説明

露光装置

【課題】光装置を小型化すると共に、被露光体の周りに配置される他の装置の配置の自由度を向上させる。
【解決手段】LEDヘッド100の幅方向の両側端部と、感光体ドラム12の軸心Gとを結んだ直線の角度(扇形の角度)は角度α1である。そして、この角度α1が小さいほど、感光体ドラム12の周囲への各種装置(本実施形態では、帯電装置14、現像装置16、転写装置18、クリーニング装置20、除電装置22)の配置が容易となる。つまり、設計の自由度が増える。第二基板170は、第一基板150と略平行に間隔を持って配置されている。よって、角度α1が小さくても、第二基板170を第一基板150より幅広にすることできる。また、コネクタ174等の厚みのある部品を第二基板170に実装しても、角度α1に影響を与えない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、露光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンターやマルチファンクションコピー機などの画像記録装置では、露光装置で感光体を露光し感光体上に潜像を形成する。また、小型化および騒音低減のため、露光装置に、LEDなどの発光素子を光源とするLEDヘッドを用いることがある。
【0003】
さて、複数の発光素子を直線状に配置すると共に、これらの発光素子を駆動する駆動素子を実装した基板を、発光素子の両側に配置したLEDヘッドが提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
しかし、このような構成のLEDヘッドは、LEDヘッドの幅方向のサイズが大きくなる。このため、感光体上の占有面積が大きくなり、感光体周りの他の装置の配置の自由度が減少すると共に、画像記録装置の小型化にも限界があった。
【0005】
また、LEDなどの発光素子が実装された第一の基板が支持体の下面に配置されると共に、発光素子を駆動する駆動素子が実装された第二の基板を支持体側面に配置させたLEDヘッドが提案されている。(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
【0006】
しかし、このような構成のLEDヘッドも、側面に第二の基板を配置しているため、幅が広くなり、装置の小型化が困難であった。また、幅方向に出っ張るため外部と接続するためのコネクタ等の厚い部品も、第二の基板に実装することも困難であった。あるいは、小型化のため、支持体を切り欠いて第二の基板を収納しようとすると、支持体の剛性が低下し振動してしまう。
【0007】
また、図20に示すように、LEDヘッド1000と感光体との距離を調整する位置決めピン1012の、支持部材1002の下面1002Aから突出したネジ部1022を、ナット1030で固定する構成が提案されている。(例えば、特許文献4参照)。
【0008】
しかし、このような構成のLEDヘッド1000は、位置決めピン1012の後端のネジ部1022が突出しているので、やはり小型化に限界があった。また、位置決めピン1012を支持部材1002に固定するためナット1030をロックアップする際、位置決めピン1012の位置がズレ、しかもズレ量が一定しない。つまり、突出している突出量(LEDヘッド1000と感光体との距離)を正確に調整することは困難であった。
【0009】
また、感光体との距離を調整するくさび形状のアジャスト機構を備えたLEDプリントヘッドや、間隔調整ネジによって、当接部材を移動させて感光体との距離を調整する書込みヘッドも提案されている。しかし、このような構成も、調整機構が大きく、小型化が困難であった。(例えば、特許文献5、特許文献6参照)。
【特許文献1】特開平11−334141号公報
【特許文献2】特許第3359207号
【特許文献3】特開平10−305610号公報
【特許文献4】特開2001−232847号公報
【特許文献5】特許第3177406号
【特許文献6】特開2003−173073号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、露光装置を小型化すると共に、被露光体の周りに配置される他の装置の配置の自由度を向上させることを目的とする。また、露光装置と被露光体との距離を正確に調整することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために請求項1に記載の露光装置は、複数の発光素子が列状に並んで配置された第一基板と、前記発光素子を駆動する駆動素子を有する第二基板と、前記第一基板と前記第二基板とを支持する支持部材と、前記発光素子が発光した光を被露光体に結像させる結像素子と、を備え、前記支持部材には、前記被露光体に対向する第一面に、前記第一基板が取り付けられ、前記第一面の反対側の第二面に、前記第二基板が取り付けられていることを特徴としている。
【0012】
請求項1に記載の露光装置は、支持部材の、被露光体に対向する第一面に、第一基板が取り付けられている。また、支持部材の第一面の反対側の第二面に、第二基板が取り付けられている。よって、例えば、第二基板が支持部材の側面に取り付けられる構成と比較し、幅が狭い。したがって、露光装置が小型化されると共に、被露光体の周りに配置される他の装置配置の自由度も向上する。
【0013】
請求項2に記載の露光装置は、請求項1に記載の構成において、前記発光素子が並んだ方向と直交する幅では、前記第一基板より前記第二基板の方が幅広であることを特徴としている。
【0014】
請求項2に記載の露光装置は発光素子が並んだ方向と直交する幅では、第一基板より第二基板の方が幅広である。第二基板は第一基板より被露光体から離れているので、第二基板が幅広でも、被露光体の周りに各種装置を配置するスペースの減少にあまり影響を与えない。
【0015】
また、第二基板を幅広にすることで、第二基板に実装する電子部品の実装密度も下げることができ、第二基板をコストダウンできる。
【0016】
請求項3に記載の露光装置は、請求項1、又は請求項2に記載の構成において、前記被露光体は、前記発光素子が並んだ方向に長い円筒状をし、前記支持部材の両端部と円筒の中心とを結んだ直線の間に、前記第二基板幅が収まることを特徴としている。
【0017】
請求項3に記載の露光装置は、被露光体は発光素子が並んだ方向に長い円筒状をしている。また、支持部材の幅方向の両端部と円筒の中心とを結んだ直線の間に、第二基板が収まっている。
【0018】
この支持部材の幅方向の両端部と円筒の中心とを結んだ直線の間の範囲であれば、第二基板を幅広にしても、円筒状の被露光体の周りに各種装置を配置する自由度には殆ど影響を与えない。また、第二基板を幅広にすることで、第二基板に実装する電子部品の実装密度も下げることができ、第二基板をコストダウンできる。
【0019】
請求項4に記載の露光装置は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の構成において、前記第一基板と前記第二基板とは、フレキシブル配線基板で電気的に接続されていることを特徴としている。
【0020】
請求項4に記載の露光装置は、第一基板と第二基板とがフレキシブル配線基板で電気的に接続されている。フレキシブル配線基板は屈曲性があり、支持部材に沿って配線できるので、露光装置を小型化できる。
【0021】
請求項5に記載の露光装置は、請求項4に記載の構成において、前記フレキシブル配線基板が接続する接続部分と、前記駆動素子とは、前記発光素子が並ぶ方向と直交する幅方向には重なっていないことを特徴としている。
【0022】
請求項5に記載の露光装置は、フレキシブル配線基板が接続する接続部分と駆動素子とが発光素子が並ぶ方向と直交する幅方向には重なっていない。接続部分は駆動素子を配置できないので、接続部分と駆動素子とを幅方向に重ねないことで、第二基板を幅狭にできる。また、実装密度も低くできる。
【0023】
請求項6に記載の露光装置は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の構成において、前記第二基板は、取付部材を介して前記第二面に取り付けたことを特徴としている。
【0024】
請求項6に記載の露光装置は、取付部材を介して第二面に第二基板を取り付けている。よって、例えば、第二基板の実装する各種電子部品と第二面とが干渉しないように、別途、各種部品が収まる凹部を第二面に形成する必要がない。
【0025】
請求項7に記載の露光装置は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の構成において、前記発光素子は、自己走査型発光素子であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の露光装置。
【0026】
請求項7に記載の露光装置は、発光素子が自己走査型発光素子である。自己走査型発光素子は接続される信号線の本数を自己走査型でない発光素子に対して大幅に少なくすることが可能になる。よって、第一基板を小型化できる。
【0027】
請求項8に記載の露光装置は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の構成において、前記支持部材は、前記結像素子を支持する結像素子支持部を備えることを特徴としている。
【0028】
請求項8に記載の露光装置は、結像素子を支持する結像素子支持部を支持部材が備えている。よって、結像素子と発光素子とが正確に位置決めできる。更に、一体的に成形することで、より正確に位置決めできると共に、製造工程も簡略化できる。
【0029】
請求項9に記載の露光装置は、請求項4から請求項8のいずれか1項に記載の構成において、前記フレキシブル配線基板は、前記第一基板の前記発光素子が配置された面と反対面に接続していることを特徴としている。
【0030】
請求項9に記載の露光装置は、第一基板の発光素子が配置された面と反対面にフレキシブル配線基板が接続している。
【0031】
第一基板の発光素子が配置されている面に発光素子とフレキシブル配線基板を接続すると、フレキシブル配線基板と第一基板との接続部分が必要である。更に、接続部分と発光措置とワイヤーで繋ぐために製造工程上必要な接続部と発光素子との間の隙間部分も必要である。
【0032】
これに対し、第一基板の発光素子が配置された面と反対面にフレキシブル配線基板が接続させることによって、例えば、第一基板の両面を繋ぐスルーホール等を介して、発光素子とフレキシブル配線基板とを電気的に接続することができ、隙間部分が必要でなくなる。よって、第一基板が幅狭になる。
【0033】
請求項10に記載の露光装置は、請求項4から請求項9のいずれか1項に記載の構成において、前記第一基板と前記第二基板と前記フレキシブル配線基板とは、一体となったフレックスリジット基板で構成されていることを特徴としている。
【0034】
請求項10に記載の露光装置は、第一基板と第二基板とフレキシブル配線基板とが一体となったフレックスリジット基板であるので、第一基板及び第二基板とフレキシブル配線基板とを接続する接続部分が必要ない。よって、第一基板及び第二基板が幅狭になる。
【0035】
請求項11に記載の露光装置は、複数の発光素子が列状に並んで配置された基板と、前記基板を支持する支持部材と、前記発光素子が発光した光を被露光体に結像させる結像素子と、を備え、前記支持部材は、前記被露光体に対向する面から前記被露光体に向かって突出し、前記被露光体との距離を位置決めし、突出量が調整可能な位置決めピンと、前記位置決めピンが突出方向にスライド自在に挿入される挿入孔と、前記挿入孔に挿入された前記位置決めピンを、前記突出方向と直交する方向に押圧し、該位置決めピンを固定する押圧手段と、を備えることを特徴としている。
【0036】
請求項11に記載の露光装置は、被露光体に向かって位置決めピンが突出している。そして、この位置決めピンの突出量によって、被露光体との距離を調整可能となっている。
【0037】
位置決めピンは突出方向にスライド自在に挿入孔に挿入されている。そして、挿入孔に挿入された位置決めピンを、押圧手段が突出方向と直交する方向に押圧し、位置決めピンを固定している。
【0038】
このように押圧方向が位置決めピンの突出方向(スライド方向)と直交しているので、押圧して固定する際、例えば、位置決めピンを、被露光体に対向する面と反対側の面からも突出させてボルトで固定する構成と比較すると、位置決めピンが突出方向(スライド方向)への移動が非常に少ない。つまり、突出量、すなわち、当該露光装置と被露光体との距離のバラツキが非常に少ない。
【0039】
また、例えば、位置決めピンを、被露光体に対向する面と反対側の面からも突出させてボルトで固定する構成は、反対側の面から位置決めピンが突出しているので、小型化に支障があった。これに対し、突出方向と直交する方向に押圧し位置決めピンを固定する構成は、反対側の面から位置決めピンを突出させる必要がないので、より小型化できる。
【0040】
請求項12に記載の露光装置は、請求項11に記載の構成において、前記押圧手段は、前記挿入孔と直交するネジ孔と、前記ネジ孔に螺合するスクリューと、であることを特徴としている。
【0041】
請求項12に記載の露光装置は、挿入孔と直交するネジ孔にスクリューを螺合していくことで、スクリューの先端で位置決めピンを突出方向と直交する方向に押圧し固定する。
【0042】
請求項13に記載の露光装置は、請求項11に記載の構成において、前記押圧手段は、前記挿入孔の孔軸と平行な回転軸を軸心に回転する偏心カムであることを特徴としている。
【0043】
請求項13に記載の露光装置は、挿入孔の孔軸と平行な回転軸を軸心に偏心カムを回転させることで、偏心カムで位置決めピンを突出方向と直交する方向に押圧し固定する。
【0044】
請求項14に記載の露光装置は、請求項12、又は請求項13の構成において、前記スクリュー又は前記偏心カムは、前記位置決めピンを固定後、接着剤で固定することを特徴としている。
【0045】
請求項14に記載の露光装置は、スクリュー又は偏心カムを接着剤で固定しているので、スクリュー又は偏心カムの押圧力が低下しない。つまり、位置決めピンがより強固に固定されている。
【0046】
請求項15に記載の露光装置は、請求項11から請求項14のいずれか1項に記載の構成において、前記位置決めピンは、前記第一基板の長手方向外側に設けられていることを特徴としている。
【0047】
請求項15に記載の露光装置は、第一基板の長手方向の外側に位置決めピンが設けられているので、幅狭である。
【0048】
請求項16に記載の露光装置は、請求項11から請求項15のいずれか1項に記載の構成において、前記位置決めピンは、雄ネジ部を備え、前記支持部材は、前記挿入孔と同軸上に設けられ、前記雄ネジ部が螺合する雌ネジ部を備え、前記雄ネジ部が前記雌ネジ部に螺合いする螺合量によって、前記位置決めピンの突出量を調整することを特徴としている。
【0049】
請求項16に記載の露光装置は、請求項11から請求項15のいずれか1項に記載の構成において、前記位置決めピンは、雄ネジ部を備え、前記支持部材は、前記挿入孔と同軸上に設けられ、前記雄ネジ部が螺合する雌ネジ部を備え、前記雄ネジ部が前記雌ネジ部に螺合いする螺合量によって、前記位置決めピンの突出量を調整することを特徴としている。
【0050】
請求項16に記載の露光装置は、位置決めピンの雄ネジ部が支持部材の雌ネジ部に螺合いする螺合量によって、位置決めピンの突出量を調整している。よって、例えば、別途、位置決めピンの突出量を調整する調整治具が必要ない。
【0051】
請求項17に記載の露光装置は、請求項16に記載の構成において、前記挿入孔と前記位置決めピンとのガタを、前記雌ネジ部と前記雄ネジ部とのガタより小さくしたことを特徴とする請求項16に記載の露光装置。
【0052】
請求項17に記載の露光装置は、挿入孔と位置決めピンとのガタを、雌ネジ部と雄ネジ部とのガタより小さくしたので、位置決めピンが押圧され固定されても、位置決めピンの傾きが小さい。
【0053】
請求項18に記載の露光装置の位置決めピンの突出量の調整方法は、請求項10から請求項15のいずれか1項に記載の露光装置の位置決めピンの突出量の調整方法であって、当該露光装置の焦点位置を測定する測定工程と、測定した焦点位置から、前記支持部材から突出する前記位置決めピンの突出量を算出する算出工程と、算出した突出量となるように前記位置決めピンを突出させる突出工程と、前記押圧手段で、前記挿入孔に挿入された前記位置決めピンを、前記突出方向と直交する方向に押圧し、該位置決めピンを固定する固定工程と、を有することを特徴としている。
【0054】
請求項18に記載の露光装置の位置決めピンの突出量の調整方法は、まず、測定工程で当該露光装置の焦点位置を測定する。算出工程で測定した焦点位置から、支持部材から突出する位置決めピンの突出量を算出する。突出工程で算出した突出量となるように位置決めピンを突出させる。そして、固定工程で、押圧手段によって挿入孔に挿入された位置決めピンを、突出方向と直交する方向に押圧し、位置決めピンを固定する。
【0055】
請求項19に記載の露光装置の位置決めピンの突出量の調整方法は、請求項16又は請求項17に記載の露光装置の位置決めピンの突出量の調整方法であって、当該露光装置の焦点位置を測定する測定工程と、測定した焦点位置から、前記支持部材から突出する前記位置決めピンの突出量を算出する算出工程と、前記位置決めピンの前記雄ネジ部が、前記支持部材の前記雌ネジ部に螺合する螺合量を調整し、算出した突出量となるように前記位置決めピンを突出させる突出工程と、前記押圧手段で、前記挿入孔に挿入された前記位置決めピンを、前記突出方向と直交する方向に押圧し、該位置決めピンを固定する固定工程と、を有することを特徴としている。
【0056】
請求項19に記載の露光装置の位置決めピンの突出量の調整方法は、まず、測定工程で当該露光装置の焦点位置を測定する。算出工程で測定した焦点位置から、支持部材から突出する位置決めピンの突出量を算出する。突出工程で位置決めピンの雄ネジ部が支持部材の前記雌ネジ部に螺合する螺合量を調整し、算出した突出量となるように位置決めピンを突出させる。そして、固定工程で、押圧手段によって挿入孔に挿入された位置決めピンを、突出方向と直交する方向に押圧し、位置決めピンを固定する。
【発明の効果】
【0057】
以上説明したように本発明によれば、露光装置を小型化できると共に、被露光体の周りに配置される他の装置の配置の自由度が向上する、という効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0058】
本発明の第一実施形態のLEDヘッドについて説明する。
【0059】
図1に示すように、電子写真方式によって記録用紙などの記録媒体に画像を形成する画像形成装置10に、LEDヘッド100が用いられている。
【0060】
画像形成装置10は、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体、即ち、感光体ドラム12が、軸心Gを回転中心に回転可能に支持されている。矢印K方向に回転する感光体ドラム12の表面は帯電装置14によって帯電する。帯電した感光体ドラム12は、露光装置としてのLEDヘッド100が発光する画像情報に応じた光で露光されることで、静電潜像が形成される。この静電潜像は現像装置16によって現像され、感光体ドラム12上にトナー像が形成される。
【0061】
用紙トレイ(図示略)に収容されていた記録用紙が用紙搬送経路Pに沿って搬送される。そして、前述した感光体ドラム12に形成されたトナー像が、転写装置18によって、搬送されてきた記録用紙に転写する。トナー像が転写した記録用紙は、定着装置(図示略)に搬送されトナー像が定着した後、装置外に排出される。
【0062】
また、転写されずに残った残留トナーは、クリーニング装置20で除去される。そして、除電装置22で除電されたのち、再びLEDヘッド100で露光される。
【0063】
図1と図2とに示すように、LEDヘッド100は、全体が四角柱形状をし、その長手方向は感光体ドラム12の軸心Gと同方向である。また、LEDヘッド100は、金属からなる支持部材102を備え、この支持部材102は断面が四角形状の基板支持部104を備えている。
【0064】
この基板支持部104の上面104Aには、第一基板150が取り付けられている。第一基板150の上面には、発光素子としてのLEDアレイ152が長手方向(感光体ドラム12の軸心G方向)に並んで実装されている。LEDアレイ152は、PNPN構造発光サイリスタを有し、シフトレジスタの機能をLEDアレイ152自体が有している、いわゆる、自己走査型LED(SLED:Self-scanning LED)アレイである。
【0065】
自己走査型LED(SLED:Self-scanning LED)アレイは、接続される信号線の本数を自己走査型でないLEDアレイより大幅に少なくすることが可能になる。よって、第一基板150を小型化できる。
【0066】
基板支持部104の上面104Aの反対側の下面104Bに、第二基板170が取り付けられている。第二基板170の両面には、各種電子部品176(図4参照、コンデンサや抵抗)等が実装されている。また、第二基板170の下面には、第一基板150に実装されているLEDアレイ152を駆動する駆動素子172と、外部と電気的に接続するコネクタ174と、が実装されている。
【0067】
なお、第二基板170の幅(長手方向と直交する方向、感光体ドラム12の回転軸G方向と直交する方向)は、第一基板150より幅広である。(図1参照)
また、第一基板150と第二基板170とは、フレキシブル配線基板190で電気的に接続されている。フレキシブル配線基板190は、熱圧着、若しくは異方性導電膜の熱圧着で、第一基板150及び第二基板170の共に外側の面に接続されている。なお、LEDアレイ152は、自己走査型LEDアレイであり、接続される信号線の本数を自己走査型でないLEDアレイより大幅に少ないので、フレキシブル配線基板190も幅狭にできる。
【0068】
更に、図3に示すように、第二基板170において、フレキシブル配線基板190との接合部分160と、駆動素子172と、は長手方向に並んでおり、幅方向には重なっていない。よって第二基板170は幅狭にできる。なお、図2に示すように、フレキシブル配線基板190は、折り曲げられ基板支持部104の側面に沿って配置されているが、図3では判りやすくするため、フレキシブル配線基板190は、折り曲げていない状態となっている。
【0069】
図4に示すように、基板支持部104の下面104Bには、各種電子部品176(コンデンサや抵抗)が収まる凹部104Cが形成されている。しかし、駆動素子172が実装されている領域には凹部104Cは形成していない。よって、第二基板170の上面の、駆動素子172が実装されている領域は、支持部材102の基板支持部104の下面104Bが面接触している。よって、熱伝導性が良く、放熱効果が高い。
【0070】
図1、図2に示すように、結像素子支持部106が、基板支持部104の上面104Aから感光体ドラム12(図1参照)に向かって延びている。この結像素子支持部106には、LEDアレイ152が発光した光を感光体ドラム12に結像させる分布屈折率レンズ、いわゆる、セルフォックレンズ(「セルフォック」は、日本板硝子(株)の登録商標)を備えるレンズアレイ90が取り付けられている。
【0071】
なお、図1と図2とに想像線(二点破線)で示すように、第一基板150が露出しないように、樹脂製のカバー108も取り付けられている。
【0072】
図2に示すように、支持部材102の基板支持部104の上面104Aの、第一基板105が取り付けられている長手方向の両外側には、挿入孔110,111が上下に貫通している。この挿入孔110,111に位置決めピン112,113がスライド可能に挿入されている。
【0073】
更に、支持部材102の基板支持部104の側面から、挿入孔110,111と直交する方向にネジ孔120,121が形成されている。このネジ孔120,121の先端は挿入孔110,111と繋がっている。そして、このネジ孔120,121にセットスクリュー122,123が螺合されている。
【0074】
図5に示すように、位置決めピン112,113が、基板支持部104の上面104Aから突出した状態で、セットスクリュー122,123を締め込んでいくことで、セットスクリュー122,123の先端が位置決めピン112,113の側面を押圧し、位置決めピン112,113が固定される。なお、このときセットスクリュー122,123の後端はネジ孔120,121の中にあり、基板支持部104の側面からは突出していない。また、位置決めピン112,123の後端も挿入孔110,111の中にあり、基板支持部104の下面104Bからは突出していない。なお、図中の治具ピン900は、調整時に必要なもので、調整後は取り外される。また、この治具ピン900についての詳細は後述する。
【0075】
そして、図4に示すように、付勢手段である付勢バネ906,908で付勢し、固定された位置決めピン112,113の先端が、画像形成装置10に設けられた位置決め部902,904に当たることで、感光体ドラム12(図1参照)とLEDヘッド100との間隔が決まる。
【0076】
また、図6に示すように、位置決めピン112,113が、基板支持部104の上面104Aから突出する突出量M1,M2を調整することで、感光体ドラム12とLEDヘッド100との間隔を調整できる。
【0077】
つぎに、位置決めピン112、113が、基板支持部104の上面104Aから突出する突出量M1,M2を調整する調整方法(感光体ドラム12とLEDヘッド100との間隔の調整方法)について説明する。
【0078】
まず、全体の流れについて説明する。
【0079】
図7に示すように、ステップ50でLEDヘッド100の焦点距離を測定する。(測定方法の詳細は後述する)。ステップ52で、焦点距離と、位置決め部902,904(図4参照)と感光体ドラム12(図1参照)との位置関係などの情報から、位置決めピン112,13の突出量M1、M2を算出する。ステップ54で、位置決めピン112,113をスライドさせ算出した突出量とする。(詳細は後述する)。そして、ステップ56でセットスクリュー122,123を締め込み、位置決めピン112,113の側面を押圧し、位置決めピン112,113を固定する。(図5参照)。
【0080】
なお、セットスクリュー122,123に、緩み防止用のネジ止め剤としての接着剤を塗布しておいた方が、位置決めピン112,113の位置が固定後ずれにくくなるので好適である。また、接着剤としては、空気が遮断されると硬化する嫌気性接着剤が適している。
【0081】
つぎに、ステップ50で行うLEDヘッド100の焦点距離の測定について説明する。
【0082】
図8に示すように、CCDカメラ952がX方向とZ方向に移動可能に治具950に取り付けられている。なお、Z方向は垂直方向、X方向はLEDヘッド100の長手方向(LEDアレイ152が並んでいる方向)である。
【0083】
まず、CCDカメラ952をLEDヘッド100の端部に(X方向に)移動する。つぎに、CCDカメラ952をZ方向に移動し(上下させ)、最も光が絞れた位置(焦点位置)を測定する。そして、CCDカメラ952をX方向に少し移動させ同様に最も光が絞れた位置(焦点位置)を測定する。この作業をX方向全域(長手方向全域)に渡って行うことで、焦点位置を測定する。なお、この焦点位置は、各部品のバラツキや組み立てバラツキなどによって、LEDヘッド100毎に若干異なる。また、水平でなく、若干傾いていることもある。また簡易的には、レンズアレイ90単体の測定結果から、焦点位置を推定し、突出量M1、M2を算出してもよい。
【0084】
次ぎに、ステップ54(図7参照)で、位置決めピン112,113をスライドさせ算出した突出量M1、M2とする方法について説明する。
【0085】
図5に示すように、位置決めピン112,113を挿入孔110,111に挿入した後、治具ピン900を下面104Bから挿入する。そして、治具ピン900の挿入量を調整することによって、位置決めピン112,113の突出量を調整する。そして、調整後、セットスクリュー122,123を締め付けて固定する。なお、位置決めピン112、113を固定後、治具ピン900を取り外す。
【0086】
つぎに、本実施形態の作用について説明する。
【0087】
図1に示すように、LEDヘッド100の幅方向の両側端部と、感光体ドラム12の軸心Gとを結んだ直線の角度(扇形の角度)は角度α1である。そして、この角度α1が小さいほど、感光体ドラム12の周囲への各種装置(本実施形態では、帯電装置14、現像装置16、転写装置18、クリーニング装置20、除電装置22)の配置が容易となる。つまり、設計の自由度が増える。
【0088】
第二基板170は、第一基板150と略平行に間隔を持って配置されている。よって、角度α1が小さくても、第二基板170を第一基板150より幅広にすることできる。また、コネクタ174等の厚みのある部品を第二基板170に実装しても、角度α1に影響を与えない。
【0089】
更に、角度α1に収まる範囲であれば、感光体ドラム12の周囲への各種装置の配置に影響を与えることなく、第二基板170を幅広にすることができるので、性能を発揮させるために所望される各種電子部品(コンデンサ、抵抗他)を必要な数だけ第二基板170に実装することができる。また第二基板170の配線層数を下げることができる。よって、低コストとなる。
【0090】
また、結像素子支持部106と基板支持部104とを一体成形することで、結像素子支持部106を別途接合する工程がいらず工程を簡略化できる。また、LEDアレイ152とレンズアレイ90との位置精度も向上する。
【0091】
また、LEDアレイ152は自己走査型LEDであるので、配線数が少なくなる。よって、フレキシブル配線基板190の幅を小さくできると共に、組み立て工程も容易になる。
【0092】
更に、位置決めピン112,113の側面をセットスクリュー122,123で押圧して固定している。つまり、位置決めピン112,113のスライド方向と直交する方向に押圧して固定している。よって、位置決めピン112,113を固定する際、スライド方向にずれない。すなわち、固定する際に位置決めピン112,113の突出量の変化が極めて少ない。
【0093】
さて、図10のグラフに示すように、図20に示す従来のLEDヘッド1000の位置決めピン1012の突出量のバラツキ3σは13.1μmである。これに対し、図9のグラフに示すように、本実施形態のLEDヘッド100では、バラツキ3σは7.1μmとなっており、突出量のバラツキが大きく改善していることがわかる。
【0094】
つぎに、第二実施形態のLEDヘッドについて説明する。なお、第一実施形態と同一の部材には、同一の符号や部材名を付し、重複する説明は省略する。
【0095】
図11に示すように、LEDヘッド200の支持部材202全体が、先細となった台形状をしている。よって、第一基板150、第二基板170の幅は第一実施形態と同じで角度α2が小さくなっている(α2<α1)。つまり、より小型化されていると共に、感光体ドラム12の周囲への各種装置(本実施形態では、帯電装置14、現像装置16、転写装置18、クリーニング装置20、除電装置22、図1参照)の配置が容易となる。つまり、設計の自由度がより増えている。
【0096】
つぎに、第三実施形態のLEDヘッドについて説明する。なお、第一実施形態と同一の部材には、同一の符号や部材名を付し、重複する説明は省略する。
【0097】
図12に示すように、LEDヘッド300の支持部材302全体を幅狭にし、基板支持部304から第二基板370がハミ出した配置になっている。よって、第一基板150、第二基板370の幅を小さくすることなく角度α3が小さくなっている。(α3<α2<α1)。つまり、より小型化されていると共に、感光体ドラム12の周囲への各種装置(本実施形態では、帯電装置14、現像装置16、転写装置18、クリーニング装置20、除電装置22、図1参照)の配置が容易となる。つまり、設計の自由度がより増えている。また、支持部材302の側面302CをLEDアレイ152が発光した光の光軸と平行に形成することができ、LEDヘッド300の取付けを容易にすることができる。
【0098】
つぎに、第四実施形態のLEDヘッドについて説明する。なお、第一実施形態と同一の部材には、同一の符号や部材名を付し、重複する説明は省略する。
【0099】
図13に示すように、第一基板450の、支持体402の基板支持部404の上面側にフレキシブル配線基板190が接続されている。(LEDアレイ152が実装されている面と反対面にフレキシブル配線基板190が接続されている。)。
【0100】
このような構成とすることで、第一実施形態のように上面に接続する場合に製造工程上必要であった、第一基板150上のLEDアレイ152を電気接続するワイヤーとフレキシブル配線基板190の接続部との隙間を設ける必要がなくなる。よって、第一基板450の幅を狭くでき、小型化できる。更に、第一基板450を基板支持部404に取り付ける際に、第一基板450を把持する貼付け治具が、第一基板450の周囲全体を把持できるので、より精度よく取り付けることができる。
【0101】
つぎに、第五実施形態のLEDヘッドについて説明する。なお、第一実施形態と同一の部材には、同一の符号や部材名を付し、重複する説明は省略する。
【0102】
図14に示すようにLEDヘッド500の支持部材502の基板支持部504の下面504Aはフラットな面となっている。そして、第二基板170は、スペーサー510,512,514を介して取り付けられている。よって、支持部材502の基板支持部504の下面504Bに凹部(図4を参考)を形成する必要がない。したがって、加工が容易であり、低コストで支持部材502を加工できる。
【0103】
つぎに、第六実施形態のLEDヘッドについて説明する。なお、第一実施形態と同一の部材には、同一の符号や部材名を付し、重複する説明は省略する。
【0104】
図15に示すように、LEDヘッド600のネジ孔620,621は、位置決めピン112,113の、LEDアレイ152が並ぶ長手方向の両外側面からあけられ、このネジ孔620,621にセットスクリュー622,623が螺合される構成となっている。よって、LEDヘッド600の幅を狭くできる。またLEDトヘッド600を画像形成装置に取り付けた後でもセットスクリュー622,623にアクセスしやすいので、位置決めピン112,113の突出量を微調整できる。
【0105】
つぎに、第七実施形態のLEDヘッドについて説明する。なお、第一実施形態と同一の部材には、同一の符号や部材名を付し、重複する説明は省略する。
【0106】
図16と図17に示すように、LEDヘッド700の支持部材702の基板支持部704には、空間720が形成されている。空間720は挿入孔110,111と直交する平面を形成し、挿入孔110,111と繋がっている。
【0107】
また、この空間720には、偏心カム712が配置されている。偏心カム712は、位置決めピン112,113(挿入孔110,111の孔軸)と平行な回転軸710を軸心に回転する。なお、空間720、偏心カム712は位置決めピン112,113に対応して各2つある。
【0108】
そして、図17(A)のように、偏心カム712が位置決めピン112,113に接触していない位置で、位置決めピン112、113の突出量の調整をし、図17(B)に示すように、偏心カム712を回転させて、偏心カム712で位置決めピン112,113を押圧し、固定する。なお、最後に接着剤を空間720に流し込み、偏心カム712を固定することが望ましい。
【0109】
つぎに、第八実施形態のLEDヘッドについて説明する。なお、第一実施形態と同一の部材には、同一の符号や部材名を付し、重複する説明は省略する。
【0110】
図18(B)に示すように、LEDヘッド800の位置決めピン812,813は、根元に雄ネジ部822,823を備えている。
【0111】
図18(A)に示すように、支持部材802の基板支持部804には、雌ネジ部830、832が形成されている。そして、雄ネジ部822、823に雌ネジ部830、832に螺合し、螺合量を調整することで、位置決めピン812、813の突出量を調整する。
【0112】
なお、螺合量とは、雄ネジ部822、823が雌ネジ部830,832にどの程度深くまでねじ込まれているかの量である。
【0113】
また、挿入孔820,822と位置決めピン812,813とのガタを、雌ネジ部830、832と雄ネジ部822,823とのガタより小さくしたので、位置決めピン812,813が押圧され固定されても、位置決めピン812,813の傾くことがないので、精度よく突出量を制御できる。
【0114】
つぎに、第九実施形態のLEDヘッドについて説明する。なお、第一実施形態と同一の部材には、同一の符号や部材名を付し、重複する説明は省略する。
【0115】
LEDヘッドの第一基板910と第二基板920とフレキシブル配線基板930とは、一体となったフレックスリジット基板915となっている。
【0116】
フレックスリジット基板915は、ポリイミド等をベースとしたフレキシブル配線基板930と、ガラスエポキシ等をベースとしたリジッド基板である第一基板910及び第二基板920と、を組み合わせ一体化したものであり、1つの基板の中に、折り曲げが可能なフレキ部(フレキシブル配線基板930)と、部品を搭載するリジッド部(第一基板910及び第二基板920)が混在する。
【0117】
このようなフレックスリジット基板915とすると、第一基板及び第二基板とフレキシブル配線基板とを接続する接続部分が必要ない。よって、第一基910及び第二基板920が幅狭になる。
【0118】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。
【0119】
例えば、上記実施形態では、被露光体はドラム状の感光体ドラム12であったが、ベルト状のベルト感光体であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本発明の第一実施形態に係るLEDヘッドを備える画像形成装置の要部を模式的に示す図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係るLEDヘッドを模式的に示す斜視図である。
【図3】第二基板を模式的に示す平面図である。
【図4】本発明の第一実施形態に係るLEDヘッドを模式的に示す正面図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係るLEDヘッドの断面図である。
【図6】本発明の第一実施形態に係るLEDヘッドを模式的に示す正面図である。
【図7】位置決めピンの突出量を調整する調整方法を示すフローチャートである。
【図8】LEDヘッドの焦点位置を測定する様子を説明する図である。
【図9】本発明の第一実施形態に係るLEDヘッドでの位置決めピンの調整精度を示すグラフである。
【図10】従来のLEDヘッドでの位置決めピンの調整精度を示すグラフである。
【図11】本発明の第二実施形態に係るLEDヘッドを模式的に示す側面図である。
【図12】本発明の第三実施形態に係るLEDヘッドを模式的に示す側面図である。
【図13】本発明の第四実施形態に係るLEDヘッドを模式的に示す側面図である。
【図14】本発明の第五実施形態に係るLEDヘッドを模式的に示す正面図である。
【図15】本発明の第六実施形態に係るLEDヘッドを模式的に示す、(A)は正面図であり、(B)は側面図である。
【図16】本発明の第七実施形態に係るLEDヘッドの断面図である。
【図17】本発明の第七実施形態に係るLEDヘッドの部分断面図であり、(A)は偏心カムが位置決めピンを押圧していない状態の図であり、(B)は偏心カムが位置決めピンを押圧して固定している状態の図である。
【図18】(A)は本発明の第八実施形態に係るLEDヘッドの断面図であり、(B)は、位置決めピンの図である。
【図19】(A)は本発明の第九実施形態に係るLEDヘッドに用いるフレックスリジット基板の図であり、(B)は、(A)を展開した状態の図である。
【図20】従来のLEDヘッドの断面図である。
【符号の説明】
【0121】
12 感光体ドラム(被露光体)
90 レンズアレイ(結像素子)
100 LEDヘッド(露光装置)
102 支持部材
104A 上面(第一面)
104B 下面(第二面)
106 結像素子支持部
110 挿入孔
111 挿入孔
112 位置決めピン
113 位置決めピン
120 ネジ孔
121 ネジ孔
122 セットスクリュー(スクリュー)
123 セットスクリュー(スクリュー)
150 第一基板
152 LEDアレイ(発光素子)
160 接続部分
170 第二基板
172 駆動素子
190 フレキシブル配線基板
510 スペーサー(取付部材)
512 スペーサー(取付部材)
514 スペーサー(取付部材)
710 回転軸
712 偏心カム
822 雄ネジ部
823 雄ネジ部
830 雌ネジ部
832 雌ネジ部
915 フレックスリジット基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光素子が列状に並んで配置された第一基板と、
前記発光素子を駆動する駆動素子を有する第二基板と、
前記第一基板と前記第二基板とを支持する支持部材と、
前記発光素子が発光した光を被露光体に結像させる結像素子と、
を備え、
前記支持部材には、
前記被露光体に対向する第一面に、前記第一基板が取り付けられ、
前記第一面の反対側の第二面に、前記第二基板が取り付けられていることを特徴とする露光装置。
【請求項2】
前記発光素子が並んだ方向と直交する幅方向では、前記第一基板より前記第二基板の方が幅広であることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
【請求項3】
前記被露光体は、前記発光素子が並んだ方向に長い円筒状をし、
前記支持部材の両端部と円筒の中心とを結んだ直線の間に、前記第二基板が収まることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の露光装置。
【請求項4】
前記第一基板と前記第二基板とは、フレキシブル配線基板で電気的に接続されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項5】
前記フレキシブル配線基板が接続する接続部分と前記駆動素子とは、前記発光素子が並ぶ方向と直交する幅方向には重なっていないことを特徴とする請求項4に記載の露光装置。
【請求項6】
前記第二基板は、取付部材を介して前記第二面に取り付けたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項7】
前記発光素子は、自己走査型発光素子であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項8】
前記支持部材は、前記結像素子を支持する結像素子支持部を備えることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項9】
前記フレキシブル配線基板は、前記第一基板の前記発光素子が配置された面と反対面に接続していることを特徴とする請求項4から請求項8のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項10】
前記第一基板と前記第二基板と前記フレキシブル配線基板とは、一体となったフレックスリジット基板で構成されていることを特徴とする請求項4から請求項9のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項11】
複数の発光素子が列状に並んで配置された基板と、
前記基板を支持する支持部材と、
前記発光素子が発光した光を被露光体に結像させる結像素子と、
を備え、
前記支持部材は、
前記被露光体に対向する面から前記被露光体に向かって突出し、前記被露光体との距離を位置決めし、突出量が調整可能な位置決めピンと、
前記位置決めピンが突出方向にスライド自在に挿入される挿入孔と、
前記挿入孔に挿入された前記位置決めピンを、前記突出方向と直交する方向に押圧し、該位置決めピンを固定する押圧手段と、
を備えることを特徴とする露光装置。
【請求項12】
前記押圧手段は、
前記挿入孔と直交するネジ孔と、
前記ネジ孔に螺合するスクリューと、
であることを特徴とする請求項11に記載の露光装置。
【請求項13】
前記押圧手段は、前記挿入孔の孔軸と平行な回転軸を軸心に回転する偏心カムであることを特徴とする請求項11に記載の露光装置。
【請求項14】
前記スクリュー又は前記偏心カムは、前記位置決めピンを固定後、接着剤で固定することを特徴とする請求項12、又は請求項13に記載の露光装置。
【請求項15】
前記位置決めピンは、前記第一基板の長手方向外側に設けられていることを特徴とする請求項11から請求項14のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項16】
前記位置決めピンは、雄ネジ部を備え、
前記支持部材は、前記挿入孔と同軸上に設けられ、前記雄ネジ部が螺合する雌ネジ部を備え、
前記雄ネジ部が前記雌ネジ部に螺合する螺合量によって、前記位置決めピンの突出量を調整することを特徴とする請求項11から請求項15のいずれか1項に記載の露光装置。
【請求項17】
前記挿入孔と前記位置決めピンとのガタを、前記雌ネジ部と前記雄ネジ部とのガタより小さくしたことを特徴とする請求項16に記載の露光装置。
【請求項18】
請求項11から請求項15のいずれか1項に記載の露光装置の位置決めピンの突出量の調整方法であって、
当該露光装置の焦点位置を測定する測定工程と、
測定した焦点位置から、前記支持部材から突出する前記位置決めピンの突出量を算出する算出工程と、
算出した突出量となるように前記位置決めピンを突出させる突出工程と、
前記押圧手段で、前記挿入孔に挿入された前記位置決めピンを、前記突出方向と直交する方向に押圧し、該位置決めピンを固定する固定工程と、
を有することを特徴とする露光装置の位置決めピンの突出量の調整方法。
【請求項19】
請求項16又は請求項17に記載の露光装置の位置決めピンの突出量の調整方法であって、
当該露光装置の焦点位置を測定する測定工程と、
測定した焦点位置から、前記支持部材から突出する前記位置決めピンの突出量を算出する算出工程と、
前記位置決めピンの前記雄ネジ部が、前記支持部材の前記雌ネジ部に螺合する螺合量を調整し、算出した突出量となるように前記位置決めピンを突出させる突出工程と、
前記押圧手段で、前記挿入孔に挿入された前記位置決めピンを、前記突出方向と直交する方向に押圧し、該位置決めピンを固定する固定工程と、
を有することを特徴とする露光装置の位置決めピンの突出量の調整方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2007−127808(P2007−127808A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−319955(P2005−319955)
【出願日】平成17年11月2日(2005.11.2)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】