクとを車軸15に伝達する。本実施の形態では、内燃機関11および電動機13が共に車軸15に付与するための回転トルクを発生する車両駆動源として機能する。また電動機13としては三相交流式の回転機が採用される。
【0028】
車両10には、電動機13を駆動するための駆動装置17が設けられている。駆動装置17はコンバータ18とインバータ19とを備えている。このコンバータ18は蓄電池20から入力される電力を昇圧したうえでインバータ19に出力する。また、インバータ19は入力される直流電力を電動機13の駆動に適した交流電力に変換したうえで同電動機13に出力する。
【0029】
車両10には例えばマイクロコンピュータを中心に構成される電子制御装置21が設けられている。この電子制御装置21には、各種センサの出力信号が取り込まれている。各種センサとしては、例えばアクセルペダル(図示略)の踏み込み量を検出するためのアクセルセンサ22や、車両10の走行速度を検出するための速度センサ23、車両10の異常(具体的には、衝突)の有無を検出するための衝突センサ24などが設けられている。
【0030】
電子制御装置21は、それらセンサの出力信号を取り込むとともにそれら信号に基づき各種の演算を行い、その演算結果に基づいて内燃機関11の作動制御や、コンバータ18の作動制御、インバータ19の作動制御などといった車両10の運転にかかる各種制御を実行する。
【0031】
そうした各種制御は、基本的には、以下のような考えのもとに実行される。
例えば車両10の発進時や軽負荷走行時など、仮に内燃機関11の発生トルクによって車両10を走行させた場合における内燃機関11の運転効率が低くなる状況においては、蓄電池20からの電力供給によって電動機13が駆動され、同電動機13の発生トルクによって車両10が走行するようになる。一方、車両10の定常走行時など、高効率での内燃機関11の運転が可能な状況においては、内燃機関11が運転されて同内燃機関11の発生トルクによって車両10が走行するようになる。他方、車両10の加速走行時など、車両走行のために大トルクが要求される状況においては、内燃機関11が運転されるとともに蓄電池20からの電力供給によって電動機13が駆動されて、それら内燃機関11および電動機13の発生トルクによって車両10が走行するようになる。
【0032】
図2に、上記電動機13、駆動装置17、および蓄電池20からなる電気回路を示す。
同図2に示すように、蓄電池20はコンバータ18に接続されている。また、蓄電池20の正極と負極との間には第1コンデンサ31が設けられている。この第1コンデンサ31により蓄電池20からコンバータ18に入力される電圧の変動が抑えられる。
【0033】
コンバータ18は、直列に接続された二つのスイッチング素子(具体的には、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)32,33を備えている。各スイッチング素子32,33にはそれぞれ一つのダイオード34,35が並列接続されている。蓄電池20の電圧(例えば、200ボルト)は、それらスイッチング素子32,33の一方(具体的には、スイッチング素子33のドレーン端子とソース端子との間)に印加されている。蓄電池20の正極とスイッチング素子33(詳しくは、ドレーン端子)とはリアクトル36を介して接続されている。また、直列接続されたスイッチング素子32,33の両端間(具体的には、スイッチング素子32のドレーン端子とスイッチング素子33のソース端子との間)には第2コンデンサ37が接続されている。
【0034】
コンバータ18の作動制御では、上記スイッチング素子32,33の作動が制御される。これにより、リアクトル36の特性を利用して、直列接続されたスイッチング素子32,33の両端間に蓄電池20の電圧より高い電圧(例えば、650ボルト)が出力されるようになる。なお、コンバータ18の出力電圧の変動は第2コンデンサ37によって抑えられるようになっている。本実施の形態では、スイッチング素子32,33、ダイオード34,35、リアクトル36、および第2コンデンサ37により構成される回路がコンバータ回路として機能する。
【0035】
コンバータ18の出力電圧はインバータ19に入力されている。インバータ19は、六つのスイッチング素子(具体的には、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)38により構成される三相ブリッジ整流回路を内蔵している。また、このインバータ19は電動機13に接続されている。なお、各スイッチング素子38にはそれぞれ一つのダイオード38aが並列接続されている。
【0036】
インバータ19の作動制御では、各スイッチング素子38の作動が制御される。これにより、コンバータ18から入力される直流電力が電動機13の駆動に適した交流電力に変換されるとともに電動機13に供給される。こうしたインバータ19の作動制御を通じて電動機13が車両10の運転状態に適したかたちで駆動されるようになる。
【0037】
ところで、上記車両10が衝突などによってダメージを受けた場合に、電動機13や、駆動装置17、蓄電池20などによって構成された電気回路からの漏電を招くおそれがある。上記車両10のように車両駆動源として内燃機関と電動機とが搭載された車両、いわゆるハイブリッド車両では、電気回路に印可される電圧が高くなり易いために、同電気回路からの漏電を抑えることに対する要求も高くなり易い。そのため本実施の形態では、そうした漏電を抑えるために、車両10の衝突に際して蓄電池20と駆動装置17(詳しくは、電動機13を駆動するための駆動回路30)との接続を遮断するための遮断器25が設けられている。そして、衝突センサ24の出力信号をもとに車両10の衝突が検知されたときに遮断器25を作動させることにより、蓄電池20から駆動回路30への電力供給が停止されるようになる。
【0038】
ここで、本実施の形態の駆動装置17は第1コンデンサ31および第2コンデンサ37を内蔵しているために、その作動時(詳しくは、蓄電池20からの電力供給時)においてそれら第1コンデンサ31および第2コンデンサ37に電荷が蓄えられた状態になる。そのため、単に遮断器25を作動させて蓄電池20から駆動装置17への電力供給を停止させたところで、駆動回路30の電位が不要に高い状態のままで保持されてしまう。
【0039】
この点をふまえて本実施の形態では、車両10の衝突が検知されたときに、遮断器25を作動させて蓄電池20からの電力供給を停止させることに併せて、放電用の抵抗器41を第1コンデンサ31および第2コンデンサ37に並列に接続するようにしている。これにより、第1コンデンサ31および第2コンデンサ37に蓄えられている電荷が抵抗器41によって放電されるようになるために、駆動回路30の各部の電位が不要に高い状態のままで保持されることが抑えられる。
【0040】
図3に、本実施の形態の放電回路40を示す。なお図3[a]は開閉器50の非作動時(オフ時)における放電回路40を示しており、図3[b]は開閉器50の作動時(オン時)における放電回路40を示している。
【0041】
図3[a]および[b]に示すように、開閉器50には第1コンデンサ31の陽極と第2コンデンサ37の陽極と抵抗器41とが接続されている。
詳しくは、第1コンデンサ31の陽極が第1接続経路42を介して開閉器50に接続されるとともに、第2コンデンサ37の陽極が第2接続経路43を介して開閉器50に接続されている。このように本実施の形態では、第1コンデンサ31の陽極および第2コンデンサ37の陽極がそれぞれ異なる経路で開閉器50に接続されている。なお、第1接続経路42および第2接続経路43は共に、駆動回路30を構成する部材とは別の部材(具体的には、ケーブルまたは金属板)により形成される。また、第1接続経路42の第1コンデンサ31側の部分は駆動回路30における第1コンデンサ31の陽極に極力近い部位に接続される。さらに、第2接続経路43の第2コンデンサ37側の部分は駆動回路30における第2コンデンサ37の陽極に極力近い部位に接続される。本実施の形態では、第1接続経路42および第2接続経路43が陽極接続経路として機能する。
【0042】
また、放電用の抵抗器41は、駆動回路30における接地部位39(具体的には、コンバータ18における蓄電池20の負極に接続される部位)と上記開閉器50とを接続するように配設されている。
【0043】
このように本実施の形態の放電回路40は、抵抗器41と開閉器50とが直列接続されたものが第1コンデンサ31および第2コンデンサ37それぞれに対して並列に接続された回路になっている。
【0044】
上記開閉器50は、衝突センサ24により検出される車両10の衝突の有無に応じて以下のように作動する。
先ず、図3[a]に示すように、車両10の衝突が検知されていないときには開閉器50は作動せず、第1コンデンサ31の陽極と第2コンデンサ37の陽極と抵抗器41とが互いに接続されない状態になっている。
【0045】
そのため、第1コンデンサ31および第2コンデンサ37を放電させるための放電回路40が設けられているとはいえ、車両10の衝突が検知されていないときには、第1コンデンサ31および第2コンデンサ37を含む駆動回路30(図2参照)の特性に上記放電回路40が与える影響は殆どない。したがって、第1コンデンサ31および第2コンデンサ37を放電させるべく放電回路40を設ける際に、駆動回路30を何ら変更することなく、同放電回路40を含む放電システムを駆動回路30に適用することができる。このように本実施の形態によれば、放電回路40を含む放電システムを駆動回路30に単に追加することによって同放電システムを駆動回路30に適用することができるために、放電システムを使い勝手のよいものとすることができる。
【0046】
次に、図3[b]に示すように、車両10の衝突が検知されると、開閉器50が作動して、放電回路40が第1コンデンサ31の陽極と第2コンデンサ37の陽極と抵抗器41とが互いに接続された回路になる。詳しくは、第1コンデンサ31の陽極と陰極との間に抵抗器41が接続された状態になるとともに、第2コンデンサ37の陽極と陰極との間にも抵抗器41が接続された状態になる。そして、図中に矢印で示すように、第1コンデンサ31に蓄えられている電荷と第2コンデンサ37に蓄えられている電荷とが共に抵抗器41を介して放電されるようになる。これにより、駆動回路30の各部の電位が低下するようになる。
【0047】
なお上記抵抗器41としては、所望の時間(例えば数分)内において各コンデンサ31,37に蓄えられている電荷を十分に放出させることのできる特性のものが採用されている。
【0048】
本実施の形態の放電回路40では、開閉器50の非作動時において第1コンデンサ31の陽極と第2コンデンサ37の陽極とが互いに接続されず(図3[a]に示す状態)、開閉器50が作動すると第1コンデンサ31の陽極と第2コンデンサ37の陽極とが互いに接続されるようになる(図3[b]に示す状態)。こうした放電回路40が採用されているために、通常時(図3[a])において第1コンデンサ31に印加される電圧(V1)と第2コンデンサに印加される電圧(V2)とが異なる駆動回路30において、車両10の衝突の検知時にそれらコンデンサ31,37に蓄えられた電荷を共通の開閉器50の作動によって放電させることができるようになる。
【0049】
ここで、本実施の形態の駆動回路30(図2)では、コンバータ18のスイッチング素子33に並列接続されたダイオード35のカソード端子よりインバータ19側の部位と同駆動回路30の接地部位39との間に開閉器および放電用の抵抗器を接続することによっても、第1コンデンサ31および第2コンデンサ37を放電させることが可能である。
【0050】
ただし、そのように各コンデンサ31,37と放電用の抵抗器とが共通の経路で接続される装置では、車両10の衝突や素子の故障によって駆動回路30における各コンデンサ31,37の陽極間を繋ぐ経路が分断された場合に、それらコンデンサ31,37の一方(あるいは両方)の陽極と放電用の抵抗器とが接続されなくなるおそれがある。そして、この場合には各コンデンサ31,37に蓄えられた電荷の放電を適正に行うことができなくなる。
【0051】
この点、本実施の形態では、第1コンデンサ31の陽極と抵抗器41とが第1接続経路42を介して接続されるとともに、第2コンデンサ37の陽極と抵抗器41とが第2接続経路43を介して接続される。そのため、車両10の衝突の検知に伴って駆動回路30における各コンデンサ31,37の陽極間を繋ぐ経路が分断された場合であっても、それらコンデンサ31,37の陽極と抵抗器41とを第1接続経路42および第2接続経路43を介して接続することができる。したがって、車両10の衝突が検知されたときに、各コンデンサ31,37に蓄えられた電荷を抵抗器41によって適正に放電させることができ、駆動回路30の各部の電位を好適に低下させることができる。
【0052】
ちなみに、車両10の衝突が検知されたときにおいて遮断器25を作動させた後に開閉器50を作動させることにより、遮断器25が非作動である状態で開閉器50が作動した状態になること、すなわち駆動回路30に蓄電池20が接続された状態で同駆動回路30に放電回路40が接続された状態になることを回避することが可能になる。なお、遮断器25の作動による電力供給の遮断と開閉器50の作動によるコンデンサ31,37の放電とを速やかに実行するためには、車両10の衝突が検知されたときに、それら遮断器25および開閉器50の作動順序を考慮することなく、遮断器25および開閉器50の作動を早期に開始させることが望ましい。
【0053】
本実施の形態では、上記開閉器50として、車両10の衝突が検知されたときに作動する火薬式アクチュエータを内蔵したものが採用されている。同開閉器50は、このアクチュエータの作動を通じて駆動される。以下、開閉器50の具体構造について説明する。
【0054】
図4に開閉器50の内部構造を示す。なお図4[a]はアクチュエータの作動前における開閉器50の内部構造を示しており、図4[b]はアクチュエータの作動後における開閉器50の内部構造を示している。
【0055】
図4[a]および[b]に示すように、開閉器50のケース51の内部には略円柱形状のスペース(シリンダ部52)が形成されている。
開閉器50には、互いに離間した位置に形成された端子であって、上記シリンダ部52の内部とケース51の外部とを接続するための三つの端子(第1端子53、第2端子54、第3端子55)が設けられている。第1端子53の一部(第1接点53a)と第2端子54の一部(第2接点54a)とはそれぞれ、上記シリンダ部52の内周面にあって同シリンダ部52の軸線方向(図4[a]中に矢印Aで示す方向)における一方側の端部(頂部52a)において露出するように配設されている。また第3端子55は、その一部(第3接点55a)が上記シリンダ部52の内面の頂部52aにおいて露出するように配設されている。そして、第1端子53が第2コンデンサ37の陽極に接続されるとともに、第2端子54が抵抗器41に接続されている。また、第3端子55は第1コンデンサ31の陽極に接続されている。
【0056】
さらに、上記開閉器50は火薬式のアクチュエータ56を内蔵している。このアクチュエータ56は、略円柱形状に形成されてシリンダ部52の内部に配設された作動部57と前記電子制御装置21からの信号入力による火薬の着火燃焼によって燃焼ガスを発生させるガス発生部58とを備えている。ガス発生部58は、シリンダ部52内の軸線方向における一方側の端部(底部52b)と上記作動部57との間に配設されるように、同底部52bに取り付けられている。
【0057】
そして、上記ガス発生部58において火薬が着火燃焼すると、これに伴い発生する燃焼ガスによって作動部57が押圧されることにより、同作動部57がシリンダ部52内部を底部52b側から頂部52aに向けて移動するようになる。こうした火薬式アクチュエータは一般に、電磁開閉器などの他の開閉器と比較して迅速な駆動が可能であり、安価であり、且つ動作信頼性が高い。本実施の形態では、そうした火薬式のアクチュエータ56を用いて開閉器50が駆動される。
【0058】
以下、上記開閉器50の動作態様について説明する。
図4[a]に示すように、アクチュエータ56の作動前においては上記作動部57が第1接点53a、第2接点54a、および第3接点55aと接触しない位置に配設されている。したがって、アクチュエータ56の作動前において上記開閉器50はその各接点(第1接点53a、第2接点54a、および第3接点55a)が互いに接続されない状態になっている。
【0059】
一方、図4[b]に示すように、アクチュエータ56が作動すると、上記作動部57が第1接点53a、第2接点54a、および第3接点55aの全てに接触する位置まで移動するようになる。この作動部57は導電材料(例えば鉄系材料などの電気伝導率が高い材料)により形成されている。そのため、アクチュエータ56の作動後において開閉器50は、その各接点が作動部57によって接続されるようになる。
【0060】
ここで上記開閉器50は、その作動部57の移動方向前側(頂部52a側)の部分の外面形状が移動方向前側に向かうほど先細のテーパ形状に形成されている。また開閉器50のシリンダ部52の頂部52a側の部分の内面形状についても同様に、上記作動部57の移動方向前側に向かうほど先細のテーパ形状に形成されている。そして、第1接点53aと第2接点54aとが共に、シリンダ部52のテーパ形状に形成された部分において同シリンダ部52の内面に沿う形状で露出するように形成されている。すなわち、第1接点53aと第2接点54aとが上記作動部57の移動方向前側に向かうほど間隔が狭くなる形状に形成されている。
【0061】
この開閉器50では、アクチュエータ56の作動によって作動部57が移動すると、同作動部57の移動方向前側の部分がシリンダ部52の頂部52a側の部分に嵌り込むようになる。そのため、このとき第1接点53aと第2接点54aとの間に作動部57の移動方向前側の部分が嵌り込むようになる。これにより、作動部57と第1接点53aとの接触部分の面圧、および作動部57と第2接点54aとの接触部分の面圧が共に高くなるために、作動部57を介した第1接点53aと第2接点54aと第3接点55aとの接続が確実なものとなる。
【0062】
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)放電回路40として、開閉器50と抵抗器41とが直列に接続されたものが第1コンデンサ31および第2コンデンサ37それぞれに対して並列に接続される回路を採用するようにした。また、開閉器50に第1コンデンサ31の陽極と第2コンデンサ37の陽極とをそれぞれ異なる経路で接続するようにした。そのため、車両10の衝突などに伴って駆動回路30における各コンデンサ31,37の陽極間を繋ぐ経路が分断された場合であっても、それらコンデンサ31,37の陽極と抵抗器41とを第1接続経路42および第2接続経路43を介して接続することができる。したがって、車両10の衝突が検知されたときにおいて各コンデンサ31,37に蓄えられた電荷を抵抗器41によって適正に放電させることができ、駆動回路30の各部の電位を好適に低下させることができる。
【0063】
(2)開閉器50として、第1コンデンサ31の陽極と第2コンデンサ37の陽極と抵抗器41とを車両10の衝突の未検知時には互いに接続しないものであって同異常の検知時には接続するものを設けるようにした。そのため、放電回路40を含む放電システムを駆動回路30に単に追加することによって同放電システムを駆動回路30に適用することができ、同放電システムを使い勝手のよいものとすることができる。
【0064】
(3)車両10の衝突が検知されたときに作動する火薬式アクチュエータ56により駆動される開閉器50を設けるようにした。そのため、電磁開閉器などの他の開閉器と比較して迅速な作動が可能な開閉器50の作動を通じて駆動回路30への放電回路40の接続を行うことができ、各コンデンサ31,37に蓄えられた電荷を速やかに放電させることができる。
【0065】
(4)車両10に搭載される駆動回路30を構成する各コンデンサ31,37に蓄えられた電荷を適正に放電させることができ、同駆動回路30の各部の電位を好適に低下させることができる。
【0066】
(5)走行用の電動機13が設けられているために電気回路からの漏電を抑えることに対する要求が高くなり易い車両10において、同電気回路の各部の電位を好適に低下させることができる。
【0067】
(6)コンバータ18の入力電圧が印可される第1コンデンサ31と出力電圧が印可される第2コンデンサ37とに蓄えられた電荷をそれぞれ好適に放電させることができるようになる。
【0068】
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・図5に一例を示すように、第3接続経路61を介して第1コンデンサ31の陰極を抵抗器41に接続するとともに、第4接続経路62を介して第2コンデンサ37の陰極を抵抗器41に接続するようにしてもよい。
【0069】
ここで、車両10の衝突が検知されたときに各コンデンサ31,37の陰極と抵抗器41とが共通の経路で接続される装置では、車両10の衝突などに伴って駆動回路30における各コンデンサ31,37の陰極間を繋ぐ経路が分断された場合に、各コンデンサ31,37の一方(あるいは両方)の陰極と放電回路とが接続されなくなるおそれがある。そして、この場合には各コンデンサ31,37に蓄えられた電荷の放電を適正に行うことができなくなってしまう。
【0070】
この点、上記構成では、第1コンデンサ31の陰極と第2コンデンサ37の陰極とがそれぞれ異なる経路で抵抗器41に接続される。そのため、車両10の衝突などに伴って駆動回路30における各コンデンサ31,37の陰極間を繋ぐ経路が分断された場合であっても、それらコンデンサ31,37の陰極と抵抗器41との接続を第3接続経路61および第4接続経路62によって維持することができる。したがって、車両10の衝突が検知されたときにおいて各コンデンサ31,37に蓄えられている電荷を抵抗器41によって適正に放電させることができる。
【0071】
なお、こうした作用効果を得るためには、第3接続経路61の第1コンデンサ31側の部分を駆動回路30における第1コンデンサ31の陰極に極力近い部位に接続することが望ましい。また、第4接続経路62の第2コンデンサ37側の部分は駆動回路30における第2コンデンサ37の陰極に極力近い部位に接続することが望ましい。上記構成では、第3接続経路61および第4接続経路62が陰極接続経路として機能する。
【0072】
・開閉器50に代えて、電磁開閉器など、火薬式アクチュエータの作動によって駆動されるタイプの開閉器以外の開閉器を採用してもよい。
・電気回路に接続することによって電気抵抗になる電気機器であれば、抵抗器41に代えて、第1コンデンサ31および第2コンデンサ37に蓄えられた電荷を放電させるための放電用抵抗器として採用することができる。
【0073】
・共にコンバータ18の入力電圧が印可される二つのコンデンサや、共にコンバータ18の出力電圧が印可される二つのコンデンサなど、並列接続された二つのコンデンサに蓄えられた電荷を強制的に放電させる放電システムにも、上記実施の形態にかかる放電システムはその構成を適宜変更した上で適用することができる。同構成においては、各コンデンサの陽極、放電用抵抗器、開閉器、各コンデンサの陰極といった順に接続される回路を放電回路として採用することができる。
【0074】
・少なくとも二つのコンデンサを備えた電気回路であれば、車両走行用の電動機13とコンバータ18とインバータ19と蓄電池20とからなる電気回路以外の電気回路にも、上記実施の形態にかかる放電システムをその構成を適宜変更した上で適用することができる。そうした電気回路としては、例えば蓄電池とインバータと車両走行用の電動機とからなる電気回路や、蓄電池と駆動回路とエアコンディショナ用の電動コンプレッサとからなる電気回路などを挙げることができる。
【0075】
・本発明は、三つ以上のコンデンサが設けられた電気回路においてそれらコンデンサに蓄えられた電荷を放電させる放電システムにも適用することもできる。
・本発明は、車両に搭載される電気回路に限らず、工場などに設置された装置に設けられる電気回路にも適用することができる。この場合には、電気回路自体の異常や装置の異常などといった同装置に関する何らかの異常を検知するとともに、その検知をもとに電源から電気回路への電力供給の停止とコンデンサに蓄えられた電荷の強制放電とを行うようにすればよい。
【0076】
・電源として蓄電池が接続される電気回路に限らず、電源として商用電源が接続される電気回路にも、本発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0077】
10…車両、11…内燃機関、12…出力軸、13…電動機、14…動力伝達機構、15…車軸、16…駆動輪、17…駆動装置、18…コンバータ、19…インバータ、20…蓄電池、21…電子制御装置、22…アクセルセンサ、23…速度センサ、24…衝突センサ、25…遮断器、30…駆動回路、31…第1コンデンサ、32,33…スイッチング素子、34,35…ダイオード、36…リアクトル、37…第2コンデンサ、38…スイッチング素子、39…接地部位、40…放電回路、41…抵抗器、42…第1接続経路、43…第2接続経路、50…開閉器、51…ケース、52…シリンダ部、52a…頂部、52b…底部、53…第1端子、53a…第1接点、54…第2端子、54a…第2接点、55…第3端子、55a…第3接点、56…アクチュエータ、57…作動部、58…ガス発生部、61…第3接続経路、62…第4接続経路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二つのコンデンサが接続されてなるとともに電源からの電力供給によって作動する電気回路に適用されて、異常検知時に前記電源から前記電気回路への電力供給を停止させるとともに開閉器の作動を通じて前記電気回路に接続される放電回路によって前記コンデンサに蓄えられた電荷を強制的に放電させる放電システムにおいて、
前記放電回路は、前記二つのコンデンサそれぞれに対して並列に接続されるものであり、前記開閉器と放電用抵抗器とが直列に接続されてなるとともに、前記開閉器および前記放電用抵抗器の一方に前記二つのコンデンサの陽極をそれぞれ異なる経路で接続する陽極接続経路を有してなる
ことを特徴とする電気回路の放電システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電気回路の放電システムにおいて、
前記開閉器は、前記二つのコンデンサの一方の陽極と他方の陽極と前記放電用抵抗器とが各別に接続されてなるものであり、前記一方の陽極と前記他方の陽極と前記放電用抵抗器とを前記異常の未検知前においては接続せず前記異常の検知時において互いに接続するものである
ことを特徴とする電気回路の放電システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電気回路の放電システムにおいて、
前記放電回路は、前記開閉器および前記放電用抵抗器の一方に前記二つのコンデンサの陽極をそれぞれ異なる経路で接続する前記陽極接続経路に加えて、前記開閉器および前記放電用抵抗器の他方に前記二つのコンデンサの陰極をそれぞれ異なる経路で接続する陰極接続経路を有してなる
ことを特徴とする電気回路の放電システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気回路の放電システムにおいて、
前記開閉器は、前記異常検知時に作動する火薬式アクチュエータにより駆動されるものである
ことを特徴とする電気回路の放電システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気回路の放電システムにおいて、
前記電源は蓄電池であり、
前記蓄電池および前記電気回路は車両に搭載されるものであり、
前記放電システムは、前記蓄電池から前記電気回路への電力供給の停止を、前記異常検知時に遮断器の作動を通じて前記蓄電池と前記電気回路との接続を遮断することによって行うものである
ことを特徴とする電気回路の放電システム。
【請求項6】
請求項5に記載の電気回路の放電システムにおいて、
前記電気回路は、前記車両の走行用電動機と同電動機を駆動するための駆動回路とからなる
ことを特徴とする電気回路の放電システム。
【請求項7】
請求項5または6に記載の電気回路の放電システムにおいて、
前記電気回路は、前記蓄電池の電圧を昇圧するコンバータ回路を含んでなり、
前記二つのコンデンサは、前記コンバータ回路の入力電圧が印可される第1コンデンサ、および同コンバータ回路の出力電圧が印加される第2コンデンサである
ことを特徴とする電気回路の放電システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−166938(P2011−166938A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−26755(P2010−26755)
【出願日】平成22年2月9日(2010.2.9)
【出願人】(000241463)豊田合成株式会社 (3,467)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】