説明

電源装置

【課題】太陽電池によって車両に搭載された二次電池を円滑に充電する電源装置を提供する。
【解決手段】二次電池18と、二次電池18に接続される昇圧コンバータ30と、昇圧コンバータ30に接続されるインバータ12と、昇圧コンバータ30とインバータ12との間に配置され、昇圧コンバータ30とインバータ12とを接続する高圧側入出力線45と基準入出力線46との間に接続される高圧コンデンサ13と、高圧コンデンサ13に昇圧コンバータ30と並列に接続される電圧変換器20と、電圧変換器20に接続されるキャパシタ19と、キャパシタ19に接続される太陽電池70と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源装置の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ハイブリッド車両や電気自動車が多く用いられるようになってきている。このような電動車両には車両駆動用の電源装置として充放電可能な二次電池が用いられる。一方、近年、ハイブリッド車両では、車両に搭載している二次電池に外部の電源から充電することが行われるようになって来ている。例えば、商用の100V又は200Vの交流電源を車両に接続し、車両に搭載した充電器によって直流に変換するとともに、二次電池を充電することができる電圧に昇圧して二次電池を充電する方法が用いられている。
【0003】
ところで、近年、環境への配慮から、太陽電池発電などのクリーンな発電方式で発電した電力を車両の二次電池に充電して走行用の電力とすることが提案されている。太陽電池と車両駆動用の二次電池とは電圧が異なる場合が多いことと、太陽電池は日照等によって出力電力が異なる特性があることから、太陽電池を直接車両駆動用の二次電池に直接接続して車両駆動用の二次電池を充電することが難しい場合が多い。このため、絶縁トランスを介して太陽電池を車両の電源系統に接続し、車両に搭載している2つの駆動電源用昇圧コンバータの内の1つを利用して太陽電池の電圧を変換して2つ搭載している二次電池の一方の二次電池に充電する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、充電制御装置を介して太陽電池を車両駆動用の高圧バッテリに接続し、高圧バッテリとインバータとの間にリレースイッチを配置し、車両の運転が終了したらリレースイッチを動作させて高圧バッテリとインバータ、モータジェネレータとを遮断し、太陽電池と高圧バッテリを接続した状態とし、車両停止中に太陽電池で高圧バッテリを充電する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
車両に搭載される二次電池の内部抵抗は温度によって変化し、低温になるとバッテリの内部抵抗が大きくなり、負荷要求に応じた電力をバッテリから出力させることができない場合がある。このような場合に負荷要求出力に相当する電力を供給しようとすると、バッテリの内部抵抗により消費される電力が大きくなり、かえって負荷に供給する電力が少なくなってしまう場合がある。このため、内部抵抗と起電圧に基づき二次電池からの出力電力が最大となる電流値近傍を最適範囲とし、この最適範囲の出力電流になるように昇圧コンバータのデューティ比を制御する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−312382号公報
【特許文献2】特開2006−340544号公報
【特許文献3】国際公開2003−061104号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載された従来技術は、2つの二次電池とそれに対応する2つの昇圧コンバータを搭載している電動車両200の電源系統に絶縁トランスを介して太陽電池を接続しているので、太陽電池で二次電池を充電する際の損失が大きくなってしまうという問題があった。また、特許文献1に記載されている従来技術では、車両駆動用の1つ昇圧コンバータによって太陽電池の電圧を二次電池の充電電圧まで昇圧した上、他方の昇圧トランスを介して二次電池の充電を行うので、この点でも充電の際の損失が大きくなってしまうという問題があった。また、特許文献1に記載された従来技術では、太陽電池の出力に合わせて昇圧コンバータを動作させて二次電池を充電するので、太陽電池の出力の変化によっては二次電池の充電電流量に過不足が生じてしまい、円滑に二次電池を充電することが出来ないという問題があった。また、特許文献1に記載された従来技術では、太陽電池の利用は二次電池の充電目的で、走行中に車両駆動用電源として利用する等、積極的に太陽電池を利用することができず、太陽電池の利用が限定されてしまうという問題があった。
【0008】
特許文献2に記載された従来技術は、車両の運転終了後、太陽電池によって高圧バッテリを充電する際に、リレースイッチによって高圧バッテリとインバータとを遮断するようにしている。この際、インバータと高圧バッテリとの間に大きな電圧差があった場合、リレースイッチが損傷を受ける場合があり、太陽電池によって円滑に高圧バッテリの充電を行うことが出来ないという問題があった。
【0009】
特許文献3に記載された従来技術は太陽電池によって車両駆動用の二次電池を充電することに適用することが出来ず、上記のいずれの従来技術でも太陽電池によって円滑に二次電池の充電を行うことが出来ないという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は、太陽電池によって車両に搭載された二次電池を円滑に充電することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の電源装置は、第1の蓄電装置と、前記第1の蓄電装置に接続される第1の電圧変換器と、前記第1の電圧変換器に接続されるインバータと、前記第1の電圧変換器とインバータとの間に配置され、前記第1の電圧変換器と前記インバータとを接続する高圧電路と第1の基準電路との間に接続される高圧コンデンサと、前記高圧コンデンサに前記第1の電圧変換器と並列に接続される第2の電圧変換器と、前記第2の電圧変換器に接続される第2の蓄電装置と、前記第2の蓄電装置に接続される太陽光発電装置と、を有することを特徴とする。
【0012】
本発明の電源装置において、前記第1、第2の電圧変換器はそれぞれ複数のスイッチング素子を含み、前記各スイッチング素子と前記スイッチとをオンオフする制御部を備え、前記制御部は、前記第1電圧変換器の前記スイッチング素子をオンオフさせて前記第1の蓄電装置の電力によって高圧コンデンサの電圧を第1の蓄電装置の電圧と略同等の電圧とする高圧コンデンサ充電手段と、前記太陽光発電装置の電流電圧特性に基づいて、前記第1の蓄電装置への充電電力を出力することのできる太陽光発電装置の目標出力電圧を設定する出力電圧設定手段と、前記高圧コンデンサの電圧に対する前記出力電圧設定手段によって設定した目標出力電圧の割合に応じて前記第2の電圧変換器の前記スイッチング素子をオンオフさせ、太陽光発電装置の電力によって第2の蓄電装置を介して第1の蓄電装置を充電する充電手段と、を有することとしても好適である。
【0013】
本発明の電源装置において、前記高圧コンデンサと前記インバータとの間に配置され、前記高圧コンデンサからインバータに流れる電流を遮断する遮断スイッチング素子を備え、制御部は、前記遮断スイッチング素子によって、第1の蓄電装置に充電している際に前記高圧コンデンサから前記インバータに流れる電流を遮断する遮断手段を有すること、としても好適である。
【0014】
本発明の電源装置において、前記太陽光発電装置と前記第2の蓄電装置との間に設けられたオンオフスイッチを含み、制御部は、太陽光発電装置の発電電力が所定の電力以上の場合には、前記オンオフスイッチをオンとし、太陽光発電装置の発電電力が所定の電力よりも少ない場合には、前記オンオフスイッチをオフとする太陽光発電装置接続切り離し手段を有すること、としても好適である。
【0015】
本発明の電源装置において、制御部は、前記オンオフスイッチをオンとした場合には、前記第1の電圧変換器によって前記高圧コンデンサの両端の電圧を一定とすること、としても好適である。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、太陽電池によって車両に搭載された二次電池を円滑に充電することが出来るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態における電源装置の構成を示す系統図である。
【図2】本発明の実施形態における電源装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施形態における電源装置の動作を示す説明図である。
【図4】本発明の実施形態における電源装置の太陽電池の特性を示す説明図である。
【図5】本発明の実施形態における電源装置の制御ブロックを示す説明図である。
【図6】本発明の実施形態における電源装置の他の制御ブロックを示す説明図である。
【図7】本発明の実施形態における電源装置の他の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態における電源装置の他の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら本実施形態の電源装置について説明する。図1に示すように、電動車両200に搭載される本実施形態の電源装置100は、第1の蓄電装置である充放電可能な二次電池18と、二次電池18の電力を昇圧してインバータ12に供給する第1の電圧変換器である昇圧コンバータ30と、昇圧コンバータ30とインバータ12のプラス側を接続する高圧電路である高圧側入出力線45と、マイナス側を接続する第1の基準電路である基準入出力線46と、高圧側入出力線45と基準入出力線46との間に接続される高圧コンデンサ13と、高圧コンデンサ13に昇圧コンバータ30と並列に接続される第2の電圧変換器である電圧変換器20と、電圧変換器20に接続される第2の蓄電装置であるキャパシタ19と、キャパシタ19に接続される太陽光発電装置である太陽電池70とを備えている。インバータ12には車両駆動用のモータジェネレータ11が接続されている。
【0019】
二次電池18のプラス側入出力線48は昇圧コンバータ30低圧側の低圧側入出力線47に接続され、二次電池18のマイナス側入出力線49は昇圧コンバータ、インバータ12の基準入出力線46に接続されている。また、二次電池18の入出力線48,49には二次電池18と昇圧コンバータ30とを遮断するシステムメインリレー17が設けられている。また、二次電池18のプラス側入出力線48には充電抵抗16が直列に挿入された充電抵抗ラインリレー15が設けられている。昇圧コンバータ30の低圧側入出力線47と基準入出力線46との間には低圧コンデンサ14が設けられている。
【0020】
昇圧コンバータ30は、上アームスイッチング素子31と、上アームスイッチング素子31と逆並列に接続された上アームダイオード32と、上アームスイッチング素子31と直列に接続された下アームスイッチング素子33と、下アームスイッチング素子33と逆並列に接続された下アームダイオード34と、上アームスイッチング素子31と下アームスイッチング素子33との間に接続された低圧側入出力線47と、低圧側入出力線47の中に設けられたリアクトル35と、上アームスイッチング素子31の低圧側入出力線47と反対側に接続される高圧側入出力線45とを含み、下アームスイッチング素子33は基準入出力線46に接続されている。昇圧コンバータ30の高圧側入出力線45と基準入出力線46とはそれぞれ、インバータ12のプラス側端、マイナス側端にそれぞれ接続されている。
【0021】
高圧コンデンサ13とインバータ12との間の昇圧コンバータ30の高圧側入出力線45には、スイッチング素子77が直列に挿入されており、スイッチング素子77には逆並列にダイオード78が接続されている。
【0022】
電圧変換器20は、二次側上アームスイッチング素子21と、二次側上アームスイッチング素子21と逆並列に接続された二次側上アームダイオード22と、二次側上アームスイッチング素子21と直列に接続された二次側下アームスイッチング素子23と、二次側下アームスイッチング素子23と逆並列に接続された二次側下アームダイオード24と、一次側上アームスイッチング素子26と、一次側上アームスイッチング素子26と逆並列に接続された一次側上アームダイオード27と、一次側上アームスイッチング素子26と直列に接続された一次側下アームスイッチング素子28と、一次側下アームスイッチング素子28と逆並列に接続された一次側下アームダイオード29と、二次側上アームスイッチング素子21と二次側下アームスイッチング素子23との間と一次側上アームスイッチング素子26と一次側下アームスイッチング素子28との間の接続線53aに接続されたリアクトル25と、二次側上アームスイッチング素子21の一端に接続された二次側入出力線51と、一次側上アームスイッチング素子26の一端に接続された一次側入出力線53と、各下アームスイッチング素子23,28の接続線53aと反対側に接続される基準入出力線52とを含んでいる。電圧変換器20の一次側入出力線53と基準入出力線52の一次側はそれぞれキャパシタ19のプラス側入出力線54、マイナス側入出力線55にそれぞれ接続されている。また、電圧変換器20の二次側入出力線51と基準入出力線52の二次側はそれぞれ接続点43,44に接続され、二次側入出力線51は昇圧コンバータ30、インバータ12の高圧側入出力線45に電気的に接続され、電圧変換器20の基準入出力線52の二次側は昇圧コンバータ30、インバータ12の基準入出力線46に接続されている。このため、電圧変換器20は高圧側入出力線45と基準入出力線46とを介して高圧コンデンサ13に昇圧コンバータ30と並列に接続されている。
【0023】
キャパシタ19のプラス側入出力線54にはプラス側充電線56が接続され、キャパシタ19のマイナス側入出力線55にはマイナス側充電線57が接続されている。プラス側充電線56にはプラス側充電線56を入り切りする太陽電池入力スイッチ60が設けられている。また、太陽電池入力スイッチ60とマイナス側充電線57の各一端には、太陽電池70のプラス側出力線71、マイナス側出力線72が接続される端子73,74が設けられている。
【0024】
二次電池18の出力側には二次電池18の出力電圧を検出する電圧センサ63が設けられ、二次電池18のプラス側入出力線48には二次電池18の入出力電流を検出する電流センサ62が設けられている。また、キャパシタ19の出力側には、キャパシタ19の出力電圧を検出する電圧センサ65が設けられ、キャパシタ19のプラス側入出力線54にはキャパシタ19の入出力電流を検出する電流センサ64が設けられている。同様に、太陽電池70の出力側には、太陽電池70の出力電圧を検出する電圧センサ76が設けられ、太陽電池70のプラス側出力線71には太陽電池70の出力電流を検出する電流センサ75が設けられている。また、高圧コンデンサ13には高圧コンデンサ13の両端の電圧を検出する電圧センサ61が設けられている。
【0025】
インバータ12、昇圧コンバータ30の各スイッチング素子31,33、電圧変換器20の各スイッチング素子21,23,26,28、システムメインリレー17、充電抵抗ラインリレー15、太陽電池入力スイッチ60、スイッチング素子77は制御部80に接続され、制御部80の指令によって動作するよう構成されている。システムメインリレー17は、制御部80の指令によって、二次電池18のプラス側入出力線48とマイナス側入出力線49との各接点を同時にオンオフすることもできるし、何れか一方のみの接点をオンオフすることできる。また、モータジェネレータ11、各電圧センサ61,63,65,76、各電流センサ62,64,75、二次電池18、キャパシタ19、太陽電池70はそれぞれ制御部80に接続され、制御部80には各部の電圧値、電流値、モータジェネレータ11、二次電池18,キャパシタ19、太陽電池70の状態が入力されるよう構成されている。制御部80は、内部に信号処理を行うCPUと、制御プログラムやデータを格納する記憶部とを含むコンピュータである。
【0026】
以上のように構成された電源装置100において、太陽電池70で二次電池18の充電を行う動作について説明する。電源装置100を搭載した電動車両200は停止しており、高圧コンデンサ13、キャパシタ19は放電されてその電圧は略ゼロで、二次電池18は残存容量(SOC)が充電可能な範囲となっている。以下、本実施形態では、太陽電池70の最大電圧は電動車両200に搭載されている二次電池18よりも低圧であるとして説明する。例えば、二次電池18の電圧が200V,或いは300Vである場合に、太陽電池70の電圧が50V程度等である。なお、初期状態では、全てのスイッチング素子21,23,26,28,31,33,77はオフとなっており、各リレー15,17もオフとなっている。
【0027】
図2のステップS101に示すように、制御部80はスイッチング素子77をオフとしインバータ12を電動車両200の電源系統から遮断する。スイッチング素子77がオフになると、昇圧コンバータ30の電流はインバータ12に流れることがなく、インバータ12に漏れこんだ電流によってモータジェネレータ11が回転してしまうことを抑制することができる。図2のステップS102に示すように、制御部80は、充電抵抗ラインリレー15をオンとすると同時に二次電池18のマイナス側入出力線49側のシステムメインリレー17の接点をオンとする。これによって二次電池18は充電抵抗16を介して昇圧コンバータ30に接続される。すると、二次電池18の電流は、プラス側入出力線48から充電抵抗ラインリレー15、充電抵抗16から昇圧コンバータ30の低圧側入出力線47に流れる。そして、リアクトル25から上アームダイオード32を通って高圧側入出力線45に流れ、図2のステップS103に示すように、高圧コンデンサ13を充電し始める。この際、二次電池18のマイナス側入出力線49はシステムメインリレー17のマイナス側接点、昇圧コンバータ30の基準入出力線46を介してインバータ12のマイナス側接点に接続されている。高圧コンデンサ13を充電すると、図3の時間ゼロから時間t1に示すように、高圧コンデンサ13の両端の電圧VHは次第に上昇していく。
【0028】
図2のステップS104に示すように、制御部80は、電圧センサ61によって高圧コンデンサ13の両端の電圧を取得し、二次電池18の電圧VBまで昇圧されたかどうかを監視する。そして、制御部80は、高圧コンデンサ13の電圧が、電圧センサ76によって取得した二次電池18の電圧VBと略同様の電圧となった場合には、図2のステップS105に示すように、充電抵抗ラインリレー15をオフとし、二次電池18のシステムメインリレー17のプラス側接点をオンとし、二次電池18と昇圧コンバータ30とを充電抵抗16を介さずに直接接続する。また、図2のステップS106に示すように、制御部80は、昇圧コンバータ30の上アームスイッチング素子31をオンとし、二次電池18を充電するために高圧側入出力線45から二次電池18のプラス側入出力線48に電流を流せるように準備する。
【0029】
制御部80は、図2のステップS107に示すように、電圧変換器20の二次側下アームスイッチング素子23、一次側上アームスイッチング素子26、一次側下アームスイッチング素子28をオフのままとし、二次側上アームスイッチング素子21をオンオフ動作させる降圧動作を開始し、二次電池18と略同様の電圧VBに昇圧されている高圧コンデンサ13の電圧を降圧してキャパシタ19の充電を開始する。電圧変換器20の二次側上アームスイッチング素子21がオンとなると、高圧コンデンサ13のプラス側は、高圧側入出力線45、接続点43、電圧変換器20の二次側入出力線51、二次側上アームスイッチング素子21を介してリアクトル25に接続され、高圧コンデンサ13に蓄電されている電荷はリアクトル25に電気エネルギとして蓄積される。そして、電圧変換器20の二次側上アームスイッチング素子21がオフとなるとリアクトル25に蓄積された電力は、リアクトル25、一次側上アームダイオード27、キャパシタ19、二次側下アームダイオード24をつなぐ回路を流れてキャパシタ19に充電される。この際、電圧変換器20の一次側入出力線53の電圧は二次側入出力線51の電圧よりも降圧されている。どの程度の電圧まで降圧するかは電圧変換器20の二次側上アームスイッチング素子21のオンオフのデューティ比によって決まる。初期状態ではキャパシタ19は放電状態となっており、その電圧は略ゼロとなっていることから、キャパシタ19の充電開始の際には、二次側上アームスイッチング素子21のデューティ比を小さくして、キャパシタ19に突入電流が流れないように、充電を開始する。このキャパシタ19の充電制御は、電流センサ64、電圧センサ65によってキャパシタ19に流入する電流が最適な充電電流となるようにフィードバック制御をかけるようにしてもよい。
【0030】
ここで、図4を参照しながら、太陽電池70の特性について説明する。太陽電池70は複数の太陽電池パネルを接続して構成したものである。太陽電池70の電流電圧特性は、図4(b)に示すように、出力電流が大きくなると出力電圧が低下する特性を持ち、出力電力は図4(a)に示すように、上に凸の特性となって、最大出力電流よりも低い電流AS0の際に出力電力が最大電力PS0となるような特性を持つ。また、出力電圧、出力電力は放射照度に左右され、放射照度が大きな場合には、図4の実線a,dに示すように、出力電圧、電力共に大きくなるが、放射照度が少なくなるにつれて、出力電圧、出力電力は図4の一点鎖線b,e、点線c,fに示すように少なくなってくる。放射照度が十分で、太陽電池70の電流、電圧特性、出力電力特性が図4の実線a,dに示すような特性となる場合、太陽電池70の電圧を最大電圧VS0(開放電圧)とすると出力電流はゼロとなり、この際の出力電力もゼロとなる。制御部80は、内部の記憶装置の中に図4(a)、図4(b)に示す太陽電池70の特性曲線を格納している。
【0031】
太陽電池入力スイッチ60がオフとなっている状態では、太陽電池70の出力端は開放されており、電圧センサ76によって取得する太陽電池70の電圧は出力電流がゼロの最大電圧となっている。放射照度によって最大電圧は変化するが、本実施形態では、放射照度が十分で、最大電圧が図4に示すVS0の場合について説明する。キャパシタ19の充電を開始すると、図3の時間t1から時間t2に示すように、キャパシタ19の電圧は次第に上昇していく。図2のステップS108に示すように、制御部80は電圧センサ65によってキャパシタ19の電圧を取得し、キャパシタ19の電圧が電圧センサ76によって取得する太陽電池70の最大電圧VS0(開放電圧)まで上昇させる。
【0032】
図2のステップS109、図3の時間t2に示すように、制御部80は、キャパシタ19の電圧を太陽電池70の最大電圧VS0まで上昇させた後、太陽電池入力スイッチ60をオンとする。キャパシタ19の電圧は太陽電池70の最大電圧VS0と略同一の電圧となっているので、太陽電池入力スイッチ60をオンとしても太陽電池70からキャパシタ19に向かって電流が流れることはない。
【0033】
太陽電池入力スイッチ60がオンとなったら、図2のステップS110に示すように、制御部80は、一次側下アームスイッチング素子28、二次側上アームスイッチング素子21をオフ、一次側上アームスイッチング素子26をオンとしたまま、二次側下アームスイッチング素子23をオンオフ動作させて電圧変換器20の昇圧動作を開始する。昇圧動作は次のように行う。まず、二次側下アームスイッチング素子23をオンとしてリアクトル25にエネルギを蓄える。次に二次側下アームスイッチング素子23をオフとするとリアクトル25に蓄えられたエネルギによって昇圧された電力が二次側上アームダイオード22から高圧の二次側入出力線51に流れる。二次側下アームスイッチング素子23のオンオフのデューティを変化させることによって電圧変換器20の二次側入出力線51から出力される電力の電圧、電流を変化させることができる。
【0034】
次に、制御部80は、図2のステップS111に示すように二次電池18の充電を開始する。本実施形態では、以下のような方法で二次側入出力線51から出力される電力を制御して二次電池18の充電を行う。制御部80は、充電しようとする二次電池18の残存容量(SOC)、二次電池18の電圧VB等に基づいて、二次電池18に充電することのできる充電電流の設定値A1を設定する。次に制御部80は、電圧センサ76によって取得した最大電圧VS0から充電制御に用いる太陽電池70の特性曲線を選択する。本実施形態では、放射照度が十分にあり、その最大電圧(開放電圧)はVS0であることから、制御部80は、図4(a)の曲線aを太陽電池70の出力電流と出力電力との特性カーブとして選択し、図4(b)の曲線dを太陽電池70の出力電圧と出力電流の特性カーブとして選択する。
【0035】
制御部80は、二次電池18への充電電流の設定値A1を太陽電池70に対する要求出力Preq1として設定する。そして、図4(a)に記載した特性カーブの曲線aに基づいて、太陽電池70の出力電力が要求電力Preq1となる場合の太陽電池70の目標出力電流AS1と目標出力電圧VC_com1とを求める。この場合、太陽電池70の出力電圧を目標出力電圧VC_com1となるようにすると、図4(b)の曲線dから太陽電池70からの出力電流は目標出力電流AS1となり、図4(a)の曲線aから出力電力はPreq1となる。そこで、制御部80は、図5に示すように、電圧変換器20の入力電圧を太陽電池70の目標出力電圧VC_com1、すなわちキャパシタ19の出力電圧VC、を電圧変換器20の入力電圧とし、高圧コンデンサ13の電圧VHが出力電圧となるように、[(太陽電池70の目標出力電圧VC_com1)/(高圧コンデンサ13の電圧VH)]によって二次側下アームスイッチング素子23のオンオフのデューティ比を設定し、これに太陽電池70の目標出力電圧VC_com1とキャパシタ19の出力電圧VCとの差分に基づくフィードバックをかけて、太陽電池70の出力電圧、すなわちキャパシタ19の出力電圧VCが目標出力電圧VC_com1となるように制御する。これによって、太陽電池70の出力電圧は、VC_com1で、目標出力電流AS1が太陽電池70から出力される。
【0036】
上記の制御によって二次電池18の充電可能電力が太陽電池70から二次電池18に供給されることとなるが、実際に二次電池18に充電される電力は、高圧コンデンサ13の電圧VHで、その電流は電流センサ62によって検出する電流値となっている。二次電池18への充電が適切に行われるようにするため、高圧コンデンサ13の電圧VHにおける二次電池18への充電電流が二次電池18に対する充電電流の設定値A1となっているかどうかをチェックし、二次側下アームスイッチング素子23のデューティ比にフィードバックすることとしてもよい。図6に示すように、二次電池18への充電電流の設定値A1と電流センサ62によって取得した二次電池18への実際の充電電流との差分をフィードバックして、二次側下アームスイッチング素子23のデューティ比指令を決定するようにしてもよい。
【0037】
太陽電池70の出力は放射照度によって変化する。先に説明したような放射照度が十分ある状態から放射照度が低下し、太陽電池70の出力が低下したとする。この場合に、先に説明したデューティ比を変化させずに太陽電池70の出力電圧VC_com1となるように二次側下アームスイッチング素子23をオンオフ動作させると、太陽電池70からの出力電流は図4(b)のAS4まで低下し、要求出力Preq1を出力できなくなり、二次電池18を十分に充電できなくなってしまう。
【0038】
そこで、制御部80は、太陽電池70の出力電流が目標出力電流AS1よりも低下してきた際には、太陽電池70の電流、電圧特性に基づいて、制御に用いる太陽電池70の特性カーブを変更する。放射照度が低下し、太陽電池70の出力電力と出力電流の関係を示す特性カーブを当初の曲線aから一点鎖線の曲線bに切り替え、また、制御に用いる太陽電池70の電圧、電流の特性カーブを曲線dから一点鎖線の曲線eに切り換える。すると、図4(a)に示すように、太陽電池70の出力電力が要求電力Preq1となる場合の太陽電池70の目標出力電流と目標出力電圧とは目標出力電流AS2と目標出力電圧VC_com2となる。そして、制御部80は、先に述べたのと同様に、電圧変換器20の入力電圧を太陽電池70の目標出力電圧VC_com2、すなわちキャパシタ19の出力電圧VCを、電圧変換器20の入力電圧とし、高圧コンデンサ13の電圧VHが出力電圧となるように、[(太陽電池70の目標出力電圧VC_com2)/(高圧コンデンサ13の電圧VH)]によって二次側下アームスイッチング素子23のオンオフのデューティ比を設定し、これに太陽電池70の目標出力電圧VC_com2とキャパシタ19の出力電圧VCとの差分に基づいてフィードバックして、太陽電池70の出力電圧、すなわちキャパシタ19の出力電圧VCが目標出力電圧VC_com2となるように制御する。これによって、太陽電池70の出力電圧はVC_com2、目標出力電流はAS2で太陽電池70からPreq1より電力が出力される。このように、本実施形態によれば、放射照度によって太陽電池70の出力特性が変化しても所定の電力で二次電池18の充電を続けることができる。
【0039】
図2のステップS112に示すように、制御部80は、二次電池18の充電を開始したら、二次電池18の残存容量(SOC)を取得する。これは、初期の二次電池18の残存容量(SOC)に電流センサ62によって取得した電流を積算して残存容量(SOC)を計算してもよいし、電圧センサ63によって二次電池18の電圧を取得し、電圧と二次電池18の温度とから存容量(SOC)を求めるようにしてもよい。
【0040】
制御部80は、二次電池18の残存容量(SOC)が上昇して、二次電池18の充電可能電力が低下して来た場合には、その低下した充電可能電力によって太陽電池70への要求電力を当初の要求電力Preq1よりも小さい図4(a)に示す要求電力Preq2に変更する。そして、図4(a)の曲線a、図4(b)の曲線dに基づいて、目標出力電圧を目標出力電圧VC_com3に設定し、[(太陽電池70の目標出力電圧VC_com3)/(高圧コンデンサ13の電圧VH)]によって二次側下アームスイッチング素子23のオンオフのデューティ比を設定し、これに太陽電池70の目標出力電圧VC_com3とキャパシタ19の出力電圧VCとの差分に基づいてフィードバックして、太陽電池70の出力電圧、すなわちキャパシタ19の出力電圧VCが目標出力電圧VC_com3となるように制御する。これによって、二次電池18の残存容量(SOC)が増加して、充電可能電力が減少した場合でも、太陽電池70によって二次電池18を円滑に充電することが出来る。
【0041】
図2のステップS113に示すように、制御部80は、二次電池18の残存容量(SOC)が、所定の値以上となったら、制御部80は電圧変換器20の二次側下アームスイッチング素子23のオンオフ動作を停止し、電圧変換器20の各スイッチング素子21,23,26,28を全てオフとする。すると、図3の時間t3からt4に示すように、太陽電池70からの出力電力がゼロとなるので、太陽電池70の出力電圧は最大電圧VS0まで上昇し、太陽電池70によってキャパシタ19が充電され、キャパシタ19の電圧もVS0まで上昇してくる。そして、太陽電池70とキャパシタ19の電圧が共に太陽電池70の最大電圧VS0まで上昇すると、太陽電池70からキャパシタ19に電流が流れなくなるので、制御部80は、図2のステップS114に示すように、太陽電池入力スイッチ60をオフとする。そして、制御部80は、図2のステップS115に示すように、昇圧コンバータ30の上アームスイッチング素子31をオフとすると共に、システムメインリレー17をオフとして、太陽電池70による二次電池18の充電動作を終了する。
【0042】
図2のステップS116に示すように、制御部80は、二次電池18の充電が終了したら、スイッチング素子77をオンとしインバータ12と電動車両200の電源系統との遮断を解除する。
【0043】
以上説明した本実施形態では、キャパシタ19の出力電圧VCを電圧変換器20の入力電圧とし、高圧コンデンサ13の電圧VHが出力電圧となるように、二次側下アームスイッチング素子23のオンオフのデューティ比を設定し、太陽電池70の出力電圧、すなわちキャパシタ19の出力電圧VCが太陽電池70の目標出力電圧VC_com1となるように制御するので、太陽電池70の出力が変化しても円滑に二次電池18の充電を行うことができるという効果を奏する。
【0044】
以上説明した実施形態の動作は、放射照度が大きく、太陽電池70が要求出力Preq1,Preq2を出力することができる場合について説明したが、以下、放射照度が低下して太陽電池70が要求出力Preq1,Preq2を出力することができなくなる場合について図7を参照しながら説明する。図4(a)の点線で示す曲線cに示すように、放射照度が低下して太陽電池70の出力が低下した場合には、太陽電池70は要求出力Preq1,Preq2を出力することができなくなる。この場合、太陽電池70の出力電圧、電流の特性は、図4(b)に点線で示す曲線fのようになり、太陽電池入力スイッチ60がオフの場合の電圧は開放電圧となるので、図4(b)に示す最大電圧VS3となる。
【0045】
そこで、図7のステップS201に示すように、制御部80は、太陽電池70によって二次電池18の充電を開始する前に、電圧センサ76によって太陽電池70の最大電圧VSを取得する。そして、制御部80は、ステップS202に示すように記憶部に格納している太陽電池70の電圧、電流特性に基づいて太陽電池70が出力することのできる予想最大出力電力を計算する。或いは、記憶部に格納している出力電力の特性カーブに基づいて太陽電池70の出力することができる予想最大出力電力を取得してもよい。そして、制御部80は、図7のステップS203に示すように、計算した予想最大出力電力と所定の閾値とを比較し、太陽電池70の予想出力が所定の閾値以上の場合には図7のステップS204に示すように太陽電池70によって二次電池18の充電を開始する。所定の閾値は、二次電池18の残存容量(SOC)によって定まる充電可能電力であってもよいし、二次電池18を充電するために必要な最小充電電力であってもよい。図7のステップS204に示す二次電池18の充電処理は、先に説明した図2のステップS101からステップS111までの処理である。
【0046】
図7のステップS205に示すように、制御部80は、二次電池18の残存容量(SOC)を取得し、残存容量(SOC)が所定の閾値以上の場合には、二次電池18の充電は終了したと判断して、図7のステップS209に示すように二次電池18の充電停止処理を行う。充電停止処理は先に説明した図2のステップS113からS116に示す動作である。制御部80は、二次電池18の残存容量(SOC)が閾値以下の場合には、二次電池18の充電は終了していないと判断し、図7のステップS206に示すように、電圧センサ76、電流センサ75によって太陽電池70の出力電圧、出力電流を取得する。そして、図7のステップS207に示すように、取得した出力電圧、出力電流とから太陽電池70からの出力電力を計算し、図7のステップS208に示すように、所定の閾値と比較する。そして、太陽電池70からの出力電力が所定の閾値以上の場合には、太陽電池70の出力は十分であると判断して、図7のステップS205に戻って二次電池18の充電を継続する。また、太陽電池70の出力が所定の閾値よりも小さい場合には、制御部80は、図7のステップS209に示すように、太陽電池70による二次電池18の充電停止処理を行う。
【0047】
以上説明した動作では、太陽電池70の予測最大電力が所定の閾値以上の場合に、二次電池18の充電を行うこととして説明したが、図8に示すように、太陽電池70の予想最大出力電力が閾値以上の場合に太陽電池70の出力を電動車両200の駆動用として利用し、太陽電池の予想最大出力電力が閾値よりも小さい場合には、太陽電池70の接続を切り離し、電動車両200を燃費最適となるように制御することとしてもよい。
【0048】
制御部80は、図8のステップS301、ステップS302に示すように、太陽電池70の予想最大出力電力を計算し、予想最大出力電力と所定の閾値とを比較し、図8のステップS303に示すように、太陽電池70の予測最大出力が所定の閾値以上の場合には、図8のステップS304に示すように、昇圧コンバータ30の各スイッチング素子31,32のデューティ比を制御して電動車両200の高圧コンデンサ13の電圧VHを一定にし、図8のステップS305に示すように太陽電池入力スイッチ60をオンとして、図8のステップS306に示すように、太陽電池70の発電電力を車両駆動用電力として供給する。また、太陽電池70の予想出力電力が所定の閾値よりも低い場合に、図8のステップS307に示すように、太陽電池入力スイッチ60をオフとして太陽電池70と電動車両200の電源系統を切り離した後、図8のステップS308に示すように、昇圧コンバータ30の各スイッチング素子31,32のデューティ比を制御して高圧コンデンサ13の電圧VHを変化させて図8のステップS309に示すように、電動車両200を燃費最適制御とすることしてもよい。
【0049】
以上説明したように、太陽電池70の予想出力電力が所定の閾値以上の場合に太陽電池70によって二次電池18の充電や電動車両200を駆動することに利用し、太陽電池70の予想最大出力電力が所定の閾値よりも少ない場合には、太陽電池70を切り離して電動車両200を燃費最適制御することとして太陽電池70の出力を有効に利用することができるという効果を奏する。
【0050】
また、上記の実施形態では、本発明の電源装置を車両駆動用電源として適用する場合について説明したが、本発明は、車両駆動用のみならず、モータジェネレータやモータによって駆動される船舶や鉄道車両等の他の輸送機械や、機械装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0051】
11 モータジェネレータ、12 インバータ、13 高圧コンデンサ、14 低圧コンデンサ、15 充電抵抗ラインリレー、16 充電抵抗、17 システムメインリレー、18 二次電池、19 キャパシタ、20 電圧変換器、21 二次側上アームスイッチング素子、22 二次側上アームダイオード、23 二次側下アームスイッチング素子、23 スイッチング素子、23 二次側下アームスイッチング素子、24 二次側下アームダイオード、25 リアクトル、26 一次側上アームスイッチング素子、27 一次側上アームダイオード、28 一次側下アームスイッチング素子、29 一次側下アームダイオード、30 昇圧コンバータ、31 上アームスイッチング素子、32 上アームダイオード、33 下アームスイッチング素子、34 下アームダイオード、35 リアクトル、43,44 接続点、45 高圧側入出力線、46,52 基準入出力線、47 低圧側入出力線、48,54,56 プラス側入出力線、49,55,57 マイナス側入出力線、51 二次側入出力線、53 一次側入出力線、53a 接続線、60 太陽電池入力スイッチ、61,63,65,76 電圧センサ、62,64,75 電流センサ、70 太陽電池、71 プラス側出力線、72 マイナス側出力線、73,74 端子、77 スイッチング素子、78 ダイオード、80 制御部、100 電源装置、200 電動車両。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の蓄電装置と、
前記第1の蓄電装置に接続される第1の電圧変換器と、
前記第1の電圧変換器に接続されるインバータと、
前記第1の電圧変換器とインバータとの間に配置され、前記第1の電圧変換器と前記インバータとを接続する高圧電路と第1の基準電路との間に接続される高圧コンデンサと、
前記高圧コンデンサに前記第1の電圧変換器と並列に接続される第2の電圧変換器と、
前記第2の電圧変換器に接続される第2の蓄電装置と、
前記第2の蓄電装置に接続される太陽光発電装置と、
を有することを特徴とする電源装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電源装置であって、
前記第1、第2の電圧変換器はそれぞれ複数のスイッチング素子を含み、
前記各スイッチング素子と前記スイッチとをオンオフする制御部を備え、
前記制御部は、
前記第1電圧変換器の前記スイッチング素子をオンオフさせて前記第1の蓄電装置の電力によって高圧コンデンサの電圧を第1の蓄電装置の電圧と略同等の電圧とする高圧コンデンサ充電手段と、
前記太陽光発電装置の電流電圧特性に基づいて、前記第1の蓄電装置への充電電力を出力することのできる太陽光発電装置の目標出力電圧を設定する出力電圧設定手段と、
前記高圧コンデンサの電圧に対する前記出力電圧設定手段によって設定した目標出力電圧の割合に応じて前記第2の電圧変換器の前記スイッチング素子をオンオフさせ、太陽光発電装置の電力によって第2の蓄電装置を介して第1の蓄電装置を充電する充電手段と、
を有することを特徴とする電源装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電源装置であって、
前記高圧コンデンサと前記インバータとの間に配置され、前記高圧コンデンサからインバータに流れる電流を遮断する遮断スイッチング素子を備え、
制御部は、前記遮断スイッチング素子によって、第1の蓄電装置に充電している際に前記高圧コンデンサから前記インバータに流れる電流を遮断する遮断手段を有すること、
を特徴とする電源装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の電源装置であって、
前記太陽光発電装置と前記第2の蓄電装置との間に設けられたオンオフスイッチを含み、
制御部は、
太陽光発電装置の発電電力が所定の電力以上の場合には、前記オンオフスイッチをオンとし、太陽光発電装置の発電電力が所定の電力よりも少ない場合には、前記オンオフスイッチをオフとする太陽光発電装置接続切り離し手段を有すること、
を特徴とする電源装置。
【請求項5】
請求項4に記載の電源装置であって、
制御部は、
前記オンオフスイッチをオンとした場合には、前記第1の電圧変換器によって前記高圧コンデンサの両端の電圧を一定とすること、
を特徴とする電源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−229220(P2011−229220A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−94570(P2010−94570)
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】