説明

電気車制御装置

【課題】 装置固有な情報を電力管理装置が一括管理して電気車の電力を有効活用する。
【解決手段】 VVVFインバータ10と、CVCFインバータ28と、燃料電池20と、電力貯蔵装置40と、電力管理装置41とを備えた電気車制御装置において、電気車が回生ブレーキ動作となる時は電動機からの交流電力をVVVFインバータ10にて直流電力へ変換し、当該直流電力を電力貯蔵装置40、CVCFインバータ28で電力を消費させるように制御し、電気車が力行動作となる時は、燃料電池20の電力と電力貯蔵装置40の電力とその不足分の電力として架線電圧からの電力とをVVVFインバータ10、CVCFインバータ28へ供給するように制御し、電気車が惰行している時は、燃料電池20の電力と電力貯蔵装置40の電力とその不足分の電力として架線電圧からの電力とをCVCFインバータ28へ供給するように制御することで、電力管理装置41にて電力を一括管理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気車制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電気車では回生ブレーキをかけた時に回生電力が得られ、同じ電気車の電源装置への電力と架線を介して他の力行車への電力として消費されるが、電源の消費量は必ずしも大きくなく、他の力行車が全エネルギーを消費するとは限らない。このため、他の力行車がいない場合は回生する電力量を低減させ、機械的な摩擦ブレーキ力を大きくし、エネルギーを有効的に利用できない場合があった。また、他の力行車が期待できない場合はブレーキチョッパシステムの抵抗を利用して熱へ変換する場合もあった。
【0003】
このように、回生電力を得られるシステムであるにもかかわらず、他の力行車の条件や路線条件によって十分なエネルギー消費が得られないことから、回生ブレーキ量を低減させたり回生エネルギーを熱エネルギーに変換させたりし、有効に利用されていないことがあることから、この回生エネルギーを電気2重層コンデンサなどで蓄積し、有効利用する方法が特開2003−199204号公報(特許文献1)に記載されている。
【特許文献1】特開2003−199204号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、このような従来の電気車制御装置の技術を改良したものであって、電気車の力行時は駆動装置にて電力を消費し、回生ブレーキ時には駆動装置からの電力を電源装置、電力貯蔵装置へ供給するシステムにして、装置固有な情報を収集し、各周辺装置へ指令することが可能な電力管理装置によって回生電力の供給を一括管理し、電気車の回生電力を有効に取り扱うことができる電気車制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の電気車制御装置は、架線または第3軌条からの直流電力を入力として、可変電圧、可変周波数制御した交流電力に変換して交流電動機へ供給するVVVFインバータと、前記直流電力を入力として、固定周波数、固定電圧を電気車の補助機器へ供給するCVCFインバータと、前記VVVFインバータ、CVCFインバータへ電力供給可能な発電装置と、前記発電装置またはVVVFインバータからの電力を貯蔵する電力貯蔵装置と、電力消費制御および電力供給制御を一括制御する電力管理装置とを備え、前記電力管理装置は、電気車が回生ブレーキ動作となる時は、前記交流電動機からの回生交流電力を前記VVVFインバータにて直流電力へ変換し、当該直流電力を前記電力貯蔵装置またはCVCFインバータで消費させるように制御する電力消費制御と、前記電気車が力行動作となる時は、前記発電装置からの電力と、前記電力貯蔵装置からの電力と、その不足分の電力として前記架線電圧または第3軌条からの電力とを前記VVVFインバータ、CVCFインバータへ供給するように制御し、前記電気車が惰行している時は、前記発電装置からの電力と、前記電力貯蔵装置からの電力と、その不足分の電力として前記架線電圧または第3軌条からの電力とを前記CVCFインバータへ供給するように制御する電力供給制御とを行うことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、電気車の力行時は駆動装置にて電力を消費し、回生ブレーキ時には駆動装置からの電力を電源装置、電力貯蔵装置へ供給する電気車制御装置にあって、装置固有な情報を収集し、各周辺装置へ指令する電力管理装置によって回生電力の供給を一括管理し、電気車の回生電力を有効に取り扱うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。図1は本発明の第1の実施の形態の電気車制御装置のブロック図である。本実施の形態は直流電車を例示している。直流電車の場合、直流電源1の直流電力を架線2を介して集電するパンタグラフ3、高速度遮断器4、充電抵抗5、充電抵抗投入用接触器6、接触器7、入力フィルタ回路としてのフィルタリアクトル8とフィルタコンデンサ9を備えている。フィルタコンデンサ9には、電圧検出器32と3相のVVVFインバータ10が接続されている。VVVFインバータ10には、誘導電動機11が接続される。
【0008】
電気車の場合、このVVVFインバータ10の他に、別系統の電源システムとして、接触器12、入力フィルタ回路であるD/Dコンバータ用フィルタリアクトル13とD/Dコンバータ用フィルタコンデンサ14が備えられている。このフィルタコンデンサ14には、電圧検出器33とD/Dコンバータ15が接続され、このD/Dコンバータ15には、接触器16と電気二重層コンデンサ(EDLC)17が接続されている。これらは電力貯蔵装置40を構成している。また、D/Dコンバータ15の出力側に、突入電流防止用のリアクトル18と開放可能な接触器19を介して燃料電池システム20が接続されている。
【0009】
さらに別系統の電源システムとして、直流電源を定電圧・定周波数の交流に変換して出力するCVCFインバータシステムも備えられている。このCVCFインバータシステムには、フィルタリアクトル13と直列に接続された逆流防止用のブロッキングダイオード26、そしてフィルタコンデンサ27が備えられている。そしてフィルタコンデンサ27には、電圧検出器35と3相のCVCFインバータ28が接続されている。さらに、CVCFインバータ28には、ACフィルタ29、トランス30が接続され、空調装置、蛍光灯など電源負荷に電力を供給するようになっている。
【0010】
本実施の形態の電気車制御装置は、特徴的な要素として電力管理装置41を備えている。この電力管理装置41は、電気車の電力管理を一括制御するためにVVVFインバータ10とCVCFインバータ28と電力貯蔵装置40と燃料電池20と信号線42〜45それぞれにて接続されている。
【0011】
本実施の形態の電気車制御装置では、電力管理装置41により、(1)電気車が回生ブレーキ動作となる時は、電動機11からの交流回生電力をVVVFインバータ10にて直流電力へ逆変換し、この直流電力を電力貯蔵装置40、CVCFインバータ28で電力を消費させるように制御し、(2)電気車が力行動作となる時は、発電装置20からの電力、電力貯蔵装置40からの電力とその不足分を架線2からの架線電圧、または第3軌条からVVVFインバータ10、CVCFインバータ28へ電力供給を行うように制御し、(3)電気車が惰行している時も、発電装置20からの電力と電力貯蔵装置40からの電力をCVCFインバータ28へ供給し、また不足分の電力は架線2からの架線電圧または第3軌条からCVCFインバータ28へ供給するように制御する。電力管理装置41はこれら(1)〜(3)の電力制御を一括制御する。また、電力管理装置41は、変電所からの最大パワーを制限するように電気車としての電力量も一括制御する。
【0012】
図2は、上記実施の形態の電気車制御装置における情報伝達経路の説明図である。本実施の形態の電気車制御装置では、電力管理装置55が燃料電池のような発電装置53とD/Dコンバータ及び電気2重層コンデンサで構成される電力貯蔵装置54からVVVFインバータ51、CVCFインバータ52に電力68を供給し、また逆にVVVFインバータ51から発電装置53と54に電力69を供給するやりとりを制御する。そのために、電力管理装置55は、VVVFインバータ51から制御状態情報58を、CVCFインバータ52から制御状態情報60を、発電装置53から電気貯蔵量などの情報62を、電力貯蔵装置54から電気貯蔵量などの情報を、地上設備57から勾配情報、他車両の稼動状況情報、その他の路線情報66を、そして運転台56からノッチ・ブレーキ情報67を収集する。そして、電力管理装置55は、収集した情報に基づいてVVVFインバータ51にVVVF作動、停止の制御指令59、CVCFインバータ52にもCVCF作動、停止の制御指令61を与え、発電装置53に電力供給指令63、電力貯蔵装置54にも電力供給指令65を与え、発電装置53と電力貯蔵装置54からVVVFインバータ51、CVCFインバータ52に電力68を供給し、また逆にVVVFインバータ51から発電装置53と電力貯蔵装置54に電力69を供給する電力管理制御を行う。
【0013】
この電力管理制御は、架線からの電力を最小とするように電気車の力行/ブレーキを制御である。図3は、電気車の性能曲線を示している。図2に示した電力管理装置55は、電気車の速度情報を運転台56から入力し、図3の性能曲線を用いて出力を算出し、力行時の最大出力時に発電装置53、電力貯蔵装置54を動作させることで、変電所からの電力供給を低減させる制御をする。
【0014】
図2における電力管理装置55は、架線からの入力電流に対して図4に示した判断ロジックに基づいて発電装置53に対する動作指令(電力供給指令)63、電力貯蔵装置54に対する動作指令(電力供給指令)65を出力する。すなわち、電気車の架線からの入力電流の状態を入力し、入力電流選択項101にて設定値以上である場合に発電装置53、電力貯蔵装置54に対する動作判定信号を出力し、発電装置53の起動条件とのAND条件によって発電装置動作指令63を出力し、また、電力貯蔵装置54の起動条件とのAND条件によって電力貯蔵装置動作指令65を出力する。なお、入力電流選択項101は装置動作の安定化のためにヒシテリシス特性を持たせている。これにより、従来制御で行っていたパワー制限を行う必要が無く、下線からの入力電力と共に発電装置53の発電電力、電力貯蔵装置54の貯蔵電力を利用して十分な必要電力が供給できる。
【0015】
また、電力管理装置55は、電動機11の必要電力に対して図5に示した判断ロジックに基づいて発電装置53に対する動作指令(電力供給指令)63、電力貯蔵装置54に対する動作指令(電力供給指令)65を出力する。すなわち、運転台56からのノッチ指令67や路線情報66を入力し、電動機11の必要電力を計算し、電動機電力選択項111にて設定値以上である場合に発電装置53、電力貯蔵装置54に対する動作判定信号を出力し、発電装置53の起動条件とのAND条件によって発電装置動作指令63を出力し、また、電力貯蔵装置54の起動条件とのAND条件によって電力貯蔵装置動作指令65を出力する。なお、電動機電力選択項111も装置動作の安定化のためにヒシテリシス特性を持たせている。これにより、従来制御で行っていたパワー制限を行う必要が無くなる。
【0016】
また、電力管理装置55は、架線電圧に対して図6に示した判断ロジックに基づいて発電装置53に対する動作指令(電力供給指令)63、電力貯蔵装置54に対する動作指令(電力供給指令)65を出力して余剰電力を電力貯蔵させる。すなわち、電気車の架線から電圧情報を入力し、架線電圧選択項121にて設定値以上である場合に発電装置53、電力貯蔵装置54に対する動作判定信号を出力し、発電装置53の起動条件とのAND条件によって発電装置動作指令63を出力し、また、電力貯蔵装置54の起動条件とのAND条件によって電力貯蔵装置動作指令65を出力し、電力貯蔵させる。なお、架線電圧選択項121も装置動作の安定化のためにヒシテリシス特性を持たせている。
【0017】
さらに、電力管理装置55は、電気車の速度情報に対して図7示した判断ロジックに基づいて、発電装置53に対する動作指令(電力供給指令)63、電力貯蔵装置54に対する動作指令(電力供給指令)65を出力して回生エネルギーを電力として貯蔵させる。すなわち、電気車の速度情報を入力し、速度情報選択項131にて回生ブレーキ時の設定区域でのみ発電装置53、電力貯蔵装置54に対する動作判定信号を出力し、発電装置53の起動条件とのAND条件によって発電装置動作指令63を出力し、また、電力貯蔵装置54の起動条件とのAND条件によって電力貯蔵装置動作指令65を出力し、回生エネルギーを電力貯蔵させる。なお、速度情報選択項131も装置動作の安定化のためにヒシテリシス特性を持たせている。
【0018】
次に、架線電力が中断した時の電力管理装置55による電力制御について、図8を用いて説明する。停電などで架線2または第3軌条からの電力が中断153した場合、電力管理装置41は、架線電圧情報から電力中断を判断し、架線から電力を受電できないため、発電装置20、電力貯蔵装置40を起動させて電動機11の駆動に必要な電力を発生されてVVVFインバータ10、CVCFインバータ28に供給させて電気車の走行を継続させ、また車内の空調機や照明装置などの補助機器146へ電力供給も継続させる。そして電動機11の回生エネルギーがあれば、上記と同様に回生エネルギーを電気エネルギーに逆変換して電力貯蔵装置40に回収する。
【0019】
こうして、電力管理装置41は、架線電力の中断時にCVCFインバータ28にてコンプレッサと照明のような補助機器146だけに電力を供給し、またVVVFインバータ10には隣の駅または退避線まで電気車を走行させるまで電力を供給することにより、VVVFインバータ10とCVCFインバータ28を必要最小の電力で動作させ、立ち往生を防ぐ。
【0020】
なお、電力管理装置41は上記実施の形態のように別要素にとして備えるのに代えて、図9に示すように、VVVFインバータ10の制御部として備え、VVVFインバータ10、CVCFインバータ28、電力貯蔵装置40、発電装置20の電力を一括管理するようにすることができる(第2の実施の形態)。また、図10に示すように、電力管理装置41をCVCFインバータ28の制御部に備え、VVVFインバータ10、CVCFインバータ28、電力貯蔵装置40、発電装置20の電力を一括管理するようにすることもできる(第3の実施の形態)。また、図11に示すように、電力管理装置41を発電装置20の制御部に備え、VVVFインバータ10、CVCFインバータ28、電力貯蔵装置40、発電装置20の電力を一括管理するようにすることもできる(第4の実施の形態)。さらにまた、図12に示すように、電力管理装置41を電力貯蔵装置40の制御部に備え、VVVFインバータ10、CVCFインバータ28、電力貯蔵装置40、発電装置20の電力を一括管理するようにすることもできる(第5の実施の形態)。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1の実施の形態の電気車制御装置のブロック図。
【図2】上記実施の形態において電力管理装置に対する情報伝達経路を示すブロック図。
【図3】上記実施の形態において電力管理装置が利用する電気車の速度・力行時電力の特性を示す性能曲線。
【図4】上記実施の形態において電力管理装置による架線入力電流情報に応じて行う発電装置、電力貯蔵装置動作指令のロジック回路。
【図5】上記実施の形態において電力管理装置による電動機電力情報に応じて行う発電装置、電力貯蔵装置動作指令のロジック回路。
【図6】上記実施の形態において電力管理装置による架線電圧情報に応じて行う発電装置、電力貯蔵装置動作指令のロジック回路。
【図7】上記実施の形態において電力管理装置による車速情報に応じて行う発電装置、電力貯蔵装置動作指令のロジック回路。
【図8】上記実施の形態において電力管理装置が架線電力中断時に行う電力管理制御を示すブロック図。
【図9】本発明の第2の実施の形態における電力管理装置の情報伝達経路を示すブロック図。
【図10】本発明の第3の実施の形態における電力管理装置の情報伝達経路を示すブロック図。
【図11】本発明の第4の実施の形態における電力管理装置の情報伝達経路を示すブロック図。
【図12】本発明の第5の実施の形態における電力管理装置の情報伝達経路を示すブロック図。
【符号の説明】
【0022】
1 直流電源
2 架線
3 パンタグラフ
4 高速度遮断機
5 充電抵抗
6 充電抵抗投入用接触器
7 接触器
8 フィルタリアクトル
9 フィルタコンデンサ
10 VVVFインバータ
11 誘導電動機
12 接触器
13 D/Dコンバータ用フィルタリアクトル
14 D/Dコンバータ用フィルタコンデンサ
15 D/Dコンバータ
16 接触器
17 電気2重層コンデンサ(EDLC)
18 リアクトル
19 接触器
20 燃料電池システム
21 接触器
22 充電抵抗
23 半導体スイッチ
24 フィルタリアクトル
25 ブロッキングダイオード
26 ダイオード
27 フィルタコンデンサ
28 CVCFインバータ
29 ACフィルタ
30 トランス
31 電圧検出器
32 電圧検出器
33 電圧検出器
34 電圧検出器
35 電圧検出器
36 電圧検出器
40 電力貯蔵装置
41 電力管理装置
42 VVVFインバータ−電力管理装置間情報受け渡し用信号線
43 電力貯蔵装置−電力管理装置間情報受け渡し用信号線
44 CVCF−電力管理装置間情報受け渡し用信号線
45 燃料電池−電力管理装置間情報受け渡し用信号線
56 運転台
57 地上設備
58 VVVF制御状態情報
59 VVVF制御指令
60 CVCF制御状態情報
61 CVCF制御指令
62 発電装置の状態情報
63 発電装置への電力供給指令
64 電力貯蔵装置の状態表示
65 電力貯蔵装置への電力供給指令
66 路線情報
67 マスコン指令などの運転台情報
68 電力貯蔵装置へ蓄積される電力
69 消費される電力
101 入力電流選択項
111 電動機電力選択項
121 架線電圧選択項
131 速度情報選択項
146 補助機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
架線または第3軌条からの直流電力を入力として、可変電圧、可変周波数制御した交流電力に変換して交流電動機へ供給するVVVFインバータと、前記直流電力を入力として、固定周波数、固定電圧を電気車の補助機器へ供給するCVCFインバータと、前記VVVFインバータ、CVCFインバータへ電力供給可能な発電装置と、前記発電装置またはVVVFインバータからの電力を貯蔵する電力貯蔵装置と、電力消費制御および電力供給制御を一括制御する電力管理装置とを備え、
前記電力管理装置は、
電気車が回生ブレーキ動作となる時は、前記交流電動機からの回生交流電力を前記VVVFインバータにて直流電力へ変換し、当該直流電力を前記電力貯蔵装置またはCVCFインバータで消費させるように制御する電力消費制御と、
前記電気車が力行動作となる時は、前記発電装置からの電力と、前記電力貯蔵装置からの電力と、その不足分の電力として前記架線電圧または第3軌条からの電力とを前記VVVFインバータ、CVCFインバータへ供給するように制御し、前記電気車が惰行している時は、前記発電装置からの電力と、前記電力貯蔵装置からの電力と、その不足分の電力として前記架線電圧または第3軌条からの電力とを前記CVCFインバータへ供給するように制御する電力供給制御とを行うことを特徴とする電気車制御装置。
【請求項2】
前記電力管理装置は、電気車の路線情報を入力し、路線条件に応じて架線からの電力を最小とするように電気車に力行/ブレーキを指令することを特徴とする請求項1に記載の電気車制御装置。
【請求項3】
前記電力管理装置は、電気車の速度情報を入力し、力行時の最大出力時に前記発電装置および電力貯蔵装置を動作させることを特徴とする請求項1に記載の電気車制御装置。
【請求項4】
前記電力管理装置は、電気車の架線からの入力電流情報を入力し、設定値以上の場合に前記発電装置および電力貯蔵装置を動作させることを特徴とする請求項1に記載の電気車制御装置。
【請求項5】
前記電力管理装置は、電気車の交流電動機の出力値を換算し、設定値以上の場合に前記発電装置または電力貯蔵装置を動作させることを特徴とする請求項1に記載の電気車制御装置。
【請求項6】
前記電力管理装置は、架線電圧情報を入力し、設定値以下の場合に前記発電装置および電力貯蔵装置を動作させることを特徴とする請求項1に記載の電気車制御装置。
【請求項7】
前記電力管理装置は、電気車の速度情報を入力し、回生ブレーキ時の速度設定区間でのみ前記電力貯蔵装置に電力貯蔵動作させることを特徴とする請求項1に記載の電気車制御装置。
【請求項8】
前記電力管理装置は、架線または第3軌条からの電力が中断した場合に、前記VVVFインバータ、CVCFインバータ、電力貯蔵装置の動作させると共に、前記CVCFインバータの負荷を空調機および車内照明のみに制限することを特徴とする請求項1に記載の電気車制御装置。
【請求項9】
前記電力管理装置は、前記VVVFインバータの制御部に組み込んだことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電気車制御装置。
【請求項10】
前記電力管理装置は、前記CVCFインバータの制御部に組み込んだことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電気車制御装置。
【請求項11】
前記電力管理装置は、前記発電装置の制御部に組み込んだことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電気車制御装置。
【請求項12】
前記電力管理装置は、前記電力貯蔵装置の制御部に組み込んだことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電気車制御装置。
【請求項13】
前記電力貯蔵装置は、直流電力を所定電圧の直流に変換するD/Dコンバータと、このD/Dコンバータの出力する直流電力を貯蔵する電気2重層コンデンサとで構成したことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の電気車制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−325316(P2006−325316A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−145508(P2005−145508)
【出願日】平成17年5月18日(2005.5.18)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】