説明

鞍乗型車両

【課題】スマートキーの異常のライダーへの迅速な報知を図る。
【解決手段】自動二輪車1は、コード信号102を送信する携帯機101と、コード信号102を受信すると共に受信したコード信号102の認証を行い、コード信号102の認証が適合と判断されたときに鞍乗型車両1の電源400をオンする受信装置110と、を有するスマートキーシステム100を備えている。自動二輪車1は、車両本体20と、車両本体20に取り付けられたメータパネル24と、車両本体20のメータパネル24とは隔離した部位に取り付けられた異常報知点灯部25とを備えている。制御装置110は、スマートキーシステム100の異常を検出する。異常報知点灯部25は、スマートキーシステム100の異常が検出された際に点灯する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は鞍乗型車両に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、自動二輪車等の鞍乗型車両では、エンジンの始動・停止や、ステアリングロックの施錠・解除等を行う場合、キー孔にキーを差し込んでキー操作を行わなければならないという煩わしさがある。そこで、携帯機を所持した所有者が鞍乗型車両の起動スイッチを操作すると、携帯機から送信されるコード信号が認証され、鞍乗型車両の電源がオンされたり、ステアリングロックの操作が行われたりする所謂スマートキーシステムが特許文献1とうで提案されている。
【特許文献1】特開平3−21575
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
スマートキーシステムでは、携帯機をなくしてしまったり、携帯機のバッテリーの電圧が低くなるなど、携帯機に異常が生じたりすると、ライダーが鞍乗型車両を操作できなくなる。このため、スマートキーシステムが採用されている鞍乗型車両では、スマートキーシステムの異常を報知する異常報知点灯部(以下、「キー異常報知点灯部」とすることがある。)を設けることが好ましい。
【0004】
通常、各種警告灯はメータパネルに配置されているため、キー異常報知点灯部も各種警告灯と共にメータパネルに配置することが考えられる。
【0005】
しかしながら、通常メータパネルには、多種の表示物が配列されているため、キー異常報知点灯部を各種警告灯と共にメータパネルに配置した場合、キー異常報知点灯部の視認性を十分に確保することが困難である。なお、キー異常報知点灯部を他の警告灯等よりも非常に大きくすることも考えられる。しかし、そうするとメータパネルが大型化してしまうため、メータパネルをそれほど大きくすることが困難である鞍乗型車両では、キー異常報知点灯部を非常に大きいものとすることは困難である。
【0006】
例えば、燃料の残量が少なくなったことを報知する所謂フューエル警告灯の点灯であれば、ライダーに緊急に報知される必要性は比較的低い。このため、視認性がそれほど高くなくてもよい。したがって、フューエル警告灯をメータパネルに他の表示物と共に配置しても大きな問題は生じない。
【0007】
それに対して、スマートキーに異常が発生するとライダーが鞍乗型車両を操作することが困難になる。このため、キー異常報知点灯部の点灯は、ライダーに迅速に報知されなければならない。例えば、運転中にライダーが携帯機を落としたような場合は、ライダーに即座にキー異常報知点灯部の点灯が報知されなければ、携帯機を紛失してしまうこととなる。よって、エンジンの停止などといった鞍乗型車両の各種操作ができなくなってしまう。このため、キー異常報知点灯部の視認性を十分に確保することが困難であることは問題となる。
【0008】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、スマートキーの異常のライダーへの迅速な報知を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る鞍乗型車両は、スマートキーシステムを備えている。スマートキーシステムは、携帯機と、制御装置と、を有する。携帯機は、コード信号を送信する。制御装置は、コード信号を受信する。制御装置は、受信したコード信号の認証を行う。携帯機は、コード信号の認証が適合と判断されたときに鞍乗型車両の電源をオンする。本発明に係る鞍乗型車両は、車両本体と、メータパネルと、異常報知点灯部と、を備えている。メータパネルは、車両本体に取り付けられている。異常報知点灯部は、車両本体のメータパネルとは隔離した部位に取り付けられている。制御装置は、スマートキーシステムの異常を検出する。異常報知点灯部は、スマートキーシステムの異常が検出された際に点灯する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、スマートキーの異常をライダーに迅速に報知できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
《本実施形態の概要》
本発明者は、鋭意研究の結果、スマートキーシステムの異常を報知するキー異常報知点灯部は、他の警告灯等とは異なり、その点灯が迅速かつ確実に報知される必要があることに想到した。そして、通常であれば他の警告灯と共にメータパネル内に配置するのが適当であると考えられるキー異常報知点灯部を、あえて、メータパネルとは離れた位置に配置することにより、キー異常報知点灯部の視認性が高まり、キー異常報知点灯部の点灯が迅速且つ確実に報知されるようになることを見出した。その結果、本実施形態をなすに至った。
【0012】
以下、図1に示す自動二輪車1を例に挙げて、本発明を実施した好ましい形態の一例について詳細に説明する。なお、本明細書において、自動二輪車は、所謂広義の自動二輪車をいう。すなわち、自動二輪車は、狭義の自動二輪車のみならず、例えば、スクーター、所謂モペットを含むものとする。
【0013】
《自動二輪車1の詳細》
(自動二輪車の構造)
図1に示すように、自動二輪車1は、ステアリングヘッドパイプ11を有する車体フレーム12を備えている。ステアリングヘッドパイプ11の上端にはステアリング(ハンドル)10が取り付けられている。ステアリング10の右グリップ部10aには、右スイッチボックス10bが配置されている。右スイッチボックス10bには、スタータスイッチ29などの各種操作スイッチが配置されている。このスタータスイッチ29は、後に詳述するように、エンジンユニット15内のエンジン等の駆動源を起動させるためのスイッチである。
【0014】
一方、ステアリングヘッドパイプ11の下端はフロントフォーク13に接続されている。フロントフォーク13の下端部には、従動輪としての前輪14が回転自在に取り付けられている。
【0015】
車体フレーム12には、エンジンユニット15が懸架されている。エンジンユニット15は、駆動源としてのエンジン15a(図6を参照)、変速装置(図示せず)などを有する。エンジン15aで発生した動力は、変速装置等を介して後輪16に伝達される。これにより、後輪16が回転する。なお、エンジン15aには、スタータ15bが接続されている。エンジン15aは、このスタータ15bにより始動される。
【0016】
−車両本体20−
車体フレーム12には、車体カバー17が取り付けられている。車体フレーム12の少なくとも一部は、この車体カバー17により覆われている。車体カバー17には、シート18が取り付けられている。本実施形態では、このシート18と、車体カバー17と、車体フレーム12とによって車両本体20が構成されている。
【0017】
「車体カバー17」
車体カバー17は、フロントカウル17aと、アッパカバー17bと、インナカバー17cと、センタカバー17dと、低床式フロア17eと、フロアスカート17fと、リアサイドカバー17gと、リアカバー17hとを備えている。アッパカバー17bは、自動二輪車1のフロントパネル部17jを構成している。
【0018】
フロントカウル17aは、車体フレーム12の前部および前輪14の上部を覆っている。フロントカウル17aの上部には、ライダーの風よけとなる透明のウインドスクリーン21が取り付けられている。
【0019】
フロントカウル17aには上部開口が形成されている。その上部開口よりステアリングヘッドパイプ11が上方に延びている。図2および図3に示すように、フロントカウル17aの上部開口にはアッパカバー17bが取り付けられている。アッパカバー17bには、ステアリングヘッドパイプ11が挿通する挿通孔(図示せず)が形成されている。アッパカバー17bは、側面視において、後方に向かってやや下方に向かって延びる略パネル状に形成されている。詳細に、アッパカバー17bは、ステアリングヘッドパイプ11の軸方向と略垂直に配置されている。本実施形態では、このアッパカバー17bによってフロントパネルが構成されている。
【0020】
図3に示すように、アッパカバー17bの右前方部には、ステアリングロックスイッチ27が配置されている。また、アッパカバー17bの中央部には、異常報知点灯部25を内蔵する起動スイッチ26が配置されている。図5に示すように、起動スイッチ26は、内蔵された異常報知点灯部25の光を透過させる点灯部26aと、異常報知点灯部25の光を遮断する非点灯部26bとを有する。このように、本実施形態では、起動スイッチ26の一部の領域のみが点灯する例について説明する。ただし、起動スイッチ26の全体を点灯させるようにしてもよい。
【0021】
インナカバー17cは、フロントカウル17aの後部を覆うように取り付けられている。インナカバー17cの上端はアッパカバー17bの後端に接している。インナカバー17cは、後方に向かって上方に延びるように取り付けられている。インナカバー17cは、ライダーの脚部前方をシールドするレッグシールド22を備えている。
【0022】
センタカバー17dは、インナカバー17cよりも後方において車体フレーム12の長手中央部を覆うように配置されている。シート18は、このセンタカバー17dに取り付けられている。センタカバー17dのシート18とインナカバー17cとの間の部分の上端は、シート18の上端よりも下方であってアッパカバー17bの下端よりも下方に位置している。すなわち、自動二輪車1では、シート18とアッパカバー17bとの間に、凹部23が形成されている。
【0023】
低床式フロア17eは、センタカバー17dの下端外縁から外方に向かって略水平に延びるように配置されている。この低床式フロア17eは、ライダーが足を載せるところである。低床式フロア17eの外縁には、低床式フロア17eの外縁から下方に延びるフロアスカート17fが取り付けられている。
【0024】
リアサイドカバー17gは、センタカバー17dの後方において車体フレーム12の後部を覆うように配置されている。リアサイドカバー17gの後方にはリアカバー17hが取り付けられている。
【0025】
「メータパネル24」
図3に示すように、アッパカバー17bの上部には、メータパネル24が配置されている。メータパネル24は、警告灯やスピードメータ等の各種表示物を表示するインジケータ28が配置されている。
【0026】
具体的に、図4に示すように、インジケータ28には、車速を表示するスピードメータ24a、エンジン回転速度を表示するタコメータ24b、燃料の残量を表示する燃料メータ24c、変速装置のベルト異常を表示するベルト異常警告灯24d、オイル残量不足等のオイル異常を表示するオイル警告灯24e、時計24f、走行距離を表示する走行メータ24g、ターンシグナル24h、エンジン温度警告灯24i、ヘッド点灯部表示24j、バッテリー警告灯24k等の多種の表示物が表示される。
【0027】
メータパネル24のうち、インジケータ28は、夜間走行時等において点灯可能となっている。また、ベルト異常警告灯24d、オイル警告灯24e、エンジン温度警告灯24i、バッテリー警告灯24k等の各種警告灯も異常発生時に点灯するようになっている。
【0028】
なお、本実施形態では、スタータスイッチ29は、ベルト異常警告灯24d、オイル警告灯24e、エンジン温度警告灯24i、バッテリー警告灯24k等の種警告灯のいずれよりも大きく形成されている。
【0029】
(自動二輪車1の制御システム)
−制御システムの構成−
図6に自動二輪車1の制御システムを表す。なお、図6中のSCIは、シリアル通信手段を示す。図6に示すように、自動二輪車1は、受信装置110を有する。受信装置110は、自動二輪車1とは別個に設けられ、通常は、ライダーが所持する携帯機101と通信を行うものである。本実施形態では、この受信装置110と携帯機101とによって、自動二輪車1のスマートキーシステム100が構成されている。
【0030】
受信装置110は、送受信部111と、照合部112と、インジケータ制御部113と、点灯部制御部114と、異常検出部115と、SW検出部116と、施錠制御部117とを備えている。送受信部111は、携帯機101から送信されるコード信号102を受信する。送受信部111は、受信したコード信号102を照合部112に対して出力する。照合部112は、コード信号102の照合を行う。照合部112は、電源400と、エンジンユニット15を制御するECU(エンジンコントロールユニット:Engine Control Unit)300との間に配置された電源スイッチ401に接続されている。照合部112は、この電源スイッチ401に対して、オン信号402およびオフ信号403を出力する。電源スイッチ401は、オン信号402を受信した際にオンされる。一方、電源スイッチ401は、オフ信号403を受信した際にはオフされる。これにより、ECU300に対する電力の供給の断続が行われる。
【0031】
インジケータ制御部113は、メータパネル24に配置されたインジケータ28を制御する。
【0032】
点灯部制御部114は、起動スイッチ26内に配置された異常報知点灯部25に接続されている。点灯部制御部114は、異常報知点灯部25を制御する。SW検出部116は、起動スイッチ26のスイッチ操作を検出する。
【0033】
異常検出部115は、スマートキーシステム100の異常を検出する。異常検出部115は、点灯部制御部114と、ステアリングロックシステム200と、メータパネル24と、振動検出センサ30とに接続されている。振動検出センサ30は、自動二輪車1の振動および揺動を検出する。振動検出センサ30は、自動二輪車1の電源400がオフされているときに、自動二輪車1の振動または揺動を検出すると、異常検出部115に対して振動検出信号31を出力する。
【0034】
施錠制御部117は、ステアリングロックスイッチ27に接続されている。また、施錠制御部117は、ステアリングロックシステム200のアクチュエータ201に接続されている。アクチュエータ201は、ステアリング10をロックするロック機構203に接続されている。ステアリングロックスイッチ27は、自動二輪車1の電源400がオン状態であって、ステアリングロックシステム200が作動していないときに、ライダーにより操作されると、点灯部制御部114に対してロック信号202を出力する。施錠制御部117は、ロック信号202を受信すると、アクチュエータ201を駆動させる。これにより、ロック機構203が駆動され、ステアリングロックシステム200のロックが行われる。
【0035】
一方、自動二輪車1の電源400がオン状態であって、ステアリングロックスイッチ27は、ステアリングロックシステム200が作動しているときに、ライダーにより操作されると、点灯部制御部114に対して解除信号204を出力する。施錠制御部117は、解除信号204を受信すると、アクチュエータ201を駆動させる。これにより、ロック機構203が駆動され、ステアリングロックシステム200のロックが解除される。
【0036】
−自動二輪車1の電源400のオン/オフ−
「自動二輪車1の電源400のオン」
図7に示すように、自動二輪車1の電源400がオフ状態であるときに、ステップS1において、携帯機101を所持するライダーが起動スイッチ26を操作すると、図6に示すように、携帯機101からコード信号102が送信される。具体的には、本実施形態では、起動スイッチ26は、プッシュすることで操作される所謂ボタン式のスイッチである。このため、ステップS1において、ライダーによって起動スイッチ26がプッシュされることで、携帯機101からコード信号102が送信される。送信されたコード信号102は、送受信部111で受信される。送受信部111は、受信したコード信号102を照合部112に対して出力する。
【0037】
次に、ステップS2において、コード信号102の認証が照合部112によって行われる。ステップS2において、コード信号102の認証がOKであると判断された場合は、ステップS3に進む。
【0038】
一方、ステップS2において、コード信号102の認証がNGであると判断された場合は、自動二輪車1の電源400がオンされず、オフ状態のままとなる。また、起動スイッチ26を操作したときに、自動二輪車1から所定の範囲内に携帯機101が存在しない場合は、ステップS2の認証が行われない。したがって、自動二輪車1の電源400はオフ状態のままである。具体的に、起動スイッチ26を操作したときに、ライダーが携帯機101を所持していない場合には、自動二輪車1の電源400はオンされない。
【0039】
ステップS2において、認証がOKであると判断されると、ステップS3において、アンサーバックが行われる。具体的には、照合部112によってコード信号102の認証がOKであると判断されると、点灯部制御部114は、異常報知点灯部25を比較的強い光量で所定の期間にわたって点滅させる。異常報知点灯部25を点滅させる期間は、特に限定されない。例えば、異常報知点灯部25を3〜10秒程度にわたって点滅させるようにしてもよい。また、点滅スピードも適宜設定することができる。
【0040】
その後、ステップS4において、自動二輪車1の電源400がオンされる。具体的には、照合部112からオン信号402が電源スイッチ401に対して出力される。電源スイッチ401は、オン信号402が入力されることでオンされる。これにより、電源400がECU300に接続され、ECU300への電力供給が開始される。
【0041】
また、ステップS4において、起動スイッチ26が継続点灯される。具体的には、点灯部制御部114によって、起動スイッチ26内に配置された異常報知点灯部25が継続点灯される。これにより、図5に示す点灯部26aが継続点灯する。ここで、「継続点灯」とは、「点滅」とは異なり、所定の期間以上継続して点灯することをいう。
【0042】
「エンジンユニット15の始動」
ステップS4において自動二輪車1の電源400がオンされた後に、ステップS5において、ステアリング10に設けられたスタータスイッチ29が操作されると、エンジンユニット15が始動する。
【0043】
図8に示すように、電源400がオンされた状態で、ステップS11において、ライダーが右スイッチボックス10bに設けられたスタータスイッチ29を操作することで、エンジンユニット15が起動される。具体的に、本実施形態では、スタータスイッチ29は、プッシュすることで操作される所謂ボタン式のスイッチにより構成されている。ライダーがスタータスイッチ29を押圧することで、スタータ15bが駆動される。これにより、エンジン15aが始動する。その結果、エンジンユニット15が始動する。
【0044】
「自動二輪車1の電源400のオフ」
図9に示すように、電源400がオンされた状態で、ステップS21において、携帯機101を所持するライダーが起動スイッチ26を操作すると、携帯機101からコード信号102が送信される。具体的には、ステップS1において、ライダーによって起動スイッチ26がプッシュされることで、携帯機101からコード信号102が送信される。送信されたコード信号102は、送受信部111で受信される。送受信部111は、受信したコード信号102を照合部112に対して出力する。
【0045】
次に、ステップS22において、コード信号102の認証が照合部112によって行われる。ステップS22において、コード信号102の認証がOKであると判断された場合は、自動二輪車1の電源400がオフされる。具体的には、照合部112からオフ信号403が電源スイッチ401に対して出力される。これにより、電源スイッチ401がオフされ、電源400からECU300への電力供給がストップする。その結果、エンジンユニット15がオフされる。それと共に、点灯部制御部114は、異常報知点灯部25を消灯させる。
【0046】
一方、ステップS22において、コード信号102の認証がNGであると判断された場合は、自動二輪車1の電源400がオフされず、オン状態のままとなる。また、起動スイッチ26を操作したときに、自動二輪車1から所定の範囲内に携帯機101が存在しない場合は、ステップS22の認証が行われない。したがって、自動二輪車1の電源400はオン状態のままである。
【0047】
−スマートキーシステム100、ステアリングロックシステム200の異常検出−
次に、図10を参照しながら、スマートキーシステム100およびステアリングロックシステム200の異常検出について、説明する。
【0048】
図10に示すように、電源400がオン状態であるときにおいて、異常検出部115によって、スマートキーシステム100およびステアリングロックシステム200の異常の検出が行われる(図10のステップS31を参照)。具体的に、スマートキーシステム100の異常の例としては、
(1)電源400がオンされている期間中において、携帯機101が車両本体20から所定の距離以上離れる異常、
(2)携帯機101の異常、
(3)受信装置110の異常、
等が挙げられる。
【0049】
ここで、「(1)電源400がオンされている期間中において、携帯機101が車両本体20から所定の距離以上離れる異常」とは、ライダーが自動二輪車1の運転中等に携帯機101を落としたときなどに発生する。「所定の距離」は、適宜設定することができるが、例えば、1m〜10m程度に設定することができる。
【0050】
「(2)携帯機101の異常」は、携帯機101のバッテリー残量が不足したときや、携帯機101に強い衝撃が加わって故障したときなどに発生する。
【0051】
「(3)受信装置110の異常」は、受信装置110内で断線が生じたときや、電源400のバッテリー残量が不足したとき等に発生する。
【0052】
また、ステアリングロックシステム200の異常としては、例えば、ステアリングロックシステム200内の断線や誤作動等が挙げられる。
【0053】
ステップS31において、異常が検出された場合は、ステップS32に進む。一方、ステップS31において、異常が検出されなかった場合は、再びステップS31が行われる。つまり、異常が検出されない場合は、ステップS31が、所定の時間毎に繰り返し行われる。
【0054】
次に、ステップS32において、起動スイッチ26が強く点滅させられる。詳細には、図6に示すように、ステップS31において、異常が検出されると、異常検出部115から点灯部制御部114に対して異常検出信号115aが出力される。点灯部制御部114に異常検出信号115aが入力されると、点灯部制御部114は、起動スイッチ26に内蔵された異常報知点灯部25を点滅させる。このときの異常報知点灯部25の点滅時の光量は、自動二輪車1の電源400がオンされている状態で、異常が検出されていないときの異常報知点灯部25の光量よりも強い。なお、ステップS32において、起動スイッチ26を点滅させるスピード(すなわち、点滅させる周期)は、特に限定されない。
【0055】
次に、ステップS33において、異常の検出条件がクリアしたか否かが判断される。言い換えれば、ステップS33において、異常が回復したか否かが判断される。ステップS33において、異常条件がクリアされたと判断された場合は、起動スイッチ26の点滅が中止され、起動スイッチ26は、点滅前の光量で連続点灯される。一方、ステップS33において、異常条件がクリアされたと判断されなかった場合は、再びステップS33が行われる。つまり、異常条件がクリアされたと判断されるまで、ステップS33が所定の時間毎に繰り返し行われる。
【0056】
−自動二輪車1の振動および揺動検出−
次に、図11を参照しながら自動二輪車1の振動および揺動の検出について、説明する。図11に示すように、自動二輪車1の電源400がオフされている状態において、自動二輪車1の振動および揺動の検出が行われる(図11のステップS41を参照)。ステップS41おいて、自動二輪車1に所定の大きさ以上の振動または揺動が検出された場合は、ステップS42に進む。ステップS42において、起動スイッチ26が強く点滅させられる。一方、ステップS41において、自動二輪車1に所定の大きさ以上の振動または揺動が検出されなかった場合は、再びステップS41に戻る。つまり、自動二輪車1の電源400がオフされている状態では、所定の期間毎にステップS41が行われるように設定されている。
【0057】
詳細には、図6に示すように、電源400がオフされている状態において、振動検出センサ30は、自動二輪車1に所定の大きさ以上の振動または揺動が生じた場合に、異常検出部115に対して、振動検出信号31を出力する。異常検出部115に振動検出信号31が入力されると、異常検出部115は、点灯部制御部114に対して異常検出信号115aを出力する。点灯部制御部114に異常検出信号115aが入力されると、点灯部制御部114は、起動スイッチ26に内蔵された異常報知点灯部25を点滅させる。このときの異常報知点灯部25の点滅時の光量は、自動二輪車1の電源400がオンされている状態で、異常が検出されていないときの異常報知点灯部25の光量よりも強い。なお、ステップS42において、起動スイッチ26を点滅させるスピード(すなわち、点滅させる周期)は、特に限定されない。
【0058】
次に、ステップS43において、ステップS42で起動スイッチ26の点滅を開始させてから所定の期間が経過したか否かが判断される。ステップS43において、ステップS42で起動スイッチ26の点滅を開始させてから所定の期間が経過したと判断された場合は、ステップS44に進む。そして、ステップS44において、起動スイッチ26が消灯される。一方、ステップS43において、ステップS42で起動スイッチ26の点滅を開始させてから所定の期間が経過していないと判断された場合は、再びステップS43が行われる。つまり、所定の期間が経過するまで起動スイッチ26の点滅が続けられる。なお、起動スイッチ26を点滅させる期間は特に限定されない。例えば、起動スイッチ26を5秒〜3分程度の期間にわたって点滅させるようにしてもよい。
【0059】
《作用および効果》
通常、スマートキーシステム100に異常が生じた際に点灯する異常報知点灯部25も、各種警告灯と同様に、メータパネル24内に配置することが考えられる。しかしながら、メータパネル24には、多種の表示物が比較的狭い間隔で配列されている。このため、異常報知点灯部25をメータパネル24内に配置すると、ライダーによる視認性が十分に確保できない虞がある。特に、メータパネル24には、点灯する部分があるため、スマートキーシステム100に異常が生じた際に、メータパネル24内に配置された異常報知点灯部25を点灯させても、それほどの視認性を期待できない。したがって、緊急性が高いスマートキーシステム100の異常が、ライダーに対して迅速かつ確実に報知されない虞がある。
【0060】
それに対して、本実施形態では、スマートキーシステム100に異常が生じた際に点灯する異常報知点灯部25は、車両本体20のメータパネル24とは隔離された部位に配置されている。このため、異常報知点灯部25の視認性が高い。したがって、スマートキーシステム100に異常が生じた際には、ライダーに対して迅速かつ確実にスマートキーシステム100の異常を報知することができる。
【0061】
また、上述のように、メータパネル24には、多種の表示物が配置されている。また、鞍乗型車両では、メータパネル24の大きさに対する制約が大きい。よって、メータパネル24をそれほど大きくすることはできない。自動二輪車1では、メータパネル24の大きさに対する制約が特に大きく、メータパネル24の面積が特に小さくなる傾向にある。このため、異常報知点灯部25をメータパネル24内に配置しようとすると、異常報知点灯部25を比較的小さくしなければならない。
【0062】
それに対して、本実施形態では、異常報知点灯部25がメータパネル24とは離間して配置されている。このため、異常報知点灯部25に対する大きさの制約が比較的緩い。したがって、異常報知点灯部25を比較的大きくすることができる。その結果、異常報知点灯部25の視認性をさらに向上することが可能となる。
【0063】
異常報知点灯部25のより高い視認性を確保する観点から、異常報知点灯部25は、メータパネル24に配置された他の警告灯のいずれよりも大きいことが好ましい。
【0064】
また、本実施形態では、異常報知点灯部25は、図3等に示すように、ステアリングロックスイッチ27等の他のスイッチ類とも隔離されている。つまり、異常報知点灯部25は、アッパカバー17bに、独立して配置されている。したがって、異常報知点灯部25の特に高い視認性が実現されている。
【0065】
ところで、自動二輪車1などの鞍乗型車両では、点灯部やスイッチ類を設けるスペースが限られている。自動二輪車1では、鞍乗型車両の中でも、点灯部やスイッチ類を設けるスペースが特に小さい。具体的には、メータパネル24およびアッパカバー17bという比較的狭いスペースに、多種の点灯部やスイッチ類を配置しなければならない。本実施形態では、アッパカバー17bに、起動スイッチ26、異常報知点灯部25およびステアリングロックスイッチ27が配置されている。このため、例えば、起動スイッチ26と異常報知点灯部25とを隔離して配置する場合は、起動スイッチ26、異常報知点灯部25およびステアリングロックスイッチ27の相互間の距離を狭くすると共に、スイッチ26,27および異常報知点灯部25を比較的小さくする必要がある。このため、起動スイッチ26と異常報知点灯部25とを別個に設けると、異常報知点灯部25の視認性が低下する虞がある。
【0066】
一方、本実施形態では、異常報知点灯部25は、起動スイッチ26に内蔵されている。このため、異常報知点灯部25および起動スイッチ26の大きさを比較的大きくすることができる。また、異常報知点灯部25が内蔵された起動スイッチ26をステアリングロックスイッチ27とより大きく隔離して配置することが可能となる。したがって、異常報知点灯部25の視認性をさらに向上することが可能となる。
【0067】
また、異常報知点灯部25を起動スイッチ26とは別個に設けない分、自動二輪車1のコストを低減させることができる。
【0068】
本実施形態では、異常報知点灯部25が、アッパカバー17bにより構成されるフロントパネル部17jに配置されている。このフロントパネル部17jは、ライダーからの視認性が特に良好である。このため、異常報知点灯部25をフロントパネル部17jに配置することで、異常報知点灯部25の視認性をさらに向上することができる。
【0069】
フロントパネル部17jは、ステアリングヘッドパイプ11の軸方向と略垂直であることが好ましい。これによれば、異常報知点灯部25の視認性を特に向上させることができる。
【0070】
本実施形態では、スマートキーシステム100に異常が生じると、異常報知点灯部25が点滅する。これにより、異常報知点灯部25を継続点灯させる場合よりも、ライダーがスマートキーシステム100の異常に気づきやすくなる。よって、スマートキーシステム100の異常を、より迅速かつ確実に報知することができる。
【0071】
本実施形態では、スマートキーシステム100に異常が生じると、異常報知点灯部25が、異常が発生していないときの光量よりも強い光量で点灯する。これにより、ライダーがスマートキーシステム100の異常に気づきやすくなる。よって、スマートキーシステム100の異常を、より迅速かつ確実に報知することができる。
【0072】
また、電源400のオン状態における異常報知点灯部25の点灯パターンと、スマートキーシステム100に異常が生じたときの異常報知点灯部25の点灯パターンとを相互に異ならしめることで、ひとつの異常報知点灯部25で、電源400のオン状態の報知と、スマートキーシステム100に異常報知とを両方行うことができる。このため、電源400のオン状態を報知する表示物と、異常報知点灯部25とを別個に設ける必要がなくなる。したがって、警告灯等の構成が寄りシンプルとなる。その結果、異常報知点灯部25の視認性がより向上する。また、自動二輪車1の製造コストが低くなる。
【0073】
さらに、本実施形態では、異常報知点灯部25は、スマートキーシステム100に異常が生じたとき以外にも点灯する。具体的に、異常報知点灯部25は、ステアリングロックシステム200に異常が生じた際、携帯機101がライダーによって操作された際、電源400がオフ状態の自動二輪車1に振動または揺動が生じた際にも点灯する。このため、異常報知点灯部25というひとつの点灯部によって、スマートキーシステム100の異常報知、ステアリングロックシステム200の異常報知、携帯機101がライダーによって操作された際のアンサーバック、電源400がオフ状態の自動二輪車1に振動または揺動が生じた際の威嚇発光という複数の状態の報知を行うことができる。したがって、警告灯等の構成をよりシンプルにすることができる。その結果、警告灯の視認性を特に向上することができる。また、自動二輪車1の製造コストを低減させることができる。
【0074】
《変形例1》
上記実施形態では、起動スイッチ26の一部のみが点灯する例について説明した。ただし、本発明は、この構成に限定されない。例えば、起動スイッチ26の全体を点灯させるようにしてもよい。また、図12に示すように、起動スイッチ26自体は点灯しないようにし、起動スイッチ26の周囲に、正面視輪帯状の点灯部26cを設けてもよい。また、点灯部26cを、少なくとも一部が切欠かれた輪帯状に形成してもよい。例えば、点灯部26cを馬蹄状に形成してもよい。
【0075】
《その他の変形例》
上記実施形態では、スクータータイプの自動二輪車1を例に挙げて説明した。ただし、本発明において、鞍乗型車両は、スクータータイプの自動二輪車1に限定されない。鞍乗型車両は、狭義のモーターサイクル、所謂モペット等であってもよい。また、鞍乗型車両は、ATV(All Terrain Vehicle)等であってもよい。
【0076】
上記実施形態では、図10に示すように、自動二輪車1に異常が検出された際に、ステップS32において、起動スイッチ26を強く点滅させる例について説明した。また、図11に示すように、ステップS42においても、起動スイッチ26を強く点滅させる例について説明した。ただし、本発明は、これに限定されない。例えば、ステップS32およびS42において、起動スイッチ26を、通常の連続点灯と同じ光量で点滅させてもよい。また、ステップS32およびS42において、起動スイッチ26を、通常の連続点灯よりも強い光量で連続点灯させてもよい。
【0077】
起動スイッチ26の点滅周期は特に限定されない。例えば、起動スイッチ26の点滅周期を一定にしてもよい。つまり、所定の期間毎に所定の期間だけ点灯させるようにしてもよい。また、起動スイッチ26が点灯していない期間と点灯している期間とをそれぞれランダムまたは規則的に変えてもよい。
【0078】
上記実施形態では、図11に示すように、自動二輪車1に所定の大きさ以上の振動または揺動が加わった場合には、所定の期間にわたって起動スイッチ26が点灯するように設定されている例について説明した。ただし、本発明はこれに限定されない。例えば、起動スイッチ26を点滅させた後に、振動検出センサ30により振動または揺動が検出されなくなるまで起動スイッチ26を点滅させてもよい。また、ライダーが携帯機101や自動二輪車1に所定の操作を行うまで、起動スイッチ26の点滅を行わせてもよい。
【0079】
《本明細書における用語等の定義》
「自動二輪車」は、所謂広義の自動二輪車をいう。すなわち、「自動二輪車」は、狭義の自動二輪車のみならず、例えば、スクーター、所謂モペットを含むものとする。
【0080】
「点灯」には、点滅が含まれる。所定の期間以上継続して点灯し続けることを、点滅と区別して「継続点灯」とする。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明は、スマートキーシステムが採用された鞍乗型車両に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明を実施した自動二輪車の側面図である。
【図2】本発明を実施した自動二輪車の平面図である。
【図3】本発明を実施した自動二輪車の前部を後方斜め上から視たときの図である。
【図4】メータパネルの平面図である。
【図5】起動スイッチの平面図である。
【図6】自動二輪車の制御システムを表すブロック図である。
【図7】自動二輪車の電源をオンする手順を表すフローチャートである。
【図8】エンジンユニットを始動させる手順を表すフローチャートである。
【図9】自動二輪車の電源をオフする手順を表すフローチャートである。
【図10】スマートキーシステム100およびステアリングロックシステム200の異常検出工程を表すフローチャートである。
【図11】自動二輪車1の振動検出工程を表すフローチャートである。
【図12】変形例1における起動スイッチを表す平面図である。
【符号の説明】
【0083】
1 自動二輪車
10 ステアリング(ハンドル)
11 ステアリングヘッドパイプ
12 車体フレーム
15 エンジンユニット
15a エンジン
15b スタータ
16 後輪(駆動輪)
17 車体カバー
17j フロントパネル部
18 シート
20 車両本体
24 メータパネル
25 異常報知点灯部
26 起動スイッチ
26a、26c 点灯部
26b 非点灯部
27 ステアリングロックスイッチ
30 振動検出センサ
100 スマートキーシステム
101 携帯機
102 コード信号
110 受信装置(制御装置)
112 照合部
115 異常検出部
115a 異常検出信号
200 ステアリングロックシステム
202 ロック信号
203 ロック機構
204 解除信号
300 ECU(エンジンコントロールユニット)
400 電源
401 電源スイッチ
402 オン信号
403 オフ信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コード信号を送信する携帯機と、前記コード信号を受信すると共に前記受信したコード信号の認証を行い、前記コード信号の認証が適合と判断されたときに鞍乗型車両の電源をオンする制御装置と、を有するスマートキーシステムを備えた鞍乗型車両であって、
車両本体と、
前記車両本体に取り付けられたメータパネルと、
前記車両本体の前記メータパネルとは隔離した部位に取り付けられた異常報知点灯部と、
を備え、
前記制御装置は、前記スマートキーシステムの異常を検出し、
前記異常報知点灯部は、前記スマートキーシステムの異常が検出された際に点灯する鞍乗型車両。
【請求項2】
請求項1に記載された鞍乗型車両において、
前記メータパネルの少なくとも一部は点灯可能である鞍乗型車両。
【請求項3】
請求項1に記載された鞍乗型車両において、
ステアリングと、
前記ステアリングをロックするステアリングロックシステムと、
ロック信号および解除信号を前記制御装置に対して送信するステアリングロックスイッチと、
をさらに備え、
前記制御装置は、前記ロック信号を受信したときに前記ステアリングロックシステムを作動させて前記ステアリングをロックする一方、前記解除信号を受信したときに前記ステアリングロックシステムを停止させて前記ステアリングのロックを解除し、
前記異常報知点灯部は、前記ステアリングロックスイッチから離間して配置されている鞍乗型車両。
【請求項4】
請求項1に記載された鞍乗型車両において、
前記車両本体は、
ステアリングヘッドパイプと、
前記ステアリングヘッドパイプの少なくとも下部を覆う車体カバーと、
前記車体カバーに取り付けられたシートと、
を有し、
前記車体カバーは、前記ステアリングヘッドパイプが挿通された挿通孔が形成されており、前記シートよりも前方に位置するフロントパネル部を有し、
前記異常報知点灯部は、前記フロントパネル部に配置されている鞍乗型車両。
【請求項5】
請求項4に記載された鞍乗型車両において、
前記フロントパネル部は、前記ステアリングヘッドパイプの軸方向と略垂直である鞍乗型車両。
【請求項6】
請求項1に記載された鞍乗型車両において、
駆動源と、
前記駆動源を始動させる起動スイッチと、
前記異常報知点灯部は、前記起動スイッチに内蔵されており、前記起動スイッチの少なくとも一部が点灯する鞍乗型車両。
【請求項7】
請求項6に記載された鞍乗型車両において、
前記異常報知点灯部は、前記電源がオンされているときに点灯する一方、前記スマートキーシステムの異常が検出された際に点滅する鞍乗型車両。
【請求項8】
請求項6に記載された鞍乗型車両において、
前記異常報知点灯部は、前記電源がオンされているときに点灯すると共に、前記スマートキーシステムの異常が検出された際には、より強く点灯する鞍乗型車両。
【請求項9】
請求項1に記載された鞍乗型車両において、
前記異常報知点灯部は、前記起動スイッチを包囲するように正面視輪帯状、または正面視において、一部が切欠かれた輪帯状に形成されている鞍乗型車両。
【請求項10】
請求項1に記載された鞍乗型車両において、
前記メータパネルには、1または複数の警告灯が配置されており、
前記異常報知点灯部は、前記1または複数の警告灯のいずれよりも大きい鞍乗型車両。
【請求項11】
請求項1に記載された鞍乗型車両において、
前記スマートキーシステムの異常には、
前記電源がオンである期間中において、前記携帯機が前記車両本体から所定の距離以上離れる異常と、
前記携帯機の異常と、
前記制御装置の異常と、
が少なくとも含まれる鞍乗型車両。
【請求項12】
請求項1に記載された鞍乗型車両において、
ステアリングと、
前記ステアリングをロックするステアリングロックシステムと、
ロック信号および解除信号を前記制御装置に対して送信するステアリングロックスイッチと、
をさらに備え、
前記制御装置は、前記ロック信号を受信したときに前記ステアリングロックシステムを作動させて前記ステアリングをロックする一方、前記解除信号を受信したときに前記ステアリングロックシステムを停止させて前記ステアリングのロックを解除し、かつ、前記ステアリングロックシステムの異常を検出し、
前記異常報知点灯部は、前記ステアリングロックシステムの異常が検出された際にも点灯する鞍乗型車両。
【請求項13】
請求項1に記載された鞍乗型車両において、
前記異常報知点灯部は、前記携帯機から前記コード信号が送信されて前記制御装置が起動したときにも、所定の期間だけ点灯する鞍乗型車両。
【請求項14】
請求項1に記載された鞍乗型車両において、
前記制御装置は、前記車両本体の振動または揺動を検知する検知手段を備え、
前記異常報知点灯部は、前記検知手段により所定の大きさ以上の振動または揺動が検知された際にも点灯する鞍乗型車両。
【請求項15】
自動二輪車である請求項1に記載の鞍乗型車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−273417(P2008−273417A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−120453(P2007−120453)
【出願日】平成19年5月1日(2007.5.1)
【出願人】(000010076)ヤマハ発動機株式会社 (3,045)
【Fターム(参考)】