説明

露光装置、露光方法、およびデバイス製造方法

【課題】 例えばロール・ツー・ロールで搬送される帯状の感光性基板の可撓性を利用しつつ、感光性基板へのパターンの転写にかかるスループットの向上を達成する。
【解決手段】 円筒面(RLa)を有し、感光性の基板(SH)を円筒面に沿って保持した状態で円筒面の軸線(RLb)の方向に沿って移動する移動機構(RL)と、パターンを有する平面状のマスク(M)を保持し、基板の軸線の方向への移動に同期して、軸線の方向に対応する走査方向に沿って移動するステージ機構と、マスク上に照明領域(IR)を形成する照明光学系と、照明領域内のパターンの投影像を楕円弧状に延びる結像領域(ER)に形成する投影光学系(PL)とを備えている。円筒面の軸線は、結像領域が基板上においてマスクのパターン面とほぼ平行な面に沿って形成されるようにパターン面に対して傾けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば可撓性を有する帯状の感光性基板にパターンを転写する走査型の露光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パソコン、テレビ等の表示素子として、液晶表示パネルが多用されている。最近では、フレキシブルな高分子シート(感光性基板)上に透明薄膜電極をフォトリソグラフィの手法でパターニングすることにより表示パネルを製造する方法が考案されている。このフォトリソグラフィ工程において用いられる露光装置として、ロール・ツー・ロールで搬送される可撓性の感光性基板にマスクのパターンを転写する露光装置(以下、ロール・ツー・ロール型の露光装置という)が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−114385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ロール・ツー・ロール型の露光装置では、帯状の感光性基板の可撓性を利用しつつ、感光性基板へのパターンの転写にかかるスループットの向上を図ることが求められる。
【0005】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、例えばロール・ツー・ロールで搬送される帯状の感光性基板の可撓性を利用しつつ、感光性基板へのパターンの転写にかかるスループットの向上を達成することのできる露光装置、露光方法およびデバイス製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に従えば、円筒面を有し、感光性の基板を前記円筒面に沿って保持した状態で前記円筒面の軸線の方向に沿って移動する移動機構と、
パターンを有する平面状のマスクを保持し、前記基板の前記軸線の方向への移動に同期して、前記軸線の方向に対応する走査方向に沿って移動するステージ機構と、
前記ステージ機構に保持された前記マスク上に照明領域を形成する照明光学系と、
前記照明領域内のパターンの投影像を楕円弧状に延びる結像領域に形成する投影光学系とを備え、
前記円筒面の軸線は、前記結像領域が前記基板上において前記マスクのパターン面とほぼ平行な面に沿って形成されるように前記パターン面に対して傾けられている露光装置が提供される。
【0007】
本発明の第2の態様に従えば、楕円筒面を有し、感光性の基板を前記楕円筒面に沿って保持した状態で前記楕円筒面の軸線の方向に沿って移動する移動機構と、
パターンを有する平面状のマスクを保持し、前記基板の前記軸線の方向への移動に同期して、前記軸線の方向に対応する走査方向に沿って移動するステージ機構と、
前記ステージ機構に保持された前記マスク上に照明領域を形成する照明光学系と、
前記照明領域内のパターンの投影像を円弧状に延びる結像領域に形成する投影光学系とを備え、
前記楕円筒面の軸線は、前記結像領域が前記基板上において前記マスクのパターン面とほぼ平行な面に沿って形成されるように前記パターン面に対して傾けられている露光装置が提供される。
【0008】
本発明の第3の態様に従えば、感光性の基板を円筒面に沿って保持した状態で前記円筒面の軸線の方向に沿って移動させる工程と、
パターンを有する平面状のマスクを保持し、前記基板の前記軸線の方向への移動に同期して、前記軸線の方向に対応する走査方向に沿って移動させる工程と、
前記マスク上に照明領域を形成する工程と、
前記照明領域内のパターンの投影像を楕円弧状に延びる結像領域に形成する工程と、
前記結像領域が前記基板上において前記マスクのパターン面とほぼ平行な面に沿って形成されるように前記円筒面の軸線を前記パターン面に対して傾ける工程と、を含む露光方法が提供される。
【0009】
本発明の第4の態様に従えば、感光性の基板を楕円筒面に沿って保持した状態で前記楕円筒面の軸線の方向に沿って移動させる工程と、
パターンを有する平面状のマスクを保持し、前記基板の前記軸線の方向への移動に同期して、前記軸線の方向に対応する走査方向に沿って移動させる工程と、
前記マスク上に照明領域を形成する工程と、
前記照明領域内のパターンの投影像を円弧状に延びる結像領域に形成する工程と、
前記結像領域が前記基板上において前記マスクのパターン面とほぼ平行な面に沿って形成されるように前記楕円筒面の軸線を前記パターン面に対して傾ける工程と、を含む露光方法が提供される。
【0010】
本発明の第5の態様に従えば、本発明の第1の態様または第2の態様にかかる露光装置を用いて、前記パターンを前記基板に転写する工程と、
前記パターンが転写された前記基板を現像し、前記パターンに対応する形状の転写パターン層を形成する工程と、
前記転写パターン層を介して前記基板を加工する工程と、
を含むデバイス製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様によれば、投影光学系が、マスク上において楕円弧状に延びる照明領域内のパターンの投影像を、円筒面に沿って保持された感光性の基板上において楕円弧状に延びる結像領域に形成する。この楕円弧状の結像領域は、円筒面状に保持された基板上において、マスクのパターン面とほぼ平行な面に沿って形成される。より一般的には、投影光学系によるパターン面の共役面と円筒面との交線の一部が、結像領域とほぼ等しい楕円弧状になるように構成されている。
【0012】
したがって、例えば可撓性を有する帯状の基板が円筒面状に保持されているにもかかわらず、基板上の楕円弧状の結像領域には、マスクのパターンの良像が形成される。その結果、本発明の一態様にかかる露光装置では、例えばロール・ツー・ロールで搬送される帯状の感光性基板の可撓性を利用しつつ、感光性基板へのパターンの転写にかかるスループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】本実施形態の露光装置の要部構成を概略的に示す斜視図である。
【図3】ローラーの軸線の傾き角と結像領域の外形形状との関係について説明する図である。
【図4】本実施形態における走査露光の動作を説明する第1の図である。
【図5】本実施形態における走査露光の動作を説明する第2の図である。
【図6】本実施形態における走査露光の動作を説明する第3の図である。
【図7】変形例にかかる投影光学系の構成を概略的に示す図である。
【図8】楕円柱部材を用いて円弧状に延びる照明領域内のパターンの投影像を円弧状に延びる結像領域に形成する構成を説明する図である。
【図9】半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。
【図10】液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。本実施形態では、図1に示すように、投影光学系PLに対してマスクMおよび帯状のシートSHを相対移動させつつマスクMのパターンをシートSHに投影露光(転写)するロール・ツー・ロール型の露光装置に対して本発明を適用している。図1では、投影光学系PLの基準光軸AXの方向にZ軸を、基準光軸AXと直交する平面において図1の紙面に平行な方向にY軸を、基準光軸AXと直交する平面において図1の紙面に垂直な方向にX軸を設定している。
【0015】
本実施形態の露光装置は、パターンを有する平面状のマスクMを保持して移動するマスクステージMSと、マスクM上に照明領域を形成する照明光学系ILと、マスクMのパターンの像をシートSH上に形成する投影光学系PLと、シートSHを保持した状態で移動および回転するローラーRLと、マスクステージMSおよびローラーRLを駆動する駆動系DRと、駆動系DR等の動作を統括的に制御する主制御系CRとを備えている。シートSHは、フォトレジスト(感光材料)が塗布されたフレキシブルな(可撓性を有する)帯状の高分子シートである。
【0016】
照明光学系ILには、光源LSから露光用の照明光(露光光)が供給される。露光光として、例えば、超高圧水銀ランプの射出光から選択されたi線(波長365nm)の光、YAGレーザの3倍高調波(波長355nm)よりなるパルス光、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)などを用いることができる。照明光学系ILは、光の入射順に、コリメータレンズ20、フライアイレンズ21、コンデンサー光学系22、可変視野絞りとしてのマスクブラインド23、照明結像光学系24(24a,24b)などを備えている。
【0017】
光源LSから射出された光は、照明光学系ILを介して、マスクM上において楕円弧状に延びる照明領域IRを形成する。マスクM上の照明領域IRからの光は、投影光学系PLを介して、シートSH上の結像領域ERに、照明領域IR内のパターンの投影像を形成する。一例として、投影光学系PLは、2回結像型の反射屈折光学系であり、入射側の光軸および射出側の光軸がZ方向に延びる直線状の基準光軸AXに一致している。
【0018】
また、投影光学系PLは、マスクM側およびシートSH側にテレセントリックであり、マスクM側からシートSH側へ拡大倍率を有し、マスクMの走査方向であるY方向に正立した正立像を結像領域ERに形成する。したがって、結像領域ERの形状は、照明領域IRの形状を投影光学系PLの投影倍率βで拡大した楕円弧状である。ただし、照明領域IRの形状、ひいては結像領域ERの形状は、照明光学系IL中のマスクブラインド23の可変開口部(光透過部)の形状に応じて可変的に設定される。
【0019】
マスクMは、マスクホルダ(不図示)を介して、マスクステージMS上に吸着保持されている。マスクステージMS上には、周知の構成を有するマスク側レーザ干渉計(不図示)が配置されている。マスク側レーザ干渉計は、マスクステージMSのX方向の位置、Y方向の位置、およびZ軸廻りの回転角を計測し、計測結果を主制御系CRに供給する。主制御系CRは、その計測値に基づいて、駆動系DRを介して、マスクステージMSのX方向の位置、走査方向としてのY方向の位置および速度、並びにZ軸廻りの回転角を制御する。
【0020】
例えばロール・ツー・ロールの方式にしたがって帯状のシートSHが搬送される経路の途中には、円筒面状の表面(以下、「円筒面」という)RLaを有し且つ所定の軸線RLbを中心として回転可能に構成された円柱状のローラーRLが設けられている。シートSHは、図2に示すように、ローラーRLの円筒面RLaに沿って保持(配置)されている。さらに詳細には、シートSHは、円筒面RLaに当接した状態で且つ円筒面RLaに沿って滑動しないように保持されている。その結果、シートSHは、ローラーRLの軸線RLb廻りの回転に伴って円筒面RLaの円周方向に移動する。
【0021】
ローラーRLの軸線RLbは、図3に明瞭に示すように、YZ平面に沿って延びており且つY方向に対して所定の角度θだけ傾いている。ローラーRLは、シートSHへのマスクパターンの走査露光に際して、シートSHを円筒面RLaに沿って保持した状態で軸線RLbの方向へ移動する。また、ローラーRLは、シートSHへの走査露光の終了位置から次の走査露光の開始位置へのステップ移動に際して、シートSHを円筒面RLaに沿って保持した状態で軸線RLb廻りに回転する。なお、走査露光の動作の詳細については、図4〜図6を参照して後述する。
【0022】
次に、図3を参照して、ローラーRLの軸線RLbのY方向に対する傾き角θと結像領域ERの外形形状(ひいては照明領域IRの外形形状)との関係について説明する。図3を参照すると、ローラーRLの軸線RLbは、+Y軸とθの角度をなし且つ+Z軸と(90−θ)の角度をなすように設定されている。マスクMのパターン面と光学的に共役な共役面(図3中一点鎖線で示す)31は、ローラーRLの円筒面RLaと交差するようにXY平面に沿って延びている。このとき、円筒面RLaと共役面31とが交わる線、すなわち交線は、楕円の一部を形成する。
【0023】
本実施形態では、この楕円弧状の交線の一部であってY方向に延びる直線に関して対称な線分(図中太い実線で示す部分)32に沿って細長く延びるように楕円弧状の結像領域ERを設定している。したがって、結像領域ERの外形形状は、Y方向に延びる直線に関して対称で且つ−Y方向側に向かって凸の楕円弧状である。照明領域IRの外形形状も、結像領域ERと同様に、Y方向に延びる直線に関して対称で且つ−Y方向側に向かって凸の楕円弧状である。
【0024】
このように、本実施形態では、XY平面に沿って平面状に延びる楕円弧状の照明領域IRの正立像としての楕円弧状の結像領域ERが、ローラーRLの円筒面RLaに沿って円筒面状に保持されたシートSH上において、XY平面に沿って平面状に延びるように形成される。その結果、シートSHが円筒面状に保持されているにもかかわらず、シートSH上の楕円弧状の結像領域ERには、照明領域IR内のパターンのY方向(マスクMの走査方向)に正立した良像が形成される。
【0025】
以下、図4〜図6を参照して、本実施形態における走査露光の動作を説明する。図4〜図6では、走査露光動作の一例として、マスクM上の第1パターン領域PA1のパターンをシートSH上のショット領域SR内の第1区画領域SR1に走査露光し、第2パターン領域PA2のパターンを第2区画領域SR2および第3区画領域SR3に走査露光し、第3パターン領域PA3のパターンを第4区画領域SR4に走査露光する例を示している。
【0026】
図4を参照すると、マスクM上には、Y方向に沿って細長く延びる3つの矩形状のパターン領域PA1〜PA3が設けられている。第1パターン領域PA1および第3パターン領域PA3には、例えば表示パネルの周辺部(ドライブ回路など)に対応するパターンが形成されている。また、第2パターン領域PA2には、例えば表示パネルの画素に対応するパターンが形成されている。
【0027】
図5を参照すると、シートSH上の1つのショット領域SRが、Y方向に沿って細長く延びる4つの矩形状の区画領域SR1〜SR4に仮想的に区分されている。ここで、第1区画領域SR1および第4区画領域SR4は、周辺部に対応するパターンが形成されるべき露光領域である。また、第2区画領域SR2および第3区画領域SR3は、表示部の画素に対応する繰り返しパターンが形成されるべき露光領域である。なお、図5では、走査露光動作の説明の理解を容易にするために、シートSH上のショット領域SRが、ローラーRLの円筒面RLaの接平面であってY方向に平行な平面に沿って展開されている。
【0028】
本実施形態では、図4に示すように、楕円弧状の照明領域IRが第1パターン領域PA1の+Y方向側の端部に位置する始動位置から−Y方向側の端部に達する終了位置まで、図4中の矢印F11にしたがって第1パターン領域PA1が照明領域IRによって走査されるように、マスクM(ひいてはマスクステージMS)を+Y方向に向かって所要の速度で移動させる。
【0029】
図5および図6に示すように、マスクMの+Y方向への移動に同期して、楕円弧状の結像領域ERが第1区画領域SR1の+Y方向側の端部に位置する始動位置(図6の上段の図を参照)から−Y方向側の端部に達する終了位置(図6の下段の図を参照)まで、図5中の矢印F21にしたがって第1区画領域SR1が結像領域ERによって走査されるように、ローラーRL(ひいてはシートSH)を軸線RLbの方向に沿って+Y方向の向きに所要の速度で移動させる。こうして、第1パターン領域PA1のパターンが第1区画領域SR1に転写される。
【0030】
次いで、照明領域IRが第1パターン領域PA1の−Y方向側の端部から第2パターン領域PA2の−Y方向側の端部へ移動するように、マスクM(ひいてはマスクステージMS)を+X方向へステップ移動させる。また、結像領域ERが第1区画領域SR1の−Y方向側の端部から第2区画領域SR2の−Y方向側の端部へ移動するように、ローラーRLを軸線RLb廻りに回転させて、シートSHをローラーRLの円筒面RLaの円周方向にステップ移動させる。
【0031】
そして、第2パターン領域PA2の−Y方向側端部の始動位置から+Y方向側端部の終了位置まで、図4中の矢印F12にしたがって第2パターン領域PA2が照明領域IRによって走査されるように、マスクMを−Y方向に向かって所要の速度で移動させる。マスクMの−Y方向への移動に同期して、区画領域SR2の−Y方向側端部の始動位置から+Y方向側端部の終了位置まで、図5中の矢印F22にしたがって第2区画領域SR2が結像領域ERによって走査されるように、ローラーRLを軸線RLbの方向に沿って−Y方向の向きに所要の速度で移動させる。こうして、第2パターン領域PA2のパターンが第2区画領域SR2に転写される。
【0032】
次いで、結像領域ERが第2区画領域SR2の+Y方向側の端部から第3区画領域SR3の+Y方向側の端部へ移動するように、ローラーRLを軸線RLb廻りに回転させて、シートSHをローラーRLの円筒面RLaの円周方向にステップ移動させる。ただし、第2区画領域SR2への走査終了時には、照明領域IRは第2パターン領域PA2の+Y方向側の端部に位置しているので、マスクMをステップ移動させる必要はない。したがって、第2区画領域SR2への走査終了時の状態で、第2パターン領域PA2の+Y方向側端部の始動位置から−Y方向側端部の終了位置まで、図4中の矢印F13にしたがって第2パターン領域PA2が照明領域IRによって走査されるように、マスクMを+Y方向に向かって所要の速度で移動させる。
【0033】
マスクMの+Y方向への移動に同期して、区画領域SR3の+Y方向側端部の始動位置から−Y方向側端部の終了位置まで、図5中の矢印F23にしたがって第3区画領域SR3が結像領域ERによって走査されるように、ローラーRLを軸線RLbの方向に沿って+Y方向の向きに所要の速度で移動させる。こうして、第2パターン領域PA2のパターンが第3区画領域SR3に転写される。
【0034】
最後に、照明領域IRが第2パターン領域PA2の−Y方向側の端部から第3パターン領域PA3の−Y方向側の端部へ移動するように、マスクMを+X方向へステップ移動させる。また、結像領域ERが第3区画領域SR3の−Y方向側の端部から第4区画領域SR4の−Y方向側の端部へ移動するように、ローラーRLを軸線RLb廻りに回転させて、シートSHをローラーRLの円筒面RLaの円周方向にステップ移動させる。
【0035】
そして、第3パターン領域PA3の−Y方向側端部の始動位置から+Y方向側端部の終了位置まで、図4中の矢印F14に沿って第3パターン領域PA3が照明領域IRによって走査されるように、マスクMを−Y方向に向かって所要の速度で移動させる。マスクMの−Y方向への移動に同期して、第4区画領域SR4の−Y方向側端部の始動位置から+Y方向側端部の終了位置まで、図5中の矢印F24にしたがって第4区画領域SR4が結像領域ERによって走査されるように、ローラーRLを軸線RLbの方向に沿って−Y方向の向きに所要の速度で移動させる。
【0036】
こうして、第3パターン領域PA3のパターンが第4区画領域SR4に転写され、シートSHのショット領域SRへの走査露光シーケンスが終了する。また、図示を省略したが、上述の走査露光シーケンスと円筒面RLaの円周方向へのシートSHのステップ移動とを繰り返すことにより、マスクMのパターンがそれぞれ転写された複数のショット領域SRが、帯状のシートSHの長手方向に沿って間隔を隔てて形成される。
【0037】
本実施形態において、ローラーRLは、円筒面RLaを有し、感光性基板であるシートSHを円筒面RLaに沿って保持した状態で軸線RLbの方向に沿って移動する移動機構を構成している。マスクステージMSは、パターンを有する平面状のマスクMを保持し、軸線RLbの方向へのシートSHの移動に同期して、軸線RLbの方向に対応する走査方向、すなわちY方向に沿って移動するステージ機構を構成している。投影光学系PLは、マスクM上において楕円弧状に延びる照明領域IR内のパターンの投影像として、走査方向であるY方向に正立したパターン像を、シートSH上において楕円弧状に延びる結像領域ERに形成する。
【0038】
ローラーRLの円筒面RLaの軸線RLbは、結像領域ERがシートSH上においてマスクMのパターン面とほぼ平行な面に沿って形成されるように、パターン面に対して傾けられている。より一般的には、ローラーRLの軸線RLbは、投影光学系PLによるパターン面の共役面31(あるいはパターン面に対する投影光学系PLの像面)と円筒面RLaとの交線の一部が結像領域ERとほぼ等しい楕円弧状になるように、パターン面に対して傾けられている。
【0039】
したがって、可撓性を有する帯状のシートSHがローラーRLの円筒面RLaによって円筒面状に保持されているにもかかわらず、シートSH上の楕円弧状の結像領域ERには、マスクMのパターンの良好な正立像が形成される。その結果、本実施形態の露光装置では、ロール・ツー・ロールで搬送される帯状のシートSHの可撓性を利用しつつ、シートSHへのパターンの走査露光にかかるスループットを向上させることができる。
【0040】
なお、上述の実施形態では、拡大倍率を有する投影光学系PLを搭載した露光装置に本発明を適用している。しかしながら、これに限定されることなく、例えば等倍の投影光学系または縮小倍率を有する投影光学系を備えた露光装置にも同様に本発明を適用することができる。また、上述の実施形態では、投影光学系PLとして、2回結像型の反射屈折光学系を用いている。しかしながら、これに限定されることなく、投影光学系の具体的な構成については、様々な形態が可能である。
【0041】
例えば、投影光学系PLとして、図7に示すような1回結像型の反射光学系を用いることもできる。図7の変形例にかかる投影光学系PLでは、マスクM上において楕円弧状に延びる照明領域IR内のパターンからの光が、第1平面反射鏡71および凹面反射鏡72を経て、凸面反射鏡73に入射する。凸面反射鏡73により反射された光は、凹面反射鏡72および第2平面反射鏡74を経て、シートSH(図7では不図示)上において楕円弧状に延びる結像領域ER内に、走査方向であるY方向に正立したパターン像を形成する。
【0042】
また、上述の実施形態では、照明光学系IL中のマスクブラインド23の作用により、マスクM上に形成される楕円弧状の照明領域IRの外形を規定し、ひいてはシートSH上に形成される楕円弧状の結像領域ERの外形を規定している。しかしながら、結像領域ERの外形形状を規定する視野絞りは、必ずしも照明光学系ILの光路中に配置されている必要はなく、投影光学系PLの光路中に配置されていても良いし、照明光学系ILの光路中および投影光学系PLの光路中の双方に配置されていても良い。
【0043】
マスクブラインド23に代えて、2回結像型の投影光学系PLにおいて中間像が形成される位置またはその近傍に可変視野絞りを配置する構成も可能である。この場合、投影光学系PL中の可変視野絞りにより、投影光学系PLのマスク側投影視野の形状が規定されることになり、このマスク側投影視野はマスクM上に形成される照明領域IRと必ずしも一致しない。例えば、照明領域IRは、所要のマージン領域を確保してマスク側投影視野を包含する形状に設定される。そして、投影光学系PL中の可変視野絞りにより、投影光学系PLのシート側の投影視野である結像領域ERが、マスク側投影視野と光学的に共役な領域として規定される。
【0044】
また、上述の実施形態では、マスクM上における照明領域IR内のパターンの向きと、シートSH上の結像領域ER内に形成されるパターン像の向きとが一致している。したがって、マスクMの走査方向(Y方向)とシートSHの走査方向(ローラーRLの軸線RLbの方向)とは、同一平面(YZ平面)に沿って規定される。しかしながら、これに限定されることなく、パターンの向きとパターン像の向きとが異なる構成も可能である。この場合、マスクの走査方向はパターンの向きに対応し、感光性基板の走査方向はパターン像の向きに対応することになる。すなわち、一般に、マスクの走査方向は、感光性基板の走査方向である円筒面の軸線の方向と光学的に対応して規定される。
【0045】
また、上述の実施形態において、シートSHは、ローラーRLの円筒面RLaに当接した状態で円筒面RLaに沿って保持されている。しかしながら、これに限定されることなく、例えば円筒面RLaとシートSHとの間にエアギャップを介在させた状態で、円筒面RLaに沿ってシートSHを保持することもできる。
【0046】
また、上述の実施形態では、ローラーRLの円筒面RLaに沿って滑動しないようにシートSHを保持した状態で、ローラーRLを軸線RLb廻りに回転させることによりシートSHを円筒面RLaの円周方向へステップ移動させている。しかしながら、これに限定されることなく、例えば円柱部材を軸線廻りに固定した状態で、円柱部材の円筒面に沿って感光性基板を滑動させることにより基板をステップ移動させてもよい。この場合、基板と円筒面とは当接していても良いし、基板と円筒面との間にエアギャップを介在させても良い。
【0047】
また、上述の実施形態では、図3に示すように、円柱状のローラーRLの軸線RLbは、投影光学系PLによるパターン面の共役面31と円筒面RLaとの交線の一部が結像領域ERとほぼ等しい楕円弧状になるように、パターン面に対して傾けられている。しかしながら、これに限定されることなく、例えば図8に示すように、円柱状のローラーRLに代えて楕円柱部材RL’を用いることにより、マスク上において円弧状に延びる照明領域内のパターンの投影像を感光性基板上において円弧状に延びる結像領域に形成することも可能である。
【0048】
図8の変形例では、楕円筒面RLa’を有する楕円柱部材RL’が、その軸線RLb’廻りに固定されている。楕円柱部材RL’は、軸線RLb’と直交する横断面において図8の紙面に垂直なx方向に沿って長径を有し、横断面において図8の紙面に平行なz方向に沿って短径を有する。楕円柱部材RL’の軸線RLb’は、+Y軸とθ’の角度をなし且つ+Z軸と(90−θ’)の角度をなすように設定されている。マスクのパターン面と光学的に共役な共役面31は、楕円柱部材RL’の楕円筒面RLa’と交差するようにXY平面に沿って延びている。
【0049】
この場合、楕円柱部材RL’の断面形状に応じて傾き角θ’を適宜設定すると、楕円筒面RLa’と共役面31とが交わる交線は円の一部を形成する。図8の変形例では、この円弧状の交線の一部であってY方向に延びる直線に関して対称な線分(図中太い実線で示す部分)33に沿って細長く延びるように円弧状の結像領域を設定している。したがって、結像領域ERの外形形状は、Y方向に延びる直線に関して対称で且つ−Y方向側に向かって凸の円弧状になる。その結果、照明領域IRの外形形状も、結像領域ERと同様に、Y方向に延びる直線に関して対称で且つ−Y方向側に向かって凸の円弧状になる。
【0050】
図8の変形例において、楕円柱部材RL’は、基板へのマスクパターンの走査露光に際して、基板を楕円筒面RLa’に沿って保持した状態で軸線RLb’の方向へ移動する。ただし、基板への走査露光の終了位置から次の走査露光の開始位置へのステップ移動に際して、軸線RLb’廻りの回転が固定された楕円筒面RLa’に沿って基板が滑動する。このとき、基板と楕円筒面RLa’とは当接していても良いし、基板と楕円筒面RLa’との間にエアギャップを介在させても良い。図8の変形例では、投影光学系の円形状の視野内で比較的大きな結像領域(ひいては照明領域)を確保することができる。
【0051】
上述の実施形態の露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0052】
上述の実施形態にかかる露光装置を用いて、半導体デバイス、液晶デバイスなどを製造することができる。図9は、半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図9に示すように、半導体デバイスの製造工程では、半導体デバイスの基板となるウェハに金属膜を蒸着し(ステップS40)、この蒸着した金属膜上に感光性材料であるフォトレジストを塗布する(ステップS42)。つづいて、上述の実施形態の露光装置を用い、マスクMに形成されたパターンをウェハ上の各ショット領域に転写し(ステップS44:露光工程)、この転写が終了したウェハの現像、つまりパターンが転写されたフォトレジストの現像を行う(ステップS46:現像工程)。
【0053】
その後、ステップS46によってウェハの表面に生成されたレジストパターンをウェハ加工用のマスクとし、ウェハの表面に対してエッチング等の加工を行う(ステップS48:加工工程)。ここで、レジストパターンとは、上述の実施形態の露光装置によって転写されたパターンに対応する形状の凹凸が生成されたフォトレジスト層(転写パターン層)であって、その凹部がフォトレジスト層を貫通しているものである。ステップS48では、このレジストパターンを介してウェハの表面の加工を行う。ステップS48で行われる加工には、例えばウェハの表面のエッチングまたは金属膜等の成膜の少なくとも一方が含まれる。なお、ステップS44では、上述の実施形態の露光装置は、フォトレジストが塗布されたウェハを感光性基板としてパターンの転写を行う。
【0054】
図10は、液晶表示素子等の液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図10に示すように、液晶デバイスの製造工程では、パターン形成工程(ステップS50)、カラーフィルタ形成工程(ステップS52)、セル組立工程(ステップS54)およびモジュール組立工程(ステップS56)を順次行う。ステップS50のパターン形成工程では、感光性基板としてフォトレジストが塗布されたガラス基板上に、上述の実施形態の露光装置を用いて回路パターンおよび電極パターン等の所定のパターンを形成する。このパターン形成工程には、上述の実施形態の露光装置を用いてフォトレジスト層にパターンを転写する露光工程と、パターンが転写された感光性基板の現像、つまりガラス基板上のフォトレジスト層の現像を行い、パターンに対応する形状のフォトレジスト層(転写パターン層)を生成する現像工程と、この現像されたフォトレジスト層を介してガラス基板の表面を加工する加工工程とが含まれている。
【0055】
ステップS52のカラーフィルタ形成工程では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応する3つのドットの組をマトリックス状に多数配列するか、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組を水平走査方向に複数配列したカラーフィルタを形成する。ステップS54のセル組立工程では、ステップS50によって所定パターンが形成されたガラス基板と、ステップS52によって形成されたカラーフィルタとを用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。具体的には、例えばガラス基板とカラーフィルタとの間に液晶を注入することで液晶パネルを形成する。ステップS56のモジュール組立工程では、ステップS54によって組み立てられた液晶パネルに対し、この液晶パネルの表示動作を行わせる電気回路およびバックライト等の各種部品を取り付ける。
【0056】
また、本発明は、半導体デバイスまたは液晶デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、プラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグラフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適用することができる。
【符号の説明】
【0057】
21 フライアイレンズ
23 マスクブラインド
LS 光源
IL 照明光学系
IR 照明領域
ER 結像領域
M マスク
MS マスクステージ
PL 投影光学系
SH 帯状のシート
RL ローラー
RLa ローラーの円筒面
RLb ローラーの軸線
DR 駆動系
CR 主制御系

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒面を有し、感光性の基板を前記円筒面に沿って保持した状態で前記円筒面の軸線の方向に沿って移動する移動機構と、
パターンを有する平面状のマスクを保持し、前記基板の前記軸線の方向への移動に同期して、前記軸線の方向に対応する走査方向に沿って移動するステージ機構と、
前記ステージ機構に保持された前記マスク上に照明領域を形成する照明光学系と、
前記照明領域内のパターンの投影像を楕円弧状に延びる結像領域に形成する投影光学系とを備え、
前記円筒面の軸線は、前記結像領域が前記基板上において前記マスクのパターン面とほぼ平行な面に沿って形成されるように前記パターン面に対して傾けられていることを特徴とする露光装置。
【請求項2】
楕円筒面を有し、感光性の基板を前記楕円筒面に沿って保持した状態で前記楕円筒面の軸線の方向に沿って移動する移動機構と、
パターンを有する平面状のマスクを保持し、前記基板の前記軸線の方向への移動に同期して、前記軸線の方向に対応する走査方向に沿って移動するステージ機構と、
前記ステージ機構に保持された前記マスク上に照明領域を形成する照明光学系と、
前記照明領域内のパターンの投影像を円弧状に延びる結像領域に形成する投影光学系とを備え、
前記楕円筒面の軸線は、前記結像領域が前記基板上において前記マスクのパターン面とほぼ平行な面に沿って形成されるように前記パターン面に対して傾けられていることを特徴とする露光装置。
【請求項3】
前記基板は、可撓性を有するシートであることを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
【請求項4】
前記投影光学系は、前記照明領域内のパターンの前記走査方向に正立した前記投影像を前記結像領域に形成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項5】
前記円筒面は、前記軸線を中心として回転可能に構成されていることを特徴とする請求項1、3または4に記載の露光装置。
【請求項6】
前記移動機構の前記楕円筒面は、前記軸線廻りの回転に関して固定されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項7】
感光性の基板を円筒面に沿って保持した状態で前記円筒面の軸線の方向に沿って移動させる工程と、
パターンを有する平面状のマスクを保持し、前記基板の前記軸線の方向への移動に同期して、前記軸線の方向に対応する走査方向に沿って移動させる工程と、
前記マスク上に照明領域を形成する工程と、
前記照明領域内のパターンの投影像を楕円弧状に延びる結像領域に形成する工程と、
前記結像領域が前記基板上において前記マスクのパターン面とほぼ平行な面に沿って形成されるように前記円筒面の軸線を前記パターン面に対して傾ける工程と、を含むことを特徴とする露光方法。
【請求項8】
感光性の基板を楕円筒面に沿って保持した状態で前記楕円筒面の軸線の方向に沿って移動させる工程と、
パターンを有する平面状のマスクを保持し、前記基板の前記軸線の方向への移動に同期して、前記軸線の方向に対応する走査方向に沿って移動させる工程と、
前記マスク上に照明領域を形成する工程と、
前記照明領域内のパターンの投影像を円弧状に延びる結像領域に形成する工程と、
前記結像領域が前記基板上において前記マスクのパターン面とほぼ平行な面に沿って形成されるように前記楕円筒面の軸線を前記パターン面に対して傾ける工程と、を含むことを特徴とする露光方法。
【請求項9】
前記基板として、可撓性を有するシートを用いることを特徴とする請求項7または8に記載の露光方法。
【請求項10】
前記投影像は、前記走査方向に正立した正立像であることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の露光方法。
【請求項11】
前記基板を前記円筒面に沿って保持した状態で前記円筒面を前記軸線廻りに回転させて前記基板をステップ移動させる工程を含むことを特徴とする請求項7、9または10に記載の露光方法。
【請求項12】
前記軸線廻りの回転が固定された前記楕円筒面に沿って前記基板をステップ移動させる工程を含むことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の露光方法。
【請求項13】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の露光装置を用いて、前記パターンを前記基板に転写する工程と、
前記パターンが転写された前記基板を現像し、前記パターンに対応する形状の転写パターン層を形成する工程と、
前記転写パターン層を介して前記基板を加工する工程と、
を含むことを特徴とするデバイス製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−204588(P2010−204588A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−52773(P2009−52773)
【出願日】平成21年3月6日(2009.3.6)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】